JP2009124114A - シロール誘導体化合物を用いた電子輸送・注入層用材料及び有機電界発光素子 - Google Patents

シロール誘導体化合物を用いた電子輸送・注入層用材料及び有機電界発光素子 Download PDF

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Abstract

【課題】低い駆動電圧で素子の安定性及び発光寿命を向上させた有機電界発光素子を提供する。
【解決手段】シロール誘導体化合物を発光素子用材料として、特に電子輸送層又は電子注入層用材料として用いて、有機電界発光素子を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、シロール誘導体化合物を用いた電子輸送・注入層用材料並びにこれを用いた有機電界発光素子、表示装置及び照明装置に関する。
従来、電界発光する発光素子を用いた表示装置は、小電力化や薄型化が可能なことから、種々研究され、さらに、有機材料から成る有機電界発光素子は、軽量化や大型化が容易なことから活発に検討されてきた。特に、光の三原色の一つである青色をはじめとする発光特性を有する有機材料の開発、および正孔、電子などの電荷輸送能(半導体や超電導体となる可能性を有する)を備えた有機材料の開発については、高分子化合物、低分子化合物を問わずこれまで活発に研究されてきた。
例えば、シロール誘導体化合物により有機化合物層を形成した有機電界発光素子や該シロール誘導体化合物の合成法が報告されている(特開平9-194487号公報(特許文献1)、特開平9-87616号公報(特許文献2)、Organic Electronics, Vol.4, 2003, p.113-121(非特許文献1)、Proceedings of SPIE-The International Society for Optical Engineering, Vol.4800, 2003, p.256-270(非特許文献2)、Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.725, 2002, p.19-30(非特許文献3)、Chemistry of Materials, Vol.13, 2001, p.2680-2683(非特許文献4))。
また、特に電子輸送・注入層用材料としてシロール誘導体化合物を用いた有機電界発光素子が報告されている(特開2006-32634号公報(特許文献3)、特開2006-32638号公報(特許文献4)、国際公開2005/091686号パンフレット(特許文献5)、特開2007-109988号公報(特許文献6)、Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.814, 2004, p.343-353(非特許文献5)、Chemistry of Materials, Vol.16, 2004, p.4681-4686(非特許文献6)、Proceedings of SPIE-The International Society for Optical Sciences Division, Vol.5214, 2004, p.180-187(非特許文献7)、Journal of Photopolymer Science and Technology, Vol.14, No.2, 2001, p.305-310(非特許文献8))。
これらの文献では、シロール環を中心骨格として2,5位に種々のアリール又はヘテロアリール系置換基が結合したもの、特に現在、電子輸送・注入層用材料としてその有効性が注目されている2,5位にビピリジル基が結合したシロール誘導体化合物が報告されている。さらに、シロール環の2,5位にビピリジル基を有しつつ、3,4位にフェニル基が結合した化合物が報告されている。
特開平9-194487号公報 特開平9-87616号公報 特開2006-32634号公報 特開2006-32638号公報 国際公開2005/091686号パンフレット 特開2007-109988号公報
Leonidas C. Palilis et al., ‘High efficiency molecular organic light-emitting diodes based on silole derivatives and their exciplexes’, Organic Electronics, Vol.4, 2003, p.113-121 Leonidas C. Palilis et al., ‘Efficient molecular organic light emitting diodes based on silole derivatives’, Proceedings of SPIE-The International Society for Optical Engineering, Vol.4800, 2003, p.256-270 Leonidas C. Palilis et al., ‘Efficient blue-green molecular organic light emitting diodes based on novel silole’, Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.725, 2002, p.19-30 Manabu Uchida et al., ‘Structural Optimization of 2,5-Diarylsiloles as Excellent Electron-Transporting Materials for Organic Electroluminescent Devices’, Chemistry of Materials, Vol.13, 2001, p.2680-2683 Woohong Kim et al., ‘POLYMER ELECTRODES FOR FLEXIBLE ORGANIC LIGHT-EMITTING DEVICES’, Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.814, 2004, p.343-353 Woohong Kim et al., ‘Efficient Silole-Based Organic Light-Emitting Diodes Using High Conductivity Polymer’, Chemistry of Materials, Vol.16, 2004, p.4681-4686 W. H. Kim et al., ‘HIGH-EFFICIENCY SILOLE-BASED MOLECULAR ORGANIC LIGHT-EMITTING DEVICES USING HIGHLY CONDUCTUING POLYMER ANODE CONTACTS’, Proceedings of SPIE-The International Society for Optical Sciences Division, Vol.5214, 2004, p.180-187 Manabu Uchida et al., "Undoping Type of Highly Efficient Organic Light Emitting Diodes", Journal of Photopolymer Science and Technology, Vol.14, No.2, 2001, p.305-310
上記のように、種々のシロール誘導体化合物の電子輸送・注入層用材料が知られているが、発光素子の特性、特に駆動電圧、素子安定性及び素子寿命をさらに向上させる電子輸送・注入層用材料の開発が望まれている。特に、青色の発光素子は、赤色や緑色の発光素子と比較して素子寿命の向上が望まれているため、青色の発光素子の耐熱性及び素子寿命の向上に好適な電子輸送材料の開発が望まれている。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、電子輸送層や電子注入層用の材料として下記一般式(1)で表される化合物を少なくとも一種含有する有機層を備えた有機電界発光素子とすることにより、低い駆動電圧で素子の安定性及び発光寿命を向上させた有機電界発光素子が得られることを見出し、本発明を完成させた。
[1] 下記一般式(1)で表される化合物を含有する、電子輸送層又は電子注入層用材料。
Figure 2009124114
(一般式(1)において、
1〜R14は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜6のアルキル又は炭素数3〜8のシクロアルキルであり、
1,A3,A4及びA6は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜6のアルキル、炭素数3〜8のシクロアルキル又は炭素数6〜25のアリールであり、
2及びA5は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜6のアルキル又は炭素数3〜8のシクロアルキルであり、
1〜B4は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜6のアルキル又は炭素数3〜8のシクロアルキルであり、
1〜A6及びB1〜B4の全てが水素になることはなく、そして、
1及びX2は、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル、炭素数3〜8のシクロアルキル又は炭素数6〜25のアリールである。)
[2] R1〜R14は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜4のアルキル又は炭素数3〜6のシクロアルキルであり、
1,A3,A4及びA6は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜4のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル又は炭素数6〜20のアリールであり、
2及びA5は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜4のアルキル又は炭素数3〜6のシクロアルキルであり、
1〜B4は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜4のアルキル又は炭素数3〜6のシクロアルキルであり、
1〜A6及びB1〜B4の全てが水素になることはなく、そして、
1及びX2は、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル又は炭素数6〜20のアリールである、
上記[1]に記載する電子輸送層又は電子注入層用材料。
[3] R1〜R14は、それぞれ独立して、水素又は炭素数1〜4のアルキルであり、
1,A3,A4及びA6は、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、フェニル、トリル、キシリル又はナフチルであり、
2及びA5は、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、イソプロピル又はt−ブチルであり、
1〜B4は、水素であり、
1〜A6及びB1〜B4の全てが水素になることはなく、そして、
1及びX2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、シクロヘキシル、フェニル、トリル、キシリル又はナフチルである、
上記[1]に記載する電子輸送層又は電子注入層用材料。
[4] R1〜R14は、それぞれ独立して、水素又はメチルであり、
1〜A6は、メチルであり、
1〜B4は、水素であり、そして、
1及びX2は、メチルである、
上記[1]に記載する電子輸送層又は電子注入層用材料。
[5] R1〜R3及びR8〜R10は、水素であり、
4〜R7及びR11〜R14は、それぞれ独立して、水素又はメチルであり、
1〜A6は、メチルであり、
1〜B4は、水素であり、そして、
1及びX2は、メチルである、
上記[1]に記載する電子輸送層又は電子注入層用材料。
[6] R1〜R14は、水素であり、
1〜A6は、メチルであり、
1〜B4は、水素であり、そして、
1及びX2は、メチルである、
