JP2009121406A - 内燃機関並びに内燃機関の運転制御装置及び運転制御方法 - Google Patents

内燃機関並びに内燃機関の運転制御装置及び運転制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】混合気の自着火性を従来以上に向上可能な内燃機関並びにその内燃機関の運転を制御する装置及び方法を提供する。
【解決手段】シリンダヘッドに取り付けられる導電体の第1電極71と、第1電極71と対向する導電体の第2電極72と、第1電極71又は第2電極72の一方の電極に形成される誘電体73と、を含み、第1電極71と第2電極72との間に電圧が印加されると、誘電体73と他方の電極との間のバリア放電によって混合気の自着火前の筒内にラジカルを生成可能なバリア放電部70を有する。
【選択図】図2

Description

この発明は、内燃機関並びにその内燃機関の運転を制御する装置及び方法に関する。
圧縮行程中に、スパークプラグによってアシスト的にスパーク点火することで、筒内にラジカルを発生させて混合気の自着火性を向上させる装置が提案されている(特許文献1参照)。ラジカルは酸化反応(すなわち燃焼)を誘発しやすくまたその酸化反応(燃焼)が連鎖しやすい。そのため筒内にラジカルが発生していると混合気の自着火性が向上するのである。
特開2001−20842号公報
しかしながら、スパーク点火は熱プラズマ放電であるので、前述した従来装置のようにスパークプラグによってスパーク点火してもラジカル生成効率が低く、また、ラジカル生成量も限られていた。そのため自着火性向上効果が少ないことが本件発明者らによって知見された。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、混合気の自着火性を従来以上に向上可能な内燃機関並びにその内燃機関の運転を制御する装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
本発明は、シリンダヘッドに取り付けられる導電体の第1電極(71)と、前記第1電極(71)と対向する導電体の第2電極(72)と、前記第1電極(71)又は前記第2電極(72)の一方の電極に形成される誘電体(73)と、を含み、前記第1電極(71)と前記第2電極(72)との間に電圧が印加されると、前記誘電体(73)と他方の電極との間のバリア放電によって混合気の自着火前の筒内にラジカルを生成可能なバリア放電部(70)を有することを特徴とする。
本発明によれば、ラジカルを筒内に生成可能なバリア放電部を有するので、圧縮行程における混合気の自着火性が向上し、ひいては負荷にかかわらず燃料消費率を小さくでき、燃費を向上できたのである。
以下では図面等を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
(第1実施形態)
はじめに本発明の基本的な技術思想について説明する。
上述のように、スパーク点火することで、筒内にラジカル(高エネルギ電子が燃料又は空気の分子に衝突することで分子解離が誘発されている状態であり、混合気の着火を促進する化学活性種である)を発生させて混合気の自着火性(圧縮着火性)を向上させるエンジンが提案されている。しかしながら、このようなエンジンでは着火性向上効果が少なかった。この理由は以下のように考えられる。
すなわちスパーク点火では熱プラズマ放電となる。熱プラズマ放電では、電子,イオン,分子の間で運動エネルギが十分に交換される。そのため電子エネルギとイオンエネルギと中性粒子エネルギとが平衡な熱平衡状態となる。ラジカルは、高エネルギ電子が燃料又は空気の分子に衝突することで分子解離が誘発されている状態であり、混合気の着火を促進する化学活性種である。スパーク点火では、ラジカル生成に寄与しないイオンや分子にもエネルギを与えてしまい、投入エネルギの電子エネルギヘの変換効率が低い。ラジカル量を増やすために投入エネルギを大きくすると、電極が溶損する可能性もある。そのためラジカル量を増やすことが困難である。
そこで本件発明者らは、非平衡プラズマ放電に着目した。非平衡プラズマ放電では、電子温度(電子エネルギ)のみが非常に高い熱的に非平衡な状態(すなわち電子エネルギ>>イオンエネルギ=中性粒子エネルギ)となり、投入エネルギに対する電子エネルギヘの変換効率が高い。また非平衡プラズマ放電では、ガス温度を高めないので熱損失が少ない。電極溶損のおそれも小さい。
このような理由により、非平衡プラズマ放電を利用すれば比較的容易にラジカルを生成可能である。そこで本件発明者らは、非平衡プラズマ放電機構をエンジンに組み入れる研究を鋭意進めた。また非平衡プラズマ放電するには、バリア放電による方法や短パルス印加による方法がある。このうち特にバリア放電が好適であることが本件発明者らの研究によって知見され、本件発明を完成するに至ったのである。
このような技術思想に基づいて自着火性を向上したバリア放電機能付きエンジンについて以下に説明する。
図1は、バリア放電機能付きエンジンの第1実施形態の構成を示す図である。
バリア放電機能付きエンジン1は、バリア放電部70を備える。バリア放電部70は、吸気ポート60aと排気ポート60bとの間であって、シリンダヘッドのほぼ燃焼室中心に設けられる。バリア放電部70は、非平衡プラズマ放電の一種であるバリア放電によってラジカルを生成する。またバリア放電部70は、比較的高負荷時(混合気の空燃比が比較的リッチなとき)には、バリア放電によって混合気に着火することも可能である。このバリア放電部70の詳細構造については、拡大図(図2)を参照して後述する。
本実施形態のバリア放電機能付きエンジン1は、ピストン32とクランクシャフト33とを2つのリンクで連結する複リンク機構による可変圧縮比機構(以下「複リンク式可変圧縮比機構」という)を有する。
複リンク式可変圧縮比機構は、ピストン32とクランクシャフト33とを2つのリンク(アッパリンク(第1リンク)11、ロアリンク(第2リンク)12)で連結するとともに、コントロールリンク(第3リンク)13でロアリンク12を制御して機械圧縮比を変更する。
アッパリンク11は、上端をピストンピン21を介してピストン32に連結し、下端を連結ピン22を介してロアリンク12の一端に連結する。ピストン32は、燃焼圧力を受け、シリンダブロック31のシリンダ31aを往復動する。
