JP2009112310A - 可食性水分バリアとして有用な構造化グリセロールエステル - Google Patents

可食性水分バリアとして有用な構造化グリセロールエステル Download PDF

Info

Publication number
JP2009112310A
JP2009112310A JP2008288024A JP2008288024A JP2009112310A JP 2009112310 A JP2009112310 A JP 2009112310A JP 2008288024 A JP2008288024 A JP 2008288024A JP 2008288024 A JP2008288024 A JP 2008288024A JP 2009112310 A JP2009112310 A JP 2009112310A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
moisture barrier
barrier composition
edible moisture
percent
mixture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008288024A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5371383B2 (ja
Inventor
Lawrence P Klemann
ピー.クレマン ローレンス
Jeffrey B Fine
ビー.ファイン ジェフリー
Dennis A Kim
エー.キム デニス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Intercontinental Great Brands LLC
Original Assignee
Kraft Foods Global Brands LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kraft Foods Global Brands LLC filed Critical Kraft Foods Global Brands LLC
Publication of JP2009112310A publication Critical patent/JP2009112310A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5371383B2 publication Critical patent/JP5371383B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23DEDIBLE OILS OR FATS, e.g. MARGARINES, SHORTENINGS, COOKING OILS
    • A23D9/00Other edible oils or fats, e.g. shortenings, cooking oils
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23DEDIBLE OILS OR FATS, e.g. MARGARINES, SHORTENINGS, COOKING OILS
    • A23D9/00Other edible oils or fats, e.g. shortenings, cooking oils
    • A23D9/02Other edible oils or fats, e.g. shortenings, cooking oils characterised by the production or working-up
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23PSHAPING OR WORKING OF FOODSTUFFS, NOT FULLY COVERED BY A SINGLE OTHER SUBCLASS
    • A23P20/00Coating of foodstuffs; Coatings therefor; Making laminated, multi-layered, stuffed or hollow foodstuffs
    • A23P20/10Coating with edible coatings, e.g. with oils or fats
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23PSHAPING OR WORKING OF FOODSTUFFS, NOT FULLY COVERED BY A SINGLE OTHER SUBCLASS
    • A23P20/00Coating of foodstuffs; Coatings therefor; Making laminated, multi-layered, stuffed or hollow foodstuffs
    • A23P20/10Coating with edible coatings, e.g. with oils or fats
    • A23P20/11Coating with compositions containing a majority of oils, fats, mono/diglycerides, fatty acids, mineral oils, waxes or paraffins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23PSHAPING OR WORKING OF FOODSTUFFS, NOT FULLY COVERED BY A SINGLE OTHER SUBCLASS
    • A23P20/00Coating of foodstuffs; Coatings therefor; Making laminated, multi-layered, stuffed or hollow foodstuffs
    • A23P20/20Making of laminated, multi-layered, stuffed or hollow foodstuffs, e.g. by wrapping in preformed edible dough sheets or in edible food containers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23VINDEXING SCHEME RELATING TO FOODS, FOODSTUFFS OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES AND LACTIC OR PROPIONIC ACID BACTERIA USED IN FOODSTUFFS OR FOOD PREPARATION
    • A23V2002/00Food compositions, function of food ingredients or processes for food or foodstuffs

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Edible Oils And Fats (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

【課題】食物成分間の水分移動を低減するための可食性水分バリアとして有用である脂質組成物を提供する。
【解決手段】該脂質組成物は、短鎖(2個乃至4個の炭素)、中鎖(6個乃至12個の炭素)、および飽和長鎖(14個乃至22個の炭素)脂肪酸残基を有する構造化グリセロールエステル(SGE)組成物の混合物を含む。本発明のSGE組成物は、低カロリーで、完全に飽和しており、基本的にトランス不飽和脂肪酸を含まず、安定したα結晶型で存在する成分を含む。
【選択図】図1a