上記[1]に記載する電子輸送層又は電子注入層用材料。
[7] R1〜R3、R5〜R10及びR12〜R14は、水素であり、R4及びR11は、メチルであり、
1〜A6は、メチルであり、
1〜B4は、水素であり、そして、
1及びX2は、メチルである、
上記[1]に記載する電子輸送層又は電子注入層用材料。
[8] 陽極および陰極からなる一対の電極と、該一対の電極間に配置される発光層と、前記陰極と該発光層との間に配置され、上記[1]ないし[7]のいずれかに記載する電子輸送層又は電子注入層用材料を含有する電子輸送層及び/又は電子注入層とを有する、有機電界発光素子。
[9] 前記電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1つは、さらに、キノリノール系金属錯体、ピリジン誘導体、フェナントロリン誘導体及びボラン誘導体からなる群から選択される少なくとも1つを含有する、上記[8]に記載する有機電界発光素子。
[10] 上記[8]又は[9]に記載する有機電界発光素子を備えた表示装置。
[11] 上記[8]又は[9]に記載する有機電界発光素子を備えた照明装置。
本発明の好ましい態様によれば、低い駆動電圧で素子の安定性及び発光寿命を向上させた有機電界発光素子、それを備えた表示装置およびそれを備えた照明装置などを提供することができる。本発明の好ましい電子輸送・注入層用材料は、特に素子寿命の向上が望まれている青色の発光素子に好適であり、この電子輸送材料によれば、赤色や緑色の発光素子と同レベルの素子寿命を有する青色の発光素子を製造することができる。さらに、この有機電界発光素子を用いることにより、フルカラー表示等の高性能のディスプレイ装置を得ることができる。
1.一般式(1)で表される化合物の説明
以下、上記一般式(1)で表される化合物について詳細に説明する。
一般式(1)のR1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8,R9,R10,R11,R12,R13及びR14(以降、「R1〜R14」とする)における「アルキル」としては、直鎖及び分枝鎖のいずれでもよく、例えば、炭素数1〜20の直鎖アルキルまたは炭素数3〜20の分枝鎖アルキルがあげられる。好ましい「アルキル」は、炭素数1〜12のアルキルである。より好ましい「アルキル」は、炭素数1〜6のアルキルである。特に好ましい「アルキル」は、炭素数1〜4のアルキルである。具体的な「アルキル」としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルなどがあげられる。
一般式(1)のR1〜R14における「シクロアルキル」としては、例えば、炭素数3〜10のシクロアルキルがあげられる。好ましい「シクロアルキル」は、炭素数3〜8のシクロアルキルである。さらに好ましい「シクロアルキル」は、炭素数3〜6のシクロアルキルである。具体的な「シクロアルキル」としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシル、シクロヘプチル又はシクロオクチルなどがあげられる。
1〜R14はそれぞれ独立して水素又は炭素数1〜4のアルキルが好ましく、水素又はメチルがより好ましい。さらに、合成の容易さを考慮すると、R1〜R3及びR8〜R10は水素が好ましく、R4〜R7及びR11〜R14はそれぞれ独立して水素又はメチルが好ましい。
一般式(1)のA1,A3,A4及びA6における、アルキル及びシクロアルキルとしては、一般式(1)におけるR1〜R14の説明で記載したものと同様のものがあげられ、同様のものが好ましい。
一般式(1)のA1,A3,A4及びA6における「アリール」としては、例えば、炭素数6〜30のアリールがあげられる。好ましい「アリール」は、炭素数6〜25のアリールである。さらに好ましい「アリール」は、炭素数6〜20のアリールである。ここで、「アリール」とは複数の芳香環によって構成される芳香環系をも包含する。具体的な「アリール」としては、フェニル、トリル、キシリル、ビフェニリル、ナフチル(1−ナフチル,2−ナフチル)、アントラセニル、フェナントリル、テルフェニリル、フルオレニル、ピレニルなどがあげられる。特に好ましい「アリール」は、フェニル、ナフチル(1−ナフチル,2−ナフチル)、トリル又はキシリルである。
一般式(1)のA2及びA5における、アルキル及びシクロアルキルとしては、一般式(1)におけるR1〜R14の説明で記載したものと同様のものがあげられ、同様のものが好ましい。
一般式(1)のB1,B2,B3及びB4(以降、「B1〜B4」とする)における、アルキル及びシクロアルキルとしては、一般式(1)におけるR1〜R14の説明で記載したものと同様のものがあげられ、同様のものが好ましい。
一般式(1)のX1及びX2における、アルキル及びシクロアルキルとしては、一般式(1)におけるR1〜R14の説明で記載したものと同様のものがあげられ、同様のものが好ましい。また、一般式(1)のX1及びX2における、アリールとしては、一般式(1)におけるA1,A3,A4及びA6の説明で記載したものと同様のものがあげられ、同様のものが好ましい。
1及びX2としては、アルキルであることが最も好ましく、第2にシクロアルキル、第3にアリールであることが好ましい。X1及びX2がアルキルやシクロアルキルであると、素子寿命が優れた傾向にあり、また、一般式(1)の化合物が有する吸収・発光スペクトルにほとんど影響を与えず、青色の発光素子への適用に優れている。さらに、アルキルとシクロアルキルとでは、原料の入手のしやすさや、合成の容易さから、アルキルの方が好ましい。
1〜A6及びB1〜B4は、水素を含む置換基であるが、A1〜A6及びB1〜B4の全てが水素になることはない。A1〜A6及びB1〜B4には、水素であることが好ましい箇所と、水素以外の何らかの置換基で置換されることが好ましい箇所とがある。A1〜A6が水素以外の何らかの置換基で置換され、かつB1〜B4が水素である化合物が第1に好ましく、A1,A3,A4及びA6が水素以外の何らかの置換基で置換され、かつA2,A5及びB1〜B4が水素である化合物が第2に好ましく、A1(又はA3)及びA4(又はA6)が水素以外の何らかの置換基で置換され、かつそれ以外が水素である化合物が第3に好ましい。もちろん、一般式(1)で表される化合物には、A1〜A6及びB1〜B4の全てが水素以外の何らかの置換基で置換されているものも含まれる。
上記一般式(1)で表される化合物の具体例としては、例えば、下記式(1-1)〜(1-42)で表される化合物及び下記式(1-43)〜(1-84)で表される化合物をあげることができる。なお、各式において、「Me」はメチル、「Et」はエチル、「t-Bu」はt−ブチル、「Ph」はフェニル、「i−Pr」はイソプロピルを表す。
Figure 2009124114
Figure 2009124114
Figure 2009124114
Figure 2009124114
Figure 2009124114
Figure 2009124114
2.一般式(1)で表される化合物の製造方法
次に、上記一般式(1)で表される化合物の製造方法について説明する。
一般式(1)で表される化合物は、基本的には、公知の化合物を用いて、公知の合成法により製造することができる。製造方法の一例としては、公知の文献(例えば、「Metal-Catalyzed Cross-Coupling Reactions - Second, Completely Revised and Enlarged Edition」や「J.Am.Chem.Soc. (1996), 118, 11974.」など)に記載の方法や本明細書の実施例に記載の方法により合成することができる。
上記一般式(1)で表される化合物の好ましい製造方法としては、シラン誘導体(A)から、公知の合成法により、一般式(1)で表される化合物であるシロール誘導体(B)を合成する方法があげられる。シラン誘導体(A)は、公知の化合物を用いて、公知の合成法により製造することができる。
Figure 2009124114
より詳細には、下記反応(1)及び(2)により、ブロモ置換のビピリジル誘導体を合成する。すなわち、まず反応(1)でピリジン誘導体の塩化亜鉛錯体を合成し、次に反応(2)でピリジン誘導体の塩化亜鉛錯体と2,5−ジブロモピリジン誘導体とを反応させることにより、2,5−ジブロモピリジン誘導体の2位の位置で高い選択性をもってカップリング反応させることができ、5−ブロモ−2,2’−ビピリジン誘導体を収率よく合成することができる。なお、反応(1)中の「ZnCl2・TMEDA」は塩化亜鉛のテトラメチルエチレンジアミン錯体である。また、下記反応(1)及び(2)にはR1〜R7が結合したビピリジル誘導体を示したが、R8〜R14が結合したビピリジル誘導体についても同様に合成できる。
Figure 2009124114
一方、下記反応(3)〜(5)により、上記反応(1)及び(2)で合成したブロモ置換のビピリジル誘導体を用いて、一般式(1)で表される化合物であるシロール誘導体(B)を合成する。すなわち、まず反応(3)でエチニルベンゼン誘導体からシラン誘導体(A)を合成し、次に反応(4)でこのシラン誘導体(A)から反応性のシラシクロペンタジエン誘導体の塩化亜鉛錯体を合成し、最後に反応(5)でこの反応性のシラシクロペンタジエン誘導体の塩化亜鉛錯体にブロモ置換のビピリジル誘導体を反応させることにより、一般式(1)で表される化合物であるシロール誘導体(B)を合成することができる。なお、反応(4)中の「LiNp」はリチウムナフタレニドであり、代わりにn−ブチルリチウムやメチルリチウムなどを用いることもできる。
Figure 2009124114
3.有機電界発光素子
本実施形態に係る有機電界発光素子について図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る有機電界発光素子を示す概略断面図である。
本実施形態に係る有機電界発光素子は、陽極および陰極からなる一対の電極と、該一対の電極間に配置される発光層と、前記陰極と該発光層との間に配置され、上記一般式(1)で表される化合物を含有する電子輸送層及び/又は電子注入層とを有する、有機電界発光素子である。
<有機電界発光素子の構造>
図1に示された有機電界発光素子100は、基板101と、基板101上に設けられた陽極102と、陽極102の上に設けられた正孔注入層103と、正孔注入層103の上に設けられた正孔輸送層104と、正孔輸送層104の上に設けられた発光層105と、発光層105の上に設けられた電子輸送層106と、電子輸送層106の上に設けられた電子注入層107と、電子注入層107の上に設けられた陰極108とを有する。
なお、有機電界発光素子100は、作製順序を逆にして、例えば、基板101と、基板101上に設けられた陰極108と、陰極108の上に設けられた電子注入層107と、電子注入層107の上に設けられた電子輸送層106と、電子輸送層106の上に設けられた発光層105と、発光層105の上に設けられた正孔輸送層104と、正孔輸送層104の上に設けられた正孔注入層103と、正孔注入層103の上に設けられた陽極102とを有する構成としてもよい。
上記各層すべてがなくてはならないわけではなく、最小構成単位を陽極102と発光層105と電子輸送層106及び/又は電子注入層107と陰極108とからなる構成として、正孔注入層103及び正孔輸送層104は任意に設けられる層である。また、上記各層は、それぞれ単一層からなってもよいし、複数層からなってもよい。
有機電界発光素子を構成する層の態様としては、上述する「基板/陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極」の構成態様の他に、「基板/陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極」、「基板/陽極/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極」、「基板/陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/陰極」、「基板/陽極/発光層/電子輸送層/陰極」、「基板/陽極/発光層/電子注入層/陰極」の構成態様であってもよい。
<有機電界発光素子における基板>
