JP2009108973A - 動力伝達装置 - Google Patents

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Isao Hirota
功 広田
Atsushi Tamura
篤史 田村
Kazuyoshi Tsuboi
一義 坪井
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Abstract

【課題】重量の低減及び組付け性を向上することができる動力伝達装置を提供する。
【解決手段】ケーシング3と、駆動力が入力する入力軸5と、入力軸5と連結する第1の出力軸7と、第1の出力軸7上に相対回転可能に配置された第2の出力軸9と、第1の出力軸7と第2の出力軸9とを断続する複数のアウタプレート11と複数のインナプレート13とからなる摩擦クラッチ15と、摩擦クラッチ15の締結力を制御する制御機構17と、第2の出力軸9と平行に配置され伝動機構19を介して第2の出力軸9から駆動力が伝達される第3の出力軸とを備えた動力伝達装置1において、インナプレート13を第1の出力軸7に対して軸方向に相対移動可能に、且つ一体回転可能に直接係合した。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両に用いられる動力伝達装置に関する。
特許文献1に入力軸に連結されたクラッチケージと、出力軸に連結されたスリーブと、クラッチケージとスリーブとの間に配置された摩擦クラッチとを備えた駆動系統を接続する装置が記載されている。この装置では、摩擦クラッチを接続することによってクラッチケージとスリーブとを接続し、入力軸側から第二出力軸側へ駆動力を伝達している。
特表平4−506646号公報
ところで、上記の装置では、摩擦クラッチがクラッチケージとスリーブに対して係合されており、摩擦クラッチの内板(インナプレート)が係合されたスリーブは入力軸上に支持されている。
しかしながら、摩擦クラッチがスリーブを介して入力軸上に配置されているので、スリーブ自体及びスリーブの位置決めに関する部材の部品点数が増大すると共に、構造が複雑化していた。このため、重量の増大及び組付け性が悪化していた。
そこで、この発明は、重量の低減及び組付け性を向上することができる動力伝達装置の提供を目的としている。
請求項1の発明は、ケーシングと、駆動力が入力する入力軸と、該入力軸と連結する第1の出力軸と、該第1の出力軸上に相対回転可能に配置された第2の出力軸と、前記第1の出力軸と前記第2の出力軸とを断続する複数のアウタプレートと複数のインナプレートとからなる摩擦クラッチと、該摩擦クラッチの締結力を制御する制御機構と、前記第2の出力軸と平行に配置され伝動機構を介して前記第2の出力軸から駆動力が伝達される第3の出力軸とを備えた動力伝達装置であって、前記インナプレートは、前記第1の出力軸に対して軸方向に相対移動可能に、且つ一体回転可能に直接係合していることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の動力伝達装置であって、前記第1の出力軸は、軸心部に形成され軸端部に開放された軸方向孔と、該軸方向孔に連通すると共に前記インナプレートの内周部に対向して形成された径方向孔とを備えていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の動力伝達装置であって、前記アウタプレートは、前記第2の出力軸に対して軸方向に相対移動可能に、且つ一体回転可能に直接係合していることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の動力伝達装置であって、前記ケーシングは、前記入力軸を第1のベアリングを介して支持する第1のケーシングと、前記第1の出力軸を第2のベアリングを介して支持する第2のケーシングとからなり、前記入力軸を前記第1のケーシングに組付けた後、前記第1の出力軸、前記第2の出力軸、前記摩擦クラッチ及び前記制御機構が組付けられ、前記第1の出力