JP2009123397A - 照明装置及びそれを用いた画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高輝度で、特に正面輝度が高く、光利用効率が高く、装置の大型化への対応が容易で、光源と他の部材との厳密な位置合わせなく正面方向の輝度ムラが解消され、耐傷付き性に優れ、生産性や薄型化にも有利な照明装置、および、これを用いた画像表示装置を提供する。
【解決手段】複数の畝状の凸部が形成されている面の裏面に、中心線平均粗さRaが0.05<Ra<0.5μmで、かつ、十点平均粗さRzが0.5<Rz<5.0μmの粗さの微細凹凸をもつ光線方向制御手段を備える部材を用いることにより上記課題を解決する。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の線状光源からなる照明装置と、これを用いた画像表示装置に関するものであり、特に大型で高輝度、輝度均一性、高視野角が要求される照明看板装置、液晶ディスプレイ装置等に好適に用いられる照明装置および画像表示装置に関するものである。
画像表示装置用の照明装置を例に取ると、導光板の側端に配した光源の光を導光板で正面方向に誘導し、拡散シートで均一化するエッジライト方式と、照明面の裏側に光源を配し、光を光拡散版で均一化する直下方式とが挙げられる。
直下方式は、光源を装置の側面に備えるため、携帯電話やモバイルパソコンなどの薄さを要求される分野では光源を側端に備えることで有利となるエッジライト方式が主流であった。
一方で近年、テレビやパソコンモニターなどの市場を中心に、ディスプレイの大型化および高輝度化の要求が高まってきた。大型化に伴い上記エッジライト方式では光源が配置できる表示面積に対する周辺部の長さ割合が減少するため、十分な輝度を得ることができない。そこで面光源上に複数の輝度向上フィルムを配置する方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、輝度向上フィルムは、コストアップに繋がること、また、使用するフィルムの数が多くなることから、生産性や薄型化の観点から必ずしも有利とはいえない。
さらに、ディスプレイの大型化に伴い導光板の重量が増加するといった問題もある。
このようにエッジライト方式では近年のディスプレイの大型化、高輝度化といった市場の要求に応えることは困難であった。
そこで複数の光源を用いる直下方式が注目されている。図1にこの方式の照明方式の一例を示す。この例では照明装置は幅方向と、幅方向に垂直な高さ方向からなる矩形状の出射面を持ち、複数の線状光源1と、拡散手段2(光拡散板)と、反射板6とを備え、前記線状光源1は幅方向と高さ方向とに平行な1つの仮想平面内に配置されており、かつ、該線状光源1は長手方向が幅方向に平行に配置されており、かつ、高さ方向に沿って等間隔に配列しており、前記拡散手段2(光拡散板)は前記配列した線状光源1の出射面側に配置され、かつ、主面は線状光源1が配列している前記仮想平面と平行であり、前記反射板4は前記配列した線状光源1を挟んで前記拡散手段2(光拡散板)の反対側に位置し、かつ、該反射板6の主面は線状光源1が配列している前記仮想平面と平行である。また、拡散手段2(光拡散板)は通常、光拡散剤が均一に分散されており、主面内で均一な光学性能を持つ。
矩形上の出射面は画像表紙装置、照明看板などの本照明装置の多くの用途において最も一般的である。
また線状光源は、点状光源と比べて輝度ムラの解消が容易であり、配線が短く容易であるため、これらの照明装置の光源として最も一般的である。線状光源としては冷陰極管などが多く用いられる。また通常、線状光源は同じタイプのものを用いることが生産上有利であり、輝度の均一化にも有利であるが、この場合、線状光源は出射面の矩形の幅方向と平行に配列することが、線状光源の本数を削減できるため好ましい。また、線状光源を同一平面内に等間隔に配置することで課題である輝度ムラは、線状光源の配置に伴う周期的なものとなり、主面内で均一な光学性能を持つ光拡散板での輝度ムラの解消は容易になる。反射板は必須ではないが、線状光源および光拡散板から出射方向と反対に放射された光を出射側に反射して再び出射光として利用する働きがあり、光の利用効率を高める上で有利である。
また直下方式は、光源から放射される光の利用効率、即ち光源から放射される光束のうち出射面から放射される光束の割合が高く、かつ、光減数を自由に増加させることができるため、要求される高輝度が容易に得られる。
さらに、光を正面に向ける導光板が不要なため、軽量化を図ることができる。
また他の照明装置として、例えば照明看板などでは、構成が単純で輝度向上フィルムなどを用いることなく容易に高輝度が得られることから、直下方式が主流である。
しかしながら直下方式では、ランプイメージの解消、薄型化、省エネルギーといった独特の課題を解決しなければならない。特に画像表示装置や照明看板などの照明面を観察する用途では、ランプイメージの解消のみならず、面内の輝度均一性が求められている。さらにテレビやパソコンモニターなど主として正面方向から照明面を観察する用途では、面内の正面輝度の均一性が最も重要である。ランプイメージは、エッジライト方式よりもはるかに顕著な輝度ムラとして現れるため、従来エッジライト方式で用いられてきたフィルム表面に光拡散剤を塗布した拡散フィルムなどの手段では解消が困難である。そこでメタクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂等の基材樹脂に、光拡散剤を分散した光拡散板が広く用いられている。光拡散板を用いた直下方式の表示装置の例は、既に図1を用いて説明した通りである。しかしこれらの光拡散剤を用いる方法では、光拡散剤への光の吸収や不要な方向への光の拡散のため、省エネルギーの観点から好ましくない。また、光源を接近して多数配置することでランプイメージは軽減できるが、消費電力が増加する問題がある。
一方、反射板に独特の形状を持たせて、ランプイメージを消去する方法も提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、反射板の形状と光源との位置合わせが必要であること、反射板の形状のため薄型化が阻害される場合があること、などから好ましくない。
さらに、光源に対向して反射性部材を配置する方法(例えば、特許文献4参照)、光源ごとに例えばフレネルレンズのような光線方向変換素子を配す方法など(例えば、特許文献5参照)も提案されているが、同様に部材と光源との正確な位置合わせが必要であることから生産性が劣るといった課題が生じる。
また、凹凸を表面に有する光拡散板が提案されている(例えば、特許文献6参照)。これらの拡散板は、拡散剤の使用を回避、もしくは削減しつつ所望の拡散性を得られるので光の利用効率を高められる。しかしながら、凹凸形状についての詳しい検討がないため、輝度ムラの厳密な調整は困難である。同様に出射面内の正面輝度の均一性を得ることも困難である。
また、光量損失が少ないプリズムシートも提案されている(例えば、特許文献7参照)。これは、シートの両面に断面が三角形または波型で一方向に連続して伸びる多数の凸部を形成している。しかしながら、これらのプリズムシートは拡散光を正面に向けることで光量損失を低減することを目的としているため、直下方式で生じるランプイメージを解消することはできない。
また、一枚のプリズムシートでは正面輝度が不十分な場合には、プリズムシートを二枚重ねで使用する場合がある。しかしながら、片面にプリズム凹凸があり、他方の面が平面であるプリズムシートをそのまま二枚重ねすると、2枚のプリズムシート同士の距離差による光学干渉縞が見えることがあり照明装置として好ましくない。一方、プリズムシートの平面を粗面化すれば、光学干渉縞は解消されるが、粗面化によって光が拡散して、プリズムシートから出射する光線の一部が視野角外に大きく外れた光が増えてしまい、光利用効率は低下してしまい照明装置として好ましくない。
大型照明装置においては、携帯電話やモバイルパソコンなどに比べて薄型化についての要求が厳しくないため、光源と光拡散版との距離を短くすることや、光学フィルムの枚数の削減などで対応できる。また、省エネルギーを実現するには、光の利用効率を高めることが必要である。直下方式は前述のように線状光源の本数を増やすことができ、高輝度を得ることが容易であるが、省エネルギーの視点からランプイメージ解消のために大量の光拡散剤を用いるなどによって光の利用効率を下げることを抑制しなければならない。
