JP2023020130A - 記録装置、制御方法、及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】走査間に行われる吐出口の配列方向に沿った移動が複数回行われる場合にスジの発生を抑制すること。【解決手段】本発明の一実施形態は、複数の吐出口が第1方向に沿って配列された吐出口列を有する記録ヘッドを当該第1方向と交差する第2方向に沿って走査しつつ、当該複数の吐出口の少なくとも一部からインクを吐出すること、及び、当該第2方向に沿った走査の完了後に、当該吐出口列を当該第1方向に所定の移動量だけ移動することを繰り返すことで、画像を記録していく記録装置であって、前記第1方向に移動したときの誤差として、実際の移動量と、前記所定の移動量との差分を導出する導出手段と、前記誤差に基づいて、前記吐出口列における使用吐出口の位置を決定する第1決定手段と、前記誤差に基づいて、前記吐出口列における使用吐出口の数を決定する第2決定手段と、を有することを特徴とする記録装置である。【選択図】図8

Description

本開示は、ユーザーが手動で動かすことにより記録を行う記録装置の技術に関する。
特許文献1では、記録媒体の搬送量の誤差値を検出し、記録の際に使用可能な記録ヘッドの吐出口を変更することにより、記録媒体の搬送量のばらつきによる画質低下を抑えることが可能なインクジェット記録装置が開示されている。特許文献1に開示される技術によると、走査間での記録領域が重なることでインクが重なって発生する濃いスジ状の線(所謂黒スジ)や、走査間で記録領域が離れることで発生するインクが記録されない白いスジ状の線(所謂白スジ)が抑制される。
特開2010-699号公報
しかしながら、特許文献1では、走査間に行われる吐出口の配列方向に沿った移動で発生する誤差値が想定の範囲内であっても、この移動が複数回行われる場合に、誤差値に応じてインクを吐出するか否かを変更するための吐出口が存在しない虞がある。従って、このような場合、スジが発生し、印刷物の画質が劣化する。
そこで本発明の一実施形態は、走査間に行われる吐出口の配列方向に沿った移動が複数回行われる場合にスジの発生を抑制することを目的とする。
本発明の一実施形態は、複数の吐出口が第1方向に沿って配列された吐出口列を有する記録ヘッドを当該第1方向と交差する第2方向に沿って走査しつつ、当該複数の吐出口の少なくとも一部からインクを吐出すること、及び、当該第2方向に沿った走査の完了後に、当該吐出口列を当該第1方向に所定の移動量だけ移動することを繰り返すことで、画像を記録していく記録装置であって、前記第1方向に移動したときの誤差として、実際の移動量と、前記所定の移動量との差分を導出する導出手段と、前記誤差に基づいて、前記吐出口列における使用吐出口の位置を決定する第1決定手段と、前記誤差に基づいて、前記吐出口列における使用吐出口の数を決定する第2決定手段と、を有することを特徴とする記録装置である。
本発明の一実施形態によれば、走査間に行われる吐出口の配列方向に沿った移動が複数回行われる場合にスジの発生を抑制することが可能となる。
手動走査式のハンドヘルド記録装置の外観構成を示す図 記録装置のハードウェア構成を示すブロック図 画像処理アクセラレータのソフトウェア構成を示すブロック図 記録ヘッドの2回走査による印刷例を示す図 走査間で改行誤差が発生する場合に、連続画像を形成する方法を説明するための図 改行誤差に応じて吐不吐を変更可能な予備ノズルが足りない場合に発生する白スジを説明するための図 改行誤差に起因するスジの補正処理のフローチャート 各走査における印刷領域、並びに、各走査で使用するノズル位置及びノズル数を説明するための図 センサ誤差に起因する白スジの補正処理のフローチャート 各走査における印刷領域、並びに、各走査で使用するノズル位置及びノズル数を説明するための図 各走査における印刷領域、並びに、各走査で使用するノズル位置及びノズル数を説明するための図
以下、図面を参照して、本開示の好適な実施形態を例示的に詳しく説明する。但し、以下に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本開示の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<記録装置の外観構成>
図1(a)は、本実施形態における記録媒体108上の手動走査式のハンドヘルド記録装置100の外観斜視図である。この記録装置は、ハンディプリンタ、ポータブルプリンタ等とも呼ばれる。この記録装置をユーザーが手動で動かすことで、印刷が行われる。
図1(b)は、本実施形態における記録装置100の底面の構成を示す底面図である。かかる底面は、記録装置100が記録媒体と接する側の面である。記録ヘッド101は、インクジェットプリンタにおけるインク吐出ノズル102を有する。インク吐出ノズル102はインクが吐出される物理的な吐出口である。図1(b)では、ノズル列(吐出口列とも呼ぶ)を1列だけ示しているが、一般的には、実際には使用される色の数だけ、ノズル列を設ける。尚、以降の説明ではインクジェットプリンタを例示しているが、例えば熱転写型やインクリボン型等、他の記録方式を採用する記録装置にも本実施形態の思想を適用できる。
