JP2009107126A - プラスチックの再資源化方法、プラスチック原料、プラスチック成形体およびそれらの製造方法、ならびに、回収部材格納手段 - Google Patents

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Abstract

【課題】混合プラスチック廃棄物から混合プラスチック部材を分離して、さらにその混合プラスチック部材をプラスチックの系統ごとに分離することができ、該プラスチックからマテリアルリサイクルによりプラスチック原料またはプラスチック成形体を製造することができ、サーマルリサイクルされる混合プラスチック廃棄物を低減することができる、効率的かつ低コストなプラスチックの再資源化方法を提供する。
【解決手段】前記混合プラスチック廃棄物から特定のプラスチックで構成されたプラスチック部材を選択的に回収する部材回収工程と、プラスチック部材への金属分の混入を判断する金属混入判断工程と、プラスチック部材を破砕する破砕工程と、プラスチック破砕物から再資源化される特定のプラスチックを選別回収する選別回収工程とを含む、プラスチックの再資源化方法、プラスチック原料、プラスチック成形体およびそれらの製造方法、ならびに、回収部材格納手段
【選択図】図1

Description

本発明は、プラスチックの再資源化方法、プラスチック原料、プラスチック成形体およびそれらの製造方法、ならびに、回収部材格納手段に関する。
近年、わが国では所得水準の向上に伴い、エアコンディショナ(本明細書において、エアコンとも呼称する)、テレビジョン受信機(本明細書において、テレビとも呼称する)、冷蔵庫、洗濯機などの家電製品、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサなどの情報機器、プリンタ、ファックスなどの事務用機器、その他の各種の家具、文具、玩具などが、一般家庭に高い普及率で備えられるようになっており、家庭生活における利便性は飛躍的に向上しつつある。
一方、その結果、これらの家電製品をはじめとする製品の廃棄量も年々増加する傾向にある。ここで、従来は、これらの家電製品をはじめとする製品の廃棄物の再資源化は、鉄くずの回収ルートを通じて行われる場合が多かった。
しかし、近年では、家電製品をはじめとする各種製品の部材の構成材料が変化し、鉄をはじめとする金属からなる部材が減少してプラスチック組成物からなる部材の割合が増加する傾向にある。プラスチック組成物は、鉄をはじめとする金属よりもデザインの自由度が大きく、構成成分の調製や添加剤の使用などにより金属では実現の難しい種々の特性を付与することができ、軽量であり耐久性が高いことなどの多くの利点を有するためである。
そして、近年の家電製品をはじめとする各種製品の廃棄物は、各種構成部材の材質構成が複雑化しており、鉄や銅をはじめとする有価金属からなる部材の割合が少なく、有価性が低く、かつ従来の処理方法では多大の手間と経費がかかるプラスチック組成物からなる部材の割合が多くなっており、従来の鉄くずの回収ルートではこのような廃棄物を再資源化しても採算がとれないため、対応が難しい状況になりつつある。
これらのプラスチック組成物からなる部材は、原油などの埋蔵化石燃料を基礎原料として合成されるものが多く、資源の有効活用の観点から、これらのプラスチック組成物からなる部材を備えた製品の再資源化の推進が近年強く要求されてきている。
また、原油などの埋蔵化石燃料の燃焼による二酸化炭素および硫黄酸化物の放出による地球温暖化、酸性雨といった環境破壊や、塩素化合物を含むプラスチック組成物の焼却処理によるダイオキシンの生成、飛散といった環境汚染、さらには嵩の大きいプラスチック組成物を含む廃棄物の増大によるゴミ埋立処理場の不足といった問題を抑制するという観点からも、これらのプラスチック組成物からなる部材を備えた製品の廃棄物の再資源化が重要かつ緊急の課題となってきつつある。
なお、本明細書においては、プラスチック組成物からなる部材を「プラスチック部材」とも呼称する。また、本明細書においては、プラスチック部材を備えた製品を「プラスチック製品」とも呼称する。さらに、本明細書においては、プラスチック製品の廃棄物を「プラスチック廃棄物」とも呼称する。 ここで、上記の状況を受けて、2001年4月に家電リサイクル法が施行された。ここで、家電リサイクル法においては、2002年1月現在においては、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の家電4品目のリサイクルが義務付けられ、また、それぞれの製品の再商品化率については、エアコン60%以上、テレビ55%以上、冷蔵庫50%以上、洗濯機50%以上の法定基準値が定められている。