Description

本発明は、概して、食品用の可食性水分バリア、特に、短鎖(2個乃至4個の炭素)、中鎖(6個乃至12個の炭素)、および飽和長鎖(14個乃至22個の炭素)脂肪酸残基の組み合わせを有する構造化グリセロールエステルを組み込んだ可食性水分バリアに関する。本発明の可食性水分バリアは、低カロリーで、完全飽和であり、トランス型脂肪を含まない。
多くの食品に対して、製品が最適な感覚刺激特性、質、および味質を呈するものである場合、水分レベルを維持しなければならない。最終食品の水分移動は、質、安定性、および感覚刺激特性を著しく損なう可能性がある。さらに、多くの化学的および酵素的劣化反応は、食物の含水量によって部分的に左右される速度で生じる。これらの反応の過剰な速度は、食品の風味、色、テクスチャ、および栄養価の悪化を促す可能性がある。
多成分食品、特に、異なる含水量および水分活性がある成分を有する食品(例、包装済みのチーズおよびクラッカーまたは包装済みのベーグルおよびチーズクリーム製品)では、隣接する成分間で水分が移動することができ、成分の特質および感覚刺激特性を変える。水分移動は、完成した食品の品質を低下させるばかりでなく、食品の生産や流通を妨げ得る。したがって、例えば、チーズ/クラッカー製品中のチーズが乾燥する一方で、同時に、クラッカーのサクサク感が失われる。
食物内の水分移動を防ぐための一方法は、可食性水分バリアをで、食品の1面以上の表面をコーティングすることである。このようなバリアは、異なる水分活性の領域間の水分移動を防ぐために、水分浸透性が低くなければならない。さらに、バリアは、裂け目を含む食物の表面を完全に覆い、食品の表面に密着しなければならない。水分バリアは、十分に強く、柔らかく、且つ柔軟であり、扱うときには割けない連続的な表面を形成しなければならないが、それでも消費するときには容易に浸透できるものである。さらに、バリアの薄膜の味、後味、および口当たりという感覚刺激特性は、その食品を消費するときに消費者がバリアに気づかないような、感知できないものでなければならない。最後に、水分バリアは、製造が容易であり、使用も容易でなければならない。
脂質、例えば、油、油脂、およびワックス等は、水を通さない構造を形成することができる親油性の水不溶性分子で構成されているため、水分バリア薄膜での使用が研究されている。脂質から得られる油性物質(すなわち、サッカロースポリエステル、アセチル化モノグリセリド等)および/またはその他の薄膜形成脂質では、望ましくない厚いコーティングを使用しない限り、バリアは、長期保存期間を必要とする食品に対して十分に効果的ではないことが示されている。このような薄膜形成脂質は、通常の実際的な使用条件下では不安定になり、薄膜の完全性および防御効果を失う傾向がある。油分流出や、取り扱い、温度変化に伴う割れ等の構造の不安定性に加え、この種の脂質をベースとするバリアは感覚刺激的に許容できない(脂っぽいまたはワックス状の口当たり)という不利な点を有する。
したがって、当技術分野において、バリアの多くは、親水コロイドまたは多糖類、例えば、アルギネート、ペクチン、カラギーナン、セルロース誘導体、デンプン、デンプン加水分解物、および/またはゼラチン等と共に、水を通さない脂質を使用して、ゲル構造または架橋した半硬化マトリクスとし、非水性または脂質材料を取り込むおよび/または固定する。多くの場合、これらの成分は、2層薄膜として形成する。これらの2層薄膜は、事前成形し、最も高い水分活性を有する成分に向けて配向された脂質層を有する自己支持性の薄膜として、食品の表面に適用することができる。例えば、特許文献1(1987年6月9日)、特許文献2(1987年11月14日)、特許文献3(1990年4月10日)、特許文献4(1992年7月14日)を参照のこと。
しかしながら、これらの水分バリアには、多くの欠点がある。親水コロイド自体は、親水性および/または水溶性なので、時間の経過と共に水を吸収する傾向がある。0.75を超える水分活性(Aw)を有する食物と薄膜が直接接触している間に、水分バリア中の親水性材料による水の吸収は非常に加速される。さらに、一部の親水コロイドは、バリアをかなり固くする傾向があり、柔軟性を向上するために、親水性可塑剤(例、ポリオール)を追加する必要がある。これらの可塑剤は、しばしばそれ自体が強い水分結合剤なので、バリアへの水分移動を促し、バリアの構造的な安定性および有効性を低下させる。さらに、これらのバリアの一部の触感および求められる厚さは、製品が消費されるときにそのバリアの存在が感知され、不快となる場合がある。これらの薄膜を形成するために必要とされる追加の処理工程(成形および乾燥)は、それらを高速の商業的生産で使用することを難しくする。
Lohらによる特許文献5、およびSmithらによる特許文献6は、微粒子化された高融点脂質(1〜35重量パーセント)および低融点トリグリセリド混合物(65〜99重量パーセント)から形成された可食性水分バリアを記載する。これらの可食性水分バリアは、バリアにおいて、液体の油の画分を固定するために役立つ結晶性脂肪粒子により支持される。これらの関連の水分バリアの脂肪粒子は、初めに、α結晶型で、結晶化されるが、本結晶型は、βおよびβプライム形態への再結晶により消滅する。
当技術分野において、水分バリアに関する欠点は、カロリー量およびトランス脂肪の存在を含む。トランス脂肪は、LDLコレステロール値を増加し、HDLコレステロール値を低下し、コロナ心臓疾患に対するリスクを増大することは周知である。FDAは、米国で個人あたりのトランス脂肪の1日の平均摂取量は、約5.3グラムまたは1日あたりのカロリーの2.6パーセントであると見積もっている。(食品表示:栄養表示、栄養素含有量表示、栄養機能表示中のトランス脂肪酸、68 Fed.Reg.41,434,41,444(2003年7月11日))。2006年1月1日付けで、アメリカ食品医薬品局(U.S.Food & Drug Administration)は、全ての従来の食品および栄養補助食品の栄養ラベルでトランス脂肪を確認できるように義務づけた。FDAガイドラインの下では、食品または脂肪がトランス脂肪酸を含まないと記載するためには、1サービングあたり、トランス脂肪酸の含有量を、約0.5グラム未満としなければならない。典型的な焼きスナック食品において、このようなレベルに達するために、特定の成分油のトランス脂肪酸は、約3乃至約7パーセント以下に保たなければならない。
短鎖と長鎖脂肪酸残基の組み合わせを有するトリグリセリドの混合物に基づく可食性、低カロリー脂肪組成物は、従来知られている。サラトリム(Salatrim)(「短鎖と長鎖アシルトリグリセリド分子」(short− and long−chain acyl triglyceride molecules)の頭字語)は、短鎖および飽和長鎖酸残基を含む低カロリートリアシルグリセロールの一群である。サラトリム(Salatrim)は、トリアセチンと、トリプロピオニンと、またはトリブチリン、またはそれらの混合物と、水素化カノーラ油、大豆油、綿実油、またはひまわり油のいずれかとのエステル交換により調製される。サラトリム(Salatrim)は、飽和長鎖酸および短鎖酸を含み、一般的に、30〜67パーセントのモルパーセントの短鎖脂肪酸および33〜70モルパーセントの長鎖脂肪酸を含む。これらの脂質は、安定したα結晶の性向を示すことがさらに認められている。サラトリム(Salatrim)は、Danisco A/SよりBENEFAT(登録商標)として市販されている。例えば、特許文献7(1997年9月2日)および特許文献8(2001年8月21日)を参照のこと。特許文献8の特許では、40乃至95重量パーセントのSSLおよびSLS種、ならびに5乃至60重量パーセントのLLSおよびLSL種を含み、長鎖脂肪酸基の3乃至40重量パーセントは、不飽和であるトリグリセリド混合物を含む、可塑性脂肪組成物を記載している。該特許文献7の特許では、少なくとも約75重量パーセントのSSLおよびSLS種ならびに0.1乃至25重量パーセントのLLSおよびLSL種を含む、トリグリセリド組成物を記載し、それらは、ブルームを低減するためにチョコレート菓子にコーティングすることができる。
短鎖、中鎖、および長鎖脂肪酸残基の組み合わせを有するトリグリセリドの混合物に基づいた可食性、低カロリー脂肪組成物は、従来知られている。例えば、特許文献9(1993年3月5日)を参照のこと。これらの脂肪組成物は、ショートニングおよびマーガリン製品へ組み込むには有用である。該特許文献9の特許では、短鎖残基(S)、中鎖残基(M)、および飽和長鎖残基(L)を有するいわゆる「SML」、「SLM」、および「MSL」トリグリセリドを少なくとも24パーセント、好ましくは、少なくとも34パーセント、いくつかの実施形態では、少なくとも約50乃至80パーセントまたはそれ以上含む脂肪組成物を記載している。好適な方法は、反応混合物から「SSS」、「SSM」、「MMS」、「MSM」、「MMM」、「SSL」、および「SLS」種を除去することにより、「SML」、「SLM」、および「MSL」トリグリセリドの単離を最大化する。
本発明に記載された可食性水分バリアは、従来技術の水分バリアと比較して、著しい改善を示し、従来技術の水分バリアに付随する問題を打開する。本発明の可食性水分バリアは、低カロリー値を有し、基本的に、トランス不飽和脂肪酸を含まず、高濃度の、室温以下の融点を有し、安定したα結晶形態で結晶化し、従来技術のバリアをと比較して、改善した水分バリアの特性を有する、トリアシルグリセロールを含む。
米国特許第4,671,963号明細書 米国特許第4,880,646号明細書 米国特許第4,915,971号明細書 米国特許第5,130,151号明細書 米国特許出願第2004/0101601号明細書 米国特許第出願2004/0166204号明細書 米国特許第5,662,953号明細書 米国特許第6,277,432号明細書 米国特許第5,380,544号明細書
本発明は、食品用の可食性水分バリアを提供する。この可食性水分バリアは、マルチテクスチャまたは多成分食品内において、所定の保存温度で異なる水分活性および/または水分含有量を有する食物成分間での水分移動を防ぐのに極めて有用である。本発明の可食性水分バリアは、低温度において、割れにくい、十分な機械的柔軟性をバリアに供給するために効果的である。当該可食性水分バリアは、消費される時点での、さまざまな種類の食物に対して、それらの種類の食物が消費される際のより一般的な温度において、感覚刺激的に許容できる。当該可食性水分バリアを業務用機器で容易に適用することができる。当該可食性水分バリアは、柔軟性があり、取り扱い時、または使用中、または保存中に、容易に破損しない。
本発明の可食性水分バリアは、短鎖脂肪酸残基(「S」、2個乃至4個の炭素原子を含む炭素鎖として定義される)と、中鎖脂肪酸残基(「M」、6個乃至12個の炭素原子を含む炭素鎖として定義される)と、飽和長鎖脂肪酸残基(「L」、14個乃至22個の炭素原子を含む炭素鎖として定義される)との混合物で調製された構造化グリセロールエステル(「SGE」)組成物である。
本発明の可食性バリア組成物は、低カロリーで、完全飽和であり、基本的に、トランス型脂肪を含まない。本発明の脂質組成物は、概して、1グラムあたり約9.0kcalを供給する完全に生物学的に利用可能な脂肪よりも少ない生物学的に利用可能なエネルギーを供給する。好ましくは、本発明の脂質組成物は、概して、生物学的に利用可能なエネルギーの約8kcal/g未満、具体的には、約7kcal/g未満、さらに具体的には、約6kcal/g未満を提供する。好ましくは、本発明のSGE組成物は、約5乃至約7kcal/gを供給する。
