JP2009109579A - 耐熱性複合型レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】ハンダリフロー工程に耐え得るような耐熱性複合型レンズを提供する。
【解決手段】レンズ基材に樹脂層を接合してなる複合型レンズであり、レンズ基材及び樹脂層がそれぞれ硬化樹脂からなり、少なくともレンズ基材が、一般式(1)
(RSiO1.5)m(RSiO0.5)n (1)
(Rは(a)-R1-OCO-CR2=CH2、(b)-R1-CR2=CH2若しくは(c)-CH=CH2で示される不飽和基、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、フェニル基、水素原子、アルコキシル基又はアルキルシロキシ基であり、式(1)の複数のRは互いに異なるものでもよいが、少なくとも1つは(a)、(b)又は(c)のいずれかを含み、R1はアルキレン基、アルキリデン基又はフェニレン基、R2は水素又はアルキル基、m=8〜16、n=0〜4の数を示す)で表され、構造単位中にかご型構造を有するポリオルガノシルセスキオキサンを主たる成分とするシリコーン樹脂を硬化させてなる、耐熱性複合型レンズである。
【選択図】なし

Description

本発明は、レンズ基材に樹脂層を接合してなる複合型レンズに関し、例えば携帯電話、デジタルカメラ等に搭載されているレンズ付きCCD(Charge Coupled Device)やレンズ付きCMOS(相補性金属酸化膜半導体)センサーなどのような、半導体とレンズとを一体化したカメラモジュールのレンズ等として好適に使用される耐熱性複合型レンズに関する。
従来、カメラモジュール用レンズとしては低価格化の目的でプラスチック製レンズが使用されるようになってきている。プラスチック製レンズは、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂、脂環式オレフィンポリマー等のような透明樹脂を射出成形することなどにより凸レンズや凹レンズを得ている。
近年、電子部品の実装コスト低減の目的でカメラモジュールを他の電子部品と同様にハンダリフローにて一括実装する方法が提案されており、リフロー炉の熱(260℃)に耐えうる必要がある。しかしながら、現状のプラスチック製レンズは耐熱温度が180℃以下であるため、リフロー炉に通すことができない。
この課題を解決する手段として、例えば特開2004-133328号公報(特許文献1)に記載されているように、リフロー温度に耐えうる熱又は光硬化性樹脂が候補材料として考えられる。ところが、一般に硬化性樹脂は反応時に生じる硬化収縮により成形過程での成型割れが生じ易く、加えて成型物の金型転写性を安定して確保することが難しいという問題がある。
また、例えば特開2005-60657号公報(特許文献2)に記載されているように、ガラスレンズを母材としてその表面に熱又は光硬化性樹脂を成膜した複合型レンズの適用が考えられる。しかしながら、上記のような従来の複合型レンズでは、ガラスと樹脂との線膨張係数の差などに起因して、特に湿熱環境下においてガラス−樹脂界面での密着性が低下し易く、耐久性の面から不十分である。さらに複合型レンズでは、母材のガラスレンズがプラスチック製レンズに比べ、成形時間が長く大量生産が困難であるため製造コストが高く、安価で大量生産が要求される携帯電話やデジタルカメラ用のカメラモジュール向けには適さない。
特開2004-133328公報 特開2005-60657公報
したがって、本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、ハンダリフロー工程に耐えうるカメラモジュール用レンズ等として適用可能な耐熱性複合型レンズを提供することを目的とする。
本発明者等は、従来のプラスチック製レンズや複合型レンズの問題点を解消させるべく鋭意検討した結果、かご型構造を有するポリオルガノシルセスキオキサンを主たる成分とするシリコーン樹脂からなる硬化樹脂を少なくともレンズ基材に適用し、更にこのレンズ基材に硬化樹脂からなる樹脂層を接合することで、安価でかつハンダリフロー工程に供することが可能な耐熱性複合型レンズが得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、レンズ基材に樹脂層を接合してなる複合型レンズであって、レンズ基材および樹脂層が、それぞれ硬化樹脂からなり、少なくともレンズ基材が、下記一般式(1)
(RSiO1.5m(RSiO0.5n (1)