特開平2−17号公報参照 特開昭54−155244号公報参照 特許2852424号公報参照 特開2000−338895号公報参照 特開2002−352611号公報参照 特開平10−123307号公報参照 特許3455884号公報参照
そこで本発明では、高輝度で、特に正面輝度が高く、光利用効率が高く、装置の大型化への対応が容易で、光源と他の部材との厳密な位置合わせなく正面方向の輝度ムラが解消され、耐傷付き性に優れ、生産性や薄型化にも有利な照明装置、および、これを用いた画像表示装置を提供することを目的とする。
そこで本発明者らは図1に例示したような一般的な直下方式の照明装置に対して我々が提案する第一光線制御手段、あるいは、第一光線制御手段と第二光線方向制御手段とを配置することで、上記の課題を解決することを見出した。上記の課題に対して、本発明では、第二光線制御手段により幅方向の視野角を絞り正面エネルギーを正面方向に集中させ、前記第二光線制御手段の出射面上に配置される第一光線制御手段により高さ方向の視野角を絞り正面エネルギーを正面方向に集中させる同時に、前記第二光線制御手段により絞った幅方向の視野角を適度に広げることにより、光の利用効率を高めると同時に、高輝度化、広視野角化、特に多くの用途で好適な正面輝度の向上を達成できる。
また、前記第一光線方向制御手段、あるいは、第一光線制御手段および第二光線方向制御手段に所定の微細凹凸を有することで、振動や衝撃などによる傷がつき難くなる、あるいは、ついた傷の視認性が低くなり、照明装置として有用である。また、本発明の第一光線方向制御手段と第二光線方向制御手段とを重ねて使用したでも干渉縞が発生せず、かつ、微細凹凸による拡散光は小さく抑えられるため、正面輝度の低下を抑えることができ、照明装置として有用である。
前記第一光線方向制御手段を幅方向に平行な畝状の複数の凸部とした上で、その断面形状を最適化し、また、所定の微細凹凸を有することで、第一光線方向制御手段へ光が入射する面上の全ての点で、入射光の出光方向を同様に制御するような一様な性質を持たせることができ、サイズ変更に有利なだけではなく、光源との位置合わせも不要となる。また、正面方向への出光強度の分布を一定にすることで、正面方向の輝度ムラを解消することができる。さらに第一光線方向制御手段の持つ輝度ムラ解消、輝度向上などの複合的な機能により、他の機能性光学フィルムの利用を解消もしくは削減でき、生産性や薄型化などにも有利である。さらに第一光線方向制御手段の正面方向への出光割合を高めることで正面強度を高めることも可能である。加えてこれらの照明装置の出射光側に透過型表示素子を配置することで画像表示装置を得られる。
本発明で提供する照明装置は、互いに垂直に交わる幅、高さ、厚さを持つ略直方体状の照明装置であって、前記照明装置は、複数の線状光源と、第一光線方向制御手段と第二光線方向制御手段とを備え、該第二光線方向制御手段は、幅方向の視野角特性を絞るための部材であり、該第一光線方向制御手段は、幅方向の視野角特性を適度に広げるとともに、輝度ムラを解消するための部材である。
出光強度の分布がほぼ一定であれば、輝度ムラは解消され、輝度の均一性が得られる。前記のように線状光源を配列した照明装置では、出光強度の分布は、各線状光源の出光強度分布の総和であり、出射側面の任意の位置で分布がほぼ一定となれば、輝度ムラは解消される。
本発明の照明装置は正面方向への出光強度の分布をほぼ一定とすることで、正面方向の輝度ムラを解消する。加えてこれらの照明装置の出射側に透過型表示素子を配置することで画像表示装置を得られる。ここで正面方向とは第一光線方向制御手段の主面の法線方向を中心とした微小立体角を意味する。
以下に、本発明が提供する手段について詳細に説明する。
本願第1の発明は、
互いに垂直に交わる幅、高さ、厚さを持つ略直方体状の照明装置であって、
前記幅、高さ、厚さの値はこの順に大きく、
厚さ方向出射側に向けて、線状光源、第一光線方向制御手段の順に備えており、
前記線状光源は、全領域に渡り複数平行に配列しており、
前記第一光線方向制御手段は、長手方向が幅方向に平行な複数の畝状の凸部よりなっており、
かつ、前記第一光線方向制御手段に形成されている複数の畝状の凸部が形成されている面の裏面は、中心線平均粗さRaが0.05<Ra<0.5μmで、かつ、十点平均粗さRzが0.5<Rz<5.0μmの粗さの微細凹凸を有することを特徴とする照明装置である。
本願第2の発明は、
前記線状光源と前記第一光線方向制御手段との間に第二光線方向制御手段を備え、
前記第二光線方向制御手段は、長手方向が高さ方向に平行な複数の畝状の凸部よりなっており、
かつ、前記第二光線方向制御手段に形成されている複数の畝状の凸部が形成されている面の裏面に中心線平均粗さRaが0.05<Ra<0.5μmで、かつ、十点平均粗さRzが0.5<Rz<5.0μmの粗さの微細凹凸を有する
ことを特徴とする前記第1の発明の照明装置である。
本願第3の発明は、
前記第一光線方向制御手段および第二光線方向制御手段の畝状凸部の長手方向に垂直な断面形状が互いに略同一であることを特徴とする前記第2の発明の照明装置である。
本願第4の発明は、
前記複数の線状光源が、前記照明装置の幅方向に平行かつ幅方向の略全域に渡るように配置され、高さ方向に沿って配列されていることを特徴とする前記第1または第3の発明の照明装置である。
本願第5の発明は、
前記第1、第3、または、第項4の発明の照明装置に対し、前記第一光線方向制御手段が設けられた面の側に該面を覆うように透過型表示素子を備えることを特徴とする画像表示装置である。
次に、本発明が提供する手段による効果を詳細に説明する。
本発明は、直下方式において、光の利用効率が高く、視野角が広く、正面方向への出光強度の分布を一定とすることで、ランプイメージなどの正面方向の輝度ムラがなく、かつ正面方向の輝度が高い照明装置を提供する。さらに、第一光線方向制御手段と第二光線方向制御手段と反射板に入射した光に対して、すべての場所で同様な光学的制御を行うことが可能であるため、線状光源と他の部材との位置合わせが不要で、ディスプレイサイズや線状光源の本数や配置の変更にも即座に対応でき、生産性よく製造できる照明装置を提供する。また、第一光線方向制御手段および第二光線方向制御手段を有する照明装置を用いた画像表示装置を提供する。
本願第1の発明による効果は、次のようなものである。幅、高さ、厚さの値がこの順に大きく幅と高さ方向が照明面となるので薄くて大画面で、幅方向を水平に配置することで多くの表示装置などに好適である。第一光線方向制御手段は、高さ方向に沿って光線方向を制御することで高い正面輝度が得られ、好ましい垂直視野角が得られる。また、第一光線方向制御手段が有する所定範囲の微細凹凸により、優れた耐傷付き性が得られる。
本願第2の発明による効果は、次のようなものである。
幅、高さ、厚さの値がこの順に大きく幅と高さ方向が照明面となるので薄くて大画面で、幅方向を水平に配置することで多くの表示装置などに好適である。第二光線方向制御手段は、幅方向に沿って光線方向を制御することで高い正面輝度が得られ、かつ、好ましい水平視野角が得られる。第一光線方向制御手段は、高さ方向に沿って光線方向を制御することで好ましい垂直視野角が得られる。さらに第二光線方向制御手段は第一光線方向制御手段に一部光を戻すことで水平方向の拡散性を高め、多くの用途で望ましい輝度ムラは解消され、輝度の均一性が得られる。また、第一光線方向制御手段、および、第二光線方向制御手段が有する所定範囲の微細凹凸により、優れた耐傷付き性が得られるとともに、光学干渉縞の発生を抑制することができる。
本願第3の発明による効果は、次のようなものである。
第一光線方向制御手段および第二光線方向制御手段を構成する畝状凸部の断面形状が互いに同一であることで、製造上有利となる。
本願第4の発明による効果は、次のようなものである。
線状光源は同じタイプのものを用いることが生産上有利であり、輝度の均一化にも有利であるが、この場合、線状光源を出射面の矩形の幅方向と平行に配列することが、線状光源の本数を削減することができるため好ましい。また、線状光源を同一平面内に等間隔に配置することで、本発明の課題である輝度ムラは、線状光源の配置に伴う周期的なものとなり、主面内で均一な光学性能を持つ光線方向制御手段での輝度ムラの解消は容易になる。また、線状光源は幅方向に平行に配置することで、高さ方向に配置するよりも部品点数を削減できる。
