JP2007283850A - 操舵反力装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両挙動に応じて操舵反力を制御する操舵反力装置において、車両の不安定度合いを検出する不安定度検出手段と、前記不安定度検出手段で検出した車両の不安定度合いに応じて前記操舵反力を補正する補正手段と、を備え、前記補正手段は、車両の不安定度合いが大きいほど前記操舵反力に対する補正量を大きくすることを特徴とする。
【選択図】図3
Description
従来の操舵反力装置は、例えば車両の挙動をヨーレートから判定し、ヨーレート値と車速に応じて補助反力を決定している。
つまり、従来の操舵反力装置では、操舵力の軽減と車両偏向抑制性能の向上を両立させることが困難であった。
そこで、この発明は、操舵力の軽減と車両偏向抑制性能の向上を両立させることができる操舵反力装置を提供するものである。
このように構成することにより、車両挙動の状態が同じであっても、車両の不安定度合いが大きいときには操舵反力を大きくし、車両の不安定度合いが小さいときには操舵反力を小さくすることができる。
横滑り角の微分値は、車体速と車両の横加速度とヨーレートから推定演算することができるので、車両の不安定度合いを容易に検出することができる。
操舵角速度が大きいときには車両が不安定になる可能性が大きいので、操舵角速度が大きいほど操舵反力に対する補正量を大きくすることにより、車両の走行安定性をより向上することができる。
請求項2に係る発明によれば、車両の不安定度合いを容易に検出することができる。
請求項3に係る発明によれば、操舵角速度が大きいほど操舵反力に対する補正量を大きくすることにより、車両の走行安定性をより向上することができる。
初めに、図1を参照して、電動パワーステアリング装置の構成を説明する。電動パワーステアリング装置は手動操舵力発生機構1を備えており、この手動操舵力発生機構1は、ステアリングホイール(操作子)3に一体結合されたステアリングシャフト4が、ユニバーサルジョイントを有する連結軸5を介してラック&ピニオン機構のピニオン6に連結されて構成されている。ピニオン6は、車幅方向に往復動し得るラック軸7のラック7aに噛合し、ラック軸7の両端には、タイロッド8,8を介して転舵輪としての左右の前輪9,9が連結されている。この構成により、ステアリングホイール3の操舵時に通常のラック&ピニオン式の転舵操作が可能であり、前輪9,9を転舵させて車両の向きを変えることができる。ラック軸7とタイロッド8,8は転舵機構を構成する。
ステアリング制御装置20は、補助操舵トルク決定手段31、補助反力トルク決定手段(操舵反力装置)32、目標電流決定手段33,出力電流制御手段34を備えている。
補助操舵トルク決定手段31は、操舵角速度センサ15、操舵トルクセンサ16および車体速センサ19の出力信号に基づいて、補助操舵トルクを決定する。補助操舵トルク決定手段31における補助操舵トルクの決定方法は公知の電動パワーステアリングと同じであるので詳細説明は省略するが、概略、操舵角速度が大きくなるにしたがって補助操舵トルクが小さくなり、操舵トルクが大きくなるにしたがって補助操舵トルクが大きくなり、車体速が大きくなるにしたがって補助操舵トルクが小さくなるように設定される。
目標電流決定手段33は、補助操舵トルク決定手段31により決定された補助操舵トルクから、補助反力トルク決定手段32により決定された補助反力トルクを減算して電動機10の目標出力トルクを算出し、電動機10の既知の出力特性に基づいて前記目標出力トルクに応じた目標電流を決定する。
出力電流制御手段34は、電動機10の実電流が目標電流決定手段33により決定された目標電流に一致するように電動機10への出力電流を制御し、駆動回路21に出力する。
補助反力トルク決定手段32は、基本的には車体速Vと操舵角速度ωと車両のヨーレートγに基づいて車両挙動(この実施例ではヨーレート)に応じた操舵反力を決定するが、この操舵反力を車両の不安定度合いに応じて補正し、車両の不安定度合いが大きいほど操舵反力に対する補正量を大きくする。また、操舵角速度ωが大きいほど車両が不安定になる可能性が大きいので、操舵角速度ωが大きいほど操舵反力に対する補正量を大きくする。
ところで、車両運動の状態量の物理的関係から、車両の横加速度Gyは、車速Vと車両のヨーレートγと車両の横滑り角微分値Δβに基づいて式(1)から推定することができることが知られている(例えば、特開2003−146154号公報参照)。
Gy=V(γ+Δβ) ・・・ 式(1)
これに基づき、横滑り角微分値Δβは式(2)から演算することができる。
