JP2007016870A - トルクコンバータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ロックアップクラッチに供給するクラッチ作動油の低圧化を図る。
【解決手段】 トルクコンバータ12は、フロントカバー24とともにコンバータ室28を区画するポンプインペラ25と、ポンプインペラ25に対向するとともに変速入力軸26に連結されるタービンランナ27とを備える。コンバータ室28には、ロックアップピストン48の進退移動によって締結または開放されるロックアップクラッチ29が組み込まれる。また、循環するコンバータ作動油をコンバータ室28から排出するため、変速入力軸26にはコンバータ室28に連通する排出油路71が形成され、この排出油路71には油路切換弁53を介して排出油路72とこれよりも流路抵抗の小さな排出油路73が接続される。締結圧室50にクラッチ作動油を供給するクラッチ締結時には、排出油路73を介してコンバータ作動油の排出量を増やしてコンバータ室28の圧力を低下させる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ロックアップクラッチを備えるトルクコンバータに関する。
トルクコンバータは、クランク軸にフロントカバーを介して連結されるポンプインペラと、このポンプインペラに対向するとともにタービンハブを介して変速入力軸に連結されるタービンランナとを有している。フロントカバーとポンプインペラとによって区画されるコンバータ室にはオイルポンプから吐出されるコンバータ作動油が供給されており、ポンプインペラの回転はコンバータ作動油を介してタービンランナに伝達されるようになっている。このように、トルクコンバータはコンバータ作動油を介してエンジン動力を伝達する滑り要素であるため、発進時においては車両を滑らかに加速させることが可能となるが、定常走行時においてはエンジン動力の伝達損失を招くことになっていた。
そこで、クランク軸と変速入力軸とを直結するロックアップクラッチを組み込むことにより、定常走行時にはエンジン動力をクランク軸から変速入力軸に対して直接伝達するようにしたトルクコンバータが開発されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されるロックアップクラッチは、フロントカバーに固定されるとともに複数の駆動プレートを保持するクラッチドラムと、タービンハブに固定されるとともに複数の従動プレートを保持するクラッチハブとを備えている。また、フロントカバーに形成されるシリンダ部にはプレートに対向するピストン部材が移動自在に組み付けられており、ピストン部材とフロントカバーとによって区画される締結圧室に対してクラッチ作動油を供給することにより、ロックアップクラッチを締結状態に切り換えることが可能となっている。
特開2001−116110号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるように、一端面に締結圧室を区画するピストン部材をコンバータ室に収容した場合には、コンバータ室を流れるコンバータ作動油がピストン部材の他端面に作用するため、ピストン部材はロックアップクラッチの締結を解除する方向に付勢されることになる。つまり、ロックアップクラッチを締結する際には、ピストン部材をコンバータ作動油に抗して移動させることが必要であり、締結圧室に供給されるクラッチ作動油をコンバータ作動油よりも高く調圧することが必要となっていた。このように、クラッチ作動油を高く調圧するためには、オイルポンプの吐出圧を引き上げる必要があるため、オイルポンプの大型化を招くだけでなく、オイルポンプを駆動するエンジンの燃費性能を低下させてしまうことになっていた。
本発明の目的は、ロックアップクラッチに供給するクラッチ作動油の低圧化を図ることにある。
