JP2009286826A - 耐熱性樹脂組成物及びそれを塗料成分とする塗料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 硬化物の耐熱性を低下させること無くポリアミドイミド樹脂の硬化速度を速くし、塗料成分に用いた場合、硬化の短時間化に有効である耐熱性樹脂組成物及びそれを用いた塗料を提供する。
【解決手段】 数平均分子量が15,000〜50,000のポリアミドイミド樹脂 100重量部と、数平均分子量が2,000〜13,000のポリアミドイミド樹脂 5〜50重量部を配合してなる耐熱性樹脂組成物。数平均分子量が2,000〜13,000のポリアミドイミド樹脂のアミド基/イミド基の比率が、37/63〜70/30であると好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、耐熱性樹脂組成物及びそれを塗料成分とする塗料に関する。詳細には、ポリアミドイミド樹脂を用いた耐熱性樹脂組成物で、それを塗料成分に用い、各種保護コート用、摺動部材用塗料に用いる塗料に関する。
ポリアミドイミド樹脂を用いた塗料は、その良好な耐熱性、耐溶剤性および耐薬品性から電気絶縁用塗料や各種基材のコーティング材、摺動部のバインダー樹脂として広く用いられている。以前よりポリアミドイミド樹脂の硬化を促進させるために、エポキシ樹脂やメラミン樹脂を用いる方法が知られている。これらのエポキシ樹脂やメラミン樹脂を用いることによりフィルムは硬化するが、得られる硬化物の耐熱性が低下する欠点があった。
特開2006−137794号公報
本発明は、硬化物の耐熱性を低下させること無くポリアミドイミド樹脂の硬化速度を速くし、塗料成分に用いた場合、硬化の短時間化に有効である耐熱性樹脂組成物及びそれを用いた塗料を提供する。
本発明は、[1]数平均分子量が15,000〜50,000のポリアミドイミド樹脂 100重量部と、数平均分子量が2,000〜13,000のポリアミドイミド樹脂 5〜50重量部を配合してなる耐熱性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、[2]数平均分子量が2,000〜13,000のポリアミドイミド樹脂のアミド基/イミド基の比率が、37/63〜70/30である上記[1]に記載の耐熱性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、[3]数平均分子量が15,000〜50,000のポリアミドイミド樹脂のアミド基/イミド基の比率が、37/63〜70/30である上記[1]または上記[2]に記載の耐熱性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、[4]上記[1]ないし上記[3]のいずれかに記載の耐熱性樹脂組成物を塗料成分としてなる塗料に関する。
本発明は、ポリアミドイミド樹脂の硬化速度が速くなるため、塗料硬化の短時間化に有効である。また、硬化時間と共にポリアミドイミド樹脂の機械的特性や熱特性を改良することが可能であるため、各種コート用途、摺動用途、フィルム化した用途などで非常に有効である。
本発明は、数平均分子量が15,000〜50,000のポリアミドイミド樹脂 100重量部と、数平均分子量が2,000〜13,000のポリアミドイミド樹脂 5〜50重量部を配合してなる耐熱性樹脂組成物である。
ポリアミドイミド樹脂(以下、ポリアミドイミド樹脂をPAI樹脂と呼ぶことがある)について説明する。
本発明で用いるPAI樹脂は、一般に酸無水物基を有する3価のカルボン酸成分と、イソシアネート又はジアミンを用いて製造することができる。
前記3価のカルボン酸成分として、屈曲性、保存安定性およびコストの点でトリメリット酸無水物が好ましい。また、該トリメリット酸無水物の他に、イソシアネートのイソシアネート基、又はジアミンのアミノ基と反応する酸無水物基を有する3価のカルボン酸及びその誘導体を併用することができる。このような誘導体としては、例えば一般式(I)、(II)で示す化合物が好ましいものとして使用することができる。
Figure 2009286826
Figure 2009286826
[一般式(I)中、Yは、−CH−、−CO−、−SO−、又は−O−を示し、一般式(I)、(II)中のRは、水素を示す。]
イソシアネート又はジアミンとしては、ジフェニルメタン構造誘導体やビフェニル構造誘導体、ナフタレン構造誘導体のイソシアネート又はジアミンを用いることが好ましい。これを用いることにより、寸法安定性、機械的特性、弾性率を向上させる効果を奏する。例えば、4,4′-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4-ジフェニルメタンイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4’-ジイソシアネートビフェニル、ナフタレン-1,5-ジイソシアネート、ナフタレン-2,6-ジイソシアネートなどがあり、その他のイソシアネートとして、キシリレンジイソシアネート、3,3'-ジフェニルメタンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、ジアミンとして、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、4,4′-ジアミノジフェニルスルホン、3,3′-ジアミノジフェニルスルホン、キシリレンジアミン、フェニレンジアミン、2,2'-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニル、3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニル、4,4-ジアミノジフェニルメタン、3,4-ジアミノジフェニル、2,4-ジアミノビフェニル、1,5-ジアミノナフタレン、2,6-ジアミノナフタレン、2,4トリレンジアミン、2,6-トリレンジアミン、m-キシリレンジアミン、3,3'-ヒドロキシル-4,4'-ジアミノビフェニルなどがある。
