JP2014011378A - ウェーハ吸着装置およびウェーハ吸着方法 - Google Patents

ウェーハ吸着装置およびウェーハ吸着方法 Download PDF

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Abstract

【課題】貼付ムラが生じることなしに、フィルムをチャックに容易に貼付けてウェーハを弾性フィルムに吸着させる。
【解決手段】ウェーハ吸着装置は、硬質材料から形成されていて真空により上面に吸着作用を生じさせる平面状のチャック(10)と、チャックの外径よりも大きい内径を有していて、通気性を有する弾性フィルムを内側に固定する環状の固定部材(52)と、を具備し、弾性フィルムを一様な張力によりチャック上に支持し、ウェーハを弾性フィルム上に吸着保持する。
【選択図】図12

Description

本発明は、ウェーハ、例えばシリコン製ウェーハを吸着する吸着方法およびそのような方法を実施するウェーハ吸着装置に関する。
ウェーハ、例えばシリコンウェーハはインゴット状のシリコン塊をワイヤーソーによりスライスすることにより作成される。通常は、スライス時に生じる加工ストレスによってウェーハの表面にうねりが形成される。このため、ウェーハを研削または機械研磨し、うねり(ソーマーク)を取除くことが行われている。
ウェーハ研削時にはウェーハを多孔質セラミック製の吸着盤(チャック)に吸着保持している。ここで、吸着盤は硬質であるので、ウェーハを吸着盤に吸着保持するときには、ウェーハのうねりを一時的に真空チャックにより平面状に矯正しつつ、ウェーハを保持して研削加工を行う。そのため、研削後にウェーハを吸着盤から取外すと、平面状に矯正されてチャックされていたウェーハのうねりが復活する。このため、うねりを完全に取除くためにはウェーハの一面に対して複数回にわたって、ウェーハを研削または機械研磨する必要があった。
このような問題を解消するために、特許文献1は、軟質吸着盤の上にウェーハを保持することを開示している。また、特許文献2には、液状シリコーンを吸着盤の表面に塗布してシリコーン弾性体を作成することが開示されている。さらに、特許文献3には、吸着盤に発泡ポリウレタン皮革を配置することが開示されている。ウェーハの一面のうねりは軟質材料からなる部材に吸収されるので、ウェーハの他面のうねりを良好に研削することができる。
特開平10−180599号公報 特許第2634343号公報 特開昭62−24962号公報
しかしながら、特許文献1に開示される軟質吸着盤はコストがかかる上に、ウェーハが傾いて吸着される場合には、研削後のウェーハの厚さの面内バラツキが大きくなる場合がある。特に軟質吸着盤の厚みむらを少なくしつつ、軟質吸着盤を取付けるのは困難である。また、軟質吸着盤を交換する際には、軟質部材が貼付けられた硬質盤を一緒に交換する必要があるので、コストが非常にかかっていた。また、特許文献2では、液状シリコーンを塗布して乾燥させるのに時間がかかる上に、均等な厚さのシリコーン弾性体を作成するのが困難である。
さらに、特許文献3の発泡ポリウレタン皮革などの弾性体が均等な厚さであったとしても、以下のような問題がある。通常は、弾性体を貼付けるときには、弾性体の一部分が最初にチャックに貼付けられ、次いで、残りの部分が貼付けられる。特に、弾性体が薄い場合には、貼付ムラが生じやすく、弾性体の厚さの面内バラツキが発生する可能性がある。このような場合には、弾性体に貼付けられたウェーハが水平にならず、ウェーハを均等に研削することができない。
あるいは、貼付ムラが発生しないように弾性体をチャックに貼付けるためには、かなりの熟練度が必要とされる。また処理されるべきウェーハの数が多い場合には、弾性体の貼付作業の回数も増大し、その度に、熟練度が必要な貼付作業が増え、処理時間全体も大幅に増大することになる。また、弾性体の貼付度合いが作業者に応じて変化することも、問題である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、貼付ムラが生じることなしに、弾性フィルムをチャックに容易に貼付けて、ウェーハを弾性フィルムに吸着させられるウェーハ吸着方法およびそのような方法を実施するウェーハ吸着装置を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために1番目の発明によれば、ウェーハを平面加工する際に前記ウェーハを吸着保持するウェーハ吸着装置において、硬質材料から形成されていて真空により上面に吸着作用を生じさせる平面状のチャックと、前記チャックの外径よりも大きい内径を有していて、通気性を有する弾性フィルムを内側に固定する環状の固定部材とを具備し、前記弾性フィルムを一様な張力により前記チャック上に支持し、前記ウェーハを前記弾性フィルム上に吸着保持することを特徴とするウェーハ吸着装置が提供される。
2番目の発明によれば、真空により上面に吸着作用を生じさせる、多孔質材料からなるチャックと、弾性フィルムを内側に固定する環状の固定部材と、前記チャックの前記上面よりも下方において前記固定部材を保持する固定部材用保持部と、前記固定部材を前記チャックに対して昇降させる昇降部と、を具備し、前記昇降部は、前記固定部材の弾性フィルムの一面が前記チャックに配置されて保持されるまで前記固定部材を下降させた後で前記固定部材を前記固定部材用保持部までさらに下降させ、前記固定部材用保持部が前記固定部材を保持して、前記ウェーハが前記チャック上における前記弾性フィルムの他面に吸着されるようにした、ウェーハ吸着装置が提供される。
