JP2009109270A - モータ制御装置およびモータ制御回路 - Google Patents

モータ制御装置およびモータ制御回路 Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりも正確にロータの回転速度を検出することができるモータ制御装置およびモータ制御回路を提供することを課題とする。
【解決手段】ロータ12とFGマグネット123とが一体に回転することによって、FGコイル31でFG信号が発生する。FG信号は、同相ノイズ信号が混入した状態で差動増幅器32に入力される。このとき、入力端子321側の入力インピーダンスと、入力端子322側の入力インピーダンスとが整合しているため、入力端子321における同相ノイズ信号と、入力端子322における同相ノイズ信号とのレベル差はほとんど生じない。したがって、差動増幅器32において、入力されたFG信号は差動増幅されるとともに、同相ノイズ信号は相殺されて除去される。したがって、ヒステリシスコンパレータ33は、同相ノイズ信号の影響を受けることなく、差動増幅されたFG信号を2値化してパルス信号を生成することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、周波数発電コイルおよび周波数発電マグネットを用いてブラシレスモータの回転速度を検出するモータ制御装置およびモータ制御回路に関する。
従来から、ブラシレスモータの回転制御において、安定した回転速度でロータを回転させるために、ロータの回転速度を検出し、検出結果をフィードバックする手法が用いられている。ロータの回転速度は、たとえば、回路基板上に形成された周波数発電コイル(以下、「FGコイル」という)で発生する周波数発電信号(以下、「FG信号」という)を用いて検出することができる。
FG信号は、ロータに設けられた周波数発電マグネット(以下、「FGマグネット」という)がロータの回転に伴って移動することによって発生する。すなわち、FG信号は、FGマグネットで発生する磁界がFGコイルを通過することによって生じる起電力に基づいた交流信号であり、ロータの回転速度に応じた振幅、周波数を有する。ブラシレスモータの制御装置は、ロータの回転に伴って発生するFG信号を2値化したパルス信号を生成し、パルス信号の周波数に基づいてロータの回転速度を検出する。
図6に、FG信号からパルス信号を生成するモータ制御回路の従来例を示す。図6に示すモータ制御回路において、FGコイル31で発生するFG信号が、ローパスフィルタ90に差動入力される。ローパスフィルタ90は、FG信号に混入するノイズ信号のうち高周波のノイズ信号を除去するとともに、FG信号を差動増幅する。ヒステリシスコンパレータ33は、ローパスフィルタ90から出力された出力信号を2値化してパルス信号を生成する。なお、図6に示すような、ローパスフィルタを用いてFG信号からパルス信号を生成するモータ制御回路が、たとえば特許文献1に開示されている。
特開平08−009670号公報
FGコイル31で発生したFG信号に混入するノイズ信号は、コイルに流れる電流のオン/オフを切り替える時に発生するスイッチングノイズなどであり、ローパスフィルタ90に同相ノイズ信号として入力される。ローパスフィルタ90は、FG信号に混入する同相ノイズ信号のうち、ゼロクロス周波数以上の高周波の同相ノイズ信号を除去する。
ここで、図6に示す従来のモータ制御回路の動作について、図7を用いて説明する。図7は、従来のモータ制御回路における信号の波形を示す図である。
まず、ローパスフィルタ90の入力端子901および入力端子902に、FG信号41およびFG信号42がそれぞれ入力される。FG信号41およびFG信号42は、逆位相であるが振幅は同じである(図7(a))。また、ローパスフィルタ90には、同相ノイズ信号が混入した状態でFG信号41およびFG信号42が入力される。このとき、入力端子901における同相ノイズ信号(図7(b))と、入力端子902における同相ノイズ信号(図7(c))とは、同位相であるがレベルが異なる。たとえば、入力端子901および入力端子902における同相ノイズ信号の最大振幅をそれぞれVn3およびVn4とすると、Vn3>Vn4となる。
これは、オペアンプ91の反転入力端子と出力端子との間にRC並列回路92が接続されており、ローパルフィルタ90の回路構成が、FGコイル31側から見ると非対称になっているためである。すなわち、ローパスフィルタ90の入力端子901側の入力インピーダンスと、入力端子902側の入力インピーダンスとが整合していないため、入力端子901における同相ノイズ信号と、入力端子902における同相ノイズ信号とのレベル差が発生する。
次に、ローパスフィルタ90は、FG信号41とFG信号42とのレベル差を増幅する。また、ゼロクロス周波数以上の高周波の同相ノイズ信号は、RC並列回路92を介して負帰還されることで除去される。一方、ゼロクロス周波数以下の低周波の同相ノイズ信号は差動増幅される。具体的には、出力端子903における同相ノイズ信号の最大振幅をVn5とすると、Vn5の値は、Vn5=GL(Vn3’−Vn4’)で表わされる。ここで、GLは、ローパスフィルタのゲインを示す。また、Vn3’およびVn4’は、入力端子901および入力端子902における同相ノイズ信号のゼロクロス周波数以下の成分の最大振幅をそれぞれ示す。
このように、ローパスフィルタ90に入力された低周波の同相ノイズ信号は、差動増幅されて出力される(図7(d))。つまり、ローパスフィルタ90から出力される出力信号46は、差動増幅された低周波の同相ノイズ信号が混入することによって、図7(e)に示すように波形が歪んだ状態となる。ヒステリシスコンパレータ33は、波形が歪んだ出力信号46に基づいて、図7(f)に示すようなパルス信号47を生成する。図7(f)に示すように、出力信号46には低周波の同相ノイズ信号が混入しているため、パルス信号47には、期間Taにおいてタイミングシフトが発生し、期間Tbにおいてグリッジノイズが発生する。なお、図7(f)において、一点鎖線で示すパルス信号48は、同相ノイズ信号の影響を受けないFG信号から得られたパルス信号を示す。
図6に示すモータ制御回路では、ローパスフィルタ90の同相信号除去比(CMRR)を大きくさせることが難しく、ゼロクロス周波数以下の低周波の同相ノイズ信号を効率よく除去することが困難であった。また、ヒステリシスコンパレータ33は、同相ノイズ信号が混入して波形が歪んだFG信号からパルス信号を生成する。したがって、従来のモータ制御回路では、ロータの回転速度を正確に検出することが難しいという問題があった。
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、従来よりも正確にロータの回転速度を検出することができるモータ制御装置およびモータ制御回路を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、モータを駆動制御するモータ制御装置であって、前記モータの回転軸を中心に回転し、前記回転軸を中心とした円周に沿ってN極とS極とが交互に着磁された周波数発電マグネットと、前記周波数発電マグネットに対向して配置され、前記周波数発電マグネットの回転に伴い変化する磁束密度に応じた周波数発電信号を発生させる周波数発電コイルと、前記周波数発電信号を差動入力するための第1の入力端子と第2の入力端子とを含み、前記第1の入力端子における入力インピーダンスと前記第2の入力端子における入力インピーダンスとが整合し、差動入力された前記周波数発電信号を差動増幅した増幅信号を出力する増幅手段と、前記増幅信号に基づいてパルス信号を生成するパルス信号生成手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のモータ制御装置において、前記増幅手段は、前記増幅信号を差動出力し、前記パルス信号生成手段は、差動出力された前記増幅信号の一方の信号と前記増幅信号の他方の信号とを比較して、前記パルス信号を生成することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のモータ制御装置において、前記パルス信号生成手段は、ヒステリシスコンパレータであることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のモータ制御装置において、前記増幅手段において、前記第1の入力端子および前記第2の入力端子には、前記増幅手段の動作点を制御するためのバイアス電圧がそれぞれ入力されることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、モータを駆動制御するモータ制御回路であって、前記モータの回転軸を中心に回転するロータと一体に回転し、前記回転軸を中心とした円周に沿ってN極とS極とが交互に着磁された周波数発電マグネットに対向して配置され、前記周波数発電マグネットの回転に伴い変化する磁束密度に応じた周波数発電信号を発生させる周波数発電コイルと、前記周波数発電信号を差動入力するための第1の入力端子と第2の入力端子とを含み、前記第1の入力端子における入力インピーダンスと前記第2の入力端子における入力インピーダンスとが整合し、差動入力された前記周波数発電信号を差動増幅した増幅信号を出力する増幅手段と、前記増幅信号に基づいてパルス信号を生成するパルス信号生成手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、増幅手段において、第1の入力端子における入力インピーダンスと第2の入力端子における入力インピーダンスとが整合している。したがって、第1の入力端子における同相ノイズ信号と第2の入力端子における同相ノイズ信号とのレベル差がほとんど生じない。このため、周波数発電信号が差動増幅される際に、周波数発電信号に混入する同相ノイズ信号は、相殺されて除去される。パルス信号生成手段は、同相ノイズ信号の影響を受けることなく、増幅信号からパルス信号を生成できる。これにより、本発明に係るモータ制御回路およびモータ制御装置は、ロータの回転速度を正確に検出することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態に係るモータ制御回路が搭載されるブラシレスモータの側面断面図である。図1に示すブラシレスモータ10は、シャフト11と、ロータ12と、ハウジング13と、ステータコア14と、コイル15と、取付板17と、回路基板18とを備えている。
なお、ブラシレスモータ10は、搭載機器によって取り付け状態が異なり、様々な向きに配置される。したがって、ブラシレスモータ10には、絶対的な上下方向は存在しない。しかし、以下の説明において、便宜的に、図1の図面上の上下方向がブラシレスモータ10の上下方向であるとして説明する。
シャフト11は、回転軸J1と同軸に配置される。ロータ12は、シャフト11に固定され、回転軸J1を中心にシャフト11と一体に回転する。また、ロータ12は、ロータホルダ121と、ロータマグネット122と、FGマグネット123とを有する。
ロータホルダ121は、回転軸J1を中心にした円盤状の蓋部121aと、蓋部121aの周縁から下側に形成された円筒部121bとを有する。ロータマグネット122は、コイル15に対して径方向に対向した状態で、円筒部121bの内周面に固定される。FGマグネット123は、ロータマグネット122の下端面(回路基板18に対向する面)が着磁されることによって形成される。つまり、FGマグネット123とロータマグネット122とは、図1に示すように一体的に形成される。
ハウジング13は、円筒部13aと、円筒部13aの下側から径方向に円環状に延びるフランジ部13bとを備える。円筒部13aは、円筒部13aの上部および下部にそれぞれ設けられた複数のボールベアリング16、16を介して、シャフト11を回転自在に支持している。また、フランジ部13bと回路基板18とがビス止めされることによって、ハウジング13が固定される。
ステータコア14は、ハウジング13の外周側に位置し、ビス止めによってハウジング13に固定される。ステータコア14は、回転軸J1を中心として環状に構成されたコアバック部14aと、コアバック部14aから回転軸J1を中心に放射状に延びる複数のティース部14bとを有する。コイル15は、各ティース部14bに形成される。
取付板17は、ブラシレスモータ10を搭載機器に固定するための基板である。回路基板18には、コイル15に電流を供給するためのコイル用配線(図示省略)、ロータマグネット122の磁極の位置を検出するためのホール素子(図示省略)、およびFGコイル31(図2参照)などが形成される。回路基板18は、ビス止め等によって取付板17に固定される。取付板17および回路基板18は、回転軸J1に垂直に配置される。
上述した構成を有するブラシレスモータ10において、制御部(図示省略)がロータマグネット122の磁極の位置に応じた電流を所定のコイル15に供給することによって、ロータ12が回転する。このようにして、ブラシレスモータ10は、回転駆動力を得る。
<FGコイルとFGマグネットとの位置関係>
次に、FGコイル31とFGマグネット123との位置関係について、図2を用いて説明する。図2は、FGコイル31とFGマグネット123の着磁面との位置関係を示す模式図である。なお、図2において、FGマグネット123以外のロータ12を構成する構成要素の表示を省略している。また、図2に示す回路基板18において、FGコイル31を除くコイル用配線などの表示を省略している。
FGコイル31は、回路基板18上に形成されるプリント配線であり、回転軸J1を中心に環状に形成されている。また、FGコイル31は、矩形が連続した形状となっている。FGコイル31の両端は、差動増幅器32(図3参照)に接続される。また、FGマグネット123は、回転軸J1を中心にした環状の形状であり、N極とS極とが周方向に交互に着磁されている。図2に示すように、FGマグネット123は、FGコイル31に対向した状態で配置される。したがって、FGコイル31とFGマグネット123とは、半径がほぼ同じとなる。
FGマグネット123が回転することにより、FGコイル31における磁束密度が変化し、FGコイル31に交流信号であるFG信号が発生する。FG信号の振幅および周波数は、ロータ12の回転速度によって変化する。つまり、ロータ12の回転速度が高いほど、FG信号の振幅および周波数が大きくなり、ロータ12の回転速度が低いほど、FG信号の振幅および周波数が小さくなる。
<モータ制御回路の構成>
次に、本実施の形態に係るモータ制御回路の構成について、図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態に係るモータ制御回路の回路図である。図3に示すモータ制御回路30は、ロータ12の回転速度に応じた周波数のパルス信号を出力する回路である。モータ制御回路30は、FGコイル31と、差動増幅器32と、ヒステリシスコンパレータ33と、バイアス電圧入力端子34とを備える。モータ制御回路30は、ブラシレスモータ10のコイル15に供給する電流量などを制御する制御部(図示省略)に組み込まれる。なお、差動増幅器32およびヒステリシスコンパレータ33は、回路基板18上に設けられてもよい。
図3に示すように、差動増幅器32の入力端子321および入力端子322には、FGコイル31の両端がそれぞれ接続される。また、入力端子321および入力端子322には、抵抗35および36をそれぞれ介してバイアス電圧入力端子34が接続される。ヒステリシスコンパレータ33の反転入力端子には、差動増幅器32の出力端子324が接続され、非反転入力端子には、出力端子323が接続される。
差動増幅器32は、差動入力、差動出力型の差動増幅器である。差動増幅器32は、FGコイル31で発生したFG信号を差動増幅して増幅信号を差動出力するとともに、FG信号に混入する同相ノイズ信号を除去する。
図4は、差動増幅器32の構成の一例を示す回路図である。入力端子321はトランジスタ325のベースに接続され、入力端子322はトランジスタ326のベースに接続される。トランジスタ325のコレクタは、出力端子323に接続されるとともに、抵抗320を介して電源端子328に接続される。トランジスタ326のコレクタは、出力端子324に接続されるとともに、抵抗320を介して電源端子328に接続される。トランジスタ325のエミッタおよびトランジスタ326のエミッタは、定電流源327を介して接地端子329に接続される。
図4に示すように、差動増幅器32は、入力端子321側の回路構成と入力端子322側の回路構成とが対称になっている。つまり、差動増幅器32の入力端子321側の入力インピーダンスと、入力端子322側の入力インピーダンスとが整合している。したがって、入力端子321および入力端子322にそれぞれ入力される同相ノイズ信号のレベルは、ほぼ同じとなるため、同相ノイズ信号は、差動増幅器32において相殺されて除去される。
したがって、差動増幅器32のCMRRは、図6に示すローパスフィルタ90のCMRRより大きくなる。なお、同相ノイズ信号としては、ブラシレスモータ10が搭載される搭載機器から発生するシステムノイズ、あるいはコイルに供給する電流のオン/オフを切り替える際に発生するスイッチングノイズなどが考えられる。
ヒステリシスコンパレータ33には、差動増幅器32により増幅された増幅信号が差動入力される。ヒステリシスコンパレータ33は、反転入力端子に入力される信号電圧と、非反転入力端子に入力される信号電圧とを比較することによって、差動増幅器32により増幅された増幅信号を2値化してパルス信号を出力する。バイアス電圧入力端子34からは、差動増幅器32の動作点を決めるためのバイアス電圧が差動増幅器32に供給される。
<モータ制御回路の動作>
次に、図3に示すモータ制御回路30の動作について、図5を用いて説明する。図5は、モータ制御回路30における信号の波形を示す図である。
まず、FGコイル31で発生したFG信号が、差動増幅器32の入力端子321および入力端子322にそれぞれ入力される。図5(a)に、FGコイル31の両端から出力されるFG信号の波形の一例を示す。図5(a)に示すように、FGコイル31の両端から出力されるFG信号41およびFG信号42は、逆位相であり、振幅は同じである。なお、図5(a)は、バイアス電圧入力端子34から入力されるバイアス電圧を基準電圧(0V)とした状態を示している。
また、FGコイル31の両端から差動増幅器32の入力端子321および入力端子322までの区間において、FG信号41およびFG信号42に同相ノイズ信号が混入する。このとき、入力端子321における同相ノイズ信号のレベル(図5(b))と、入力端子322における同相ノイズ信号のレベル(図5(c))とは、ほぼ等しい。これは、入力端子321側における差動増幅器32の入力インピーダンスと、入力端子322側における差動増幅器32の入力インピーダンスとが整合しているためである。なお、実際には、差動増幅器32を構成するトランジスタなど回路素子のパラメータのばらつき、あるいは信号線に存在する寄生容量、寄生インダクタンスなどによって、入力端子321および入力端子322における同相ノイズ信号のレベルは、若干変化する。上述の信号線は、FGコイル31と差動増幅器32とを接続する導線などのことを指す。
次に、差動増幅器32は、FG信号41とFG信号42とのレベル差を増幅して出力する。このとき、入力端子321および入力端子322に入力される同相ノイズ信号のレベル差がほとんどないために、同相ノイズ信号は周波数に関係なく相殺されて除去される。なお、差動増幅器32に入力される同相ノイズ信号のレベルに差があっても、その差はわずかである。入力端子321および入力端子322に入力される同相ノイズ信号が差動増幅されたとしても、差動増幅器32から出力される同相ノイズ信号のレベルは、図5(d)に示すように非常に小さくなる。つまり、差動増幅器32から出力される同相ノイズ信号(図5(d))のレベルは、差動増幅器32から出力される増幅信号43(図5(e))のレベルと比べると、無視できるほど小さい。
したがって、図5(e)に示すように、差動増幅器32から出力される増幅信号43には、同相ノイズ信号の混入に伴う波形の歪みがほとんど生じない。このため、ヒステリシスコンパレータ33は、同相ノイズ信号の影響を受けることなく、増幅信号43を2値化し、図5(f)に示すようなパルス信号44を出力する。これにより、モータ制御回路30は、ロータ12の回転速度を正確に検出することができる。
なお、図5において、FG信号43(図5(e))と、パルス信号44(図5(f))との対応関係を説明するために、FG信号43の位相とパルス信号44の位相とを一致させている。実際には、ヒステリシスコンパレータ33がパルス信号44を生成するため、増幅信号43とパルス信号44とは、周期は同じになるが、位相がある程度ずれた状態になる。
以上説明したように、本実施の形態に係るモータ制御回路30は、FGコイル31から見た回路構成が対称な差動増幅器32を用いることによって、差動入力端子間の同相ノイズ信号のレベル差を抑制する。したがって、FG信号が差動増幅される際に、FG信号に混入する同相ノイズ信号を除去し、FG信号を選択的に増幅することができる。これにより、ヒステリシスコンパレータ33は、ロータ12の回転速度に応じた正確なパルス信号を生成することができる。
なお、モータ制御回路30には、差動増幅器32を構成する素子のパラメータのばらつきなどが存在するため、各入力端子における入力インピーダンスは完全には一致しない。しかし、モータ制御回路30は、差動増幅器32を用いて同相ノイズ信号のレベルを無視できる程度にまで抑圧するため、FG信号からパルス信号を生成する際に同相ノイズ信号の影響を抑えることが可能となる。
また、FG信号の振幅は、ロータ12の回転速度と比例関係にある。すなわち、ロータ12の回転速度が小さい場合、FGマグネット123の移動に伴う単位時間当たりの磁束密度の変化量も小さくなるため起電力が低下する。したがって、ロータ12の回転速度が低下するとFG信号の振幅が小さくなる。また、FGマグネット123における磁極の配置間隔が狭まると、FG信号の振幅が小さくなる。このように、ロータ12の回転速度などによっては、FG信号のレベルが同相ノイズ信号のレベルよりも小さくなることもあり得る。このような場合であっても、本実施の形態に係るモータ制御回路30は、同相ノイズ信号を相殺させて除去することによって、FG信号を選択的に増幅することができる。
なお、本実施の形態において、差動出力型の差動増幅器32を用いた場合を例として説明したが、これに限られない。たとえば、シングルエンド出力型の差動増幅器を用いてもよい。この場合、ヒステリシスコンパレータ33の非反転入力端子または反転入力端子にバイアス電圧を入力する必要があり、回路構成が複雑となる。また、差動増幅器の基準電圧(動作点)と、バイアス電圧とが一致しない場合、パルス信号の誤差の原因となるおそれがあるため、差動出力型の差動増幅器を使用する方が望ましい。