(但し、Rは(a)-R1-OCO-CR2=CH2、(b)-R1-CR2=CH2若しくは(c)-CH=CH2で示される不飽和基、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、フェニル基、水素原子、アルコキシル基、又はアルキルシロキシ基であり、式(1)における複数のRは互いに異なるものであってもよいが、少なくとも1つは上記(a)、(b)又は(c)のいずれかを含み、R1はアルキレン基、アルキリデン基又はフェニレン基を示し、R2は水素又はアルキル基を示し、m=8〜16、n=0〜4の数を示す。)で表されて、構造単位中にかご型構造を有するポリオルガノシルセスキオキサンを主たる成分とするシリコーン樹脂を硬化させてなることを特徴とする耐熱性複合型レンズである。
また、本発明における好ましい態様は、更に上記樹脂層が、一般式(1)で表されて、構造単位中にかご型構造を有するポリオルガノシルセスキオキサンを主たる成分とするシリコーン樹脂を硬化させてなる耐熱性複合型レンズである。
本発明においては、上記シリコーン樹脂に対して、分子中に少なくとも1つのヒドロシリル基を有する化合物及び/又はエチレン性不飽和基を有する化合物を配合し、さらにヒドロシリル化触媒及び/又はラジカル開始剤を配合して硬化性樹脂組成物を得た後、この硬化性樹脂組成物を熱硬化又は光硬化させて硬化樹脂を得るようにしてもよい。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明におけるレンズ基材及び樹脂層はそれぞれ硬化樹脂からなり、このうち少なくともレンズ基材は以下で具体的に説明するようなシリコーン樹脂を硬化させたものからなる。すなわち、本発明に用いられるシリコーン樹脂は、上記一般式(1)で表されて、構造単位中にかご型構造を有するポリオルガノシルセスキオキサン(以下、「かご型ポリオルガノシルセスキオキサン」ともいう)を主成分とする。ここで、構造単位は、具体的には一般式(1)においてm又はnで表される繰返し単位を意味し、構造単位中にかご型構造を有するとは、m又はnで表される繰返し単位のいずれか一方又は両方がかご型構造を有することを意味する。また、かご型構造を有するポリオルガノシルセスキオキサンは、下記で説明するように、三次元多面体構造骨格とRにより構成されるが、このうち三次元多面体構造骨格の一部が開環したもの(すなわち不完全なかご型構造)も含むものとする。
ここで、一般式(1)中、Rの少なくとも1つは、上記(a)、(b)又は(c)で表される不飽和基であることが必要であり、これらの不飽和基の具体例を示せば、3-メタアクリロキシプロピル基、3-アクリロキシプロピル基、アリール基、ビニル基、及びスチリル基等が挙げられる。本発明のシリコーン樹脂には、かご型構造を有するポリオルガノシルセスキオキサン以外に以下の構造を示すかご構造を含まないシリコーン樹脂がふくまれており、その割合は30wt%未満であることが望ましい。
Figure 2009109579
(上記式中、Rの少なくとも一部は、一般式(1)で表される基を示し、yは繰返し数1〜1000を示す)
一般式(1)は、三次元多面体構造骨格とRとにより構成されたかご型シロキサンを表すが、その一例として、一般式(1)中のmが8でありnが0である場合を下記構造式(3)に、mが10でありnが0である場合を下記構造式(4)に、mが12でありnが0である場合を下記構造式(5)に、及びmが8でありnが2である場合を下記構造式(6)にそれぞれ示す。但し、一般式(1)で表されるシリコーン樹脂は、これらの構造式(3)、(4)、(5)及び(6)に示すものに限られない。
Figure 2009109579
上記構造式(3)、(4)、及び(5)で表されるかご型シロキサンについては、下記一般式(7)
RSiX3 (7)
(但し、Rは(a)-R1-OCO-CR2=CH2、(b)-R1-CR2=CH2若しくは(c)-CH=CH2で示される不飽和基、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、フェニル基、水素原子、アルコキシル基、又はアルキルシロキシ基であり、R1はアルキレン基、アルキリデン基又はフェニレン基を示し、R2は水素又はアルキル基を示す。また、Xはアルコキシ基、ハロゲン原子、及びヒドロキシル基からなる群から選ばれた1種の加水分解性基を示す)で表されるケイ素化合物を単独又は複数用いて、塩基性触媒下、非極性溶媒と極性溶媒のうち1つもしくは両方合わせた溶媒で加水分解すると共に一部縮合させることにより得ることができる。
また、上記構造式(6)で表されるかご型シロキサンは、構造式(3)、(4)又は(5)で表されるかご型シロキサンを更に非極性溶媒及び塩基性触媒の存在下で再縮合させて得られた再縮合物にジシロキサン化合物を平衡化反応させて得ることができる。
