JP2009123776A - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】配線構造の機械的強度を低下させることなく、エアギャップによる配線間容量の低減を図ることができる半導体装置および半導体製造装置の製造方法を提供する。
【解決手段】銅ダマシン下配線8上には、拡散防止膜9が積層される。銅ダマシン下配線8A,8Bおよび銅ダマシン下配線8B,8C間から第1層間絶縁膜4を除去することにより、エアギャップ10が形成される。銅ダマシン下配線8C,8D間には、エアギャップは形成されていない。銅ダマシン下配線8A,8Bおよび銅ダマシン下配線8B,8C間には、拡散防止膜9を支持するための支持膜20が複数形成されている。各支持膜20は、銅ダマシン下配線8におけるビア接続位置に隣接して設けられている。拡散防止膜9には、貫通孔33が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ダマシン法により形成された銅配線(銅ダマシン配線)を有する半導体装置およびその製造方法に関する。
銅配線を形成する手法として、ダマシン法が一般的に知られている。
図5は、ダマシン法により形成された銅配線(銅ダマシン配線)を有する従来の半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。
半導体装置101の基体をなす図示しない半導体基板上には、第1層間絶縁膜102が積層されている。第1層間絶縁膜102には、複数のトレンチ103が、図5における左右方向に間隔を空けて複数形成されている。各トレンチ103は、図5の紙面と直交する方向に延びている。
トレンチ103の内面には、バリア膜104が被着されている。そして、バリア膜104の内側には、ダマシン法により、銅ダマシン配線105が埋設されている。銅ダマシン配線105の表面は、第1層間絶縁膜102の表面とほぼ面一をなしている。
第1層間絶縁膜102および銅ダマシン配線105の表面上には、銅ダマシン配線105からの銅の拡散を防止するための拡散防止膜106が積層されている。拡散防止膜106上には、第2層間絶縁膜107が積層されている。第2層間絶縁膜107には、トレンチ108がその表面から掘り下げられて形成されている。トレンチ108の底部は、第2層間絶縁膜107の厚さ方向の途中部に位置している。トレンチ108の内面には、バリア膜110が形成されている。そして、バリア膜110の内側には、ダマシン法により、銅ダマシン配線111が埋設されている。この銅ダマシン配線111と銅ダマシン配線105とが上下に対向する部分には、ビアホール109が第2層間絶縁膜107を貫通して形成されている。ビアホール109には、バリア膜110を介して、銅からなるビア(via)が埋設されている。これにより、銅ダマシン配線105と銅ダマシン配線111とは、ビアを介して電気的に接続されている。
半導体装置101では、その微細化に伴って、銅ダマシン配線105の配線間隔の縮小化が図られている。銅ダマシン配線105の配線間隔が小さいと、互いに隣り合う銅ダマシン配線105間に生じる容量(配線間容量)が大きくなり、信号遅延が生じるおそれがある。
特開2006−344703号公報
配線間容量を低減するために、互いに隣り合う銅ダマシン配線105間から第1層間絶縁膜102を除去して、銅ダマシン配線105間にエアギャップを形成することが考えられる。
しかしながら、銅ダマシン配線105間にエアギャップが無作為に形成されると、配線構造の機械的強度が低下するおそれがある。
そこで本発明の目的は、配線構造の機械的強度を低下させることなく、エアギャップによる配線間容量の低減を図ることができる半導体装置および半導体製造装置の製造方法を提供することである。
前記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、第1層間絶縁膜と、前記第1の層間絶縁膜に互いに間隔を空けて埋設された複数の銅ダマシン配線と、前記第1層間絶縁膜上に積層され、前記銅ダマシン配線に含まれる銅の拡散を防止するための拡散防止膜とを備え、所定間隔以下の間隔を空けて隣り合う前記銅ダマシン配線間には、前記拡散防止膜により閉鎖されたエアギャップが、当該銅ダマシン配線間から前記第1層間絶縁膜を除去することにより形成されており、前記拡散防止膜には、前記エアギャップに臨む部分に、貫通孔が形成されている、半導体装置である。