記録装置100の記録媒体平面上の相対的な位置情報を取得するための位置検出用センサ103が、図1(b)に示すように、記録ヘッド101の下に配置されている。位置検出用センサとして、マウス等で使用される光学センサと同類のものを使用できる。位置検出用センサ103は、記録装置100が置かれている記録媒体に光を照射し、その部分の模様を読み取る。記録装置100の動きに対して、その模様がどのように変化するかを連続的に捉えることで、記録装置100の移動量を導出する。
図1(c)に示すX、Yは記録装置100の移動座標系を示している。X方向はノズル列を基準としてノズル列と交差する(具体的には垂直な)方向であり、Y方向はノズル列においてノズルが配列される方向(つまり、ノズル列が伸長する方向)である。位置情報を取得するための位置検出用センサ103は、X方向とY方向との位置情報を取得する。記録装置100がX方向に走査するのを補助するために、記録ヘッド101の左右に夫々2つのローラ部を有するローラユニット104a、104bが設置されている。ローラ部が記録媒体に接触し回転することにより、記録装置100がX方向に走査することを補助している。尚、本実施形態の記録装置は、ローラ部を有するが、X方向及びY方向に走査可能であれば、必ずしもローラ部は必要ない。
図1(c)は、本実施形態における記録装置100の上面の構成を示す上面図である。かかる上面は、記録装置100とユーザーの手とが接する面である。上面には、記録装置100の電源ON又は電源OFFを行うための電源ボタン106、印刷開始や印刷停止等を行うための制御ボタン105、電源状態や印刷状態、エラー等をユーザーに知らせるためのLED107が配置されている。また、図1(c)に示すように、ユーザーは記録装置100を図中+X方向に走査させて印字した後に、+Y方向に図1(b)に示すノズル列の長さdだけ記録装置100を移動させる。これにより、給排紙機構を有するシリアルスキャン形式のプリンタと同様の記録手順で、記録媒体上に画像を記録していく。
<記録装置のハードウェア構成>
図2は、記録装置100のハードウェア構成を示す図である。記録装置100は、制御部200を有する。制御部200は、CPU201と、画像処理アクセラレータ202と、データ転送I/F203と、RAM204と、ROM205と、ヘッドコントローラ206と、を有する。
CPU201は、データ演算処理を行う。画像処理アクセラレータ202は、画像処理に関わる演算に特化したブロックであり、CPU201と協働してデータ処理を行う。データ転送I/F203は、記録装置100外の装置、例えばパーソナルコンピュータ装置(PC)、スマートフォン等との間で、データのやり取り(送受信)を行う。RAM204は、CPU201及び画像処理アクセラレータ202が演算処理を行う際に用いる、揮発性の一時記憶領域である。ROM205は、不揮発性の記憶領域であり、CPU201及び画像処理アクセラレータ202が演算する際に用いるパラメータ、後述する画像処理用プログラム等が記憶されている。ROM205から読み出されたパラメータが、RAM204に展開されることもある。ヘッドコントローラ206は、インクの吐出等の記録ヘッド101の動作を制御するためのコントローラである。電源ボタン106が押された場合、電源が制御部200への電力供給を開始又は終了させる。制御ボタン105が押された場合、印刷状態に応じて印刷開始や印刷中止を行う。また、CPU201は、電源状態、印刷状態、エラー状況等に応じて、LED107を所定パターンで点灯させたり、所定の色で発光させたりする。印刷開始可能な状態で制御ボタン105が押された際の記録装置100の位置座標を原点とし、その後の記録装置100の移動に応じて、CPU201は、位置検出用センサ103を用いて、位置情報を連続的に取得する。
<画像処理アクセラレータのソフトウェア構成>
図3は、記録装置100における画像処理の流れを示す、画像処理アクセラレータ202のソフトウェア構成を示すブロック図である。画像処理アクセラレータ202の入力部301は、入力データとして、データ転送I/F203を介して受信された画像データ及び印刷設定情報を受け取る。変倍部302は、入力部301に入力された画像データに対し、ユーザーが設定した印刷サイズに基づく変倍処理を実行する。尚、「印刷サイズ」とは、記録媒体上に記録される画像のサイズを意味する。
色補正部303は、変倍部302による変倍処理後の画像データに対する色変換処理を実行することで、デバイス依存のRGB3チャンネルの画像データを得る。色分解部304は、デバイス依存のRGB3チャンネルの画像データを、記録装置100で使われる各インク(例えばCMYK4チャンネル)に対応した画像データに変換する。その後、各インク色の画像データに対し、出力階調補正部305が階調特性の補正処理を行い、量子化部306が量子化処理(例えば2値化処理)を行うことで、インク色毎の記録データが取得される。出力部307は、量子化部306による量子化処理によって取得された記録データを出力してRAM204に記憶する。記録データと、記録ヘッド101を駆動する制御信号とに基づいて、記録ヘッド101の各ノズルがインク滴(所謂ドット)を吐出することで、記録媒体上に画像が記録、つまり印刷される。
本実施形態では、画像処理が施される画像データは、画像のY方向サイズが1走査の印刷で使用されるノズル数分の長さとなるように分割され、走査毎に分割された画像サイズ分の画像処理を行う。勿論、画像データ全体に対して上述の画像処理を実施することで全体の記録データを取得した後に、当該取得した記録データを記録ヘッド101で吐出するデータとして同様の大きさで分割する形態でもよい。また、本実施形態では、画像処理を記録装置本体で行う例を示しているが、当該画像処理は記録装置の外部装置で行ってもよい。例えば、PC又はスマートフォン等で画像処理を行った結果取得される記録データと、印刷設定情報とを合わせて、入力データとして、記録装置が受け取ってもよい。また、画像処理の内容も上記のものに限られず、任意の補正処理等が加えられてもよい。