構造式(3)〜(6)のかご型シロキサンを得る際に用いる極性溶媒については、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール類などを挙げることができる。また、非極性溶媒については、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン等を挙げることができる。また、塩基性触媒については、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリエチルアンモニウムヒドロキシド等の水酸化アンモニウム塩を挙げることができる。なかでも、触媒活性が高いことからテトラメチルアンモニウムヒドロキシドが好ましく用いられる。なお、塩基性触媒は、通常、水溶液として使用される。
また、本発明においては、上記シリコーン樹脂に対し、分子中に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有する化合物、又は分子中に少なくともヒドロシリル基を有する化合物のいずれか一方を配合して硬化性樹脂組成物としてもよく、これら両方を配合して硬化性樹脂組成物としてもよい。そして、このような硬化性樹脂組成物を熱硬化又は光硬化させてレンズ基材又は樹脂層のいずれか一方又は両方を得るようにしてもよい。ここで、分子中に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有する化合物を配合する場合には、硬化性樹脂組成物中にラジカル開始剤を含めるようにするのがよく、分子中に少なくともヒドロシリル基を有する化合物を配合する場合には、硬化性樹脂組成物中にヒドロシリル化触媒を含めるようにするのがよい。
上記分子中に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有する化合物については、シリコーン樹脂とラジカル共重合が可能な不飽和化合物であればよいが、上記シリコーン樹脂に配合するのに適したものとしては、その構造単位の繰り返し数が2〜20程度の重合体である反応性オリゴマーと、低分子量かつ低粘度の反応性モノマーとに大別される。また、不飽和基を1個有する単官能不飽和化合物と2個以上有する多官能不飽和化合物とにも大別できる。良好な3次元架橋体を得るためには、多官能不飽和化合物を極少量(1%以下程度)含むことがよいが、共重合体の耐熱性、強度等を期待する場合には1分子当たり平均1.1個以上、好ましくは1.5個以上、より好ましくは1.6〜5個とすることがよい。このためには、単官能不飽和化合物と不飽和基を2〜5個有する多官能不飽和化合物とを混合使用して、平均の官能基数を調整するのがよい。
具体的には、反応性オリゴマーとして、例えばエポキシアクリレート、エポキシ化油アクリレート、ウレタンアクリレート、不飽和ポリエステル、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ビニルアクリレート、ポリエン/チオール、シリコーンアクリレート、ポリブタジエン、ポリスチリルエチルメタクリレート等を例示することができる。これらには、単官能不飽和化合物と多官能不飽和化合物があり、反応性の単官能モノマーとしては、スチレン、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、n−デシルアクリレート、イソボニルアクリレート、ジシクロペンテニロキシエチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート等を例示することができる。また、反応性の多官能モノマーとしては、一般式(2)以外の不飽和化合物であるトリプロピレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等を例示することができる。
本発明で使用することができる分子中に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有する化合物としては、上記で例示したもの以外に、各種反応性オリゴマー又はモノマーを用いることができる。また、これらの反応性オリゴマーやモノマーは、それぞれ単独で使用しても、2種類以上を混合して使用してもよい。これらをラジカル共重合することにより、同様に、シリコーン樹脂共重合体を得ることができる。
