JP2009112927A - 分離膜の改質方法、その方法により改質された分離膜、改質薬品、ならびに分離膜の改質に用いる装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】分離膜に、陽イオン性界面活性剤および/または両性界面活性剤を含む水溶液を接触させる分離膜の改質方法であって、前記陽イオン性界面活性剤および前記両性界面活性剤が有する炭化水素基は、最も長い炭化水素鎖の炭素数が、1〜22であることからなり、さらにシランカップリング剤を接触させることが好ましい。
【選択図】図1
Description
しかし、恒常的な問題として、分離膜モジュールにおいては、微生物をはじめとする生物汚染の発生がある。特にスライムの発生として知られている現象であるが、例えばスパイラル型膜エレメントにおいてスライムが発生すると、原水と濃縮水の圧力差、すなわち通水差圧が上昇する。特に複数のエレメントを直列に配置した装置の場合、後方のエレメントに行くほど、圧力が低くなってしまい、所定の透過水量が得られなくなってしまう。さらに、極端に通水差圧が上昇すると、エレメントそのものが破損する恐れすらある。また、スライムの発生までに至らなくても、エレメント内の汚染物質の腐敗が進行し、臭気が発生する場合もある。
生物汚染の発生を抑止するためには、酸化剤により、分離膜の殺菌をすることが考えられる。しかし、現在主流のポリアミド素材をスキン層に持つRO膜やNF膜は、酸化劣化しやすい。特に原水中に、次亜塩素酸ナトリウムをはじめとする酸化性の物質が含まれている場合や、原水の酸化還元電位(ORP)が高い場合には、膜の劣化速度は速まり、寿命を短くする原因となっている。そのため、RO膜やNF膜を酸化剤によって殺菌をすることは、実用面での問題がある。酸化作用が比較的緩やかなクロラミンを用いる例もあるが、酸化剤であることには変わりなく、膜の劣化は避けられない。酸化劣化に比較的強い、ピペラジンアミド系の膜もあるが、分離性能が充分ではない。
一方で、陽イオン性界面活性剤や両性界面活性剤は、一般的に抗菌・除菌性を持つことが知られており、これまでにも、洗浄分野にて非常に多くの報告がある(例えば、特許文献1〜3)。
本発明は、分離膜の透過水量の低下を抑え、かつ分離膜に抗菌性能を付与する改質方法、その方法により改質された分離膜、前記改質方法に使用する改質薬品、ならびに分離膜の改質を行う装置を目的とする。
前記陽イオン性界面活性剤は、第4級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤であることが好ましく、前記第4級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤は、塩化ベンザルコニウム、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライドからなる群から選ばれる、少なくとも1種類であることが、より好ましい。 前記両性界面活性剤は、アミノ酸型両性界面活性剤であることが好ましく、前記アミノ酸型両性界面活性剤は、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、塩酸アルキルポリアミノエチルグリシンからなる群から選ばれる、少なくとも1種類であることがさらに好ましい。
前記分離膜は、逆浸透膜またはナノろ過膜であることが好ましく、スパイラル型膜エレメントであることが好ましく、芳香族ポリアミド系素材を含むことが好ましい。
本発明にかかる分離膜の改質装置は、分離膜に、最も長い炭化水素鎖の炭素数が1〜22の、陽イオン性界面活性剤および/または両性界面活性剤(以下、総じて抗菌性低級界面活性剤と略すこともある)を含む水溶液を接触させる手段を有するものである。
図1は、本発明の改質方法を実施する、分離膜の改質装置8の模式図である。なお、図1中、圧力計、流量計、弁等は適宜省略してある。分離膜の改質装置8は、貯水タンク10と、ポンプ12と、分離膜モジュール14とが、配管によって接続されている。
貯水タンク10には、配管30と配管40とが接続されている。配管40は、ボール弁21を経由して、図示されない排出口と接続されている。一方の配管30は、ボール弁20、ポンプ12を経由して、分離膜モジュール14と接続されている。