本発明のSGE組成物は、概して、グリセロールにエステル化された脂肪酸の3つの分子(組成式(CH2OH)2CHOH)から成るトリグリセリドの塩基触媒のエステル交換により形成される。短鎖脂肪酸残基(SSS)を有するトリグリセリドは、中鎖脂肪酸残基(MMM)を有するトリグリセリドおよび飽和長鎖脂肪酸残基(LLL)を有するトリグリセリドと反応させられる。好ましくは、短鎖脂肪酸残基を有するトリグリセリドは、トリアセチン、あるいはトリアセチン、トリプロピオニン、およびトリブチリンから選択される2つ以上の源の混合物のいずれから得られる。好ましくは、中鎖脂肪酸を有するトリグリセリドは、カプリル酸、カプリン酸、およびラウリン酸から選択され、飽和長鎖脂肪酸を有するトリグリセリドは、完全水素化された植物油に見出されるであろう、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸およびベヘン酸、特に、パルミチン酸、ステアリン酸から選択される。
水分バリアとして、本発明のSGE組成物の有効性は、約0乃至約5℃の温度で、約1.2乃至約1.5の固体成分と液体成分との比、総[SSL]トリエステル含有量、および10℃で、α結晶形態を示す主要X線回折シグナルと相関すると思われる。
本明細書の目的のために、「SML」という略語は、「SML」トリアシルグリセロール、ならびに、その異性体「SLM」および「MSL」トリアシルグリセロールを含むものとして定義される。言い換えれば、「SML」は、短鎖、中鎖、および長鎖脂肪酸残基を有し、それらの脂肪酸残基が特定の順序がなく配置された、トリアシルグリセロールの、簡単な表記法として、本明細書に使用される。また、本明細書の目的のために、「SSL」という略語は、「SSL」トリアシルグリセロール、ならびに、その異性体「SLS」および「LSS」トリアシルグリセロールと同様に、を含むものとして定義される。言い換えれば、「SSL」は、2つの短鎖と1つの長鎖脂肪酸残基を有し、それらの脂肪酸残基が特定の順序がなく現れる、トリアシルグリセロールのための、簡単な表記法として、本明細書に使用される。
最終の精製されたSGE組成物が、23乃至約70パーセントのSSLトリアシルグリセロール、好ましくは、約44乃至約65パーセントのSSLトリアシルグリセロール、さらに好ましくは、約40乃至約46パーセントのSSLトリアシルグリセロール、および6乃至約30パーセントのSMLトリグリセリド、好ましくは、約17乃至約27パーセントのSMLトリアシルグリセロール、さらに好ましくは、約19乃至約23パーセントのSMLトリアシルグリセロールを含むように、反応モル比を選択することが、特に望ましい。
本発明のSGE組成物は、約0.1乃至約0.5の[M]/[S]のモル比および約0.7乃至約2.0の[S+M]/[L]のモル比を有する。好適なSGE組成物は、約0.15乃至約0.35の[M]/[S]のモル比および約1.2乃至約1.8の[S+M]/[L]のモル比を有する。
本発明は、異なる水分レベルを有する食物成分間の水分移動を防ぐための方法をも提供する。本側面では、本可食性水分バリアは、異なる水分活性を有する成分、少なくとも1つの成分のAwが約0.8を超える多成分食品およびマルチテクスチャ食品に使用するのに、特に効果的である。本発明の可食性水分バリアは、水分浸透性が低く、良好な柔軟性があり、製造が容易であり、様々な食品で使用することが可能である。当該可食性水分バリアは、食品の意図された保存温度用に特に配合してあり、食品の表面を完全に覆うのに効果的である。本発明の可食性水分バリアは、(冷凍および室温での)取り扱いおよび保存中、割れにくい表面を形成するのに十分に強く、安定した、もろくないが、消費するときには容易に浸透するバリアを提供するのに有効である。本発明の可食性水分バリアは、食品を消費するときに消費者がバリアの存在に気づかないような、本質的に微細な味、後味、および口当たりの感覚刺激特性を有する。
本発明の重要な側面では、バリアの固形脂肪含量(SFC)は、約0乃至約5℃で、約50乃至約80パーセント、好ましくは、約55乃至約75パーセント、さらに好ましくは約60乃至約70パーセントである。これらの特質は、保護された食品を室温またはほぼ室温で消費するときに、溶解が速く、且つ完全に融解させ、口当たりがワックス状ではない水分バリアを提供する。
本側面では、可食性水分バリアを、1つの食物成分から別の食物成分への水分移動を低減するために効果的な量で、食物成分と接触させる。概して、可食性水分バリアを食物成分に適用して、少なくとも約25ミクロンの厚さ、好ましくは、約50ミクロン乃至約2mmの厚さ、さらに好ましくは、約100乃至約700ミクロンの厚さ、最も好ましくは、約150乃至約300ミクロンの厚さの基本的に連続したバリア層を形成する。
したがって、本願明細書に記載のSGE組成物は、食品の保存期間を増大させるために効果的である。SGE組成物は、可食性水分バリアとして、好適であり、冷蔵温度で、約50日間で、5パーセント未満のレベルまで、さらに好ましくは、約50日間で、3パーセント未満のレベルまで、最も好ましくは、約50日間で、1.5パーセント未満のレベルまで、食物成分間の水分移動を低減することに効果的である。
本発明の可食性水分バリアは、食品を消費するときに、消費者はバリアの存在に気づかないような微細な味、後味、および口当たりの感覚刺激特性を有する。本発明の可食性水分バリアは、低カロリー、完全飽和した、トランス型脂肪を含まない、構造化グリセロールエステル(SGE)組成物の一群を含む。本水分バリアは自己支持性であり、したがって、基本ポリマーネットワーク/薄膜の必要性、およびポリマー基材層の成形、コーティング、または乾燥の必要性を排除する。本発明の水分バリアは、また、望ましくない欠陥、例えば、硬さ、噛み応え等も排除する。本発明の可食性水分バリアは、速く、完全に溶解し、残留物がなく、クリーム状(すなわち、滑らか)であな、ワックス状でない、口当たりを有する。
水分バリアとしての、本発明のSGE組成物の有効性は、約0乃至約5℃の温度で、約1.2乃至約2.5の固体成分と液体成分との比、総[SSL]トリエステル含有量、および10℃で、α結晶形態を示す主要X線回折シグナルと相関すると思われる。
本発明のSGE組成物は、X線回折下で、α結晶の主要シグナルを与える。α結晶形態は、固体トリアシルグリセロールにおいて、ゴムのようなテクスチャを伴う。この特定の特質が、本願明細書に定義されるSGE組成物に、可食性水分バリアとしての優れた有効性をもたせる主要な性質であろう。それは、これらのバリアが、当技術分野において、その他の水分バリアよりも、機械的により柔軟で、微視的および巨視的な割れ目を生じにくいためである。理論によって制限する意図は無いが、液体油が小結晶の凝集体に形成された空隙を満たすので、別の方法では水分移動に使用可能な通路を塞ぐと考えられる。また、理論によって制限する意図は無いが、脂肪は、結晶化する際に収縮し、結果として生じる、高結晶質材料におけるひずみは、水分移動を可能にする割れ目またはひびを生じる可能性があるが、その一方、液体油が、結晶化を調節し、ひずみを低減することが可能である。本発明の重大な側面では、本発明の水分バリアにおいて、[SSL]トリアシルグリセロールは、本食品の保存温度で、その他の結晶型、例えば、βおよびβプライム形態等に持続的に著しく変化しない安定したα結晶形態を生じる。
固形脂肪含量(SFC)によって定義された具体的な脂肪/油(固体/液体)の比は、実際の保存温度に対して調整され、維持される。概して、これは、冷却および保存中、ひび割れの発生を最小化することができるように、安定した、耐水性があり、通気性のない水分バリアを提供する。特定のSFCは、体温において、急速に溶解するように設計されており、心地よい、または感知できない口当たりを与え、および、例えば、噴霧、刷毛塗り、エンロービング用等の適用が容易にさせる。
定義
別段の定義がない限り、本願明細書に使用される技術的および科学的用語の全ては、本発明が属する技術分野における当業者により一般に理解されるものと同一の意味を有する。本願明細書に開示された全ての特許公報および参考文献は、参照することにより本願明細書に組み込まれる。本発明の目的では、以下の用語を下記の通りに定義する。
本願明細書において、「低カロリー」という用語は、1グラムあたり約9.0kcalの、完全に生物学的に利用可能な脂肪により供給されるものより少ない量の、生物学的に利用可能なエネルギーを供給する組成物を意味する。好ましくは、本発明の脂質組成物は、概して、約8kcal/g未満、具体的には、約7kcal/g未満、さらに具体的には、約6kcal/g未満の生物学的に利用可能なエネルギーを提供する。好ましくは、本発明のSGE組成物は、約5乃至約7kcal/gを供給する。
本願明細書において、「可食性」材料は、概して、FDAにより安全であると見なされ、食べる前に、食物成分から除去する必要のないあらゆる材料(すなわち、消費者が安全に噛み、摂取することが可能である材料)を含む。
本願明細書において、「バリア」または「水分バリア」とは、基本的に、それを介しての、水分移動に対して不透過性である薄い連続的な構造または層を記載していると理解され、食品の内表面または外表面をコーティングする。バリアは、コーティング、薄膜、または膜として記載してもよい。バリアは、食品内の水分活性が異なる成分間に位置させて、成分間の水分移動を阻害するか、かなり減少させることができ、あるいは、食品の外側面に位置させて、食品と周囲環境との間の水分移動を阻害するか、かなり減少させることができる。本発明の水分バリアは、湿潤した食物と直接接触して使用するように、および、蒸気平衡および/または液体分散を介した、水分移動防止に効果的であるように設計される。本発明の目的では、食品と周囲環境との間の水分移動を阻害する場合、第1の食物成分は、食品の1つ以上の外表面であると考えられ、第2の食物成分は、周囲環境であると考えられる。
本願明細書において、「水分活性」(Aw)は、対象の食物内の水の蒸気圧と同一温度の純水の蒸気圧との比である。
「脂肪/油比」または「固形脂肪含量」(「SFC」)は、特定温度で、脂質の物理的状態を記述するために一般に使用される。脂肪は、所定の温度で固体であり、油は、液体である。与えられた脂質の脂肪/油比は、一定ではなく、温度の関数である。例えば、バターは、0℃で主に固形脂肪(約70パーセントの固形脂肪)と見なされ、室温で可塑性になり(約15パーセントの固形脂肪)、40℃を超えると、完全に液体油(0パーセントの固形脂肪)になる。したがって、与えられた温度で望ましい脂肪/油比を有し、ならびに、対象の、特定の温度範囲において異なる融解度を有するトリグリセリドの混合物を調整することが可能である。全ての可食性油が、最終的に十分に溶け、十分な高温で脂肪固形を持たないことは、当然である。脂質をベースとする脂肪結晶制御剤を組成物に使用する場合、このような剤自体もしばしば、脂質なので、バリアの実際のSFCには、脂肪結晶制御剤からの脂肪および油の画分が含まれていなければならない。バリア内の脂肪/油比は、温度により変動し、食品の実際の保存温度(例、冷凍保存用で約0乃至約5℃、または室温保存用で約15乃至約25℃)でのバリア有効性および安定性にとって重要である。また、脂肪/油比は、25乃至37℃での口当たり/感覚受容性、移動または適用(例、噴霧)の温度(一般に、40℃を超える)での適用の容易さにとって重要である。
