JP2007040374A - 流体伝動装置の油圧制御回路 - Google Patents

流体伝動装置の油圧制御回路 Download PDF

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Abstract

【課題】 ロックアップクラッチを備えた流体伝動装置において、専用の制御弁を設けることなくロックアップクラッチの作動状態に応じて流体伝動装置の発熱が抑制される油圧制御回路を提供する。
【解決手段】 第2油路40が供給油路72に接続されると共に第3油路42が冷却油路74或いは排出油路76に接続されてロックアップクラッチ11が係合側状態に切り換えられたときに、ロックアップコントロール弁54により差圧ΔPが調整されてロックアップクラッチ11の作動状態が切り換えられると共に、差圧ΔPの減少に応じて第3油路42からの作動油の流量が増加されるので、専用の制御弁を設けることなくロックアップクラッチ11の作動状態に応じてトルクコンバータ10の発熱が抑制される。つまり、ロックアップクラッチ11の作動状態の切換えに連動して流量が調整されるので、トルクコンバータ10の運転状態(運転条件)に合った冷却が可能となる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、係合側油室と解放側油室との差圧によって作動状態が切り換えられるロックアップクラッチを備えた流体伝動装置の油圧制御回路に関するものである。
トルクコンバータやフルードカップリングのような流体伝動装置を機械的に連結してトルクを直接伝達することが可能なロックアップクラッチが備えられている車両用の流体伝動装置が知られている。例えば、このロックアップクラッチは、トルクコンバータの入力側回転部材であるフロントカバーと出力側回転部材であるタービン或いはポンプとの間に配置されているため、フロントカバーとタービン或いはポンプとの空間がフロントカバー側の解放側油室とタービン或いはポンプ側の係合側油室とにロックアップクラッチにより分割されている。
そして、ロックアップクラッチは係合側油室と解放側油室との差圧(=係合側油室の油圧−解放側油室の油圧)によってフロントカバーとの接触状態すなわちロックアップクラッチの作動状態が切り換えられる。
例えば、解放側油室に連通する第1油路から作動油が供給され且つ係合側油室に連通する第2油路または第3油路、もしくは、第2油路と第3油路から作動油が排出(ドレン)されて、係合側油室に比較して解放側油室の油圧が高められすなわち差圧が零より小さくされると、ロックアップクラッチが解放される所謂ロックアップオフとされる。或いは、係合側油室へ作動油が供給されて差圧が零乃至最大値とされると、ロックアップクラッチが半係合される所謂スリップ状態或いはロックアップクラッチが完全係合される所謂ロックアップオンとされる。
このように、トルクコンバータの運転条件としては、ロックアップクラッチの作動状態によって、ロックアップオフ、スリップ状態、およびロックアップオンの3条件に大別できる。この3条件のうちでロックアップオフの場合がトルクコンバータの入出力回転差が最も大きくなって発熱量が最も大きくなり、ロックアップオンの場合がトルクコンバータの入出力回転差がなくなって発熱量が最も小さくなる。また、スリップ状態の場合はロックアップオフに比較して小さくはなるがトルクコンバータの入出力回転差を伴うことによりロックアップオフに次いで発熱量が大きくなる。
但し、このスリップ状態において差圧が零とされると、ロックアップクラッチが解放状態とされて、トルクコンバータとしてはロックアップオフと同等の運転条件とされる為スリップ状態であっても発熱量が最も大きくなる。
このとき、ロックアップオフ時においては、第2油路から作動油がドレンされてトルクコンバータの発熱分を冷却する為の作動油の循環流量が確保される。しかし、スリップ状態においては差圧を安定的に維持しつつトルクコンバータの発熱分を冷却する為の作動油の循環流量を確保する必要があり、例えば差圧を維持することを優先した循環流量とされると差圧が零のときに十分に冷却されず、反対に差圧が零のときに十分に冷却することを優先した循環流量とされると差圧が安定的に維持されない可能性があった。
そこで、前記差圧を維持しつつトルクコンバータの発熱分を冷却する為に、ロックアップクラッチの作動状態に応じて作動油の循環流量を変化させることが考えられる。例えば、特許文献1に示すように係合側油室に連通する第3油路を設け、特にロックアップクラッチのスリップ時には係合側油室へ連通する第2油路を高圧油路に第3油路を低圧油路となるように接続状態を切り換えて係合側油室の作動油を循環させると共に、低圧油路の油圧を調整する為に設けられた調圧弁を用いて係合側油室の作動油の循環流量を適切に制御して、トルクコンバータの運転条件に適した作動油の循環流量を確保する技術が提案されている。
特開2004−340308号公報
しかしながら、作動油の循環流量を自由に変化させられるものの、専用の制御弁(調圧弁)を設ける必要があることから、コストが増加したり油圧回路の重量や大きさが増加する可能性があった。また、ロックアップクラッチの作動状態の制御に加え、専用の調圧弁を用いた作動油の循環流量の制御をそれぞれ行う必要があることから、制御が複雑になる可能性があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、係合側油室と解放側油室との差圧によって作動状態が切り換えられるロックアップクラッチを備えた流体伝動装置において、専用の制御弁を設けることなくロックアップクラッチの作動状態に応じて流体伝動装置の発熱が抑制される油圧制御回路を提供することにある。