ロアリンク12は、一端を連結ピン22を介してアッパリンク11に連結し、他端を連結ピン23を介してコントロールリンク13に連結する。また、ロアリンク12は、ほぼ中央の連結孔に、クランクシャフト33のクランクピン33bを挿入し、クランクピン33bを中心軸として揺動する。ロアリンク12は左右の2部材に分割である。クランクシャフト33は、複数のジャーナル33aとクランクピン33bとを備える。ジャーナル33aは、シリンダブロック31及びラダーフレーム34によって回転自在に支持される。クランクピン33bは、ジャーナル33aから所定量偏心しており、ここにロアリンク12が揺動自在に連結する。
コントロールリンク13は、連結ピン23を介してロアリンク12に連結する。またコントロールリンク13は、他端を連結ピン24を介してコントロールシャフト25に連結する。コントロールリンク13は、この連結ピン24を中心として揺動する。またコントロールシャフト25にはギアが形成されており、そのギヤがアクチュエータ51の回転軸52に設けられたピニオン53に噛合する。アクチュエータ51によってコントロールシャフト25が回転させられ、連結ピン24が移動する。
コントローラ90には、エンジン回転速度やエンジン負荷といったエンジン運転状態を検出する各種センサの信号を入力する。コントローラ90はアクチュエータ51を制御してコントロールシャフト25を回転させて圧縮比を変更する。またコントローラ90は、エンジン運転状態に応じた交流電圧の電圧値、印加時間、交流周波数、印加時期などをバリア放電部70に印加するように、高電圧高周波発生器80を制御する。さらにコントローラ90は吸気ポート60aに設けられた燃料噴射弁65の燃料噴射を制御する。吸気弁81は後述のようにその開閉時期を変更可能である。コントローラ90はエンジンの負荷を判定し、その負荷に応じた制御を行う。コントローラ90は中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。コントローラ90を複数のマイクロコンピュータで構成してもよい。
図2はバリア放電部の拡大図であり、図2(A)は縦断面図であり、図2(B)は下面図である。
本実施形態のバリア放電部70は、バリア放電によって非平衡プラズマを放電する。非平衡プラズマは、バリア放電以外にも短パルス印加によっても実現可能であるが、本実施形態ではバリア放電が好適である。この理由については後述する。
バリア放電部70は、中心電極71と管状電極72とを備える。
中心電極71は、棒状の導電体である。中心電極71は、全周が誘電体(絶縁体)73で覆われる。中心電極71は、端子71aを介して高電圧高周波発生器80に接続される。この中心電極71に、エンジン運転状態に応じて電圧値、印加時間、交流周波数、印加時期などが制御(設定)された交流電圧が、高電圧高周波発生器80で発生させられた上で印加される。
管状電極72は、管状の導電体である。管状電極72は、シリンダヘッドに取り付けられる。管状電極72の内周側が放電室72aである。この放電室72aに中心電極71は突出する。
中心電極71に、高電圧高周波発生器80から交流電圧が印加されると、図2(A)に示すように、管状電極72と誘電体73との間で、ストリーマSが発生する。このストリーマSは、図2(A)に示すように上下方向に複数発生する。図2(A)では、誘電体73の右側及び左側に、それぞれ6本ずつ発生した様子を示した。また図2(B)に示すように誘電体73を中心として放射状に形成される。図2(B)では、誘電体73を中心として12本が放射状に形成される様子を示した。バリア放電部70は複数のストリーマSを形成することで放電室72aに多量のラジカルを生成することができる。また放電室内において多点同時点火、つまり体積的な点火(以下「体積点火」という。)をすることも可能である。
またバリア放電部70は、所定時間内で多数回放電でき、このことでも放電室72aに多量のラジカルを生成することができる。これについて図3を参照して説明する。なお図3は、交流電圧(電界)を印加したときの放電の様子を説明する図であり、図3(A)はスパーク点火放電機構の場合であり、図3(B)はバリア放電部の場合である。
はじめに比較として、従来のスパークプラグのスパーク点火放電機構に交流電圧を印加する場合について説明する。スパークプラグに交流電圧を印加する場合は、図3(A)に示すように、印加電圧によって電極間に形成される電界V0の絶対値が、放電電圧(絶縁破壊電界)Vaに達したときに、電極間でアーク放電する。極性が反転した場合でも同様にアーク放電する。スパークプラグでは、図3(A)に示すように放電時間tの間に4回のアーク放電が発生する。また放電箇所は1箇所であり、放電形態は点状又は線状である。
一方、バリア放電部70では、誘電体(絶縁体)73が中心電極71を覆う。誘電体73は一種のコンデンサとして作用する。バリア放電(非平衡プラズマ放電)した後に、誘電体73の表面には電荷が蓄えられる。そして図3(B)に示すように、印加電圧による電界V0と、誘電体73の表面電荷による電界Vwと、の差の絶対値が、放電電圧Vdに達すると、誘電体73と管状電極72との間でバリア放電(非平衡プラズマ放電)が発生する。したがって、バリア放電部70では放電室72aの複数個所でストリーマSが形成され、図3(B)に示すように放電時間tの間に8回のバリア放電(非平衡プラズマ放電)が発生する。
このように、バリア放電部70は、従来手法におけるスパークプラグよりも同一時間(放電時間t)における放電回数を増加させることができる。
なお、図示はしないが、バリア放電部70では、交流電圧の電圧値を大きくすることによっても、印加電圧による電界V0と、誘電体73の表面電荷による電界Vwと、の差の絶対値が、放電電圧Vdに達する機会を増やすことができ、放電回数を増加させることができる。
図4は、バリア放電部の放電エネルギを増大する方法を説明する図である。
バリア放電部70の放電エネルギは、高電圧高周波発生器80からの交流電圧の電圧値、印加時間、交流周波数によって制御される。
バリア放電部70の放電エネルギーを増大するには、基準交流印加電圧の波形(図4(A))に対して、図4(B−1)のように交流電圧の電圧値を増大する方法がある。
また図4(B−2)のように印加時間を長くしたり、図4(B−3)のように交流周波数を増大することによって、交流電圧の波数を増やすことでも、バリア放電部の放電エネルギを増大可能である。
上述のように、非平衡プラズマを形成する手法としては、バリア放電以外にも、電極間に短パルスを印加してアーク放電に遷移する前に電界を遮断することで非平衡プラズマを形成させる手法がある。しかしながら、本実施形態ではバリア放電が好適である。この理由について図5を参照して説明する。
