JP2011106552A - 発進装置の油圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロックアップスリップ時にあっては充分に冷却することを可能とし、かつロックアップオン時にあっても引き続き冷却を可能とすると共にロックアップクラッチにおいて充分なトルク容量を確保することが可能な発進装置の油圧制御装置を提供する。
【解決手段】発進装置2の第2空間2bに連通し、該第2空間の油を排出し得る排出油路2dを設け、油路j1を介してサーキュレーションリレーバルブ8に接続する。該サーキュレーションリレーバルブ8を、リニアソレノイドバルブSLUの制御圧PSLUに基づき、ロックアップスリップ時には、排出油路2dからの油を大流量で排出し得る油路l1に連通する右半位置(大流量位置)に切換え、ロックアップオン時には、排出油路2dからの油を小流量で排出し得る油路k1に連通する左半位置(小流量位置)に切換える。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば車輌等に搭載される発進装置の油圧制御装置に係り、詳しくは、第1空間と第2空間との差圧で係脱制御される単板式のロックアップクラッチを有する発進装置に用いられ、特にロックアップクラッチの係合時に該ロックアップクラッチにより第1空間と第2空間との連通状態が閉じられる発進装置の油圧制御装置に関する。
近年、例えば車輌等に搭載される自動変速機にあっては、トルクコンバータ等の流体伝動装置を有する発進装置が備えられており、該流体伝動装置における流体伝動ロスを低減するため、該流体伝動装置をロックアップするロックアップクラッチが配設された発進装置が主流となっている。このようなロックアップクラッチとしては、フロントカバー側の空間から流体伝動装置側の空間に向けて循環圧を流すことで該ロックアップクラッチを解放方向に押圧駆動し、反対に、フロントカバー側の空間を減圧して流体伝動装置側の空間に対する差圧により該ロックアップクラッチを係合方向に押圧駆動するような、いわゆる単板式クラッチからなるものが一般的である(特許文献1参照)。
ところで、上述のような流体伝動装置及びロックアップクラッチを有する発進装置においては、ロックアップクラッチの解放時やスリップ時に、該流体伝動装置に差回転が生じ、作動流体との摩擦熱により大きな発熱が生じる。そして、上述のような単板式のロックアップクラッチにあっては、該ロックアップクラッチの解放時には循環圧により油が循環するため、充分に冷却されるが、該ロックアップクラッチのスリップ時や係合時には、該ロックアップクラッチとフロントカバーとの間が遮蔽され、つまり循環圧の連通状態が閉じられるため、油が循環せずに冷却効果が減少して流体伝動装置の温度上昇を招き、発進装置の耐久性、特にロックアップクラッチの摩擦材の耐久性等に悪影響を及ぼす虞がある。
そこで特許文献1のものは、発進装置(即ちロックアップクラッチ付流体伝動装置)に連通する第3油路(42)を設け、ロックアップクラッチのスリップ時に第2油路(40)から供給された循環圧を該第3油路から排出することで、スリップ時にあっても発進装置内を油が循環するように構成し、つまりスリップ時にあっても循環油によって冷却することを可能にしている。
特開2004−340308号公報
ところで、上記特許文献1のように第3油路(42)から循環圧を排出するように構成したものにあって、ロックアップクラッチの係合時にも引き続き該第3油路から循環圧を排出してしまうと、流体伝動装置側の空間の油圧が減圧してしまい、フロントカバー側の空間との差圧により係合するロックアップクラッチの係合力が低下して、該ロックアップクラッチが伝達可能なトルク容量が減少し、特にエンジンのトルク変動等が生じた際にスリップしてしまう虞があって好ましくない。また、このようなトルク容量の減少を防止するために供給する循環圧自体を上昇させようとすると、オイルポンプの肥大化や車輌の燃費向上の妨げとなって好ましくない。
そのため、上記特許文献1のものは、ロックアップクラッチのスリップ状態から係合状態に移行すると、第2油路(40)及び第3油路(42)の両方に対して循環圧を供給するように構成し、つまり循環油が流れないように両側から循環圧を加えて、流体伝動装置側の空間の油圧が減圧することを防止し、ロックアップクラッチのトルク容量の減少を防止している。
しかしながら、上記特許文献1のようにロックアップクラッチの係合時に循環油が流れないように構成してしまうと、スリップ時に生じた熱を冷却しきれずに循環油の流れを止めてしまうことになり、結局は流体伝動装置ないしロックアップクラッチが発熱したまま油が閉塞されることになって、冷却が行われずに熱を籠らせてしまい、耐久性等に悪影響を及ぼす虞があった。
そこで本発明は、ロックアップクラッチのスリップ時にあっては充分に冷却することを可能とし、かつロックアップクラッチの係合時にあっても引き続き冷却を可能とすると共に、係合時のロックアップクラッチにおいて充分なトルク容量を確保することが可能な発進装置の油圧制御装置を提供することを目的とするものである。
本発明は(例えば図1乃至図3参照)、動力伝達を流体伝動により行い得る流体伝動装置(4)と、第1空間(2a)と第2空間(2b)とにおける差圧により係脱制御され、該流体伝動装置(4)をロックアップし得るロックアップクラッチ(3)と、を有する発進装置(2)に用いられ、
前記発進装置(2)の前記第1空間(2a)に連通する第1油路(2c)と、
前記発進装置(2)の前記第2空間(2b)に連通する第2油路(2e)と、を備え、
前記ロックアップクラッチ(3)の解放時には、前記第1油路(2c)から前記第1空間(2a)に循環圧(例えばPSEC)を供給して該ロックアップクラッチ(3)を解放方向に押圧駆動しつつ前記第2空間(2b)を介して前記第2油路(2e)から排出し、
