JP2009110454A - 端末管理装置および方法、その端末管理装置のためのプログラム、端末管理システム - Google Patents

端末管理装置および方法、その端末管理装置のためのプログラム、端末管理システム Download PDF

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Abstract

【課題】端末のライフサイクルを管理しつつ、端末のライフサイクルの経過においてその商品価値を把握する。
【解決手段】端末管理装置100は、データキャリアに付与されているユーザ端末の個体ごとの端末識別情報を記憶し、データキャリアから受け付けた端末識別情報を取得し、ユーザ端末にメンテナンスが実行されたとき、メンテナンスの内容を示すメンテナンス情報を端末識別情報とともに取得し、端末識別情報と関連付けて取得したメンテナンス情報を蓄積し、取得した端末識別情報から対応する蓄積されたメンテナンス情報を抽出し、抽出されたメンテナンス情報および実行されたメンテナンスの頻度に基づいてユーザ端末の価値情報を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、データキャリアが搭載されている端末の商品価値を示す価値情報を管理する端末管理装置および方法、この端末管理装置のためのプログラム、その端末管理装置と端末とを接続する端末管理システム、に関する。
近年の情報化社会の発達により、パーソナルコンピュータ、携帯電話といった端末が、オフィスや家庭において、一人一台ずつ保有されることが一般的となっている。これらの端末は、技術開発の目覚ましい発達から次々と新商品が開発され、買い換えが盛んに行われている。その一方で、端末そのものは、耐久性があるため、修理や部品交換により、数年にわたって使用可能である。したがって、循環型社会のためには、端末のリサイクルや再資源化が重要な課題となっている。
そこで、ICタグ等のデータキャリアを製品に搭載することにより、製品のライフサイクルを管理する技術の開発が盛んになっている。
特許文献1には、機器にICタグを付すことにより、リコール対象商品の位置を特定することができる技術が記載されている。
特許文献2には、製品個々にICタグなどの記憶手段を付け、メーカで生産された製品がメーカから出荷され、該製品を購入した使用者が該製品を手放す際の回収、および回収後の廃棄・リサイクルまでの製品のライフサイクルに関する情報を管理する技術が記載されている。
特許文献3には、生産から廃棄に至るまでのライフサイクルにおける複数のステージ毎に秘密の情報を記憶する非接触ICタグと非接触ICタグに対してステージ毎に秘密情報を読み書きできるアクセス方法に関する技術が記載されている。
特開2005−129038号公報 特開2000−48066号公報 特開2001−307055号公報
しかしながら、上記文献記載の技術は、以下の点で改善の余地を残していた。
第一に、商品として端末は高価なものであり、性能が高まるほど高額になる。そのため、メモリ等の周辺機器を追加することなどにより、商品価値が高まる場合もある。したがって、端末個体毎の状態を査定金額に適正に反映させることができれば、端末に資産価値を付与することができる。
第二に、端末の価値を容易に把握することができれば、用途に応じた価値のある端末を配置することができる。複数の端末を管理する企業においては、業務に応じた性能の端末を従業員に配置する。たとえば、端末を駆使した業務を行う従業員に対し、性能の高い最新の端末を配置させる等する。しかしながら、メーカの仕様書に基づいて、端末性能の高い最新の端末を配置させていたとしても、端末の不良等により修理を繰り返すことがある。この場合、端末そのものの価値は端末の出荷時と比較して低くなっているといえる。一方、特許文献1〜3に記載の技術では、上記のような使用経過における端末の価値の低下を容易に把握することができず、業務の効率低下につながっていた。
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、端末のライフサイクルを管理しつつ、端末のライフサイクルの経過においてその商品価値を把握することができる端末管理装置および方法、その端末管理システム、その端末管理装置のためのコンピュータプログラム、を提供するものである。
本発明によれば、データキャリアが搭載されている端末の商品価値を示す価値情報を管理する端末管理装置であって、
データキャリアに付与されている端末の個体ごとの端末識別情報を記憶する端末記憶手段と、
データキャリアから受け付けた端末識別情報を取得する端末情報取得手段と、
端末にメンテナンスが実行されたとき、メンテナンスの内容を示すメンテナンス情報を端末識別情報とともに取得するメンテナンス情報取得手段と、
端末識別情報と関連付けて取得したメンテナンス情報を蓄積する蓄積手段と、
取得した端末識別情報から対応する蓄積されたメンテナンス情報を抽出する抽出手段と、
抽出されたメンテナンス情報および実行されたメンテナンスの頻度に基づいて端末の価値情報を算出する算出手段と、
を備えることを特徴とする端末管理装置
が提供される。
また、本発明によれば、データキャリアが搭載されている端末の商品価値を示す価値情報を管理する端末管理方法であって、
データキャリアに付与されている端末の個体ごとの端末識別情報を記憶するステップと、
データキャリアから受け付けた端末識別情報を取得するステップと、
端末にメンテナンスが実行されたとき、メンテナンスの内容を示すメンテナンス情報を端末識別情報とともに取得するステップと、
端末識別情報と関連付けて取得したメンテナンス情報を蓄積するステップと、
取得した端末識別情報から対応する蓄積されたメンテナンス情報を抽出するステップと、
抽出されたメンテナンス情報および実行されたメンテナンスの頻度に基づいて端末の価値情報を算出するステップと、
を有することを特徴とする端末管理方法
が提供される。
また、本発明によれば、データキャリアが搭載されている端末の商品価値を示す価値情報を管理する端末管理装置のためのコンピュータプログラムであって、
コンピュータに、
データキャリアに付与されている端末の個体ごとの端末識別情報を記憶する端末記憶処理と、
データキャリアから受け付けた端末識別情報を取得する端末情報取得処理と、
端末にメンテナンスが実行されたとき、メンテナンスの内容を示すメンテナンス情報を端末識別情報とともに取得するメンテナンス情報取得処理と、
端末識別情報と関連付けて取得したメンテナンス情報を蓄積する蓄積処理と、
取得した端末識別情報から対応する蓄積されたメンテナンス情報を抽出する抽出処理と、
抽出されたメンテナンス情報および実行されたメンテナンスの頻度に基づいて端末の価値情報を算出する算出処理と、
を端末管理装置を実行させるためのコンピュータプログラム
が提供される。
さらに、本発明によれば、
データキャリアが搭載されている端末の商品価値を示す価値情報を管理する複数の端末管理装置をネットワークを介して接続する端末管理システムであって、
端末管理装置は、
データキャリアに付与されている端末の個体ごとの端末識別情報を記憶する端末記憶手段と、
