JP2009119806A - 印字装置及び印字方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】印字される画像の印字データのつなぎ目にヘッドの走査方向にスジが発生するのを防止する。
【解決手段】印字装置は、複数の印字ヘッドを備えている。コントローラとコントローラにインストールされたプログラムにより、基本マスクパターンの位相をずらして複数のマスクパターンデータを生成する手段と、マスクパターンデータによって各印字ヘッドに供給される印字データの主データ部の副走査方向端部に印字ヘッドの主走査方向に連続してドットが並ばないようにするための凹凸部と印字率が変化した部分とからなる変形データ部を生成する手段とを構成する。各印字列の印字に際し、印字ヘッドに、前の印字列に印字された変形データ部に対して位相のずれた変形データ部を有する印字データが供給され、印字列ごとに位相のずれた変形データ部を有する印字データが印字される。変形データ部は補完分データにより補完される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、副走査方向に沿って複数のドット形成要素が配列された印字ヘッドに多数のドット情報からなる印字データを供給し、印字ヘッドと印字媒体とを主走査方向と副走査方向に相対移動させ、印字媒体の表面に画像を印字するプリンタにおいてヘッドを走査方向に移動させる方式の印字装置及び印字方法に関する。
印字装置として、つなぎ目部分の印字ムラを目立たなくするために印字位置を複雑にする提案がある(例えば特許文献1参照)。また、黒スジなどの濃度むらを低減するために、インクの量を制御する方式が知られている(例えば特許文献2参照)。また、ドットの間引き処理や重ねて印字する処理を行うことでバンドとバンドの境界部におけるつなぎスジによる画質の低下を抑えるようにしたインクジェット記録装置が知られている(例えば特許文献3参照)。また、つなぎ目を目立たなくさせるため、ラインを重複させ、重複ラインの記録濃度を他の非重複ラインより低濃度で記録する記録方法が知られている(例えば特許文献4参照)。また、斜めに印字し、バンディングを防止するプリンタが知られている(例えば特許文献5,6参照)。
特開2003−34017号公報 特開2002−200745号公報 特開2000−238935号公報 特開平09−99550号公報 特開2000−52595号公報 特開2004−338224号公報
ヘッドの走査方向にスジ状に見えてしまう現象は、印字装置の用紙の搬送精度等の機械的誤差の問題やヘッドの取り付け位置の微妙なズレ、ヘッドから吐出されるインクの印字位置の僅かなズレ、印字データの問題などさまざまな複合的要因に影響されることが考えられる。しかしながら、ヘッドの走査方向にスジが出るということを考えると、用紙が搬送された後に印字ヘッドがヘッドの走査方向に移動して印字幅分の印字を行っている点に一番大きな原因があると考えられる。また印字ヘッドによってはインク吐出ノズルがインクを連続的に吐出する場合に、これらノズル中、印字ノズルの中で多数の並んで吐出しているノズルがあるとすると、その端に位置するノズルからの印字位置の精度が出せない場合がある。この端のノズルとそれ以外のノズルのインク吐出制御は同じであるのだが、端のノズルから吐出されるインクの位置の精度が出せない場合があるので、これが横方向に繋がってしまうことで、スジ発生の要因の一つとなっている場合もある。
本発明は、印字ヘッドを走査方向に移動させても、つなぎ目の部分でヘッドの走査方向にスジ状に見えてしまう現象が走査方向に並んで出てこないようにすることで、ヘッドの走査方向のスジを目立たなくすることを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明は、印字ヘッドと印字媒体とを主走査方向と副走査方向に相対移動させ、副走査方向に沿って複数のドット形成要素が配列された印字ヘッドに多数のドット情報からなる印字データを供給し、印字ヘッドに対して印字媒体を副走査方向に所定幅ずつずらして印字媒体に順次印字列を並列状に印字する印字装置であって、前記各印字ヘッドに供給される印字データの副走査方向端部のデータに該印字データの端部のドットが印字ヘッドの主走査方向に連続して並ばないようにするための凹凸部を形成して前記印字データに変形データ部を生成する変形データ生成手段を設け、前記変形データ生成手段が位相のずれた変形データ部を生成し、前記各印字列ごとに先の印字列の変形データ部に対して位相のずれた変形データ部を有する印字データを印字するようにしたものである。
また本発明は、前記印字ヘッドを、複数の印字ヘッドにより構成し、該各印字ヘッドを主走査方向に重なるように並列状に複数配置し、それぞれに副走査方向に沿って複数のドット形成要素を配列し、前記複数の印字ヘッドごとに互いに位相のずれた変形データ部を有する印字データを主走査方向に印字するようにするとともに、各印字列ごとに先の印字列の変形データ部に対して位相のずれた変形データ部を有する印字データを印字するようにしたものである。
また本発明は、前記変形データ部の前記凹凸部のドット配列が波形の形状を有することを特徴とする。
また本発明は、前記変形データ部の削除されたドットデータを補完する補完分データを生成し、該補完分データによって前記変形データ部の削除されたドットデータを補完するようにしたことを特徴とする。
また本発明は、前記印字列の画像の印字は、前記印字ヘッドの前記印字媒体に対するN(Nは正数)回の走査を1単位として順次完了するようになし、前記印字ヘッドに変形データ部を備えた前記画像の印字データと前記補完分データを備えた印字データ及び/又は前記変形データ部と補完分データの両方を備えた印字データが供給されるようにしたものである。