前記ロックアップクラッチ(3)のスリップ時と係合時には、前記第2油路(2e)から前記第2空間(2b)に循環圧(例えばPMOD)を供給すると共に前記第1油路(2c)から前記第1空間(2a)に作動圧制御部(SLU,6,7)により調圧制御される作動圧(PON)を供給し、該第2空間(2b)の循環圧(例えばPMOD)と該第1空間(2a)の作動圧(PON)との差圧により該ロックアップクラッチ(3)を係合方向に押圧駆動しつつ、該ロックアップクラッチ(3)により該第1空間(2a)と該第2空間(2b)との連通状態を閉じてなる、発進装置の油圧制御装置(1)において、
前記発進装置(2)の前記第2空間(2b)に連通し、前記循環圧(例えばPMOD)を排出する第3油路(2d)と、
前記第3油路(2d)からの前記循環圧(例えばPMOD)を所定の流量で排出し得る小流量排出路(k1)と、
前記第3油路(2d)からの前記循環圧(例えばPMOD)を前記小流量排出路(k1)よりも大流量で排出し得る大流量排出路(l1)と、
前記第3油路(2d)と前記小流量排出路(k1)及び大流量排出路(l1)との間に介在し、前記第3油路(2d)と前記小流量排出路(k1)とを連通する小流量位置(左半位置)と、前記第3油路(2d)と前記大流量排出路(l1)とを連通する大流量位置(右半位置)と、に切換えられる排出量切換えバルブ(8)と、
前記排出量切換えバルブ(8)を切換制御する制御圧(PSLU)を出力し得るソレノイドバルブ(SLU)と、を備え、
前記排出量切換えバルブ(8)が、前記ロックアップクラッチ(3)のスリップ時には前記大流量位置(右半位置)に、前記ロックアップクラッチ(3)の係合時には前記小流量位置(左半位置)に切換ることを特徴とする。
また本発明は(例えば図1参照)、前記ソレノイドバルブは、前記作動圧制御部を構成すると共に、前記作動圧(PON)を調圧制御し得る調圧ソレノイドバルブ(SLU)からなることを特徴とする。
具体的に本発明は(例えば図1参照)、前記排出量切換えバルブ(8)は、スプール(8p)と、該スプール(8p)の一端に前記調圧ソレノイドバルブ(SLU)によって調圧された制御圧(PSLU)を入力し得る第1油室(8e)と、前記スプール(8p)の他端に信号圧(例えばPMOD)を入力し得る第2油室(8a)と、前記スプール(8p)の一端側から他端側に付勢する付勢手段(8s)と、を有し、
前記排出量切換えバルブ(8)は、
前記第1油室(8e)及び前記第2油室(8a)に前記制御圧(PSLU)及び前記信号圧(例えばPMOD)が入力されていない場合は、前記付勢手段(8s)の付勢力に基づき小流量位置(左半位置)に、
前記第2油室(8a)に信号圧(例えばPMOD)だけが入力されている場合、または前記第1油室(8e)に制御圧(PSLU)が入力されても前記第2油室(8a)に入力された信号圧(例えばPMOD)が前記第1油室(8e)に入力された制御圧(PSLU)及び前記付勢手段(8s)の付勢力よりも大きい場合は、大流量位置(右半位置)に、
前記第2油室(8a)に入力された信号圧(例えばPMOD)が前記第1油室(8e)に入力された制御圧(PSLU)及び前記付勢手段(8s)の付勢力よりも小さい場合は、小流量位置(左半位置)に、切換ることを特徴とする。
更に具体的に本発明は(例えば図1参照)、前記排出量切換えバルブ(8)は、前記ロックアップクラッチ(3)のスリップ時から係合時に切換る際に、前記第2油室(8a)に入力された信号圧(例えばPMOD)が前記第1油室(8e)に入力された制御圧(PSLU)及び前記付勢手段(8s)の付勢力よりも大きい状態から小さい状態に切換ることを特徴とする。
更に詳細に本発明は(例えば図1参照)、前記作動圧制御部は、
前記調圧ソレノイドバルブ(SLU)と、
前記調圧ソレノイドバルブ(SLU)からの制御圧(PSLU)に基づき、入力される油圧(例えばPMOD)を前記作動圧(PON)に調圧するコントロールバルブ(6)と、
前記調圧ソレノイドバルブ(SLU)からの制御圧(PSLU)に基づき、前記循環圧(例えばPSEC)を前記第1油路(2c)から前記発進装置(2)に供給して前記第2油路(2e)から排出し、かつ前記流量切換えバルブ(8)への前記信号圧(例えばPMOD)の供給を遮断するロックアップオフ位置(左半位置)と、前記作動圧(PON)を前記第1油路(2c)から前記発進装置(2)に供給すると共に前記循環圧(例えばPMOD)を前記第2油路(2e)から前記発進装置(2)に供給し、かつ前記流量切換えバルブ(8)へ前記信号圧(例えばPMOD)を供給するロックアップオン位置(右半位置)と、に切換えられるロックアップ切換えバルブ(7)と、を有してなることを特徴とする。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、ロックアップクラッチのスリップ時には、排出量切換えバルブを大流量位置に切換制御することで、循環圧(第2空間の油)を第3油路から大流量排出路を介して大流量で排出し、ロックアップクラッチの係合時には、排出量切換えバルブを小流量位置に切換制御することで、循環圧(第2空間の油)を第3油路から小流量排出路を介して小流量で排出するので、ロックアップクラッチのスリップ時にあっては循環圧(第2空間の油)を大流量で流すことができて充分に冷却することを可能とし、かつロックアップクラッチの係合時にあっては循環圧(第2空間の油)を小流量で流すことができ、引き続き冷却を可能とすると共に循環圧の大幅な圧力低下を防止し、当該ロックアップクラッチにおいて充分なトルク容量を確保することを可能とすることができる。これにより、ロックアップクラッチの係合時にあっても発進装置内に熱が籠ることを防止することができて、耐久性の向上を図ることができ、かつ循環圧が大幅に圧力低下することがないので、循環圧の元圧を上昇させる必要がなく、オイルポンプの肥大化や車輌の燃費向上の妨げを招くことも防止することができる。
請求項2に係る本発明によると、ソレノイドバルブが、作動圧制御部を構成すると共に作動圧を調圧制御し得る調圧ソレノイドバルブからなるので、排出量切換えバルブを切換えるための新たなソレノイドバルブを設ける必要がなく、コストアップの防止や油圧制御装置の肥大化の防止を図ることができる。
