JP2009113045A - レーザ肉盛りシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダヘッドのバルブシートに対して肉盛り処理を行う際、シリンダヘッドを高精度に位置決めする。
【解決手段】レーザ肉盛りシステム10は、シリンダヘッド12(バルブシート16)の位置合わせを行う位置合わせ機構14と、シリンダヘッド12のバルブシート16に対して供給された金属粉末を原材料として肉盛りするレーザ肉盛り機構18と、シリンダヘッド12を前記位置合わせ機構14から前記レーザ肉盛り機構18へ搬送する把持ロボット20とを備える。肉盛り処理されるべきバルブシート16の位置が位置合わせ機構14を構成する2軸直交テーブルの交点中心と一致すると、把持ロボット20の把持装置116は、レーザ肉盛り機構18を構成する支持装置70にシリンダヘッド12を移動台52ごと搬送する。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリンダヘッドの位置合わせを行った後に該シリンダヘッドを搬送してバルブシートに肉盛りを行うレーザ肉盛りシステムに関する。
内燃機関が運転されると、該内燃機関を構成するシリンダヘッドにおいては、吸気バルブ及び排気バルブがバルブシートに対して着座及び離間を繰り返す。このため、バルブシートの耐摩耗性を確保するべく、例えば、焼結リングを圧入することが行われる。
又は、いわゆるレーザ肉盛りによって、バルブシートに肉盛りを行うこともある。この場合、シリンダヘッドを載置台に位置決め固定した上で、該載置台を回転させながらバルブシートに対して金属粉末を供給しつつ、この金属粉末にレーザを照射することにより該金属粉末を溶融させ、さらに、冷却固化させて肉盛り部とする。
このようなレーザ肉盛りを行うに際しては、例えば、特許文献1に記載されているように、先ず、シリンダヘッドを載置台に固定し、次に、該載置台を、レーザがバルブシートに照射される位置となるように固定することが一般的である。
特許第2929785号公報
特許文献1の記載や掲載図面から諒解されるように、載置台を介してシリンダヘッドの位置決め固定を行うようにすると、多数の軸部材が必要となる上に構成も複雑化してしまう。
しかも、金属粉末に対してレーザを照射する際、シリンダヘッドにおけるレーザが照射される箇所の温度が急上昇する。このため、前記軸部材等に熱が伝達されて該軸部材等が熱膨張を起こした結果、シリンダヘッドの位置が変動することがある。このような事態が生じると、金属粉末が供給される位置や、レーザが照射される位置も変動してしまう。結局、この場合、高精度な位置決めを行うことが容易ではないという不具合がある。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、シリンダヘッドを高精度に位置決めすることが可能であり、このためにバルブシートに対する肉盛りを高精度且つ良好に施すことが可能なレーザ肉盛りシステムを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、シリンダヘッド中の肉盛り処理が施されるバルブシートを所定位置に合わせる位置合わせ機構と、前記バルブシートに対して供給された金属粉末を原材料として肉盛りするレーザ肉盛り機構と、前記シリンダヘッドを前記位置合わせ機構から前記レーザ肉盛り機構へ搬送する搬送手段とを有するレーザ肉盛りシステムであって、
前記位置合わせ機構は、前記シリンダヘッドを載置した載置部材と、前記載置部材を案内することで前記バルブシートを前記所定の位置に案内する案内手段とを有し、
前記搬送手段は、前記載置部材を把持して該載置部材を前記レーザ肉盛り機構側に回動させる把持手段を有し、
前記レーザ肉盛り機構は、金属粉末を供給する供給機構と、前記金属粉末に対してレーザ光を照射するための変位可能なレーザ照射手段と、前記載置部材を位置決め固定する回転台座とを有し、
前記搬送手段が、前記バルブシートが前記所定位置に配置された前記シリンダヘッドを載置した前記載置部材を、該載置部材を把持した前記把持手段が回動動作することによって前記回転台座上に搬送し、
前記レーザ肉盛り機構が、略水平となった前記バルブシートに対して金属粉末を供給しつつレーザ光による肉盛り処理を行うことを特徴とする。
すなわち、本発明においては、シリンダヘッド中のバルブシートが位置合わせ機構の作用下に所定の位置に調整された後、搬送機構の作用下に、該バルブシートが略水平となるようにしてシリンダヘッドがレーザ肉盛り機構に搬送される。このように、レーザ肉盛り機構とは別の箇所でシリンダヘッドの位置合わせを行うことにより、レーザ肉盛り機構には、バルブシートを略水平にするための機構を設ける必要がなくなる。従って、装置構成を簡素なものとすることができる。
