JP2009108575A - 入退室管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】セキュリティの維持を図りつつ建造物の正規利用者の便宜を図る。
【解決手段】監視領域である各部屋A〜Dに、部屋全体を撮影するカメラ4と正規利用者が携帯するRFIFカード内蔵のRFタグ発信の信号を受信するアンテナ4とを設置する。通常利用可能な部屋A〜Cの扉3a〜3c及び施設1の扉3eは、常時開状態である。各部屋A〜Cにおいてカメラ4a〜4cで撮影した人の数と検出したRFタグの数とが不一致の場合、また人数が一致してもRFタグ発信の利用者IDから、入室者が入室した部屋の利用を許可されていない者であると認識した場合、入退室管理システムは、当該部屋に不正利用者が入室したと判断して、該当する部屋の扉3を施錠する。
【選択図】図1

Description

本発明は、入退室管理システム、特にRF(Radio Frequency)タグを利用した建造物利用の監視に関する。
現在、非接触カードを利用した入退室管理システムが多く用いられている。この入退室管理システムにおいては、従業員等施設の正規利用者個々に非接触カードを携帯させる。そして、各利用者が各部屋の入口に配設されたカードリーダーに携帯する非接触カードを近づけて読み取らせると、入退室管理システムは、その非接触カードから個人情報を読み取り、その読み取った個人情報を、当該部屋への入室が許可された個人リストと比較照合する。そして、非接触カードの携帯者が、入室が許可された利用者であると確認できれば、その部屋の電気錠を解錠する。
しかしながら、部屋の扉を常時施錠してセキュリティを維持しておくような従来の入退室管理システムでは、正規の利用者は、入室しようとする度に非接触カードを読み取らせ、必要によりノブを回すなどの扉を開ける操作を行ってはじめて入室できるようになるので面倒である。そこで、部屋の扉を常時解錠しておき、入室しようとする者を検知したときに非接触カードを検知し、正規利用者か否かを判別し、そして、その者が不正者であると認識した場合に扉を施錠して入室を阻止するようにすることが考えられる。しかし、正規利用者と同時に不正者が入室するような場合には、不正者の侵入を確実に阻止できるとは限らない。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、セキュリティの維持を図りつつ建造物の正規利用者の便宜を図る入退室管理システムを提供することにある。
以上のような目的を達成するために、本発明に係る入退室管理システムは、建造物の各正規利用者により携帯される無線タグと、建造物内における監視領域内それぞれに存する前記無線タグを検出する無線タグ検出手段と、各監視領域に存する利用者の人数を検出する人数検出手段と、建造物内の監視領域の出入口毎に設置された扉の施錠/解錠制御を行う鍵制御手段と、前記無線タグ検出手段による前記無線タグの検出数と前記人数検出手段による人数とが不一致であった場合、開状態であった全ての監視領域の扉のうち少なくとも当該監視領域の扉の施錠指示を前記鍵制御手段へ送信する監視制御手段とを有するものである。
また、建造物の各正規利用者の個人識別情報を記憶する個人識別情報記憶手段と、前記無線タグ検出手段により検出された前記無線タグそれぞれに記録された個人識別情報を読み取る個人情報読取手段とを有し、前記監視制御手段は、前記個人情報読取手段により読み取られた個人識別情報が前記個人識別情報記憶手段に登録されていなかった場合に、当該個人識別情報を記録した前記無線タグが検出された監視領域の扉の施錠指示を前記鍵制御手段へ送信するものである。
また、前記個人識別情報記憶手段には、正規利用者毎に利用可とする監視領域が設定されており、前記監視制御手段は、前記個人情報読取手段により読み取られた個人識別情報の中に、利用可と設定された正規利用者以外の個人識別情報が含まれていた場合には、当該個人識別情報を記録した前記無線タグが検出された監視領域の扉の施錠指示を前記鍵制御手段へ送信するものである。
また、前記個人識別情報記憶手段には、正規利用者毎に各監視領域の利用可とする時間帯が設定されており、前記監視制御手段は、前記無線タグ検出手段による前記無線タグの検出時点において、前記個人情報読取手段により読み取られた個人識別情報の中に、利用可と設定された正規利用者以外の個人識別情報が含まれていた場合には、当該個人識別情報を記録した前記無線タグが検出された監視領域の扉の施錠指示を前記鍵制御手段へ送信するものである。