本発明のトルクコンバータは、エンジンに駆動されるフロントカバーに取り付けられ、前記フロントカバーとともにコンバータ室を区画するポンプインペラと、前記ポンプインペラに対向して前記コンバータ室に収容され、タービンハブを介して変速入力軸に連結されるタービンランナとを備え、前記コンバータ室に供給されるコンバータ作動油を介して前記ポンプインペラから前記タービンランナに動力を伝達するトルクコンバータであって、前記フロントカバーと前記タービンハブとの間に設けられ、ピストン部材の進退移動によって前記フロントカバーと前記タービンハブとを直結する締結状態と切断する開放状態とに切り換えられるロックアップクラッチと、前記フロントカバーと前記ピストン部材との間に区画される締結圧室にクラッチ作動油を供給することにより、前記コンバータ室内のコンバータ作動油に抗して前記ピストン部材を締結方向に移動させ、前記ロックアップクラッチを締結状態に切り換えるクラッチ制御手段と、前記コンバータ室からコンバータ作動油を排出する第1排出油路に接続され、クラッチ開放時には前記第1排出油路を第2排出油路に連通させる一方、クラッチ締結時には前記第1排出油路を前記第2排出油路よりも流路抵抗の小さな第3排出油路に連通させる排出路切換弁とを有し、前記ピストン部材を締結方向に移動させるクラッチ締結時には、コンバータ作動油の排出経路を前記第2排出油路から前記第3排出油路に切り換えることにより、前記コンバータ室の圧力を引き下げることを特徴とする。
本発明のトルクコンバータは、クラッチ開放時にコンバータ作動油を排出する前記第2排出油路にはオイルクーラが接続されることを特徴とする。
本発明のトルクコンバータは、前記コンバータ室にコンバータ作動油を供給する第1供給油路に接続され、クラッチ開放時には前記第1供給油路に第2供給油路を連通させる一方、クラッチ締結時には前記第1供給油路に前記第2供給油路よりも流路抵抗の大きな第3供給油路に連通させる供給路切換弁を有し、前記ピストン部材を締結方向に移動させるクラッチ締結時には、コンバータ作動油の供給経路を前記第2供給油路から前記第3供給油路に切り換えることにより、前記コンバータ室の圧力を引き下げることを特徴とする。
本発明のトルクコンバータは、前記排出路切換弁と前記供給路切換弁とは一体に形成されることを特徴とする。
本発明のトルクコンバータは、前記締結圧室に向けてクラッチ作動油を吐出するオイルポンプは前記エンジンに駆動されることを特徴とする。
本発明によれば、ロックアップクラッチを締結する際には、コンバータ作動油の排出量を増やしてコンバータ室の圧力を引き下げるようにしたので、ピストン部材を締結方向に移動させるためのクラッチ作動油を低く設定することができる。これにより、オイルポンプにかかる負荷を軽減することができ、エンジンの燃費性能を向上させることが可能となる。また、ロックアップクラッチを開放する際には、コンバータ作動油の排出量を減らしてコンバータ室の圧力を引き上げるようにしたので、ピストン部材を確実に開放方向に移動させることができる。
本発明によれば、ロックアップクラッチを締結する際には、コンバータ作動油の供給量を減らしてコンバータ室の圧力を引き下げるようにしたので、ピストン部材を締結方向に移動させるためのクラッチ作動油を低く設定することができる。これにより、オイルポンプにかかる負荷を軽減することができ、エンジンの燃費性能を向上させることが可能となる。また、ロックアップクラッチを開放する際には、コンバータ作動油の供給量を増やしてコンバータ室の圧力を引き上げるようにしたので、ピストン部材を確実に開放方向に移動させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1はハイブリッド車両10を示す概略図であり、図2はハイブリッド車両10に搭載されるパワーユニット11を示すスケルトン図である。図示するパワーユニット11には本発明の一実施の形態であるトルクコンバータ12が組み込まれている。
図1に示すように、ハイブリッド車両10には、動力源としてエンジン13とモータジェネレータ14とを備えるパワーユニット11が縦置きに搭載されており、パワーユニット11内のフロントデファレンシャル機構15から前輪16に動力が伝達される一方、パワーユニット11にプロペラシャフト17を介して連結されるリヤデファレンシャル機構18から後輪19に動力が伝達されている。また、図2に示すように、エンジン13の車両後方側に配置されるモータジェネレータ14は、ミッションケース20に固定されるステータ21と、クランク軸23に連結されるロータ22とを備えており、このモータジェネレータ14は補助的に回転駆動される。つまり、図示するハイブリッド車両10はパラレル方式のハイブリッド車両であり、走行用の主要な動力源としてエンジン13が駆動される一方、発進時や加速時にはモータジェネレータ14が補助的に駆動されることになる。なお、減速時や定常走行時にはモータジェネレータ14を発電駆動させることにより、減速エネルギや余剰動力を電気エネルギに変換して回収することが可能となっている。