分子中に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有する化合物と共に配合されるラジカル開始剤としては、光重合開始剤又は熱重合開始剤を用いるようにすればよい。ここで、光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンゾイン系、ベンゾフェノン系、チオキサンソン系、アシルホスフィンオキサイド系等の化合物を好適に使用することができる。具体的には、トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1-フェニル-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルホリノプロパン-1-オン、ベンゾインメチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、チオキサンソン、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、カンファーキノン、ベンジル、アンスラキノン、ミヒラーケトン等を例示することができる。また、光重合開始剤と組み合わせて効果を発揮する光開始助剤や鋭感剤を併用することもできる。これら光重合開始剤は単独で使用しても、2種類以上を混合して使用してもよい。
また、上記目的で使用される熱重合開始剤としては、ケトンパーオキサイド系、パーオキシケタール系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキルパーオキサイド系、ジアシルパーオキサイド系、パーオキシジカーボネート系、パーオキシエステル系など各種の有機過酸化物を好適に使用することができる。具体的にはシクロヘキサノンパーオキサイド、1,1-ビス(t-ヘキサパーオキシ)シクロヘキシサノン、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキサイド、t-ブチルパオキシー2-エチルヘキサノエート等を例示する事ができるが、これに何ら制限されるものではない。また、これら熱重合開始剤は単独で使用しても、2種類以上を混合して使用してもよい。
ラジカル開始剤として光重合開始剤又は熱重合開始剤を配合する場合、その添加量はシリコーン樹脂100重量部に対して0.1〜5重量部の範囲とするのがよく、0.1〜3重量部の範囲とするのがより好ましい。この添加量が0.1重量部に満たないと硬化が不十分となり、得られるレンズの強度や剛性が低くなる。一方、5重量部を超えるとレンズの着色等の問題が生じるおそれがある。
一方、上記分子中に少なくともヒドロシリル基を有する化合物について、好ましくは、分子中に少なくとも1つ以上のヒドロシリル化可能な水素原子をケイ素原子上に有しているオリゴマー及びモノマーであるのがよい。ケイ素原子上に水素原子を有しているオリゴマーとしては、ポリハイドロジェンシロキサン類、ポリジメチルヒロドシロキシシロキサン類及びその共重合体、末端がジメチルヒドロシロキシで修飾されたシロキサン等が挙げられる。また、ケイ素原子上に水素原子を有しているモノマーとしては、テトラメチルシクロテトラシロキサン、ペンタメチルシクロペンタ等の環状シロキサン類、ジヒドロジシロキサン類、トリヒドロモノシラン類、ジヒドロモノシラン類、モノヒドロモノシラン類、ジメチルシロキシシロキサン類等を例示することができる。これらについては2種類以上混合してもよい。
分子中に少なくともヒドロシリル基を有する化合物と共に配合されるヒドロシリル化触媒については、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトンとの錯体、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金とビニルシロキサンとの錯体、ジカルボニルジクロロ白金及びパラジウム系触媒、ロジウム系触媒等の白金族金属系触媒が挙げられる。これらの中で、触媒活性の点から、塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、及び白金とビニルシロキサンとの錯体から選ばれたものが好ましい。また、これらを単独で使用してもよく、2種類以上併用してもよい。
上記ヒドロシリル化触媒を配合する場合、その添加量はシリコーン樹脂の重量に対し金属原子として1〜1000ppm、より好ましくは20〜500ppmの範囲で添加するのがよい。また、ヒドロシリル化触媒を単独で使用してもよく、先に説明したラジカル開始剤と組み合わせて2種類以上併用して用いることもできる。
