JP2009123976A - 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料および有機エレクトロルミネッセンス素子。 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子用材料および有機エレクトロルミネッセンス素子。 Download PDF

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Abstract

【課題】低電圧駆動、長寿命、耐熱性などの優れた特性を示す、青色発光する有機EL素子と、それに用いる素子用材料を提供する。
【解決手段】9,10−N、N’−アリール−ジカルバゾリルアントラセン化合物と2,7−N,N’−アリールジカルバゾリルフルオレンまたはスピロフルオレン化合物とからなる有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
【選択図】図13

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子用材料およびこれを用いた発光素子であって、表示素子、フラットパネルディスプレイ、バックライト、照明、インテリア、標識、看板などの分野に利用可能な発光素子に関する。
近年、有機EL素子においては、素子の長寿命化が求められている。素子の寿命に影響を及ぼす原因は様々な因子が考えられるが(非特許文献1参照)、その一つとして、素子を構成する材料のTgが素子の寿命に大きな影響を及ぼすものと考えられている。すなわち、素子の使用環境や駆動時の発熱により、素子の温度が、構成する材料のTgを上回ると、材料の結晶化が起こりダークスポットと呼ばれる非発光領域が発生するという現象が指摘されている。そのため、より高いTgを示す材料の開発が活発に検討されている。
ところで、カルバゾール誘導体は各種機能材料、電子材料への応用が検討されてきた。カルバゾール骨格は、正孔輸送性を有すること、耐熱性の高い構造であることを利用して、例えば、電子写真感光体の電荷輸送材料や有機EL素子用材料等への応用が検討されている。代表的なものとしては、ポリビニルカルバーゾール(PVK)や、N,N’‐ジカルバゾイル−4,4’−ビフェニル(CBP)は有機EL素子用材料として広く検討されている(非特許文献2,3参照)。PVKやCBPのようなカルバゾール類はTgが比較的高く、耐熱性を有しているものの、いずれも薄膜を形成した際の、膜の安定性が低いことや、素子の寿命が極端に短いという問題点を有していた。
また、低分子のカルバゾリル基を有する誘導体としては、2価の連結基で結ばれたチオフェン誘導体やナフタレン誘導体、スピロ誘導体が報告されている(特許文献1参照)。しかし、これら誘導体を用いて作成した有機EL素子は、発光寿命が短く、色純度が優れていないという問題点を有している。
また、カルバゾール基を有する化合物と三重項発光化合物を含む発光素子、およびカルバゾール骨格を有する化合物と、スチリル誘導体、ペリレン誘導体、クマリン誘導体などの蛍光材料を含む発光素子が報告されている(特許文献2〜3参照)。
一方、低分子のカルバゾリル基を有する誘導体としては、2価の連結基で結ばれたアンラセン誘導体が報告されている。この誘導体は、ホスト材料とドーパント材料の双方に用いた発光素子として報告されている(特許文献4参照)。
しかし、低分子のカルバゾリル基を有するアントラセン誘導体をドーパント材料に、低分子のカルバゾリル基を有するスピロ誘導体または低分子のカルバゾリル基を有するフルオレン誘導体をホスト材料に用いた有機EL素子に関する報告はない。
時任静士、安達千波矢、村田英幸共著、有機ELディスプレイ、オーム社、2004年発行、139頁 Applied Physics Letters、 2001年発行、78巻、278頁 Journal of the American Chemical Society 2001年、 123巻、 4304頁 特開2004−217557号公報 特開2003−133075号公報 特開2007−194241号公報 US2003−0215667
特に青色発光する有機EL素子において、これまでに知られている素子よりも、低電圧駆動、長寿命、耐熱性などの優れた特性を示す有機EL素子と、そのための有機EL素子材料を提供することである。
本発明者らは、前記諸問題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、下記一般式[1]で表される化合物と、一般式[2]で表される化合物とからなる有機エレクトロルミネッセンス素子用材料に関する。
一般式[1]
Figure 2009123976
(式中、Ar1およびAr2は、それぞれ独立に、置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、または、置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基を表し、
1〜R22は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または、1価の有機残基を表す。)
一般式[2]
Figure 2009123976
(式中、Xは、一般式[3]または[4]で表される連結基を有す。
Ar3およびAr4は、それぞれ独立に、置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、または、置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基を表す。
23〜R36は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または、1価の有機残基を表す。)
一般式[3]
Figure 2009123976
(式中、R37およびR38は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の有機残基を表し、
39〜R44はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または、1価の有機残基を表す。)
一般式[4]
Figure 2009123976
(式中、R45〜R58は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または、1価の有機残基を表す。)
また、本発明は、Ar1〜Ar4が、それぞれ独立に、下記一般式[5]で表される置換もしくは未置換のフェニル基である上記有機エレクトロルミネッセンス素子用材料に関する。
一般式[5]
Figure 2009123976
(式中、R59〜R63は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または、1価の有機残基を表す。また、R59〜R63は、隣接したもの同士が結合し、新たな環を形成しても良い。)
また、本発明は、R59〜R63が水素原子である上記有機エレクトロルミネッセンス素子用材料に関する。
また、本発明は、一般式[1]の化合物と一般式[2]との化合物の合計量に対し、前記一般式[1]の化合物の含有量が0.001〜50重量%であり、前記一般式[2]の化合物の含有量が50〜99.999重量%である上記有機エレクトロルミネッセンス素子用材料に関する。
また、本発明は、一対の電極間に複数層の有機層を形成してなる有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記有機層の少なくとも一層が、上記有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含んでなる有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
また、本発明は、一対の電極間に発光層または発光層を含む複数層の有機層を形成してなる有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記発光層が、上記有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含んでなる有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
本発明のカルバゾリル基を有する化合物を有機EL素子用材料として用いた有機EL素子は、低い電圧で駆動し、かつ、長寿命であるため、壁掛けテレビ等のフラットパネルディスプレイや平面発光体として好適に使用することができ、複写機やプリンター等の光源、液晶ディスプレイや計器類等の光源、表示板、標識灯等への応用が可能である。
以下、詳細にわたって本発明を説明する。
一般式[1]におけるR1〜R22は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、もしくは、1価の有機残基を表す。
ここで、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
また1価の有機残基としては、置換もしくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の脂肪族複素環基、置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基、シアノ基、アルコキシル基、アリ−ルオキシ基、アルキルチオ基、アリ−ルチオ基、置換アミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリ−ルオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリ−ルスルホニル基などが挙げられる。
ここで、1価の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜18の1価の脂肪族炭化水素基を指し、そのようなものとしては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基が挙げられる。
また、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基といった炭素数1〜18のアルキル基が挙げられる。
また、アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−オクテニル基、1−デセニル基、1−オクタデセニル基といった炭素数2〜18のアルケニル基が挙げられる。
また、アルキニル基としては、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−オクチニル基、1−デシニル基、1−オクタデシニル基といった炭素数2〜18のアルキニル基が挙げられる。
また、シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロオクタデシル基といった炭素数3〜18のシクロアルキル基が挙げられる。
さらに、1価の芳香族炭化水素基としては、1価の単環、縮合環、環集合炭化水素基が挙げられる。ここで、1価の単環芳香族炭化水素基としては、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,4−キシリル基、p−クメニル基、メシチル基等の炭素数6〜18の1価の単環芳香族炭化水素基が挙げられる。