分離膜モジュール14には、濃縮水側の配管32と、透過水側の配管38とが接続されている。配管32は、圧力調整弁22を経た後に、配管34と配管36に分岐している。配管34は、ボール弁24を経由して、図示されない排出口と接続されている。配管36は、ボール弁26を経由して、貯水タンク10と接続されている。また、配管38は、ボール弁28を経由して、貯水タンク10と接続されている。分離膜モジュール14は、分離膜を備えた膜エレメントと、膜エレメントを格納するための耐圧容器とで構成されている。
また、分離膜の材質は特に限定されないが、芳香族ポリアミド系素材を含んでいることが好ましい。中でも、好適な材質は、芳香族ポリアミド、好ましくは全芳香族ポリアミド、さらに好ましくは架橋全芳香族ポリアミドである。
本発明の分離膜の改質方法は、抗菌性低級界面活性剤を、分離膜に接触させる改質方法である。
耐圧容器に膜エレメントを装填後、ボール弁20および21を閉とし、貯水タンク10に、図示されない水源から、充分量の水Aを入れる。次いで、ボール弁21、26、28を閉、ボール弁20、24を開、圧力調整弁22を適宜開として、ポンプ12を起動する。必要に応じて、貯水タンク10へ水Aを供給しながら、分離膜に圧力がかからない状態で通水して、分離膜モジュール14を水洗する。この際、分離膜モジュール14内に流入した水は、分離膜の表面を洗浄し、濃縮側の水として、配管32へ流される。水は、配管32、34を流通して、図示されない排出口から排出される(前水洗工程)。なお、本発明で言う圧力のかからない状態とは、透過水が得られないほどの低圧の状態を言う。
ボール弁21、24を閉、ボール弁20、26、28を開、圧力調整弁22を所定の圧力になるように開いて、ポンプ12を起動し、シランカップリング剤水溶液を分離膜モジュール14へ通水する。分離膜モジュール14内に流入したシランカップリング剤は、分離膜の表面と接触しながら、濃縮水として配管32に流される。この間、シランカップリング剤の一部が、分離膜表面に吸着される。シランカップリング剤水溶液は、配管32、36を経由して、貯水タンク10へと送液される。また、透過水は、配管38を経由して、貯水タンク10へと送液される(改質処理工程1)。
ボール弁21、24を閉、ボール弁20、26、28を開、圧力調整弁22を所定の圧力になるように開いて、ポンプ12を起動し、改質剤水溶液を分離膜モジュール14へ通水する。分離膜モジュール14内に流入した改質剤水溶液は、分離膜の表面と接触しながら、濃縮水として配管32に流される。この間、抗菌性低級界面活性剤の一部は、分離膜に吸着されたシランカップリング剤をバインダーとして、分離膜に固定される。また、他の一部の抗菌性低級界面活性剤は、分離膜に吸着されて、固定化される。そして、改質剤水溶液は、配管32、36を流通して、貯水タンク10へと送液される。また、透過水は、配管38を経由して、貯水タンク10へと送液される(改質処理工程2)。
本発明における炭化水素鎖とは、アルキル基、アルキレン基等の飽和炭化水素基、およびビニル基、アリル基、2価の不飽和炭化水素基等の不飽和炭化水素基において、炭化水素基を構成している各鎖を言う。
また、「最も長い炭化水素鎖の炭素数が、1〜22」とは、1または複数の炭化水素基が有する1以上の炭化水素鎖の中で、最も長い、すなわち最も炭素数が多い、直鎖状の炭化水素鎖(以下、最長炭化水素鎖ということもある)の炭素数が、1〜22であることを言う。例えば、下記(1)式で表される陽イオン性界面活性剤においては、R1、R2、R3のアルキル基の中で、最も長い主鎖の炭素数が1〜22であることを言う。
さらに、第4級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤のうち、最長炭化水素鎖の炭素数が1〜22である塩化ベンザルコニウム、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライドからなる群から選ばれる、少なくとも1種類を用いることが特に好ましい。これらの物質は、第4級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤の中でも、特に抗菌作用が強いためである。