「バリア有効性」は、チーズカップ法と称される、実験プロトコルにより分析的に評価した。市販のプロセスチーズ(Aw=0.98)をパックし、約20℃で平衡相対湿度約33パーセントを持つ飽和塩化マグネシウム溶液上の一定湿度のチャンバ中に置いた水を通さないプラスチック製のカップを使用して対照を調製した。バリア有効性を比較するための基準点として、水分損失または重量損失を10週間にわたって監視する。保存時間が短すぎると、しばしばより長期(例えば、4カ月)の保存性に外挿することができない信頼性を欠く結果を与える。厚さ約1.0乃至約1.6mmで、選択したバリア組成物を用いてコートされた同様に調製したチーズカップを、保存時間に対する「%水分損失」によって、同一の条件下で対照と比較した。比較するためには、少なくとも4回繰り返したものの平均が必要であり、それを使用する。この方法は、バリアが湿潤した食物成分と直接接触する実際の製品適用条件をより厳密にシミュレートする。
構造化グリセロールエステル組成物
本発明の組成物を構成する成分トリグリセリドは、合成過程を使用して調製することができ、そのように調製することが好ましい。また、本願明細書では、望ましい特性を有するこのような新たな脂質を合成するための方法も提供する。本プロセスは、脂質構造化と称されることがあり、その生成物は、構造化脂質または構造化グリセロールエステル(SGE)と称される。構造化脂質は、合成アシルグリセロールであり、この場合、グリセロール部分にエステル化された脂肪酸を含むトリアシルグリセロールである。別様には、構造化脂質は、ホスホグリセリドの水酸基にエステル化された1つ以上の脂肪酸を有するホスホグリセリドである。化学的および酵素的プロセス、すなわち直接エステル化、酸分解、およびエステル−エステル置換反応を用いて、本願明細書に提供されたように、脂質を合成または再構成することができる。
本発明のSGE組成物を、エステル交換等による当業者に既知の合成プロシージャを使用して調製する。本方法では、反応物質は、短鎖脂肪酸(SSS)を有するトリグリセリド、中鎖脂肪酸(MMM)を有するトリグリセリド、および長鎖脂肪酸(LLL)を有するトリグリセリドを含み、出発トリグリセリドは、次の組成式(A)を有する。
Figure 2009112310
式中、R1基は、2個乃至4個の炭素を有する短(「S」)鎖脂肪族基であり、各R2基は、6個乃至12個の炭素を有する中(「M」)鎖脂肪族基であり、各R3基は、14個乃至22個の炭素を有する長(「L」)鎖脂肪族基である。
短鎖酸残基は、好ましくは、4個までの炭素を有する。好適な短鎖基は、トリアセチン、トリプロピオニン、トリブチリン、およびその混合物から得られる。概して、好適な短鎖部分は、トリアセチン、ならびにトリアセチン、トリプロピオニンおよびトリブチリンのうちの2つの混合物、または全て3つの短鎖トリアシルグリセロールの混合物のいずれかから得られる。トリアセチンと、トリプロピオニンと、トリブチリンのいずれの混合物を使用してもよく、トリアセチンと、トリプロピオニンと、トリブチリンとの1:1:1の比率を含むがこれらに限定されない。
短鎖残基は、組成式S1COOHのカルボン酸から得られ、式中、S1は、1個乃至3個の炭素を有する短鎖脂肪族基である。酸S1COOHによるグリセロールヒドロキシルのアシル化は、S1のエステル結合(−O−(CO)−)によるグリセロール主鎖への付着をもたらし、短鎖「S」基を形成する。本願明細書において、「酸残基」という用語は、アシル基、ここでは短鎖Sを指す。
中鎖(M)残基は、6個乃至12個の炭素を有する。中鎖基は、組成式M1COOHのあらゆる合成、または天然有機中鎖脂肪酸から得られ、式中、M1は、5個乃至11個の炭素を有する中鎖脂肪族基である。これらは、カプロン酸(C6:0)、カプリル酸(C8:0)、カプリン酸(CL10:0)およびラウリン酸(C12:0)等を含むが、これらに限定されない。特に好適な中鎖部分は、カプリル酸(C8:0)およびカプリン酸(C10:0)から得られる。中鎖脂肪酸残基は、完全に飽和される。酸M1COOHによるグリセロールヒドロキシルのアシル化は、M1をエステル結合によってグリセロール主鎖へ付着させ、中鎖「M」基を形成する。
長鎖(L)基は、14個乃至22個の炭素を有する。長鎖基は、組成式L1COOHの飽和酸から得られ、式中、L1は、C15乃至C19の飽和基である。これらは、完全に水素化された植物油にみられるであろう、パルミチン酸(C16:0)、ステアリン酸(C18:0)等を含むが、これらに限定されない。完全に水素化された植物油は、不飽和脂肪酸部分を含まないので、トランス脂肪酸成分を含まないことを認識すべきである。酸L1COOHによるグリセロールヒドロキシルのアシル化は、L1のエステル結合によるグリセロール主鎖への付着をもたらし、長鎖「L」基を形成する。
エステル交換反応は、トリグリセリド内、およびトリグリセリド間で脂肪酸残基を再配置するために使用され、得られる生成物の物理的および栄養的特性を変える。エステル交換反応は望ましい脂肪酸残基の組み合わせを有するトリグリセリドを生成するこのような条件下で、このような結合に対して行われる。エステル交換の過程は、当業者には周知である。例えば、参照することにより本願明細書に組み込まれる特許文献9(1993年3月5日)、特許文献7(1997年9月2日)、および特許文献8(2001年8月21日)を参照のこと。エステル交換反応は、化学的または酵素手段により触媒することができる。概して、強い塩基、例えば、ナトリウムメトキシドまたはナトリウムカリウム合金またはカリウムエトキシド等が、エステル交換反応を触媒するために使用される。
本発明の可食性水分バリア組成物は、組成式(A)を有するグリセロールエステルを含む構造化脂質組成物の混合物を含む。
Figure 2009112310
式中、各R基は独立して、短鎖脂肪酸残基「S」、中鎖脂肪酸残基「M」、または飽和長鎖脂肪酸残基「L」を示す。本発明のSGE組成物は、グリセロール分子に結合される同一の、または異なる脂肪族R基のうちの3つを含んでもよい。MSS、SMS、MMS、MSM、LSS、SLS、LLS、LSL、SML、MSL、SLM、MML、MLM、MLL、およびLMLの脂肪酸の組み合わせを有するトリグリセリドの混合物を生成することができる。反応物質としてトリアセチンと、トリプロピオニンと、トリブチリンとの混合物を使用して、短鎖酸の多様性を増加させると、トリアセチンのみを使用する際と比較して、異なるトリアシルグリセロールの総数を増加させたことが見出された。
本願明細書の目的では、「SML」という略語は、「SML」トリアシルグリセロール、ならびに、その異性体「SLM」および「MSL」トリアシルグリセロールを含むものとして定義される。言い換えれば、「SML」は、短鎖、中鎖、および長鎖脂肪酸残基を有し、それらが特定の順序がなく配置されたトリアシルグリセロールのために、簡単な表記法として、本願明細書に使用される。また、本願明細書の目的のために、「SSL」という略語は、「SSL」トリアシルグリセロール、ならびに、その異性体「SLS」および「LSS」トリアシルグリセロールを含むものとして定義される。言い換えれば、「SSL」は、2つの短鎖と1つの長鎖脂肪酸残基を有し、それらが、特定の順序がなく現れるトリアシルグリセロールのために、簡単な表記法として、本明細書に使用される。
効果的な水分バリア特性を持つ望ましい脂肪酸組成物を有するトリグリセリドの混合物の生成を最大化する反応モル比を選択することは、特に望ましい。本発明の重要な側面では、バリア性能は、SGE組成物のSSLおよびSMLの含量に関連すると考えられている。SMLトリグリセリドは、周囲温度下で、実質的に液体であるが、SSLトリグリセリドは、安定したα結晶形態である。SSLトリグリセリドは、周囲温度下で、固体であり、SSLトリグリセリドは、周囲温度で、本発明のSGE組成物において、固体トリグリセリドの主な源を提供する。液体SMLおよび固体SSLトリグリセリドの含量は、SSLトリグリセリドの特定の安定したα結晶形態と同様に、水分バリア有効性にとって重要である。
あまり望ましくないトリグリセリド種を減じる精製手法を用いて、例えば、異臭をもたらす低分子量のトリグリセリド、例えば、SSS、SSM、SMM、およびMMMトリグリセリド等を除去することが好ましい。このような精製手法は、水蒸気脱臭、分別蒸留、分子蒸留(また、薄膜蒸発とも称される)、ワイプトフィルム蒸発装置等を含む。比較的に高温、例えば、約210乃至約260℃で、真空下での水蒸気脱臭は、さらに望ましいSSLおよびSML成分の組成物を著しく消耗せず、反応において形成されるSSS、SSM、SMM、およびMMM種を除去するために使用される場合がある。その他の精製手法、例えば、脱色は、必要に応じて使用する場合がある。
したがって、最終精製されたSGE組成物は、23乃至約70重量パーセントのSSLトリアシルグリセロール、好ましくは、約44乃至約65パーセントのSSLトリアシルグリセロール、さらに好ましくは、約40乃至約46パーセントのSSLトリアシルグリセロール、および6乃至約30パーセントのSMLトリグリセリド、好ましくは、約17乃至約27パーセントのSMLトリアシルグリセロール、さらに好ましくは、約19乃至約23パーセントのSMLトリアシルグリセロールを含むように、反応モル比を選択することは、特に望ましい。
本発明のSGE組成物は、再結晶で効果的に安定するα結晶形態に対する、10℃でのX線回折シグナルを特徴とする。実質的に、全ての脂肪は、α結晶性向で、初めに、結晶化されるが、本結晶型は、しばしばさらに安定したβおよびβプライム形態への再結晶により消滅させる。しかしながら、非常に効率的な可食性水分バリアとしての本願明細書に記載のSGE組成物のために、さらに好ましいSSLトリアシルグリセロールは、その他の結晶型に持続的に変化しない安定したα結晶形態を生じる。本願明細書に記載のSSLトリアシルグリセロール用のX線粉末回折型の特徴は、21.0〜22.82Θの間の大きいピークである(これは、3.96〜4.25オングストロームまたは0.396〜0.425ナノメートルにブラッグの式(Bragg equation)を介して変換する短周期と称する)。本発明のSGE組成物は、α結晶相に結晶化され、小さい微結晶サイズを特徴とする。その結果生じた融点および冷却周期は、α結晶形態を回復し、水分バリア性能の劣化を最小限に抑えて水分バリア有効性を再構築する。α結晶状態は、また、水分バリアがひずみ、影響、または冷凍/解凍周期、例えば、水分バリア有効性を評価するために、本願明細書に用いられたチーズカップ法によりモデルされたものにさらされる際、割れ目に強い抵抗性を示す柔軟性のある、ゴムのような固体材を生成する。
本発明のSGE組成物の固形脂肪含量(SFC)は、低解像度、パルス核磁気共鳴(NMR)分光法により温度の関数として決定される。本発明のSGE組成物の水分バリア有効性は、約0乃至約5℃で、約1.2乃至約2.5の固体と液体成分の比と関連があるようである。本発明の重要な側面では、バリアのSFCは、約0乃至約5℃で、約50乃至約80パーセント、好ましくは、約55乃至約75パーセント、および最も好ましくは、約60乃至約70パーセントである。本発明のSGE組成物は、約37℃を超える温度では、5パーセント未満の固形脂肪含量を有する。好ましくは、本発明のSGE組成物は、約37℃を超える温度では、2重量パーセント未満の固形脂肪含量を有する。これらの特徴により、水分バリアは迅速に、且つ完全に融解し、ワックスのような口当たりにはならない。
本発明の好ましい可食性バリア組成物は、約0.1乃至約0.5の[M]/[S]のモル比および約0.7乃至約2.0の[S+M]/[L]のモル比を有するべきである。さらに好ましくは、SGE組成物は、約0.15乃至約0.35の[M]/[S]のモル比および約1.2乃至約1.8の[S+M]/[L]のモル比を有する。
