JP2009121561A - 流体伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】適正な作動油温度に基づいて適正に駆動力の伝達を行うことができる流体伝達装置を提供する。
【解決手段】作動油供給系2に設けられ係合部3kを解放状態とすることで該作動油供給系2から供給される作動油を介して駆動源10が発生する駆動力を伝達可能であると共に、係合部3kを係合状態とすることで作動油を介さずに駆動力を伝達可能な流体伝達手段3と、作動油供給系2を流動する作動油の流動方向を判定する流動方向判定手段110と、流動方向判定手段110によって判定された作動油の流動方向に基づいて、流体伝達手段3から導出された作動油の温度である導出側作動油温度を検出する温度検出手段100と、温度検出手段100により検出された導出側作動油温度に基づいて係合部3kを制御する制御手段4とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体伝達装置に関し、特に、作動油を介して駆動源が発生する駆動力を伝達可能であると共に、係合部を係合状態とすることで作動油を介さずに駆動力を伝達可能な流体伝達装置に関するものである。
従来、車両などに搭載される自動変速機は、発進停止などの運転状態の変化の移行を円滑に行うため、例えば、トルクコンバータなどの流体伝達手段を備えた流体伝達装置が使用されているものがある。流体伝達手段としてのトルクコンバータは、作動油を媒体として内燃機関などの駆動源が発生する駆動力を変速機へ伝達すると共に、例えば定常運転状態においてクラッチなどを媒体として入力軸の駆動力を直接出力軸に伝達するロックアップクラッチ機構を備えたものがある。このトルクコンバータは、クラッチにより入力軸と出力軸とを係合することで、作動油を介さずに入力軸から出力軸に直接駆動力が伝達されるため、作動油を媒体として駆動力が出力軸に伝達されるより燃費の向上を図ることができる。
例えば、特許文献1に記載されている車両用変速機の作動監視装置では、流体伝達手段としてのトルクコンバータの導出口付近に作動油の温度を検出する温度センサを設け、導入口を介してトルクコンバータに導入され導出口を介して導出された作動油の温度をこの温度センサにより検出し、この作動油の導出側温度が予め設定された所定温度以上に上昇した際にクラッチを係合状態としている。
特許第3670420号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載されている車両用変速機の作動監視装置では、例えば、トルクコンバータを搭載した車両の運転状態に応じてトルクコンバータに供給される作動油の流動方向が変動し、例えば、作動油が導出口を介してトルクコンバータに導入され導入口を介して導出された場合、導出口付近に設けられた温度センサでは、作動油の導出側温度を正確に検出することができないおそれがある。この結果、作動油の温度を適正に検出することができないため、例えば、クラッチの係合時期に遅れが出るなどして運転状態に応じた適正な駆動力の伝達を行うことができないおそれがあった。
そこで本発明は、適正な作動油温度に基づいて適正に駆動力の伝達を行うことができる流体伝達装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明による流体伝達装置は、作動油供給系に設けられ係合部を解放状態とすることで該作動油供給系から供給される作動油を介して駆動源が発生する駆動力を伝達可能であると共に、前記係合部を係合状態とすることで前記作動油を介さずに前記駆動力を伝達可能な流体伝達手段と、前記作動油供給系を流動する前記作動油の流動方向を判定する流動方向判定手段と、前記流動方向判定手段によって判定された前記作動油の流動方向に基づいて、前記流体伝達手段から導出された前記作動油の温度である導出側作動油温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段により検出された前記導出側作動油温度に基づいて前記係合部を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
請求項2に係る発明による流体伝達装置では、前記流体伝達手段は、前記駆動力が伝達される入力側回転体と、前記入力側回転体に伝達された駆動力が伝達される出力側回転体と、クラッチを介して仕切られたクラッチ係合側油室とクラッチ解放側油室との差圧に応じて前記入力側回転体と前記出力側回転体とを係合する前記係合状態と前記入力側回転体と前記出力側回転体との係合を解除する前記解除状態とに切り替え可能な前記係合部とを有し、前記作動油供給系は、前記流体伝達手段に供給される前記作動油が前記流体伝達手段の第1導出入口から前記クラッチ解放側油室に導入され前記流体伝達手段の第2導出入口から導出される第1流動方向と、前記第2導出入口から前記クラッチ係合側油室に導入され前記第1導出入口から導出される第2流動方向とに流動可能であり、前記温度検出手段は、前記第1導出入口から導出入される前記作動油の温度を検出する第1温度検出手段と、前記第2導出入口から導出入される前記作動油の温度を検出する第2温度検出手段とを有することを特徴とする。
請求項3に係る発明による流体伝達装置では、前記温度検出手段は、前記流動方向判定手段によって判定された前記作動油の流動方向が前記第1流動方向である場合に前記第2温度検出手段により前記導出側作動油温度を検出し、前記流動方向判定手段によって判定された前記作動油の流動方向が前記第2流動方向である場合に前記第1温度検出手段により前記導出側作動油温度を検出することを特徴とする。
請求項4に係る発明による流体伝達装置では、前記流動方向判定手段は、前記第1温度検出手段が検出した前記作動油の温度と前記第2温度検出手段が検出した前記作動油の温度との偏差に基づいて前記作動油供給系を流動する前記作動油の流動方向を判定することを特徴とする。
請求項5に係る発明による流体伝達装置では、前記第1温度検出手段が検出した前記作動油の温度と前記第2温度検出手段が検出した前記作動油の温度との偏差に基づいて前記作動油供給系を流動する前記作動油の流量を調節可能な流量調節手段を備えることを特徴とする。
請求項6に係る発明による流体伝達装置では、前記流量調節手段は、前記導出側作動油温度が予め設定される暖機温度以下である場合に、前記第1温度検出手段が検出した前記作動油の温度と前記第2温度検出手段が検出した前記作動油の温度との偏差が予め設定される所定値以下になるように前記作動油の流量を調節することを特徴とする。
請求項7に係る発明による流体伝達装置では、前記制御手段は、前記導出側作動油温度が予め設定される暖機温度以下である場合に前記係合部を前記解放状態とし、前記導出側作動油温度が前記暖機温度を超えた場合に前記係合部を前記係合状態とすることを特徴とする。
請求項8に係る発明による流体伝達装置では、前記作動油供給系は、前記流体伝達手段から導出された前記作動油を冷却手段により冷却し、貯留手段に貯留し、加圧手段により加圧して前記流体伝達手段に導入可能な油圧供給系と、前記流体伝達手段から導出された前記作動油を前記冷却手段、前記貯留手段及び前記加圧手段をバイパスして前記流体伝達手段に導入可能な暖機循環系とを有し、前記制御手段は、前記導出側作動油温度が前記暖機温度以下である場合に前記油圧供給系を遮断状態とし前記暖機循環系を開放状態とし、前記導出側作動油温度が前記暖機温度を超えた場合に前記油圧供給系を開放状態とし前記暖機循環系を遮断状態とすることを特徴とする。
本発明に係る流体伝達装置によれば、流動方向判定手段によって判定された作動油の流動方向に基づいて、流体伝達手段から導出された作動油の温度である導出側作動油温度を温度検出手段が検出し、この導出側作動油温度に基づいて制御手段により係合部を制御するので、適正な作動油温度に基づいて適正に駆動力の伝達を行うことができる。
以下に、本発明に係る流体伝達装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本発明の実施例1に係る流体伝達装置の全体構成例(クラッチ解放時)を示す概略構成図、図2は、本発明の実施例1に係る流体伝達装置の全体構成例(クラッチ係合時)を示す概略構成図、図3は、本発明の実施例1に係る流体伝達装置の全体構成例(暖機制御時)を示す概略構成図、図4は、本発明の実施例1に係る流体伝達装置の第1作動油温度、第2作動油温度と作動油の流動方向との関係を示す線図、図5は、本発明の実施例1に係る流体伝達装置の暖機制御を説明するフロー図である。
図1、図2に示すように、本発明の実施例1に係る流体伝達装置1は、作動油供給系2と、流体伝達手段としてのトルクコンバータ3と、制御手段としての制御部4とを備える。作動油供給系2は、油圧供給系5と、暖機循環系6とを有する。制御部4は、油圧制御装置7と、トランスミッション電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)8とを有し、油圧制御装置7は、切替用電磁弁71と、クラッチ切替弁72と、油圧制御ソレノイド弁73と、油圧制御弁74とを有する。
トルクコンバータ3は、駆動源である内燃機関10にて発生する駆動力がクランク軸11を介して入力され、伝達軸12を介して入力された駆動力を変速機13側に伝達するものである。ここで、クランク軸11は、内燃機関10のピストンの上下運動を回転運動に転換して、駆動力をトルクコンバータ3に伝達するものである。伝達軸12は、トルクコンバータ3に伝達された駆動力を変速機13に伝達するものである。
作動油供給系2は、流体伝達装置1の各部に作動媒体としての作動油を供給するものであり、ここではその経路中にトルクコンバータ3が設けられており、このトルクコンバータ3に作動油を供給するものである。具体的には、作動油供給系2は、上述したように油圧供給系5と、暖機循環系6とを有する。
油圧供給系5は、貯留手段としてのオイルパン51に貯留されている作動油を加圧手段としての加圧ポンプ52により加圧してトルクコンバータ3に導入するものである。さらに、油圧供給系5は、トルクコンバータ3から導出された作動油を冷却手段としてのオイルクーラー53により冷却してオイルパン51に回収し、再び、加圧ポンプ52により加圧してトルクコンバータ3に導入するものである。
一方、暖機循環系6は、トルクコンバータ3から導出された作動油をオイルパン51、加圧ポンプ52及びオイルクーラー53をバイパスしてトルクコンバータ3に再び導入するものである。暖機循環系6は、油圧供給系5の一部を兼用していると共に、オイルパン51、加圧ポンプ52及びオイルクーラー53等をバイパスする経路により構成される。
具体的には、油圧供給系5は、オイルパン51、加圧ポンプ52及びオイルクーラー53を備えると共に、ストレーナ54と、第1調圧弁55aと、第2調圧弁55bと、第3調圧弁55cと、第1ライン油路56aと、第2ライン油路56bと、第3ライン油路56cと、逆止弁57と、その他の各機器を連通する配管とを含んで構成される。
オイルパン51は、作動油を貯留するための容器である。オイルパン51は、流体伝達装置1を含むトランスミッション内で使用され、循環される作動油を貯留する。例えば、オイルパン51は、トルクコンバータ3からクラッチ切替弁72を経由して排出される作動油や、流体伝達装置1内の配管を含む各機器から流出する作動油を貯留する。
加圧ポンプ52は、ストレーナ54とともに、オイルパン51の中に収納される。加圧ポンプ52は、不純物を除去するストレーナ54を介して、オイルパン51に貯留されている作動油を吸引、および加圧して下流側に吐出する。加圧ポンプ52により加圧された作動油は、加圧ポンプ52の下流側に連通される第1ライン油路56aを介して、第1調圧弁55aと、第3調圧弁55cと、クラッチ切替弁72の後述する反作動圧油室72iとに供給される。