軸に対して前記第2のケーシングが組付けられることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4記載の動力伝達装置であって、前記制御機構は、押圧部材と、該押圧部材に押圧力を付与するカム機構と、該カム機構を作動させる作動源とからなり、前記カム機構で生じたスラスト力は前記摩擦クラッチと前記第2の出力軸と前記入力軸と前記第1のベアリングとを介して前記第1のケーシングに入力され、前記カム機構で生じたスラスト反力は前記第2のケーシングに入力されることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項4記載の動力伝達装置であって、前記制御機構は、押圧部材と、該押圧部材に押圧力を付与するカム機構と、該カム機構を作動させる作動源とからなり、前記カム機構で生じたスラスト力とスラスト反力は前記第1の出力軸の前記摩擦クラッチが配置された部分の軸方向両側に設けられた一対の係止部に入力されることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の動力伝達装置であって、前記作動源は電動モータであり、該電動モータは前記第1の出力軸と平行な軸上に配置され減速ギヤ機構を介して前記カム機構と連結されると共に、前記電動モータは前記第1の出力軸と前記第2の出力軸の径方向にオーバーラップして配置され前記ケーシングの外壁面に固定されていることを特徴とする。
請求項1の動力伝達装置は、インナプレートが第1の出力軸に対して軸方向に相対移動可能に、且つ一体回転可能に直接係合しているので、インナプレートを支持させる部材を用いる必要がなく、部品点数を削減でき、構造を簡素化することができる。
従って、重量の低減及び組付け性を向上することができる。
請求項2の動力伝達装置は、第1の出力軸が軸心部に形成され軸端部に開放された軸方向孔と、軸方向孔に連通すると共にインナプレートの内周部に対向して形成された径方向孔とを備えているので、第1の出力軸に形成された孔を介してインナプレートに直接潤滑オイルを供給することができる。
請求項3の動力伝達装置は、アウタプレートが第2の出力軸に対して軸方向に相対移動可能に、且つ一体回転可能に直接係合しているので、アウタプレートを支持させる部材を用いる必要がなく、部品点数を削減でき、構造を簡素化することができる。このため、さらに重量の低減及び組付け性を向上することができる。
請求項4の動力伝達装置は、入力軸を第1のケーシングに組付けた後、第1の出力軸、第2の出力軸、摩擦クラッチ及び制御機構が組付けられ、第1の出力軸に対して第2のケーシングが組付けられるので、動力伝達装置の組付け性を向上することができる。
請求項5の動力伝達装置は、カム機構で生じたスラスト力が摩擦クラッチと第2の出力軸と入力軸と第1のベアリングとを介して第1のケーシングに入力され、カム機構で生じたスラスト反力が第2のケーシングに入力されるので、ケーシングを介してスラスト力とスラスト反力とを相殺することができる。
また、各部材でスラスト力又はスラスト反力を受けるので、単一部材に対する付加が軽減されると共に、付加を受ける受け部材を用いる必要がないので、装置の簡素化とコンパクト化を図ることができる。
請求項6の動力伝達装置は、カム機構で生じたスラスト力とスラスト反力が第1の出力軸の摩擦クラッチが配置された部分の軸方向両側に設けられた一対の係止部に入力されるので、第1の出力軸でスラスト力とスラスト反力とを相殺することができる。
また、入力軸や第2の出力軸、ベアリングにスラスト力が付加されないので、スラスト力に対応する位置決め部や強度形状を考慮することがない。
請求項7の動力伝達装置は、電動モータが第1の出力軸と平行な軸上に配置され減速ギヤ機構を介してカム機構と連結されると共に、電動モータが第1の出力軸と第2の出力軸の径方向にオーバーラップして配置されケーシングの外壁面に固定されているので、コンパクトなレイアウトが可能になると共に、電動モータの冷却性を向上することができる。