データキャリアから受け付けた端末識別情報を取得する端末情報取得手段と、
端末にメンテナンスが実行されたとき、メンテナンスの内容を示すメンテナンス情報を端末識別情報とともに取得するメンテナンス情報取得手段と、
端末識別情報と関連付けて取得したメンテナンス情報を蓄積する蓄積手段と、
取得した端末識別情報から対応する蓄積されたメンテナンス情報を抽出する抽出手段と、
抽出されたメンテナンス情報および実行されたメンテナンスの頻度に基づいて端末の価値情報を算出する算出手段と、を備えることを特徴とする端末管理システム
が提供される。
本発明で云うネットワークとは、端末管理装置間とのデータ通信を仲介できるものであれば、有線、無線、これらの組み合わせ、の何れでもよく、例えば、インターネットまたは電話回線などでよい。
また、本発明の各種の構成要素は、その機能を実現するように形成されていればよく、例えば、所定の機能を発揮する専用のハードウェア、所定の機能がコンピュータプログラムにより付与されたデータ処理装置、コンピュータプログラムにより端末管理装置に実現された所定の機能、これらの任意の組み合わせ、等として実現することができる。
また、本発明の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要もなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でよい。
また、本発明の端末管理方法には複数の工程を順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の工程を実行する順番を限定するものではない。このため、本発明の端末管理方法を実施するときには、その複数の工程の順番は内容的に支障しない範囲で変更することができる。
さらに、本発明の端末管理方法の複数の工程は個々に相違するタイミングで実行されることに限定されない。このため、ある工程の実行中に他の工程が発生すること、ある工程の実行タイミングと他の工程の実行タイミングとの一部ないし全部が重複していること、等でもよい。
また、本発明で云う端末管理装置は、コンピュータプログラムを読み取って対応するデータ処理を実行できるように、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、I/F(Interface)ユニット、等の汎用デバイスで構築されたハードウェア、所定のデータ処理を実行するように構築された専用の論理回路、これらの組み合わせ、等として実施することができる。
なお、本発明でコンピュータプログラムに対応した各種動作を端末管理装置に実行させることは、各種デバイスを端末管理装置に動作制御させることなども意味している。
例えば、端末管理装置に各種データを記憶させることは、端末管理装置に固定されているHDD(Hard Disc Drive)等の情報記憶媒体にCPUが各種データを格納すること、端末管理装置に交換自在に装填されているCD−R(Compact Disc−Recordable)等の情報記憶媒体にCPUがCDドライブで各種データを格納すること、等でよい。
また、本発明で云う情報記憶媒体とは、端末管理装置に各種処理を実行させるためのコンピュータプログラムが事前に格納されたハードウェアであればよく、例えば、端末管理装置に固定されているROMやHDD(Hard Disc Drive)、端末管理装置に交換自在に装填されるCD(Compact Disc)−ROMやFD(Flexible Disc−cartridge)、これらの組み合わせ、等で実施することができる。
さらに、本発明で云う「情報を記憶する」とは、本発明の装置が、少なくともデータを記憶する機能を有することを意味している。このため、本発明の装置がコンシューマにより新規に登録されるデータを記憶することの他、サプライヤにより製造時に登録されたデータを記憶して出荷後にはコンシューマにより新規のデータが登録されないことも許容する。
本発明によれば、端末のライフサイクルを管理しつつ、端末のライフサイクルの経過においてその商品価値を把握することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、本実施の形態の端末管理システム1000で用いる端末管理装置100の論理構造を模式的に示すブロック図である。また、図2は、本実施の形態の端末管理システム1000を模式的に示すブロック図である。本実施の形態は、データキャリア18が搭載されているユーザ端末17の商品価値を示す価値情報を管理する端末管理装置A100aと端末管理装置B100bとを、ネットワーク1を介して接続する端末管理システム1000である。
端末管理システム1000は、ネットワーク1を介してメーカ11とユーザ16とを接続している。メーカ11は、生産部門12と、販売部門13と、メンテナンス部門14と、回収部門15とから構成される。各部門はLAN2で接続されている。メンテナンス部門14は、端末管理装置A100aを備える。ユーザ16は、端末管理装置B100bと、複数のユーザ端末17(ユーザ端末A17a、ユーザ端末B17b・・・)を備える。
端末管理システム1000で構成されたシステムでは、工場などで生産されたユーザ端末17が、生産部門12から出荷され、販売部門13を経由して、ユーザ16に販売され、その販売されたユーザ端末17がメンテナンス部門14によってメンテナンスされつつ使用される。ユーザ端末17が使用済みになると、回収部門15によって回収され、廃棄または生産部門12によってリサイクルされるというユーザ端末17のライフサイクルが実現される。
ネットワーク1は、広域通信回線であり、接続されている端末管理装置100等の装置の通信を媒介する。
メーカ11は、ユーザ端末17の生産、販売、メンテナンス、回収を一括して行うメーカのシステム領域である。
生産部門12は、ユーザ端末17の生産開始から、組み立て、完成したユーザ端末17の出荷などを管理する。生産部門12によって、ユーザ端末17には、データキャリア18が付与される。データキャリア18とは、磁界を用いて非接触で情報通信する媒体であり、RFID(Radio Frequency identification)とも呼ばれている。データキャリア18(データキャリア18a、データキャリア18b)は、ユーザ端末17に取付可能な記憶媒体である。非接触で情報の書き込みが可能であり書き込まれた情報をデータキャリア18が備える記憶領域に格納する。生産部門12は、データキャリア18の記憶領域にユーザ端末17の端末識別情報を記憶させる。またデータキャリア18には、製造年が含まれる製造番号、機能の内容を記号化した番号等が記憶されていてもよい。データキャリア18が、ユーザ端末17の電源ON、OFFと同期することができる場合、データキャリア18を介してユーザ端末17の電源ON、OFFを検出することが可能となる。