著しく、本発明のSGE組成物は、従来の脂肪および油と比較して、低カロリー値を有する。本発明の脂質組成物は、概して、1グラムあたり約9.0kcalを供給する完全に生物学的に利用可能な脂肪よりも少ない、生物学的に利用可能なエネルギーを供給する。好ましくは、本発明の脂質組成物は、概して、約8kcal/g未満、具体的には、約7kcal/g未満、さらに具体的には、約6kcal/g未満にの生物学的に利用可能なエネルギーを提供する。好ましくは、本発明のSGE組成物は、約5乃至約7kcal/gを供給する。
本発明の斬新なSGE組成物は、好ましくはトランス脂肪酸を含まない(すなわち、基本的に、不飽和のトランスを含有するアシル基を含まない)。
可食性バリア組成物の適用
本発明のSGE組成物は、比較的低融点、低粘度の流体である。結果として、最小有効厚さの均質な、一貫性のあるコーティングを与えるために食品の表面に液体状態で適宜にSGE組成物を適用することができる。概して、可食性水分バリアは、少なくとも約25ミクロンの厚さ、好ましくは、約50ミクロン乃至約2mmの厚さ、さらに好ましくは、約100乃至約700ミクロンの厚さ、なおさらに好ましくは、約150乃至約300ミクロンの厚さの基本的に連続的なバリア層を形成するために、食物成分に適用される。
食品にバリアを適用するために、SGE組成物は、約25乃至約60℃で、完全融解を達成するために加熱される。水分バリア組成物は、約25乃至約60℃の温度で、約10乃至約300cpsの粘度を有することができる。食品と周囲環境との間の水分移動を阻害が望ましい場合、水分バリア組成物を食品の1つ以上の外表面に適用し、冷却させる。
本発明の一実施では、バリアは、食品、または単にコーティングされる食品の表面を、融解または溶融したSGE組成物に浸すこと、食品を除去すること、およびコーティングした食品を冷却することにより適用される。本発明の別の実施では、溶融した薄膜を刷毛塗りにより適用するか、あるいは、SGE組成物を生成物の所望の表面に適用する。バリアを適用するための好適な手法は、例えば、噴霧、浸し塗り、パンコーティング(pan coating)、エンロービング、沈殿、押し出し、流動ベッドの使用等を含む。さらに別の実施では薄膜は、噴霧スプレー、エアブラシ等を含む、スプレーを使用して適用することができる。
したがって、本願明細書に記載のSGE組成物は、食品の保存期間を増大させるために効果的である。SGE組成物は、可食性水分バリアとして、好適であり、冷蔵温度で、約50日間で5パーセント未満のレベルまで、さらに好ましくは、約50日間で3パーセント未満のレベルまで、最も好ましくは、約50日間で1.5パーセント未満のレベルまで、食物成分間の水分移動を低減することに効果的である。
以下の例では、本発明を実施するための方法を例示し、添付の請求項に定義される本発明の範囲に限定されず、実例であることを理解するべきである。
実施例1
6つの異なる構造化グリセロールエステル組成物を、反応物質として、以下の表1に定義されるように、「MMM」、「LLL」、「SSS」脂肪酸残基を有するトリアシルグリセロール反応物質の6つの異なる組み合わせを使用して、塩基触媒エステル交換を介して調製した。
Figure 2009112310
構造化脂質を生成するために、「SSS」、「MMM」、および「LLL」脂肪酸成分を有するトリアシルグリセロールの混合物を以下の表2に定義される比率に混合した。反応物質を真空下で、水の痕跡を除去するために100〜150℃に加熱し、ランダムな反応を開始するために、約0.1重量パーセントの無水ナトリウムメトキシドの存在下で、ランダムなエステル交換を行った。30〜60分後、反応混合物を冷却し、約5重量パーセントの水で反応停止した。漂白土(約0.5重量パーセント)およびクエン酸(1000ppm)を添加し、混合物を100℃まで30〜60分間、真空下で加熱し、混合物を脱色し、ナトリウム脂肪酸石鹸を沈殿させた。漂白土を真空ろ過で除去し、それぞれの組成物を真空水蒸気で消臭して(210〜260℃)、過剰なSSS、SSM、SMM、およびMMMトリアシルグリセロールを揮発除去した。結果として生じた混合物の組成物を以下の表2に要約する。
Figure 2009112310
最終SGE組成物は、室温で固体であった。それぞれの試料の固形脂肪含量は、温度の関数として決定された。結果を図1aおよび図1bに示す。また、それぞれの組成物のX線粉末回折型を室温および10℃(一般の冷蔵温度よりも若干高い)で決定した。結果を図2a〜c、および以下の表3に示す。図2cに示すように、試料7Aおよび7APBは、10℃で、α結晶に対して最も強いシグナルを得た。
それぞれのSGE組成物のトリアシルグリセロール型のプロファイルを得るために、試料を高温毛細血管ガスクロマトグラフィー(HTCGC)によりさらに特徴付けた。このデータは、脂肪酸残基型のモル比を算出するために使用され、その結果は、以下の表3および図3に示される。
Figure 2009112310
水分バリア有効性
市販のプロセスチーズ(Aw=0.98)をプラスチック製のカップに設置した。上記の調製されたそれぞれのSGE材の1部は、融解し、刷毛でプラスチック製の(直径4cm)AQUALAB試料カップに入れられたプロセスチーズの露出面に適用して、プロセスチーズの上表面に薄膜(バリア脂質の約1.6グラムは、約1.45mmの厚さを有する薄膜を供給する)を形成した。対照組成物は、参照することにより本願明細書に組み込まれる、Lohらに米国特許第2004/0101601A1号に記載される、パーム核油、カノーラ油、およびポリグリセロールモノステアレートの混合物であった。個々のカップの重量を量り、20℃まで冷却し、デシケーターに設置した。デシケーターの相対湿度をMgCl2飽和水溶液を用いて、33パーセントに維持した。デシケーターおよびその内容物をウォークインクーラー(5℃)に設置した。定期的に、デシケーターを開け、カップの重量を量り、カップをデシケーターに戻した。
水分損失を持続的に監視された試料カップの重量損失により測定した。図4に見られるように、実施例1のSGE組成物を通して水分損失は、試料3APBで最大であり、試料7Aで最小であった。
本データからも分かるように、試料7Aは、最高のSMLおよびα結晶傾向SSL含量を示し、最も有効な水分バリアであった。試料7APBは、試料7Aと同一のSMLおよびSSL含量を有するが、試料7APBは、α結晶シグナルが小さく、液体分率が高い(35%に対して41%)。試料7APBの液体分率が高いのは、酢酸−プロピオン酸−酪酸の組成の多様性が大きいためであり、それが、全固形分を少なくし、水分バリア有効性が若干低下すると考えられる。
試料7Aは、約35パーセントの液体分率(試料7A等の場合)を有することが好ましく、SMLトリアシルグリセロールからの液体分率を得ることが好ましいことを示す。試料7Aは、約26.7パーセントのSMLトリアシルグリセロールを含む。好適なバリアは、SML含量の減少、例えば、濃度を約24パーセントへ低下させること、および「APB」系列の多様な成分の混和によって調節することより、得ることができる。多様な「APB」の混和により、固体と液体の組成物をさらに若干液体に転換する。
それに対して、試料5APBは、α傾向SSLトリアシルグリセロールの同等量を有するが、SML含量は低減し(約17.7%)、液体分率は低い(約22%)。試料5Aは、試料5APBよりもさらに液体分率(約10%)が低い。本願明細書では、「APB」の多様性は、17.7%までのSML含量の低下を補うには十分ではない。試料5Aおよび5APBは、試料7Aおよび7APBよりも水分バリア有効性が少ない。
試料3Aおよび3APBは、SMLトリアシルグリセロールの最小含量に加えて、α傾向SSLトリアシルグリセロールの最小含量を有した。試料3Aおよび3APBは、全ての試料の最大の固形画分のうちの2つでを有した(それぞれ92%および90%)。理論によって制限する意図は無いが、ある液体油が、空隙を満たし、それによって水分移動の経路を塞ぐために必要であるため、最大の固形脂肪は、水分バリア有効性が少ないと考えられる。結果として、試料3Aおよび3APBは、水分バリア有効性が最も少ない。
実施例2
基本的に、実施例1に記載の同一の手順を使用して、短鎖(SSS)、中鎖(MMM)および飽和長鎖(LLL)トリアシルグリセロールの4つの混合物において、エステル交換反応を実施した。これらの反応物質の相対モル比および得られる生成物の様々な特性を以下の表4に示す。
Figure 2009112310
精製および真空水蒸気脱臭後、それぞれのSGE材料について、動物の摂食研究において、カロリー生物学的利用能の測定を行った。研究に用いた若い(約100g)ラットは、それぞれの異なる食事に対して10群にランダムに割り当てられた。ベースライン群は、過剰食物を摂取し、毎日消費した量を記録した。食事制限された群は、1日遅れで開始した。食事制限された群は、ベースライン群により消費された食料の半分を摂取した。体重を毎日測定し、それぞれの群について平均化をとった。5つの追加群を食事制限された群と同時に開始し、これらの群は、10パーセントのコーン油または4つのSGE試験材料のうちの1つで補われた制限された食事を摂取した。これらの動物も、毎日体重を量り、平均体重を記録した。全ての群は、14日の研究にわたり、線形の成長を示した。研究の終了時で、コーン油群の体重増加は、コーン油のカロリー量(9kcal/グラム)と関連づけることができる。SGE組成物と共に増加した食事を摂取した群の体重減少は、これらの材料に対する低カロリー生物学的利用能と関連づけることができる。SGE試料用に測定されたカロリー生物学的利用能を上記の表4に示す。この試料は、短鎖、中鎖、および飽和長鎖酸を含むSGE組成物が低カロリー脂肪であることを示す。
本発明の前述の詳細な説明を考慮する当業者には、本発明の実施における多数の修正および変形が生じることが期待される。したがって、このような修正および変形は、以下の請求項の範囲内に含まれることを意図する。
実施例1のエステル交換生成物の固形脂肪含量を示す図であり、MMM、LLL、およびSSSのエステル交換からの生成物の固形脂肪含量を示し、ここでは、SSSは、トリアセチンから得る(A系列)。 実施例1のエステル交換生成物の固形脂肪含量を示す図であり、MMM、LLL、およびSSSのエステル交換からの生成物に対する固形脂肪含量を示し、ここでは、SSSは、1:1:1の比率のトリアセチンと、トリプロピオニンと、トリブチリンとの混合物から得る(APB系列)。 MMM、LLL、およびSSSのエステル交換からの各生成物に対するX線粉末回折型を示す図であり、ここで、SSSは、トリアセチンから(A系列)、またはMMM、LLL、およびSSSのエステル交換から得、SSSは、室温および10℃で、実施例1に記載の1:1:1の比率のトリアセチンと、トリプロピオニンと、トリブチリンとの混合物から得る(APB系列)。 MMM、LLL、およびSSSのエステル交換からの各生成物に対するX線粉末回折型を示す図であり、ここで、SSSは、トリアセチンから(A系列)、またはMMM、LLL、およびSSSのエステル交換から得、SSSは、室温および10℃で、実施例1に記載の1:1:1の比率のトリアセチンと、トリプロピオニンと、トリブチリンとの混合物から得る(APB系列)。 MMM、LLL、およびSSSのエステル交換からの各生成物に対するX線粉末回折型を示す図であり、ここで、SSSは、トリアセチンから(A系列)、またはMMM、LLL、およびSSSのエステル交換から得、SSSは、室温および10℃で、実施例1に記載の1:1:1の比率のトリアセチンと、トリプロピオニンと、トリブチリンとの混合物から得る(APB系列)。 実施例1で調製されたSGE組成物のトリアシルグリセロールのプロファイルを示す図である。 1週間、2週間、4週間、5週間、6週間、7週間、および10週間後の、実施例1に記載のSGE組成物の水分バリア性能を示す図である。

