JP2009112711A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】光による視覚的な演出と触覚に訴える演出とを同時に作用させて遊技性の向上を図り得るように構成した遊技機を提供する。
【解決手段】本パチンコ機が、送風装置61と、LED63と、送風装置61とLED63とを支持する枠体60と、遊技の状態に応じて送風装置61を送風させるとともにLED63を発光させる演出制御手段と、を備えてなる。これにより、送風装置61からの風を遊技者の遊技位置に送風させるとともに、LED63を発光し得るので、遊技者の触覚と視覚とに訴えるような新奇な演出を遊技者に提供でき、遊技性の向上を図ることができるようにする。
【選択図】図2
【解決手段】本パチンコ機が、送風装置61と、LED63と、送風装置61とLED63とを支持する枠体60と、遊技の状態に応じて送風装置61を送風させるとともにLED63を発光させる演出制御手段と、を備えてなる。これにより、送風装置61からの風を遊技者の遊技位置に送風させるとともに、LED63を発光し得るので、遊技者の触覚と視覚とに訴えるような新奇な演出を遊技者に提供でき、遊技性の向上を図ることができるようにする。
【選択図】図2
Description
本発明は、パチンコ機等の遊技機に係り、詳しくは、風により演出する送風手段を備えるように構成した遊技機に関する。
一般に、ホール等の遊技施設には、遊技機として例えばパチンコ機やスロットマシンが設置されている。パチンコ機は、球受け皿に滞留している遊技球が、発射ハンドルの操作に応じて遊技盤の遊技領域に打ち出された後、遊技領域の障害釘や風車等に導かれつつ盤面を流下して、各種入賞口に入球し、或いは入球せずに遊技領域下部のアウト口に流入するように構成されたものが知られている。
また、スロットマシンは、複数種の絵柄からなるシンボルマークを円周方向に多数備えた回胴リールを3列に装備した構造のものが知られている(特許文献1参照)。このスロットマシンでは、3列の回胴リールをスタートレバー操作で回転させた後、3個のストップボタンを夫々押圧操作することにより、各ボタンに対応する回胴リールを順次停止させる。この際、各回胴リールに備えたシンボルマークのうちの所定の絵柄同士が一致したとき当たりとなって、多数の遊技メダルがメダル受け皿に払い出されるように構成されている。
上記したような遊技機の中には、スピーカの前部を覆って設けられた基板に複数のLEDが配設され、基板の前部を覆ってフラッシュスピーカレンズが設けられて構成されたスピーカユニットを有するようにしたものが提案されている(特許文献2参照)。このフラッシュスピーカレンズには、スリット状の透音孔が等間隔に形成され、基板には、透音孔とスリット幅および配設間隔が同じ透音部が形成されており、透音部の間にLEDが配設されている。スピーカより発せられた音は、透音部および透音孔を通って外部へ放音される。また、LEDより発せられた光は、フラッシュスピーカレンズで屈折され、外部へ放射される。
しかし、上記特許文献2に記載された遊技機では、光による演出をすることができるスピーカユニットを構成しているが、遊技機が設置されるホール等は一般にその遊技空間内の周囲の音量が大きいため、光による演出と絡めたとしても音に関する演出で遊技機ごとに際立った効果を得ることは容易なことではない。また、音に関する演出を効果的なものとするために各遊技機の音量を上げていくと、ホール等の室内全体の音量がますます上がることとなり、騒音ともなりかねない虞があった。
そこで本発明は、光による視覚的な演出と触覚に訴える演出とを同時に作用させて遊技性の向上を図り得るように構成し、もって上述した課題を解決した遊技機を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る本発明は(例えば図1ないし図8参照)、遊技盤(3)に形成された遊技領域(3a)に遊技球(Ba)を打ち出して遊技してなる遊技機において、
前記遊技領域(3a)前方に送風する送風手段(61)と、
前記遊技領域(3a)前方に光を発する発光手段(63)と、
前記送風手段(61)と前記発光手段(63)とを支持する支持手段(60又は110)と、
遊技の状態に応じ、前記送風手段(61)を送風させるとともに、前記発光手段(63)を発光させる制御手段(91)と、を備えてなる、
ことを特徴とする遊技機(1)にある。
前記遊技領域(3a)前方に送風する送風手段(61)と、
前記遊技領域(3a)前方に光を発する発光手段(63)と、
前記送風手段(61)と前記発光手段(63)とを支持する支持手段(60又は110)と、
遊技の状態に応じ、前記送風手段(61)を送風させるとともに、前記発光手段(63)を発光させる制御手段(91)と、を備えてなる、
ことを特徴とする遊技機(1)にある。
請求項2に係る本発明は(例えば図2,3及び図7,8参照)、前記支持手段(60又は110)が、前記発光手段(63)と前記送風手段(61)により送風された風(W)を通過させる貫通孔(65a又は107a)とを有した基板(65又は107)を支持してなる、
請求項1記載の遊技機(1)にある。
請求項1記載の遊技機(1)にある。
請求項3に係る本発明は(例えば図2,3及び図7,8参照)、前記基板(65又は107)を介して前記遊技領域(3a)前方まで通過させる前記送風手段(61)からの風の通過量を調整する調整手段(67、又は67及び62)を備え、
前記制御手段(91)が、遊技の状態に応じて前記調整手段(67、又は67及び62)に前記通過量を調整させてなる、
請求項2記載の遊技機(1)にある。
前記制御手段(91)が、遊技の状態に応じて前記調整手段(67、又は67及び62)に前記通過量を調整させてなる、
請求項2記載の遊技機(1)にある。
請求項4に係る本発明は(例えば図2,3及び図5参照)、前記基板(65)が、前記送風手段(61)に対する位置に応じて該基板(65)を通過する風の通過量が調整されるような、大きさの異なった複数の貫通孔(65a,65b,65c,65d)を有し、
前記制御手段(91)が、遊技の状態に応じて前記基板(65)を通過する風の通過量が調整されるように、前記調整手段(67)に前記送風手段(61)に対する前記基板(65)の位置を移動させてなる、
請求項3記載の遊技機(1)にある。