短パルス印加で非平衡プラズマを形成するには、放電場(密度、混合気組成等)に応じた要求電圧(電界)を印加する必要がある。図5に示すように、圧力P0のときに電圧V1を印加すれば非平衡プラズマが生成されるが、電圧V2を印加してしまうと熱プラズマが生成されてしまう。このように印加電圧が多少上下するだけで非平衡プラズマが生成されたり、熱プラズマが生成されたりし、短パルス印加では放電ロバスト性が悪い。
これに対して、バリア放電は、そもそも電極の片側が誘電体で覆われており、基本的には、放電開始電圧(電圧の下限値)から、誘電体の耐電圧性を確保できる電圧(電圧の上限値)の範囲であれば、電圧によらず常に非平衡プラズマとなる。電極が誘電体で覆われているのでアーク遷移しない。このように放電ロバスト性が高いのである。内燃機関では放電要求場は変化に富み、短パルス印加によって非平衡プラズマを形成するのは難しい。したがって内燃機関への適用するには、バリア放電による非平衡プラズマが好適である、というのが本件発明者らの知見である。
図6は複リンク式可変圧縮比機構による圧縮比変更方法を説明する図である。
複リンク式可変圧縮比機構は、コントロールシャフト25を回転して連結ピン24の位置を変更することで、機械圧縮比を変更できる。たとえば図6(A)、図6(C)に示すように連結ピン24を位置Aにすれば、上死点位置(TDC)が高くなり高圧縮比になる。
そして図6(B)、図6(C)に示すように、連結ピン24を位置Bにすれば、コントロールリンク13が上方へ押し上げられ、連結ピン23の位置が上がる。これによりロアリンク12はクランクピン33bを中心として反時計方向に回転し、連結ピン22が下がり、ピストン上死点(TDC)におけるピストン32の位置が下降する。したがって圧縮比が低圧縮比になる。
図7は動弁の開閉時期を調整する可変動弁機構を説明する図である。
バリア放電機能付きエンジン1は、可変動弁機構200を備える。可変動弁機構200は、例えば特開平11−107725号に開示された機構を用いることができる。これについて図面を参照して説明する。
可変動弁機構200は、カムシャフト210と、リンクアーム220と、バルブリフト制御シャフト230と、ロッカアーム240と、リンク部材250と、揺動カム260とを備え、揺動カム260の揺動によってカムフォロア63を押圧し動弁(吸気弁)61を開閉する。
カムシャフト210は、エンジン前後方向に沿ってシリンダヘッド上部に回転自在に支持される。カムシャフト210の一端は、カムスプロケット270に挿入される。カムスプロケット270は、エンジンのクランク軸からトルクが伝達されて回転する。カムシャフト210は、カムスプロケット270とともに回転する。カムシャフト210は、油圧によってカムスプロケット270に対して相対回転し、カムスプロケット270に対する位相を変更できる。このような構造によって、クランク軸に対するカムシャフト210の回転位相を変更できる。カムシャフト210にはカム211が固定される。カム211はカムシャフト210と一体回転する。またカムシャフト210にはパイプで連結された一対の揺動カム260が挿通される。揺動カム260はカムシャフト210を回転中心として揺動し、カムフォロア63をストロークさせる。
リンクアーム220はカム211を挿通して支持される。
バルブリフト制御シャフト230は、カムシャフト210と平行に配置される。バルブリフト制御シャフト230にはカム231が一体形成される。バルブリフト制御シャフト230はアクチュエータ280によって所定回転角度範囲内で回転するように制御される。
ロッカアーム240はカム231を挿通して支持され、リンクアーム220に連結される。
リンク部材250は、ロッカアーム240に連結される。
揺動カム260は、カムシャフト210を挿通し、カムシャフト210を中心として揺動自在である。揺動カム260は、リンク部材250に連結される。揺動カム260は上下動して、カムフォロア63を押し下げ、動弁61を開閉する。
続いて図8を参照して可変動弁機構200の動作を説明する。
図8(A−1)(A−2)はカムフォロア63のストローク量を最大にして動弁61のリフト量を最大にするときの様子を示す図である。図8(A−1)はカムノーズ262が最高位置にあって揺動カム260の揺動方向が反転するときの様子を示す。このときカムフォロア63は上端位置にあり動弁61は閉弁状態である。図8(A−2)はカムノーズ262が最低位置にあって揺動カム260の揺動方向が反転するときの様子を示す。このときカムフォロア63は下端位置にあり動弁61は最大リフト状態である。
図8(B−1)(B−2)はカムフォロア63のストローク量を最小にするときの様子を示す図である。図8(B−1)はカムノーズ262が最高位置にあって揺動カム260の揺動方向が反転するときの様子を示す。図8(B−2)はカムノーズ262が最低位置にあって揺動カム260の揺動方向が反転するときの様子を示す。本実施形態ではカムフォロア63のストローク量がゼロであり動弁61のリフト量もゼロである。そのため、図8(B−1)(B−2)では揺動カム260の作動にかかわらず、動弁61は常に閉弁状態である。
カムフォロア63のストローク量を大きくして動弁61のリフト量を大きくするには、図8(A−1)(A−2)に示すように、バルブリフト制御シャフト230を回転してカム231の位置を下げ、軸心P1を軸心P2の下方にセットする。これによりロッカアーム240は、全体が下方に移動する。
この状態でカムシャフト210を回転駆動すると、その駆動力が、リンクアーム220→ロッカアーム240→リンク部材250→揺動カム260と伝達する。
図8(A−1)のようにカム211がカムシャフト210の左側にあるときは揺動カム260の基円部261がカムフォロア63に当接しており、このときカムフォロア63は上端位置にあり動弁61は最大リフト状態である。
図8(A−2)のように、カム211がカムシャフト210の右側にあるときは揺動カム260のカムノーズ262がカムフォロア63に当接しており、このときカムフォロア63は下端位置にあり動弁61は閉弁状態である。
カムフォロア63のストローク量を小さくして動弁61のリフト量を小さくするには、図8(B−1)(B−2)に示すように、バルブリフト制御シャフト230を回転してカム231の位置を上げ、軸心P1を軸心P2の右斜上方にセットする。これによりロッカアーム240は、全体が上方に移動する。
この状態でカムシャフト210を回転駆動すると、その駆動力が、リンクアーム220→ロッカアーム240→リンク部材250→揺動カム260と伝達する。
図8(B−1)のように、カム211がカムシャフト210の左側にあるときは揺動カム260の基円部261がカムフォロア63に当接する。