Claims (23)

  1. 組成式(A)を有する構造化グリセロールエステル組成物の混合物を含む可食性水分バリア組成物であって、
    Figure 2009112310
    式中、各R基は独立して、2個乃至4個の炭素の短鎖脂肪酸残基「S」、6個乃至12個の炭素を有する中鎖脂肪酸残基「M」、または14個乃至22個の炭素を有する長鎖飽和脂肪酸残基「L」を示し、前記混合物は、約23乃至約70パーセントのSSLトリアシルグリセロールおよび約6乃至約30パーセントのSMLトリアシルグリセロールを含み、前記混合物の[M]/[S]残基のモル比は、約0.1乃至約0.5であり、[S+M]/[L]残基のモル比は、約0.7乃至約2.0であり、構造化グリセロールエステル組成物の混合物は、安定したα結晶相を含む、可食性水分バリア組成物。
  2. [M]/[S]残基のモル比は、約0.15乃至約3.5であり、[S+M]/[L]残基のモル比は、約1.2乃至約1.8である、請求項1に記載の可食性水分バリア組成物。
  3. 前記構造化グリセロールエステルの混合物は、約44乃至約65パーセントSSLトリアシルグリセロールおよび約17乃至約27パーセントSMLトリアシルグリセロールを含む、請求項1に記載の可食性水分バリア組成物。
  4. 前記バリア組成物は、約0乃至約5℃で、約50乃至約80重量パーセントの固形脂肪含量を有する、請求項1に記載の可食性水分バリア組成物。
  5. 前記バリア組成物は、約0乃至約5℃で、約55乃至約75重量パーセントの固形脂肪含量を有する、請求項1に記載の可食性水分バリア組成物。
  6. 前記バリア組成物は、約0乃至約5℃で、約60乃至約70重量パーセントの固形脂肪含量を有する、請求項1に記載の可食性水分バリア組成物。
  7. 前記バリア組成物は、約37℃より高い温度で、約5重量パーセント未満の固形脂肪含量を有する、請求項1に記載の可食性水分バリア組成物。
  8. 前記バリア組成物は、約7kcal/g未満を供給する、請求項1に記載の可食性水分バリア組成物。
  9. 前記バリア組成物は、約5乃至約7kcal/gを含む、請求項1に記載の可食性水分バリア組成物。
  10. 前記バリア組成物は、基本的にトランス不飽和脂肪酸を含まない、請求項1に記載の可食性水分バリア組成物。
  11. 前記短鎖脂肪酸残基は、トリアセチン、ならびにトリアセチンと、トリプロピオニンと、トリブチリンとの混合物から成る群の少なくとも1つから得られる、請求項1に記載の可食性水分バリア組成物。
  12. 前記可食性水分バリアは、約50ミクロン乃至約2mmの厚さである、請求項1に記載の可食性水分バリア組成物。
  13. 可食性水分バリア組成物を食物成分に適用するステップを含む、食物間の水分移動を低減するための方法であって、前記可食性水分バリア組成物は、組成式(A)を有する構造化グリセロールエステル組成物の混合物を含み、
    Figure 2009112310
    式中、各R基は、2個乃至4個の炭素の短鎖脂肪酸残基「S」、6個乃至12個の炭素を有する中鎖脂肪酸残基「M」、または14個乃至22個の炭素を有する長鎖飽和脂肪酸残基「L」を示し、前記混合物は、約23乃至約70パーセントのSSLトリアシルグリセロールおよび約6乃至約30パーセントのSMLトリアシルグリセロールを含み、前記混合物の[M]/[S]残基のモル比は、約0.1乃至約0.5であり、[S+M]/[L]残基のモル比は、約0.7乃至約2.0であり、構造化グリセロールエステル組成物の混合物は、安定したα結晶相を含む、方法。
  14. 前記構造化グリセロールエステル組成物の混合物は、前記混合物において、約0.15乃至約3.5の[M]/[S]残基のモル比、および約1.2乃至約1.8の[S+M]/[L]残基のモル比を有する、請求項13に記載の方法。
  15. 前記構造化グリセロールエステルの混合物は、約44乃至約65パーセントSSLトリアシルグリセロール、および約17乃至約27パーセントSMLトリアシルグリセロールを含む、請求項13に記載の方法。
  16. 前記可食性水分バリア組成物は、50日間の保存期間で約5パーセント未満のレベルまで食物間の水分移動を低減するのに効果的である、請求項13に記載の方法。
  17. 前記可食性水分バリア組成物は、約50ミクロン乃至約2mmの厚さである、請求項13に記載の方法。
  18. 前記可食性水分バリア組成物は、約0乃至約5℃で、約50乃至約80重量パーセントの固形脂肪含量を有する、請求項13に記載の方法。
  19. 前記可食性水分バリア組成物は、約0乃至約5℃で、約55乃至約75重量パーセントの固形脂肪含量を有する、請求項13に記載の方法。
  20. 前記可食性水分バリア組成物は、約0乃至約5℃で、約60乃至約70重量パーセントの固形脂肪含量を有する、請求項13に記載の方法。
  21. 前記可食性水分バリア組成物は、約7kcal/g未満を供給する、請求項13に記載の方法。
  22. 前記可食性水分バリア組成物は、約5乃至約7kcal/gを供給する、請求項13に記載の方法。
  23. 前記短鎖脂肪酸残基は、トリアセチン、ならびにトリアセチンと、トリプロピオニンと、トリブチリンとの混合物から成る群の少なくとも1つから得られる、請求項13に記載の方法。
JP2008288024A 2007-11-08 2008-11-10 可食性水分バリアとして有用な構造化グリセロールエステル Expired - Fee Related JP5371383B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US11/937,124 US7879384B2 (en) 2007-11-08 2007-11-08 Structured glycerol esters useful as edible moisture barriers
US11/937,124 2007-11-08

