JP5119778B2 - フルオレン化合物、該化合物を用いた発光素子用材料及び有機電界発光素子 - Google Patents

フルオレン化合物、該化合物を用いた発光素子用材料及び有機電界発光素子 Download PDF

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Description

本発明は、フルオレン化合物、該化合物を用いた発光素子用材料及び有機電界発光素子に関する。
有機電界発光素子は、自己発光型の発光素子であり、表示用又は照明用の発光素子として期待されている。従来、電界発光する発光素子を用いた表示装置は、小電力化や薄型化が可能なことから、種々研究され、さらに、有機材料から成る有機電界発光素子は、軽量化や大型化が容易なことから活発に検討されてきた。特に、光の三原色の一つである青色をはじめとする発光特性を有する有機材料の開発、及び正孔、電子などの電荷輸送能(半導体や超電導体となる可能性を有する)を備えた有機材料の開発については、高分子化合物、低分子化合物を問わずこれまで活発に研究されてきた。
有機電界発光素子は、陽極及び陰極からなる一対の電極と、当該一対の電極間に配置され、有機化合物を含む一層又は複数の層とからなる構造を有する。有機化合物を含む層には、発光層や、正孔、電子などの電荷を輸送又は注入する電荷輸送/注入層があるが、当該有機化合物としては種々の有機材料が開発されている(例えば、特許文献1〜5、非特許文献1及び2を参照)。
特許文献1には、ビピリジン置換チオフェン誘導体の発光素子用材料が記載されている。特許文献2、3には、3種のベンゾフルオレン化合物が一般式により広範に記載されている。特許文献4には、2,3’−ビピリジンを有する、9位がジアリールで置換されたフルオレン化合物や、2,3’−ビピリジンを有する、スピロ構造のフルオレン化合物が記載されている。特許文献5には、ビピリジンを有する、9位がジアリールで置換されたフルオレン化合物が記載されている。非特許文献1には、ピリジン−オキサジアゾール基を有するフルオレン誘導体が発光層用材料として記載されている。
特開2002-158093号公報 国際公開第2004/61047号パンフレット 国際公開第2004/61048号パンフレット 国際公開第2007/29696号パンフレット 米国特許出願公開第2006/0186797号明細書 Stephen Oyston et al., "Enhanced electron injection and efficiency in blended-layer organic light emitting diodes with aluminium cathodes: new 2,5-diaryl-1,3,4-oxadiazole-fluorene hybrids incorporating pyridine units", Journal of Materials Chemistry, 2005, 15, p.5164-5173 Manabu Uchida et al., "Undoping Type of Highly Efficient Organic Light Emitting Diodes", Journal of Photopolymer Science and Technology, Vol.14, No.2, 2001, p.305-310
しかしながら、上述する有機材料をもちいても、駆動電圧、発光効率及び電流効率などに関して十分な性能を有する有機電界発光素子は、未だ得られていない。このような状況下、駆動電圧、発光効率及び電流効率などにおいて、更に性能のよい有機電界発光素子、すなわち、該素子を得ることができる化合物の開発が望まれている。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、下記一般式(1)で表されるフルオレン化合物の製造に成功した。また、このフルオレン化合物を含有する層を一対の電極間に配置して有機電界発光素子を構成することにより、駆動電圧、発光効率及び電流効率などにおいて改善された有機電界発光素子が得られることを見出し、本発明を完成させた。すなわち本発明は、以下のようなフルオレン化合物などを提供する。
[1] 下記一般式(1)で表されるフルオレン化合物。
Figure 0005119778
[2] 2つの2,2’−ビピリジルは、フルオレン骨格の2位及び7位、または、3位及び6位に結合している、上記[1]に記載するフルオレン化合物。
[3] 下記一般式(1’)で表される、上記[1]に記載するフルオレン化合物。
Figure 0005119778
[4] 2つの2,2’−ビピリジルは、フルオレン骨格の2位及び7位に結合し、
該フルオレン骨格は、前記2,2’−ビピリジルの4位、5位または6位に結合している、上記[1]に記載するフルオレン化合物。
[5] 2つの2,2’−ビピリジルは、フルオレン骨格の2位及び7位に結合し、
該フルオレン骨格は、前記2,2’−ビピリジルの5位または6位に結合している、上記[1]に記載するフルオレン化合物。
[6] 2つの2,2’−ビピリジルは、左右対称となるようにフルオレン骨格に結合している、上記[1]ないし[5]のいずれかに記載するフルオレン化合物。
[7] 下記一般式(1-1)で表される、上記[1]に記載するフルオレン化合物。
Figure 0005119778
[8] 上記[1]ないし[7]のいずれかに記載するフルオレン化合物を含有する、発光素子用材料。
[9] 上記[1]ないし[7]のいずれかに記載するフルオレン化合物を含有する、発光素子の電子輸送層用材料又は電子注入層用材料。
[10] 陽極及び陰極からなる一対の電極と、該一対の電極間に配置される発光層と、前記陰極と前記発光層との間に配置される電子輸送層及び/又は電子注入層を有し、該電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1つは上記[9]に記載する材料を含有する、有機電界発光素子。
[11] 前記電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1つは、さらに、キノリノール系金属錯体、ピリジン誘導体及びフェナントロリン誘導体からなる群から選択される少なくとも1つを含有する、上記[10]に記載する有機電界発光素子。
[12] 上記[11]に記載する有機電界発光素子を備えた表示装置。
[13] 上記[11]に記載する有機電界発光素子を備えた照明装置。
本発明の好ましい態様によれば、例えば、発光素子用材料として優れた特性を有するフルオレン化合物を提供することができる。また、駆動電圧、発光効率及び電流効率などの少なくとも一つについて改善された有機電界発光素子を提供することができる。
1.一般式(1)で表されるフルオレン化合物
本発明のフルオレン化合物について詳細に説明する。本発明に係るフルオレン化合物は、上記一般式(1)で表されるフルオレン化合物である。上記一般式(1)で表されるフルオレン化合物は、2つのフルオレン骨格が9位の位置でスピロ構造を形成するように結合しており、一方のフルオレン骨格には、2つのベンゼン環にそれぞれ1個ずつ2,2’−ビピリジル基が結合している。
フルオレン骨格と2,2’−ビピリジル基との結合位置については、2,2’−ビピリジル基は、フルオレン骨格の1,2,3及び4位(又は5,6,7及び8位)のいずれに結合してもよく、好ましくは2,3及び4位(又は5,6及び7位)のいずれかであり、より好ましくは2及び3位(又は6及び7位)のいずれかであり、特に好ましくは2位(又は7位)である。結合位置の組み合わせとしては、2つの2,2’−ビピリジル基は、左右対称となるようにフルオレン骨格に結合してもよく(すなわち、1,8位−結合、2,7位−結合、3,6位−結合又は4,5位−結合)、左右非対称となるようにフルオレン骨格に結合してもよい(すなわち、1,7位−結合、1,6位−結合、1,5位−結合、2,6位−結合、2,5位−結合又は3,5位−結合)。これらの中でも、2つの2,2’−ビピリジル基が左右対称となるようにフルオレン骨格に結合した構造であることが好ましく、なかでも、2つの2,2’−ビピリジル基がフルオレン骨格の2位及び7位、または、3位及び6位に結合した構造であることがより好ましく、2つの2,2’−ビピリジル基がフルオレン骨格の2位及び7位に結合した構造であることが特に好ましい。
さらに、2,2’−ビピリジル基におけるフルオレン骨格の結合位置については、フルオレン骨格は、2,2’−ビピリジル基の3,4,5及び6位のいずれに結合してもよく、好ましくは4,5及び6位のいずれかであり、より好ましくは5及び6位のいずれかであり、特に好ましくは5位である。結合位置の組み合わせとしては、2つの2,2’−ビピリジル基が左右対称となるように、2,2’−ビピリジル基とフルオレン骨格とが結合してもよく、左右非対称となるように2,2’−ビピリジル基とフルオレン骨格とが結合してもよい。これらの中でも、2つの2,2’−ビピリジル基が左右対称となるように2,2’−ビピリジル基とフルオレン骨格とが結合した構造であることが好ましく、なかでも、2つの2,2’−ビピリジル基の5位にフルオレン骨格が結合した構造又は2つの2,2’−ビピリジル基の6位にフルオレン骨格が結合した構造であることがより好ましく、2つの2,2’−ビピリジル基の5位にフルオレン骨格が結合した構造であることが特に好ましい。