Δβ=(Gy/V)−γ ・・・ 式(2)
この実施例では、操舵角速度センサ15,ヨーレートセンサ18,車体速センサ19の出力信号に基づいて横滑り角微分値Δβを推定演算する。これにより、車両の不安定度合いを容易に検出することができる。
まず、ステップS101において、図4に示す第1補助反力トルクテーブル41を参照して、操舵角速度センサ15と車体速センサ19の各出力信号に基づき、操舵角速度ωに関する補助反力トルク(以下、補助反力トルク角速度成分という)T1を求める。第1補助反力トルクテーブル41は、車体速V毎に設定された操舵角速度ωをアドレスとするテーブルからなり、操舵角速度ωが大きくなるほど補助反力トルク角速度成分T1が大きくなり、車体速Vが大きくなるほど補助反力トルク角速度成分T1が大きくなるように設定されている。
つまり、この実施例では、ヨーレートγを車両挙動のパラメータとして、ヨーレートγが大きいほど、換言すると車両挙動が大きいほど補助反力トルク(挙動反力)T2が大きくなるようにしている。
次に、ステップS104に進み、横滑り角βの微分値Δβを演算する{Δβ=(Gy/V)−γ}。
TA=(T1+T2)K ・・・ 式(3)
このように補助反力トルクTAを演算すると、車体速V、操舵角速度ω、ヨーレートγが同じ条件下であっても、横滑り角微分値Δβが小さいとき、すなわち車両の不安定度合いが小さいときには、補正係数Kが小さくなるので補助反力トルクTAが小さく設定され、横滑り角微分値Δβが大きいとき、すなわち車両の不安定度合いが大きいときには、補正係数Kが大きくなるので補助反力トルクTAが大きく設定される。その結果、車両安定時には車両偏向抑制性能を低減して電動機10による操舵アシスト量を大きくすることができ、車両不安定時には車両偏向抑制性能を高めて車両の走行安定性を高めることができる。
また、操舵角速度ωが大きいほど補正係数Kが大きくなるので補助反力トルクTAが大きく設定され、車両の走行安定性をより向上することができる。
なお、この実施例において、ステアリング制御装置20がステップS104の処理を実行することにより不安定度検出手段が実現され、ステップS106の処理を実行することにより補正手段が実現される。
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、この実施例では車両のヨーレートを車両挙動のパラメータとして用いているが、ヨーレートに代えて、あるいはこれに加えて、車両の横加速度を車両挙動のパラメータとして用いてもよい。
また、この発明に係る操舵反力装置は、前述した実施例の電動パワーステアリング装置への適用に限るものではなく、ステア・バイ・ワイヤ・システムの操舵装置(SBW)にも適用可能である。SBWは、操作子と転舵機構とが機械的に分離されていて、操作子に反力を作用させる反力モータ(反力装置)と、転舵機構に設けられて転舵輪を転舵させる力を発生させるステアリングモータとを備えた操舵システムである。
S104 不安定度検出手段
S106 補正手段
Claims (3)
- 車両挙動に応じて操舵反力を制御する操舵反力装置において、
車両の不安定度合いを検出する不安定度検出手段と、
前記不安定度検出手段で検出した車両の不安定度合いに応じて前記操舵反力を補正する補正手段と、を備え、
前記補正手段は、車両の不安定度合いが大きいほど前記操舵反力に対する補正量を大きくすることを特徴とする操舵反力装置。 - 前記車両の不安定度合いは横滑り角の微分値であることを特徴とする請求項1に記載の操舵反力装置。
- 前記補正手段による補正量は、操舵角速度が大きくなるにしたがって大きくなることを特徴とする請求項2に記載の操舵反力装置。
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JP2010058571A (ja) * | 2008-09-02 | 2010-03-18 | Honda Motor Co Ltd | 電動パワーステアリングの制御装置 |
JP2010111158A (ja) * | 2008-11-04 | 2010-05-20 | Honda Motor Co Ltd | 電動パワーステアリング装置 |
JP2012035708A (ja) * | 2010-08-05 | 2012-02-23 | Nissan Motor Co Ltd | 操舵制御装置 |
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2006
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