例えば、下記(2)式で表されるシランカップリング剤においては、R4、R5、R6、R7のうち、最も長い炭化水素鎖、すなわち主鎖の炭素数が、それぞれ0〜10であることが好ましい。なお、炭素数が0であるとは、R4、R5、R6においては水素原子を表し、R7においては、R7を有しないことを示す。このようなシランカップリング剤を用いることが、改質処理後の分離膜の透過水量低下を最小限に抑えるために効果的である。
例えば、下記(3)式で表されるシランカップリング剤においては、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14のうち、最も長い炭化水素鎖、すなわち主鎖の炭素数が、それぞれ0〜10であることが好ましい。なお、炭素数が0であるとは、R8、R9、R10、R12、R13、R14においては水素原子を表し、R11においてはR11を有しないことを示す。このようなシランカップリング剤を用いることが、改質処理後の分離膜の透過水量低下を最小限に抑えるために効果的である。
さらに、抗菌性低級界面活性剤に加え、シランカップリング剤を分離膜に接触させることにより、抗菌性低級界面活性剤をより強固に、分離膜へ固定することができ、かつ抗菌性能をより持続することができる。
抗菌性低級界面活性剤として、第4級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤や、アミノ酸型両性界面活性剤を用いることで、分離膜の抗菌性能をより高くすることができる。
また、本改質方法は、特に生物汚染のトラブルが多い、RO膜、NF膜、スパイラル型膜エレメント、芳香族ポリアミド系素材を含む分離膜に対しても、抗菌性能を付与でき、かつ透過水量低下を最小限に抑えることができる。
本実施形態の分離膜の改質装置によれば、水処理ラインに分離膜を設置したまま、改質処理を行うことができる。
そして、得られた分離膜は、改質処理後の透過水量の低下が最小限に抑えられ、かつ微生物やスライムの発生が著しく抑制される。
薬品洗浄工程における洗浄方法は、特に限定されないが、酸および/またはアルカリを用いた洗浄方法を用いることができ、汚染の状態に応じた適切な洗浄方法を選択することが好ましい。
薬品洗浄に用いる酸は特に限定されず、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、クエン酸、シュウ酸、カルボン酸等を挙げることができる。中でも、洗浄効果の高い、シュウ酸やクエン酸を用いることが好ましい。薬品洗浄に用いるアルカリは、特に限定されないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム、亜硫酸ナトリウム等を挙げることができる。中でも、水酸化ナトリウムは、汎用性の観点から望ましい。
また、幅広い産業分野での利用価値が高く、特に医製薬産業や食品産業、浄水場、家庭用浄水器等、微生物の繁殖や臭気を確実に避けなければならない分野への適用が期待でき、産業上の利用価値は極めて高い。
(実験例1)
<実施例1−1〜1−4、比較例1−1、1−2>
RO膜(ES10、日東電工株式会社製)を、表1に示す濃度の水溶液に、1時間浸漬して、膜A〜D、G、Hを得た。膜C、Dでは、シランカップリング剤と界面活性剤とが、各100mg/Lとなる混合液を調製して、接触させた。得られた膜A〜D、G、Hを純水で洗浄した後、105個/mLの微生物を含む水に浸漬し、25℃で3日間放置した。その後、膜A〜D、G、Hを取り出し、膜面に付着した水滴を採取し、その水滴中の一般細菌数を、バイオチェッカーTTC(三愛石油株式会社製)にて測定した。測定結果を表1に示す。
<実施例1−5、1−6>
RO膜(ES10)を、表1に示す濃度のシランカップリング剤水溶液に1時間浸漬した。その後、RO膜を取り出し、純水で洗浄した後に、表1に示す濃度の界面活性剤水溶液に1時間浸漬した。こうして、シランカップリング剤水溶液と、界面活性剤水溶液とを、分割して接触させた膜E、Fを得た。得られた膜E、Fを純水で洗浄した後、105個/mLの微生物を含む水に浸漬し、25℃で3日間放置した。その後、膜E、Fを取り出し、膜面に付着した水滴を採取し、その水滴中の一般細菌数を、バイオチェッカーTTCで測定した。測定結果を表1に示す。