請求項3に係る本発明によると、第1油室の制御圧、第2油室の信号圧、付勢手段の付勢力、の関係により排出量切換えバルブを切換えることができるので、つまり排出量切換えバルブを切換える油圧として調圧ソレノイドバルブの制御圧を用いることを可能とすることができる。
請求項4に係る本発明によると、ロックアップクラッチのスリップ時から係合時に切換る際に、第2油室に入力された信号圧が第1油室に入力された制御圧及び付勢手段の付勢力よりも大きい状態から小さい状態に切換るので、スリップ時から係合時に切換るタイミングに合わせて、排出量切換えバルブを切換えることができる。
請求項5に係る本発明によると、作動圧制御部を、調圧ソレノイドバルブと、コントロールバルブと、ロックアップ切換えバルブとにより構成することができ、つまり作動圧制御部を大幅に設計変更することを不要とすることができ、コストアップの防止を図ることができる。また、信号圧を排出量切換えバルブへ入力する専用の切換えバルブやソレノイドを設ける必要を無くすことができる。
本発明に係る自動変速機の油圧制御装置を示す回路図。 本発明に係る油圧制御を示すフローチャート。 発進時の走行例を示すタイムチャート。
以下、本発明に係る実施の形態を図1乃至図3に沿って説明する。
[発進装置の構成]
本発明に係る自動変速機の油圧制御装置(発進装置の油圧制御装置)1は、図1に示すように、トルクコンバータ(流体伝動装置)4及びロックアップクラッチ3を備えた発進装置2に対する油圧制御を行うものである。該発進装置2において、流体伝動により動力伝達を行うトルクコンバータ4は、図示を省略したエンジン(駆動源)からの回転が入力されるフロントカバー2Aと、該フロントカバー2Aに連結されたポンプインペラ4aと、該ポンプインペラ4aに対向配置されて油を介して流体伝動されると共に不図示の自動変速機構の入力軸に接続されたタービンランナ4bと、それらの間に配置されると共にワンウェイクラッチ4dにより一方向に回転が規制されたステータ4cとを備えて構成されている。
また、ロックアップクラッチ(クラッチ)3は、軸方向に移動自在に配置されると共に上記タービンランナ4bに回転方向に対して連結されたピストン3aと、該ピストン3aの外周部に配設された摩擦材3bとを備えており、油蜜状の空間(第1空間)2aと上記トルクコンバータ4が配置された空間(第2空間)2bとの差圧により該ピストン3aが上記フロントカバー2Aに対して接離されるように移動駆動されることで係脱制御される、いわゆる単板式クラッチからなる。
即ち、空間2b側の油圧が高くなると、摩擦材3bがフロントカバー2Aの内側面から離れて(解放方向に押圧駆動されて)解放制御され、空間2a側の油圧が高くなると、摩擦材3bがフロントカバー2Aの内側面に押圧されて(係合方向に押圧駆動されて)スリップ制御ないし係合制御され、該ロックアップクラッチ3が係合されるように構成されている。なお、該ロックアップクラッチ3がスリップされた状態とは、フロントカバー2A(ポンプインペラ4a)と自動変速機構の入力軸(タービンランナ4b)とが差回転を有する状態でロックアップクラッチを介してトルク伝達する状態である。
また、該ロックアップクラッチ3が係合されると、ポンプインペラ4aとタービンランナ4bとが差回転無しの状態となり、ロックアップクラッチを介してトルク伝達し、フロントカバー2Aと不図示の自動変速機構の入力軸とが直接係合され、つまり上記トルクコンバータ4をロックアップした状態となる。また、ロックアップクラッチ3がスリップ制御ないし係合制御された際は、摩擦材3bがフロントカバー2Aの内側面に密着し、空間2aと空間2bとの連通状態を閉じることになる。
そして、発進装置2は、上記空間2aに連通する給排油路(第1油路)2cと、上記空間2bに連通する給排油路(第2油路)2eと、上記空間2bに連通する排出油路(第3油路)2dと、を有して構成され、これら油路に接続された油圧制御装置1の各油路を介して油圧の給排が行われる。
[油圧制御装置の構成]
続いて、本油圧制御装置1における油圧回路構成を詳細に説明する。本油圧制御装置1は、リニアソレノイドバルブ(作動圧制御部、ソレノイドバルブ、調圧ソレノイドバルブ)SLU、ロックアップコントロールバルブ(作動圧制御部、コントロールバルブ)6、ロックアップリレーバルブ(作動圧制御部、ロックアップ切換えバルブ)7、サーキュレーションリレーバルブ(排出量切換えバルブ)8、オイルクーラ(COOLER)15、などを備えて構成されている。
なお、本油圧制御装置1には、図1に示した部分の他に、不図示のエンジンの回転に連動して駆動されるオイルポンプ、該オイルポンプの発生油圧に基づきライン圧Pを調圧出力するプライマリレギュレータバルブ、該プライマリレギュレータバルブからのライン圧の背圧に基づきセカンダリ圧PSECを調圧出力すると共にセカンダリ圧の背圧(いわゆる自動変速機構用の潤滑圧)PSEC−LUBEを出力するセカンダリレギュレータバルブ、上記ライン圧Pを一定圧のモジュレータ圧PMODに調圧するモジュレータバルブ、ライン圧Pをシフトレンジに応じたレンジ圧として出力するマニュアルシフトバルブ、等の図示を省略した各部を備えている。また、不図示の自動変速機構のクラッチやブレーキの油圧サーボに油圧を供給するための各種バルブや油路なども備えられているが、説明の便宜上、本発明の要部を除き、省略して説明する。
リニアソレノイドバルブSLUは、一般的なリニアソレノイドバルブからなり、油路a1を介して不図示のモジュレータバルブからモジュレータ圧(入力される油圧)PMODが入力される入力ポートSLUaと、制御部からの電子指令に基づき入力ポートSLUaのモジュレータ圧PMODを調圧して制御圧PSLUとして油路b1に出力する出力ポートSLUbとを有して構成されている。該出力ポートSLUbは、油路b1,b2,b3を介して後述のロックアップコントロールバルブ6の油室6aと、油路b1,b2,b4を介して後述のロックアップリレーバルブ7の油室7aと、油路b1,b5を介して後述のサーキュレーションリレーバルブ8の油室8eとに接続されている。
