JP2009126186A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両応答の悪化を抑制しつつ、操舵フィーリングの悪化をも防ぐ。
【解決手段】車両転舵制御装置(10)は、ドライバの操舵入力に応じた操舵トルク及び操舵角の少なくとも一方に基づいて、操舵入力を補助するためのアシスト操舵力を算出する第1算出手段(30)と、アシスト制御力を操舵入力における操舵トルクに付与する操舵力付与手段(10)と、アシスト操舵力を付与された操舵トルクに対する車両挙動又は操舵入力における操舵角の特性が、(i)操舵入力における操舵周波数fが所定値以下となる範囲のうちの少なくとも一部において、操舵周波数fが所定値以下となる範囲のうちの他の一部における操舵トルクに対する車両挙動又は操舵角の特性よりも増大し、且つ、(ii)操舵周波数fが所定値以上となる範囲において、操舵周波数fが大きくなるほど低減するように、第1算出手段を制御する操舵力制御手段(30)とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば車両の電動パワーステアリング(Electric Power Steering)装置を制御するための車両用操舵制御装置(電動パワーステアリング装置用制御装置)の技術分野に関する。
自動車などの車両において、ドライバ(乗員)のステアリング操作により加えられる操舵トルクに応じて電動モータを駆動し、前輪を含むステアリング機構に補助アシストトルクを付与することによって操舵補助を行う電動パワーステアリング装置が使用されている。このような電動パワーステアリング装置においては、特許文献1に記載されているように操舵トルクの周波数に応じて、操舵トルクに対する車両挙動または操舵角の特性が低減するように電動パワーステアリング装置を制御する構成がある。この構成により、ドライバの操舵トルクを補助した上で、更に車両挙動の安定化を図ることが出来る。
特開2006−315632号公報 特開2003−306158号公報
しかしながら、一般的な電動パワーステアリング装置においては、車速が上昇するにつれ、操舵トルクに対する操舵角のゲインの周波数特性が変化することが知られている。典型的には、低速走行時に比して高速走行時には、ドライバのステアリング操作の高周波数の特定の範囲において、操舵トルクに対する操舵角のゲインが急激に増加し、操舵トルク入力に対する操舵角のダンピング(減衰)特性が悪化する。すなわち、ドライバの同一の操舵トルクによるステアリング操作に対して得られる操舵角のゲインが大きくなり、操舵フィーリングの悪化に繋がる。
上記を鑑み、文献1には、ドライバの操舵入力における操舵周波数が高くなるにつれ、操舵トルクに対する操舵角のゲインが低減されるように制御されたアシストトルクを付与する(すなわち、ダンピング制御を行う)技術が開示されている。他方で、ダンピング制御を大きくすると、ドライバによるステアリングの操舵感が逆に悪化する虞があり。より具体的には、操舵トルクに対する操舵角のゲインを低減することによって、ドライバの操舵入力に対して得られる操舵トルクが低減し、思い通りに車両が旋回しないという印象を与えたりしてしまう。
本発明は、例えば上述の問題点を鑑みて為されたものであり、車両応答の悪化を抑制しつつ、例えばトルク抜けなどによる操舵感の悪化を防ぐことで、ドライバにとって好印象な操舵感を与えることの出来る車両用操舵補助装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両転舵制御装置は、ドライバの操舵入力を補助するためのアシスト操舵力を算出する第1算出手段と、前記アシスト操舵力を前記操舵入力における操舵トルクに付与する操舵力付与手段と、前記アシスト操舵力を付与された前記操舵トルクに対する車両挙動又は前記操舵入力における操舵角の特性が、(i)前記操舵入力における操舵周波数が所定値以下となる範囲のうちの少なくとも一部において、前記操舵周波数が前記所定値以下となる範囲のうちの他の一部における前記操舵トルクに対する前記車両挙動又は前記操舵角の特性よりも増大し、且つ、(ii) 前記操舵周波数が前記所定値以上となる範囲において、前記操舵周波数が大きくなるほど低減するように、前記第1算出手段を制御する操舵力制御手段とを備える。
本発明の車両転舵制御装置によれば、例えば電動モータ等を含んで構成される操舵力付与手段の動作により、第1算出手段により算出されるアシスト操舵力がステアリング機構に付与される。アシスト操舵力は、典型的には、車両の乗員の操舵入力(つまり、ステアリング操作)に伴って検出される操舵トルクないしは操舵角に基づいて算出される操舵力(いわば、操舵入力を補助するためのベースとなる操舵力であって、後述する基本アシスト操舵力)である。或いは、後述するように、アシスト操舵力は、基本アシスト操舵力に対して、車両の前輪及び後輪の横力に基づいて算出される補正操舵力を加算することで得られる操舵力であってもよい。これにより、車両の乗員の操舵入力が補助される。つまり、いわゆる電動式パワーステアリング装置(EPS:Electrical Power Steering)の動作が制御される。
