JP2009114381A - (メタ)アクリル酸エステル樹脂 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来使用ないし提案されている2−アルキルアダマンチル(メタ)アクリレートよりもさらに高い酸解離性能を有する酸解離性(メタ)アクリレートモノマーを共重合成分とし、アルカリ不溶性または難溶性であるが、酸の作用によって優れた応答性でアルカリ可溶性となる(メタ)アクリル酸エステル樹脂を提供する。
【解決手段】一般式(1)で表される構造単位を含む(メタ)アクリル酸エステル樹脂。
Figure 2009114381

【選択図】なし

Description

本発明は、KrFエキシマレーザーあるいはArFエキシマレーザー等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線の如き各種の放射線を使用する微細加工に有用な化学増幅型レジスト成分として好適に使用することができる(メタ)アクリル酸エステル樹脂に関わる。
近年、半導体製造プロセスにおいては、半導体パターンのピッチが極めて微細化しており、そのため、半導体用レジスト材料も該微細化に適応したものを用いることが必要となっている。
このような微細化に適応した半導体用レジスト材料としては、種々の化合物が提案されているが、微細パターンの形成には、薄膜を形成した被処理基板上をレジストで被覆し、選択露光を行った後に現像してレジストパターンを作製し、これをマスクとしてドライエッチングを行い、その後前記レジストを除去することにより所望のパターンを得るリソグラフィ技術の使用が必須である。
そして当初、これに使用する露光光源としては、紫外線が使用されていたが、パターンが微細化されるのに伴い、より波長の短い遠紫外線や電子線、X線等が使用されるようになってきた。
特に近年においては、波長193nmのArFレーザーを用いたリソグラフィ技術に対応した高解像性、かつ高感度で、優れた耐ドライエッチング性を有するレジスト材料が要求されている。
さらにArFレーザーによる微細加工技術においては、従来のドライ露光に加えて光源と被露光部との間に液状物質を介在させることによって、さらに細線化が可能となる液浸露光の開発も進んでおり、ますます細線化を指向した材料の開発が必要となってきている。
こういった技術開発の動向から、次世代の半導体におけるライン・アンド・スペース(L&S)の要求は30nm、あるいはそれ以下とも予想されている。
ArFレーザーを用いたリソグラフィーに使用される樹脂は、酸によりその一部が脱離してアルカリ可溶性機能を発現する酸脱離性基を有するモノマー(酸解離性モノマー)と、基板等への密着性を高める機能を付与するモノマー(基板密着性モノマー)、および必要に応じてその他の機能を付与するモノマー(共重合を均一に行わせるための中間極性モノマーや、光酸発生剤の拡散を抑制するモノマーなど)とを基本として、各種モノマーを組み合わせて重合して得られる共重合体によって構成されている。このうち、酸解離性モノマーとしては、ドライエッチング耐性が高いことからアダマンタン骨格を含む化合物(例えば特許文献1参照)、特にアルキルアダマンチルエステルを原料として得られる重合物が現在の主流として開発、利用され(例えば特許文献2参照)、さらにはその重要性から、原料のアルキルアダマンチルエステルの製造法についての改良もなされている(例えば特許文献3参照)。
アルキルアダマンチルエステルモノマーの具体的な構造としては、置換基の位置および種類の異なる種々のものが知られているが、解像度、ドライエッチング耐性等の点から、半導体用レジスト樹脂材料用としては、2−アルキル−2−アダマンチル(メタ)アクリレートを重合させたものが優れているとして広く利用されている。(非特許文献1および非特許文献2参照)。
しかしながら、最近の強い細線化指向に応えるためには、現在提案されている酸解離性モノマーでは、その酸解離性能が十分ではなく、その改良が望まれる。即ち、レジスト用樹脂としての重合物を構成する酸解離性モノマー構造単位の酸解離性が十分でないと、露光時に共存させなければならない光酸発生剤の必要量が多くなり、これに伴い副次的な酸発生剤の拡散によるパターンの倒れや精度の低下、パターン壁のラフネスの増加、などの問題が生じる。
従って、今後のさらなるパターンの細線化の要求に対応するためには、現在提案されている酸解離性モノマーよりさらに酸解離性能が向上したモノマーおよびそれを用いた新しい重合物の開発が必須となる。
特開平 4−39665号公報 特開平 9−73173号公報 特開平10−182552号公報 "フォトポリマー科学技術雑誌(Journal of Photopolymer Science and Technology)"フォトポリマー懇話会1996年,Vol.9,No.3,p.475−488. "フォトポリマー科学技術雑誌(Journal of Photopolymer Science and Technology)"フォトポリマー懇話会1996年,Vol.9,No.4,p.590−522.