3番目の発明によれば、1番目または2番目の発明において、前記弾性フィルムには複数の孔が形成されている。
4番目の発明によれば、1番目または2番目の発明において、前記固定部材は、前記弾性フィルムを間に挟む二つのリング部材である。
5番目の発明によれば、1番目または2番目の発明において、前記固定部材は、前記弾性フィルムが接着剤により一面に貼付けられたリング部材である。
6番目の発明によれば、1番目から5番目のいずれかの発明において、前記固定部材用保持部は真空による吸着作用により前記固定部材を保持するようにした。
7番目の発明によれば、1番目から5番目のいずれかの発明において、前記固定部材用保持部はネジ留めにより前記固定部材を保持するようにした。
8番目の発明によれば、1番目から5番目のいずれかの発明において、前記固定部材用保持部は前記チャックの上面に配置された少なくとも一つの吸盤である。
9番目の発明によれば、1番目から8番目のいずれかの発明において、前記チャックの上方縁部は、半径方向外側に低下する傾斜面として形成されている。
10番目の発明によれば、1番目から9番目のいずれかの発明において、前記チャックに吸着される前記弾性フィルムの下面には、複数の溝が等間隔で形成されている。
11番目の発明によれば、1番目または2番目の発明において、前記チャックの上面に前記吸着作用を生じさせるための通路と該通路から前記チャックの周面まで延びる少なくとも一つの追加通路とが、前記チャック内に形成されている。
12番目の発明によれば、1番目または2番目の発明において、前記吸着作用が生じる前記チャックの上面の一部分から前記チャックの縁部まで延びる少なくとも一つの溝が前記チャックの上面に形成されている。
13番目の発明によれば、ウェーハを平面加工する際に前記ウェーハを吸着保持するウェーハ吸着方法において、硬質材料から形成されていて真空により上面に吸着作用を生じさせる平面状のチャックを準備し、前記チャックの外径よりも大きい内径を有していて、通気性を有する弾性フィルムを環状の固定部材の内側に固定し、前記弾性フィルムを一様な張力により前記チャック上に支持し、前記ウェーハを前記弾性フィルム上に吸着保持することを特徴とするウェーハ吸着方法が提供される。
14番目の発明によれば、弾性フィルムを環状の固定部材の内側に固定し、前記固定部材の前記弾性フィルムが多孔質材料からなるチャックの上面に配置されるまで前記固定部材を下降させ、前記チャックの上面に真空により吸着作用を生じさせて前記弾性フィルムの一面を保持し、前記固定部材を前記チャックの前記上面よりも下方に位置する固定部材用保持部まで下降させ、前記固定部材用保持部により前記固定部材を固定し、前記チャック上における前記弾性フィルムの他面にウェーハを吸着させるようにした、ウェーハ吸着方法が提供される。
1番目および13番目の発明においては、固定部材を下降させることにより、固定部材に固定された弾性フィルムを一様な張力によりチャック上に張り上げて支持し、その後、ウェーハを弾性フィルムに吸着させている。従って、弾性フィルム自体の貼付ムラが発生することがなく、また弾性フィルムを一様な厚みで貼付けることができる。また、軟質材料から形成されたチャックを使用する必要がなく、硬質のチャックを交換することなしに固定部材に固定された弾性フィルムのみを交換することができる。このため、製造コストを下げることも可能である。なお、弾性フィルムが通気性を有しているので、弾性フィルムを介してウェーハを吸着することができる。
2番目および14番目の発明においては、固定部材に固定された弾性フィルムの一面がチャックに保持された後で固定部材を下降させて固定部材用保持部により保持させている。このため、固定部材の下降時に一様な張力が弾性フィルムに作用する。従って、貼付ムラが生じることなしに弾性フィルムをチャックに容易に貼付けることができる。また、軟質材料からなるチャックを使用する必要がないので、製造コストを下げることも可能である。従って、ウェーハを弾性フィルムに水平に貼付けられ、ウェーハを均等に研削することができる。
3番目の発明においては、弾性フィルムの孔および多孔質材料からなるチャックを通じてウェーハを真空作用によって、より強力に吸着させられる。真空作用を適用させるために、リング部材は平坦面を有するのが好ましい。
4番目の発明においては、弾性フィルムをより確実に固定することができる。
5番目の発明においては、弾性フィルムを容易に固定することができる。
6番目の発明においては、固定部材の着脱を容易に行うことができる。
7番目の発明においては、固定部材をより確実に保持することができる。
8番目の発明においては、吸盤により固定部材をより確実に保持することができる。
9番目の発明においては、弾性フィルムが局所的に膨らんで貼付ムラが生じるのを低減できる。
10番目の発明においては、弾性フィルムが研削砥石に対する接触箇所から横方向に変形するのを抑えられる。
11番目の発明においては、空気が追加通路から流出するので、空気がチャックの中心に集中するのを避けられる。従って、弾性フィルムをチャック全面に対して均等に上昇させ、その結果、ロボットによるウェーハのハンドリングを容易にすることができる。