本発明において、上記シリコーン樹脂を含んだ硬化性樹脂組成物を得る際には、シリコーン樹脂を硬化させて複合型レンズを得る目的や、複合型レンズの物性を改良する目的から、分子中に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有する化合物、分子中に少なくともヒドロシリル基を有する化合物、ラジカル開始剤、ヒドロシリル化触媒等を適宜選択して配合すればよい。すなわち、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物やヒドロシリル基を有する化合物を配合した場合には、反応を促進する添加剤としてヒドロシリル化触媒やラジカル開始剤(熱重合開始剤や光重合開始剤)を配合すればよく、更に、熱重合促進剤、光開始助剤、鋭感剤等を配合してもよい。また、本発明の目的から外れない範囲であれば、有機/無機フィラー、可塑剤、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、離型剤、発泡剤、核剤、着色剤、架橋剤、分散助剤、樹脂成分等の各種添加剤を添加することもできる。
また、本発明においては、樹脂層として、上述したシリコーン樹脂を硬化させたもの以外のもの用いて形成してもよい。この場合、例えば、上述したような、分子中に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有する化合物を硬化させたものを用いるのがよい。
本発明の複合型レンズは、上記シリコーン樹脂を加熱又は光照射によって硬化することによりレンズ基材を形成し、このレンズ基材上に樹脂層を形成することによって得ることができる。
加熱によってレンズ基材を製造する場合、その成形温度は、熱重合開始剤や促進剤等の選択により、室温から200℃前後までの広い範囲から選択することができる。この場合、例えば金属板やガラス板上にシリコーン樹脂(又は硬化性樹脂組成物)をキャストし、加熱硬化することでシート状のレンズ基材を得ることができる。
また、光照射によってレンズ基材を製造する場合、波長100〜400nmの紫外線や波長400〜700nmの可視光線を照射することで、成形体(レンズ基材)を得ることができる。用いる光の波長は特に制限されるものではないが、なかでも波長200〜400nmの近紫外線が好適に用いられる。紫外線発生源として用いられるランプとしては、低圧水銀ランプ(出力:0.4〜4W/cm)、高圧水銀ランプ(40〜160W/cm)、超高圧水銀ランプ(173〜435W/cm)、メタルハライドランプ(80〜160W/cm)、パルスキセノンランプ(80〜120W/cm)、無電極放電ランプ(80〜120W/cm)等を例示することができる。これらの紫外線ランプは、各々その分光分布に特徴があるため、使用する光重合開始剤の種類に応じて選定される。また、前記の加熱によって製造する方法と同様に、例えばガラス板上にシリコーン樹脂(又は硬化性樹脂組成物)をキャストし、光硬化することでシート状のレンズ基材を得ることができる。
また、本発明の複合型レンズを構成する樹脂層は、シリコーン樹脂やエチレン性不飽和二重結合を有する化合物等の硬化性能を有するものを上記レンズ基材上に載置し(液状物の場合にはキャスト等による場合も含む)、加熱又は光照射によって硬化させることにより形成することができる。
また、レンズ基材や樹脂層を所定の形状や厚さにするために、従来公知の方法を用いることもできる。例えば、所定の形状に加工された金型(例えば球面形状の凹部を備えた金型等)に樹脂層となる硬化性能を有した樹脂や化合物等を所定量充填し、その上部側に予め硬化させたレンズ基材を設置した状態で加熱または光照射し硬化することで、レンズ形状の成型物を得ることができる。この成型物によって複合型レンズとすることも可能であるが、レンズ基材の残りの面にも同様にして所定の形状をした樹脂層を設けて、レンズ基材の両面に2つの樹脂層が接合してなる複合型レンズとしてもよい。なお、予め硬化させた樹脂層に、所定の形状をした金型を設置し、シリコーン樹脂(又は硬化性樹脂組成物)を充填してレンズ基材を形成するようにしてもよい。
また、複合型レンズを得る際に、必要に応じて反射防止、高硬度付与、耐摩耗性向上、防曇性付与等の改良を行う目的で、表面研磨、帯電防止処理、ハードコート処理、無反射コート処理、調光処理等の公知の物理的又は化学処理を施すようにしてもよい。
本発明の複合型レンズは、少なくともレンズ基材がかご型構造を有するポリオルガノシルセスキオキサンを主たる成分とするシリコーン樹脂からなる硬化樹脂からなるため、耐熱性に優れる。そのため、ハンダリフロー工程に供することが可能であり、例えば携帯電話、デジタルカメラ等に搭載されているレンズ付きCCDやレンズ付きCMOSセンサー等のような、半導体とレンズとが一体化したカメラモジュールのレンズ等として好適に利用される。