ここで、操舵力制御手段の動作により、操舵周波数の値に基づく操舵トルクに対する車両挙動又は操舵角の特性(以下、適宜目標特性と記載する)を満たすよう、上述したアシスト操舵力の算出動作の態様が制御される。より具体的には、操舵周波数が所定値以下となる範囲内の少なくとも一部において、操舵トルクに対する車両挙動又は操舵角の特性が、該範囲内の他の部分における特性よりも増大し、他方、操舵周波数が該所定値以上となる範囲においては、操舵周波数の増加に伴って低減するように設定された目標特性を満たすよう、アシスト操舵力の算出動作の態様が制御される。例えば、上述した特性の一例である操舵トルクに対する操舵角のゲインと、目標特性に示されるゲインとの差分を埋めるように、ドライバの操舵トルクに付与されるアシスト操舵力を増加、或いは低減させるような制御を行う。
ここに、操舵周波数の所定値とは、予め設定されるものであり、典型的には、人間が常用するとされる操舵周波数の上限に相当する値を指す。
また、操舵周波数が所定値以下の範囲内であるとしても、特性を増加させる制御は或る一通りに定められている必要はなく、同様に、操舵周波数が所定値以上の値であるとしても、特性を低減させる制御は或る一通りに定められている必要はない。すなわち、操舵周波数が所定値以下の範囲内の或る一の値或いは該或る一の値を含む範囲内である場合には、或る一の条件(典型的には数式などに表される)に従って特性を増加させ、操舵周波数が所定の範囲内の或る別の値、或いは該或る別の値を含む別の範囲内である場合には、或る一の条件とは別の条件に従って特性を増加させる又は一定であると言うように制御しても良い。すなわち、操舵周波数が所定の範囲内の少なくとも一部で特性を増加させる、という条件に合致している限り、特性を増加させる制御処理は様々な態様をとることが可能である。また、操舵周波数が所定の範囲外である場合の特性を低減させる制御処理についても同様である。
そして、操舵力付与手段の動作により、上述した操舵周波数に対応する目標特性を満たすように制御動作を施されたアシスト操舵力がステアリング機構に付与される。言い換えれば、ドライバの操舵入力における操舵トルク及び操舵角、並びに操舵周波数に基づく目標特性に基づいて算出されたアシスト操舵力がステアリング機構に付与される。
このように本発明によれば、操舵周波数が典型的に人間が常用する所定値以下の範囲において該範囲内の他の部分よりも増大し、他方で、操舵周波数が該所定値を超える時には操舵周波数の増加に伴って低減する目標特性を満たすように、例えばアシスト操舵力を増加、或いは低減させるなどその算出の態様が制御される。これによって、ダンピングの制御を行い、操舵周波数が高くなることで発生するダンピングの悪化を防ぐとともに、過度のダンピング制御を行わないことで、車両応答の悪化による、ドライバの操舵フィーリングの悪化(つまりトルク抜け)をも防ぐことが可能となる。
本発明の車両転舵制御装置の一の態様は、前記操舵力制御手段は、前記操舵力制御手段は、前記操舵トルクに対する前記車両挙動又は前記操舵角の特性が、(i) 前記操舵周波数が前記所定値以下となる範囲において、連続的に又は段階的に増加し、(ii) 前記操舵周波数が前記所定値以上となる範囲において、連続的に又は段階的に減少するように、前記第1算出手段を制御する。
この態様によれば、上述した目標特性は、操舵周波数が所定値以下の範囲にある場合には、操舵周波数が大きくなるにつれて連続的に、又は段階的に増加し、他方で、操舵周波数が所定値以上の場合には、操舵周波数が大きくなるにつれて連続的に、又は段階的に減少する。従って、上述した効果を好適に享受することができる。
本発明の車両転舵制御装置の他の態様は、前記第1算出手段は、車両の前輪及び後輪の夫々の横力を取得する取得手段と、前記操舵トルク及び前記操舵角の少なくとも一方に基づいて基本アシスト操舵力を算出する第2算出手段と、前記後輪の横力に基づいて前記基本アシスト操舵力を低減させる第1の補正操舵力を算出し、且つ前記前輪の横力に基づいて前記基本アシスト操舵力を増大させる第2の補正操舵力を算出する第2算出手段とを更に備え、前記操舵力制御手段は、前記基本アシスト操舵力に対して前記第1の補正操舵力及び前記第2の補正操舵力の夫々を加算することで得られる操舵力を前記アシスト操舵力として算出する。