12番目の発明においては、空気が溝から流出するので、空気がチャックの中心に集中するのを避けられる。弾性フィルムをチャック全面に対して均等に上昇させ、その結果、ロボットによるウェーハのハンドリングを容易にすることができる。
本発明の第一の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の略斜視図である。 本発明の第一の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の側断面図である。 図2に示される固定部材の頂面図である。 本発明の第一の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の動作を説明するための第一の図である。 本発明の第一の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の動作を説明するための第二の図である。 本発明の第一の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の動作を説明するための第三の図である。 (a)〜(d)ウェーハ吸着装置の部分拡大図である。 本発明の第二の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の側断面図である。 本発明の第二の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の動作を説明するための第一の図である。 本発明の第二の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の動作を説明するための第二の図である。 本発明の第二の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の動作を説明するための第三の図である。 本発明の第三の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の側断面図である。 図12に示されるチャックおよび固定部材用保持部の頂面図である。 本発明の第三の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の動作を説明するための第一の図である。 本発明の第三の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の動作を説明するための第二の図である。 本発明の第三の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の動作を説明するための第三の図である。 本発明の他の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の側断面図である。 弾性フィルムの部分拡大図である。 ウェーハ吸着装置の他の側断面図である。 図10と同様なウェーハ吸着装置の側断面図である。 本発明の第四の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の側断面図である。 本発明の第四の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の他の側断面図である。 本発明の第五の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の頂面図である。 本発明の第五の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の側断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の図面において同様の部材には同様の参照符号が付けられている。理解を容易にするために、これら図面は縮尺を適宜変更している。
図1は本発明の第一の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の略斜視図である。図2は本発明の第一の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の側断面図である。図1および図2に示されるように、略円筒形のチャック10の上面には吸着部11が埋込まれている。この吸着部11は硬質の多孔質材料、例えばアルミナから形成されている。
図2に示されるように、チャック10内部には、チャック10の中心を通って鉛直方向に延びる中心通路16が形成されている。そして、複数の通路14が中心通路16からチャック10の半径方向に延びている。これら通路14は吸着部11の下面に隣接して配置されている。そして、中心通路16は図示しない真空源に接続されている。従って、真空源を起動すると、チャック10の吸着部11の上面に真空作用が適用され、ウェーハW(図2には示さない)を吸着部11に吸着保持させられる。
チャック10はチャックベース12上に固定されている。図2から分かるように、チャックベース12はチャック10と同軸に配置されていて、チャック10よりも大きい。チャックベース12の上面には、環状吸着部13が埋め込まれている。環状吸着部13は吸着部11と同様な多孔質材料から形成されている。