前記制御手段(91)が、遊技の状態に応じて前記基板(65)を通過する風の通過量が調整されるように、前記調整手段(67)に前記送風手段(61)に対する前記基板(65)の位置を移動させてなる、
請求項3記載の遊技機(1)にある。
請求項5に係る本発明は(例えば図2,3及び図5参照)、前記制御手段(91)が、前記調整手段(67、又は67及び62)に調整させた風の通過量に応じ、前記発光手段(63)の発光状態を切り換えてなる、
請求項3又は4記載の遊技機(1)にある。
請求項3又は4記載の遊技機(1)にある。
請求項6に係る本発明は(例えば図2,3及び図5参照)、前記発光状態が、光量及び/又は発光色である、
請求項5記載の遊技機(1)にある。
請求項5記載の遊技機(1)にある。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の記載に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、遊技領域前方に送風する送風手段と、遊技領域前方に光を発する発光手段と、送風手段と発光手段とを支持する支持手段と、遊技の状態に応じ、送風手段を送風させるとともに、発光手段を発光させる制御手段と、を備えてなる。これにより、送風手段からの風を遊技者の遊技位置に送風させるとともに、発光手段を発光し得るので、遊技者の触覚と視覚とに訴える新奇な演出を遊技者に提供でき、遊技性の向上を図ることができる。
請求項2に係る本発明によると、支持手段が、発光手段と送風手段により送風された風を通過させる貫通孔とを有した基板を支持してなる。これにより、一般に風を通し得るものと想定されない基板を通して送風することができるので、遊技者に意外性のある演出を提供することができる。
請求項3に係る本発明によると、基板を介して遊技領域前方まで通過させる送風手段からの風の通過量を調整する調整手段を備え、制御手段が、遊技の状態に応じて調整手段に通過量を調整させてなるので、単に風を送るか送らないかだけではなく、遊技の状態に応じて遊技領域前方に送る風の量を調整するような、新奇で且つきめの細かい演出動作を行わせることができる。
請求項4に係る本発明によると、基板が、送風手段に対する位置に応じて該基板を通過する風の通過量が調整されるような、大きさの異なった複数の貫通孔を有し、制御手段が、遊技の状態に応じて基板を通過する風の通過量が調整されるように、調整手段に送風手段に対する基板の位置を移動させてなる。これにより、大きさの異なった複数の貫通孔を有した基板の位置を移動させるような簡易な構成にて、遊技の状態に応じて遊技領域前方に送る風の量を調整するような、新奇で且つきめの細かい演出動作を行わせることができる。
請求項5に係る本発明によると、制御手段が、調整手段に調整させた風の通過量に応じ、発光手段の発光状態を切り換えてなるので、遊技者に対し、送風手段から送られる風の量を、発光手段の発光状態によって認識させることができ、これまでに無い新奇な演出を提供することができる。
請求項6に係る本発明によると、発光状態が、光量及び/又は発光色であるので、遊技者に対し、送風手段の送風量の違いを感覚的で且つ正確に認識させることができる。
以下、本発明に係る遊技機の実施形態として、遊技場等に設置されるパチンコ機を図面に沿って説明する。後述する各実施の形態では、本発明の遊技機を所謂1種のパチンコ機として述べるが、本発明はこれに限らず、所謂1種1種など他の種別のパチンコ機にも適用可能であることは勿論である。なお、図1は、本発明の実施形態におけるパチンコ機1の外部構造を示す正面図である。
本パチンコ機1は、図1に示すように、発射ハンドル2の操作による発射装置(図示せず)の作動で遊技球(所謂パチンコ玉)を遊技盤3の遊技領域3aに向かって打ち出しつつ遊技を行うもので、所謂確率変動等の大当たり(特別遊技状態)が発生した状態でアタッカー5に入球した遊技球に対応する数の遊技球を払い出すように構成されている。上記確率変動当たり(「確変当たり」とも言う)とは、抽選の結果、確変モードの大当たりが当選したとき、少なくとも当該確変モードによる遊技状態において次なる大当たりを引くまでの間、遊技者に有利な付加価値を付与し得る特殊状態を意味する。これに対し、当該特殊状態にならない大当たりとして「通常当たり」がある。
本パチンコ機1は、開口を有する枠体状の筐体6と、この筐体6に開閉可能に装着された前扉7とを有しており、前扉7の前面には、透明ガラス9を有するガラス枠10が開閉可能に取り付けられている。透明ガラス9の奥側には、遊技盤3が配設されている。前扉7における遊技盤3の左右には、演出用照明装置8が配設されており、前扉7における遊技盤3の上部中央には本発明の特徴をなす送風演出装置11が配設されている。そして、前扉7における遊技盤3の左右上方には、スピーカー(図示せず)を有する放音装置12がそれぞれ配設されている。また、ガラス枠10における右側部には、前扉7を筐体6側に施錠したり解放したりするための施錠装置18が配設されている。なお、筐体6及び前扉7等から遊技機本体が構成されている。
前扉7における遊技盤3の下方には皿ユニット16が設けられており、皿ユニット16における右上部には、賞球及び貸球を含む遊技球が供給される球供給口17が設けられ、皿ユニット16における右上部壁面には、球貸ボタン19a及びプリペイドカード返却ボタン19bが設けられている。皿ユニット16には、該皿ユニット16上の遊技球を発射装置(図示せず)付近から皿ユニット下部の球排出口(図示せず)を通して下方に排出するための第1球抜きボタン20aと、皿ユニット16上の遊技球を球供給口17付近から上記球排出口を通して下方に排出するための第2球抜きボタン20bとが設けられている。
また、皿ユニット16の右側には、発射装置を操作して遊技球を遊技領域3aに向けて打ち出すための発射ハンドル2が配設されている。更に、皿ユニット16の左下方には灰皿21、及び遊技者参加ボタン(所謂チャンスボタン)22が配設されている。なお、図1中の符号14は、発射ハンドル2の操作で発射された遊技球を遊技領域3aに導くガイドレールを示している。