以下、実施例等に基づいて本発明を具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例等によりその範囲が限定されるものではない。
以下、本発明の実施例を示す。なお、下記実施例で使用したシリコーン樹脂は、以下の合成例に示した方法で得たものである。
<合成例1>
撹拌機、滴下ロート、及び温度計を備えた反応容器に、溶媒として2−プロパノール(IPA)40mlと塩基性触媒として5%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(TMAH水溶液)を装入した。滴下ロートにIPA15mlと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(MTMS:東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製SZ−6300)12.69gを入れ、反応容器を撹拌しながら、室温でMTMSのIPA溶液を30分かけて滴下した。MTMS滴下終了後、加熱することなく2時間撹拌した。2時間撹拌後溶媒を減圧下で溶媒を除去し、トルエン50mlで溶解した。反応溶液を飽和食塩水で中性になるまで水洗した後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで加水分解生成物(シルセスキオキサン)を8.6g得た。このシルセスキオキサンは種々の有機溶剤に可溶な無色の粘性液体であった。
次に、撹拌機、ディンスターク、及び冷却管を備えた反応容器に上記で得られたシルセスキオキサン8.0gとトルエン32mlgと10%TMAH水溶液1.2gを入れ、徐々に加熱し水を留去した。更に130℃まで加熱しトルエンを還流温度で再縮合反応を行った。このときの反応溶液の温度は108℃であった。トルエン還流後2時間撹拌した後、反応を終了とした。反応溶液を飽和食塩水で中性になるまで水洗した後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで下記平均組成式のシリコーン樹脂を得た(収量7.5g、収率87%)。得られたシリコーン樹脂は種々の有機溶剤に可溶な無色の粘性液体であった。
[CH2=CH(CH3)OCO(CH2)3SiO1.5]m[CH2=CH(CH3)OCO(CH2)3SiO0.5]n (8)
表1に得られたシリコーン樹脂(8)の液体クロマトグラフィ大気圧イオン化分析計(LC/APCl−MS)による質量分析で検出された主なピークと、それに相当するシリコーン樹脂(8)のm、nに当てはまる数値をまとめて示す。検出されるピークm/zは、シリコーン樹脂(8)(但し、mが8〜16、nが0〜4)で表されるシリコーン樹脂の分子量にアンモニウムイオンが付加した値である。
Figure 2009109579
<合成例2>
撹拌機、滴下ロート、及び温度計を備えた反応容器に、溶媒としてトルエン150mlと2-プロパノール(IPA)85mlを装入し、また、塩基性触媒として5%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(TMAH水溶液)37.2gを装入した。滴下ロートにトルエン25mlとトリメトキシビニルシラン(信越化学株式会社製KBM1003)50.3gを入れ、反応容器を撹拌しながら、室温でトリメトキシビニルシランのトルエン溶液を3時間かけて滴下した。トリメトキシビニルシラン滴下終了後、室温で2時間撹拌した。1時間撹拌後、攪拌を停止して1日静置した。反応溶液を10%クエン酸水溶液23.0gで中和した後、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで重縮合物20.6g(収率77%)を得た。この重縮合物は種々の有機溶剤に難溶な白色固体であった。
次に、撹拌機、ディンスターク、冷却管、及び温度計を備えた反応容器に上記で得られた重縮合物15.0gとトルエン380mlと5%TMAH水溶液1.72gを入れ120℃で水を留去しながらトルエンを還流加熱して再縮合反応を行った。トルエン還流後3時間撹拌した後、室温に戻し反応を終了とした。反応溶液を10%クエン酸23.0gで中和にした後、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで再縮合物を14.5g得た。得られた再縮合物は、白色固体で種々に溶媒に難溶性を示す。