また、生産部門12は、ユーザ端末17について品質検査を行い、後述するユーザ端末17ごとに初期価値情報を決定する。初期価値情報は、ユーザ端末17の出荷時の価値を表すものである。初期価値情報が販売価格に対応するものとなる。初期価値情報は、ユーザ端末17の予測寿命とユーザ端末17の性能とから決定される。また、生産部門12は、ユーザ端末17のメンテナンスに使用する部品の生産を管理する。生産された部品は、その部品の属性および性能に応じて部品内容ポイントおよび部品寿命ポイントが決定される。生産部門12は、部品内容ポイントおよび部品寿命ポイントを部品の品番ごとに対応づけて部品ポイント表を作成する。初期価値情報および部品ポイント表は、端末識別情報とともに端末管理装置A100aに登録される。また、生産部門12は、出荷されたユーザ端末17の運送・保管などの管理も行う。
販売部門13は、生産部門12から出荷されるユーザ端末17の販売の管理を行う。販売部門13は、生産部門12が決定した初期価値情報に対応した価格でユーザ16にユーザ端末17を販売する。
メンテナンス部門14は、販売されたユーザ端末17の保守点検・修理などのユーザ端末17に提供するメンテナンスの管理を行う。メンテナンス部門14は、保守点検・修理を行うと、そのメンテナンス内容を端末管理装置A100aに登録する。また、メンテナンス部門14は、端末管理装置B100bからネットワーク1を介して提供したメンテナンス内容を端末管理装置A100aに登録させてもよい。
回収部門15は、販売部門13で販売されたユーザ端末17が、ユーザ16が不要となった場合または製品としての価値を消失した場合に、ユーザ16からユーザ端末17を回収する。回収部門15は、ユーザ端末17の状態に対応してリサイクル不可能な場合は廃棄を行い、その廃棄状況の管理を行う。一方、リサイクル可能な場合は、そのリサイクルの状況を管理する。リサイクルの実行は生産部門12で管理される。
ユーザ16は、たとえば、複数の従業員を雇用する企業のシステム領域である。ユーザ16は、複数のユーザ端末17(ユーザ端末17a、ユーザ端末17b・・・)を保有する。ユーザ端末17は、メーカ11から購入され、端末管理装置A100aおよび端末管理装置B100bによりそのメンテナンスが管理される。ユーザ16では複数のユーザ端末17と端末管理装置B100bとがLAN3で接続されている。
端末管理装置100(端末管理装置A100a、端末管理装置B100b)は、一般的なパーソナルコンピュータで構成された装置であり、LAN2、LAN3およびネットワーク1を介して通信可能に接続されている。端末管理装置A100aは、ユーザ16ごとにユーザ端末17を管理する。また、端末管理装置B100bは、LAN3を介してユーザ16に接続されているユーザ端末17のみを管理する。端末管理装置A100aに記憶されたユーザ16に対応するデータが更新されると、対応するユーザ16の端末管理装置B100bに送信してデータ更新する。一方、端末管理装置B100bに記憶されたデータが更新されると、端末管理装置B100bはユーザ16を識別する情報を付加して端末管理装置A100aに送信する。このようにして、端末管理装置100aと端末管理装置100bとは同期をとる。
端末管理装置100は、端末記憶部101と、端末情報取得部103と、メンテナンス情報取得部105と、メンテナンス情報蓄積部107と、抽出部109と、ポイント選択部111と、積算部113と、算出部115と、出力部117と、を備える。
端末記憶部101は、データキャリア18に付与されているユーザ端末17の個体ごとの端末識別情報を記憶する。また、端末管理装置100は端末情報取得部103によって取得された端末識別情報を端末記憶部101に記憶する。
端末情報取得部103は、データキャリア18から受け付けた端末識別情報を取得する。端末情報取得部103が可搬式リードライタであってもよいし、可搬式リードライタと接続した可搬式端末(図示せず)からネットワーク1またはLAN3を介して端末識別情報を取得してもよい。可搬式リードライタは、内部にCPU、不揮発性メモリ、無線通信I/Oを有し、無線通信により非接触でデータキャリア18に端末識別情報の読み取りを行う。リードライタによって読み取られた端末識別情報は端末情報取得部103に送出されるため、端末情報取得部103は端末識別情報を取得することができる。なお、リードライタはデータキャリア18にデータの書き込みを行うこともできる。そのため、データキャリア18は端末識別情報を書き込まれることとなる。
端末情報取得部103は、端末識別情報を取得すると、端末記憶部101を参照し、取得した端末識別情報が記憶されているか否かを判断することもできる。記憶されていると判断された端末識別情報は、抽出部109に送出される。このように、端末情報取得部103は、ユーザ端末17を認証する機能も有している。
メンテナンス情報取得部105は、ユーザ端末17にメンテナンスが実行されたとき、メンテナンスの内容を示すメンテナンス情報を端末識別情報とともに取得する。メンテナンスとは、ユーザ端末17の故障、修理、改造といったユーザ端末17のメンテナンスのために施される一連の行為をいう。また、メンテナンス情報は、ユーザ端末17を構成する部品の修理、交換または追加を示す情報である。メンテナンス情報取得部105は取得したメンテナンス情報をポイント選択部111へ送出する。
メンテナンス情報蓄積部107は、端末識別情報と関連付けて取得したメンテナンス情報を蓄積する。また、メンテナンス情報蓄積部107は、メンテナンス情報を、利用者を識別する利用者識別情報とも関連付けて蓄積してもよい。図3は、メンテナンス情報蓄積部107のデータ構造の一例を示す。「PCID」には端末識別情報が記憶される。「PCID」には利用者となる社員の「社員番号」が対応づけられる。「バージョン」は、出荷時は0と記憶され、メンテナンスが実行されるごとにインクリメントされる。「メンテナンス情報」には、提供されたメンテナンスの内容に関する情報(「メンテナンス内容」)とメンテナンスの施されたユーザ端末17の部品に関する情報(「部品ID」)とが記憶される。「メンテナンス情報」は「バージョン」と関連づけられる。
抽出部109は、取得した端末識別情報から対応する蓄積されたメンテナンス情報を抽出する。具体的には、端末情報取得部103から受け付けた端末識別情報に基づいてメンテナンス情報蓄積部107を検索し、対応するメンテナンス情報を検出する。また、ポイント選択部111からメンテナンス内容ポイントが付加されたメンテナンス内容に関する情報および部品内容ポイントが付加された部品に関する情報を受け付け、端末識別情報に対応づけてメンテナンス情報蓄積部107に蓄積させる。また、部品に関する情報に部品寿命ポイントが付加されているとき、端末識別情報に対応づけて、積算部113に蓄積させる。
積算部113は、ユーザ端末17ごとにユーザ端末17の使用期間を積算する。積算部113は、ユーザ端末17の使用開始時から積算するとともに、メンテナンスの実行時からも起算して実行されたメンテナンスごとの使用期間を積算することができる。積算部113は時計機能を有している。そのため、データキャリア18がユーザ端末17の電源ON、OFFと同期を取る場合、データキャリア18からユーザ端末17の電源ON、OFFに関する情報を受け付けることによって使用時間を計測することができる。また、「使用開始日」にはユーザ端末17の出荷時が使用開始時として記憶させることにより、出荷時からの経過時間を使用期間として計測することができる。