第1調圧弁55aは、第1ライン油路56aの油圧すなわち第1ライン圧Plを調整するための調圧弁である。第1調圧弁55aの上流側は、第1ライン油路56aを介して加圧ポンプ52と連通されている。第1調圧弁55aの下流側は、第2ライン油路56bが連通されている。第1調圧弁55aから下流側に排出された作動油は、第2ライン油路56bを介して、第2調圧弁55bと、後述するクラッチ切替弁72の入力ポート72dと、後述する油圧制御弁74のライン圧ポート74mとに供給される。第1調圧弁55aは、トランスミッションECU8に接続されている。第1調圧弁55aは、トランスミッションECU8に制御されることにより、第1ライン圧Plを調整する。つまり、トランスミッションECU8により、第1ライン圧Plが制御される。
第2調圧弁55bは、第2ライン油路56bの油圧すなわち第2ライン圧Plを調整するための調圧弁である。第2調圧弁55bの上流側は、第2ライン油路56bを介して第1調圧弁55aと連通されている。第2調圧弁55bの下流側は、ドレン配管およびオリフィスを介してオイルパン51に連通されている。第2調圧弁55bは、トランスミッションECU8に接続されている。第2調圧弁55bは、トランスミッションECU8に制御されることにより、第2ライン圧Plを調整する。つまり、トランスミッションECU8により、第2ライン圧Plが制御される。
第3調圧弁55cは、第1ライン圧Plを元圧とする減圧弁である。第3調圧弁55cの上流側は、第1ライン油路56aを介して加圧ポンプ52と連通されている。第3調圧弁55cの下流側は、第3ライン油路56cが連通されており、第3調圧弁55cは、第3ライン油路56cの油圧すなわち第3ライン圧Plを調整する。第3ライン圧Plは、初期設定で予め設定される。第3調圧弁55cにより第3ライン圧Plに調整された作動油は、油圧制御ソレノイド弁73の後述する入力ポート73dに供給される。
トルクコンバータ3は、作動油を媒体として内燃機関10が発生する駆動力を変速機13へ伝達するものである。トルクコンバータ3は、作動油供給系2をなす油圧供給系5に設けられ、作動油供給系2をなす油圧供給系5を介して作動油が供給されると共に当該作動油が導出される。トルクコンバータ3は、入力側回転体としてのポンプ翼車3aと、出力側回転体としてのタービン翼車3bと、ステータ翼車3cと、一方向クラッチ3dと、ハウジング3eと、クラッチ3fと、ダンパ3gと、クラッチ3fにより仕切られた油室であるクラッチ係合側油室3hと、クラッチ解放側油室3iと、フロントカバー3jとを含んで構成される。
ここで、クラッチ3f、クラッチ係合側油室3h及びクラッチ解放側油室3iは、本発明の係合部としてのロックアップ機構3kをなす。トルクコンバータ3は、図1に示すように、ロックアップ機構3kを解放状態とすることで作動油を介して駆動力を伝達可能であると共に、図2に示すように、ロックアップ機構3kを係合状態(ロックアップ状態)とすることで作動油を介さずに駆動力を伝達可能なものである。なお、ステータ翼車3cは、ポンプ翼車3aとタービン翼車3bとの間に介在し、一方向クラッチ3dを介して非回転体部材であるハウジング3eに取付けられることにより、作動油の流れ方向を誘導する翼車である。
具体的には、ポンプ翼車3aは、クランク軸11を軸として周方向に回転する複数の羽根を有する翼車である。ポンプ翼車3aは、フロントカバー3jを介してクランク軸11と連結されている。ポンプ翼車3aは、クランク軸11が回転すると、クランク軸11と一体回転する。つまり、ポンプ翼車3aは、駆動力が伝達される本発明の入力側回転体に相当する。
タービン翼車3bは、軸方向にポンプ翼車3aと対向するように複数の羽根が形成されている翼車である。タービン翼車3bは、伝達軸12を介して変速機13に連結されている。タービン翼車3bには、トルクコンバータ3内に流入した作動油を媒体として、ポンプ翼車3aに伝達された内燃機関10からの駆動力が伝達される。つまり、タービン翼車3bは、作動油を介して入力側回転体としてのポンプ翼車3aに伝達された駆動力が伝達される本発明の出力側回転体である。ポンプ翼車3aが回転する際には、作動油とトルクコンバータ3との間に摩擦熱が発生し、発生した摩擦熱は、トルクコンバータ3および作動油に伝達される。したがって、ポンプ翼車3aが回転する際には、摩擦熱が伝達されることにより、作動油の油温が上昇しやすくなり、このトルクコンバータ3が熱源として作用することとなる。
ロックアップ機構3kは、クラッチ3fを介して仕切られたクラッチ係合側油室3hとクラッチ解放側油室3iとの差圧に応じて、ポンプ翼車3aとタービン翼車3bとを係合する係合状態(図2参照)と、ポンプ翼車3aとタービン翼車3bとの係合を解除する解除状態(図1参照)とに切り替え可能である。
具体的には、クラッチ3fは、作動油が充填されるトルクコンバータ3内に配置されている。クラッチ3fは、トルク変動を吸収するダンパ3gを介してタービン翼車3bに連結されている。ここで、トルクコンバータ3内部に形成される油室は、クラッチ3fを境界としてクラッチ係合側油室3h(図1において右側)と、クラッチ解放側油室3i(図1において左側)とに分割される。クラッチ係合側油室3hに導入される作動油の油圧である係合側油圧をP3h、クラッチ解放側油室3iに導入される作動油の油圧である解放側油圧をP3iとすると、係合側油圧P3hが解放側油圧P3iより高い場合は、クラッチ3fが、クラッチ解放側油室3i側へと移動する。クラッチ3fは、さらにクラッチ解放側油室3i側へ移動すると、フロントカバー3jと接触し、半係合状態を経て、フロントカバー3jと係合する。クラッチ3fとフロントカバー3jとが係合すると、ポンプ翼車3aとタービン翼車3bとが直接連結される。言い換えれば、ロックアップ機構3kは、クラッチ3fがクラッチ解放側油室3i側へ移動しフロントカバー3jと係合することで、ポンプ翼車3aとタービン翼車3bとをフロントカバー3jを介して係合することができる。したがって、クラッチ3fを有するトルクコンバータ3は、係合側油圧P3hが解放側油圧P3iとの差圧により、クラッチ3fをフロントカバー3jに係合させることで、作動油を介さずに内燃機関10の駆動力を直接伝達軸12に伝達させることができる。一方、係合側油圧P3hが解放側油圧P3i以下である場合は、クラッチ3fは、クラッチ係合側油室3h側へ移動することにより、フロントカバー3jとの係合状態を解消することができ、すなわち、解除状態となり作動油を介して内燃機関10の駆動力を伝達軸12に伝達させることができる。
また、このトルクコンバータ3は、内部に作動油を導入、あるいは、内部の作動油を導出するための導出入口として第1導出入口3l及び第2導出入口3mを有する。第1導出入口3lは、トルクコンバータ3にてクラッチ解放側油室3i側に開口するように設けられる一方、第2導出入口3mは、トルクコンバータ3にてクラッチ係合側油室3h側に開口するように設けられる。
作動油供給系2をなす油圧供給系5にてトルクコンバータ3から導出される作動油は、クラッチ切替弁72、オイルクーラー53、逆止弁57等を介してオイルパン51に回収される。
オイルクーラー53は、流体伝達装置1内を循環することで上昇した作動油の油温を下げるための装置である。オイルクーラー53は、油圧供給系5の配管に連結され、クラッチ切替弁72のドレンポート72kから流入した作動油を冷却して、オイルパン51へ排出させることにより、流入した作動油の油温を下げるものである。
逆止弁57は、トルクコンバータ3から油圧供給系5を介してオイルパン51に排出される作動油の流れ方向と反対方向の流れ、すなわち、オイルパン51側からクラッチ切替弁72側へ流入する作動油の流れを抑制するための弁である。逆止弁57は、オイルクーラー53の下流側の油圧供給系5の配管に連結される。
切替用電磁弁71は、励磁状態で発生させた信号圧をクラッチ切替弁72に作用することにより、クラッチ切替弁72のon・offの切り替えを行う弁である。切替用電磁弁71は、トランスミッションECU8に接続されている。切替用電磁弁71は、非励磁状態(off状態)では、切替用電磁弁71内の球状弁子が、クラッチ切替弁72の後述する作動圧油室72aと、切替用信号圧Pswに保持されたOR弁75との連通を遮断させる。一方、トランスミッションECU8から信号を受けた際には、切替用電磁弁71は、励磁状態(on状態)となり、切換用電磁ソレノイド71aを作動させて球状弁子を押圧することで、作動圧油室72aと、OR弁75とを連通させる。これにより、切替用電磁弁71が励磁状態(on状態)となる際には、作動圧油室72aの油圧は、切替用信号圧Pswとなる。
クラッチ切替弁72は、油圧供給系5の経路中に設けられ、on・off作動により、流体伝達装置1内に循環する作動油の経路を切り替える弁である。クラッチ切替弁72は、図示しない油圧回路を構成する部材に形成される油路と、油路と連通する複数のポートと、油路に配置された軸とにより構成される。
クラッチ切替弁72は、作動圧油室72aと、スプール弁子72bと、ドレン受入ポート72cと、入力ポート72dと、切替弁連通ポート72eと、スプリング72fと、プランジャ72gと、解放側ポート72hと、反作動圧油室72iと、係合側ポート72jと、ドレンポート72kと、Rレンジ圧油室72lとを含んで構成される。ここで、クラッチ切替弁72がonとなる状態、つまり、作動圧油室72aが切替用電磁弁71から切替用信号圧Pswを受けた際(図2参照)に、スプール弁子72bが移動する側をon側とし、クラッチ切替弁72がoffとなる状態、つまり、作動圧油室72aが切替用電磁弁71から切替用信号圧Pswを受けていない状態であり(図1参照)、on側と反対側である側をoff側とする。また、クラッチ切替弁72の両端部のうち、on側に形成される端部をクラッチ切替弁on側閉塞端部、off側に形成される端部をクラッチ切替弁off側閉塞端部とする。
作動圧油室72aは、油路がクラッチ切替弁off側閉塞端部と後述するスプール弁子off側端部とにより密閉される油室である。作動圧油室72aは、切替用電磁弁71と配管により連通されている。一方、反作動圧油室72iは、油路がクラッチ切替弁on側閉塞端部と後述するスプール弁子on側端部とにより密閉される油室である。反作動圧油室72iは、第1ライン油路56aと連通されており、クラッチ切替弁72のon・offに関わらず、第1調圧弁55aにより第1ライン圧Plに調整されている。切替用電磁弁71が非励磁状態(off状態)では、作動圧油室72aは、ドレン圧に保たれているのに対して、反作動圧油室72iは、第1ライン圧Plに保たれている。一方、切替用電磁弁71が励磁状態(on状態)では、切替用電磁弁71から切替用信号圧Pswが作動圧油室72aに作用することにより、スプール弁子72bがon側に移動する。
スプール弁子72bは、クラッチ切替弁72に設けられている各ポートの接続状態を切り換える軸である。スプール弁子72bは、隣接する油室の密閉を可能とする径を有する両端部、すなわち、off側の端部であるスプール弁子off側端部と、on側の端部であるスプール弁子on側端部とを有する。スプール弁子off側端部は、クラッチ切替弁72のoff側端部と当接しても、作動圧油室72aが形成される構造(例えば突起状)で形成されている。スプール弁子on側端部は、後述するプランジャ72gのプランジャoff側端部と当接しても、Rレンジ圧油室72lが形成される構造(例えば突起状)で形成されている。スプール弁子on側端部は、off側へスプール弁子72bを付勢するスプリング72fと連結されている。スプール弁子72bは、両端部の他にも密閉を可能とする径を有し、移動により各ポートの接続状態を切り替える。
