JP2009107364A - マッドフラップ固定構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、マッドフラップ取り付け用のフランジ等のスペースを車体に別途設ける必要がなく、より改良されたマッドフラップ固定構造を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係るマッドフラップ固定構造は、スプラッシュガード4とマッドフラップ6とが取り付け可能な自動車に適用される。スプラッシュガード4は、車体の内側方向へ延在して車体の側面下端に取り付けられる取り付け面4aを有し、マッドフラップ6は、その後方部に、孔6eが穿設された固定部6dを備え、スプラッシュガード4の取り付け面4aとマッドフラップ6とを重ね合わせた状態で、スプラッシュガード4の取り付け面4aに穿設された孔4cとマッドフラップ6の固定部6dに穿設された孔6eに固定部材9を挿入することによって、マッドフラップ6がスプラッシュガード4に固定されている。
【選択図】図3
【解決手段】本発明に係るマッドフラップ固定構造は、スプラッシュガード4とマッドフラップ6とが取り付け可能な自動車に適用される。スプラッシュガード4は、車体の内側方向へ延在して車体の側面下端に取り付けられる取り付け面4aを有し、マッドフラップ6は、その後方部に、孔6eが穿設された固定部6dを備え、スプラッシュガード4の取り付け面4aとマッドフラップ6とを重ね合わせた状態で、スプラッシュガード4の取り付け面4aに穿設された孔4cとマッドフラップ6の固定部6dに穿設された孔6eに固定部材9を挿入することによって、マッドフラップ6がスプラッシュガード4に固定されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、マッドフラップ固定構造に関し、より詳細には、フロントタイヤとリヤタイヤとの間に位置する車体の側面下端に沿ってスプラッシュガードが取り付けられ、フロントタイヤのホイールハウス後方下端部にマッドフラップが取り付けられた自動車に適用されるマッドフラップ固定構造に関する。
従来、自動車においては、水はねや泥よけのための保護部材として、スプラッシュガード及びマッドフラップを取り付けることが知られている。一般的に、スプラッシュガードは、フロントタイヤとリヤタイヤとの間に位置する車体の側面下端に沿って取り付けられ、マッドフラップは、タイヤのホイールハウス後方下端部に取り付けられる。この場合、フロントタイヤ側に取り付けられるマッドフラップは、スプラッシュガードの前端部と接することになる。
このような構成を示す従来技術の一例が、特許文献1に開示されている。特許文献1では、スプラッシュガード(特許文献1のサイドシルプロテクターに相当)が、フロントタイヤとリヤタイヤとの間で車体の側面下端に沿って取り付けられ、マッドフラップ(特許文献1のマットガードに相当)が、フロントタイヤのホイールハウス後方下端部に取り付けられている。ここで、マッドフラップは、スプラッシュガードの前端に立設され前方を向いた面によって構成される前端受部に嵌合している。
登録実用新案第3014109号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された、スプラッシュガードの前端受部に嵌合するマッドフラップの固定構造においては、取り付け強度を考慮すると、マッドフラップの車体への固定のために車体側に別途、フランジ等のスペースを設ける必要がある。
そこで、本発明は、マッドフラップ取り付け用のフランジ等のスペースを車体側に別途設ける必要がなく、より改良されたマッドフラップ固定構造を提供することを目的とする。
そこで、本発明は、マッドフラップ取り付け用のフランジ等のスペースを車体側に別途設ける必要がなく、より改良されたマッドフラップ固定構造を提供することを目的とする。
本発明は、フロントタイヤとリヤタイヤとの間に位置する車体の側面下端に沿ってスプラッシュガードが取り付けられ、前記フロントタイヤのホイールハウス後方下端部にマッドフラップが取り付け可能な自動車に適用されるマッドフラップ固定構造に係るものである。前記スプラッシュガードは、前記車体の内側方向へ延在して前記側面下端に取り付けられる取り付け面を有し、前記マッドフラップは、その後方部に、孔が穿設された固定部を備え、前記スプラッシュガードの前記取り付け面と前記マッドフラップとを重ね合わせた状態で、前記スプラッシュガードの前記取り付け面に穿設された孔と前記マッドフラップの固定部に穿設された孔に固定部材を挿入することによって、前記マッドフラップが前記スプラッシュガードに固定されている。