<印刷時に発生するスジ>
図4(a)~図4(c)は夫々、記録ヘッドの全ノズルを使用して2回の走査で紙面上に画像を形成する例を示す。本例で形成する画像は、画像データの各画素の値が単一の固定値である画像データに基づいて記録される画像(つまり、一色で塗りつぶされる画像)であり、図中では、1回目の走査の印刷領域と2回目の走査の印刷領域とは分けて図示している。「印刷領域」とは、記録ヘッドで走査する領域において印刷データに対応して紙面上に印刷される領域を意味する。尚、以降では、「1回目の走査~n回目の走査」を「第1走査~第n走査」と記載する。
走査開始位置から、ノズル列の伸長方向と交差する方向(以降、走査方向と記載)に向かって走査することで1走査分の印刷(画像記録)を行う。このように本実施形態では、走査方向はノズル列の伸長方向と垂直な方向となる。また、本実施形態では、全ての走査において、記録装置100本体を一方向(図4のケースでは左から右)に走査することで印刷し、1回の走査で当該1回の走査に対応する印刷領域の画像を形成する。
走査間では、ユーザーが、ノズル列の伸長方向(ノズルの配列方向)に沿った、次の走査を行う方向(以降、改行方向と記載)に向けて、図1(a)に示すノズル列の長さdだけ、記録装置100を移動させる。これにより、完了した走査から次の走査に移行することが可能になる。尚、本実施形態の説明に関する図では、図4等に示すように、各走査で使用するノズル(以降、使用ノズル、使用吐出口等と記載)を分かり易くする目的で、当該ノズルを塗りつぶして表現することとする。図4のケースでは、ノズル列に含まれる全12個のノズルを全走査で使用するため、全てのノズルが塗りつぶされている。また、図に示されるX、Y座標は、図1(c)で用いる座標と同様であり、記録媒体上での走査方向と改行方向とに対応している。
図4(a)は、各走査で狙った位置に正確に印刷された場合を示しており、白スジや黒スジが発生することなく所望の画像が形成される。
図4(b)は、改行方向への移動によって、-1.0ピッチ(1.0ピッチはノズル間の間隔)の誤差が生じた場合の印刷結果を示している。尚、誤差の符号について、プラス(+)であれば改行方向(+Y方向)への誤差であり、マイナス(-)であれば改行方向と逆方向(-Y方向)への誤差である。本明細書では、このような改行に起因して生じる誤差を「改行誤差」と記載する。図4(b)では、改行誤差が原因で、第1走査の印刷領域と第2走査の印刷領域とが1ノズル分重なった結果、黒スジ401が発生している。
一方、図4(c)は、改行方向への移動によって、+1.0ピッチの改行誤差が生じた場合の印刷結果を示している。改行誤差が原因で、第1走査の印刷領域と第2走査の印刷領域とが1ノズル分離れた結果、白スジ402が発生している。
以上説明したように、改行誤差が発生すると白スジ又は黒スジが発生し、画像品位が低下する。そこで本実施形態では、以降で説明するような形態で記録を行う。
図5は、改行誤差が発生した場合においても、走査間で連続する画像を形成する方法について説明するための模式図である。本実施形態では、予備ノズルを用意しておき、改行誤差に応じて、使用するノズルの位置を変更することにより、改行誤差が発生しても、隣接する印刷領域間で連続するように画像を形成する。図5(a)は、図4(a)と同様、改行誤差がない場合の印刷結果を示しており、図示するように12個のノズルのうち上下端で1個ずつの計2個のノズルを予備ノズルとしており、改行誤差がない場合は各走査で中央10個のノズルが使用されて画像が形成される。X方向に沿った第1走査による印刷後、改行方向に10個のノズルに相当する長さであるe(=d×10/12)だけ移動することで、次の第2走査に移行する。尚、上述したように、dは、ノズル列の長さ(本例ではノズル列に含まれるノズル12個に相当する長さ)である。
図5(b)は、図4(b)と同様に改行方向への移動によって、-1.0ピッチの改行誤差が生じた場合に対処した印刷結果を示している。図5(b)に示すように、第2走査において使用する10個のノズル位置について、改行誤差に応じた1ノズル分改行方向(+Y方向)にシフトする。その結果、第1走査と第2走査との間で連続した画像を形成することができ、図4(b)で示した黒スジ401が発生しない。
図5(c)は、図4(c)と同様に改行方向への移動によって、+1.0ピッチの改行誤差が生じた場合に対処した印刷結果を示している。図5(c)に示すように、第2走査において使用する10個のノズル位置について、改行誤差に応じた1ノズル分改行方向とは逆方向(-Y方向)にシフトする。その結果、第1走査と第2走査との間で連続した画像を形成することができ、図4(c)で示した白スジ402が発生しない。
図6は、改行誤差に応じて、吐出するか否か(以降「吐不吐」と記載)を変更するための予備ノズルが適切な位置に存在しない場合に発生してしまう白スジを説明するための図である。図6は、図5(c)に示した状態に対して、更に第3走査による印刷を行った場合の印刷結果を示す。詳細には、第2走査完了後で第3走査を行うため、改行方向(+Y方向)に更にeだけ移動した場合に、+1.0ピッチの改行誤差が生じた場合の印刷結果である。尚、第1~第3走査の何れにおいても、使用ノズル数は10個である。図6に示すように、第3走査では、使用する10個のノズル位置について、第1走査と比べると、改行誤差に応じた1ノズル分、改行方向とは逆方向に(即ち-Y方向に)シフトしている。しかし、走査間の印刷領域が1ノズル分だけ開くため、図6に示すように白スジ601が発生してしまう。