最後に、撹拌機、ディンスターク、及び冷却管を備えた反応容器に上記で得られた再縮合物14.5g、トルエン300ml、5%TMAH水溶液3.0g、及び1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン(TMDVDS:信越化学工業株式会社製LS-7250)9.76gを入れ、120℃で水を留去しながらトルエンを還流加熱して再縮合反応を行った。トルエン還流後3時間撹拌した後、室温に戻し反応を終了とした。反応溶液を10%クエン酸3.24gで中和した後、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで下記平均組成式のシリコーン樹脂を得た(収量16.9g、収率88%)。得られたシリコーン樹脂は、種々の有機溶媒に可溶な無色の粘性液体であった。
[CH2=CHSiO1.5]m[CH2=CH(CH3)2SiO0.5]n (9)
表2に上記で得られたシリコーン樹脂の液体クロマトグラフィ大気圧イオン化分析計(LC/APCl−MS)による質量分析で検出された主なピークと、それに相当するシリコーン樹脂(9)のn、mに当てはまる数値をまとめて示す。検出されるピークm/zは、シリコーン樹脂(9)(但し、mが8〜16、nが0〜4)で表されるシリコーン樹脂(9)の分子量にアンモニウムイオンが付加した値である。
Figure 2009109579
(実施例1)
上記合成例1で得たメタクリロイル基をケイ素原子上に有したかご型シリコーン樹脂:25重量部、ジシクロペンタニルジアクリレート:75重量部、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン:2.5重量部を混合し、透明な硬化性樹脂組成物(シリコーン樹脂組成物)を得た。表3に、本実施例1で用いたシリコーン樹脂組成物の組成を示す。なお、表3中の数値は重量部を表す。
Figure 2009109579
表3中で使用した記号A〜Eの意味は次のとおりである。
A:合成例1で得られたシリコーン樹脂
B:ジメタクロキシプロピルポリジメチルシロキサン(アヅマックス株式会社製DMS−R11)
C:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(共栄社化学(株)製ライトアクリレートDPE−6A)
D:ジシクロペンタニルジアクリレート(共栄社化学(株)製ライトアクリレートDCP−A:一般式(a)において、n=0、R=H)
E:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(重合開始剤)
上記硬化性樹脂組成物の一部をガラス板で組んだ型に厚み2mmになるように流し込み、30W/cmの高圧水銀ランプを用い、2000mJ/cm2の積算露光量で硬化させ、所定の厚みとしたシート状のシリコーン樹脂成形体(レンズ基材1)を得た。
次に、図1に示したように、所定の球面形状に加工された凹部を備えたガラス製の金型3に、上記硬化性樹脂組成物2を充填し、充填した硬化性樹脂組成物2の表面(液面)に触れるように、レンズ基材1を設置した状態にて30W/cmの高圧水銀ランプを用い、1000mJ/cm2の積算露光量で硬化させることで、厚み0.02mmの樹脂層4をレンズ基材上に形成した。
さらに、レンズ基材1の残りの上面に、上記硬化性樹脂組成物2を同様な方法にて硬化させ、レンズ基材1の両面に樹脂層4が接合された複合型レンズ5を得た。得られた複合型レンズ5の物性値を表4に示した。複合型レンズ5の物性評価は次のようにして行った。
1)全光線透過率(参考規格JIS K 7361−1):紫外可視光赤外分光光度計(V-630M日本分光(株)製)を用いて測定した。
2)屈折率:アッベ屈折計(DR-M4アタゴ(株)製)を用いて測定した。
3)吸水率:サンプルを50℃で乾燥させた後、重量を測定し、ついで25℃の温水中に24hr浸漬した。24hr後の重量を測定し、次の式により吸水率を求めた。
吸水率(%)=[(吸水重量−乾燥重量)/乾燥重量]×100
4)線膨張係数:熱機械分析装置(TMA 製)を用いて、昇温速度昇温速度5℃/min、圧縮荷重0.1Nの条件にて、30℃から200℃の範囲における線膨張係数を測定した。
5)耐熱変色性:ピーク温度が260℃-15秒間保持するよう設定されたハンダリフロー炉に連続して2回通過させた後のサンプルの光線透過率(400nm)と通過前の光線透過率を測定し、通過前後の透過率変化(%)を耐熱変色性として評価した。
Figure 2009109579
(実施例2〜5及び比較例1、2)
硬化性樹脂組成物の配合組成を表3に示すとおりにした以外は、実施例1と同様にして複合型レンズ5を得た。また、得られた複合型レンズ5の物性値について、実施例1と同様に評価した。結果を表4に示す。
(実施例6)