図2においては、複数の通路15がチャックベース12内部において中心通路16から半径方向に延びている。そして、複数の通路15は環状吸着部13の下面に到達している。従って、真空源(図示しない)を起動すると、チャックベース12の環状吸着部13の上面に真空作用を適用することができる。
なお、図面には示さないものの、通路15のそれぞれには、開閉弁V1が設けられている。開閉弁V1を駆動することにより、チャック10の吸着部11にのみ真空作用を適用するか、チャック10の吸着部11およびチャックベース12の環状吸着部13の両方に真空作用を適用するかを選択することができる。
再び図1を参照すると、図1においては、チャック10に隣接してロボット50が配置されている。ロボット50の基部55は複数の筒部を有しており、互いに昇降可能に構成されている。そして、ロボット50は、基部55から延びる複数のリンクを介して保持部51を備えている。保持部51の寸法は後述する固定部材20の寸法に概ね等しく、保持部51の下面に固定部材20が保持される。なお、保持部51を起動するために、図示しない真空源がロボット50に接続されているものとする。
図2において、固定部材20はチャック10の上方に示されている。図3は図2に示される固定部材の頂面図である。図2および図3から分かるように、第一の実施形態における固定部材20は平坦面を有する概ね同一形状の二つのリング部材21a、21bである。これらリング部材21a、21bの寸法はチャックベース12の環状吸着部13の寸法に概ね等しい。
二つのリング部材21a、21bは図示しない把持機構部を備えており、従って、図2に示されるように、リング部材21a、21bの間に弾性フィルムFを挟むことができる。弾性フィルムFは、例えばシリコーンゴム、クロロプレンゴム、SBR(スチレンブタジエンゴム)、またはNBR(ニトリル−ブタジエンゴム)等であり、通気性を有するのが好ましい。弾性フィルムFの厚さは、例えば50マイクロメートルから1000マイクロメートルである。
図4〜図6は本発明の第一の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の動作を説明するための図である。以下、図1〜図6を参照して第一の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の動作を説明する。
はじめに、図2に示されるように、固定部材20のリング部材21a、21bの間に、弾性フィルムFを挟み込む。弾性フィルムFは固定部材20に固定された後で、固定部材20に対応するように切断されてもよく、事前に円形に切断された弾性フィルムFをリング部材21a、21bの間に挟むようにしてもよい。
次いで、図1に示されるロボット50の保持部51を起動して、固定部材20を保持部51に保持させる。ロボット50とチャック10との間の位置関係は予め分かっているので、固定部材20の中心軸線がチャック10の中心軸線に一致するように、ロボット50は固定部材20をチャック10の真上に移動させる。
そして、図2から分かるように、ロボット50の基部55を用いて、固定部材20をチャック10に向かって下降させる。そして、図4に示されるように、弾性フィルムFがチャック10に到達すると、チャック10の真空源(図示しない)を起動して、弾性フィルムFをチャック10の吸着部11に吸着保持させる。
その後も、図4に示されるように基部55によって固定部材20をさらにチャックベース12に向かって下降させる。そして、固定部材20がチャックベース12の環状吸着部13に到達すると、通路15の開閉弁V1を開放して、環状吸着部13にも真空作用を適用する(図5を参照されたい)。これにより、弾性フィルムFの中心部分がチャック10の吸着部11に吸着されつつ、固定部材20がチャックベース12の環状吸着部13に吸着されるようになる。
図5に示されるようにチャックベース12の上面および固定部材20の上面はチャック10の上面よりも低い位置にある。このため、弾性フィルムFはチャック10の上方縁部からチャックベース12に向かって斜方向に傾斜する。
このように、本発明においては、弾性フィルムFをチャック10の吸着部11に保持させた後で、ロボット50により固定部材20を下降させて、固定部材20を環状吸着部13に保持させている。このため、弾性フィルムFには、吸着部11の中心に対応する位置から半径方向に均等に張力がかかり、弾性フィルムFは均等な厚みを維持しながら延伸されることになる。特に本発明では、チャック10が円形であり、チャック10と同軸の固定部材20によって弾性フィルムFを貼付けている。このため、固定部材20の周方向におけるどの位置であっても、固定部材20とチャック10との間の距離は等しい。従って、弾性フィルムFをチャック10に張り上げるときには、弾性フィルムFに張力が放射状に均等に掛かる。従って、弾性フィルムFをチャック10上に均等な力および均等な厚さで張り上げることができる。それゆえ、本発明においては、チャック10の吸着部11には弾性フィルムFの貼付ムラが生じず、弾性フィルムFを均等かつ適度な張力でもって貼付けることができる。
そして、弾性フィルムFがチャック10の吸着部11に吸着されると、図6に示されるように、ウェーハWを弾性フィルムFの上面に配置する。弾性フィルムFは通気性を有しているので、ウェーハWは強力に真空吸着される。