基板101は、有機電界発光素子100の支持体となるものであり、通常、石英、ガラス、金属、プラスチックなどが用いられる。基板101は、目的に応じて板状、フィルム状、またはシート状に形成され、例えば、ガラス板、金属板、金属箔、プラスチックフィルム、プラスチックシートなどが用いられる。なかでも、ガラス板、および、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホンなどの透明な合成樹脂製の板が好ましい。ガラス基板であれば、ソーダライムガラスや無アルカリガラスなどが用いられ、また、厚みも機械的強度を保つのに十分な厚みがあればよいので、例えば、0.2mm以上あればよい。厚さの上限値としては、例えば、2mm以下、好ましくは1mm以下である。ガラスの材質については、ガラスからの溶出イオンが少ない方がよいので無アルカリガラスの方が好ましいが、SiO2などのバリアコートを施したソーダライムガラスも市販されているのでこれを使用することができる。また、基板101には、ガスバリア性を高めるために、少なくとも片面に緻密なシリコン酸化膜などのガスバリア膜を設けてもよく、特にガスバリア性が低い合成樹脂製の板、フィルムまたはシートを基板101として用いる場合にはガスバリア膜を設けるのが好ましい。
<有機電界発光素子における陽極>
陽極102は、発光層105へ正孔を注入する役割を果たすものである。なお、陽極102と発光層105との間に正孔注入層103および/または正孔輸送層104が設けられている場合には、これらを介して発光層105へ正孔を注入することになる。
陽極102を形成する材料としては、無機化合物および有機化合物があげられる。無機化合物としては、例えば、金属(アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム、クロムなど)、金属酸化物(インジウムの酸化物、スズの酸化物、インジウム−スズ酸化物(ITO)、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)など)、ハロゲン化金属(ヨウ化銅など)、硫化銅、カーボンブラック、ITOガラスやネサガラスなどがあげられる。有機化合物としては、例えば、ポリ(3−メチルチオフェン)などのポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリンなどの導電性ポリマーなどがあげられる。その他、有機電界発光素子の陽極として用いられている物質の中から適宜選択して用いることができる。
透明電極の抵抗は、発光素子の発光に十分な電流が供給できればよいので限定されないが、発光素子の消費電力の観点からは低抵抗であることが望ましい。例えば、300Ω/□以下のITO基板であれば素子電極として機能するが、現在では10Ω/□程度の基板の供給も可能になっていることから、例えば100〜5Ω/□、好ましくは50〜5Ω/□の低抵抗品を使用することが特に望ましい。ITOの厚みは抵抗値に合わせて任意に選ぶ事ができるが、通常100〜300nmの間で用いられることが多い。
<有機電界発光素子における正孔注入層、正孔輸送層>
正孔注入層103は、陽極102から移動してくる正孔を、効率よく発光層105内または正孔輸送層104内に注入する役割を果たすものである。正孔輸送層104は、陽極102から注入された正孔または陽極102から正孔注入層103を介して注入された正孔を、効率よく発光層105に輸送する役割を果たすものである。正孔注入層103および正孔輸送層104は、それぞれ、正孔注入・輸送材料の一種または二種以上を積層、混合するか、正孔注入・輸送材料と高分子結着剤の混合物により形成される。また、正孔注入・輸送材料に塩化鉄(III)のような無機塩を添加して層を形成してもよい。
正孔注入・輸送性物質としては電界を与えられた電極間において正極からの正孔を効率よく注入・輸送することが必要で、正孔注入効率が高く、注入された正孔を効率よく輸送することが望ましい。そのためにはイオン化ポテンシャルが小さく、しかも正孔移動度が大きく、さらに安定性に優れ、トラップとなる不純物が製造時および使用時に発生しにくい物質であることが好ましい。
正孔注入層103および正孔輸送層104を形成する材料としては、光導電材料において、正孔の電荷輸送材料として従来から慣用されている化合物、p型半導体、有機電界発光素子の正孔注入層および正孔輸送層に使用されている公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。それらの具体例は、カルバゾール誘導体(N−フェニルカルバゾール、ポリビニルカルバゾール等)、ビス(N−アリルカルバゾール)またはビス(N−アルキルカルバゾール)などのビスカルバゾール誘導体、トリアリールアミン誘導体(芳香族第3級アミノ基を主鎖あるいは側鎖に持つポリマー、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジアミノビフェニル、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−4,4’−ジアミノビフェニル、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミン、N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニル−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミン、4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニル(フェニル)アミノ)トリフェニルアミンなどのトリフェニルアミン誘導体、スターバーストアミン誘導体等、スチルベン誘導体、フタロシアニン誘導体(無金属、銅フタロシアニン等)、ピラゾリン誘導体、ヒドラゾン系化合物、ベンゾフラン誘導体やチオフェン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ポルフィリン誘導体などの複素環化合物、ポリシラン等である。ポリマー系では前記単量体を側鎖に有するポリカーボネートやスチレン誘導体、ポリビニルカルバゾールおよびポリシランなどが好ましいが、発光素子の作製に必要な薄膜を形成し、陽極から正孔が注入できて、さらに正孔を輸送できる化合物であれば特に限定されるものではない。
また、有機半導体の導電性は、そのドーピングにより、強い影響を受けることも知られている。このような有機半導体マトリックス物質は、電子供与性の良好な化合物、または、電子受容性の良好な化合物から構成されている。電子供与物質のドーピングのために、テトラシアノキノンジメタン(TCNQ)または2,3,5,6−テトラフルオロテトラシアノ−1,4−ベンゾキノンジメタン(F4TCNQ)などの強い電子受容体が知られている(例えば、文献「M.Pfeiffer,A.Beyer,T.Fritz,K.Leo,Appl.Phys.Lett.,73(22),3202-3204(1998)」及び文献「J.Blochwitz,M.Pheiffer,T.Fritz,K.Leo,Appl.Phys.Lett.,73(6),729-731(1998)」を参照)。これらは、電子供与型ベース物質(正孔輸送物質)における電子移動プロセスによって、いわゆる正孔を生成する。正孔の数および移動度によって、ベース物質の伝導性が、かなり大きく変化する。正孔輸送特性を有するマトリックス物質としては、例えばベンジジン誘導体(TPDなど)またはスターバーストアミン誘導体(TDATAなど)、あるいは、特定の金属フタロシアニン(特に、亜鉛フタロシアニンZnPcなど)が知られている(特開2005−167175号公報)。
<有機電界発光素子における発光層>
発光層105は、電界を与えられた電極間において、陽極102から注入された正孔と、陰極108から注入された電子とを再結合させることにより発光するものである。発光層105を形成する材料としては、正孔と電子との再結合によって励起されて発光する化合物(発光性化合物)であればよく、安定な薄膜形状を形成することができ、かつ、固体状態で強い発光(蛍光および/または燐光)効率を示す化合物であるのが好ましい。
発光層は単一層でも複数層からなってもどちらでもよく、それぞれ発光材料(ホスト材料、ドーパント材料)により形成される。ホスト材料とドーパント材料は、それぞれ一種類であっても、複数の組み合わせであっても、いずれでもよい。ドーパント材料はホスト材料の全体に含まれていても、部分的に含まれていても、いずれであってもよい。ドーパント材料の量は、多すぎると濃度消光現象が起きるため、ホスト材料に対して0.1〜50質量%で用いることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜20質量%である。ドーピング方法としては、ホスト材料との共蒸着法によって形成することができるが、ホスト材料と予め混合してから同時に蒸着してもよい。
ホスト材料の使用量はホスト材料の種類によって異なり、そのホスト材料の特性に合わせて決めればよい。ホスト材料の使用量の目安は、好ましくは発光材料全体の50〜99.999重量%であり、より好ましくは80〜99.95重量%であり、さらに好ましくは90〜99.9重量%である。
ドーパント材料の使用量はドーパント材料の種類によって異なり、そのドーパント材料の特性に合わせて決めればよい(例えば、使用量が多すぎると、濃度消光現象のおそれがある)。ドーパントの使用量の目安は、好ましくは発光材料全体の0.001〜50重量%であり、より好ましくは0.05〜20重量%であり、さらに好ましくは0.1〜10重量%である。
本実施形態に係る発光素子の発光材料は蛍光性であっても燐光性であってもどちらでもかまわない。
ホスト材料としては、特に限定されるものではないが、以前から発光体として知られていたアントラセンやピレンなどの縮合環誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニウムをはじめとする金属キレート化オキシノイド化合物、ビススチリルアントラセン誘導体やジスチリルベンゼン誘導体などのビススチリル誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、クマリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピロロピリジン誘導体、ペリノン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、ピロロピロール誘導体、フルオレン誘導体、ベンゾフルオレン誘導体、ポリマー系では、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、そして、ポリチオフェン誘導体が好適に用いられる。
その他、ホスト材料としては、化学工業2004年6月号13頁、および、それにあげられた参考文献などに記載された化合物などの中から適宜選択して用いることができる。
また、ドーパント材料としては、特に限定されるものではなく、既知の化合物を用いることができ、所望の発光色に応じて様々な材料の中から選択することができる。具体的には、例えば、フェナンスレン、アントラセン、ピレン、テトラセン、ペンタセン、ペリレン、ナフトピレン、ジベンゾピレンおよびルブレンなどの縮合環誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、ベンズチアゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、ベンズトリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、スチルベン誘導体、チオフェン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体やジスチリルベンゼン誘導体などのビススチリル誘導体(特開平1−245087号公報)、ビススチリルアリーレン誘導体(特開平2−247278号公報)、ジアザインダセン誘導体、フラン誘導体、ベンゾフラン誘導体、フェニルイソベンゾフラン、ジメシチルイソベンゾフラン、ジ(2−メチルフェニル)イソベンゾフラン、ジ(2−トリフルオロメチルフェニル)イソベンゾフラン、フェニルイソベンゾフランなどのイソベンゾフラン誘導体、ジベンゾフラン誘導体、7−ジアルキルアミノクマリン誘導体、7−ピペリジノクマリン誘導体、7−ヒドロキシクマリン誘導体、7−メトキシクマリン誘導体、7−アセトキシクマリン誘導体、3−ベンズチアゾリルクマリン誘導体、3−ベンズイミダゾリルクマリン誘導体、3−ベンズオキサゾリルクマリン誘導体などのクマリン誘導体、ジシアノメチレンピラン誘導体、ジシアノメチレンチオピラン誘導体、ポリメチン誘導体、シアニン誘導体、オキソベンズアンスラセン誘導体、キサンテン誘導体、ローダミン誘導体、フルオレセイン誘導体、ピリリウム誘導体、カルボスチリル誘導体、アクリジン誘導体、オキサジン誘導体、フェニレンオキサイド誘導体、キナクリドン誘導体、キナゾリン誘導体、ピロロピリジン誘導体、フロピリジン誘導体、1,2,5−チアジアゾロピレン誘導体、ピロメテン誘導体、ペリノン誘導体、ピロロピロール誘導体、スクアリリウム誘導体、ビオラントロン誘導体、フェナジン誘導体、アクリドン誘導体、デアザフラビン誘導体、フルオレン誘導体およびベンゾフルオレン誘導体などがあげられる。