また、1価の縮合環炭化水素基としては、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アンスリル基、2−アンスリル基、5−アンスリル基、1−フェナンスリル基、9−フェナンスリル基、1−アセナフチル基、2−アズレニル基、1−ピレニル基、2−トリフェニレル基等の炭素数10〜18の1価の縮合環炭化水素基が挙げられる。
また、1価の環集合炭化水素基としては、o−ビフェニリル基、m−ビフェニリル基、p−ビフェニリル基等の炭素数12〜18の1価の環集合炭化水素基が挙げられる。
また、1価の脂肪族複素環基としては、2−ピラゾリノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、2−モルホリニル基といった炭素数3〜18の1価の脂肪族複素環基が挙げられる。
また、1価の芳香族複素環基としては、トリアゾリル基、3−オキサジアゾリル基、2−フラニル基、3−フラニル基、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基、1−ピロ−リル基、2−ピロ−リル基、3−ピロ−リル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピラジル基、2−オキサゾリル基、3−イソオキサゾリル基、2−チアゾリル基、3−イソチアゾリル基、2−イミダゾリル基、3−ピラゾリル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、2−キノキサリニル基、2−ベンゾフリル基、2−ベンゾチエニル基、N−インドリル基、N−カルバゾリル基、N−アクリジニル基、2−チオフェニル基、3−チオフェニル基、ビピリジル基、フェナントロリル基といった炭素数2〜18の1価の芳香族複素環基が挙げられる。
また、アルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、オクチルオキシ基、tert−オクチルオキシ基といった炭素数1〜8のアルコキシル基が挙げられる。
また、アリ−ルオキシ基としては、フェノキシ基、4−tert−ブチルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、9−アンスリルオキシ基といった炭素数6〜14のアリ−ルオキシ基が挙げられる。
また、アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基といった炭素数1〜8のアルキルチオ基が挙げられる。
また、アリ−ルチオ基としては、フェニルチオ基、2−メチルフェニルチオ基、4−tert−ブチルフェニルチオ基といった炭素数6〜14のアリ−ルチオ基が挙げられる。
また、置換アミノ基としては、N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、N−ベンジルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基、N−フェニルアミノ基、N−フェニル−N−メチルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ビス(m−トリル)アミノ基、N,N−ビス(p−トリル)アミノ基、N,N−ビス(p−ビフェニリル)アミノ基、ビス[4−(4−メチル)ビフェニリル]アミノ基、N−α−ナフチル−N−フェニルアミノ基、N−β−ナフチル−N−フェニルアミノ基等の炭素数2〜26の置換アミノ基が挙げられる。
また、アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ピバロイル基、シクロヘキシルカルボニル基、ベンゾイル基、トルオイル基、アニソイル基、シンナモイル基等の炭素数2〜14のアシル基が挙げられる。
また、アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等の炭素数2〜14のアルコキシカルボニル基が挙げられる。
また、アリ−ルオキシカルボニル基としては、フェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等の炭素数2〜14のアリ−ルオキシカルボニル基が挙げられる。
また、アルキルスルホニル基としては、メシル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基等の炭素数2〜14のアルキルスルホニル基が挙げられる。
また、アリ−ルスルホニル基としては、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基等の炭素数2〜14のアリ−ルスルホニル基が挙げられる。
これらR1〜R22における、1価の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、脂肪族複素環基、芳香族複素環基は、さらに他の置換基によって置換されていても良い。そのような置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシル基、アリ−ルオキシ基、アルキルチオ基、アリ−ルチオ基、置換アミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリ−ルオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリ−ルスルホニル基等が挙げられる。これらの置環基の例としては、前述のものが挙げられる。
一般式[1]におけるAr1およびAr2は、それぞれ独立に、置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、または、置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基を表す。ここでいう1価の芳香族炭化水素基、または、1価の芳香族複素環基は、R1〜R22における置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、または、置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基と同義である。
Ar1およびAr2として好ましいものとしては、1価の芳香族炭化水素基が挙げられ、さらに好ましくは、一般式[5]で表される置換もしくは未置換のフェニル基が挙げられる。
一般式[5]中のR59〜R63は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または、1価の有機残基を表し、また、これら置換基のうち隣接したもの同士が結合し、新たな環を形成しても良い。
また、これら置換基同士が結合し、新たな環を形成していても良い場合の基としては、1−ナフチル基や2−ナフチル基、キノリル基等が挙げられる。
また、R59〜R63における1価の有機残基としては、R1〜R22における1価の有機残基と同義である。またR59〜R63の1価の有機残基が有してもよい置換基は、前述のR1〜R22の1価の有機残基が有してよい置換基と同じものが挙げられる。
一般式[5]中のR59〜R63として、好ましいものとしては、水素原子、1価の脂肪族炭化水素基、1価の芳香族炭化水素基が挙げられ、さらに好ましいものは、水素原子、1価の芳香族炭化水素基が挙げられ、特に好ましいものは、水素原子が挙げられる。
以上、本発明に用いる一般式[1]で表される化合物について説明したが、化合物の分子量としては、1500以下が好ましく、1300以下がより好ましく、1200以下がさらに好ましく、1100以下が特に好ましい。この理由として、分子量が大きいと、蒸着による素子の作製が困難になる懸念があるためである。
本発明で用いられる[1]で表される化合物の代表例を、以下の表1に示すが、本発明は、この代表例に限定されるものではない。
表1
Figure 2009123976
Figure 2009123976
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次に、一般式[2]におけるAr3およびAr4は、それぞれ独立に、置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、または、置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基を表す。ここでいう1価の芳香族炭化水素基、または、1価の芳香族複素環基は、Ar1およびAr2における置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、または、置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基と同義である。
また、一般式[2]におけるR23〜R36は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、もしくは、1価の有機残基を表し、これらは前に述べたR1〜R22における水素原子、ハロゲン原子、もしくは、1価の有機残基と同義である。また、R23〜R36が有してもよい置換基は、前述のR1〜R22が有してもよい置換基と同じものが挙げられる。
一般式[3]におけるR37〜R38はそれぞれ独立に、水素原子、もしくは1価の有機残基を表し、R39〜R44はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または、1価の有機残基を表す。ここで言う1価の有機残基としては、R1〜R22における1価有機残基と同義である。またR37〜R38、R39〜R44が有してもよい置換基としては、前述のR1〜R22が有してもよい置換基と同じものが挙げられる。
一般式[3]のR37およびR38において、好ましいものとしては、1価の脂肪族炭化水素基、1価の芳香族炭化水素基、1価の芳香族複素環基があげられ、さらに好ましいものとしては、1価の脂肪族炭化水素基、1価の芳香族炭化水素基があげられ、特に好ましいものとしては、1価の芳香族炭化水素基があげられる。
また、一般式[4]におけるR46〜R58はそれぞれ独立に、水素原子、もしくは1価の有機残基を表す。ここで言う1価の有機残基としては、R1〜R22における1価の有機残基と同義である。またR46〜R58が有してもよい置換基としては、前述のR1〜R22が有してもよい置換基と同じものが挙げられる。
Ar3およびAr4として好ましいものとしては、1価の芳香族炭化水素基が挙げられ、さらに好ましくは、一般式[5]で表される置換もしくは未置換のフェニル基が挙げられる。
一般式[5]中のR59〜R63は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または、1価の有機残基を表し、また、これら置換基のうち隣接したもの同士が結合し、新たな環を形成しても良い。
また、これら置換基同士が結合し、新たな環を形成していても良い場合の基としては、1−ナフチル基や2−ナフチル基、キノリル基等が挙げられる。
また、ここで言う1価の有機残基とは、R1〜R22における1価の有機残基と同義である。またR59〜R63が有してもよい置換基としては、前述のR1〜R22が有してもよい置換基と同じものが挙げられる。
一般式[5]中のR59〜R63として、好ましいものとしては、水素原子、1価の脂肪族炭化水素基、1価の芳香族炭化水素基が挙げられ、さらに好ましいものは、水素原子、1価の芳香族炭化水素基が挙げられ、特に好ましいものは、水素原子が挙げられる。
以上、本発明に用いる一般式[2]で表される化合物について説明したが、化合物の分子量としては、1500以下が好ましく、1300以下がより好ましく、1200以下がさらに好ましく、1100以下が特に好ましい。この理由として、分子量が大きいと、蒸着による素子の作製が困難になる懸念があるためである。