この態様によれば、取得手段の動作により、車両の前輪及び後輪の夫々の横力が取得される。ここでは、典型的には、前輪及び後輪の横力の値が適当な周期でサンプリングされることで、前輪及び後輪の夫々の横力が取得される。尚、本発明における「前輪」とは、車両の進行方向に対して相対的に前方側に位置する車輪を示す趣旨であり、本発明における「後輪」とは、車両の進行方向に対して相対的に後方側に位置する車輪を示す趣旨である。典型的には、前輪が、アシスト操舵力が付与されることで転舵される転舵輪となるが、後輪が転舵輪となってもよい。
その後、第3算出手段の動作により、取得手段により取得された後輪の横力(例えば、後に詳述するように、後輪の横力の比例値及び後輪の横力の微分値)に基づいて、第1の補正操舵力が算出される。同様に、第3算出手段の動作により、取得手段により取得された前輪の横力(例えば、後に詳述するように、前輪の横力の比例値)に基づいて、第2の補正操舵力が算出される。第1の補正操舵力は、主として、第2算出手段により算出される基本アシスト操舵力を低減させるように作用する操舵力である。特に、後に詳述するように、第1の補正操舵力は、主として、例えば車両が旋回状態にある場合(特に、過渡旋回状態にある場合)において、車両のヨー振動を収束させる方向に転舵輪を転舵させるように作用する操舵力であることが好ましい。他方、第2の補正操舵力は、主として、第2算出手段により算出される基本アシスト操舵力を増大させるように作用する操舵力である。特に、後に詳述するように、主として、第2の補正操舵力は、例えば車両が旋回状態にある場合(特に、定常旋回状態にある場合)において、第1補正操舵力による基本アシスト操舵力の低減を補うために基本アシスト操舵力を増大させるように作用する操舵力であることが好ましい。そして、操舵力制御手段の動作により、基本アシスト操舵力に対して前述した操舵周波数に基づく演算処理を行うにあたって、第1の補正操舵力及び第2の補正操舵力の夫々の加算をも行うことで得られたアシスト操舵力がステアリング機構に付与される。言い換えれば、第1の補正操舵力及び第2の補正操舵力に基づく補正ないしは調整が基本アシスト操舵力に対して施された後に、補正ないしは調整された基本アシスト操舵力(つまり、アシスト操舵力)が実際にステアリング機構に付与される。
このように、本発明によれば、第1の補正操舵力及び第2の補正操舵力が基本アシスト操舵力に加算されることで得られるアシスト操舵力が付与される。このため、特に基本アシスト操舵力を低減させる第1の補正操舵力が基本アシスト操舵力に加算されることで、ステアリングの振動と車両のヨー振動との連成を好適に抑制することができる。つまり、上述したように、単に操舵トルクや操舵角に応じて算出される基本アシスト操舵力を付与しただけでは、特に過渡旋回状態において車両がヨー振動を起こしかねないところ、本発明ではこのような不都合が生ずることを好適に抑制することができる。従って、前輪の振動を好適に収束させることができ、その結果、車両の収束性を向上させることができる。加えて、本発明では、ダンピング制御を過度に大きくすることなく、第1の補正操舵力及び第2の補正操舵力により、ステアリングの振動と車両のヨー振動との連成を好適に抑制している。従って、ダンピング制御が過度に大きくなることに起因した操舵感の悪化が生ずる不都合を好適に抑制することができる。つまり、本発明によれば、上述の如く車両の収束性を向上させながらも、ステアリングの収束性をも向上させることができる。
他方で、例えば車両が定常旋回状態にある場合には、車両の挙動が安定しているため、ステアリングの振動と車両のヨー振動との連成が発生する可能性は低い。一方で、車両が定常旋回状態にある場合においても、ステアリングの振動と車両のヨー振動との連成を抑制するための(言い換えれば、基本アシスト操舵力を低減させる)第1の補正操舵力が加算されている。このため、単に第1の補正操舵力の加算によってステアリングの振動と車両のヨー振動との連成を抑制することのみを重視すれば、例えば車両が定常旋回状態にある場合には、操舵入力が重いと乗員が認識しかねない。しかるに、本発明によれば、第1の補正操舵力及び第2の補正操舵力(このうち、特に、基本アシスト操舵力を増大させる第2の補正操舵力)が基本アシスト操舵力に加算されることで得られるアシスト操舵力が付与される。このため、例えば車両が定常旋回状態にある場合において、操舵入力を補助するために付与されるアシスト操舵力の低下を好適に抑制することができる。従って、例えば車両が定常旋回状態にある場合においても、乗員に操舵入力の違和感を認識させることは殆どない。
このように、本発明によれば、特に過渡旋回時において発生しやすいステアリングの振動と車両のヨー振動との連成の発生を好適に抑制しつつも(言い換えれば、車両の収束性及びステアリングの収束性を向上させつつも)、特に定常旋回時において発生しやすい操舵力の不足を好適に補うことができる。
本発明の車両転舵制御装置の他の態様は、前記第1算出手段は、前記アシスト操舵力の演算に要する時間を考慮した遅れ補償を前記アシスト操舵力に対して施し、前記操舵力付与手段は、前記遅れ補償が施された前記アシスト操舵力を付与する。