発色光ごとに例示すると、青〜青緑色ドーパント材料としては、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、ピレン、トリフェニレン、ペリレン、フルオレン、インデンなどの芳香族炭化水素化合物やその誘導体、フラン、ピロール、チオフェン、シロール、9−シラフルオレン、9,9’−スピロビシラフルオレン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、インドール、ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、イミダゾピリジン、フェナントロリン、ピラジン、ナフチリジン、キノキサリン、ピロロピリジン、チオキサンテンなどの芳香族複素環化合物やその誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、スチルベン誘導体、アルダジン誘導体、クマリン誘導体、イミダゾール、チアゾール、チアジアゾール、カルバゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾールなどのアゾール誘導体およびその金属錯体およびN,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミンに代表される芳香族アミン誘導体などがあげられる。
また、緑〜黄色ドーパント材料としては、クマリン誘導体、フタルイミド誘導体、ナフタルイミド誘導体、ペリノン誘導体、ピロロピロール誘導体、シクロペンタジエン誘導体、アクリドン誘導体、キナクリドン誘導体およびルブレンなどのナフタセン誘導体などがあげられ、さらに上記青〜青緑色ドーパント材料として例示した化合物に、アリール基、ヘテロアリール基、アリールビニル基、アミノ基、シアノ基など長波長化を可能とする置換基を導入した化合物も好適な例としてあげられる。
さらに、橙〜赤色ドーパント材料としては、ビス(ジイソプロピルフェニル)ペリレンテトラカルボン酸イミドなどのナフタルイミド誘導体、ペリノン誘導体、アセチルアセトンやベンゾイルアセトンとフェナントロリンなどを配位子とするEu錯体などの希土類錯体、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピランやその類縁体、マグネシウムフタロシアニン、アルミニウムクロロフタロシアニンなどの金属フタロシアニン誘導体、ローダミン化合物、デアザフラビン誘導体、クマリン誘導体、キナクリドン誘導体、フェノキサジン誘導体、オキサジン誘導体、キナゾリン誘導体、ピロロピリジン誘導体、スクアリリウム誘導体、ビオラントロン誘導体、フェナジン誘導体、フェノキサゾン誘導体およびチアジアゾロピレン誘導体などあげられ、さらに上記青〜青緑色および緑〜黄色ドーパント材料として例示した化合物に、アリール基、ヘテロアリール基、アリールビニル基、アミノ基、シアノ基など長波長化を可能とする置換基を導入した化合物も好適な例としてあげられる。さらに、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(III)に代表されるイリジウムや白金を中心金属とした燐光性金属錯体も好適な例としてあげられる。
その他、ドーパントとしては、化学工業2004年6月号13頁、および、それにあげられた参考文献などに記載された化合物などの中から適宜選択して用いることができる。
上述するドーパント材料の中でも、特にペリレン誘導体、ボラン誘導体、アミン含有スチリル誘導体、芳香族アミン誘導体、クマリン誘導体、ピラン誘導体、イリジウム錯体又は白金錯体が好ましい。
ペリレン誘導体としては、例えば、3,10−ビス(2,6−ジメチルフェニル)ペリレン、3,10−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)ペリレン、3,10−ジフェニルペリレン、3,4−ジフェニルペリレン、2,5,8,11−テトラ−t−ブチルペリレン、3,4,9,10−テトラフェニルペリレン、3−(1’−ピレニル)−8,11−ジ(t−ブチル)ペリレン、3−(9’−アントリル)−8,11−ジ(t−ブチル)ペリレン、3,3’−ビス(8,11−ジ(t−ブチル)ペリレニル)などがあげられる。
また、特開平11-97178号公報、特開2000-133457号公報、特開2000-26324号公報、特開2001-267079号公報、特開2001-267078号公報、特開2001-267076号公報、特開2000-34234号公報、特開2001-267075号公報、及び特開2001-217077号公報などに記載されたペリレン誘導体を用いてもよい。
ボラン誘導体としては、例えば、1,8−ジフェニル−10−(ジメシチルボリル)アントラセン、9−フェニル−10−(ジメシチルボリル)アントラセン、4−(9’−アントリル)ジメシチルボリルナフタレン、4−(10’−フェニル−9’−アントリル)ジメシチルボリルナフタレン、9−(ジメシチルボリル)アントラセン、9−(4’−ビフェニリル)−10−(ジメシチルボリル)アントラセン、9−(4’−(N−カルバゾリル)フェニル)−10−(ジメシチルボリル)アントラセンなどがあげられる。
また、国際公開第2000/40586号パンフレットなどに記載されたボラン誘導体を用いてもよい。
アミン含有スチリル誘導体としては、例えば、N,N,N’,N’−テトラ(4−ビフェニリル)−4、4’−ジアミノスチルベン、N,N,N’,N’−テトラ(1−ナフチル)−4、4’−ジアミノスチルベン、N,N,N’,N’−テトラ(2−ナフチル)−4、4’−ジアミノスチルベン、N,N’−ジ(2−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−4、4’−ジアミノスチルベン、N,N’−ジ(9−フェナントリル)−N,N’−ジフェニル−4、4’−ジアミノスチルベン、4,4’−ビス[4”−ビス(ジフェニルアミノ)スチリル]−ビフェニル、1,4−ビス[4’−ビス(ジフェニルアミノ)スチリル]−ベンゼン、2,7−ビス[4’−ビス(ジフェニルアミノ)スチリル]−9,9−ジメチルフルオレン、4,4’−ビス(9−エチル−3−カルバゾビニレン)−ビフェニル、4,4’−ビス(9−フェニル−3−カルバゾビニレン)−ビフェニルなどがあげられる。 また、特開2003-347056号公報、及び特開2001-307884号公報などに記載されたアミン含有スチリル誘導体を用いてもよい。
芳香族アミン誘導体としては、例えば、N,N,N,N−テトラフェニルアントラセン−9,10−ジアミン、9,10−ビス(4−ジフェニルアミノ−フェニル)アントラセン、9,10−ビス(4−ジ(1−ナフチルアミノ)フェニル)アントラセン、9,10−ビス(4−ジ(2−ナフチルアミノ)フェニル)アントラセン、10−ジ−p−トリルアミノ−9−(4−ジ−p−トリルアミノ−1−ナフチル)アントラセン、10−ジフェニルアミノ−9−(4−ジフェニルアミノ−1−ナフチル)アントラセン、10−ジフェニルアミノ−9−(6−ジフェニルアミノ−2−ナフチル)アントラセン、[4−(4−ジフェニルアミノ−フェニル)ナフタレン−1−イル]−ジフェニルアミン、[4−(4−ジフェニルアミノ−フェニル)ナフタレン−1−イル]−ジフェニルアミン、[6−(4−ジフェニルアミノ−フェニル)ナフタレン−2−イル]−ジフェニルアミン、4,4’−ビス[4−ジフェニルアミノナフタレン−1−イル]ビフェニル、4,4’−ビス[6−ジフェニルアミノナフタレン−2−イル]ビフェニル、4,4”−ビス[4−ジフェニルアミノナフタレン−1−イル]−p−テルフェニル、4,4”−ビス[6−ジフェニルアミノナフタレン−2−イル]−p−テルフェニルなどがあげられる。
また、特開2006-156888号公報などに記載された芳香族アミン誘導体を用いてもよい。
クマリン誘導体としては、クマリン−6、クマリン−334などがあげられる。
また、特開2004-43646号公報、特開2001-76876号公報、及び特開平6-298758号公報などに記載されたクマリン誘導体を用いてもよい。
ピラン誘導体としては、下記のDCM、DCJTBなどがあげられる。
Figure 2009124114
また、特開2005-126399号公報、特開2005-097283号公報、特開2002-234892号公報、特開2001-220577号公報、特開2001-081090号公報、及び特開2001-052869号公報などに記載されたピラン誘導体を用いてもよい。
イリジウム錯体としては、下記のIr(ppy)3などがあげられる。
Figure 2009124114
また、特開2006-089398号公報、特開2006-080419号公報、特開2005-298483号公報、特開2005-097263号公報、及び特開2004-111379号公報などに記載されたイリジウム錯体を用いてもよい。
白金錯体としては、下記のPtOEPなどがあげられる。
Figure 2009124114
また、特開2006-190718号公報、特開2006-128634号公報、特開2006-093542号公報、特開2004-335122号公報、及び特開2004-331508号公報などに記載された白金錯体を用いてもよい。
<有機電界発光素子における電子注入層、電子輸送層>
電子注入層107は、陰極108から移動してくる電子を、効率よく発光層105内または電子輸送層106内に注入する役割を果たすものである。電子輸送層106は、陰極108から注入された電子または陰極108から電子注入層107を介して注入された電子を、効率よく発光層105に輸送する役割を果たすものである。電子輸送層106および電子注入層107は、それぞれ、電子輸送・注入材料の一種または二種以上を積層、混合するか、電子輸送・注入材料と高分子結着剤の混合物により形成される。
電子注入・輸送層とは、陰極から電子が注入され、さらに電子を輸送することをつかさどる層であり、電子注入効率が高く、注入された電子を効率よく輸送することが望ましい。そのためには電子親和力が大きく、しかも電子移動度が大きく、さらに安定性に優れ、トラップとなる不純物が製造時および使用時に発生しにくい物質であることが好ましい。しかしながら、正孔と電子の輸送バランスを考えた場合に、陽極からの正孔が再結合せずに陰極側へ流れるのを効率よく阻止できる役割を主に果たす場合には、電子輸送能力がそれ程高くなくても、発光効率を向上させる効果は電子輸送能力が高い材料と同等に有する。したがって、本実施形態における電子注入・輸送層は、正孔の移動を効率よく阻止できる層の機能も含まれてもよい。
電子輸送層106または電子注入層107を形成する材料として、上記一般式(1)で表される化合物を用いることができる。なかでも、上記式(1-1)、式(1-2)、式(1-6)、式(1-7)、式(1-8)、式(1-12)、式(1-37)、式(1-38)、式(1-42)、式(1-43)、式(1-44)、式(1-48)、式(1-49)、式(1-50)、式(1-54)、式(1-79)、式(1-80)、式(1-84)で表される化合物が好ましく、上記式(1-1)、式(1-2)、式(1-6)、式(1-43)、式(1-44)、式(1-48)で表される化合物がより好ましく、上記式(1-1)又は式(1-43)で表される化合物が特に好ましい。