しかも、この場合、バルブシートの回転中心と回転テーブルの回転中心とを高精度で一致させることが可能であるので、レーザ光の照射によってバルブシートに熱変形が起こったとしても、バルブシートに対する金属粉末の供給位置やレーザ光の照射位置を高精度に維持することができる。これにより、バルブシートの所定箇所に確実にレーザ肉盛り処理を施すことができる。
なお、回転台座には、載置部材を位置決め固定するためのクランプ機構を設けることが好ましい。これにより、レーザ肉盛り処理を施す際にシリンダヘッドが位置ズレを起こすことを確実に回避することができ、結局、バルブシートに対するレーザ肉盛り処理を一層高精度に実施することができる。
さらに、把持手段が案内手段上の載置部材を把持する際に該把持手段を位置決め固定するための第1位置決め固定手段と、把持手段が回転台座に載置部材を載置する際に該把持手段を位置決め固定するための第2位置決め固定手段とを設けることが好ましい。このようにして把持手段を位置決めすることに伴い、載置部材、ひいては該載置部材上のシリンダヘッドを所定の箇所に位置決め固定することができる。従って、バルブシートに対するレーザ肉盛り処理の精度が一層向上する。
本発明によれば、シリンダヘッド中のバルブシートを所定の位置に調整した後、搬送機構の作用下に、該バルブシートが略水平となるようにしてシリンダヘッドをレーザ肉盛り機構に搬送するようにしている。すなわち、バルブシートの位置合わせをレーザ肉盛り機構とは別の箇所で行うようにしているので、レーザ肉盛り機構の装置構成を簡素なものとすることができる。
また、バルブシートの位置合わせをレーザ肉盛り機構とは別の箇所で行うようにしているので、バルブシート位置合わせ機構における案内手段を構成する軸部材等(例えば、ボールネジや、該ボールネジに螺合するナット等)がレーザ照射によって熱膨張を起こすことがない。従って、レーザ光の照射によってバルブシートに熱変形が起こったとしても、バルブシートの位置合わせ機構とレーザ肉盛り機構とが同一装置として構成されたものに比して、バルブシートの回転中心と回転テーブルの回転中心とを高精度で一致させることが可能である。このため、バルブシートに対する金属粉末の供給位置やレーザ光の照射位置を高精度に維持することができるので、バルブシートに対するレーザ肉盛り処理を高精度に実施することができる。
以下、本発明に係るレーザ肉盛りシステムにつき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るレーザ肉盛りシステム10の全体概略正面図であり、図2は、その要部平面図である。このレーザ肉盛りシステム10は、シリンダヘッド12の位置合わせを行うための位置合わせ機構14と、シリンダヘッド12のバルブシート16に対して供給された金属粉末を原材料として肉盛り処理を施すレーザ肉盛り機構18と、シリンダヘッド12を前記位置合わせ機構14から前記レーザ肉盛り機構18へ搬送する搬送手段としての6軸多関節把持ロボット(以下、単に把持ロボットという)20とを備える。
位置合わせ機構14は、基台22と、該基台22上に設けられた直交2軸テーブル24(案内手段)と、シリンダヘッド12の位置を撮像するCCDカメラ26とを有する。
基台22の両端部には柱状部材28、30がそれぞれ立設されており、これら柱状部材28、30の各上端面には、係止穴32、34が形成されている。また、柱状部材28、30同士の間には、2本のレール36、36が敷設された基盤38が設けられている。
直交2軸テーブル24は、図2に示すように、把持ロボット20に接近又は離間する方向に延在する第1テーブル40と、該第1テーブル40の延在方向に対して直交する方向に延在し、且つ該第1テーブル40に比して長尺な第2テーブル42とからなる。なお、図2においては、基台22の図示を省略している。
第1テーブル40は、基盤38上のレール36、36に変位自在に載置されている。一方、第1テーブル40にも、その延在方向に沿って2本のレール44、44が敷設されており、前記第2テーブル42はこれらレール44、44に変位自在に載置されている。すなわち、第1テーブル40は、把持ロボット20に対して接近又は離間する方向(図1及び図2におけるX方向)に変位可能であり、一方、第2テーブル42は、第1テーブル40に対して直交する方向(図2におけるY方向)に前進又は後退可能である。