図2に示すように、モータジェネレータ14の車両後方側に配置されるトルクコンバータ12は、クランク軸23にフロントカバー24を介して連結されるポンプインペラ25と、このポンプインペラ25に対向するとともに変速入力軸26に連結されるタービンランナ27とを備えている。フロントカバー24とポンプインペラ25とによって区画されるコンバータ室28にはコンバータ作動油が供給されており、このコンバータ作動油を介してポンプインペラ25からタービンランナ27にエンジン動力が伝達されるようになっている。さらに、滑り要素であるトルクコンバータ12には、クランク軸23と変速入力軸26とを直結するロックアップクラッチ29が設けられており、定常走行時にはロックアップクラッチ29を締結してエンジン動力やモータ動力の伝達効率を向上させるようにしている。
トルクコンバータ12のタービンランナ27に連結される変速入力軸26には、遊星歯車列、クラッチ、ブレーキ等を備える変速機構30が連結されている。この変速機構30内のクラッチやブレーキを選択的に締結することにより、変速機構30内の動力伝達経路を切り換えることができ、変速入力軸26から変速出力軸31に対して伝達される動力を変速することが可能となる。さらに、変速出力軸31とこれの同心上に設けられる後輪出力軸32との間には、前後輪16,19に駆動トルクを分配する複合遊星歯車式のセンタデファレンシャル機構33が装着されており、前輪出力軸34と後輪出力軸32とに対してセンタデファレンシャル機構33から動力が分配されるようになっている。なお、センタデファレンシャル機構33に設けられる差動制限クラッチ35を締結することにより、差動回転を抑制して前後輪16,19のトルク分配比を50:50に固定することが可能となる。
図3はトルクコンバータ12とこれの油圧制御系とを示す説明図である。ロータハブ39とドライブプレート40を介してクランク軸23に連結されるフロントカバー24には、図3に示すように、多数のブレード25aを備えるポンプインペラ25が固定されている。また、図2に示すように、ポンプインペラ25の外殻を構成するポンプシェル25bには、コンバータ作動油を吐出するオイルポンプ41が連結されており、エンジン動力やモータ動力によってオイルポンプ41が駆動されるようになっている。なお、フロントカバー24は、クランク軸23と同心上に設けられる円盤部24aと、ドライブプレート40およびポンプシェル25bに固定されるテーパー状のコーン部24bとを備えており、円盤部24aとコーン部24bとは軸方向に延びるドラム部24cを介して連結されている。
フロントカバー24とポンプインペラ25とによって区画されるコンバータ室28には、多数のブレード27aを備えるタービンランナ27が回転自在に収容されており、タービンランナ27はポンプインペラ25に対向するようになっている。このタービンランナ27にはタービンハブ42が固定されており、タービンハブ42には変速入力軸26がスプライン結合されている。さらに、対向するポンプインペラ25とタービンランナ27との間には多数のブレード43aを備えるステータ43が設けられており、このステータ43は一方向クラッチ44を介してミッションケース20のスリーブ部20aに組み付けられている。
エンジン動力やモータ動力によってポンプインペラ25を回転駆動させると、ポンプインペラ25内のコンバータ作動油はタービンランナ27に向けて圧送され、コンバータ作動油によってタービンランナ27が回転駆動されることになる。また、タービンランナ27からポンプインペラ25に戻されるコンバータ作動油は、ポンプインペラ25の回転を促すようにステータ43のブレード表面に沿って整流されるため、コンバータ作動油の残留エネルギをポンプインペラ25に伝達することができ、エンジントルクやモータトルクを増幅することが可能となる。なお、ステータ43は一方向クラッチ44を介してミッションケース20に固定されるため、ポンプインペラ25とタービンランナ27との回転速度差が小さくなり、コンバータ作動油がステータ43のブレード裏面に沿って流れる場合には、ステータ43を空転させてコンバータ作動油の流れを正常に保つことが可能となる。