なお、ウェーハWをより強力に保持することが要求される場合には、弾性フィルムFに複数の孔を形成すればよい。これら孔は、例えば直径が0.5mmで、各孔の間のピッチが1mmであるのが好ましい。この場合には、多孔質材料からなる吸着部11の小孔および弾性フィルムFの孔を通じて、弾性フィルムFの上面にも真空作用が適用される。従って、弾性フィルムFにおけるウェーハWの保持作用をより強力にすることができる。
図7(a)〜図7(d)はウェーハ吸着装置の部分拡大図である。インゴット状のシリコン塊からスライスされて形成されたウェーハWは図7(a)に示されるようなうねりを有している。そのようなウェーハWを弾性フィルムFに吸着させると、ウェーハWのうねり(ソーマーク)が弾性フィルムFに吸収されるようになる。そして、ウェーハW自体が弾性フィルムFに真空吸着されるので、ウェーハWのうねりが弾性フィルムFに吸収されつつ、弾性フィルムF自体はウェーハWに掛かる大気圧で一様に圧縮変形されることになる。
このような状態で、図6に示される研削砥石30を回転させると共に、チャック10およびチャックベース12を共通の中心軸線回りに回転させる。これにより、ウェーハWの上面が研削される。このとき、研削加工により生じた剪断応力によってウェーハWを傾斜させる力がウェーハWに作用する場合がある。しかしながら、そのような場合であっても、ウェーハWを吸着する弾性フィルムFが一様に圧縮変形されているので、ウェーハW自体が傾斜することはほとんどない。従って、図7(b)に示されるように、ウェーハWの上面は平滑になり上面側のうねりが除去されるようになる。
なお、前述したように弾性フィルムFはチャック10と固定部材20との間で斜方向に傾斜しているので、ウェーハWの研削時に、研削砥石30が弾性フィルムFに干渉することはない。つまり、本発明では、研削砥石30に干渉することなしに、ウェーハWを研削することができる。
次いで、ウェーハWをチャック10の弾性フィルムFから取外す。そして、図7(c)に示されるようにウェーハWの研削された面を下側に向けて、ウェーハWを再度、弾性フィルムFに吸着させる。この場合には、ウェーハWの平滑な研削面が弾性フィルムFに接触するので、弾性フィルムFは面全体で均等に変形する。その後、再び研削砥石30を用いて、ウェーハWの他の面を研削する。これにより、図7(d)に示されるように、両面ともに平滑なウェーハWが得られるようになる。これに対し、ウェーハWが保護基板(図示しない)の上面に接着剤によって貼付けている場合には、ウェーハW自体を直接的に真空吸着することはできず、従って、弾性フィルムFは一様に圧縮変形されない。このため、研削時には剪断応力による弾性フィルムFの変形量が局所的に異なることになる。従って、ウェーハWは傾斜状態で研削され、その結果、良好な研削結果が得られない。
なお、ウェーハWを所定枚数だけ研削すると、弾性フィルムFが汚染されるので、弾性フィルムFを交換する必要がある。本発明においては、単に、環状吸着部13を解除すれば、固定部材20をチャックベース12から取外すことができる。このため、本発明においては、チャック10およびチャックベース12を変換することなしに、弾性フィルムFのみを容易に着脱できるのが分かるであろう。
図8は本発明の第二の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の側断面図である。第二の実施形態においては、チャックベース12に環状吸着部13が設けられておらず、従って、複数の通路15も形成されていない。その代わりに、チャックベース12の上面には、複数のネジ孔19が周方向に等間隔で形成されている。
また、第二の実施形態における固定部材20は単一のリング部材21bのみを含んでいる。そして、弾性フィルムFは接着剤または接着テープによってリング部材21bに貼付けられているものとする。この場合には、弾性フィルムFを簡単にリング部材21bに固定することができ、また、弾性フィルムFが貼付けられたリング部材21bを、二つのリング部材21a、21bを備える場合と比較して容易にハンドリングできる。
図8から図11を参照して、本発明の第二の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の動作を説明する。はじめに、弾性フィルムFが貼付けられたリング部材21bを準備し、前述したように固定部材20をロボット50の保持部51に保持させる。
次いで、図8に示されるように、固定部材20をチャック10に向かって下降させる。そして、図9に示されるように弾性フィルムFがチャック10に到達すると、チャック10の真空源(図示しない)を起動して、弾性フィルムFをチャック10の吸着部11に吸着保持させる。
その後も、基部55によって固定部材20をさらにチャックベース12に向かって下降させる。そして、図10に示されるように、固定部材20がチャックベース12の上面に到達すると、操作者はリング部材21bの上面に形成された穴にネジ18を通してネジ孔19に螺合させる。これにより、固定部材20はチャックベース12に確実に固定される。この場合にも、前述したのと同様に、チャック10の吸着部11には弾性フィルムFの貼付ムラが生じず、弾性フィルムFを均等かつ適度な張力でもって貼付けられるのが分かるであろう。
