JP2009117718A - ダイシング用粘着シート - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体ウェハ、又は半導体ウェハのダイシングにより形成された半導体チップを貼り合わせた状態でも電気的な導通検査を行うことができ、その検査における半導体ウェハの変形(反り)や破損、裏面のキズやスクラッチの発生を防止することが可能なダイシング用粘着シート、及びそれを用いた半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】基材フィルム1上に粘着剤層3が設けられたダイシング用粘着シート10であって、前記粘着剤層3中には導電性粒子5が含まれ、前記基材フィルム1は導電性繊維からなり、粘着剤層3と基材フィルム1の間には電気的な導通経路が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】基材フィルム1上に粘着剤層3が設けられたダイシング用粘着シート10であって、前記粘着剤層3中には導電性粒子5が含まれ、前記基材フィルム1は導電性繊維からなり、粘着剤層3と基材フィルム1の間には電気的な導通経路が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、ダイシング用粘着シート及びそれを用いた半導体装置の製造方法に関する。本発明のダイシング用粘着シートは、半導体ウェハを貼り合わせた状態で導通検査及びダイシング工程を一貫して行うことが可能な粘着シートとして特に有用である。
従来、シリコン、ガリウム、砒素などを材料とする半導体ウェハは、大径の状態で製造された後、検査工程により半導体ウェハの導通検査が行われる。その後、半導体ウェハはダイシング用粘着シートに貼付され、ダイシング工程、洗浄工程、エキスパンド工程、ピックアップ工程、マウント工程の各工程が施される。前記ダイシング用粘着シートとしては、例えば、プラスチックフィルムからなる基材上にアクリル系粘着剤等からなる粘着剤層が塗布、形成されたものが挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、近年、ICカードなどの普及に伴って半導体ウェハの薄型化が進んでおり、その為、検査工程やダイシング用粘着シートへの貼り合せ工程において半導体ウェハが変形(反り)したり破損する問題がある。その結果、これらの工程において安定してハンドリングすることが難しくなっている。また、薄型の半導体ウェハを導通検査用のステージに載置する場合、ステージ上の異物やパーティクルなどにより半導体ウェハ裏面にキズやスクラッチが発生したり、半導体ウェハが破損(クラック)するなどの問題もある。
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、半導体ウェハ、又は半導体ウェハのダイシングにより形成された半導体チップを貼り合わせた状態でも電気的な導通検査を行うことができ、その検査における半導体ウェハの変形(反り)や破損、裏面のキズやスクラッチの発生を防止することが可能なダイシング用粘着シート、及びそれを用いた半導体装置の製造方法を提供することにある。
本願発明者等は、前記従来の問題点を解決すべく、ダイシング用粘着シート及びそれを用いた半導体装置の製造方法について検討した。その結果、導電性を有する基材フィルム及び粘着剤層を備えたダイシング用粘着シートを用いることにより、当該粘着シートに固定された状態で半導体ウェハ又は半導体チップの導通検査を行うことが可能になることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係るダイシング用粘着シートは、前記の課題を解決する為に、基材フィルム上に粘着剤層が設けられたダイシング用粘着シートであって、前記粘着剤層中には導電性粒子が含まれ、前記基材フィルムは導電性繊維からなり、粘着剤層と基材フィルムの間には電気的な導通経路が形成されていることを特徴とする。
前記構成のダイシング用粘着シートであると、粘着剤層中には導電性粒子が含まれていることから、面内の任意の方向や厚さ方向等に対し導電性を示すことができる。また、基材フィルムも導電性繊維からなるため、面内の任意の方向及び厚さ方向等に導電性を示す。これにより、粘着剤層と基材フィルムとの間で電気的な導通経路の形成が可能になる。
この様な構成のダイシング用粘着シートであると、半導体ウェハ、又はダイシングにより形成された半導体チップを固定(一時的な仮固定を含む。)した状態でも、導通性に関する検査を実施することが可能になる。すなわち、従来のダイシング用粘着シートであると、当該粘着シートを貼り合わせた状態で半導体ウェハの導通検査を行うことは想定されていないため、導通経路が確保されていない。その為、半導体ウェハの導通検査を行うことは困難であった。しかし、本発明のダイシング用粘着シートでは、基材フィルム及び粘着剤層は導電性を有しているため導通経路が確保されており、その結果、半導体ウェハを貼り合わせた状態での導通検査が可能となる。また、半導体ウェハのダイシングを行う場合、ダイシングは半導体ウェハだけでなく粘着剤層をも切断分離することがある。しかしそのような場合にも、本発明のダイシング用粘着シートは粘着剤層と基材フィルムとの間に電気的な導通経路が確保されているため、ダイシング後の半導体チップに対し導通検査が可能となる。
前記導電性粒子の含有量は、ベースポリマー100重量部に対し1〜500重量部の範囲内であることが好ましい。
前記粘着剤層の表面抵抗率は5Ω/□以下であることが好ましい。
前記基材フィルムの表面抵抗率は1Ω/□以下であることが好ましい。
また、前記構成においては、前記粘着剤層が放射線硬化型粘着剤層であることが好ましい。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、前記の課題を解決する為に、前記に記載のダイシング用粘着シートにおける前記粘着剤層上に、回路形成面とは反対側の面を貼り合わせ面として半導体ウェハを貼り合わせる工程と、前記半導体ウェハが固定された状態で、導通可能な検査ステージ上に前記ダイシング用粘着シートを載置し、前記半導体ウェハにおける回路形成面に一方の接続端子を当接すると共に、前記粘着剤層又は導通検査ステージに他方の接続端子を当接して電気的接続を図ることにより、前記半導体ウェハの導通検査をする工程と、前記半導体ウェハを回路形成面側からダイシングし、少なくとも前記基材フィルムの一部を残した状態で半導体チップを形成する工程と、前記半導体チップを前記ダイシング用粘着シートからピックアップする工程とを有することを特徴とする。