ロックアップコントロールバルブ6は、スプール6pと、該スプール6pを図中下方に付勢するスプリング6sとを備えていると共に、該スプール6pに対して図中上方側に作用する油室6aと、該スプール6pに対して図中下方側に作用する油室6bと、該スプール6pに対して上方側に作用する油室6cと、入力ポート6dと、出力ポート6eとを備えている。
上記油室6aは、上述したようにリニアソレノイドバルブSLUの出力ポートSLUbに油路b1,b2,b3を介して接続されている。上記油室6bは、油路h2,h3を介して給排油路2eに接続されていると共に、油路h1,h3を介して後述のロックアップリレーバルブ7の入出力ポート7hに接続されている。上記油室6cは、油路g1,g3を介して後述のロックアップリレーバルブ7の出力ポート7eに接続されている。また、入力ポート6dには、油路c1,c2を介して上述のモジュレータ圧PMODが入力されており、出力ポート6eは、油路f1を介して後述のロックアップリレーバルブ7の入力ポート7fに接続されている。
ロックアップリレーバルブ7は、スプール7pと、該スプール7pを図中上方に付勢するスプリング7sとを備えていると共に、該スプール7pの上方に油室7aと、出力ポート7bと、入力ポート7cと、入力ポート7dと、出力ポート7eと、入力ポート7fと、入力ポート7gと、入出力ポート7hと、出力ポート7iと、入力ポート7jとを備えている。
上記油室7aは、上述したようにリニアソレノイドバルブSLUの出力ポートSLUbに油路b1,b2,b4を介して接続されている。上記出力ポート7bは、油路i1を介して後述するサーキュレーションリレーバルブ8の油室8aに接続されている。入力ポート7cには、油路c1,c3,c5を介して上述のモジュレータ圧PMODが入力されており、入力ポート7dには、油路d1を介して上述のセカンダリ圧PSECが入力されている。出力ポート7eは、油路g1,g2を介して発進装置2の給排油路2cに接続されていると共に、油路g1,g3を介して上記ロックアップコントロールバルブ6の油室6cに接続されている。入力ポート7cは、油路f1を介して上記ロックアップコントロールバルブ6の出力ポート6eに接続されており、入力ポート7gには、油路c1,c3,c4を介して上述のモジュレータ圧PMODが入力されている。入出力ポート7hは、油路h1,h2を介して発進装置2の給排油路2eに接続されていると共に、油路h1,h3を介して上記ロックアップコントロールバルブ6の油室6bに接続されている。出力ポート7iは、油路m1を介してオイルクーラ15に接続されており、入力ポート7jには、油路e1を介して上述のセカンダリ圧の背圧PSEC−LUBEが入力されている。
サーキュレーションリレーバルブ8は、スプール8pと、該スプール8pを図中上方に付勢するスプリング(付勢手段)8sとを備えていると共に、該スプール8pの上方(他端)に油室(第2油室)8aと、該スプール8pの下方(一端)に油室(第1油室)8eと、出力ポート8bと、入力ポート8cと、出力ポート8dとを備えている。なお、本実施の形態においては、スプリング8sによりスプール8pを一方側(図中上方)に付勢しているが、スプリングに限らず、例えばライン圧やセカンダリ圧等の油圧により常時一方側に付勢するように構成しても良い。
上記油室8aは、上述したようにロックアップリレーバルブ7の出力ポート7bに油路i1を介して接続されており、上記油室8eは、上述したようにリニアソレノイドバルブSLUの出力ポートSLUbに油路b1,b5を介して接続されている。入力ポート8cは、油路j1を介して発進装置2の排出油路2dに接続されている。そして、出力ポート8bは、小径オリフィス21が介在されていると共に不図示のオイルパンに向けてドレーンされる油路(小流量排出路)k1に接続されており、出力ポート8dは、小径オリフィス21よりも大径である大径オリフィス22が介在されていると共に不図示のオイルパンに向けてドレーンされる油路(大流量排出路)l1に接続されている。
[ロックアップオフ時(解放時)の作用]
ついで、本油圧制御装置1による油圧制御(油圧制御装置1の作用)について図1及び図2に沿って説明する。まず、本油圧制御が開始(スタート)された状態にあって(図2のS1)、例えば車輌の停車時ないし発進時の初期においては、不図示の制御部(ECU)によりロックアップクラッチ3が解放(オフ)されるように判断され、リニアソレノイドバルブSLUから制御圧PSLUを出力しないように制御される。
上記ロックアップリレーバルブ7は、油室7aに制御圧PSLUが入力されないため、スプリング7sの付勢力に基づき左半位置(ロックアップオフ位置)となる。すると、入力ポート7dに油路d1を介して入力されているセカンダリ圧PSECが出力ポート7eより油路g1,g2に出力され、発進装置2の給排油路2cから空間2aに循環圧として入力される。空間2aに入力されたセカンダリ圧PSEC(つまり循環圧)は、ロックアップクラッチ3のピストン3aをトルクコンバータ4側に押圧しながら空間2bに向けて流れる。この状態では、ロックアップクラッチ3はフロントカバー2Aより離反し、つまり解放状態(ロックアップオフ)となる。そして、空間2bに流れたセカンダリ圧PSECは、給排油路2eから油路h2,h1に排出され、さらに入出力ポート7h、出力ポート7i、油路m1を介してオイルクーラ15に排出され、該オイルクーラ15から不図示のオイルパンに冷却された油が排出される。
なお、サーキュレーションリレーバルブ8においては、上記ロックアップリレーバルブ7が左半位置であって出力ポート7bから油圧が出力されないため、油路i1を介して油室8aに油圧が入力されず、かつ油室8eにも油路b1,b5を介してリニアソレノイドバルブSLUからの制御圧PSLUが入力されないため、スプリング8sの付勢力に基づき左半位置となる。そのため、空間2bに流れたセカンダリ圧PSECは、排出油路2dから油路j1にも排出され、入力ポート8c、出力ポート8bを介して、小径オリフィス21を有する油路k1に排出されるが、上述のようにオイルクーラ15に排出される流量に比して少量(所定の流量)となる。つまりロックアップクラッチ3のオフ時にあっては、発進装置2を循環したセカンダリ圧PSECの殆どがオイルクーラ15経由で排出される。