また、前記人数検出手段は、監視領域毎に、当該監視領域全体を撮影可能な位置に設置された撮影手段と、前記撮影手段による撮影画像を解析することにより当該監視領域内に存する人数を特定する手段とを有するものである。
また、建造物に不正者侵入を監視員に通報する通報手段を有し、前記監視制御手段は、前記無線タグの検出数と前記人数検出手段による人数とが不一致であった場合、前記通報手段への通報指示を送信するものである。
また、前記監視制御手段は、前記無線タグの検出数と前記人数検出手段による人数とが不一致であった場合、当該監視領域の状況を収集し、ログ情報記憶手段に蓄積する情報収集手段を有するものである。
また、監視領域毎に、当該監視領域全体を撮影可能な位置に設置された撮影手段を有し、前記監視制御手段は、前記鍵制御手段への当該監視領域の扉の施錠指示と共に、前記撮影手段に録画指示を送信し、前記情報収集手段は、前記無線タグの検出数と前記人数検出手段による人数とが不一致であった場合、前記ログ情報記憶手段に記録するものである。
また、前記情報収集手段は、該当する監視領域の扉が施錠されたときの日時情報及び当該監視領域に対応した前記個人情報読取手段により読み取られた個人識別情報を前記ログ情報記憶手段に記録するものである。
本発明によれば、セキュリティの維持を図りつつ、正規利用者に非接触カードを読み取らせる行為など入室する際に面倒な行為や操作を行わせずに建造物内を自由に行動させることができる。
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係る入退室管理システムの一実施の形態が適用される施設1の概略平面図である。建造物の一形態である施設1には、通路2を通って出入りできる複数の部屋A〜Dがある。各部屋A〜D及び施設1の各出入口にはそれぞれ電気錠付きの扉3a,3b,3c,3d,3eがそれぞれ取り付けられている。部屋Dには機密資料が格納されていることから、扉3dは常時施錠されているが、その他の扉3〜6は常時解錠されている。
各部屋A〜Dには、部屋全体を撮影できるように、かつ通路2など他の監視領域を撮影しないように設置されたITV(Industrial TeleVision)カメラ(以下、単に「カメラ」)4a,4b,4c,4dが設置される。また、当該部屋A〜Dにいる施設1の正規利用者が個々に携帯するRFID(Radio Frequency IDentification)カード内蔵のRFタグから発信される信号を検知するアンテナ5a,5b,5c,5dが設置される。各アンテナ5a,5b,5c,5dは、通路2など他の監視領域に存するRFタグを検知しない指向性のある機器を使用する。通路2にも同様に、通路2全体を撮影できるカメラ4eと通路2にいる正規利用者携帯のRFIDカードからの発信信号を検知するアンテナ5eが設置される。換言すると、カメラ4の撮影領域及びアンテナ5の検知領域に相当する各部屋A〜D及び通路2が、各カメラ4a〜4e及び各アンテナ5a〜5eにおける監視領域となる。なお、カメラ4a〜4eを総称するときは「カメラ4」のように記載する、他の構成要素においても同様とする。部屋Dの出入口には、入室者及び退室者を認識するための指紋リーダー6,7が設置されている。
図2は、本実施の形態における入退室管理システムのハードウェア構成図である。入退室管理システムは、入退室管理システムの中核を成すコンピュータ10と、監視装置11とをネットワーク12で接続して構成される。コンピュータ10は、従前から存在する汎用的なハードウェア構成に本実施の形態の実施に必要な装置が接続されたコントローラ13を加えて構成される。すなわち、コンピュータ10は、コントローラ13、CPU14、ROM15、RAM16、ハードディスクドライブ(HDD)17を接続したHDDコントローラ18、入力手段として設けられたマウス19とキーボード20、及び表示装置として設けられたディスプレイ21をそれぞれ接続する入出力コントローラ22、通信手段として設けられたネットワークコントローラ23をバス24に接続して構成される。
コントローラ13には、バス24に接続されたタグリーダーインタフェース(IF)25、カメラインタフェース(IF)26、電気錠インタフェース(IF)27、指紋リーダーインタフェース(IF)28及び出力インタフェース(IF)29が含まれている。
タグリーダーインタフェース(IF)25には、アンテナ5をそれぞれ接続した受信器30が接続される。カメラインタフェース(IF)26には、カメラ4が接続される。電気錠インタフェース(IF)27には、扉3に内蔵された電気錠31が接続される。指紋リーダーインタフェース(IF)28には、指紋リーダー6,7が接続される。そして、出力インタフェース(IF)29には、アラーム、ブザー等の通報装置32が接続される。