しかし、これらの家電製品をはじめとするプラスチック製品は、一般に複数のプラスチック部材を備えており、それらのプラスチック部材はプラスチック組成物の材質が異なることが多く、異なる材質のプラスチック組成物からなる複合部材であることも多い。
なお、本明細書においては、材質が異なる複数のプラスチック組成物からなる部材または異なる材質のプラスチック組成物からなる複合部材を「混合プラスチック部材」とも呼称する。また、本明細書においては、混合プラスチック部材を備えた製品を「混合プラスチック製品」とも呼称する。さらに、本明細書においては、混合プラスチック製品の廃棄物を「混合プラスチック廃棄物」とも呼称する。
ここで、これらの混合プラスチック廃棄物に含まれる混合プラスチック部材を再度加工して、家電製品をはじめとする各種の混合プラスチック製品の部材またはその原料として使用するには、これらの混合プラスチック部材をプラスチック組成物の系統ごとに分離した上で、再度加工する必要がある。
なお、本明細書においては、このように、廃棄物を処理した後、製品の部材またはその原料に再び加工して使用することを、「サーマルリサイクル」と対比して、「マテリアルリサイクル」と呼称する。
一方、従来から提案されているプラスチック廃棄物の再資源化方法には、単独の材質のプラスチック組成物だけを含むプラスチック廃棄物を、手解体で分離して再資源化する方法が多い。しかし、このように手解体で分離して再資源化する方法では、メーカーや製造年を問わずに単独の材質のプラスチック組成物が使用されている部材や、金属や異樹脂などの異物の付着が少なく比較的容易に単独の材質のプラスチック組成物のみを回収できるものには有効であるが、メーカーや製造年によって異なる材質のプラスチック組成物が使用されていたり、金属部品や異樹脂部品が多く使用されており、単独の材質のプラスチック組成物のみを回収することが困難である部材には、多くの手間と費用がかかり、不適切な方法である。
また、このような問題を回避するための方法としては、混合プラスチック廃棄物から、プラスチック組成物の系統別に分別することなく、混合プラスチック部材を分離して燃料として使用するという、いわゆるサーマルリサイクルに関する方法も従来から多く提案されている。
このようにして、混合プラスチック廃棄物をサーマルリサイクルにより再資源化する方法としては、たとえば、特開平6−226242号公報(特許文献1)に、混合プラスチック廃棄物から分離した混合プラスチック部材を熱分解炉で加熱乾留分解し、分解ガスおよび油を燃料として使用する方法が開示されている。
しかし、この方法によれば、混合プラスチック廃棄物のサーマルリサイクルによる再資源化は可能であるが、燃焼による炭酸ガスの発生などの問題があるため、社会的要請に十分に沿った方法であるとはいえない。
そこで、混合プラスチック廃棄物から混合プラスチック部材を分離して、さらにその混合プラスチック部材をプラスチック組成物の系統ごとに分離することのできる方法について、各方面で多くの開発努力がなされている。
たとえば、混合プラスチック部材の比重差を利用し、液体中でプラスチック組成物の系統ごとに分離する方法は従来より広く用いられてきた。つまり、液体中に混合プラスチック部材または混合プラスチック部材の破砕物を投入した際、液体比重より小さな物は浮遊し、液体比重より大きな物は沈降することを用いて分離するものである。
このような方法として、たとえば特開2006−159052号公報(特許文献2)に、風力選別と磁力選別を用いてフィルム状物、銅線などを除去した後、水を用いた比重選別を行うことで再利用可能なプラスチック生産方法について開示されている。しかし、このような方法では、破砕時に金属が混入する可能性があり、混入金属による破砕機の刃の損傷というデメリットが生じる。また、比重選別によって重比重側に分離された重比重物は一般に廃棄物として処理されるが、廃棄物の発生量が多くなるため処理費用が多くかかり、コスト的に不利である。
特開平6−226242号公報 特開2006−159052号公報