一般的には、アシスト操舵力の演算動作を開始してから、操舵周波数に基づくアシスト操舵力が付与されるまでには一定の時間を必要とする。従って、アシスト操舵力が付与された時点での車両の挙動が、演算動作を開始した時点における車両の挙動と比較して変動してしまう虞があり、その結果、操舵入力の違和感を引き起こしかねない。然るに、この態様によれば、アシスト操舵力を演算するために要する時間を考慮した遅れ補償が施されるため、遅れによる操舵入力の違和感が生ずる不都合を相応に抑制することができる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から更に明らかにされよう。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
(1) 基本構成例
初めに、図1を参照しながら、本発明の車両転舵制御装置に係る実施形態の基本的な構成例について説明する。ここに、図1は、本発明の車両転舵制御装置に係る実施形態を採用した車両の基本的な構成を概念的に示す概略構成図である。
図1に示すように、車両1は、前輪5及び6、並びに後輪7及び8を備えている。前輪及び後輪の少なくとも一方がエンジンの駆動力を得ることにより駆動すると共に、前輪が操舵されることで、車両1は所望の方向に進行することができる。
操舵輪である前輪5及び6は、ドライバによるステアリングホイール11の操舵に応じて駆動される電動式パワーステアリング装置10により操舵される。具体的には、電動式パワーステアリング装置10は、例えばラックアンドピニオン式の電動式パワーステアリング装置であり、ステアリングホイール11に一方の端部が接続されるステアリングシャフト12と、該ステアリングシャフト12の他方の端部に接続されるラックピニオン機構16と、ステアリングホイール12の回転角度である操舵角θを検出する舵角センサ13と、ステアリングホイール11の操舵によってステアリングシャフト12に加えられる操舵トルクMTを検出するトルクセンサ14と、ドライバの操舵負担を軽減する補助操舵力を発生させると共に不図示の減速ギアを介してステアリングシャフト12に補助操舵力を与える電動モータ15とを備えている。
このような電動式パワーステアリング装置10においては、ECU30により、舵角センサ13から出力される操舵角θ、トルクセンサ14から出力される操舵トルクMT及び車速センサ41から出力される車速Vに基づいて、電動モータ15が付与するアシスト操舵力の一例である目標アシストトルクTが算出される。
目標アシストトルクTはECU30から電動モータ15に出力され、目標アシストトルクTに応じた電流が電動モータ15に供給されることで、電動モータ15が駆動される。これにより、電動モータ15からステアリングシャフト12にアシスト操舵力が加えられ、その結果、ドライバの操舵負担が軽減される。また、ラックピニオン機構16により、ステアリングシャフト12の回転方向の力が、ラックバー17の往復動方向の力に変換される。ラックバー17の両端は、タイロッド18を介して前輪5及び6に連結されており、ラックバー17の往復運動に応じて、前輪5及び6の向きが変わる。
(2) 基本動作例
続いて、図2を参照して、本実施形態に係る電動式パワーステアリング装置10の基本的な動作例についてより詳細に説明する。ここに、図2は、電動式パワーステアリング装置10の動作全体を概念的に示すフローチャートである。
図2に示すように、まず、ECU30により、操舵周波数fが取得される(ステップS10)。ここで、例えば、操舵周波数fは、典型的には、舵角センサ13において一定の時間間隔で取得されたステアリングホイール11の操舵角θの経時変化から推定される、などの処理によって取得される。
次に、取得された操舵周波数fに基づいて、ECU30の動作により、目標アシストトルクTの算出の態様が制御される(ステップS11)。典型的には、操舵周波数fに応じた操舵トルクMTに対する車両挙動又は操舵入力における操舵角の目標特性を満たすように、目標アシストトルクTがその算出の工程において、増加或いは低減されるなどの制御を受ける。
ここに、図3は高車速時における本来の操舵トルクMTに対する車両挙動又は操舵角の特性(破線部)、及び操舵周波数fに基づく目標特性(実線部)を示す特性図である。
一般的には、車速が高くなるにつれて高操舵周波数域における本来の特性は増加し(つまり、ダンピングの悪化が起こる)、破線部に示されるピークがより高くなる。ここでは、上述したダンピングを向上させるよう、典型的には、図3に示す特性図、或いは所定のテーブルなどにより目標特性の一例である操舵トルクMTに対する操舵角のゲインが設定されている。