監視装置11は、コンピュータ10を用いて施設1の監視全体の管理を行うコンピュータである。
図3は、本実施の形態における入退室管理システムのブロック構成図である。入退室管理システムは、RFタグ検出部41、人数検出部42、利用者ID認識部43、監視制御部44、通報部45、電気錠制御部46、記録部47、利用者情報記憶部48及びログ情報記憶部49を有している。RFタグ検出部41は、各部屋A〜Dに存するRFタグを検出する。人数検出部42は、各部屋A〜Dに存する利用者の人数を検出する。人数検出部42に含まれる撮影部50は、カメラ4により実現され、監視領域である通路2または部屋全体を撮影する。また、画像解析部51は、撮影画像を解析することによって通路2または各部屋A〜Dに存する人の画像を抽出する。利用者ID認識部43は、RFタグ検出部41により検出された信号を解析することによってRFタグからの発信信号に含まれている利用者IDを認識する。監視制御部44は、施設1の監視等コンピュータ10で実施する各種機能を発揮する各構成要素の全体制御を行う。通報部45は、監視制御部44からの指示に応じて通報を行う。電気錠制御部46は、監視制御部44からの指示に応じて電気錠31の施錠/解錠を行う。記録部47は、監視制御部44からの指示に応じて施設1内の状況を収集する。記録部47に含まれる撮影部52は、カメラ4により実現され、監視領域である通路2または部屋全体を撮影する。ログ情報生成部53は、撮影日時、撮影画像等からログ情報を生成してログ情報記憶部49に記録する。
なお、その他にも読み取った指紋により利用者を識別する手段や通常の入退室管理を行う手段等、本発明の説明に必要でない構成要素は図から省略した。
図4は、利用者情報記憶部48に記憶されている利用者情報のデータ構成例を示した図である。利用者情報には、施設1の正規利用者に割り当てられた個人識別情報(利用者ID)に対応させて、各監視領域の利用可能な時間帯を示す時間帯コード、当該利用者が携帯するRFIDカードを識別情報(カード番号)及び指紋認証の際の照合に利用される指紋データが設定される。これらの情報は、本システム利用開始前に予め生成しておく。図5は時間帯コードの例を示した図であり、システム管理者等はこの時間帯コードを参照して利用者情報に設定する。なお、いずれかの部屋A〜Dを利用できる者は、通路2を利用できるので、通路2に関しては、利用者情報にあえて設定しなくても利用可能な者を把握できる。よって、図4に例示したように利用者情報に設定しないことにしたが、矛盾が発生しないように設定するようにしてもよい。また、指紋データに、データそのものを格納する必要はなく、指紋データの格納先情報等指紋による照合に用いるデータの格納先情報であってもよい。
図4に示した例によると、利用者ID“user001”の利用者は、いずれの部屋も常時利用可能である。利用者ID“user002”の利用者は、部屋Aは常時利用が可能であり、部屋B,Cは9時から17時までが利用可能であり、部屋Dの利用が常時利用不可に設定されている。なお、利用者情報に設定する利用可能な時間帯の設定内容は、これに限定されることはなく、例えば、平日/休日、曜日毎、午前/午後、1日のうち複数の時間帯等様々な方法で設定可能である。
コンピュータ10における各構成要素41〜47は、コンピュータ10及びコンピュータ10に接続された各種機器と、コンピュータ10に搭載されたCPU14で動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、各記憶部48,49は、HDD17またはRAM16で実現できる。各構成要素が協調動作するハードウェアを具体的に説明すると、RFタグ検出部41はアンテナ4、受信器30及びタグリーダーインタフェース25と、人数検出部42はカメラ4及びカメラインタフェース26、通報部45は通報装置32、電気錠制御部46は電気錠31及び電気錠インタフェース27、記録部47はカメラ4及びカメラインタフェース26、をそれぞれ用いて所定の機能を実現する。
また、本実施の形態で用いるプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROMやDVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。通信手段や記録媒体から提供されたプログラムはコンピュータにインストールされ、コンピュータ10のCPU14がインストールプログラムを順次実行することで各種処理が実現される。
次に、本実施の形態における監視制御について図6に示したフローチャートを用いて説明するが、まず、施設1の通常利用が可能なときは次のように動作する。
すなわち、監視制御部44は、電気錠制御部46に指示をすることで施設1の扉3を常時開の状態にする。但し、前述したように、部屋Dのみは常時閉の状態にしている。従って、施設1は、部屋D以外は誰でも入退室が可能な状態であり、正規利用者は、入退室する際、扉3を解錠するために携帯しているRFIDカードを図示していないカードリーダーに読み取らせる必要がない。
また、監視領域それぞれに設けられたアンテナ4からの受信信号が当該各アンテナ4に接続された受信器30及びタグリーダーインタフェース25を介して入力されてくると、RFタグ検出部41は、受信信号を解析することによって監視領域内に存するRFタグの検出を常時行う(ステップ110)。
また、カメラ4は、所定の監視領域内を常時撮影しており、各カメラ4による撮影画像がカメラインタフェース26を介して入力されてくると、人数検出部42における画像解析部51は、所定の画像処理を行うことで、撮影画像に映し出された人画像を抽出する。人数検出部42は、人画像を数えることで各監視領域内に存する人数を得る(ステップ120)。なお、フローチャートでは、RFタグの検出を先に図示したが、上記説明したとおり、RFタグの検出と人数の検出は、定周期にて同時並行して常時実施される処理である。
監視制御部44は、各監視領域において同時刻にRFタグ検出部41により検出されたRFタグの検出数と、人数検出部42により得られた人数とを比較する(ステップ130)。この比較を行う時間間隔は、後述する不正利用者拘束のためには短いほど良いが、システムの処理性能等とのトレードオフになる。また、各部屋A〜D及び通路2における監視制御は全て同じなので、監視領域として部屋Aを代表して説明する。なお、本実施の形態では、施設1が図1に例示したように通路2を通ってはじめて各部屋A〜Dに入室できる構造の建造物なので、部屋Aで不正利用者が検出される前に必ず通路2で不正利用者が検出されることになるが、監視領域を通らずに部屋Aに入室できる構造の建造物を想定し説明する。
人数を比較した結果、検出したRFタグの数とカメラ4にて撮影された人の数が一致していない場合(ステップ140でN)、ステップ170に移行し、不正利用者の検出時処理を実施する。また、一致していた場合(ステップ140でY)、監視制御部44は、利用者情報を参照して部屋Aにいる者が部屋Aの正規利用者であるか否かの確認を行う。
まず、利用者ID認識部43は、RFタグ検出部41により検出された各信号を解析することによって各RFタグからの発信信号に含まれている利用者IDを認識する。監視制御部44は、利用者ID認識部43が認識した利用者IDの全てを、検出した部屋Aの特定情報と共に受け取ると、受け取った利用者IDの利用者それぞれが、現時点において、厳密にはRFタグの検出時点において、部屋の特定情報から特定できる部屋Aを利用可能であるか否かを、利用者情報記憶部48を参照することによって判断する。そして、部屋Aの入室者全員が利用可能である、すなわち現時点において部屋Aに入室している利用者全員が正規利用者であると判断できた場合は(ステップ160でY)、ステップ110に戻り、前述した施設1の監視処理を繰り返し行う。これにより、部屋Aの現時点における入室者は、全員が正規利用者であり、部屋Aを継続して利用することができる。なお、カメラ4による撮像データや受信器30からの受信信号データは、HDD17に逐次蓄積されていくが、蓄積されたデータの削除、バックアップ等取扱いは、運用により決めればよい。
一方、受け取った利用者IDの中に利用者情報記憶部48に登録されていない利用者IDが1つでも存在した場合、また受け取った利用者IDが利用者情報記憶部48に登録されていても現時点において部屋Aの利用が許可されていない利用者IDが1つでも存在した場合(ステップ160でN)、監視制御部44は、部屋Aの利用が許可されていない者が不正に侵入していると判断して、次の不正利用者の検出時処理を実施する。
まず、監視制御部44は、不正に入室した者の逃避を阻止するために部屋Aの施錠指示を電気錠制御部46に送る。電気錠制御部46は、この施錠指示に応じて開放状態であった部屋Aの扉3aを閉めて電気錠を施錠する(ステップ170)。なお、扉3の自動開閉機構に関しては、扉3の構造に応じて形成しておくことになる。これにより、部屋Aの入室者は、部屋Aから退室することができなくなる。また、逃避をより確実に阻止するために、施設1の扉3eも施錠するように運用してもよい。
続いて、監視制御部44は、監視者に不正侵入を知らせるために通報指示を通報部45に送る。通報部45は、この指示に応じてアラーム、ブザーの鳴動等所定の動作を行うことで監視員に通報する(ステップ180)。なお、通報としては、音出力による通報手段以外にも監視員使用の電話への自動発呼、監視員使用の端末へのメッセージ送信等種々の方法をとることができる。そして、監視制御部44は、部屋Aに関するログ収集指示を記録部47に送る。記録部47は、この指示に応じて撮影部52(カメラ4a)による撮像データを記録し、この撮像データに、記録開始日時、不正が検出された監視領域の特定情報(部屋Aの識別情報)等を付加してログ情報を生成し、ログ情報記憶部49に記録していく(ステップ190)。なお、撮影時間は、運用により予め決めておいてもよいし、記録終了指示を受け付けるまで継続して記録するようにしてもよい。なお、フローチャートでは、扉3の施錠、通報、記録の順に図示したが、上記ステップ170〜190に示した各処理は、同時並行して実施してもよいので、この順番に限定されるものではない。
監視員が不正侵入者のいる部屋Aまで行き、所定の解錠処理、例えばオペレータによる監視制御部44への解錠指示操作、または鍵を用いた解錠行為により部屋Aの電気錠を解錠し、不正利用者の身柄を拘束するなど不正利用者の検出時における所定の処置を実施する。そして、所定の処理が終了すると、システムを通常運用時に戻し、部屋Aにつき前述した部屋Aの監視処理を開始する。
以上の処理は、部屋Aを代表して説明したが、他の部屋B、C、また通路2においても同様である。なお、通路2の場合は、不正利用者を通路2に閉じこめて逃避を阻止するために施設1及び各部屋の扉3全てを施錠することになる。また、部屋Dには、指紋リーダー6による指紋認証が成功して扉3dの電気錠が解錠されるが、所定回数の指紋認証の失敗によって不正者による入室行為と判断された場合に、当該不正利用者の逃避を阻止するために施設1及び各部屋の扉3全てを施錠することになる。不正利用者検出時にどの扉3を施錠するかは、建造物の構造等により適宜決めればよい。
本実施の形態によれば、セキュリティの維持を図りつつ、施設1及び施設1内の部屋の扉を基本的に常時開状態とすることができる。これにより、正規利用者に非接触カードを読み取らせる行為など入室する際に面倒な行為や操作を行わせずに施設1内を自由に行動させることができる。また、正規利用者と同時に入室を試みるなどの不正行為が行われたとしても、RFタグの検出数と撮影した人の数とを比較するようにしたので、不正入室者を確実に検出することができる。また、RFタグの検出により得られた情報から正規利用者の居場所をリアルタイムで把握したり、また災害時の避難誘導等にも利用したりすることができる。このように、本実施の形態は、RFタグを利用したACS(Access Control System)を提供することができる。
なお、本実施の形態では、登録した利用者IDとRFタグから読み取った利用者IDとの比較により正規利用者か否かの判別を行うようにしたが、利用者情報に正規利用者の顔画像を予め登録しておき、カメラ4による撮影画像から顔画像を抽出し、顔画像を比較するなど他の手法にて正規利用者か否かの判別を行うように構成してもよい。
また、監視領域内にいる人の数を検出するために、本実施の形態では、撮影手段であるカメラ4を設置して、カメラ4による撮影画像を解析するようにしたが、例えばパッシブセンサ等の温度変化を検知する手段を用いるなど、他の装置を用いて人数を把握できるように構成してもよい。
また、本実施の形態では、RFIDカードを正規利用者に携帯させるようにしたが、携帯電話をRFIDとして使用することも可能である。
本発明に係る入退室管理システムの一実施の形態が適用される施設の概略平面図である。 本実施の形態における入退室管理システムのハードウェア構成図である。 本実施の形態における入退室管理システムのブロック構成図である。 本実施の形態における利用者情報記憶部に記憶されている利用者情報のデータ構成例を示した図である。 本実施の形態において時間帯コードの例を示した図である。 本実施の形態における監視制御を示したフローチャートである。
符号の説明
4a〜4e カメラ、5a〜5e アンテナ、6,7 指紋リーダー、10 コンピュータ、11 監視装置、12 ネットワーク、13 コントローラ、14 CPU、15 ROM、16 RAM、17 ハードディスクドライブ(HDD)、18 HDDコントローラ、19 マウス、20 キーボード、21 ディスプレイ、22 入出力コントローラ、23 ネットワークコントローラ、24 内部バス、25 タグリーダーインタフェース、26 カメラインタフェース、27 電気錠インタフェース、30 受信器、31 電気錠、32 通報装置、41 RFタグ検出部、42 人数検出部、43 利用者ID認識部、44 監視制御部、45 通報部、46 電気錠制御部、47 記録部、48 利用者情報記憶部、49 ログ情報記憶部、50,52 撮影部、51 画像解析部、53 ログ情報生成部。

Claims (9)

  1. 建造物の各正規利用者により携帯される無線タグと、
    建造物内における監視領域内それぞれに存する前記無線タグを検出する無線タグ検出手段と、
    各監視領域に存する利用者の人数を検出する人数検出手段と、
    建造物内の監視領域の出入口毎に設置された扉の施錠/解錠制御を行う鍵制御手段と、
    前記無線タグ検出手段による前記無線タグの検出数と前記人数検出手段による人数とが不一致であった場合、開状態であった全ての監視領域の扉のうち少なくとも当該監視領域の扉の施錠指示を前記鍵制御手段へ送信する監視制御手段と、
    を有することを特徴とする入退室管理システム。
  2. 建造物の各正規利用者の個人識別情報を記憶する個人識別情報記憶手段と、
    前記無線タグ検出手段により検出された前記無線タグそれぞれに記録された個人識別情報を読み取る個人情報読取手段と、
    を有し、
    前記監視制御手段は、前記個人情報読取手段により読み取られた個人識別情報が前記個人識別情報記憶手段に登録されていなかった場合に、当該個人識別情報を記録した前記無線タグが検出された監視領域の扉の施錠指示を前記鍵制御手段へ送信することを特徴とする請求項1記載の入退室管理システム。
  3. 前記個人識別情報記憶手段には、正規利用者毎に利用可とする監視領域が設定されており、
    前記監視制御手段は、前記個人情報読取手段により読み取られた個人識別情報の中に、利用可と設定された正規利用者以外の個人識別情報が含まれていた場合には、当該個人識別情報を記録した前記無線タグが検出された監視領域の扉の施錠指示を前記鍵制御手段へ送信することを特徴とする請求項2記載の入退室管理システム。
  4. 前記個人識別情報記憶手段には、正規利用者毎に各監視領域の利用可とする時間帯が設定されており、
    前記監視制御手段は、前記無線タグ検出手段による前記無線タグの検出時点において、前記個人情報読取手段により読み取られた個人識別情報の中に、利用可と設定された正規利用者以外の個人識別情報が含まれていた場合には、当該個人識別情報を記録した前記無線タグが検出された監視領域の扉の施錠指示を前記鍵制御手段へ送信することを特徴とする請求項2記載の入退室管理システム。
  5. 前記人数検出手段は、
    監視領域毎に、当該監視領域全体を撮影可能な位置に設置された撮影手段と、
    前記撮影手段による撮影画像を解析することにより当該監視領域内に存する人数を特定する手段と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の入退室管理システム。
  6. 建造物に不正者侵入を監視員に通報する通報手段を有し、
    前記監視制御手段は、前記無線タグの検出数と前記人数検出手段による人数とが不一致であった場合、前記通報手段への通報指示を送信することを特徴とする請求項1記載の入退室管理システム。
  7. 前記監視制御手段は、前記無線タグの検出数と前記人数検出手段による人数とが不一致であった場合、当該監視領域の状況を収集し、ログ情報記憶手段に蓄積する情報収集手段を有することを特徴とする請求項1記載の入退室管理システム。
  8. 監視領域毎に、当該監視領域全体を撮影可能な位置に設置された撮影手段を有し、
    前記監視制御手段は、前記鍵制御手段への当該監視領域の扉の施錠指示と共に、前記撮影手段に録画指示を送信し、
    前記情報収集手段は、前記無線タグの検出数と前記人数検出手段による人数とが不一致であった場合、前記ログ情報記憶手段に記録することを特徴とする請求項7記載の入退室管理システム。
  9. 前記情報収集手段は、該当する監視領域の扉が施錠されたときの日時情報及び当該監視領域に対応した前記個人情報読取手段により読み取られた個人識別情報を前記ログ情報記憶手段に記録することを特徴とする請求項7記載の入退室管理システム。
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