その後、図11に示されるように、研削砥石30を回転させると共に、チャック10およびチャックベース12を共通の中心軸線回りに回転させる。この場合にも、図7を参照して説明したように、ウェーハWのうねりが弾性フィルムFに吸収されるので、両面ともに平滑なウェーハWが得られるのが分かるであろう。
ところで、図12は本発明の第三の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の側断面図であり、図13は、図12に示されるチャックおよび環状部材の頂面図である。これら図面に示されるように、第三の実施形態においては、チャック10を取囲む環状部材52が配置されている。
環状部材52の上面には、固定部材20に概ね対応した寸法を有する環状吸着部53が埋込まれている。環状吸着部13は吸着部11と同様な多孔質材料から形成されている。図示されるように、環状吸着部53の下方から通路56が延びており、この通路56は真空源(図示しない)に接続されている。この真空源(図示しない)は、中心通路16に接続される真空源(図示しない)と共通であってもよい。
また、第三の実施形態において使用される固定部材20は、例えば二つのリング部材21a、21bにより弾性フィルムFを挟込む形式である。ただし、接着剤によって弾性フィルムFを下方のリング部材21bに貼付ける形式の固定部材20を採用してもよい。その場合には、上方のリング部材21aを排除できる。
また、図12に示されるように、初期位置においては、チャック10の上面はチャックベース12の上面よりも所定距離だけ低い。この所定距離は、固定部材20のリング部材21bの厚さに概ね対応する。
図14〜図16は本発明の第三の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の動作を説明するための図である。以下、図12〜図16を参照して、第三の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の動作を説明する。
はじめに、図1に示されるロボット50の保持部51を起動して、固定部材20を保持部51に保持させる。そして、前述したように固定部材20をチャック10の真上に移動させる。
次いで、ロボット50の基部55によって固定部材20を下降させる。これにより、図14に示されるように、固定部材20が環状部材52の環状吸着部53上に載置されると共に、弾性フィルムFがチャック10の吸着部11に載置される。その後、真空源(図示しない)を起動して、固定部材20を環状吸着部53上に吸着保持させると共に、弾性フィルムFをチャック10の吸着部11に吸着保持させる。
次いで、図15に示されるように、環状部材52をチャック10に対して下降させる。チャック10の下降距離は、固定部材20のリング部材21aの厚さよりも十分に大きいものとする。これにより、前述したのと同様に、貼付ムラが生じることなしに、弾性フィルムFをチャック10の吸着部11に均等かつ適度な張力でもって貼付けることが可能となる。なお、環状部材52を下降させる代わりに、チャック10を環状部材52に対して上昇させた場合にも同様な効果が得られるのは明らかであろう。
そして、図16に示されるように、ウェーハWを弾性フィルムF上に配置して、弾性フィルムFに吸着させる。その後、前述したように研削砥石30を回転させると共に、チャック10およびチャックベース12を共通の中心軸線回りに回転させる。この場合にも、図7を参照して説明したように、ウェーハWのうねりが弾性フィルムFに吸収されるので、両面ともに平滑なウェーハWが得られる。
ところで、図17は本発明の他の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の側断面図である。図17においては、吸着部11とチャック10の周面との間におけるチャック10の領域が、半径方向外側に下がる傾斜面10aとして形成されている。図から分かるように、傾斜面10aと水平面とのなす角は鋭角である。このような場合には、弾性フィルムFが貼付けられるときに、弾性フィルムFはチャック10の縁部で急角度で折れ曲がることはない。従って、チャック10のエッジを支点として弾性フィルムFに皺が形成されたり、弾性フィルムFが局所的に膨らむのを低減することができる。
また、スポンジ等の空隙を有する弾性体を弾性フィルムFとして使用した場合には、空隙の形状が繰返し応力によって変化し、その寿命も短くなる。このため、内部に空隙を有さず、且つ圧縮永久歪みがほとんど無い上記のような材料を弾性フィルムFとして使用するのが好ましい。これにより、弾性フィルムFの寿命も増加する。
ただし、そのような弾性フィルムFが局所的に押圧されると、弾性フィルムFは押圧箇所から横方向に膨張変形する。また、押圧箇所の周囲で弾性フィルムFが部分的に盛上がる可能性もある。
このため、弾性フィルムの部分拡大図である図18に示されるように、弾性フィルムFの下面(チャックに吸着される面)に複数の溝Cを等間隔で形成するのが好ましい。例えば、弾性フィルムFが厚さ1mmのシリコーンゴムである場合には、溝Cのピッチが1mm、溝Cの幅が0.2mm、溝Cの深さが0.7mmである。また、弾性フィルムFが厚さ0.5mmのNBRである場合には、溝Cのピッチが0.5mm、溝Cの幅が0.1mm、溝Cの深さが0.3mmである。弾性フィルムFがシリコーンゴムまたはNBRである場合には、複数の溝Cは弾性フィルムFのXY方向に延びているものとする。