図1に示すように、第2テーブル42の上端面には、断熱板46を介してヒータ48が設けられている。また、第2テーブル42の上端面からは、第1クランプ機構を構成する2本の略逆L字状のクランプ爪50、50が互いに対称的に突出している。勿論、これらクランプ爪50、50は、ヒータ48とは別の位置に設けられている。
図1においては、これらクランプ爪50、50を介して移動台52(載置部材)が第2テーブル42上に載置されている状態を示している。ここで、移動台52の底面には、略逆T字状の係合部54が形成されており、この係合部54に、前記クランプ爪50、50が係合される。
移動台52の上端面には、所定角度で傾斜した傾斜面56を有する傾斜治具58が固定されている。そして、この傾斜面56には、2本のピン60、60が立設された支持固定盤62が支持されている。
支持固定盤62の上端面からは、第2クランプ機構を構成する略逆L字状の第1逆L型爪64a〜第4逆L型爪64dが突出している(図2参照)。この中の第1逆L型爪64aは第2逆L型爪64bに対向し、且つ第3逆L型爪64cは、第1逆L型爪64aから所定間隔離間した位置で第4逆L型爪64dに対向している。なお、前記ピン60、60の各々は、第2逆L型爪64b、第4逆L型爪64dの近傍に設けられている。
位置合わせ機構14を構成するCCDカメラ26は、把持ロボット20の近傍に立設された案内用柱66にフレーム68を介して位置決め固定されている。このCCDカメラ26には、図示しないモニタが電気的に接続されている。
レーザ肉盛り機構18は、シリンダヘッド12を支持するための支持装置70を有する。この支持装置70は、第1基盤72と、該第1基盤72上に固定された若干幅狭の第2基盤74と、第3クランプ機構を構成する略逆L字型のクランプ爪76、76が設けられた回転テーブル78(回転台座)とを具備する。
第1基盤72において、第2基盤74から露呈した部位には、所定角度で傾斜した傾斜面80を有する係止治具84が配設されている。一方、第2基盤74上には、前記傾斜面80と略平行となるように傾斜した部位を有する係止用柱86が立設されている。係止治具84及び係止用柱86の双方には、互いに略平行に延在する係止穴88、90が穿設されている。各係止穴88、90は、前記係止穴32、34の幅方向寸法及び深さに対応する幅方向寸法及び深さに設定されている。
第2基盤74上には、さらに、支持板92を介してジャッキ装置94が設けられている。このジャッキ装置94は、第3基盤95の傾斜角度を調整するためのものである。すなわち、第3基盤95と支持板92とは、ジャッキ装置94の軸96及びヒンジ98を介して連結されており、第3基盤95は、軸96の上下動に応じてヒンジ98を中心に回動する。その結果、バルブシート16中の肉盛り処理が施されるものを略水平となる位置に調整可能である。
なお、図示は省略しているが、第2基盤74の下方には、レーザ光の軸とバルブシート16の加工点を一致させるために該第2基盤74をX方向に移動可能とするテーブルが備えられる。
第3基盤95には、回転軸100が回転自在に支持されており、前記回転テーブル78は、この回転軸100に取り付けられている。すなわち、回転テーブル78は、回転軸100と一体的に回転動作可能である。
上記したように、回転テーブル78からはクランプ爪76、76が突出している。これらクランプ爪76、76は、第1クランプ機構を構成する前記クランプ爪50、50と同様に構成されている。
レーザ肉盛り機構18は、さらに、バルブシート16に対して金属粉末を供給するためのフィーダ102と、不活性ガスを供給する図示しないガスノズルと、前記金属粉末を溶融するためのレーザ光を照射するレーザ照射器104とを有する。この中、レーザ照射器104は、フレーム106の延在方向(X方向)に水平移動可能に設置されている。なお、このフレーム106は、前記案内用柱66の軸線方向に沿って敷設された案内テーブル108を備える直交2軸テーブル110によって昇降動作及び水平変位動作が可能である。
すなわち、レーザ照射器104は直交3軸の変位動作が可能であり、レーザ照射器104を適宜変位させることによって、レーザ光の軸をバルブシート16の加工点に一致させることができる。
なお、上記したように、第2基盤74をX方向に移動可能なテーブルが存在するため、レーザ照射器104をフレーム106の延在方向(X方向)に水平移動可能にする機能を省くようにしてもよい。勿論、レーザ照射器104をフレーム106の延在方向(X方向)に水平移動可能にする機能を組み込む一方、前記テーブルを省くようにしてもよい。