遊技領域3aの中央部には、該遊技領域3aに打ち出された遊技球を導入し得るワープ導入口37を有するセンター飾り23が配設されている。このセンター飾り23の中央部分には開口部36が形成され、かつ該開口部36の下部には、遊技領域3aに打ち出された遊技球を受け入れて転動させるステージSが設けられている。センター飾り23のステージSにおける左方には、ワープ導入口37から導入された遊技球をステージSに放出する放出口29が形成されている。ステージSの中央下部には、該ステージS上を転動して案内口(図示せず)に落下した遊技球を始動チャッカー27に向けて落下させるための放出口28が形成されている。該放出口28は、ワープ導入口37から受け入れた遊技球を始動チャッカー27に高確率(略々100%)で入賞させ得るように位置決めされている。遊技領域3aのワープ導入口37を臨む位置には、一対の障害釘39が植設されている。
遊技盤3には画像表示装置35が、ステージS上方に位置する開口部36から画面35aを露出させた状態で遊技盤裏面から装着・固定されている。センター飾り23の左右下方には、大当たり抽選に寄与しない一般の入賞が行われる一般入賞口25a,25b,26a,26bが配設されており、センター飾り23の下方には、始動チャッカー27とアタッカー5とが順次配設されている。
始動チャッカー27は、大当たり抽選実行の契機となり得る入賞が行われるものであり、始動チャッカー開閉ソレノイド70(図5参照)によって開放位置と閉止位置とに開閉動作するように作動させられる。始動チャッカー27の直上方には、所謂命釘としての一対の障害釘30が打ち込まれている。
アタッカー5は、大当たり発生時に開放され、遊技領域3aに打ち出されて転動落下する遊技球を入賞させるものであり、大当たり発生中、例えば、1回の開放で9個の入球を完了した時点で閉じ、当該開閉動作を15回繰り返すように構成される。なお、これらの入球数並びに開閉動作の回数(ラウンド数)は、9個や15回に限定されることはなく、必要に応じて適宜設定され得るものである。
遊技領域3aには、センター飾り23の左右の上下部に風車31が配設されており、ステージSの下方における始動チャッカー27の左右には、普通図柄作動ゲート(スルーゲート)32が配設されている。この普通図柄作動ゲート32は、始動チャッカー27を開閉動作させるための抽選の契機となる遊技球通過が行われる役物である。
遊技領域3aにおける普通図柄作動ゲート32、一般入賞口25a,25b,26a,26b、始動チャッカー27等の周囲には、ステージSから零れた遊技球や、発射されてからステージSに関与せずに落下してくる遊技球を適宜散らし、或いは入球に導くようにするための障害釘30を含む多数の障害釘が打ち込まれている。また、ワープ導入口37の周囲及びその上方側にも、遊技球を適宜散らし、或いは入球に導くようにするための多数の障害釘が打ち込まれている。
なお、本実施形態における「ワープ導入」という語句は、遊技領域3aに打ち出された遊技球を、当該遊技領域3aの比較的下側に位置する不図示の道釘等を経ることなく、始動チャッカー27の上に導くことを意味する概念である。また、上記「道釘」とは、遊技領域3aにおいて始動チャッカー27の左右に打ち込まれた複数本の障害釘(図示せず)の列を意味するもので、上方から転動落下してきた遊技球を始動チャッカー27方向に導く役割を担っている。
次に、送風演出装置11の構造について、図1とともに図2,3を参照して説明する。なお、図2は送風演出装置11を図1中のB―B線に沿って断面した側方断面図であり、図3はカバー部材66と基板65とを取り出して示した分解斜視図である。
送風演出装置11は、図2に示すように、送風装置(送風手段)61と、発光ダイオード(発光手段)63(LED63)とが、枠体(支持手段)60によって支持されて構成されている。LED63は、基板65に支持されており、該基板65が送風装置61の前方で送風面に対向するように配置されているとともに、該基板65の前方にはカバー部材66が配置されている。従って、送風装置61、基板65、及びカバー部材66が、パチンコ機1の奥側(正面視右方)から手前側(正面視左方)に向けて同順となるように配置される。そして、送風演出装置11は、上記送風装置61が、遊技中の遊技者の顔周辺に向くような角度と向きとなるように、枠体60を含む全体が前方に下降するように傾斜した状態で前扉7に配置されている。
送風装置61は、モータ61aとファン61bとを有し、該モータ61aによってファン61bが回転駆動されることにより、遊技領域3a前方(図2の正面視左方向)に向けて送風する。LED63は、カラーの発光ダイオードであり、図3に示すように、基板65の前面に3×3のマトリクス状に配置されている。更に、基板65には、マトリクス状に配置されたLED63の行方向に並ぶように、上下方向に4個ずつ一列に並んだ矩形状の貫通孔65a,65b,65c,65dが貫通されている。これら貫通孔65a〜65dは、上記した上下方向に並んだ4個ずつが同じ大きさの組となっており、正面視左端に位置する貫通孔65aから右方向に向って順に貫通孔の開口面積が広く形成されており、貫通孔65aが最も小さく、正面視右端に位置する貫通孔65dが最も大きくなっている。
カバー部材66は、樹脂製で無色の光透過性を有した材質からなり、その表面にはLED63からの光を拡散するシボ加工が施されている。更に、該カバー部材66には、その前面から後面に亘って貫通した矩形の貫通孔66aが、4×4のマトリクス状に配置されており、その大きさは前述した基板65の貫通孔65aと同様のものとなっている。
続いて、上記した基板65を移動駆動する機構について説明する。
基板65には、図3に示すように、駆動装置(調整手段)67が組み付けられている。駆動装置67は、ステッピングモータであるモータ101と、モータ101の回転を伝達する減速機構102と、減速機構102を介在してモータ101からの回転が伝わるピニオン部103と、ピニオン部103の回転を受けて矢印X1,X2方向に不図示のガイド部材に沿って往復移動されるラック部105とを有している。該ラック部105は、基板65の下部面に固定されていることから、ラック部105が移動駆動されることにより基板65もまた移動駆動する。これにより、基板65は、カバー部材66と対向した状態で平行に移動駆動することとなる。
基板65は、送風演出装置11における送風量を最小の状態(初期状態)にする場合には、その可動範囲における矢印X2方向の所定の最端部に移動駆動される。このとき、カバー部材66の背面側には、基板65の正面視左半分が重なり合った状態となり、該基板65の正面視左半分には開口面積の大きさが小さい方から1番目と2番目の貫通孔65a,65bが位置することから、これら各貫通孔とカバー部材66の貫通孔66aとを抜けて遊技領域3a前方に達する風(例えば図2に示す風W)は最少量となる。