本願第5の発明による効果は、次のようなものである。
該照明装置は正面輝度が高く、正面方向の輝度分布が均一な照明装置であり、この照明装置の出射側に透過型表示素子を設けることにより、好ましい画像表示装置として利用できる。ここで、画像表示装置とは、照明装置と表示装置を組み合わせた表示モジュール、さらには、この表示モジュールを用いたテレビ、パソコンモニターなどの少なくとも画像表示機能を有する機器のことをいう。
図6は、本発明の照明装置に用いられる光線制御手段を有する部材を模式的に示した横断面図である。光線制御手段は、図6に示すように畝状の凸部8が形成されている面の裏面に微細凹凸7が設けられている。
前記微細凹凸7は、その表面の微細凹凸7の粗さが、中心線平均粗さRaが0.05<Ra<0.5μmで、かつ、十点平均粗さRzが0.5<Rz<5.0μmの範囲内とすることで、より好ましくは、中心線平均粗さRaが0.1<Ra<0.45μmで、かつ、十点平均粗さRzが0.7<Rz<3.0μmの範囲内とすることで、拡散光を少なくしかつ、良好な耐傷付き性が得られかつ、光学干渉縞の発生を防ぐことができる。中心線平均粗さRaが0.5μm以上か、または、十点平均粗さRzが5.0μm以上となると、拡散効果が大きくなりすぎるために、正面輝度が低下するため好ましくない。また、中心線平均粗さRaが0.05μm以下か、または、十点平均粗さRzが5.0μm以下となると、耐傷付き性が不足するばかりでなく、光学的干渉縞が目立ちやすくなり好ましくない。また出射面に微細な凹凸を設ける場合、凹凸面で屈折されることで、同様に凹凸によって正面方向への出光割合を増やす効果が低下する場合がある。得られる拡散性や輝度ムラ解消効果と正面輝度とのバランスから用いる用途に好ましい範囲に調整することができる。
ここで、上述で記載した中心線平均粗さRaおよび十点平均粗さRzは、JIS B 0601に準拠した方法にて測定した値を示す。
また、前記微細凹凸7の配列方式は、特に限定されず、周期的な配列であっても、光学的にランダムな配列であってもよい。微細凹凸7の配列がランダムな配列である場合、前記畝状の凸部8等との光学干渉をより効果的に抑制することができ、光学干渉縞の発生を抑制する効果が高く好ましい。
ランダムな凹凸の形成は、微粒子を分散させた溶液を主面に塗布することや、凹凸の形成された金型から転写することにより実現できる。
図2に、本発明の提供する照明装置の実施形態の例を示す。幅方向とそれ垂直な高さ方向とからなる矩形状の出射面を持つ照明装置であって、線状光源1は前記幅方向と高さ方向とに平行な1つの仮想平面内に、高さ方向と平行に、かつ幅方向に沿って配置されている。そして、前記幅方向と高さ方向とに平行な1つの仮想平面内に、高さ方向と平行に、前記線状光源1から出射面へ向けて、第二光線方向制御手段3を備える第二光線方向制御部材、第一光線方向制御手段4を備える第一光線方向制御部材の順に配置される。図2における拡散手段2は、本発明においては必ずしも必須ではないが、線状光源のイメージをより消去しやすくなる効果があり好適に用いられる。また、拡散手段2は後述するとおり、図2のような光拡散板には限定されないのは当然である。
第二光線方向制御手段3の好適な例としては、厚さ方向に垂直に主面が設けられた板状部材の主面の少なくとも一面に、長手方向が高さ方向に平行に複数配列した微小な畝状の凸部を有するものが挙げられる。
また、第一光線方向制御手段4の好適な例としては、厚さ方向に垂直に主面が設けられた板状部材の主面の少なくとも一面に、長手方向が幅方向に平行に複数配列した微小な畝状の凸部を有するものが挙げられる。
以下、光線方向制御手段が、上述の板状部材の主面に設けられた畝状の凸部によってなる場合の好適な形態を更に詳しく述べる。
前記、光線方向制御手段は、照明装置の線状光源側に位置する入射面および/または出光面側に位置する出射面に設けることができる。
前記、畝状の凸部の断面形状は、多角形、曲線、これらを組み合わせた形状などから選ぶことができる。多角形が三角形、台形などの比較的角の少ない形状であるとき、光線を特定の方向に制御しやすく、一方向の輝度を高めるのに好ましい。また、比較的角の多い多角形であるとき、光の出射方向を制御しつつ分散することができるので、均一性の高い出光を得ることができる。また、隣接する辺の角度を比較的広く取ることができるので、破損しにくく、好ましい。曲面であるときは、その上記均一性、破損しにくさなどの観点でさらに好ましい。好ましい曲面形状に特に制限はないが、略半円状、楕円状、放物線状、などで変曲点が実質的にない形状や、谷部付近で緩やかにカーブするウェーブ状の形状などが挙げられる。変曲点が少ない方が、光線方向の制御も容易で乱反射もおきにくい。逆に拡散性を高めるためには、変曲点を複数設けることもできる。
また、前記畝状の凸部は連続して配列するが、凸部の間に平坦部を設けてもよい。平坦部を設けることにより、金型の凸部が変形しにくい形状となるため、有利である。また、線状光源の直上での光が正面方向に出射されるため、線状光源の直上での輝度のみを上げるときに有利である。逆に、平坦部を持たない形状の場合には、凸部の斜面の傾きですべての光を制御できるため、正面方向への出光強度の分布が均一となる。
出光方向分布は、前記畝状の凸部の斜面角度分布によって決定される。従って、斜面角度分布の調整によって、例えば、正面輝度を面内で均一化することができるので、好適な面光源となる。また、第一光線方向制御手段は、高さ方向の光線方向を制御するので、長手方向が幅方向に平行に配置された線状光源の輝度ムラを緩和することができる。第一光線方向制御手段は、ランプイメージの原因となる線状光源からの直進光、つまり、小さい入射角で該第一光線方向制御手段へ入射する光を反射し、該第一光線方向制御手段へ大きい入射角で入射した光を透過することで輝度ムラが緩和される。なお、前記第一光線方向制御手段は、斜面角度分布によって第二光線方向制御手段への反射の割合を決めることができる。第一光線方向制御部材で反射した光は、第二光線方向制御部材に当たって透過および反射することで拡散性を増し、輝度ムラを更に緩和するとともに、幅方向の輝度均一性も高まる。
第一光線方向制御手段および/または第二光線方向制御手段である畝状の凸部形状を賦形する方法には制限はないが、押出成形、射出成形、紫外線硬化型樹脂を用いた2P成形(hoto olymerization Process)などが挙げられる。成形方法は凸部の大きさ、必要形状、量産性を考慮して適宜用いればよい。主面サイズが大きい場合は、押出成形が適している。
また、第一光線方向制御手段および/または第二光線方向制御手段である凸部が同じ断面形状であることが好ましい。第一光線方向制御手段の光学的性質は一様であるため、位置合わせが不要で、ディスプレイサイズや線状光源の本数や配置の変更にも即座に対応でき、生産性よく照明装置を製造することができる。
また、第一光線方向制御手段および/または第二光線方向制御手段が畝状凸部である場合、第一光線方向制御手段および第二光線方向制御手段は、光学部材の基材として用いられる材料を好ましく用いることができ、通常、透光性の熱可塑性樹脂が用いられる。例えば、(メタ)アクリル系樹脂、(メタ)アクリルスチレン系共重合樹脂、スチレン系樹脂、芳香族ビニル系樹脂、オレフィン系樹脂、エチレン酢酸ビニル系共重合樹脂、塩化ビニル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、ポリカーボネート、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アミド系樹脂、イミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。また基材となるフィルムやシート上に第一光線方向制御手段または第二光線方向制御手段を紫外線硬化樹脂により2P成形することも可能である。
本発明の第一光線方向制御手段および/または第二光線方向制御手段は、必要に応じて異なる複数の材料を用いて作ることもできる。例えば第一光線方向制御手段および/または第二光線方向制御手段である畝状凸部をフィルム上に成形した後、凸部を形成していないフィルム面に支持板を合わせて、光線方向制御部材とすることもできる。これは例えば凸部の形成に紫外線硬化樹脂を用いる場合は、凸部付近以外に汎用の透光性樹脂を用いることで高価な紫外線硬化樹脂の使用量を削減できる。