この構成によれば、第1層間絶縁膜には、複数の銅ダマシン配線が間隔を空けて埋設されている。第1層間絶縁膜上には、銅の拡散を防止するための拡散防止膜が積層されている。そして、所定間隔以下の間隔を空けて隣り合う銅ダマシン配線間から第1層間絶縁膜が除去されることにより、拡散防止膜により閉鎖されたエアギャップが形成されている。言い換えれば、エアギャップは、所定間隔よりも大きい間隔を空けて隣り合う銅ダマシン配線間には形成されない。したがって、所定間隔を適当な間隔に設定することにより、エアギャップが形成されることによる配線構造の機械的強度の低下を防止することができる。一方、所定間隔以下の比較的小さな間隔を空けて隣り合う銅ダマシン配線間にエアギャップが形成されることにより、それらの銅ダマシン配線間における配線間容量を低減することができる。
請求項2記載の発明は、前記エアギャップが形成された前記銅ダマシン配線間には、前記拡散防止膜を支持する支持部が、当該銅ダマシン配線間に前記第1層間絶縁膜を選択的に残すことにより形成されている、請求項1に記載の半導体装置である。
この構成によれば、銅ダマシン配線間に、支持部が第1層間絶縁膜を選択的に残すことにより形成される。これにより、拡散防止膜の支持強度を増大させることができ、配線構造の機械的強度の低下をより一層防止することができる。
請求項3記載の発明は、前記拡散防止膜上に積層された第2層間絶縁膜と、前記拡散防止膜および前記第2層間絶縁膜を貫通し、前記エアギャップに隣接する前記銅ダマシン配線に接続されるビアとを備え、前記銅ダマシン配線における前記ビアの接続位置に対して前記エアギャップが形成されている側に隣接して、前記支持部が形成されている、請求項2に記載の半導体装置である。
たとえば、銅ダマシン配線におけるビアの接続位置に隣接してエアギャップが形成されていると、ビアホールの形成位置と銅ダマシン配線との間に目合わせずれ(ミスアライメント)が生じた場合に、ビアホールの下端がエアギャップに対して開放し、その連通部分でめっき成長のシードとなる膜が分断されるため、ビアホール内で銅がめっき成長しないおそれがある。かかる場合には、ビアを形成することができないので、積層方向の銅ダマシン配線間に接続不良が生じる。
これに対し、銅ダマシン配線におけるビアの接続位置に隣接して支持部が形成される構成では、ビアホールの形成位置と銅ダマシン配線との間にミスアライメントが生じていても、ビアホールの下端は支持部により閉鎖される。そのため、ビアホールの内面にシードとなる膜を良好に形成することができ、ビアホール内に銅を良好にめっき成長させることができる。その結果、ビアを良好に形成することができ、電気的接続を確実に達成することができる。
請求項4記載の発明は、前記支持部は、前記銅ダマシン配線に沿う方向に間隔を空けて複数形成されている、請求項2または3に記載の半導体装置である。
この構成によれば、複数の支持部が分散して設けられているので、支持部により拡散防止膜をバランスよく支持することができる。
請求項5記載の半導体装置の製造方法は、ダマシン法により、層間絶縁膜に複数の銅ダマシン配線を埋設する工程と、前記層間絶縁膜上に、前記銅ダマシン配線の表面を覆い、前記銅ダマシン配線に含まれる銅の拡散を防止するための拡散防止膜を形成する工程と、ドライエッチングにより、所定間隔以下の間隔を空けて隣り合う前記銅ダマシン配線間の上方において、前記拡散防止膜に貫通孔を形成する工程と、前記銅ダマシン配線間から前記層間絶縁膜を選択的に除去して、当該前記層間絶縁膜が選択的に除去された部分にエアギャップが形成されるように、前記貫通孔を介して、前記銅ダマシン配線間の前記層間絶縁膜にエッチング液を供給する工程とを含む、半導体装置の製造方法である。
この製造方法により、請求項1に記載の半導体装置を得ることができる。
また、拡散防止膜に形成される貫通孔は、銅ダマシン配線間の上方位置に形成される。そして、エッチング液は、貫通孔を介して層間絶縁膜に供給される。そのため、ウエットエッチングの際にエッチング液が銅ダマシン配線の表面に接液しない。したがって、銅ダマシン配線の表面の酸化を防止することができる。
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る半導体装置1の構造を模式的に示す断面図である。