図4は、積算部113で記憶するデータ構造の一例である。「PCID」には、ユーザ端末17の端末識別情報が記憶される。また、「バージョン」には、端末識別情報に対応するバージョンがメンテナンス情報蓄積部107から読み込んで記憶される。「使用開始日」は、バージョン0には、ユーザ端末17がユーザ16で初めて電源ONを検出された日または出荷日が記憶される。また、「使用開始日」には、バージョンに対応づけて、メンテナンスが提供された日が記憶される。「使用期間」は、各バージョンにおける使用期間が累積される。積算部113のデータは、「端末識別情報」に基づいてメンテナンス情報蓄積部107のデータと対応する。
算出部115は、抽出されたメンテナンス情報および実行されたメンテナンスの頻度に基づいてユーザ端末17の価値情報を算出する。価値情報とは、ユーザ端末17の性能、寿命およびユーザ端末17に実行されたメンテナンスの内容から算出されるユーザ端末17の商品価値を示す情報である。価値情報が大きいほど、ユーザ端末17の価値は高く、小さいほどユーザ端末17の商品価値が低いことを表す。算出部115は、抽出されたメンテナンス情報と積算された使用期間とからユーザ端末17の価値情報を算出することができる。また、算出部115は、実行されたメンテナンスごとの使用期間を考慮して価値情報を算出する。このため、実行されたメンテナンスの頻度にも対応して、価値情報を算出することができる。算出部115は、使用期間に応じて価値情報を減算してもよい。算出された価値情報は出力部117に送出される。また、算出部115は、積算部113で使用期間が累積されるのに同期して各ユーザ端末17の価値情報を算出してもよい。算出した価値情報が0になった場合、ユーザ端末17の端末識別情報が出力部117に送出される。
出力部117は、価値情報を端末識別情報とともに出力する。出力部117は、価値情報が0になったとき、自動的に端末識別情報を出力してもよい。
ポイントDB119は、メンテナンスの内容と対応づけてポイントを記憶する。図5は、ポイントDB119で記憶されるデータ構造の一例を示す。具体的には、メンテナンス内容(出荷時、修理、交換、追加)とメンテナンス内容ポイントが対応づけられたメンテナンスポイント表(図5(a))と、メンテナンスの実行により、修理、交換、追加される部品の品番ごとに部品内容ポイント(図5(a)では「部品ポイント」と記載)と、部品寿命ポイント(図5(a)では「寿命ポイント」と記載)が対応づけられた部品ポイント表(図5(b))が記憶される。メンテナンスポイント表および部品ポイント表は、生産部門12で作成され、生産部門12から端末管理装置100に登録される。「メンテナンス内容ポイント」は、各メンテナンスの実行がユーザ端末17の性能に与える影響を示すファクターである。「修理」の場合、完全に再生されることは困難であり、商品としての価値も低下するため、「−1」と設定される。一方、「追加」の場合、ユーザ端末17の性能が向上されることが期待できるため、「2」と設定される。また、「部品内容ポイント」は、その部品がユーザ端末17の性能にどのぐらいの影響を与えるかを示すポイントである。また、部品寿命ポイントは、その部品の修理、交換、追加がどのぐらいユーザ端末17の寿命に影響を与えるかを示すポイントである。
ポイント選択部111は、取得したメンテナンス情報からメンテナンスの内容に対応する価値情報を算出するためのポイントを選択する。具体的には、ポイントDB119を参照して、取得したメンテナンス情報に含まれるメンテナンスの内容に関するキーワード(たとえば、修理、交換、追加等)を抽出し、対応するメンテナンス内容ポイントを選択する。また、取得したメンテナンス情報に含まれる部品のキーワード(たとえば、部品ID)を抽出し、対応する部品内容ポイントおよび部品寿命ポイントを選択する。選択された上記のポイントとともにメンテナンス情報を抽出部109に送出する。メンテナンス情報蓄積部107は、選択された上記のポイントとともにメンテナンス情報を蓄積してもよい。また、算出部115は、上記のポイントに基づいてユーザ端末17の価値情報を増減してもよい。
つづいて、本実施の形態の端末管理システム1000による端末管理方法についてユーザ端末17のライフサイクルに従って具体的に説明する。
(ユーザ端末17の生産、出荷および販売)
まず、メーカ11におけるユーザ端末17の生産、出荷および販売におけるユーザ端末17の管理方法について説明する。生産部門12は、ユーザ端末17を完成すると、データキャリア18を付与して端末識別情報をデータキャリア18に記憶させる。ユーザ端末17の端末識別情報は、リードライタによりデータキャリアから読み取られ、端末管理装置100aに送出される。端末情報取得部103はユーザ端末17の端末識別情報を取得し、端末記憶部101に記憶する。
また、生産部門12は、ユーザ端末17の品質試験からユーザ端末17の寿命を推定する。ユーザ端末17の寿命は、ユーザ端末17の使用開始から使用不可能になるまでの期間を示すものである。また、生産部門12は、生産されたユーザ端末17の性能を数値化する。性能は、ユーザ端末17が備えるCPUやビデオカード、ハードディスク、光学ドライブ、メモリ、マザーボード等の各部品のパフォーマンスを示すものである。なお、寿命の推定および性能の数値化は、公知の技術を用いて行う。生産部門12は、推定された寿命と数値化された性能に基づいて初期価値情報を算出する。初期価値情報は、たとえば、推定された寿命と数値化された性能とを合算して算出してもよい。
初期価値情報は、ユーザ端末17の出荷時の価値を表すものである。初期価値情報が販売価格に対応するものとなる。
生産部門12によって算出された初期価値情報はユーザ端末17の端末識別情報と対応づけて端末管理装置100aに送出される。端末識別情報は、端末情報取得部103によって取得され、抽出部109に送出される。メンテナンス情報取得部105は、初期価値情報を取得して抽出部109に送出する。抽出部109は、受け付けた端末識別情報と、初期価値情報とを対応づけてメンテナンス情報蓄積部107に記憶する。図3は、メンテナンス情報蓄積部107のデータ構造の一例を示す。「PCID」に端末識別情報が記憶され、「バージョン」は0と記憶される。「メンテナンス内容」には出荷時と記憶され、「メンテナンス内容ポイント」として1が付与される。
また、積算部113には、図4に示すデータ構造のうち、「PCID」として端末識別情報が記憶され、「バージョン」は0と記憶される。さらに、ユーザ端末17ごとに製品寿命ポイントが設定され、「寿命ポイント」に記憶される。製品寿命ポイントは、使用期間に応じてユーザ端末17の価値が減少するファクターである。製品寿命ポイントはユーザ端末17の品番ごとの品質試験により決定することができる。たとえば、製品寿命ポイントは「−1」と設定することができる。