またイソシアネートとしては、ブロック剤でイソシアネート基を安定化したものを使用してもよい。ブロック剤としてはアルコール、フェノール、オキシム等があるが、特に制限はない。
本発明では、前記ポリアミドイミド樹脂が、数平均分子量15,000〜50,000のものと数平均分子量が2,000〜13,000のポリアミドイミド樹脂を用いる。数平均分子量が、低いと脆くなる傾向にあり、数平均分子量が高い、50,000を超えると、フィルムとしての成型性、厚み精度等において劣る傾向がある。さらに、貯蔵安定性が著しくわるくなる傾向にある。
本発明で用いるポリアミドイミド樹脂は、数平均分子量が2,000〜13,000のポリアミドイミド樹脂の場合、アミド基/イミド基の比率が、37/63〜70/30であることが好ましく、数平均分子量が15,000〜50,000のポリアミドイミド樹脂の場合、アミド基/イミド基の比率が、37/63〜70/30であることが好ましい。
アミド基とイミド基の比率を変化させるためには、以下の化合物を使用することができる。
アミド基を増加させる場合は、芳香族ジカルボン酸(イソフタル酸、テレフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、オキシジ安息香酸等)等や脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸、ダイマー酸等)、また、アクリル変性の末端カルボン酸など変性カルボン酸を用いることができる。
イミド基を増加させる場合は、酸無水物として、テトラカルボン酸二無水物(ピロメリット酸二無水物、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−
ピリジンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、4,4'−スルホニルジフタル酸二無水物、m−タ−フェニル−3,3',4,4'−テトラカルボン酸二無水物、4,4'−オキシジフタル酸二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス[4−(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス[4−(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ−[2,2,2]−オクト−7−エン−2:3:5:6−テトラカルボン酸二無水物等を用いることができる。
数平均分子量が2,000〜13,000のポリアミドイミド樹脂のアミド基/イミド基の比率は、75/25〜30/70が好ましく、70/30〜37/63が最も好ましい。このアミド基とイミド基の比率は、フィルムの伸び性や柔軟性を向上させる場合には、アミド基を増加させる効果が大きく、フィルムの加熱重量減少からの耐熱性を向上させる場合やガラス転移温度を向上させる場合にはイミド基を増加させると効果が大きい。
数平均分子量が2,000〜13,000のポリアミドイミド樹脂は、数平均分子量が15,000〜50,000のポリアミドイミド樹脂100重量部に対して、5〜50重量部配合する。5〜20重量部配合することがより好ましい。
イソシアネート又はジアミンと、トリカルボン酸成分との配合割合は、該酸成分のカルボキシル基及び酸無水物基の総数に対するイソシアネート基又はアミノ基の総数モル比が、0.6〜1.4となるようにすることが好ましく、0.7〜1.3となるようにすることがより好ましく、0.8〜1.2となるようにすることが特に好ましい。0.6未満又は1.4を超えると、樹脂の分子量を高くすることが困難となる傾向がある。
ジアミンを用いる場合も上記に示したイソシアネートを用いた場合と同様の製造法で得ることができるが、その他にアミンと、酸成分として三塩基酸無水物モノクロライドを低温で数時間反応させることにより得ることもできる。
なお、PAI樹脂の数平均分子量は、樹脂合成時にサンプリングして、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定し、目的の数平均分子量になるまで合成を継続することにより管理される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが本発明はこれらに制限されるものではない。
数平均分子量が15,000〜50,000のポリアミドイミド樹脂
(合成例1)