本発明は上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、従来使用ないし提案されている2−アルキルアダマンチル(メタ)アクリレートよりもさらに高い酸解離性能を有する酸解離性(メタ)アクリレートモノマーを共重合成分とし、アルカリ不溶性または難溶性であるが、酸の作用によって優れた応答性でアルカリ可溶性となる(メタ)アクリル酸エステル樹脂を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記一般式(1)で表される構造単位が、著しく高い酸解離性能を有することを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
[1] 少なくとも下記一般式(1)で表される構造単位を含む(メタ)アクリル酸エステル樹脂。
Figure 2009114381
(一般式(1)において、Rは、水素原子またはメチル基であり、2つのRは下記(1)〜(3)のいずれかであり、Rは、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体の基である。
(1) 2つのRは、それぞれ独立に、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体の基である。
(2) 2つのRのうちの一方は、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体の基であり、他方は炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である。
(3) 2つのRが相互に結合し、これらが結合している炭素原子と共に炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体の基を形成する。)
[2] 更に、基板密着性モノマー構造単位および/または酸拡散防止モノマー構造単位を含む[1]に記載の(メタ)アクリル酸エステル樹脂。
[3] 基板密着性モノマー構造単位が、少なくとも下記一般式(2a)〜(2f)のいずれかで表される構造単位を含む[2]に記載の(メタ)アクリル酸エステル樹脂。
Figure 2009114381
(一般式(2a)〜(2f)において、Rは水素原子またはメチル基を表す。
一般式(2a)、(2b)、(2e)において、R12、R13、R14、R15、R22、R23、R24、R25、R51、R52は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜8の直鎖状、分岐状、もしくは環状の炭化水素基である。
一般式(2e)において、mは0または1である。)
[4] 酸拡散防止モノマー構造単位が、少なくとも下記一般式(3a)〜(3c)のいずれかで表される構造単位を含む[2]または[3]に記載の(メタ)アクリル酸エステル樹脂。
Figure 2009114381
(一般式(3a)〜(3c)において、Rは水素原子またはメチル基を表す。
一般式(3b)において、mは0または1である。
一般式(3c)において、aは0〜2の整数であり、bは1〜3の整数であり、cは1〜2の整数であり、a+b≧2である。)
[5] 一般式(1)において、2つのRが相互に結合し、これらが結合している炭素原子と共に、下記構造式(4a)〜(4e)のいずれかで表される基を形成している[1]ないし[4]のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸エステル樹脂。
Figure 2009114381
[6] レジスト用樹脂である[1]ないし[5]のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸エステル樹脂。
上記一般式(1)で表される(メタ)アクリレートモノマー単位は、酸解離性能に優れ、少量の酸の存在で一部が脱離してアルカリ可溶性機能を発現する。
従って、このような構造単位を含む本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂によれば、感放射線性レジスト組成物の樹脂成分として有用な、酸の作用によって容易にアルカリ可溶性となる、アルカリ不溶性または難溶性の樹脂が提供される。
このような高い酸解離性を有する本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂を用いて製造されたフォトレジスト組成物は、高い酸解離性を有するために、感放射線性酸発生剤の使用量の大幅な削減;露光時間の大幅な短縮;ポストエクスポージャーベーキング(PEB)条件(温度、加熱時間)の大幅な温和化が可能となり、高度に細線化された緻密なパターンの形成が可能となる。
以下、本発明について実施形態や例示物を示して説明するが、本発明は以下の実施形態や例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施することができる。
[(メタ)アクリル酸エステル樹脂の構成成分とその組成]
本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂は、少なくとも下記一般式(1)で表される酸解離性モノマー構造単位を含み、好ましくは更に、基板密着用モノマー構造単位および/または酸拡散防止モノマー構造単位を含み、より好ましくは一般式(1)で表される酸解離性モノマー構造単位と基板密着用モノマー構造単位と酸拡散防止モノマー構造単位とを含む。
Figure 2009114381
(一般式(1)において、Rは、水素原子またはメチル基であり、2つのRは下記(1)〜(3)のいずれかであり、Rは、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体の基である。
(1) 2つのRは、それぞれ独立に、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体の基である。
(2) 2つのRのうちの一方は、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体の基であり、他方は炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である。
(3) 2つのRが相互に結合し、これらが結合している炭素原子と共に炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体の基を形成する。)
なお、本発明において、「誘導体の基」とは、基本となる骨格が同一で、その骨格上に任意の置換基がある基を意味し、例えば、「脂環式炭化水素基の誘導体の基」とは、脂環式炭化水素基に任意の置換基がある基をさす。
また、本発明において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリルおよび/またはメタクリル」を意味し、「(メタ)アクリレート」は「アクリレートおよび/またはメタクリレート」を意味する。
本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂は、一般式(1)で表される構造単位を繰り返し単位として、1種のみ含むものであっても良く、2種以上を含むものであっても良い。
また、一般式(1)で表される構造単位の他に更に基板密着用モノマー構造単位を含む場合、1種の基板密着用モノマー構造単位のみを含んでいても良く、2種以上の基板密着用モノマー構造単位を含んでいても良い。更に、酸拡散防止モノマー構造単位を含む場合においても、1種の酸拡散防止モノマー構造単位のみを含んでいても良く、2種以上の酸拡散防止モノマー構造単位を含んでいても良い。
<一般式(1)で表される構造単位>
(R
上記一般式(1)において、Rは水素原子またはメチル基を表す。中でも、Rはメチル基であることが、モノマーの安定性の点で優れているので、モノマーの保存安定性が求められる場合には好ましい。