また、本実施の形態において、差動増幅器32の構成を、図4に示す回路図を例にして説明したが、これに限られない。すなわち、差動増幅器の二つの入力端子における入力インピーダンスが整合されていればよい。
また、本実施の形態において、ヒステリシスコンパレータを用いるものとして説明したが、他のコンパレータを用いてもよい。
また、本実施の形態において、バイアス電圧入力端子34が差動増幅器32の外部に設けられている例を説明したが、これに限られない。たとえば、バイアス電圧入力端子34は、差動増幅器32の内部に組み込まれていてもよい。
また、本実施の形態において、FGマグネット123がロータマグネット123の下端面に着磁されることで形成される例を説明したが、これに限られない。たとえば、ロータマグネット122とFGマグネット123とがそれぞれ別の部品であってもよい。
本発明の一実施の形態に係るモータ制御回路を備えるブラシレスモータの側面断面図である。 FGコイルとFGマグネットの着磁面との位置関係を示す模式図である。 本発明の一実施の形態に係るモータ制御回路の回路図である。 差動増幅器の構成の一例を示す図である。 本発明の一実施の形態に係るモータ制御回路における信号の波形を示す図である。 ローパスフィルタを用いた従来のモータ制御回路の一例を示す図である。 ローパスフィルタを用いた従来のモータ制御回路における信号の波形を示す図である。
符号の説明
10 ブラシレスモータ
12 ロータ
18 回路基板
31 FGコイル
32 差動増幅器
33 ヒステリシスコンパレータ
34 バイアス電圧入力端子
123 FGマグネット

Claims (5)

  1. モータを駆動制御するモータ制御装置であって、
    前記モータの回転軸を中心に回転し、前記回転軸を中心とした円周に沿ってN極とS極とが交互に着磁された周波数発電マグネットと、
    前記周波数発電マグネットに対向して配置され、前記周波数発電マグネットの回転に伴い変化する磁束密度に応じた周波数発電信号を発生させる周波数発電コイルと、
    前記周波数発電信号を差動入力するための第1の入力端子と第2の入力端子とを含み、前記第1の入力端子における入力インピーダンスと前記第2の入力端子における入力インピーダンスとが整合し、差動入力された前記周波数発電信号を差動増幅した増幅信号を出力する増幅手段と、
    前記増幅信号に基づいてパルス信号を生成するパルス信号生成手段と、
    を備えることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 請求項1に記載のモータ制御装置において、
    前記増幅手段は、前記増幅信号を差動出力し、
    前記パルス信号生成手段は、差動出力された前記増幅信号の一方の信号と前記増幅信号の他方の信号とを比較して、前記パルス信号を生成することを特徴とするモータ制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のモータ制御装置において、
    前記パルス信号生成手段は、ヒステリシスコンパレータであることを特徴とするモータ制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のモータ制御装置において、
    前記増幅手段において、前記第1の入力端子および前記第2の入力端子には、前記増幅手段の動作点を制御するためのバイアス電圧がそれぞれ入力されることを特徴とするモータ制御装置。
  5. モータを駆動制御するモータ制御回路であって、
    前記モータの回転軸を中心に回転し、前記回転軸を中心とした円周に沿ってN極とS極とが交互に着磁された周波数発電マグネットに対向して配置され、前記周波数発電マグネットの回転に伴い変化する磁束密度に応じた周波数発電信号を発生させる周波数発電コイルと、
    前記周波数発電信号を差動入力するための第1の入力端子と第2の入力端子とを含み、前記第1の入力端子における入力インピーダンスと前記第2の入力端子における入力インピーダンスとが整合し、差動入力された前記周波数発電信号を差動増幅した増幅信号を出力する増幅手段と、
    前記増幅信号に基づいてパルス信号を生成するパルス信号生成手段と、
    を備えることを特徴とするモータ制御回路。
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