まず、図1を用いて各実施形態の動力伝達装置が適用される車両の動力系について説明する。なお、ここでは第1実施形態の動力伝達装置1を用いるが、他の実施形態の動力伝達装置が適用される車両の動力系についても同様である。
図1に示すように、車両の動力系は、駆動源としてのエンジン201及び変速機構としてのトランスミッション203と、動力伝達装置1と、前輪側プロペラシャフト205(前輪側の動力伝達系)と、フロントデフ207(前輪側の動力伝達系)と、前車軸209,211と、前輪側断続機構としてのハブクラッチ213と、前輪215,217と、後輪側プロペラシャフト219(後輪側の動力伝達系)と、リヤデフ221(後輪側の動力伝達系)と、後車軸223,225と、後輪側断続機構としてのハブクラッチ227と、後輪229,231などから構成されている。
エンジン201の駆動力はトランスミッション203から入力軸5及び第1の出力軸7を介して動力伝達装置1に伝達され、直接後輪側の動力伝達系に伝達される。この後輪側の動力伝達系に伝達される駆動力は、第1の出力軸7に連結された後輪側プロペラシャフト219を介してリヤデフ221に伝達され、後車軸223,225からハブクラッチ227を介して後輪229,231に伝達される。
また、動力伝達装置1に伝達された駆動力は、動力伝達装置1の摩擦クラッチ15を接続することによって前輪側の動力伝達系に伝達される。この前輪側の動力伝達系に伝達される駆動力は、第1の出力軸7から摩擦クラッチ15に伝達され、第2の出力軸9とチェーン71(伝動機構)を介して第3の出力軸21に伝達される。この第3の出力軸21に伝達された駆動力は、第3の出力軸21に連結された前輪側プロペラシャフト205を介してフロントデフ207に伝達され、前車軸209,211からハブクラッチ213を介して前輪215,217に伝達される。
このように車両の動力系は、摩擦クラッチ15の断続によって後輪駆動の2輪駆動状態と前後輪駆動の4輪駆動状態とを切り替えている。以下、各実施形態の動力伝達装置について説明する。
(第1実施形態)
図2を用いて第1実施形態について説明する。
本実施形態の動力伝達装置1は、ケーシング3と、駆動力が入力する入力軸5と、入力軸5と連結する第1の出力軸7と、第1の出力軸7上に相対回転可能に配置された第2の出力軸9と、第1の出力軸7と第2の出力軸9とを断続する複数のアウタプレート11と複数のインナプレート13とからなる摩擦クラッチ15と、摩擦クラッチ15の締結力を制御する制御機構17と、第2の出力軸9と平行に配置され伝動機構19を介して第2の出力軸9から駆動力が伝達される第3の出力軸21とを備えている。そして、インナプレート13は、第1の出力軸7に対して軸方向に相対移動可能に、且つ一体回転可能に直接係合している。
また、第1の出力軸7は、軸心部に形成され軸端部に開放された軸方向孔23と、軸方向孔23に連通すると共にインナプレート13の内周部に対向して形成された径方向孔25とを備えている。
さらに、アウタプレート11は、第2の出力軸9に対して軸方向に相対移動可能に、且つ一体回転可能に直接係合している。
また、ケーシング3は、入力軸5を第1のベアリング27を介して支持する第1のケーシング29と、第1の出力軸7を第2のベアリング31を介して支持する第2のケーシング33とからなり、入力軸5を第1のケーシング29に組付けた後、第1の出力軸7、第2の出力軸9、摩擦クラッチ15及び制御機構17が組付けられ、第1の出力軸7に対して第2のケーシング33が組付けられる。
さらに、制御機構17は、押圧部材35と、押圧部材35に押圧力を付与するカム機構37と、カム機構37を作動させる電動モータ39(作動源)とからなり、カム機構37で生じたスラスト力は摩擦クラッチ15と第2の出力軸9と入力軸5と第1のベアリング27とを介して第1のケーシング29に入力され、カム機構37で生じたスラスト反力は第2のケーシング33に入力される。
また、電動モータ39は第1の出力軸7と平行な軸上に配置され減速ギヤ機構41を介してカム機構37と連結されると共に、電動モータ39は第1の出力軸7と第2の出力軸9の径方向にオーバーラップして配置されケーシング3の外壁面に固定されている。