半導体装置1は、ダマシン法により形成された銅ダマシン配線8,16の多層配線構造(この実施形態では二層)を有している。
半導体装置1の基体をなす図示しない半導体基板上には、SiOからなる下絶縁層2が積層されている。下絶縁層2の表面には、SiN(窒化シリコン)からなるエッチングストップ膜3が形成されている。エッチングストップ膜3上には、SiOからなる上絶縁層4が積層されている。下絶縁層2と上絶縁層4とは、エッチングストップ膜3により上下に分離されていて、下絶縁層2および上絶縁層4により第1層間絶縁膜5が構成されている。
上絶縁層4には、配線用トレンチ6がその表面から掘り下げて形成されている。配線用トレンチ6は、上絶縁層4およびエッチングストップ膜3を貫通し、その最深部が下絶縁層2に達している。また、配線用トレンチ6は、図1における左右方向に間隔を空けて複数形成され、それぞれ、図1の紙面と直交する方向に延びている。
配線用トレンチ6内には、その内面全域を覆うように、TaN(窒化タンタル)からなるバリア膜7が形成されている。そして、配線用トレンチ6内には、バリア膜7の内側に銅ダマシン下配線8が埋設されている。銅ダマシン下配線8の表面は、上絶縁層4の表面とほぼ面一にされている。銅ダマシン下配線8は、半導体基板に電気的に接続されている。
図1に図示されている4本の銅ダマシン下配線8のうち、配線8A、配線8B、配線8Cおよび配線8Dは、ほぼ同一幅(たとえば、80〜90nm)に形成されている。
配線8Aと配線8Bとの間隔W1は、たとえば約80〜90nmに設定されている。配線8Bと配線8Cとの間隔W2も、たとえば約80〜90nmに設定されている。また、配線8Cと配線8Dとの間隔W3は、間隔W1および間隔W2よりも大きく設定されている(たとえば、約200nm程度)。配線8Aと配線8Bとの間、および配線8Bと配線8Cとの間には、それぞれ、複数のエアギャップ10が形成されている。エアギャップ10により、配線8A,8B間および配線8B,8C間の各配線間容量が低減される。
上絶縁層4および銅ダマシン下配線8の表面には、SiC膜からなる拡散防止膜9が形成されている。この拡散防止膜9により、銅ダマシン下配線8からの銅の拡散が防止されている。拡散防止膜9には、各エアギャップ10に臨む部分に貫通孔33が形成されている。貫通孔33は、たとえば60nmの小径の丸孔である。
拡散防止膜9上には、SiOからなる第2層間絶縁膜12が積層されている。第2層間絶縁膜12には、配線用トレンチ13がその表面から掘り下げて形成されている。配線用トレンチ13の底面は、第2層間絶縁膜12の厚さ方向の途中部に位置している。第2層間絶縁膜12には、配線用トレンチ13の底面と銅ダマシン下配線8の表面とを接続するビアホール(via hole)14が形成されている。配線用トレンチ13内には、その内面全域を覆うように、たとえばTaNからなるバリア膜15が形成されている。そして、配線用トレンチ13内には、バリア膜15の内側に銅ダマシン上配線16が埋設されている。後述するように、ビアホール14内には、ビア30(図3参照)が埋設されている。ビア30は、ビア接続位置19(図2および図3参照)において銅ダマシン下配線8に接続されている。これにより、銅ダマシン上配線16は、銅ダマシン下配線8と電気的に接続されている。
第2層間絶縁膜12および銅ダマシン上配線16上には、銅ダマシン上配線16に含まれる銅の拡散を防止するための拡散防止膜17が積層されている。拡散防止膜17上には、SiOからなる第3層間絶縁膜18が積層されている。
図2は、図1の半導体装置1を切断面線II−IIで切断したときの断面図である。
配線8Aと配線8Bとの間には、拡散防止膜9を支持するための支持部としての支持膜20が、配線8A,8Bに沿う方向に所定の間隔を空けて複数形成されている。また、配線8Bと配線8Cとの間にも、拡散防止膜9を支持するための支持膜20が、配線8A,8Bに沿う方向に所定の間隔を空けて複数形成されている。
各支持膜20は、銅ダマシン下配線8におけるビア接続位置19に隣接して設けられている。すなわち、銅ダマシン下配線8におけるビア接続位置19の両隣には、支持膜20が形成されている。
図3は、図2の半導体装置1を切断面線III−IIIで切断したときの断面図である。