前記のダイシング用粘着シートにおいては、粘着剤層と基材フィルムとの間で電気的な導通経路が形成されていることから、半導体ウェハにダイシング用粘着シートを貼り付けた状態でも導通検査が可能になる。従来の検査工程では、半導体ウェハを直接検査ステージ上に載置して行っていたため、ステージ上に存在する異物やパーティクルなどにより半導体ウェハの裏面にキズやスクラッチが生じたり、半導体ウェハの破損(クラック)が生じていた。しかし、前記の方法であると、ダイシング用粘着シートに半導体ウェハが固定(一時的な仮固定を含む。)された状態で検査ステージ上に載置されるため、当該ダイシング用粘着シートが保護シートとしての機能も果たすことが可能になる。その結果、半導体ウェハの裏面にキズやスクラッチ、破損が発生するのを防止することができる。
また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、前記の課題を解決する為に、前記に記載のダイシング用粘着シートにおける前記粘着剤層上に、ダイシングリング及び回路形成面とは反対側の面を貼り合わせ面として半導体ウェハを貼り合わせる工程と、前記半導体ウェハを回路形成面側からダイシングし、少なくとも前記基材フィルムの一部を残した状態で半導体チップを形成する工程と、ダイシング直後の半導体チップがそれぞれ固定された状態で、導通可能な検査ステージ上に前記ダイシング用粘着シートを載置し、前記半導体チップにおける回路形成面に一方の接続端子を当接すると共に、前記粘着剤層、ダイシングリング又は導通検査ステージに他方の接続端子を当接して電気的接続を図ることにより、前記半導体チップの導通検査をする工程と、前記半導体チップを前記ダイシング用粘着シートからピックアップする工程とを有することを特徴とする。
前記のダイシング用粘着シートにおいては、粘着剤層と基材フィルムとの間で電気的な導通経路が形成されていることから、ダイシング直後の半導体チップに対し、その回路形成面に一方の接続端子を当接すると共に、粘着剤層、ダイシングリング又は導通検査ステージに他方の接続端子を当接して電気的接続を図ることにより、各々の半導体チップの導通検査が可能になる。その結果、ダイシング前の半導体ウェハに対する検査工程が不要となり、半導体ウェハの変形(反り)や破損の問題を回避することができる。
また、従来の検査工程では、半導体ウェハを直接検査ステージ上に載置して行っていたため、ステージ上に存在する異物やパーティクルなどにより半導体ウェハの裏面にキズやスクラッチが生じたり、半導体ウェハの破損(クラック)が生じていた。しかし、前記の方法であると、ダイシング用粘着シートに各半導体チップが固定(一時的な仮固定を含む。)された状態で検査ステージ上に載置されるため、当該ダイシング用粘着シートが保護シートとしての機能も果たすことが可能になる。その結果、裏面にキズやスクラッチのない半導体チップを製造することができる。
本発明は、前記に説明した手段により、以下に述べるような効果を奏する。
即ち、本発明のダイシング用粘着シートによれば、導電性繊維からなる基材フィルム上に、導電性粒子が含まれた粘着剤層が形成された構成であるので、半導体ウェハ又は半導体チップをダイシング用粘着シートに固定した状態で、導通検査を行うことができる。その結果、従来、導通検査で生じていた半導体ウェハの変形(反り)や破損の問題を回避することができ、また裏面にキズやスクラッチのない半導体ウェハ又は半導体チップをスループットを向上させて製造することができる。
即ち、本発明のダイシング用粘着シートによれば、導電性繊維からなる基材フィルム上に、導電性粒子が含まれた粘着剤層が形成された構成であるので、半導体ウェハ又は半導体チップをダイシング用粘着シートに固定した状態で、導通検査を行うことができる。その結果、従来、導通検査で生じていた半導体ウェハの変形(反り)や破損の問題を回避することができ、また裏面にキズやスクラッチのない半導体ウェハ又は半導体チップをスループットを向上させて製造することができる。
本発明の実施の形態について、図1を参照しながら以下に説明する。図1は、本実施の形態に係るダイシング用粘着シート(以下、「粘着シート」という。)を概略的に示す断面模式図である。但し、説明に不要な部分は省略し、また説明を容易にする為に拡大または縮小等して図示した部分がある。
図1に示すように、本発明に係る粘着シート10は、基材フィルム1上に粘着剤層3が設けられた構成である。
前記基材フィルム1は導電性繊維が公知の編み形状で形成された支持基材である。導電性繊維で編み込まれているため、厚み方向や面内の任意の方向に導通経路が形成され得る。従って、ダイシングにより基材フィルム1の一部が切断されても、種々の迂回した導通経路が形成されるため、導電性は常に確保されている。
導電性繊維の編み形状は特に限定されず、公知の編み形状が用いられる。例えば、メッシュタイプ、織布タイプ、不織布タイプなどが使用できる。これらのうち、基材フィルム1の開口度の観点よりメッシュタイプが好適である。ここで、開口度(%)とは繊維基材のオープニングエリアのことであり、下記式にて算出できる。
前記開口度は10〜90%の範囲内であることが好ましく、20〜70%の範囲内であることがより好ましい。開口度が10%未満であると、粘着剤層3が後述の放射線硬化型である場合、基材フィルム1側から照射する放射線の透過性が低下し過ぎる。その結果、粘着剤の硬化が不十分となる場合がある。その一方、開口度が90%を超えると、基材フィルム1に対する粘着剤層3の投錨性が低下し、半導体チップに粘着剤残りが生じやすい。尚、図2に基材フィルム1に於ける間隙面積割合と光透過率との関係を示す。間隙面積割合とは基材フィルム1の表面積に対する開口部分の占める割合を意味しており、光透過率とほぼ比例関係にあることが示されている。
導電性繊維としては、ポリエステル、ナイロン又はアクリルなどのプラスチック繊維の表面に、銅、ニッケル、アルミ、金若しくは銀などの金属、又はカーボンなどの導電層が形成されたものが挙げられる。また、銅やニッケル、アルミなどの金属で形成された金属繊維なども用いることができる。これらのうち導電性繊維のうち、軽量性、柔軟性、加工性(カット、打ち抜き)、ダイシング工程時のブレードの磨耗性などを考慮すると、プラスチック繊維に導電層が形成された導電性繊維が好適である。
基材フィルム1の厚さは特に限定されず、通常10〜300μm、好ましくは30〜200μm、特に好ましくは50〜150μmである。尚、基材フィルム1は所定の編み形状に導電性繊維が編み込まれた単層からなる基材である。その為、基材フィルム1の厚さは、導電性繊維の直径を種々変更することにより調節することが可能である。