すなわち、請求項1にかかる発明の要旨とするところは、(a) 係合側油室と、解放側油室と、その解放側油室に連通する第1解放側油路と、その係合側油室に連通する2つの第1係合側油路および第2係合側油路と、その係合側油室とその解放側油室との差圧に従って作動状態が切り換えられるロックアップクラッチとを備え、その第1解放側油路が高圧側作動油圧を供給するための高圧側油圧源に接続され且つその2つの係合側油路の何れもがその高圧側作動油圧よりも低い低圧側作動油圧を供給するための低圧側油圧源に接続されるとそのロックアップクラッチが解放側状態に切り換えられ、その2つの係合側油路のうちの一方が前記高圧側油圧源に接続され且つ他方が前記低圧側油圧源に接続されるとそのロックアップクラッチが係合側状態に切り換えられる流体伝動装置の油圧制御回路であって、(b) 前記ロックアップクラッチが前記係合側状態に切り換えられたときに、前記差圧を調整して前記ロックアップクラッチの作動状態を切り換えると共に、その差圧の減少に応じて前記低圧側油圧源に接続された他方の油路からの作動油の流量を増加させるロックアップ制御弁を、含むことにある。
このようにすれば、ロックアップクラッチが前記係合側状態に切り換えられたときに、ロックアップ制御弁により前記係合側油室と前記解放側油室との差圧が調整されてロックアップクラッチの作動状態が切り換えられると共に、その差圧の減少に応じて前記低圧側油圧源に接続された他方の油路からの作動油の流量が増加されるので、専用の制御弁を設けることなくロックアップクラッチの作動状態に応じて流体伝動装置の発熱が抑制される。つまり、ロックアップクラッチの作動状態の切換えに連動して流量が調整されるので、流体伝動装置の運転状態(運転条件)に合った冷却が可能となる。また、ロックアップクラッチの作動状態と作動油の循環流量とをそれぞれ制御する必要がないことから流体伝動装置の運転状態(運転条件)に合った冷却が簡単に制御され得る。
ここで、請求項2にかかる発明では、前記ロックアップ制御弁は、前記差圧を最小とするときには、前記他方の油路からの作動油の流量が最大流量となるように構成された大流量排出油路を介してその他方の油路を前記低圧側油圧源に接続すると共に、前記第1解放側油路を前記高圧側油圧源に接続するものである。このようにすれば、ロックアップクラッチが前記係合側状態のときに流体伝動装置の発熱量が最も大きくなる差圧が最小とされるときに連動して、すなわち差圧が最も小さくなる零への減少に応じて、他方の油路からの作動油の流量が最も多くなるように増加される。よって、流体伝動装置の運転状態(運転条件)に合った冷却のための他方の油路からの作動油の流量が確保される。
また、請求項3にかかる発明では、前記ロックアップ制御弁は、前記差圧を中間値とするときには、前記他方の油路からの作動油の流量が最大流量よりも少なくなるように絞りが設けられた小流量排出油路を介してその他方の油路を前記低圧側油圧源に接続するものである。このようにすれば、ロックアップクラッチが前記係合側状態のときに流体伝動装置の発熱量が最も大きくなる差圧が最小とされるときよりも発熱量が小さくなる差圧が中間値とされるときに連動して、すなわち差圧が最小より大きくなる中間値への増加に応じて、他方の油路からの作動油の流量が差圧が最小とされるときに比較して少なくなるように減少される。よって、流体伝動装置の運転状態(運転条件)に合った冷却のための他方の油路からの作動油の流量が確保されると共に、作動油の流れ分の圧低下が抑制されて差圧を中間値とする為の差圧が安定的に維持される。
また、請求項4にかかる発明では、前記ロックアップ制御弁は、前記差圧を最大とするときには、前記他方の油路からの作動油の流量が可及的に零になるようにその他方の油路から前記低圧側油圧源への接続を遮断すると共に、前記第1解放側油路を前記低圧側油圧源に接続するものであるものである。このようにすれば、ロックアップクラッチが前記係合側状態のときに流体伝動装置の発熱量が無くなる差圧が最大とされるときに連動して、すなわち差圧が最も大きくなる増加に応じて、他方の油路からの作動油の流量が最も少なくなるように零とされる。よって、他方の油路からの作動油の流れ分に伴う圧低下がなくなって一層差圧が大きくされ、ロックアップクラッチの伝達トルク容量が増大させられる。
ここで、好適には、前記流体伝動装置としては、トルクコンバータやトルク増幅作用のないフルードカップリング等が用いられる。
また、好適には、前記高圧側油圧源に作動油圧を供給するオイルポンプは、例えば走行用駆動力源により駆動されて作動油を吐出するものでも良いが、走行用駆動力源とは別に配設された専用の電動モータなどで駆動されるものでも良い。