クラッチ切替弁72がoff状態では、スプール弁子72bには、第1ライン圧Plによりスプール弁子on側端部にoff側へ作用する力と、スプリング72fによりoff側に付勢される付勢力Fsp72とが作用する。したがって、スプール弁子72bは、off側へと移動し、スプール弁子off側端部がクラッチ切替弁72のoff側端部に当接することにより、off側に位置した状態となる。
一方、クラッチ切替弁72がon状態では、トランスミッションECU8からon信号を受けた切替用電磁弁71から、作動圧油室72aに切替用信号圧Pswが作用する。したがって、スプール弁子72bには、切替用信号圧Pswによりスプール弁子off側端部にon側へ作用する力と、第1ライン圧Plによりスプール弁子on側端部にoff側へ作用する力と、スプール弁子on側端部に連結されたスプリング72fが収縮することによるoff側への付勢力Fsp72が作用する。このとき、切替用信号圧Pswは、切替用信号圧Pswによりスプール弁子off側端部にon側に作用する力が、第1ライン圧Plによりスプール弁子on側端部にoff側に作用する力と、スプリング72fによりoff側に作用する付勢力Fsp72との和よりも大きくなるように予め設定されている。つまり、スプール弁子72bに切替用信号圧Pswが作用すると、off側に向けて作用する力よりもon側に向けて作用する力が強くなる。したがって、スプール弁子72bは、on側へと移動し、後述するプランジャ72gのプランジャoff側端部が、クラッチ切替弁72のon側閉塞端部に当接することにより、on側に位置した状態となる。
ドレン受入ポート72cは、第2調圧弁55bと連通されたドレン配管と連通されている。ドレン受入ポート72cは、クラッチ切替弁72がoffの際に、図1に示すように、クラッチ切替弁72内でスプール弁子72bにより遮断される。一方、ドレン受入ポート72cは、クラッチ切替弁72がonの際に、図2に示すように、ドレンポート72kと連通する。
入力ポート72dは、第2調圧弁55bにより調整された第2ライン圧Plの作動油が導入される。入力ポート72dは、クラッチ切替弁72のoff時に、図1に示すように、解放側ポート72hと連通する。一方、入力ポート72dは、クラッチ切替弁72のon時に、図2に示すように、係合側ポート72jと連通する。
切替弁連通ポート72eは、油圧制御弁74の後述する第2ライン圧ポート74nと配管で連結されている。切替弁連通ポート72eは、クラッチ切替弁72がoffの際に、図1に示すように、スプール弁子72bで遮断されている。一方、切替弁連通ポート72eは、クラッチ切替弁72がonの際に、図2に示すように、解放側ポート72hと連通する。
プランジャ72gは、スプール弁子72bのon側に設けられ、スプール弁子72bとともにクラッチ切替弁72の内部を構成する軸である。プランジャ72gは、隣接する油室の密閉を可能とする径を有する両端部、すなわち、off側の端部であるプランジャ弁子off側端部と、on側の端部であるプランジャ弁子on側端部とを有する。プランジャoff側端部は、スプール弁子on側端部と当接しても、プランジャoff側端部とスプール弁子on側端部とが形成される油室が形成される構造(例えば突起状)で形成されている。プランジャon側端部は、クラッチ切替弁72のon側閉塞端部と当接しても、反作動圧油室72iが形成される構造(例えば突起状)で形成されている。
解放側ポート72hは、クラッチ解放側油室3iと第1導出入口3lを介して配管により連通されている。解放側ポート72hは、クラッチ切替弁72がoff時に、図1に示すように、第2調整弁55bにより調整された第2ライン圧Plが作用する入力ポート72dと連通する。したがって、第2ライン圧Plは、クラッチ切替弁72がoff時に、クラッチ解放側油室3iに連通された解放側ポート72hを介して、第1導出入口3lからクラッチ解放側油室3iに導入される。
係合側ポート72jは、クラッチ係合側油室3hと第2導出入口3mを介して配管により連通されている。係合側ポート72jは、クラッチ切替弁72のoff時に、図1に示すように、ドレンポート72kと連通する。つまり、クラッチ切替弁72がoffとすることにより、第2導出入口3m、係合側ポート72jを介してトルクコンバータ3のクラッチ係合側油室3h側とドレンポート72kとが連通し、したがって、第2導出入口3m、係合側ポート72j、ドレンポート72k、オイルクーラー53及び逆止弁57を介してトルクコンバータ3のクラッチ係合側油室3h側とオイルパン51とが連通する。一方、係合側ポート72jは、クラッチ切替弁72のon時に、図2に示すように、第2調整弁55bにより調整された第2ライン圧Plが作用する入力ポート72dと連通する。したがって、第2ライン圧Plは、クラッチ切替弁72のon時に、クラッチ解放側油室3iに連結された係合側ポート72jを介して、第2導出入口3mからクラッチ係合側油室3hに導入される。
ドレンポート72kは、配管を介してオイルクーラー53と連通されている。ドレンポート72kは、クラッチ切替弁72のoff時に、図1に示すように、係合側ポート72jと連通する。これにより、クラッチ係合側油室3hから第2導出入口3mを介して導出された作動油は、係合側ポート72jを介してクラッチ切替弁72内に流入し、さらに、ドレンポート72kを介してオイルクーラー53側に導出される。一方、ドレンポート72kは、クラッチ切替弁72のon時に、図2に示すように、クラッチ係合側油室3hとの連通が遮断され、したがって、油圧供給系5における第2導出入口3m、係合側ポート72j、ドレンポート72kを介したトルクコンバータ3のクラッチ係合側油室3h側とオイルクーラー53側との連通が遮断される。したがって、クラッチ切替弁72は、クラッチ切替弁72のonとすることにより、クラッチ係合側油室3h側からオイルクーラー53側へと導入される作動油を遮断する遮断手段となる。また、ドレンポート72kは、クラッチ切替弁72のon時に、ドレン受入ポート72cと連通する。これにより、第2調圧弁55bから流出した作動油は、ドレン受入ポート72c、ドレンポート72kを介してオイルクーラー53側へと導入される。
Rレンジ圧油室72lは、スプール弁子on側閉塞端部と、プランジャoff側閉塞端部との間にRレンジ圧を作用させるために設けられた油室である。マニュアル弁76は、図示しないシフト操作レバーがRレンジであるときには、Rレンジ圧を発生する。
油圧制御ソレノイド弁73は、第3調圧弁55cにより調圧された第3ライン圧Plを元圧とする減圧弁である。油圧制御ソレノイド弁73は、油圧制御弁74の制御用信号圧油室74lに作用させる制御用信号圧Plinを発生させるための弁である。油圧制御ソレノイド弁73の長手方向には、作動油の出入口であるポートが複数設けられている。油圧制御ソレノイド弁73は、制御用電磁ソレノイド73aと、スプール弁子73bと、スプリング73cと、入力ポート73dと、出力ポート73eと、ソレノイド油室73fとを含んで構成される。
油圧制御ソレノイド弁73は、図示しない油圧回路を構成する部材に形成される油路と、油路と連通する複数のポートと、油路に配置された軸とにより構成される。油圧制御ソレノイド弁73の一端には、制御用電磁ソレノイド73aが形成され、油路にはスプール弁子73bが配置されている。スプール弁子73bは、制御用電磁ソレノイド73aと反対側に形成されるスプリング73cと連結されている。制御用電磁ソレノイド73aは、トランスミッションECU8に接続されている。制御用電磁ソレノイド73aは、トランスミッションECU8からの駆動電流Isolを受け、駆動電流Isolに応じて、スプリング73c側に移動させる力をスプール弁子73bに作用する。
スプール弁子73bは、油圧制御ソレノイド弁73に設けられている各ポートの接続状態を調整する軸である。スプール弁子73bは、連結されたスプリング73cにより、スプリング73cと反対側に付勢されている。スプール弁子73bは、入力ポート73dとソレノイド油室73fとが連通する開口を調整する遮断制御軸73bzを有する。
入力ポート73dは、第3ライン油路56cと連通されている。入力ポート73dは、第3調圧弁55cにより調整された第3ライン圧Plが導入されている。入力ポート73dは、油圧制御ソレノイド弁73がトランスミッションECU8から信号を受けない状態では、ソレノイド油室73fと開口を有することにより、ソレノイド油室73fと連通している。このとき、ソレノイド油室73fは、出力ポート73eとも連通しているため、入力ポート73dは、出力ポート73eと連通した状態になる。出力ポート73eは、後述する油圧制御弁74の制御用信号圧油室74lと配管を介して連通されている。
ここで、油圧制御ソレノイド弁73が、油圧制御弁74の制御用信号圧油室74lへ制御用信号圧Plinを作用させる動作について説明する。トランスミッションECU8からの駆動電流Isolが制御用電磁ソレノイド73aに供給されると、制御用電磁ソレノイド73aは、駆動電流Isolに応じて、スプリング73c側に移動させる力をスプール弁子73bに作用する。スプール弁子73bは、付勢力に対抗してスプリング73c側に移動すると、入力ポート73dとソレノイド油室73fとの開口が、遮断制御軸73bzにより徐々に遮断される。入力ポート73dとソレノイド油室73fとの開口が遮断制御軸73bzにより徐々に遮断されると、第3ライン圧Plにより高められたソレノイド油室73fの油圧が徐々に低下することにより、出力ポート73eから制御用信号圧油室74lへ作用する制御用信号圧Plinも徐々に低下する。したがって、入力ポート73dとソレノイド油室73fとの開口が最大である場合に、制御用信号圧Plinが最大(Plin(MAX))となり、入力ポート73dとソレノイド油室73fとの開口が遮断されている場合に、制御用信号圧Plinが最小(Plin(MIN))となる。したがって、トランスミッションECU8からの駆動電流Isolを制御することにより、油圧制御ソレノイド弁73は、Plin(MAX)からPlin(MIN)の範囲で制御用信号圧Plinの制御を行うことができる。
油圧制御弁74は、油圧制御ソレノイド弁73から受けた制御用信号圧Plinにより、クラッチ切替弁72を介してトルクコンバータ3内のクラッチ解放側油室3iの油圧を制御する弁である。油圧制御弁74は、連通側油室74aと、油圧制御側油室74bと、プランジャ74cと、第1ランド74dと、第2ランド74eと、スプール弁子74fと、第3ランド74gと、第4ランド74hと、第5ランド74iと、油圧制御油室74jと、スプリング74kと、制御用信号圧油室74lと、ライン圧ポート74mと、第2ライン圧ポート74nと、ドレンポート74pとを含んで構成される。油圧制御弁74は、図示しない油圧回路を構成する部材に形成される油路と、油路と連通する複数のポートと、油路に配置された軸とにより構成される。ここで、制御用信号圧Plinの増圧とともにスプール弁子74fが移動する側を油圧制御側とし、その反対側を連通側とする。また、油圧制御弁74の両端部のうち、油圧制御側に形成される端部を油圧制御側閉塞端部とし、連通側に形成される端部を連通側閉塞端部とする。
連通側油室74aは、油路が油圧制御弁74の連通側閉塞端部と第1ランド74dとにより密閉される油室である。連通側油室74aは、配管を介してクラッチ切替弁72の解放側ポート72hと連通していることにより、解放側油圧P3iが作用する。一方、油圧制御側油室74bは、油路が油圧制御弁74の油圧制御側閉塞端部と、第2ランド74eとにより密閉される油室である。油圧制御側油室74bは、配管を介してクラッチ切替弁72の解放側ポート72hと連通していることにより、係合側油圧P3hが作用する。
プランジャ74cは、油圧制御弁74の油路に配置される軸である。プランジャ74cは、スプール弁子74fの連通側に配置される。プランジャ74cは、油圧制御弁74の油路を分割するランドが形成されている。プランジャ74cは、断面積Aを有する第1ランド74dと、断面積Aを有する第2ランド74eとが形成されている。