図2に示すように、ケーシング3は、第1のケーシング29と、第2のケーシング33とで構成され、トランスミッション203のトランスミッションケース233(図1)に取り付けられる。このケーシング3には、駆動力が入力する入力軸5が収容されている。
入力軸5は、中空形状に形成され、第1のベアリング27を介して第1のケーシング29に支持されている。また、入力軸5の外周側には、オイルポンプ43が第1のベアリング27と隣接配置され、オイルポンプ43が配置された部分には、孔部45が設けられている。また、入力軸5と第1のケーシング29との間にはケーシング3内部と外部とを区画するシール部材47が配置され、入力軸5の内部にはケーシング3内部と外部とを区画する蓋状のシール部材49が配置されている。この入力軸5の連結部51には、第1の出力軸7が入力軸5と一体回転可能に連結されている。
第1の出力軸7は、第2のベアリング31を介して第2のケーシング33に支持されている。また、第1の出力軸7は、軸方向孔23と、径方向孔53,55,25,57とを備えている。軸方向孔23は、軸心部に形成され軸端部に開放されている。径方向孔53,55,25,57は、軸方向孔23に連通すると共に、それぞれニードルベアリング59,61、インナプレート13の内周部、スラストベアリング63に対向して形成されている。この第1の出力軸7上には、第1の出力軸7と相対回転可能に第2の出力軸9が配置されている。
第2の出力軸9は、スプロケット部65と、ハウジング部67とを備えている。スプロケット部65の内周側は、ニードルベアリング59,61を介して第1の出力軸7上に支持されている。また、スプロケット部65の外周側には、第3の出力軸21(図1)に設けられたスプロケット部69(図1)に連結されるチェーン71が設けられている。また、スプロケット部65の軸方向端部と入力軸5の軸方向端部との間には、スラストベアリング73が配置されている。ハウジング部67は、スプロケット部65と一体形成されている。このハウジング部67の内周側には、摩擦クラッチ15が配置されている。
摩擦クラッチ15は、複数のアウタプレート11と、複数のインナプレート13とで構成されている。複数のアウタプレート11は、第2の出力軸9のハウジング部67に対して軸方向に相対移動可能に、且つ一体回転可能に直接係合している。複数のインナプレート13は、第1の出力軸7に対して軸方向に相対移動可能に、且つ一体回転可能に直接係合している。この摩擦クラッチ15は、制御機構17によって締結力が制御されている。
制御機構17は、押圧部材35と、カム機構37と、電動モータ39とで構成されている。押圧部材35は、第1の出力軸7上に軸方向移動可能に支持されている。また、押圧部材35と摩擦クラッチ15との間には、押圧部材35を摩擦クラッチ15の接続解除方向に付勢するリターンスプリング75が配置されている。この押圧部材35は、カム機構37でスラスト力が発生することによって摩擦クラッチ15側に移動され、摩擦クラッチ15を接続させる。
カム機構37は、インプットディスク77と、アウトプットディスク79と、カム81とで構成されている。インプットディスク77は、第1の出力軸7の外周側に軸方向移動可能で回転可能に配置され、減速ギヤ機構41のリラクションギヤ83の小径ギヤ部85と噛み合いっている。また、インプットディスク77と押圧部材35との間には、スラスト力を受けるスラストベアリング63が配置されている。アウトプットディスク79は、第1の出力軸7の外周側で軸方向端部を第2のケーシング33に当接して配置されている。
カム81は、インプットディスク77とアウトプットディスク79との間に配置され、ボールケージ87に支持されている。このカム81は、インプットディスク77の回転によってインプットディスク77とアウトプットディスク79に相対回転が生じたときに押圧部材35を介して摩擦クラッチ15に押圧力を付与する。このカム機構37によって生じるスラスト力とスラスト反力は、スラスト力が摩擦クラッチ15と第2の出力軸9と入力軸5と第1のベアリング27とを介して第1のケーシング29に入力され、スラスト反力が第2のケーシング33に入力される。このようなカム機構37は、減速ギヤ機構41を介して電動モータ39によって作動される。
減速ギヤ機構41は、リラクションギヤ83に設けられた小径ギヤ部85と、大径ギヤ部89とで構成されている。小径ギヤ部85は、インプットディスク77と噛み合っている。大径ギヤ部89は、電動モータ39の出力軸91と噛み合いってる。この減速ギヤ機構41は、電動モータ39からの駆動力を減速させてインプットディスク77に伝達している。
電動モータ39は、第1の出力軸7と平行な軸上に配置されると共に、第1の出力軸7と第2の出力軸9の径方向にオーバーラップして配置されている。また、電動モータ39は、ケーシング3の外壁面に固定され、出力軸91がケーシング3の内部に挿入されている。この出力軸91と減速ギヤ機構41の大径ギヤ部89とが噛み合うことにより、電動モータ39とカム機構37とが連結される。この電動モータ39を作動させることにより、減速ギヤ機構41で減速され、インプットディスク77が回転される。このインプットディスク77の回転により、カム機構37でスラスト力が発生され、押圧部材35を介して摩擦クラッチ15を接続させる。この摩擦クラッチ15が接続されると、第2の出力軸9からの駆動力が任意のトルク伝達比で伝動機構19を介して第3の出力軸21から前輪側の動力伝達系に伝達される。
伝動機構19は、第2の出力軸9のスプロケット部65と、チェーン71と、第3の出力軸21のスプロケット部69とで構成されている。この伝動機構19は、入力軸5に伝達された駆動力を分岐して前輪側の動力伝達系に伝達している。
第3の出力軸21は、第2の出力軸9と平行に配置され、ケーシング3に支持されている。また、第3の出力軸21には、一端側にスプロケット部69が設けられていると共に、他端側が前輪側プロペラシャフト205(図1)と連結されており、第2の出力軸9からの駆動力を前輪側の動力伝達系に伝達している。
このような動力伝達装置1のケーシング3の内部には、各摺動部を潤滑・冷却するオイルが封入されている。このオイルは、オイルポンプ43によって第1の出力軸7の軸方向孔23に導入され、軸方向孔23から径方向孔53,55,25,57へ放出され、ニードルベアリング59,61、摩擦クラッチ15、スラストベアリング63などの各摺動部を潤滑・冷却した後、再びオイルポンプ43によって第1の出力軸7の内部に導入される。このようにオイルが循環することによって各摺動部が潤滑・冷却される。
次に、動力伝達装置1の組付けについて説明する。まず、第1のケーシング29に対してシール部材47、入力軸5、オイルポンプ43及び第1のベアリング27を組付ける。このとき、第1のケーシング29の外壁面に電動モータ39を取り付けておく。次に、入力軸5に対して第1の出力軸7、第2の出力軸9、摩擦クラッチ15及び制御機構17を組付ける。次に、電動モータ39の出力軸91とインプットディスク77に対してリラクションギヤ83を噛み合わせてピン93で固定する。最後に、第1の出力軸7に対して第2のベアリング31と第2のケーシング33を組付けて動力伝達装置1の組付けが完了する。
このような動力伝達装置1では、インナプレート13が第1の出力軸7に対して軸方向に相対移動可能に、且つ一体回転可能に直接係合しているので、インナプレート13を支持させる部材を用いる必要がなく、部品点数を削減でき、構造を簡素化することができる。
従って、重量の低減及び組付け性を向上することができる。
また、第1の出力軸7が軸心部に形成され軸端部に開放された軸方向孔23と、軸方向孔23に連通すると共にインナプレート13の内周部に対向して形成された径方向孔25とを備えているので、第1の出力軸7に形成された孔を介してインナプレート13に直接潤滑オイルを供給することができる。
さらに、アウタプレート11が第2の出力軸9に対して軸方向に相対移動可能に、且つ一体回転可能に直接係合しているので、アウタプレート11を支持させる部材を用いる必要がなく、部品点数を削減でき、構造を簡素化することができる。このため、さらに重量の低減及び組付け性を向上することができる。
また、入力軸5を第1のケーシング29に組付けた後、第1の出力軸7、第2の出力軸9、摩擦クラッチ15及び制御機構17が組付けられ、第1の出力軸7に対して第2のケーシング33が組付けられるので、動力伝達装置1の組付け性を向上することができる。
さらに、カム機構37で生じたスラスト力が摩擦クラッチ15と第2の出力軸9と入力軸5と第1のベアリング27とを介して第1のケーシング29に入力され、カム機構37で生じたスラスト反力が第2のケーシング33に入力されるので、ケーシング3を介してスラスト力とスラスト反力とを相殺することができる。
また、各部材でスラスト力又はスラスト反力を受けるので、単一部材に対する付加が軽減されると共に、付加を受ける受け部材を用いる必要がないので、装置の簡素化とコンパクト化を図ることができる。
さらに、電動モータ39が第1の出力軸7と平行な軸上に配置され減速ギヤ機構41を介してカム機構37と連結されると共に、電動モータ39が第1の出力軸7と第2の出力軸9の径方向にオーバーラップして配置されケーシング3の外壁面に固定されているので、コンパクトなレイアウトが可能になると共に、電動モータ39の冷却性を向上することができる。
(第2実施形態)
図3を用いて第2実施形態について説明する。
本実施形態の動力伝達装置101は、カム機構37で生じたスラスト力とスラスト反力は第1の出力軸7の摩擦クラッチ15が配置された部分の軸方向両側に設けられた一対の係止部103,105に入力される。なお、第1実形態と同一の構成には、同一の記号を記して説明を省略するが、第1実形態と同一の構成であるので、得られる効果は同一である。
図3に示すように、第1の出力軸7には、一対の係止部103,105としてのスナップリングが固定されている。係止部103は、摩擦クラッチ15の端部に当接されている。係止部105は、カム機構37のアウトプットディスク79と当接されたディスク107と当接されている。なお、アウトプットディスク79とディスク107との間には、カム機構37で生じたスラスト反力を受けるスラストベアリング109が配置されている。また、第1の出力軸7のスラストベアリング109が配置された部分には、軸方向孔23と連通された径方向孔111が形成されている。この一対の係止部103,105は、カム機構37で生じたスラスト力が係止部103を介して第1の出力軸7に入力され、カム機構37で生じたスラスト反力が係止部105を介して第1の出力軸7に入力される。この第1の出力軸7に入力されたスラスト力とスラスト反力とは、第1の出力軸7上で軸方向の相反する方向に作用するため、第1の出力軸7で相殺される。なお、カム機構37で生じたスラスト力とスラスト反力とが第1の出力軸7で相殺されるため、第2の出力軸9のスプロケット部65の軸方向端部と入力軸5の軸方向端部との間に設けられたスラストベアリング73を不要とすることができる。また、一対の係止部103,105は、第1の出力軸7と一体形成してもよいし、第1の出力軸7と別体で形成して第1の出力軸7に固定してもよい。
このような動力伝達装置101では、カム機構37で生じたスラスト力とスラスト反力が第1の出力軸7の摩擦クラッチ15が配置された部分の軸方向両側に設けられた一対の係止部103,105に入力されるので、第1の出力軸7でスラスト力とスラスト反力とを相殺することができる。
また、入力軸5や第2の出力軸9、第1のベアリング27にスラスト力が付加されないので、スラスト力に対応する位置決め部や強度形状を考慮することがない。
なお、一対の回転部材間に配置される摩擦クラッチにおいて、摩擦クラッチのインプレートが回転部材とインナプレートとの間に配置された部材に支持されている構成であれば、本発明の構成を適用することができる。
また、電動モータに限らず、摩擦クラッチを断続操作できるものであればどのようなアクチュエータを用いてもよい。