また、好適には、上記走行用駆動力源としては、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関であるエンジンが用いられる。さらに、補助的な走行用駆動力源として、電動機等がエンジンから駆動輪の間の動力伝達経路にそのエンジンに加えて用いられても良い。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態のロックアップクラッチ11を備えた車両用の流体伝動装置であるトルクコンバータ10を示す図である。トルクコンバータ10は、図示しないエンジンのクランク軸と一体的に回転する入力側回転部材であるカバー12を有している。カバー12は、エンジン側のカバーであるフロントカバー14と、トランスミッション側のカバーであるポンプシェル16とが溶接により一体的に結合されて油密に構成されている。フロントカバー14は一方向に開口する有底円柱状の部材であり、その開口部の外周面にポンプシェル16の外周部が結合されている。
カバー12内には作動油が充填されるとともに、互いに対向するように、トルクコンバータ10の入力要素であるそのカバー12と一体のポンプ翼車18および出力要素であるタービン翼車20が収容配置されている。ポンプ翼車18は図示しないクランク軸に結合されており、タービン翼車20は、タービンハブ22を介して被動軸24に結合されており、ポンプ翼車18が回転させられて作動油流が生じ、この作動油流がさらにタービン翼車20に回転トルクを与えることにより、被動軸24が回転させられる。この被動軸24は例えば図示しない自動変速機の入力軸に相当するものであり、その自動変速機を介してエンジン出力トルクTが図示しない駆動輪へと伝達される。
ポンプ翼車18とタービン翼車20との間には、ステータ翼車28が一方向クラッチ26を介して一方向に回転可能に設けられている。タービン翼車20を出た作動油はステータ翼車28に沿って流れ、再度、ポンプ翼車18に戻る。
ロックアップクラッチ11はクラッチピストン30、ダンパ32、コイルスプリング34等で構成されている。このクラッチピストン30はタービン翼車20とフロントカバー14との間にフロントカバー14へ接近離隔する方向へ移動可能に設けられている。このクラッチピストン30とポンプシェル16との間の空間例えばトルクコンバータ10の前記入出力要素間の空間が係合側油室31である。ダンパ32はクラッチピストン30とタービン翼車20との間に設けられており、クラッチピストン30とダンパ32とは、外周端においてコイルスプリング34を介して連結させられているので、クラッチピストン30とダンパ32とは所定範囲の相対回転を許容しつつ一体的に回転させられるようになっている。また、ダンパ32は、その内周部においてリベット35によりタービン翼車20およびタービンハブ22に固定されているので、ダンパ32が回転させられると、タービンハブ22およびそのタービンハブ22に結合された被動軸24も回転させられる。
クラッチピストン30には、フロントカバー14と対向する面に摩擦材36が貼り着けられている。この摩擦材36は、耐久性或いは耐摩耗性を高めるために例えばセルロースに樹脂を含浸させた材料などの、熱伝導率の比較的小さい材料で構成されている。
フロントカバー14とタービンハブ22との間には第1油路38が形成されている。この第1油路38は、被動軸24の軸心に形成されている孔部からフロントカバー14とタービンハブ22との間を経て、フロントカバー14とクラッチピストン30との空間すなわち背圧室である解放側油室44へと連通する第1解放側油路である。また、ポンプ翼車18とステータ翼車28との間には第2油路40が、タービンハブ22とステータ翼車28との間には第3油路42がそれぞれ形成されている。第2油路40は係合側油室31へ連通する第1係合側油路であり、第3油路42は係合側油室31へ連通する第2係合側油路であり、第2油路40と第3油路42とはその係合側油室31内で互いに連通させられている2つの係合側油路である。
このように構成されたトルクコンバータ10において、ロックアップクラッチ11は係合側油室31内の油圧と解放側油室44内の油圧との差圧ΔP(=係合側油室31内の油圧PON−解放側油室44内の油圧POFF)によりフロントカバー14に摩擦係合させられる油圧式摩擦クラッチである。そして、トルクコンバータ10の運転条件としては、例えば差圧ΔPが負とされてロックアップクラッチ11が解放される所謂ロックアップオフ、差圧ΔPが零以上とされてロックアップクラッチ11が半係合される所謂スリップ状態、および差圧ΔPが最大値とされてロックアップクラッチ11が完全係合される所謂ロックアップオンの3条件に大別される。
また、ロックアップクラッチ11のスリップ状態においては、差圧ΔPが零とされることによりロックアップクラッチ11のトルク分担がなくなって、トルクコンバータ10は、ロックアップオフと同等の運転条件とされる。つまり、差圧ΔPが零以上とされる場合において、ロックアップクラッチ11の作動状態は、差圧ΔPが最小となる零とされて解放状態とされ、差圧ΔPが最大とされて完全係合状態とされ、差圧ΔPが最小と最大との中間値とされてスリップ状態とされる。よって、トルクコンバータ10の運転条件も上記3条件に大別される。
ところで、トルクコンバータ10の各運転条件での発熱量は、ロックアップクラッチ11が解放状態とされて入出力要素の回転速度差ΔNSLIPが最大となるロックアップオフ時或いはそれと同等の差圧ΔPが零のときが最も大きくなり、ロックアップクラッチ11が完全係合状態とされてポンプ翼車20およびタービン翼車24が一体回転させられ入出力要素の回転速度差ΔNSLIPがなくなるロックアップオン時が最も小さくなる。ロックアップクラッチ11が半係合状態とされるスリップ状態時は、ロックアップオフ時或いは差圧ΔPが零のときに比べて小さくはなるが入出力要素の回転速度差ΔNSLIPを伴うことによりロックアップオフ時或いは差圧ΔPが零のときに次いで発熱量が大きくなる。