本発明で用いられる一般式[2]で表される化合物の代表例を、以下の表2に示す。本発明は、この代表例に限定されるものではない。
表2
Figure 2009123976
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Figure 2009123976
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本発明に用いる一般式[1]で表される化合物と一般式[2]で表される化合物の含有量は、一般式[1]で表される化合物と一般式[2]で表される化合物の合計量に対し、前記一般式[1]で表される化合物の含有量が0.001〜50重量%であり、前記一般式[2]で表される化合物の含有量が50〜99.999重量%である。
また、ここで言う一般式[1]で表される化合物の含有量は、好ましくは0.1〜10重量%であり、一般式[2]で表される化合物の含有量は、好ましくは99.9〜90%である。
有機EL素子用材料として用いる場合には、特に、高純度の材料が要求されるが、本発明に用いられる化合物は、昇華精製法や再結晶法、再沈殿法、ゾーンメルティング法、カラム精製法、吸着法など、あるいはこれら方法を組み合わせて行うことができる。これら精製法の中でも再結晶法によるのが好ましい。昇華性を有する化合物においては、昇華精製法によることが好ましい。昇華精製においては、目的化合物が昇華する温度より低温で昇華ボートを維持し、昇華する不純物を予め除去する方法を採用するのが好ましい。また昇華物を採集する部分に温度勾配を施し、昇華物が不純物と目的物に分散するようにするのが望ましい。以上のような昇華精製は不純物を分離するような精製であり、本発明に適用しうるものである。また、昇華精製を行うことにより、材料の蒸着性の難易度を予測するのに役立つ。
次に、本発明の有機EL素子用材料を用いて作成することができる有機EL素子について詳細に説明する。
有機EL素子は、陽極と陰極間に一層または多層の有機層を形成した素子から構成されるが、ここで、一層型有機EL素子とは、陽極と陰極との間に発光層のみからなる素子を指す。一方、多層型有機EL素子とは、発光層の他に、発光層への正孔や電子の注入を容易にしたり、発光層内での正孔と電子との再結合を円滑に行わせたりすることを目的として、正孔注入層、正孔輸送層、正孔阻止層、電子注入層などを積層させたものを指す。したがって、多層型有機EL素子の代表的な素子構成としては、(1)陽極/正孔注入層/発光層/陰極、(2)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極、(3)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極、(4)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極、(5)陽極/正孔注入層/発光層/正孔阻止層/電子注入層/陰極、(6)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子注入層/陰極、(7)陽極/発光層/正孔阻止層/電子注入層/陰極、(8)陽極/発光層/電子注入層/陰極等の多層構成で積層した素子構成が考えられる。
また、上述した正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔阻止層、電子注入層は、それぞれ二層以上の層構成により形成されても良く、また、いくつかの層が繰り返し積層されていても良い。そのような例として、近年、光取り出し効率の向上を目的に、上述の多層型有機EL素子の一部の層を多層化する「マルチ・フォトン・エミッション」と呼ばれる素子構成が提案されている。これは例えば、ガラス基板/陽極/正孔輸送層/電子輸送性発光層/電子注入層/電荷発生層/発光ユニット/陰極から構成される有機EL素子に於いて、電荷発生層と発光ユニットの部分を複数層積層するといった方法が挙げられる。
本発明で用いられる有機EL素子用材料は、上述したいかなる層に用いても構わないが、発光層に好適に使用することができる。特に青色発光素子を作成する材料として好適に用いる事ができる。
正孔注入層には、発光層に対して優れた正孔注入効果を示し、かつ陽極界面との密着性と薄膜形成性に優れた正孔注入層を形成できる正孔注入材料が用いられる。また、このような材料を多層積層させ、正孔注入効果の高い材料と正孔輸送効果の高い材料とを多層積層させた場合、それぞれに用いる材料を正孔注入材料、正孔輸送材料と呼ぶことがある。本発明の有機EL素子用材料は、正孔注入材料、正孔輸送材料いずれにも好適に使用することができる。これら正孔注入材料や正孔輸送材料は、正孔移動度が大きく、イオン化エネルギーが通常5.5eV以下と小さい必要がある。このような正孔注入層としては、より低い電界強度で正孔を発光層に輸送する材料が好ましく、さらに正孔の移動度が、例えば104 〜106 V/cmの電界印加時に、少なくとも10-6cm2 /V・秒であるものが好ましい。本発明の有機EL素子用材料と混合して使用することができる、他の正孔注入材料および正孔輸送材料としては、上記の好ましい性質を有するものであれば特に制限はなく、従来、光導伝材料において正孔の電荷輸送材料として慣用されているものや、有機EL素子の正孔注入層に使用されている公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。
このような正孔注入材料や正孔輸送材料としては、具体的には、例えばトリアゾール誘導体(米国特許3,112,197号明細書等参照)、オキサジアゾール誘導体(米国特許3,189,447号明細書等参照)、イミダゾール誘導体(特公昭37−16096号公報等参照)、ポリアリールアルカン誘導体(米国特許3,615,402号明細書、同第3,820,989号明細書、同第3,542,544号明細書、特公昭45−555号公報、同51−10983号公報、特開昭51−93224号公報、同55−17105号公報、同56−4148号公報、同55−108667号公報、同55−156953号公報、同56−36656号公報等参照)、ピラゾリン誘導体およびピラゾロン誘導体(米国特許第3,180,729号明細書、同第4,278,746号明細書、特開昭55−88064号公報、同55−88065号公報、同49−105537号公報、同55−51086号公報、同56−80051号公報、同56−88141号公報、同57−45545号公報、同54−112637号公報、同55−74546号公報等参照)、フェニレンジアミン誘導体(米国特許第3,615,404号明細書、特公昭51−10105号公報、同46−3712号公報、同47−25336号公報、特開昭54−53435号公報、同54−110536号公報、同54−119925号公報等参照)、アリールアミン誘導体(米国特許第3,567,450号明細書、同第3,180,703号明細書、同第3,240,597号明細書、同第3,658,520号明細書、同第4,232,103号明細書、同第4,175,961号明細書、同第4,012,376号明細書、特公昭49−35702号公報、同39−27577号公報、特開昭55−144250号公報、同56−119132号公報、同56−22437号公報、西独特許第1,110,518号明細書等参照)、アミノ置換カルコン誘導体(米国特許第3,526,501号明細書等参照)、オキサゾール誘導体(米国特許第3,257,203号明細書等に開示のもの)、スチリルアントラセン誘導体(特開昭56−46234号公報等参照)、フルオレノン誘導体(特開昭54−110837号公報等参照)、ヒドラゾン誘導体(米国特許第3,717,462号明細書、特開昭54−59143号公報、同55−52063号公報、同55−52064号公報、同55−46760号公報、同55−85495号公報、同57−11350号公報、同57−148749号公報、特開平2−311591号公報等参照)、スチルベン誘導体(特開昭61−210363号公報、同第61−228451号公報、同61−14642号公報、同61−72255号公報、同62−47646号公報、同62−36674号公報、同62−10652号公報、同62−30255号公報、同60−93455号公報、同60−94462号公報、同60−174749号公報、同60−175052号公報等参照)、シラザン誘導体(米国特許第4,950,950号明細書)、ポリシラン系(特開平2−204996号公報)、アニリン系共重合体(特開平2−282263号公報)、特開平1−211399号公報に開示されている導電性高分子オリゴマー(特にチオフェンオリゴマー)等をあげることができる。
正孔注入材料や正孔輸送材料としては上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物(特開昭63−2956965号公報)、芳香族第三級アミン化合物およびスチリルアミン化合物(米国特許第4,127,412号明細書、特開昭53−27033号公報、同54−58445号公報、同54−149634号公報、同54−64299号公報、同55−79450号公報、同55−144250号公報、同56−119132号公報、同61−295558号公報、同61−98353号公報、同63−295695号公報等参照)を用いることもできる。例えば、米国特許第5,061,569号に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有する4,4’−ビス(N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ)ビフェニル等や、特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン等をあげることができる。また、正孔注入材料として銅フタロシアニンや水素フタロシアニン等のフタロシアニン誘導体も挙げられる。さらに、その他、芳香族ジメチリデン系化合物、p型Si、p型SiC等の無機化合物も正孔注入材料や正孔輸送材料として使用することができる。
芳香族三級アミン誘導体の具体例としては、例えば、N,N’−ジフェニル−N,N’−(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’,N’−(4−メチルフェニル)−1,1’−フェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’,N’−(4−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−(メチルフェニル)−N,N’−(4−n−ブチルフェニル)−フェナントレン−9,10−ジアミン、N,N−ビス(4−ジ−4−トリルアミノフェニル)−4−フェニル−シクロヘキサン、N,N’−ビス(4’−ジフェニルアミノ−4−ビフェニリル)−N,N’−ジフェニルベンジジン、N,N’−ビス(4’−ジフェニルアミノ−4−フェニル)−N,N’−ジフェニルベンジジン、N,N’−ビス(4’−ジフェニルアミノ−4−フェニル)−N,N’−ジ(1−ナフチル)ベンジジン、N,N’−ビス(4’−フェニル(1−ナフチル)アミノ−4−フェニル)−N,N’−ジフェニルベンジジン、N,N’−ビス(4’−フェニル(1−ナフチル)アミノ−4−フェニル)−N,N’−ジ(1−ナフチル)ベンジジン等があげられ、これらは正孔注入材料、正孔輸送材料いずれにも使用することができる。
正孔注入材料として、特に好ましい例を表3に示す。
表3
Figure 2009123976