(R
一般式(1)におけるRは、下記(1)〜(3)のいずれかであり、特に下記(3)のように、2つのRが互いに結合して環構造を形成している場合が、酸解離性能が高まる傾向にあるので好ましい。
(1) 2つのRは、それぞれ独立に、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体の基である。
(2) 2つのRのうちの一方は、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体の基であり、他方は炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である。
(3) 2つのRが相互に結合し、これらが結合している炭素原子と共に炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体の基を形成する。
2つのR2のいずれか一方または双方が、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基である場合、該脂環式炭化水素基の具体例を挙げるならば、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチル基、ビシクロ[4.2.1]ノニル基、トリシクロ[3.3.1.13,7]デシル基(アダマンチル基)、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデシル基などが例示できる。
また、2つのRのいずれか一方が炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である場合、該アルキル基の具体例を挙げるならば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−アミル基、イソアミル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基などが例示できる。
また、2つのR2が相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基を形成する場合、当該脂環式炭化水素基の具体例を挙げるならば、シクロブチリデン基、シクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基、シクロヘプチリデン基、シクロオクチリデン基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチリデン基、ビシクロ[2.2.2]オクチリデン基、ビシクロ[4.2.1]ノニリデン基、トリシクロ[3.3.1.13,7]デシリデン基(アダマンチリデン基)、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデシリデン基などが例示できる。
特に、これらの2価の脂環式炭化水素基の中でも、下記構造式(4a)〜(4e)で表されるものが、レジストとしたときの特性や原料の入手性の点でより好ましい。
Figure 2009114381
(R
一般式(1)におけるRは、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体の基である。
が、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体の基である場合、その脂環式炭化水素基としては、Rの脂環式炭化水素基として例示したものと同様なものが挙げられる。
は炭素数1〜4、特に炭素数1〜3のアルキル基であることが好ましく、具体的にはメチル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、i−ブチル基、n−ブチル基が挙げられる。
(好適構造)
一般式(1)の構造において、より好ましい構造としては、Rが水素原子またはメチル基であり、2つのR2が相互に結合して、これらが結合している炭素原子と共にシクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基、シクロヘプチリデン基、シクロオクチリデン基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチリデン基、ビシクロ[2.2.2]オクチリデン基、ビシクロ[4.2.1]ノニリデン基、トリシクロ[3.3.1.13,7]デシリデン基(アダマンチリデン基)、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデシリデン基を形成し、Rがメチル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、i−ブチル基、またはn−ブチル基であるものである。
さらに好ましい構造は、一般式(1)の構造において、Rが水素原子またはメチル基であり、2つのR2が相互に結合して、これらが結合している炭素原子と共にシクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチリデン基、ビシクロ[2.2.2]オクチリデン基、トリシクロ[3.3.1.13,7]デシリデン基(アダマンチリデン基)、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデシリデン基を形成し、Rがメチル基、エチル基、i−プロピル基、またはn−プロピル基であるものである。
(構造上の特徴)
上記一般式(1)に示す構造単位を含む樹脂が高い酸解離性を有する理由は、この構造単位の特徴にある。すなわち、一般式(1)に示す様に、カルボン酸エステル部位のβ位炭素(−C(=O)O−C(R −)にアルコキシ基:O−Rが結合しているという構造上の特徴に起因する。この位置に電子供与性の強いアルコキシ基が存在することにより、カルボキシ基が脱離した際に生成する3級カルボカチオン中間体がアルコキシ基の電子供与性により安定化される。従って、カルボキシ基の脱離が起こりやすくなり、高い酸解離性を示すと考えられる。実際に、この部分が、アルコキシ基ではなく、アルコキシ基より電子供与性の低い置換基、例えば、従来、一般的に酸解離性基として用いられているモノマーの場合に導入されているメチル基などのアルキル基である場合には、本発明の構造よりはるかに低い酸解離性能しか示さない。
また、特に、2つのRが相互に結合して環を形成している場合には、さらに酸解離性能が高まるという特徴がある。これは、直鎖構造に比較してRが環構造を形成しているとエステル結合部分に構造的なひずみがかかっているのに対して、エステルが脱離した際の熱力学的な安定性増加の程度が大きいためと考えられている。
<基板密着用モノマー構造単位>
本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂は、好ましくは基板密着用モノマー構造単位を含み、この基板密着用モノマー構造単位は、少なくとも下記一般式(2a)〜(2f)のいずれかで表される構造単位の1種または2種以上を繰り返し単位として含むことが好ましい。
Figure 2009114381
(一般式(2a)〜(2f)において、Rは水素原子またはメチル基を表す。
一般式(2a)、(2b)、(2e)において、R12、R13、R14、R15、R22、R23、R24、R25、R51、R52は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜8の直鎖状、分岐状、もしくは環状の炭化水素基である。
一般式(2e)において、mは0または1である。)
基板密着用モノマー構造単位の繰り返し単位の具体例としては、次のようなものが挙げられる。
2−オキソ−3−フラニル(メタ)クリレート単位(一般式(2a)において、R12〜R15が全て水素原子であるもの)