また、逆に、送風演出装置11における送風量を最大の状態にする場合には、基板65は、その可動範囲における矢印X1方向の所定の最端部へと移動駆動される。このとき、カバー部材66の背面側には、基板65の正面視右半分が重なり合った状態となり、該基板65の正面視右半分には開口面積の大きさが貫通孔65a,65bに比して大きい貫通孔65c,65dが位置することから、これら各貫通孔とカバー部材66の貫通孔66aとを抜けて遊技領域3a前方に達する風は最多量となる。
なお、基板65が、その可動範囲における中程へと移動駆動された際には、貫通孔65a〜65dのうちの開口面積の大きさが中間となる貫通孔65b,65cがカバー部材66の背面側に位置するので、これら各貫通孔とカバー部材66の貫通孔66aとを抜けて遊技領域3a前方に達する風は前述した最少量と最多量との間の量となる。
ついで、本パチンコ機1の背面構造について図4を参照して説明する。同図は、本パチンコ機1の背面構造を示す背面図である。
すなわち、図4に示すように、パチンコ機1の前扉7背面における上部左方には、賞球タンク43が取り付けられており、この賞球タンク43の下方に、副制御基板38、主制御基板40、及び払出し制御基板51がこの順に配設されている。また、前扉7背面における上部右方には、外部端子板52が取り付けられており、この外部端子板52の下方に、整列待機通路45、賞球装置46、賞球排出通路47、電源ユニット41、及び発射装置(図示せず)用の発射制御基板53がこの順に配設されている。パチンコ機1の前扉7背面における左側部には、施錠装置18が配設されている。
次に、本実施形態におけるパチンコ機1の制御系を図5に沿って説明する。なお、同図は本パチンコ機の制御系を示すブロック図である。
すなわち、本制御系は、遊技制御装置80と、該遊技制御装置80に電気的に接続された、始動チャッカー開閉ソレノイド70、アタッカー開閉ソレノイド71、放音装置12、演出用照明装置8、画像表示装置35、送風装置61におけるモータ61a、基板65におけるLED63、及び駆動装置67におけるモータ101と、を備えている。
遊技制御装置80は、図4に示した主制御基板40や副制御基板38等から構成されている。主制御基板40は、本パチンコ機1の動作全体を統括的に管理するものであり、当該パチンコ機1の動作全体を管理するシステムプログラム及び遊技用の実行プログラムが予め記憶された半導体メモリ等からなる記憶部(図示せず)と、これらのプログラムを実行する不図示のマイクロプロセッサ(MPU)とを備えている。また、副制御基板38は、主に画像表示、効果音等の演出、効果光等の表示制御を行うように構成されている。
遊技制御装置80は、入賞判定手段81、入賞信号出力手段82、抽選手段83、普通図柄抽選手段85、遊技制御手段86、保留手段87、作動制御手段88、作動判定手段89、作動決定手段90、演出制御手段(制御手段)91、及び表示制御手段92を備えている。
入賞判定手段81は、発射ハンドル2の操作で作動する発射装置(図示せず)によって遊技領域3aに打ち出された遊技球が始動チャッカー27、一般入賞口25a,25b,26a,26b、アタッカー5等の何れかに入賞したとき、当該入賞があった旨を判定する。
入賞信号出力手段82は、入賞判定手段81によって入賞が判定されたとき、対応する始動チャッカー27、一般入賞口25a,25b,26a,26b、アタッカー5等に入賞した旨の入賞信号を出力する。
抽選手段83は、遊技領域3aに打ち出された遊技球の入賞を契機として大当たり抽選(即ち、特別遊技状態に移行するか否かの抽選)を実行する。すなわち、抽選手段83は、入賞信号出力手段82からの始動チャッカー27に対応する入賞信号の入力時、最大保留球数未満での入賞を契機として、次なる大当たりを当選させるまで遊技者に有利な付加価値を付与し得る特殊状態となる確率変動当たり、及び上記特殊状態とならない通常当たりのうちの何れか一方に当選するように、大当たり乱数値を取得して、大当たり抽選を実行する。
そして抽選手段83は、大当たり抽選で確変当たりに当選した場合、演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、確変当たりに対応する「111」等の図柄が画像表示装置35の大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。なお、上記「大当たり有効ライン」は、大当たりを得るため図柄が一列に並ぶべき位置(ライン)を意味する。また抽選手段83は、大当たり抽選で通常当たりに当選した場合、変動の結果、通常当たりに対応する「222」等の図柄が大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。更に抽選手段83は、大当たり抽選に外れた場合、変動の結果、外れに対応する「252」等の図柄が大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。
更に、抽選手段83は、上記大当たり抽選で確変当たり又は通常当たりが当選した場合に、送風演出装置11を送風及び発光駆動させて遊技者の高揚感を誘うような「特定演出」を併せて行わせるか否かの抽選を、特定演出乱数値を取得して実行する。
普通図柄抽選手段85は、始動チャッカー27を開閉動作させるか否かの普通図柄抽選を、この普通図柄抽選の保留球数(例えば4個)の範囲内で、普通図柄作動ゲート32への入球を契機として実行する。
遊技制御手段86は、放音装置12、演出用照明装置8に放音、発光駆動等の演出をさせる契機となる指令を、演出制御手段91に送る。また、遊技制御手段86は、送風演出装置11に特定演出をさせる契機となる指令を演出制御手段91に送る。また、遊技制御手段86は、予め設定された演出データや、抽選手段83での抽選結果に応じて、画像表示装置35に表示すべき大当たり抽選に関連する演出内容に関する信号を表示制御手段92に送る。
保留手段87は、抽選手段83から出力された変動パターン信号を入力し、変動パターンを、始動チャッカー27への入賞の都度に行われた抽選の結果となる保留球として順次記憶する。当該記憶状況は、大当たり抽選保留表示装置(図示せず)に、最大4個の保留球となるように点灯表示される。保留手段87は、保留球数が例えば4個になっているか否かを常時判定し、保留球数が4個表示されている間は、始動チャッカー27への入賞に拘わらず大当たり抽選は行わない。なお、保留球として点灯表示される保留球数は上記「最大4個」に限らず、例えば3個以下、又は5個以上として適宜設定することも可能である。