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また、本発明の有機EL素子用材料と共に用いることが出来る正孔輸送材料としては、下記表4に示す化合物も挙げられる。
表4
Figure 2009123976

Figure 2009123976
上に説明した正孔注入層を形成するには、上述の化合物を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の公知の方法により薄膜化する。正孔注入層の膜厚は、特に制限はないが、通常は5nm〜5μmである。
一方、電子注入層には、発光層に対して優れた電子注入効果を示し、かつ陰極界面との密着性と薄膜形成性に優れた電子注入層を形成できる電子注入材料が用いられる。そのような電子注入材料の例としては、金属錯体化合物、含窒素五員環誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ジフェノキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ペリレンテトラカルボン酸誘導体、フレオレニリデンメタン誘導体、アントロン誘導体、シロール誘導体、トリアリールホスフィンオキシド誘導体、カルシウムアセチルアセトナート、酢酸ナトリウムなどが挙げられる。また、セシウム等の金属をバソフェナントロリンにドープした無機/有機複合材料(高分子学会予稿集,第50巻,4号,660頁,2001年発行)や、第50回応用物理学関連連合講演会講演予稿集、No.3、1402頁、2003年発行記載のBCP、TPP、T5MPyTZ等も電子注入材料の例として挙げられるが、素子作成に必要な薄膜を形成し、陰極からの電子を注入できて、電子を輸送できる材料であれば、特にこれらに限定されるものではない。
上記電子注入材料の中で好ましいものとしては、金属錯体化合物、含窒素五員環誘導体、シロール誘導体、トリアリールホスフィンオキシド誘導体が挙げられる。本発明に使用可能な好ましい金属錯体化合物としては、8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体の金属錯体が好適である。8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体の金属錯体の具体例としては、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(4−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(5−フェニル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)(1−ナフトラート)アルミニウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)(2−ナフトラート)アルミニウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)(フェノラート)アルミニウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)(4−シアノ−1−ナフトラート)アルミニウム、ビス(4−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(1−ナフトラート)アルミニウム、ビス(5−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(2−ナフトラート)アルミニウム、ビス(5−フェニル−8−ヒドロキシキノリナート)(フェノラート)アルミニウム、ビス(5−シアノ−8−ヒドロキシキノリナート)(4−シアノ−1−ナフトラート)アルミニウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)クロロアルミニウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)(o−クレゾラート)アルミニウム等のアルミニウム錯体化合物、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、トリス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、トリス(4−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、トリス(5−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、トリス(2−メチル−5−フェニル−8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(1−ナフトラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(2−ナフトラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(フェノラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(4−シアノ−1−ナフトラート)ガリウム、ビス(2、4−ジメチル−8−ヒドロキシキノリナート)(1−ナフトラート)ガリウム、ビス(2、5−ジメチル−8−ヒドロキシキノリナート)(2−ナフトラート)ガリウム、ビス(2−メチル−5−フェニル−8−ヒドロキシキノリナート)(フェノラート)ガリウム、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−ヒドロキシキノリナート)(4−シアノ−1−ナフトラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)クロロガリウム、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(o−クレゾラート)ガリウム等のガリウム錯体化合物の他、8−ヒドロキシキノリナートリチウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)銅、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)マンガン、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛等の金属錯体化合物が挙げられる。
また、本発明に使用可能な電子注入材料の内、好ましい含窒素五員環誘導体としては、オキサゾール誘導体、チアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体があげられ、具体的には、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−チアゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−(4”−ビフェニル)1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ビス[2−(5 −フェニルオキサジアゾリル)]ベンゼン、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)−4−tert−ブチルベンゼン]、2−(4’−tert− ブチルフェニル)−5−(4”−ビフェニル)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−チアジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルチアジアゾリル)]ベンゼン、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−(4”−ビフェニル)−1,3,4−トリアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−トリアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルトリアゾリル)]ベンゼン等が挙げられる。
また、本発明に使用可能な電子注入材料の内、特に好ましいオキサジアゾール誘導体の具体例を表5に示す。
表5
Figure 2009123976
Figure 2009123976
Figure 2009123976
また、本発明に使用可能な電子注入材料の内、特に好ましいトリアゾール誘導体の具体例を表6に示す。表5中、Phは、フェニル基を表わす。
表6
Figure 2009123976
Figure 2009123976