本実施形態における目標特性は、図3の特性図に示すように、操舵周波数fが所定値以下となる範囲の少なくとも一部においては、該範囲内の他の一部よりも増大し、且つ、操舵周波数fが所定値以上となる範囲においては、操舵周波数fが大きくなるほど低減するような性質を持つよう構成される。或いは、操舵周波数fが所定値以下となる範囲において、操舵周波数fが大きくなるほど増加するような性質を持つよう構成されていても構わない。
ここに、操舵周波数の所定値とは、典型的にはドライバが常用する操舵周波数の上限にあたる値であるように設定される。
そして、上述した目標特性を満たすように、目標アシストトルクTの算出の態様が制御される。ここに、目標アシストトルクTは、目標特性を満たすために、ドライバの操舵入力における操舵トルクMTに対し、該操舵トルクMTなどに基づいて算出される基本アシストトルクATを加算することで演算されるものである。
ここで、図4を参照して、基本アシストトルクATの算出動作の一具体例について説明する。ここに、図4は、基本アシストトルクATを示すグラフである。
図4に示すように、基本アシストトルクATは、例えば、操舵トルクMTと基本アシストトルクATとの関係を示すグラフ(或いは、マッピング)に基づいて算出されてもよい。より具体的には、ステアリングホイール11のあそびを確保するために、操舵トルクMTが相対的に小さい場合には基本アシストトルクATを0として算出する。操舵トルクMTがある程度の大きさになった場合には、操舵トルクMTが大きくなるにつれてより大きい基本アシストトルクATを算出する。操舵トルクMTが所定の値よりも大きくなった場合には、操舵トルクMTの大きさによっても変動しない一定値の基本アシストトルクATを算出する。このとき、車速Vが速くなるほど、基本操舵トルクMTの値を小さくするように構成してもよい。
尚、ここで例示した基本アシストトルクATの算出動作は、あくまで一例に過ぎず、他の方法を用いて算出してもよいことは言うまでもない。
そして、ECU30の制御のもと電動モータ15の動作により、目標特性を満たすよう制御された目標アシストトルクTが電動モータ15に出力され、トルクの制御が実際に行われる(ステップS12)。
よって、高操舵周波数域において、車速が高くなるにつれて操舵トルクMTに対する操舵角の特性が増加することに起因するダンピングの悪化を好適に抑えるとともに、高操舵周波数域において過度にダンピング制御を行わないことで車両応答の悪化をも防ぐ目標特性を実現するアシストが行われる。
また、上述のように目標アシストトルクTの算出の態様を制御するかわりに、該制御と同時に算出を行うような態様を取っていても構わない。より具体的には、ドライバの操舵入力に際して、検出された操舵周波数fを用いてフィードバック的に目標アシストトルクTの算出の態様を制御するのではなく、ドライバの操舵入力時の目標アシストトルクTを算出する動作において、例えば、操舵トルクMT及び操舵角に基づく算出動作時に、上述した制御を行うことで、算出された目標アシストトルクTが目標特性を満たしているような態様となる。
このように構成すれば、操舵入力における操舵周波数fの検出を待つことなく、フィードフォワード的に目標アシストトルクTの算出を制御することで、目標特性を実現することが出来る。
(3) 目標トルク演算の変形動作例
なお、上述した基本動作では、車両挙動の特性に応じて基本アシストトルクATを算出しているが、以下に示すように、車両挙動の特性に応じて、基本アシストトルクATに対して所定の補正操舵力を加算することで得られるアシストトルクを算出してもよい
続いて、図5を参照して、本実施形態の変形動作例に係る電動式パワーステアリング装置10の動作についてより詳細に説明する。ここに、図5は、電動式パワーステアリング装置10の動作全体を概念的に示すフローチャートである。
図5に示すように、ECU30の動作により、電動モータ15から加えられるべき補助操舵力のベースとなる基本アシストトルクATが算出される(ステップS20)。基本アシストトルクATを算出する場合には、まず、ECU30により、基本アシストトルクATを算出するために必要な各種信号(例えば、車速Vや操舵トルクMT等)が読み込まれる。続いて、読み込まれた各種信号に基づいて、基本アシストトルクATが算出される。 続いて、ECU30の動作により、車速Vと操舵角θが取得される(ステップS21)。具体的には、車速センサ41において検出された車速V及び舵角センサ13において検出された操舵角θが、ECU30へ出力される。
続いて、ECU30の動作により、ステップS21において取得された車速V及び操舵角θの夫々に基づいて、車両1のヨーレートγ及びスリップ角βが推定(算出)される(ステップS22)。係る推定動作は、車両1の平面方向における運動方程式に基づいて行われる。
具体的には、車両1の重心前軸間距離をLとし、車両1の重心後軸間距離をLとし、車両1のヨー軸周りの慣性モーメントをIとし、車両1のフロントコーナリングパワーをKとし、車両1のリアコーナリングパワーをKとし、車両1の質量をmとし、車両の舵角をδとすると、車両1の運動方程式は、数式1で示される。