基材フィルム1の導電性については導通検査が可能な範囲であれば特に限定されない。導通検査可能な範囲とは、具体的には、表面抵抗率が1Ω/□以下、好ましくは5×10−1Ω/□以下、特に好ましくは1×10−1Ω/□以下である。表面抵抗率が1Ω/□を超えると、面内での任意の方向における導電性が低下し、導通検査が困難になる場合がある。尚、下限値については、実用上の観点から1×10−4Ω/□以上であることが好ましい。また、体積抵抗率が1×10−1Ω・cm以下、好ましくは1×10−2Ω・cm以下、特に好ましくは1×10−3Ω・cm以下である。体積抵抗率が1×10−1Ω・cmを超えると、基材フィルム1を介して、導通検査ステージに導通させることが困難になり、導通検査に支障を来す場合がある。尚、下限値については、実用上の観点から1×10−7Ω・cm以上であることが好ましい。導電性評価は、三菱化学製Lorester MP MCP−T350を用いて、JIS K7194に準じて行い、基材フィルム1表面を測定することにより得られる。このとき、抵抗率補正係数RCFは4.532として、表面抵抗率及び体積抵抗率の算出を行う。また、体積抵抗率の算出においては、基材フィルム1の厚さを用いて算出した。
粘着剤層3は導電性粒子の含有により、少なくとも厚さ方向に対し電気的な導通が確保されていれば特に限定されない。粘着剤層3の導電性は、例えば、導電性粒子が相互に接触した状態で分散した構造となっていることにより得られる。但し、導電性粒子相互がある程度接近して分散した状態であっても、トンネル効果により導電性を発揮させることができる。
前記導電性粒子5の相互接触した状態は、少なくとも膜厚方向に対しなされていることにより当該方向での導電性を可能にする。その結果、ダイシングにより粘着剤層3が完全に切断分離されても基材フィルム1との間で電気的な導通経路の確保を可能にしている。尚、例えば、膜厚方向にのみ導電性を示す異方導電性とする場合には、粘着剤層3中の導電性粒子5が相互に離間した状態で分散させた後、所定の膜厚となる様に膜厚方向に圧縮させることにより厚み方向にのみ導電性粒子5が相互に接触した分散状態にすればよい。
粘着剤層3は、導通検査が可能な範囲で導電性を有していればよい。導通検査が可能な粘着シート10の導電性とは、具体的にはその表面における表面抵抗率が5Ω/□以下、好ましくは1Ω/□以下、特に好ましくは5×10−1Ω/□以下である。尚、下限値については、実用上の観点から1×10−3Ω/□以上であることが好ましい。また、粘着剤層3の体積抵抗率が1×10−1Ω・cm以下、好ましくは1×10−2Ω・cm以下、特に好ましくは1×10−3Ω・cm以下である。尚、下限値については、実用上の観点から1×10−5Ω・cm以上であることが好ましい。導電性評価は、三菱化学製Lorester MP MCP−T350を用いて、JIS K7194に準じて行い、粘着シート10の粘着剤表面を測定することにより得られる。このとき、抵抗率補正係数RCFは4.532として、表面抵抗率及び体積抵抗率の算出を行う。また、体積抵抗率の算出においては、粘着剤層3の厚さを用いて算出した。
導電性粒子5の含有量は、粘着剤層3を構成する後述のベースポリマー100重量部に対し1〜500重量部、好ましくは5〜500重量部、特に好ましくは10〜200重量部である。含有量が1重量部未満であると、導電性粒子5同士の相互接触が困難になり、導電性が低下する場合がある。その一方、含有量が500重量部を超えると、粘着剤層3に占める導電性粒子の割合が高くなり過ぎて粘着剤層3の粘着性が低下する場合がある。
本発明で用いられる導電性粒子5の種類としては特に限定されず、例えばニッケル、金、銀、銅、アルミ、半田、白金などの金属系粒子、ITO(インジウム・スズ酸化物)、ATI、酸化チタン、酸化スズ、酸化銅、酸化ニッケルなどの金属酸化物系粒子、ダイアモンド、カーボンブラック、カーボンチューブ、カーボンファイバーなどのカーボン系粒子、ポリスチレンなどのプラスチック粒子の表面に導電層を被覆した複合導電粒子などが挙げられる。また、これら導電性粒子5の形状も特に限定されず、球状、針状、繊維状、フレーク状、スパイク状、コイル状などが挙げられる。
更に、導電性粒子5の大きさとしては特に限定されないが、例えば粒径が100μm以下、好ましくは1nm〜100μm、特に好ましくは10nm〜50μmである。粒径が100μmを超える場合、粘着剤層3の膜厚のバラツキや表面凹凸が大きくなり、ダイシング性が低下する場合がある。尚、当該粒径は、BET法により測定した値である。
粘着剤層3の形成材料としては、(メタ)アクリル系ポリマーやゴム系ポリマーなどを含む公知の粘着剤を用いることができる。なかでも、半導体ウェハへの汚染性などの点から、アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤が好ましい。
(メタ)アクリル系ポリマーを形成するモノマー成分としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プルピル基、イソプルピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、テトラデシル基、ステアリル基、オクタデシル基、及びドデシル基などの炭素数30以下、好ましくは炭素数4〜18の直鎖又は分岐のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらアルキル(メタ)アクリレートは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記以外のモノマー成分としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、及びクロトン酸などのカルボキシル基含有モノマー、無水マレイン酸や無水イタコン酸などの酸無水物モノマー、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、及び(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシル基含有モノマー、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、及び(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸などのスルホン酸基含有モノマー、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートなどのリン酸基含有モノマーなどが挙げられる。これらモノマー成分は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、(メタ)アクリル系ポリマーの架橋処理等を目的に多官能モノマーなども必要に応じて共重合モノマー成分として用いることができる。
多官能モノマーとしては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、及びウレタン(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これら多官能モノマーは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
多官能モノマーの使用量は、粘着特性等の観点より全モノマー成分の30重量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは15重量%以下である。