そうすると、トルクコンバータ10の発熱を冷却する為に、その運転条件に適した作動油の循環流量とする必要がある。つまり、差圧ΔPを安定して維持すると共に、作動油の循環流量を確保する必要がある。以下に、ロックアップクラッチ11の作動状態を切り換えると共に、すなわちトルクコンバータ10の運転条件を切り換えると共に、その運転条件に適した作動油の循環流量とする為の油圧制御回路を説明する。
図2は、ロックアップクラッチ11の制御に関するその油圧制御回路の一例である油圧制御回路50を示す図である。図2において、油圧制御回路50は、ロックアップクラッチ11を解放側状態すなわちロックアップオフと係合側状態すなわち解放状態を含むスリップ状態乃至ロックアップオンとで切り換える為のロックアップリレー弁52と、このロックアップリレー弁52によりロックアップクラッチ11が係合側状態とされているときに差圧ΔPを調整してロックアップクラッチ11の作動状態を解放状態を含むスリップ状態乃至ロックアップオンの範囲で切り換えると共に、その作動状態の切換えに連動して第3油路42からの作動油の循環流量を調整する為の、例えば差圧ΔPの減少に応じて第3油路42からの作動油の循環流量を増加する為のロックアップ制御弁としてのロックアップコントロール弁54とを備えている。
ロックアップリレー弁52は、スプール弁子56と、そのスプール弁子56の一方の軸端側に設けられスプール弁子56を解放(OFF)側位置へ向かう推力を付与するスプリング58と、そのスプール弁子56の他方の軸端側に設けられスプール弁子56を係合(ON)側の位置へ付勢するために制御圧PSLを受け入れる油室60とを備えている。
ロックアップコントロール弁54は、スプール弁子62と、そのスプール弁子62を差圧ΔP零(差圧0)側位置へ向かう推力F64を付与するスプリング64と、そのスプール弁子64を差圧ΔP零側位置へ向かって付勢するためにトルクコンバータ10の第2油路40へ供給される油圧PON1を受け入れる油室66と、そのスプール弁子62を完全係合(完全ON)側位置へ向かって付勢するためにトルクコンバータ10の解放側油室44内の油圧POFFを受け入れる油室68と、制御圧PSOLを受け入れる油室70とを備えている。
ここで、係合側油室31および/または解放側油室44へ高圧側作動油圧としてのライン油圧PL2を供給する高圧油路はライン油圧PL2を供給するための高圧側油圧源に接続される供給油路72である。例えば、このライン油圧PL2は、図示しない第1調圧弁によるライン油圧PL1の調圧のために図示しないオイルポンプから発生する油圧を元圧としてその第1調圧弁より排出される油圧を元圧として図示しない第2調圧弁によって調圧されたものであり、ライン油圧PL1に対して第2ライン油圧PL2或いはセカンダリ圧PL2等として表される。また、ライン油圧PL1は主に図示しない自動変速機の変速用の油圧制御回路へ供給される。
また、係合側油室31および/または解放側油室44から作動油を排出する油路であって供給油路72に比較して低圧な低圧油路は、ライン油圧PL2よりも低い低圧側作動油圧を供給するための低圧側油圧源としてのオイルクーラ(cooler)に接続される冷却油路74或いは低圧側油圧源としての大気圧(EX)に接続される排出油路76等である。
また、制御圧PSLは制御圧発生弁として機能する図示しないリニアソレノイド弁SLによって供給され、制御圧PSOLは制御圧発生弁として機能する図示しないリニアソレノイド弁SOLによって供給される。
このように構成された油圧制御回路50によって係合側油室31および解放側油室44への作動油圧の供給状態が切り換えられて、ロックアップクラッチ11の作動状態が切り換えられると共に、その作動状態の切換えに連動して作動油の循環流量が変化させられる。
まず、ロックアップクラッチ11をロックアップオフとする場合を説明する。制御圧PSLが油室60へ供給されずスプリング58の推力によってスプール弁子56が解放側位置へ付勢されると、供給油路72から入力ポート78に供給されたライン圧PL2が解放側ポート80からトルクコンバータ10の第1油路38を通り解放側油室44へ供給される。そして、係合側油室31を経て第2油路40を通り係合側ポート82に排出された作動油が排出ポート84から冷却油路74を通りオイルクーラ(cooler)へ排出されると共に、係合側油室31を経て第3油路42を通り制御ポート86に排出された作動油が排出ポート88から冷却油路74を通りオイルクーラ(cooler)へ排出される。
このように、ロックアップリレー弁52は、ロックアップクラッチ11をロックアップオフ(解放側状態)とするときには係合側油室31に連通する第2油路40および第3油路42を冷却油路74に接続し、且つ解放側油室44に連通する第1油路38を供給油路72に接続する。これにより、ロックアップクラッチ11の係合圧すなわち差圧ΔPが低められて、ロックアップクラッチ11がロックアップオフとされる。また、作動油の流れの経路にはオリフィス等の絞りを介した油路がないので、ロックアップオフ時のトルクコンバータ10の冷却に必要な作動油の循環流量が確保される。