また、弾性フィルムFが厚さ0.5mmのSBRである場合には、溝Cのピッチが0.5mm、溝Cの幅が0.2mm、溝Cの深さが0.2mmであってもよい。この場合には、複数の溝Cは、複数の六角形を形成するように弾性フィルムFの下面に延びるのが好ましい。
このように、弾性フィルムFの下面に複数の溝Cが形成されている場合には、弾性フィルムFの変形時(研削時)に、弾性フィルムFが研削砥石30との接触箇所から横方向に変形するのを抑えられる。なお、このような溝Cは弾性フィルムF全体に亙って形成されるので、ウェーハWを安定して吸着させられ、また、研削時の研削抵抗によってウェーハWが傾斜するのを防止することもできる。
ところで、図19はウェーハ吸着装置の他の側断面図である。図19においては環状吸着部13が排除されており、その代わりに、吸盤60がチャックベース12の上面に配置されている。吸盤60は、チャック10と同心に配置された単一の環状の吸盤60であってもよい。あるいは、複数の吸盤60が固定部材20に対応して周方向に配置されていてもよい。図19から分かるように、吸盤60は通路15に連通しており、真空作用が吸盤60に適用されるものとする。
図2等に示される環状吸着部13により吸着される固定部材20は、比較的硬質の材料、例えばステンレスから形成されている。ところが、固定部材20に反りが存在する場合には、環状吸着部13によって固定部材20を均等に吸着保持するのが困難になる。そのような場合には、環状吸着部13の代わりに吸盤60を採用するのが好ましい。従って、固定部材20に反りが存在する場合であっても、固定部材20を安定して保持することが可能となる。このため、ウェーハWの研削を良好に行えるのが分かるであろう。
ところで、図20は図10と同様なウェーハ吸着装置の側断面図である。ウェーハWを研削した後においては空気をチャック10に向かって図20の矢印方向に供給する。これにより、空気が中心通路16から通路14を通って吸着部11の上面から流出する。その結果、弾性フィルムFが吸着部11から離間し、ウェーハWをチャック10から取外すことができる。
ここで、図20に示されるように、チャック10の上面には、環状部分Zがチャック10の縁部と吸着部11との間に存在している。このため、空気をチャック10に向かって中心通路16に供給した場合には、空気は吸着部11の中心付近に集中し、それにより、弾性フィルムFが吸着部11の中心付近で膨張するようになる。そして、環状部分Zにおいて弾性フィルムFはチャック10の上面から離間しない。従って、図20に示されるようにウェーハWは、膨張した弾性フィルムF上で傾斜する場合がある。このような場合には、ロボット50がウェーハWを正確に把持できない事態が発生する。
図21および図22に示される第四の実施形態は、このことを防止するのを目的としている。通路14は中心通路16から吸着部11の縁部に対応する位置まで半径方向に延びている。そして、複数の微細管路61が通路14の端部からチャック10の周面まで半径方向に延びている。これら微細管路61はチャック10の周方向に等間隔で形成されているものとする。また、微細管路61の内径は、通路14の内径より小さいものの、ウェーハWの吸着時に微細管路61内の摩擦によってウェーハWを吸着するのに十分な大きさであるものとする。従って、真空源(図示しない)を起動すると空気が中心通路16を図21の矢印方向に流れ、ウェーハWを弾性フィルムF上に吸着保持することができる。
そして、ウェーハWの研削が終了してウェーハWを取外す際には、図22に示されるように、空気をチャック10の吸着部11に向かって中心通路16に矢印方向に供給する。これにより、空気は通路14を通って吸着部11から流出する。これと同時に、空気は通路14の端部から微細管路61を通ってチャック10の周面から流出する。このため、空気は吸着部11の中心に集中せず、空気は吸着部11の全面から概ね均等に流出するようになる。その結果、図22に示されるように弾性フィルムFはほぼ水平を維持したまま持上げられる。それゆえ、ウェーハWも水平状態を維持できるので、第四の実施形態においてはウェーハWをロボット50により容易に回収できるようになる。
図23は本発明の第五の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の頂面図を示す図であり、図13と概ね同様である。また、図24は本発明の第五の実施形態に基づくウェーハ吸着装置の側断面図である。これら図面から分かるように、チャック10の上面において吸着部11とチャック10の縁部との間には複数の溝65が半径方向に形成されている。これら複数の溝65はチャック10の周方向において等間隔で形成されている。溝65の寸法は、ウェーハWの吸着時に溝65内の摩擦によってウェーハWを吸着するのに十分な大きさであるものとする。
ウェーハWの研削が終了してウェーハWを取外す際には、図24に示されるように、空気をチャック10の吸着部11に向かって中心通路16に矢印方向に供給する。これにより、空気は通路14を通って吸着部11流出する。これと同時に空気は吸着部11および吸着時に溝65を通って溝65の端部から流出する。このため、空気は吸着部11に集中せず、空気は吸着部11の全面から概ね均等に流出するようになる。従って、前述したのと同様に、弾性フィルムFはほぼ水平を維持しつつ持上げられ、その結果、ウェーハWをロボット50により容易に回収することができる。