生産部門12は、メンテナンス内容ポイントに関する情報を作成する。図5(a)は、作成されるメンテナンス内容ポイントの情報の一例を示す。「メンテナンス内容」は、たとえば、部品の「修理」、「交換」、「追加」がある。「修理」には−1ポイント、「交換」には1ポイント、「追加」には2ポイントが付与される。
また、生産部門12は、メンテナンスの実行をより詳細に分析するために、部品ごとに対応する部品ポイント表を作成する。図5(b)は、部品ポイント表のデータ構造を示す。生産部門12は、部品の品番ごとに品質検査を行って、公知の統計処理により、これらのポイントを設定する。
生産部門12によって作成された、メンテナンスポイント表および部品ポイント表は、端末管理装置100aに送出され、端末管理装置100aのポイントDB119にあらかじめ記憶される。生産部門12は、品番の新たな部品を製作した場合、そのつど、端末管理装置100aに送出し、ポイントDB119に記憶された部品ポイント表は更新される。更新された部品ポイント表はネットワーク1を介して端末管理装置100bに送信される。なお、メンテナンスポイント表および部品ポイント表はユーザ端末17の端末識別情報やユーザ端末17の品番ごとに作成してもよい。こうすることにより、ユーザ端末17と部品との相性を考慮して価値情報を算出することができる。
このようにして、生産部門12によってユーザ端末17の端末識別情報が端末管理装置100aに登録されると、ユーザ16からの求めに応じて、生産部門12から登録されたユーザ端末17が出荷される。
(ユーザ16におけるユーザ端末17の初期設定)
つづいて、購入されたユーザ端末17に関する初期設定の動作について説明する。ユーザ16は、購入したユーザ端末17のデータキャリア18から端末識別情報を受け付けて端末管理装置100bの端末情報取得部103に取得させる。端末管理装置100bは、端末情報取得部103が端末識別情報を受け付けると、端末記憶部101に記憶すると共に、出力部117からネットワーク1を介して受け付けた端末識別情報を端末管理装置100aに送出する。このとき、端末管理装置100bは、ユーザ16を識別するユーザ識別情報を端末識別情報とともに送出する。端末管理装置100aは、端末情報取得部103から端末識別情報を受け付けて、端末識別情報に対応する初期価値情報および製品寿命ポイントを出力部117から出力する。また、端末管理装置100aは、ポイントDB119からメンテナンスポイント表および部品ポイント表を読み取って出力部117を介して端末管理装置100bに出力してもよい。端末記憶部101は、受け付けたユーザ識別情報を端末識別情報に対応づけて記憶する。こうすることにより、メーカ11は対応するユーザ端末17がユーザ16に購入されたことを把握することができる。
ユーザ端末17の初期価値情報、メンテナンスポイント表および部品ポイント表は、ネットワーク1を介して端末管理装置100bに受信され、端末管理装置100bのメンテナンス情報取得部105によって取得される。メンテナンスポイント表および部品ポイント表は、ポイントDB119に記憶される。また、初期価値情報は、端末識別情報ごとにメンテナンス情報蓄積部107に記憶される。製品寿命ポイントは、端末識別情報ごとに積算部113に記憶される。
ユーザ端末17を使用する従業員が決定している場合は、端末管理装置100bに対して、ユーザ端末17の端末識別情報ごとに社員番号を記憶させてもよい。端末管理装置100bは、端末識別情報に対応づけてメンテナンス情報蓄積部107に社員番号を記憶することができる。
(ユーザ端末17の使用)
以上のように、端末管理装置100に初期設定がされると、ユーザ端末17はユーザ16の従業員によって使用が開始される。ユーザ端末17の使用が開始(電源ON)されると、データキャリア18を介してユーザ端末17の使用が検出される。端末管理装置100bは、ユーザ端末17の端末識別情報ごとに使用の開始をLAN3を介して検出する。使用の開始時は、積算部113に記憶される。また、ユーザ端末17の使用が終了(電源OFF)が検出されると、使用期間が積算部113に記憶される。図4は、積算部113のデータ構造の一例を示す。
なお、データキャリア18からユーザ端末17の電源ONおよび電源OFFを読み取ることができない場合は、「使用開始日」には、生産部門12の出荷日時が記憶されていてもよい。また、この場合、「使用期間」は、生産部門12からの出荷日時から計時されてもよい。その場合、初期設定において、端末管理装置A100aから製品寿命ポイントを取得するとき、端末管理装置100aの積算部113に記憶された出荷日時も併せて取得する。このようにして、ユーザ端末17の初期設定がなされ、従業員によって使用される。
(ユーザ端末17のメンテナンス)
つづいて、ユーザ端末17の使用中にメンテナンスが施されたときの端末管理装置100Bbの動作について説明する。図6は、端末管理装置B100bにメンテナンス情報を蓄積する方法を示すフローチャートである。ユーザは、ユーザ端末17にメンテナンスが必要になると、メーカ11に問い合わせる。メーカ11は、メンテナンス部門14からサービスマンをユーザ16に派遣する。ユーザ端末17にメンテナンスが実行されると、メンテナンスを実行したサービスマンは、リードライタに対し、メンテナンスを実行したユーザ端末17のデータキャリア18から端末識別情報を読み取らせる。リードライタは、直接またはLAN3を介して、端末情報取得部103に読み取った端末識別情報を出力する。たとえば、ユーザ端末A17aにメンテナンスが実行された場合、PCID「A」が出力される。また、サービスマンは、実行したメンテナンス内容を提供したユーザ端末17の端末識別情報とともに端末管理装置B100bに入力する。たとえば、サービスマンは、「ユーザ端末Aのパネルをパネルaに交換した」と入力する。このようにして、端末管理装置B100bは、データキャリア18から受け付けた端末識別情報を取得する(S101)。端末識別情報を取得すると、端末情報取得部103は端末記憶部101を参照し、対応する端末識別情報が記憶されているか否かを検索する(S103)。端末識別情報が端末記憶部101に記憶されていた場合(S103Y)、端末情報取得部103は、取得した端末識別情報を抽出部109へ送出する。一方、対応する端末識別情報が記憶されていない場合は何もしない(S103N)。
また、端末管理装置100bは、ユーザ端末17にメンテナンスが実行されたとき、メンテナンスの内容を示すメンテナンス情報を端末識別情報とともに取得する(S105)。メンテナンス情報取得部105は、メンテナンス情報を取得すると、ポイント選択部111を介して抽出部109に送出する。ポイント選択部111は、メンテナンス情報から、メンテナンス内容を示すキーワード(修理、交換、追加)を抽出する。「修理」は、部品の修理がされたことを示すキーワードである。また、「交換」は、部品が交換されたことを示すキーワードである。また、「追加」は、部品が追加されたことを示すキーワードである。ポイント選択部111はポイントDB119に記憶されたメンテナンスポイント表を参照し、キーワードに対応するメンテナンス内容ポイント(図6では、「メンテナンスポイント」と記載)を選択する(S107)。選択されたメンテナンス内容ポイントは抽出したキーワードと対応づけて抽出部109に送出される。