図8(B−2)のように、カム211がカムシャフト210の右側にあるときであっても揺動カム260の基円部261がカムフォロア63に当接する。
このように、バルブリフト制御シャフト230を回転してカム231の位置を上げ、軸心P1を軸心P2の右斜上方にセットした場合には、カムシャフト210が回転して揺動カムが揺動しても、カムフォロア63はストロークせず、動弁61は閉弁したままである。
図9は、可変動弁機構200による動弁のリフト量及び開閉時期を示す図である。実線はバルブリフト制御シャフト230を回転したときの動弁61のリフト量及び開閉時期を示す図である。破線はカムシャフト210のカムスプロケット270に対する位相を変更したときの動弁61の開閉時期を示す図である。
上述した可変動弁機構200の構造によれば、動弁61のリフト量及び作動角を連続的に変更することができる。このようにバルブリフト制御シャフト230の角度及びカムシャフト210のカムスプロケット270に対する位相を変更することで、動弁61のリフト量及び作動角を連続的に自在に変更することができる。
図10は、バリア放電機能付きエンジンの運転マップの一例を示す図である。
(極低負荷域)
負荷が非常に低い極低負荷域においては、空燃比A/Fは一定値に設定する(図10(A))。バリア放電開始時期は吸気行程の一定時期に設定する(図10(B))。この一定時期は後述の低負荷域での最進角側設定時期である。放電エネルギは、負荷が低いほど大きく設定する(図10(C))。吸気弁閉弁時期(IVC)は、下死点(BDC)よりも進角側に設定し、ミラーサイクル運転する。なお負荷が低いほど進角側に設定する(図10(D))。機械圧縮比は高圧縮比に設定する(図10(E))。
(低負荷域)
極低負荷域よりも負荷が大きな低負荷域においては、空燃比A/Fは、負荷が高いほど小さく(すなわちリッチ側)に設定する(図10(A))。バリア放電開始時期は、負荷が低いときは吸気行程に設定し、負荷が高いほど遅角側に設定し、負荷が高いときは圧縮行程に設定する(図10(B))。このように設定する理由は後述する。放電エネルギは一定値に設定する(図10(C))。吸気弁閉弁時期(IVC)は下死点(BDC)よりも遅角側の一定値に設定する(図10(D))。機械圧縮比は高圧縮比に設定する(図10(E))。
(低中負荷域)
低負荷域よりも負荷が大きな低中負荷域においては、空燃比A/Fは、負荷が高いほど小さく(すなわちリッチ側)に設定する(図10(A))。バリア放電開始時期は、低負荷域よりも大幅に遅角するとともに、負荷が高いほど遅角側に設定する(図10(B))。放電エネルギは一定値に設定する(図10(C))。吸気弁閉弁時期(IVC)は下死点(BDC)よりも遅角側の一定値に設定する(図10(D))。機械圧縮比は、極低負荷〜低負荷域よりも大幅に低く、そして負荷が高いほど低圧縮比に設定する(図10(E))。
(中高負荷域)
低中負荷域よりも負荷が大きな中高負荷域においては、空燃比A/Fは、負荷が高いほど小さく(すなわちリッチ側)に設定する(図10(A))。バリア放電開始時期は、負荷が高いほど遅角側に設定する(図10(B))。放電エネルギは一定値に設定する(図10(C))。吸気弁閉弁時期(IVC)は下死点(BDC)よりも遅角側の一定値に設定する(図10(D))。機械圧縮比は、低中負荷域よりもさらに低めに、負荷が高いほど低圧縮比に設定する(図10(E))。
ここで上述のように制御マップを設定する理由について説明する。理解を容易にするために、まず低負荷域での設定理由について説明する。
低負荷域では、バリア放電開始時期は、負荷が低いときは吸気行程に設定し、負荷が高いほど遅角側に設定し、負荷が高いときは圧縮行程に設定している(図10(B))。このように設定する理由について説明する。
図11は、バリア放電の開始時期別に、熱発生率の変化を示した図である。
図中のラインAは、比較例として示したものであり、バリア放電しなかった(すなわちラジカルを生成しなかった)ときの熱発生率の変化を示す線である。ラインAから、熱発生率はクランク角θaでピークを迎えていることが分かる。なお熱発生率変化はこのピークの前後で略対称であり、質量燃焼割合50%となるクランク角MBθ50%はθaとほぼ一致する。
図中のラインBは圧縮行程(たとえば135degBTDC)でバリア放電を開始したときの熱発生率の変化を示す線である。ラインBから、熱発生率は、バリア放電しなかった場合(ラインA)よりも進角側のクランク角θbでピークを迎え、バリア放電しなかった場合(ラインA)と比較して早く立ち上がることが分かる。なお熱発生率変化はこのピークの前後で略対称であり、質量燃焼割合50%となるクランク角MBθ50%はθbとほぼ一致する。
図中のラインCは吸気行程(たとえば270degBTDC)でバリア放電を開始したときの熱発生率の変化を示す線である。ラインCから、熱発生率は、圧縮行程でバリア放電を開始した場合(ラインB)よりもさらに進角側のクランク角θcでピークを迎え、変化が急峻であることが分かる。なお熱発生率変化はこのピークの前後で略対称であり、質量燃焼割合50%となるクランク角MBθ50%はθcとほぼ一致する。
図12は図11のようになる理由の解析結果であり、筒内のラジカルの分布状態を模式的に示した図である。図中のドットでラジカルを模式的に表した。
図11のように、バリア放電の開始時期によって熱発生率変化が相違するのは、筒内のラジカルの分布状態に起因する、というのが本件発明者らの知見である。
バリア放電しなかった(すなわちラジカルを生成しない)ときは、当然のことながらシリンダ31aにはラジカルの分布はない(図12(A))。このようにラジカル分布が無い状態で混合気が圧縮着火すると、熱発生率は図11のラインAのように比較的緩やかに変化するのである。
一方、吸気行程でバリア放電を開始した場合は、図12(C)に図示したように着火直前のシリンダ31aには、ほぼ全体にラジカルが分布していることが分かった。これはバリア放電部70がバリア放電してラジカルが生成されてから着火するまでの期間が長いので、ラジカルが吸気流に乗ってシリンダ31aに広く分散するためである。そしてこのようにラジカルが広く分布した状態で圧縮着火すると、混合気はシリンダ31aの全体でほぼ同時に燃焼する。ラジカルは高エネルギ電子が燃料又は空気の分子に衝突することで分子解離が誘発されている状態である。このようなラジカルは酸化反応(すなわち燃焼)を誘発しやすくまたその酸化反応が連鎖しやすいという特性がある。このような特性のラジカルがシリンダ31aの全体に分布した状態で、筒内圧が高まるとシリンダ31aの全体でラジカルがほぼ同時に燃焼するのである。シリンダ31aの全体でこのように燃焼反応が生じるので、熱発生率も急激に立ち上がる、というのが本件発明者らが得た知見である。