また本発明は、前記印字ヘッドに1走査ごとに供給される印字データの中、画像の先端を含む印字データの副走査方向の後端部に前記変形データ部を形成し、画像の中間部の印字データの副走査方向の後端部に前記変形データ部を形成し、前端部に、これに隣接する印字データの変形データ部を補完する補完分データを生成し、画像の後端を含む印字データの副走査方向の前端部にこれに接する印字データの変形データ部を補完する補完分データを生成したものである。
また本発明は、前記変形データ部を含む画像の印字が完了したとき、該変形データ部の画像の削除部分が次の印字ヘッドの走査において該印字ヘッドに供給される印字データの端部に付加された補完分データによって補完されるようにしたものである。
また本発明は、副走査方向に複数のドット形成要素が配列された印字ヘッドに、n(nは正数)ラインの印字データを印字列として順次供給し、該印字ヘッドの主走査方向の移動と印字媒体の副走査方向の相対移動により印字媒体に副走査方向に順次印字列を並列状に印字する印字方法であって、前記印字ヘッドに供給される印字データの副走査方向端部のデータに該印字データの端部のドットが印字ヘッドの主走査方向に連続して並ばないようにするための凹凸部を形成させて前記印字データに変形データ部を生成するように成し、各印字列ごとに互いに位相のずれた変形データ部を有する印字データを印字するようにしたものである。
本発明は、印字ヘッドを走査方向に移動させる通常の印字装置において、データを変更するだけで、ヘッドの走査方向にスジ状に見えてしまう現象が目立たない印字結果を簡単に実現することができる。
以下に本発明の第一の実施形態の構成を添付した図面を参照して詳細に説明する。
図3は、本発明に係る印字装置の概略全体構成を示している。インクジェットプリンタ2は、コンピュータ回路を含むコントローラ4によって制御され、該コントローラ4はコネクタ6を介して外部のコンピュータ8に接続されている。コントローラ4には、印字用データの搬送方向前後の端部の変換処理を行うプログラムが組み込まれている。コンピュータ8は、プリンタ2に実装されたコントローラ4に印字データを送信する。コントローラ4は、後述するように、受信したデータの解析を行い、プリンタ2の駆動部を制御する。プリンタ2は、紙送りモータによってロール紙などの印字媒体10を矢方向Bに搬送する副走査送り機構と、キャリッジモータによってキャリッジ12を、駆動ローラ14の軸方向に往復動させる主走査送り機構とを有している。
ここで、副走査送り機構による印字媒体10の送り方向Bを副走査方向と言い、主走査送り機構によるキャリッジ12の移動方向Aを主走査方向という。なお、印字という用語は、単なる文字を書くという意味ではなく、画像、記号等を含む広い概念で使用している。キャリッジ12には、複数個の印字ヘッドを備えた印字ユニット16が搭載されている。前記キャリッジ12は、ベルト駆動ローラ18,20に掛け渡されたヘッド駆動用ベルト22によって、Y軸レール(図示省略)に沿って主走査方向Aに往復駆動される。印字媒体10は、駆動ローラ14及びピンチローラ24によって副走査方向に駆動され、プラテン26上を摺動する。印字媒体10としては、通常ロール紙が使用される。キャリッジ12の位置は、印字ユニット16に設けられたセンサとこれに対向するように設けられたリニアスケール28とからなるリニアエンコーダからのタイミングフェンス信号によって検出される。
上記した構成において、印字動作がスタートすると、コントローラ4の制御により、キャリッジ12は、Y軸レールに沿って主走査方向に往復駆動され、印字ユニット16に搭載された印字ヘッドのノズルからインク滴を吐出させる。印字ユニット16が主走査方向の末端に達すると、コントローラ4は、印字媒体10を副走査方向に所定ピッチだけ移動させて、次の主走査方向の印字動作を実行する。上記プリンタ2、コントローラ4及びコンピュータ8は、全体として印字装置を構成する。
次に図1及び図6,7を参照して、本発明の第一の実施形態に係る印字装置の印字動作について説明する。尚、図6,7は後述する第二の実施形態を示す図と共通の図面となっている。
コンピュータ8は、印刷出力すべき、サイン文字や図形、画像などの印字データを生成する。コンピュータ8で生成された印字データは、コネクタ6を介して、コントローラ4に転送される(ステップ1,2)。コントローラ4は、メモリに格納されたプログラムに基づいて、コンピュータ8から印字データを受信し、この印字データを解析する(ステップ3)。コントローラ4のCMYK変換部は、各画素の色をプリンタ2で出力可能なインク色に変換する。次に、印字データをインクジェット印字ヘッドに対応した印字用データに変換する(ステップ4)。図4に印字ユニット16を構成する2つ印字ヘッド30が示されている。
印字ユニット16には、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、その他のそれぞれの色のインクを吐出する4個の印字ヘッド30が主走査方向に重なるように並列状に装備されている。説明の便宜のため、これら複数個の印字ヘッドの中、1つの印字ヘッド30について説明する。他の3つの印字ヘッドの構成と動作はこれから説明する1つの印字ヘッド30と同一である。本実施形態では、印字ヘッド30は、副走査方向に256個のノズルが配列されている。なお、図面では作図の都合上全てのノズルは図示していない。勿論、印字ヘッド30の解像度は、種々のものを採用することができ、特に256個のノズル数に限定されるものではない。