(メタ)アクリル系ポリマーの調製は、例えば1種又は2種以上のモノマー成分を含む混合物を溶液重合方式、乳化重合方式、塊状重合方式、又は懸濁重合方式等の適宜な方式を適用して行うことができる。
重合開始剤としては、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキサイドなどの過酸化物系が挙げられる。単独で用いるのが望ましいが、還元剤と組み合わせてレドックス系重合開始剤として使用することもできる。還元剤としては、例えば、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、鉄、銅、コバルト塩などのイオン化の塩、トリエタノールアミン等のアミン類、アルドース、ケトース等の還元糖などを挙げることができる。また、アゾ化合物も好ましい重合開始剤であり、2,2’−アゾビス−2−メチルプロピオアミジン酸塩、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン酸塩、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド等を使用することができる。また、上記重合開始剤を2種以上併用して使用することも可能である。
反応温度は通常50〜85℃程度、反応時間は1〜8時間程度とされる。また、前記製造法のなかでも溶液重合法が好ましく、(メタ)アクリル系ポリマーの溶媒としては一般に酢酸エチル、トルエン等の極性溶剤が用いられる。溶液濃度は通常20〜80重量%程度とされる。
前記粘着剤には、ベースポリマーである(メタ)アクリル系ポリマーの数平均分子量を高めるため、架橋剤を適宜に加えることもできる。架橋剤としては、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂、無水化合物、ポリアミン、カルボキシル基含有ポリマーなどがあげられる。架橋剤を使用する場合、その使用量は引き剥がし粘着力が下がり過ぎないことを考慮し、一般的には、上記ベースポリマー100重量部に対して、0.01〜5重量部程度配合するのが好ましい。また粘着剤層3を形成する粘着剤には、必要により、前記成分のほかに、従来公知の各種の粘着付与剤、老化防止剤、充填剤、老化防止剤、着色剤等の慣用の添加剤を含有させることができる。
半導体チップからの剥離性を向上させるため、粘着剤は、紫外線、電子線等の放射線により硬化する放射線硬化型粘着剤とすることが好ましい。放射線硬化型の粘着剤を用いた場合には、放射線(例えば、紫外線)照射によって粘着剤層3の粘着力が低下するため、粘着剤層3に放射線を照射することによって、粘着シートの剥離を容易に行うことができる。なお、粘着剤として放射線硬化型粘着剤を用いる場合には、前記導電性繊維基材の開口度が10%以上であるものを用いることが好ましい。
放射線硬化型粘着剤としては、炭素−炭素二重結合等の放射線硬化性の官能基を有し、かつ粘着性を示すものを特に制限なく使用することができる。放射線硬化型粘着剤としては、例えば、前述の(メタ)アクリル系ポリマーに放射線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分を配合した放射線硬化性粘着剤が挙げられる。
配合する放射線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、及び1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
放射線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分の配合量は、特に制限されるものではないが、粘着性を考慮すると、粘着剤を構成する (メタ)アクリル系ポリマー等のベースポリマー100重量部に対して、5〜500重量部程度であることが好ましく、さらに好ましくは60〜150重量部程度である。
また、放射線硬化型粘着剤としては、ベースポリマーとして、炭素−炭素二重結合をポリマー側鎖または主鎖中もしくは主鎖末端に有するものを用いることもできる。このようなベースポリマーとしては、(メタ)アクリル系ポリマーを基本骨格とするものが好ましい。この場合においては、放射線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分を特に加えなくてもよく、その使用は任意である。
前記放射線硬化型粘着剤には、紫外線線等により硬化させる場合には光重合開始剤を含有させる。光重合開始剤としては、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ−α,α−メチルアセトフェノン、メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1などのアセトフェノン系化合物、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アニゾインメチルエーテルの如きベンゾインエーテル系化合物、2−メチル−2−ヒドロキシプロピルフェノンなどのα−ケトール系化合物、ベンジルジメチルケタールなどのケタール系化合物、2−ナフタレンスルホニルクロリドなどの芳香族スルホニルクロリド系化合物、1−フェノン−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシムなどの光活性オキシム系化合物、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系化合物、チオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソンなどのチオキサンソン系化合物、カンファーキノン、ハロゲン化ケトン、アシルホスフィノキシド及びアシルホスフォナートなどが挙げられる。
光重合開始剤の配合量は、粘着剤を構成する (メタ)アクリル系ポリマー等のベースポリマー100重量部に対して、0.1〜10重量部程度であることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜10重量部程度である。
また前記粘着剤層3の厚みは特に限定されず、従来のダイシング用粘着シートと同様であればよい。具体的には、1〜50μmであり、好ましくは3〜20μm、特に好ましくは5〜20μmである。厚みが1μm未満であると、粘着力が低下し、ダイシングの際の半導体チップの保持が不十分となりチップ飛びが発生する場合がある。その一方、厚みが50μmを超えると、粘着剤層3の導電性を確保するために導電性粒子の配合量を増量させる必要があり好ましくない場合がある。更に、半導体ウェハのダイシングの際に生じるが振動が大きくなり過ぎ、半導体チップの欠け(チッピング)が生じる場合がある。