圧縮行程でバリア放電を開始した場合は、着火直前のシリンダ31aには、バリア放電しなかった場合と(図12(A))、吸気行程でバリア放電を開始した場合と(図12(C))、の中間のような状態になり、バリア放電部70の近傍にラジカルが分布している(図12(B))。これはバリア放電部70がバリア放電してラジカルが生成されてから着火するまでの期間が短いので、ラジカルが広くは分散できないためである。そしてこのようにラジカルがバリア放電部70の近傍に分布した状態で圧縮着火すると、まずラジカルが燃焼し、続いてその周辺のラジカルでない混合気が燃焼する。このようなメカニズムであるので、ラインBはラインAとラインCとの中間的なラインになっているのである。
図13は、バリア放電の開始時期と、質量燃焼割合50%となるクランク角と、の関係を示した図である。
上述のように、バリア放電の開始時期を変更することで、質量燃焼割合50%となるクランク角MBθ50%が変わる。すなわち自着火性が変わるのである。この関係をプロットしたのが図13である。バリア放電の開始時期が270degBTDCくらいまでは、バリア放電の開始時期を進角するにつれて、質量燃焼割合50%となるクランク角MBθ50%も進角する。すなわち自着火性が良くなっているのである。またバリア放電の開始時期を270degBTDC以上進角すると、バリア放電の開始時期を進角するにつれて、質量燃焼割合50%となるクランク角MBθ50%は遅角する。
このようにバリア放電の開始時期が270degBTDCくらいが質量燃焼割合50%となるクランク角MBθ50%が最も進角している(すなわち最も自着火性がよい)理由は、以下のように考えられる。すなわちエンジンの吸気弁及び排気弁は、通常開閉時期がオーバラップする。排気弁がまだ閉弁していない時期にバリア放電を開始するよりも、排気弁が閉弁してからバリア放電を開始したほうが、吸気弁から吸入される混合気が拡散しやすく自着火性が向上すると考えられる。またピストンの下降前半よりも後半のほうが吸気の流速が速く、この点からも混合気が拡散しやすく自着火性が向上すると考えられる。またバリア放電部は放電開始後所定時間(所定クランク角期間)連続してバリア放電する。吸気弁の閉弁後は気流の流速が遅くなる。気流の流速が遅くなっているときに非平衡プラズマ放電すると、気流が速いときに比較して、ラジカルの分散作用が低下している。したがって効率よくラジカルをシリンダ内に分散するには、非平衡プラズマ放電終了時期は吸気弁の閉弁前であることが望ましい。
図13から分かるように、バリア放電の開始時期を調整することで、熱発生タイミング(質量燃焼割合50%となるクランク角MBθ50%)を制御できる。すなわちバリア放電の開始時期を調整することで混合気の自着火性を制御できる。自着火性が向上するほどリーン空燃比での運転性が向上する。しかしながら、空燃比がそれほどリーンではない場合に自着火性が良くなりすぎると、かえってノッキングを生じるおそれがある。そこで空燃比(負荷)に応じてバリア放電の開始時期を調整することが望ましい。
なお図13には、スパークプラグによってラジカル生成する場合も比較例として挙げてある。スパークプラグによってラジカルを生成しても、ラジカルを生成しない場合との相違が少ないことが分かる。
以上の知見に基づき、本件発明者らは、空燃比が非常に希薄(リーン)であるときは、ラジカルが筒内に広く分布するように吸気行程でバリア放電を開始するようにした。
一方、運転状態によっては、筒内のラジカル生成量が多すぎたり、広く分布しすぎていると、かえって自着火性が良くなりすぎてノッキングが生じるおそれがある。そこで負荷が上がるにつれて(燃料量が増えて空燃比がリッチ側に移行するにつれて)、バリア放電の開始時期を遅角することで、自着火性を調整するようにしたのである。以上が 低負荷域では、バリア放電開始時期は、負荷が低いときは吸気行程に設定し、負荷が高いほど遅角側に設定し、負荷が高いときは圧縮行程に設定した(図10(B))、ということの理由である。
また低負荷以下の負荷域では、機械圧縮比を高圧縮比に設定している(図10(E))。このように設定する理由について説明する。
複リンク式可変圧縮比機構を有するエンジンは、圧縮比が一定である通常のエンジン(以下「ノーマルエンジン」という)に比べて、ピストンが上死点付近に滞在する期間が長いという特性がある。そしてこの特性によって、複リンク式可変圧縮比機構を有するエンジンは、通常のエンジンよりも高圧縮比にしてもノッキングを生じにくくなり、また超希薄燃焼であっても比較的大きな燃焼エネルギを得ることができ、燃焼性が安定する。
この点を図14を参照して説明する。図14は、複リンク式可変圧縮比機構のピストン挙動を示す図であり、図14(A)は図14(B)の点線部の拡大図である。図14には、ノーマルエンジンと同じ圧縮比にした複リンク式可変圧縮比機構のエンジンのピストン挙動が細実線で示されている。
ピストンが上死点から所定の距離内にあるときを、ピストン上死点付近滞在期間と定義すると、図14から明らかなように複リンク式可変圧縮比機構のエンジンは、同じ圧縮比であるノーマルエンジンに比べて、ピストン上死点付近滞在期間が長い。
また複リンク式可変圧縮比機構のエンジンにおいて、高圧縮比でのピストン上死点付近滞在期間L1は、低圧縮比でのピストン上死点付近滞在期間L2よりも長い。すなわち図14(B)において、L1>L2である。
このように複リンク式可変圧縮比機構のエンジンは、ノーマルエンジンに比べてピストン上死点付近滞在期間が長い。さらに圧縮比が高い方がピストン上死点付近滞在期間が長い。ピストンが上死点付近に長く滞在するということは、燃焼中に高圧縮状態が長く維持されるということである。高圧縮状態が長く維持されると、ノッキングを生じにくくなり、超希薄燃焼であっても比較的大きな燃焼エネルギを得ることができるので燃焼性が安定するのである。
複リンク式可変圧縮比機構のエンジンはこのような特性を有することから、図15の特性を有する。図15は、空燃比と燃焼安定度との関係を示す図である。図中の細線はノーマルエンジン、太線は複リンク式可変圧縮比機構のエンジンである。
図15を見て分かるように、ノーマルエンジン(圧縮比8〜12程度)において燃焼安定性を確保できる空燃比は22程度である。
一方、複リンク式可変圧縮比機構のエンジンによれば、ピストンの上死点付近滞在時間が長いので、燃焼安定限界が損なわれにくい。そして圧縮比を高くすることで(例えば圧縮比18程度)、空燃比A/Fが30程度であっても安定した燃焼性を得ることができる。