2.一般式(1)で表されるフルオレン化合物の具体例
上記一般式(1)で表される化合物の、更なる具体例としては、例えば、下記式(1-1)〜(1-6)で表される化合物(左右対称型)や下記式(1-7)〜(1-15)で表される化合物(左右非対称型)があげられる。下記化合物の中でも、特に、左右対称型の下記式(1-1)、式(1-2)、式(1-3)、式(1-4)、式(1-5)及び式(1-6)で表される化合物が好ましい。さらに下記式(1-1)で表される化合物がより好ましい。
Figure 0005119778
Figure 0005119778
3.一般式(1)で表されるフルオレン化合物の製造方法
一般式(1)で表されるフルオレン化合物は、例えば、鈴木カップリング反応のような既知の合成法を利用して製造することができる。鈴木カップリング反応は、塩基の存在下パラジウム触媒を用いて、芳香族ハライドもしくはトリフラート(TfO)と、芳香族ボロン酸もしくは芳香族ボロン酸エステルとをカップリングする方法である。この方法で一般式(1)を得る反応経路の具体例は下記の通りである(スキーム1およびスキーム2)。
Figure 0005119778
この反応で用いられるパラジウム触媒の具体例は、Pd(PPh34、PdCl2(PPh32、Pd(OAc)2、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)クロロホルム錯体、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)等である。反応を促進させるため、場合によりこれらのパラジウム化合物にホスフィン化合物を加えてもよい。そのホスフィン化合物の具体例は、トリ(t−ブチル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、1−(N,N−ジメチルアミノメチル)−2−(ジt−ブチルホスフィノ)フェロセン、1−(N,N−ジブチルアミノメチル)−2−(ジt−ブチルホスフィノ)フェロセン、1−(メトキシメチル)−2−(ジt−ブチルホスフィノ)フェロセン、1,1’−ビス(ジt−ブチルホスフィノ)フェロセン、2,2’−ビス(ジt−ブチルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2−メトキシ−2’−(ジt−ブチルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル等である。
この反応で用いられる塩基の具体例は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、ナトリウムエトキシド、ナトリウムt−ブトキシド、酢酸ナトリウム、リン酸三カリウム、フッ化カリウム等である。
さらに、この反応で用いられる溶媒の具体例は、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジエチルエ−テル、t−ブチルメチルエ−テル、1,4−ジオキサン、メタノ−ル、エタノール、イソプロピルアルコ−ル等でボロン酸の構造に応じて適宜選択できる。溶媒は単独で用いてもよく、混合溶媒として用いてもよい。
4.有機電界発光素子
本発明に係るフルオレン化合物は、例えば、有機電界発光素子の材料(発光素子用材料)として用いることができ、なかでも、電子輸送層や電子注入層の材料として用いることが好ましい。この実施形態に係る有機電界発光素子について図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る有機電界発光素子を示す概略断面図である。
<有機電界発光素子の構造>
図1に示された有機電界発光素子100は、基板101と、基板101上に設けられた陽極102と、陽極102の上に設けられた正孔注入層103と、正孔注入層103の上に設けられた正孔輸送層104と、正孔輸送層104の上に設けられた発光層105と、発光層105の上に設けられた電子輸送層106と、電子輸送層106の上に設けられた電子注入層107と、電子注入層107の上に設けられた陰極108とを有する。
なお、有機電界発光素子100は、作製順序を逆にして、例えば、基板101と、基板101上に設けられた陰極108と、陰極108の上に設けられた電子注入層107と、電子注入層107の上に設けられた電子輸送層106と、電子輸送層106の上に設けられた発光層105と、発光層105の上に設けられた正孔輸送層104と、正孔輸送層104の上に設けられた正孔注入層103と、正孔注入層103の上に設けられた陽極102とを有する構成としてもよい。
上記各層すべてがなくてはならないわけではなく、最小構成単位を陽極102と発光層105と陰極108とからなる構成として、その他の層は任意に設けられる層である。ただし、本発明のフルオレン化合物は電子輸送層106、電子注入層107の材料として最適であるので、電子輸送層106及び/又は電子注入層107を設けることが好ましい。また、上記各層は、それぞれ単一層からなってもよいし、複数層からなってもよい。
有機電界発光素子を構成する層の態様としては、上述する「基板/陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極」の構成態様の他に、「基板/陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極」、「基板/陽極/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極」、「基板/陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/陰極」、「基板/陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極」、「基板/陽極/正孔注入層/発光層/陰極」、「基板/陽極/正孔輸送層/発光層/陰極」、「基板/陽極/発光層/電子輸送層/陰極」、「基板/陽極/発光層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/発光層/陰極」の構成態様であってもよい。
<有機電界発光素子における基板>
基板101は、有機電界発光素子100の支持体となるものであり、通常、石英、ガラス、金属、プラスチックなどが用いられる。基板101は、目的に応じて板状、フィルム状又はシート状に形成され、例えば、ガラス板、金属板、金属箔、プラスチックフィルム又はプラスチックシートなどが用いられる。なかでも、ガラス板、及びポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホンなどの透明な合成樹脂製の板が好ましい。ガラス基板であれば、ソーダライムガラスや無アルカリガラスなどが用いられ、また、厚みも機械的強度を保つのに十分な厚みがあればよいので、例えば、0.2mm以上あればよい。厚さの上限値としては、例えば、2mm以下、好ましくは1mm以下である。ガラスの材質については、ガラスからの溶出イオンが少ない方がよいので無アルカリガラスの方が好ましいが、SiO2などのバリアコートを施したソーダライムガラスも市販されているのでこれを使用することができる。また、基板101には、ガスバリア性を高めるために、少なくとも片面に緻密なシリコン酸化膜などのガスバリア膜を設けてもよく、特にガスバリア性が低い合成樹脂製の板、フィルム又はシートを基板101として用いる場合にはガスバリア膜を設けるのが好ましい。
<有機電界発光素子における陽極>
陽極102は、発光層105へ正孔を注入する役割を果たすものである。なお、陽極102と発光層105との間に正孔注入層103及び/又は正孔輸送層104が設けられている場合には、これらを介して発光層105へ正孔を注入することになる。
陽極102を形成する材料としては、無機化合物及び有機化合物があげられる。無機化合物としては、例えば、金属(アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム、クロムなど)、金属酸化物(インジウムの酸化物、スズの酸化物、インジウム−スズ酸化物(ITO)など)、ハロゲン化金属(ヨウ化銅など)、硫化銅、カーボンブラック、ITOガラスやネサガラスなどがあげられる。有機化合物としては、例えば、ポリ(3−メチルチオフェン)などのポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリンなどの導電性ポリマーなどがあげられる。その他、有機電界発光素子の陽極として用いられている物質の中から適宜選択して用いることができる。
透明電極の抵抗は、発光素子の発光に十分な電流が供給できればよいので限定されないが、発光素子の消費電力の観点からは低抵抗であることが望ましい。例えば、300Ω/□以下のITO基板であれば素子電極として機能するが、現在では10Ω/□程度の基板の供給も可能になっていることから、例えば100〜5Ω/□、好ましくは50〜5Ω/□の低抵抗品を使用することが特に望ましい。ITOの厚みは抵抗値に合わせて任意に選ぶ事ができるが、通常100〜300nmの間で用いられることが多い。
<有機電界発光素子における正孔注入層、正孔輸送層>