前記光拡散手段が板状部材に有り、第一光線方向制御手段および第二光線方向制御手段が板状構造物である時、これらは同じ板であってよい。
支持板を用いる場合などで、第一光線方向制御手段および/または第二光線方向制御手段の基材部分や第一光線方向制御手段および/または第二光線方向制御手段の線状光源側に配置される部材が屈折率の異なる複数種類の板となっても良い。
また本発明の第一光線方向制御手段および/または第二光線方向制御手段に対し、光拡散手段を設けることで、更に輝度の均一性を高めることができる。
光拡散手段としては、前記光線制御手段の畝状の凸部にシボやエンボスなどのランダムな凹凸を設ける方法、少量の光拡散剤を構造物の内部に分散させる方法、拡散シートを光制御部材の入射側および/または出射側に設ける方法、あるいはこれらを組み合わせた方法が挙げられる。
ランダムな凹凸の形成は、微粒子を分散させた溶液を主面に塗布することや、凹凸の形成された金型から転写することにより実現できる。出射面に微細な凹凸を設ける場合、凹凸面で屈折されることで、同様に凹凸によって正面方向への出光割合を増やす効果が低下する場合がある。凹凸の程度は算術平均荒さRaが3μm以下であることが好ましい。これより大きくなると、拡散効果が大きくなりすぎるために、正面輝度が低下する。得られる拡散性や輝度ムラ解消効果と正面輝度とのバランスから用いる用途に好ましい範囲に調整することができる。
光拡散剤を塗布する場合、出射面側に塗布することがより好ましい。光拡散剤としては、従来の光拡散板や拡散シートに用いられる無機微粒子や架橋有機微粒子を用いることができる。使用量は従来の一般的な光拡散板に比べて極少量で同等以上の拡散性が得られるとともに、透過性も非常に高い。
第一光線方向制御手段および第二光線方向制御手段の畝状凸部の高さは1μm〜500μmが望ましい。500μmより大きくなると、出射面を観察した際、畝方凸部が確認されやすくなるため、品位の低下を招く。また、1μmより小さくなると光の回折現象により着色が発生し品位の低下を生じる。
さらに、透過型液晶パネルを透過型表示素子として設けた本発明の画像表示装置においては、第二光線方向制御手段における高さ方向の畝状凸部の幅が、液晶の高さ方向画素ピッチの1/100〜1/1.5であることが好ましい。これより大きくなると第二光線方向制御部材と液晶パネルとの関係によりモアレが発生し、画質を大きく低下させる。
線状光源と第二光線方向制御手段との間に拡散手段を設けることで、更に輝度の均一性を高めることができる。
光拡散手段としては、光拡散剤を構造物の内部に分散させる方法、拡散シートを光制御部材の入射側および/または出射側に設ける方法、あるいはこれらを組み合わせた方法が挙げられる。得られる拡散性や輝度ムラ解消効果と正面輝度とのバランスから用いる用途に好ましい範囲に調整することができる。
前記拡散手段は、通常光学部材の基材として用いられる材料を好ましく用いることができ、通常、透光性の熱可塑性樹脂が用いられる。例えばメタ)アクリル系樹脂、(メタ)アクリルスチレン系共重合樹脂、スチレン系樹脂、芳香族ビニル系樹脂、オレフィン系樹脂、エチレン酢酸ビニル系共重合樹脂、塩化ビニル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、ポリカーボネート、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アミド系樹脂、イミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
前記拡散手段として光拡散剤を構造物の内部に分散させる方法をとった場合は、特に制限はないが、透明性樹脂100質量部に対し、好ましくは光拡散剤を0.01〜20質量部、さらに好ましくは0.1〜15質量部、より好ましくは0.3〜10質量部含有することができ、その含有量が、透明性樹脂100質量部に対して0.01質量部未満であると、光拡散性が十分でなく、また、20質量部を超えると、十分な全光線透過率が得ることができなくなり、また、強度も十分でない場合がある。
また、前記光拡散剤の粒子径は、その平均粒子径が1〜30μmの範囲であることが好ましく、2〜20μmの範囲であることがより好ましい。光拡散剤の平均粒子径が1μmより小さい場合には、これを透明性樹脂中に分散させて得られる光拡散性樹脂組成物は、短波長の光を選択的に散乱するため、透過光が黄色を帯びやすく好ましくない。一方、光拡散剤の平均粒子径が30μmを超えると、透明性樹脂中に分散させて得られる光拡散性樹脂組成物は、光拡散性が低下したり、光が樹脂を透過したときに光拡散剤が異物として目視されやすくなったりする場合があり好ましくない。光拡散剤の形状としては、楕円球状ないし球状にわたる形態であることが好ましく、球状であることがより好ましい。
前記光拡散剤としては、通常、基材の透明性樹脂と屈折率の異なる無機系および/または有機系の透明微粒子が用いられる。光拡散剤の屈折率と基材の屈折率との差については、その絶対値が、0.02以上であるのが光拡散性の観点から好ましく、また、0.15以下であるのが光透過性の観点から好ましい。なお、本発明においては、上記のように光拡散剤と基材との屈折率差を設けることにより、いわゆる内部拡散性を付与することができるが、光拡散剤を基材表面に浮き出させて表面凹凸を形成させることにより、いわゆる外部拡散性を付与することもできる。
無機系の光拡散剤としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、ガラス、タルク、マイカ、ホワイトカーボン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等が挙げられ、これらは脂肪酸等で表面処理が施されたものであっても良い。また、有機系光拡散剤としては、例えば、スチレン系重合体粒子、アクリル系重合体粒子、シロキサン系重合体粒子、フッ素系重合体粒子等が挙げられ、空気中での3質量%減少温度が250℃以上である高耐熱光拡散剤や、アセトンに溶解させたときのゲル分率が10%以上の架橋重合体粒子が好適に用いられる。これらの光拡散剤の内、シリカ、ガラス、アクリル系重合体粒子、シロキサン系重合体粒子を用いることが好ましく、アクリル系重合体粒子、シロキサン系重合体粒子を用いることがより好ましい。また、これらの光拡散剤は、必要に応じてその2種類以上を用いることができる。
第一光線方向制御手段もしくは第二光線方向制御手段もしくは拡散手段の何れかは板状部材であることが好ましく、さらに線状光源側に配置されている部材が板状部材であることがより好ましい。線状光源側の部材が板状部材であることで、機械的強度が増し、反り等による光学特性の低下を防ぐことができる。
本発明の線状光源と第二光線方向制御手段との間に設ける拡散手段が、板状部材に設けられる場合には、該板状部材の厚みは、好ましくは0.8〜10mm、より好ましくは1〜5mmである。シート厚みは薄い方が明るくでき、軽量化でき、かつ経済的であるが、0.8mm未満では光拡散板の機械的強度が不足となり、たわみなどの問題が生じ、一方、10mmを超えると製造が困難となる場合がある。
反射板6を線状光源の出射側とは反対側(背面)に配置することで、線状光源1から背面に向かう光や、第一光線方向制御手段や第二光線方向制御手段で反射して背面に向かう光がさらに出射側に反射されるので、光を有効利用できるため光利用効率が高くなる。
背面に幅方向および高さ方向に平行に配置した反射板6の反射率は95%以上であることが望ましい。線状光源1から背面に向かう光や、拡散手段2あるいは第一光線方向制御手段3で反射して背面に向かう光を更に出射側に反射することで、光を有効に利用できるため光利用効率が高くなる。反射板の材質としては、アルミニウム、銀、ステンレスなどの金属箔、白色塗装、発泡PET樹脂などが挙げられる。反射板は反射率が高いものが光利用効率を高める上で好ましい。この観点から、銀、発泡PET樹脂などが好ましい。また、光を拡散反射するものが、出射光の均一性を高める上で好ましい。この観点から発泡PET樹脂などが好ましい。
第一光線方向制御手段の入射面側および/または出射面側、第二光線手段の入射面側および/または出射面側に光拡散機能を有する光拡散シートを設けても良い。光拡散シートによる拡散により、より均一な正面輝度分布を得ることができる。