また、印字ヘッド30のノズル配列は1列状又は複数列状の構成を採用することができる。前記256個のノズルの中、例えば4回の走査で印字を完成させていく場合においては、1回の用紙搬送距離を50ノズル分とした場合、50ノズルの4倍にあたる200ノズル分と端部の変形データ印字用としての50ノズル分を印字に使用するノズルとして割り当て、その250ノズルを使用しながら印字を行っていく。そのため残りの6ノズル分は未使用となる。前記端部データ印字用としての50ノズルは後述する変形データ部36の波状部分X’,Y’を含む領域の印字用として使用される。なお使用するノズルの数、搬送距離、走査回数などは必要に応じて変更が可能である。コントローラは、ステップ5で、インク色(KCYM)ごとの印字データを作成し(ステップ5)、印字列ごとに図4に示す基本マスクパターン1,2を交互に使用する(ステップ6)。
図6,7には、印字ヘッド30の最初の6走査に対応する印字データA,B,C,D,E1,E2と最後の4走査に対応する印字データF,G,H,Iが開示されている。
図6に示すように、4回の印字ヘッド30の走査で、50ノズル分のバンド領域に相当する画像の印字が完了する。4回の印字ヘッドの走査で印字を行う場合、図4に示すように、1走査目の印字で、印字ヘッド30に供給される印字データVは、データの副走査方向の大きさが印字ヘッドの100ノズル分に対応し、印字媒体10の搬送方向を基準とすると、その主データ部eの後端部34に接して、50ノズル分の波形の変形データ部36が形成されている。図6に示すように、変形データ部36は、それぞれ所定の印字幅領域を有する印字データA,B,C,Dの全ての主データ部の後端部34に形成される。ここで前端部あるいは後端部とは印字媒体の搬送方向即ち印字装置における副走査方向を基準にしている。
各印字データの変形データ部36は、図4(A)に示すように、印字率(濃度)100%の波形領域wと、印字率0%のマスクdとから構成されている。尚、ここで印字率とは、1回の走査で印字される必要があるデータの印字の割合を言い、印字率100%とは、このデータを全て(100%)印字することを意味する。図5に、変形データ部36の生成方法が示されている。コントローラ6は、図5(A)(E)に示すように、予め変形データ部36を作成するための基本マスクパターン1,2をメモリに格納している。
基本マスクパターン1,2は、印字率0%の領域dと、印字率100%の領域wとからなる波形に構成され、印字率0%の領域dと印字率100%の領域wは波状に接している。印字率0%の領域dと印字率100%の領域wとの境界に形成される凹凸ラインLは、本実施形態では、波形であるが、波形パターン以外に、三角波形パターン、凸型パターン、のこぎり刃形パターン等その他、主走査方向にドットが連続的に並ばない形状であればどのような凹凸形状でも良い。またこの波形パターンの高さ、長さなどは必要に応じて任意に設定すればよいものであり、特定の形状に限定されない。
各印字データの各端部に変形データ部36を生成するには、各印字データの主データ部eの後端部に隣接する50ノズル幅分のデータを変更部分のデータとし、このデータに、基本マスクパターン1,2が波形に接続するように展開し、変更部分のデータに、マスクされた部分即ちドットの存在しない部分dと、印字率が100%の部分wとを生成させる。図5において、基本マスクパターン1,2は、互いに位相の異なる波形のパターンを示し、基本マスクパターン1で作成された印字データの変形データ部36が図5(B)(D)に示され、基本マスクパターン2で作成された印字データの変形データ部36が図4(F)(H)に示されている。基本マスクパターン1で作成された変形データ部36と基本マスクパターン2で生成された変形データ部36とは互いに90度の位相差を有している。
尚、各印字データの変形データ部36を図5(K)に示す変形マスクパターンで作成することもできる。変形マスクパターンは、オン(印字)とオフ(削除)のドット(ビット)情報から成り、図中、オンドットは黒色で示され、オフドットは白色(無色)で示されている。変形マスクパターンは、図5(K)の変形マスクパターンを基準として、その位相をずらして種々の位相のずれた変形マスクパターンが用意される。変形マスクパターンで印字データに、図5(L)で示す変形データ部36を生成するには、印字データの主データ部の後端部に隣接する50ノズル幅分のデータと主走査方向に繰り返して展開される変形マスクパターンとで論理積演算が行われ、データからドットが削除あるいは間引かれ、変形データ部36に、波状の輪郭があいまいな状態となっている輪郭あいまい状態生成部が生成される。
本実施形態では、図5(K)に示すように、山状の部分では、その左右近傍において、下方においてオンドットの密度が高く、上方においてオンドットの密度が低く設定され、中央に近づくにつれてオンドット密度の高い部分が上方に伸びるように設定されている。この変形マスクパターンにより生成される変形データ部36は、山状の部分では、その左右近傍において、下方において印字の密度が高く、上方において印字密度が低く設定され、中央に近づくにつれて印字密度の高い部分が上方に伸びるように生成される。山状の輪郭の外側領域はマスク部分42を構成するが、このマスク部分にも印字ドットがまばらな状態で生成される。この印字密度の変化によって、変形データ部36の波形の凹凸形状の輪郭をあいまいな状態としている。
この輪郭があいまいな状態とは、印字された変形データ部36を目視したとき、この変形データ部36に波状の輪郭が、連続した輪郭線として顕れない状態のことであり、このあいまいな状態を生成するドットパターンは目視の印象を基準として実験的に求めるものである。このように、変形データ部36の輪郭をあいまいな状態とすることで、印字時における横スジの発生を効果的に阻止することが可能となる。尚、変形データ部36の輪郭をあいまいな状態とする変形マスクパターンは種々のドットパターンが可能であり、特に図5(K)に示すものに限定されるものではない。図5に示すマスクパターン1,2によって変形された変形データ部36を有する印字データは、印字列ごとに交互に印字ヘッド30に供給される。勿論、これらマスクパターンデータと印字ヘッドとの組み合わせはこの組み合わせに特に限定されるものではない。前記各印字データの変形データ部36の削除され間引かれたドット情報は、各印字データの変形データ部36の印字が完了したときは補完される必要がある。