作動制御手段88は、作動決定手段90の作動開始決定の旨の信号に基づき、始動チャッカー開閉ソレノイド70に駆動信号を送って該ソレノイド70を作動させ、始動チャッカー27を開閉動作させる。作動制御手段88は、大当たりに当選した場合、アタッカー開閉ソレノイド71に駆動信号を送り、例えば15ラウンドだけ開閉動作させるように制御する。
作動判定手段89は、始動チャッカー開閉ソレノイド70、アタッカー開閉ソレノイド71を作動させるための条件を満たすか否かを判定する。つまり、始動チャッカー開閉ソレノイド70にあって、始動チャッカー27の開閉の「条件を満たす」時とは、普通図柄抽選手段85での普通図柄抽選で当選した場合である。アタッカー開閉ソレノイド71にあって、アタッカー5の開放の「条件を満たす」時とは、所謂リーチ(所謂スーパーリーチ、ノーマルリーチを含む)の状態から3つの同じ図柄が大当たり有効ライン上で揃って大当たりが発生した場合であり、閉塞の「条件を満たす」時とは、大当たり発生時の全てのラウンドにおける入賞を完了した場合である。
作動決定手段90は、作動判定手段89からの判定信号を受けて、始動チャッカー開閉ソレノイド70、アタッカー開閉ソレノイド71の作動開始をそれぞれに決定する。
演出制御手段91は、遊技制御手段86の指令に応答して、放音装置12を放音駆動し、演出用照明装置8を発光駆動して遊技者の聴覚や視覚に訴える演出を行う。また、演出制御手段91は、遊技制御手段86の指令に応答して、送風演出装置11における、送風装置61のモータ61a、及び駆動装置67におけるモータ101を回転駆動し、基板65におけるLED63を発光駆動して遊技者の視覚及び触覚に訴える演出を行う。
表示制御手段92は、遊技制御手段86からの信号に従って、画像表示装置35を駆動し、大当たり抽選結果を中心とした内容等の演出を、遊技者の視覚に訴えるように演出表示する。その際、表示制御手段92は、抽選手段83による各抽選結果を、画像表示装置35の画面35aに時系列に表示する。
次に、本パチンコ機1による作用について、図6のフローチャートを併せて参照しつつ説明する。
すなわち、本パチンコ機1に対面して着座した遊技者が発射ハンドル2を握り、適宜の角度に回動操作すると(ステップS1)、発射装置の作動で遊技球が所定の時間間隔で遊技領域3aに向けて連続的に発射される。すると、遊技領域3aに打ち出されて転動落下する多数の遊技球は、始動チャッカー27や入賞口25a,25b,26a,26bに適時入賞し、或いは、これらに関与せずに転動落下して、遊技領域3a最下部のアウト口(図示せず)から遊技盤3背面側に排出される。
遊技領域3aに打ち出された遊技球の一部がワープ導入口37に入球すると、その遊技球は、ステージSに放出された後、該ステージSの傾斜に沿って転動し、落下案内孔(図示せず)に上手く落下した遊技球は、放出口28を経由して始動チャッカー27に高い入賞確率(略100%)で入賞する。
放出口28から放出された遊技球は、上述のように高確率で始動チャッカー27に入賞することになるが、障害釘30への当接状況によっては入賞できないこともある。一方、落下案内孔に導入されない遊技球の多くは、ステージS下方に放出されて始動チャッカー27とは異なる方向に落下するが、場合によっては、始動チャッカー27とは異なる方向に落下しても、障害釘30の左右に打ち込まれた所謂ジャンプ釘(図示せず)や、このジャンプ釘から左右方向に配列された道釘(図示せず)で弾き返されることで、障害釘30に絡んでその間を落下して始動チャッカー27に入賞するものもある。
ところで、始動チャッカー27や入賞口25a,25b,26a,26bの何れかに遊技球が入賞した場合には、入賞判定手段81が当該入賞を判定し、且つ入賞信号出力手段82が入賞信号を出力する(ステップS2)。この際、保留手段87は、保留している変動パターンに係る信号を、遊技制御手段86を介して表示制御手段92に順次送信し、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。また、保留手段87は、当該保留球の消費に応じて、抽選手段83で行われる始動チャッカー27への入賞に応じた大当たり抽選の結果を保留球として記憶し、保留球数を1インクリメントする。なお、上記始動チャッカー27や入賞口25a,25b,26a,26b等の入賞に応じては、所定数(例えば3個)の遊技球が球供給口17から皿ユニット16に払い出されることとなる。
そして、大当たり抽選で当選した場合(ステップS3)、抽選手段83が当たりフラグをオンすると、演出乱数値に基づく抽選で、大当たりの種別、つまり確変当たり又は通常当たりに対応する変動パターンが決定される。
これにより、ステップS4において、画像表示装置35に表示されるべき当たり図柄がセットされ、抽選手段83は、その旨の変動パターン信号を出力すると共に、当該変動パターン信号に基づく演出表示が終了するまでは次の変動パターン信号を送信しないようにするために図柄変動禁止フラグをオンし、当該オンした図柄変動禁止フラグを解除する時間を計測するための図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。一方、大当たり抽選で外れた場合には、演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、外れに対応する図柄が最終的に揃う旨の変動パターンが決定される。これにより、画像表示装置35に表示される外れ図柄がセットされ、抽選手段83は、その旨の変動パターン信号を出力すると共に、図柄変動禁止フラグをオンし、図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。
そして、遊技制御手段86が、画像表示装置35の画面35aに表示すべき演出内容に関する信号を、表示制御手段92に送信することに基づき、表示制御手段92は、画像表示装置35を駆動し、大当たり抽選結果に関する内容等を、遊技者の視覚に訴えるように演出表示する(ステップS5)。
