JP2009114788A - 扉の開閉機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】別途ダンパー装置を設けることなく、扉が開き始めに急激に開くのを防止できる。扉の操作性がよい。
【解決手段】収納装置本体3の開口部4に係止部5を有する係止具6を回動自在に設ける。開口部4に設けた扉9に閉じた時に係止部5に係止する被係止部8を設ける。係止具6に電気錠14と係合する第2係止部18を設ける。電気錠14が第2係止部18の係止を解除した際に係止部5を収納装置本体3外側に突出するように回動させて扉9を開く駆動部10を設ける。駆動部10が扉9を開ける力を加えている時に扉9が勢いよく開くことを防止する調整手段19を設ける。調整手段19は、係止部5が収納装置本体3中側から収納装置1外側に軸を中心に回動して係止を解除している時に被係止部8が係止部5の先端に設けた引掛け部20に引っ掛った後に被係止部8が離脱するように構成してある。
【選択図】図1

Description

本発明は、扉の開閉機構に関するものである。
従来から、収納装置の開口部に開閉自在に取付けた扉を電気錠で施錠するものにおいて、電気錠の開錠をすると同時に扉を自動的に開くようにしたものが知られている。しかしながら、扉が急に勢いよく自動的に開くと、人に衝突したりして危険である。
そこで、電気錠を開錠すると同時に扉を自動的に開くようにしたものにおいて、扉の開放速度を緩やかにするようにしたものが特許文献1により知られている。
この特許文献1に示された従来例は、収納装置の主体を構成する収納装置本体の開口部の縁部に係止部を有する係止具を回動自在に設け、係止部に電気錠と係合する第2係止部を設け、電気錠が第2係止部の係止を解除した際に前記係止部を収納装置本体中側から収納装置本体外側に対して回動させて扉を自動的に開くようにするための捩じりコイルスプリングを設け、捩じりコイルスプリングの弾性力で自動的に開放される扉の開放速度をダンパー装置の作用で緩やかにするようになっている。
上記特許文献1に示された従来例にあっては、ダンパー装置を設ける必要があって、部品点数が増すと共に、電気錠の施錠を解除して、扉が捩じりコイルスプリングの弾性力で自動的に開放される際に、ダンパー装置の作用で扉が緩やかに開放されるようになっているので、電気錠の施錠を解除しても扉が急激に開かず、扉付近にいる人に扉が急激に衝突したりしないが、扉が捩じりコイルスプリングのばね力で全開状態となるまで、ダンパー装置が作用し続けることになり、全開までに時間がかかり、また、扉が全開位置までダンパー装置の作用で緩やかに開くため、扉がふらふらといった感じで開くため安っぽいものとなるという問題がある。
特開平08−260785号公報
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、電気錠を開錠した時に扉に開く力を作用して開き始めに扉が自動的に開くようにしたものにおいて、別途ダンパー装置を設けることなく簡単な構成で、扉が開き始めに急激に開くのを防止でき、また、減速した後は、手で手早く扉を開くことができ、操作性がよい扉の開閉機構を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明に係る扉の開閉機構は、収納装置本体3と、収納装置本体3の開口部4の縁部に設けた係止部5を有する回動自在な係止具6と、前記開口部4の縁部に枢支部7により回動自在に連結されて前記開口部4を遮蔽自在とした扉9と、扉9に設けられ扉9を閉じた時に前記係止部5に係止する被係止部8とを備えた収納装置1であって、前記係止具6に電気錠14と係合する第2係止部18を設け、電気錠14が第2係止部18の係止を解除した際に前記係止部5を収納装置本体3中側から収納装置本体3外側に対して回動させて扉9を開くようにするための駆動部10を設け、駆動部10が扉9を開ける力を加えている時に扉9が勢いよく開くことを防止する調整手段19を設け、該調整手段19は、係止部5が収納装置本体3中側から収納装置1外側に軸を中心に回動して係止を解除している時に被係止部8が係止部5の先端に設けた引掛け部20に引っ掛った後に被係止部8が離脱するように構成してあることを特徴とするものである。