第1ランド74dは、プランジャ74cの連通側端部に形成されている。第1ランド74dは、油圧制御弁74の連通側端部と当接しても、連通側油室74aが形成される構造(例えば突起物)が連通側に形成されている。
第2ランド74eは、プランジャ74cの油圧制御側端部に形成されている。第2ランド74eは、スプール弁子74f連通側端部である第3ランド74gと当接しても、制御用信号圧油室74lが形成される構造(例えば突起物)が油圧制御側に形成されている。
スプール弁子74fは、油圧制御弁74の油路に配置される軸である。スプール弁子74fは、プランジャ74cの油圧制御側に配置される。スプール弁子74fは、油圧制御弁74の油路の分割が可能なランドが形成されている。スプール弁子74fは、断面積Aを有する第3ランド74gと、断面積Aを有する第4ランド74hと、スプリング74kが連結された第5ランド74iとが形成されている。
第3ランド74gは、スプール弁子74fの連通側端部に形成されている。第3ランド74gは、プランジャ74c油圧制御側端部である第2ランド74eと当接しても、制御用信号圧油室74lが形成される構造(例えば突起物)が油圧制御側に形成されている。
第4ランド74hは、第3ランド74gと第5ランド74iとの間に形成される。第4ランド74hは、スプール弁子74fが油圧制御側に移動する際に、ライン圧ポート74mを遮断するものである。
第5ランド74iは、スプール弁子74fの油圧制御側端部に形成されている。スプリング74kは、第5ランド74iが付勢された状態で配置されている。第5ランド74iは、油圧制御側閉塞端部と当接しても、油圧制御側油室74bが形成される構造(例えば突起物)が油圧制御側に形成されている。なお、プランジャ74cおよびスプール弁子74fに形成される各ランドの断面積は、A>A(=A)>Aの関係にある。
油圧制御油室74jは、油路が第4ランド74hと第5ランド74iとにより密閉される油室である。油圧制御油室74jは、スプール弁子74fの移動に関わらず、第2ライン圧ポート74nと連通している。油圧制御油室74jは、スプール弁子74fが油圧制御側に移動する際に、第4ランド74hによる閉塞により、ライン圧ポート74mとの連通が遮断される。油圧制御油室74jは、スプール弁子74fの連通側に移動する際に、第5ランド74iによる閉塞により、ドレンポート74pとの連通が遮断される。
制御用信号圧油室74lは、油圧制御ソレノイド弁73の出力ポート73eと配管を介して連通されている油室である。したがって、制御用信号圧油室74lは、油圧制御ソレノイド弁73からPlin(MAX)からPlin(MIN)の範囲の制御用信号圧Plinが作用する。
ライン圧ポート74mは、第2ライン油路56bと連通されている。ライン圧ポート74mは、第2調圧弁55bにより調整された第2ライン圧Plの作動油が導入される。図1に示すように、制御用信号圧油室74lに制御用信号圧Plinの最大値Plin(MAX)が作用する際には、スプール弁子74fが油圧制御側に移動する。このとき、ライン圧ポート74mは、第4ランド74hにより、油圧制御油室74jとの連通が遮断される。また、図2に示すように、制御用信号圧油室74lに制御用信号圧Plinが作用され、クラッチ解放側油室3iの油圧が制御されている際には、スプール弁子74fが油圧制御側に移動する。このとき、ライン圧ポート74mは、第4ランド74hにより、油圧制御油室74jとの連通が遮断される。
第2ライン圧ポート74nは、切替弁連通ポート72eと配管を介して連通されている。第2ライン圧ポート74nは、クラッチ切替弁72がoffの際に、図1に示すように、切替弁連通ポート72eがスプール弁子72bにより遮断されているため、油圧制御弁74の中空部の作動油をドレンするドレン口となる。第2ライン圧ポート74nは、クラッチ切替弁72がonの際に、図2に示すように、解放側ポート72hと連通された切替弁連通ポート72eと連通することより、解放側油圧P3iが導入される。
ドレンポート74pは、油圧制御弁74の中空部の作動油を排出するための排出口である。ドレンポート74pから排出された作動油は、オイルパン51に排出される。
ここで、油圧制御弁74の動作について説明する。まず、油圧制御弁74の制御用信号圧油室74lに制御用信号圧Plin(MAX)が付加される場合は、図1に示すように、第3ランド74gを介して制御用信号圧Plin(MAX)による油圧制御側へ作用する力により、スプール弁子74fは、油圧制御側へ移動して、油圧制御弁74の油圧制御側閉塞端部と当接し、油圧制御側への移動が停止された状態、すなわち油圧制御側位置に固定された状態となる。このとき、ライン圧ポート74mと油圧制御油室74jとは、第4ランド74hにより遮断された状態となり、第2ライン圧ポート74nとドレンポート74pとは連通した状態となる。なお、プランジャ74cも、第1ランド74dを介して解放側油圧P3iにより油圧制御側へ作用する力により、油圧制御側へ移動して、スプール弁子74fと当接する。
また、クラッチ解放側油室3iの油圧が制御される場合は、図2に示すように、トランスミッションECU8からの駆動電流Isolに応じて、油圧制御弁74の制御用信号圧油室74lへ作用する制御用信号圧PlinがPlin(MAX)から徐々に低下するため、スプール弁子74fは、油圧制御側位置に固定された状態から徐々に連通側へ移動する。このとき、クラッチ切替弁72がonの状態、すなわち第2ライン圧ポート74nに作動油が導入されている状態では、第2ライン圧ポート74nとドレンポート74pとの連通により形成された開口を遮断する制御を行うことにより、ドレンポート74pを介してオイルパン51へ排出される作動油の流量を制御することができる。したがって、制御用信号圧油室74lへ作用する制御用信号圧Plinの制御を行うことにより、ドレンポート74pを介してオイルパン51へ排出される作動油の流量を制御することで、解放側油圧P3iを制御することができる。なお、プランジャ74cは、連通側に移動するスプール弁子74fと当接するとともに、連通側へ移動する。
また、制御用信号圧Plinの最小値Plin(MIN)が油圧制御弁74に作用する場合は、油圧制御弁74の制御用信号圧油室74lへ作用する制御用信号圧Plinがさらに低下するため、スプール弁子74fは、連通側へ移動して、プランジャ74cと当接し、プランジャ74cが油圧制御弁74の連通側閉塞端部と当接することにより、連通側への移動が停止された状態、すなわち油圧制御側位置に固定された状態となる。このとき、ライン圧ポート74mと油圧制御油室74jとの連通の遮断をしていた第4ランド74hが連通側に移動するため、ライン圧ポート74mと油圧制御油室74jとの連通の遮断は、解除される。すなわち、ライン圧ポート74mと油圧制御油室74jとが連通される。一方、第5ランド74iが連通側に移動することにより、ドレンポート74pと油圧制御油室74jとの連通が遮断されるため、油圧制御弁74から作動油が排出されなくなる。
トランスミッションECU8は、電子制御装置であり、図示しないCPU、ROM、RAM、インターフェースなどから成る、いわゆるマイクロコンピュータである。トランスミッションECU8は、例えば、後述する温度検出手段としての作動油温度センサ100により検出された作動油の油温などの種々の信号が入力される。トランスミッションECU8のCPUは、入力された信号と、RAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムと、に基づいて、入力された信号を処理する。クラッチ3fの係合制御およびトルクコンバータ3の低油温時における作動油の循環経路の切替を実行するために、第1調圧弁55a、第2調圧弁55b、クラッチ切替弁72および油圧制御ソレノイド弁73をそれぞれ制御する。
ここで、図1に示すクラッチ3f解放時における流体伝達装置1内の作動油の循環について説明する。図1に示す流体伝達装置1では、クラッチ切替弁72をoff状態とすることにより、クラッチ3fは係合から解放された状態(解放状態)となる。クラッチ切替弁72がoffの際では、クラッチ切替弁72の入力ポート72dと解放側ポート72hとが連通することにより、第2調圧弁55bにより調整された第2ライン圧Plの作動油が第1導出入口3lを介してトルクコンバータ3のクラッチ解放側油室3iに導入される。また、クラッチ切替弁72の係合側ポート72jとドレンポート72kとが連通することにより、クラッチ係合側油室3hの作動油は、第2導出入口3mを介して導出され、途中経路で流路を遮断されることなく係合側ポート72j、ドレンポート72kを介してオイルクーラー53を流入する。オイルクーラー53に流入した作動油は、このオイルクーラー53にて熱交換され油温が下げられ、逆止弁57を介してオイルパン51へ排出される。オイルパン51に排出された作動油は、再び加圧ポンプ52により加圧され、クラッチ切替弁72の入力ポート72d、解放側ポート72h及び第1導出入口3l等を介してトルクコンバータ3のクラッチ解放側油室3iに導入されることにより、流体伝達装置1内を循環する。
次に、図2に示すクラッチ3f係合時における流体伝達装置1内の作動油の循環経路について説明する。図2に示す流体伝達装置1では、クラッチ切替弁72がon状態とすることにより、クラッチ3fは係合状態となる。クラッチ切替弁72がonの際には、クラッチ切替弁72の入力ポート72dと係合側ポート72jとが連通することにより、第2調圧弁55bにより調整された第2ライン圧Plの作動油が第2導出入口3mを介してクラッチ係合側油室3hに導入される。また、解放側ポート72hと切替弁連通ポート72eとが連通することにより、クラッチ解放側油室3iの作動油は、第1導出入口3lを介して導出され、解放側ポート72h、切替弁連通ポート72e及び切替弁連通ポート72eと連通する配管を介して油圧制御弁74の第2ライン圧ポート74nに流入する。このとき、制御用信号圧Plinが油圧制御油室74jに作用することにより、第2ライン圧ポート74nに流入した作動油は、第5ランド74iにより流量が調整されてオイルパン51に排出されるとともに、解放側油圧P3iが制御される。オイルパン51に排出された作動油は、再び加圧ポンプ52により加圧され、クラッチ切替弁72の入力ポート72d、係合側ポート72j及び第2導出入口3m等を介してトルクコンバータ3のクラッチ係合側油室3hに導入されることにより、流体伝達装置1内を循環する。
そして、本実施例に示す流体伝達装置1では、クラッチ3fを係合状態として、クラッチ3fとフロントカバー3jとが完全に係合している状態である完全係合状態と、クラッチ3fとフロントカバー3jとの間にすべり摩擦が発生する状態である半係合状態とを形成することができる。すなわち、油圧制御弁74の制御用信号圧油室74lに作用する制御用信号圧Plinの制御を行うことで、解放側油圧P3iを調整する。解放側油圧P3iを調整することにより、クラッチ3fの係合状態を調整することができる。トランスミッションECU8は、不図示の回転数センサにより検出されるクランク軸11の回転数と、伝達軸12の回転数との差である回転数差を算出し、算出した回転数差により、制御用信号圧Plinの制御を行う。これにより、回転数差に応じて解放側油圧P3iの制御を行うことで、クラッチ3fの係合状態を調整することができる。したがって、図2に示す流体伝達装置1内の作動油の循環経路では、クラッチ3fが完全係合状態となっているが、解放側油圧P3iを減少させることにより半係合状態を経て解放状態とすることができる。