上記のように、メーカーや製造年によって異なる材質のプラスチック組成物が使用されていたり、金属部品や異樹脂部品が多く使用されている、混合プラスチック廃棄物から混合プラスチック部材を分離し、さらに単独の材質のプラスチック組成物のみを回収し、該プラスチック組成物からマテリアルリサイクルによりプラスチック原料またはプラスチック部材を製造することができる効率的かつ低コストなプラスチックの再資源化方法の開発が強く望まれているにも関わらず、そのような再資源化方法は未だ公知となっていないのが現状である。
上記現状に基づき、本発明の課題は、メーカーや製造年によって異なる材質のプラスチックが使用されていたり、金属部品や異樹脂部品が多く使用されている、混合プラスチック廃棄物から混合プラスチック部材を分離して、さらにその混合プラスチック部材をプラスチックの系統ごとに分離することができ、該プラスチックからマテリアルリサイクルによりプラスチック原料またはプラスチック成形体を製造することができ、サーマルリサイクルされる混合プラスチック廃棄物を低減することができる、効率的かつ低コストなプラスチックの再資源化方法を提供することである。
また、本発明の別の課題は、市場から回収された混合プラスチック廃棄物から混合プラスチック部材を分離して、さらにその混合プラスチック部材をプラスチック組成物の系統ごとに分離することができ、該プラスチック組成物からマテリアルリサイクルによりプラスチック原料またはプラスチック成形体を製造する方法、ならびに当該製造方法で製造されたプラスチック原料またはプラスチック成形体を提供することにある。
また、本発明の別の課題は、混合プラスチック廃棄物から混合プラスチック部材を分離して、さらにその混合プラスチック部材をプラスチックの系統ごとに分離することができ、該プラスチックからマテリアルリサイクルによりプラスチック原料またはプラスチック成形体を製造するに際し、市場から回収された混合プラスチック廃棄物から分離した混合プラスチック部材を効率的に格納するために好適に用いられ得る回収部材格納手段を提供することである。
本発明は、混合プラスチック廃棄物から特定のプラスチックを再資源化する方法であって、前記混合プラスチック廃棄物から特定のプラスチックで構成されたプラスチック部材を選択的に回収する部材回収工程と、プラスチック部材への金属分の混入を判断する金属混入判断工程と、プラスチック部材を破砕する破砕工程と、プラスチック破砕物から再資源化される特定のプラスチックを選別回収する選別回収工程とを含むことを特徴とする。
本発明のプラスチックの再資源化方法は、前記部材回収工程において選択的に回収されたプラスチック部材の一種または複数種を同時に格納できる回収部材格納手段を用い、回収部材格納手段に格納された一種または複数種のプラスチック部材について、金属混入判断工程にて金属分の混入を一度に判断し、回収部材格納手段を一度に搬送して破砕工程に供し、回収部材格納手段から取り出したプラスチック部材を破砕工程にて一度に破砕し、選別回収工程にて再資源化される特定のプラスチックを一度に選別回収することが、好ましい。
本発明のプラスチックの再資源化方法において、前記金属混入判断工程で金属分の混入が確認されたプラスチック部材を除去する金属混入部材除去工程を含むことが好ましく、前記金属混入部材除去工程で除去されたプラスチック部材から、金属分を除去する金属除去工程を含むことがより好ましく、前記金属除去工程にて金属が除去されたプラスチック部材を再度金属混入判断工程へ投入することが特に好ましい。
本発明のプラスチックの再資源化方法における混合プラスチック廃棄物は、冷蔵庫および洗濯機よりなる群から選ばれる製品であることが、好ましい。
また本発明のプラスチックの再資源化方法における特定のプラスチック部材は、ポリオレフィン系プラスチックを主体として構成されるプラスチック部材であることが、好ましい。
本発明のプラスチックの再資源化方法において、前記破砕工程でプラスチック部材を破砕して得られたプラスチック破砕物の粒径が5〜30mmであることが好ましい。
本発明のプラスチックの再資源化方法において、選別回収される特定のプラスチックがポリオレフィン系プラスチックであることが、好ましい。