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009112310A true JP2009112310A (ja) 2009-05-28
JP5371383B2 JP5371383B2 (ja) 2013-12-18

Family

ID=40297680

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008288024A Expired - Fee Related JP5371383B2 (ja) 2007-11-08 2008-11-10 可食性水分バリアとして有用な構造化グリセロールエステル

Country Status (9)

Country Link
US (1) US7879384B2 (ja)
EP (1) EP2057903B1 (ja)
JP (1) JP5371383B2 (ja)
AU (1) AU2008243054B2 (ja)
BR (1) BRPI0804825A2 (ja)
CA (1) CA2643197A1 (ja)
MX (1) MX2008014264A (ja)
NZ (1) NZ572526A (ja)
PL (1) PL2057903T3 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018191614A (ja) * 2017-05-19 2018-12-06 昭和産業株式会社 揚げ物の製造方法、及び揚げ物

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8206772B2 (en) * 2007-11-08 2012-06-26 Kraft Foods Global Brands Llc Structured lipid compositions and methods of formulation thereof
US8486478B2 (en) 2007-11-08 2013-07-16 International Great Brands LLC Structured lipid compositions
CA2671597A1 (en) * 2008-07-21 2010-01-21 Kraft Foods Global Brands Llc Functional no-trans oils with modulated omega-6 to omega-3 ratio
CA2678279C (en) * 2008-09-10 2016-10-11 Christopher J. Langford Puffed pet treat
US9744542B2 (en) 2013-07-29 2017-08-29 Apeel Technology, Inc. Agricultural skin grafting
JP7157531B2 (ja) * 2015-05-20 2022-10-20 アピール テクノロジー,インコーポレイテッド 植物抽出物組成物およびその調製方法
US10266708B2 (en) 2015-09-16 2019-04-23 Apeel Technology, Inc. Precursor compounds for molecular coatings
ES2797697T3 (es) 2015-12-10 2020-12-03 Apeel Tech Inc Proceso para despolimerizar cutina
CN109068627B (zh) 2016-01-26 2022-03-18 阿比尔技术公司 用于制备和保存消毒产品的方法
CN110087475B (zh) 2016-11-17 2023-04-11 阿比尔技术公司 由植物提取物形成的组合物及其制备方法
EP4114181A1 (en) 2020-03-04 2023-01-11 Apeel Technology, Inc. Coated agricultural products and corresponding methods
JP2023548012A (ja) 2020-10-30 2023-11-15 アピール テクノロジー,インコーポレイテッド 組成物及びその調製方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004173694A (ja) * 2002-11-26 2004-06-24 Kraft Foods Holdings Inc 食品用の可食性水分バリア
JP2005318894A (ja) * 2004-04-16 2005-11-17 Kraft Foods Holdings Inc 食品用可食性多層水分バリヤー