搬送手段である把持ロボット20は、位置合わせ機構14を構成する基台22と、レーザ肉盛り機構18を構成する支持装置70との間に配設されている。把持ロボット20の主軸部112は回転動作可能であり、これに伴い、先端軸114が回動動作する。
先端軸114には、把持装置116が設けられている。この把持装置116には、外枠118と、該外枠118の内方に位置決め固定された固定爪120と、該固定爪120に対して接近又は離間する可動爪122とを有する。後述するように、前記移動台52の端部は、これら固定爪120及び可動爪122によって把持される。
外枠118の先端部には、柱部材に形成された前記係止穴32、34、又は傾斜治具58と係止用柱86の各々に形成された前記係止穴88、90の双方に係合可能な形状に設定された係止ピン124、126が設けられている。すなわち、これら係止ピン124、126は、係止穴32、34又は係止穴88、90のいずれかに係合される。
本実施の形態に係るレーザ肉盛りシステム10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
シリンダヘッド12が移動台52上の支持固定盤62に載置された際、シリンダヘッド12の一底面に予め形成された2箇所の凹部にピン60、60が挿入される。また、第2クランプ機構を構成する第1逆L型爪64a〜第4逆L型爪64dが閉じ、これら第1逆L型爪64a〜第4逆L型爪64dの各々がシリンダヘッド12の各端面に設けられた凹部に進入する。これにより、シリンダヘッド12が所定角度で傾斜した状態で支持固定盤62に位置決め固定される。
シリンダヘッド12を載置した移動台52は、この状態でシリンダヘッド12ごと移送された後、把持ロボット20の把持装置116に把持される。勿論、この際には、可動爪122が固定爪120に指向して上昇し、その結果、移動台52が可動爪122と固定爪120との間に挟持される。
把持ロボット20は、移動台52を第2テーブル42上まで搬送する。そして、該把持ロボット20の作用下に把持装置116が位置合わせ機構14の柱状部材28、30に向かって降下し、最終的に、外枠118の下端部に設けられた係止ピン124、126が係止穴32、34に係合する。すなわち、把持装置116が位置決め固定される。
なお、ヒータ48は予め通電されており、このため、移動台52は輻射熱を受ける。結局、移動台52を介してシリンダヘッド12に熱が伝達される。
次に、第2テーブル42に設けられた第1クランプ機構を構成するクランプ爪50、50が互いに接近するように変位する。すなわち、クランプ爪50、50が閉じて移動台52の底面に形成された逆T字状の係合部54に進入し、これにより、移動台52が位置決め固定される。
次に、把持装置116が移動台52を解放する。具体的には、可動爪122が下降して固定爪120から離間することにより、移動台52に対する挟持が解消される。
次に、図3に示すように、把持ロボット20の作用下に把持装置116が移動した後、第1テーブル40が基盤38に敷設されたレール36、36に案内されながらX方向に沿って変位する一方、第2テーブル42が第1テーブル40に敷設されたレール44、44に案内されながら図2中のY方向に沿って変位する。第1テーブル40と第2テーブル42の変位(位置調整)は、肉盛り処理すべきバルブシート16が第1テーブル40と第2テーブル42の交点中心(図2における点O)に位置するまで続行される。なお、バルブシート16の位置確認は、CCDカメラ26及びモニタによって行われる。
肉盛り処理すべきバルブシート16が点Oに位置したことがモニタで確認されると、把持装置116が戻り、外枠118の係止ピン124、126が柱状部材28、30の係止穴32、34に係合される。すなわち、把持装置116が位置決め固定され、図1に示す状態となる。
このようにして移動台52と把持装置116の双方が位置決め固定された後、把持装置116が移動台52を把持する。すなわち、可動爪122が固定爪120に指向して上昇し、その結果、移動台52が可動爪122と固定爪120との間に挟持される。
次に、把持ロボット20は、把持装置116を上昇した後、主軸部112を回転動作させる。この回転動作に伴い、把持装置116が支持装置70まで回動する。この間、先端軸114も回転動作及び傾動動作し、外枠118の下端部の係止ピン124、126を、係止治具84及び係止用柱86の係止穴90、88に対向させる。この際、図2における点Oに位置したバルブシート16が略水平となるように配置される。なお、この時点では、第3クランプ機構を構成するクランプ爪76、76は開いている。
その後、把持ロボット20の作用下に、係止穴90、88の各々に係止ピン124、126が係合される。これにより、把持装置116が支持装置70に位置決め固定される。