続いて、トルクコンバータ12に組み込まれるロックアップクラッチ29について説明する。図3に示すように、フロントカバー24とタービンハブ42との間には多板式のロックアップクラッチ29が設けられており、このロックアップクラッチ29を締結することによってフロントカバー24とタービンハブ42とは直結される一方、ロックアップクラッチ29を開放することによってフロントカバー24とタービンハブ42とは切り離される。ロックアップクラッチ29は、フロントカバー24のドラム部24cに固定されるとともに内周面に複数枚の駆動プレート45aを保持するクラッチドラム45と、ダンパ機構46を介してタービンハブ42に連結されるとともに外周面に複数枚の従動プレート47aを保持するクラッチハブ47とを備えており、駆動プレート45aと従動プレート47aとは交互に重なるように配置されている。また、フロントカバー24の円盤部24aに形成されるシリンダ部には、環状のピストン部材であるロックアップピストン48が軸方向に移動自在に装着されている。
フロントカバー24とロックアップピストン48との間には締結圧室50が区画されており、この締結圧室50に対してオイルポンプ41からのクラッチ作動油を供給することにより、ロックアップピストン48を締結方向(矢印a方向)に移動させることができる。ロックアップピストン48を締結方向に移動させることにより、駆動プレート45aと従動プレート47aとは相互に押圧されるため、ロックアップクラッチ29は締結状態に切り換えられることになる。また、コンバータ室28内にはコンバータ作動油が満たされており、ロックアップクラッチ29は常に開放方向(矢印b方向)に付勢されるため、締結圧室50からクラッチ作動油を排出することによって、ロックアップピストン48を開放方向に移動させることができ、ロックアップクラッチ29を開放状態に切り換えることが可能となる。つまり、締結圧室50に供給されるクラッチ作動油を調圧することによって、ロックアップクラッチ29を締結状態と開放状態とに切り換えることが可能となり、ロックアップクラッチ29の締結力はクラッチ作動油とコンバータ作動油との圧力差に応じて定められることになる。
続いて、トルクコンバータ12に供給されるコンバータ作動油やクラッチ作動油の供給経路について説明する。なお、コンバータ作動油とクラッチ作動油とは1つのオイルポンプ41から吐出される作動油であるが、その機能および供給経路が異なるため便宜的に名称を分けて記載している。まず、油圧制御系にはライン圧供給源51が設けられており、このライン圧供給源51にはオイルポンプ41からの作動油が図示しないライン圧制御弁を介して供給される。コンバータ室28に対するコンバータ作動油の供給状態を制御するため、ライン圧供給源51とコンバータ室28との間には潤滑圧制御弁52および油路切換弁53が設けられており、潤滑圧制御弁52を介して所定圧力に減圧されたコンバータ作動油は、油路切換弁53を介してコンバータ室28に供給された後に、再び油路切換弁53を介してオイルパンに排出されるようになっている。つまり、トルクコンバータ12に供給されるコンバータ作動油は、オイルポンプ41とコンバータ室28との間で循環することになる。
油路切換弁53からコンバータ室28にコンバータ作動油を供給するため、ミッションケース20のスリーブ部20aとこれの内側に通される変速入力軸26との間には、スリーブ部20aの供給ポート等を介してコンバータ室28に連通する第1供給油路61が形成されており、この供給油路61には供給油路61aを介して油路切換弁53からコンバータ作動油が供給されている。また、コンバータ作動油の供給量を制御するため、潤滑圧制御弁52と油路切換弁53との間には第2供給油路62とこの油路62よりも流路抵抗の大きな第3供給油路63とが設けられており、供給油路61a,62,63の連通状態は油路切換弁53を介して切り換えられる。このように供給路切換弁として機能する油路切換弁53は2位置切換弁となっており、供給油路62から供給油路61にコンバータ作動油を案内するロックアップ締結位置と、供給油路63から供給油路61にコンバータ作動油を案内するロックアップ開放位置とに切り換えられる。電磁弁SOL1からパイロット圧を出力することによって、油路切換弁53を図示するロックアップ開放位置からロックアップ締結位置に切り換えるようにすると、供給経路の流路抵抗が増大するためコンバータ作動油の供給量を引き下げることが可能となる。なお、電磁弁SOL1はオンオフソレノイドバルブとなっており、ソレノイドに対して通電することによってパイロット圧が出力される一方、ソレノイドに対する通電を遮断することによってパイロット圧も遮断されるようになっている。