正孔注入層103は、陽極102から移動してくる正孔を、効率よく発光層105内又は正孔輸送層104内に注入する役割を果たすものである。正孔輸送層104は、陽極102から注入された正孔又は陽極102から正孔注入層103を介して注入された正孔を、効率よく発光層105に輸送する役割を果たすものである。正孔注入層103及び正孔輸送層104は、それぞれ、正孔注入・輸送材料の一種又は二種以上を積層、混合するか、正孔注入・輸送材料と高分子結着剤の混合物により形成される。また、正孔注入・輸送材料に塩化鉄(III)のような無機塩を添加して層を形成してもよい。
正孔注入・輸送性物質としては電界を与えられた電極間において正極からの正孔を効率よく注入・輸送することが必要で、正孔注入効率が高く、注入された正孔を効率よく輸送することが望ましい。そのためにはイオン化ポテンシャルが小さく、しかも正孔移動度が大きく、さらに安定性に優れ、トラップとなる不純物が製造時及び使用時に発生しにくい物質であることが好ましい。
正孔注入層103及び正孔輸送層104を形成する材料としては、光導電材料において、正孔の電荷輸送材料として従来から慣用されている化合物、p型半導体、有機電界発光素子の正孔注入層及び正孔輸送層に使用されている公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。それらの具体例は、カルバゾール誘導体(N−フェニルカルバゾール、ポリビニルカルバゾール等)、ビス(N−アリルカルバゾール)又はビス(N−アルキルカルバゾール)などのビスカルバゾール誘導体、トリアリールアミン誘導体(芳香族第3級アミノを主鎖あるいは側鎖に持つポリマー、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジアミノビフェニル、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−4,4’−ジアミノビフェニル、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミン、N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニル−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミン、4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニル(フェニル)アミノ)トリフェニルアミンなどのトリフェニルアミン誘導体、スターバーストアミン誘導体等、スチルベン誘導体、フタロシアニン誘導体(無金属、銅フタロシアニン等)、ピラゾリン誘導体、ヒドラゾン系化合物、ベンゾフラン誘導体やチオフェン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ポルフィリン誘導体などの複素環化合物、ポリシラン等である。ポリマー系では上記単量体を側鎖に有するポリカーボネートやスチレン誘導体、ポリビニルカルバゾール及びポリシランなどが好ましいが、発光素子の作製に必要な薄膜を形成し、陽極から正孔が注入できて、さらに正孔を輸送できる化合物であれば特に限定されるものではない。
また、有機半導体の導電性は、そのドーピングにより、強い影響を受けることも知られている。このような有機半導体マトリックス物質は、電子供与性の良好な化合物、又は電子受容性の良好な化合物から構成されている。電子供与物質のドーピングのために、テトラシアノキノンジメタン(TCNQ)又は2,3,5,6−テトラフルオロテトラシアノ−1,4−ベンゾキノンジメタン(F4TCNQ)などの強い電子受容体が知られている(例えば、文献「M.Pfeiffer,A.Beyer,T.Fritz,K.Leo,Appl.Phys.Lett.,73(22),3202-3204(1998)」及び文献「J.Blochwitz,M.Pheiffer,T.Fritz,K.Leo,Appl.Phys.Lett.,73(6),729-731(1998)」を参照)。これらは、電子供与型ベース物質(正孔輸送物質)における電子移動プロセスによって、いわゆる正孔を生成する。正孔の数及び移動度によって、ベース物質の伝導性が、かなり大きく変化する。正孔輸送特性を有するマトリックス物質としては、例えばベンジジン誘導体(TPDなど)又はスターバーストアミン誘導体(TDATAなど)、あるいは、特定の金属フタロシアニン(特に、亜鉛フタロシアニンZnPcなど)が知られている(特開2005-167175号公報)。
<有機電界発光素子における発光層>
発光層105は、電界を与えられた電極間において、陽極102から注入された正孔と、陰極108から注入された電子とを再結合させることにより発光するものである。発光層105を形成する材料としては、正孔と電子との再結合によって励起されて発光する化合物(発光性化合物)であればよく、安定な薄膜形状を形成することができ、かつ、固体状態で強い発光(蛍光及び/又は燐光)効率を示す化合物であるのが好ましい。
発光層は単一層でも複数層からなってもどちらでもよく、それぞれ発光材料(ホスト材料、ドーパント材料)により形成され、これはホスト材料とドーパント材料との混合物であっても、ホスト材料単独であっても、いずれでもよい。すなわち、発光層の各層において、ホスト材料もしくはドーパント材料のみが発光してもよいし、ホスト材料とドーパント材料がともに発光してもよい。ホスト材料とドーパント材料は、それぞれ一種類であっても、複数の組み合わせであっても、いずれでもよい。ドーパント材料はホスト材料の全体に含まれていても、部分的に含まれていても、いずれであってもよい。ドーピング方法としては、ホスト材料との共蒸着法によって形成することができるが、ホスト材料と予め混合してから同時に蒸着してもよい。
ホスト材料の使用量はホスト材料の種類によって異なり、そのホスト材料の特性に合わせて決めればよい。ホスト材料の使用量の目安は、好ましくは発光材料全体の50〜99.999重量%であり、より好ましくは80〜99.95重量%であり、さらに好ましくは90〜99.9重量%である。
ドーパント材料の使用量はドーパント材料の種類によって異なり、そのドーパント材料の特性に合わせて決めればよい(例えば、使用量が多すぎると、濃度消光現象のおそれがある)。ドーパントの使用量の目安は、好ましくは発光材料全体の0.001〜50重量%であり、より好ましくは0.05〜20重量%であり、さらに好ましくは0.1〜10重量%である。
本実施形態に係る発光素子の発光材料は蛍光性であっても燐光性であってもどちらでもかまわない。
ホスト材料としては、特に限定されるものではないが、以前から発光体として知られていたアントラセンやピレンなどの縮合環誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニウムをはじめとする金属キレート化オキシノイド化合物、ビススチリルアントラセン誘導体やジスチリルベンゼン誘導体などのビススチリル誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、クマリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピロロピリジン誘導体、ペリノン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、ピロロピロール誘導体、ポリマー系では、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、そして、ポリチオフェン誘導体が好適に用いられる。
他のホスト材料としては、化学工業2004年6月号13頁、及び、それにあげられた参考文献などに記載された化合物などの中から適宜選択して用いることができる。
また、ドーパント材料としては、特に限定されるものではなく、既知の化合物を用いることができ、所望の発光色に応じて様々な材料の中から選択することができる。具体的には、例えば、フェナンスレン、アントラセン、ピレン、テトラセン、ペンタセン、ペリレン、ナフトピレン、ジベンゾピレン及びルブレンなどの縮合環誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、ベンズチアゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、ベンズトリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、スチルベン誘導体、チオフェン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体やジスチリルベンゼン誘導体などのビススチリル誘導体(特開平1-245087号公報)、ビススチリルアリーレン誘導体(特開平2-247278号公報)、ジアザインダセン誘導体、フラン誘導体、ベンゾフラン誘導体、フェニルイソベンゾフラン、ジメシチルイソベンゾフラン、ジ(2−メチルフェニル)イソベンゾフラン、ジ(2−トリフルオロメチルフェニル)イソベンゾフラン、フェニルイソベンゾフランなどのイソベンゾフラン誘導体、ジベンゾフラン誘導体、7−ジアルキルアミノクマリン誘導体、7−ピペリジノクマリン誘導体、7−ヒドロキシクマリン誘導体、7−メトキシクマリン誘導体、7−アセトキシクマリン誘導体、3−ベンズチアゾリルクマリン誘導体、3−ベンズイミダゾリルクマリン誘導体、3−ベンズオキサゾリルクマリン誘導体などのクマリン誘導体、ジシアノメチレンピラン誘導体、ジシアノメチレンチオピラン誘導体、ポリメチン誘導体、シアニン誘導体、オキソベンズアンスラセン誘導体、キサンテン誘導体、ローダミン誘導体、フルオレセイン誘導体、ピリリウム誘導体、カルボスチリル誘導体、アクリジン誘導体、オキサジン誘導体、フェニレンオキサイド誘導体、キナクリドン誘導体、キナゾリン誘導体、ピロロピリジン誘導体、フロピリジン誘導体、1,2,5−チアジアゾロピレン誘導体、ピロメテン誘導体、ペリノン誘導体、ピロロピロール誘導体、スクアリリウム誘導体、ビオラントロン誘導体、フェナジン誘導体、アクリドン誘導体及びデアザフラビン誘導体などがあげられる。