そのためコントローラは、印字データの変形データ部の削除され間引かれたドット情報を補完するデータとして各変形データ部ごとに補完分データ36’を生成しメモリに保管する。後述するように、5走査目以降の印字動作において、変形データ部36には、その削除され間引かれたドット情報を備えた補完分データ36’がオーバーラップして印字され、変形データ部36が補完される。変形データ部36と、該変形データ部36を補完する補完分データ36’の濃度の振り分けは、加算して100%となるように設定される。この場合、補完分データは、1回の印字で補完される構成に限定されるものではなく、複数回の印字によって補完される構成としても良い。また、変形マスクパターンで生成された変形データ部の補完分データの作成は、変形マスクパターンのオンオフドット(ビット)情報を白黒反転させ、変形データ部と同様な手順で作成していけば良い。図5の(C)(G)に補完分データ36’,36’が図示されている。
なお、変形データ部や補完分データを生成する変形データ生成手段は、マスクパターンを使用する構成に特に限定されるものではなく、コントローラによって、単純に計算でドット情報を間引くなど再現性のある技術を利用するようにしても良い。
又、図5(L)に示す変形データ部36や補完分データの印字率変更部分をグラデーション技術によって細かく連続的に変化させる構成を採用することもできる。図6,7は、印字ヘッド30の印字動作を示している。印字ヘッド30に、図5に示すマスクパターンデータ1,2により変形データ部36が生成された印字データが入力される。
印字データAの、図6中、X”として示した変形データ部36の補完分データ36’は、図5に示すマスクパターン1のオン(印字)オフ(削除)ドット情報を反転したマスクパターンによって生成される。後述する他の補完分データ36’も同様である。
図6,7に示すように、各印字データの中、原画像の前端部分46即ち印字開始端を含む印字データA,B,C,Dには、搬送方向の後端部34に変形データ部36が形成され、原画像の後端部分48即ち印字終了端を含む印字データF,G,H,Iには、搬送方向の前端部に補完分データ36’が形成され、原画像の前後端部分を含まない中間部分の印字データE1,E2には、搬送方向の前端部に補完分データ36’が形成され、後端部に変形データ部36が形成される。変形データ部36又は変形データ部36及び補完分データ36’又は補完分データ36’が形成された各印字データA,B,C,D,E1,E2,F,G,H,Iのつなぎ目側は、波形の形状となる。
印字列ごとにマスクパターン1,2を交互に使用し(ステップ6)、印字データの変換処理が実行されると(ステップ7)、次に、コントローラ4は、印字データを印字ヘッド30に転送し(ステップ8)、ヘッドユニット16による印字(ステップ9)、印字媒体10の搬送が行われ(ステップ10)、印字媒体10に原画像の印字が行われる。上記ステップ6〜10の動作を図6,7を参照して以下に説明する。
印字ヘッド30の100ノズルのグループによる1走査目の走査が完了すると、つなぎ目側が波形の、マスクパターン1によって変形データ部36が形成された印字データAが印字媒体10に印字され、印字媒体10に印字データAからなる1列目の印字列が形成される。次に、印字媒体10が、50ノズル分、搬送方向に搬送される。次に、印字ヘッド30が主走査方向に移動して、2走査目の印字が行われ、150ノズル分の長さを有する、つなぎ目側が波形の、マスクパターン2によって変形データ部36が形成された印字データBが印字ヘッド30によって印字され、印字媒体10に印字データBからなる2列目の印字列が形成される。
2列目の印字列の印字データBの変形データ部36の波形状は、1走査目(先の)の印字列の変形データ部36の波形状に対して90度位相がずれている。印字ヘッド30による2走査目の印字が完了すると、印字媒体10は、50ノズル分、搬送方向に搬送される。このようにして、図6に示すように、3走査目、4走査目の印字が行われ、印字媒体10に各印字列が形成される。3走査目、4走査目の印字において、マスクパターン1,2が交互に使用され、副走査方向に50ノズル分ずれた、先と後の印字列には、互いに波の位相が異なる変形データ部36を有する印字データが印字される。
4走査目の印字が完了すると、印字媒体10の、50ノズル分の長さに相当する1番目のバンド領域の印字が完了する。このバンド領域は、印字データA,B,C,Dによって4回の走査が行われ印字が完了する。印字媒体10の1番目のバンド領域50に隣接する50ノズル分の2番目のバンド領域には、印字データAの変形データ部X’と、印字データB,C,Dの印字が行われ、まだこの2番目のバンド領域には変形データ部X’で削除間引きされたドット情報の印字が補完されていない。従って、変形データ部36のX’を補完分データ36’のX”で補完する必要がある。尚、ここでバンド領域とは、印字媒体10の、印字ヘッドの50ノズル分の帯状印字領域のことである。また印字列とは、印字ヘッドの各回の走査によって形成される帯状印字領域であり、印字データAによる印字列は、100ノズル分の帯状印字領域であり、印字データBによる印字列は150ノズル分の帯状印字領域であり、印字データE1による印字列は250ノズル分の帯状印字領域のことである。
次に、印字媒体10が50ノズル分、搬送方向に搬送され、印字ヘッド30が主走査方向に移動して、5走査目の印字が行われ、原画像の中間部分の、250ノズル分の長さを有する、マスクパターン1によって変形データ部36が形成された印字データE1の印字列が印字される。このとき、先に印字済みの印字データAAの変更データ部36のデータ削除間引き部分が、補完分データX”によって補完される。即ち、印字データE1の前端部44(つなぎ目側)には、印字データAのデータX”からなる補完分データ36’が生成されている。