次に、ロックアップクラッチ11を解放状態を含むスリップ状態乃至ロックアップオンとする場合を説明する。スプール弁子56を係合側位置へ付勢する為の予め定められた制御圧PSLが油室60へ供給されてスプール弁子56が係合側位置へ付勢されると、供給油路72から入力ポート78に供給されたライン圧PL2が係合側ポート82からトルクコンバータ10の第2油路40を通り係合側油室31へ供給される。そして、加圧された作動油によりクラッチピストン30がフロントカバー14へ接近する方向へ移動させられて解放側油室44が遮断され、係合側油室31内の油圧PONが制御される。同時に、係合側油室31は第3油路42を通り制御ポート86から迂回ポート94を経て制御ポート96および制御ポート98に連通させらる。これら制御ポート96、98は、ロックアップコントロール弁54により冷却油路74或いは排出油路76へ連通されられるか、或いは油路が遮断されるか切り換えられる。そして、係合側油室31へ供給される作動油の流量は、ロックアップコントロール弁54により調整される。つまり、ロックアップコントロール弁54により第3油路42と冷却油路74或いは排出油路76との連通状態が切り換えられて作動油の流量が調整される。また、解放側油室44は、第1油路38を通り解放側ポート80から迂回ポート90を経て制御ポート92に連通させられる。そして、解放側油室44内の油圧POFFは、ロックアップコントロール弁54により調整される。つまり、ロックアップコントロール弁54により差圧ΔPが調整されてロックアップクラッチ11の作動状態が切り換えられる。
このように、ロックアップリレー弁52は、ロックアップクラッチ11の作動状態を係合側状態すなわち解放状態を含むスリップ状態乃至ロックアップオンとするときには係合側油室31に連通する第2油路40を供給油路72に接続し、且つ第3油路42を冷却油路74或いは排出油路76に接続する。また、ロックアップコントロール弁54は、ロックアップリレー弁52によりロックアップクラッチ11が係合側状態とされるときに、ロックアップクラッチ11の作動状態を差圧ΔPを最小の零として解放状態へ切り換えるか、差圧ΔPを最大として完全係合状態へ切り換えるか、或いは差圧ΔPを中間値としてスリップ状態へ切り換えると共に、その作動状態の切換えに連動して第2油路40から第3油路42への作動油の流量、言い換えれば第2油路40からの作動油の流入量、すなわち第3油路42からの作動油の流出量を調整する。
具体的には、ロックアップリレー弁52のスプール弁子56が係合側位置へ付勢されているときであって、すなわちロックアップクラッチ11が係合側状態に切り換えられたときであって、差圧ΔPを最小の零としてロックアップクラッチ11の作動状態を解放状態とするときには、制御圧PSOLが油室70へ供給されずスプリング64の推力F64によってスプール弁子62が差圧ΔP零側位置に付勢されて、係合側油室31へ供給された作動油が第3油路42を通り制御ポート86から迂回ポート94を経て制御ポート98に入り排出ポート100から大流量排出油路102を通り冷却油路74或いは排出油路76を経てオイルクーラ(cooler)或いは大気圧へ排出される。加えて、供給油路72から入力ポート104に供給されたライン圧PL2が制御ポート92を経て迂回ポート90に入り解放側ポート80から第1油路38を通り解放側油室44へ供給される。
このように、ロックアップコントロール弁54は、ロックアップクラッチ11の作動状態を解放状態とするときには、第3油路42を冷却油路74或いは排出油路76に接続すると共に、第1油路38を供給油路72に接続する。これにより、係合側油室31内の油圧PONと解放側油室44内の油圧POFFとが同圧とされることからロックアップクラッチ11の係合圧すなわち差圧ΔPが零とされてロックアップオフと同等の状態とされ、またロックアップクラッチ11が解放されることによりトルクコンバータ10の発熱量が最も大きくされる。このとき、第3油路42からの作動油の流量が最大流量となるように構成された大流量排出油路102を介して、すなわちオリフィス等の絞りが設けられていない油路を介して、冷却油路74或いは排出油路76へ作動油が排出されることから、ロックアップクラッチ11の作動状態がトルクコンバータ10の発熱量が最も大きくなる解放状態とされることに連動して、すなわち差圧ΔPが最も小さくなる零への減少に応じて、第3油路42からの作動油の流量が最も多くなるように増加される。よって、トルクコンバータ10の運転状態(運転条件)に合った冷却に必要な作動油の循環流量が確保される。
また、ロックアップリレー弁52のスプール弁子56が係合側位置へ付勢されているときであって、差圧ΔPを最大としてロックアップクラッチ11の作動状態を完全係合状態とするときには、スプール弁子62を完全係合側位置へ付勢する為の予め定められた制御圧PSOLが油室70へ供給されることによりスプール弁子62が完全係合側位置に付勢されて、第3油路42を通り制御ポート86から迂回ポート94を経て制御ポート96および制御ポート98に入る係合側油室31へ供給された作動油はその制御ポート96および制御ポート98にて冷却油路74或いは排出油路76への流れが遮断される。加えて、解放側油室44内の作動油は、第1油路38を通り解放側ポート80から迂回ポート90を経て制御ポート92に入り排出ポート106から排出油路76を通り大気圧へ排出される。