したがって、油圧供給系5は、オイルパン51に貯留されている作動油を加圧ポンプ52により加圧してトルクコンバータ3に導入し、さらに、トルクコンバータ3から導出された作動油を冷却手段としてのオイルクーラー53により冷却してオイルパン51に回収し、再び、加圧ポンプ52により加圧してトルクコンバータ3に導入することができる。すなわち、油圧供給系5は、オイルパン51から加圧ポンプ52、第1調圧弁55a、クラッチ切替弁72の入力ポート72d及び解放側ポート72h、第1導出入口3lを介してトルクコンバータ3のクラッチ解放側油室3iに作動油を導入し、導入した作動油をクラッチ係合側油室3hから第2導出入口3mを介して導出し、係合側ポート72j、ドレンポート72k、オイルクーラー53及び逆止弁57を介して再びオイルパン51に循環させる経路(図1参照)、あるいは、オイルパン51から加圧ポンプ52、第1調圧弁55a、クラッチ切替弁72の入力ポート72d及び係合側ポート72j、第2導出入口3mを介してトルクコンバータ3のクラッチ係合側油室3hに作動油を導入し、導入した作動油をクラッチ解放側油室3iから第1導出入口3lを介して導出し、解放側ポート72h、切替弁連通ポート72e、油圧制御弁74の第2ライン圧ポート74n、油圧制御油室74j及びドレンポート74pを介して再びオイルパン51に循環させる経路(図2参照)を含んで構成される。
ここで、流体伝達装置1は、トルクコンバータ3内の作動油の温度が予め設定される温度より低い場合に作動油の温度を早期に上昇させるために、制御部4により油圧供給系5を遮断状態とする一方、トルクコンバータ3から導出された作動油をオイルパン51、加圧ポンプ52及びオイルクーラー53をバイパスしてトルクコンバータ3に再び導入する暖機循環系6を開放状態とし、作動油の循環経路を切り替えることで、暖機制御を実行している。
具体的には、流体伝達装置1は、トルクコンバータ3内を循環する作動油が低油温である場合、トランスミッションECU8がロックアップ機構3kによるロックアップを禁止するためのロックアップ禁止フラグを出力する。そして、トランスミッションECU8は、クラッチ切替弁72がonになるように、切替用電磁弁71に信号を出力する。つまり、図3に示すように、クラッチ切替弁72の入力ポート72dと係合側ポート72jとが連通することにより、第2調圧弁55bにより調整された第2ライン圧Plの作動油がクラッチ係合側油室3hに導入される。また、解放側ポート72hと切替弁連通ポート72eとが連通することにより、クラッチ解放側油室3iの作動油は、切替弁連通ポート72eと配管により連通した油圧制御弁74の第2ライン圧ポート74nに流入する。
そして、トランスミッションECU8は、油圧制御弁74の制御用信号圧油室74lに作用する制御用信号圧PlinをPlin(MIN)とする。したがって、油圧制御弁74のスプール弁子74fが連通側に移動して、第5ランド74iにより油圧制御油室74jとドレンポート74pとの連通が遮断され、油圧制御弁74から作動油が排出されなくなる。
したがって、この流体伝達装置1は、作動油が低油温時にトルクコンバータ3とクラッチ切替弁72と油圧制御弁74との間に作動油の閉回路として暖機循環系6を形成することができ、暖機循環系6は、トルクコンバータ3から導出された作動油をオイルパン51、加圧ポンプ52及びオイルクーラー53をバイパスしてトルクコンバータ3に再び導入することができる。すなわち、暖機循環系6は、トルクコンバータ3のクラッチ解放側油室3iから第1導出入口3lを介して作動油を導出し、導出した作動油をクラッチ切替弁72の解放側ポート72h、切替弁連通ポート72e及び油圧制御弁74の第2ライン圧ポート74nを介して油圧制御油室74jに導き、さらに、ライン圧ポート74m、クラッチ切替弁72の入力ポート72d、係合側ポート72j及び第2導出入口3mを介してトルクコンバータ3のクラッチ係合側油室3hに循環させる経路、あるいは、トルクコンバータ3のクラッチ係合側油室3hから第2導出入口3mを介して作動油を導出し、導出した作動油をクラッチ切替弁72の係合側ポート72j、入力ポート72d及び油圧制御弁74のライン圧ポート74mを介して油圧制御油室74jに導き、さらに、第2ライン圧ポート74n、クラッチ切替弁72の切替弁連通ポート72e、解放側ポート72h、第1導出入口3lを介してトルクコンバータ3のクラッチ解放側油室3iに循環させる経路を含んで構成される。
上記のように構成される流体伝達装置1は、制御部4により作動油の低油温時にこの暖機制御を実行し作動油供給系2を油圧供給系5から暖機循環系6に切り替えることで、油圧供給系5を介して作動油を循環させる場合と比較して、暖機循環系6を介した作動油の循環経路を短縮することができる。つまり、循環経路内の作動油の熱の放出を抑制することができる。また、流体伝達装置1は、制御部4により作動油の低油温時にこの暖機制御を実行し作動油供給系2を油圧供給系5から暖機循環系6に切り替えることで、油温を下げるオイルクーラー53や、空気と接触するオイルパン51への作動油の流入を回避した循環経路により、作動油を循環させることができる。したがって、流体伝達装置1は、作動油供給系2における循環経路内の作動油の熱の放出を抑制することができ、トルクコンバータ3内の作動油を効率的に昇温することができる。
さらに、図3に示すように、油圧制御弁74の制御用信号圧油室74lに作用する制御用信号圧PlinをPlin(MIN)とすることにより、第4ランド74hによるライン圧ポート74mと油圧制御油室74jとの連通の遮断が解除される。したがって、クラッチ係合側油室3hと連通するライン圧ポート74mと、クラッチ解放側油室3iと連通する第2ライン圧ポート74nとが連通することとなり、係合側油圧P3hと解放側油圧P3iとが同一圧となる。つまり、解放側油圧P3iから係合側油圧P3hを引いた値である制御差圧をPとした場合に、トランスミッションECU8は、制御差圧Pを0にする制御を行う。したがって、解放側油圧P3iと、係合側油圧P3hとの差圧を小さくすることにより、循環経路内の作動油の循環を発生しにくくする。つまり、循環経路内の作動油の循環を発生しにくくし作動油の流動速度を抑制することにより、循環による作動油の排出によりトルクコンバータ3内で発生する熱が排出されることを抑制することができるため、効率的にトルクコンバータ3内の作動油を昇温することができる。この結果、早期にロックアップ制御が可能となることにより、流体伝達装置1の燃費向上を図ることができ、よって、流体伝達装置1により運転状態に応じて適正に駆動力の伝達を行うことができる。なお、トルクコンバータ3に使用する作動油が低温の場合は、作動油が高温である場合と比較して粘度が高いため、トルクコンバータ3内での作動油の引き摺りや摩擦損失等の発生を引き起こしやすくなることにより、駆動力の伝達効率が悪化するおそれがある。さらに、作動油が低温であると、作動油が高温である場合と比較して、回転速度に対して不安定なクラッチ摩擦特性が引き起こされやすい問題もあるが、この流体伝達装置1によれば、上記のように早期に作動油を暖機することができ、この問題を解決することができる。
ところで、このような流体伝達装置1は、例えば、トルクコンバータ3を搭載した車両の運転状態に応じてトルクコンバータ3に供給される作動油の流動方向が変動することがある。すなわち、作動油供給系2は、図1、図2、図3に示すように、トルクコンバータ3に供給される作動油が第1導出入口3lからクラッチ解放側油室3iに導入され第2導出入口3mから導出される第1流動方向L1(図1、図3参照)と、第2導出入口3mからクラッチ係合側油室3hに導入され第1導出入口3lから導出される第2流動方向L2(図2、図3参照)とに流動可能である。そして、作動油供給系2を流動する作動油は、例えば、ロックアップ機構3kのクラッチ解放時(図1参照)や暖機循環系6により閉回路を構成した状態でポンプ翼車3a側がタービン翼車3b側よりも速く回転する駆動時に第1流動方向L1に流動し、ロックアップ機構3kのクラッチ係合時(図2参照)や暖機循環系6により閉回路を構成した状態でタービン翼車3b側がポンプ翼車3a側よりも速く回転する被駆動時に第2流動方向L2に流動するなどしてこの流体伝達装置1を搭載した車両の運転状態に応じてその流動方向が変動する。なお、駆動時とは、例えば、内燃機関10から駆動輪(不図示)に向かってトルクが伝達される(内燃機関10が正トルクを発生する)状態であり、入力軸(クランク軸11)の回転速度が出力軸(伝達軸12)の回転速度より大きく相対的に入力軸が正回転であるときであり、被駆動時とは、例えば、駆動輪(不図示)から内燃機関10に向かってトルクが伝達され、車両にエンジンブレーキが作用するような(内燃機関10が負トルクを発生する)状態であり、入力軸(クランク軸11)の回転速度が出力軸(伝達軸12)の回転速度より小さく相対的に入力軸が逆回転であるときである。
このため、作動油供給系2を流動する作動油の流動方向が運転状態に応じて変動するおそれがあることから、トルクコンバータ3内で昇温された後の作動油の温度を正確に検出することができないおそれがある。そして、作動油の温度を適正に検出することができないため、例えば、ロックアップ機構3kの係合時期に遅れが生じるおそれがある。この結果、運転状態に応じた適正な駆動力の伝達を行うことができないおそれがある。
そこで、本実施例の流体伝達装置1は、図1乃至図3に示すように、流動方向判定手段としての流動方向判定部110によって判定された作動油の流動方向に基づいて、トルクコンバータ3から導出された作動油の温度である導出側作動油温度を温度検出手段としての作動油温度センサ100が検出し、この導出側作動油温度に基づいて制御部4によりロックアップ機構3kを制御することで、適正な作動油温度に基づいた適正な駆動力の伝達を行っている。
具体的には、流体伝達装置1は、上述したように、作動油温度センサ100と、流動方向判定部110と、制御部4とを備える。
作動油温度センサ100は、トルクコンバータ3から導出された作動油の温度である導出側作動油温度を検出するものであり、流動方向判定部110によって判定された作動油の流動方向に基づいて導出側作動油温度を検出する。本実施例の作動油温度センサ100は、第1温度検出手段としての第1作動油温度センサ101と、第2温度検出手段としての第2作動油温度センサ102とを有する。
第1作動油温度センサ101は、第1導出入口3lにおける作動油の導出側配管に設けられ、第1導出入口3lから導出入される作動油の温度である第1作動油温度を検出するものである。第2作動油温度センサ102は、第2導出入口3mにおける作動油の導出側配管に設けられ、第2導出入口3mから導出入される作動油の温度である第2作動油温度を検出するものである。
第1作動油温度センサ101及び第2作動油温度センサ102は、トランスミッションECU8と接続されており、単位時間毎ごとの作動油の温度をトランスミッションECU8に出力する。つまり、この流体伝達装置1は、第1導出入口3lに第1作動油温度センサ101を設け、第2導出入口3mに第2作動油温度センサ102を設けると共に、次に説明する流動方向判定部110により判定された作動油の流動方向が第1流動方向L1である場合に、第1流動方向L1に対してトルクコンバータ3の下流側に位置する第2作動油温度センサ102により第2作動油温度として導出側作動油温度を検出する一方、流動方向判定部110により判定された作動油の流動方向が第2流動方向L2である場合に、第2流動方向L2に対してトルクコンバータ3の下流側に位置する第1作動油温度センサ101により第1作動油温度として導出側作動油温度を検出することができる。そして、流体伝達装置1は、流動方向判定部110により判定された作動油の流動方向に応じて第1作動油温度センサ101又は第2作動油温度センサ102により導出側作動油温度を検出しトランスミッションECU8に出力することにより、トルクコンバータ3内の作動油の油温を正確に把握することができる。