このような構成とすることで、電気錠14が開錠して電気錠14が第2係止部18の係止を解除すると、駆動部10により係止具6が回動して係止部5が収納装置本体3中側から収納装置本体3外側に対して回動して扉9が開くのであるが、この時、調整手段19により扉9が係止具6の回動で開き始めに自動的に開く際に勢いよく開くのが防止されることになる。しかも、係止部5の先端に引掛け部20を設けるという簡単な構成で調整手段19を構成できる。また、被係止部8が係止部5の先端に設けた引掛け部20から離脱した後は、係止具6が扉9を開く作用をせず、したがって、被係止部8が引掛け部20から離脱した後は、扉9を手で手早く開くことができる。
本発明は、上記のように、係止部が収納装置本体中側から収納装置外側に軸を中心に回動して係止を解除している時に被係止部が係止部の先端に設けた引掛け部に引っ掛った後に被係止部が離脱するように構成してあるので、電気錠を開錠した時に扉に開く力を作用して開き始めに扉が自動的に開くようにしたものにおいて、別途ダンパー装置を設けることなく簡単な構成で、扉が開き始めに急激に開かないようにでき、これにより扉付近にいる人に衝突することがなくて、安全であり、また、係止部の先端に設けた引掛け部にいったん引っ掛って、被係止部が離脱した後は、手で手早く扉を開くことができ、操作性がよいものである。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
収納装置1の主体を構成する収納装置本体3には開口部4が設けてあり、この開口部4には開閉自在に扉9が取付けてある。扉9は一端部が収納装置本体3の開口部4の縁部(一側縁部)に枢支部7により回動自在に連結してあり、この扉9の他端部(枢支部7と反対側の端部)の裏面側には被係止部8が設けてある。実施形態では扉9の裏面から突出する一対の突片29の先端間に被係止棒8aを架設することで被係止部8を構成してある。
収納装置本体3の開口部4の上記扉9を取付けている枢支部7と反対側の縁部(他側縁部)には図5に示すような錠機構ハウジング21が、図1、図2、図3のように取付けてある。該錠機構ハウジング21内には係止具6が回動自在に取付けてあると共に電気錠14が取付けてある。
係止具6は、一端部にU字状部22が設けてあって該U字状部22が上記扉9に設けた被係止部8の被係止棒8aを嵌め込んで係止するための係止部5となっており、また、係止具6の中央部を軸13で錠機構ハウジング21に回動自在に軸支してあり、更に、係止具6の他端部に凹状をした第2係止部18が設けてある。
係止具6の一端部の係止部5を構成するU字状部22は、U字状の対向する側片部22a、22bのうち一方の側片部22aが他方の側片部22bよりも長くて先端側に突出しており、側片部22aの先端部の側片部22bの先端よりも突出した部分が導入・導出部23となっている。導入・導出部23の先端にはU字状部22の開口側に向けて突部11が突設してあり、突部11の内側が調整手段19を構成する引掛け部20となり、突部11の外側がガイド部28となっている。
上記突部11は添付図面に示す実施形態では突出先端程細くなる略三角形状をしており、突部11の内側の引掛け部20は突出先端程外側となるように傾斜しており、また、突部11の外側のガイド部28は突出先端程内側となるように傾斜している。導入・導出部2と引掛け部20とのなす角度は鈍角となっている。
ここで、突部11の突出先端と、U字状部22の他方の側片部22bの内側先端との間の距離をMとし、被係止棒8aの径をNとすると、図4(b)のようにM=N+αの関係となっている。
係止具6にはばね10aが取付けてあり、係止具6の先端部を収納装置本体3の開口部4よりも外方に突出させるように回動するばね力を付与してある。錠機構ハウジング21には回動防止部30が設けてあり、ばね10aにより係止具6の先端部を収納装置本体3の外に突出させると所定傾斜姿勢で係止具6が回動防止部30に当ってそれ以上回動することなく、所定傾斜姿勢を保つようになっている。この係止具6の先端部が収納装置本体3の外に突出して回動防止部30に当っている所定傾斜姿勢において、上記側片部22aの先端部の導入・導出部23の先端に突設した突部11のガイド部28がちょうど扉9に設けた被係止棒8aの上部と同じ高さ位置となるように設定してあり、扉9を閉じると被係止棒8aの上部がガイド部28に当たって、ガイド部28を上に押し上げながら進み、導入・導出部23に当たり、更に、扉9を閉じる方向に回動することで、被係止棒8aが導入・導出部23に当たって押すことで係止具6を回動して起立すると共に、被係止棒8aが導入・導出部23にガイドされてU字状部22の開口からU字状部22の溝奥側に向けて被係止棒8aがはめ込まれ、図1のように係止されるようになっている。