また、粘着シート10は、前記粘着剤層3上にセパレータ7が設けられていることが好ましい。セパレータ7を設けることにより積層シート(粘着シート)をロール状にして加熱処理したり、保管することができる。また、粘着シート10を使用するまでの間、粘着剤層3の表面を埃等から保護することができる。
セパレータ7の構成材料としては、ポリエーテルエーテルケトン,ポリエーテルイミド、ポリアリレート,ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム,ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、及びポリカーボネートフィルム等のプラスチックフィルムなどが挙げられる。
セパレータ7の片面には粘着剤層3からの剥離性を高めるため、必要に応じてシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理等の剥離処理が施されていてもよい。また、必要に応じて、粘着シート10が環境紫外線によって反応してしまわないように、紫外線透過防止処理等が施されていてもよい。セパレータ7の厚みは、通常5〜200μmであり、好ましくは25〜100μm、さらに好ましくは38〜60μmである。
セパレータ7の粘着剤層3と接触していない表面は、梨地又は凹凸構造になっているものを用いることもできる。
粘着シート10は、例えばセパレータ7に粘着剤層3を形成した後、それらを基材フィルム1に貼り合せることにより製造できる。また、別途、基材フィルム1表面に、粘着剤溶液を直接塗布し、乾燥させて(必要に応じて加熱架橋させて)粘着剤層3を形成し、必要に応じてこの粘着剤層3の表面にセパレータ7を貼り合わせることでも製造できる。これら粘着剤層3は1層、又は2層以上積層してもよい。
粘着剤層3上にセパレータ7を設けた積層シートはロール状にして加熱処理することが好ましい。積層シートを加熱処理することにより、粘着剤の特性を安定化させることができる。加熱処理における温度は30〜60℃程度であり、処理時間は12〜100時間程度である。
粘着シート10は、シート状、ロ−ル状など、用途に応じて適宜な形状をとり得る。ウェハダイシング用途では、例えば、あらかじめ必要な形状に切断加工されたものが好適に用いられる。また、粘着シート10の外径サイズは、半導体ウェハの外径サイズよりも大きく、かつ、ダイシングリングの内径より小さくてもよい。
また、粘着剤層3の粘着力は、シリコンウェハに対する常温での粘着力(90度ピール値、剥離速度300mm/分)に基づいて、20N/20mm以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.001〜10N/20mm、特に好ましくは0.01〜8N/20mmである。尚、粘着剤層3の粘着力をシリコンミラーウェハを用いて規定しているのは、シリコンミラーウェハ表面の粗さの状態が一定程度平滑であること、ダイシング及びピックアップの対象である被加工物としての半導体ウェハ等と同質材料であることによる。また、測定温度23±3℃に於ける粘着力を基準としているのは、通常ピックアップが行われるのが室温(23℃)下であることによる。
粘着剤層3は、シリコンからなる半導体ウェハの貼着面に於ける表面有機物汚染増加量ΔCが5%以下となる剥離性を有していることが好ましい。粘着剤層3がその様な剥離性を有することにより、ピックアップ後の半導体チップに糊残りが生じるのを低減することができる。表面有機物汚染増加量ΔC(%)の値は、粘着シート10を半導体ウェハに23℃で貼り合わせ、半導体ウェハのダイシング後、ピックアップ直前に於いて23℃で粘着シート10を剥離したときの表面有機物汚染量の値C1(%)から、半導体ウェハの表面有機物汚染量の値C2(%)を差し引いた値である。また、粘着剤層3が放射線硬化型粘着剤を含み構成される場合、表面有機物汚染増加量ΔCは、放射線を照射した後に剥離したときの値を示す。
本発明の粘着シート10は、前記の通り、ピックアップ時の引き剥がし粘着力が低く制御され、または制御可能に設定されている。しかし、粘着力が低いと、前工程であるダイシングを行なう際、切断分離されたチップを保持することができず、ダイシング中にチップがダイシング用粘着シート10から剥離する(チップ飛びが発生する)可能性が高い。そのため、放射線照射により硬化して粘着力を低下することが可能な放射線硬化型粘着剤により粘着剤層3を形成し、ダイシング時にはある程度の粘着力を維持しながら、ダイシング工程の後には放射線照射によって、前記粘着力を低下できるものを用いるのが好ましい。また、同様の観点から、加熱により粘着力を低下することが可能な加熱発泡剥離型粘着剤により粘着剤層を形成することも好適である。このような場合には、ダイシング後に、加熱などの公知の操作を加え粘着力を低減してから、ピックアップすることができる。
次に、本発明に係る半導体装置の製造方法について説明する。本発明の半導体装置の製造方法は、半導体ウェハを粘着シート10の粘着剤層3上に貼り合わせるマウント工程と、半導体ウェハ又は半導体チップの検査工程と、半導体ウェハをダイシングするダイシング工程と、半導体チップをピックアップするピックアップ工程とを有する。本発明に係る粘着シート10は、前述の通り、半導体ウェハを貼り合わせた状態でも導通工程を行うことができる。従って、ダイシング工程前に半導体ウェハに対し導通検査工程を行ってもよく、ダイシング工程後に各半導体チップに対し導通検査工程を行ってもよい。尚、本発明の製造方法は、半導体ウェハの厚さが100μm未満、更には50μm未満である場合に好適に適用することができる。
前記マウント工程は、半導体ウェハの裏面(回路形成面とは反対側の面)と粘着剤層3側とが貼り合わせ面となる様に重ね合わせ、圧着ロール等の押圧手段により押圧しながら行う。また、加圧可能な容器(例えばオートクレーブ等)中で、半導体ウェハと粘着シート10を前記のように重ね、容器内を加圧することにより貼り付けることもできる。この際、押圧手段により押圧しながら貼り付けてもよい。また、真空チャンバー内で、前記と同様に貼り付けることもできる。貼り付けの際の貼り付け温度は何ら限定されないが、20〜80℃であることが好ましい。
ダイシング工程の前に半導体ウェハ9の導通検査を行う場合、当該半導体ウェハ9は粘着シート10を貼り合わせた状態で、導通検査ステージ13上に載置される(図3(a)参照)。次に、導通検査用端子のうち、一方を半導体ウェハ9の回路形成面(電極)15に当接し、他方の端子を粘着剤層3又は導通検査ステージ13に当接し、導通経路を確保する。その後、両端子間に所定の電圧を印加し、そのときの抵抗値より半導体ウェハ9に形成された回路の導通性を確認する。