なお、第一から第五の実施形態において、吸着部11が存在していないチャック10の環状の上面に接着剤を塗布し、弾性フィルムFの固定をより強力にしてもよい。また、固定部材20による弾性フィルムFの固定作用、および固定部材20のチャックベース12への固定作用は前述した態様から適宜自由に選択してよい。また、弾性フィルムFの材料によっては、チャック10、チャックベース12および環状部材52の上面が円形以外の形状、例えば楕円、四辺形、八角形などであってもよい。そのような場合であっても、本発明の範囲に含まれる。
10 チャック
11 吸着部
12 チャックベース
13 環状吸着部(固定部材用保持部)
14 通路
15 通路
16 中心通路
18 ネジ
19 ネジ孔
20 固定部材
21a、21b リング部材
30 研削砥石
50 ロボット
51 保持部
52 環状部材
53 環状吸着部(固定部材用保持部)
55 基部
56 通路
60 吸盤
61 微細管路(追加通路)
65 溝

Claims (14)

  1. ウェーハを平面加工する際に前記ウェーハを吸着保持するウェーハ吸着装置において、
    硬質材料から形成されていて真空により上面に吸着作用を生じさせる平面状のチャックと、
    前記チャックの外径よりも大きい内径を有していて、通気性を有する弾性フィルムを内側に固定する環状の固定部材と、を具備し、
    前記弾性フィルムを一様な張力により前記チャック上に支持し、
    前記ウェーハを前記弾性フィルム上に吸着保持することを特徴とするウェーハ吸着装置。
  2. 真空により上面に吸着作用を生じさせる、多孔質材料からなるチャックと、
    弾性フィルムを内側に固定する環状の固定部材と、
    前記チャックの前記上面よりも下方において前記固定部材を保持する固定部材用保持部と、
    前記固定部材を前記チャックに対して昇降させる昇降部と、を具備し、
    前記昇降部は、前記固定部材の弾性フィルムの一面が前記チャックに配置されて保持されるまで前記固定部材を下降させた後で前記固定部材を前記固定部材用保持部までさらに下降させ、
    前記固定部材用保持部が前記固定部材を保持して、前記ウェーハが前記チャック上における前記弾性フィルムの他面に吸着されるようにした、ウェーハ吸着装置。
  3. 前記弾性フィルムには複数の孔が形成されている、請求項1または2に記載のウェーハ吸着装置。
  4. 前記固定部材は、前記弾性フィルムを間に挟む二つのリング部材である請求項1または2に記載のウェーハ吸着装置。
  5. 前記固定部材は、前記弾性フィルムが接着剤により一面に貼付けられたリング部材である請求項1または2に記載のウェーハ吸着装置。
  6. 前記固定部材用保持部は真空による吸着作用によって前記固定部材を保持するようにした請求項1から5のいずれか一項に記載のウェーハ吸着装置。
  7. 前記固定部材用保持部はネジ留めにより前記固定部材を保持するようにした請求項1から5のいずれか一項に記載のウェーハ吸着装置。
  8. 前記固定部材用保持部は前記チャックの上面に配置された少なくとも一つの吸盤である請求項1から5のいずれか一項に記載のウェーハ吸着装置。
  9. 前記チャックの上方縁部は、半径方向外側に低下する傾斜面として形成されている請求項1から8のいずれか一項に記載のウェーハ吸着装置。
  10. 前記チャックに吸着される前記弾性フィルムの下面には、複数の溝が等間隔で形成されている請求項1から9のいずれか一項に記載のウェーハ吸着装置。
  11. 前記チャックの上面に前記吸着作用を生じさせるための通路と該通路から前記チャックの周面まで延びる少なくとも一つの追加通路とが、前記チャック内に形成されている請求項1または2に記載のウェーハ吸着装置。
  12. 前記吸着作用が生じる前記チャックの上面の一部分から前記チャックの縁部まで延びる少なくとも一つの溝が前記チャックの上面に形成されている請求項1または2に記載のウェーハ吸着装置。
  13. ウェーハを平面加工する際に前記ウェーハを吸着保持するウェーハ吸着方法において、
    硬質材料から形成されていて真空により上面に吸着作用を生じさせる平面状のチャックを準備し、
    前記チャックの外径よりも大きい内径を有していて、通気性を有する弾性フィルムを環状の固定部材の内側に固定し、
    それにより、前記弾性フィルムを一様な張力により前記チャック上に支持し、
    前記ウェーハを前記弾性フィルム上に吸着保持することを特徴とするウェーハ吸着方法。
  14. 弾性フィルムを環状の固定部材の内側に固定し、
    前記固定部材の前記弾性フィルムが多孔質材料からなるチャックの上面に配置されるまで前記固定部材を下降させ、
    前記チャックの上面に真空により吸着作用を生じさせて前記弾性フィルムの一面を保持し、
    前記固定部材を前記チャックの前記上面よりも下方に位置する固定部材用保持部まで下降させ、
    前記固定部材用保持部により前記固定部材を固定し、
    前記チャック上における前記弾性フィルムの他面にウェーハを吸着させるようにした、ウェーハ吸着方法。
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