Figure 2009123976
また、本発明に使用可能な電子注入材料の内、特に好ましいシロール誘導体としての具体例を、表7に示す。
表7
Figure 2009123976
Figure 2009123976
Figure 2009123976
さらに、正孔阻止層には、発光層を経由した正孔が電子注入層に達するのを防ぎ、薄膜形成性に優れた層を形成できる正孔阻止材料が用いられる。そのような正孔阻止材料の例としては、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)(4−フェニルフェノラート)アルミニウム等のアルミニウム錯体化合物や、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(4−フェニルフェノラート)ガリウム等のガリウム錯体化合物、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BCP)等の含窒素縮合芳香族化合物が挙げられる。
本発明の有機EL素子の発光層としては、以下の機能を併せ持つものが好適である。
注入機能;電界印加時に陽極または正孔注入層より正孔を注入することができ、陰極または電子注入層より電子を注入することができる機能
輸送機能;注入した電荷(電子と正孔)を電界の力で移動させる機能
発光機能;電子と正孔の再結合の場を提供し、これを発光につなげる機能
ただし、正孔の注入されやすさと電子の注入されやすさには、違いがあってもよく、また正孔と電子の移動度で表される輸送能に大小があってもよい。
本発明の材料は、発光層として好適に用いることが出来る。特に青色発光素子を作成する材料として好適に用いることができる。
白色の発光を得る場合の発光層としては特に制限はないが、下記のものを用いることができる。
有機EL積層構造体の各層のエネルギー準位を規定し、トンネル注入を利用して発光させるもの(欧州特許第0390551号公報)。
同じくトンネル注入を利用する素子で実施例として白色発光素子が記載されているもの(特開平3−230584号公報)。
二層構造の発光層が記載されているもの(特開平2−220390号公報および特開平2−216790号公報)。
発光層を複数に分割してそれぞれ発光波長の異なる材料で構成されたもの(特開平4−51491号公報)。
青色発光体(蛍光ピーク380〜480nm)と緑色発光体(480〜580nm)とを積層させ、さらに赤色蛍光体を含有させた構成のもの(特開平6−207170号公報)。
青色発光層が青色蛍光色素を含有し、緑色発光層が赤色蛍光色素を含有した領域を有し、さらに緑色蛍光体を含有する構成のもの(特開平7−142169号公報)。
これらの中では、上記の構成のものが特に好ましい。
また、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子では、リン光発光材料を用いることができる。この場合、本発明で用いられる素子用材料は発光層以外の層に用いることができる。ここでいうリン光発光材料とは、励起三重項状態から基底状態へ遷移する際に発光する化合物を意味する。本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子に使用できるリン光発光材料は、例えば有機金属錯体があげられ、ここで金属原子は通常、遷移金属であり、好ましくは周期では第5周期または第6周期、族では6族から11族、さらに好ましくは8族から10族の元素が対象となる。具体的にはイリジウムや白金などである。また、配位子としては2−フェニルピリジンや2−(2’−ベンゾチエニル)ピリジンなどがあり、これらの配位子上の炭素原子が金属と直接結合しているのが特徴である。別の例としてはポルフィリンまたはテトラアザポルフィリン環錯体などがあり、中心金属としては白金などが挙げられる。例えば、下記に示す公知の化合物がリン光発光材料として好適に用いられる(ただし、Phはフェニル基を表す)。
Figure 2009123976
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さらに、本発明の有機EL素子の陽極に使用される材料は、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物またはこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としては、Au等の金属、CuI、ITO、SnO2 、ZnO等の導電性材料が挙げられる。この陽極を形成するには、これらの電極物質を、蒸着法やスパッタリング法等の方法で薄膜を形成させることができる。この陽極は、上記発光層からの発光を陽極から取り出す場合、陽極の発光に対する透過率が10%より大きくなるような特性を有していることが望ましい。また、陽極のシート抵抗は、数百Ω/□以下としてあるものが好ましい。さらに、陽極の膜厚は、材料にもよるが通常10nm〜1μm、好ましくは10〜200nmの範囲で選択される。
また、本発明の有機EL素子の陰極に使用される材料は、仕事関数の小さい(4eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム・銀合金、アルミニウム/酸化アルミニウム、アルミニウム・リチウム合金、インジウム、希土類金属などが挙げられる。この陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。ここで、発光層からの発光を陰極から取り出す場合、陰極の発光に対する透過率は10%より大きくすることが好ましい。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、さらに、膜厚は通常10nm〜1μm、好ましくは50〜200nmである。
本発明の有機EL素子を作製する方法については、上記の材料および方法により陽極、発光層、必要に応じて正孔注入層、および必要に応じて電子注入層を形成し、最後に陰極を形成すればよい。また、陰極から陽極へ、前記と逆の順序で有機EL素子を作製することもできる。
この有機EL素子は、透光性の基板上に作製する。この透光性基板は有機EL素子を支持する基板であり、その透光性については、400〜700nmの可視領域の光の透過率が50%以上、好ましくは90%以上であるものが望ましく、さらに平滑な基板を用いるのが好ましい。
これら基板は、機械的、熱的強度を有し、透明であれば特に限定されるものではないが、例えば、ガラス板、合成樹脂板などが好適に用いられる。ガラス板としては、特にソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英などで成形された板が挙げられる。また、合成樹脂板としては、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエーテルサルファイド樹脂、ポリサルフォン樹脂などの板が挙げられる。
本発明の有機EL素子の各層の形成方法としては、真空蒸着、電子線ビーム照射、スパッタリング、プラズマ、イオンプレーティング等の乾式成膜法、もしくはスピンコーティング、ディッピング、フローコーティング等の湿式成膜法のいずれかの方法を適用することができる。また、特表2002−534782やS.T.Lee, et al., Proceedings of SID’02, p.784(2002)に記載されているLITI(Laser Induced Thermal Imaging、レーザー熱転写)法や、Hirano,T, et al.,2007 SID International Symposium Digest of Technical Papers, p.1592(2007)に記載されているレーザー昇華転写技術(Laser Induced Sublimation、LIPS法とも言われる)の方法も適用することが出来る。また、印刷(オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷)、インクジェット等の方法を適用することもできる。
有機層は、特に分子堆積膜であることが好ましい。ここで分子堆積膜とは、気相状態の材料化合物から沈着され形成された薄膜や、溶液状態または液相状態の材料化合物から固体化され形成された膜のことであり、通常この分子堆積膜は、LB法により形成された薄膜(分子累積膜)とは凝集構造、高次構造の相違や、それに起因する機能的な相違により区分することができる。また特開昭57−51781号公報に開示されているように、樹脂等の結着剤と材料化合物とを溶剤に溶かして溶液とした後、これをスピンコート法等により薄膜化することによっても、有機層を形成することができる。各層の膜厚は特に限定されるものではないが、膜厚が厚すぎると一定の光出力を得るために大きな印加電圧が必要となり効率が悪くなり、逆に膜厚が薄すぎるとピンホール等が発生し、電界を印加しても充分な発光輝度が得にくくなる。したがって、各層の膜厚は、1nmから1μmの範囲が適しているが、10nmから0.2μmの範囲がより好ましい。
また、有機EL素子の温度、湿度、雰囲気等に対する安定性向上のために、素子の表面に保護層を設けたり、樹脂等により素子全体を被覆や封止を施したりしても良い。特に素子全体を被覆や封止する際には、光によって硬化する光硬化性樹脂が好適に使用される。
本発明の有機EL素子に印加する電流は通常、直流であるが、パルス電流や交流を用いてもよい。電流値、電圧値は、素子破壊しない範囲内であれば特に制限はないが、素子の消費電力や寿命を考慮すると、なるべく小さい電気エネルギーで効率良く発光させることが望ましい。
本発明の有機EL素子の駆動方法は、パッシブマトリクス法のみならず、アクティブマトリックス法での駆動も可能である。また、本発明の有機EL素子から光を取り出す方法としては、陽極側から光を取り出すボトム・エミッションという方法のみならず、陰極側から光を取り出すトップ・エミッションという方法にも適用可能である。これらの方法や技術は、城戸淳二著、「有機ELのすべて」、日本実業出版社(2003年発行)に記載されている。
本発明の有機EL素子のフルカラー化方式の主な方式としては、3色塗り分け方式、色変換方式、カラーフィルター方式が挙げられる。3色塗り分け方式では、シャドウマスクを使った蒸着法や、インクジェット法や印刷法が挙げられる。また、特表2002−534782やS.T.Lee, et al., Proceedings of SID’02, p.784(2002)に記載されているレーザー熱転写法(Laser−Induced Thermal Imaging、LITI法ともいわれる)や、Hirano,T, et al.,2007 SID International Symposium Digest of Technical Papers, p.1592(2007)に記載されているレーザー昇華転写技術(Laser Induced Sublimation、LIPS法とも言われる)の方法も適用することが出来る。色変換方式では、青色発光の発光層を使って、蛍光色素を分散した色変換(CCM)層を通して、青色より長波長の緑色と赤色に変換する方法を用いる事ができる。カラーフィルター方式では、白色発光の有機EL素子を使って、液晶用カラーフィルターを通して3原色の光を取り出す方法であるが、これら3原色に加えて、一部白色光をそのまま取り出して発光に利用することで、素子全体の発光効率をあげることもできる。
さらに、本発明の有機EL素子は、マイクロキャビティ構造を採用しても構わない。これは、有機EL素子は、発光層が陽極と陰極との間に挟持された構造であり、発光した光は陽極と陰極との間で多重干渉を生じるが、陽極及び陰極の反射率、透過率などの光学的な特性と、これらに挟持された有機層の膜厚とを適当に選ぶことにより、多重干渉効果を積極的に利用し、素子より取り出される発光波長を制御するという技術である。これにより、発光色度を改善することも可能となる。この多重干渉効果のメカニズムについては、J.Yamada等によるAM−LCD Digest of Technical Papers,OD−2,p.77〜80(2002)に記載されている。
以上述べたように、本発明のカルバゾリル基を有する化合物を用いた有機EL素子は、低い駆動電圧で長時間の青色発光を得ることが可能である。故に、本有機EL素子は、壁掛けテレビ等のフラットパネルディスプレイや各種の平面発光体として、さらには、複写機やプリンター等の光源、液晶ディスプレイや計器類等の光源、表示板、標識灯等への応用が考えられる。
まず実施例に先立って、本発明で使用する化合物の合成例を示す。
合成例1
化合物(1)の合成方法
反応1および反応2を用いて化合物(1)を合成した。
反応1
Figure 2009123976
以下、反応1を参照しながら合成方法を説明する。窒素雰囲気下、−78℃にて、テトラヒドロフラン(100ml)中、3−ブロモ−9−フェニルカルバゾール(I)9.63g(0.03mol)と、n−ブチルリチウム(1.52Mヘキサン溶液)33mlを反応させ、3−ブロモ−9−フェニルカルバゾールの3位をリチオ化した。2時間攪拌した後、−78℃にて、ほう酸トリメチル10.39g(0.1mol)をゆっくりと滴下し、同温度で2時間攪拌、さらに室温にて3時間攪拌を行った。その後、反応生成物に、1%塩酸水溶液200mlを加え、30分攪拌したのち、1%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、エーテルで抽出、乾燥、エバポレーターにより濃縮し、8.65gの9−フェニルカルバゾール−3−ボロン酸(II)を得た。
反応2
Figure 2009123976
以下、反応2を参照しながら合成方法を説明する。窒素雰囲気下、9,10−ジブロモアントラセン(III)を1.94g(0.0058mol)、(II)5.0g(0.0174mol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.5g、炭酸カリウム(2M水溶液)50g、テトラヒドロフラン50gを4つ口フラスコに加え、5時間加熱還流した。その後、反応液をメタノール400ml中に注入し、析出した固体を濾取し、熱真空乾燥させて、粗生成物として(IV)(=化合物(1))2.83gを得た。得られた(IV)の粗成生物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、さらに昇華精製を行った。化合物は、マススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)、 1H‐NMR、および13C‐NMR(日本電子製、ECX−400P)によって同定した。化合物(1)の1H−NMR、13C−NMR、UVスペクトル、蛍光(PL)スペクトルを、それぞれ図1〜図4示す。尚、UVスペクトルは、日立分光光度計(U−3500),蛍光(PL)スペクトルは、日本分光蛍光分光光度計(FP−6500)により測定した。
尚、化合物(1)の合成に使用した3‐ブロモ−9−フェニルカルバゾール(I)は、WO2007/43484記載の方法に従って合成したものを用いた。9,10−ジブロモアントラセン(III)は、市販の試薬を用いた。
合成例2〜38
合成方法は、以下に示す反応3〜反応8を組み合わせて、表1中の化合物を合成した。
反応3
Figure 2009123976
59〜R63は本発明で取り扱う化合物を合成するのに必要な置換基であり、水素原子、ハロゲン原子、1価の有機残基を表す。合成方法としては、常法に従い、窒素気流下、−78℃において、3−ブロモ−9−フェニルカルバゾール誘導体(V)にn-ブチルリチウム(n-BuLi)を反応させてリチオ化し、生成したLi誘導体に、B(OMe)3を反応させて、目的とするボロン酸誘導(VI)体を合成した。
反応4
Figure 2009123976