[ロックアップスリップ時の作用]
続いて、車輌が発進した後、例えば車速に基づき、不図示の制御部がロックアップクラッチ3のスリップ制御の開始を判断すると(図2のS2のYES)、該制御部は、リニアソレノイドバルブSLUから出力する制御圧PSLUを徐々に上昇するように制御する。そして、該制御圧PSLUをロックアップリレーバルブ7の切換え圧まで上昇すると(図2のS3)、該ロックアップリレーバルブ7は、油路b1,b2,b4を介して油室7aに入力される制御圧PSLUがスプリング7sの付勢力に打ち勝って、右半位置(ロックアップオン位置)に切換えられる(図2のS4)。
また、ロックアップコントロールバルブ6は、油路b1,b2,b3を介して油室6aに入力される制御圧PSLUによりスプリング7sの付勢力に抗してスプール6pが図中上方側に移動駆動され、入力ポート6dと出力ポート6eとの連通量(開口量)が絞られることで、制御圧PSLUの大きさに基づきモジュレータ圧PMODを徐々に小さくした作動圧PONを出力ポート6eから油路f1に出力する。
そして、ロックアップリレーバルブ7が右半位置に切換えられているため、油路c1,c3,c4を介して入力ポート7gに入力されるモジュレータ圧PMODは、入出力ポート7hより油路h1,h2に出力され、発進装置2の給排油路2eから空間2bに循環圧として入力される。一方、上記油路f1を介して入力ポート7fに入力される作動圧PONは、出力ポート7eより油路g1,g2に出力され、発進装置2の給排油路2cから空間2aに入力される。これにより、空間2bのモジュレータ圧PMOD(循環圧)と空間2aの作動圧PON(即ち制御圧PSLUの大きさに基づきモジュレータ圧PMODを小さくした圧)との差圧ΔPによって、ロックアップクラッチ3のピストン3aがフロントカバー2A側に押圧され、摩擦材3bがフロントカバー2Aに係合されて、該ロックアップクラッチ3のスリップ制御が開始される。
なお、空間2bに供給されるモジュレータ圧PMODは、油路h2,h3を介してロックアップコントロールバルブ6の油室6bにフィードバックされ、空間2aに供給される作動圧PONは、油路g2,g3を介してロックアップコントロールバルブ6の油室6cにフィードバックされ、つまり空間2bのモジュレータ圧PMODと空間2aの作動圧PONとの差圧ΔPがロックアップコントロールバルブ6のスプール6pにフィードバックされる。これにより、例えば発進装置2内、特に空間2bの油圧がトルクコンバータ4の油の攪拌等によって急変動したとしても、ロックアップコントロールバルブ6が該差圧に応じて制御され、ロックアップクラッチ3のスリップ状態が精度良く維持される。
また、右半位置であるロックアップリレーバルブ7の入力ポート7jに入力されているセカンダリ圧の背圧PSEC−LUBEが、出力ポート7iより油路m1を介して出力されるので、セカンダリ圧の背圧PSEC−LUBEに基づきオイルクーラ15に油が供給され、不図示のオイルパンに冷却された油が排出される。
一方、サーキュレーションリレーバルブ8においては、右半位置であるロックアップリレーバルブ7の入力ポート7cに油路c1,c3,c5を介して入力されているモジュレータ圧PMODが、出力ポート7b、油路i1を介して油室8aに入力されるため、油路b1,b5を介して油室8eに入力される制御圧PSLUとスプリング8sの付勢力とに該油室8aのモジュレータ圧PMODが打ち勝って、該サーキュレーションリレーバルブ8は右半位置(大流量位置)にされる。
上記ロックアップクラッチ3がスリップ状態にある発進装置2内においては、該ロックアップクラッチ3の摩擦材3bがフロントカバー2Aに係合されているため、空間2aと空間2bとの間が閉じられており、空間2aの作動圧PONが空間2bのモジュレータ圧PMOD(循環圧)より低圧であるとしても、給排油路2eに入力されるモジュレータ圧PMOD(循環圧)が、給排油路2cから流れて排出されることはない。
このため、本油圧制御装置1においては、空間2bに供給されたモジュレータ圧PMOD(循環圧)は、排出油路2dより油路j1に排出され、右半位置であるサーキュレーションリレーバルブ8を介して、大径オリフィス22が介在された油路l1より、油路k1から排出する場合に比して大流量で排出される。これにより、空間2bに油が留まってしまうことを防止し、ロックアップクラッチ3がスリップした際に生じた発熱や、ポンプインペラ4aとタービンランナ4bとの差回転による摩擦熱が籠ることを防止するように、油路l1(大流量排出路)から発進装置2内の油が大流量で排出されて、該発進装置2を充分に冷却する。
[ロックアップオン時(係合時)の作用]
続いて、車輌が発進した後、例えば車速に基づき、不図示の制御部がロックアップクラッチ3のオンを判断すると、該制御部は、リニアソレノイドバルブSLUから出力する制御圧PSLUをさらに上昇するように制御する(図2のS6)。そして、図示を省略した回転数センサの検出や回転数信号などに基づき、エンジン回転数Neとタービンランナ4bの回転数(以下、「タービン回転数」という)Ntとの差回転が所定回転数以下となると(図2のS7のYES)、該制御部は、リニアソレノイドバルブSLUから出力する制御圧PSLUを最大圧に上昇する(最大出力にする)(図2のS8)。
即ち、ロックアップリレーバルブ7は引き続き右半位置のままであり、また、ロックアップコントロールバルブ6は、油路b1,b2,b3を介して油室6aに入力される制御圧PSLUが最大圧となるため、スプリング7sの付勢力に抗してスプール6pが図中上方側に該最大圧で移動駆動され、入力ポート6dと出力ポート6eとの連通量(開口量)を絞り、モジュレータ圧PMODを略々遮断し、出力ポート6eから油路f1に出力する作動圧PONを略々0とする。これにより、油路f1、ロックアップリレーバルブ7、油路g1,g2を介して給排油路2cから空間2aに供給される作動圧PONが略々0となる。従って、空間2bのモジュレータ圧PMOD(循環圧)と空間2aの作動圧PON(即ち略々0となる圧)との差圧ΔPにより、ロックアップクラッチ3のピストン3aがフロントカバー2A側に押圧され、摩擦材3bがフロントカバー2Aに完全に係合されて、該ロックアップクラッチ3がオン(ロックアップオン)される。
