JP2009108290A - 耐熱性樹脂組成物及び塗料 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬さ向上、高温での耐摩耗性や高温での伸び率が向上し、塗膜の応力が緩和された、すべり性付与の用途などに好適な耐熱性樹脂組成物及び塗料の提供。
【解決手段】特定のポリアミドイミド樹脂と、特定の多官能ビフェニル型エポキシ樹脂を配合してなる耐熱性樹脂組成物であって、前記ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量が10,000〜50,000であり、多官能ビフェニル型エポキシ樹脂の配合量が、ポリアミドイミド樹脂100重量部に対し、3〜30重量部である耐熱性樹脂組成物及びそれを含む塗料。
【選択図】なし

Description

本発明は、特に摺動部材用に好適に用いられる耐熱性樹脂組成物及び各種保護コート用途を含む塗料に関する。
ポリアミドイミド樹脂を用いた塗料は、その良好な耐熱性、耐溶剤性および耐薬品性から電気絶縁用塗料や各種基材のコーティング材、摺動部のバインダー樹脂として広く用いられている。以前よりポリアミドイミド樹脂の硬化を促進させるために、エポキシ樹脂やメラミン樹脂を用いる方法が知られている。これらのエポキシ樹脂やメラミン樹脂を用いることによりフィルムは硬化するが、ポリアミドイミド樹脂の機械的特性の伸び率やガラス転移温度が低下する欠点があった。
一般にポリアミドイミド樹脂は、耐熱性、耐薬品性及び耐溶剤性に優れているため、エナメル線用ワニス、各種塗料の塗膜成分として、各種基板に保護塗膜を形成するために、特に耐熱保護塗膜を形成するために広く用いられてきた。
従来のポリアミドイミド樹脂としては、例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと無水トリメリット酸との反応により得られるポリアミドイミド樹脂(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)が知られている。
特公昭44−19274号公報 特公昭45−27611号公報
本発明は、硬さ向上、高温での耐摩耗性や高温での伸び率が向上し、塗膜の応力が緩和された、すべり性付与の用途などに好適な耐熱性樹脂組成物及び塗料を提供することを目的とする。
本発明は、ポリアミドイミド樹脂にビフェニル型のエポキシ樹脂を添加することにより、従来のビスフェノールA型エポキシ樹脂添加より熱特性と機械的特性の伸び率を向上させるための手法である。
本発明は、以下に関する。
1.一般式(I)で示される繰り返し単位を有するポリアミドイミド樹脂と、一般式(II)で示される構造を有する多官能ビフェニル型エポキシ樹脂を配合してなる耐熱性樹脂組成物であって、前記ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量が10,000〜50,000であり、多官能ビフェニル型エポキシ樹脂の配合量が、ポリアミドイミド樹脂100重量部に対し、3〜30重量部である、耐熱性樹脂組成物。
Figure 2009108290
(式中、Yは、ジイソシアネート又はジアミンに由来する2価の有機基である。)
Figure 2009108290
(式中、R及びRは、各々独立に、水素、アルキル基、水酸基、アルコキシ基のいずれかである。)
2.ポリアミドイミド樹脂が、さらに一般式(III)の構造を有するポリアミドイミド樹脂である、項1記載の耐熱性樹脂組成物。
Figure 2009108290
(式中、Yは2価の有機基である。)
3.一般式(I)の繰り返し単位のモル数と一般式(III)の構造のモル数との合計に対する一般式(III)のモル数の割合が、0〜50モル%である、項2記載の耐熱性樹脂組成物。
4.項1〜3いずれかに記載の耐熱性樹脂組成物を含んだ塗料。
本発明により、硬さ向上、高温での耐摩耗性や高温での伸び率が向上し、塗膜の応力が緩和された、すべり性付与の用途などに好適な耐熱性樹脂組成物及び塗料を提供することが可能となった。
まず、ポリアミドイミド(以下PAI樹脂と呼ぶ)から説明する。
本発明に用いられるPAI樹脂の製造方法に特に制限はないが、通常、トリカルボン酸無水物成分と、ジイソシアネート又はジアミンとの反応によって製造することができる。したがって、一般式(I)中のY1は、ジイソシアネート又はジアミンのアミドイミド化残基である。本発明では、前記トリカルボン酸無水物成分として、屈曲性、保存安定性およびコストの点でトリメリット酸無水物が好ましい。また、該トリメリット酸無水物と、その他のイソシアネート基又はアミノ基と反応するトリカルボン酸無水物を併用することができる。トリカルボン酸無水物としては、例えば、下記式一般式(IV)で示す化合物を好ましいものとして使用することができる。
Figure 2009108290
(ただし、式中、Yは−CH−、−CO−、−SO−又は−O−を示す。)
本発明に用いられるPAI樹脂の製造に必須成分として用いられるジイソシアネート又はジアミンは、下記一般式で示される。
OCN−Y1−NCO
2N−Y1−NH2