電子輸送層106または電子注入層107における上記一般式(1)で表される化合物の含有量は、化合物の種類によって異なり、その化合物の特性に合わせて決めればよい。上記一般式(1)で表される化合物の含有量の目安は、好ましくは電子輸送層用材料(又は電子注入層用材料)の全体の1〜100重量%であり、より好ましくは10〜100重量%であり、さらに好ましくは50〜100重量%であり、特に好ましくは80〜100重量%である。上記一般式(1)で表される化合物を単独(100重量%)で用いない場合には、以下に詳述する他の材料を混合すればよい。
他の電子輸送層および電子注入層を形成する材料としては、光導電材料において電子伝達化合物として従来から慣用されている化合物、有機電界発光素子の電子注入層および電子輸送層に使用されている公知の化合物の中から任意に選択して用いることができる。
電子輸送層および電子注入層に用いられる材料としては、炭素、水素、酸素、硫黄、ケイ素およびリンの中から選ばれる一種以上の原子で構成される芳香環もしくは複素芳香環からなる化合物、ピロール誘導体およびその縮合環誘導体および電子受容性窒素を有する金属錯体の中から選ばれる少なくとも一種を含有することが好ましい。具体的には、ナフタレン、アントラセンなどの縮合環系芳香環誘導体、4,4’−ビス(ジフェニルエテニル)ビフェニルに代表されるスチリル系芳香環誘導体、ペリノン誘導体、クマリン誘導体、ナフタルイミド誘導体、アントラキノンやジフェノキノンなどのキノン誘導体、リンオキサイド誘導体、カルバゾール誘導体およびインドール誘導体などがあげられる。電子受容性窒素を有する金属錯体としては、例えば、ヒドロキシフェニルオキサゾール錯体などのヒドロキシアゾール錯体、アゾメチン錯体、トロポロン金属錯体、フラボノール金属錯体およびベンゾキノリン金属錯体などがあげられる。これらの材料は単独でも用いられるが、異なる材料と混合して使用しても構わない。中でも、9,10−ビス(2−ナフチル)アントラセンなどのアントラセン誘導体、4,4’−ビス(ジフェニルエテニル)ビフェニルなどのスチリル系芳香環誘導体、4,4’−ビス(N−カルバゾリル)ビフェニル、1,3,5−トリス(N−カルバゾリル)ベンゼンなどのカルバゾール誘導体が、耐久性の観点から好ましく用いられる。
また、他の電子伝達化合物の具体例として、ピリジン誘導体、ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントロリン誘導体、ペリノン誘導体、クマリン誘導体、ナフタルイミド誘導体、アントラキノン誘導体、ジフェノキノン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、ペリレン誘導体、オキサジアゾール誘導体(1,3−ビス[(4−t−ブチルフェニル)1,3,4−オキサジアゾリル]フェニレンなど)、チオフェン誘導体、トリアゾール誘導体(N−ナフチル−2,5−ジフェニル−1,3,4−トリアゾールなど)、チアジアゾール誘導体、オキシン誘導体の金属錯体、キノリノール系金属錯体、キノキサリン誘導体、キノキサリン誘導体のポリマー、ベンザゾール類化合物、ガリウム錯体、ピラゾール誘導体、パーフルオロ化フェニレン誘導体、トリアジン誘導体、ピラジン誘導体、ベンゾキノリン誘導体(2,2’−ビス(ベンゾ[h]キノリン−2−イル)−9,9’−スピロビフルオレンなど)、イミダゾピリジン誘導体、ボラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体(トリス(N−フェニルベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼンなど)、ベンズオキサゾール誘導体、ベンズチアゾール誘導体、キノリン誘導体、ターピリジンなどのオリゴピリジン誘導体、ビピリジン誘導体、テルピリジン誘導体(1,3−ビス(4’−(2,2’:6’2”−テルピリジニル))ベンゼンなど)、ナフチリジン誘導体(ビス(1−ナフチル)−4−(1,8−ナフチリジン−2−イル)フェニルホスフィンオキサイドなど)、アルダジン誘導体、カルバゾール誘導体、インドール誘導体、リンオキサイド誘導体、ビススチリル誘導体などがあげられる。
また、電子受容性窒素を有する金属錯体を用いることもでき、例えば、キノリノール系金属錯体やヒドロキシフェニルオキサゾール錯体などのヒドロキシアゾール錯体、アゾメチン錯体、トロポロン金属錯体、フラボノール金属錯体及びベンゾキノリン金属錯体などがあげられる。
上述した材料は単独でも用いられるが、異なる材料と混合して使用しても構わない。
上述した材料の中でも、キノリノール系金属錯体、ピリジン誘導体、フェナントロリン誘導体又はボラン誘導体が好ましい。
キノリノール系金属錯体は、下記一般式(E-1)で表される化合物である。
Figure 2009124114
式中、R1〜R6は水素又は置換基であり、MはAl、Ga、BeまたはZnであり、nは2または3の整数である。
キノリノール系金属錯体の具体例としては、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(4−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(3,4−ジメチル−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(4,5−ジメチル−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(4,6−ジメチル−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(フェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2−メチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(3−メチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(4−メチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2−フェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(3−フェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(4−フェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,3−ジメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,6−ジメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(3,4−ジメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(3,5−ジメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(3,5−ジ−t−ブチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,6−ジフェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,4,6−トリフェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,4,6−トリメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,4,5,6−テトラメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(1−ナフトラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2−ナフトラート)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)(2−フェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)(3−フェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)(4−フェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)(3,5−ジメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)(3,5−ジ−t−ブチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム−μ−オキソ−ビス(2−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)アルミニウム−μ−オキソ−ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−4−エチル−8−キノリノラート)アルミニウム−μ−オキソ−ビス(2−メチル−4−エチル−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−4−メトキシ−8−キノリノラート)アルミニウム−μ−オキソ−ビス(2−メチル−4−メトキシ−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)アルミニウム−μ−オキソ−ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)アルミニウム−μ−オキソ−ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリン)ベリリウムなどがあげられる。
ピリジン誘導体は、下記一般式(E-2-1)又は(E-2-2)で表される化合物である。
Figure 2009124114
式中、R1〜R5は水素又は置換基であり、隣接する基は互いに結合して縮合環を形成してもよく、Gは単なる結合手又はn価の連結基を表し、nは2〜8の整数である。
一般式(E-2-2)のGとしては、例えば、以下の構造式のものがあげられる。なお、下記構造式中のRは、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロヘキシル、フェニル、1−ナフチル又は2−ナフチルである。
Figure 2009124114
ピリジン誘導体の具体例としては、2,5−ビス(2,2’−ビピリジル−6−イル)−1,1−ジメチル−3,4−ジフェニルシロール、2,5−ビス(2,2’−ビピリジル−6−イル)−1,1−ジメチル−3,4−ジメシチルシロール、9,10−ジ(2,2’−ビピリジル−6−イル)アントラセン、9,10−ジ(2,2’−ビピリジル−5−イル)アントラセン、9,10−ジ(2,3’−ビピリジル−6−イル)アントラセン、9,10−ジ(2,3’−ビピリジル−5−イル)−2−フェニルアントラセン、9,10−ジ(2,2’−ビピリジル−5−イル)−2−フェニルアントラセン、3,4−ジフェニル−2,5−ジ(2,2’−ビピリジル−6−イル)チオフェン、3,4−ジフェニル−2,5−ジ(2,3’−ビピリジル−5−イル)チオフェン、6’6”−ジ(2−ピリジル)2,2’:4’,4”:2”,2”’−クアテルピリジンなどがあげられる。
フェナントロリン誘導体は、下記一般式(E-3-1)又は(E-3-2)で表される化合物である。
Figure 2009124114
式中、R1〜R5は水素又は置換基であり、隣接する基は互いに結合して縮合環を形成してもよく、Gは単なる結合手又はn価の連結基を表し、nは2〜8の整数である。また、一般式(E-3-2)のGとしては、例えば、ピリジン誘導体の欄で説明したものと同じものがあげられる。
フェナントロリン誘導体の具体例としては、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、9,10−ジ(1,10−フェナントロリン−2−イル)アントラセン、2,6−ジ(1,10−フェナントロリン−5−イル)ピリジン、1,3,5−トリ(1,10−フェナントロリン−5−イル)ベンゼン、9,9’−ジフルオル−ビス(1,10−フェナントロリン−5−イル)、バソクプロインや1,3−ビス(2−フェニル−1,10−フェナントロリン−9−イル)ベンゼンなどがあげられる。