Figure 2009126186
ここで、車両1の重心前軸間距離L、車両1の重心後軸間距離L、車両1のヨー軸周りの慣性モーメントI、車両1のフロントコーナリングパワーK、車両1のリアコーナリングパワーK、及び車両1の質量mの夫々は、車両1に固有の値であるため、該固有の値(共通パラメータ)の具体例を数式1に入力することで、数式1は、車速V及び舵角δの関数となる。また、舵角δは、操舵角θと、電動式パワーステアリング装置10が備える減速ギアのギア比等(言い換えれば、電動式パワーステアリング装置10の仕様)とから求められる。このため、数式1より得られるヨーレートγ及びスリップ角βの夫々の微分値を積分することで、車速V及び操舵角θからヨーレートγ及びスリップ角βが推定される。
続いて、ECU30の動作により、ステップS22において推定されたヨーレートγ及びスリップ角βの夫々に基づいて、前輪5及び6の横力F並びに後輪7及び8の横力Fが推定される(ステップS23)。係る推定動作についても、車両1の平面方向における運動方程式に基づいて行われる。具体的には、前輪5及び6の横力F並びに後輪7及び8の横力Fは、数式2及び数式3を用いて推定される。
Figure 2009126186
Figure 2009126186
続いて、ECU30の動作により、ステップS23において推定された前輪5及び6の横力F並びに後輪7及び8の横力Fの夫々に基づいて、ステップS20において算出された基本アシストトルクATを補正するための補正トルクFBtrqが算出される(ステップS24)。具体的には、補正FBtrqトルクは、数式4により算出される。尚、数式4中において、車両1のトレールをLとし、前輪5及び6の横力F並びに後輪7及び8の横力Fが推定される周期(言い換えれば、図5に示す動作が行われる周期であって、サンプリング周期)をTsmpとし、1ステップ前に推定された後輪7及び8の横力Fを、Frzとしている。また、k、k及びkは、夫々、数式5から数式7により示される所定の係数である。尚、数式5から数式7中において、正規化された車両1のフロントコーナリングパワーをCとし、正規化された車両1のリアコーナリングパワーをCとする。
Figure 2009126186
Figure 2009126186
Figure 2009126186
Figure 2009126186
ここで、数式5から数式7に示す係数k、k及びkは、以下に示す補正トルクFBtrqが果たすべき作用を考慮しながら、数式8に示す車両1の平面方向における運動方程式を解くことで求められる。尚、数式8中において、キンピング軸まわりの慣性モーメントをIとし、キンピング軸まわりの減衰モーメント係数をCとする。
Figure 2009126186
まず、数式8において、車両1のヨー振動を抑制する(言い換えれば、車両1の減衰を大きくする)ことを重視しながら目標アシストトルクTを求めると、後輪7及び8の横力F及び該横力Fの微分値に基づいて目標アシストトルクTを設定すればよいことが判明する。具体的には、基本アシストトルクATに対して、後輪7及び8の横力Fに係数kを掛け合わせた値と、後輪7及び8の横力Fの微分値Fsにある係数k(より具体的には、k×k)を掛け合わせた値との和を加算することで得られるトルクを、目標アシストトルクTとして算出すればよいことが判明する。この結果、基本アシストトルクATを補正するための補正トルクFBtrqのうち、後輪7及び8の横力Fに基づく補正トルク成分(つまり、後輪7及び8の横力Fの比例値(F)に基づく補正トルク成分(k)と、後輪7及び8の横力Fの微分値(Fs)に基づく補正トルク成分(ks))を算出するための、係数k及びkが求められる。
このような観点から求められる後輪7及び8の横力Fに基づく補正トルク成分は、主として、基本アシストトルクATを低減するように作用するトルク成分である。言い換えれば、後輪の7及び8横力Fに基づく補正トルク成分は、例えば車両1が旋回状態にある場合(特に、過渡旋回状態にある場合)において、車両1のヨー振動を収束させる方向に前輪5及び6を転舵させるように主として作用するトルク成分である。
一方で、例えば車両1が定常旋回状態にある場合には、車両1の挙動が安定しているため、車両1にヨー振動が生ずる可能性は低い。他方、車両1が定常旋回状態にある場合においても、後輪7及び8の横力Fに基づく補正トルク成分が基本アシストトルクATに加算されている。このため、単に後輪7及び8の横力Fに基づく補正トルク成分を基本アシストトルクATに加算するのみでは、例えば車両1が定常旋回状態にある場合において、操舵入力が重いとドライバが認識しかねない。このため、後輪7及び8の横力Fに基づく補正トルク成分による基本アシストトルクATの低減(特に、例えば車両1が旋回状態にある場合(特に、定常旋回状態にある場合)における低減)を打ち消すためのトルク成分が、基本アシストトルクATに更に加算されることが好ましい。