前記ダイシング工程は、半導体ウェハ9を切断(ダイシング)して半導体チップを形成する工程である。ダイシングは、半導体ウェハの回路面側から常法に従い行われ、ブレードダイシング、レーザーダイシング、プラズマダイシング、又はブレーキング等の公知の方法を用いることができる。また切断方法としては、粘着シート10まで切り込みを行うフルカットと呼ばれる切断方式等を採用できる。本発明では、粘着シート10の基材フィルム1と粘着剤層3との間には導通経路が確保されているため、粘着剤層3を完全に切断し、基材フィルム1の一部が切断される場合でも、後述の半導体チップの導通検査工程を行うことができる。本工程で用いるダイシング装置としては特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。
ダイシング工程後に半導体チップ11の導通検査を行う場合、各半導体チップ11が粘着シート10に貼り合わされた状態のままで、導通検査ステージ13上に載置される(図3(b)参照)。次に、導通検査用端子のうち、一方を各半導体チップ11の回路形成面(電極)15に当接し、他方の端子を粘着剤層3、ダイシングリング17又は導通検査ステージ13に当接し、導通経路を確保する。その後、両端子間に所定の電圧を印加し、そのときの抵抗値より半導体チップ11の導通性を確認する。尚、ダイシング工程により粘着剤層3が完全に切断されている場合には、導通検査ステージ13に他の端子を当接する。粘着シート10は基材フィルム1と粘着剤層3との間に導通経路が確保された構造であるため、粘着剤層3が完全に切断され、基材フィルム1の一部まで切り込みがされていても、導通検査が可能となる。尚、ダイシングリング17としては、導電性を有するものが好ましい。
ピックアップ工程は、粘着シート10に接着固定された半導体チップ11を剥離する為に行う。ピックアップの方法としては特に限定されず、従来公知の種々の方法を採用できる。例えば、個々の半導体チップ11を粘着シート10側からニードルによって突き上げ、突き上げられた半導体チップ11をピックアップ装置によってピックアップする方法等が挙げられる。
ここで、放射線硬化型粘着剤層又は熱剥離型粘着剤層を有する粘着シート10を用いる場合には、粘着剤層3を放射線照射又は加熱処理してもよい。これにより粘着性を低下させ、ピックアップの容易化を図る。放射線硬化型の粘着剤層3の場合、放射線照射の際の照射強度、照射時間等の条件は特に限定されず、適宜必要に応じて設定すればよい。また、熱剥離型の粘着剤層3の場合、これを加熱すると、熱発泡性又は熱膨張性成分により粘着剤層3が膨張して、半導体チップ11との接着面積を著しく減少させることができる。これにより、半導体チップに対する粘着シート10の粘着力が低下し、半導体チップ11から粘着シート10の剥離が容易になる。その結果、半導体チップ11を損傷させることなくピックアップが可能となる。加熱処理を行う場合に於ける加熱温度、加熱時間等の加熱条件は特に限定されず、適宜必要に応じて設定すればよい。
以下に、この発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、この実施例に記載されている材料や配合量等は、特に限定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例に過ぎない。
(実施例1)
[基材フィルム]
基材フィルムとして、セーレン(株)製導電性繊維基材(商品名SUI−40−20047、厚み82μm、メッシュタイプ、開口度40%)を使用した。また、本基材フィルムの表面抵抗率は6.6×10−2Ω/□、体積抵抗率は5.3×10−4Ω・cmであった。
[基材フィルム]
基材フィルムとして、セーレン(株)製導電性繊維基材(商品名SUI−40−20047、厚み82μm、メッシュタイプ、開口度40%)を使用した。また、本基材フィルムの表面抵抗率は6.6×10−2Ω/□、体積抵抗率は5.3×10−4Ω・cmであった。
[粘着剤の調製]
メチルアクリレート70重量部、ブチルアクリレート30重量部、及びアクリル酸5重量部を酢酸エチル中で共重合させて数平均分子量80万のアクリル系ポリマーを含む溶液を得た。当該溶液に、1分子中に不飽和結合を6つ含むウレタンオリゴマー(商品名[紫光UV−1700B]、日本合成(株)製)50重量部、光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」,チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)3重量部、及びポリイソシアネート化合物(商品名「コロネートL」、日本ポリウレタン社製)1.5重量部を加えて、紫外線硬化型粘着剤溶液を得た。この粘着剤溶液に導電性粒子としてインコスペシャルプロダクツ製ニッケルパウダー(商品名タイプ123、スパイク状、粒径3〜7μmφ)10重量部を加え、導電性粘着剤溶液を作製した。
メチルアクリレート70重量部、ブチルアクリレート30重量部、及びアクリル酸5重量部を酢酸エチル中で共重合させて数平均分子量80万のアクリル系ポリマーを含む溶液を得た。当該溶液に、1分子中に不飽和結合を6つ含むウレタンオリゴマー(商品名[紫光UV−1700B]、日本合成(株)製)50重量部、光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」,チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)3重量部、及びポリイソシアネート化合物(商品名「コロネートL」、日本ポリウレタン社製)1.5重量部を加えて、紫外線硬化型粘着剤溶液を得た。この粘着剤溶液に導電性粒子としてインコスペシャルプロダクツ製ニッケルパウダー(商品名タイプ123、スパイク状、粒径3〜7μmφ)10重量部を加え、導電性粘着剤溶液を作製した。
[ダイシング用粘着シートの作製]
上記で調製した導電性粘着剤溶液を、離型処理された厚さ50μmのポリエステル製セパレータの離型処理面に塗布し、80℃で10分間加熱架橋して、厚さ10μmの紫外線硬化型粘着剤層を形成した。ついで、該粘着剤層を導電性繊維基材に貼り合せ、紫外線硬化型のダイシング用粘着シートを作製した。
上記で調製した導電性粘着剤溶液を、離型処理された厚さ50μmのポリエステル製セパレータの離型処理面に塗布し、80℃で10分間加熱架橋して、厚さ10μmの紫外線硬化型粘着剤層を形成した。ついで、該粘着剤層を導電性繊維基材に貼り合せ、紫外線硬化型のダイシング用粘着シートを作製した。
(実施例2)
本実施例においては、導電性粒子の含有量を50重量部に代えたこと以外は、前記実施例1と同様にして本実施例に係るダイシング用粘着シートを作製した。
本実施例においては、導電性粒子の含有量を50重量部に代えたこと以外は、前記実施例1と同様にして本実施例に係るダイシング用粘着シートを作製した。
(実施例3)
本実施例においては、導電性粒子の含有量を500重量部に代えたこと以外は、前記実施例1と同様にして本実施例に係るダイシング用粘着シートを作製した。
本実施例においては、導電性粒子の含有量を500重量部に代えたこと以外は、前記実施例1と同様にして本実施例に係るダイシング用粘着シートを作製した。