上記一般式中、Y1は、2価の芳香族基又は2価の脂肪族基等の2価の有機基であり、2価の芳香族基が好ましく、特に、置換又は無置換のジフェニルメタンジイル基、置換又は無置換のビフェニリレン基等の多環式芳香族基や、置換又は無置換のナフチリレン基等の縮合環式芳香族基が好ましい。ジフェニルメタン構造誘導体やビフェニル構造誘導体、ナフタレン構造誘導体のジイソシアネート又はジアミンを必須成分として用いることにより、寸法安定性及び機械的特性の強度、弾性率を向上させる効果を奏する。例えば、特に好ましいジイソシアネートとしては、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3′−ジメチル−4,4′−ジイソシアネートビフェニル、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、ナフタレン−2,6−ジイソシアネートなどがあり、その他のジイソシアネート成分としては、キシリレンジイソシアネート、3,3′−ジフェニルメタンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート等が挙げられる。また、特に好ましいジアミンとしては、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、キシリレンジアミン、フェニレンジアミン、2,2′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,4−ジアミノジフェニル、2,4−ジアミノビフェニル、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン等が挙げられ、その他のジアミンとしては、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、3,3′−ヒドロキシル−4,4′−ジアミノビフェニルなどがある。
またジイソシアネートとしては、ブロック剤でイソシアネート基を安定化したものを使用してもよい。ブロック剤としてはアルコール、フェノール、オキシム等があるが、特に制限はない。
ジイソシアネート又はジアミンと、トリカルボン酸無水物成分を必須成分とする酸成分との配合割合は、該トリカルボン酸無水物成分を必須成分とする酸成分のカルボキシル基及び酸無水物基の総数に対するイソシアネート基又はアミノ基の総数比が、0.6〜1.4となるようにすることが好ましく、0.7〜1.3となるようにすることがより好ましく、0.8〜1.2となるようにすることが特に好ましい。0.6未満又は1.4を超えると、樹脂の分子量を高くすることが困難となる傾向がある。ジアミンを用いる場合も上記に示したジイソシアネートを用いた場合と同様の製造法で得ることができるが、その他にジアミンと、トリカルボン酸無水物成分として三塩基酸無水物モノクロライドを低温で数時間反応させることにより得ることもできる。
本発明に用いられるポリアミドイミド樹脂は、更に上記の一般式(III)の構造を有していてもよい。一般式(III)中のY2は2価の有機基であり、ジカルボン酸に由来する基(ジカルボン酸のジアミド化残基)であれば特に制限はなく、例えば、2価の芳香族基、2価の脂肪族基、カルボキシル基末端ゴムに由来する2価の基などが挙げられる。一般式(III)の繰り返し単位を導入するためには、上記のジイソシアネート又はジアミンとトリカルボン酸無水物成分に加えて、更にジカルボン酸成分を用いる。ジカルボン酸成分の構造としては、芳香族ジカルボン酸(イソフタル酸、テレフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、オキシジ安息香酸等)等や脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸、ダイマー酸等)、また、アクリル変性の末端カルボン酸など変性カルボン酸、例えば、カルボキシル基末端アクリロニトリル−ブタジエンゴムなどを併用することができる。酸成分として、一般式(III)の構造の導入のためにジカルボン酸(前者)を併用する場合、それに対するジイソシアネート成分またはジアミン成分(後者)の比率は前者/後者が10〜50/100(モル比)とすることが好ましく、前者/後者が10〜30/100(モル比)とすることが最も好ましい。この場合、一般式(III)の構造を有する繰り返し単位の例としては、下記一般式(V)で表されるものが挙げられる。
Figure 2009108290
(一般式(V)中、Y1はジイソシアネート又はジアミンから誘導される2価の有機基であり、Y2は2価の有機基である。)
ただし、上記一般式(V)においては、Y1はジイソシアネート又はジアミンのジアミド化残基である。
一般式(I)の繰り返し単位のモル数と一般式(III)の構造のモル数との合計に対する一般式(III)の構造のモル数の割合は、0〜50モル%であることが好ましく、一般式(III)の構造を導入する場合は、10〜50モル%とすることが好ましく、10〜30モル%とすることがより好ましい。一般式(I)の繰り返し単位のモル数と一般式(V)で表される繰り返し単位のモル数との合計に対する一般式(V)の構造のモル数の割合も、同様である。
本発明に用いられる前記ポリアミドイミド樹脂は、数平均分子量10,000〜50,000のものであり、好ましくは17,000〜30,000である。数平均分子量が10,000未満であると、成膜性が悪くなり機械特性が低下する傾向がある。50,000を超えると、フィルムとしての成型性、厚み精度等において劣る傾向がある。さらに、貯蔵安定性が著しくわるくなる傾向にある。