発色光ごとに例示すると、青〜青緑色ドーパント材料としては、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、ピレン、トリフェニレン、ペリレン、フルオレン、インデンなどの芳香族炭化水素化合物やその誘導体、フラン、ピロール、チオフェン、シロール、9−シラフルオレン、9,9’−スピロビシラフルオレン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、インドール、ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、イミダゾピリジン、フェナントロリン、ピラジン、ナフチリジン、キノキサリン、ピロロピリジン、チオキサンテンなどの芳香族複素環化合物やその誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、スチルベン誘導体、アルダジン誘導体、クマリン誘導体、イミダゾール、チアゾール、チアジアゾール、カルバゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾールなどのアゾール誘導体及びその金属錯体及びN,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミンに代表される芳香族アミン誘導体などがあげられる。
また、緑〜黄色ドーパント材料としては、クマリン誘導体、フタルイミド誘導体、ナフタルイミド誘導体、ペリノン誘導体、ピロロピロール誘導体、シクロペンタジエン誘導体、アクリドン誘導体、キナクリドン誘導体及びルブレンなどのナフタセン誘導体などがあげられ、さらに上記青〜青緑色ドーパント材料として例示した化合物に、アリール基、ヘテロアリール基、アリールビニル基、アミノ基、シアノ基など長波長化を可能とする置換基を導入した化合物も好適な例としてあげられる。
さらに、橙〜赤色ドーパント材料としては、ビス(ジイソプロピルフェニル)ペリレンテトラカルボン酸イミドなどのナフタルイミド誘導体、ペリノン誘導体、アセチルアセトンやベンゾイルアセトンとフェナントロリンなどを配位子とするEu錯体などの希土類錯体、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピランやその類縁体、マグネシウムフタロシアニン、アルミニウムクロロフタロシアニンなどの金属フタロシアニン誘導体、ローダミン化合物、デアザフラビン誘導体、クマリン誘導体、キナクリドン誘導体、フェノキサジン誘導体、オキサジン誘導体、キナゾリン誘導体、ピロロピリジン誘導体、スクアリリウム誘導体、ビオラントロン誘導体、フェナジン誘導体、フェノキサゾン誘導体及びチアジアゾロピレン誘導体などあげられ、さらに上記青〜青緑色及び緑〜黄色ドーパント材料として例示した化合物に、アリール基、ヘテロアリール基、アリールビニル基、アミノ基、シアノ基など長波長化を可能とする置換基を導入した化合物も好適な例としてあげられる。さらに、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(III)に代表されるイリジウムや白金を中心金属とした燐光性金属錯体も好適な例としてあげられる。
他のドーパント材料としては、化学工業2004年6月号13頁、及び、それにあげられた参考文献などに記載された化合物などの中から適宜選択して用いることができる。
上述するドーパント材料の中でも、特にペリレン誘導体、ボラン誘導体、アミン含有スチリル誘導体、芳香族アミン誘導体、クマリン誘導体、ピラン誘導体、イリジウム錯体又は白金錯体が好ましい。
ペリレン誘導体としては、例えば、3,10−ビス(2,6−ジメチルフェニル)ペリレン、3,10−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)ペリレン、3,10−ジフェニルペリレン、3,4−ジフェニルペリレン、2,5,8,11−テトラ−t−ブチルペリレン、3,4,9,10−テトラフェニルペリレン、3−(1’−ピレニル)−8,11−ジ(t−ブチル)ペリレン、3−(9’−アントリル)−8,11−ジ(t−ブチル)ペリレン、3,3’−ビス(8,11−ジ(t−ブチル)ペリレニル)などがあげられる。
また、特開平11-97178号公報、特開2000-133457号公報、特開2000-26324号公報、特開2001-267079号公報、特開2001-267078号公報、特開2001-267076号公報、特開2000-34234号公報、特開2001-267075号公報、及び特開2001-217077号公報などに記載されたペリレン誘導体を用いてもよい。
ボラン誘導体としては、例えば、1,8−ジフェニル−10−(ジメシチルボリル)アントラセン、9−フェニル−10−(ジメシチルボリル)アントラセン、4−(9’−アントリル)ジメシチルボリルナフタレン、4−(10’−フェニル−9’−アントリル)ジメシチルボリルナフタレン、9−(ジメシチルボリル)アントラセン、9−(4’−ビフェニリル)−10−(ジメシチルボリル)アントラセン、9−(4’−(N−カルバゾリル)フェニル)−10−(ジメシチルボリル)アントラセンなどがあげられる。
また、国際公開第2000/40586号パンフレットなどに記載されたボラン誘導体を用いてもよい。
アミン含有スチリル誘導体としては、例えば、N,N,N’,N’−テトラ(4−ビフェニリル)−4、4’−ジアミノスチルベン、N,N,N’,N’−テトラ(1−ナフチル)−4、4’−ジアミノスチルベン、N,N,N’,N’−テトラ(2−ナフチル)−4、4’−ジアミノスチルベン、N,N’−ジ(2−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−4、4’−ジアミノスチルベン、N,N’−ジ(9−フェナントリル)−N,N’−ジフェニル−4、4’−ジアミノスチルベン、4,4’−ビス[4”−ビス(ジフェニルアミノ)スチリル]−ビフェニル、1,4−ビス[4’−ビス(ジフェニルアミノ)スチリル]−ベンゼン、2,7−ビス[4’−ビス(ジフェニルアミノ)スチリル]−9,9−ジメチルフルオレン、4,4’−ビス(9−エチル−3−カルバゾビニレン)−ビフェニル、4,4’−ビス(9−フェニル−3−カルバゾビニレン)−ビフェニルなどがあげられる。 また、特開2003-347056号公報、及び特開2001-307884号公報などに記載されたアミン含有スチリル誘導体を用いてもよい。
芳香族アミン誘導体としては、例えば、N,N,N,N−テトラフェニルアントラセン−9,10−ジアミン、9,10−ビス(4−ジフェニルアミノ−フェニル)アントラセン、9,10−ビス(4−ジ(1−ナフチルアミノ)フェニル)アントラセン、9,10−ビス(4−ジ(2−ナフチルアミノ)フェニル)アントラセン、10−ジ−p−トリルアミノ−9−(4−ジ−p−トリルアミノ−1−ナフチル)アントラセン、10−ジフェニルアミノ−9−(4−ジフェニルアミノ−1−ナフチル)アントラセン、10−ジフェニルアミノ−9−(6−ジフェニルアミノ−2−ナフチル)アントラセン、[4−(4−ジフェニルアミノ−フェニル)ナフタレン−1−イル]−ジフェニルアミン、[4−(4−ジフェニルアミノ−フェニル)ナフタレン−1−イル]−ジフェニルアミン、[6−(4−ジフェニルアミノ−フェニル)ナフタレン−2−イル]−ジフェニルアミン、4,4’−ビス[4−ジフェニルアミノナフタレン−1−イル]ビフェニル、4,4’−ビス[6−ジフェニルアミノナフタレン−2−イル]ビフェニル、4,4”−ビス[4−ジフェニルアミノナフタレン−1−イル]−p−テルフェニル、4,4”−ビス[6−ジフェニルアミノナフタレン−2−イル]−p−テルフェニルなどがあげられる。
また、特開2006-156888号公報などに記載された芳香族アミン誘導体を用いてもよい。
クマリン誘導体としては、クマリン−6、クマリン−334などがあげられる。
また、特開2004-43646号公報、特開2001-76876号公報、及び特開平6-298758号公報などに記載されたクマリン誘導体を用いてもよい。
ピラン誘導体としては、下記のDCM、DCJTBなどがあげられる。
Figure 0005119778
また、特開2005-126399号公報、特開2005-097283号公報、特開2002-234892号公報、特開2001-220577号公報、特開2001-081090号公報、及び特開2001-052869号公報などに記載されたピラン誘導体を用いてもよい。
イリジウム錯体としては、下記のIr(ppy)3などがあげられる。
Figure 0005119778
また、特開2006-089398号公報、特開2006-080419号公報、特開2005-298483号公報、特開2005-097263号公報、及び特開2004-111379号公報などに記載されたイリジウム錯体を用いてもよい。