次に、クランプ爪76、76が閉じて移動台52の底面に形成された逆T字状の係合部54に進入し、これにより、移動台52が位置決め固定される。その後、図4に示すように、可動爪122が下降して固定爪120から離間することにより移動台52に対する挟持が解消され、さらに、把持ロボット20の作用下に把持装置116が移動してシリンダヘッド12が現れる。すなわち、図2における点Oに位置したバルブシート16が、略水平となった状態で露呈する。
以上の動作の間、シリンダヘッド12が支持固定盤62上で位置ズレを起こすことはない。上記したように、シリンダヘッド12は支持固定盤62上で位置決め固定されているからである。
すなわち、本実施の形態によれば、位置合わせ機構14によって肉盛り処理されるべきバルブシート16の位置が確認され、その後、把持ロボット20によってシリンダヘッド12が回動されることにより、該バルブシート16が略水平となるように支持装置70に支持される。換言すれば、本実施の形態においては、位置合わせ機構14によってバルブシート16が位置決めされ、このバルブシート16が肉盛り処理されるようにシリンダヘッド12が姿勢を保ちながら搬送される。
このため、位置合わせ機構14及び支持装置70の双方とも、多数の軸部材を設けて構成する必要がない。従って、レーザ肉盛りシステム10の構成を簡素化することができる。
次に、図5に示すように、レーザ照射器104がバルブシート16に向かって降下するとともに水平移動する。レーザ照射器104が所定位置で停止すると、支持固定盤62を支持する回転軸100が回転付勢手段(例えば、モータ)の作用下に回転動作を開始し、これにより回転テーブル78が回転動作する。略同時に、フィーダ102から金属粉末PWが供給されるとともに図示しない前記ガスノズルから不活性ガスが供給され、さらに、レーザ照射器104からレーザ光Lが照射される。なお、金属粉末PWとしては銅合金粉末が例示され、不活性ガスとしてはアルゴンガスが例示される。
回転テーブル78が回転しているため、フィーダ102及びレーザ照射器104は、バルブシート16の周囲に沿って環状に相対移動することになる。結局、金属粉末PWの溶融池がバルブシート16の周縁部に沿って環状に移動し、回転軸100が少なくとも1回転することにより、バルブシート16の周囲に肉盛り部が形成される。
ここで、上記から諒解されるように、本実施の形態では、肉盛り処理が施されるべきバルブシート16が正確に位置合わせされた上で略水平に向けられている。このため、バルブシート16の中心が、回転軸100の回転中心の軸線上に正確に配置される。換言すれば、バルブシート16は、レーザ照射器104からのレーザ光Lの照射位置に対応して高精度に位置決めされている。このため、レーザ光Lの照射による局所的な温度上昇に起因してシリンダヘッド12に熱変形が生じていたとしても、バルブシート16を肉盛り処理位置に対して高精度且つ確実に位置決めすることができる。
しかも、本実施の形態では、シリンダヘッド12の温度をヒータ48によって予め上昇させている。このため、レーザ光Lが照射されたシリンダヘッド12の温度上昇幅は比較的小さく、従って、シリンダヘッド12の熱変形も十分に抑制されている。
以上のような理由から、バルブシート16に対する肉盛り処理が高精度且つ良好に遂行され、効率的な肉盛り処理が遂行されるという効果が得られる。
バルブシート16の肉盛り処理が終了した後、回転軸100、ひいては回転テーブル78の回転が停止される。略同時に、金属粉末PW及び不活性ガスの供給が停止されるとともに、レーザ光Lの照射が停止される。
次に、把持ロボット20の把持装置116が再び移動台52を把持する。勿論、この際には、外枠118の係止ピン124、126が係止穴90、88に係合する。その後、第3クランプ機構のクランプ爪76、76が移動台52を解放する。
把持ロボット20の主軸部112が回転して把持装置116が柱状部材28、30の上方まで到達した後、把持装置116が柱状部材28、30に向かって変位し、最終的に、係止穴32、34に係止ピン124、126が係合する。第1クランプ機構のクランプ爪50、50が閉じて移動台52の係合部54に係合すると、把持装置116が移動台52を解放し、さらに、所定箇所へ移動する。
露呈したシリンダヘッド12に対しては、上記と同様にして、次に肉盛り処理されるべきバルブシート16の位置が第1テーブル40と第2テーブル42の交点中心Oとなるように、第1テーブル40と第2テーブル42の位置調整がなされる(図6参照)。