なお、PAI樹脂の数平均分子量は、樹脂合成時にサンプリングして、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により、標準ポリエチレンの検量線を用いて測定し、目的の数平均分子量になるまで合成を継続することにより管理される。
本発明における一般式(II)で表される構造を有する多官能ビフェニル型エポキシ樹脂としては、テトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂や4,4′−ビフェノール型エポキシ樹脂等を使用することができる。これらのエポキシ樹脂は上記のポリアミドイミド樹脂100重量部に対して3〜30重量部配合するが、5〜20重量部配合することが好ましい。ここで、多官能とは1価以上のエポキシサイド基を有することをいう。(II)の構造を有するエポキシ樹脂を添加することにより、加熱時の樹脂の伸びが良好になる。
一般式(II)で表される構造を有する多官能ビフェニル型エポキシ樹脂としては、例えば、下記一般式(VI)で表されるものが挙げられる。
Figure 2009108290
(式中、R1、R2は上記と同じ意味を有し、nは0以上の整数、好ましくは0〜3の整数である。)
1、R2で示されるアルキル基及びアルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜10のアルキル基及びアルコキシ基が挙げられる。
本発明の塗料は、上記の本発明の耐熱性樹脂組成物を含むものであり、更に、必要に応じて、溶剤、潤滑剤、顔料、消泡剤、レべリング剤等を含有していてもよい。
本発明の塗料は、粘度(25℃における粘度。実施例においても同様。)が1〜30Pa・sであることが好ましく、4〜10Pa・sであることがより好ましく、不揮発分が15〜45重量%であることが好ましく、25〜35重量%であることがより好ましい。
通常のポリアミドイミド樹脂組成物又は塗料は、乾燥及び硬化のために熱処理され、少なくとも150℃以上で10分の加熱を行うことが好ましい。これは、低温で硬化させると溶剤が残り、基材を保護する塗膜特性が劣る可能性があるためである。また、150℃未満の硬化では、塗膜の硬化が不十分で、極性溶媒に溶解又は膨じゅんする可能性がある。本発明の耐熱性樹脂組成物又は塗料は、150〜380℃で10分〜60分の乾燥・硬化することができる。加熱時間は10分未満であると塗膜に残存溶媒がのこり、基材に塗布された塗膜の特性が劣ることがあり、60分を超えると、長期に熱を加えることにより、塗料として固体潤滑剤等を加えたときに副反応を起こすことがあり、塗膜の特性を劣化させることがある。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
合成例1
攪拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた2リットル四つ口フラスコに酸成分としてトリメリット酸無水物153.7g(0.8モル)、セバシン酸40.4g(0.2モル)とイソシアネート成分として、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート250.3g(1.0モル)、N−メチル−2−ピロリドン945.5gを仕込み、130℃まで昇温し、約7時間反応させて数平均分子量27,000のPAI樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液をN−メチル−2−ピロリドンで希釈して粘度7.3Pa・s、不揮発分23.5重量%のPAI樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液を樹脂1とする。
合成例2
攪拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた2リットル四つ口フラスコに酸成分としてトリメリット酸無水物134.5g(0.7モル)、セバシン酸60.3g(0.3モル)とイソシアネート成分として3,3′−ジメチル−4,4′−ジイソシアネートビフェニル105.7g(0.40モル)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート75.1g(0.3モル)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート63.1g(0.30モル)、N−メチル−2−ピロリドン785.2gを仕込み、130℃ まで昇温し、約6時間反応させて数平均分子量31,000のPAIを得た。このPAI樹脂溶液をN−メチル−2−ピロリドンで希釈して、粘度6.9Pa・s、不揮発分23.1重量%のPAI樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液を樹脂2とする。
合成例3