なお、本発明の画像表示装置としては、照明装置上に透過型の液晶表示素子を用いる等の方法により実現され、特に制限はないが、透過型表示装置としては透過型液晶パネルが挙げられ、表示面の輝度均一性に優れる画像表示装置を得ることができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明に用いる各種板状部材の作製に使用した押出装置の構成は、以下の通りである。
第1の押出機(内部層用):スクリュー径65mm(L/D=28)、単軸、ベント付き(SE65CVA;東芝機械(株))。
第2の押出機(表層用):スクリュー径50mm(L/D=30)、単軸、ベント付き(UT−50−HS;プラスチック工学研究所(株))。
フィードブロック
ダイ:Tダイ、リップ幅1000mm、リップ間隔5mm。
ロール:ポリシングロール3本、縦型。
(拡散手段:光拡散板の作製)
線状光源と前記第二光線方向制御手段との間の拡散手段として使用した光拡散板は、以下のようにして作製した。
(1)メタクリルスチレン系共重合樹脂ペレット(TX−800S:電気化学工業株式会社製、屈折率1.549))と、シロキサン系重合体粒子(トスパール120:GE東芝シリコーン株式会社社製、屈折率:1.420)1.0質量%と紫外線吸収剤である2−(5−メチルー2ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール0.1質量%とをヘンシェルミキサーで混合後、押出機を用いて溶融混練し、押出樹脂温度235℃にて、幅1000mm、厚み2mmの光拡散板(P−1)を得た。
(透明基板の作製)
(1)メタクリルスチレン系共重合樹脂ペレット(TX−800S:電気化学工業株式会社製、屈折率1.549))を第1の押出機を用いて溶融混練し、押出樹脂温度235℃にて、幅1000mm、厚み2mmの透明基板(A−1)を作製した。
(2)メタクリルスチレン系共重合樹脂ペレット(TX−800S:電気化学工業株式会社製、屈折率1.549))を第1の押出機を用いて溶融混練し、別に、メタクリルスチレン系共重合樹脂ペレット(TX−800S:電気化学工業株式会社製、屈折率1.549))とメタクリルスチレン系重合体粒子(MSX−8V:積水化成品工業(株)社製、数平均粒子径8μm、CV値39%、屈折率1.550)7質量%、紫外線吸収剤である2−(5−メチル−2ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール0.1質量%とをヘンシェルミキサーで混合後、第2の押出機を用いて溶融混練し、第1および第2の押出機とダイスとの間に設けられたアダプター内で両者を合流させ、押出樹脂温度235℃にて、幅1000mm、厚み2mm、表層厚み100.3μmの表層に微細凹凸を有する透明基板(A−2)を作製した。
(3)メタクリルスチレン系共重合樹脂ペレット(TX−800S:電気化学工業株式会社製、屈折率1.549))を第1の押出機を用いて溶融混練し、別に、メタクリルスチレン系共重合樹脂ペレット(TX−800S:電気化学工業株式会社製、屈折率1.549))とメタクリルスチレン系重合体粒子(MSX−8V:積水化成品工業(株)社製、数平均粒子径8μm、CV値39%、屈折率1.550)2質量%、紫外線吸収剤である2−(5−メチル−2ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール0.1質量%とをヘンシェルミキサーで混合後、第2の押出機を用いて溶融混練し、それぞれの押出機とダイスとの間に設けられたアダプター内で両者を合流させ、押出樹脂温度235℃にて、幅1000mm、厚み2mm、表層厚み95.2μmの表層に微細凹凸を有する透明基板(A−3)を作製した。
(4)メタクリルスチレン系共重合樹脂ペレット(TX−800S:電気化学工業株式会社製、屈折率1.549))を第1の押出機を用いて溶融混練し、別に、メタクリルスチレン系共重合樹脂ペレット(TX−800S:電気化学工業株式会社製、屈折率1.549))とメタクリルスチレン系重合体粒子(MSX−8V:積水化成品工業(株)社製、数平均粒子径8μm、CV値39%、屈折率1.550)0.3質量%とをヘンシェルミキサーで混合後、第2の押出機を用いて溶融混練し、第1および第2の押出機とダイスとの間に設けられたアダプター内で両者を合流させ、押出樹脂温度235℃にて、幅1000mm、厚み0.5mm、表層厚み50.4μmの表層に微細凹凸を有する透明基板(A−4)を作製した。
(5)メタクリルスチレン系共重合樹脂ペレット(TX−800S:電気化学工業株式会社製、屈折率1.549))を第1の押出機を用いて溶融混練し、別に、メタクリルスチレン系共重合樹脂ペレット(TX−800S:電気化学工業株式会社製、屈折率1.549))とメタクリルスチレン系重合体粒子(MSX−8V:積水化成品工業(株)社製、数平均粒子径8μm、CV値39%、屈折率1.550)0.5質量%とをヘンシェルミキサーで混合後、第2の押出機を用いて溶融混練し、第1および第2の押出機とダイスとの間に設けられたアダプター内で両者を合流させ、押出樹脂温度235℃にて、幅1000mm、厚み0.5mm、表層厚み68.4μmの表層に微細凹凸を有する透明基板(A−5)を作製した。
(光線方向制御手段の作製)
光入射面に平坦である面が形成され、出光面に楕円形状が形成されることを特徴とする光線方向制御手段を有する部材は、以下のようにして作製した。
先ず、単位凸部幅P1=80μmの楕円弧状断面の溝を有する雌金型を切削加工により作製した。
先ず、単位凸部の断面形状が
y=0.139−8.33x2/(1+(1−38.9x21/2)(−0.4≦x≦0.4(mm))
で表されるシリンドリカル状の溝を有する雌金型を切削加工により作製した。ここでxは線状光源と直交する座標であり、yは凸部底部からの高さである。レンズ形状は金型表面に対し対称形状とし、深さも面内で一定とした。次に金型から、紫外線硬化樹脂で厚さ0.4mmのポリカーボネートフィルム表面上にレンズ形状をそれぞれ成形し、凸形状のレンズが形成された光線方向制御手段を有する部材(B−1)を得た。
(2)上述の作製法によって得られた凸形状のレンズが形成された光線方向制御手段を有する部材(B−1)のレンズを形成していない面を上述の押出成形によって得られた透明基板(A−2)の片面に貼り合わせて、凸形状のレンズが形成され、Ra=0.36μm、Rz=2.3μmである微細凹凸を持つ光線方向制御手段を有する部材(B−2)を得た。
(3)上述の作製法によって得られた凸形状のレンズが形成された光線方向制御手段を有する部材(B−1)のレンズを形成していない面を上述の押出成形によって得られた透明基板(A−3)の片面に貼り合わせて、凸形状のレンズが形成され、Ra=0.33μm、Rz=1.9μmである微細凹凸を持つ光線方向制御手段を有する部材(B−3)を得た。
(4)上述の作製法によって得られた凸形状のレンズが形成された光線方向制御手段を有する部材(B−1)のレンズを形成していない面を上述の押出成形によって得られた透明基板(A−1)の片面に貼り合わせ、光線方向制御手段を有する部材(B−4)‘を得た。前記(B−3)’のレンズを形成していない面をサンドブラスト加工により、Ra=0.42μm、Rz=1.9μmである微細凹凸を持つ光線方向制御手段を有する部材(B−4)を得た。
(5)上述の作製法によって得られた凸形状のレンズが形成された光線方向制御手段を有する部材(B−1)のレンズを形成していない面を上述の押出成形によって得られた透明基板(A−4)の片面に貼り合わせて、凸形状のレンズが形成され、Ra=0.21μm、Rz=0.80μmである微細凹凸を持つ光線方向制御手段を有する部材(B−5)を得た。
(6)上述の作製法によって得られた凸形状のレンズが形成された光線方向制御手段を有する部材(B−1)のレンズを形成していない面を上述の押出成形によって得られた透明基板(A−5)の片面に貼り合わせて、凸形状のレンズが形成され、Ra=0.30μm、Rz=1.2μmである微細凹凸を持つ光線方向制御手段を有する部材(B−6)を得た。
(7)上述の作製法によって得られた凸形状のレンズが形成された光線方向制御手段を有する部材(B−1)のレンズを形成していない面を上述の押出成形によって得られた透明基板(A−1)の片面に貼り合わせて、凸形状のレンズが形成された光線方向制御手段を有する部材(B−7)を得た。