白金錯体としては、下記のPtOEPなどがあげられる。
Figure 0005119778
また、特開2006-190718号公報、特開2006-128634号公報、特開2006-093542号公報、特開2004-335122号公報、及び特開2004-331508号公報などに記載された白金錯体を用いてもよい。
<有機電界発光素子における電子注入層、電子輸送層>
電子注入層107は、陰極108から移動してくる電子を、効率よく発光層105内又は電子輸送層106内に注入する役割を果たすものである。電子輸送層106は、陰極108から注入された電子又は陰極108から電子注入層107を介して注入された電子を、効率よく発光層105に輸送する役割を果たすものである。電子輸送層106及び電子注入層107は、それぞれ、電子輸送・注入材料の一種又は二種以上を積層、混合するか、電子輸送・注入材料と高分子結着剤の混合物により形成される。
電子注入・輸送層とは、陰極から電子が注入され、さらに電子を輸送することを司る層であり、電子注入効率が高く、注入された電子を効率よく輸送することが望ましい。そのためには電子親和力が大きく、しかも電子移動度が大きく、さらに安定性に優れ、トラップとなる不純物が製造時及び使用時に発生しにくい物質であることが好ましい。しかしながら、正孔と電子の輸送バランスを考えた場合に、陽極からの正孔が再結合せずに陰極側へ流れるのを効率よく阻止できる役割を主に果たす場合には、電子輸送能力がそれ程高くなくても、発光効率を向上させる効果は電子輸送能力が高い材料と同等に有する。したがって、本実施形態における電子注入・輸送層は、正孔の移動を効率よく阻止できる層の機能も含まれてもよい。
電子輸送層及び/又は電子注入層に用いられる材料としては、上記一般式(1)で表されるフルオレン化合物を用いることができ、なかでも、上記式(1-1)、式(1-2)、式(1-3)、式(1-4)、式(1-5)及び式(1-6)で表される左右対称型のフルオレン化合物が好ましく、特に式(1-1)で表されるフルオレン化合物が好ましい。
本発明のフルオレン化合物の使用量はフルオレン化合物の種類によって異なり、そのフルオレン化合物の特性に合わせて決めればよい。フルオレン化合物の使用量の目安は、好ましくは電子輸送層用材料(又は電子注入層用材料)の全体の10〜100重量%であり、より好ましくは50〜100重量%であり、さらに好ましくは80〜100重量%であり、特に好ましくは90〜100重量%である。本発明のフルオレン化合物を単独(100重量%)で用いない場合には、以下に詳述する他の材料を混合すればよい。
他の電子輸送層及び電子注入層に用いられる材料としては、光導電材料において電子伝達化合物として従来から慣用されている化合物、有機電界発光素子の電子注入層及び電子輸送層に使用されている公知の化合物の中から任意に選択して用いることができる。
具体的には、ピリジン誘導体、ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントロリン誘導体、ペリノン誘導体、クマリン誘導体、ナフタルイミド誘導体、アントラキノン誘導体、ジフェノキノン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、ペリレン誘導体、チオフェン誘導体、チアジアゾール誘導体、キノキサリン誘導体、キノキサリン誘導体のポリマー、ベンザゾール類化合物、ピラゾール誘導体、パーフルオロ化フェニレン誘導体、トリアジン誘導体、ピラジン誘導体、イミダゾピリジン誘導体、ボラン誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、ベンズチアゾール誘導体、キノリン誘導体、アルダジン誘導体、カルバゾール誘導体、インドール誘導体、リンオキサイド誘導体、ビススチリル誘導体などがあげられる。また、オキサジアゾール誘導体(1,3−ビス[(4−t−ブチルフェニル)1,3,4−オキサジアゾリル]フェニレンなど)、トリアゾール誘導体(N−ナフチル−2,5−ジフェニル−1,3,4−トリアゾールなど)、ベンゾキノリン誘導体(2,2’−ビス(ベンゾ[h]キノリン−2−イル)−9,9’−スピロビフルオレンなど)、ベンズイミダゾール誘導体(トリス(N−フェニルベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼンなど)、ビピリジン誘導体、テルピリジン誘導体(1,3−ビス(4’−(2,2’:6’2”−テルピリジニル))ベンゼンなど)、ナフチリジン誘導体(ビス(1−ナフチル)−4−(1,8−ナフチリジン−2−イル)フェニルホスフィンオキサイドなど)などがあげられる。これらの材料は単独でも用いられるが、異なる材料と混合して使用しても構わない。
また、電子受容性窒素を有する金属錯体を用いることもでき、例えば、キノリノール系金属錯体やヒドロキシフェニルオキサゾール錯体などのヒドロキシアゾール錯体、アゾメチン錯体、トロポロン金属錯体、フラボノール金属錯体及びベンゾキノリン金属錯体などがあげられる。これらの材料は単独でも用いられるが、異なる材料と混合して使用しても構わない。
これらの中でも、キノリノール系金属錯体、ピリジン誘導体又はフェナントロリン誘導体が好ましい。
キノリノール系金属錯体は、下記一般式(E-1)で表される化合物である。
Figure 0005119778
式中、R1〜R6は水素又は置換基であり、MはAl、Ga、BeまたはZnであり、nは2または3の整数である。
キノリノール系金属錯体の具体例としては、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(4−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(3,4−ジメチル−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(4,5−ジメチル−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(4,6−ジメチル−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(フェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2−メチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(3−メチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(4−メチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2−フェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(3−フェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(4−フェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,3−ジメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,6−ジメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(3,4−ジメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(3,5−ジメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(3,5−ジ−t−ブチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,6−ジフェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,4,6−トリフェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,4,6−トリメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,4,5,6−テトラメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(1−ナフトラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2−ナフトラート)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)(2−フェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)(3−フェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)(4−フェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)(3,5−ジメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)(3,5−ジ−t−ブチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム−μ−オキソ−ビス(2−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)アルミニウム−μ−オキソ−ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−4−エチル−8−キノリノラート)アルミニウム−μ−オキソ−ビス(2−メチル−4−エチル−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−4−メトキシ−8−キノリノラート)アルミニウム−μ−オキソ−ビス(2−メチル−4−メトキシ−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)アルミニウム−μ−オキソ−ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)アルミニウム−μ−オキソ−ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリン)ベリリウムなどがあげられる。