このように、1枚の原画像の中間部分の、250ノズル分の長さを有する、印字データE1は、その前端部分44に、隣接する領域の変形データ部X’を補完するデータX”が、補完分データ部X”として作成される。印字データE1の補完分データX”即ちつなぎ目側の波形凹凸形状部分は、印字データAのつなぎ目側の波形凹凸形状とぴったりと嵌合する。これにより、印字媒体10の1番目のバンド領域と2番目のバンド領域のつなぎ目(境界)に主走査方向に連続的に延びるラインが形成されることがなく、印字ヘッドの主走査方向にスジ状に見えてしまう現象が発生しない。これは、印字媒体10の他の領域のつなぎ目も同様である。6走査目の印字は、原画像の後端部分48を含む250ノズル分の長さの、マスクパターン2によって変形データ部36が形成された印字データE2によって実行される。
印字データE2には、その前端に、印字データBの変形データ部36のZ’を補完する補完分データZ”が形成されている。印字データE2のつなぎ目側の波形凹凸形状は、印字データBのつなぎ目側の変形データ部36の波形凹凸形状とぴったりと嵌合し、補完分データZ”が変形データ部Z’にオーバーラップして印字される。7走査目の印字は、原画像の後端部分48を含む250ノズル分の長さの印字データFによって実行される。印字データFには、その前端に、印字データCの変形データ部36を補完する補完分データ36’が形成されている。
印字データFのつなぎ目側の波形凹凸形状は、印字データCのつなぎ目側の波形凹凸形状とぴったりと嵌合し、補完分データ36’が変形データ部36にオーバーラップして印字される。8走査目の印字は、原画像の後端部分48を含む200ノズル分の長さの印字データGによって実行される。印字データGには、その前端に、印字データDの変形データ部36を補完する補完分データ36’が形成されている。印字データGのつなぎ目側の波形凹凸形状は、印字データDのつなぎ目側の波形凹凸形状とぴったりと嵌合し、補完分データ36’が変形データ部36にオーバーラップして印字され、印字データDの変形データ部36が補完分データ36’により補完される。
9走査目の印字は、原画像の後端部分48を含む150ノズル分の長さの印字データH,Hによって実行される。印字データH,Hには、その前端に、印字データE1,Eの変形データ部36を補完する補完分データ36’が形成されている。印字データHのつなぎ目側の波形凹凸形状は、印字データE1のつなぎ目側の波形凹凸形状とぴったりと嵌合する。10走査目の印字は、原画像の後端部分48(印字終了端)を含む100ノズル分の長さの印字データIによって実行される。印字データIには、その前端部分44に、印字データE2の変形データ部36を補完する補完分データ部36’が形成されている。
印字データI,Iのつなぎ目側の変形データ部36の波形凹凸形状は、印字データE2のつなぎ目側の波形凹凸形状とぴったりと嵌合し、印字データE2の変形データ部36が補完分データ36’により補完され、原画像の印字が完了する。なお本実施形態は説明として概念を説明しているだけであり、データが続いている場合にはE1,E2にあたるデータの部分が順次作成されていき(ステップ11)、最後にF,F以降のデータが作成される事はいうまでもない。
次に図2を参照して、本発明の他の実施形態に係る印字装置の印字動作について説明する。
図2中、ステップ1乃至5の動作は図1に示す第一の実施形態のステップ1乃至5の動作と同一である。図4に印字ユニット16を構成する2つ印字ヘッド30,30が示されている。印字ユニット16には、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、その他のそれぞれの色のインクを吐出する4個の印字ヘッド30が主走査方向に重なるように並列状に装備されている。
説明の便宜のため、これら複数個の印字ヘッドの中、2つの同じ構成の印字ヘッド30,30を用いた実施形態について説明する。他の2つの印字ヘッドの構成と動作はこれから説明する2つの印字ヘッド30,30と同一である。本実施形態では、各印字ヘッド30,30は、副走査方向に256個のノズルが配列されている。印字ヘッド30,30の構成は第一の実施形態で説明した印字ヘッド30の構成と同一である。コントローラは、ステップ5で、インク色(KCYM)ごとのデータを作成した後、次にインク色毎にマスクパターン1,2(1〜4)を使用し(ステップ6)、印字列ごとにマスクパターンを変更して使用する(ステップ7)。
図6,7には、2つの印字ヘッド30,30の最初の6走査に対応する印字データAA,BB,CC,DD,E1E,E2Eと最後の4走査に対応する印字データFF,GG,HH,IIが開示されている。
図6に示すように、4回の印字ヘッド30,30の走査で、50ノズル分のバンド領域に相当する画像の印字が完了する。図4に示すように、1走査目の印字で、印字ヘッド30,30に供給される印字データA,Aは、データの副走査方向の大きさが印字ヘッドの100ノズル分に対応し、印字媒体10の搬送方向を基準とすると、その主データ部eの後端部34に接して、50ノズル分の波形の変形データ部36が形成されている。この変形データ部36は、それぞれ所定の印字幅領域を有する印字データAA,BB,CC,DDの全ての主データ部の後端部34に形成される。ここで前端部あるいは後端部とは印字媒体の搬送方向即ち印字装置における副走査方向を基準にしている。
各印字データの変形データ部36は、図4に示すように、印字率(濃度)100%の波形領域wと、印字率0%のマスクdとから構成されている。図4に、変形データ部36の生成方法が示されている。コントローラ6は、図5(A)(E)(H)(I)に示すように、予め変形データ部36を作成するための種々の基本マスクパターン1〜4をメモリに格納している。基本マスクパターン1〜4は、印字率0%の領域dと、印字率100%の領域wとからなる波形に構成され、印字率0%の領域dと印字率100%の領域wは波状に接している。