特に、フェナントロリン誘導体を電子輸送層、電子注入層に用いた場合について説明する。長時間にわたって安定な発光を得るには、熱的安定性や薄膜形成性に優れた材料が望まれ、フェナントロリン誘導体の中でも、置換基自身が三次元的立体構造を有するか、フェナントロリン骨格とのあるいは隣接置換基との立体反発により三次元的立体構造を有するもの、あるいは複数のフェナントロリン骨格を連結したものが好ましい。さらに、複数のフェナントロリン骨格を連結する場合、連結ユニット中に共役結合、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素、置換もしくは無置換の芳香複素環を含んでいる化合物がより好ましい。
ボラン誘導体は、下記一般式(E-4)で表される化合物であり、詳細には特開2007-27587号公報に開示されている。
Figure 2009124114
式中、R11およびR12は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換シリル基、置換されていてもよい窒素含有複素環基、またはシアノ基の少なくとも一つであり、R13〜R16は、それぞれ独立して、置換されていてもよいアルキル基、または置換されていてもよいアリール基であり、Xは、置換されていてもよいアリーレン基であり、Yは、置換されていてもよい炭素数16以下のアリール基、置換ボリル基、または置換されていてもよいカルバゾール基であり、そして、nはそれぞれ独立して0〜3の整数である。
上記一般式(E-4)で表される化合物の中でも、下記一般式(E-4-1)で表される化合物、さらに下記一般式(E-4-1-1)〜(E-4-1-4)で表される化合物が好ましい。具体例としては、9−[4−(4−ジメシチルボリルナフタレン−1−イル)フェニル]カルバゾール、9−[4−(4−ジメシチルボリルナフタレン−1−イル)ナフタレン−1−イル]カルバゾールなどがあげられる。
Figure 2009124114
式中、R11およびR12は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換シリル基、置換されていてもよい窒素含有複素環基、またはシアノ基の少なくとも一つであり、R13〜R16は、それぞれ独立して、置換されていてもよいアルキル基、または置換されていてもよいアリール基であり、R21およびR22は、それぞれ独立して、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換シリル基、置換されていてもよい窒素含有複素環基、またはシアノ基の少なくとも一つであり、X1は、置換されていてもよい炭素数20以下のアリーレン基であり、nはそれぞれ独立して0〜3の整数であり、そして、mはそれぞれ独立して0〜4の整数である。
Figure 2009124114
各式中、R31〜R34は、それぞれ独立して、メチル、イソプロピル又はフェニルのいずれかであり、そして、R35及びR36は、それぞれ独立して、水素、メチル、イソプロピル又はフェニルのいずれかである。
上記一般式(E-4)で表される化合物の中でも、下記一般式(E-4-2)で表される化合物、さらに下記一般式(E-4-2-1)で表される化合物が好ましい。
Figure 2009124114
式中、R11およびR12は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換シリル基、置換されていてもよい窒素含有複素環基、またはシアノ基の少なくとも一つであり、R13〜R16は、それぞれ独立して、置換されていてもよいアルキル基、または置換されていてもよいアリール基であり、X1は、置換されていてもよい炭素数20以下のアリーレン基であり、そして、nはそれぞれ独立して0〜3の整数である。
Figure 2009124114
式中、R31〜R34は、それぞれ独立して、メチル、イソプロピル又はフェニルのいずれかであり、そして、R35及びR36は、それぞれ独立して、水素、メチル、イソプロピル又はフェニルのいずれかである。
上記一般式(E-4)で表される化合物の中でも、下記一般式(E-4-3)で表される化合物、さらに下記一般式(E-4-3-1)又は(E-4-3-2)で表される化合物が好ましい。
Figure 2009124114
式中、R11およびR12は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換シリル基、置換されていてもよい窒素含有複素環基、またはシアノ基の少なくとも一つであり、R13〜R16は、それぞれ独立して、置換されていてもよいアルキル基、または置換されていてもよいアリール基であり、X1は、置換されていてもよい炭素数10以下のアリーレン基であり、Y1は、置換されていてもよい炭素数14以下のアリール基であり、そして、nはそれぞれ独立して0〜3の整数である。
Figure 2009124114
各式中、R31〜R34は、それぞれ独立して、メチル、イソプロピル又はフェニルのいずれかであり、そして、R35及びR36は、それぞれ独立して、水素、メチル、イソプロピル又はフェニルのいずれかである。
<有機電界発光素子における陰極>
陰極108は、電子注入層107および電子輸送層106を介して、発光層105に電子を注入する役割を果たすものである。
陰極108を形成する材料としては、電子を有機層に効率よく注入できる物質であれば特に限定されないが、陽極102を形成する材料と同様のものを用いることができる。なかでも、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、アルミニウム、銀、銅、ニッケル、クロム、金、白金、鉄、亜鉛、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムおよびマグネシウムなどの金属またはそれらの合金(マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、フッ化リチウム/アルミニウムなどのアルミニウム−リチウム合金など)などが好ましい。電子注入効率をあげて素子特性を向上させるためには、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、カルシウム、マグネシウムまたはこれら低仕事関数金属を含む合金が有効である。しかしながら、これらの低仕事関数金属は、一般に大気中で不安定であることが多く、例えば、有機層に微量のリチウム、セシウムやマグネシウム(真空蒸着の膜厚計表示で1nm以下)をドーピングして安定性の高い電極を使用する方法が好ましい例としてあげることができるが、フッ化リチウム、フッ化セシウム、酸化リチウムおよび酸化セシウムのような無機塩の使用も可能であることから特にこれらに限定されるものではない。
更に、電極保護のために白金、金、銀、銅、鉄、スズ、アルミニウムおよびインジウムなどの金属、またはこれら金属を用いた合金、そしてシリカ、チタニアおよび窒化ケイ素などの無機物、ポリビニルアルコール、塩化ビニル、炭化水素系高分子化合物などを積層することが、好ましい例としてあげられる。これらの電極の作製法も、抵抗加熱、電子線ビーム、スパッタリング、イオンプレーティングおよびコーティングなど、導通を取ることができれば特に制限されない。
<各層で用いてもよい結着剤>
以上の正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層および電子注入層に用いられる材料は単独で各層を形成することができるが、高分子結着剤としてポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリエステル、ポリスルフォン、ポリフェニレンオキサイド、ポリブタジエン、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリサルフォン、ポリアミド、エチルセルロース、酢酸ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリウレタン樹脂などの溶剤可溶性樹脂や、フェノール樹脂、キシレン樹脂、石油樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などの硬化性樹脂などに分散させて用いることも可能である。
<有機電界発光素子の作製方法>
有機電界発光素子を構成する各層は、各層を構成すべき材料を蒸着法、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング、分子積層法、印刷法、スピンコート法またはキャスト法、コーティング法等の方法で薄膜とすることにより、形成することができる。このようにして形成された各層の膜厚については特に限定はなく、材料の性質に応じて適宜設定することができるが、通常2nm〜5000nmの範囲である。膜厚は通常、水晶発振式膜厚測定装置などで測定できる。蒸着法を用いて薄膜化する場合、その蒸着条件は、材料の種類、膜の目的とする結晶構造および会合構造等により異なる。蒸着条件は一般的に、ボート加熱温度50〜400℃、真空度10-6〜10-3Pa、蒸着速度0.01〜50nm/秒、基板温度−150〜+300℃、膜厚2nm〜5μmの範囲で適宜設定することが好ましい。
次に、有機電界発光素子を作製する方法の一例として、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/ホスト材料とドーパント材料からなる発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極からなる有機電界発光素子の作製法について説明する。適当な基板上に、陽極材料の薄膜を蒸着法等により形成させて陽極を作製した後、この陽極上に正孔注入層および正孔輸送層の薄膜を形成させる。この上にホスト材料とドーパント材料を共蒸着し薄膜を形成させて発光層とし、この発光層の上に電子輸送層、電子注入層を形成させ、さらに陰極用物質からなる薄膜を蒸着法等により形成させて陰極とすることにより、目的の有機電界発光素子が得られる。なお、上述の有機電界発光素子の作製においては、作製順序を逆にして、陰極、電子注入層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、陽極の順に作製することも可能である。
このようにして得られた有機電界発光素子に直流電圧を印加する場合には、陽極を+、陰極を−の極性として印加すればよく、電圧2〜40V程度を印加すると、透明または半透明の電極側(陽極または陰極、および両方)より発光が観測できる。また、この有機電界発光素子は、パルス電流や交流電流を印加した場合にも発光する。なお、印加する交流の波形は任意でよい。
<有機電界発光素子の応用例>
また、本発明は、有機電界発光素子を備えた表示装置または有機電界発光素子を備えた照明装置などにも応用することができる。
有機電界発光素子を備えた表示装置または照明装置は、本実施形態にかかる有機電界発光素子と公知の駆動装置とを接続するなど公知の方法によって製造することができ、直流駆動、パルス駆動、交流駆動など公知の駆動方法を適宜用いて駆動することができる。
表示装置としては、例えば、カラーフラットパネルディスプレイなどのパネルディスプレイ、フレキシブルカラー有機電界発光(EL)ディスプレイなどのフレキシブルディスプレイなどがあげられる(例えば、特開平10−335066号公報、特開2003−321546号公報、特開2004−281086号公報など参照)。また、ディスプレイの表示方式としては、例えば、マトリクスおよび/またはセグメント方式などがあげられる。なお、マトリクス表示とセグメント表示は同じパネルの中に共存していてもよい。
マトリクスとは、表示のための画素が格子状やモザイク状など二次元的に配置されたものをいい、画素の集合で文字や画像を表示する。画素の形状やサイズは用途によって決まる。例えば、パソコン、モニター、テレビの画像および文字表示には、通常一辺が300μm以下の四角形の画素が用いられ、また、表示パネルのような大型ディスプレイの場合は、一辺がmmオーダーの画素を用いることになる。モノクロ表示の場合は、同じ色の画素を配列すればよいが、カラー表示の場合には、赤、緑、青の画素を並べて表示させる。この場合、典型的にはデルタタイプとストライプタイプがある。そして、このマトリクスの駆動方法としては、線順次駆動方法やアクティブマトリックスのどちらでもよい。線順次駆動の方が構造が簡単であるという利点があるが、動作特性を考慮した場合、アクティブマトリックスの方が優れる場合があるので、これも用途によって使い分けることが必要である。