ピリジン誘導体は、下記一般式(E-2-1)又は(E-2-2)で表される化合物である。
Figure 0005119778
式中、R1〜R5は水素又は置換基であり、隣接する基は互いに結合して縮合環を形成してもよく、Gは単なる結合手又はn価の連結基を表し、nは2〜8の整数である。
一般式(E-2-2)のGとしては、例えば、以下の構造式のものがあげられる。なお、下記構造式中のRは、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロヘキシル、フェニル、1−ナフチル又は2−ナフチルである。
Figure 0005119778
ピリジン誘導体の具体例としては、2,5−ビス(2,2’−ビピリジル−6−イル)−1,1−ジメチル−3,4−ジフェニルシロール、2,5−ビス(2,2’−ビピリジル−6−イル)−1,1−ジメチル−3,4−ジメシチルシロール、9,10−ジ(2,2’−ビピリジル−6−イル)アントラセン、9,10−ジ(2,2’−ビピリジル−5−イル)アントラセン、9,10−ジ(2,3’−ビピリジル−6−イル)アントラセン、9,10−ジ(2,3’−ビピリジル−5−イル)−2−フェニルアントラセン、9,10−ジ(2,2’−ビピリジル−5−イル)−2−フェニルアントラセン、3,4−ジフェニル−2,5−ジ(2,2’−ビピリジル−6−イル)チオフェン、3,4−ジフェニル−2,5−ジ(2,3’−ビピリジル−5−イル)チオフェン、6’6”−ジ(2−ピリジル)2,2’:4’,4”:2”,2”’−クアテルピリジンなどがあげられる。
フェナントロリン誘導体は、下記一般式(E-3-1)又は(E-3-2)で表される化合物である。
Figure 0005119778
式中、R1〜R5は水素又は置換基であり、隣接する基は互いに結合して縮合環を形成してもよく、Gは単なる結合手又はn価の連結基を表し、nは2〜8の整数である。また、一般式(E-3-2)のGとしては、例えば、ピリジン誘導体の欄で説明したものと同じものがあげられる。
フェナントロリン誘導体の具体例としては、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、9,10−ジ(1,10−フェナントロリン−2−イル)アントラセン、2,6−ジ(1,10−フェナントロリン−5−イル)ピリジン、1,3,5−トリ(1,10−フェナントロリン−5−イル)ベンゼン、9,9’−ジフルオル−ビス(1,10−フェナントロリン−5−イル)、バソクプロインや1,3−ビス(2−フェニル−1,10−フェナントロリン−9−イル)ベンゼンなどがあげられる。
特に、フェナントロリン誘導体を電子輸送層、電子注入層に用いた場合について説明する。長時間にわたって安定な発光を得るには、熱的安定性や薄膜形成性に優れた材料が望まれ、フェナントロリン誘導体の中でも、置換基自身が三次元的立体構造を有するか、フェナントロリン骨格とのあるいは隣接置換基との立体反発により三次元的立体構造を有するもの、あるいは複数のフェナントロリン骨格を連結したものが好ましい。さらに、複数のフェナントロリン骨格を連結する場合、連結ユニット中に共役結合、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素、置換もしくは無置換の芳香複素環を含んでいる化合物がより好ましい。
<有機電界発光素子における陰極>
陰極108は、電子注入層107及び電子輸送層106を介して、発光層105に電子を注入する役割を果たすものである。
陰極108を形成する材料としては、電子を有機層に効率よく注入できる物質であれば特に限定されないが、陽極102を形成する材料と同様のものを用いることができる。なかでも、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、アルミニウム、銀、銅、ニッケル、クロム、金、白金、鉄、亜鉛、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム及びマグネシウムなどの金属又はそれらの合金(マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、フッ化リチウム/アルミニウムなどのアルミニウム−リチウム合金など)などが好ましい。電子注入効率をあげて素子特性を向上させるためには、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、カルシウム、マグネシウム又はこれら低仕事関数金属を含む合金が有効である。しかしながら、これらの低仕事関数金属は、一般に大気中で不安定であることが多く、例えば、有機層に微量のリチウム、セシウムやマグネシウム(真空蒸着の膜厚計表示で1nm以下)をドーピングして安定性の高い電極を使用する方法が好ましい例としてあげることができるが、フッ化リチウム、フッ化セシウム、酸化リチウム及び酸化セシウムのような無機塩の使用も可能であることから特にこれらに限定されるものではない。
更に、電極保護のために白金、金、銀、銅、鉄、錫、アルミニウム及びインジウムなどの金属、又はこれら金属を用いた合金、そしてシリカ、チタニア及び窒化ケイ素などの無機物、ポリビニルアルコール、塩化ビニル、炭化水素系高分子化合物などを積層することが、好ましい例としてあげられる。これらの電極の作製法も、抵抗加熱、電子線ビーム、スパッタリング、イオンプレーティング及びコーティングなど、導通を取ることができれば特に制限されない。
<各層で用いてもよい結着剤>
以上の正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及び電子注入層に用いられる材料は単独で各層を形成することができるが、高分子結着剤としてポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリエステル、ポリスルフォン、ポリフェニレンオキサイド、ポリブタジエン、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリサルフォン、ポリアミド、エチルセルロース、酢酸ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリウレタン樹脂などの溶剤可溶性樹脂や、フェノール樹脂、キシレン樹脂、石油樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などの硬化性樹脂などに分散させて用いることも可能である。
<有機電界発光素子の作製方法>
有機電界発光素子を構成する各層は、各層を構成すべき材料を蒸着法、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング、分子積層法、印刷法、スピンコート法又はキャスト法、コーティング法等の方法で薄膜とすることにより、形成することができる。このようにして形成された各層の膜厚については特に限定はなく、材料の性質に応じて適宜設定することができるが、通常2nm〜5000nmの範囲である。膜厚は通常、水晶発振式膜厚測定装置などで測定できる。蒸着法を用いて薄膜化する場合、その蒸着条件は、材料の種類、膜の目的とする結晶構造及び会合構造等により異なる。蒸着条件は一般的に、ボート加熱温度50〜400℃、真空度10-6〜10-3Pa、蒸着速度0.01〜50nm/秒、基板温度−150〜+300℃、膜厚2nm〜5μmの範囲で適宜設定することが好ましい。
次に、有機電界発光素子を作製する方法の一例として、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/ホスト材料とドーパント材料からなる発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極からなる有機電界発光素子の作製法について説明する。適当な基板上に、陽極材料の薄膜を蒸着法等により形成させて陽極を作製した後、この陽極上に正孔注入層及び正孔輸送層の薄膜を形成させる。この上にホスト材料とドーパント材料を共蒸着し薄膜を形成させて発光層とし、この発光層の上に電子輸送層、電子注入層を形成させ、さらに陰極用物質からなる薄膜を蒸着法等により形成させて陰極とすることにより、目的の有機電界発光素子が得られる。なお、上述の有機電界発光素子の作製においては、作製順序を逆にして、陰極、電子注入層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、陽極の順に作製することも可能である。