前記スプラッシュガードは樹脂材料又はゴム材料によって形成されており、前記取り付け面は、車体の内側方向へ水平に延びて、前記固定部材は、前記マッドフラップの固定部の下方から上方に向かって挿入されている。
請求項1に記載の発明では、スプラッシュガードは、車体の内側方向へ延在して車体の側面下端に取り付けられる取り付け面を有していて、マッドフラップは、前記スプラッシュガードの取り付け面に穿設された孔を介して、スプラッシュガードに固定されている。
マッドフラップが、前記孔を介して、スプラッシュガードに固定されるため、マッドフラップ取り付け用のフランジ等の余分なスペースが車体側に不要となる。したがって、車体のパネル部品に余分なスペースや形状を形成する必要がないため、パネル部品の軽量化及びコストダウンが可能となる。
マッドフラップが、前記孔を介して、スプラッシュガードに固定されるため、マッドフラップ取り付け用のフランジ等の余分なスペースが車体側に不要となる。したがって、車体のパネル部品に余分なスペースや形状を形成する必要がないため、パネル部品の軽量化及びコストダウンが可能となる。
また、本発明では、スプラッシュガードの前記取り付け面に、マッドフラップの組み付けを行なうため、広い作業スペースで容易に組み付け作業を行なうことができる。
さらに、マッドフラップを取り付けない仕様の場合でも、スプラッシュガードに穿設された孔は、車体の内側方向へ延在する面に形成されているため、実質的に車体下面に位置することになり、自動車の完成状態では外部から見えにくく、見映えが良い。
請求項2に記載の発明では、孔が形成されるスプラッシュガードは、樹脂材料又はゴム材料によって形成されている。パネル部品に孔を形成する場合には、腐食の原因である水の侵入を考慮して、孔の形成位置を設定する必要がある。しかしながら、樹脂材料又はゴム材料によって形成されているスプラッシュガードにおいては、このような孔形成位置の規制がない。したがって、マッドフラップのデザイン性、取り付け強度性、作業性を考慮した最適な位置において、スプラッシュガードに孔を穿設することができる。
また、マッドフラップを取り付けない仕様の場合、パネル部品に孔を形成した場合には、上記水の侵入を考慮して、この孔をキャップで塞ぐ等の処理が必要となり、コストがかかる。これに対して、本発明では、スプラッシュガードに穿設した孔を塞ぐ必要がないため、コストダウンが可能である。
以下、本発明の実施の形態を添付の図により説明する。図1は本実施形態に係るマッドフラップ固定構造が適用される自動車本体の側面図である。自動車1の側面には、フロントドア2aとリヤドア2bが設けられ、該フロントドア2aとリヤドア2bの下側、すなわち、フロントタイヤとリヤタイヤとの間に位置する車体の側面下端には、サイドシル部3が形成されている。
このサイドシル部3には、水はねや飛び石等からの保護や外観の向上を目的として、艤装部品であるスプラッシュガード4が取り付けられている。本実施形態において、スプラッシュガード4は、樹脂材料又はゴム材料によって形成されている。フロントタイヤのホイールハウス5の後方下端部には、タイヤからの泥はねが車体側部に飛散するのを防止する泥よけとして、マッドフラップ6が取り付けられている。
次に、スプラッシュガード4の組み付け方法とマッドフラップ6の前方側の組み付け方法とを説明するために、自動車1の分解斜視図を図2に示す。スプラッシュガード4は、車体側面下端に沿って、車体の前後方向に延びると共に、サイドシル部下面3aに沿って車体内側に向かって水平に延びる取り付け面4aを備えている。取り付け面4aは、図示しない複数の孔を介して、クリップ又はスクリュー等の固定部材で、サイドシル部下面3aに固定されている。
自動車の左側面に適用されるマッドフラップ6は、車体前方方向からみて、略逆L字形状に形成され、車体の前方に向いた前方面6aを有し、該前方面6aには、複数の孔7が形成されている。この複数の孔7を介し、クリップ又はスクリュー等の固定部材8によって、ホイールハウス5の後方下端部の内側面に、マッドフラップ6が固定されている。なお、自動車の右側面に適用されるマッドフラップは、上記マッドフラップの形状と対称の形状を備えている。
マッドフラップ6を車体に取り付けるためには、取り付け強度上、マッドフラップの前方側と後方側の両側を固定することが好ましい。以下に、本発明の特徴部分である、マッドフラップ後方の固定構造について、本発明の特徴部分をより明確にするために、他の関連技術と比較しながら説明する。