ここで、流動方向判定部110は、作動油供給系2を流動する作動油の流動方向を判定するものであり、本実施例では、作動油温度センサ100をなす第1作動油温度センサ101と第2作動油温度センサ102とによって兼用している。すなわち、本実施例の流動方向判定部110は、第1作動油温度センサ101が検出した第1作動油温度と、第2作動油温度センサ102が検出した第2作動油温度とに基づいて作動油供給系2を流動する作動油の流動方向を判定する。ここでは、流動方向判定部110は、トランスミッションECU8を含んで構成され、トランスミッションECU8により第1作動油温度センサ101が検出した第1作動油温度と、第2作動油温度センサ102が検出した第2作動油温度との偏差を算出し、この偏差に基づいて作動油供給系2を流動する作動油の流動方向を判定する。
図4は、流体伝達装置1の第1作動油温度Th、第2作動油温度Thと作動油の流動方向との関係を示す線図である。なお、本図では、縦軸をトルクコンバータ3から第2導出入口3mを介して導出される作動油の流量Qとしている。すなわち、第2導出入口3mを介して導出される作動油の流量Qが「正」の値である場合は、作動油の流動方向が第1導出入口3lからクラッチ解放側油室3iに導入され第2導出入口3mから導出される第1流動方向L1であることを示す。一方、第2導出入口3mを介して導出される作動油の流量Qが「負」の値である場合は、第2導出入口3mからクラッチ係合側油室3hに導入され第1導出入口3lから導出される第2流動方向L2であることを示す。
また、本図4では、横軸を第1作動油温度Thと第2作動油温度Thとの偏差として、第2作動油温度Thから第1作動油温度Thを差し引いた値[Th−Th]としている。すなわち、[Th−Th]が「正」の値である場合は、第2作動油温度センサ102により検出される第2導出入口3m側の第2作動油温度Thが第1作動油温度センサ101により検出される第1導出入口3l側の第1作動油温度Thより高いことを示す。一方、[Th−Th]が「負」の値である場合は、第1作動油温度センサ101により検出される第1導出入口3l側の第1作動油温度Thが第2作動油温度センサ102により検出される第2導出入口3m側の第2作動油温度Thより高いことを示す。
そして、流動方向判定部110は、[Th−Th]が「正」の値である場合、すなわち、第2作動油温度Thが第1作動油温度Thより高い場合に、作動油供給系2を流動する作動油の流動方向が第1流動方向L1であると判定することができる。一方、流動方向判定部110は、[Th−Th]が「負」の値である場合、すなわち、第1作動油温度Thが第2作動油温度Thより高い場合に、作動油供給系2を流動する作動油の流動方向が第2流動方向L2であると判定することができる。作動油温度センサ100は、上述のように、この流動方向判定部110により判定された作動油の流動方向に応じて導出側作動油温度を検出する。
そして、制御部4は、作動油温度センサ100により検出された導出側作動油温度に基づいてロックアップ機構3kを制御する。制御部4は、作動油温度センサ100が検出した導出側作動油温度が予め設定される暖機温度T以下である場合に、上述したように、油圧供給系5を遮断状態とし暖機循環系6を開放状態として暖機制御を実行し、作動油の早期の暖機を図る一方、導出側作動油温度が暖機温度Tを超えた場合に油圧供給系5を開放状態とし暖機循環系6を遮断状態とし通常制御を実行する。このとき、制御部4は、作動油温度センサ100により導出側作動油温度が暖機温度T以下である場合に、上述したように、ロックアップ機構3kを解放状態とし、導出側作動油温度が暖機温度Tを超え暖機制御により十分に作動油が暖機された場合にロックアップ機構3kを係合状態とする。
なお、ここで、予め設定される暖機温度Tは、ロックアップ機構3kによりロックアップを行う場合に、不安定なクラッチ摩擦特性が引き起こされるおそれのある温度であり、例えば、40℃程度に設定される。これにより、作動油温度センサ100により検出された導出側作動油温度が暖機温度T以下である場合にトルクコンバータ3内を循環する作動油が暖機が必要な低油温であると判断することができる。
次に、図5を参照して流体伝達装置1の暖機制御を説明する。まず、トランスミッションECU8は、第1作動油温度センサ101及び第2作動油温度センサ102からそれぞれ検出、出力された第1作動油温度Th及び第2作動油温度Thを取得する(S100)。第1作動油温度Thは、第1導出入口3lから導出入される作動油の温度であり、第2作動油温度Thは、第2導出入口3mから導出入される作動油の温度である。
次に、流動方向判定部110をなすトランスミッションECU8は、第1作動油温度センサ101が検出した第1作動油温度Thと、第2作動油温度センサ102が検出した第2作動油温度Thとの偏差を算出し、この偏差に基づいて作動油供給系2を流動する作動油の流動方向を判定する(S102)。作動油供給系2を流動する作動油の流動方向が第1流動方向L1であると判定された場合(S102:第1流動方向)、トランスミッションECU8は、第2作動油温度センサ102により導出側作動油温度として第2作動油温度Thを検出し、この第2作動油温度Thが暖機温度T以下であるか否かを判定する(S104)。作動油供給系2を流動する作動油の流動方向が第2流動方向L2であると判定された場合(S102:第2流動方向)、トランスミッションECU8は、第1作動油温度センサ101により導出側作動油温度として第1作動油温度Thを検出し、この第1作動油温度Thが暖機温度T以下であるか否かを判定する(S106)。
次に、第2作動油温度Thが暖機温度T以下であると判定された場合(S104:Yes)、あるいは、第1作動油温度Thが暖機温度T以下であると判定された場合(S106:Yes)、トランスミッションECU8は、ロックアップ機構3kによるロックアップを禁止するためのロックアップ禁止フラグを出力する(S108)。第2作動油温度Thが暖機温度T以下でない、すなわち、第2作動油温度Thが暖機温度Tを超えていると判定された場合(S104:No)、あるいは、第1作動油温度Thが暖機温度T以下でない、すなわち、第1作動油温度Thが暖機温度Tを超えていると判定された場合(S106:No)、トランスミッションECU8は、ロックアップ機構3kによるロックアップを可能とするためのロックアップ許可フラグを出力する(S114)。これにより、ロックアップ機構3kによるロックアップが許可され、次の制御周期に移行する。
次に、S108にて、ロックアップ禁止フラグを出力すると、トランスミッションECU8は、クラッチ切替弁72がonになるように、切替用電磁弁71に信号を出力する(S110)。つまり、トランスミッションECU8から信号を受けた切替用電磁弁71は、切替用信号圧Pswをクラッチ切替弁72の作動圧油室72aに作用することにより、クラッチ切替弁72がon状態となる。つまり、図3に示すように、クラッチ切替弁72の入力ポート72dと係合側ポート72jとが連通することにより、第2調圧弁55bにより調整された第2ライン圧Plの作動油がクラッチ係合側油室3hに導入される。また、解放側ポート72hと切替弁連通ポート72eとが連通することにより、クラッチ解放側油室3iの作動油は、切替弁連通ポート72eと配管により連通した油圧制御弁74の第2ライン圧ポート74nに流入する。
次に、トランスミッションECU8は、油圧制御弁74の制御用信号圧油室74lに作用する制御用信号圧PlinをPlin(MIN)とする。ここでは、トランスミッションECU8は、油圧制御ソレノイド弁73に制御用信号圧PlinがPlin(MIN)となるように信号を出力する(S112)。これにより、図3に示すように、油圧制御弁74の制御用信号圧油室74lに作用する制御用信号圧Plinは、Plin(MIN)となる。したがって、油圧制御弁74のスプール弁子74fが連通側に移動して、第5ランド74iにより油圧制御油室74jとドレンポート74pとの連通が遮断される。つまり、油圧制御弁74から作動油が排出されなくなる。したがって、作動油が低油温時に、トルクコンバータ3とクラッチ切替弁72と油圧制御弁74との間に作動油の閉回路として暖機循環系6を形成することができ、効率的にトルクコンバータ3内の作動油を昇温することができる。これにより、早期にロックアップ制御が可能となることにより、流体伝達装置1の燃費向上を図ることができる。トランスミッションECU8は、S112にて、油圧制御弁74の制御用信号圧油室74lに作用する制御用信号圧PlinがPlin(MIN)となるように油圧制御ソレノイド弁73に信号を出力すると、次の制御周期に移行する。また、このとき、制御差圧P=0となる。
上記のように構成される流体伝達装置1は、作動油供給系2を流動する作動油の流動方向が運転状態に応じて変動しても、流動方向判定部110により作動油の流動方向を判定し、判定された流動方向に応じて第1作動油温度センサ101又は第2作動油温度センサ102により適正に導出側作動油温度を検出し、トルクコンバータ3内で昇温された後の作動油の温度を正確に把握することができる。このため、作動油の温度を適正に検出することができることから、例えば、作動油の温度が所定の温度まで上昇しロックアップ機構3kによるロックアップが可能となる時期を正確に判定することができ、ロックアップ機構3kの係合時期に遅れが生じることを防止することができる。この結果、早期にロックアップ制御が可能となることにより、流体伝達装置1の燃費向上を図ることができ、よって、流体伝達装置1により運転状態に応じて適正に駆動力の伝達を行うことができる。また、ロックアップが可能となる時期を正確に判定することができることからドライバビリティを向上することができる。
以上で説明した本発明の実施例に係る流体伝達装置1によれば、作動油供給系2に設けられロックアップ機構3kを解放状態とすることでこの作動油供給系2から供給される作動油を介して内燃機関10が発生する駆動力を伝達可能であると共に、ロックアップ機構3kを係合状態とすることで作動油を介さずに駆動力を伝達可能なトルクコンバータ3と、作動油供給系2を流動する作動油の流動方向を判定する流動方向判定部110と、流動方向判定部110によって判定された作動油の流動方向に基づいて、トルクコンバータ3から導出された作動油の温度である導出側作動油温度を検出する作動油温度センサ100と、作動油温度センサ100より検出された導出側作動油温度に基づいてロックアップ機構3kを制御する制御部4とを備える。
したがって、流動方向判定部110によって判定された作動油の流動方向に基づいて、トルクコンバータ3から導出された作動油の温度である導出側作動油温度を作動油温度センサ100が検出し、この導出側作動油温度に基づいて制御部4によりロックアップ機構3kを制御することで、適正な作動油温度に基づいて適正に駆動力の伝達を行うことができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係る流体伝達装置1によれば、トルクコンバータ3は、駆動力が伝達されるポンプ翼車3aと、ポンプ翼車3aに伝達された駆動力が伝達されるタービン翼車3bと、クラッチ3fを介して仕切られたクラッチ係合側油室3hとクラッチ解放側油室3iとの差圧に応じてポンプ翼車3aとタービン翼車3bとを係合する係合状態とポンプ翼車3aとタービン翼車3bとの係合を解除する解除状態とに切り替え可能なロックアップ機構3kとを有し、作動油供給系2は、トルクコンバータ3に供給される作動油がトルクコンバータ3の第1導出入口3lからクラッチ解放側油室3iに導入されトルクコンバータ3の第2導出入口3mから導出される第1流動方向L1と、第2導出入口3mからクラッチ係合側油室3hに導入され第1導出入口3lから導出される第2流動方向L2とに流動可能であり、作動油温度センサ100は、第1導出入口3lから導出入される作動油の温度を検出する第1作動油温度センサ101と、第2導出入口3mから導出入される作動油の温度を検出する第2作動油温度センサ102とを有する。
