JP2009110667A - 同軸ケーブルコネクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外部被覆を剥いだ同軸ケーブルを通す筒状体で前方の外径が小さい小径部3と、それより後方で小径部3より外径の大きい外径部4を有するスリーブ1に同軸ケーブルを通し小径部3から所定寸法突出させて外部導体をほぐして小径部3外周へ折り返し、そこから先方へ所定寸法だけ残して先端の内部被覆を剥離して中心導体にコンタクトをはんだ付けしたものを、小径部3が入る小径孔8の内径を小径部3の外径より大きめにし、大径部4の入る大径孔7の内径を大径部4の外径より小さめにし、内部被覆が残っている部分が通る細孔9の長さを短くしたコネクタ本体2に圧入する。
【選択図】図1
Description
その第1は、フェルールかしめによる構造である。
図6は、従来のフェルールかしめによる外部導体接続構造を示す断面図である。これは、同軸ケーブル21の先端で外部被覆22を除去した後の外部導体23と内部被覆24の間へコネクタ26のシェル27を挿入し、フェルール28でかしめるというものである。これにより、外部導体23とシェル27間の導通が確実にとれるというものである(例えば、特許文献1参照)。
図7および図8はこのクランプ止めの説明図である。
中央部分にブッシング38があり、順次後方(図では左方)へクランプ36、ガスケット35、座金34、締付金具33とあり、締付金具33とシェル32とは螺合しており、締付金具33を右へ回すことにより右方へ前進し、座金34、ガスケット35、クランプ36を、シェル32前方の段差で前方(右方)へ移動しないようになっているブッシング38に押し付けるようになっている。
そうすると、クランプ36の前端から傾斜面後方へ折り返されている外部導体23は、クランプ36とブッシング38および、シェル32内の傾斜面との間に挟み込まれてシェル32との導通が得られることになるというものである(例えば、非特許文献1参照)。
その結果、シェル27の孔の内面と同軸ケーブル21の内部被覆24との間に空隙ができてしまい、外部導体23が内部被覆24に密着している場合に較べ、空隙のある部分の特性インピーダンスが同軸ケーブル21の特性インピーダンスよりも高くなってしまう。
このように空隙も小さく距離も短いので、特性インピーダンスの変化も小さくその影響も小さい。しかしながら、同軸ケーブルの外部導体を接続固定するのに締付金具33、座金34、ガスケット35、クランプ36およびブッシング38と5点の部品が必要であるうえ、締付金具33とシェル32には締め付け用の螺子を切らなければならないので、部品製造コストがかかるうえ組み立てにも工数をより多く必要とするという問題がある。
本発明の第1の構成は、
(イ)外部被覆を除去し外部導体が現れた同軸ケーブルを貫通可能な一定内径を有する筒状体であって、その外径が先端から予め定めた区間で小径に形成された小径部を有するスリーブと、
(ロ)本体後方端から、前記小径部の外径より大きめの一定の内径の小径孔が軸方向に予め定めた寸法だけ形成されたコネクタ本体を有し、
前記スリーブの小径部の外径と前記コネクタ本体の前記小径孔の内径は、前記小径部の外周面と前記小径孔の内周面との間に前記外部導体を挟み込んだ状態で互いに圧入可能な寸法に形成されていることを特徴とする同軸ケーブルコネクタである。
前記スリーブは、その外径に軸方向で大小があるように、前記小径部から後方に向けてその小径部より大きめの外径を有する大径部が予め定めた寸法だけ続いており、
前記コネクタ本体は、前記小径孔から後方に向けて前記大径部よりも小さめの一定の内径の大径孔が予め定めた寸法だけ続いており、
前記スリーブの大径部の外径と前記コネクタ本体の大径孔の内径は、互いに圧入可能な寸法に形成されていることを特徴とする同軸ケーブルコネクタである。
前記スリーブの小径部の外周面に周方向の溝を有することを特徴とする同軸ケーブルコネクタである。
前記スリーブの小径部の外周面にナールを有することを特徴とする同軸ケーブルコネクタである。
(イ)外部被覆を除去し外部導体が現れた同軸ケーブルを貫通可能な一定内径を有する筒状体であって、その外径が先端から予め定めた区間で小径に形成された小径部を有するスリーブと、
(ロ)本体後方端から、前記小径部の外径より大きめの一定の内径の孔が軸方向に予め定めた寸法だけ形成され、該孔の先端側奥部の壁部に前記スリーブの前記小径部が挿入可能な環状の溝が形成されたコネクタ本体を有し、