本発明のプラスチックの再資源化方法は、前記選別回収工程が、風力によりプラスチック破砕物から微粉、軽比重物を除去する風力選別工程と、風力選別工程で微粉、軽比重物を除去したプラスチック破砕物を液体雰囲気に曝した後に気体雰囲気へ曝す湿潤工程と、湿潤工程で気体雰囲気に曝したプラスチック破砕物を比重液により浮遊物と沈降物とに選別する湿式比重分離工程とを含むことが、好ましい。
本発明は、上述した本発明のプラスチックの再資源化方法を用いたプラスチック原料の製造方法について提供する。また本発明は、当該プラスチック原料の製造方法により製造されたプラスチック原料についても提供する。本発明のプラスチック原料は、ペレット状であることが好ましい。
本発明はまた、上述した本発明のプラスチックの再資源化方法を用いたプラスチック成形体の製造方法について提供する。また本発明は、当該プラスチック成形体の製造方法により製造されたプラスチック成形体についても提供する。本発明のプラスチック成形体は、エアコン、テレビ、冷蔵庫および洗濯機よりなる群から選ばれる製品に用いられるものであることが好ましい。
本発明は、上述した本発明のプラスチックの再資源化方法に用いられる、前記部材回収工程で選択的に回収されたプラスチック部材の一種または複数種を同時に格納するための回収部材収納手段であって、底面の短辺が50〜70cm、長辺が70〜100cmであり、高さが10〜50cmである、上面が開放された直方体の形状を有する回収部材収納手段についても提供する。
本発明の回収部材収納手段は、ポリオレフィン系プラスチックにより構成されるものであることが、好ましい。
本発明によれば、メーカーや製造年によって異なる材質のプラスチックが使用されていたり、金属部品や異樹脂部品が多く使用されている、混合プラスチック廃棄物から混合プラスチック部材を分離して、さらにその混合プラスチック部材をプラスチックの系統ごとに分離することができ、該プラスチックからマテリアルリサイクルによりプラスチック原料またはプラスチック成形体を製造することができ、サーマルリサイクルされる混合プラスチック廃棄物を低減することができる、効率的かつ低コストなプラスチックの再資源化方法を提供することができる。
また本発明によれば、市場から回収された混合プラスチック廃棄物から混合プラスチック部材を分離して、さらにその混合プラスチック部材をプラスチック組成物の系統ごとに分離することができ、該プラスチック組成物からマテリアルリサイクルによりプラスチック原料またはプラスチック成形体を製造する方法、ならびに当該製造方法で製造されたプラスチック原料またはプラスチック成形体を提供することができる。
さらに本発明によれば、混合プラスチック廃棄物から混合プラスチック部材を分離して、さらにその混合プラスチック部材をプラスチックの系統ごとに分離することができ、該プラスチックからマテリアルリサイクルによりプラスチック原料またはプラスチック成形体を製造するに際し、市場から回収された混合プラスチック廃棄物から分離した混合プラスチック部材を効率的に格納するために好適に用いられ得る回収部材格納手段を提供することができる。
図1は、本発明のプラスチックの再資源化方法の好ましい一例を示すフローチャートである。本発明のプラスチックの再資源化方法は、混合プラスチック廃棄物から特定のプラスチックを再資源化する方法であって、前記混合プラスチック廃棄物から特定のプラスチックで構成されたプラスチック部材を選択的に回収する部材回収工程と、プラスチック部材への金属分の混入を判断する金属混入判断工程と、プラスチック部材を破砕する破砕工程と、破砕物から再資源化される特定のプラスチックを選別回収する選別回収工程とを含むことを特徴とする。以下、図1に示す例を参照しながら、本発明のプラスチックの再資源化方法について詳細に説明する。
図1に示す例では、まず、プラスチック廃棄物回収工程において、混合プラスチック廃棄物を回収する(ステップS1)。ここで、当該工程において回収される、本発明のプラスチックの再資源化方法によって再資源化されるプラスチックを含む混合プラスチック廃棄物は、冷蔵庫、洗濯機、エアコン、テレビなどの廃棄物が挙げられ、特に制限されないが、後述するように本発明のプラスチックの再資源化方法によって好適に再資源化され得るポリオレフィン系プラスチック(特にはポリプロピレン)を多く含むことから、冷蔵庫または洗濯機の廃棄物が好ましい。ここで、図2は、家電4品目のプラスチック素材構成の代表的な一例を示すであるが、図2から、家電4品目のうち、洗濯機と冷蔵庫では特にPP(ポリプロピレン)の構成比率が大きいことが分かる。さらに、洗濯機または冷蔵庫においてPPの使用されている部材は、特に制限されないが、たとえば洗濯機では水槽、上面板、上蓋、底台、筐体、パルセータ、脱水槽、塩水カバー、洗剤カバーなど、冷蔵庫では野菜ケース、基板ホルダー、基板カバー、ケース類、エバカバー、ベースグリル、蒸発皿、コンプレッサーカバー(裏蓋)、仕切り板、貯水ケース、ボックスカバー、センタールーバーなど、比較的大型で回収しやすい部材が多い。したがって、本発明のプラスチックの再資源化方法では、当該工程において冷蔵庫または洗濯機の廃棄物を回収することで、生産性や経済性の面でより優位に再資源化を行うことができる。
続く部材回収工程では、上記工程で回収した混合プラスチック廃棄物から特定のプラスチックで構成されたプラスチック部材を選択的に回収する(ステップS2)。本発明のプラスチックの再資源化方法では、このような部材回収工程を含むことで、特定のプラスチック以外の系統のプラスチックや異物のみが後述する選別回収工程で残渣として排出されることになるため、廃棄物処理量を減少することができるというメリットがある。具体的には、混合プラスチック廃棄物を手解体して、目的の上記プラスチック部材を選択的に回収する。
ここで、本発明のプラスチックの再資源化方法により再資源化される特定のプラスチックとしては、特に制限されることなく、たとえばポリオレフィン系プラスチック、ポリスチレン系プラスチック、塩化ビニル系、ポリアミド系、ポリフェニレンエーテル系、ポリウレタン系、メタクリル系、ポリカーボネート系、ポリ乳酸系、ポリエチレンテレフタレート系、ポリブチレンテレフタレート系、合成ゴム系、ポリフェニレンサルファイド系、フェノール系、ポリアセタール系、ユリア系、メラミン系、エポキシ系、ポリエステル系などを挙げることができるが、表1に示すように、様々な系統のプラスチックのうち比重が1.0未満であり、後述する選別回収工程における湿式比重分離工程にて、非常に安価でかつ安定的に入手可能な水を使用することで選択的に回収することができるというメリットがあるため、ポリオレフィン系プラスチック(特にはPP)が好ましい。したがって、当該工程では、ポリオレフィン系プラスチックを主体として構成されるプラスチック部材を回収することが好ましい。
Figure 2009107126
本発明における部材回収工程では、選択的に回収されたプラスチック部材の一種または複数種を同時に格納できる回収部材格納手段を用いることが好ましい。当該回収部材格納手段は、当該部材回収工程で選択的に回収された一種または複数種のプラスチック部材(特定のプラスチックを主体として構成されるプラスチック部材)を同時に回収できるものであることが好ましい。このような回収部材格納手段は、その大きさについては特に制限されないが、底面の短辺が50〜70cm、長辺が70〜100cmであり、高さが10〜50cmである、上面が開放された直方体の形状を有することが好ましい。底面の短辺が50cm未満、または、底面の長辺が70cm未満である場合には、回収されたプラスチック部材の一部のもののサイズに対し当該回収部材格納手段が小さすぎて格納できない場合があるためであり、また、底面の短辺が70cmを超える、または、底面の長辺が100cmを超える場合には、逆に、回収されたプラスチック部材のサイズに対して大きすぎる傾向にある。また、当該回収部材格納手段の高さが10cm未満である場合には、回収部材格納手段に格納された回収部材が工程の途中で零落したり、あるいは適正に格納されない傾向にあり、高さが50cmを超える場合には、回収部材格納時に作業者が高位置まで回収部材を持ち上げて格納しなければならず、作業効率が低下する。また、回収部材格納手段は、上面が開放された直方体の形状を有することで、回収された部材の形状に適応しており、また一度に複数種の回収部材を格納することができるため、非常に効率的である。なお、本発明は、このような本発明のプラスチックの再資源化方法に用いられる、前記部材回収工程で選択的に回収されたプラスチック部材の一種または複数種を同時に格納するための部材回収格納手段であって、底面の短辺が50〜70cm、長辺が70〜100cmであり、高さが10〜50cmである、上面が開放された直方体の形状を有する回収部材格納手段についても提供するものである。