したがって、作動油供給系2を流動する作動油の流動方向が第1流動方向L1と第2流動方向L2とで変動しても、第1導出入口3l近傍にこの第1導出入口3lから導出入される作動油の温度を検出する第1作動油温度センサ101を設け、第2導出入口3mの近傍にこの第2導出入口3mから導出入される作動油の温度を検出する第2作動油温度センサ102を設けたことから、第1作動油温度センサ101又は第2作動油温度センサ102によって流動方向に応じて適正な導出側作動油温度を検出することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係る流体伝達装置1によれば、作動油温度センサ100は、流動方向判定部110によって判定された作動油の流動方向が第1流動方向L1である場合に第2作動油温度センサ102により導出側作動油温度を検出し、流動方向判定部110によって判定された作動油の流動方向が第2流動方向L2である場合に第1作動油温度センサ101により導出側作動油温度を検出する。したがって、作動油供給系2を流動する作動油の流動方向が第1流動方向L1である場合に第1流動方向L1に対してトルクコンバータ3の下流側に位置する第2作動油温度センサ102により第2作動油温度として導出側作動油温度を検出することができる。また、作動油供給系2を流動する作動油の流動方向が第2流動方向L2である場合に第2流動方向L2に対してトルクコンバータ3の下流側に位置する第1作動油温度センサ101により第1作動油温度として導出側作動油温度を検出することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係る流体伝達装置1によれば、流動方向判定部110は、第1作動油温度センサ101が検出した第1作動油温度と第2作動油温度センサ102が検出した第2作動油温度との偏差に基づいて作動油供給系2を流動する作動油の流動方向を判定する。したがって、加熱源であるトルクコンバータ3を通過した後の作動油の温度の方が通過する前の作動油の温度より高温になることから、第1作動油温度と第2作動油温度とのうち、温度が高い側が作動油の流動方向下流側であると判定することができる。すなわち、第1作動油温度センサ101及び第2作動油温度センサ102を含んで構成される流動方向判定部110によって、第2作動油温度が第1作動油温度より高い場合に、作動油供給系2を流動する作動油の流動方向が第1流動方向L1であると判定することができ、第1作動油温度が第2作動油温度より高い場合に、作動油供給系2を流動する作動油の流動方向が第2流動方向L2であると判定することができる。このため、例えば、車両のアクセルスイッチの出力等にかかわらず正確に作動油の流動方向を判定することができ、この結果、正確に導出側作動油温度を検出することができ、不用意なロックアップなどを防止することができ、よって、装置の信頼性やドライバビリティを向上することができる。また、作動油温度センサ100と流動方向判定部110を第1作動油温度センサ101と第2作動油温度センサ102とによって兼用することができることから、作動油の流動方向を判定するためのセンサを別体で設ける必要がなく、流体伝達装置1を構成する部品点数を削減することができ、よりシンプルな構成とすることができる。よって、流体伝達装置1の製造コストを抑制することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係る流体伝達装置1によれば、制御部4は、作動油温度センサ100によって検出された導出側作動油温度が予め設定される暖機温度以下である場合にロックアップ機構3kを解放状態とし、導出側作動油温度が暖機温度を超えた場合にロックアップ機構3kを係合状態とする。したがって、作動油温度センサ100によって作動油の流動方向に応じて適正に検出された導出側作動油温度に基づいて、ロックアップ機構3kを制御することができることから、ロックアップ機構3kによる係合時期に遅れが生じることを防止することができる。この結果、早期にロックアップ制御が可能となることにより、流体伝達装置1の燃費向上を図ることができる。また、作動油温度センサ100によって導出側作動油温度を正確に検出することができることから、作動油が未だ低温であるのにロックアップ制御が実行されることを防止することができ、トルクコンバータ3内での作動油の引き摺りや摩擦損失等の発生を防止することができ、駆動力の伝達効率が悪化することを防止することができ、また、不安定なクラッチ摩擦特性が引き起こされることを確実に防止することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係る流体伝達装置1によれば、作動油供給系2は、トルクコンバータ3から導出された作動油をオイルクーラー53により冷却し、オイルパン51に貯留し、加圧ポンプ52により加圧してトルクコンバータ3に導入可能な油圧供給系5と、トルクコンバータ3から導出された作動油をオイルクーラー53、オイルパン51及び加圧ポンプ52をバイパスしてトルクコンバータ3に導入可能な暖機循環系6とを有し、制御部4は、作動油温度センサ100によって検出された導出側作動油温度が暖機温度以下である場合に油圧供給系5を遮断状態とし暖機循環系6を開放状態とし、導出側作動油温度が暖機温度を超えた場合に油圧供給系5を開放状態とし暖機循環系6を遮断状態とする。したがって、制御部4により作動油の低油温時に作動油供給系2を油圧供給系5から暖機循環系6に切り替えて暖機制御を実行することで、トルクコンバータ3内の作動油を効率的に昇温することができる。この結果、早期にロックアップ制御が可能となることにより、流体伝達装置1の燃費向上を図ることができ、よって、流体伝達装置1により運転状態に応じて適正に駆動力の伝達を行うことができる。そして、作動油温度センサ100によって導出側作動油温度を正確に検出することができることから、早期に正確に暖機の終了を判断することができる。
図6は、本発明の実施例2に係る流体伝達装置の第1作動油温度、第2作動油温度と作動油の流動方向との関係を示す線図、図7は、本発明の実施例2に係る流体伝達装置の暖機制御を説明するフロー図である。実施例2に係る流体伝達装置は、実施例1に係る流体伝達装置と略同様の構成であるが、第1作動油温度と第2作動油温度とに基づいて作動油供給系を流動する作動油の流量を調節する点で実施例1に係る流体伝達装置とは異なる。その他、上述した実施例と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略するとともに、同一の符号を付す。また、主要部分の構成については図1乃至図3を参照する。
本実施例の流体伝達装置201は、図1乃至図3、図6、図7に示すように、流動方向判定手段としての流動方向判定部110によって判定された作動油の流動方向に基づいて、トルクコンバータ3から導出された作動油の温度である導出側作動油温度を温度検出手段としての作動油温度センサ100が検出し、この導出側作動油温度に基づいて制御部4によりロックアップ機構3kを制御することで、適正な作動油温度に基づいた適正な駆動力の伝達を行っている。
本実施例の流体伝達装置201は、制御部4が本発明の流量調節手段に相当する。すなわち、制御部4は、本発明の制御手段であると共に流量調節手段でもあり、第1作動油温度センサ101が検出した第1作動油温度と第2作動油温度センサ102が検出した第2作動油温度との偏差に基づいて作動油供給系2を流動する作動油の流量を調節可能なものである。制御部4は、作動油温度センサ100によって検出された導出側作動油温度が予め設定される暖機温度以下である場合に、第1作動油温度と第2作動油温度との偏差が予め設定される所定値以下になるように作動油の流量を調節する。
ここで、第1作動油温度と第2作動油温度との偏差が相対的に大きいということは、トルクコンバータ3の上流側と下流側とで作動油の温度差が大きいことを示し、したがって、トルクコンバータ3に導入され熱を受け取り導出される作動油の流量が少ないことを示す。一方、第1作動油温度と第2作動油温度との偏差が相対的に小さいということは、トルクコンバータ3の上流側と下流側とで作動油の温度差が小さいことを示し、したがって、トルクコンバータ3に導入され熱を受け取り導出される作動油の流量が多いことを示す。すなわち、この流体伝達装置1は、例えば、流量計等を設けなくても、第1作動油温度と第2作動油温度との偏差に基づいてトルクコンバータ3に導入される作動油の流量を把握することができ、制御部4によりその流量を調節することができる。
そして、制御部4は、図6、図7に示すように、暖機制御時にて、油圧制御弁74の制御用信号圧油室74lに作用する制御用信号圧Plinを第1作動油温度Thと第2作動油温度Thとの偏差が所定値以下になるようにフィードバック制御し、第2作動油温度Thから第1作動油温度Thを差し引いた値[Th−Th]が、|Th−Th|≦|所定値|かつ、|Th−Th|≒|所定値|となることを目標として、作動油の流量を制御し解放側油圧P3i、係合側油圧P3hを制御する。
次に、図7を参照して流体伝達装置201の暖機制御を説明する。なお、流体伝達装置201の暖機制御におけるS100からS106、S114は、実施例1の流体伝達装置1の暖機制御におけるS100からS106、S114と同様であるので、説明を省略する。その他、重複した説明はできるだけ省略する。
トランスミッションECU8は、第2作動油温度Thが暖機温度T以下であると判定された場合(S104:Yes)、ロックアップ禁止フラグを出力し(S108A)、クラッチ切替弁72がonになるように、切替用電磁弁71に信号を出力する(S110A)。そして、トランスミッションECU8は、油圧制御弁74の制御用信号圧油室74lに作用する制御用信号圧Plinを[Th−Th]が|Th−Th|≦|所定値ΔT|、かつ、Th−Th≒所定値ΔTとなるように制御する(S212A)。一方、トランスミッションECU8は、第1作動油温度Thが暖機温度T以下であると判定された場合(S106:Yes)、ロックアップ禁止フラグを出力し(S108B)、クラッチ切替弁72がonになるように、切替用電磁弁71に信号を出力する(S110B)。そして、トランスミッションECU8は、油圧制御弁74の制御用信号圧油室74lに作用する制御用信号圧Plinを[Th−Th]が|Th−Th|≦|所定値ΔT|、かつ、Th−Th≒所定値ΔTとなるように制御する(S212B)。
ここで、所定値ΔT、ΔTは、暖機制御時にロックアップ機構3kがロックアップしない程度で最小限の作動油流量に応じた値に設定される。すなわち、|Th−Th|≦|所定値ΔT|又は|Th−Th|≦|所定値ΔT|であれば、トルクコンバータ3に導入される作動油は、ロックアップ機構3kがロックアップしない最低限の流量が確保されている状態である。その上で、Th−Th≒所定値ΔT又はTh−Th≒所定値ΔTとすることにより、制御部4は、作動油供給系2を流動する作動油の流量をロックアップ機構3kがロックアップしない程度で最小限の作動油流量に調節することができる。この結果、作動油供給系2を流動する作動油の流量をロックアップ機構3kがロックアップしない程度で最小限の作動油流量に調節することができることから、ロックアップ機構3kのロックアップを回避した上でトルクコンバータ3に導入される作動油の量を極力抑制することができるので、トルクコンバータ3において作動油の温度を効率的に上昇させることができる。