陽イオン性界面活性剤:ジデシルジメチルアンモニウムクロライド(最長炭化水素鎖;C=10、第一工業製薬株式会社製)
両性界面活性剤:塩酸アルキルポリアミノエチルグリシン(最長炭化水素鎖;C=10、第一工業製薬株式会社製)
シランカップリング剤:3−アミノプロピルトリエトキシシラン(東レ・ダウコーニング株式会社製)
最長炭化水素鎖の、炭素数が異なる界面活性剤A〜Eを使用して、RO膜の透過水量低下の度合いを調査した。
表2に示す界面活性剤A〜Eを、それぞれ0.1mg/Lの水溶液として、図1の分離膜の改質装置8を用いて1時間通水し、RO膜の改質処理を行った。通水後、各RO膜の透過水量を、通水装置付属の面積式流量計にて測定し、その結果を表2に示す。なお、改質処理後の透過水量は、改質処理前の透過水量を100とした相対値で示し、70以上を実用範囲内と判断した。
<実施例3−1>
塩化ベンザルコニウム(陽イオン性界面活性剤、最長炭化水素鎖の炭素数=10)と、シランカップリング剤である3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング株式会社製)とが、それぞれ10mg/Lとなる混合水溶液を調製した。図1に示す分離膜の改質処理装置8を使用して、前記混合水溶液をRO膜エレメント(ES15−D8、日東電工株式会社製)に30分間接触させて、改質RO膜エレメントを得た。
次いで、前記改質RO膜エレメントを用い、図2に示す分離膜の運転装置を使用して、連続運転を実施した。
貯水タンク110には、配管130が接続されている。配管130は、ポンプ112を経由して、分離膜モジュール114と接続されている。分離膜モジュール114には、濃縮水側の配管132と、透過水側の配管134とが接続されている。配管132は、圧力調整弁120とボール弁121とを経由して、図示されない排出口と接続されている。配管134は、ボール弁122を経由して、図示されない後工程に接続されている。
こうして、分離膜の運転装置108を3ヶ月間連続運転し、運転初期、運転開始1ヶ月後、2ヶ月後、3ヶ月後に、分離膜モジュール114の入口と、濃縮水出口に付属の圧力計を用いて、通水差圧を測定した。通水差圧の測定結果を表3に示す。
シランカップリング剤を用いなかった以外は、実施例3−1と同様にして、分離膜の運転装置を連続運転した。分離膜モジュールの通水差圧の測定結果を表3に示す。
改質処理を行わないRO膜エレメントを用いた以外は、実施例3−1と同様にして、分離膜の運転装置を連続運転した。分離膜モジュールの通水差圧の測定結果を表3に示す。
一方、改質処理をしなかった比較例3−1では、通水差圧の大幅な上昇が認められた。また、運転3ヶ月後に、比較例3−1で使用した膜エレメントを解体して観察したところ、RO膜にスライム汚染が確認できた。
<実施例4−1>
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド(陽イオン性界面活性剤、最長炭化水素鎖の炭素数=16)と、シランカップリング剤である3−アミノプロピルトリエトキシシランとが、それぞれ20mg/Lとなる混合水溶液を調製した。図1に示す分離膜の改質処理装置8を使用して、前記混合水溶液をRO膜エレメント(ES20−D8、日東電工株式会社製)に2時間接触させて、改質RO膜エレメントを得た。
次いで、図2に示す分離膜の運転装置108を使用して、連続運転を実施した
本実施例に用いた原水は、半導体工場から排出される有機系濃厚排水であり、運転期間中のTOCは平均10mg/Lで安定していた。また、運転時の透過流束は、0.7m3/m2/dayであった。
こうして、分離膜の運転装置を3ヶ月間連続運転し、運転初期、運転開始1ヶ月後、2ヶ月後、3ヶ月後に分離膜モジュールの通水差圧を測定した。通水差圧の測定結果を表4に示す。
シランカップリング剤を用いなかった以外は、実施例4−1と同様にして、分離膜の運転装置を連続運転した。分離膜モジュールの通水差圧の測定結果を表4に示す。
原水を、半導体工場から排出される、有機系希薄排水とした以外は、実施例4−1と同様にして、分離膜の運転装置を連続運転した。分離膜モジュールの通水差圧の測定結果を表4に示す。なお、連続運転期間中の原水のTOCは、平均1mg/Lで安定していた。