また、油路切換弁53を介してコンバータ作動油をオイルパンに排出するため、変速入力軸26にはタービンハブ42の排出ポートを介してコンバータ室28に連通する第1排出油路71が形成されており、この排出油路71には排出油路71aを介して油路切換弁53が接続されている。さらに、コンバータ作動油の排出量を制御するため、排出油路71aが接続される油路切換弁53には、第2排出油路72とこの油路72よりも流路抵抗の小さな第3排出油路73とが接続されており、排出油路71a,72,73の連通状態は油路切換弁53を介して切り換えられる。このように排出路切換弁として機能する油路切換弁53を、ロックアップ締結位置に切り換えることにより、排出油路71aから排出油路73にコンバータ作動油が案内される一方、ロックアップ開放位置に切り換えることにより、排出油路71aから供給油路62にコンバータ作動油が案内されることになる。つまり、電磁弁SOL1からパイロット圧を出力することによって、油路切換弁53を図示するロックアップ開放位置からロックアップ締結位置に切り換えるようにすると、排出経路の流路抵抗が減少するためコンバータ作動油の排出量を引き上げることが可能となる。なお、排出油路72には熱交換器であるオイルクーラ74が接続されており、このオイルクーラ74を設けることにより排出油路72の流路抵抗は排出油路73よりも大きく設定されている。
続いて、クラッチ作動油の供給経路について説明する。ロックアップピストン48の締結圧室50にクラッチ作動油を供給制御するため、変速入力軸26には締結圧室50に開口するクラッチ油路80が形成されており、このクラッチ油路80にはクラッチ圧制御弁81およびロックアップ制御弁82を介してクラッチ作動油が供給されている。ロックアップ制御弁82は圧力制御弁となっており、電磁弁SOL2からのパイロット圧に基づきクラッチ作動油を調圧することが可能となっている。また、電磁弁SOL2はデューティソレノイドバルブとなっており、電磁弁SOL2のデューティ比を100%に制御することによってクラッチ作動油は最大圧力に調圧され、ロックアップクラッチ29は締結状態に切り換えられる。一方、電磁弁SOL2のデューティ比を0%に制御することによってクラッチ作動油は最低圧力に調圧され、ロックアップクラッチ29は開放状態に切り換えられることになる。なお、電磁弁SOL2のデューティ比を0%から100%の間で制御することにより、クラッチ作動油を自在に調圧することができるため、ロックアップクラッチ29をスリップ状態に制御することが可能となる。また、クラッチ圧制御弁81を介して所定圧力に減圧された作動油は、ロックアップ制御弁82に供給されるとともに変速機構30内のクラッチやブレーキに対しても供給されている。
前述した油路切換弁53やロックアップ制御弁82を制御するため、電磁弁SOL1,SOL2に対して制御信号を出力する制御ユニット83が設けられている。クラッチ制御手段として機能する制御ユニット83は、図示しないマイクロプロセッサ(CPU)を備えており、このCPUにはバスラインを介してROM、RAMおよびI/Oポートが接続される。ROMには制御プログラムや各種マップデータなどが格納され、RAMにはCPUで演算処理したデータが一時的に格納されており、I/Oポートを介してCPUには各種センサから車両状態を示す検出信号が入力されている。なお、制御ユニット83に入力される検出信号としては、エンジン回転数、エンジントルク、車速、スロットル開度などがある。
以下、ロックアップクラッチ29を締結状態と開放状態とに切り換えるロックアップ制御について説明する。制御ユニット83は、エンジン回転数、エンジントルク、車速、スロットル開度などに基づいて、車両の走行状態がロックアップ領域であるか否かを判定する。ロックアップ領域である場合には、制御ユニット83から電磁弁SOL1に対して通電がなされるとともに、電磁弁SOL2に対するデューティ比が100%に向けて徐々に引き上げられる。電磁弁SOL1に対して通電を施すことにより、油路切換弁53はロックアップ開放位置からロックアップ締結位置に切り換えられるため、コンバータ作動油の供給量が引き下げられる一方、コンバータ作動油の排出量が引き上げられ、コンバータ室28の圧力は低下することになる。また、電磁弁SOL2に対するデューティ比を高めることにより、締結圧室50に供給されるクラッチ作動油は、ロックアップ制御弁82を介して徐々に引き上げられるため、ロックアップクラッチ29は滑らかに締結状態に切り換えられる。つまり、ロックアップクラッチ29を締結する際には、ロックアップピストン48を開放方向に付勢する推力が低下するため、締結圧室50に供給するクラッチ作動油の圧力を低く設定することが可能となる。これにより、オイルポンプ41の吐出圧を引き下げることができるため、オイルポンプ41を駆動するエンジン13にかかる負荷を軽減することができ、延いてはエンジン13の燃費性能を高めることが可能となる。