各印字データの各端部に変形データ部36を生成するには、各印字データの主データ部eの後端部に隣接する50ノズル幅分のデータを変更部分のデータとし、このデータに、基本マスクパターン1〜4が波形に接続するように展開し、変更部分のデータに、マスクされた部分即ちドットの存在しない部分dと、印字率が100%の部分wとを生成させる。図5において、基本マスクパターン1〜4は、互いに位相の異なる波形のパターンを示し、基本マスクパターン1で作成された印字データの変形データ部36が図4(B)(D)に示され、基本マスクパターン2で作成された印字データの変形データ部36が図4(F)(H)に示されている。基本マスクパターン1で作成された変形データ部36と基本マスクパターン2で生成された変形データ部36とは互いに90度の位相差を有している。
尚、各印字データの変形データ部36を図5(K)に示す変形マスクパターンで作成することもできる。前記各印字データの変形データ部36の削除され間引かれたドット情報は、各印字データの変形データ部36の印字が完了したときは補完される必要がある。そのためコントローラは、印字データの変形データ部の削除され間引かれたドット情報を補完するデータとして各変形データ部ごとに補完分データ36’を生成しメモリに保管する。後述するように、5走査目以降の印字動作において、変形データ部36には、その削除され間引かれたドット情報を備えた補完分データ36’がオーバーラップして印字され、変形データ部36が補完される。図6,7は、4個の印字ヘッド30の中の、2つの印字ヘッド30,30の印字動作を示している。2つの印字ヘッド30,30に、図5に示すマスクパターンデータ1,2により変形データ部36が生成された印字データが入力される。他の2つの印字ヘッド30の動作は図示する2つの印字ヘッド30,30の動作と同一であり、その説明を省略する。
印字データAの、図6中、X”,Y”として示した変形データ部36の補完分データ36’,36’は、図5に示すマスクパターン1,2のオン(印字)オフ(削除)ドット情報を反転したマスクパターンによって生成される。後述する他の補完分データ36’も同様である。
図6,7に示すように、各印字データの中、原画像の前端部分46即ち印字開始端を含む印字データAA,BB,CC,DDには、搬送方向の後端部34に変形データ部36が形成され、原画像の後端部分48即ち印字終了端を含む印字データFF,GG,HH,IIには、搬送方向の前端部に補完分データ36’が形成され、原画像の前後端部分を含まない中間部分の印字データE1E,E2Eには、搬送方向の前端部に補完分データ36’が形成され、後端部に変形データ部36が形成される。変形データ部36又は変形データ部36及び補完分データ36’又は補完分データ36’が形成された各印字データAA,BB,CC,DD,E1E,E2E,FF,GG,HH,IIのつなぎ目側は、波形の形状となる。
印字ヘッドごと即ちインク色ごとに印字データの変換処理が実行されると(ステップ8)、次に、コントローラ4は、印字データを印字ヘッド30,30に転送し(ステップ9)、ヘッドユニット16による印字(ステップ10)、印字媒体10の搬送が行われ(ステップ11)、印字媒体10に原画像の印字が行われる。上記ステップ9と10の動作を図6,7を参照して以下に説明する。
各印字ヘッド30,30の100ノズルのグループによる1走査目の走査が完了すると、つなぎ目側が波形の、互いに90度位相がずれている印字データA,Aが印字媒体10に印字され、印字媒体10に印字データA,Aからなる1列目の印字列が形成される。
次に、印字媒体10は、50ノズル分、搬送方向に搬送される。次に、印字ヘッド30,30が主走査方向に移動して、2走査目の印字が行われ、150ノズル分の長さを有する、つなぎ目側が波形の印字データB,Bがそれぞれ2つの印字ヘッド30,30によって印字され、印字媒体10に印字データB,Bからなる2列目の印字列が形成される。2列目の印字列の印字データB,Bの変形データ部36,36の波形状は、1走査目の印字列の、対応する印字データA,Aの変形データ部36,36の波形状に対して90度位相がずれている。印字ヘッド30による2走査目の印字が完了すると、印字媒体10は、50ノズル分、搬送方向に搬送される。このようにして、図5に示すように、3走査目、4走査目の印字が行われ、印字媒体10に各印字列が形成される。3走査目、4走査目の印字において、印字ヘッド30,30ごとに波の位相の異なる印字データが主走査方向に印字され、また、副走査方向に50ノズル分ずれた、先と後の、同じ印字ヘッドによる印字列には、互いに波の位相が異なる変形データ部を有する印字データが印字される。
4走査目の印字が完了すると、印字媒体10の、50ノズル分の長さに相当する1番目のバンド領域の印字が完了する。このバンド領域は、印字データAA,BB,CC,DDによって4回の走査が行われ印字が完了する。印字媒体10の1番目のバンド領域50に隣接する50ノズル分の2番目のバンド領域には、印字データA,Aの変形データ部X’,Y’と、印字データBB,CC,DDの印字が行われ、まだこの2番目のバンド領域には変形データ部X’,Y’で削除間引きされたドット情報の印字が補完されていない。従って、変形データ部36のx’,Y’を補完分データ36’のX”,Y”で補完する必要がある。
次に、印字媒体10が50ノズル分、搬送方向に搬送され、印字ヘッド30が主走査方向に移動して、5走査目の印字が行われ、原画像の中間部分の、250ノズル分の長さを有する、印字データE1,Eの印字列が印字される。このとき、先に印字済みの印字データAAの変更データ部36のデータ削除間引き部分が、補完分データX”,Y”によって補完される。即ち、印字データE1,Eの前端部44(つなぎ目側)には、印字データAのデータX”,Y”からなる補完分データ36’が生成されている。