シランカップリング剤を用いなかった以外は、実施例4−3と同様にして、分離膜の運転装置を連続運転した。分離膜モジュールの通水差圧の測定結果を表4に示す。
改質処理を行わないRO膜エレメントを用いた以外は、実施例4−1と同様にして、分離膜の運転装置を連続運転した。分離膜モジュールの通水差圧の測定結果を表4に示す。
改質処理を行わないRO膜エレメントを用いた以外は、実施例4−3と同様にして、分離膜の運転装置を連続運転した。分離膜モジュールの通水差圧の測定結果を表4に示す。
一方、改質処理をしなった比較例4−1、4−2では、通水差圧の大幅な上昇が認められた。また、運転3ヶ月後に、比較例4−1、4−2で使用した膜エレメントを解体して観察したところ、RO膜にスライム汚染が確認できた。
14、114 分離膜モジュール
Claims (14)
- 分離膜に、陽イオン性界面活性剤および/または両性界面活性剤を接触させる分離膜の改質方法であって、前記陽イオン性界面活性剤および前記両性界面活性剤が有する炭化水素基は、最も長い炭化水素鎖の炭素数が、1〜22であることを特徴とする、分離膜の改質方法。
- シランカップリング剤をさらに分離膜に接触させることを特徴とする、請求項1に記載の分離膜の改質方法。
- 前記シランカップリング剤は、分子構造中に窒素原子を有することを特徴とする、請求項2に記載の分離膜の改質方法。
- 前記陽イオン性界面活性剤は、第4級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の分離膜の改質方法。
- 前記第4級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤は、塩化ベンザルコニウム、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライドからなる群から選ばれる、少なくとも1種類であることを特徴とする、請求項4に記載の分離膜の改質方法。
- 前記両性界面活性剤は、アミノ酸型両性界面活性剤であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の分離膜の改質方法。
- 前記アミノ酸型両性界面活性剤は、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、塩酸アルキルポリアミノエチルグリシンからなる群から選ばれる、少なくとも1種類であることを特徴とする、請求項6に記載の分離膜の改質方法。
- 前記分離膜は、逆浸透膜またはナノろ過膜であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の分離膜の改質方法。
- 前記分離膜は、スパイラル型膜エレメントであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の分離膜の改質方法。
- 前記分離膜は、芳香族ポリアミド系素材を含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の分離膜の改質方法。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の分離膜の改質方法を用い、陽イオン性界面活性剤および/または両性界面活性剤を、分離膜に接触させて得られることを特徴とする、分離膜。
- 陽イオン性界面活性剤および/または両性界面活性剤と、シランカップリング剤とを含有し、前記陽イオン性界面活性剤および前記両性界面活性剤が有する炭化水素基の、最も長い炭化水素鎖の炭素数が1〜22である、分離膜の改質薬品。
- 分離膜に、陽イオン性界面活性剤および/または両性界面活性剤を含む水溶液を接触させる手段を有する、分離膜の改質装置であって、前記陽イオン性界面活性剤および前記両性界面活性剤が有する炭化水素基は、最も長い炭化水素鎖の炭素数が、1〜22であることを特徴とする、分離膜の改質装置。
- 分離膜に、シランカップリング剤を接触させることを特徴とする、請求項13に記載の分離膜の改質装置。
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