このようにして得られた有機電界発光素子に直流電圧を印加する場合には、陽極を+、陰極を−の極性として印加すればよく、電圧2〜40V程度を印加すると、透明又は半透明の電極側(陽極又は陰極、及び両方)より発光が観測できる。また、この有機電界発光素子は、パルス電流や交流電流を印加した場合にも発光する。なお、印加する交流の波形は任意でよい。
<有機電界発光素子の応用例>
また、本発明は、有機電界発光素子を備えた表示装置又は有機電界発光素子を備えた照明装置などにも応用することができる。
有機電界発光素子を備えた表示装置又は照明装置は、本実施形態にかかる有機電界発光素子と公知の駆動装置とを接続するなど公知の方法によって製造することができ、直流駆動、パルス駆動、交流駆動など公知の駆動方法を適宜用いて駆動することができる。
表示装置としては、例えば、カラーフラットパネルディスプレイなどのパネルディスプレイ、フレキシブルカラー有機電界発光(EL)ディスプレイなどのフレキシブルディスプレイなどがあげられる(例えば、特開平10-335066号公報、特開2003-321546号公報、特開2004-281086号公報など参照)。また、ディスプレイの表示方式としては、例えば、マトリクス及び/又はセグメント方式などがあげられる。なお、マトリクス表示とセグメント表示は同じパネルの中に共存していてもよい。
マトリクスとは、表示のための画素が格子状やモザイク状など二次元的に配置されたものをいい、画素の集合で文字や画像を表示する。画素の形状やサイズは用途によって決まる。例えば、パソコン、モニター、テレビの画像及び文字表示には、通常一辺が300μm以下の四角形の画素が用いられ、また、表示パネルのような大型ディスプレイの場合は、一辺がmmオーダーの画素を用いることになる。モノクロ表示の場合は、同じ色の画素を配列すればよいが、カラー表示の場合には、赤、緑、青の画素を並べて表示させる。この場合、典型的にはデルタタイプとストライプタイプがある。そして、このマトリクスの駆動方法としては、線順次駆動方法やアクティブマトリックスのどちらでもよい。線順次駆動の方が構造が簡単であるという利点があるが、動作特性を考慮した場合、アクティブマトリックスの方が優れる場合があるので、これも用途によって使い分けることが必要である。
セグメント方式(タイプ)とは、予め決められた情報を表示するようにパターンを形成し、決められた領域を発光させることになる。例えば、デジタル時計や温度計における時刻や温度表示、オーディオ機器や電磁調理器などの動作状態表示及び自動車のパネル表示などがあげられる。
照明装置としては、例えば、室内照明などの照明装置、液晶表示装置のバックライトなどがあげられる(例えば、特開2003-257621号公報、特開2003-277741号公報、特開2004-119211号公報など参照)。バックライトは、主に自発光しない表示装置の視認性を向上させる目的に使用され、液晶表示装置、時計、オーディオ装置、自動車パネル、表示板及び標識などに使用される。特に、液晶表示装置、中でも薄型化が課題となっているパソコン用途のバックライトとしては、従来方式のものが蛍光灯や導光板からなっているため薄型化が困難であることを考えると、本実施形態に係る発光素子を用いたバックライトは薄型で軽量が特徴になる。
<フルオレン化合物の合成例>
次に、フルオレン化合物のうちのいくつかの物性値について、表1に示す。各物性値の測定方法は以下の通りである。融点及び耐熱性の指標となるガラス転移温度の測定については、PerkinElmer社製のDiamond DSCを用いて測定した(測定条件:冷却速度200℃/分、昇温速度10℃/分)。UV吸収波長の測定については、日本分光製V−560型分光光度計を用いて励起波長を254nmとして測定した。なお、未測定の物性値については、空欄で示してある。
Figure 0005119778
本発明の上記一般式(1)で表されるフルオレン化合物は、スピロ構造のフルオレン骨格を有し、該フルオレン骨格に2つの2,2’−ビピリジル基が結合した化合物である。このような構造を有する化合物は、従来の類似化合物に比べて以下のような優位性を有すると推察される。
(1)2,3’−ビピリジル基よりも2,2’−ビピリジル基を有する化合物の方が、発光素子用材料に適用した場合に、高効率化(発光効率、電流効率、外部量子効率)及び低電圧化に寄与すると推察される。
(2)非スピロ構造よりもスピロ構造を有する化合物の方が、ガラス転移温度(Tg)が高く、発光素子用材料に適用した場合に、耐熱性の向上に寄与すると推察される。
(3)ベンゾフルオレン構造よりもフルオレン構造を有する化合物の方が、発光素子用材料に適用した場合に、ワイドギャップによる励起子の閉じ込めによる高効率化(発光効率及び外部量子効率)に寄与すると推察される。
(4)以上(1)〜(3)の各構造のうち、発光素子用材料として有利な構造を組み合わせた本発明のフルオレン化合物は、高効率(発光効率、電流効率、外部量子効率)、低電圧駆動が可能でありながら長寿命化が可能であり、極めて有効な発光素子用材料である。
<化合物(1−1)の合成例>
アルゴン雰囲気下、2,7−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)−9,9−スピロビフルオレン2.7g(4.8mmol)、5−ブロモ2,2’−ビピリジン2.5g(10.6mmol)、Pd(PPh340.84g(0.72mmol)およびリン酸三カリウム8.4g(38mmol)を脱水されたジオキサン100mlに溶解した後、80℃で8時間加熱した。溶媒を減圧除去し、残渣をメタノールで洗浄した。その粗製品をアルミナを用いたカラムクロマトグラフィー(溶媒:トルエン/酢酸エチル=5/1)を行った後、トルエンで再結晶を行った。これを昇華精製して、目的の化合物(1−1)を490mg(収率:16%)得た。
また、NMR測定により化合物(1−1)の構造を確認した。
1H−NMR(CDCl3):σ=8.77(s,2H)、8.64(d,2H)、8.38〜8.34(m,4H)、8.01(d,2H)、7.91(d,2H)、7.86〜7.84(m、2H)、7.80(t,2H)、7.72(d,2H)、7.42(t,2H)、7.28(t,2H)、7.16(t,2H)、7.02(s,2H)、6.85(d,2H)
原料の化合物を適宜選択することにより、上記の合成例に準じた方法で、本発明の他のフルオレン化合物を合成することができる。
<化合物(4)の合成例>
アルゴン雰囲気下、2,9−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)−11,11−ジフェニル−11H−ベンゾ[a]フルオレン2.0g(3.2mmol)、5−ブロモ−2,3’−ビピリジン1.7g(6.7mmol)、Pd(PPh340.2g(0.19mmol)およびリン酸三カリウム2.7g(13mmol)をジオキサン25mlに溶解した後、水5mlを加え、7時間還流した。冷却後反応液を分液ロートに移し、クロロホルムを加えて水洗を行った。有機層を集めて、減圧濃縮したものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:トルエン/酢酸エチル=1/10)で精製を行った後、クロロホルム/酢酸エチルで再結晶を行った。これを昇華精製して、目的の化合物(4)を210mg(収率:10%)得た。
<化合物(6)の合成例>
アルゴン雰囲気下、2,9−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)−11,11−ジフェニル−11H−ベンゾ[a]フルオレン3.0g(4.8mmol)、6−ブロモ−2,2’−ビピリジン2.5g(10.6mmol)、Pd(PPh340.6g(0.52mmol)およびリン酸三カリウム9.4g(42.5mmol)を脱水されたジオキサン100mlに溶解した後、80℃で9時間加熱した。反応終了後、溶媒を減圧除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:トルエン/酢酸エチル=10/1)で精製を行った後、トルエンで再結晶を行った。これを昇華精製して、目的の化合物(6)を480mg(収率:23%)得た。
<化合物(7)の合成例>
アルゴン雰囲気下、2,9−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)−11,11−ジフェニル−11H−ベンゾ[a]フルオレン3.0g(4.8mmol)、5−ブロモ−2,2’−ビピリジン2.5g(10.6mmol)、Pd(PPh340.6g(0.52mmol)およびリン酸三カリウム9.4g(42.5mmol)を脱水されたジメトキシスルホキシド100mlに溶解した後、80℃で7時間加熱した。分液ロートに反応液を移し、酢酸エチルを100ml添加して水洗を行った。有機層をセライトろ過した後、溶媒を減圧除去した残渣を酢酸エチルに溶解し、メタノールを加えて沈殿させた。この沈殿をろ過して、黄色の固体を得た。さらにアルミナカラムクロマトグラフィー(溶媒:トルエン/酢酸エチル=50/1)で精製を行った後、トルエンで再結晶を行った。これを昇華精製して、目的の化合物(4)を850mg(収率:27%)得た。