本発明の回収部材格納手段は、ポリオレフィン系プラスチックで構成されたものであることが好ましい。このポリオレフィン系プラスチックは、比較的安価に入手でき、また成形性も良好であるため、経済的に優位である。またさらには、本発明のプラスチックの再資源化方法にて再資源化する特定のプラスチックはポリオレフィン系プラスチックであることが好ましく、したがって部材回収工程で回収するプラスチック部材としては、ポリオレフィン系プラスチックを主体として構成されるプラスチック部材であることが好ましいことは上述したが、回収部材格納手段と回収部材が激しく衝突するなどの理由により回収部材格納手段が欠損し、欠損した部分が後工程である破砕工程、選別回収工程に混入したとしても、選別回収される特定のプラスチックと同一系統であるため、再資源化される特定のプラスチックの特性へ影響をほとんど与えないというメリットがある。
続く金属混入判断工程では、部材回収工程で選択的に回収されたプラスチック部材への金属分の混入を判断する。本発明のプラスチックの再資源化方法では、前記部材回収工程において選択的に回収されたプラスチック部材を上述した回収部材格納手段に格納した状態で、格納された一種または複数種のプラスチック部材について、金属混入判断工程にて金属分の混入を一度に判断し、回収部材格納手段を一度に搬送して破砕工程に供し、回収部材格納手段から取り出したプラスチック部材を破砕工程にて一度に破砕し、選別回収工程にて再資源化される特定のプラスチックを一度に選別回収するように実現されることが、好ましい。これにより、家電4品目をはじめとするプラスチック廃棄物には、多くの形状や種類のプラスチック部材が使用されているが、プラスチック部材を形状や種類ごとに選別することなく一度に処理することが可能となり、効率的に再資源化を行うことができる。図1には、上述した部材回収工程(ステップS2)に続く金属混入判断工程にて、回収部材格納手段に格納されたプラスチック部材の金属分の混入を判断する(ステップS3)場合が示されている。当該金属分の混入の判断は、従来公知の金属検出器を用いることで行うことができる。
本発明のプラスチックの再資源化方法では、図1に示す例のように、上述した金属混入判断工程で金属分の混入が確認されたプラスチック部材を除去する金属混入部材除去工程(ステップS4)をさらに含むことが好ましい。さらには、プラスチックの再資源化方法では、金属混入部材除去工程で除去されたプラスチック部材から、金属分を除去する金属除去工程(ステップS5)を含むことがより好ましく、また金属除去工程にて金属分が除去されたプラスチック部材を再度金属混入判断工程へ投入することが好ましい。本発明のプラスチック廃棄物の再資源化方法では、1種ないし複数種の回収部材が回収部材格納手段に格納され、同時に金属混入部材除去工程へ投入される。このとき、金属分の混入が確認されたプラスチック部材を金属混入部材除去工程で除去すれば、回収部材格納手段への金属分の混入はなくなるため、プラスチック廃棄物の再資源化が容易になる。また、金属混入部材除去工程にて除去された金属分が混入した部材から、金属除去工程で金属分を除去することで、金属分が混入した部材の金属分がなくなり、再資源化可能となる。さらに、金属除去工程で金属分を除去された回収部材を再度金属混入判断工程へ投入することで、金属除去工程で除去しきれなかった金属分の混入した回収部材を発見することができ、後工程の破砕工程や選別回収工程が効率的かつ経済的に行えるというメリットがある。
次に、図1に示す例のように、プラスチック部材を破砕する破砕工程を行う(ステップS6)。当該プラスチックの破砕には、たとえば一軸破砕機、二軸破砕機、細断機などを用いることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明のプラスチックの再資源化方法において、破砕工程によってプラスチック部材を破砕したプラスチック破砕物の粒径は、特には制限されないが、5〜30mmの範囲内であることが好ましく、8〜20mmの範囲内であることがより好ましい。プラスチック破砕物の粒径が5mm未満である場合には、破砕に長時間を要するためプラスチックが溶融または熱酸化劣化を起こす傾向にあり、またこの粒径が30mmを超えると、選別回収されたプラスチックを加熱成形する際の作業性に悪影響を及ぼすという傾向があるためである。また、この粒径が5mm未満である場合でも30mmを超える場合でも、比重分離工程の分離能力に悪影響を及ぼす傾向がある。