攪拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた2リットル四つ口フラスコに酸成分としてトリメリット酸無水物1192.1g(1.0モル)とイソシアネート成分として、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート250.3g(1.0モル)、N−メチル−2−ピロリドン945.5gを仕込み、130℃まで昇温し、約7時間反応させて数平均分子量27,000のPAI樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液をN−メチル−2−ピロリドンで希釈して粘度7.0Pa・s、不揮発分22.0重量%のPAI樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液を樹脂1とする。
(合成例2)
攪拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた2リットル四つ口フラスコに酸成分としてトリメリット酸無水物192.1g(1.0モル)とイソシアネート成分として3,3’-ジメチル-4,4’-ジイソシアネートビフェニル105.7g(0.40モル)、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート75.1g(0.3モル)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート63.1g(0.30モル)、N−メチル−2−ピロリドン785.2gを仕込み、130℃まで昇温し、約6時間反応させて数平均分子量31,000のPAIを得た。このPAI樹脂溶液をN−メチル−2−ピロリドンで希釈して、粘度8.7Pa・s、不揮発分22.1重量%のPAI樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液を樹脂2とする。
(合成例3)
攪拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた2リットル四つ口フラスコに酸成分としてのトリメリット酸無水物192.0g(1.0モル)、イソシアネート成分としてナフタレン−1,5−ジイソシアネート210.2g(1.0モル)及びN−メチル−2−ピロリドン938.5gを仕込み、130℃まで昇温し、7時間反応させて数平均分子量21,000のPAI樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液をN−メチル−2−ピロリドンで希釈して粘度4.6Pa・s、不揮発分23.0重量%のPAI樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液を樹脂3とする。
(合成例4)
攪拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた2リットル四つ口フラスコに酸成分としてトリメリット酸無水物192.1g(1.0モル)とイソシアネート成分として3,3’-ジメチル-4,4’-ジイソシアネートビフェニル105.7g(0.40モル)、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート150.2g(0.6モル)N−メチル−2−ピロリドン785.2gを仕込み、130℃まで昇温し、約6時間反応させて数平均分子量31,000のPAIを得た。このPAI樹脂溶液をN−メチル−2−ピロリドンで希釈しての、粘度7.4Pa・s、不揮発分20.1重量%のPAI樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液を樹脂4とする。
数平均分子量が2,000〜13,000
(合成例5)
攪拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた2リットル四つ口フラスコに酸成分としてトリメリット酸無水物153.7g(0.8モル)、セバシン酸40.4g(0.2モル)とイソシアネート成分として、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート250.3g(1.0モル)、N−メチル−2−ピロリドン945.5gを仕込み、130℃まで昇温し、約2時間反応させて数平均分子量8,000のPAI樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液をN−メチル−2−ピロリドンで希釈して粘度0.8Pa・s、不揮発分26.5重量%のPAI樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液を樹脂5とする。
(合成例6)
攪拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた2リットル四つ口フラスコに酸成分としてトリメリット酸無水物153.7g(0.8モル)、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物58.8g(0.2モル)とイソシアネート成分として4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート250.3g(1.0モル)、N−メチル−2−ピロリドン742.2gを仕込み、130℃まで昇温し、約2時間反応させて数平均分子量9,000のPAI樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液をN−メチル−2−ピロリドンで希釈して、粘度0.9Pa・s、不揮発分27.1重量%のPAI樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液を樹脂6とする。