電気錠14は電磁ソレノイドにより構成してあり、電磁ソレノイドのプランジャーの端部に先端に傾斜面を設けたロック棒14aが設けてある。先端にロック棒14aを設けたプランジャーは軸方向にばね(図示せず)により突出方向のばね力が付勢してあり、電磁ソレノイドに通電することで、ばねに抗して先端にロック棒14aを設けたプランジャーが後退するようになっており、通電が停止されるとばね力によりプランジャーが突出するようになっている。
そして、係止具6が収納装置本体3内に後退して起立姿勢になると、ロック棒14aが先端の傾斜面にガイドされて第2係止部18に係止して収納装置本体3の開口部4を扉9で閉塞した状態で施錠されることになる。
一方、電気錠14に通電することで電磁ソレノイドのプランジャーが後退、つまりロック棒14aが後退して第2係止部18との係止が解除されると、ばね10aのばね力で係止具6が回動して係止具6の先端部が収納装置本体3の開口部4よりも外方に突出するようになっている。
このように、駆動部10であるばね10aにより先端部が収納装置本体3の開口部4よりも外方に突出するように係止具6が回動すると、U字状部22が回動してU字状部22内に嵌め込まれて係止されていた被係止棒8aが回動する側片部22aにより外方向に押されながらU字状部22の開口側に向けて前方(外方)に向けて移動し、更に、該被係止棒8aが側片部22aの先端部の導入・導出部23により押されることで前方(外方)に勢いよく導出されて扉9を勢いよく開こうとするが、この時、図4(a)のように被係止棒8aが導入・導出部23の先端に設けた調整手段19を構成する引掛け部20に当って勢いが減じられ、これにより駆動部10が扉9を開ける力を加えている時に扉9が勢いよく開くことが防止されることになる。
ここで、駆動部10による係止具6の回動力や、引掛け部20の傾斜角度(引掛け部20と導入・導出部23とのなす角度)や、引掛け部20の突出長さ等を任意に設定することで、被係止棒8aが引掛け部20に当って勢いを減じられると同時に傾斜した引掛け部20に沿って前方(外方)に移動することで、図4(b)のように引掛け部20を上方向に押し上げるように若干回動させ、勢いが減じられた状態で図4(c)のように引掛け部20を乗り越えて前方(外方)にゆっくりと移動して扉9をゆっくりと開くようにしたり、あるいは被係止棒8aが引掛け部20に当って勢いが減じられて被係止棒8aが引掛け部20に当った図4(a)の状態のままで停止するようにしてもよい。
前者においては、勢いが減じられた状態で被係止棒8aが引掛け部20を乗り越えた後は、駆動部10であるばね10aの力が扉9に作用せず、したがって、被係止棒8aが引掛け部20を乗り越えた後は、調整手段19や駆動部10とは無関係に扉9を手で掴んで軽い操作で素早く全開できる。
また、後者においては、被係止棒8aが引掛け部20に当って停止している状態で、扉9を手で掴んで全開位置まで開くことができる。被係止棒8aが引掛け部20に当って停止している図4(a)の状態で、扉9を手で掴んで開くと、図4(b)のように被係止棒8aが引掛け部20を上に押し上げることで乗り越えて図4(c)のように前方(外方)に移動するので、そのまま素早く全開操作ができる。この場合も被係止棒8aが引掛け部20を乗り越えた後は、駆動部10であるばね10aの力が扉9に作用せず、被係止棒8aが引掛け部20を乗り越えた後は、調整手段19や駆動部10とは無関係に扉9を手で掴んで軽い操作で素早く全開できる。
そして、いずれの場合も、電気錠14が開錠して電気錠14による第2係止部18の係止を解除した際に、扉9が開く力を駆動部10により付与するようにしたものにおいて、調整手段19により扉9が係止具6の回動で開き始めに自動的に開く際に勢いよく開くのが防止でき、扉9が開き始めに急激に開いて扉9付近にいる人に衝突するということがないようにできる。
また、従来のように別途ダンパー装置を設ける必要がないので、構成が簡略化できることになる。
上記構成の収納装置1は縦方向、あるいは横方向、あるいは縦方向及び横方向に複数並べ配置されることで集合収納装置2を構成するようになっている。
収納装置1としては一例を挙げれば郵便入れがある。以下、収納装置1を郵便入れの例で説明する。
図6至図8は集合収納装置2の例で、本実施形態においては、図8に示すように収納ボックス40内を上下に仕切り43により複数に仕切って、一つの収納ボックス40に複数の収納装置本体3を形成した例であり、収納ボックス40の各収納装置本体3に対応する部位には郵便物投入口42が設け、また、各収納装置本体3の開口部4にそれぞれ扉9を取付け、また、各収納装置本体3にそれぞれ係止具6、電気錠14、保持部12を設けた錠機構ハウジング21が取付けて郵便入れとなる収納装置1を構成してある。つまり、図6乃至図8の実施形態では一つの収納ボックス40に郵便入れである複数の収納装置1を形成した例であって、集合住宅のロビーなどに設置される。