以上説明したように、予備ノズルを用意しておき、改行誤差に応じて、使用するノズルの位置を変更することで、連続する走査間で、連続した画像を形成可能である。しかし図6に示すように、各走査で使用するノズル数を制御しない(使用ノズル数が常に一定)場合、複数回走査を行う際に連続する走査間の改行誤差が想定範囲内であっても、改行誤差に応じて吐不吐を変更可能なノズルが存在しないケースが発生する。そのため、走査間で記録できない領域が発生することで白スジが発生し、画質を劣化させる場合があった。
<改行誤差に起因するスジの補正>
以下、本実施形態に係る改行誤差に起因するスジの補正処理について、図7及び図8を用いて説明する。かかる改行誤差は、1回のX方向の走査が完了する毎に、記録ヘッドを改行方向(+Y方向)に沿って所定の予定量だけ移動する際に発生し得る。図7は、改行誤差に起因するスジを補正する処理のフローチャートである。図8は、各走査における印刷領域、並びに、各走査で使用するノズル位置及びノズル数を説明するための図である。
図8(a)は、改行誤差が発生しない場合の3走査分の印刷領域及び各走査で使用するノズル位置を示す。図5のケースと同様に、1回の走査において10個のノズルを使用して印刷し、ユーザーが記録装置100を+Y方向に移動量eだけ移動させることで次走査に移行する。従って、図8(a)のケースでは、走査間のY方向移動量分の領域を印刷可能な10個以上のノズルが必要となる。
図8(b)は、各走査間のY方向移動において改行誤差が発生する場合であって、本例に係る補正処理を実行した場合の、3走査分の印刷領域、並びに、各走査で使用するノズル位置及びノズル数を示す。尚、図8(a)~(c)では、図5のケースとは異なり、改行方向の上流側の端(図中の上端)から連続して2個のノズルを予備ノズルとする。改行方向における上流側の予備ノズルは、改行方向の誤差に応じて使用ノズルをシフトするために必要であり、少なくとも想定される改行方向の誤差範囲分だけを印刷可能なノズルを用意する必要がある。本例では、ノズルピッチを600dpiとしていることから、ノズル間の距離は約42μmである。かかるノズル間距離を考慮して、改行方向に対して想定される最大改行誤差(Embとする)を+84μmとする。また同様に、改行方向と逆方向に対して想定される最大改行誤差(Emtとする)を-84μmとする。尚、本例では、改行方向と逆方向の誤差に対しては予備ノズルを設けず、改行誤差に応じて使用ノズルの数を減らすことで対処する。ノズル列に含まれるノズルとしては、移動量分の領域を印刷可能な10個のノズルと、改行方向の誤差に対処するための2個のノズルとの計12個のノズルが少なくとも必要である。
以下、補正処理の詳細について、図7及び図8(b)を用いて説明する。まず、ユーザーは、記録装置100本体を走査開始位置から走査方向に所定の距離を走査して図8(b)に示す第1走査の印刷を完了する。記録ヘッドのノズル列に含まれる使用可能なノズル群のY方向長さ(Nとする)は、上で説明したように、改行方向の移動量(Dとする)と、改行方向の最大改行誤差Embとを考慮して、式(1)の条件を満たす必要がある。
Figure 2023020130000002
ステップS701において、ユーザーは、次の走査へ移行するための動作として、記録装置100を改行方向に移動量Dだけ移動させる。本例の移動量Dとは、上述したようにeである。この移動量Dは、改行方向と逆方向に対して想定される最大改行誤差Emtとの関係で、式(2)と式(3)の条件を満たす。移動量Dが、改行方向と逆方向に対して想定される最大改行誤差Emtよりも大きいことで、最大改行誤差Emtの範囲内での補正が可能となる。尚、以降では「ステップS~」~を「S~」と略記する。
Figure 2023020130000003
Figure 2023020130000004
S702において、CPU201は、位置検出用センサ103によって取得される改行方向に移動した実際の移動量(D´とする)と、固定の移動量Dとの差分(=D´―D)を導出することで、移動量の改行誤差を取得する。本例では、移動量Dはe(ノズル10個分の長さ)と等しく420μmであり、実際の移動量D´として462μmが取得される結果、これらの差分の改行誤差として、+42μmが取得されるものとする。
S703では、CPU201は、基準ノズル位置情報と、S702で取得した改行誤差とに基づいて、本走査で使用するノズルの位置を決定し、使用するノズルの位置情報を取得する。具体的に「使用するノズルの位置情報」とは、改行方向における最も上流側のノズル端から数えて何番目のノズルから使用するかを示す情報である。また、「基準ノズル位置情報」とは、これから行う本走査の前の走査(前走査とする)時の改行方向下流側における印刷領域端部の位置情報である。本実施形態における基準ノズル位置情報は、改行誤差がない場合の改行方向における上流側の使用するノズル端位置の情報であり、例えば、本走査が図8(b)の第2走査の場合、基準ノズル位置情報は、符号802で示す位置の情報である。本例では、S702で取得された改行誤差である+42μmがノズル何ピッチ(分)に相当するかを導出し、+1.0ピッチとなる。尚、取得された改行誤差が、例えば+25.2μmの場合は、+0.6ピッチとなり、ノズル間隔と一致しない。このような場合、使用ノズルの位置をシフトすることにより補正を実施するため、例えば+0.6ピッチを+1.0ピッチと四捨五入する等、ノズルピッチ単位で位置情報を導出する。本実施形態では、改行誤差が発生していなければ、基準ノズル位置情報に基づいて、使用するノズルの位置は改行方向の上流側のノズル端から3番目のノズルとなる。しかし本例では、改行誤差が+1.0ピッチであるため、使用するノズルの位置は図8(b)中の符号801が示すように改行方向における上流側のノズル端から2番目のノズルとなる。