ビアホール14内には、ビアホール14の側面および底面の全域を覆うように、たとえばTaNからなるバリア膜31が形成されている。そして、ビアホール14内には、バリア膜31の内側にビア30が埋設されている。
ビア接続位置19に隣接して支持膜20が形成されているので、図3中に破線で示すように、ビアホール14の形成位置と銅ダマシン下配線8との間にミスアライメントが生じた場合であっても、ビアホール14の接続口は、支持膜20の表面によって覆われて閉鎖される。
図4A〜図4Mは、半導体装置1の製造方法を工程順に示す模式的な断面図である。
まず、図4Aに示すように、図示しない半導体基板上に、CVD法により、第1層間絶縁膜5が形成される。その後、第1層間絶縁膜5の表面に、配線用トレンチ6を形成すべき部分と対向する部分が開口するパターンのマスク22が形成される。
その後、図4Bに示すように、マスク22を利用したエッチング技術により、第1層間絶縁膜5に配線用トレンチ6が形成される。その後、マスク22が除去される。これにより、上絶縁層4の表面が露出する。
次いで、図4Cに示すように、スパッタ法により、第1層間絶縁膜5の上面および配線用トレンチ6の内面に、TaNからなるバリア膜7が形成される。
その後、めっき成長法により、バリア膜7上に、銅膜23が形成される。銅膜23は、図4Dに示すように、配線用トレンチ6内を埋め尽くし、配線用トレンチ6外の上絶縁層4上にも形成される。
次いで、図4Eに示すように、CMP技術により、銅膜23の配線用トレンチ6外に存在する部分が除去される。その結果、銅膜23の表面が、上絶縁層4の表面とほぼ面一の平坦面にされる。これにより、銅ダマシン下配線8が形成される。
次いで、図4Fに示すように、CVD法により、上絶縁層4の表面および銅ダマシン下配線8の表面に、拡散防止膜9が形成される。
次いで、拡散防止膜9の表面に、レジスト膜24が形成される。図4Gに示すように、レジスト膜24は、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術により、エアギャップ10を形成すべき部分と対向する丸孔が形成される。すなわち、レジスト膜24には、配線8Aと配線8Bとに挟まれた領域の上方、および配線8Bと配線8Cとに挟まれた領域の上方に、部分的に丸孔が形成されている。
次いで、レジスト膜24の開口を介して、C系ガスを主として含むエッチングガス(たとえば、C/O/Ar系ガス)を拡散防止膜9の表面に供給する(ドライエッチング)。すると、図4Hに示すように、エアギャップ10を形成すべき部分の上方に位置する拡散防止膜9に貫通孔33が形成される。貫通孔33は、拡散防止膜9を貫通し、その底部が上絶縁層4の厚さ方向の途中部に位置している。その後、図4Iに示すように、レジスト膜24が除去される。
次いで、拡散防止膜9に貫通孔33を介して、フッ酸水溶液などのエッチング液が、上絶縁層4に供給される(ウエットエッチング)。すると、図4Jに示すように、エアギャップ10を形成すべき部分の上絶縁層4が選択的に除去されて、エアギャップ10が形成される。
一方、エアギャップ10を形成すべきでない部分の上絶縁層4の上面は、耐エッチング性を有するSiC膜からなる拡散防止膜9に被覆されている。このためエアギャップ10を形成すべきでない部分の上絶縁層4には、エッチング液が供給されず、支持膜20(図2参照)が形成される。
なお、貫通孔33が上絶縁層4の上方に位置する拡散防止膜9に形成されているので、ウエットエッチングの際に、銅ダマシン下配線8の表面にエッチング液が接液することがない。
次いで、図4Kに示すように、拡散防止膜9の上方に、CVD法により、第2層間絶縁膜12が形成される。このとき、ステップガバレッジが悪くなるような成膜条件に設定しておく。拡散防止膜9に形成された貫通孔33が前述のように小径の丸孔であり、しかも、第2層間絶縁膜12のステップガバレッジが悪い。このため、拡散防止膜9上に形成される第2層間絶縁膜12が拡散防止膜9上に止まり、貫通孔33を介してエアギャップ10内に進入しない。その後、第2層間絶縁膜12の表面に、配線用トレンチ6を形成すべき部分と対向する部分が開口するパターンのマスク26が形成される。
その後、図4Lに示すように、エッチング技術により、マスク26を利用して、第2層間絶縁膜12が除去されることにより、配線用トレンチ13が形成される。また、第2層間絶縁膜12に埋設された図示しないエッチングストップ膜に所定のパターンを形成しておくことにより、ビア30を形成すべき部分から第2層間絶縁膜12および拡散防止膜9が除去される。これにより、配線用トレンチ13の形成と同時に、ビアホール14が形成される。