以降は、上記と同様にして把持ロボット20の作用下にシリンダヘッド12が支持装置70に搬送され、前記バルブシート16に対して肉盛り処理が施される。
なお、把持ロボット20を2台設置するようにしてもよい。この場合、1個のシリンダヘッド12に対して肉盛り処理を行っている最中に別のシリンダヘッド12の位置調整を行い、肉盛り処理が施されたシリンダヘッド12を一方の把持ロボット20によって第2テーブル42に戻すと同時に、位置調整が行われたシリンダヘッド12を残余の把持ロボット20によって支持装置70に搬送するようにすればよい。
又は、2本のアームを有し、且つ各アームの先端に上記したような構成の把持装置116、116がそれぞれ設けられた1台の把持ロボット(図示せず)を用いるようにしてもよい。すなわち、この場合、前記把持装置116、116同士は互いに相反する方向を向き、前記アームが主軸部112を中心に旋回すると、アーム同士の位置が入れ替わる。従って、肉盛り処理が施されたシリンダヘッド12を一方のアームによって第2テーブル42に戻すと同時に、位置調整が行われたシリンダヘッド12を残余のアームによって支持装置70に搬送することが可能となる。
2台の把持ロボットを用いることや、2本のアームを有する把持ロボットを用いることによりシリンダヘッド12を効率よく搬送することができ、結局、シリンダヘッド12に対する肉盛り処理の効率を向上させることができる。
本実施の形態に係るレーザ肉盛りシステムの全体概略正面図である。 図1のレーザ肉盛りシステムを構成する位置合わせ機構の要部平面図である。 位置合わせ機構によってシリンダヘッド(バルブシート)の位置を調整している状態を示す全体概略正面図である。 図1のレーザ肉盛りシステムを構成する把持ロボットがシリンダヘッドを移動台ごと支持装置に搬送した状態を示す全体概略正面図である。 支持装置に支持されたシリンダヘッドのバルブシートに対して肉盛り処理を施している状態を示す全体概略正面図である。 別のバルブシートに対する位置合わせを行っている状態を示す要部平面図である。
符号の説明
10…レーザ肉盛りシステム 12…シリンダヘッド
14…位置合わせ機構 16…バルブシート
18…レーザ肉盛り機構 20…把持ロボット
24、110…直交2軸テーブル 26…CCDカメラ
32、34、88、90…係止穴 36、44…レール
40、42…テーブル 48…ヒータ
50、64a〜64d、76…爪 52…移動台
54…係合部 58…傾斜治具
60…ピン 66…案内用柱
70…支持装置 78…回転テーブル
94…ジャッキ装置 100…回転軸
102…フィーダ 104…レーザ照射器
116…把持装置 120…固定爪
122…可動爪 124、126…係止ピン

Claims (3)

  1. シリンダヘッド中の肉盛り処理が施されるバルブシートを所定位置に合わせる位置合わせ機構と、前記バルブシートに対して供給された金属粉末を原材料として肉盛りするレーザ肉盛り機構と、前記シリンダヘッドを前記位置合わせ機構から前記レーザ肉盛り機構へ搬送する搬送手段とを有するレーザ肉盛りシステムであって、
    前記位置合わせ機構は、前記シリンダヘッドを載置した載置部材と、前記載置部材を案内することで前記バルブシートを前記所定の位置に案内する案内手段とを有し、
    前記搬送手段は、前記載置部材を把持して該載置部材を前記レーザ肉盛り機構側に回動させる把持手段を有し、
    前記レーザ肉盛り機構は、金属粉末を供給する供給機構と、前記金属粉末に対してレーザ光を照射するための変位可能なレーザ照射手段と、前記載置部材を位置決め固定する回転台座とを有し、
    前記搬送手段が、前記バルブシートが前記所定位置に配置された前記シリンダヘッドを載置した前記載置部材を、該載置部材を把持した前記把持手段が回動動作することによって前記回転台座上に搬送し、
    前記レーザ肉盛り機構が、略水平となった前記バルブシートに対して金属粉末を供給しつつレーザ光による肉盛り処理を行うことを特徴とするレーザ肉盛りシステム。
  2. 請求項1記載のシステムにおいて、前記回転台座に、前記載置部材を位置決め固定するためのクランプ機構が設けられたことを特徴とするレーザ肉盛りシステム。
  3. 請求項1又は2記載のシステムにおいて、前記把持手段が前記案内手段上の前記載置部材を把持する際に前記把持手段を位置決め固定するための第1位置決め固定手段と、前記把持手段が前記回転台座に前記載置部材を載置する際に前記把持手段を位置決め固定するための第2位置決め固定手段とを具備することを特徴とするレーザ肉盛りシステム。
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