2−オキソ−5−フラニル(メタ)クリレート単位(一般式(2b)において、R22〜R25が全て水素原子であるもの)
テトラヒドロ−4−メチル−2−オキソ−2H−ピラン−4−イル(メタ)クリレート単位(一般式(2c))
ヘキサヒドロ−2−オキソ−3,5−メタノ−2H−シクロペンタ〔b〕フラン−6−イルメタクリレート単位(一般式(2d))
オクタヒドロ−1−オキソ−4,7−メタノイソベンゾフラン−5−イル(メタ)クリレート単位(一般式(2e)において、R51,R52が水素原子で、m=0であるもの)
7−オキソ−6−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタ−4−イル(メタ)クリレート単位(一般式(2f))
これらのうち、特にRがメチル基であるメタクリレート単位が好ましく、中でも原料の入手性や合成の容易さ、レジスト樹脂としたときの性能の良さから、2−オキソ−3−フラニルメタクリレート単位、2−オキソ−3−フラニルメタクリレート単位、オクタヒドロ−1−オキソ−4,7−メタノイソベンゾフラン−5−イルメタクリレート単位が好ましい。
これらの構造単位は、レジスト樹脂においては、シリコンウエハーに対する樹脂の密着性を高める機能があるとされ、基板密着用モノマー構造単位として機能する。
<酸拡散防止モノマー構造単位>
本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂は、好ましくは酸拡散防止モノマー構造単位を含み、この酸拡散防止モノマー構造単位は、少なくとも下記一般式(3a)〜(3c)のいずれかで表される構造単位の1種または2種以上を繰り返し単位として含んでいることが好ましい。
Figure 2009114381
(一般式(3a)〜(3c)において、Rは水素原子またはメチル基を表す。
一般式(3b)において、mは0または1である。
一般式(3c)において、aは0〜2の整数であり、bは1〜3の整数であり、cは1〜2の整数であり、a+b≧2である。)
酸拡散防止モノマー構造単位の好ましい繰り返し単位の具体例としては、次のようなものが挙げられる。
3−ヒドロキシトリシクロ〔3.3.1.13,7〕デカン−1−イル(メタ)クリレート単位(一般式(3a))
テトラヒドロ−4−ヒドロキシ−3−フラニル(メタ)クリレート(一般式(3c)において、a=1、b=2、c=1であるもの)
中でも原料の入手性や合成の容易さ、レジスト樹脂としたときの性能の良さから、3−ヒドロキシトリシクロ〔3.3.1.13,7〕デカン−1−イル(メタ)クリレート単位(3−ヒドロキシアダマンチル(メタ)アクリレート構造単位)(一般式(3a))が好ましい。
これらの構造単位は、レジスト樹脂とした際に、光照射により発生した酸の拡散防止に機能するとされ、酸拡散防止モノマー構造単位として機能する。
<構造単位組成>
本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂は、特に、一般式(1)で表される構造単位の1種または2種以上と、基板密着用モノマー構造単位、特に前記一般式(2a)〜(2f)のいずれかで表される構造単位の1種または2種以上と、酸拡散防止モノマー構造単位、特に前記一般式(3a)〜(3c)のいずれかで表される構造単位の1種または2種以上とをそれぞれ繰り返し単位として含むことが好ましく、この場合において、本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂中の各構造単位の好適な含有モル比は、組み合わされる各構造単位の種類によっても異なり、一概には言えないが、通常、(一般式(1)で表される構造単位):(基板密着用モノマー構造単位と酸拡散防止モノマー構造単位との合計)が、モル比で1:9〜9:1の範囲、好ましくは2:8〜8:2の範囲、より好ましくは3:7〜7:3の範囲である。
また、基板密着用モノマー構造単位と酸拡散防止モノマー構造単位とのモル比は1:9〜9:1の範囲、好ましくは2:8〜8:2の範囲、より好ましくは3:7〜7:3の範囲である。
上記範囲よりも一般式(1)で表される構造単位が少ないと、(メタ)アクリル酸エステル樹脂の酸解離性能が不十分であり、本発明の目的を達成し得ない。上記範囲よりも一般式(1)で表される構造単位が多いと、相対的に基板密着用モノマー構造単位および酸拡散防止モノマー構造単位の割合が少なくなって、樹脂の基板密着性や酸拡散防止機能が損なわれる場合がある。
また、基板密着用モノマー構造単位と酸拡散防止モノマー構造単位とのモル比において、上記範囲を外れると、基板密着用モノマー構造単位と酸拡散防止モノマー構造単位とを併用することによる各々の機能をバランスよく発揮させることができない。
本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂が2種類以上の繰り返し単位から構成される場合、これらの繰り返し単位はランダム共重合、交互共重合、ブロック共重合のいずれの繰り返し順序をとることもできる。
また、本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂には、必要に応じて前述の一般式(1)で表される構造単位、基板密着用モノマー構造単位および酸拡散防止モノマー構造単位以外の構造単位が含まれていても良く、例えば、アルカリ性溶媒への樹脂の溶解性を制御するなどの目的で、(メタ)アクリル酸およびそのアルキルエステル、例えば第3ブチル(メタ)アクリレート由来の構造単位などを適当なモル比で含有させることもできる。
<分子量>
本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂の重量平均分子量(Mw;ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算基準)は、特に限定するものではないが、ポジ型レジスト樹脂としての利用を前提とした場合、2000〜50000が好ましく、3000〜30000がより好ましく、5000〜20000が最も好ましい。この範囲の上限よりもMwが小さいと、レジストとして用いるのに充分なレジスト溶剤への溶解性があり、この範囲の下限よりもMwが大きいと、耐ドライエッチング性やレジストパターン断面形状が良好である。
また、分子量の分散度(Mw/Mn)は1.0〜5.0が好ましく、1.0〜3.0がより好ましく、1.2〜2.5が最も好ましい。なお、Mnは数平均分子量を示す。
<酸解離性>
本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂は、酸の作用によって解離して素早くカルボキシル基に変換される第3級アルコールのカルボン酸エステル由来の前記構造単位を、その繰り返し構成単位に有することが特徴である。
本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂の酸解離性基を解離させる酸としては、硫酸、塩酸などの鉱酸;パラトルエンスルフォン酸、フェノールスルフォン酸、トリフルオロメタンスルフォン酸などの有機スルフォン酸;HBFなどのホウ酸が例示される。
また、後述のレジスト組成物の項で例示する感放射線性の酸発生剤とエキシマレーザーなどエネルギー放射線との組み合わせからなる反応で生成する酸も利用できる。
リソグラフィー領域では感放射線性の酸発生剤の利用が重要である。
[(メタ)アクリル酸エステル樹脂の製造方法]
次に、本発明の(メタ)アクリル樹脂の製造方法について説明する。
本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂は、各構造単位を誘導するモノマーを、例えば、過酸化ベンゾイル、ジイソプロピルパーオキシカーボネート等の有機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)などのアゾ化合物をラジカル重合開始剤として使用する公知の重合方法で重合させることにより製造することができる。