その後、マスク26が除去される。これにより、第2層間絶縁膜12の表面が露出する。次いで、図4Mに示すように、スパッタ法により、第2層間絶縁膜12の上面、配線用トレンチ13の側面、および、ビアホール14の内面(側面および底面)にバリア膜15,31が形成される。このとき、ビアホール14の底面が銅ダマシン下配線8の表面および支持膜20の少なくとも一方により閉鎖されている。そのため、ビアホール14の内面にシードとなる膜を良好に形成することができる。
次いで、めっき成長法により、バリア膜15およびバリア膜31上に、銅膜27が形成される。配線用トレンチ13およびビアホール14の内面の全域に、シード膜となるバリア膜15およびバリア膜31が良好に形成されているので、銅膜27は良好にめっき成長する。
銅膜27は、配線用トレンチ13内およびビアホール14内を埋め尽くし、配線用トレンチ13外の第2層間絶縁膜12上にも形成される。その後、CMP技術により、銅膜27の配線用トレンチ13外に存在する部分が除去される。その結果、銅膜27の表面が第2層間絶縁膜12の表面とほぼ面一の平坦面にされて、銅ダマシン上配線16が形成される。また、ビアホール14内には、銅ダマシン下配線8と銅ダマシン上配線16とを電気的に接続するためのビア30(図3参照)が形成される。
以上の工程を経た後、第2層間絶縁膜12および銅ダマシン上配線16の表面に、P−CVD法により、拡散防止膜17が形成される。その後、CVD法により、拡散防止膜17上に第3層間絶縁膜18が形成される。以上により、半導体基板上に図1に示す多層配線構造が形成される。これにより、半導体装置1が得られる。
この実施形態によれば、第1層間絶縁膜5には、複数の銅ダマシン下配線8が間隔を空けて埋設されている。第1層間絶縁膜5上には、銅の拡散を防止するための拡散防止膜9が積層されている。そして、比較的小さな間隔W1(W2)を空けて隣り合う銅ダマシン下配線8A,8B間および銅ダマシン下配線8B,8C間から、それぞれ、第1層間絶縁膜5が除去されることにより、拡散防止膜9により閉鎖されたエアギャップ10が形成されている。言い換えれば、エアギャップ10は、比較的大きな間隔W3を空けて隣り合う銅ダマシン下配線8C,8D間には形成されない。したがって、エアギャップ10が形成されることによる配線構造の機械的強度の低下を防止することができる。一方、比較的小さな間隔W1(W2)を空けて隣り合う銅ダマシン下配線8A,8B間および銅ダマシン下配線8B,8C間にエアギャップ10が形成されることにより、それらの銅ダマシン下配線8A,8B間および銅ダマシン下配線8B,8C間における配線間容量を低減することができる。
また、銅ダマシン配線間に、支持膜20が第1層間絶縁膜を選択的に残すことにより形成される。これにより、拡散防止膜9の支持強度を増大させることができ、配線構造の機械的強度の低下をより一層防止することができる。さらに、支持膜20が複数分散して設けられているので、支持膜20により拡散防止膜9をバランスよく支持することができる。
銅ダマシン下配線8に接続されるビア30は、たとえば、銅ダマシン下配線上に第2層間絶縁膜12および拡散防止膜9を貫通するビアホール14を形成し、このビアホール14内で銅をめっき成長させることにより形成される。
このため、銅ダマシン下配線8におけるビア接続位置19に隣接して支持膜20が形成されているので、ビアホール14の形成位置と銅ダマシン下配線8との間にミスアライメントが生じていても、ビアホール14の下端は支持膜20により閉鎖される。そのため、ビアホール14の内面にシードとなるバリア膜31を良好に形成することができ、ビアホール14内に銅を良好にめっき成長させることができる。その結果、ビア30を良好に形成することができ、電気的接続を確実に達成することができる。