一方、ロックアップ領域から外れている場合には、制御ユニット83から電磁弁SOL1に対する通電が遮断されるとともに、電磁弁SOL2に対するデューティ比が0%に向けて徐々に引き下げられる。電磁弁SOL1に対する通電を遮断することにより、油路切換弁53はロックアップ締結位置からロックアップ開放位置に切り換えられるため、コンバータ作動油の供給量が引き上げられる一方、コンバータ作動油の排出量が引き下げられ、コンバータ室28の圧力は上昇することになる。また、電磁弁SOL2に対するデューティ比を引き下げることにより、締結圧室50に供給されるクラッチ作動油は、ロックアップ制御弁82を介して徐々に引き下げられるため、ロックアップクラッチ29は滑らかに開放状態に切り換えられる。つまり、ロックアップクラッチ29を開放する際には、ロックアップピストン48を開放方向に付勢する推力が増大するため、ロックアップクラッチ29を開放状態に確実に切り換えることが可能となる。また、クラッチ開放時には、トルクコンバータ12の作動に伴ってコンバータ作動油の温度が上昇することになるが、コンバータ作動油は排出油路72からオイルクーラ74を介して排出されるため、コンバータ作動油を所定の温度範囲内に冷却することが可能となる。
ここで、図4(A)はロックアップクラッチ29の締結時における作動油の供給状態を示す概略図であり、(B)はロックアップクラッチ29の開放時における作動油の供給状態を示す概略図である。これまで説明したように、ロックアップクラッチ29を締結する場合には、図4(A)に示すように、コンバータ作動油の供給量が供給油路63を介して引き下げられる一方、コンバータ作動油の排出量が排出油路73を介して引き上げられるため、コンバータ室28内の圧力を引き下げることが可能となる。これにより、ロックアップクラッチ29を締結するために必要なクラッチ作動油の圧力を低く設定することができ、エンジン13にかかる負荷を軽減することが可能となる。また、ロックアップクラッチ29を開放する場合には、図4(B)に示すように、コンバータ作動油の供給量が供給油路62を介して引き上げられる一方、コンバータ作動油の排出量が排出油路72およびオイルクーラ74を介して引き下げられるため、コンバータ室28内の圧力を引き上げることが可能となる。これにより、ロックアップクラッチ29を確実に開放することができるとともに、トルクコンバータ12の作動に伴うコンバータ作動油の温度上昇を抑制することができる。
なお、図5は電磁弁SOL1,SOL2の制御過程を示す説明図であり、(A)は発進時における制御過程を示し、(B)〜(D)は停車時における制御過程を示している。まず、図5(A)に示すように、ロックアップクラッチ29が開放される停車状態にあっては、電磁弁SOL1に対する通電が遮断されるとともに、電磁弁SOL2のデューティ比は0%に制御されている。この停車状態からアクセルペダルを踏み込んで車両を加速させると、電磁弁SOL2のデューティ比が100%に向けて引き上げられた後に、電磁弁SOL1に対して通電が開始されることになり、ロックアップクラッチ29は締結状態に切り換えられることになる。そして、電磁弁SOL2のデューティ比を0%〜100%の間で制御することにより、走行状態に応じてロックアップクラッチ29の締結力が自在に制御されるようになっている。また、図5(B)〜(D)に示すように、電磁弁SOL1に対して通電がなされる走行状態や、電磁弁SOL2のデューティ比が100%に制御される走行状態から、ブレーキペダルを踏み込んで車両を減速させると、電磁弁SOL1に対する通電が遮断されるとともに、電磁弁SOL2のデューティ比が0%に制御されることにより、ロックアップクラッチ29が開放されるようになっている。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、図示する場合には、エンジン13とモータジェネレータ14とを備えるパワーユニット11に、本発明のトルクコンバータ12を組み込むようにしているが、これに限られることはなく、動力源としてエンジン13のみを備えるパワーユニットに、本発明のトルクコンバータ12を組み込むようにしても良い。また、図示する場合には、トルクコンバータ12に多板式のロックアップクラッチ29が組み込まれているが、これに限られることはなく、単板式のロックアップクラッチを組み込むようにしても良い。