Family Cites Families (74)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2615160A (en) * 1949-05-28 1952-10-21 Procter & Gamble Mixed triglycerides
US2615159A (en) * 1949-05-28 1952-10-21 Procter & Gamble Waxy triglycerides
US2614937A (en) * 1949-05-28 1952-10-21 Procter & Gamble Plastic shortenings and process of producing same
GB816343A (en) 1955-04-07 1959-07-08 Hedley Thomas & Co Ltd Mixed triglyceride composition
US2879281A (en) 1955-06-29 1959-03-24 Eastman Kodak Co Trans esterification of triglycerides by means of plural metal catalyst
US3192057A (en) * 1961-10-06 1965-06-29 American Cyanamid Co Antibacterial coating compositions
US3388085A (en) * 1965-08-10 1968-06-11 Witco Chemical Corp Food coating compositions comprising ethylene-vinyl acetate copolymer and acetylated monoglyceride
DE2905979C2 (de) * 1979-02-16 1981-01-22 Carl-Jacob Gatzen Verwendung von acetylierten, destillierten Monoglyceriden zur Behandlung von Fettstoffwechselstörungen beim Menschen
US4364868A (en) * 1980-02-07 1982-12-21 Lever Brothers Company Cocoabutter replacement fat compositions
US4479976A (en) * 1981-09-09 1984-10-30 Lever Brothers Company Hardened butterfat in margarine fat blends
US4504503A (en) * 1981-09-09 1985-03-12 Lever Brothers Company Fractionation of butterfat using a liquefied gas or a gas in the supercritical state
US4447462A (en) * 1981-11-04 1984-05-08 The Procter & Gamble Company Structural fat and method for making same
US4390561A (en) * 1981-11-04 1983-06-28 The Procter & Gamble Company Margarine oil product
US4486457A (en) * 1982-03-12 1984-12-04 Lever Brothers Company Margarine fat blend, and a process for producing said fat blend
US4671963A (en) * 1983-10-28 1987-06-09 Germino Felix J Stearate treated food products
US4915971A (en) * 1984-07-09 1990-04-10 Wisconsin Alumni Research Foundation Method for making an edible film and for retarding water transfer among multi-component food products
JPH0779621B2 (ja) * 1985-03-25 1995-08-30 花王株式会社 カカオバタ−代用組成物
JPH0611217B2 (ja) * 1985-12-07 1994-02-16 不二製油株式会社 カカオバター代用脂
GB2185990B (en) * 1986-02-05 1990-01-24 Unilever Plc Margarine fat
JPS6419042U (ja) 1987-07-25 1989-01-31
US4832975A (en) * 1987-09-29 1989-05-23 The Procter & Gamble Company Tailored triglycerides having improved autoignition characteristics
DE3881184T2 (de) 1987-12-15 1993-09-02 Procter & Gamble Fette mit verringertem gehalt an kalorien, hergestellt aus fettsaeure mit mittlerer und langer kette enthaltenden triglyceriden.
US5288512A (en) * 1987-12-15 1994-02-22 The Procter & Gamble Company Reduced calorie fats made from triglycerides containing medium and long chain fatty acids
US4883684A (en) * 1988-07-01 1989-11-28 The Procter & Gamble Company Functional hardstock fat composition
US4880646A (en) * 1988-11-29 1989-11-14 Southwest Research Institute Encapsulated corn kernels and method of forming the same
JP2925085B2 (ja) 1988-12-10 1999-07-26 不二製油株式会社 食餌用油脂及びこれを含有する食品
US5419925A (en) * 1989-03-28 1995-05-30 The Procter & Gamble Company Reduced calorie fat compositions containing polyol polyesters and reduced calorie triglycerides
CA2012381C (en) 1989-03-28 1997-07-01 Paul Seiden Reduced calorie fat compositions containing polyol polyesters and reduced calorie triglycerides
US5066510A (en) * 1989-03-28 1991-11-19 The Procter & Gamble Company Process for tempering flavored confectionery compositions containing reduced calorie fats and resulting tempered products
JPH04506084A (ja) * 1989-04-07 1992-10-22 ニュー イングランド ディーコネス ホスピタル コーポレイション 短鎖トリグリセリド
US5407695A (en) * 1989-09-20 1995-04-18 Nabisco, Inc. Low-palmitic, reduced-trans margarines and shortenings
US5380544A (en) * 1989-09-20 1995-01-10 Nabisco, Inc. Production of fat mixtures enriched with triglycerides bearing short, medium and long residues
US5362508A (en) * 1989-09-20 1994-11-08 Nabisco, Inc. Process for preparing soft centers in food products
US5391383A (en) 1989-09-20 1995-02-21 Nabisco, Inc. Edible spray oil
US5662953A (en) * 1989-09-20 1997-09-02 Nabisco, Inc. Reduced calorie triglyceride mixtures
US5258197A (en) * 1989-09-20 1993-11-02 Nabisco, Inc. Reduced calorie triglyceride mixtures
US5411756A (en) * 1989-09-20 1995-05-02 Nabisco, Inc. Reduced calorie triglyceride mixtures
IE65886B1 (en) 1989-12-18 1995-11-29 Kraft Foods Inc Margarine oils having both low trans- and low intermediate chain saturate content
US5142071A (en) * 1989-12-19 1992-08-25 The Procter & Gamble Company Selective esterification of long chain fatty acid monoglycerides with medium chain fatty acids
US5142072A (en) 1989-12-19 1992-08-25 The Procter & Gamble Company Selective esterification of long chain fatty acid monoglycerides with medium chain fatty acid anhydrides
EP0510070A4 (en) 1990-01-16 1992-12-09 The Dow Chemical Company Low caloric fat substitutes, precursors of such substitutes and methods of making same
GB9016340D0 (en) 1990-07-25 1990-09-12 Devro Inc Moisture barrier film
US6022577A (en) * 1990-12-07 2000-02-08 Nabisco Technology Company High stearic acid soybean oil blends
US5130151A (en) * 1990-12-26 1992-07-14 Megafoods, Inc. Natural and synthetic edible moisture barrier
ATE151232T1 (de) * 1991-06-25 1997-04-15 Cultor Oy Kaloriearmer fettersatz
US5374438A (en) * 1992-10-21 1994-12-20 Nabisco, Inc. Quick-setting sandwich biscuit cream fillings
US5490995A (en) 1992-10-30 1996-02-13 The Procter & Gamble Company Solid nondigestible polyol polyesters containing esterified hydroxy fatty acids such as esterified ricinoleic acid
US5422131A (en) * 1992-10-30 1995-06-06 The Procter & Gamble Company Nondigestible fat compositions containing relatively small nondigestible solid particles for passive oil loss control
AU1705595A (en) * 1994-02-18 1995-09-04 Loders Croklaan B.V. Fat blends containing diglycerides
DE69505235T2 (de) * 1994-02-18 1999-04-29 Loders Croklaan B.V., Wormerveer Diglyceride enthaltende fettmischungen
US5470598A (en) * 1994-03-23 1995-11-28 The Procter & Gamble Company Beta-prime stable low-saturate, low trans, all purpose shortening
US5612080A (en) * 1994-06-02 1997-03-18 Gruetzmacher; Gordon O. Low calorie fat substitute
US5504231A (en) * 1994-09-16 1996-04-02 The Procter & Gamble Company Process for preparing reduced calorie triglycerides which contain short or medium and long chain fatty acids but which contain low levels of difatty ketones
US5492714A (en) * 1994-11-08 1996-02-20 The Procter & Gamble Company Reduced calorie fats which comprise reduced calorie triglycerides containing medium and long chain fatty acids and which exhibit rapid crystallization to beta phase
US5589216A (en) * 1994-11-08 1996-12-31 The Procter And Gamble Company Reduced calorie confectionery compositions which contain reduced calorie fats which exhibit rapid transformation to beta phase
AU1515095A (en) 1994-12-13 1996-07-03 Wm. Wrigley Jr. Company Improved chewing gum containing salatrim
WO1996032022A1 (en) 1995-04-13 1996-10-17 Unilever N.V. Edible plastic spread
US5683738A (en) * 1996-01-05 1997-11-04 Cultor Ltd. Low calorie fat substitute
IN185750B (ja) * 1997-12-08 2001-04-21 Council Scient Ind Res
US6369252B1 (en) * 1998-02-26 2002-04-09 The University Of Georgia Research Foundation, Inc. Structured lipids
CA2343790A1 (en) * 1998-09-11 2000-03-23 Cultor Food Science, Inc. Reduced calorie plastic fat composition
NL1012038C2 (nl) 1999-05-11 2000-11-14 Friesland Brands Bv Meerlagige kaasbedekking.
JP2003517051A (ja) * 1999-12-17 2003-05-20 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 低カロリー脂肪組成物
US20030143312A1 (en) * 2000-03-16 2003-07-31 Thixo Ltd. Baking adjuvant
JP2002095426A (ja) 2000-09-21 2002-04-02 Nagano Prefecture 可食性フィルム
UA78990C2 (en) * 2002-03-26 2007-05-10 Fuji Oil Europe Fatty composition with low content of trans-fatty acids, method of obtaining thereof and use for confectionery and bakery products
FI116627B (fi) 2002-11-01 2006-01-13 Danisco Menetelmä triglyseridien rasvahappoketjukoostumuksen säätelemiseksi sekä niiden käyttö
US7226629B2 (en) * 2003-02-24 2007-06-05 Kraft Foods Holdings, Inc. Microwaveable grilled cheese and meat sandwiches and method of preparation
JP2005237319A (ja) 2004-02-27 2005-09-08 Ezaki Glico Co Ltd 冷蔵食品、冷凍食品およびその製造方法
US7588931B2 (en) 2004-11-04 2009-09-15 E. I. Du Pont De Nemours And Company High arachidonic acid producing strains of Yarrowia lipolytica
US20060154986A1 (en) * 2005-01-11 2006-07-13 Thaddius Carvis A triacylglyceride to deliver health promoting fatty acids to the upper gastrointestinal tract and skin
DE102005052442A1 (de) 2005-11-03 2007-06-28 Cognis Ip Management Gmbh Strukturierte Lipidgemische
US8206772B2 (en) * 2007-11-08 2012-06-26 Kraft Foods Global Brands Llc Structured lipid compositions and methods of formulation thereof
US8486478B2 (en) * 2007-11-08 2013-07-16 International Great Brands LLC Structured lipid compositions

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004173694A (ja) * 2002-11-26 2004-06-24 Kraft Foods Holdings Inc 食品用の可食性水分バリア
JP2005318894A (ja) * 2004-04-16 2005-11-17 Kraft Foods Holdings Inc 食品用可食性多層水分バリヤー

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018191614A (ja) * 2017-05-19 2018-12-06 昭和産業株式会社 揚げ物の製造方法、及び揚げ物

Also Published As

Publication number Publication date
US7879384B2 (en) 2011-02-01
AU2008243054B2 (en) 2013-08-15
AU2008243054A1 (en) 2009-05-28
PL2057903T3 (pl) 2013-05-31
JP5371383B2 (ja) 2013-12-18
MX2008014264A (es) 2009-05-20
BRPI0804825A2 (pt) 2009-11-24
EP2057903A1 (en) 2009-05-13
US20090123632A1 (en) 2009-05-14
EP2057903B1 (en) 2013-02-06
CA2643197A1 (en) 2009-05-08
NZ572526A (en) 2010-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5371383B2 (ja) 可食性水分バリアとして有用な構造化グリセロールエステル
JP3500537B2 (ja) 食品にソフトセンターを作る方法
US5662953A (en) Reduced calorie triglyceride mixtures
US5552174A (en) Reduced calorie triglyceride mixtures
JP3504260B2 (ja) 低カロリートリグリセリド混合物
JP4536578B2 (ja) 食品用可食性多層水分バリヤー
JP5512955B2 (ja) 構造化脂質組成物およびその調製方法
US5411756A (en) Reduced calorie triglyceride mixtures
US7226630B2 (en) Edible moisture barrier for food and method of use products
WO1994008464A1 (en) Quick-setting sandwich biscuit cream fillings
KR100301173B1 (ko) 디아세틴지방에대한결정변형제
JP2006006277A (ja) 油脂の染み出し抑制剤
JP2006512920A (ja) 組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110926

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130311

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130329

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130701

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130704

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130723

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130816

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130917

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees