JP2009108288A - 透明耐熱樹脂用組成物、透明耐熱樹脂、及び透明耐熱樹脂の製造方法 - Google Patents

透明耐熱樹脂用組成物、透明耐熱樹脂、及び透明耐熱樹脂の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009108288A
JP2009108288A JP2007324313A JP2007324313A JP2009108288A JP 2009108288 A JP2009108288 A JP 2009108288A JP 2007324313 A JP2007324313 A JP 2007324313A JP 2007324313 A JP2007324313 A JP 2007324313A JP 2009108288 A JP2009108288 A JP 2009108288A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
group
transparent heat
resistant resin
carbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007324313A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroko Kaise
博子 貝瀬
Yasuhiro Tanaka
康裕 田中
Hitoshi Fujimura
整 藤村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP2007324313A priority Critical patent/JP2009108288A/ja
Publication of JP2009108288A publication Critical patent/JP2009108288A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/12Polysiloxanes containing silicon bound to hydrogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/20Polysiloxanes containing silicon bound to unsaturated aliphatic groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L83/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L83/04Polysiloxanes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L33/00Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L33/48Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor body packages
    • H01L33/52Encapsulations
    • H01L33/56Materials, e.g. epoxy or silicone resin

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】高硬度かつ高強度で、表面タック性が無く、透明性を長期間に渡って保持することができる耐久性が高い透明耐熱樹脂を提供すること。
【解決手段】a)[RSiO1.5[RSiOH]で表わされるカゴ形シルセスキオキサン構造体及び/又はその部分開裂構造体を50mol%以上含有するシルセスキオキサン類のオリゴマー混合物(a成分)、b)同一分子内に少なくとも2個のSiH基を有する化合物(b成分)、c)a成分であるシルセスキオキサン類のオリゴマーを除く同一分子内に少なくとも2個の炭素−炭素二重結合を有する化合物(c成分)、とを含む組成物を、d)ヒドロシリル化触媒(d成分)の存在下で、結合生成して得られる透明耐熱樹脂。
【選択図】なし

Description

本発明は、炭素−炭素二重結合を含む置換基及びシラノール基を有するカゴ形シルセスキオキサン類のオリゴマー、SiH基を持ちシロキサン骨格を有する化合物、及び炭素−炭素二重結合を含む置換基を有するシロキサン化合物とを反応させて得られる透明耐熱樹脂、透明耐熱樹脂用組成物及び透明耐熱樹脂の製造方法に関する。
ビニル基を有するシルセスキオキサン類のオリゴマーとSiH基を有するケイ素化合物とのヒドロシリル化反応により硬化する硬化性組成物として、特開2001−89662号公報(特許文献1)には、(A)CH=CHSi(OR’)(式中、R’は炭素数1〜4のアルキル基。)で表されるビニルトリアルコキシシランと、RSi(OR’)(式中、R’は炭素数1〜4のアルキル基。Rは置換基を有してもよい炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基。)で表される1種又は2種類以上のトリアルコキシシランを共加水分解することによって得られたシルセスキオキサンオリゴマー、(B)分子中に少なくとも2個のSiH基を有するケイ素化合物、(C)ヒドロシリル化触媒を含有する硬化性組成物が開示されている。
また、特開2006−299149号公報(特許文献2)及び特開2006−299150号公報(特許文献3)には、シルセスキオキサン構造を有する有機ケイ素化合物と、これと反応し得る官能基を複数有する環状化合物とを含有する封止材用組成物が開示されている。特許文献2では実施例としてアルキルトリアルコキシシランとビニルトリアルコキシシランの共加水分解により得られたビニル基を有する部分開裂型カゴ状シルセスキオキサンとSiH基を複数有する多官能シクロシロキサンとのヒドロシリル化による封止材が開示されている。特許文献3では実施例としてカゴ状シルセスキオキサンとSiH基を複数有する多官能シクロシロキサンとのヒドロシリル化による封止材が開示されている。
さらに、特開2006−321832号公報(特許文献4)にはビニル基を有するシロキサン化合物、SiH基を有するシロキサン化合物およびシルセスキオキサンを含有する光半導体封止用樹脂組成物が開示されており、実施例としてポリフェニルシルセスキオキサンを溶解させた組成物、および微粒子状ポリメチルシルセスキオキサンを分散させた組成物が開示されている。
特開2001−89662号公報 特開2006−299149号公報 特開2006−299150号公報 特開2006−321832号公報
しかし、これらのシルセスキオキサン誘導体を含有する組成物では、相溶性に欠ける、即ち相互に均一に溶解して透明組成物とすることが困難である場合があるという問題がある。この問題の解決方法として、シルセスキオキサン誘導体と他の成分を共に溶解する溶媒で均一に溶解して透明組成物とする方法や、シルセスキオキサンを微粒子状にして組成物中に分散させる方法などが一般に考えられる。しかし、これらの方法では溶媒除去や微粒子分散の工程を必要とし、生産性や製造コスト上好ましくない。また、硬化物の物性制御上も溶媒の除去過程を考慮しなければならず好ましくない。
さらに、硬化物の透明性を長期にわたって保持するためには、着色による劣化を抑制する必要がある。特に、高強度化のために導入されるフェニル基が着色原因となるため、これを含有せずに高強度化できる化合物組成の設計ならびに硬化反応の設計が重要である。
加えて、硬化物表面のべとつき感(タック性)があるとハンドリング性が悪く、防汚性・防塵性に劣るため、特にこの硬化物を利用した製品の製造上好ましくない。
上記のような技術課題に対して、本発明は相互に均一に溶解した透明耐熱樹脂用組成物、および高硬度かつ高強度で、表面タック性が無く、透明性を長期間に渡って保持することができる耐久性が高い透明耐熱樹脂を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、硬化物の透明性の基礎となる組成物の相溶性を向上するには、第1に用いるシルセスキオキサン誘導体の構造が特定の組成の混合物になっていること、第2にシルセスキオキサン上の反応性官能基と同じ反応性官能基を有するシルセスキオキサン以外の化合物を組成物の成分に用いることが極めて効果的であることを見出した。さらに、耐久性の向上には、このシルセスキオキサン以外の化合物として、シロキサン骨格を有する化合物を用いることが非常に有効であることを見出した。
すなわち、本発明は、
a)下式(1)で表わされるカゴ形シルセスキオキサン構造体及び/又はその部分開裂構造体を50mol%以上含有するシルセスキオキサン類のオリゴマー混合物(a成分)、
[RSiO1.5[RSiOH] ・・・(1)
(式中のRは、炭素原子数1〜6のアルキル基又はアルケニル基であり、同一シルセスキオキサン分子上の複数のRは同一であっても異なっていても良く、さらに平均的に少なくとも二つは炭素−炭素二重結合を含む置換基である。aは4〜14の整数で、bは1〜3の整数で、a+bは7〜16の整数である。)
b)同一分子内に少なくとも2個のSiH基を持ち、シロキサン骨格を有する化合物(b成分)、
c)a成分であるシルセスキオキサン類のオリゴマーを除く同一分子内に少なくとも2個の炭素−炭素二重結合を持ち、シロキサン骨格を有する化合物(c成分)、及び
d)ヒドロシリル化触媒(d成分)、
とを含むことを特徴とする透明耐熱樹脂用組成物である。
また本発明は、上記の透明耐熱樹脂用組成物から得られる透明耐熱樹脂であり、20℃から400℃の範囲で段階的或いは連続的に昇温することにより硬化物を得ることを特徴とする透明耐熱樹脂の製造方法である。
上記の透明耐熱樹脂用組成物および透明耐熱樹脂においては、a成分における下式(2)で表わされるカゴ形シルセスキオキサン構造体の含有量が30mol%未満であることが好ましい。
[RSiO1.5 ・・・(2)
(式中のRは、炭素原子数1〜6のアルキル基又はアルケニル基であり、同一シルセスキオキサン分子上の複数のRは同一であっても異なっていても良く、さらに平均的に少なくとも二つは炭素−炭素二重結合を含む置換基である。cは6〜20の整数である。)
上記の式(1)又は式(2)におけるRはメチル基又はビニル基であることが好ましく、a成分の分子量分布(Mw/Mn)は1.0〜1.5であることが好ましい。
さらに、b成分のSiH基と、a成分とc成分の炭素−炭素二重結合の和とのモル比(SiH基/炭素−炭素二重結合)は1.0〜3.0であることが好ましく、c成分とa成分の炭素−炭素二重結合の官能基モル比(c成分の炭素−炭素二重結合/a成分の炭素−炭素二重結合)が2〜200であることが好ましい。加えて、a成分、b成分、c成分、およびd成分は均一に相溶していることが好ましい。
上記の透明耐熱樹脂においては、波長400nm〜800nmの全光線透過率が85%以上100%以下であることが好ましく、5%重量減少温度が400℃以上800℃以下であることが好ましい。また、大気下150℃での連続熱負荷試験および大気下120℃での連続熱負荷条件下、1000W/mでの連続紫外線含有光照射試験において、500時間の試験経過時に初期の透明性を95%以上保持していることが好ましい。さらにはデュロメーター タイプD、またはショアDで規定される硬度が、60以上、90以下であることが好ましい。
本発明により、光学素子用封止剤、発光素子用封止剤、特に白色LED用封止剤、又は半導体封止剤として好適に用いることができる、高硬度かつ高強度で耐久性に優れた透明耐熱樹脂を提供することができる。
本発明のa成分は、下式(1)で表わされるカゴ形シルセスキオキサン構造体及び/又はその部分開裂構造体を50mol%以上含有することで、b成分、c成分との相溶性が向上し、透明性に優れたシルセスキオキサン硬化物を得ることができる。
[RSiO1.5[RSiOH] ・・・(1)
(式中のRは、炭素原子数1〜6のアルキル基又はアルケニル基であり、同一シルセスキオキサン分子上の複数のRは同一であっても異なっていても良く、さらに平均的に少なくとも二つはアルケニル基である。aは4〜14の整数で、bは1〜3の整数で、a+bは7〜16の整数である。)。
式(1)中のRにおける炭素原子数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などを挙げることができるが、特にメチル基が好ましい。また、アルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基などを挙げることができるが、特にビニル基が好ましい。
a成分の数平均分子量(Mn)は500〜4000が好ましく、さらに500〜3000が好ましく、特に500〜1800であることが好ましい。この範囲の混合物を用いることにより、b成分、c成分、d成分との相溶性が向上する。数平均分子量が500より小さいとカゴ形構造を選択的に合成することが困難であり、数平均分子量が4000を越えると相溶性が低くなることがある。
また、(重量平均分子量Mw)/(数平均分子量Mn)は1.0〜1.5が好ましく、1.0〜1.4がより好ましく、特に1.0〜1.3が好ましい。この範囲の混合物を用いることにより、b成分、c成分、d成分との相溶性が向上するが、値が1.5を越えるものを用いるとこれらの成分との相溶性が低くなることがある。
a成分の製造方法は特に限定されないが、トリアルコキシシランの加水分解とそれに続く縮合反応により得られるものを用いることが好ましい。具体的には、メチルトリアルコキシシランとビニルトリアルコキシシランの共加水分解−縮合反応によって得られる混合物などを好適に用いることができる。
a成分においては、式(1)で表される化合物のうち、a=8,b=1である化合物[RSiO1.5[RSiOH]と、a=10,b=1である化合物[RSiO1.510[RSiOH]と、a=12,b=1である化合物[RSiO1.512[RSiOH]とを、合計で15mol%以上含有することが、b成分、c成分との相溶性との観点から好ましく、合計で25mol%以上含有することがより好ましい。
式(1)で表される化合物のうち、a=4,b=3で表わされる化合物[RSiO1.5[RSiOH]の例を、下式(1−1)に示す。
Figure 2009108288
式(1)で表される化合物のうち、a=6,b=2で表わされる化合物[RSiO1.5[RSiOH]の例を、下式(1−2),(1−3)に示す。
Figure 2009108288
式(1)で表される化合物のうち、a=8,b=1で表わされる化合物[RSiO1.5[RSiOH]の例を、下式(1−4)に示す。
Figure 2009108288
式(1)で表される化合物のうち、a=6,b=3で表わされる化合物[RSiO1.5[RSiOH]の例を、下式(1−5)〜(1−9)に示す。
Figure 2009108288
式(1)で表される化合物のうち、a=8,b=2で表わされる化合物[RSiO1.5[RSiOH]の例を、下式(1−10)〜(1−16)に示す。
Figure 2009108288
式(1)で表される化合物のうち、a=10,b=1で表わされる化合物[RSiO1.510[RSiOH]の例を、下式(1−17),(1−18)に示す。
Figure 2009108288
式(1)で表される化合物のうち、a=10,b=2で表わされる化合物[RSiO1.510[RSiOH]の例を、下式(1−19)〜(1−26)に示す。
Figure 2009108288
式(1)で表される化合物のうち、a=12,b=1で表わされる化合物[RSiO1.512[RSiOH]の例を、下式(1−27),(1−28)に示す。
Figure 2009108288
式(1)で表される化合物のうち、a=12,b=2で表わされる化合物[RSiO1.512[RSiOH]の例を、下式(1−29)〜(1−43)に示す。
Figure 2009108288
Figure 2009108288
また、a成分は、b成分及びc成分との相溶性の観点から、下式(2)で表わされるカゴ形シルセスキオキサン構造体の含有量が30mol%未満であることが好ましい。
[RSiO1.5 ・・・(2)
(式中のRは、炭素原子数1〜6のアルキル基又はアルケニル基であり、同一シルセスキオキサン分子上の複数のRは同一であっても異なっていても良く、さらに平均的に少なくとも二つは炭素−炭素二重結合を含む置換基である。cは6〜20の整数である。)
式(2)で表される化合物のうち、c=8で表わされる化合物[RSiO1.5の例を、下式(2−1)に示す。
Figure 2009108288
式(2)で表される化合物のうち、c=10で表わされる化合物[RSiO1.510の例を、下式(2−2)に示す。
Figure 2009108288
式(2)で表される化合物のうち、c=12で表わされる化合物[RSiO1.512の例を、下式(2−3),(2−4)に示す。
Figure 2009108288
式(2)で表される化合物のうち、c=14で表わされる化合物[RSiO1.514の例を、下式(2−5)〜(2−7)に示す。
Figure 2009108288
本発明のb成分である、分子内に少なくとも2個のSiH基を持ち、シロキサン骨格を有する化合物として、例えば、以下に示した(b1)から(b4)の一般式で表される化合物を単独で、又は2種以上組合せ(例えばb1とb1、b1とb2などを組合せ)て用いることができる。
(b1) (SiRHO) (dは2〜10の整数、好ましくは3〜6の整数)。
(b2) R−(SiRHO)−(SiR O)−R (eは2〜50の整数、好ましくは2〜12の整数、fは0〜50の整数、好ましくは0〜12の整数)。
(b3) HSiR (4−g)(gは2〜4の整数、好ましくは2〜3の整数)。
(b4) HSiR (3−h)−(SiR O)−SiH (3−h) (hは1〜3の整数、好ましくは1〜2の整数、iは1〜50の整数、好ましくは1〜12の整数)。
ここで、(b1)から(b4)の化合物における置換基Rは、水素原子、炭素原子数1〜6のアルコキシ基又はアリールオキシ基、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20の含酸素官能基化炭化水素基、炭素原子数1〜20の含窒素官能基化炭化水素基、炭素原子数1〜20の含ハロゲン官能基化炭化水素基、ケイ素原子数1〜10のケイ素含有基、極性基からなる群から選択される基で、一分子中のRは同じでも異なっていてもよい。
(b1)から(b4)の化合物の置換基Rにおいて、炭素原子数1〜6のアルコキシ基又はアリールオキシ基としては、好ましくは炭素原子数1〜4のアルコキシ基又は炭素原子数6のアリールオキシ基である。例としてメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキシ基などが挙げられる。
炭素原子数1〜20の炭化水素基としては、好ましくは炭素原子数1〜10の炭化水素基であり、さらに好ましくは炭素原子数1〜6の炭化水素基である。例としてメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの飽和炭化水素基、フェニル基、メチルフェニル基などの芳香族炭化水素基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、スチリル基などの炭素−炭素二重結合を含む炭化水素基などが挙げられる。
炭素原子数1〜20の含酸素官能基化炭化水素基としては、好ましくは炭素原子数1〜10の含酸素官能基化炭化水素基であり、さらに好ましくは炭素原子数1〜6の含酸素官能基化炭化水素基である。例としてメトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル基、3−グリシドキシプロピル基、3−メタクリロイルオキシプロピル基、3−アクリロイルオキシプロピル基などが挙げられる。
炭素原子数1〜20の含窒素官能基化炭化水素基としては、好ましくは炭素原子数1〜10の含窒素官能基化炭化水素基であり、さらに好ましくは炭素原子数1〜6の含窒素官能基化炭化水素基である。例としてアミノメチル基、2−アミノエチル基、3−アミノプロピル基、N−2−アミノメチル−3−アミノプロピル基、N−フェニル−3−アミノプロピル基などが挙げられる。
炭素原子数1〜20の含ハロゲン官能基化炭化水素基としては、好ましくは炭素原子数1〜10の含ハロゲン官能基化炭化水素基であり、さらに好ましくは炭素原子数1〜6の含ハロゲン官能基化炭化水素基である。例としてクロロメチル基、2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基、ブロモメチル基、2−ブロモエチル基、3−ブロモプロピル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などが挙げられる。
ケイ素原子数1〜10のケイ素含有基としては、好ましくは炭素原子数1〜6のケイ素含有基である。例としてジメチルシロキシ基、3−(ジメチルシリル)プロピル基などが挙げられる。
極性基の好ましい例としては、シアノ基、カルボニル基、カルボキシル基などが挙げられる。これらはそれ自体で置換基を構成していても、また飽和炭化水素基やアルケニル基、アリール基、ケイ素骨格置換基中の1置換基としてあっても良い。
(b1)から(b4)の化合物の具体例として、
(b1)では、トリメチルシクロトリシロキサン、テトラメチルシクロテトラシロキサン、ペンタメチルシクロペンタシロキサンなどの環状シロキサン化合物が挙げられる。
(b2)では、ポリメチルヒドロシロキサン,ポリフェニルヒドロシロキサン、メチルヒドロシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー、メチルヒドロシロキサン−フェニルメチルシロキサンコポリマーなどの直鎖シロキサン化合物が挙げられる。
(b3)では、ジメチルシラン、ジフェニルシラン、メチルフェニルシランなどのシラン化合物などが挙げられる。
(b4)では、末端ヒドロシリル化ポリジメチルシロキサンなどの末端ヒドロシリル変性シロキサン化合物が挙げられる。
本発明のc成分である、分子内に少なくとも2個の炭素−炭素二重結合を持ち、シロキサン骨格を有する化合物として、例えば、以下に示した(c1)から(c3)の一般式で表される化合物を単独で、又は2種以上組合せ(例えばc1とc1、c1とc2などを組合せ)て用いることができる。
(c1) (SiRVO) (jは2〜10の整数、好ましくは3〜6の整数)。
(c2) R−(SiRVO)−R (kは2〜50の整数、好ましくは2〜12の整数)。
(c3) VSiR (3−l)−(SiR O)−SiV (3−l) (lは1〜3の整数、好ましくは1〜2の整数、mは1〜50の整数、好ましくは1〜12の整数)。
ここで、(c1)から(c3)の化合物における置換基Vはビニル基であり、置換基Rは、水素原子、炭素原子数1〜6のアルコキシ基又はアリールオキシ基、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20の含酸素官能基化炭化水素基、炭素原子数1〜20の含窒素官能基化炭化水素基、炭素原子数1〜20の含ハロゲン官能基化炭化水素基、ケイ素原子数1〜10のケイ素含有基、極性基からなる群から選択される基で、一分子中のRは同じでも異なっていてもよい。
(c1)から(c3)の化合物の置換基Rにおいて、炭素原子数1〜6のアルコキシ基又はアリールオキシ基としては、好ましくは炭素原子数1〜4のアルコキシ基又は炭素原子数6のアリールオキシ基である。例としてメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキシ基などが挙げられる。
炭素原子数1〜20の炭化水素基としては、好ましくは炭素原子数1〜10の炭化水素基であり、さらに好ましくは炭素原子数1〜6の炭化水素基である。例としてメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの飽和炭化水素基、フェニル基、メチルフェニル基などの芳香族炭化水素基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、スチリル基などの炭素−炭素二重結合を含む炭化水素基などが挙げられる。
炭素原子数1〜20の含酸素官能基化炭化水素基としては、好ましくは炭素原子数1〜10の含酸素官能基化炭化水素基であり、さらに好ましくは炭素原子数1〜6の含酸素官能基化炭化水素基である。例としてメトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル基、3−グリシドキシプロピル基、3−メタクリロイルオキシプロピル基、3−アクリロイルオキシプロピル基などが挙げられる。
炭素原子数1〜20の含窒素官能基化炭化水素基としては、好ましくは炭素原子数1〜10の含窒素官能基化炭化水素基であり、さらに好ましくは炭素原子数1〜6の含窒素官能基化炭化水素基である。例としてアミノメチル基、2−アミノエチル基、3−アミノプロピル基、N−2−アミノメチル−3−アミノプロピル基、N−フェニル−3−アミノプロピル基などが挙げられる。
炭素原子数1〜20の含ハロゲン官能基化炭化水素基としては、好ましくは炭素原子数1〜10の含ハロゲン官能基化炭化水素基であり、さらに好ましくは炭素原子数1〜6の含ハロゲン官能基化炭化水素基である。例としてクロロメチル基、2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基、ブロモメチル基、2−ブロモエチル基、3−ブロモプロピル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などが挙げられる。
ケイ素原子数1〜10のケイ素含有基としては、好ましくは炭素原子数1〜6のケイ素含有基である。例としてジメチルシロキシ基、3−(ジメチルシリル)プロピル基などが挙げられる。
極性基の好ましい例としては、シアノ基、カルボニル基、カルボキシル基などが挙げられる。これらはそれ自体で置換基を構成していても、また飽和炭化水素基やアルケニル基、アリール基、ケイ素骨格置換基中の1置換基としてあっても良い。
(c1)から(c3)の化合物の具体例として、
(c1)では、トリメチルトリビニルシクロトリシロキサン、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン、ペンタメチルペンタビニルシクロペンタシロキサンなどの環状シロキサン化合物が挙げられる。
(c2)では、ポリメチルビニルシロキサン,ポリフェニルビニルシロキサン、メチルビニルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー、メチルビニルシロキサン−フェニルメチルシロキサンコポリマーなどの直鎖シロキサン化合物が挙げられる。
(c3)では、末端ビニル化ポリジメチルシロキサンなどの末端ビニル変性シロキサン化合物が挙げられる。
d成分のヒドロシリル化触媒に特に制限は無いが、ヒドロシリル化反応を収率良く進行させるために白金触媒が好ましい。具体的な白金触媒として、塩化白金酸、白金(0)1,2−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルシロキサン錯体、白金(0)−アセチルアセトナート錯体、白金(0)−デカジエン錯体などを挙げることができる。ヒドロシリル化触媒は単独で用いてもよく、複数を組み合わせて用いることもできる。
触媒の使用量にも特に制限は無いが、透明耐熱樹脂用組成物中のSiH基1molに対して10−1〜10−8molの割合で用いることが好ましく、さらに好ましくは10−3〜10−6molの割合で用いる。
透明耐熱樹脂用組成物において、a成分、b成分及びc成分が均一に相溶していることが、透明性に優れる硬化物が得られ易くなるので好ましい。なかでも、a成分、b成分c成分及びd成分が均一に相溶していることがより好ましい。
a成分、b成分及びc成分の配合割合に特に制限はないが、これら成分の合計重量100質量部中のa成分の含有量は、好ましくは1〜60質量部、さらに好ましくは2〜50質量部、特に好ましくは4〜45質量部である。a成分の含有量が少なすぎると耐熱性が低下する場合があり、一方、含有量が多すぎると、架橋密度が低くなるため耐熱性が低下し、かつ脆くなる場合がある。
b成分のSiH基と、a成分とc成分の炭素−炭素二重結合基の和とのモル比(SiH基/炭素−炭素二重結合基)は1.0〜3.0が好ましく、より好ましくは1.0〜2.5、さらに好ましくは1.0〜2.0、特に好ましくは1.2〜1.7である。モル比が小さいと架橋が充分でないため耐熱性が低く、かつ脆くなる場合がある。また、モル比が大きいと、架橋していないSiH基が増えて架橋密度が低くなるため耐熱性が低下し、かつ脆くなる場合がある。
c成分とa成分の炭素−炭素二重結合の官能基モル比(c成分の炭素−炭素二重結合基/a成分の炭素−炭素二重結合基)は8〜200が好ましく、より好ましくは8〜120、さらに好ましくは8〜30、特に好ましくは8〜20である。モル比をこの範囲とすることで、引張特性評価における最大点伸度が10〜40%、好ましくは10〜30%である硬化物が得られ易くなり、伸張性に優れた透明耐熱樹脂として用いることができる。
また、本発明の透明耐熱樹脂用組成物及び透明耐熱樹脂中には、必要に応じて、透明性、耐溶剤性、耐熱性、寸法安定性、機械強度等の特性を損なわない範囲で、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染顔料等の機能を付与する添加剤を含有させることができる。
本発明の透明耐熱樹脂用組成物は、a成分、b成分、c成分及びd成分を攪拌混合によって均一に相互溶解した後、通常の脱気操作を行うことにより、透明な液体状で得ることができる。また、混合の際、必要なら溶媒を用いることもできる。
その後、上記組成物を適切な型に流し込み、20℃から400℃の範囲で段階的に、或いは連続的に昇温して、0.5〜72時間ヒドロシリル化反応させることにより透明耐熱樹脂を得ることができる。
また、上記組成物は、空気との接触を絶った密閉の状態で、冷暗所で保存すると長期間、硬化性を損なわずに保存可能である。例えば、得られた透明な液体状の透明耐熱樹脂用組成物を、市販のプラスチック製シリンジに充填し、シリンジ先端を密栓して5℃から10℃の冷温状態で保存した後で、同様の手順で硬化させると、組成物調製直後に硬化させた試料と同等の物性を有する硬化物が得られる。
本発明の透明耐熱樹脂用組成物からは、フィルム、シート、板状、円柱状、円筒状などの種々の形の透明耐熱樹脂を得ることができる。また、対応する成形型を用いることでレンズ状、プリズム状など任意の形状で得ることができる。さらに他の材料の上で硬化させることにより、その材料を被覆もしくは封止した状態で硬化物とすることもできる。特に、粘度が比較的低いために、複雑な形状の材料に対しても容易に被覆もしくは封止することができる。
本発明の透明耐熱樹脂は、耐熱性及び透明性に加え、成型加工性に優れるため、封止材料、特に高出力発光素子の封止材料、例えば高出力白色LEDの封止材料としての用途に好適である。
以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例に
より制限されるものでない。
(分析方法)
1)29Si−NMR、及び1H−NMR測定:
JEOL社製JNM・AL400スペクトルメーターを用い、溶媒はCDCl、テトラメチルシランを基準物質として測定した。29Si−NMRではパルス幅5.3μs、サンプリング間隔30sで1750回積算して行なった。29Si−NMRの帰属はRSi(OSi≡)SiをT3,RSi(OSi≡)OHのSiをT2とした.
2)分子量(数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw))及び分子量分布(Mw/Mn)測定:
試料をテトラヒドロフランの0.5wt%溶液とし,島津製作所製高速液体クロマトグラフィーシステムに、昭和電工株式会社製SEC用カラム(KF−402.5HQ、2本)を取り付けたGPC(ゲル濾過クロマトグラフィー)システムを用い、カラム温度40℃、テトラヒドロフランを展開溶媒として流量0.3ml/min、注入量5μlで分析した.ポリスチレンを標準物質として、数平均分子量Mnおよび分散度Mw/Mnを求めた。数平均分子量Mnおよび分散度Mw/Mnの算出は、装置に付属のソフトを用いて行なった。
3)TOF−MS測定:
ブルカー・ダルトニクス製のVarian社製micrOTOF focusを用い、ダイレクトインヒュージョン法により測定した。イオン化法にはESI+を用いた。溶媒はメタノール/アセトニトリル=1/1を使用し、試料測定濃度は約50ppm、試料注入速度は180μL/hとした。本条件において観測されるm/zは、被測定化合物のナトリウム付加体に帰属した。
そして、m/zから、ナトリウム分を差し引いた数値に対して、Si,C,O,Hの同位体の存在比率を考慮し、それぞれのm/zを与えるピークに対して、下式(3)における、Rおよびx、yを帰属し、同一のxとyを用いた一般式で表現されるm/zの信号強度の総和を求めて、その値を当該一般式で表される構造由来の信号強度とした。また、別途測定範囲全体の信号強度の総和を求めた。個々の構造由来の信号強度を、測定範囲全体の信号強度の総和で除して、全体に対する信号強度比を求め、これを当該構造の測定組成中における存在割合であると定義した。
[RSiO1.5[RSiOH]・・・(3)
4)全光線透過率:
JASCO社製V−570スペクトルメーターを用い、JIS K7361−1に準拠して、測定した。
5)耐熱耐久性:
150℃に設定した汎用の大気雰囲気の乾燥機中で、調製した試料に熱負荷をかけた。500時間負荷後の光線透過率を、熱負荷前の光線透過率と比較した。
6)耐光耐久性:
キセノンドランプとアウトドアフィルター(280nmの波長成分をカット)を装着したJASCO社製SOLARBOX1500eを用いて、1000W/m、BST温度120℃の条件下で調製した試料に光を照射した。500時間照射後の光線透過率を、照射前の光線透過率と比較した。
7)屈折率:
ATAGO社製多波長アッペ屈折計DR−M2を用いて測定した。
8)5%重量減少温度(以下Td5と省略することもある):
ブルカーエイエックスエス社製TG−DTA2000SAを用いて行なった。5%重量減少温度は、試料約10mgを用い、空気50ml/minを通じながら、室温から550℃まで20℃/minで昇温した際に初期重量から5%重量減少した温度とした。
9)表面タック性:
硬化物の表面に触れてべとつく感触がある場合を、タック性有り、べとつく感触がない場合をタック性無しとした。
10)硬度:
2mm厚(ショアD評価)または6mm厚(ショアA評価)に硬化させた試料を用い、JIS K7215に準拠して、テクロック製デュロメータGS−702GまたはGS−709Gを用い、テクロック製定圧荷重器GS−710により規定の荷重をかけて硬度を測定した。
11)曲げ強度、曲げ弾性率:
2mm厚に硬化させた試料を25mm×40mmの大きさに切り出し、JIS K7203に準拠して、島津製作所製EZ−TESTを用い、最大点応力および曲げ弾性率を測定した。最大点応力を曲げ強度とした。
(合成例1)
〔メチル/ビニル比=5:5〕
10L容のセパラブルフラスコにメチルトリメトキシシラン163.47g(1.2mol)、ビニルトリメトキシシラン177.91g(1.2mmol)および、テトラヒドロフラン6000mlを加え、攪拌羽を用いて激しく攪拌した。この攪拌を維持しながら1N水酸化ナトリウム水溶液225mlを入れ、オイルバスを用いて63℃で24時間加熱保持した。その後反応液を室温に放冷し、1N塩酸225ml加えた。溶液をろ過後、ろ液が白濁するまで濃縮した。濃縮液を分液漏斗に移し、ジエチルエーテルを600ml、飽和食塩水を200ml加えて分液操作を行った。有機層を飽和食塩水で3回洗浄後、無水硫酸マグネシウムで終夜脱水した。これをろ過後、濃縮し、濃縮液を7000mlのn−ヘキサン中に滴下し、沈殿物を除去した。上澄みを回収し、減圧乾固し、白色固体の生成物(収量135.38g、収率77%)を得た。
生成物の分子量は、Mn=0.80×103、Mw/Mn=1.2であった。
生成物の核磁気共鳴スペクトル(NMR)測定の結果、1H−NMR δ(ppm):0.2(m、15H)、5.9−6.0(m、15H);29Si−NMR δ(ppm):−84−−80(ビニル基置換のT3)、−71−−64(ビニル基置換のT2およびメチル基置換のT3)、−58−−53(メチル基置換のT2)。29Si−NMRの積分比よりT3が91%、T2が9%含まれていることが示された。
生成物1gには、ビニル基として6.76mmol相当が含まれる。
(合成例2)
〔ビニル基のみ〕
2L容のセパラブルフラスコにビニルトリメトキシシラン71.15g(0.48mmol)および、テトラヒドロフラン1200mlを加え、攪拌羽を用いて激しく攪拌した。この攪拌を維持しながら1N水酸化ナトリウム水溶液45mlを入れ、オイルバスを用いて63℃で24時間加熱保持した。その後反応液を室温に放冷し、1N塩酸45ml加えた。溶液をろ過後、ろ液が白濁するまで濃縮した。濃縮液を分液漏斗に移し、ジエチルエーテルを150ml、飽和食塩水を40ml加えて分液操作を行った。有機層を飽和食塩水で3回洗浄後、無水硫酸マグネシウムで終夜脱水した。これをろ過後、濃縮し、濃縮液を2000mlのn−ヘキサン中に滴下し、沈殿物を除去した。上澄みを回収し、減圧乾固し、白色固体の生成物(収量33.25g、収率77%)を得た。
生成物の分子量は、Mn=0.87×103、Mw/Mn=1.3であった。
生成物の核磁気共鳴スペクトル(NMR)測定の結果、1H−NMR δ(ppm):5.9−6.0(m、30H);29Si−NMR δ(ppm):−84−−79(T3)、−71(T2)。
29Si−NMRの積分比よりT3が93%、T2が7%含まれていることが示された。
生成物1gには、ビニル基として12.53mmol相当が含まれる。
(実施例1)
合成例1で調製したカゴ形シルセスキオキサンオリゴマーを0.71g(ビニル基として4.81mmol)、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン3.73g(ビニル基として43.28mmol)、および1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン4.69g(SiH基として77.99mmol)を混合し、20分間超音波攪拌したところ相溶した。1wt%塩化白金酸エタノール溶液を15μl加え真空攪拌により脱泡処理し、無色透明で均一に相溶した硬化性組成物とした。あらかじめ市販離型剤をコーティングしたガラス板二枚にテフロンスペーサー(厚み0.5mm)(テフロン登録商標)をはさんだものを型として、これに硬化性組成物を注入して80℃の恒温槽で90分保持し、その後150℃で120分保持することで硬化性組成物を硬化させた。得られた硬化物はタック性の無い無色透明のシートであった。Td5は521℃であった。屈折率は1.45(D線)であった。
(実施例2)
合成例1で調製したカゴ形シルセスキオキサンオリゴマーを0.71g(ビニル基として4.72mmol)、1,3,5−トリビニル−1,3,5−トリメチルシクロトリシロキサン3.96g(ビニル基として42.51mmol)、および1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン4.62g(SiH基として76.88mmol)を混合し、10分間超音波攪拌したところ相溶した。1wt%塩化白金酸エタノール溶液を15μl加え真空攪拌により脱泡処理で均一に相溶した硬化性組成物とした。この硬化性組成物を実施例1と同様にして作製した型に注入した。次に80℃の恒温槽で90分保持し、その後150℃で120分保持することで硬化性組成物を硬化させた。得られた硬化物はタック性の無い無色透明のシートであった。
(実施例3)
合成例1で調製したカゴ形シルセスキオキサンオリゴマーを0.69g(ビニル基として4.69mmol)、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン1.96g(ビニル基として21.05mmol)、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン1.82g(ビニル基として21.13mmol)、および1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン4.57g(SiH基として75.93mmol)を混合し、10分間超音波攪拌したところ相溶した。1wt%塩化白金酸エタノール溶液を14μl加え真空攪拌により脱泡処理し、無色透明で均一に相溶した硬化性組成物とした。この硬化性組成物を実施例1と同様にして作製した型に注入した。次に80℃の恒温槽で90分保持し、その後150℃で120分保持することで硬化性組成物を硬化させた。得られた硬化物はタック性の無い無色透明のシートであった。