ここで、重合開始剤には、必要により光重合開始剤を併用しても良い。
ラジカル重合開始剤や光重合開始剤の使用量は、公知の重合反応に準じて選択すれば良い。例えば、光重合開始剤は、モノマー成分100重量部に対して、通常0.001〜20重量部、好ましくは0.01〜5重量部使用するのが適当である。また、ラジカル重合開始剤は、モノマー成分100重量部に対して、通常0.0001〜10重量部、好ましくは0.001〜5重量部使用するのが適当である。
反応温度は、通常下限が0℃、好ましくは10℃、一方上限は200℃、好ましくは100℃である。反応時間は、通常下限が10分、好ましくは30分、上限は特に制限はない。
また、樹脂には、上記重合の際に、例えばHS−CH−CH−CH−C(CF−OHのような連鎖移動剤を併用して用いることにより、末端に−C(CF−OH基を導入してもよい。
[モノマーの製造方法]
前記一般式(1)で表される構造単位を(メタ)アクリル酸エステル樹脂に導入するための(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、例えば下記の方法(5)によって合成することができる(下記(5)式において、Xはハロゲン原子を表し、R、R、Rはそれぞれ、一般式(1)におけると同義である。)。
Figure 2009114381
上記(5a)→(5c)→(5e)からなる一連の反応においては、中間体である(5c)を単離することなくワンポット法でモノマー(5e)の合成を実施することができる。
まず、常法に従い、不活性溶媒中でハロメチルアルキルエーテル(XCHOR)と金属リチウムを反応させることによってアルコキシメチルリチウム試薬LiCHOR(5b)を調製する。金属リチウムの使用量は一般的に出発原料であるケトン(RC(=O)R)(5a)に対して2モル以上、5モル以下である。使用する溶媒は目的とする反応を阻害したり試薬と溶媒の反応が進行しない限り制限はないが、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどエーテル類の使用が好ましい。反応温度は−100〜100℃の範囲が一般的であるが、好ましくは−80〜50℃の範囲である。反応時間は試薬量やその濃度および反応温度によって変化するが、一般的には0.1〜600分間、好ましくは5〜180分間の範囲である。
このようにして得たアルコキシメチルリチウム試薬(5b)の溶液と対応するケトン(5a)、あるいはその溶液を混合させることによってカルビノールR (ROCH)COHのリチウム塩(5c)を生成させる。混合の方法としてケトン(5a)またはその溶液をアルコキシメチルリチウム試薬(5b)の溶液に加えてもよいし、逆にアルコキシメチルリチウム試薬(5b)の溶液をケトン(5a)またはその溶液に加えてもよい。正常な反応が進行する限り加え方に制限はないが、一般にこの反応は発熱を伴い、反応液の発熱により目的反応への選択性が低下することがあるので、一方の溶液への他方の溶液の滴下による混合が好ましい。アルコキシメチルリチウム試薬(5b)の使用量はケトン(5a)に対してモル比で0.1〜10、好ましくは0.5〜5の範囲である。使用する溶媒は目的とする反応を阻害したり試薬と溶媒の反応が進行しない限り制限はないが、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどエーテル類の使用が好ましい。反応温度は−100〜100℃の範囲が一般的であるが、好ましくは−80〜50℃の範囲である。反応時間は試薬量やその濃度および反応温度によって変化するが、一般的には0.1〜600分間、好ましくは5〜180分間の範囲である。
最後に、カルビノールのリチウム塩(5c)と(メタ)アクリル酸ハライド(5d)を反応させることによって目的物(5e)が得られる。反応の方法はカルビノールのリチウム塩(5c)の溶液と対応する酸ハライド(5d)、あるいはその溶液を混合させることによって実施される。混合の方法として酸ハライド(5d)またはその溶液をカルビノールのリチウム塩(5c)の溶液に加えてもよいし、逆にカルビノールのリチウム塩(5c)の溶液を酸ハライド(5d)またはその溶液に加えてもよい。正常な反応が進行する限り加え方に制限はないが、一般にこの反応は発熱を伴い、反応液の発熱により目的反応への選択性が低下することがあるので、一方の溶液への他方の溶液の滴下による混合が好ましい。酸ハライド(5d)の使用量はカルビノールのリチウム塩(5c)に対してモル比で0.1〜10、好ましくは0.5〜5の範囲である。使用する溶媒は目的とする反応を阻害したり試薬と溶媒の反応が進行しない限り制限はないが、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどエーテル類の他に、ヘキサンやトルエンなどの炭化水素類;酢酸メチルや酢酸エチルなどのエステル類が使用できる。反応温度は−100〜100℃の範囲が一般的であるが、好ましくは−80〜50℃の範囲である。反応時間は試薬量やその濃度および反応温度によって変化するが、一般的には0.1〜600分間、好ましくは5〜180分間の範囲である。
生成物の分離精製には蒸留、晶析、クロマトグラフィーなど一般的な方法が利用できる。
[レジスト組成物]
本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂は、KrFエキシマレーザーあるいはArFエキシマレーザー等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線の如き各種の放射線を使用する微細加工に有用な化学増幅型レジスト樹脂として好適に使用することができる。
本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂を利用して製造するレジスト組成物(以下、「本発明のレジスト組成物」と称す場合がある。)は、本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂に、一般的にレジスト剤として用いられる成分を添加することで製造することができる。
なお、このレジスト組成物には、本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂の1種のみが含まれていてもよく、2種以上が含まれていてもよい。また、本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂以外の樹脂成分が含まれていてもよい。
レジスト剤の成分として通常用いられる成分の一つである酸発生剤は、その物質自体に、あるいはその物質を含むレジスト組成物に、光や電子線などの放射線を作用させることにより、その物質が分解して酸を発生するものである。酸発生剤から発生する酸が本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂に作用して、その樹脂中に存在する、酸の作用で解裂する基(本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂では、前記一般式(1)で表される構造単位)を解裂させることになる。このような酸発生剤には、例えば、オニウム塩化合物、有機ハロゲン化合物、スルホン化合物、スルホネート化合物などが包含される。具体的には、次のような化合物を挙げることができる。
ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メチルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2,4,6−トリメチルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、1−(2−ナフトイルメチル)チオラニウムヘキサフルオロアンチモネート、1−(2−ナフトイルメチル)チオラニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシ−1−ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソラン−5−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,4,5−トリメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ブトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ペンチルオキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、1−ベンゾイル−1−フェニルメチルp−トルエンスルホネート(通称ベンゾイントシレート)、2−ベンゾイル−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチルp−トルエンスルホネート(通称α−メチロールベンゾイントシレート)、1,2,3−ベンゼントリイルトリスメタンスルホネート、2,6−ジニトロベンジルp−トルエンスルホネート、2−ニトロベンジルp−トルエンスルホネート、4−ニトロベンジルp−トルエンスルホネート、ジフェニルジスルホン、ジ−p−トリルジスルホン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−クロロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トリルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−キシリルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、(ベンゾイル)(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、N−(フェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフタルイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)ナフタルイミド。
中でも、酸発生剤としては、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、ジ(1−ナフチル)フェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネートなどのトリアリールスルホニウムポリフルオロアルキルスルホネートがレジスト性能が良くなるため好ましい。
これの酸発生剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、一般に化学増幅型のポジ型レジスト組成物においては、塩基性化合物、特に塩基性含窒素有機化合物、例えばアミン類を、クェンチャーとして添加することにより、露光後の引き置きに伴う酸の失活による性能劣化を改良できることが知られており、本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂を用いてレジスト組成物を調製する場合においても、このような塩基性化合物を配合するのが好ましい。
クェンチャーとして用いられる塩基性化合物の具体的な例としては、公知のものから任意に選択できるが、環状アミン、脂肪族アミン、特に第2級脂肪族アミンや第3級脂肪族アミンが好ましい。
脂肪族アミンの具体例としては、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン等のモノアルキルアミン;ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−i−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等のジアルキルアミン;トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−i−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−i−ブチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デカニルアミン、トリ−n−ドデシルアミン等のトリアルキルアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジ−n−オクタノールアミン、トリ−n−オクタノールアミン等のアルキルアルコールアミン等が挙げられる。中でも、アルキルアルコールアミンおよびトリアルキルアミンが好ましく、さらにはアルキルアルコールアミンが最も好ましい。この中でもトリエタノールアミンやトリイソプロパノールアミンが好ましく、トリエタノールアミンがレジストとした際の性能が良いため最も好ましい。トリアルキルアミンの中では、トリ−n−オクチルアミンが特に好ましい。
環状アミンとしては、例えば、ヘテロ原子として窒素原子を含む複素環化合物が挙げられる。該複素環化合物としては、脂肪族単環状アミンであっても脂肪族多環状アミンであってもよい。
脂肪族単環状アミンとして、具体的には、ピペリジン、ピペラジン等が挙げられる。
脂肪族多環状アミンとしては、炭素数が6〜20のものが好ましく、具体的には、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、ヘキサメチレンテトラミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等が挙げられる。
これらの塩基性化合物は1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもかまわない。
本発明のレジスト組成物は、その全固形分重量を基準に、樹脂を80〜99.9重量%、酸発生剤を0.1〜20重量%の範囲で含有するのが好ましい。また、クェンチャーとしての塩基性化合物を用いる場合、塩基性化合物はレジスト組成物の全固形分重量を基準に、0.0001〜0.1重量%の範囲で含有するのが好ましい。
この組成物はまた、必要に応じて、増感剤、溶解抑止剤、他の樹脂、界面活性剤、安定剤、染料など、各種の添加物を少量含有することもできる。
本発明のレジスト組成物は通常、上記の各成分が溶剤に溶解された状態でレジスト液となり、シリコンウェハーなどの基体上に塗布される。ここで用いる溶剤は、各成分を溶解し、適当な乾燥速度を有し、溶剤が蒸発したあとに均一で平滑な塗膜を与えるものであればよく、この分野で通常用いられているものであることができる。例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ピルビン酸エチルのようなエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノンのようなケトン類;γ−ブチロラクトンのような環状エステル類などを挙げることができる。これらの溶剤は、それぞれ単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
上述のレジスト液をシリコンウェハーなどの基体上に塗布、乾燥して形成したレジスト膜には、パターニングのための露光処理が施され、次いで脱保護基反応を促進するための加熱処理を行ったあと、アルカリ現像液で現像される。ここで用いるアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であることができるが、一般的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)などの水溶液が用いられることが多い。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例、参考例および比較例において使用したモノマーの構造は次の通りであり、以後モノマーおよびその単位構造を図示した番号で樹脂構成を略記する。