(8)上述の作製法によって得られた凸形状のレンズが形成された光線方向制御手段を有する部材(B−1)のレンズを形成していない面を上述の押出成形によって得られた透明基板(A−1)の片面に貼り合わせ、更に光拡散シート(きもと株式会社製 商品名“ライトアップ”100DX2)の凹凸の形成していない面を前記透明基板(A−1)のもう一方の面に貼り合わせて、凸形状のレンズが形成され、拡散シート:“ライトアップ”100DX2が有するRa=3.1μm、Rz=16.4μmである微細凹凸を持つ光線方向制御手段を有する部材(B−8)を得た。
(9)上述の作製法によって得られた凸形状のレンズが形成された光線方向制御手段を有する部材(B−1)のレンズを形成していない面を上述の押出成形によって得られた透明基板(A−1)の片面に貼り合わせ、更に光拡散シート(きもと株式会社製 商品名“ライトアップ”100LSE)の凹凸の形成していない面を前記透明基板(A−1)のもう一方の面に貼り合わせて、凸形状のレンズが形成され、拡散シート:“ライトアップ”100LSEが有するRa=1.18μm、Rz=18.87μmである微細凹凸を持つ光線方向制御手段を有する部材(B−9)を得た。
(10)上述の作製法によって得られた凸形状のレンズが形成された光線方向制御手段を有する部材(B−1)のレンズを形成していない面を上述の押出成形によって得られた透明基板(A−1)の片面に貼り合わせ、更に光拡散シート(恵和株式会社製 商品名“オパルス”BS−510)の凹凸の形成していない面を前記透明基板(A−1)のもう一方の面に貼り合わせて、凸形状のレンズが形成され、拡散シート:“オパルス”BS−510が有するRa=1.1μm、Rz=6.1μmである微細凹凸を持つ光線方向制御手段を有する部材(B−10)を得た。
(11)上述の作製法によって得られた凸形状のレンズが形成された光線方向制御手段を有する部材(B−1)のレンズを形成していない面を上述の押出成形によって得られた透明基板(A−1)の片面に貼り合わせ、更に光拡散シート(恵和株式会社製 商品名“オパルス”PBS−070H)の凹凸の形成していない面を前記透明基板(A−1)のもう一方の面に貼り合わせて、凸形状のレンズが形成され、拡散シート:“オパルス” PBS−070Hが有するRa=1.4μm、Rz=6.6μmである微細凹凸を持つ光線方向制御手段を有する部材(B−11)を得た。
(12)上述の作製法によって得られた凸形状のレンズが形成された光線方向制御手段を有する部材(B−1)のレンズを形成していない面を上述の押出成形によって得られた透明基板(A−1)の片面に貼り合わせ、更に光拡散シート(恵和株式会社製 商品名“ライトアップ”125TL2)の凹凸の形成していない面を前記透明基板(A−1)のもう一方の面に貼り合わせて、凸形状のレンズが形成され、拡散シート“ライトアップ” 125TL2が有するRa=0.66μm、Rz=3.2μmである微細凹凸を持つ光線方向制御手段を有する部材(B−12)を得た。
(13)上述の作製法によって得られた凸形状のレンズが形成された光線方向制御手段を有する部材(B−1)のレンズを形成していない面を光拡散シート(きもと株式会社製 商品名“ライトアップ”188DX2)の凹凸の形成していない面に貼り合わせて、凸形状のレンズが形成され、拡散シート:“ライトアップ”188DX2が有するRa=2.8μm、Rz=14.9μmである微細凹凸を持つ光線方向制御手段を有する部材(B−13)を得た。
(14)上述の作製法によって得られた凸形状のレンズが形成された光線方向制御手段を有する部材(B−1)のレンズを形成していない面を光拡散シート(きもと株式会社製 商品名“ライトアップ”125TL2)の凹凸の形成していない面に貼り合わせて、凸形状のレンズが形成され、拡散シート:“ライトアップ”125TL2が有するRa=0.77μm、Rz=3.6μmである微細凹凸を持つ光線方向制御手段を有する部材(B−14)を得た。
(1)輝度の測定
成形試験片の輝度および視野角は、次のような照明装置を用いて下記配置・方法で測定した。
照明装置:市販の液晶テレビセット(Polyvision社製 27“WLCD−TV N3272)のバックライト装置を用いた。
測定配置:照明装置に後述する実施例、比較例記載のそれぞれの部材を配置し、回転ステージ上に固定設置し、更に前記照明装置に配置した部材の最表面(出射光側)から500mm離れた位置に輝度計(BM−5A;株式会社トプコン製)を固定した。
測定方法:照明装置の中心点と輝度計を結んだ線を中心線とし、該中心線に対して垂直方向に該照明装置の出射面を固定し、該角度を0度とした。この状態の輝度を測定し、中心輝度とした。
(2)明るさの評価
上記輝度を測定時、前記照明装置に配置した部材の最表面(出射光側)の角度0度における輝度値を用いて、下記のように記号○、×で評価した。
〇:10000cd/m以上であるもの
×:10000cd/m未満であるもの
(4)光源イメージの消失状況
上記輝度を測定時、前記照明装置に配置した部材の最表面(出射光側)を目視にて光源イメージの消失状況を観察し、下記のように記号○、△、×で評価した。
〇:光源イメージが消失したもの
△:光源イメージがぼやけたもの
×:光源形状が、はっきり認識できるもの
(5)耐傷付き性の評価
成形試験片の耐傷付き性は、次のような照明装置を用いて下記配置・方法で測定した。
照明装置:市販の液晶テレビセット(Polyvision社製 27“WLCD−TV N3272)のバックライト装置を用いた。
測定配置:照明装置に後述する実施例、比較例記載のそれぞれの部材を配置し、振動試験装置(VS−2000;IMV株式会社製)に固定設置した。
振動条件:
振動加振力:正弦波9.8kgfrms(96Nrms
振動数:300Hz
振動方向:照明装置の幅、高さ、厚さ方向それぞれ
振動時間:照明装置の幅、高さ、厚さ方向それぞれに対し、30min
評価方法:前記振動条件にて前記成形試験片を組み込んだ照明装置に振動を加えた後、照明装置の光源を点灯させ、傷の視認性を目視にて観察し、下記のように○、×で評価した。
〇:傷が視認されないもの
×:傷が、はっきり認識できるもの
(使用したバックライト装置の構成)
本実施例、比較例の照明装置として、市販の液晶テレビセット(Polyvision社製 27インチワイドLCD−TV N3272)のバックライト装置を用いた。つまり、光源Cならびに反射板Dは、前記バックライト装置に具備されていたものをそのまま用いた。
前記照明装置の構成は、図2の略図で示される。図示していない前記照明装置の詳細を以下に記載する。幅方向の長さ:620mm、高さ方向の長さ:355mm、幅方向と高さ方向に垂直な厚さ方向の長さ:18mmであった。前記バックライト装置の出射側の開口部に対向する位置にある底部を覆うように、白色の反射板6が具備されていた。
前記、反射板6の出射側に2.5mmの間隔をおいて、該反射板と平行に線状光源1を配置してあった。線状光源1としては、直径3mm、長さ625mmの16本の冷陰極管を、長手方向は高さ方向に平行に幅方向に沿って24mmずつの間隔をおいて配置してあった。
(実施例1)
まず、図3に示すように第一光線方向制御手段4として、上記で得られた凸形状のレンズおよび微細凹凸が形成された光線方向制御手段を有する部材(B−2)を凸形状のレンズが形成された面を線状光源1側と反対に向け、前記バックライトの出射面側へ線状光源1である冷陰極管の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略平行する方向に設置した。
次に図3に示すようにその上に拡散手段5(光拡散シート;恵和株式会社製 商品名“オパルス”BS−042)を重ね合わせた。
評価結果を表1に示す。Ra=0.33μm、Rz=1.9μmである微細凹凸と線状光源の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略平行する方向に配置した第一光線方向制御部材を用いたことで、測定輝度は高い値を維持しつつ、光源イメージの消失は、微細凹凸をつけていない光線方向制御手段を用いた結果(後述の参考例1記載)より良好となり、かつ、耐傷付き性は、良好であった。
(実施例2)
図3に示すように第一光線方向制御手段4として、上記で得られた凸形状のレンズおよび微細凹凸が形成された光線方向制御手段を有する部材(B−3)を用いる以外は、前記実施例1と同様に各部材を設置した。