図5及び図6に他の関連技術の一例を示す。図5は、自動車10のフロントタイヤ用ホイールハウス15の後方下端部分を示す斜視図であり、図6は、図5におけるB−B線断面図である。この関連技術においては、図5及び6に示すように、車体側の複数のパネル、すなわち、サイドシルシンナーパネル17、フロントドア補強用パネル18、サイドボディアウターパネル19及びフェンダーパネル20の端部を接合するために、各パネル部材にフランジ部21が設けられている。
このフランジ部21には、孔22が形成されており、該孔22と、スプラッシュガード14に形成された孔と、マッドフラップ16に形成された孔23とを介して、マッドフラップ16の後方部分が、ボルト、ナット等の固定部材24によって、フランジ部21に固定されている。なお、図5においては、マッドフラップ16全体は図示せずに、孔23が形成されている一部分のみを仮想線で示している。
しかしながら、この場合、図6においてl1で示すフランジ部21の長さは、前記複数のパネル端部を接合するためだけにフランジ部を形成した場合の長さよりも長くなってしまう。加えて、各パネル部品にそれぞれ孔を形成する等の余分な加工が必要となる。さらに、図6においてl2で示す作業スペースが狭いため、マッドフラップ16の組み付け作業が困難である。
前記パネル端部接合用のフランジ部以外にマッドフラップを固定する、さらに別の関連技術について、図7に示す。図7は、自動車30におけるフロントタイヤ用ホイールハウス35の後方下端部分を示す斜視図である。ここでは、サイドシル部33の下面を構成するパネル部材33aに孔37を形成し、該孔37と、マッドフラップ36の後方側に形成した孔38とを介して、固定部材39によって、マッドフラップ36をパネル部材33aに固定している。
しかしながら、ボディの断面が閉じたBOX形状になる場所においてパネル部材に孔が形成される場合には、ボディの腐食の原因となる水の侵入等を考慮する必要がある。したがって、マッドフラップを設置しない仕様の設定がある車種に対応するためには、上記孔37をキャップ等で塞ぐ処理が必要となり、コストがかかってしまう。対応策として、上記BOX断面形状部以外へ孔を形成することが想定されるが、この場合、孔の形成位置が規制されることになり、強度性、組み付け作業性等を考慮した最適な位置に、マッドフラップ取り付け用の孔を形成することができなくなる可能性がある。
上記関連技術の問題点を克服した本発明におけるマッドフラップ後方の固定構造を図3及び図4に示す。図3は、図1及び図2に示した自動車1のフロントタイヤ用ホイールハウス5の後方下端部分を示す斜視図である。マッドフラップ6は、前方面6aの外側縁部から車体後方に向かって延びる外側面6bと、外側面6bに連続して、前方面6aの下縁部から車体後方に向かって延びる下面6cとを備えている。下面6cには、車体後方に向かって突出する固定部6dが一体的に形成されていて、該固定部6dには、固定部材挿入用の孔6eが穿設されている。孔6eは、固定部材9の軸部が貫通し、頭部が係合するような大きさに構成されている。
図4は、図3のA−A線断面図である。図4に示すように、サイドシル部下面3aを構成するパネル部材に取り付けられた、スプラッシュガード4の面4aには、マッドフラップ取り付け用凹部4bが形成されている。凹部4bは、サイドシル部下面3aを構成するパネル部材から離れる方向に凹んだ形状を有しており、該凹部4bの底部には、固定部材挿入用の孔4cが穿設されている。マッドフラップ6の固定部6dは、下面6cの上方に立ち上がる傾斜面から一体的に延在する平らな面を備えている。この固定部6dの面は、前記凹部4bの平らに形成された底部下面に重ね合わせることが可能であるように構成されている。
スプラッシュガード4の取り付け面4aとマッドフラップ6とを重ね合わせた状態、つまり、スプラッシュガード4の凹部4bの底部下面と固定部6dの前記平らな面とが互いに接している状態で、固定部6dに穿設された孔6eと前記凹部4bに穿設された孔4cとにクリップ等の固定部材9を車体上方へ向かって挿入することによって、マッドフラップ6をスプラッシュガード4に固定している。
この際、マッドフラップ取り付け用凹部4bが形成されているため、挿入した固定部材9の軸部がサイドシル部下面3aを構成するパネル部材にぶつからないようになっている。したがって、上記パネル部材において固定部材挿入用の孔を形成しなくても、孔4c及び孔6eを介して、マッドフラップ6をスプラッシュガード4に固定することが可能である。
本実施形態に係るマッドフラップ固定構造では、マッドフラップ6が、前記孔6e及び4cを介して、スプラッシュガード4に固定されるため、マッドフラップ取り付け用のフランジ等のスペースが不要となる。したがって、車体のパネル部品に余分なスペースや形状を形成する必要がないため、パネル部品の軽量化及びコストダウンが可能である。加えて、本実施形態では、スプラッシュガード4の取り付け面4aに取り付けを行なうため、広い作業スペースで容易に組み付け作業を行なうことができる。