1〜R8は本発明で扱う化合物を合成するのに必要な置換基であり、水素原子、ハロゲン原子、1価の有機残基を表す。R59〜R63は前述のものと同義である。合成方法としては、9,10−ジブロモアントラセン誘導体(VII)に、カルバゾール誘導体(VI)を3当量反応させる以外は実施例1と同様の操作をすることで目的化合物が得られる。
反応5
Figure 2009123976
1〜R8は前述のものと同義である。合成方法としては、窒素気流下、−78℃において、9,10−ジブロモアントラセン誘導体(IX)にn-ブチルリチウムを反応させてリチオ化し、生成したLi誘導体に、B(OMe)3を反応させて、目的とするボロン酸誘導体(X)を合成した。
反応6
Figure 2009123976
9〜R15は、本発明で扱う化合物を合成するのに必要な置換基であり、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、もしくは1価の有機残基を表わす。Ar1は、前述のものと同義である。合成方法としては、実施例1の(III)のかわりに対応するアントラセン誘導体(X)と(II)のかわりに対応するカルバゾール誘導体(XI)を3当量反応させる以外は、合成例1と同様の操作をすることで目的化合物(XII)が得られた。
反応7
Figure 2009123976
1〜R8、R9〜R15、Ar1は、前述のものと同義である。合成方法としては、アントラセン誘導体(IX)をトルエン溶媒中、−78℃にて、n−BuLiと反応させてリチオ化し、これにカルバゾール誘導体(XI)3当量を反応させる以外は、合成例1と同様の操作をすることで反応中間体(XIII)が得られた。
反応8
Figure 2009123976