評価結果を表1に示す。Ra=0.36μm、Rz=2.3μmである微細凹凸と線状光源の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略平行する方向に配置した第一光線方向制御部材を用いたことで、測定輝度は高い値を維持しつつ、光源イメージの消失は、微細凹凸をつけていない光線方向制御手段を用いた結果(後述の参考例1記載)より良好となり、かつ、耐傷付き性は、良好であった。
(実施例3)
図3に示すように第一光線方向制御手段4として、上記で得られた凸形状のレンズおよび微細凹凸が形成された光線方向制御手段を有する部材(B−4)を用いる以外は、前記実施例1と同様に各部材を設置した。
評価結果を表1に示す。Ra=0.42μm、Rz=1.9μmである微細凹凸と線状光源の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略平行する方向に配置した第一光線方向制御部材を用いたことで、測定輝度は高い値を維持しつつ、光源イメージの消失は、微細凹凸をつけていない光線方向制御手段を用いた結果(後述の参考例1記載)より良好となり、かつ、耐傷付き性は、良好であった。
(実施例4)
上記で得られた拡散手段2(光拡散板)(P−1)を前記バックライトの出射面側へ配置し、図4に示すようにその上に拡散手段5(光拡散シート;恵和株式会社製 商品名“オパルス”BS−042)を重ね合わせた。
次に、図4に示すようにその上に第二光線方向制御手段3を配置した。前記第二光線方向制御手段3として、凸形状のレンズおよび微細凹凸が形成された光線方向制御手段を有する部材(B−5)を凸形状のレンズが形成された面を線状光源1側と反対に向け、前記拡散手段2(光拡散板)(P−1)の上に線状光源1である冷陰極管の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略直交する方向に設置した。
さらに、図4に示すようにその上に第一光線方向制御手段4を配置した。前記第一光線方向制御手段4として、凸形状のレンズおよび微細凹凸が形成された光線方向制御手段を有する部材(B−5)を凸形状のレンズが形成された面を線状光源1側と反対に向け、前記第二光線方向制御手段3の上に線状光源1である冷陰極管の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略平行となる方向に設置した。
評価結果を表1に示す。Ra=0.21μm、Rz=0.6μmである微細凹凸を有し、線状光源の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略直交する方向に配置した第二光線方向制御手段とRa=0.21μm、Rz=0.6μmである微細凹凸を有し、線状光源の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略直交する方向に配置した第一光線方向制御部材とを組み合わせ、かつ、線状光源と前記第一光線方向制御手段との間に拡散手段を有する光拡散板(P−1)と組み合わせた時、測定輝度は高い値であり、光源イメージは消失した。また、第一光線方向制御手段および第二光線方向制御手段に形成されているRa=0.21μm、Rz=0.6μmである微細凹凸により、前述のように第二光線方向制御手段と第一光線方向制御手段とを組み合わせても干渉縞は視認されなかった。
(実施例5)
図4に示すように第一光線方向制御手段4、および、第二光線方向制御手段3として、上記で得られた凸形状のレンズおよび微細凹凸が形成された光線方向制御手段を有する部材(B−6)を用いる以外は、前記実施例4と同様に各部材を設置した。
評価結果を表1に示す。Ra=0.30μm、Rz=1.2μmである微細凹凸を有し、線状光源の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略直交する方向に配置した第二光線方向制御手段とRa=0.30μm、Rz=1.2μmである微細凹凸を有し、線状光源の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略直交する方向に配置した第一光線方向制御部材とを組み合わせ、かつ、線状光源と前記第一光線方向制御手段との間に拡散手段を有する光拡散板(P−1)と組み合わせた時、測定輝度は高い値であり、光源イメージは消失した。また、第一光線方向制御手段および第二光線方向制御手段に形成されているRa=0.30μm、Rz=1.2μmである微細凹凸により、前述のように第二光線方向制御手段と第一光線方向制御手段とを組み合わせても干渉縞は視認されなかった。
(参考例1)
まず、図3に示すように第一光線方向制御手段4として、上記で得られた凸形状のレンズおよび微細凹凸が形成された光線方向制御手段を有する部材(B−7)を凸形状のレンズが形成された面を線状光源1側と反対に向け、前記バックライトの出射面側へ線状光源1である冷陰極管の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略平行する方向に設置した。
次に図3に示すようにその上に拡散手段5(光拡散シート;恵和株式会社製 商品名“オパルス”BS−042)を重ね合わせた。
評価結果を表1に示す。線状光源の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略平行する方向に配置した第一光線方向制御部材を用いたことで、測定輝度は高い値であり、光源イメージは、ほやけた程度に消失した。また、耐傷付き性は、不良であった。
(比較例1)
図3に示すように第一光線方向制御手段4として、上記で得られた凸形状のレンズおよび微細凹凸が形成された光線方向制御手段を有する部材(B−8)を用いる以外は、前記実施例1と同様に各部材を設置した。
評価結果を表1に示す。Ra=3.1μm、Rz=16.4μmである微細凹凸と線状光源の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略平行する方向に配置した第一光線方向制御部材を用いたことで、測定輝度が低下しており、かつ、光源イメージははっきり見え、照明装置として好ましくなかった。
(比較例2)
図3に示すように第一光線方向制御手段4として、上記で得られた凸形状のレンズおよび微細凹凸が形成された光線方向制御手段を有する部材(B−9)を用いる以外は、前記実施例1と同様に各部材を設置した。
評価結果を表1に示す。Ra=1.2μm、Rz=18.9μmである微細凹凸と線状光源の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略平行する方向に配置した第一光線方向制御部材を用いたことで、測定輝度が低下しており、かつ、光源イメージははっきり見え、照明装置として好ましくなかった。
(比較例3)
図3に示すように第一光線方向制御手段4として、上記で得られた凸形状のレンズおよび微細凹凸が形成された光線方向制御手段を有する部材(B−10)を用いる以外は、前記実施例1と同様に各部材を設置した。
評価結果を表1に示す。Ra=1.1μm、Rz=6.1μmである微細凹凸と線状光源の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略平行する方向に配置した第一光線方向制御部材を用いたことで、測定輝度が低下しており、かつ、光源イメージははっきり見え、照明装置として好ましくなかった。
(比較例4)
図3に示すように第一光線方向制御手段4として、上記で得られた凸形状のレンズおよび微細凹凸が形成された光線方向制御手段を有する部材(B−11)を用いる以外は、前記実施例1と同様に各部材を設置した。
評価結果を表1に示す。Ra=1.4μm、Rz=6.6μmである微細凹凸と線状光源の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略平行する方向に配置した第一光線方向制御部材を用いたことで、測定輝度が低下しており、照明装置として好ましくなかった。
(比較例5)
図3に示すように第一光線方向制御手段4として、上記で得られた凸形状のレンズおよび微細凹凸が形成された光線方向制御手段を有する部材(B−12)を用いる以外は、前記実施例1と同様に各部材を設置した。