S704では、CPU201は、本走査で使用するノズルの数を決定する。本ステップで決定されるノズルの数とは、S703で決定されるノズルの位置から改行方向に沿って連続して配置されるノズルのうち、実際に使用するノズルの数を指す。つまり、本ステップで決定するノズルの数により、S703で決定されるノズルの位置から、改行方向の下流側に向かって何個のノズルを使用するかが分かる。本実施形態では、本走査の次の走査(次走査とする)のための移動時であって、改行方向に対して想定される最大改行誤差Embが発生した場合の、改行方向と逆方向の使用可能なノズルの端部の位置に隣接する印刷データを、少なくとも本走査で印刷する。つまり、S702で取得される改行誤差と、固定の移動量Dと、改行方向に対して想定される最大改行誤差Embとを足した値から、改行方向における上流側の予備吐ノズル分の長さを引いた値が、本走査で印刷する改行方向長さとなる。尚、本走査が図8(b)の第2走査の場合、S702で取得される改行誤差と、固定の移動量Dと、改行方向に対して想定される最大改行誤差Embとを足した値は、546(=42+420+84)μmとなる。従って、この値から予備吐ノズル分の長さ84μmを引いた値462μmが、本走査で印刷する改行方向長さとなる。462μmはノズル数に換算すると、図8(b)に示すようにノズル11個分となり、本走査で符号803の位置に到るまで印刷する。尚、本走査が最後の走査であった場合には、S703で決定されるノズルの位置から印刷領域の終端に対応する位置までのノズルの数を、本ステップで決定するノズル数としてもよい。
S705において、CPU201は、本走査に対応する印刷データを取得する。例えば、本走査が図8(b)の第2走査の場合、画像全体に対する600dpiの印刷データのうち、S703で決定されるノズル位置と、S704で決定されるノズル数とに対応する、11ライン分の印刷データを切り出す。これにより、本走査で必要な印刷データを取得する。
S706において、CPU201は、S705で取得した印刷データを用いて各ノズルの吐不吐を制御し、位置検出用センサ103によって取得される走査方向の位置情報に基づいて各色のインクを吐出することで印刷を行う。
S707において、CPU201は、次走査があるかを判定する。本ステップの判定結果が真の場合、S701に進む一方、該判定結果が偽の場合、一連の処理は終了する。
図8(c)は、図8(b)で説明したケースに対し、改行方向における上流側の端に予備ノズルを2つ加えたケースを示す。その他の条件は、図8(b)のケースと全く同じである。図8(c)のケースにおいても、少なくとも符号803の位置まで第2走査で印刷しなければ、走査間で連続した画像を形成できないことに変わりはない。但し、図8(c)に示すように、第2走査において、図8(b)のケースに対して+Y方向に2つのノズルを加えた符号804の位置まで余分に印刷しておいてもよい。その場合は、第3走査の際に実行するS703において、使用するノズル位置を改行方向に2個分ずらせばよい。また、第2走査の際に実行するS704において、使用するノズル数を2個増やせばよい。
本実施形態で示したように、前走査から本走査への移行に必要な記録装置の移動時の改行方向における改行誤差が大きいほど、本走査の印刷領域が大きくなる。そのため、補正処理の結果、本走査で走査する領域を印刷するために使用されるノズル数は多くなる。一方、前走査から本走査への移行に必要な記録装置の移動時の改行方向における改行誤差が小さいほど、或いは、当該移行に必要な記録装置の移動時における改行方向と逆方向の改行誤差が大きいほど、本走査の印刷領域が小さくなる。そのため、補正処理の結果、本走査で走査する領域を印刷するために使用されるノズル数は少なくなる。
<本実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態では、ノズル列におけるノズルの配列方向に沿って所定の予定量で記録装置を移動させる場合に、各走査で使用するノズル位置と、ノズル数とを適切に制御する。これにより、複数回走査を連続で行う場合であっても、走査間で連続した画像を記録可能となる。よって、走査間で発生するスジを抑制することが可能となる。
[第2実施形態]
第1実施形態では、位置検出用センサ103を用いて取得される実際の移動量D´に基づく補正を実行する。しかし、実際の移動量D´にセンサに起因する誤差(以降、センサ誤差と記載)が含まれる場合がある。その結果、センサ誤差に起因して走査間で記録できない領域が発生することで白スジが発生し、画質を劣化させる場合があった。
そこで本実施形態では、改行誤差がなく次走査に移行したときに走査間でノズルが重複する領域に対応する印刷データおいて、画像を形成しないラインがある場合には、そのラインに隣接し当該ラインに至るまでの印刷データを、本走査にて印刷する。尚、以下では、第1実施形態と同じ内容については説明を適宜省略し、第1実施形態と異なる内容を主に説明する。