ハイブリッド車両を示す概略図である。 ハイブリッド車両に搭載されるパワーユニットを示すスケルトン図である。 トルクコンバータとこれの油圧制御系とを示す説明図である。 (A)はロックアップクラッチの締結時における作動油の供給状態を示す概略図であり、(B)はロックアップクラッチの開放時における作動油の供給状態を示す概略図である。 電磁弁の制御過程を示す説明図であり、(A)は発進時における制御過程を示し、(B)〜(D)は停車時における制御過程を示している。
符号の説明
12 トルクコンバータ
13 エンジン
24 フロントカバー
25 ポンプインペラ
26 変速入力軸
27 タービンランナ
28 コンバータ室
29 ロックアップクラッチ
41 オイルポンプ
42 タービンハブ
48 ロックアップピストン(ピストン部材)
50 締結圧室
53 油路切換弁(排出路切換弁,供給路切換弁)
61 供給油路(第1供給油路)
62 供給油路(第2供給油路)
63 供給油路(第3供給油路)
71 排出油路(第1排出油路)
72 排出油路(第2排出油路)
73 排出油路(第3排出油路)
74 オイルクーラ
83 制御ユニット(クラッチ制御手段)

Claims (5)

  1. エンジンに駆動されるフロントカバーに取り付けられ、前記フロントカバーとともにコンバータ室を区画するポンプインペラと、前記ポンプインペラに対向して前記コンバータ室に収容され、タービンハブを介して変速入力軸に連結されるタービンランナとを備え、前記コンバータ室に供給されるコンバータ作動油を介して前記ポンプインペラから前記タービンランナに動力を伝達するトルクコンバータであって、
    前記フロントカバーと前記タービンハブとの間に設けられ、ピストン部材の進退移動によって前記フロントカバーと前記タービンハブとを直結する締結状態と切断する開放状態とに切り換えられるロックアップクラッチと、
    前記フロントカバーと前記ピストン部材との間に区画される締結圧室にクラッチ作動油を供給することにより、前記コンバータ室内のコンバータ作動油に抗して前記ピストン部材を締結方向に移動させ、前記ロックアップクラッチを締結状態に切り換えるクラッチ制御手段と、
    前記コンバータ室からコンバータ作動油を排出する第1排出油路に接続され、クラッチ開放時には前記第1排出油路を第2排出油路に連通させる一方、クラッチ締結時には前記第1排出油路を前記第2排出油路よりも流路抵抗の小さな第3排出油路に連通させる排出路切換弁とを有し、
    前記ピストン部材を締結方向に移動させるクラッチ締結時には、コンバータ作動油の排出経路を前記第2排出油路から前記第3排出油路に切り換えることにより、前記コンバータ室の圧力を引き下げることを特徴とするトルクコンバータ。
  2. 請求項1記載のトルクコンバータにおいて、クラッチ開放時にコンバータ作動油を排出する前記第2排出油路にはオイルクーラが接続されることを特徴とするトルクコンバータ。
  3. 請求項1または2記載のトルクコンバータにおいて、
    前記コンバータ室にコンバータ作動油を供給する第1供給油路に接続され、クラッチ開放時には前記第1供給油路に第2供給油路を連通させる一方、クラッチ締結時には前記第1供給油路に前記第2供給油路よりも流路抵抗の大きな第3供給油路に連通させる供給路切換弁を有し、
    前記ピストン部材を締結方向に移動させるクラッチ締結時には、コンバータ作動油の供給経路を前記第2供給油路から前記第3供給油路に切り換えることにより、前記コンバータ室の圧力を引き下げることを特徴とするトルクコンバータ。
  4. 請求項3記載のトルクコンバータにおいて、前記排出路切換弁と前記供給路切換弁とは一体に形成されることを特徴とするトルクコンバータ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のトルクコンバータにおいて、前記締結圧室に向けてクラッチ作動油を吐出するオイルポンプは前記エンジンに駆動されることを特徴とするトルクコンバータ。
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