さらにまた、拡散防止膜9に形成される貫通孔33は、銅ダマシン下配線8A,8B間および銅ダマシン下配線8B,8C間の上方位置に形成される。そして、エッチング液は、貫通孔33を介して第1層間絶縁膜5に供給される。そのため、ウエットエッチングの際にエッチング液が銅ダマシン下配線8の表面に接液しない。したがって、銅ダマシン下配線8の表面の酸化を防止することができる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、この発明は、他の形態で実施することもできる。たとえば、拡散防止膜9としてSiC膜を例示したが、これに代えてSiN膜(窒化シリコン)を用いてもよい。また、エッチングストップ膜3としてSiC膜を例示したが、これに代えてSiN膜を用いてもよい。
また、支持膜20を、ビア接続位置19に隣接する位置だけでなく、ビア接続位置19に隣接しない位置にも形成する構成であってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
本発明の一実施形態に係る半導体装置の構造を模式的に示す断面図である。 図1の半導体装置を切断面線II−IIで切断したときの断面図である。 図2の半導体装置を切断面線III−IIIで切断したときの断面図である。 図1に示す半導体装置の製造方法を説明するための模式的な断面図である。 図4Aの次の工程を示す図解的な断面図である。 図4Bの次の工程を示す図解的な断面図である。 図4Cの次の工程を示す図解的な断面図である。 図4Dの次の工程を示す図解的な断面図である。 図4Eの次の工程を示す図解的な断面図である。 図4Fの次の工程を示す図解的な断面図である。 図4Gの次の工程を示す図解的な断面図である。 図4Hの次の工程を示す図解的な断面図である。 図4Iの次の工程を示す図解的な断面図である。 図4Jの次の工程を示す図解的な断面図である。 図4Kの次の工程を示す図解的な断面図である。 図4Lの次の工程を示す図解的な断面図である。 銅ダマシン配線を有する従来の半導体装置の模式的な断面図である。
符号の説明
1 半導体装置
4 上絶縁層
5 第1層間絶縁膜
8 銅ダマシン下配線
9 拡散防止膜
10 エアギャップ
12 第2層間絶縁膜
14 ビアホール
16 銅ダマシン上配線
19 ビア接続位置
20 支持膜(支持部)
30 ビア
33 貫通孔

Claims (5)

  1. 第1層間絶縁膜と、
    前記第1の層間絶縁膜に互いに間隔を空けて埋設された複数の銅ダマシン配線と、
    前記第1層間絶縁膜上に積層され、前記銅ダマシン配線に含まれる銅の拡散を防止するための拡散防止膜とを備え、
    所定間隔以下の間隔を空けて隣り合う前記銅ダマシン配線間には、前記拡散防止膜により閉鎖されたエアギャップが、当該銅ダマシン配線間から前記第1層間絶縁膜を除去することにより形成されており、
    前記拡散防止膜には、前記エアギャップに臨む部分に、貫通孔が形成されている、半導体装置。
  2. 前記エアギャップが形成された前記銅ダマシン配線間には、前記拡散防止膜を支持する支持部が、当該銅ダマシン配線間に前記第1層間絶縁膜を選択的に残すことにより形成されている、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記拡散防止膜上に積層された第2層間絶縁膜と、
    前記拡散防止膜および前記第2層間絶縁膜を貫通し、前記エアギャップに隣接する前記銅ダマシン配線に接続されるビアとを備え、
    前記銅ダマシン配線における前記ビアの接続位置に対して前記エアギャップが形成されている側に隣接して、前記支持部が形成されている、請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記支持部は、前記銅ダマシン配線に沿う方向に間隔を空けて複数形成されている、請求項2または3に記載の半導体装置。
  5. ダマシン法により、層間絶縁膜に複数の銅ダマシン配線を埋設する工程と、
    前記層間絶縁膜上に、前記銅ダマシン配線の表面を覆い、前記銅ダマシン配線に含まれる銅の拡散を防止するための拡散防止膜を形成する工程と、
    ドライエッチングにより、所定間隔以下の間隔を空けて隣り合う前記銅ダマシン配線間の上方において、前記拡散防止膜に貫通孔を形成する工程と、
    前記銅ダマシン配線間から前記層間絶縁膜を選択的に除去して、当該前記層間絶縁膜が選択的に除去された部分にエアギャップが形成されるように、前記貫通孔を介して、前記銅ダマシン配線間の前記層間絶縁膜にエッチング液を供給する工程とを含む、半導体装置の製造方法。
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