係る点を鑑みると、本実施形態においては、前輪5及び6の横力Fに基づいて、後輪7及び8の横力Fに基づく補正トルク成分による基本アシストトルクATの低減(特に、例えば車両1が旋回状態にある場合(特に、定常旋回状態にある場合)における低減)を打ち消すためのトルク成分が、基本アシストトルクATに更に加算されればよいことが判明する。つまり、特に車両1が定常旋回状態にある場合において、前輪5及び6の横力Fに基づく補正トルク成分と後輪7及び8の横力Fに基づく補正トルク成分との和がゼロになることが好ましい。その結果、補正トルクFBtrqのうち前輪5及び6の横力Fに基づく補正トルク成分(−kの項)を算出するための係数kが求められる。
このような観点から求められる前輪5及び6の横力Fに基づく補正トルク成分は、主として、基本アシストトルクATを増大するように主として作用するトルク成分である。特に、前輪5及び6の横力Fに基づく補正トルク成分は、特に車両1が定常旋回状態にある場合において、後輪7及び8の横力Fに基づく補正トルク成分による基本アシストトルクATの低減を打ち消すためのトルク成分である。
再び図5において、このようにして補正トルクFBtrqが算出された後、ECU30の動作により、補正トルクFBtrqに対して遅れ補償が施される(ステップS25)。ここで施される遅れ補償は、ステップS21からステップS25までの動作に要した時間(つまり、車速V及び操舵角θを取得してから、補正トルクFBtrqを算出し終わるまでに要した時間)の遅延を補償する。具体的には、数式9で示すような演算が行われる。その結果、遅れ補償後補正トルクFBout(つまり、補正トルクに対して遅れ補償を施すことで得られる結果)が算出される。尚、数式9中において、補償前補正トルクをFBinとし、補償後補正トルクをFBoutとし、1ステップ前の補償前補正トルクをFBinZとし、1ステップ前の補償後補正トルクをFBoutZとし、遅れ補償時間をT1とし、遅れ補償時間の分母をT2とする。
Figure 2009126186
その後、ECU30の動作により、ステップS20において算出された基本アシストトルクATに対して、ステップS25において遅れ補償が行われた補正トルクFBtrq(つまり、遅れ補償後補正トルクFBout)が加算されることで得られるトルクが、目標アシストトルクTに設定される(ステップS26)。
以上説明したように、本実施形態によれば、後輪7及び8の横力Fに基づく補正トルク成分(つまり、基本アシストトルクATを低減させる補正トルク成分)が基本アシストトルクATに加算されることで、ステアリングの振動と車両1のヨー振動との連成を好適に抑制することができる。従って、前輪5及び6の振動を好適に収束させることができ、その結果、車両1の収束性を向上させることができる。加えて、本実施形態では、ダンピング制御を過度に大きくすることなく、補正トルクFBtrqにより、ステアリングの振動と車両1のヨー振動との連成を好適に抑制している。従って、上述の如く車両1の収束性を向上させながらも、ステアリングの収束性をも向上させることができる。
他方で、前輪5及び6の横力Fに基づく補正トルク成分(つまり、基本アシストトルクATを増大させる補正トルク成分)が基本アシストトルクATに加算されるため、例えば車両1が定常旋回状態にある場合において、操舵入力を補助するために付与される目標アシストトルクTの低下を好適に抑制することができる。従って、本実施形態によれば、例えば車両1が定常旋回状態にある場合においても、乗員に操舵入力の違和感を認識させることは殆どないという効果を享受することができる。つまり、操舵フィーリングの向上を図ることができる。
このように、本実施形態によれば、特に過渡旋回時において発生しやすいステアリングの振動と車両1のヨー振動との連成の発生を好適に抑制しつつも(言い換えれば、車両1の収束性及びステアリングの収束性を向上させつつも)、特に定常旋回時において発生しやすい操舵力の不足を好適に補うことができる。
加えて、本実施形態では、前輪5及び6の横力F並びに後輪7及び8の横力Fを予め推定した後に補正トルクFBtrqを算出する、いわゆるフィードフォワード制御を行っている。このため、前輪5及び6の横力F並びに後輪7及び8の横力Fを実際に検出した後に補正トルクFBtrqを算出する、いわゆるフィードバック制御と比較して、遅れによる操舵入力の違和感が生ずる不都合を相応に抑制することができる。
更に、本実施形態では、遅れ補償を施しているため、補正トルクFBtrqの算出動作を開始してから、実際に目標アシストトルクTが付与されるまでに要する時間の遅延による操舵入力の違和感ないしは収束性の悪化を防止することができる。