反応中間体(XIII)を、酢酸溶媒中、ヨウ化カリウム、ホスフィン酸ナトリウム−水和物と共に加熱することにより、目的化合物(XII)が得られた。
以上の反応1〜反応8を組み合わせて得られた本発明で扱う化合物の構造については、マススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)にて同定した。結果を表8に示す。尚、化合物番号は表1のものと同様である。
表8
Figure 2009123976
次に、表2の化合物(39)〜(78)の合成方法を以下に示す
合成例39
化合物(39)の合成方法
合成スキームを反応9に示す。(n-C613は、n-ヘキシル基を表す。)
反応9
Figure 2009123976
以下、反応9を参照しながら合成方法を説明する。窒素雰囲気下、(XIX)を5.0g(0.01mol)、3−ブロモ−9−フェニルカルバゾール(I)8.0g(0.025mol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.96g、炭酸カリウム(2M水溶液)100g、テトラヒドロフラン100gを4つ口フラスコにいれ、5時間加熱還流した。その後、反応液をメタノール400ml中に注入し、析出した固体を濾取し、熱真空乾燥させて、粗生成物として(XX)(=化合物(39))が8.76g得られた。得られた粗成生物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、さらに昇華精製を行った。化合物は、マススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)、 1H‐NMR、および13C‐NMR(日本電子製、ECX−400P)によって同定した。化合物(39)の1H−NMR、13C−NMR、UVスペクトル、蛍光(PL)スペクトルを、それぞれ図5〜図8示す。尚、UVスペクトルは、日立分光光度計(U−3500),蛍光(PL)スペクトルは、日本分光蛍光分光光度計(FP−6500)により、測定した。
尚、化合物(39)の合成に使用した(XIX)は、市販の試薬を用いた。3‐ブロモ−9−フェニルカルバゾール(I)は、WO2007/43484記載の方法に従って合成したものを用いた。
合成例40〜78
合成方法は、前述の反応1、3、および、以下に示す反応10〜反応15を組み合わせて、表2中の化合物を合成した。
反応10
Figure 2009123976
37、R38は本発明で扱う化合物を合成するのに必要な置換基であり、それぞれ独立に、水素原子、もしくは、1価の有機残基を表す。R59〜R63は前述のものと同義である。合成方法としては、2,7−ジブロモフルオレン誘導体(XXI)に、カルバゾール誘導体(VI)を3当量反応させる以外は合成例1と同様の操作をすることで目的化合物が得られる。
反応11
Figure 2009123976

23〜R29、R38〜R44は、本発明で扱う化合物を合成するのに必要な置換基であり、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、もしくは1価の有機残基を表わす。Ar3は、前述のものと同義である。合成方法としては、2,7−ジブロモフルオレン誘導体(XXI)の代わりに(XXIII)を、カルバゾール誘導体(VI)の代わりに(XXIV)を3当量反応させる以外は反応式10と同様の操作をすることで目的化合物が得られる。
反応12
Figure 2009123976
37〜R44は、本発明で扱う化合物を合成するのに必要な置換基であり、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、もしくは1価の有機残基を表わす。合成方法としては、常法に従い、トルエン中、フルオレン誘導体(XXVI)に等量の臭素もしくはN−ブロモスクシンイミドを反応させることで(XXVII)が得られた。
反応13
Figure 2009123976
23〜R29、R38〜R44は、本発明で扱う化合物を合成するのに必要な置換基であり、前述のものと同義である。合成方法としては、反応10と同様の操作をすることで目的化合物が容易に得られた。
以上の反応1〜反応13を組み合わせて得られた本発明で扱う化合物の構造については、マススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)にて同定した。結果を表9に示す。尚、化合物番号は表2のものと同様である。
表9
Figure 2009123976
次に、表2の化合物(79)〜(103)の合成方法を以下に示す
合成例79
化合物(79)の合成方法
反応14
Figure 2009123976
以下、反応14を参照しながら合成方法を説明する。窒素雰囲気下、(XXX)を2.73g(0.0058mol)、(II)5.0g(0.0174mol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.5g、炭酸カリウム(2M水溶液)50g、テトラヒドロフラン50gを4つ口フラスコに加え、5時間加熱還流した。その後、反応液をメタノール400ml中に注入し、析出した固体を濾取し、熱真空乾燥させて、粗生成物として(IV)(=化合物(1))が3.12g得られた。得られた粗成生物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、さらに昇華精製を行った。化合物は、マススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)、 1H‐NMR、および13C‐NMR(日本電子製、ECX−400P)によって同定した。化合物(79)の1H−NMR、13C−NMR、UVスペクトル、蛍光(PL)スペクトルを、それぞれ図9〜図12に示す。尚、UVスペクトルは、日立分光光度計(U−3500),蛍光(PL)スペクトルは、日本分光蛍光分光光度計(FP−6500)により測定した。
合成例80〜103
合成方法は、前述の反応、および以下に示す反応15〜反応17を組み合わせて、表2中の化合物を合成した。
反応15
Figure 2009123976
45〜R58は本発明で扱う化合物を合成するのに必要な置換基であり、水素原子、ハロゲン原子、1価の有機残基を表す。また、R59〜R62は前述のものと同義である。合成方法としては、ジブロモスピロビフルオレノン誘導体(XXXII)に、カルバゾール誘導体(VI)を3当量反応させる以外は合成例1と同様の操作をすることで目的化合物が得られる。
反応16
Figure 2009123976
45〜R58は前述のものと同義である。合成方法としては、窒素気流下、−78℃において、ジブロモナフタレン誘導体(XXXII)にn-ブチルリチウムを反応させてリチオ化し、生成したLi誘導体に、B(OMe)3を反応させて、目的とするボロン酸誘導体(XXXIV)を合成した。
反応17
Figure 2009123976
45〜R58、Ar1は、前述のものと同義である。合成方法としては、反応6の(X)のかわりに対応するスピロビフルオレノン誘導体(XXXIV)と(XI)のかわりに対応するカルバゾール誘導体(XXXV)を3当量反応させる以外は、前述と同様の操作をすることで目的化合物(XXXVI)が得られた。
以上の反応14〜反応17を組み合わせて得られた本発明の化合物の構造については、マススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)にて同定した。結果を表10に示す。尚、化合物番号は表3のものと同様である。
表10
Figure 2009123976
有機EL素子用材料を用いた有機EL素子の実施例
以下、本発明の有機EL素子用材料を用いた有機EL素子の実施例を説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。実施例においては、特に断りのない限り、混合比は全て重量比を示す。蒸着(真空蒸着)は10-6Torrの真空中で、基板加熱、冷却等の温度制御なしの条件下で行った。また、素子の発光特性評価においては、電極面積2mm×2mmの有機EL素子の特性を測定した。
実施例1
洗浄したITO電極付きガラス板上に、表3のHTM8を真空蒸着して膜厚60nmの正孔注入層を得た。次いで、本発明の表1中の化合物(1)と表2中の化合物(79)を重量組成比3:100で真空下において共蒸着して膜厚50nmの発光層を得た。さらに、化合物(A)を真空蒸着して膜厚20nmの電子注入層を作成し、その上に、まずフッ化リチウムを1nm、次いでアルミニウム(Al)を200nm蒸着して電極を形成し、有機EL素子を得た。この素子は、8Vにて外部量子効率4.5%、発光輝度25000(cd/m2)の青色発光を示し、その色度は、x=0.15、y=0.06であった。この素子を発光輝度600(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの輝度半減寿命を測定した。また、電流密度10mA/cm2で駆動させた時の発光効率、および100℃の環境で100時間連続駆動させた後の相対輝度(=(100時間後の輝度)/(初期輝度))を測定した。結果を表11に示す。また、実施例1のELスペクトルを図13に示す。
Figure 2009123976

