JP2009113159A - チャック及び時計の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 通気性を有する吸着部4の先端面4aをワークXに当接させるとともに吸着部4の基端側からエア吸引することで、吸着部4の先端面4aにワークXを吸着させ、ワークXを保持するチャック1において、少なくとも吸着部4の先端面4aが、弾性変形可能である。
【選択図】 図1
Description
これにより、吸着部の先端面をワークの表面に当接させると、吸着部の先端面がワークの表面形状に倣って弾性変形する。その後、吸着部の基端側からエア吸引することで、吸着部の先端面にワークの表面が吸着され、ワークが保持される。その後、エア吸引を停止することにより、吸着部の先端面からワークが離され、吸着部の先端面がその弾性により元の形状に戻される。
これにより、吸着部の先端面をワークに当接させたとき、弾性体からなる吸着部の先端面がワークの表面に押し付けられてワークの表面形状に倣って弾性変形する。また、吸着部の基端側からエア吸引したとき、吸着部に形成された多数の気孔内を通ってエアが吸引され、吸着部の先端面にワークが吸着される。
これにより、吸着部の先端面がワークの表面に当接したとき、吸着部を構成する毛材がワークの表面に押し付けられて折れ曲がるように弾性変形するため、これらの毛材からなる吸着部の先端面がワークの表面形状に倣った形状となる。また、吸着部の基端側からエア吸引したとき、複数の毛材間の隙間を通ってエアが吸引され、吸着部の先端面にワークが吸着される。
これにより、吸着部の先端面をワークに当接させたとき、吸着部の先端面に形成された凹凸部がワークの表面に押し付けられて弾性変形するため、吸着部の先端面がワークの表面形状に倣った形状となる。また、吸着部の基端側からエア吸引したとき、吸着部に形成された貫通孔を通ってエアが吸引され、吸着部の先端面にワークが吸着される。
これにより、時計の部品を組み立てる際に、部品毎にチャックを用意する必要がなく、1台のチャックを用いて複数の部品が組み立てられる。
また、本発明に係る時計の製造方法によれば、一台のチャックで複数の時計部品を組み立てるので、チャックの台数を削減することができ、コストダウンを図ることができる。また、吸着部の先端面を時計部品に当接させるだけで、吸着部の先端面が時計部品の表面形状に倣った形状に変形するので、異なる形状の時計部品を保持する際の調整時間を短縮することができ、生産性の向上を図ることができる。
なお、下記の実施の形態では、ワークXが吸着されるチャック1,101,201の先端側(図1、図3、図5における下側)を下方とし、その反対のチャック1,101,201の基端側(図1、図3、図5における上側)を上方とする。
まず、本発明に係るチャックの第1の実施の形態について説明する。
図1はワークXを吸着させていない状態のチャック1の断面図であり、図2はワークXを吸着させた状態のチャック1の断面図である。
また、吸着部4の先端面4aをワークXに当接させるだけで、吸着部4の先端面4aがワークXの上面形状に倣った形状に変形するので、表面形状の異なるワークXを保持する際の調整時間を短縮することができる。
さらに、チャック1を小型化することができるので、微小部品のワークXを保持することができる。
また、上述したチャック1によれば、吸着部4の外周面の気孔が貫通孔30の拡径部30aの内周面によって封止されており、吸着部4の先端面4aにおける吸着力が高くなっているため、ワークXを確実に保持することができる。
次に、本発明に係るチャックの第2の実施の形態について説明する。
図3は本実施の形態におけるチャック101の断面図であり、図4はそのチャック101の斜視図である。
なお、本実施の形態において、上述した第1の実施の形態と同様の構成については、同様の符号を付し、その説明を省略する。
[第3の実施の形態]
次に、本発明に係るチャックの第3の実施の形態について説明する。
図5は本実施の形態におけるチャック101の断面図である。
なお、本実施の形態において、上述した第1、第2の実施の形態と同様の構成については、同様の符号を付し、その説明を省略する。
次に、本発明に係る時計の製造方法の実施の形態について説明する。
図6はその時計の製造方法に用いる組立装置300を表した斜視図である。
図6に示すように、組立装置300は、時計の地板X0に時計部品X1,X2…を組み込んでいき、腕時計を組み立てるための装置である。組立装置300の概略構成としては、時計部品X1,X2…を種類毎に分けて入れたパレット310A,310B,…が載置される架台301と、時計の地板X0を搬送するベルトコンベア302(搬送装置)と、時計部品X1,X2…を保持するチャック1,101,201(以下、チャック1と記す。)と、チャック1を移動させるチャック移動機構303と、を備えている。
一方、第一移動機構331及び第二移動機構332によって、チャック1を、第一の時計部品X1が入ったパレット310Aの上方まで移動させる。その後、第三移動機構333によって、チャック1を下降させてチャック1の先端(図1に示す吸着部4の先端面4a)を第一の時計部品X1の上面に当接させ、チャック1の先端に第一の時計部品X1を吸着させて第一の時計部品X1を保持する。
また、上述したようにチャック1の吸着部4の先端面4aを時計部品X1,X2…に当接させるだけで、吸着部4の先端面4aが時計部品X1,X2…の表面形状に倣った形状に変形するので、種類の異なる時計部品X1,X2…を保持する際の調整時間を短縮することができ、生産性の向上を図ることができる。
例えば、上記した実施の形態では、1台のチャック1,101,201に対して吸着部4,104,204が1つだけ設けられているが、本発明は、1台のチャックに対して複数の吸着部が設けられていても良い。
その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
4,104,204 吸着部
4a,104a,204a 先端面
140 毛材
241 貫通孔
242,243 凹凸部
X ワーク
X1 第一の時計部品(時計部品)
X2 第二の時計部品(時計部品)
Claims (5)
- 通気性を有する吸着部の先端面をワークに当接させるとともに前記吸着部の基端側からエア吸引することで、前記吸着部の先端面に前記ワークを吸着させ、該ワークを保持するチャックにおいて、
少なくとも前記吸着部の先端面が、弾性変形可能である、ことを特徴とするチャック。 - 前記吸着部は、多孔質の弾性体からなる、ことを特徴とする請求項1に記載のチャック。
- 前記吸着部は、基端側から先端側へ向けて延びた弾性変形可能な複数の毛材を束ね合わせた構成からなる、ことを特徴とする請求項1に記載のチャック。
- 前記吸着部は、その基端面から先端面にかけて延在する貫通孔が形成されているとともに、先端面に凹凸部が形成された弾性体からなる、ことを特徴とする請求項1に記載のチャック。
- 請求項1から4の何れかに記載されたチャックを用いて時計部品の組み立てを行う時計の製造方法であって、
1台の前記チャックで複数の前記時計部品の組み立てを行う、ことを特徴とする時計の製造方法。
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JP2007289538A JP2009113159A (ja) | 2007-11-07 | 2007-11-07 | チャック及び時計の製造方法 |
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