ここで、前述した抽選手段83にて大当りが抽選され、特定演出の実行が決定された場合には、画像表示装置35に大当りの抽選結果を表示動作させる旨の信号が遊技制御手段86から表示制御手段92へと送られると共に、送風演出装置11に特定演出の動作をさせる旨の信号が遊技制御手段86から演出制御手段91へと送られる。これにより、表示制御手段92によって画像表示装置35が表示制御されると共に、演出制御手段91によって送風演出装置11における送風装置61のモータ61a、駆動装置67におけるモータ101、及び基板65におけるLED63が、それぞれ駆動に係り制御されることとなる。
続いて、上記特定演出の実行が決定された場合の送風演出装置11の動作について説明する。
確変当たりもしくは通常当たりに拘らず、大当たりが当選表示される際には、その結果が表示される前の経過表示として画像表示装置35にリーチ状態が形成される。このリーチ状態は、3つの装飾図柄が並ぶように設定されている1つの大当たり有効ライン(図示せず)に沿って同じ数字が付された2つの装飾図柄が並び、あと1つの同じ装飾図柄が当該大当たり有効ライン上に揃うと大当たりが発生(実際には、既に抽選手段83で決定されている大当たりが現出)するものとなっている。
特定演出の実行が決定されている場合に、上記したリーチ状態になると、表示制御手段92は、これを契機として画面35aの映像を、リーチ状態を示す映像から、例えばサーキットを走っているオートバイの運転者の視界のようなスピード感のある映像へと切り換える。
上記したように映像が切り換えられると、これを契機として、遊技制御手段86から特定演出の動作をさせる旨の信号が演出制御手段91へと送られ、該演出制御手段91の制御により、送風演出装置11における、送風装置61のモータ61aが回転駆動を開始されるとともに、基板65におけるLED63が緑色に発光駆動を開始される。このように映像が切り換わり、送風装置61のモータ61aが回転駆動されて送風状態となると、遊技者は、自身で実際にオートバイを運転しているかのようなスピード感や臨場感を感じるものとなる。但し、この段階では、駆動装置67におけるモータ101は駆動されておらず、基板65の位置が初期状態にある(図3における矢印X2方向の所定の最端部)。このため、送風装置61からの風は、基板65の最小面積の組み合わせである貫通孔65a,65bを通過して遊技領域3a前方に向うことにより、最少量の風が遊技中の遊技者の顔周辺へと送られることとなる。遊技者は、上述したような新奇な演出が開始されたことにより、当該大当たり抽選が通常時とは異なる期待度の高いものであることを認識することができる。なお、上記した段階では、送風演出装置11としての送風量が最も少ない状態、すなわちオートバイのスピードがまだ限界に達していない状態であることを、LED63を緑色に発光させることにより示しており、遊技者はこの発光色を視認することで走行状態を認識することができる。
次いで、上記初期状態が約3秒程度続くと、その後、映像のスピード感が徐々に増していき、それとともに基板65を移動駆動する駆動装置67のモータ101が演出制御手段91によって回転駆動を開始される。モータ101が回転駆動されることにより、基板65が徐々に矢印X1方向(図3参照)に移動駆動されると、送風装置61の送風面前方に貫通孔65b,65cが位置するようになり、開口面積が段々と大きくなることから、送風装置61からの風の量が初期状態に比して多くなって遊技者の顔周辺へと送られる。このとき、LED63は、送風演出装置11の送風量がやや増えた状態、すなわちオートバイが加速してその限界に達しつつあることを、黄色に発光することで示している。このように、映像による加速感を増すとともに送風する風の量を増やす(換言すると、基板65を通過する風の通過量を調整する)ことにより、遊技者に対し、当該大当たりへの期待感やそれに伴う緊張感等を高める演出を提供できるものとなる。
続いて、画面35aの映像がサーキットのゴール目前へと移行し、オートバイの速度が限界まで達すると、駆動装置67のモータ101が、基板65を矢印X1の最端部まで移動駆動する。これにより、送風装置61の送風面前方に貫通孔65c,65dが位置し、その開口面積が最大となることから、送風装置61から遊技者まで送られる風の量(すなわち基板65を通過する風の通過量)が最も多くなり、この風を受けた遊技者の高揚感はピークに達する。このとき、LED63は、送風演出装置11の送風量が最も多い状態、すなわちオートバイの速度が限界に達したことを、赤色に発光することで示している。そして、この状態を保ったままゴールを駆け抜ける映像が表示されると、当該特定演出の直前にリーチ状態で並んだ2つの装飾図柄と同じ装飾図柄が大当り有効ラインの3つ目に並ぶように結果表示され、大当りが決定されることとなる。また、上記したゴールを駆け抜ける映像が表示されず、ゴール寸前で他のオートバイに抜き去られたり、クラッシュしたりする映像が表示されると、当該大当り抽選の結果は外れに終わる。なお、上記した特定演出及び大当りの結果表示が終了すると、演出制御手段91は、基板65を矢印X2の最端部(初期状態の位置)まで戻すように、モータ101を回転制御する。
そして、前述のステップS5に示した抽選結果が大当たり決定である場合、作動制御手段88は、作動決定手段90の作動開始決定の旨の信号に基づき、所定のタイミングでアタッカー開閉ソレノイド71に駆動信号を送り、当該ソレノイド70を作動させてアタッカー5を開放し、所定数入賞が終了する(又は所定時間が経過する)毎に閉塞する動作を所定回数(所定ラウンド)だけ繰り返させる。これにより、アタッカー5に入賞した遊技球に対応する多量の遊技球が球供給口17から皿ユニット16に払い出されることとなる(ステップS6)。
次いで、前述した送風演出装置11と異なる他の構造を有した送風演出装置55について、図7,8を参照して説明する。なお、図7は図2と同様に他の送風演出装置55を縦断面した状態の構造を示す側方断面図、図8は基板65と風量調節板62及びその駆動装置67とを取り出して示したもので、(a)は斜め上方から見た分解図、(b)は(a)の矢印Aの向きから一点鎖線領域を視認したもので風量調節板62の初期状態を示す図、(c)は(a)の矢印Aの向きから一点鎖線領域を視認したもので風量調節板62の移動状態が最大になった時点を示す図である。なお、図示していない構成については本実施の形態におけるパチンコ機1の構成に従うものとし、その説明を省略すると共に、図1ないし図6と同一符号のものは同一、又は相当部分を示すものとしてその説明を援用する。