ところで、上記ロックアップクラッチ3のスリップ時に引き続き、サーキュレーションリレーバルブ8を右半位置(大流量位置)のままとすると、排出油路2dより油路j1、該サーキュレーションリレーバルブ8、油路l1より空間2bの油が大流量で排出されてしまう。すると、給排油路2eから空間2bに供給されているモジュレータ圧PMODが減圧されてしまい、ロックアップクラッチ3のピストン3aをフロントカバー2A側に押圧する差圧ΔPが小さくなって、該ロックアップクラッチ3の伝達可能なトルク容量が小さくなってしまい、特にスロットルが全開にされた場合などにエンジントルクを伝達しきれずに、該ロックアップクラッチ3に滑りが生じてしまう虞がある。
しかしながら、本油圧制御装置1にあっては、上述のように制御圧PSLUが最大圧に上昇されると、サーキュレーションリレーバルブ8において、油路b1,b5を介して油室8eに入力される最大圧の制御圧PSLUとスプリング8sの付勢力とが、ロックアップリレーバルブ7を介して油室8aに入力されるモジュレータ圧PMODに打ち勝って、該サーキュレーションリレーバルブ8は左半位置(小流量位置)に切換えられて(図2のS9)、制御を終了する(図2のS10)。
このため、空間2bに供給されたモジュレータ圧PMOD(循環圧)は、排出油路2dより油路j1に排出され、左半位置であるサーキュレーションリレーバルブ8を介して、小径オリフィス21が介在された油路k1より、油路l1から排出する場合に比して小流量で排出される。これにより、発進装置2の空間2bの油が油路k1(小流量排出路)から小流量で排出されて、該発進装置2を充分に冷却しつつ、かつ空間2bに供給されるモジュレータ圧PMODを大幅に減圧することなく、ロックアップクラッチ3のピストン3aをフロントカバー2A側に押圧する差圧ΔPを所定圧PA以上に確保する(図3参照)。それにより、該ロックアップクラッチ3の伝達可能なトルク容量を確保し、たとえスロットルが全開にされた場合などにあっても、エンジントルクを充分に伝達して、該ロックアップクラッチ3に滑りが生じてしまうことは防止される。
[車輌発進時の走行例]
ついで、図3に示す車輌発進時における走行例に沿って本発明を説明する。例えば運転者によりブレーキBrがオン(踏圧)された車輌停止状態から、時点t1においてブレーキBrがオフされると、油圧制御装置1による油圧制御が開始されると共に(図2のS1)、エンジン回転数Neがアイドル回転状態にある不図示のエンジンによってトルクコンバータ4がクリープ状態となり、タービン回転数Ntが上昇を開始する。この状態では本油圧制御装置1によりロックアップクラッチ3はオフされた状態である。また、時点t2において、例えば運転者がアクセルを全踏し、スロットル開度θdが100%に向けて急開放されると、エンジン回転数Neが上昇し、それに伴い、タービン回転数Ntも上昇を開始し、つまり車速が上昇していく。
時点t3において、例えば車速に基づき制御部(不図示)がロックアップクラッチ3のスリップ制御の開始を判断すると(図2のS2のYES)、リニアソレノイドバルブSLUから出力する制御圧PSLUを上昇させ(図2のS3)、ロックアップリレーバルブ7を右半位置に切換える(図2のS4)と共に、サーキュレーションリレーバルブ8を右半位置に切換える(図2のS4)。
すると、ロックアップコントロールバルブ6から出力される作動圧PONが制御圧PSLUの上昇に基づき徐々に小さくされていくことで、相対的に空間2aの作動圧PONと空間2bのモジュレータ圧PMODとの差圧ΔPが大きくされていく。これにより、ロックアップクラッチ3は、その摩擦材3bが差圧ΔPに基づきフロントカバー2Aに押圧されて徐々に係合し、つまりスリップ制御される。
そして、このスリップ制御の間は、上述のようにサーキュレーションリレーバルブ8が右半位置に切換えられているので、空間2bの油は、排出油路2dから油路j1を通り、大径オリフィス22が介在された油路(大流量排出路)l1より大流量で排出される。これにより、空間2bに熱が籠ることを防止するように、発進装置2内の油が大流量で排出されて、該発進装置2を充分に冷却する。
続いて、時点t4において、例えば車速に基づき制御部(不図示)がロックアップクラッチ3のロックアップオンを判断してリニアソレノイドバルブSLUから出力する制御圧PSLUをさらに上昇させていき(図2のS6)、エンジン回転数Neとタービン回転数Ntとの差回転が所定回転数以下となると(図2のS7のYES)、リニアソレノイドバルブSLUから出力する制御圧PSLUを最大圧に上昇し(図2のS8)、ロックアップリレーバルブ7を右半位置に維持したまま、サーキュレーションリレーバルブ8を左半位置に切換える(図2のS9)。
すると、ロックアップコントロールバルブ6から出力される作動圧PONが、制御圧PSLUが最大圧にされたことに基づき略々0にされ、空間2aの作動圧PONが略々0にされることで、空間2bのモジュレータ圧PMODとの差圧ΔPが最大にされて、ロックアップクラッチ3は、その摩擦材3bが差圧ΔPに基づきフロントカバー2Aに押圧されて完全係合し、つまりロックアップオンされる。
ところで、このロックアップオン時にあって、例えばサーキュレーションリレーバルブ8がスリップ制御時に引き続き右半位置にあると、発進装置2の空間2bの油が、大径オリフィス22が介在された油路l1より大流量で排出されるために減圧されてしまい、差圧ΔPが油圧PBまでしか上昇しない虞があり、ロックアップクラッチ3の摩擦材3bをフロントカバー2Aに押圧する押圧力が低くなって、該ロックアップクラッチ3が伝達可能なトルク容量が低くなり、特にスロットル開度θdが100%であるような大きなエンジントルクが入力されると、該ロックアップクラッチ3に滑りが生じてしまう虞がある。