以上が、低負荷以下の負荷域では、機械圧縮比を高圧縮比に設定している(図10(E))、という理由である。
これらの知見に基づいて図10の低負荷域のマップを設定したのである。
次に制御マップの極低負荷域での設定理由について説明する。
極低負荷域では、上述のように、吸気弁閉弁時期(IVC)は、下死点(BDC)よりも進角側に設定し、ミラーサイクル運転する。そして負荷が低いほど進角側に設定する(図10(D))。このようにすることで吸気の充填効率が低くなり実質的な圧縮比が小さくなりポンプロスが低減する。そして負荷が低いほど燃料量が減少するので(吸気量も減るので空燃比は略一定)、混合気の自着火性が悪くなってしまう。そこで負荷が低いほど大きく放電エネルギを上げる(図10(C))。
以上の知見に基づいて図10の極低負荷域のマップを設定した。このようにすることで極低負荷域でも運転可能である。
次に制御マップの低中負荷域での設定理由について説明する。
低中負荷域では、上述のように、バリア放電開始時期は、低負荷域よりも大幅に遅角する(図10(B))。機械圧縮比は、極低負荷〜低負荷域よりも大幅に低く設定する(図10(E))。このように設定する理由について説明する。
ラジカル生成して圧縮着火燃焼する場合は、混合気の自着火性が良くなっているので、負荷が高くなってきて燃料量が増えてくると、図16のラインAのように熱発生率が急激に高まりすぎる可能性がある。このように熱発生率が急激に高まりすぎては、ノッキングを生じるおそれがある。
そこで本実施形態では負荷が高くなってきて低中負荷域になったら、圧縮比を低下させ、混合気が圧縮着火しないようにした。そして圧縮行程中にバリア放電部によって体積的な点火を行うようにした。このようにすることで、バリア放電部の近傍の燃料が火炎伝播する。そして、その既燃混合気により残りの未燃混合気が断熱圧縮されて自着火燃焼するのである。
その結果、熱発生率は図16のラインBのように変化し、急激に高まりすぎることが無く、ノッキングを生じないのである。
以上に基づいて図10の低中負荷域のマップを設定した。このようにすることで低中負荷域でも運転可能である。
そして中高負荷以上の負荷では、バリア放電部によって火花点火するようにすることで中高負荷域でも運転可能である。
図17は本実施形態の効果を説明する図である。
本実施形態では、上述のように運転状態に応じてバリア放電開始時期を適切に制御するようにしたので、希薄燃焼限界を大幅に拡大することができた。
これについて図17を参照して説明する。
空燃比A/F(横軸)と図示平均有効圧力の変動率CPi(縦軸)との相関をプロットすると、通常の圧縮着火燃焼では、ラインAのようになる。希薄燃焼限界は空燃比AFaである。
スパークプラグによってラジカル生成して圧縮着火燃焼する場合は、ラインBのようになる。希薄燃焼限界は空燃比はAFbであり、通常の場合の希薄燃焼限界空燃比AFaよりもややリーンである。
バリア放電部によってラジカル生成して圧縮着火燃焼する場合は、ラインCのようになる。希薄燃焼限界は空燃比はAFcであり、通常の場合の希薄燃焼限界空燃比AFaやスパークプラグでのラジカル生成圧縮着火燃焼の希薄燃焼限界空燃比AFbに比べて、大幅に希薄燃焼限界を拡大できる。なお上述の通り、バリア放電の開始時期を調整することで、質量燃焼割合50%となるクランク角MBθ50%を制御可能であるので、破線の運転を任意に選択できるのである。
そして希薄燃焼限界を拡大できれば、図17(B)に示すように、燃料消費率ISFCを低減できるのである。
本実施形態のようにすることで、負荷にかかわらず燃料消費率を小さくでき、燃費を向上できたのである。
(第2実施形態)
図18は、本発明によるバリア放電機能付きエンジンの第2実施形態を示す図である。
なお以下では前述と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付して重複する説明を適宜省略する。
第1実施形態のバリア放電機能付きエンジン1は、燃料噴射弁65が吸気ポートに設けられた、いわゆるポート噴射タイプであったが、図18のような燃料を筒内に直接噴射する直噴エンジンについても、本発明を適用可能である。
このような直噴エンジンでは、図19のようにバリア放電部70の近傍にのみ混合気を成層化してリーン空燃比でも運転が可能であり、このようなリーン混合気にラジカルを生成すれば希薄燃焼限界を拡大でき、燃料消費率を小さくでき、燃費を向上できる。
なおこのときのバリア放電機能付きエンジンの運転マップの一例を図20に示す。
低負荷域中の比較的高負荷付近では、バリア放電しない区間を設けた(図20(A)(B))。低負荷域では、圧縮比可変機構によって高圧縮比に設定してあり、ノッキングを生じにくくなっている。そのためバリア放電しなくても希薄燃焼可能な運転域がある。そしてそのような運転域でバリア放電しては、自着火性が良くなりすぎてかえってノッキングを生じるおそれがある。そこで低負荷域中の比較的高負荷付近では、バリア放電しないようにしたのである。
低負荷域よりも負荷の低い極低負荷域では、成層運転するとともに(図20(D))、負荷に応じて空燃比A/Fをリーン化(希薄化)する(図20(A))。そして希薄化にともなって自着火性を向上する必要があるのでバリア放電する。バリア放電開始時期は、自着火性向上効果が高い吸気行程中に設定してある(図20(B))。そして希薄化にともなって放電エネルギを大きくすることで(図20(C))、自着火性を向上するようにした。
本実施形態のようにすることで、直噴タイプのエンジンであっても、発明を実現可能であり、負荷にかかわらず燃料消費率を小さくでき、燃費を向上できるのである。
(第3実施形態)
図21は、本発明によるバリア放電機能付きエンジンの第3実施形態を示す図である。
本実施形態のバリア放電部70は、管状電極72の内周に誘電層(絶縁層)73が形成されており、中心電極71は露出する。なお、誘電層(絶縁層)73の先端は、管状電極72の先端や中心電極71の先端よりも燃焼室側に突出することが望ましい。このように構成することで、非平衡プラズマ放電の放電エネルギを大きくした場合においても、管状電極72の先端と中心電極71の先端との間での熱プラズマ放電の発生を抑制できるからである。
本実施形態の構成であっても、誘電層73は一種のコンデンサとして作用し、第1実施形態と同様の効果が得られるのである。
(第4実施形態)
図22は、本発明によるバリア放電機能付きエンジンの第4実施形態を示す図である。
本実施形態のバリア放電部70は、第1実施形態に比較して中心電極71が燃焼室まで延設されている。