前記スリーブの小径部の内径と前記コネクタ本体の溝部の内径は、前記小径部の内周面と溝の内周壁面との間に前記外部導体を挟み込んだ状態で互いに圧入可能な寸法に形成されていることを特徴とする同軸ケーブルコネクタである。
前記スリーブは、その外径に軸方向で大小があるように、後方に向けてその小径部より大きめの外径を有する大径部が予め定めた寸法だけ続いており、
前記スリーブの大径部は前記コネクタ本体の前記孔に挿入可能であり、前記スリーブの大径部の外径と前記コネクタ本体の孔の内径は、互いに圧入可能な寸法に形成されていることを特徴とする同軸ケーブルコネクタである。
そして、外部導体の折り返し部分からコンタクトまでの間の内部被覆露出部分は、非常に短い。
従って、内部被覆と孔の内壁との間の空隙は非常に短くできる。
図1は、本発明の同軸ケーブルコネクタの実施例の構造図である。(a)はスリーブ1の半断面図であり、(b)はコネクタ本体2の半断面図である。
スリーブ1は黄銅製で、その前方寄りに外径の小さい小径部3がありその後方に小径部3の外径より大きい外径の大径部4がある。小径部3および大径部4に渡る孔5の内径は、外部被覆を除去した同軸ケーブルが通るようにその外径に合わせてある。外部被覆カバー部10の部分の孔6は外部被覆がついたままの同軸ケーブルが入るようにその径に合わせてある。
即ち、コネクタへ接続のため外部被覆を切断した場合にその切断部分を覆い隠す部分であり、本発明の本質的部分ではない。
小径孔8の内径は、小径部3の外径より大きめになっている。それは、小径部3の外周へ折り返された外部導体が小径孔8の内周と小径部3の外径の間に挟まれる形となるからである。大きめにする程度は充分強く挟まれるようにする程度である。つまり、小径孔8の内径と小径部3の外径は、小径孔8の内周面と小径部の外周面との間に外部導体を挟み込んだ状態で、互いに圧入可能な寸法に形成されている。
なお、コネクタ本体2内の前方位置には、コンタクトを挿着保持するインシュレータ14が設けられている。
図2は、本発明の同軸ケーブルコネクタのケーブル接続工程の説明図である。
(a)は、同軸ケーブル21の、コネクタへ接続すべき先端(図2では左方)から所定の寸法だけ外部被覆22を除去し、外部導体23を露出させ、これにスリーブ1をその後方から同軸ケーブル21へ嵌め込むところを示している。
(b)は、スリーブ1を、スリーブ1の前方(図では左方)から同軸ケーブルが所定寸法だけ突出するとともに外部被覆カバー部10が外部被覆22の切断部分に被さる位置まで嵌め込み、突出部分の外部導体23の編組をほぐしてこれをスリーブ1の小径部3の外周へ折り返した状態を示す図である。
(c)は(b)で左方へ突出している部分の内部被覆24を、外部導体の折り返し部分から、図1の(b)の細孔9の長さに対応する分Sだけ残して剥離して中心導体25を露出した状態を示す。
この中心導体25の露出した部分にコネクタのコンタクト11を嵌め込んで(コンタクトに中心導体を差し込んで)はんだ付けする。これが(d)である。
この(d)の状態のものを、図1のコネクタ本体2の大径孔7からコンタクト11を先頭にし挿入加圧し、(d)の外部導体折り返し部15が、図1の(b)のコネクタ本体2の所定位置に達した状態が図2の(e)に示した図である。
(c)で内部被覆24を剥離する際に残したSの部分の内部被覆24は、コネクタ本体2の細孔9に入る。
コンタクト11はインシュレータ14のコンタクト挿着孔に入る。
また、同軸ケーブル21が外部導体23を剥がされて内部被覆24のみとなった状態で、コンタクト11に至るまでの寸法は非常に短く、この部分を挿通するコネクタ本体2の細孔9の長さも非常に短い。
その結果、細孔9の内周と内部被覆24の外周との間における空隙は、図6の空隙30よりも短くて済む。
その結果、細孔9部分における特性インピーダンスはフェルールかしめの場合程は大きくならず、空隙の長さがフェルールかしめの場合よりも大幅に短いため、同軸ケーブルの高周波特性を良好に維持できるという効果がある。
これにより小径部3へ折り返されて、コネクタ本体2の小径孔8の内周とで挟まれている外部導体23のずれ移動を防止しようとするものである。
図4のスリーブ48は図1のスリーブ同様、大径部39と小径部41を有するが、小径部41の内側の孔42の径は後方の孔40の径よりも大きくなっており、小径部41の断面肉厚が薄くなっている。
この肉薄部分が、図5の(a)のコネクタ本体43の溝44へ同軸ケーブル21の外部導体23を押し込み圧接することとなる。
(b)は、左端から所定寸法だけ外部被覆22の除去処理をした同軸ケーブル21の外部被覆が除去されていない部分をスリーブ48の孔42、孔40に貫通させた状態を示す図である。