<センサ誤差に起因する白スジの補正処理>
以下、本実施形態に係る、センサ誤差に起因する白スジの補正処理について、図9及び図10を用いて説明する。図9は、センサ誤差に起因する白スジを補正する処理のフローチャートである。図10は、本実施形態に係る、各走査における印刷領域、並びに、各走査で使用するノズル位置及びノズル数を説明するための図である。
図10に示すケースについて、第1走査の印刷領域には、図8(a)と同様に、全画素の画素値が固定値で塗りつぶされる画像が形成される一方、第2走査と第3走査との印刷領域には、図8(a)と異なり、文字のみの画像が形成される。また、図10(b)等のケースにおける第2走査の印刷領域中の斜線領域1001は、改行方向における文字間の印刷されない白紙領域である。また、図10では、説明を分かり易くするために、位置検出用センサ103で取得可能な改行誤差は無いものとする。
図10(a)は、改行誤差が発生しない場合の3走査分の印刷領域、並びに、各走査で使用するノズル位置及びノズル数を説明するための図である。
上述したように、位置検出用センサ103によって取得される実際の移動量D´にセンサ誤差が含まれる場合がある。この場合、実際には改行誤差は存在するにもかかわらず、位置情報センサ203で取得した改行誤差が0となる可能性がある。その結果、図10(b)に示すように、第2走査と第3走査との間でセンサ起因の誤差により印字されない領域1002が発生する。
図10(c)は、本実施形態に係る補正処理を適用した場合の印刷領域、並びに、各走査で使用するノズル位置及びノズル数を説明するための図である。
以下、本実施形態に係る白スジ補正処理の詳細について、図9及び図10(c)を用いて説明する。
S901において、CPU201は、改行誤差がない状態で次走査に移行したときに走査間でノズルが重複する領域に対応する印刷データおいて、画像を形成しないラインを検索し、当該ラインがあるか否かを判定する。画像を形成しないライン(以降、空白ラインと記載)は、画像形成時に、そのラインに対応するノズルがインクを吐出しないことによって生じる。
改行誤差がない状態で次走査に移行したときに走査間でノズルが重複する範囲は、図10(a)の符号1003で示す範囲であり、この範囲に対応する画像領域のライン数は2ラインとなる。これから第2走査を実行するにあたり、この2ラインの領域に対応する印刷データに基づき空白ラインを検索した場合、上側1ラインの領域1001が空白ラインとして検出される。ここで、本実施形態での印刷データとは、600dpiのRGB3チャンネルのビットマップ形式の画像データであるところ、上記の2ラインにおいて、ライン中の画素が全て白であった場合に空白ラインとして検出されるものとする。尚、本実施形態では、印刷データはRGBデータとしているが、各インク色(CMYK)のデータに分解されたデータでもよいし、各インク色のインクを打つか否かの2値データでもよい。
S703において、CPU201は、基準ノズルの位置情報と、S702で取得した改行誤差とに基づいて、本走査で使用するノズルの位置を決定する。尚、第1実施形態では、基準ノズル位置情報とは、改行誤差がない場合の改行方向における上流側の使用するノズル端位置の情報であり、基準ノズル位置は各走査において固定値であった。これに対し、本実施形態では後述するように、走査間でノズルが重複する範囲において空白ラインが検出され場合に、使用するノズル数が変更される。そのため、前走査のS704で得たノズル数に基づいて、本走査で使用する基準ノズル位置は変更される。例えば、第1実施形態では、第3走査における基準ノズル位置は、改行方向の上流側のノズル端から3番目のノズルの位置である。しかし、本実施形態では、第3走査における基準ノズル位置は、図10(c)の符号1005が示すように、改行方向の上流側のノズル端から1番目のノズルの位置となる。
S704において、CPU201は、本走査で使用するノズル数を決定する。第1実施形態では改行誤差がなければ、第2走査で図10(c)の符号1004が示す位置まで画像が形成される。この場合、改行方向の上流側のノズル端から3番目のノズルから12番目のノズルの計10ノズルが使用されて、画像が形成される。これに対し本実施形態では、S901で空白ラインが検出された場合、空白ラインの位置に隣接する画像領域の印刷データを本走査において印刷する。つまり、図10(c)の符号1005が示す位置まで本走査(本例では第2走査)で印刷されることになるため、使用するノズル数は改行方向の上流側のノズル端から3番目のノズルから10番目のノズルの計8ノズルとなる。また、S901で空白ラインが検出されて使用ノズル数が変更された場合、上述したように基準ノズル位置を変更する。尚、本実施形態では改行誤差がない例を示しているが、改行誤差がある場合も同様である。
<本実施形態の効果>
以上説明したように、改行誤差がなく次走査に移行したときに走査間でノズルが重複する領域に対応する印刷データおいて、画像を形成しないラインがある場合には、そのラインに隣接し当該ラインに至るまでの印刷データを、本走査にて印刷する。詳しくは、図10(d)に示すように、空白ラインの位置に隣接する印刷データを本走査たる第2走査で印刷する。このように印刷すると、走査間の印刷領域のうち少なくとも一方の端部が空白ラインとなり、本例では、第3走査の印刷領域の改行方向上流側端部が空白ラインとなっている。その結果、空白ラインとセンサ誤差により発生する白スジとが一体となるため、白スジの影響が軽減される。
尚、本実施形態では、空白ラインが1ラインの例を示した。しかし、複数の空白ラインを検出し、当該検出した複数の空白ラインの何れかに隣接する印刷データを本走査で印刷することでも、本実施形態と同様に白スジの影響を軽減することが可能である。
[第3実施形態]
第2実施形態では、空白ラインに隣接する印刷データまでを本走査で印刷する。これにより、センサ誤差に起因する白スジの影響は低減する。しかし、想定される最大改行誤差が小さくなる結果、この最大改行誤差より大きな改行誤差が発生した場合には画像が途切れるという課題がある。また、第1実施形態で、想定よりも大きな改行誤差が発生した場合も同様である。特に、ポータブルプリンタ等の人が操作するものは、想定しない大きな改行誤差が発生する場合がある。
そこで本実施形態では、空白ラインの位置よりも改行方向下流側に位置する画像形成対象の印刷データについては、次走査で印刷する。尚、以下では、第1実施形態又は第2実施形態と同じ内容については説明を適宜省略する。
図11は、本実施形態に係る、各走査の印刷領域、並びに、各走査で使用するノズル位置及びノズル数を説明するための図である。本実施形態に係る処理について、図11を用いて説明する。
図11(a)は、第2実施形態の図10(b)で示した状態に対して、改行誤差が+2.0ピッチで発生した場合の印刷結果を示す。尚、図11(a)は、説明を分かり易くするために、センサ誤差がない状態の模式図としている。図10(b)に示すように、改行誤差がない場合、空白ラインより改行方向下流側の領域の印刷時(第3走査時)に、当該空白ラインより改行方向下流側かつ改行方向で最も上流側のノズルから使用される。しかし、改行誤差が+2.0ピッチで発生した場合、図11(a)に示すように、第3走査において、誤差でずれた範囲を走査可能な予備ノズルがないために、この範囲1101の2ノズルに対応する印刷データを印刷することができない。その結果、範囲1101における画像が欠落することとなり白スジ1102が発生する。
以下、本実施形態に係る処理の詳細について、図11(b)を用いて説明する。
本実施形態の第3走査におけるS703において、基準ノズル位置として、改行方向上流側のノズル端から1番目のノズルの位置が決定され、また、改行誤差は前述の通り+2.0ピッチである。そのため、対応するノズル位置の有無を判定し、対応するノズル位置がない場合には、対応ノズルなしのフラグをONにすると同時に、基準ノズル位置は、改行方向上流側のノズル端から1番目のノズルの位置とする。
第3走査におけるS705において、CPU201は、印刷データを取得する。第1実施形態では、取得した印刷データのうち、使用するノズル位置及びノズル数に対応する印刷データを切り出すため、前述の誤差でずれた範囲1101の2ノズルに対応する印刷データを印刷することができない。これに対し本実施形態では、第3走査のS703で、対応ノズルなしのフラグがONにされた場合、画像全体の印刷データで印刷されていない領域の先頭位置をノズル位置と合わせて、使用ノズル数分の印刷データを第3走査で必要な印刷データとして取得する。そして、空白ラインの位置より改行方向下流側の印刷データを第3走査で印刷する。
また、S703において取得した改行誤差が+1.0ピッチ以上の場合、次走査で印刷する空白ラインの位置より改行方向下流側の印刷データにおける先頭ラインとしての空白ラインは、改行誤差の大きさに応じて削除してもよい。こうすると、改行方向の誤差による記録されない白スジを、印刷データの空白ラインに置き換えたことになり、所望の結果に近い印刷結果を得ることが可能となる。尚、本実施形態では改行誤差は+2.0ピッチであるため、空白ラインが1ライン又は2ラインの場合に、空白ラインを削除する。
これにより、図11(a)及び図11(b)に示すように、画像の一部が欠落することなく印刷することが可能となる。特に文字の場合には一部が欠落することによって読めなくなることも考えられるため、欠落せずに印刷することで情報を欠落させずに済む。
<本実施形態の効果>
本実施形態によれば、改行誤差が想定より大きい場合であっても、画像の一部が欠落することなく印刷することが可能となる。
[その他の実施形態]
上述の形態では、ノズル列の伸長方向と交差する走査方向として、当該伸長方向と垂直な方向を採用する例を示した。しかし、走査方向はノズル列の伸長方向と交差する方向であれば、必ずしも当該伸長方向と垂直でなくてもよい。垂直から少しずれていても、人間の視覚特性上その傾きが知覚できないのであれば全く問題ない。また、人間が知覚できるほど垂直方向からずれる場合は、例えばノズル列を有する記録ヘッド101が傾いて記録装置100本体に取り付けられている場合が考えられる。この場合、走査して印刷する印刷領域を形成できるように、ノズル列に含まれるノズル毎の吐出タイミングをずらす等の補正を実施すればよい。また、ノズル列の傾きに応じて、ノズルの配列方向への固定の移動量を調整し、使用ノズルの位置及び数を導出するためのノズル間の距離を変更することで、走査間の印刷領域が連続するように記録することが可能である。
尚、上述の形態では、手動走査式のハンドヘルド記録装置により印刷する例を示したが、本開示の思想を他の形態に適用可能である。例えば、本開示の思想をシリアルスキャン方式のプリンタにも適用可能である。具体的に説明すると、シリアルスキャン方式では、走査機構により記録ヘッドを走査させ、搬送機構により紙を搬送することで次の走査に移行するため、これらの機構に合わせるように、図8等に示した印刷領域とノズル位置とを変更すればよい。