Figure 2009114381
[参考例1:2-(メトキシメチル)-トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン-2-イルメタクリレート(6a)の合成]
<2-メチレン-トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン(10a)の酸化によるスピロ〔オキシラン-2,2’-トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン〕(10b)の合成>
Figure 2009114381
乾燥窒素気流下で、2-メチレン-トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン(10a)2.6g(17.53mmol)をトルエン20mlに溶解させ、ここへ酢酸ナトリウム85mg(1.04mmol)を添加した。この混合物を0℃に冷やして、そこへ27重量%過酢酸3.0g(10.52mmol)を水25mlに稀釈した溶液を30分かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を室温に戻して2時間攪拌した。その後、反応混合物から水溶液層を取り除いて、有機層だけが残された反応器に新たに酢酸ナトリウム85mgを添加して、再び0℃に冷やした。そこへ27重量%過酢酸3.0gと水25mlの溶液を滴下した後、室温で更に2時間攪拌した。最後にもう一回反応物から水溶液層を取り除いて、酢酸ナトリウム85mgを添加して、0℃で27重量%過酢酸3.0gと水25mlの溶液を滴下した後、引き続き室温で3時間攪拌した。まず、この時点でガスクロマトグラフィー分析により原料(10a)がほとんど消費されたことを確認した。反応終了後、有機層だけを分離し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄した。有機溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去したところ目的とするスピロ〔オキシラン-2,2’-トリシクロ〔3.3.1.13,7〕デカン〕(10b)が2.7g(93%収率)の白色固体として得られた。ガスクロマトグラフィーによる分析結果、生成物の純度は91%であった。
<2-(メトキシメチル)-トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン-2-オール(11b)の合成>
Figure 2009114381
窒素気流下で、スピロ〔オキシラン-2,2’-トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン〕(10b)4.5g(27.40mmol)をメタノール60mlに溶解させ、そこへナトリウムメチラート4.4g(82.09mmol)を添加した。この懸濁液を65℃に加熱し、還流条件下で6時間攪拌した。反応終了後、内部温度が0℃になるまで冷却して濃塩酸4mlをゆっくり滴下し、pH2〜3ほどに酸性化して、水40mlを加えた。この混合物をヘプタンで3回抽出した。抽出液を合せて無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去して濃縮された粗生成物をアセトンに溶解させた。このアセトン溶液を−40℃まで冷却して50分間放置した。沈殿した固体を濾過で集めて真空下で乾燥したところ2-(メトキシメチル)-トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン-2-オール(11b)が3.0g(単離収率75%)の白色固体として得られた。ガスクロマトグラフィーによる分析結果、生成物の純度は93%であった。
<2-(メトキシメチル)-トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン-2-イルメタクリレート(6a)の合成>
Figure 2009114381
窒素気流下で、2-(メトキシメチル)-トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン-2-オール(11b)2.0g(10.19mmol)をテトラヒドロフラン(THF)20mlに溶解させ、そこへ第3ブトキシカリウム3.4g(30.57mmol)を添加した。この懸濁液を70℃に加熱し、還流条件下で3時間攪拌した後、内部温度が0℃になるまで冷却した。ここにメタクリル酸クロリド1.7g(16.30mmol)のTHF溶液(10ml)を10分かけて滴下して、更に30分間攪拌した。反応終了後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlを添加した後、THFで2回抽出した。抽出液を合せて無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留去した。ここで得られた粗生成物を減圧下(20Pa)薄膜蒸留(揮発部温度:101℃)することにより精製し、0.7g(単離収率25%)の2-(メトキシメチル)-トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン-2-イルメタクリレート(6a)が無色透明な液体として得られた。ガスクロマトグラフィー分析による(11b)の転化率は50%であった。
[参考例2:1-(メトキシメチル)シクロペンチル-1-メタクリレート(6e)の合成]
2-メチレン-トリシクロ[3.3.1.13,7](10a)をメチレンシクロペンタンに代えた以外は、参考例1と同様の反応および後処理操作を行い、1-(メトキシメチル)シクロペンチル-1-メタクリレート(6e)を合成した。なお、メチレンシクロペンタンは、シクロペタノンに対してWittig反応を行うことにより合成した。
[実施例1:(6a)−(6b)−(6c)系樹脂(7)の合成]
Figure 2009114381
滴下ロートとコンデンサーを備え、内部を乾燥窒素で置換した反応器にモノマー(6a)を5.3g(20.0mmol)、モノマー(6b)を2.4g(10.0mmol)、モノマー(6c)を3.5g(20.0mmol)、およびテトラヒドロフラン80mlを入れ、攪拌しながら80℃に加熱し、無色透明な溶液とした。ここへ滴下ロートから、重合開始剤V−601(商品名;和光純薬工業社製,化合物名;ジメチル2,2’−アゾビス(2−ジメチルプロピオネート))1.0g(4.0mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液を40分かけて滴下した。滴下後さらに還流条件下で3時間攪拌した。次いで1.0g(4.0mmol)の重合開始剤V−601のテトラヒドロフラン(30ml)溶液を40分かけて滴下し、還流条件下で更に4時間攪拌を継続した。冷却の後、反応溶液を攪拌下のヘプタン(700ml)に注下すると白色固体が沈殿した。この固体を濾過し、減圧下で乾燥させた。
得られた白色固体のH−NMR分析の結果から、このものは(6a)−(6b)−(6c)からなる共重合体(以下、「(6a)−(6b)−(6c)系樹脂」と略記する)であることが確かめられた。また、GPCにより求めた重量平均分子量は6830(標準ポリスチレン換算)、分散度は2.1であった。反応に用いた全モノマー量を基準とした収率は73%で、ガスクロマトグラフィーにより分析した各モノマーの転化率から算出される(6a)−(6b)−(6c)系樹脂の各モノマーの構成モル比は、(6a):(6b):(6c)=36:21:43であった。
[実施例2:(6e)−(6b)−(6c)系樹脂(8)の合成]
Figure 2009114381