このように、ロックアップコントロール弁54は、ロックアップクラッチ11の作動状態を完全係合状態とするときには、第3油路42から冷却油路74或いは排出油路76への接続を遮断すると共に、第1油路38を排出油路76に接続する。これにより、解放側油室44内の油圧POFFが零とされることからロックアップクラッチ11の係合圧すなわち差圧ΔPが最大とされてロックアップオンとされ、またロックアップクラッチ11が完全係合状態とされることによりトルクコンバータ10の発熱量が零とされる。このとき、第2油路40と第3油路42とが同圧とされることから、ロックアップクラッチ11の作動状態が完全係合状態とされることに連動して、すなわち差圧ΔPが最も大きくなる増加に応じて、第3油路42からの作動油の流量が最も少なくなるように零とされる。よって、その作動油の流れ分に伴う圧低下がなくなって一層差圧ΔPが大きくされ、ロックアップクラッチ11の伝達トルク容量が増大させられる。
図3は、図2に示した油圧制御回路50におけるロックアップコントロール弁54のみを示した図であって、ロックアップクラッチ11の作動状態をスリップ状態とするときのロックアップコントロール弁54の状態を示す一例である。尚、ロックアップコントロール弁54以外の図示していない部分は図2と同じである。
図3において、ロックアップリレー弁52のスプール弁子56が係合側位置へ付勢されているときであって、差圧ΔPを最小と最大との中間値としてロックアップクラッチ11の作動状態をスリップ状態とするときには、スプール弁子62を差圧ΔP零側位置と完全係合側位置との間の半係合(SLIP)位置へ位置させる為の予め定められた制御圧PSOLが油室70へ供給されることによりスプール弁子62が半係合位置に位置されて、係合側油室31へ供給された作動油が第3油路42を通り制御ポート86から迂回ポート94を経て制御ポート96に入り排出ポート108から小流量排出油路110を通り冷却油路74或いは排出油路76を経てオイルクーラ(cooler)或いは大気圧へ排出される。加えて、供給油路72から入力ポート104に供給されたライン圧PL2が制御ポート92を経て迂回ポート90に入り解放側ポート80から第1油路38を通り解放側油室44へ供給される状態と、解放側油室44内の作動油が第1油路38を通り解放側ポート80から迂回ポート90を経て制御ポート92に入り排出ポート106から排出油路76を通り大気圧へ排出される状態との間で、制御圧PSOLによりスプール弁子62の位置が調整される。また、小流量排出油路110はオリフィス112が設けられており、大流量排出油路102に比較して冷却油路74或いは排出油路76への作動油の循環流量が少なくされる。
このように、ロックアップコントロール弁54は、ロックアップクラッチ11の作動状態をスリップ状態とするときには、第3油路42をオリフィス112が設けられた小流量排出油路110を介して冷却油路74或いは排出油路76に接続すると共に、第1油路38と供給油路72とを接続させるか或いは第1油路38と排出油路76とを接続させるかを切り換える。これにより、解放側油室44内の油圧POFFが零と油圧PONとの中間で調圧されることからロックアップクラッチ11がスリップ状態とされ、またロックアップクラッチ11の解放状態に比べてトルクコンバータ10の発熱量が小さくされる。このとき、第3油路42からの作動油の流量が最大流量となるように構成された大流量排出油路102よりも少なくなるようにオリフィス112が設けられた小流量排出油路110を介して、冷却油路74或いは排出油路76へ作動油が排出されることから、トルクコンバータ10の発熱量が最も大きくなる解放状態よりも差圧ΔPが大きくされて発熱量が小さくなるロックアップクラッチ11がスリップ状態とされることに連動して、すなわち差圧ΔPの増加に応じて、第3油路42からの作動油の流量がロックアップクラッチ11の解放状態に比較して少なくなるように減少される。よって、トルクコンバータ10の運転状態(運転条件)に合った冷却に必要な作動油の循環流量が確保される。また、ロックアップクラッチ11の解放状態に比較して作動油の循環流量が抑制されることから作動油の流れ分の圧低下が抑制されて、スリップ状態とする為の差圧ΔPが安定的に維持される。
図4は、油圧制御回路50などを制御するために車両に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。電子制御装置120は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、エンジンの出力制御や自動変速機の変速制御、ロックアップクラッチ11のロックアップクラッチ制御などを実行するようになっており、必要に応じてエンジン制御用や油圧制御用等に分けて構成される。
図4において、アクセルペダルの操作量Accを検出するためのアクセル操作量センサ、エンジンの回転速度Nを検出するためのエンジン回転速度センサ、エンジンの吸入空気量Qを検出するための吸入空気量センサ、吸入空気の温度Tを検出するための吸入空気温度センサ、電子スロットル弁の開度θTHを検出するためのスロットル弁開度センサ、車速Vを検出するための車速センサ、タービンの回転速度N(=被動軸24の回転速度)を検出するためのタービン回転速度センサなどが設けられており、それらのセンサやスイッチなどからアクセル操作量Acc、エンジン回転速度N、吸入空気量Q、吸入空気温度T、スロットル弁開度θTH、車速V、タービン回転速度Nなどを表す信号が電子制御装置120に供給されるようになっている。