本開示は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。尚、前述の実施形態の内容を適宜組み合わせて用いてもよい。
100 記録装置

Claims (12)

  1. 複数の吐出口が第1方向に沿って配列された吐出口列を有する記録ヘッドを当該第1方向と交差する第2方向に沿って走査しつつ、当該複数の吐出口の少なくとも一部からインクを吐出すること、及び、当該第2方向に沿った走査の完了後に、当該吐出口列を当該第1方向に所定の移動量だけ移動することを繰り返すことで、画像を記録していく記録装置であって、
    前記第1方向に移動したときの誤差として、実際の移動量と、前記所定の移動量との差分を導出する導出手段と、
    前記誤差に基づいて、前記吐出口列における使用吐出口の位置を決定する第1決定手段と、
    前記誤差に基づいて、前記吐出口列における使用吐出口の数を決定する第2決定手段と、
    を有することを特徴とする記録装置。
  2. 前記吐出口列の前記第1方向の長さをN、前記所定の移動量だけ移動する場合の前記第1方向に対して想定される最大の前記誤差をEmb、当該第1方向と逆方向に対して想定される最大の前記誤差をEmt、前記所定の移動量をDとすると、式(1)及び式(2)を満たす、
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
    Figure 2023020130000005
    Figure 2023020130000006
  3. 第1走査から第2走査に移行する場合、当該第1走査にて、少なくとも、当該第2走査における前記使用吐出口の位置に到るまでの印刷データに基づく記録が行われる、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 第1決定手段により決定される前記位置は、前記使用吐出口のうち前記第1方向において最も上流側の使用吐出口の位置である、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の記録装置。
  5. 第2決定手段により決定される前記数は、前記最も上流側の使用吐出口から前記第1方向に沿って連続して配列される吐出口であって、本走査でインクを吐出する可能性がある吐出口の数を意味する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  6. 第1走査と第2走査との間で、前記第1方向における前記吐出口が重複する範囲がある場合に、前記重複する範囲に対応する印刷データの空白ラインを検出する検出手段を更に有し、
    前記空白ラインが検出された場合に、前記第1走査にて、前記第1方向における前記空白ラインまでの印刷データに基づく記録が行われる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  7. 第1走査と第2走査との間で、前記第1方向における前記吐出口が重複する範囲がある場合に、前記重複する範囲に対応する印刷データの空白ラインを検出する検出手段を更に有し、
    前記空白ラインが検出された場合に、前記第2走査にて、前記第1方向における前記空白ラインより下流側の印刷データに基づく記録が行われる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  8. 前記記録装置の位置情報を取得する取得手段を更に有し、
    前記導出手段は、前記位置情報を用いることで前記差分を導出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の記録装置。
  9. 第1走査に移行する際の前記誤差が、該第1走査から第2走査に移行する際の前記誤差より大きい場合、前記第1走査における前記使用吐出口の数は、前記第2走査における前記使用吐出口の数より大きい、
    ことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の記録装置。
  10. ユーザーが手動で記録を行う、
    ことを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の記録装置。
  11. 複数の吐出口が第1方向に沿って配列された吐出口列を有する記録ヘッドを当該第1方向と交差する第2方向に沿って走査しつつ、当該複数の吐出口の少なくとも一部からインクを吐出すること、及び、当該第2方向に沿った走査の完了後に、当該吐出口列を当該第1方向に所定の移動量だけ移動することを繰り返すことで、画像を記録していく記録装置の制御方法であって、
    前記第1方向に移動したときの誤差として、実際の移動量と、前記所定の移動量との差分を導出するステップと、
    前記誤差に基づいて、前記吐出口列における使用吐出口の位置を決定するステップと、
    前記誤差に基づいて、前記吐出口列における使用吐出口の数を決定するステップと、
    を有することを特徴とする制御方法。
  12. コンピュータに請求項11に記載の方法を実行させるためのプログラム。
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