このように、1枚の原画像の中間部分の、250ノズル分の長さを有する、印字データE1,Eは、その前端部分44に、隣接する領域の変形データ部X’,Y’を補完するデータX”,Y”が、補完分データ部X”,Y”として作成される。印字データE1,Eの補完分データX”,Y”即ちつなぎ目側の波形凹凸形状部分は、印字データAAのつなぎ目側の波形凹凸形状とぴったりと嵌合する。これにより、印字媒体10の1番目のバンド領域と2番目のバンド領域のつなぎ目(境界)に主走査方向に連続的に延びるラインが形成されることがなく、印字ヘッドの主走査方向にスジ状に見えてしまう現象が発生しない。これは、印字媒体10の他の領域のつなぎ目も同様である。6走査目の印字は、原画像の後端部分48を含む250ノズル分の長さの印字データE2,Eによって実行される。印字データE2,Eには、その前端に、印字データB,Bの変形データ部36のZ’,W’を補完する補完分データZ”,W”が形成されている。印字データE2,Eのつなぎ目側の波形凹凸形状は、印字データB,Bのつなぎ目側の変形データ部36の波形凹凸形状とぴったりと嵌合し、補完分データZ”,W”が変形データ部Z’,W’にオーバーラップして印字される。7走査目の印字は、原画像の後端部分48を含む250ノズル分の長さの印字データF,Fによって実行される。印字データF,Fには、その前端に、印字データC,Cの変形データ部36を補完する補完分データ36’が形成されている。
印字データF,Fのつなぎ目側の波形凹凸形状は、印字データC,Cのつなぎ目側の波形凹凸形状とぴったりと嵌合し、補完分データ36’が変形データ部36にオーバーラップして印字される。8走査目の印字は、原画像の後端部分48を含む200ノズル分の長さの印字データG,Gによって実行される。印字データG,Gには、その前端に、印字データD,Dの変形データ部36を補完する補完分データ36’が形成されている。印字データG,Gのつなぎ目側の波形凹凸形状は、印字データD,Dのつなぎ目側の波形凹凸形状とぴったりと嵌合し、補完分データ36’が変形データ部36にオーバーラップして印字され、印字データD,Dの変形データ部36が補完分データ36’により補完される。
9走査目の印字は、原画像の後端部分48を含む150ノズル分の長さの印字データH,Hによって実行される。印字データH,Hには、その前端に、印字データE1,Eの変形データ部36を補完する補完分データ36’が形成されている。印字データH,Hのつなぎ目側の波形凹凸形状は、印字データE1,Eのつなぎ目側の波形凹凸形状とぴったりと嵌合する。10走査目の印字は、原画像の後端部分48(印字終了端)を含む100ノズル分の長さの印字データI,Iによって実行される。印字データI,Iには、その前端部分44に、印字データE2,Eの変形データ部36を補完する補完分データ部36’が形成されている。
印字データI,Iのつなぎ目側の変形データ部36の波形凹凸形状は、印字データE2,Eのつなぎ目側の波形凹凸形状とぴったりと嵌合し、印字データE2,Eの変形データ部36が補完分データ36’により補完され、原画像の印字が完了する。なお本実施形態は説明として概念を説明しているだけであり、データが続いている場合にはE1,E,E2,Eにあたるデータの部分が順次作成されていき(ステップ11)、最後にF,F以降のデータが作成される事はいうまでもない。図8は2つの印字ヘッド30,30の中、1つの印字ヘッド30に供給されるパターン1の印字データと、他の1つの印字ヘッド30に供給されるパターン2の印字データによって印字媒体10に各印字列ごとに先と後の印字列とでは波の位相の異なった変形データ部が印字されるとともに、各印字ヘッド30,30によって色ごとに主走査方向に位相の異なった変形データ部が印字される状態を示している。
図6及び図7において、2つの印字ヘッド30,30の中、一方の印字ヘッド30を左側の印字ヘッド、他方の印字ヘッド30を右側の印字ヘッドとすると、左側の印字ヘッド30には、左側の印字データA,B,C,D,E1,E2,F,G,H,Iが供給され、右側の印字ヘッド30には、右側の印字データA,B,C,D,E,E,F,G,H,Iが供給される。そして、左右の印字データAA間、BB間、CC間、DD間、E1E間、E2E間、FF間、GG間、HH間、II間では波の位相が図示するように、90度異なり、また左側の印字データAB間、BC間、CD間、DE1間、E1E2間、E2F間、FG間、GH間、HI間では波の位相が図示するように、90度異なり、また、右側の印字データAB間、BC間、CD間、DE間、EE間、EF間、FG間、GH間、HI間では波の位相が図示するように、90度異なっている。
本実施形態では、印字媒体の搬送は、上記した如く、50ノズル分ずつ等間隔に行われるように設定したが、例えば49ノズル分送ったり、51ノズル分送ったりというように、搬送毎に変更するようにしても良い。また、印字媒体(用紙)の搬送と印字ヘッドの走査の関係では、印字ヘッドの往動で印字、用紙送りして、復動で印字と紙送りをする場合もあるが、ヘッドの往動、復動で同じラインを印字する場合もあり、本発明の実施に際しては、ヘッドの走査、用紙の搬送は、特に図示する方式に限定されるものではない。
コントローラ4は、ステップ12で印字データが終了したか否か判断し、肯定を判断すると、印字を終了する。尚、上記実施形態では、ピエゾ素子を用いてインクを吐出するヘッドを備えたインクジェットプリンタを用いたが、本発明は、ピエゾ素子を用いたインクジェットプリンタに特に限定されるものではなく、バブルによりインクを吐出する方式やその他の方式など、横方向にヘッドユニットが移動するタイプのインク吐出型印字装置に用いることができる。