また、ポイント選択部111は、メンテナンス情報から、修理、交換または追加された部品識別情報(部品ID、品番等)を抽出する。ポイント選択部111は、ポイントDB119を参照し、抽出された品番に対応する部品内容ポイントと部品寿命ポイントを選択する。選択された部品内容ポイントおよび部品寿命ポイントは抽出した部品識別情報に対応付けて抽出部109に送出される。
たとえば、「ユーザ端末Aのパネルをパネルaに交換した」というメンテナンス内容が入力された場合、ポイント選択部111は、「交換」というキーワードを抽出し、対応するメンテナンス内容ポイント「1」を付加して抽出部109に送出する。また、「パネルa」という部品IDを抽出し、対応する部品内容ポイント「30」と部品寿命ポイント「0.03」を付加して抽出部109に送出する。メンテナンス情報蓄積部107では、図3に示す「バージョン」が「1」と入力され、対応するライン上の「メンテナンス内容」のカラムに「交換」、「メンテナンス内容ポイント」のカラムに「1」、「部品ID」のカラムに「パネルa」、部品ポイントのカラムに「30」と記憶される。また、積算部113では、図4に示す「バージョン」のカラムには、メンテナンス情報蓄積部107から「1」が読み込まれ、「寿命ポイント」のカラムに部品寿命ポイント「0.03」が記憶される。
抽出部109は、端末情報取得部103から受け付けた端末識別情報と、ポイント選択部111から受け付けたメンテナンス情報とを対応付けてメンテナンス情報蓄積部107に蓄積する。また、ポイント選択部111によって付加されたメンテナンス内容ポイントおよび部品内容ポイントがメンテナンス内容および部品の品番にそれぞれ対応づけてメンテナンス情報蓄積部107に蓄積される(S109)。メンテナンスが施されることで、ユーザ端末のバージョンは更新され、バージョン「1」となる。また、抽出部109は、ユーザ端末17の端末識別情報とともに部品寿命ポイントを積算部113に送出する。
メンテナンス情報が蓄積されると、端末管理装置B100bは、出力部117から更新されたメンテナンス情報蓄積部107のデータを端末管理装置A100aに送信し(S111)、端末管理装置A100aのメンテナンス情報蓄積部107および積算部113のデータを更新する。
なお、S101〜S109の一連の動作は、メーカ11の端末管理装置A100aで行われてもよい。その場合、S101〜S109の一連の動作の後、端末管理装置A100aから端末管理装置B100bに対してメンテナンス情報蓄積部107および積算部113のデータが送信される。
(ユーザ端末17の価値情報の算出)
つづいて、ユーザ端末17の価値情報を算出するときの端末管理装置100bの動作について説明する。図7は、端末管理装置100bの価値情報を算出する方法を示すフローチャートである。価値情報を算出するユーザ端末17のデータキャリア18から端末識別情報を受け付けて、端末情報取得部103に取得させる(S201)。端末情報取得部103は、端末記憶部101を参照し、取得した端末識別情報と対応する端末識別情報が記憶されているか否かを判断する(S203)。取得した端末識別情報が記憶されていた場合(S203Y)、取得した端末識別情報を抽出部109に送出する。取得した端末識別情報が記憶されていない場合(S203N)、何もしない。抽出部109は、取得した端末識別情報に基づいてメンテナンス情報蓄積部107から対応するメンテナンス情報を抽出し(S205)、算出部115に端末識別情報とともに送出する。算出部115は、受け付けた端末識別情報に対応する使用期間情報を抽出し、受け付けたメンテナンス情報と抽出した使用期間情報とに基づいて価値情報を算出する(S207)。
算出部115における算出方法について、以下、具体的に説明する。算出部115は、価値情報を式2〜5から算出する。
(式2)
価値情報=初期価値情報+メンテナンス価値情報+製品寿命情報+部品寿命情報
(式3)
メンテナンス価値情報=Σ(メンテナンス内容ポイント×部品内容ポイント)
(式4)
製品寿命情報=Σ(製品使用日数×製品寿命ポイント)
(式5)
部品寿命情報=Σ(部品使用日数×部品寿命ポイント)
ユーザ端末A17aの初期価値情報は1800とする。また、ユーザ端末A17aには、(1)パネルをパネルaに交換、(2)メモリbの追加、および(3)CPUcの修理、の3つのメンテナンスが施されているとする。図5を参照して、図5(a)から対応する「メンテナンス内容ポイント」および図5(b)から対応する「部品内容ポイント」を選択すると、メンテナンス価値情報は、(1×30+2×50+(−1)×100)=30と算出される。
また、ユーザ端末Aは、(1)のメンテナンス実行後、バージョンが1となり、(2)のメンテナンス実行後、バージョンが2となり、(3)のメンテナンス実行後、バージョンが3となっている。バージョン0の使用期間が784日とする。また、パネルの交換がされたバージョン1の使用期間が125日とする。また、メモリbが追加されたバージョン2の使用期間が24日とする。また、CPUcの修理がされたバージョン3の使用期間が3日とする。そうすると、製品使用日数は(784+125+24+3)=936、となる。また、製品寿命ポイントは、−1とすると、製品寿命情報は、936×(−1)=−936となる。また、図5(b)を参照し、対応する部品寿命ポイントを選択すると、部品寿命情報は、(125×0.03+24×0.1+3×0.1)=6.45となる。
したがって、ユーザ端末A17aの価値情報は、1800+30+(―936)+6.45=900.45となる。
算出された価値情報は、ユーザ端末17の端末識別情報とともに出力部117から出力される(S209)。これにより、たとえば、ユーザ端末A17aの価値情報は900.45であることを把握することができる。また、初期価値情報も併せて出力することにより、ユーザ端末A17aの価値情報と初期価値情報とを比較することにより、現状のユーザ端末17の価値が出荷時の価値の約2分の1となったことを把握することもできる。
なお、算出部115は、ユーザ端末17ごとに計時的に価値情報を算出してもよい。算出した結果、価値情報が0になった場合、ユーザ端末17の端末識別情報を出力部117から出力する。これにより、ユーザ端末17の価値がなくなったこと、つまり、買い換えのタイミングであることを把握することができる。
なお、S201〜S207の一連の動作は、メーカ11の端末管理装置A100aで行われてもよい。その場合、端末管理装置A100aから端末管理装置B100bに対してメンテナンス情報蓄積部107および積算部113のデータが送信される。
(ユーザ端末17の回収・廃棄・リサイクル)