このようにすればバリア放電部70は、図22(A)に示すよう燃焼室内でバリア放電する。本実施形態では、ピストン32の冠面やシリンダヘッド内壁面が電極として作用する。すなわち実施形態では、ピストン32の冠面と中心電極71の誘電体(絶縁体)73との間の領域Aや、シリンダヘッド内壁面と誘電体(絶縁体)73との間の領域Bにおいて、バリア放電しラジカルが生成される。領域Aにおいてバリア放電させるか、領域Bにおいてバリア放電させるかは、バリア放電部70に交流電圧を印加したときのピストン32の位置によって決まる。そこで、バリア放電部70に印加する交流電圧の印加時期を制御することでバリア放電の放電領域を選択できる。
なお図22(B)に示すようにピストン32の冠面に凹部を形成し、その凹部と中心電極71の誘電体(絶縁体)73の先端との間でバリア放電するように構成してもよい。
(第5実施形態)
図23は、本発明によるバリア放電機能付きエンジンの第5実施形態を示す図である。
本実施形態のバリア放電部70は、第4実施形態に比較して誘電体(絶縁体)73が短縮化されており、中心電極71が燃焼室内で露出している。またピストン32の冠面には誘電層(絶縁層)32aが形成されている。
このようにすればバリア放電部70は、図23(A)に示すよう燃焼室内でバリア放電する。すなわち中心電極71の先端とピストン32の冠面には誘電層(絶縁層)32aとの間の領域Aにおいて、バリア放電しラジカルが生成される。
なお図23(B)に示すようにピストン32の冠面に凹部を形成し、その内周に誘電層(絶縁層)32aを形成すれば、その誘電層(絶縁層)32aと中心電極71の先端との間でバリア放電する。
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれることが明白である。
たとえば、バリア放電部70には、エンジン運転状態に応じた交流が印加されるが、この交流は、サイン波(図24(A))に限定されない。図24(B)に示すような両極性の多重パルス電源でもよい。
また上記では、可変圧縮比機構として複リンク機構によるタイプを例示したが、たとえば、ピストン自身に油圧装置を組み込んでピストン冠面の高さを調整するタイプや、シリンダヘッドとシリンダブロックとの距離を調整するタイプのものや、クランク軸の中心をオフセットすることでピストン高さを調整するタイプのものであってもよい。
さらに、吸気弁のバルブタイミングを調整する機構としては、たとえば、リンクを用いた揺動カム(特開2000-213314号公報)や、ベーン型可変バルブタイミングシステムのようにカムをひねる機構(特開平9-60508号公報)や、ダイレクト可変バルブタイミングシステムのようにタイミングの異なる2種類のカムを切り替える方式(特開平4-17706号公報)などであってもよい。
バリア放電機能付きエンジンの第1実施形態の構成を示す図である。 バリア放電部の拡大図である。 交流電圧(電界)を印加したときの放電の様子を説明する図である。 バリア放電部の放電エネルギを増大する方法を説明する図である。 短パルス印加で非平衡プラズマを形成する場合の問題点を説明する図である。 複リンク式可変圧縮比機構による圧縮比変更方法を説明する図である。 動弁の開閉時期を調整する可変動弁機構を説明する図である。 可変動弁機構の動作を説明する図である。 可変動弁機構による動弁のリフト量及び開閉時期を示す図である。 バリア放電機能付きエンジンの運転マップの一例を示す図である。 バリア放電の開始時期別に、熱発生率の変化を示した図である。 筒内のラジカルの分布状態を模式的に示した図である。 バリア放電の開始時期と、質量燃焼割合50%となるクランク角と、の関係を示した図である。 複リンク式可変圧縮比機構のピストン挙動を示す図である。 空燃比と燃焼安定度との関係を示す図である。 熱発生率が急激に高まりすぎることによる問題点及び本発明の効果を説明する図である。 第1実施形態の効果を説明する図である。 本発明によるバリア放電機能付きエンジンの第2実施形態を示す図である。 第2実施形態のエンジンによる燃料噴射の様子を示す図である。 バリア放電機能付きエンジンの運転マップの一例を示す図である。 本発明によるバリア放電機能付きエンジンの第3実施形態を示す図である。 本発明によるバリア放電機能付きエンジンの第4実施形態を示す図である。 本発明によるバリア放電機能付きエンジンの第5実施形態を示す図である。 バリア放電部で印加する交流の波形を示す図である。
符号の説明
1 バリア放電機能付きエンジン
11 アッパリンク(第1リンク)
12 ロアリンク(第2リンク)
13 コントロールリンク(第3リンク)
70 バリア放電部
71 中心電極(第1電極)
72 管状電極(第2電極)
73 誘電体(絶縁体)
200 可変動弁機構

Claims (24)

  1. シリンダヘッドに取り付けられる導電体の第1電極と、
    前記第1電極と対向する導電体の第2電極と、
    前記第1電極又は前記第2電極の一方の電極に形成される誘電体と、
    を含み、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧が印加されると、前記誘電体と他方の電極との間のバリア放電によって混合気の自着火前の筒内にラジカルを生成可能なバリア放電部を有する、
    ことを特徴とする内燃機関。
  2. 請求項1に記載の内燃機関において、
    前記第1電極は、線状の中心電極であり、
    前記第2電極は、前記中心電極の周囲に形成され、シリンダヘッドに取り付けられる管状の電極である、
    ことを特徴とする内燃機関。
  3. 請求項1に記載の内燃機関において、
    前記第1電極は、線状の中心電極であり、
    前記第2電極は、燃焼室内壁面又はピストン冠面である、
    ことを特徴とする内燃機関。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の内燃機関において、
    吸気弁の開閉時期を調整可能な可変動弁機構を有する、
    ことを特徴とする内燃機関。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の内燃機関において、
    機械圧縮比を調整可能な可変圧縮比機構を有する、
    ことを特徴とする内燃機関。
  6. 請求項5に記載の内燃機関において、
    前記可変圧縮比機構は、
    ピストンに連結される第1リンクと、
    クランクシャフトのクランクピンに装着され、前記第1リンクに連結する第2リンクと、
    前記第2リンクに連結され、第2リンクの動作を規制して機械圧縮比を調整する第3リンクと、