評価結果を表1に示す。Ra=0.66μm、Rz=3.2μmである微細凹凸と線状光源の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略平行する方向に配置した第一光線方向制御部材を用いたことで、測定輝度が低下しており、照明装置として好ましくなかった。
(比較例6)
図4に示すように第一光線方向制御手段4、および、第二光線方向制御手段3として、上記で得られた凸形状のレンズおよび微細凹凸が形成された光線方向制御手段を有する部材(B−1)を用いる以外は、前記実施例4と同様に各部材を設置した。
評価結果を表1に示す。線状光源の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略直交する方向に配置した第二光線方向制御手段と線状光源の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略直交する方向に配置した第一光線方向制御部材とを組み合わせ、かつ、線状光源と前記第一光線方向制御手段との間に拡散手段を有する光拡散板(P−1)と組み合わせた時、測定輝度は高い値であり、光源イメージは消失した。ただし、前述のように第二光線方向制御手段と第一光線方向制御手段とを組み合わせた時、干渉縞が発生し、照明装置として好ましくなかった。また、耐傷付き性は、不良であった。
(比較例7)
図4に示すように第一光線方向制御手段4、および、第二光線方向制御手段3として、上記で得られた凸形状のレンズおよび微細凹凸が形成された光線方向制御手段を有する部材(B−13)を用いる以外は、前記実施例4と同様に各部材を設置した。
評価結果を表1に示す。Ra=2.8μm、Rz=14.9μmである微細凹凸を有し、線状光源の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略直交する方向に配置した第二光線方向制御手段とRa=2.8μm、Rz=14.9μmである微細凹凸を有し、線状光源の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略直交する方向に配置した第一光線方向制御部材とを組み合わせ、かつ、線状光源と前記第一光線方向制御手段との間に拡散手段を有する光拡散板(P−1)と組み合わせたことで、測定輝度が低下しており、かつ、光源イメージははっきり見え、照明装置として好ましくなかった。
(比較例8)
図4に示すように第一光線方向制御手段4、および、第二光線方向制御手段3として、上記で得られた凸形状のレンズおよび微細凹凸が形成された光線方向制御手段を有する部材(B−14)を用いる以外は、前記実施例4と同様に各部材を設置した。
評価結果を表1に示す。Ra=0.77μm、Rz=3.6μmである微細凹凸を有し、線状光源の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略直交する方向に配置した第二光線方向制御手段とRa=0.77μm、Rz=3.6μmである微細凹凸を有し、線状光源の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略直交する方向に配置した第一光線方向制御部材とを組み合わせ、かつ、線状光源と前記第一光線方向制御手段との間に拡散手段を有する光拡散板(P−1)と組み合わせたことで、光源イメージははっきり見え、照明装置として好ましくなかった。また、測定輝度は10000cd/mを超えていたものの、図4に示す同様の部材構成をもつ実施例4、および、実施例5と比較すると低下が大きかった。
(比較例9)
上記で得られた拡散手段2(光拡散板)(P−1)を前記バックライトの出射面側へ配置し、図5に示すようにその上に拡散手段5(光拡散シート;恵和株式会社製 商品名“オパルス”BS−042)を重ね合わせた。
次に、図5に示すようにその上に第二光線方向制御手段3を配置した。前記第二光線方向制御手段3として、プリズムシート(3M株式会社製 商品名“BEFIII−10T”)をプリズムが形成された面を線状光源1側と反対に向け、前記プリズムシートの上に線状光源1である冷陰極管の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略直交する方向に設置した。
さらに、図5に示すようにその上に第二光線方向制御手段4を配置した。前記第二光線方向制御手段4として、プリズムシート(3M株式会社製 商品名“BEFIII−10T”)をプリズムが形成された面を線状光源1側と反対に向け、前記第一方向制御手段3の上に線状光源1である冷陰極管の長手方向と凸形状のレンズ稜線が略平行となる方向に設置した。
評価結果を表1に示す。線状光源の長手方向とプリズム稜線が略直交する方向に配置した第二光線方向制御手段と線状光源の長手方向とプリズム稜線が略平行となる方向に配置した第一光線方向制御部材とを組み合わせ、かつ、線状光源と前記第二光線方向制御手段との間に拡散手段を有する光拡散板(P−1)と組み合わせた時、測定輝度は非常に高い値であったが、斜めから観察した時輝度の低下が著しく、照明装置として好ましくなかった。また、前述のように第二光線方向制御手段と第一光線方向制御手段とを組み合わせた時、干渉縞が発生し、照明装置として好ましくなかった。また、耐傷付き性は、不良であった。
本発明の照明装置は、各種面照明装置、照明看板、各種ディスプレイ、液晶ディスプレイ用バックライト装置などに用いることができ、特に液晶ディスプレイ用バックライト装置として好適に利用されるものである。
従来の直下方式の照明装置の概略図である。 本発明の照明装置の好適な例の概略図である。 実施例1〜3、比較例1〜5、および参考例1に係る液晶表示装置用バックライト装置の斜め上から見た構成図である。 実施例4、5および比較例6〜8に係る液晶表示装置用バックライト装置の斜め上から見た構成図である。 比較例9に係る液晶表示装置用バックライト装置の斜め上から見た構成図である。 本発明の一実施態様である光線制御手段を有する部材を模式的に示した横断面図である。
符号の説明
1 線状光源
2 拡散手段(光拡散板)
3 第一光線方向制御手段
4 第二光線方向制御手段
5 拡散手段(光拡散シート)
6 反射板
7 微細凹凸
8 畝状の凸部

Claims (5)

  1. 互いに垂直に交わる幅、高さ、厚さを持つ略直方体状の照明装置であって、
    前記幅、高さ、厚さの値はこの順に大きく、
    厚さ方向出射側に向けて、線状光源、第一光線方向制御手段の順に備えており、
    前記線状光源は、全領域に渡り複数平行に配列しており、
    前記第一光線方向制御手段は、長手方向が幅方向に平行な複数の畝状の凸部よりなっており、
    かつ、前記第一光線方向制御手段に形成されている複数の畝状の凸部が形成されている面の裏面は、中心線平均粗さRaが0.05<Ra<0.5μmで、かつ、十点平均粗さRzが0.5<Rz<5.0μmの粗さの微細凹凸を有することを特徴とする照明装置。
  2. 前記線状光源と前記第一光線方向制御手段との間に第二光線方向制御手段を備え、
    前記第二光線方向制御手段は、長手方向が高さ方向に平行な複数の畝状の凸部よりなっており、かつ、前記第二光線方向制御手段に形成されている複数の畝状の凸部が形成されている面の裏面に中心線平均粗さRaが0.05<Ra<0.5μmで、かつ、十点平均粗さRzが0.5<Rz<5.0μmの粗さの微細凹凸を有することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記第一光線方向制御手段および第二光線方向制御手段の畝状凸部の長手方向に垂直な断面形状が互いに略同一であることを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
  4. 前記複数の線状光源が、前記照明装置の幅方向に平行かつ幅方向の略全域に渡るように配置され、高さ方向に沿って配列されていることを特徴とする請求項1または請求項3に記載の照明装置。
  5. 請求項1、請求項3、または、請求項4に記載の照明装置に対し、前記第一光線方向制御手段が設けられた面の側に該面を覆うように透過型表示素子を備えることを特徴とする画像表示装置。
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