送風演出装置55は、図7に示すように、枠体(支持手段)110によって全体が支持されており、その内部に、送風装置61と、発光ダイオード63(LED63)とを備えている。このLED63は、基板107に支持されており、該基板107が送風装置61の送風面に対向するように配置されている。送風装置61と基板107との間には、両者に対向するように風量調節板(調整手段)62が配置され、基板107の前方にはカバー部材109が配置されている。従って、送風演出装置55では、送風装置61、風量調節板62、基板107、及びカバー部材109が、パチンコ機1の奥側(正面視右方)から手前側(正面視左方)に向けて同順で配置されている。
LED63は、図8(a)に示すように、基板107上に2×2のマトリクス状に配置されており、該基板107には、各LED63の左右の上下部を囲うように、その前面から後面に亘って貫通した矩形の貫通孔107aが形成されている。
風量調節板62は、樹脂製の矩形の板部材からなり、上記した貫通孔107aと略々同様の大きさ・形状の貫通孔62aが同様の配置となるように形成されている。カバー部材109は、樹脂製で無色の光透過性を有した材質からなり、その表面にはLED63からの光を拡散するシボ加工が施されており、その前面から後面に亘って貫通した矩形の貫通孔109aが貫通孔107aと略々同様の位置、大きさ、及び形状にて形成されている。
また、枠体110の上部には、送風装置61と基板107との間の空間に通じる排気口110aが形成され、該排気口110aからはパチンコ機1の背面側に通じるダクト69が延設されている。これにより、送風装置61から送られる風のうち、遊技領域3a前方まで抜け得ない風を該ダクト69から矢印X方向に逃がすことができ、送風装置61と基板107との間隙における気圧を調整することができる。
続いて、上記した風量調節板62を移動駆動する機構について説明する。
前述した送風演出装置11では、駆動装置67は基板65に設けられて該基板65を移動駆動していたが、送風演出装置55では、駆動装置67は風量調節板62に設けられており、これを移動駆動する。本送風演出装置55においても、駆動装置67の構造は送風演出装置11の場合と同様で、ラック部105がモータ101からの回転を受けたピニオン部103によって移動駆動されることにより、風量調節板62が基板107と対向した状態で平行に移動駆動する。
風量調節板62は、送風演出装置55における送風量を最小の状態(初期状態)にする場合には、その可動範囲における矢印X2方向の所定の最端部に移動駆動される。このとき、風量調節板62と基板107とは、図8(b)に示すように、互いの面の重なりが最小となるように配置された状態にあり、貫通孔62aと貫通孔107aとの重なり(以下、通風口106ともいう)が最小の大きさとなることから送風装置61からの風(例えば図7に示す風W)が最少量となる。
また、風量調節板62は、送風演出装置55における送風量を最大の状態にする場合には、その可動範囲における矢印X1方向の所定の最端部に移動駆動される。このとき、風量調節板62と基板107とは、図8(c)に示すように、互いの全面が対向するように配置されるとともに、貫通孔62aと貫通孔107aとがその全面で重なり合うものとなる。これにより、通風口106の面積が最大の大きさとなることから、送風装置61からの風(すなわち基板107を通過する風の通過量)が最多量となる。
このように、本送風演出装置55では、前述した送風演出装置11とは異なり、風量調節板62の位置を駆動装置67によって変えることによって、送風装置61からの風の通過し得る量を変化させ、遊技者に新奇な印象を与える演出を提供することができるようになる。
なお、以上説明した本実施の形態では、基板65を移動駆動することにより、基板65に貫通された大きさの異なる貫通孔65a〜65dの位置を変えて送風装置61から基板65を通過させる風の量を調整する、もしくは、基板107の貫通孔107aを、該基板107に対向配置した風量調節板62を移動駆動することによって送風演出装置55における送風量を調整するとして説明した。しかし、例えば、送風装置を移動させる移動装置を設け、該送風装置をその送風面が貫通孔を開けた基板の背後で平行移動されるようにし、該送風面と貫通孔の開いた基板との対向して重なる面積を変化させることによって、基板から前方に送り得る風の通過量を調整する構成としてもよい。また、移動装置を設けた送風装置を、貫通孔を開けた基板の背後で該基板に近づけたり遠ざけたりするように移動させて基板から前方に送り得る風の量を調整する構成としてもよい。更には、送風装置からの送風量を調整する構成は、上記例示したようなものであっても、上記例示したものと本実施の形態に記載したようなものを組み合わせたものであってもよいのは勿論である。
また、基板65の貫通孔65a〜65d、カバー部材66の貫通孔66a、基板107の貫通孔107a、風量調節板62の貫通孔62a、及びカバー部材109の貫通孔109a、は、それぞれ矩形で略々同様の配置形状に形成するものとして説明したが、これら各貫通孔の形状、数、配置形状等は特に限定されるものではない。
また、送風装置61の送風量に応じてLED63の発光色を変えるものとして説明したが、送風量に応じてLED63の光量を変えるようにしてもよい。このように、送風装置61の送風量に応じてLED63の発光色や光量を変えることにより、遊技者に対し、送風手段の送風量の違いを感覚的で且つ正確に認識させることができるものとなる。
また、以上説明した本実施の形態では、基板65や基板107が、一枚の基板で形成されているものとして説明したが、複数の基板から構成されていてよいことは勿論である。また、基板が複数で構成されている場合には、それら複数の基板が同一面上に配置されている必要はなく、その配置形態について特に限定されるものではない。このように複数の基板にて構成することによっては、例えば送風する向きを変えるような多様な動作形態を実現することも可能となる。
以上説明した本実施形態では、パチンコ機1が、送風装置61と、LED63と、送風装置61とLED63とを支持する枠体60(又は枠体110)と、遊技の状態に応じて送風装置61を送風させるとともにLED63を発光させる演出制御手段91と、を備えてなる。これにより、送風装置61からの風を遊技者の遊技位置に送風させるとともに、LED63を発光し得るので、遊技者の触覚と視覚とに訴える新奇な演出を遊技者に提供でき、遊技性の向上を図ることができるようになる。