攪拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた2リットル四つ口フラスコに酸成分としてトリメリット酸無水物188.3g(0.98モル)、CTBN1300×9;70g(0.02モル)とイソシアネート成分として4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート250.3g(1.0モル)、N−メチル−2−ピロリドン983.7gを仕込み、140℃まで昇温し、約4時間反応させて数平均分子量27,000のPAI樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液をN−メチル−2−ピロリドンで希釈して粘度8.0Pa・s、不揮発分23.9重量%のPAI樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液を樹脂3とする。
合成例4
攪拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた2リットル四つ口フラスコに酸成分としてのトリメリット酸無水物192.0g(1.0モル)、イソシアネート成分としてナフタレン−1,5−ジイソシアネート210.2g(1.0モル)及びN−メチル−2−ピロリドン938.5gを仕込み、130℃まで昇温し、7時間反応させて数平均分子量21,000のPAI樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液をN−メチル−2−ピロリドンで希釈して粘度4.6Pa・s、不揮発分23.0重量%のPAI樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液を樹脂4とする。
実施例は合成例1〜4までのワニスにテトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂と4,4′−ビフェノール型エポキシ樹脂50重量%/50重量%混合物(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコートYL6121H)を各重量%(固形分基準)で加え、PAI樹脂組成物とした。比較例として合成例1〜4までのワニスにビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名:YD-128、エポキシ当量:184〜194)を各重量%(固形分基準)で加え、PAI樹脂組成物とした。
引っかき強度(鉛筆法)
PAI樹脂組成物をアルミニウム板A1050P(寸法;1mm×50mm×150mm)上に塗布した後、200℃で60分加熱硬化し、膜厚が約20μmの塗膜を形成する。得られた塗膜板を用いて鉛筆による引っかき強度試験を行い、塗膜に傷がつかない鉛筆硬度を記載した。
密着性試験(クロスカット試験)
PAI樹脂組成物をアルミニウム板A1050P(寸法;1mm×50mm×150mm)上に塗布した後、200℃で60分加熱硬化し、膜厚が約20μmの塗膜を形成する。カッターで1mmの碁盤目100個(10個×10個)を作り、セロハンテープにより剥離試験を5回行い、剥離していない碁盤目の割合(クロスカット残率;%)を調べた。
機械的特性(機械的強度、弾性率及び伸び率の測定)
PAI樹脂組成物を180℃で30分加熱硬化し、膜厚が約20μm、幅10mm、長さが60mmの塗膜を形成する。得られた塗膜を、引張試験機を用いて、チャック間長さ20mm、引張速度5mm/分の条件で引張試験を行い、機械的特性を求めた。結果は25℃と180℃での引張り試験結果を記載した。
結果を表1に示す。
Figure 2009108290
1)測定温度
2)250℃硬化
表1に示した結果から、本発明の実施例で得られたPAI樹脂組成物は、多官能ビフェニル型エポキシ樹脂を使用することにより、鉛筆硬度(塗膜の硬さ)が向上しており、機械的特性は強度、弾性率に変化はないが、180℃での伸び率が高くなっていることがわかる。また、ガラス転移温度が上昇している。本発明の耐熱性樹脂組成物は、硬さ向上から高温での耐摩耗分野での用途や高温での伸び率が向上していることから、塗膜の応力緩和がおこるため、すべり性付与の用途などに好適である。

Claims (4)

  1. 一般式(I)で示される繰り返し単位を有するポリアミドイミド樹脂と、一般式(II)で示される構造を有する多官能ビフェニル型エポキシ樹脂を配合してなる耐熱性樹脂組成物であって、前記ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量が10,000〜50,000であり、多官能ビフェニル型エポキシ樹脂の配合量が、ポリアミドイミド樹脂100重量部に対し、3〜30重量部である、耐熱性樹脂組成物。
    Figure 2009108290
    (式中、Yは、ジイソシアネート又はジアミンに由来する2価の有機基である。)
    Figure 2009108290
    (式中、R及びRは水素、アルキル基、水酸基、アルコキシ基のいずれかである。)
  2. ポリアミドイミド樹脂が、さらに一般式(III)の構造を有するポリアミドイミド樹脂である、請求項1記載の耐熱性樹脂組成物。
    Figure 2009108290
    (式中、Yは2価の有機基である。)
  3. 一般式(I)の繰り返し単位のモル数と一般式(III)の構造のモル数との合計に対する一般式(III)の構造のモル数の割合が、0〜50モル%である、請求項2記載の耐熱性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載の耐熱性樹脂組成物を含んだ塗料。
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