本発明のプラスチックの再資源化方法では、続く選別回収工程において、プラスチック破砕物から再資源化される特定のプラスチックを選別回収する。当該選別回収工程は、図1に示す例のように、風力によりプラスチック破砕物から微粉、軽比重物を除去する風力選別工程(ステップS7)と、風力選別工程で微粉、軽比重物を除去したプラスチック破砕物を液体雰囲気に曝した後に気体雰囲気へ曝す湿潤工程(ステップS8)と、湿潤工程で気体雰囲気に曝したプラスチック破砕物を比重液により浮遊物と沈降物とに選別する湿式比重分離工程(ステップS9)とを含むことが、好ましい。プラスチック破砕物に含まれる微粉や軽比重物は、湿式比重分離工程にて気泡が付着しやすく、そのため本来沈降するものが気泡の浮力により浮上してしまうなど、選別精度の低下要因となる。したがって風力選別工程(ステップS7)で予め微粉や軽比重物を除去することで、後工程である湿式比重分離工程の精度を向上させることができ、さらに、風力選別工程で微粉や軽比重物を除去したプラスチック破砕物を湿潤工程(ステップS8)で液体雰囲気に曝した後に気体雰囲気へ曝すことにより、後工程の湿式比重分離工程での気泡の付着をより効果的に防止することができ、したがって分離精度を向上させることができる。
上述した風力選別工程(ステップS7)は、従来公知の適宜の風力選別機を用いて行うことができ、また、湿潤工程(ステップS8)および湿式比重分離工程(ステップS9)は、たとえば、特開2006−175740号公報などで本発明者らが提案したようにして行うことができる。
湿潤工程において、液体雰囲気に曝す際に用いる液体は、特に限定されるものではないが、水を用いることが好ましい。水を用いることで、液体自体を低コストで入手することが可能であり、また廃水処理も容易にかつ低コストで行うことができるという利点がある。前記液体は、水にNaClやその他の有機物あるいは無機物などを溶解させた溶液あるいはその混合溶液でもよい。
湿潤工程において、微粉、軽比重物を除去したプラスチック破砕物を液体雰囲気に曝す方法としては、特に限定されるものではないが、簡易に、低コストで、かつ効率よく前記プラスチック破砕物を液体雰囲気に曝すためには、液体を貯留し得る容器に液体を貯留しておき、その中にプラスチック破砕物を沈降させる方法が、好ましい。さらに、沈降させたプラスチック破砕物を液体中で振動させると、液体中でプラスチック破砕物がならされ、プラスチック破砕物全体が簡易にくまなく液体雰囲気に曝されるという利点があるため、より好ましい。なお、プラスチック破砕物を沈降させる方法および沈降させたプラスチック破砕物を水中で振動させる方法は、自動であっても手動であっても構わない。
次に、液体雰囲気に曝した後のプラスチック破砕物を、気体雰囲気に曝す。ここで、気体雰囲気に用いられる気体としては特に制限されるものではなく、たとえば空気、酸素ガス、窒素ガスなどが挙げられるが、気体自体の入手が容易であり気体保管場所や設備が不要で、コストが不要であることを考慮すると、空気を用いることが好ましい。
湿潤工程において、プラスチック破砕物を気体雰囲気に曝す方法は、特に制限されるものではないが、たとえば、液体中のプラスチック破砕物を人手によって取り出したり、ザルやメッシュ、布地、紙といった水に対して透過性を有する物で液体中から取り出すことが望ましい。ここで、プラスチック破砕物を液体中から取り出す方法は、自動であっても手動であってもよい。また、連続的処理であっても非連続的処理であってもよい。
また、プラスチック破砕物を気体雰囲気に曝す別の方法としては、液体ごと該プラスチック破砕物を取り出したり、液体を貯留している容器から液体を該プラスチック破砕物ごとオーバーフローさせた後、液体のみを除去するようにしてもよい。ここで、プラスチック破砕物を液体ごと取り出したり、液体を貯留している容器から液体を該プラスチック破砕物ごとにオーバーフローさせる方法は、自動であっても手動であってもよい。また、連続的処理であっても非連続的処理であってもよい。