また、枠体60(又は枠体110)が、LED63を支持するとともに、送風装置61により送風された風を通過させる貫通孔65a(又は貫通孔107a)を有した基板65(又は基板107)を支持してなる。これにより、一般に風を通し得るものと想定されない基板を通して送風することができるので、遊技者に意外性のある演出を提供することができるようになる。
また、基板65(又は基板107)を介して遊技領域3a前方まで通過させる風の通過量を調整する駆動装置67(又は、駆動装置67及び風量調節板62)を備え、演出制御手段91が、遊技の状態に応じて駆動装置67(又は、駆動装置67及び風量調節板62)に送風装置61からの風の通過量を調整させてなるので、単に風を送るか送らないかだけではなく、遊技の状態に応じて風の量を調整するようなきめの細かい演出動作を行わせることができるようになる。
基板65が、送風装置61に対する位置に応じて風の通過量が調整されるような、大きさの異なった複数の貫通孔65a〜65dを有し、演出制御手段91が、遊技の状態に応じて基板65を通過する風の通過量が調整されるように、駆動装置67に送風装置61に対する基板65の位置を移動させてなる。これにより、貫通孔65a〜65dを有した基板65の位置を移動させるような簡易な構成にて、遊技の状態に応じて風の量を調整するような新奇で且つきめの細かい演出動作を行わせることができるようになる。
また、制御手段が、駆動装置67(又は、駆動装置67及び風量調節板62)に調整させた風の通過量に応じ、LED63の発光状態を切り換えてなるので、遊技者に対し、送風装置61から送られる風の量を、LED63の発光状態によって認識させることができるので、これまでに無い新奇な演出を提供することができるようになる。
以上、本発明をその好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明の遊技機は、上記実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施した遊技機も、本発明の範囲に含まれる。
1 遊技機(パチンコ機)
3 遊技盤
3a 遊技領域
60 支持手段(枠体)
61 送風手段(送風装置)
62 調整手段(風量調節板)
63 発光手段(発光ダイオード、LED)
65 基板
65a,65b,65c,65d 貫通孔
67 調整手段(駆動装置)
91 制御手段(演出制御手段)
107 基板
107a 貫通孔
110 支持手段(枠体)
Ba 遊技球
W 風
3 遊技盤
3a 遊技領域
60 支持手段(枠体)
61 送風手段(送風装置)
62 調整手段(風量調節板)
63 発光手段(発光ダイオード、LED)
65 基板
65a,65b,65c,65d 貫通孔
67 調整手段(駆動装置)
91 制御手段(演出制御手段)
107 基板
107a 貫通孔
110 支持手段(枠体)
Ba 遊技球
W 風
Claims (6)
- 遊技盤に形成された遊技領域に遊技球を打ち出して遊技してなる遊技機において、
前記遊技領域前方に送風する送風手段と、
前記遊技領域前方に光を発する発光手段と、
前記送風手段と前記発光手段とを支持する支持手段と、
遊技の状態に応じ、前記送風手段を送風させるとともに、前記発光手段を発光させる制御手段と、を備えてなる、
ことを特徴とする遊技機。 - 前記支持手段は、前記発光手段と前記送風手段により送風された風を通過させる貫通孔とを有した基板を支持してなる、
請求項1記載の遊技機。 - 前記基板を介して前記遊技領域前方まで通過させる前記送風手段からの風の通過量を調整する調整手段を備え、
前記制御手段は、遊技の状態に応じて前記調整手段に前記通過量を調整させてなる、
請求項2記載の遊技機。 - 前記基板は、前記送風手段に対する位置に応じて該基板を通過する風の通過量が調整されるような、大きさの異なった複数の貫通孔を有し、
前記制御手段は、遊技の状態に応じて前記基板を通過する風の通過量が調整されるように、前記調整手段に前記送風手段に対する前記基板の位置を移動させてなる、
請求項3記載の遊技機。 - 前記制御手段は、前記調整手段に調整させた風の通過量に応じ、前記発光手段の発光状態を切り換えてなる、
請求項3又は4記載の遊技機。 - 前記発光状態は、光量及び/又は発光色である、
請求項5記載の遊技機。
Priority Applications (1)
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JP2007292113A JP2009112711A (ja) | 2007-11-09 | 2007-11-09 | 遊技機 |
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JP2007292113A JP2009112711A (ja) | 2007-11-09 | 2007-11-09 | 遊技機 |
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Family Applications (1)
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JP2007292113A Withdrawn JP2009112711A (ja) | 2007-11-09 | 2007-11-09 | 遊技機 |
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JP (1) | JP2009112711A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014200618A (ja) * | 2013-04-10 | 2014-10-27 | 株式会社ユニバーサルエンターテインメント | 遊技機 |
-
2007
- 2007-11-09 JP JP2007292113A patent/JP2009112711A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014200618A (ja) * | 2013-04-10 | 2014-10-27 | 株式会社ユニバーサルエンターテインメント | 遊技機 |
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