実施例2〜49
化合物(1)と(79)のかわりに表1、表2に示す化合物(1)〜化合物(103)を用いて発光層を作成した以外は実施例104と同様に素子を作成した。この素子を発光輝度600(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの輝度半減寿命を測定した。また、電流密度10mA/cm2で駆動させた時の発光効率、および100℃の環境で100時間連続駆動させた後の相対輝度を測定した。結果を表11に示す。また、実施例3のELスペクトルを図14に示す。
比較例1
化合物(1)と(79)の代わりに表1に示す化合物(1)と化合物(22)を用いて発光層を作成した以外は実施例1と同様に素子を作成した。この素子は、8Vにて外部量子効率1.5%、発光輝度8000(cd/m2)の青色発光を示し、その色度は、x=0.16、y=0.05であった。これらの素子を発光輝度600(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの輝度半減寿命は600時間であった。また、電流密度10mA/cm2で駆動させた時の発光効率は2.4(cd/A)、および100℃の環境で100時間連続駆動させた後の相対輝度は0.45であった。
比較例2
化合物(1)と化合物(79)の代わりに表2に示す化合物(79)のみを用いて発光層を作成した以外は実施例1と同様に素子を作成した。この素子は、8Vにて外部量子効率2.0%、発光輝度11000(cd/m2)の青色発光を示し、その色度は、x=0.16、y=0.05であった。この素子を発光輝度600(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの輝度半減寿命は280時間であった。また、電流密度10mA/cm2で駆動させた時の発光効率は2.7(cd/A)、および100℃の環境で100時間連続駆動させた後の相対輝度は0.50であった。
比較例3
化合物(1)と化合物(79)の代わりに表1に示す化合物(1)と化合物(B)を用いて発光層を作成した以外は実施例1と同様に素子を作成した。この素子は、8Vにて外部量子効率1.5%、発光輝度10000(cd/m2)の青色発光を示し、その色度は、x=0.15、y=0.12であった。この素子を発光輝度600(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの輝度半減寿命は300時間であった。また、電流密度10mA/cm2で駆動させた時の発光効率は3.0(cd/A)、および100℃の環境で100時間連続駆動させた後の相対輝度は0.33であった。
Figure 2009123976

比較例4
化合物(1)と化合物(79)の代わりに化合物(C)と表2に示す化合物(79)を用いて発光層を作成した以外は実施例104と同様に素子を作成した。この素子は、8Vにて外部量子効率1.0%、発光輝度7000(cd/m2)の青色発光を示し、その色度は、x=0.16、y=0.19であった。この素子を発光輝度600(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの輝度半減寿命は200時間であった。また、電流密度10mA/cm2で駆動させた時の発光効率は1.9(cd/A)、および100℃の環境で100時間連続駆動させた後の相対輝度は0.40であった。
Figure 2009123976

比較例5〜比較例8
化合物(1)のかわりに、Macromolecules、2005年発行、38巻、7292−7298頁に記載のcopolymer PFO−TZ5、PFO−TZ10、PFO−TZ25、または、PFO−TZ50を用いた以外は実施例1と同様に素子作成を試みたが、いずれも真空蒸着により薄膜を形成することができないため素子を作成することができなかった。
実施例50
洗浄したITO電極付きガラス板上に、表3のHIM4を真空蒸着して膜厚60nmの正孔注入層を得た。次いで、表4のHTM8を真空蒸着して膜厚20nmの正孔輸送層を得た。さらに、表1中の化合物(22)と表2中の化合物(40)を重量組成比5:100で真空下において共蒸着して膜厚30nmの発光層を得た。さらに、トリス(8−ヒドロキシキノリノ)アルミニウム錯体(Alq3)を蒸着して膜厚20nmの電子注入層を形成した。その上に、酸化リチウム(Li2O)を1nm、さらにAlを100nm蒸着によって陰極を形成して有機EL素子を得た。この素子は、8Vにて外部量子効率3.8%、発光輝度18000(cd/m2)の青色発光を示し、その色度は、x=0.15、y=0.10であった。この素子を発光輝度600(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの輝度半減寿命は2000時間であった。また、電流密度10mA/cm2で駆動させた時の発光効率は5.0(cd/A)、および100℃の環境で100時間連続駆動させた後の相対輝度は0.90であった。
実施例51
洗浄したITO電極付きガラス板上に、表3のHIM4を真空蒸着して膜厚70nmの正孔注入層を得た。次いで、表4のHTM8を真空蒸着して膜厚30nmの正孔輸送層を得た。さらに、表1中の化合物(23)と表2中の化合物(80)を重量組成比4:100で真空下において共蒸着して膜厚30nmの発光層を得た。さらに、表7のES2を蒸着して膜厚25nmの電子注入層を形成した。その上に、酸化リチウム(Li2O)を0.5nm、さらにAlを150nm蒸着によって陰極を形成して有機EL素子を得た。この素子は、8Vにて外部量子効率3.9%、発光輝度16000(cd/m2)の青色発光を示し、その色度は、x=0.16、y=0.07であった。この素子を発光輝度600(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの輝度半減寿命は1500時間であった。また、電流密度10mA/cm2で駆動させた時の発光効率は4.9(cd/A)、および100℃の環境で100時間連続駆動させた後の相対輝度は0.91であった。
表11
Figure 2009123976
Figure 2009123976
以上のように、本発明の有機EL素子用材料を用いた有機EL素子を作成する事により、高い性能のEL素子が作成できた。比較化合物に対して格段に高い性能が発揮されることは明らかであり、有機EL素子の低駆動電圧化、長寿命化、高色純度な青色発光が達成できた。
図1は、化合物(1)の1H−NMRスペクトルである。(重テトラヒドロフラン中)
図2は、化合物(1)の13C−NMRスペクトルである。(重テトラヒドロフラン中)
図3は、化合物(1)の吸収スペクトルである。(トルエン溶媒中)
図4は、化合物(1)の蛍光スペクトルである。(トルエン溶媒中)
図5は、化合物(39)の1H−NMRスペクトルである。(重テトラヒドロフラン中)
図6は、化合物(39)の13C−NMRスペクトルである。(重テトラヒドロフラン中)
図7は、化合物(39)の吸収スペクトルである。(トルエン溶媒中)
図8は、化合物(39)の蛍光スペクトルである。(トルエン溶媒中)
図9は、化合物(79)の1H−NMRスペクトルである。(重テトラヒドロフラン中)
図10は、化合物(79)の13C−NMRスペクトルである。(重テトラヒドロフラン中)
図11は、化合物(79)の吸収スペクトルである。(トルエン溶媒中)
図12は、化合物(79)の蛍光スペクトルである。(トルエン溶媒中)
図13は、実施例1におけるELスペクトルである。
図14は、実施例3におけるELスペクトルである。

Claims (6)

  1. 下記一般式[1]で表される化合物と、一般式[2]で表される化合物とからなる有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
    一般式[1]
    Figure 2009123976


    (式中、Ar1およびAr2は、それぞれ独立に、置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、または、置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基を表し、
    1〜R22は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または、1価の有機残基を表す。)
    一般式[2]
    Figure 2009123976

    (式中、Xは、一般式[3]または[4]で表される連結基を有す。
    Ar3およびAr4は、それぞれ独立に、置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、または、置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基を表す。
    23〜R36は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または、1価の有機残基を表す。)
    一般式[3]
    Figure 2009123976

    (式中、R37およびR38は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の有機残基を表し、
    39〜R44は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または、1価の有機残基を表す。)
    一般式[4]
    Figure 2009123976

    (式中、R45〜R58は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または、1価の有機残基を表す。)
  2. Ar1〜Ar4が、それぞれ独立に、下記一般式[5]で表される置換もしくは未置換のフェニル基である請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
    一般式[5]
    Figure 2009123976

    (式中、R59〜R63は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または、1価の有機残基を表す。また、R59〜R63は、隣接したもの同士が結合し、新たな環を形成しても良い。)
  3. 59〜R63が水素原子である請求項2記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  4. 一般式[1]の化合物と一般式[2]との化合物の合計量に対し、前記一般式[1]の化合物の含有量が0.001〜50重量%であり、前記一般式[2]の化合物の含有量が50〜99.999重量%である請求項1〜3いずれか記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  5. 一対の電極間に複数層の有機層を形成してなる有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記有機層の少なくとも一層が、請求項1〜4のいずれか記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含んでなる有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 一対の電極間に発光層または発光層を含む複数層の有機層を形成してなる有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記発光層が、請求項1〜4のいずれか記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含んでなる有機エレクトロルミネッセンス素子。
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