セグメント方式(タイプ)とは、予め決められた情報を表示するようにパターンを形成し、決められた領域を発光させることになる。例えば、デジタル時計や温度計における時刻や温度表示、オーディオ機器や電磁調理器などの動作状態表示および自動車のパネル表示などがあげられる。
照明装置としては、例えば、室内照明などの照明装置、液晶表示装置のバックライトなどがあげられる(例えば、特開2003−257621号公報、特開2003−277741号公報、特開2004−119211号公報など参照)。バックライトは、主に自発光しない表示装置の視認性を向上させる目的に使用され、液晶表示装置、時計、オーディオ装置、自動車パネル、表示板および標識などに使用される。特に、液晶表示装置、中でも薄型化が課題となっているパソコン用途のバックライトとしては、従来方式のものが蛍光灯や導光板からなっているため薄型化が困難であることを考えると、本実施形態に係る発光素子を用いたバックライトは薄型で軽量が特徴になる。
以下、本発明をさらに詳細に説明するために各実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<上記式(1-1)で表される化合物の製造例>
まず、5−ブロモ−2,2’−ビピリジンを以下のようにして合成した。
2−ブロモピリジン(45.5g)を含むテトラヒドロフラン溶液(130ml)に、窒素気流下、2Mイソプロピルマグネシウムクロリドのテトラヒドロフラン溶液(165ml)を滴下した。滴下終了後、還流温度で1時間加熱攪拌した。この溶液を氷冷し塩化亜鉛テトラメチルエチレンジアミン(36.6g)を加え30分間攪拌した後、室温で2,5−ジブロモピリジン(68.5g)、次いでPd(PPh34(10g)を加え、還流温度で1時間加熱攪拌した。この溶液を室温まで冷却して、EDTA・4Na(145g)を含む水溶液(0.7L)とトルエン(0.8L)を加え、分液ロートで分液した。有機層をエバポレーターで濃縮し、得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、5−ブロモ−2,2’−ビピリジン31gを得た。
このようにして得られた5−ブロモ−2,2’−ビピリジンのNMRスペクトルは以下の通りであった。
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.3 (m, 1H), 7.8 (t, 1H), 7.9 (d, 1H), 8.3 (m, 2H), 8.7 (m, 2H)
次に、上記式(1-1)で表される化合物を以下のようにして合成した。
リチウム(1.00g)およびナフタレン(18.6g)を含むテトラヒドロフラン溶液(130ml)を、アルゴン気流下、室温で18時間攪拌してリチウムナフタレニドを生成させた。この溶液を−50℃に冷却して、ジメチル−ビス−(2,4,6−トリメチル−フェニルエチニル)−シラン(20.0g)を含むテトラヒドロフラン溶液(25ml)を滴下した。さらに臭化t−ブチル(3.97g)を滴下して、塩化亜鉛テトラメチルエチレンジアミン(29.3g)を加えた。つづいてこの溶液を攪拌しながら0℃まで昇温した後、5−ブロモ−2,2’−ビピリジン(54.5g)、Pd(dba)2(3.34g)、トリシクロヘキシルホスフィン(3.26g)、そしてジグライム(100ml)を加えた。この溶液を加熱攪拌し、テトラヒドロフランを留去した後、100mlのジグライムを加え、90℃で12時間攪拌した。この溶液を室温まで冷却して、EDTA・4Na(120g)を含む水溶液(500ml)と酢酸エチル(500ml)を加え攪拌した。この溶液をセライトを敷いた桐山ロートで濾過し、濾液を分液ロートで分液した。有機層をエバポレーターで濃縮し、得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。得られた粗製物をメタノールで洗浄し、上記式(1-1)で表される化合物12.2gを得た。
このようにして得られた上記式(1-1)で表される化合物のNMRスペクトル及び物性は以下の通りであった。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ 0.7 (s, 6H), 2.0 (s, 12H), 2.1 (s, 6H), 6.6 (s, 4H), 7.4 (m, 4H), 7.9 (t, 2H), 8.1 (m, 2H), 8.2 (d, 2H), 8.3 (d, 2H), 8.6 (m, 2H)
融点:285℃、ガラス転移温度(Tg):115℃[測定機器:Diamond DSC (PERKIN−ELMER社製);測定条件:冷却速度200℃/分、昇温速度10℃/分]
<上記式(1-43)で表される化合物の製造例>
まず、5’−ブロモ−3−メチル−2,2’−ビピリジンを以下のようにして合成した。
2−ブロモ−3−メチルピリジン(45g)を含むテトラヒドロフラン溶液(130ml)に、窒素気流下、2Mイソプロピルマグネシウムクロリドのテトラヒドロフラン溶液(144ml)を滴下した。滴下終了後、還流温度で1時間加熱攪拌した。この溶液を氷冷し塩化亜鉛テトラメチルエチレンジアミン(73.2g)を加え20分間攪拌した後、室温で2,5−ジブロモピリジン、次いでPd(PPh34を加え、還流温度で1時間加熱攪拌した。この溶液を室温まで冷却して、EDTA・4Na(262g)を含む水溶液(1.2L)と酢酸エチル(0.8L)を加え、分液ロートで分液した。有機層をエバポレーターで濃縮し、得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、5’−ブロモ−3−メチル−2,2’−ビピリジン27gを得た。
このようにして得られた5’−ブロモ−3−メチル−2,2’−ビピリジンのNMRスペクトルは以下の通りであった。
1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ 2.5 (s, 3H), 7.2-7.3 (m, 1H), 7.6 (d, 1H), 7.8 (d, 1H), 7.9-8.0 (d, 1H), 8.5 (d, 1H), 8.7 (m, 1H)
次に、上記式(1-43)で表される化合物を以下のようにして合成した。
リチウム(0.75g)およびナフタレン(14.0g)を含むテトラヒドロフラン溶液(120ml)を、アルゴン気流下、室温で18時間攪拌してリチウムナフタレニドを生成させた。この溶液を−50℃に冷却して、ジメチル−ビス−(2,4,6−トリメチル−フェニルエチニル)−シラン(14.9g)を含むテトラヒドロフラン溶液(20ml)を滴下した。さらに臭化t−ブチル(2.96g)を滴下して、塩化亜鉛テトラメチルエチレンジアミン(21.8g)を加えた。つづいてこの溶液を攪拌しながら0℃まで昇温した後、5’−ブロモ−3−メチル−2,2’−ビピリジン(26.9g)、Pd(dba)2(2.48g)、トリシクロヘキシルホスフィン(2.42g)、そしてジグライム(120ml)を加えた。この溶液を加熱攪拌し、テトラヒドロフランを留去した後、110℃で3時間攪拌した。この溶液を室温まで冷却して、EDTA・4Na(78g)を含む水溶液(200ml)と酢酸エチル(200ml)を加え、分液ロートで分液した。有機層をエバポレーターで濃縮し、得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。得られた粗製物をメタノールで洗浄した後、トルエンで再結晶を行い、上記式(1-43)で表される化合物4.7gを得た。
このようにして得られた上記式(1-43)で表される化合物のNMRスペクトル及び物性は以下の通りであった。
1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ 0.7 (s, 6H), 2.0 (s, 12H), 2.1 (s, 6H), 2.5 (s, 6H), 6.6 (s, 4H), 7.2 (m, 4H), 7.5 (d, 2H), 7.6 (d, 2H), 8.4 (d, 2H), 8.5 (d, 2H)
融点:255℃、ガラス転移温度(Tg):92℃[測定機器:Diamond DSC (PERKIN−ELMER社製);測定条件:冷却速度200℃/分、昇温速度10℃/分]
<有機電界発光素子の実施例:第1の評価系>
実施例1に係る電界発光素子並びに比較例1,2及び3に係る電界発光素子を作製し、それぞれ、電流密度を一定として、初期輝度1000cd/m2が半減する寿命である輝度半減寿命(時間)を測定した。また、この測定に際して、測定開始時の電圧(V)(輝度1000cd/m2時の電圧)と輝度半減時の電圧(V)(輝度500cd/m2時の電圧)を測定した。以下、実施例及び比較例について詳細に説明する。
作製した実施例1に係る電界発光素子並びに比較例1,2及び3に係る電界発光素子における、各層の材料構成を下記表1に示す。
Figure 2009124114
表1において、「CuPc」は銅フタロシアニン、「NPD」はN,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン、「BH」は9−フェニル−10−[6−([1,1’;3,1”]テルフェニル−5’−イル)ナフタレン−2−イル]アントラセン、「BD1」はN,N,N’,N’−テトラ(4−ビフェニリル)−4,4−ジアミノスチルベン、「Ref−1」は2,5−ビス(6’−(2’2”−ビピリジル)−1,1−ジメチル−3,4−ジフェニルシロール、「Ref−2」は2,5−ビス(6’−(2’2”−ビピリジル)−1,1−ジメチル−3,4−ジメシチルシロール、「Ref−3」はトリス(8−キノリノラト)アルミニウムであり、それぞれ、下記化学構造を有する。
また、「化合物1-1」は上記式(1-1)で表される化合物である。
なお、「Ref−1」のガラス転移温度は、76.9℃であり、「Ref−2」のガラス転移温度は、97.2℃である。
Figure 2009124114
Figure 2009124114
Figure 2009124114
<実施例1>
ガラス基板上にITOを150nmの厚さに蒸着したものを透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置の基板ホルダーに固定し、「CuPc」を入れたモリブデン製蒸着用ボート、「NPD」を入れたモリブデン製蒸着用ボート、「BH」を入れたモリブデン製蒸着用ボート、「BD1」を入れたモリブデン製蒸着用ボート、「化合物1-1」を入れたモリブデン製蒸着用ボート、弗化リチウムを入れたモリブデン製蒸着用ボート、およびアルミニウムを入れたタングステン製蒸着用ボートを装着した。
透明支持基板のITO膜の上に順次、下記各層を形成した。真空槽を1×10-3Paまで減圧し、まず、「CuPc」が入った蒸着用ボートを加熱して膜厚20nmになるように蒸着して正孔注入層を形成し、ついで、「NPD」が入った蒸着用ボートを加熱して膜厚30nmになるように蒸着して正孔輸送層を形成した。次に、「BH」が入った蒸着用ボート及び「BD1」が入った蒸着用ボートを同時に加熱して膜厚30nmになるように蒸着して発光層を形成した。「BH」と「BD1」の質量比が99対1になるように蒸着速度を調節した。次に、「化合物1-1」の入った蒸着用ボートを加熱して膜厚20nmになるように蒸着して電子輸送層を形成した。各層の蒸着速度は0.001〜3.0nm/秒であった。
その後、弗化リチウム入りの蒸着用ボートを加熱して膜厚0.5nmになるように0.003〜0.01nm/秒の蒸着速度で蒸着し、次いで、アルミニウム入りの蒸着用ボートを加熱して膜厚100nmになるように0.1〜1nm/秒の蒸着速度で蒸着することにより、陰極を形成し、実施例1に係る有機電界発光素子を得た。
ITO電極を陽極、弗化リチウム/アルミニウム電極を陰極とし、電流密度を一定として、初期輝度1000cd/m2が半減する寿命である輝度半減寿命(時間)を測定すると、輝度半減寿命706時間、開始電圧4.97V、輝度半減時電圧5.54Vであった。
<比較例1>
電子輸送層を形成する材料を「化合物1-1」から「Ref−1」に変更した以外は、実施例1と全く同様にして電界発光素子を得た。