(c)は(b)の状態からスリーブ48を左方へ進めて、小径部41の先端を、外部被覆22の除去先端部と揃えて露出している外部導体23を小径部41の外周へ折り返した状態を示す図である。
(e)は(d)の工程で露出した中心導体25にコンタクト11をはんだ付等で取り付けた状態を示す図である。この状態のものをコネクタ本体43の孔45から挿入する。
(f)は、挿入後、外部導体23の折り返し部分が溝縁47に当接した状態を示す図である。この時、外部導体23は溝縁47で当接するとともに、コネクタ本体43の孔45の内周壁とスリーブ48の小径部41の外周面との間に挟まれた状態になる。
(g)は大径部39が全部圧入された状態を示している。この時、外部導体23はコネクタ本体43の溝44の内側周壁面に強く圧接して電気接続状態が得られると共に、コネクタ本体43の孔45にスリーブ48の大径部39が圧入固定される。
なお、スリーブ48の孔42の径は、必ずしも孔40の径よりも大きくする必要はなく、孔40の径と同一にしてもよい。
2 コネクタ本体
3 小径部
4 大径部
5 孔
6 孔
7 大径孔
8 小径孔
9 細孔
10 外部被覆カバー部
11 コンタクト
12 溝
13 ナール
14 インシュレータ
15 外部導体折り返し部
21 同軸ケーブル
22 外部被覆
23 外部導体
24 内部被覆
25 中心導体
26 コネクタ
27 シェル
28 フェルール
29 コンタクト
30 空隙
31 コネクタ
32 シェル
33 締付金具
34 座金
35 ガスケット
36 クランプ
37 ピンコンタクト
38 ブッシング
39 大径部
40 孔
41 小径部
42 孔
43 コネクタ本体
44 溝
45 孔
46 インシュレータ
47 溝縁
48 スリーブ
49 細孔
Claims (6)
- (イ)外部被覆を除去し外部導体が現れた同軸ケーブルを貫通可能な一定内径を有する筒状体であって、その外径が先端から予め定めた区間で小径に形成された小径部を有するスリーブと、
(ロ)本体後方端から、前記小径部の外径より大きめの一定の内径の小径孔が軸方向に予め定めた寸法だけ形成されたコネクタ本体を有し、
前記スリーブの小径部の外径と前記コネクタ本体の前記小径孔の内径は、前記小径部の外周面と前記小径孔の内周面との間に前記外部導体を挟み込んだ状態で互いに圧入可能な寸法に形成されていることを特徴とする同軸ケーブルコネクタ。 - 前記スリーブは、その外径に軸方向で大小があるように、前記小径部から後方に向けてその小径部より大きめの外径を有する大径部が予め定めた寸法だけ続いており、
前記コネクタ本体は、前記小径孔から後方に向けて前記大径部よりも小さめの一定の内径の大径孔が予め定めた寸法だけ続いており、
前記スリーブの大径部の外径と前記コネクタ本体の大径孔の内径は、互いに圧入可能な寸法に形成されていることを特徴とする請求項1記載の同軸ケーブルコネクタ。 - 前記スリーブの小径部の外周面に周方向の溝を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の同軸ケーブルコネクタ。
- 前記スリーブの小径部の外周面にナールを有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の同軸ケーブルコネクタ。
- (イ)外部被覆を除去し外部導体が現れた同軸ケーブルを貫通可能な一定内径を有する筒状体であって、その外径が先端から予め定めた区間で小径に形成された小径部を有するスリーブと、
(ロ)本体後方端から、前記小径部の外径より大きめの一定の内径の孔が軸方向に予め定めた寸法だけ形成され、該孔の先端側奥部の壁部に前記スリーブの前記小径部が挿入可能な環状の溝が形成されたコネクタ本体を有し、
前記スリーブの小径部の内径と前記コネクタ本体の溝部の内径は、前記小径部の内周面と溝の内周壁面との間に前記外部導体を挟み込んだ状態で互いに圧入可能な寸法に形成されていることを特徴とする同軸ケーブルコネクタ。 - 前記スリーブは、その外径に軸方向で大小があるように、後方に向けてその小径部より大きめの外径を有する大径部が予め定めた寸法だけ続いており、
前記スリーブの大径部は前記コネクタ本体の前記孔に挿入可能であり、前記スリーブの大径部の外径と前記コネクタ本体の孔の内径は、互いに圧入可能な寸法に形成されていることを特徴とする請求項5記載の同軸ケーブルコネクタ。
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