また、スプラッシュガード4は、樹脂材料又はゴム材料によって形成されているため、前述のように、水の侵入等によるパネル部材の腐食を考慮した孔形成位置の規制がない。したがって、マッドフラップ6のデザイン性、取り付け強度性、作業性を考慮した最適な位置において、スプラッシュガード4に孔4cを穿設することができる。
加えて、マッドフラップ6を取り付けない仕様の場合でも、スプラッシュガード4に穿設された孔4cは、実質的に、車体下面に位置することになり、自動車の完成状態では外部から見えにくく、見映えが良い。また、パネル部材に孔を形成する場合と異なり、水の侵入を考慮する必要がないため、キャップ等で孔を塞ぐ必要がなく、コストダウンが可能となっている。
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。例えば、上記に説明したマッドフラップ6における固定部6dの形状についても、上記形状に限定されるものではない。
1 自動車
3 サイドシル部
4 スプラッシュガード
4c 孔
5 ホイールハウス
6 マッドフラップ
6d 固定部
6e 孔
9 固定部材
3 サイドシル部
4 スプラッシュガード
4c 孔
5 ホイールハウス
6 マッドフラップ
6d 固定部
6e 孔
9 固定部材
Claims (2)
- フロントタイヤとリヤタイヤとの間に位置する車体の側面下端に沿ってスプラッシュガードが取り付けられ、前記フロントタイヤのホイールハウス後方下端部にマッドフラップが取り付け可能な自動車に適用されるマッドフラップ固定構造において、
前記スプラッシュガードは、前記車体の内側方向へ延在して前記側面下端に取り付けられる取り付け面を有し、
前記マッドフラップは、その後方部に、孔が穿設された固定部を備え、
前記スプラッシュガードの前記取り付け面と前記マッドフラップとを重ね合わせた状態で、前記スプラッシュガードの前記取り付け面に穿設された孔と前記マッドフラップの固定部に穿設された孔に固定部材を挿入することによって、前記マッドフラップが前記スプラッシュガードに固定されたことを特徴とする、マッドフラップ固定構造。 - 前記スプラッシュガードは樹脂材料又はゴム材料によって形成されており、前記取り付け面は、車体の内側方向へ水平に延びて、前記固定部材は、前記マッドフラップの固定部の下方から上方に向かって挿入されたことを特徴とする、請求項1に記載のマッドフラップ固定構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007278590A JP2009107364A (ja) | 2007-10-26 | 2007-10-26 | マッドフラップ固定構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007278590A JP2009107364A (ja) | 2007-10-26 | 2007-10-26 | マッドフラップ固定構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2009107364A true JP2009107364A (ja) | 2009-05-21 |
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JP (1) | JP2009107364A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015072543A1 (ja) * | 2013-11-15 | 2015-05-21 | 本田技研工業株式会社 | 車体側部構造 |
-
2007
- 2007-10-26 JP JP2007278590A patent/JP2009107364A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2015072543A1 (ja) * | 2013-11-15 | 2015-05-21 | 本田技研工業株式会社 | 車体側部構造 |
CN105722747A (zh) * | 2013-11-15 | 2016-06-29 | 本田技研工业株式会社 | 车身侧部构造 |
JPWO2015072543A1 (ja) * | 2013-11-15 | 2017-03-16 | 本田技研工業株式会社 | 車体側部構造 |
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