さらに、車両の動力系については前輪側に駆動源が配置され、主として後輪側を駆動する系としたが、これに限らず、後輪側に駆動源を配置し、主として前輪側を駆動する系についても、本発明の動力伝達装置を適用することができる。
車両の動力系を示す概略図である。 第1実施形態の動力伝達装置の断面図である。 第2実施形態の動力伝達装置の断面図である。
符号の説明
1,101…動力伝達装置
3…ケーシング
5…入力軸
7…第1の出力軸
9…第2の出力軸
11…アウタプレート
13…インナプレート
15…摩擦クラッチ
17…制御機構
19…伝動機構
21…第3の出力軸
23…軸方向孔
25…径方向孔
27…第1のベアリング
29…第1のケーシング
31…第2のベアリング
33…第2のケーシング
35…押圧部材
37…カム機構
39…電動モータ
41…減速ギヤ機構
103,105…係止部

Claims (7)

  1. ケーシングと、駆動力が入力する入力軸と、該入力軸と連結する第1の出力軸と、該第1の出力軸上に相対回転可能に配置された第2の出力軸と、前記第1の出力軸と前記第2の出力軸とを断続する複数のアウタプレートと複数のインナプレートとからなる摩擦クラッチと、該摩擦クラッチの締結力を制御する制御機構と、前記第2の出力軸と平行に配置され伝動機構を介して前記第2の出力軸から駆動力が伝達される第3の出力軸とを備えた動力伝達装置であって、
    前記インナプレートは、前記第1の出力軸に対して軸方向に相対移動可能に、且つ一体回転可能に直接係合していることを特徴とする動力伝達装置。
  2. 請求項1記載の動力伝達装置であって、
    前記第1の出力軸は、軸心部に形成され軸端部に開放された軸方向孔と、該軸方向孔に連通すると共に前記インナプレートの内周部に対向して形成された径方向孔とを備えていることを特徴とする動力伝達装置。
  3. 請求項1又は2記載の動力伝達装置であって、
    前記アウタプレートは、前記第2の出力軸に対して軸方向に相対移動可能に、且つ一体回転可能に直接係合していることを特徴とする動力伝達装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の動力伝達装置であって、
    前記ケーシングは、前記入力軸を第1のベアリングを介して支持する第1のケーシングと、前記第1の出力軸を第2のベアリングを介して支持する第2のケーシングとからなり、前記入力軸を前記第1のケーシングに組付けた後、前記第1の出力軸、前記第2の出力軸、前記摩擦クラッチ及び前記制御機構が組付けられ、前記第1の出力軸に対して前記第2のケーシングが組付けられることを特徴とする動力伝達装置。
  5. 請求項4記載の動力伝達装置であって、
    前記制御機構は、押圧部材と、該押圧部材に押圧力を付与するカム機構と、該カム機構を作動させる作動源とからなり、前記カム機構で生じたスラスト力は前記摩擦クラッチと前記第2の出力軸と前記入力軸と前記第1のベアリングとを介して前記第1のケーシングに入力され、前記カム機構で生じたスラスト反力は前記第2のケーシングに入力されることを特徴とする動力伝達装置。
  6. 請求項4記載の動力伝達装置であって、
    前記制御機構は、押圧部材と、該押圧部材に押圧力を付与するカム機構と、該カム機構を作動させる作動源とからなり、前記カム機構で生じたスラスト力とスラスト反力は前記第1の出力軸の前記摩擦クラッチが配置された部分の軸方向両側に設けられた一対の係止部に入力されることを特徴とする動力伝達装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の動力伝達装置であって、
    前記作動源は電動モータであり、該電動モータは前記第1の出力軸と平行な軸上に配置され減速ギヤ機構を介して前記カム機構と連結されると共に、前記電動モータは前記第1の出力軸と前記第2の出力軸の径方向にオーバーラップして配置され前記ケーシングの外壁面に固定されていることを特徴とする動力伝達装置。
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