電子制御装置120は、例えば図5に示すようなスロットル弁開度θTHと車速Vとをパラメータ(変数)とする二次元座標において解放領域、スリップ制御領域、係合領域を有する予め記憶されたマップ(関係)から実際のスロットル弁開度θTHと車速Vとに基づいてロックアップクラッチ11の作動状態を制御するロックアップクラッチ制御手段を機能的に備えている。
例えば、電子制御装置120は、入出力要素の回転速度差ΔNSLIPすなわちタービン回転速度Nとエンジン回転速度Nとの回転速度差(スリップ量)NSLP(=N−N)を目標回転速度差(目標スリップ量)NSLP とするロックアップクラッチ11のスリップ状態の制御、ロックアップクラッチ11のロックアップオフへの切換え、或いはロックアップクラッチ11のロックアップオンへの切換えの為に、ロックアップリレー弁52における解放(OFF)側位置と係合(ON)側位置とを切り換える為のリニアソレノイド弁SLの駆動信号である制御圧PSLやロックアップクラッチ11の差圧ΔPを制御する為のリニアソレノイド弁SOLの駆動信号である制御圧PSOLを油圧制御回路50に出力する。
上述のように、本実施例によれば、第2油路40が供給油路72に接続されると共に第3油路42が冷却油路74或いは排出油路76に接続されてロックアップクラッチ11が係合側状態に切り換えられたときに、ロックアップコントロール弁54により差圧ΔPが調整されてロックアップクラッチ11の作動状態が切り換えられると共に、その差圧ΔPの減少に応じて第3油路42からの作動油の流量が増加されるので、専用の制御弁を設けることなくロックアップクラッチ11の作動状態に応じてトルクコンバータ10の発熱が抑制される。つまり、ロックアップクラッチ11の作動状態の切換えに連動して流量が調整されるので、トルクコンバータ10の運転状態(運転条件)に合った冷却が可能となる。また、ロックアップクラッチ11の作動状態と作動油の循環流量とをそれぞれ制御する必要がないことからトルクコンバータ10の運転状態(運転条件)に合った冷却が簡単に制御され得る。
また、本実施例によれば、ロックアップコントロール弁54により差圧ΔPが最小とされてロックアップクラッチ11の作動状態が解放状態とされるときには、第3油路42からの作動油の流量が最大流量となるように構成された大流量排出油路102を介して第3油路42が冷却油路74或いは排出油路76に接続されると共に、第1油路38が供給油路72に接続されるので、ロックアップクラッチ11が係合側状態のときにトルクコンバータ10の発熱量が最も大きくなるロックアップクラッチ11の作動状態が解放状態へ切り換えられることに連動して、すなわち差圧ΔPが最も小さくなる零への減少に応じて、第3油路42からの作動油の流量が最も多くなるように増加される。よって、トルクコンバータ10の運転状態(運転条件)に合った冷却のための第3油路42からの作動油の流量が確保される。
また、本実施例によれば、ロックアップコントロール弁54により差圧ΔPが中間値とされてロックアップクラッチ11の作動状態ががスリップ状態とされるときには、第3油路42からの作動油の流量が最大流量よりも少なくなるように絞りが設けられた小流量排出油路110を介してその第3油路42が冷却油路74或いは排出油路76に接続されるので、ロックアップクラッチ11が係合側状態のときにトルクコンバータ10の発熱量が最も大きくなる解放状態よりも発熱量が小さくなるロックアップクラッチ11の作動状態がスリップ状態へ切り換えられることに連動して、すなわち差圧ΔPの増加に応じて、第3油路42からの作動油の流量がロックアップクラッチ11の解放状態に比較して少なくなるように減少される。よって、トルクコンバータ10の運転状態(運転条件)に合った冷却のための第3油路42からの作動油の流量が確保されると共に、作動油の流れ分の圧低下が抑制されてスリップ状態とする為の差圧ΔPが安定的に維持される。
また、本実施例によれば、ロックアップコントロール弁54により差圧ΔPが最大とされてロックアップクラッチ11の作動状態が完全係合状態すなわちロックアップオンとされるときには、第3油路42からの作動油の流量が可及的に零になるようにその第3油路42から冷却油路74或いは排出油路76への接続が遮断されると共に、第1油路38が排出油路76に接続されるので、ロックアップクラッチ11が係合側状態のときにトルクコンバータ10の発熱量が無くなるロックアップクラッチ11の作動状態が完全係合状態へ切り換えられることに連動して、すなわち差圧ΔPが最も大きくなる増加に応じて、第3油路42からの作動油の流量が最も少なくなるように零とされる。よって、第3油路42からの作動油の流れ分に伴う圧低下がなくなって一層差圧が大きくされ、ロックアップクラッチの伝達トルク容量が増大させられる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例では、係合側油室31に連通する油路として、第2油路40および第3油路42の2つの油路を備えるものであったが、係合側油室31に連通する油路は少なくとも2つの油路を備えておればよく、第2油路40および第3油路42の他に油路が備えられてもよい。