上記合成例2で得たビニル基をケイ素上に有した樹脂60重量部、末端水素修飾メチルヒドロシロキサン-フェニルメチルシロキサンコポリマー(アヅマックス株式会社製HPM-502)40重量部、及び白金-ビニルシロキサン錯体(アヅマックス株式会社製SIP6830.3)0.5重量部を均一になるまで混合し、硬化性樹脂組成物とした。表5に、本実施例6で用いた硬化性樹脂組成物の組成を示す。なお、表5中の数値は重量部を表す。
Figure 2009109579
表5中で使用した記号F〜Jの意味は次のとおりである。
F:合成例2で得られたシリコーン樹脂
G:ジビニルポリジメチルシリコーン(アヅマックス株式会社製DMS−V05)
H:末端水素修飾メチルヒドロシロキサン-フェニルメチルシロキサンコポリマー(アヅマックス株式会社製HPM-502)
I:白金-ビニルシロキサン錯体(アヅマックス株式会社製SIP6830.3)
J:ジクミルパーオキサイド(日本油脂株式会社製パークミルD)
上記で得た硬化性樹脂組成物をガラス板で組んだ型に厚み2mmになるように流し込み、100℃で1時間、120℃で1時間、140℃で1時間、160℃で1時間、180℃で2時間加熱して、所定の厚みとしたシート状のシリコーン樹脂成形体(レンズ基材1)を得た。
次に、図1に示したように、所定の球面形状に加工された凹部を備えた金属製の金型3に上記硬化性樹脂組成物2を充填し、充填した硬化性樹脂組成物2の表面(液面)に触れるように、先に形成したレンズ基材を設置した状態にて100℃で1時間、120℃で1時間、140℃で1時間、160℃で1時間、及び180℃で2時間加熱硬化させることで、厚み0.02mmの樹脂層4をレンズ基材上に形成した。
さらに、レンズ基材1の残りの上面に、上記硬化性樹脂組成物2を同様な方法にて硬化させ、レンズ基材1の両面に樹脂層4が接合された複合型レンズ5を得た。得られた複合型レンズ5の物性値について、実施例1と同様に評価した。結果を表4に示す。
(実施例7〜9及び比較例3、4)
硬化性樹脂組成物の配合組成を表5に示すとおりにした以外は、上記実施例6と同様にして複合型レンズ5を得た。得られた複合型レンズ5の物性値を同様に評価した。結果を表4に示す。
本発明における複合型レンズは、例えば携帯電話やデジタルカメラ等に搭載されるレンズ付きCCD、レンズ付きCMOSセンサー等のような、半導体とレンズとが一体化してなるカメラモジュール等のレンズとして好適に利用される。その他、耐熱性が要求される車載用カメラモジュール等のレンズ等にも利用可能である。
図1は本発明の耐熱性複合型レンズの製造方法を示すフロー図。
符号の説明
1:レンズ基材
2:硬化性樹脂組成物
3:ガラス製金型
4:樹脂層
5:複合型レンズ

Claims (3)

  1. レンズ基材に樹脂層を接合してなる複合型レンズであって、レンズ基材および樹脂層が、それぞれ硬化樹脂からなり、少なくともレンズ基材が、下記一般式(1)
    (RSiO1.5m(RSiO0.5n (1)
    (但し、Rは(a)-R1-OCO-CR2=CH2、(b)-R1-CR2=CH2若しくは(c)-CH=CH2で示される不飽和基、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、フェニル基、水素原子、アルコキシル基、又はアルキルシロキシ基であり、式(1)における複数のRは互いに異なるものであってもよいが、少なくとも1つは上記(a)、(b)又は(c)のいずれかを含み、R1はアルキレン基、アルキリデン基又はフェニレン基を示し、R2は水素又はアルキル基を示し、m=8〜16、n=0〜4の数を示す。)で表されて、構造単位中にかご型構造を有するポリオルガノシルセスキオキサンを主たる成分とするシリコーン樹脂を硬化させてなることを特徴とする耐熱性複合型レンズ。
  2. 樹脂層が、上記一般式(1)で表され、かつ、構造単位中にかご型構造を有するポリオルガノシルセスキオキサンを主たる成分とするシリコーン樹脂を硬化させてなることを特徴とする請求項1に記載の耐熱性複合型レンズ。
  3. レンズ基材及び/又は樹脂層が、シリコーン樹脂に対して、分子中に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有する化合物及び/又は分子中に少なくともヒドロシリル基を有する化合物を配合し、さらにラジカル開始剤及び/又はヒドロシリル化触媒を配合して得られる硬化性樹脂組成物を硬化させてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐熱性複合型レンズ。
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