ITO電極を陽極、弗化リチウム/アルミニウム電極を陰極とし、電流密度を一定として、初期輝度1000cd/m2が半減する寿命である輝度半減寿命(時間)を測定すると、輝度半減寿命96時間、開始電圧4.20V、輝度半減時電圧6.94Vであった。
実施例1と比較して、駆動電圧が不安定であり、また、輝度半減寿命が極めて短かった。なお、比較例1に係る発光素子では、4.76V(開始電圧)から9.93(V)(輝度半減時電圧)へ異常に上昇する測定結果も観察され、不安定な発光素子であった。
<比較例2>
電子輸送層を形成する材料を「化合物1-1」から「Ref−2」に変更した以外は、実施例1と全く同様にして電界発光素子を得た。
ITO電極を陽極、弗化リチウム/アルミニウム電極を陰極とし、電流密度を一定として、初期輝度1000cd/m2が半減する寿命である輝度半減寿命(時間)を測定すると、輝度半減寿命64時間、開始電圧4.24V、輝度半減時電圧4.53Vであった。
実施例1と比較して、駆動電圧はほぼ同程度であったが、輝度半減寿命が極めて短かった。
<比較例3>
電子輸送層を形成する材料を「化合物1-1」から「Ref−3」に変更した以外は、実施例1と全く同様にして電界発光素子を得た。
ITO電極を陽極、弗化リチウム/アルミニウム電極を陰極とし、電流密度を一定として、初期輝度1000cd/m2が半減する寿命である輝度半減寿命(時間)を測定すると、輝度半減寿命1920時間、開始電圧6.36V、輝度半減時電圧7.35Vであった。
実施例1と比較して、輝度半減寿命は長かったが、駆動電圧が高く、実用レベルではなかった。
実施例1に係る電界発光素子並びに比較例1,2及び3に係る電界発光素子の素子特性の結果を下記表2に示す。
Figure 2009124114
<有機電界発光素子の実施例:第2の評価系>
次に、実施例2及び3に係る電界発光素子並びに比較例4及び5に係る電界発光素子を作製し、それぞれ、初期輝度2000cd/m2を得るための電流密度を用いて定電流駆動試験を実施し、駆動試験開始電圧(V)及び80時間経過時の輝度(cd/m2)を測定した。以下、実施例及び比較例について詳細に説明する。
作製した実施例2及び3に係る電界発光素子並びに比較例4及び5に係る電界発光素子における、各層の材料構成を下記表3に示す。
Figure 2009124114
表3において、「CuPc」、「NPD」、「BH」、「化合物1-1」、「Ref−2」及び「Ref−3」は表1と同じであり、「BD2」はN,N,N’,N’,7,7−ヘキサフェニル−7H−ベンゾ[c]フルオレン−5,9−ジアミンであり、下記化学構造を有する。
また、「化合物1-43」は上記式(1-43)で表される化合物である。
Figure 2009124114
<実施例2>
スパッタリングにより180nmの厚さに製膜したITOを150nmまで研磨して得られる26mm×28mm×0.7mmのガラス基板((株)オプトサイエンス製)を透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置(真空機工(株)製)の基板ホルダーに固定し、「CuPc」を入れたモリブデン製蒸着用ボート、「NPD」を入れたモリブデン製蒸着用ボート、「BH」を入れたモリブデン製蒸着用ボート、「BD2」を入れたモリブデン製蒸着用ボート、「化合物1-1」を入れたモリブデン製蒸着用ボート、弗化リチウムを入れたモリブデン製蒸着用ボート、およびアルミニウムを入れたタングステン製蒸着用ボートを装着した。
透明支持基板のITO膜の上に順次、下記各層を形成した。真空槽を5×10-4Paまで減圧し、まず、「CuPc」が入った蒸着用ボートを加熱して膜厚50nmになるように蒸着して正孔注入層を形成し、ついで、「NPD」が入った蒸着用ボートを加熱して膜厚30nmになるように蒸着して正孔輸送層を形成した。次に、「BH」が入った蒸着用ボート及び「BD2]が入った蒸着用ボートを同時に加熱して膜厚35nmになるように蒸着して発光層を形成した。「BH」と「BD2」の重量比がおよそ95対5になるように蒸着速度を調節した。次に、「化合物1-1」の入った蒸着用ボートを加熱して膜厚15nmになるように蒸着して電子輸送層を形成した。各層の蒸着速度は0.01〜1nm/秒であった。
その後、弗化リチウム入りの蒸着用ボートを加熱して膜厚0.5nmになるように0.003〜0.1nm/秒の蒸着速度で蒸着し、次いで、アルミニウム入りの蒸着用ボートを加熱して膜厚100nmになるように0.01〜10nm/秒の蒸着速度で蒸着することにより、陰極を形成し、実施例2に係る有機電界発光素子を得た。
ITO電極を陽極、弗化リチウム/アルミニウム電極を陰極として、直流電圧を印加したところ、波長約455nmの青色発光を得た。また、定電流駆動試験を実施したところ、駆動試験開始電圧は5.30Vで、80時間経過時の輝度は1881cd/m2であった。
<実施例3>
電子輸送層を形成する材料を「化合物1-1」から「化合物1-43」に変更した以外は、実施例2と全く同様にして電界発光素子を得た。
ITO電極を陽極、弗化リチウム/アルミニウム電極を陰極とし、定電流駆動試験を実施したところ、駆動試験開始電圧は4.93Vで、80時間経過時の輝度は1874cd/m2であった。
<比較例4>
電子輸送層を形成する材料を「化合物1-1」から「Ref−2」に変更した以外は、実施例2と全く同様にして電界発光素子を得た。
ITO電極を陽極、弗化リチウム/アルミニウム電極を陰極とし、定電流駆動試験を実施したところ、駆動試験開始電圧は4.08Vで、80時間経過時の輝度は1062cd/m2であった。
<比較例5>
電子輸送層を形成する材料を「化合物1-1」から「Ref−3」に変更した以外は、実施例2と全く同様にして電界発光素子を得た。
ITO電極を陽極、弗化リチウム/アルミニウム電極を陰極とし、定電流駆動試験を実施したところ、駆動試験開始電圧は6.53Vで、80時間経過時の輝度は1865cd/m2であった。
実施例2及び3に係る電界発光素子並びに比較例4及び5に係る電界発光素子の素子特性の結果を下記表4に示す。
Figure 2009124114
表4から明らかなように、式(1-43)で表される化合物を用いた電界発光素子は、式(1-1)で表される化合物のものと同様に、駆動電圧が低く長寿命である。
本発明の好ましい態様によれば、低い駆動電圧で素子の安定性及び発光寿命を向上させた有機電界発光素子、それを備えた表示装置およびそれを備えた照明装置などを提供することができる。
本実施形態に係る有機電界発光素子を示す概略断面図である。
符号の説明
100 有機電界発光素子
101 基板
102 陽極
103 正孔注入層
104 正孔輸送層
105 発光層
106 電子輸送層
107 電子注入層
108 陰極

Claims (11)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物を含有する、電子輸送層又は電子注入層用材料。
    Figure 2009124114
    (一般式(1)において、
    1〜R14は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜6のアルキル又は炭素数3〜8のシクロアルキルであり、
    1,A3,A4及びA6は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜6のアルキル、炭素数3〜8のシクロアルキル又は炭素数6〜25のアリールであり、
    2及びA5は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜6のアルキル又は炭素数3〜8のシクロアルキルであり、
    1〜B4は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜6のアルキル又は炭素数3〜8のシクロアルキルであり、
    1〜A6及びB1〜B4の全てが水素になることはなく、そして、
    1及びX2は、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル、炭素数3〜8のシクロアルキル又は炭素数6〜25のアリールである。)
  2. 1〜R14は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜4のアルキル又は炭素数3〜6のシクロアルキルであり、
    1,A3,A4及びA6は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜4のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル又は炭素数6〜20のアリールであり、
    2及びA5は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜4のアルキル又は炭素数3〜6のシクロアルキルであり、
    1〜B4は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜4のアルキル又は炭素数3〜6のシクロアルキルであり、
    1〜A6及びB1〜B4の全てが水素になることはなく、そして、
    1及びX2は、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル又は炭素数6〜20のアリールである、
    請求項1に記載する電子輸送層又は電子注入層用材料。
  3. 1〜R14は、それぞれ独立して、水素又は炭素数1〜4のアルキルであり、
    1,A3,A4及びA6は、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、フェニル、トリル、キシリル又はナフチルであり、
    2及びA5は、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、イソプロピル又はt−ブチルであり、
    1〜B4は、水素であり、
    1〜A6及びB1〜B4の全てが水素になることはなく、そして、
    1及びX2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、シクロヘキシル、フェニル、トリル、キシリル又はナフチルである、
    請求項1に記載する電子輸送層又は電子注入層用材料。
  4. 1〜R14は、それぞれ独立して、水素又はメチルであり、
    1〜A6は、メチルであり、
    1〜B4は、水素であり、そして、
    1及びX2は、メチルである、
    請求項1に記載する電子輸送層又は電子注入層用材料。
  5. 1〜R3及びR8〜R10は、水素であり、
    4〜R7及びR11〜R14は、それぞれ独立して、水素又はメチルであり、
    1〜A6は、メチルであり、
    1〜B4は、水素であり、そして、
    1及びX2は、メチルである、
    請求項1に記載する電子輸送層又は電子注入層用材料。
  6. 1〜R14は、水素であり、
    1〜A6は、メチルであり、
    1〜B4は、水素であり、そして、
    1及びX2は、メチルである、
    請求項1に記載する電子輸送層又は電子注入層用材料。
  7. 1〜R3、R5〜R10及びR12〜R14は、水素であり、R4及びR11は、メチルであり、
    1〜A6は、メチルであり、
    1〜B4は、水素であり、そして、
    1及びX2は、メチルである、
    請求項1に記載する電子輸送層又は電子注入層用材料。
  8. 陽極および陰極からなる一対の電極と、該一対の電極間に配置される発光層と、前記陰極と該発光層との間に配置され、請求項1ないし7のいずれかに記載する電子輸送層又は電子注入層用材料を含有する電子輸送層及び/又は電子注入層とを有する、有機電界発光素子。
  9. 前記電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1つは、さらに、キノリノール系金属錯体、ピリジン誘導体、フェナントロリン誘導体及びボラン誘導体からなる群から選択される少なくとも1つを含有する、請求項8に記載する有機電界発光素子。
  10. 請求項8又は9に記載する有機電界発光素子を備えた表示装置。
  11. 請求項8又は9に記載する有機電界発光素子を備えた照明装置。
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