また、前述の実施例では、係合側油室31の作動油を循環させるために低圧油路として冷却油路74或いは排出油路76に接続する油圧制御回路50の構成としたが、その低圧油路は冷却油路74、排出油路76、或いは高圧油路に比較して低圧である所定の油圧となっているような低圧側の作動油を導くものであってもよい。また、その高圧油路はライン油圧PL2を供給する供給油路72であったが、ライン油圧PL2の元圧であるライン油圧PL1等の高圧側の作動油を導くものであってもよい。
また、前述の実施例では、ロックアップクラッチ11のスリップ制御時に係合側油室31の作動油を循環させるための油路は、第2油路40を通り係合側油室31内へ供給された作動油が第3油路42を通り流出される油路であったが、反対に第3油路42を通り係合側油室31内へ供給された作動油が第2油路40を通り流出される油路となるように構成されてもよい。
また、前述の実施例では、ロックアップコントロール弁54は、リニアソレノイド弁SOLから油室70へ供給される制御圧PSOLに応じてスプール弁子62の位置が移動させられたが、リニアソレノイド弁によってスプール弁子62が直接的に移動させられる直動型であっても良い。また、ロックアップリレー弁52も同様に直動型であっても良い。
また、ロックアップリレー弁52やロックアップコントロール弁54は、実施例以外に種々のものが好適に用いられても良い。例えば、ロックアップコントロール弁54は、制御ポート92と入力ポート104とが連通する状態と制御ポート92と排出ポート106とが連通する状態との切換え、および制御ポート96と排出ポート108とが連通する状態と制御ポート98と排出ポート100とが連通する状態との切換えを、1つのスプール弁子62の移動によって行ったが、それぞれの切換えの為に各々スプール弁子を設け、それらの移動によって各切換えを行っても良い。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
本発明の一実施形態のロックアップクラッチを備えたトルクコンバータを示す図である。 ロックアップクラッチの制御ための油圧制御回路の一例を示す図である。 図2に示した油圧制御回路におけるロックアップコントロール弁のみを示した図であって、ロックアップクラッチの作動状態をスリップ状態とするときのロックアップコントロール弁の状態を示す一例である。 油圧制御回路などを制御するために車両に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。 トルクコンバータにおけるロックアップクラッチの制御に用いられるロックアップ領域線図を説明する図である。
符号の説明
10:トルクコンバータ(流体伝動装置)
11:ロックアップクラッチ
31:係合側油室
38:第1油路(第1解放側油路)
40:第2油路(第1係合側油路)
42:第3油路(第2係合側油路)
44:解放側油室
50:油圧制御回路
54:ロックアップコントロール弁(ロックアップ制御弁)

Claims (4)

  1. 係合側油室と、解放側油室と、該解放側油室に連通する第1解放側油路と、該係合側油室に連通する2つの第1係合側油路および第2係合側油路と、該係合側油室と該解放側油室との差圧に従って作動状態が切り換えられるロックアップクラッチとを備え、該第1解放側油路が高圧側作動油圧を供給するための高圧側油圧源に接続され且つ該2つの係合側油路の何れもが該高圧側作動油圧よりも低い低圧側作動油圧を供給するための低圧側油圧源に接続されると該ロックアップクラッチが解放側状態に切り換えられ、該2つの係合側油路のうちの一方が前記高圧側油圧源に接続され且つ他方が前記低圧側油圧源に接続されると該ロックアップクラッチが係合側状態に切り換えられる流体伝動装置の油圧制御回路であって、
    前記ロックアップクラッチが前記係合側状態に切り換えられたときに、前記差圧を調整して前記ロックアップクラッチの作動状態を切り換えると共に、該差圧の減少に応じて前記低圧側油圧源に接続された他方の油路からの作動油の流量を増加させるロックアップ制御弁を、含むことを特徴とする流体伝動装置の油圧制御回路。
  2. 前記ロックアップ制御弁は、前記差圧を最小とするときには、前記他方の油路からの作動油の流量が最大流量となるように構成された大流量排出油路を介して該他方の油路を前記低圧側油圧源に接続すると共に、前記第1解放側油路を前記高圧側油圧源に接続するものである請求項1の流体伝動装置の油圧制御回路。
  3. 前記ロックアップ制御弁は、前記差圧を中間値とするときには、前記他方の油路からの作動油の流量が最大流量よりも少なくなるように絞りが設けられた小流量排出油路を介して該他方の油路を前記低圧側油圧源に接続するものである請求項1または2の流体伝動装置の油圧制御回路。
  4. 前記ロックアップ制御弁は、前記差圧を最大とするときには、前記他方の油路からの作動油の流量が可及的に零になるように該他方の油路から前記低圧側油圧源への接続を遮断すると共に、前記第1解放側油路を前記低圧側油圧源に接続するものであるものである請求項1乃至3のいずれかの流体伝動装置の油圧制御回路。
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