しかしながら、上述のようにサーキュレーションリレーバルブ8が左半位置に切換えられているので、空間2bの油は、排出油路2dから油路j1を通り、小径オリフィス21が介在された油路(小流量排出路)k1より小流量で排出される。これにより、発進装置2の空間2bの油が大きく減圧されることはなく、差圧ΔPが所定圧PA以上まで上昇し、ロックアップクラッチ3の摩擦材3bをフロントカバー2Aに押圧する押圧力を充分に確保し、該ロックアップクラッチ3が伝達可能なトルク容量を確保して、該ロックアップクラッチ3に滑りが生じてしまうことを防止することができる。なおかつ、油路k1より小流量ながらも空間2bの油を排出し、つまり空間2bの油が小流量で循環するので、スリップ制御時に発生した熱が空間2bに籠ることを防止するように、発進装置2内の油が小流量で循環されて、該発進装置2を過不足なく冷却する。
[本発明のまとめ]
以上説明したように本油圧制御装置1によると、ロックアップクラッチ3のスリップ時には、サーキュレーションリレーバルブ8を右半位置(大流量位置)に切換制御することで、空間2bのモジュレータ圧PMOD(循環圧)を排出油路2dから油路l1(大流量排出路)を介して大流量で排出し、ロックアップクラッチ3の係合時には、サーキュレーションリレーバルブ8を左半位置(小流量位置)に切換制御することで、空間2bのモジュレータ圧PMOD(循環圧)を排出油路2dから油路k1(小流量排出路)を介して小流量で排出するので、ロックアップクラッチ3のスリップ時にあっては空間2bの油(循環油)を大流量で流すことができて充分に冷却することを可能とし、かつロックアップクラッチ3の係合時にあっては空間2bの油(循環油)を小流量で流すことができ、引き続き冷却を可能とすると共に空間2bの油圧の大幅な圧力低下を防止し、当該ロックアップクラッチ3において充分なトルク容量を確保することを可能とすることができる。これにより、ロックアップクラッチ3の係合時にあっても発進装置2内に熱が籠ることを防止することができて、耐久性の向上を図ることができ、かつ空間2bの油圧(差圧ΔP)が大幅に圧力低下することがないので、モジュレータ圧PMOD(循環圧)の元圧(例えばライン圧)を上昇させる必要がなく、オイルポンプの肥大化や車輌の燃費向上の妨げを招くことも防止することができる。
なお、例えばロックアップクラッチ3のピストン3aに連通孔を形成してロックアップ時にあっても少量の油が給排油路2cを介して循環するように構成することも可能であるが、このような連通孔を形成するためには特殊な加工が必要となってコストアップになるばかりか、トルクコンバータ4の製造時における鉄粉等の異物が油路g2,g3等を介してロックアップコントロールバルブ6に進入してしまう虞がある。一般に、コントロールバルブとリレー(切換え)バルブとでは、リレーバルブの方が異物の食込みに対して強く、つまり本発明のように排出油路2dからサーキュレーションリレーバルブ8を介して循環油を排出する方が、給排油路2cから排出するよりも異物に対する耐性として有利である。
また、リニアソレノイドバルブSLUが、作動圧PONを制御する部分(作動圧制御部)を構成すると共に作動圧PONを調圧制御し得る調圧ソレノイドバルブからなるので、サーキュレーションリレーバルブ8を切換えるための新たなソレノイドバルブを設ける必要がなく、コストアップの防止や油圧制御装置1の肥大化の防止を図ることができる。
更に、油室8eの制御圧PSLU、油室8aのモジュレータ圧PMOD、スプリング8sの付勢力、の関係によりサーキュレーションリレーバルブ8を切換えることができるので、つまりサーキュレーションリレーバルブ8を切換える油圧としてリニアソレノイドバルブSLUの制御圧PSLUを用いることを可能とすることができる。
また、ロックアップクラッチ3のスリップ時から係合時に切換る際に、油室8aに入力されたモジュレータ圧PMODが油室8eに入力された制御圧PSLU及びスプリング8sの付勢力よりも大きい状態から小さい状態に切換るので、スリップ時から係合時に切換るタイミングに合わせて、サーキュレーションリレーバルブ8を切換えることができる。
さらに、作動圧PONを制御する部分(作動圧制御部)を、リニアソレノイドバルブSLUと、ロックアップコントロールバルブ6と、ロックアップリレーバルブ7とにより構成することができ、つまり作動圧PONを制御する部分(作動圧制御部)を大幅に設計変更することを不要とすることができ、コストアップの防止を図ることができる。また、モジュレータ圧PMOD(信号圧)をサーキュレーションリレーバルブ8へ入力する専用の切換えバルブやソレノイドを設ける必要を無くすことができる。
なお、以上説明した本実施の形態においては、流体伝動装置としてトルクコンバータ4を用いたものを説明したが、これに限らず、フルードカップリング等を用いたものであっても構わない。
また、本実施の形態においては、内燃エンジンを駆動源としたものを一例として説明したが、勿論、駆動源にモータ・ジェネレータを搭載したものにあっても、本発進装置の油圧制御装置を適用することが可能である。
また、本実施の形態においては、発進装置2を油圧制御する油圧制御装置が、自動変速機の油圧制御装置1に組み込まれたものを説明したが、これに限らず、発進装置の油圧制御装置を自動変速機の油圧制御装置から別体に設けた変速機や、発進装置の油圧制御装置だけを備えた変速機にも、本発進装置の油圧制御装置を適用することが可能である。
また、本実施の形態においては、循環圧としてセカンダリ圧やその背圧を用いたものや、リニアソレノイドバルブSLUの元圧としてモジュレータ圧を用いたものを説明したが、これらに限らず、循環圧やリニアソレノイドバルブSLUの元圧としてライン圧や前進レンジ圧等を用いるものであってもよい。