    を有することを特徴とする内燃機関。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の内燃機関において、
    吸気ポートに設けられた燃料噴射弁を有する、
    ことを特徴とする内燃機関。
  8. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の内燃機関において、
    筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を有する、
    ことを特徴とする内燃機関。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の内燃機関の運転状態を制御する運転制御装置において、
    前記バリア放電部を機関負荷に応じて制御するバリア放電制御手段を備える、
    ことを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  10. 請求項9に記載の内燃機関の運転制御装置において、
    前記バリア放電制御手段は、機関負荷が比較的低いときには、バリア放電の放電開始時期を吸気行程に設定する、
    ことを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  11. 請求項9又は請求項10に記載の内燃機関の運転制御装置において、
    前記バリア放電制御手段は、少なくとも吸気弁の開弁後に前記バリア放電部の放電開始時期を設定する、
    ことを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  12. 請求項9から請求項11までのいずれか1項に記載の内燃機関の運転制御装置において、
    前記バリア放電制御手段は、さらに排気弁の閉弁後に前記バリア放電部の放電開始時期を設定する、
    ことを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  13. 請求項9から請求項12までのいずれか1項に記載の内燃機関の運転制御装置において、
    前記バリア放電制御手段は、吸気弁の閉弁前に前記バリア放電部の放電終了時期を設定する、
    ことを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  14. 請求項10から請求項13までのいずれか1項に記載の内燃機関の運転制御装置において、
    前記バリア放電制御手段は、機関負荷が比較的低いときには、機関負荷が低いほどバリア放電の放電開始時期を進角する、
    ことを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  15. 請求項9から請求項14までのいずれか1項に記載の内燃機関の運転制御装置において、
    前記バリア放電制御手段は、機関負荷が比較的高いときには、バリア放電の放電開始時期を圧縮行程に設定する、
    ことを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  16. 請求項15に記載の内燃機関の運転制御装置において、
    前記バリア放電制御手段は、機関負荷が比較的高いときには、機関負荷が高いほどバリア放電の放電開始時期を遅角する、
    ことを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  17. 請求項9から請求項16までのいずれか1項に記載の内燃機関の運転制御装置において、
    前記バリア放電制御手段は、機関負荷が比較的低いときには、機関負荷が小さいほどバリア放電の放電エネルギを大きくする、
    ことを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  18. 請求項17に記載の内燃機関の運転制御装置において、
    前記バリア放電制御手段は、電極間に印加する交流電圧の電圧値を増加させることでバリア放電の放電エネルギを大きくする、
    ことを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  19. 請求項17又は請求項18に記載の内燃機関の運転制御装置において、
    前記バリア放電制御手段は、電極間に印加する交流電圧の周波数を増加させることでバリア放電の放電エネルギを大きくする、
    ことを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  20. 請求項17から請求項19までのいずれか1項に記載の内燃機関の運転制御装置において、
    前記バリア放電制御手段は、電極間に印加する交流電圧の印加時間を長くすることでバリア放電の放電エネルギを大きくする、
    ことを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  21. 請求項4に記載の内燃機関の運転状態を制御する運転制御装置において、
    機関負荷が低いほど吸気弁の閉弁時期を進角する吸気閉弁時期制御手段を有する、
    ことを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  22. 請求項5又は請求項6に記載の内燃機関の運転状態を制御する運転制御装置において、
    機関負荷が比較的高いときには、混合気が圧縮着火しないように機械圧縮比を低くする圧縮比制御手段と、
    前記バリア放電部によって体積的な点火を行うように制御する点火制御手段と、
    を有することを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  23. 請求項8に記載の内燃機関の運転状態を制御する運転制御装置において、
    機関負荷が比較的低いときには、筒内に成層混合気を形成するように前記燃料噴射弁を制御する燃料噴射制御手段を有する、
    ことを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  24. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の内燃機関の運転状態を制御する運転制御方法において、
    前記バリア放電部を機関負荷に応じて制御するバリア放電制御工程を備える、
    ことを特徴とする内燃機関の運転制御方法。
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