ユーザ16は、端末管理装置100bからの出力結果からユーザ端末17の価値がなくなったことを把握すると、メーカ11に回収を依頼する。また、メーカ11は端末管理装置100aの出力結果から把握して回収部門15に対応するユーザ端末17の回収を指示してもよい。端末管理装置100aでは、価値情報とともに、メンテナンス情報蓄積部107に記憶されたメンテナンス情報および積算部113に記憶された使用期間情報を出力する。出力されたこれらの情報は回収部門15に送出される。回収部門15は、製品としては価値がなくなったものの、部品としてはリサイクルが可能か否かを判断する。回収部門15は、部品ごとの使用期間、部品寿命ポイントを考慮して部品ごとの価値情報を算出することができる。リサイクル可能な部品の使用期間等の情報は生産部門12に送出され、生産部門12でリサイクルの計画が立てられる。また、リサイクルが不可能と判断された部品は、廃棄の計画を立てられる。
以下、本実施の形態に効果について説明する。本実施の形態の端末管理装置によれば、ユーザ端末にメンテナンスが実行されたとき、メンテナンスの内容を示すメンテナンス情報を端末識別情報とともに取得し、端末識別情報と関連付けて取得したメンテナンス情報を蓄積することができる。したがって、蓄積されたメンテナンス情報に基づいてユーザ端末の価値情報を算出することができる。そのため、端末個体毎の状態を査定金額に適正に反映させることができ、端末に資産価値を付与することができる。
従来の技術では、端末のライフサイクルに関する情報を現に端末を利用しているユーザにアウトプットすることが考慮されていなかった。そのため、使用経過における端末の価値の低下を容易に把握することができず、業務の効率低下につながっていた。
しかしながら、本実施の形態のシステムによれば、端末の価値を容易に把握することができ、用途に応じた価値のある端末を配置することができる。したがって、ユーザ端末を駆使した業務を行う従業員に対し、性能の高い最新のユーザ端末を配置させたとしても、ユーザ端末の不良等により修理を繰り返すものであった場合、ユーザ端末の現状の価値は低くなっていることを容易に把握することができる。そのため、ユーザ端末を駆使した業務を行う従業員に対し、価値の下がったユーザ端末から現状でもっとも価値の高いユーザ端末を提供することができる。
また、本実施の形態の端末管理装置によれば、ユーザ端末ごとにユーザ端末の使用期間を積算する。抽出されたメンテナンス情報と積算された使用期間とからユーザ端末の価値情報を算出することができる。さらに、使用期間に応じて価値情報を減算することもできる。したがって、ユーザ端末の使用による価値の低下も考慮して価値情報を算出することができる。
また、本実施の形態の端末管理装置によれば、ユーザ端末の使用開始時から積算するとともに、メンテナンスの実行時からも起算してメンテナンスごとの使用期間を積算し、メンテナンスごとの使用期間を考慮して価値情報を算出することができる。したがって、ユーザ端末のメンテナンスにより更新された部品ごとの使用期間も考慮して価値情報を算出することができる。
また、本実施の形態の端末管理装置によれば、価値情報を端末識別情報とともに出力する。したがって、出力された価値情報から端末識別情報の価値を把握することができる。また、価値情報が0になったとき、自動的に端末識別情報を出力させることもできる。これにより、ユーザ端末が製品として消耗されたことを把握することができる。このとき、端末識別情報とともに、メンテナンス情報および部品ごとの使用期間情報も出力させてもよい。こうすることにより、回収したユーザ端末の廃棄およびリサイクルの計画を立てることが可能となる。
また、メンテナンス情報を、従業員を識別する社員番号とも関連付けて蓄積してもよい。こうすることにより、価値情報を社員番号とともに出力することができ、ユーザ端末を利用する従業員を一意に把握することができる。
このように、本実施の形態のシステムによれば、ユーザ端末のライフサイクルを管理しつつ、ユーザ端末のライフサイクルの経過においてその商品価値を把握することができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
たとえば、端末管理装置A100aと端末管理装置A100bとはネットワーク1を介して同期を取る構成を例示した。しかしながら、ユーザ端末17のデータキャリア18に更新されたデータを記憶させ、端末管理装置A100aおよび端末管理装置B100bの記憶媒体としてもよい。
また、本実施の形態では、積算部113が、ユーザ端末17の使用開始時から積算するとともに、メンテナンスの実行時からも起算して実行されたメンテナンスごとの使用期間を積算する構成を例示した。この記憶された使用期間を利用して部品の実際の寿命を計測することができる。
たとえば、本実施の形態では、パネルをパネルaに交換する例を示した。ユーザA17aが出荷の際もパネルaが搭載されていたとすると、パネルaの現実の寿命はユーザ端末A17aの使用開始時から交換時までとなる。すなわち、バージョン0の使用期間である784日がパネルaの実際の寿命となる。
メンテナンス部門14は、このようにして、部品ごとに実際の寿命を計測する。メンテナンス部門14は、複数のユーザ16から部品ごとの実際の寿命をデータ収集して統計処理を行い、部品の寿命を定義する。これにより、ユーザ端末ごとに次回のメンテナンスのタイミングを図ることができる。また、生産部門12で管理される部品の製造現場にフィードバックすることも可能となる。
統計処理は、データ数が増加するほど精度が増す。したがって、一定期間、実際の部品の寿命を示すデータを収集し、所定のデータ数ごとに統計処理を繰り返し行う。これにより、より精度よく部品の寿命を求めることができる。そのため、次回のメンテナンスのタイミングは、部品の寿命が更新されるごとに更新されることとなる。
また、メンテナンス部門14は、部品ごとの実際の寿命を端末の品番ごとに統計処理してもよい。こうすることにより、部品の寿命を端末の品番ごとに評価することができる。この評価結果は、部品と端末との相性の評価にも利用することができる。
さらに、実施の形態では、部品ポイントが、その部品が端末の性能にどのぐらいの影響を与えるかを示すポイントであることを例示した。しかしながら、部品ポイントには、実際の部品の寿命を端末の品番ごとに評価した結果を反映させてもよい。こうすることにより、部品と端末との相性を考慮しつつ、端末の価値を評価することができる。また、部品の寿命が更新されるごとに部品ポイントが更新されることとなる。したがって、より精度よく端末の価値を評価することが可能となる。
また、本実施の形態ではデータ処理装置の各部がコンピュータプログラムにより各種機能として論理的に実現されることを例示した。しかし、このような各部の各々を固有のハードウェアとして形成することもでき、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせとして実現することもできる。
また、上記形態ではデータネットワークとして現状のネットワーク1を例示したが、これが次世代のインターネットであるNGN(Next Generation Network)でもよい。
なお、当然ながら、上述した実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