本発明の動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態の動作を示すフローチャートである。 本発明に係る印字装置の全体概略構成図である。 本発明の説明図である。 本発明の説明図である。 本発明の説明図である。 本発明の説明図である。 本発明の説明図である。
符号の説明
2 プリンタ
4 コントローラ
6 コネクタ
8 コンピュータ
10 印字媒体
12 キャリッジ
14 駆動ローラ
16 印字ユニット
18 ベルト駆動ローラ
20 ベルト駆動ローラ
22 ベルト
24 ピンチローラ
26 プラテン
28 リニアスケール
30 印字ヘッド
34 後端部
36 変形データ部
48 後端部分

Claims (12)

  1. 印字ヘッドと印字媒体とを主走査方向と副走査方向に相対移動させ、副走査方向に沿って複数のドット形成要素が配列された印字ヘッドに多数のドット情報からなる印字データを供給し、印字ヘッドに対して印字媒体を副走査方向に所定幅ずつずらして印字媒体に順次印字列を並列状に印字する印字装置であって、前記各印字ヘッドに供給される印字データの副走査方向端部のデータに該印字データの端部のドットが印字ヘッドの主走査方向に連続して並ばないようにするための凹凸部を形成して前記印字データに変形データ部を生成する変形データ生成手段を設け、前記変形データ生成手段が位相のずれた変形データ部を生成し、前記各印字列ごとに先の印字列の変形データ部に対して位相のずれた変形データ部を有する印字データを印字するようにしたことを特徴とする印字装置。
  2. 前記印字ヘッドを、複数の印字ヘッドにより構成し、該各印字ヘッドを主走査方向に重なるように並列状に複数配置し、それぞれに副走査方向に沿って複数のドット形成要素を配列し、前記複数の印字ヘッドごとに互いに位相のずれた変形データ部を有する印字データを主走査方向に印字するようにするとともに、各印字列ごとに先の印字列の変形データ部に対して位相のずれた変形データ部を有する印字データを印字するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の印字装置。
  3. 前記変形データ部の前記凹凸部のドット配列が波形の形状を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の印字装置。
  4. 前記変形データ部の削除されたドットデータを補完する補完分データを生成し、該補完分データによって前記変形データ部の削除されたドットデータを補完するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の印字装置。
  5. 前記印字列の画像の印字は、前記印字ヘッドの前記印字媒体に対するN(Nは正数)回の走査を1単位として順次完了するようになし、前記印字ヘッドに変形データ部を備えた前記画像の印字データと前記補完分データを備えた印字データ及び/又は前記変形データ部と補完分データの両方を備えた印字データが供給されるようにしたことを特徴とする請求項4に記載の印字装置。
  6. 前記印字ヘッドに1走査ごとに供給される印字データの中、画像の先端を含む印字データの副走査方向の後端部に前記変形データ部を形成し、画像の中間部の印字データの副走査方向の後端部に前記変形データ部を形成し、前端部に、これに隣接する印字データの変形データ部を補完する補完分データを生成し、画像の後端を含む印字データの副走査方向の前端部にこれに接する印字データの変形データ部を補完する補完分データを生成したことを特徴とする請求項5に記載の印字装置。
  7. 前記変形データ部を含む画像の印字が完了したとき、該変形データ部の画像の削除部分が次の印字ヘッドの走査において該印字ヘッドに供給される印字データの端部に付加された補完分データによって補完されるようにしたことを特徴とする請求項6に記載の印字装置。
  8. 副走査方向に複数のドット形成要素が配列された印字ヘッドに、n(nは正数)ラインの印字データを印字列として順次供給し、該印字ヘッドの主走査方向の移動と印字媒体の副走査方向の相対移動により印字媒体に副走査方向に順次印字列を並列状に印字する印字方法であって、前記印字ヘッドに供給される印字データの副走査方向端部のデータに該印字データの端部のドットが印字ヘッドの主走査方向に連続して並ばないようにするための凹凸部を形成させて前記印字データに変形データ部を生成するように成し、各印字列ごとに互いに位相のずれた変形データ部を有する印字データを印字するようにしたことを特徴とする印字方法。
  9. 前記印字ヘッドを主走査方向に重なるように並列状に複数設け、該複数の印字ヘッドごとに位相のずれた変形データ部を有する印字データを供給し、複数の印字ヘッドによって該印字ヘッドごとに位相のずれた変形データ部を主走査方向に印字するようにするとともに、各印字列ごとに先の印字列の変形データ部に対して位相のずれた変形データ部を有する印字データを印字するようにしたことを特徴とする請求項8に記載の印字方法。
  10. 前記変形データ部の削除されたドットデータを補完する補完分データを生成し、該補完分データを前記変形データ部にオーバーラップして印字するようにしたことを特徴とする請求項8又は9に記載の印字方法。
  11. 前記変形データ部を備えた印字データとつなぎ目が接する他の印字データのつなぎ目側に、前記変形データ部の削除されたドットデータを補完する補完分データを設け、該補完分データを前記変形データ部にオーバーラップして印字するようにしたことを特徴とする請求項10に記載の印字方法。
  12. 前記変形データ部の凹凸形状が波形であることを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載の印字方法。
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