また、本実施の形態においては、ロックアップクラッチ3がスリップから係合状態に変わるタイミングで、油室8aのモジュレータ圧PMODと油室8eの制御圧PSLUとの関係でサーキュレーションリレーバルブ8を切換えて大流量排出路l1から小流量排出路k1に切換るように設定したが、これらの油圧の関係だけでなく、例えば制御圧PSLUとスプリングの荷重との関係を設定したり、スプールを段付きにして油室の受圧面積の差圧を設定したりすることで、大流量排出路k1から小流量排出路l1に切換るように設定することも考えられる。
本発明に係る発進装置の油圧制御装置は、乗用車、トラック等に搭載される発進装置の油圧制御装置として用いることが可能であり、特にロックアップクラッチのスリップ時にあっては充分に冷却することを可能とし、かつ係合時にあっても引き続き冷却を可能とすると共に、係合時のロックアップクラッチにおいて充分なトルク容量を確保することが求められる自動変速機に用いて好適である。
1 発進装置の油圧制御装置(自動変速機の油圧制御装置)
2 発進装置
2a 第1空間
2b 第2空間
2c 第1油路(給排油路)
2d 第3油路(排出油路)
2e 第2油路(給排油路)
3 ロックアップクラッチ
4 流体伝動装置(トルクコンバータ)
6 作動圧制御部、コントロールバルブ(ロックアップコントロールバルブ)
7 作動圧制御部、ロックアップ切換えバルブ(ロックアップリレーバルブ)
8 排出量切換えバルブ(サーキュレーションリレーバルブ)
8a 第2油室
8e 第1油室
8p スプール
8s 付勢手段(スプリング)
SLU 作動圧制御部、ソレノイドバルブ、調圧ソレノイドバルブ(リニアソレノイドバルブ)
SEC 循環圧(セカンダリ圧)
MOD 循環圧、信号圧(モジュレータ圧)
ON 作動圧
SLU 制御圧
k1 小流量排出路(油路)
l1 大流量排出路(油路)

Claims (5)

  1. 動力伝達を流体伝動により行い得る流体伝動装置と、第1空間と第2空間とにおける差圧により係脱制御され、該流体伝動装置をロックアップし得るロックアップクラッチと、を有する発進装置に用いられ、
    前記発進装置の前記第1空間に連通する第1油路と、
    前記発進装置の前記第2空間に連通する第2油路と、を備え、
    前記ロックアップクラッチの解放時には、前記第1油路から前記第1空間に循環圧を供給して該ロックアップクラッチを解放方向に押圧駆動しつつ前記第2空間を介して前記第2油路から排出し、
    前記ロックアップクラッチのスリップ時と係合時には、前記第2油路から前記第2空間に循環圧を供給すると共に前記第1油路から前記第1空間に作動圧制御部により調圧制御される作動圧を供給し、該第2空間の循環圧と該第1空間の作動圧との差圧により該ロックアップクラッチを係合方向に押圧駆動しつつ、該ロックアップクラッチにより該第1空間と該第2空間との連通状態を閉じてなる、発進装置の油圧制御装置において、
    前記発進装置の前記第2空間に連通し、前記循環圧を排出する第3油路と、
    前記第3油路からの前記循環圧を所定の流量で排出し得る小流量排出路と、
    前記第3油路からの前記循環圧を前記小流量排出路よりも大流量で排出し得る大流量排出路と、
    前記第3油路と前記小流量排出路及び大流量排出路との間に介在し、前記第3油路と前記小流量排出路とを連通する小流量位置と、前記第3油路と前記大流量排出路とを連通する大流量位置と、に切換えられる排出量切換えバルブと、
    前記排出量切換えバルブを切換制御する制御圧を出力し得るソレノイドバルブと、を備え、
    前記排出量切換えバルブが、前記ロックアップクラッチのスリップ時には前記大流量位置に、前記ロックアップクラッチの係合時には前記小流量位置に切換る、
    ことを特徴とする発進装置の油圧制御装置。
  2. 前記ソレノイドバルブは、前記作動圧制御部を構成すると共に、前記作動圧を調圧制御し得る調圧ソレノイドバルブからなる、
    ことを特徴とする請求項1記載の発進装置の油圧制御装置。
  3. 前記排出量切換えバルブは、スプールと、該スプールの一端に前記調圧ソレノイドバルブによって調圧された制御圧を入力し得る第1油室と、前記スプールの他端に信号圧を入力し得る第2油室と、前記スプールの一端側から他端側に付勢する付勢手段と、を有し、
    前記排出量切換えバルブは、
    前記第1油室及び前記第2油室に前記制御圧及び前記信号圧が入力されていない場合は、前記付勢手段の付勢力に基づき小流量位置に、
    前記第2油室に信号圧だけが入力されている場合、または前記第1油室に制御圧が入力されても前記第2油室に入力された信号圧が前記第1油室に入力された制御圧及び前記付勢手段の付勢力よりも大きい場合は、大流量位置に、
    前記第2油室に入力された信号圧が前記第1油室に入力された制御圧及び前記付勢手段の付勢力よりも小さい場合は、小流量位置に、切換る、
    ことを特徴とする請求項2記載の発進装置の油圧制御装置。
  4. 前記排出量切換えバルブは、前記ロックアップクラッチのスリップ時から係合時に切換る際に、前記第2油室に入力された信号圧が前記第1油室に入力された制御圧及び前記付勢手段の付勢力よりも大きい状態から小さい状態に切換る、
    ことを特徴とする請求項3記載の発進装置の油圧制御装置。
  5. 前記作動圧制御部は、
    前記調圧ソレノイドバルブと、
    前記調圧ソレノイドバルブからの制御圧に基づき、入力される油圧を前記作動圧に調圧するコントロールバルブと、
    前記調圧ソレノイドバルブからの制御圧に基づき、前記循環圧を前記第1油路から前記発進装置に供給して前記第2油路から排出し、かつ前記流量切換えバルブへの前記信号圧の供給を遮断するロックアップオフ位置と、前記作動圧を前記第1ポートから前記発進装置に供給すると共に前記循環圧を前記第2ポートから前記発進装置に供給し、かつ前記流量切換えバルブへ前記信号圧を供給するロックアップオン位置と、に切換えられるロックアップ切換えバルブと、を有してなる、
    ことを特徴とする請求項3または4記載の発進装置の油圧制御装置。
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