実施例1において、使用したモノマー(6a)をモノマー(6e)代えた以外は実施例1と同様に重合反応を行い、白色固体を得た。得られた共重合体(以下、「(6e)−(6b)−(6c)系樹脂」と略記する)のGPCにより求めた重量平均分子量は8850(標準ポリスチレン換算)、分散度は2.4であった。反応に用いた全モノマーの量を基準とした収率は65%で、ガスクロマトグラフィーにより分析した各モノマーの転化率から算出される(6e)−(6b)−(6c)系樹脂の各モノマーの構成モル比は、(6e):(6b):(6c)=32:25:43であった。
[比較例1:(6d)−(6b)−(6c)系樹脂(9)の合成]
Figure 2009114381
実施例1において、使用したモノマー(6a)をモノマー(6d)に代えた以外は実施例1と同様に重合反応を行い、白色固体を得た。得られた共重合体(以下、「(6d)−(6b)−(6c)系樹脂」と略記する)のGPCにより求めた重量平均分子量は6790(標準ポリスチレン換算)、分散度は1.9であった。反応に用いた全モノマー量を基準とした収率は73%で、ガスクロマトグラフィーにより分析した各モノマーの転化率から算出される(6d)−(6b)−(6c)系樹脂の各モノマーの構成モル比は、(6d):(6b):(6c)=33:22:45であった。
[参考例3:樹脂の酸分解速度の測定]
樹脂の種類に起因するカルボン酸エステル部分の分解速度の差を定量的に検証する目的で、樹脂の有機溶媒溶液を用い、一定量のパラトルエンスルフォン酸による(6a)−(6b)−(6c)系樹脂(7)および(6d)−(6b)−(6c)系樹脂(9)のエステル分解速度を測定した。分解反応を式(13)に示す。
Figure 2009114381
<(6a)−(6b)−(6c)系樹脂(7)の酸分解速度>
実施例1の共重合反応で得られた(6a)−(6b)−(6c)系樹脂(7)1.0gをTHF40mlに溶解させた溶液にウンデカン78mgをガスクロマトグラフィー分析用の内部標準として添加した。ここにパラトルエンスルフォン酸一水化物20mgをTHF10mlに溶解させた溶液を2分間かけて滴下し、引続いて室温で3時間攪拌しながら酸分解反応の速度をガスクロマトグラフィーによる生成アルケンの定量で測定した。
得られた結果を図1に示す。
最小自乗法により求めた分解初期の一次速度定数は0.334s−1であった。
<酸分解樹脂の溶解性>
次に、上記酸分解によって得られた樹脂のアルカリ溶解性を以下の方法によって調べた。酸分解後の溶液を室温で減圧下に置き、溶媒であるTHFを留去した。ここへトルエン30mlを加えて均一な溶液とし、10mlの水で洗浄することによりパラトルエンスルフォン酸を水相に抽出した。次いで0.3重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液10mlでアルカリ可溶性の樹脂を抽出し、この水溶液を1N塩酸水溶液で酸性としたところ、白色固体が生成した。固体を濾取し、少量の冷メタノールでリンスの後、13Pa、室温で5時間減圧乾燥した後に秤量したところ0.690gであった(エステルが完全分解した際の理論回収量に対する収率で97.3%)。
この固体0.5gをエタノール50mlに溶解し、0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和滴定を行ったところ、中和点までに6.30mlの0.05N水酸化ナトリウムの消費が認められた(0.315当量)。すなわち固体(酸分解によってアルカリ水溶液中に溶出回収された樹脂)の酸価は0.63当量/g−樹脂であった(理論酸価0.642当量/g−樹脂に対して98.1%)。
<(6d)−(6b)−(6c)系樹脂(9)の酸分解速度>
上述の(6a)−(6b)−(6c)系樹脂(7)の酸分解速度の測定において、(6a)−(6b)−(6c)系樹脂(7)を(6d)−(6b)−(6c)系樹脂(9)に置き換えた以外は同様の条件下、(6d)−(6b)−(6c)系樹脂(9)の酸分解反応の速度をガスクロマトグラフィーによる生成アルケンの定量で測定した。
得られた結果を図1に示す。
最小自乗法により求めた分解初期の一次速度定数は0.069s−1であった。
この結果から、本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂の酸分解特性が既存の樹脂と比較して格段に高く、レジスト樹脂とした時の感度が大幅に高くなることが確認された。
本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂である(6a)−(6b)−(6c)系樹脂と、比較例に係る(6d)−(6b)−(6c)系樹脂の酸分解速度を示すグラフである。

Claims (6)

  1. 少なくとも下記一般式(1)で表される構造単位を含む(メタ)アクリル酸エステル樹脂。
    Figure 2009114381
    (一般式(1)において、Rは、水素原子またはメチル基であり、2つのRは下記(1)〜(3)のいずれかであり、Rは、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体の基である。
    (1) 2つのRは、それぞれ独立に、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体の基である。
    (2) 2つのRのうちの一方は、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体の基であり、他方は炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である。
    (3) 2つのRが相互に結合し、これらが結合している炭素原子と共に炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体の基を形成する。)
  2. 更に、基板密着性モノマー構造単位および/または酸拡散防止モノマー構造単位を含む請求項1に記載の(メタ)アクリル酸エステル樹脂。
  3. 基板密着性モノマー構造単位が、少なくとも下記一般式(2a)〜(2f)のいずれかで表される構造単位を含む請求項2に記載の(メタ)アクリル酸エステル樹脂。
    Figure 2009114381
    (一般式(2a)〜(2f)において、Rは水素原子またはメチル基を表す。
    一般式(2a)、(2b)、(2e)において、R12、R13、R14、R15、R22、R23、R24、R25、R51、R52は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜8の直鎖状、分岐状、もしくは環状の炭化水素基である。
    一般式(2e)において、mは0または1である。)
  4. 酸拡散防止モノマー構造単位が、少なくとも下記一般式(3a)〜(3c)のいずれかで表される構造単位を含む請求項2または3に記載の(メタ)アクリル酸エステル樹脂。
    Figure 2009114381
    (一般式(3a)〜(3c)において、Rは水素原子またはメチル基を表す。
    一般式(3b)において、mは0または1である。
    一般式(3c)において、aは0〜2の整数であり、bは1〜3の整数であり、cは1〜2の整数であり、a+b≧2である。)
  5. 一般式(1)において、2つのRが相互に結合し、これらが結合している炭素原子と共に、下記構造式(4a)〜(4e)のいずれかで表される基を形成している請求項1ないし4のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル酸エステル樹脂。
    Figure 2009114381
  6. レジスト用樹脂である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル酸エステル樹脂。
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