(実施例4)
本実施例においては、導電性粒子として10重量部のニッケルパウダーに代えて、1重量部の御国色素製カーボンブラック(商品名MHIブラック#273)を用いたこと以外は、前記実施例1と同様にして本実施例に係るダイシング用粘着シートを作製した。
本実施例においては、導電性粒子として10重量部のニッケルパウダーに代えて、1重量部の御国色素製カーボンブラック(商品名MHIブラック#273)を用いたこと以外は、前記実施例1と同様にして本実施例に係るダイシング用粘着シートを作製した。
(参考例1)
本参考例においては、導電性粒子の含有量を1000重量部に代えたこと以外は、前記実施例1と同様にして本参考例に係るダイシング用粘着シートを作製した。
本参考例においては、導電性粒子の含有量を1000重量部に代えたこと以外は、前記実施例1と同様にして本参考例に係るダイシング用粘着シートを作製した。
(比較例1)
本比較例においては、導電性粒子を用いなかったこと以外は、前記実施例1と同様にして本比較例に係るダイシング用粘着シートを作製した。
本比較例においては、導電性粒子を用いなかったこと以外は、前記実施例1と同様にして本比較例に係るダイシング用粘着シートを作製した。
(比較例2)
本比較例においては、基材フィルムとして東レ(株)製ポリエステルフィルム(商品名ルミラーS10、厚み50μm)を使用したこと以外は、前記実施例1と同様にして本比較例に係るダイシング用粘着シートを作製した。尚、本比較例における基材フィルムの表面抵抗率、及び体積抵抗率はともに測定オーバーであった。
本比較例においては、基材フィルムとして東レ(株)製ポリエステルフィルム(商品名ルミラーS10、厚み50μm)を使用したこと以外は、前記実施例1と同様にして本比較例に係るダイシング用粘着シートを作製した。尚、本比較例における基材フィルムの表面抵抗率、及び体積抵抗率はともに測定オーバーであった。
(比較例3)
本比較例においては、基材フィルムとして東レ加工(株)製アルミ蒸着ポリエステルフィルム(商品名メタルミーTS、厚み50μm)を使用したこと以外は、前記実施例1と同様にして本比較例に係るダイシング用粘着シートを作製した。尚、本比較例における基材フィルムの表面抵抗率は1.5Ω/□、体積抵抗率は7.3×10−3Ω・cmであった。また、後述のダイシング工程では、基材フィルムのAl蒸着層も切断した。
本比較例においては、基材フィルムとして東レ加工(株)製アルミ蒸着ポリエステルフィルム(商品名メタルミーTS、厚み50μm)を使用したこと以外は、前記実施例1と同様にして本比較例に係るダイシング用粘着シートを作製した。尚、本比較例における基材フィルムの表面抵抗率は1.5Ω/□、体積抵抗率は7.3×10−3Ω・cmであった。また、後述のダイシング工程では、基材フィルムのAl蒸着層も切断した。
(比較例4)
本比較例においては、基材フィルムとして(株)日鉱マテリアルズ製圧延銅箔(厚み50μm)を使用したこと以外は、前記実施例1と同様にして本比較例に係るダイシング用粘着シートを作製した。尚、本比較例における基材フィルムの表面抵抗率は6.4×10−3Ω/□、体積抵抗率は1.8×10−6Ω・cmであった。
本比較例においては、基材フィルムとして(株)日鉱マテリアルズ製圧延銅箔(厚み50μm)を使用したこと以外は、前記実施例1と同様にして本比較例に係るダイシング用粘着シートを作製した。尚、本比較例における基材フィルムの表面抵抗率は6.4×10−3Ω/□、体積抵抗率は1.8×10−6Ω・cmであった。
(数平均分子量の測定)
合成したアクリル系ポリマーの数平均分子量は以下の方法で測定した。アクリル系ポリマーをTHFに0.1wt%で溶解させて、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いてポリスチレン換算により数平均分子量を測定した。詳しい測定条件は以下の通りである。
GPC装置:東ソー製、HLC−8120GPC
カラム:東ソー製、(GMHHR−H)+(GMHHR−H)+(G2000HHR)
流量:0.8ml/min
濃度:0.1wt%
注入量:100μl
カラム温度:40℃
溶離液:THF
合成したアクリル系ポリマーの数平均分子量は以下の方法で測定した。アクリル系ポリマーをTHFに0.1wt%で溶解させて、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いてポリスチレン換算により数平均分子量を測定した。詳しい測定条件は以下の通りである。
GPC装置:東ソー製、HLC−8120GPC
カラム:東ソー製、(GMHHR−H)+(GMHHR−H)+(G2000HHR)
流量:0.8ml/min
濃度:0.1wt%
注入量:100μl
カラム温度:40℃
溶離液:THF
(導電性)
実施例、及び比較例で得られたダイシング用粘着シートに対しセパレータを剥離し、ダイシング処理前後での粘着剤表面の導電性を評価した。ダイシング処理は粘着シート単体で行い、すべての粘着シートにおいてそれぞれ基材フィルムがその厚さの1/2の深さまで切り込まれるよう条件を設定した。導電性評価は、三菱化学製Lorester MP MCP−T350を用いて、JIS K7194に準じて行い、粘着シートにおける粘着剤層の表面抵抗率及び体積抵抗率を求めた。尚、抵抗率補正係数RCFは4.532として、表面抵抗率及び体積抵抗率の算出を行った。
実施例、及び比較例で得られたダイシング用粘着シートに対しセパレータを剥離し、ダイシング処理前後での粘着剤表面の導電性を評価した。ダイシング処理は粘着シート単体で行い、すべての粘着シートにおいてそれぞれ基材フィルムがその厚さの1/2の深さまで切り込まれるよう条件を設定した。導電性評価は、三菱化学製Lorester MP MCP−T350を用いて、JIS K7194に準じて行い、粘着シートにおける粘着剤層の表面抵抗率及び体積抵抗率を求めた。尚、抵抗率補正係数RCFは4.532として、表面抵抗率及び体積抵抗率の算出を行った。
(引き剥がし粘着力)
実施例、及び比較例で得られたダイシング用粘着シートを、20mm幅で短冊状に切断し、23±3℃(室温)でシリコンミラーウェハ面(信越半導体株式会社製;CZN<100>2.5−3.5(4インチ))に貼付けた。次に、室温雰囲気下で30分間静置した後、23±3℃の恒温室で90°引き剥がし粘着力を測定した(剥離点移動速度300mm/sec)。また、シート裏面から窒素雰囲気下で紫外線を照射(1500mJ/cm2 )し、同様に23±3℃の恒温室で、90°引き剥がし粘着力を測定した。
実施例、及び比較例で得られたダイシング用粘着シートを、20mm幅で短冊状に切断し、23±3℃(室温)でシリコンミラーウェハ面(信越半導体株式会社製;CZN<100>2.5−3.5(4インチ))に貼付けた。次に、室温雰囲気下で30分間静置した後、23±3℃の恒温室で90°引き剥がし粘着力を測定した(剥離点移動速度300mm/sec)。また、シート裏面から窒素雰囲気下で紫外線を照射(1500mJ/cm2 )し、同様に23±3℃の恒温室で、90°引き剥がし粘着力を測定した。