以上で説明した本発明の実施例に係る流体伝達装置201によれば、流動方向判定部110によって判定された作動油の流動方向に基づいて、トルクコンバータ3から導出された作動油の温度である導出側作動油温度を作動油温度センサ100が検出し、この導出側作動油温度に基づいて制御部4によりロックアップ機構3kを制御することで、適正な作動油温度に基づいて適正に駆動力の伝達を行うことができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係る流体伝達装置201によれば、第1作動油温度センサ101が検出した第1作動油温度と第2作動油温度センサ102が検出した第2作動油温度との偏差に基づいて作動油供給系2を流動する作動油の流量を調節可能な制御部4を備える。
したがって、第1作動油温度と第2作動油温度との偏差が相対的に大きい場合にはトルクコンバータ3に導入される作動油の流量が少ないと判定することができ、第1作動油温度と第2作動油温度との偏差が相対的に小さい場合にはトルクコンバータ3に導入される作動油の流量が多いと判定することができることから、トルクコンバータ3近傍に設けられた第1作動油温度センサ101と第2作動油温度センサ102とによって検出される第1作動油温度と第2作動油温度との偏差に基づいてトルクコンバータ3に導入される作動油の流量を正確に把握することができ、制御部4によりその流量を調節することができる。この結果、トルクコンバータ3に導入される作動油の流量を微少流量まで高精度に調節することができ、装置の信頼性やドライバビリティを向上することができる。そして、第1作動油温度と第2作動油温度との偏差に基づいてトルクコンバータ3に導入される作動油の流量を正確に把握することができ、制御部4によりその流量を精度よく調節することができることから、作動油供給系2を流動する作動油の流量を精度よく一定に維持した上で、作動油温度センサ100により導出側作動油温度を正確に検出することができ、この導出側作動油温度に基づいて適正にロックアップ機構3kを制御することができる。
また、作動油温度センサ100とトルクコンバータ3に導入される作動油の流量計とを第1作動油温度センサ101と第2作動油温度センサ102とによって兼用することができることから、作動油の流量を判定するためのセンサを別体で設ける必要がなく、流体伝達装置201を構成する部品点数を削減することができ、よりシンプルな構成とすることができる。よって、流体伝達装置201の製造コストを抑制することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係る流体伝達装置201によれば、制御部4は、作動油温度センサ100によって検出された導出側作動油温度が予め設定される暖機温度以下である場合に、第1作動油温度センサ101が検出した第1作動油温度センサと第2作動油温度センサ102が検出した第2作動油温度との偏差が予め設定される所定値以下になるように作動油の流量を調節する。
したがって、制御部4は、作動油供給系2を流動する作動油の流量をロックアップ機構3kがロックアップしない程度で最小限の作動油流量に調節することができる。この結果、作動油供給系2を流動する作動油の流量をロックアップ機構3kがロックアップしない程度で最小限の作動油流量に調節することができることから、ロックアップ機構3kのロックアップを回避した上でトルクコンバータ3に導入される作動油の量を極力抑制することができるので、トルクコンバータ3において作動油の温度を効率的に上昇させることができる。この結果、早期にロックアップ制御が可能となることにより、流体伝達装置1の燃費向上を図ることができ、よって、流体伝達装置201により運転状態に応じて適正に駆動力の伝達を行うことができる。
なお、上述した本発明の実施例に係る流体伝達装置は、上述した実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。以上の説明では、作動油は、典型的には、暖機循環系により閉回路を構成した際の駆動時に第1流動方向に流動し、暖機循環系により閉回路を構成した際の被駆動時に第2流動方向に流動するものとして説明したが、例えば、流体伝達装置の他の部分の構成や当該流体伝達装置を搭載した車両の仕様等に応じて、作動油の流動方向が変動することがある。ただし、この場合でも流動方向判定手段によって判定された作動油の流動方向に基づいて、流体伝達手段から導出された作動油の温度である導出側作動油温度を温度検出手段が検出し、この導出側作動油温度に基づいて制御手段により係合部を制御することで、適正な作動油温度に基づいて適正に駆動力の伝達を行うことができる。
また、以上の説明では、作動油温度手段と流動方向判定手段を第1作動油温度センサ101と第2作動油温度センサ102とによって兼用するものとして説明したが、それぞれ別体に設けてもよい。例えば、以上の説明のように、暖機循環系6により閉回路を構成した際の駆動時に作動油が第1流動方向L1に流動し、暖機循環系6により閉回路を構成した際の被駆動時に作動油が第2流動方向L2に流動する場合、流動方向判定手段を、例えば、アクセルスイッチなどにより構成し、アクセルのオン・オフに基づいて、駆動状態か被駆動状態かを判定し、駆動状態か被駆動状態かの判定に応じて作動油の流動方向を判定するようにしてもよい。ここでは、アクセルスイッチは、この流体伝達装置が搭載される車両のアクセルのオン・オフを検出し、検出結果をトランスミッションECU8に送信するものである。この場合、アクセルの作動状態を検出することにより容易に駆動状態か被駆動状態かを判定することができ、この駆動と被駆動との変遷に基づいて作動油の流動方向を判定することができる。
以上のように、本発明に係る流体伝達装置は、適正な作動油温度に基づいて適正に駆動力の伝達を行うものであり、作動油を介して駆動源が発生する駆動力を伝達可能であると共に、係合部を係合状態とすることで作動油を介さずに駆動力を伝達可能な種々の流体伝達装置に適用して好適である。
本発明の実施例1に係る流体伝達装置の全体構成例(クラッチ解放時)を示す概略構成図である。 本発明の実施例1に係る流体伝達装置の全体構成例(クラッチ係合時)を示す概略構成図である。 本発明の実施例1に係る流体伝達装置の全体構成例(暖機制御時)を示す概略構成図である。 本発明の実施例1に係る流体伝達装置の第1作動油温度、第2作動油温度と作動油の流動方向との関係を示す線図である。 本発明の実施例1に係る流体伝達装置の暖機制御を説明するフロー図である。 本発明の実施例2に係る流体伝達装置の第1作動油温度、第2作動油温度と作動油の流動方向との関係を示す線図である。 本発明の実施例2に係る流体伝達装置の暖機制御を説明するフロー図である。
符号の説明
1、201 流体伝達装置
2 作動油供給系
3 トルクコンバータ(流体伝達手段)
3a ポンプ翼車(入力側回転体)
3b タービン翼車(出力側回転体)
3f クラッチ
3h クラッチ係合側油室
3i クラッチ解放側油室
3k ロックアップ機構(係合部)
3l 第1導出入口
3m 第2導出入口
4 制御部(制御手段、流量調節手段)
5 油圧供給系
6 暖機循環系
7 油圧制御装置
8 トランスミッションECU
51 オイルパン(貯留手段)
52 加圧ポンプ(加圧手段)
53 オイルクーラー(冷却手段)
71 切替用電磁弁
72 クラッチ切替弁
73 油圧制御ソレノイド弁
74 油圧制御弁
100 作動油温度センサ(温度検出手段)
101 第1作動油温度センサ(第1温度検出手段)
102 第2作動油温度センサ(第2温度検出手段)
110 流動方向判定部(流動方向判定手段)

Claims (8)

  1. 作動油供給系に設けられ係合部を解放状態とすることで該作動油供給系から供給される作動油を介して駆動源が発生する駆動力を伝達可能であると共に、前記係合部を係合状態とすることで前記作動油を介さずに前記駆動力を伝達可能な流体伝達手段と、
    前記作動油供給系を流動する前記作動油の流動方向を判定する流動方向判定手段と、
    前記流動方向判定手段によって判定された前記作動油の流動方向に基づいて、前記流体伝達手段から導出された前記作動油の温度である導出側作動油温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段により検出された前記導出側作動油温度に基づいて前記係合部を制御する制御手段とを備えることを特徴とする、
    流体伝達装置。
  2. 前記流体伝達手段は、前記駆動力が伝達される入力側回転体と、前記入力側回転体に伝達された駆動力が伝達される出力側回転体と、クラッチを介して仕切られたクラッチ係合側油室とクラッチ解放側油室との差圧に応じて前記入力側回転体と前記出力側回転体とを係合する前記係合状態と前記入力側回転体と前記出力側回転体との係合を解除する前記解除状態とに切り替え可能な前記係合部とを有し、
    前記作動油供給系は、前記流体伝達手段に供給される前記作動油が前記流体伝達手段の第1導出入口から前記クラッチ解放側油室に導入され前記流体伝達手段の第2導出入口から導出される第1流動方向と、前記第2導出入口から前記クラッチ係合側油室に導入され前記第1導出入口から導出される第2流動方向とに流動可能であり、
    前記温度検出手段は、前記第1導出入口から導出入される前記作動油の温度を検出する第1温度検出手段と、前記第2導出入口から導出入される前記作動油の温度を検出する第2温度検出手段とを有することを特徴とする、
    請求項1に記載の流体伝達装置。
  3. 前記温度検出手段は、前記流動方向判定手段によって判定された前記作動油の流動方向が前記第1流動方向である場合に前記第2温度検出手段により前記導出側作動油温度を検出し、前記流動方向判定手段によって判定された前記作動油の流動方向が前記第2流動方向である場合に前記第1温度検出手段により前記導出側作動油温度を検出することを特徴とする、
    請求項2に記載の流体伝達装置。
  4. 前記流動方向判定手段は、前記第1温度検出手段が検出した前記作動油の温度と前記第2温度検出手段が検出した前記作動油の温度との偏差に基づいて前記作動油供給系を流動する前記作動油の流動方向を判定することを特徴とする、
    請求項2又は請求項3に記載の流体伝達装置。
  5. 前記第1温度検出手段が検出した前記作動油の温度と前記第2温度検出手段が検出した前記作動油の温度との偏差に基づいて前記作動油供給系を流動する前記作動油の流量を調節可能な流量調節手段を備えることを特徴とする、
    請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の流体伝達装置。
  6. 前記流量調節手段は、前記導出側作動油温度が予め設定される暖機温度以下である場合に、前記第1温度検出手段が検出した前記作動油の温度と前記第2温度検出手段が検出した前記作動油の温度との偏差が予め設定される所定値以下になるように前記作動油の流量を調節することを特徴とする、
    請求項5に記載の流体伝達装置。
  7. 前記制御手段は、前記導出側作動油温度が予め設定される暖機温度以下である場合に前記係合部を前記解放状態とし、前記導出側作動油温度が前記暖機温度を超えた場合に前記係合部を前記係合状態とすることを特徴とする、
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の流体伝達装置。
  8. 前記作動油供給系は、前記流体伝達手段から導出された前記作動油を冷却手段により冷却し、貯留手段に貯留し、加圧手段により加圧して前記流体伝達手段に導入可能な油圧供給系と、前記流体伝達手段から導出された前記作動油を前記冷却手段、前記貯留手段及び前記加圧手段をバイパスして前記流体伝達手段に導入可能な暖機循環系とを有し、
    前記制御手段は、前記導出側作動油温度が前記暖機温度以下である場合に前記油圧供給系を遮断状態とし前記暖機循環系を開放状態とし、前記導出側作動油温度が前記暖機温度を超えた場合に前記油圧供給系を開放状態とし前記暖機循環系を遮断状態とすることを特徴とする、
    請求項7に記載の流体伝達装置。
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