実施例1及び比較例1〜4に係る電界発光素子を作製し、それぞれ、100cd/m2発光時の特性である電圧(V)、電流密度(mA/cm2)、発光効率(Lm/W)、電流効率(cd/A)、発光波長(nm)及び色度(x,y)の測定、外部量子効率(%)の測定、初期輝度を1000cd/m2として、それを得られる電流密度を固定して駆動したときの輝度半減時間の測定を行った。以下、実施例1及び比較例1〜4について詳細に説明する。
作製した実施例1及び比較例1〜4に係る電界発光素子における、各層の材料構成を下記表2に示す。
Figure 0005119778
表2において、「CuPc」は銅フタロシアニン、「NPD」はN,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(1−ナフチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、「BH1」は9−フェニル−10−(6−[1,1';3',1'']テルフェニル−5'−イル−ナフタレン−2−イル)−アントラセン、「BD1」はN,N,N’,N’−テトラ(4−ビフェニリル)−4,4−ジアミノスチルベン、「ALQ」はトリス(8−キノリノラート)アルミニウムであり、それぞれ、下記化学構造式を有する。
Figure 0005119778
ITOを150nmの厚さに蒸着した26mm×28mm×0.7mmのガラス基板(東京三容真空(株)製)を透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置(真空機工(株)製)の基板ホルダ−に固定し、CuPcを入れたモリブデン製蒸着用ボート、NPDを入れたモリブデン製蒸着用ボート、BH1を入れたモリブデン製蒸着用ボート、BD1を入れたモリブデン製蒸着用ボート、化合物(1-1)を入れたモリブデン製蒸着用ボート、フッ化リチウムを入れたモリブデン製蒸着用ボート、およびアルミニウムを入れたタングステン製蒸着用ボートを装着した。
真空槽を1×10-3Paまで減圧し、CuPcが入った蒸着用ボートを加熱して、膜厚20nmになるようにCuPcを蒸着して正孔注入層を形成し、次いで、NPD入りの蒸着用ボートを加熱して、膜厚30nmになるようにNPDを蒸着して正孔輸送層を形成した。次に、BH1を入れたモリブデン製蒸着用ボートおよびBD1を入れたモリブデン製蒸着用ボートを加熱して、膜厚30nmになるように両化合物を共蒸着して発光層を形成した。このとき、BD1のドープ濃度は5重量%であった。次に化合物(1-1)を入れた蒸着用ボートを加熱して、膜厚20nmになるように化合物(1-1)を蒸着して電子輸送層を形成した。以上の蒸着速度は0.1〜0.2nm/秒であった。
その後、フッ化リチウム入りの蒸着用ボートを加熱して、膜厚0.5nmになるように0.005〜0.01nm/秒の蒸着速度でフッ化リチウムを蒸着し、次いで、アルミニウム入りの蒸着用ボートを加熱して、膜厚100nmになるように0.2〜0.5nm/秒の蒸着速度でアルミニウムを蒸着することにより、有機EL素子を得た。
ITO電極を陽極、フッ化リチウム/アルミニウム電極を陰極として、100cd/m2発光時の特性を測定すると、電圧3.72V、電流密度1.44mA/cm2、発光効率5.86Lm/W、電流効率6.94cd/A、発光波長455nmおよび色度(0.149,0.179)であった。また、外部量子効率は5.77%であり、その時の電流密度は10mA/cm2であった。また、初期輝度1000cd/m2を得るための電流密度により、定電流駆動試験を実施したところ、輝度半減時間は594時間であった。
<比較例1>
実施例1で電子輸送層に用いた化合物(1-1)をALQに替えた以外は、実施例1に準じた方法で有機EL素子を得た。ITO電極を陽極、フッ化リチウム/アルミニウム電極を陰極として、100cd/m2発光時の特性を測定すると、電圧4.83V、電流密度1.93mA/cm2、発光効率3.37Lm/W、電流効率5.18cd/A、発光波長455nmおよび色度(0.149,0.180)であった。また、外部量子効率は4.82%であり、その時の電流密度は10mA/cm2であった。また、初期輝度1000cd/m2を得るための電流密度により、定電流駆動試験を実施したところ、輝度半減時間は2500時間であった。
<比較例2>
実施例1で電子輸送層に用いた化合物(1-1)を化合物(6)に替えた以外は、実施例1に準じた方法で有機EL素子を得た。ITO電極を陽極、フッ化リチウム/アルミニウム電極を陰極として、100cd/m2発光時の特性を測定すると、電圧3.67V、電流密度1.76mA/cm2、発光効率4.86Lm/W、電流効率5.68cd/A、発光波長455nmおよび色度(0.148,0.180)であった。また、外部量子効率は5.14%であり、その時の電流密度は10mA/cm2であった。また、初期輝度1000cd/m2を得るための電流密度により、定電流駆動試験を実施したところ、輝度半減時間は181時間であった。
<比較例3>
実施例1で電子輸送層に用いた化合物(1-1)を化合物(4)に替えた以外は、実施例1に準じた方法で有機EL素子を得た。ITO電極を陽極、フッ化リチウム/アルミニウム電極を陰極として、100cd/m2発光時の特性を測定すると、電圧3.60V、電流密度1.59mA/cm2、発光効率5.49Lm/W、電流効率6.29cd/A、発光波長454nmおよび色度(0.148,0.176)であった。また、外部量子効率は5.67%であり、その時の電流密度は10mA/cm2であった。また、初期輝度1000cd/m2を得るための電流密度により、定電流駆動試験を実施したところ、輝度半減時間は161時間であった。
<比較例4>
実施例1で電子輸送層に用いた化合物(1-1)を化合物(7)に替えた以外は、実施例1に準じた方法で有機EL素子を得た。ITO電極を陽極、フッ化リチウム/アルミニウム電極を陰極として、100cd/m2発光時の特性を測定すると、電圧3.59V、電流密度1.43mA/cm2、発光効率6.12Lm/W、電流効率6.99cd/A、発光波長455nmおよび色度(0.147,0.170)であった。また、外部量子効率は5.74%であり、その時の電流密度は10mA/cm2であった。また、初期輝度1000cd/m2を得るための電流密度により、定電流駆動試験を実施したところ、輝度半減時間は230時間であった。
下記表3は、上述した実施例1及び比較例1〜4に係る電界発光素子の性能評価をまとめたものである。
Figure 0005119778
本発明の好ましい態様によれば、駆動電圧、発光効率及び電流効率などの少なくとも一つにおいて、更に性能のよい有機電界発光素子、それを備えた表示装置及びそれを備えた照明装置などを提供することができる。
本実施形態に係る有機電界発光素子を示す概略断面図である。
符号の説明
100 有機電界発光素子
101 基板
102 陽極
103 正孔注入層
104 正孔輸送層
105 発光層
106 電子輸送層
107 電子注入層
108 陰極

Claims (13)

  1. 下記一般式(1)で表されるフルオレン化合物。
    Figure 0005119778
  2. 2つの2,2’−ビピリジルは、フルオレン骨格の2位及び7位、または、3位及び6位に結合している、請求項1に記載するフルオレン化合物。
  3. 下記一般式(1’)で表される、請求項1に記載するフルオレン化合物。
    Figure 0005119778
  4. 2つの2,2’−ビピリジルは、フルオレン骨格の2位及び7位に結合し、
    該フルオレン骨格は、前記2,2’−ビピリジルの4位、5位または6位に結合している、請求項1に記載するフルオレン化合物。
  5. 2つの2,2’−ビピリジルは、フルオレン骨格の2位及び7位に結合し、
    該フルオレン骨格は、前記2,2’−ビピリジルの5位または6位に結合している、請求項1に記載するフルオレン化合物。
  6. 2つの2,2’−ビピリジルは、左右対称となるようにフルオレン骨格に結合している、請求項1ないし5のいずれかに記載するフルオレン化合物。
  7. 下記一般式(1-1)で表される、請求項1に記載するフルオレン化合物。
    Figure 0005119778
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載するフルオレン化合物を含有する、発光素子用材料。
  9. 請求項1ないし7のいずれかに記載するフルオレン化合物を含有する、発光素子の電子輸送層用材料又は電子注入層用材料。
  10. 陽極及び陰極からなる一対の電極と、該一対の電極間に配置される発光層と、前記陰極と前記発光層との間に配置される電子輸送層及び/又は電子注入層を有し、該電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1つは請求項9に記載する材料を含有する、有機電界発光素子。
  11. 前記電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1つは、さらに、キノリノール系金属錯体、ピリジン誘導体及びフェナントロリン誘導体からなる群から選択される少なくとも1つを含有する、請求項10に記載する有機電界発光素子。
  12. 請求項11に記載する有機電界発光素子を備えた表示装置。
  13. 請求項11に記載する有機電界発光素子を備えた照明装置。
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