(ダイシング評価)
実施例、及び比較例で得られたダイシング用粘着シートに、裏面研削された厚さ100μmの半導体ウェハ(6インチ)を温度23±3℃でマウントした後、以下の条件でダイシングした。ダイシング時のチップ飛び、ダイシング後のチップの欠けや割れの発生の有無を評価した。評価は、20個の半導体チップのうち、一つでもチップ飛び、チップの欠けや割れが発生した場合を×とし、発生しなかった場合を○とした。
実施例、及び比較例で得られたダイシング用粘着シートに、裏面研削された厚さ100μmの半導体ウェハ(6インチ)を温度23±3℃でマウントした後、以下の条件でダイシングした。ダイシング時のチップ飛び、ダイシング後のチップの欠けや割れの発生の有無を評価した。評価は、20個の半導体チップのうち、一つでもチップ飛び、チップの欠けや割れが発生した場合を×とし、発生しなかった場合を○とした。
[ダイシング条件]
ダイサー:DISCO社製、DFD−651ブレード:DISCO社製、27HECCブレード回転数:35000rpm、ダイシング速度:50mm/sec、ダイシングサイズ:10mm×10mm
ダイサー:DISCO社製、DFD−651ブレード:DISCO社製、27HECCブレード回転数:35000rpm、ダイシング速度:50mm/sec、ダイシングサイズ:10mm×10mm
ダイシングの切断深さは、基材フィルムの一部が切断される程度まで行った。比較例3の粘着シートにおいては、基材フィルムにおけるAl蒸着層が切断される程度まで行った。
(結果)
下記表1から分かる通り、各実施例1〜4の粘着シートにおいては何れも粘着剤層の表面抵抗率が5Ω/□以下であり、体積抵抗率が1×10−1Ω・cm以下であった。即ち、各実施例に係る粘着シートは何れも基材フィルムとの間に導通経路が形成されており、ダイシング工程の前後で導通検査が可能であることが確認された。更に、実施例1〜4の粘着シートではダイシングの際のチップ飛び、チップの欠けや割れは発生せず、極めて良好なダイシング性を示した。
下記表1から分かる通り、各実施例1〜4の粘着シートにおいては何れも粘着剤層の表面抵抗率が5Ω/□以下であり、体積抵抗率が1×10−1Ω・cm以下であった。即ち、各実施例に係る粘着シートは何れも基材フィルムとの間に導通経路が形成されており、ダイシング工程の前後で導通検査が可能であることが確認された。更に、実施例1〜4の粘着シートではダイシングの際のチップ飛び、チップの欠けや割れは発生せず、極めて良好なダイシング性を示した。
その一方、比較例1の粘着シートでは粘着剤層が導電性を有しておらず、比較例2の粘着シートでは基材フィルムが導電性を有していなかったので、表面抵抗率及び体積抵抗率は何れも測定オーバーであった。その結果、これらの粘着シートではこれを貼り付けた状態で半導体ウェハ又は半導体チップの導通検査を行うことはできなかった。比較例3の粘着シートにおいては、Al蒸着層がダイシングにより切断されたため、ダイシング後の導通経路は確保できなかった。また、比較例4の粘着シートにおいては、ダイシングの際、及びダイシング後において基材フィルムが破断した為、何れも評価できなかった。
1 基材フィルム
3 粘着剤層
5 導電性粒子
7 セパレータ
9 半導体ウェハ
10 ダイシング用粘着シート
11 半導体チップ
13 導通検査ステージ
15 回路形成面
17 ダイシングリング
3 粘着剤層
5 導電性粒子
7 セパレータ
9 半導体ウェハ
10 ダイシング用粘着シート
11 半導体チップ
13 導通検査ステージ
15 回路形成面
17 ダイシングリング
Claims (7)
- 基材フィルム上に粘着剤層が設けられたダイシング用粘着シートであって、
前記粘着剤層中には導電性粒子が含まれ、前記基材フィルムは導電性繊維からなり、粘着剤層と基材フィルムの間には電気的な導通経路が形成されていることを特徴とするダイシング用粘着シート。 - 前記導電性粒子の含有量は、ベースポリマー100重量部に対し1〜500重量部の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のダイシング用粘着シート。
- 前記粘着剤層の表面抵抗率は5Ω/□以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のダイシング用粘着シート。
- 前記基材フィルムの表面抵抗率は1Ω/□以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のダイシング用粘着シート。
- 前記粘着剤層が放射線硬化型粘着剤層であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のダイシング用粘着シート。
- 請求項1〜5の何れか1項に記載のダイシング用粘着シートにおける前記粘着剤層上に、回路形成面とは反対側の面を貼り合わせ面として半導体ウェハを貼り合わせる工程と、
前記半導体ウェハが固定された状態で、導通可能な検査ステージ上に前記ダイシング用粘着シートを載置し、前記半導体ウェハにおける回路形成面に一方の接続端子を当接すると共に、前記粘着剤層又は導通検査ステージに他方の接続端子を当接して電気的接続を図ることにより、前記半導体ウェハの導通検査をする工程と、
前記半導体ウェハを回路形成面側からダイシングし、少なくとも前記基材フィルムの一部を残した状態で半導体チップを形成する工程と、
前記半導体チップを前記ダイシング用粘着シートからピックアップする工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1〜5の何れか1項に記載のダイシング用粘着シートにおける前記粘着剤層上に、ダイシングリング及び回路形成面とは反対側の面を貼り合わせ面として半導体ウェハを貼り合わせる工程と、
前記半導体ウェハを回路形成面側からダイシングし、少なくとも前記基材フィルムの一部を残した状態で半導体チップを形成する工程と、
ダイシング直後の半導体チップがそれぞれ固定された状態で、導通可能な検査ステージ上に前記ダイシング用粘着シートを載置し、前記半導体チップにおける回路形成面に一方の接続端子を当接すると共に、前記粘着剤層、ダイシングリング又は導通検査ステージに他方の接続端子を当接して電気的接続を図ることにより、前記半導体チップの導通検査をする工程と、
前記半導体チップを前記ダイシング用粘着シートからピックアップする工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007291254A JP2009117718A (ja) | 2007-11-08 | 2007-11-08 | ダイシング用粘着シート |
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