実施の形態の端末管理装置の論理構造を模式的に示すブロック図である。 実施の形態の端末管理システムを模式的に示すブロック図である。 実施の形態のメンテナンス情報蓄積部のデータ構造の一例を示す図である。 実施の形態の積算部で記憶するデータ構造の一例を示す図である。 実施の形態のポイントデータベースで記憶されるデータ構造の一例を示す。図5(a)は、メンテナンスポイント表を示す図である。図5(b)は、部品ポイント表を示す図である。 実施の形態の端末のメンテナンス情報を蓄積する方法を示すフローチャートである。 実施の形態の端末の価値情報を管理する方法を示すフローチャートである。
符号の説明
1 ネットワーク
2 LAN
3 LAN
11 メーカ
12 生産部門
13 販売部門
14 メンテナンス部門
15 回収部門
16 ユーザ
17 ユーザ端末
17a ユーザ端末A
17b ユーザ端末B
18 データキャリア
100 端末管理装置
100a 端末管理装置A
100b 端末管理装置B
101 端末記憶部
103 端末情報取得部
105 メンテナンス情報取得部
107 メンテナンス情報蓄積部
109 抽出部
111 ポイント選択部
113 積算部
115 算出部
117 出力部
119 ポイントDB
1000 端末管理システム

Claims (11)

  1. データキャリアが搭載されている端末の商品価値を示す価値情報を管理する端末管理装置であって、
    前記データキャリアに付与されている前記端末の個体ごとの端末識別情報を記憶する端末記憶手段と、
    前記データキャリアから受け付けた前記端末識別情報を取得する端末情報取得手段と、
    前記端末にメンテナンスが実行されたとき、前記メンテナンスの内容を示すメンテナンス情報を前記端末識別情報とともに取得するメンテナンス情報取得手段と、
    前記端末識別情報と関連付けて取得した前記メンテナンス情報を蓄積する蓄積手段と、
    取得した前記端末識別情報から対応する蓄積された前記メンテナンス情報を抽出する抽出手段と、
    抽出された前記メンテナンス情報および実行された前記メンテナンスの頻度に基づいて前記端末の前記価値情報を算出する算出手段と、
    を備えることを特徴とする端末管理装置。
  2. 前記端末ごとに前記端末の使用期間を積算する積算手段をさらに備え、
    前記算出手段は、抽出された前記メンテナンス情報と積算された前記使用期間とから前記端末の前記価値情報を算出することを特徴とする請求項1に記載の端末管理装置。
  3. 前記積算手段は、前記端末の使用開始時から積算するとともに、前記メンテナンスの実行時からも起算して実行された前記メンテナンスごとの前記使用期間を積算し、
    前記算出手段は、実行された前記メンテナンスごとの前記使用期間を考慮して前記価値情報を算出することを特徴とする請求項2に記載の端末管理装置。
  4. 前記算出手段は、前記使用期間に応じて前記価値情報を減算することを特徴とする請求項2または3に記載の端末管理装置。
  5. 前記価値情報を前記端末識別情報とともに出力する出力手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の端末管理装置。
  6. 前記メンテナンス情報は、前記端末を構成する部品の修理、交換または追加を示す情報であることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の端末管理装置。
  7. 取得した前記メンテナンス情報から前記メンテナンスの内容に対応する前記価値情報を算出するためのポイントを選択するポイント選択手段をさらに備え、
    前記蓄積手段は、選択された前記ポイントとともに前記メンテナンス情報を蓄積し、
    前記算出手段は、前記ポイントに基づいて前記端末の前記価値情報を増減することを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の端末管理装置。
  8. 前記蓄積手段は、前記メンテナンス情報を、利用者を識別する利用者識別情報とも関連付けて蓄積することを特徴とする請求項1乃至7いずれかに記載の端末管理装置。
  9. データキャリアが搭載されている端末の商品価値を示す価値情報を管理する端末管理方法であって、
    前記データキャリアに付与されている前記端末の個体ごとの端末識別情報を記憶するステップと、
    前記データキャリアから受け付けた前記端末識別情報を取得するステップと、
    前記端末にメンテナンスが実行されたとき、前記メンテナンスの内容を示すメンテナンス情報を前記端末識別情報とともに取得するステップと、
    前記端末識別情報と関連付けて取得した前記メンテナンス情報を蓄積するステップと、
    取得した前記端末識別情報から対応する蓄積された前記メンテナンス情報を抽出するステップと、
    抽出された前記メンテナンス情報および実行された前記メンテナンスの頻度に基づいて前記端末の前記価値情報を算出するステップと、
    を有することを特徴とする端末管理方法。
  10. データキャリアが搭載されている端末の商品価値を示す価値情報を管理する端末管理装置のためのコンピュータプログラムであって、
    コンピュータに、
    前記データキャリアに付与されている前記端末の個体ごとの端末識別情報を記憶する端末記憶処理と、
    前記データキャリアから受け付けた前記端末識別情報を取得する端末情報取得処理と、
    前記端末にメンテナンスが実行されたとき、前記メンテナンスの内容を示すメンテナンス情報を前記端末識別情報とともに取得するメンテナンス情報取得処理と、
    前記端末識別情報と関連付けて取得した前記メンテナンス情報を蓄積する蓄積処理と、
    取得した前記端末識別情報から対応する蓄積された前記メンテナンス情報を抽出する抽出処理と、
    抽出された前記メンテナンス情報および実行された前記メンテナンスの頻度に基づいて前記端末の前記価値情報を算出する算出処理と、
    を前記端末管理装置に実行させるためのコンピュータプログラム。
  11. データキャリアが搭載されている端末の商品価値を示す価値情報を管理する複数の端末管理装置をネットワークを介して接続する端末管理システムであって、
    前記端末管理装置は、
    前記データキャリアに付与されている前記端末の個体ごとの端末識別情報を記憶する端末記憶手段と、
    前記データキャリアから受け付けた前記端末識別情報を取得する端末情報取得手段と、
    前記端末にメンテナンスが実行されたとき、前記メンテナンスの内容を示すメンテナンス情報を前記端末識別情報とともに取得するメンテナンス情報取得手段と、
    前記端末識別情報と関連付けて取得した前記メンテナンス情報を蓄積する蓄積手段と、
    取得した前記端末識別情報から対応する蓄積された前記メンテナンス情報を抽出する抽出手段と、
    抽出された前記メンテナンス情報および実行された前記メンテナンスの頻度に基づいて前記端末の前記価値情報を算出する算出手段と、
    を備えることを特徴とする端末管理システム。
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