図6、図7の実施形態では上記収納ボックス40を縦方向、横方向に複数個並べて集合収納装置2を構成してあり、更に、この実施形態では縦方向に複数並べた収納ボックス40はそれぞれ宅配ボックス41の上に載設してある。
上記上下に並べた収納ボックス40のうち下部の収納ボックス40の複数の扉9のうちの一つには認証部15が設けてあり、集合住宅の各戸毎に与えられる半導体メモリを備える非接触ICカードからなる認証媒体、あるいは携帯電話機に内蔵した半導体メモリを用いた非接触ICカードと同様に用いることができる認証媒体を、認証部15に近づける又は接触させることで、認証媒体に登録された情報が、あらかじめ登録されている情報と規定の関係を満たすか否かの照合を行い、照合結果が合格であれば認証して該認証された該当する収納ボックス40の電気錠14の開錠を行うにように制御部(図示せず)により制御するようになっている。
上記のように1箇所に設けた認証部15で複数の収納装置1の電気錠14の中から近づけた認証媒体に対応する電気錠14を選んで認証を行うと、複数の電気錠14の中から該当する電気錠14が開錠され、駆動部10により係止具6が回動して係止部5が収納装置本体3中側から収納装置本体3外側に対して回動して扉9が勢いよく開こうとするが、上記のように、調整手段19により扉9が係止具6の回動で開き始めに自動的に開く際に勢いよく開くのが防止されるので、複数の収納装置1を並べた集合収納装置2において、上記扉9が開くのに気付かない第3者が集合収納装置2の前にいたとしても、複数ある扉9のうち任意の扉9が不意に急激に開いて、上記第3者に当るというおそれがなく、特に、子供の場合、扉9の近くに頭が位置する場合があるが、本発明においてはこのような場合でも子供の頭部に扉9が当るという危険性がない。
なお、上記実施形態では収納ボックス40内を仕切り43で仕切って複数の収納装置本体3を形成した例を示したが、それぞれ別体の収納装置1を並べたものであってもよい。
本発明の一実施形態の扉を閉じて被係止部を係止部に係止している状態の一部破断した断面図である。 同上の扉を開く際に開き始めに被係止棒が引掛け部に当って外に飛び出す勢いが減じられた状態を示す一部破断した断面図である。 同上の扉を開く際に開き始めに被係止棒が引掛け部の先端を越えた状態を示す一部破断した断面図である。 (a)は同上の扉を開く際に開き始めに被係止棒が引掛け部に当って外に飛び出す勢いが減じられた状態を示す説明図であり、(b)は被係止棒が引掛け部の先端を越えようとしている状態の説明図であり、(c)は被係止棒が引掛け部の先端を越えて外に出ている状態の説明図である。 同上の錠機構ハウジングの斜視図である。 複数の収納装置を並べて構成した集合収納装置を示す斜視図である。 (a)は同上の正面図であり、(b)は同上の背面図である。 同上の収納装置を複数備えた収納ボックスにおいて、一つの収納装置の扉少し開いて開く勢いを減じられた状態を示す斜視図である。
符号の説明
1 収納装置
2 集合収納装置
3 収納装置本体
4 開口部
5 係止部
6 係止具
7 枢支部
8 被係止部
9 扉
10 駆動部
14 電気錠
18 第2係止部
19 調整手段
20 引掛け部

Claims (1)

  1. 収納装置本体と、収納装置本体の開口部の縁部に設けた係止部を有する回動自在な係止具と、前記開口部の縁部に枢支部により回動自在に連結されて前記開口部を遮蔽自在とした扉と、扉に設けられ扉を閉じた時に前記係止部に係止する被係止部とを備えた収納装置であって、前記係止具に電気錠と係合する第2係止部を設け、電気錠が第2係止部の係止を解除した際に前記係止部を収納装置本体中側から収納装置本体外側に対して回動させて扉を開くようにするための駆動部を設け、駆動部が扉を開ける力を加えている時に扉が勢いよく開くことを防止する調整手段を設け、該調整手段は、係止部が収納装置本体中側から収納装置外側に軸を中心に回動して係止を解除している時に被係止部が係止部の先端に設けた引掛け部に引っ掛った後に被係止部が離脱するように構成してあることを特徴とする扉の開閉機構。
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