(実施例4)
合成例1で調製したカゴ形シルセスキオキサンオリゴマーを0.70g(ビニル基として4.73mmol)、Gelest社製鎖状ビニルメチルシロキサンホモポリマー(VMS−T11)3.67g(ビニル基として42.54mmol)、および1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン4.60g(SiH基として76.53mmol)を混合し、10分間超音波攪拌したところ相溶した。1wt%塩化白金酸エタノール溶液を15μl加え真空攪拌により脱泡処理し、無色透明で均一に相溶した硬化性組成物とした。この硬化性組成物を実施例1と同様にして作製した型に注入した。次に80℃の恒温槽で90分保持し、その後150℃で120分保持することで硬化性組成物を硬化させた。得られた硬化物はタック性の無い無色透明のシートであった。
(実施例5)
合成例1で調製したカゴ形シルセスキオキサンオリゴマーを0.65g(ビニル基として4.37mmol)、Gelest社製鎖状ビニルメチルシロキサンホモポリマー(VMS−T11)3.39g(ビニル基として39.40mmol)、およびGelest社製メチルヒドロシクロシロキサン(SIM6510.0)4.25g(SiH基として70.71mmol)を混合し、10分間超音波攪拌したところ相溶した。1wt%塩化白金酸エタノール溶液を13μl加え真空攪拌により脱泡処理し、無色透明で均一に相溶した硬化性組成物とした。この硬化性組成物を実施例1と同様にして作製した型に注入した。次に80℃の恒温槽で90分保持し、その後150℃で120分保持することで硬化性組成物を硬化させた。得られた硬化物はタック性の無い無色透明のシートであった。
(実施例6)
合成例1で調製したカゴ形シルセスキオキサンオリゴマーを0.90g(ビニル基として6.06mmol)、Gelest社製環状ビニルメチルシロキサンホモポリマー(VMS−005)4.70g(ビニル基として54.63mmol)、Gelest社製メチルヒドロシクロシロキサン(SIM6510.0)5.90g(SiH基として98.13mmol)を混合し、10分間超音波攪拌したところ相溶した。1wt%塩化白金酸エタノール溶液を19μl加え真空攪拌により脱泡処理し、無色透明で均一に相溶した硬化性組成物とした。この硬化性組成物を実施例1と同様にして作製した型に注入した。次に80℃の恒温槽で90分保持し、その後150℃で120分保持することで硬化性組成物を硬化させた。得られた硬化物はタック性の無い無色透明のシートであった。
(実施例7)
合成例1で調製したカゴ形シルセスキオキサンオリゴマーを1.60g(ビニル基として10.81mmol)、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン2.80g(ビニル基として32.47mmol)、および1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン4.28g(SiH基として71.18mmol)を混合し、10分間超音波攪拌したところ相溶した。1wt%塩化白金酸エタノール溶液を14μl加え真空攪拌により脱泡処理し、無色透明で均一に相溶した硬化性組成物とした。この硬化性組成物を実施例1と同様にして作製した型に注入した。次に80℃の恒温槽で90分保持し、その後150℃で120分保持することで硬化性組成物を硬化させた。得られた硬化物はタック性の無い無色透明のシートであった。
(実施例8)
合成例2で調製したカゴ形シルセスキオキサンオリゴマーを0.38g(ビニル基として4.79mmol)、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン3.71g(ビニル基として43.10mmol)、および1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン4.63g(SiH基として76.97mmol)を混合し、10分間超音波攪拌したところ相溶した。1wt%塩化白金酸エタノール溶液を14μl加え真空攪拌により脱泡処理し、無色透明で均一に相溶した硬化性組成物とした。この硬化性組成物を実施例1と同様にして作製した型に注入した。次に80℃の恒温槽で90分保持し、その後150℃で120分保持することで硬化性組成物を硬化させた。得られた硬化物はタック性の無い無色透明のシートであった。
(比較例1)
市販のビニル基置換カゴ形シルセスキオキサンを0.35g(ビニル基として4.43mmol)、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン3.45g(ビニル基として40.00mmol)、および1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン4.29g(SiH基として71.41mmol)を混合し、15分間超音波攪拌したが、相溶しなかった。
市販のビニル基置換カゴ形シルセスキオキサンの核磁気共鳴スペクトル(NMR)測定の結果、1H−NMR δ(ppm):5.9−6.0(m、24H);29Si−NMR δ(ppm):−80(T3)。
29Si−NMRの積分比よりT2のピークは確認できず、T3が100%であることが示された。
(比較例2)
合成例1と同様に調製したカゴ形シルセスキオキサンオリゴマーを1.54g(ビニル基として10.39mmol)および1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン1.43g(SiH基として23.85mmol)を混合し、10分間超音波攪拌したが相溶せず白濁した。0.2wt%塩化白金酸エタノール溶液を26μl加え真空攪拌により脱泡処理し、白濁状態のまま硬化性組成物とした。この硬化性組成物を実施例1と同様にして作製した型に注入した。次に80℃の恒温槽で90分保持し、その後150℃で120分保持することで硬化性組成物を硬化させた。硬化物は得られたが、白濁しており、また脆くて形状を保持できなかった。
(比較例3)
合成例1と同様に調製したカゴ形シルセスキオキサンオリゴマーを0.91g(ビニル基として6.12mmol)、トリビニルシクロヘキサン2.98g(ビニル基として55.10mmol)、および1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン5.99g(SiH基として99.58mmol)を混合し、10分間超音波攪拌したところ相溶した。1wt%塩化白金酸エタノール溶液を17μl滴加え真空攪拌により脱泡処理し、無色透明で均一に相溶した硬化性組成物とした。この硬化性組成物を実施例1と同様にして作製した型に注入した。次に80℃の恒温槽で90分保持し、その後150℃で120分保持することで硬化性組成物を硬化させた。得られた硬化物はタック性の無い無色透明のシートであった。
(比較例4)
合成例1と同様に調製したカゴ形シルセスキオキサンオリゴマーを1.02g(ビニル基として6.86mmol)、ノルボルナジエン2.84g(ビニル基として61.67mmol)、および1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン5.68g(SiH基として94.43mmol)を混合し、10分間超音波攪拌したところ相溶した。1wt%塩化白金酸エタノール溶液を16μl滴加え真空攪拌により脱泡処理し、無色透明で均一に相溶した硬化性組成物とした。この硬化性組成物を実施例1と同様にして作製した型に注入した。次に70℃の恒温槽で180分保持し、その後150℃で120分保持することで硬化性組成物を硬化させた。得られた硬化物はタック性の無い無色透明のシートであった。Td5は487℃であった。
(比較例5)
合成例1と同様に調製したカゴ形シルセスキオキサンオリゴマーを0.90g(ビニル基として6.09mmol)、日本曹達社製1,2−ブタジエンオリゴマー(NISSO PB B−1000)2.96g(ビニル基として54.70mmol)、および1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン5.05g(SiH基として83.91mmol)を混合し、10分間超音波攪拌したところ相溶した。1wt%塩化白金酸エタノール溶液を15μl加え真空攪拌により脱泡処理し、無色透明で均一に相溶した硬化性組成物とした。この硬化性組成物を実施例1と同様にして作製した型に注入した。次に80℃の恒温槽で90分保持し、その後150℃で120分保持することで硬化性組成物を硬化させた。得られた硬化物はタック性の無い無色透明のシートであった。
(比較例6)
1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン2.51g(ビニル基として62.57mmol)、および1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン6.01g(SiH基として99.91mmol)を混合し、10分間超音波攪拌したところ相溶した。1wt%塩化白金酸エタノール溶液を13μl滴加え真空攪拌により脱泡処理し、無色透明で均一に相溶した硬化性組成物とした。あらかじめ市販離型剤をコーティングしたガラス板二枚にテフロンスペーサー(厚み0.5mm)(テフロンは登録商標)をはさんだものを型として、これに硬化性組成物を注入して80℃の恒温槽で90分保持し、その後150℃で120分保持することで硬化性組成物を硬化させた。得られた硬化物はタック性の有る無色透明のシートであった。