尚、上述の説明では、前輪5及び6の横力Fに基づく補正トルク成分と後輪7及び8の横力Fに基づく補正トルク成分とが打ち消し合う態様について説明している。しかしながら、定常旋回時における操舵フィーリングの向上という観点からは、前輪5及び6の横力Fに基づく補正トルク成分と後輪7及び8の横力Fに基づく補正トルク成分とが完全に打ち消し合っていなくともよい。言い換えれば、少なくとも操舵フィーリングの向上を図ることができるかぎりは、前輪5及び6の横力Fに基づく補正トルク成分と後輪7及び8の横力Fに基づく補正トルク成分との和がゼロでなくともよい。
また、係数k、k及びkについても、上述の具体的な数式(数式5から数式7)はあくまで一具体例であり、車両1の特性や仕様、電動式パワーステアリング装置10の特性や仕様等を含む車両条件を考慮しながら、好適な係数が設定されることが好ましい。
また、特に過渡旋回時において発生しやすいステアリングの振動と車両1のヨー振動との連成の発生を好適に抑制しつつも、特に定常旋回時において発生しやすい操舵力の不足を好適に補うという観点からは、必ずしもフィードフォワード制御を行なう必要はない。つまり、前輪5及び6の横力F並びに後輪7及び8の横力Fを直接的に検出し、該検出された前輪5及び6の横力F並びに後輪7及び8の横力Fに基づいて、補正トルクを算出するフィードバック制御を行うように構成してもよい。この場合であっても、特に過渡旋回時において発生しやすいステアリングの振動と車両1のヨー振動との連成の発生を好適に抑制しつつも、特に定常旋回時において発生しやすい操舵力の不足を好適に補うことができる。但し、フィードバック制御による遅れを好適に補償することが好ましい。
本発明の車両転舵制御装置に係る実施形態の基本的な構成を概念的に示す概略構成図である。 本発明の車両転舵制御装置に係る電動パワーステアリング装置の基本動作を概念的に示すフローチャートである。 本発明の車両転舵制御装置に係る基本アシストトルク及び目標アシストトルクの周波数特性を示すグラフである。 本発明の車両転舵制御装置に係る基本アシストトルクを示すグラフである。 本発明の車両転舵制御装置に係る電動パワーステアリング装置の変形動作例における動作の流れを概念的に示すフローチャートである。
符号の説明
1 車両
5、6 前輪
7、8 後輪
10 電動式パワーステアリング装置
11 ステアリングホイール
13 舵角センサ
14 トルクセンサ
15 電動モータ
30 ECU
41 車速センサ

Claims (4)

  1. ドライバの操舵入力を補助するためのアシスト操舵力を算出する第1算出手段と、
    前記アシスト操舵力を前記操舵入力における操舵トルクに付与する操舵力付与手段と、
    前記アシスト操舵力を付与された前記操舵トルクに対する車両挙動又は前記操舵入力における操舵角の特性が、(i) 前記操舵入力における操舵周波数が所定値以下となる範囲のうちの少なくとも一部において、前記操舵周波数が前記所定値以下となる範囲のうちの他の一部における前記操舵トルクに対する前記車両挙動又は前記操舵角の特性よりも増大し、且つ、(ii) 前記操舵周波数が前記所定値以上となる範囲において、前記操舵周波数が大きくなるほど低減するように、前記第1算出手段を制御する操舵力制御手段と
    を備えることを特徴とする車両転舵制御装置。
  2. 前記操舵力制御手段は、前記操舵トルクに対する前記車両挙動又は前記操舵角の特性が、(i) 前記操舵周波数が前記所定値以下となる範囲において、連続的に又は段階的に増加し、(ii) 前記操舵周波数が前記所定値以上となる範囲において、連続的に又は段階的に減少するように、前記第1算出手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両転舵制御装置。
  3. 前記第1算出手段は、
    車両の前輪及び後輪の夫々の横力を取得する取得手段と、
    前記操舵トルク及び前記操舵角の少なくとも一方に基づいて基本アシスト操舵力を算出する第2算出手段と、
    前記後輪の横力に基づいて前記基本アシスト操舵力を低減させる第1の補正操舵力を算出し、且つ前記前輪の横力に基づいて前記基本アシスト操舵力を増大させる第2の補正操舵力を算出する第3算出手段と
    を更に備え、
    前記基本アシスト操舵力に対して前記第1の補正操舵力及び前記第2の補正操舵力の夫々を加算することで得られる操舵力を、前記アシスト操舵力として算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両転舵制御装置。
  4. 前記第1算出手段は、前記アシスト操舵力の演算に要する時間を考慮した遅れ補償を前記アシスト操舵力に対して施し、
    前記操舵力付与手段は、前記遅れ補償が施された前記アシスト操舵力を付与することを特徴とする請求項1に記載の車両転舵制御装置。
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