(合成例7)
攪拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた2リットル四つ口フラスコに酸成分としてトリメリット酸無水物192.1g(1.0モル)とイソシアネート成分として4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート250.3g(1.0モル)、N−メチル−2−ピロリドン983.7gを仕込み、140℃まで昇温し、約1.5時間反応させて数平均分子量8,000のPAI樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液をN−メチル−2−ピロリドンで希釈して粘度0.3Pa・s、不揮発分25.0重量%のPAI樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液を樹脂7とする。
試験方法
ワニスの調整:合成した樹脂1〜4と樹脂5〜7を規定量混合しワニス状の混合物を得た。
塗膜硬化条件:80℃のホットプレートで30分硬化させ、熱風箱型乾燥機中200℃で30分硬化させる。
(1)引っかき強度(鉛筆法)
PAI樹脂組成物をアルミニウム板A1050P(寸法;1mm×50mm×150mm)上に塗布した後、200℃で60分加熱硬化し、膜厚が約20μmの塗膜を形成する。得られた塗膜板を用いて鉛筆による引っかき強度試験を行い、塗膜に傷がつかない鉛筆の硬度を鉛筆硬度とした。
(2)密着性試験(クロスカット試験)
PAI樹脂組成物をアルミニウム板A1050P(寸法;1mm×50mm×150mm)上に塗布した後、200℃で60分加熱硬化し、膜厚が約20μmの塗膜を形成する。カッターで1mmの碁盤目100個(10個×10個)を作り、粘着テープにより剥離試験を5回行い、剥離していない碁盤目の割合(クロスカット残率;%)を調べた。
(3)機械的特性(機械的強度、弾性率及び伸び率の測定)
PAI樹脂組成物を200℃で30分加熱硬化し、膜厚が約20μm、幅10mm、長さが60mmの塗膜を形成する。得られた塗膜を、引張試験機を用いて、チャック間長さ20mm、引張速度5mm/分の条件で引張試験を行い、機械的特性を求めた。
(4)ゲル化時間
ワニス0.2ccを試験機の180℃の熱板にのせる。熱板に均一に付属の金属棒で毎分60回かき混ぜる。熱板上で硬化が進み、金属棒の針状部分を上に持ち上げて糸を引かなくなったときを終点とし、熱板にワニスをのせたときからの時間をストップウォッチで測定しゲル化時間とし、3回の試験数の平均値をゲル化時間とした。
(5)熱特性
5重量%重量減少温度:SEIKO社製TG−DTA測定装置で空気気流下、10℃/minで昇温し、初期から5%重量減少した温度を測定した。
ガラス転移温度:TMA測定のExtensionモードで10℃/minで昇温しガラス転移温度を測定した。
樹脂1〜7を用いて測定した鉛筆硬度、碁盤目試験の密着性、機械的特性(引張り破断強度、引張り弾性率、引張り破断伸び)、ゲル化時間、ガラス転移温度の測定結果をまとめて表1に示した。
樹脂1〜4と樹脂5〜7を配合したワニスを用いで測定した結果を表2に示した。
Figure 2009286826
Figure 2009286826
表1、表2の結果から、数平均分子量が2,000〜13,000のポリアミドイミド樹脂(低分子ポリアミドイミド樹脂)を混合し硬化した場合に、ゲル化時間で20秒以上速く硬化する。また、ガラス転移温度や機械的特性の違うポリアミドイミドを混合することによりガラス転移温度を上げることや下げることが可能であり、機械的特性も高弾性化や低弾性化が可能であり樹脂の特性を制御することに効果がある。
本発明は、ポリアミドイミド樹脂の硬化速度が速くなるため、塗料硬化の短時間化に有効である。また、硬化時間と共にポリアミドイミド樹脂の機械的特性や熱特性を改良することが可能であるため、各種コート用途や摺動用途やフィルム化した用途などで非常に有効である。

Claims (4)

  1. 数平均分子量が15,000〜50,000のポリアミドイミド樹脂 100重量部と、数平均分子量が2,000〜13,000のポリアミドイミド樹脂 5〜50重量部を配合してなる耐熱性樹脂組成物。
  2. 数平均分子量が2,000〜13,000のポリアミドイミド樹脂のアミド基/イミド基の比率が、37/63〜70/30である請求項1に記載の耐熱性樹脂組成物。
  3. 数平均分子量が15,000〜50,000のポリアミドイミド樹脂のアミド基/イミド基の比率が、37/63〜70/30である請求項1または請求項2に記載の耐熱性樹脂組成物。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の耐熱性樹脂組成物を塗料成分としてなる塗料。
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