(比較例7)
市販のフォトデバイス用透明封止材である信越化学工業製 SCR−1011を製品の使用方法に記載の標準の硬化方法従って硬化させた。得られた硬化物はタック性の無い無色透明の樹脂であった。屈折率は1.54であった。
(比較例8)
市販のフォトデバイス用透明封止材である信越化学工業製 SCR−1012を製品の使用方法に記載の標準の硬化方法従って硬化させた。得られた硬化物はタック性の無い無色透明の樹脂であった。
(比較例9)
市販のフォトデバイス用透明封止材である信越化学工業製 KER−2500を製品の使用方法に記載の標準の硬化方法従って硬化させた。得られた硬化物はタック性のある無色透明の樹脂であった。
(比較例10)
合成例1で調製したカゴ形シルセスキオキサンオリゴマーを0.41g(ビニル基として2.75mmol)、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン1.08g(SiH基として18.04mmol)を混合し、10分間超音波攪拌したが均一に相溶せず白濁したままであった。
Figure 2009108288
Figure 2009108288
Figure 2009108288
Figure 2009108288

Claims (29)

  1. a)下式(1)で表わされるカゴ形シルセスキオキサン構造体及び/又はその部分開裂構造体を50mol%以上含有するシルセスキオキサン類のオリゴマー混合物(a成分)、
    [RSiO1.5[RSiOH] ・・・(1)
    (式中のRは、炭素原子数1〜6のアルキル基又はアルケニル基であり、同一シルセスキオキサン分子上の複数のRは同一であっても異なっていても良く、さらに平均的に少なくとも二つはアルケニル基である。aは4〜14の整数で、bは1〜3の整数で、a+bは7〜16の整数である。)
    b)同一分子内に少なくとも2個のSiH基を持ち、シロキサン骨格を有する化合物(b成分)、
    c)a成分であるシルセスキオキサン類のオリゴマーを除く同一分子内に少なくとも2個の炭素−炭素二重結合を持ち、シロキサン骨格を有する化合物(c成分)、及び
    d)ヒドロシリル化触媒(d成分)、
    とを含むことを特徴とする透明耐熱樹脂用組成物。
  2. a成分における下式(2)で表わされるカゴ形シルセスキオキサン構造体の含有量が30mol%未満である請求項1に記載の透明耐熱樹脂用組成物。
    [RSiO1.5 ・・・(2)
    (式中のRは、炭素原子数1〜6のアルキル基又はアルケニル基であり、同一シルセスキオキサン分子上の複数のRは同一であっても異なっていても良く、さらに平均的に少なくとも二つはアルケニル基である。cは6〜20の整数である。)
  3. 式(1)又は式(2)のRが、メチル基又はビニル基である請求項1又は2に記載の透明耐熱樹脂用組成物。
  4. b成分が、鎖状のシロキサン骨格を有する化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂用組成物。
  5. b成分が、環状のシロキサン骨格を有する化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂用組成物。
  6. c成分が、鎖状のシロキサン骨格を有する化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂用組成物。
  7. c成分が、環状のシロキサン骨格を有する化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂用組成物。
  8. a成分の分子量分布(Mw/Mn)が1.0〜1.5である請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂用組成物。
  9. b成分のSiH基と、a成分とc成分の炭素−炭素二重結合の和とのモル比(SiH基/炭素−炭素二重結合)が、1.0〜3.0である請求項1〜8のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂用組成物。
  10. c成分とa成分の炭素−炭素二重結合の官能基モル比(c成分の炭素−炭素二重結合/a成分の炭素−炭素二重結合)が、2〜200である請求項1〜9のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂用組成物。
  11. a成分、b成分、c成分、およびd成分が均一に相溶した請求項1〜10のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂用組成物。
  12. a)下式(1)で表わされるカゴ形シルセスキオキサン構造体及び/又はその部分開裂構造体を50mol%以上含有するシルセスキオキサン類のオリゴマー混合物(a成分)、
    [RSiO1.5[RSiOH] ・・・(1)
    (式中のRは、炭素原子数1〜6のアルキル基又はアルケニル基であり、同一シルセスキオキサン分子上の複数のRは同一であっても異なっていても良く、さらに平均的に少なくとも二つはアルケニル基である。aは4〜14の整数で、bは1〜3の整数で、a+bは7〜16の整数である。)
    b)同一分子内に少なくとも2個のSiH基を持ち、シロキサン骨格を有する化合物(b成分)、及び
    c)a成分であるシルセスキオキサン類のオリゴマーを除く同一分子内に少なくとも2個の炭素−炭素二重結合持ち、シロキサン骨格を有する化合物(c成分)、とを含む組成物を、
    d)ヒドロシリル化触媒(d成分)の存在下で、
    結合生成して得られることを特徴とする透明耐熱樹脂。
  13. a成分における下式(2)で表わされるカゴ形シルセスキオキサン構造体の含有量が30mol%未満である請求項12に記載の透明耐熱樹脂。
    [RSiO1.5 ・・・(2)
    (式中のRは、炭素原子数1〜6のアルキル基又はアルケニル基であり、同一シルセスキオキサン分子上の複数のRは同一であっても異なっていても良く、さらに平均的に少なくとも二つはアルケニル基である。cは6〜20の整数である。)
  14. 式(1)又は式(2)のRが、メチル基又はビニル基である請求項12又は13に記載の透明耐熱樹脂。
  15. b成分が、鎖状のシロキサン骨格を有する化合物であることを特徴とする請求項12〜14のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂。
  16. b成分が、環状のシロキサン骨格を有する化合物であることを特徴とする請求項12〜14のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂。
  17. c成分が、鎖状のシロキサン骨格を有する化合物であることを特徴とする請求項12〜16のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂。
  18. c成分が、環状のシロキサン骨格を有する化合物であることを特徴とする請求項12〜16のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂。
  19. a成分の分子量分布(Mw/Mn)が1.0〜1.5である請求項12〜18のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂。
  20. b成分のSiH基と、a成分とc成分の炭素−炭素二重結合の和とのモル比(SiH基/炭素−炭素二重結合)が、1.0〜3.0である請求項12〜19のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂。
  21. c成分とa成分の炭素−炭素二重結合の官能基モル比(c成分の炭素−炭素二重結合/a成分の炭素−炭素二重結合)が、2〜200である請求項12〜20のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂。
  22. a成分、b成分、c成分、およびd成分が均一に相溶した請求項12〜21のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂。
  23. 波長400nm〜800nmの全光線透過率が85%以上100%以下である請求項12〜22のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂。
  24. 5%重量減少温度が400℃以上800℃以下である請求項12〜23のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂。
  25. 大気下150℃での連続熱負荷試験において、500時間の試験経過時に初期の透明性を95%以上保持していることを特徴とする請求項12〜24のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂。
  26. 大気下120℃での連続熱負荷条件下、1000W/mでの連続紫外線含有光照射試験において、500時間の試験経過時に初期の透明性を95%以上保持していることを特徴とする請求項12〜25のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂。
  27. デュロメーター タイプD、またはショアDで規定される硬度が、60以上、90以下であることを特徴とする請求項12〜26のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂。
  28. 光学素子用封止剤、発光素子用封止剤、白色LED用封止剤、又は半導体封止剤に用いられる請求項12〜27のいずれか1項に記載の透明耐熱樹脂。
  29. a)下式(1)で表わされるカゴ形シルセスキオキサン構造体及び/又はその部分開裂構造体を50mol%以上含有するシルセスキオキサン類のオリゴマー混合物(a成分)、
    [RSiO1.5[RSiOH] ・・・(1)
    (式中のRは、炭素原子数1〜6のアルキル基又はアルケニル基であり、同一シルセスキオキサン分子上の複数のRは同一であっても異なっていても良く、さらに平均的に少なくとも二つはアルケニル基である。aは4〜12の整数で、bは1〜3の整数で、a+bは7〜14の整数である。)
    b)同一分子内に少なくとも2個のSiH基を持ち、シロキサン骨格を有する化合物(b成分)、及び
    c)a成分であるシルセスキオキサン類のオリゴマーを除く同一分子内に少なくとも2個の炭素−炭素二重結合を持ち、シロキサン骨格を有する化合物(c成分)、とを含む組成物を、
    d)ヒドロシリル化触媒(d成分)の存在下で、
    20℃から400℃の範囲で段階的に、或いは連続的に昇温することにより硬化物を得ることを特徴とする透明耐熱樹脂の製造方法。
JP2007324313A 2007-10-09 2007-12-17 透明耐熱樹脂用組成物、透明耐熱樹脂、及び透明耐熱樹脂の製造方法 Pending JP2009108288A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007324313A JP2009108288A (ja) 2007-10-09 2007-12-17 透明耐熱樹脂用組成物、透明耐熱樹脂、及び透明耐熱樹脂の製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007263049 2007-10-09
JP2007324313A JP2009108288A (ja) 2007-10-09 2007-12-17 透明耐熱樹脂用組成物、透明耐熱樹脂、及び透明耐熱樹脂の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009108288A true JP2009108288A (ja) 2009-05-21

Family

ID=40777123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007324313A Pending JP2009108288A (ja) 2007-10-09 2007-12-17 透明耐熱樹脂用組成物、透明耐熱樹脂、及び透明耐熱樹脂の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009108288A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011016968A (ja) * 2009-07-10 2011-01-27 Kaneka Corp 多面体構造ポリシロキサン変性体、その製造方法および該変性体を含む組成物
JP2011068753A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Kaneka Corp 多面体構造ポリシロキサン系変性体及び組成物
WO2014052937A1 (en) * 2012-09-28 2014-04-03 Osram Sylvania Inc. Polycyclic polysiloxane composition and led containing same
JP2015155521A (ja) * 2014-01-14 2015-08-27 東ソー株式会社 環状シロキサン組成物、その製造方法、及びその用途
CN110746783A (zh) * 2019-10-25 2020-02-04 湖南国芯半导体科技有限公司 一种耐高温加成型有机硅凝胶及其制备方法
JP2020070432A (ja) * 2018-10-30 2020-05-07 ダウ・東レ株式会社 硬化性シリコーン組成物およびその用途

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011016968A (ja) * 2009-07-10 2011-01-27 Kaneka Corp 多面体構造ポリシロキサン変性体、その製造方法および該変性体を含む組成物
JP2011068753A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Kaneka Corp 多面体構造ポリシロキサン系変性体及び組成物
WO2014052937A1 (en) * 2012-09-28 2014-04-03 Osram Sylvania Inc. Polycyclic polysiloxane composition and led containing same
US20150267052A1 (en) * 2012-09-28 2015-09-24 Osram Sylvania Inc. Polycyclic polysiloxane composition and led containing same
JP2015155521A (ja) * 2014-01-14 2015-08-27 東ソー株式会社 環状シロキサン組成物、その製造方法、及びその用途
JP2020070432A (ja) * 2018-10-30 2020-05-07 ダウ・東レ株式会社 硬化性シリコーン組成物およびその用途
JP7485496B2 (ja) 2018-10-30 2024-05-16 ダウ・東レ株式会社 硬化性シリコーン組成物およびその用途
CN110746783A (zh) * 2019-10-25 2020-02-04 湖南国芯半导体科技有限公司 一种耐高温加成型有机硅凝胶及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4801320B2 (ja) 付加反応硬化型オルガノポリシロキサン樹脂組成物
CN101165099B (zh) 热稳定的芳基聚硅氧烷组合物
JP5025438B2 (ja) アリール(チオ)エーテルアリールポリシロキサン組成物およびその製造方法および使用方法
JP5492000B2 (ja) 光学用透明シロキサン樹脂組成物
KR20090077955A (ko) 경화성 폴리오르가노실록산 조성물
WO2007046399A1 (ja) 熱硬化性樹脂組成物及び光半導体封止材
JP2009079163A (ja) 硬化性組成物、シルセスキオキサン硬化物、及びシルセスキオキサン硬化物の製造法
KR20110004373A (ko) 경화성 오가노폴리실록산 조성물 및 이의 경화물
WO2007119627A1 (ja) 硬化性組成物、シルセスキオキサン硬化物、及びこれらの製造方法
JP2005162859A (ja) 付加反応硬化型オルガノポリシロキサン樹脂組成物および光学部材
JP5643009B2 (ja) オルガノポリシロキサン系組成物を用いた光学デバイス
JP2009108288A (ja) 透明耐熱樹脂用組成物、透明耐熱樹脂、及び透明耐熱樹脂の製造方法
JP4267404B2 (ja) 光学材料用硬化性組成物
JP4874891B2 (ja) レンズの製造方法及びレンズ
KR101474283B1 (ko) 수소 올리고실록산 수지 및 이의 제조 방법
JP5053714B2 (ja) 付加型硬化性シリコーン組成物
JP6467125B2 (ja) 硬化性樹脂組成物、該組成物を硬化させてなる硬化物
JP6022885B2 (ja) 表面修飾複合金属酸化物を含有する樹脂組成物
WO2015194159A1 (ja) オルガノポリシロキサンおよびその製造方法
US20190203088A1 (en) Adhesion-Imparting Agent and Curable Resin Composition
JP2007045971A (ja) 封止材用組成物及び光学デバイス
JP5715828B2 (ja) オルガノポリシロキサン系組成物および硬化物
JP5996858B2 (ja) オルガノポリシロキサン系組成物を用いたイメージセンサー
TW202212481A (zh) 紫外線硬化型有機改質聚矽氧組成物及硬化物
JP5889399B2 (ja) 改善されたバリア性を有するシリコーン樹脂