また、湿式比重選別工程において用いる液体の比重は、選別回収されるプラスチックの系統によって変えることが望ましい。上述したように、本発明のプラスチックの再資源化方法にて再資源化する特定のプラスチックとしてポリオレフィン系プラスチックが好ましいが、この場合、湿式比重選別工程に用いる液体の比重は0.92以上であることが好ましく、特に0.95以上であることがより好ましい。また、この比重は1.01以下であることが好ましく、特に1.00以下であることがより好ましい。この比重が0.92未満の場合には、ポリオレフィン系プラスチックの一部が沈降し回収率が低下するという傾向があり、この比重が1.01を超えると、ポリスチレン系プラスチックの一部が混入するという傾向があるためである。ここで、比重が0.92以上かつ1.01以下の上記液体は、特に限定するものではないが、水であることが望ましい。本発明のプラスチックの再資源化方法では、このような湿式比重選別工程を経て、高い純度での特定のプラスチック(好ましくはポリオレフィン系プラスチック、特に好適にはPP)が最終的に選別回収される。
本発明はまた、上述した本発明のプラスチックの再資源化方法を用いたプラスチック原料の製造方法、および当該製造方法で得られたプラスチック原料をも提供する。本発明のプラスチック原料は、ペレット状であることが好ましい。このとき、このペレット状のプラスチック原料の粒径は1mm以上であることが好ましく、2mm以上であることがより好ましい。また、このペレット状のプラスチック原料の粒径は8mm以下であることが好ましく、5mm以下であることがより好ましい。このペレットの粒径が1mm未満の場合には、浮遊するため作業性が低下するという傾向にあり、このペレットの粒径が8mmを超えると、成形機のシリンダー内で十分に溶融しないため均一に混練されないという傾向にあるためである。
なお、ペレット状のプラスチック原料を成形する場合、押出成形した後に、シートカット、ストランドカット、ホットエアカット、アンダーウォーターカットなどのいずれの方法により造粒してもよい。これらの造粒方法の中でも、後に射出成形により特定の形状に成形する場合には、樹脂原料の供給が円滑に行え、大量処理にも対応できるアンダーウォーターカットが特に好ましい。
なお、本発明のプラスチック原料の形状としては、ペレット状に特に限定されるものではなく、たとえばシート状、フィルム状、パイプ状などいずれの形態であってもよく、押出成形機の種類、使用の態様あるいは求められる特性などから適宜決定すればよい。
さらに、本発明のプラスチック原料には、熱安定剤や光安定剤、帯電防止剤、滑剤、フィラー、銅害防止剤、抗菌剤、着色剤などの添加剤を、必要により、本発明の効果を阻害しない範囲の量で添加してもよい。
さらに本発明は、上述した本発明のプラスチック廃棄物の再資源化方法を用いたプラスチック成形体の製造方法、および当該製造方法で得られたプラスチック成形体も提供する。本発明の方法により製造されたプラスチック成形体は、プラスチックからなる部材(プラスチック部材)であってもよい。この場合、このプラスチック部材は、エアコン、テレビ、冷蔵庫および洗濯機よりなる群から選ばれる製品に用いられることが好ましい。
前記プラスチック部材は、上記のプラスチック原料から、射出成形などの方法を用いて成形することができる。このとき用いる射出成形機としては、特に限定するものではないが、たとえばスクリューインライン式射出成形機、プランジャ式射出成形機などが挙げられる。
また、このプラスチック部材の成形のステップをより簡略化するために、ペレット状などの形状を有するプラスチック原料を作製することなく、破砕したプラスチックを射出成形機にそのまま投入し、プラスチックからなる部材を直接作製しても構わない。
さらに、このプラスチックからなる部材は、熱安定剤や光安定剤、帯電防止剤、滑剤、フィラー、銅害防止剤、抗菌剤、着色剤などの添加剤を、必要により、本発明の効果を阻害しない範囲の量で添加した上で成形して作製してもよい。これらの添加剤を添加するステップとしては、押出成形機または射出成形機への上記プラスチック原料または破砕したプラスチックの投入時が好ましい。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
図1に示した手順にしたがって、ポリオレフィン系プラスチックを回収した。なお、混合プラスチック廃棄物としては冷蔵庫、洗濯機の廃棄物を入手し、それを廃棄物として手解体を行い、特定のプラスチック部材を回収(ステップS2)した後、ポリオレフィン系プラスチックで作製した回収部材格納手段(底面の短辺:60cm、底面の長辺:80cm、高さ:20cmの上面が開放された直方体形状)に格納した。この際、冷蔵庫および洗濯機から選択的に回収した複数種のプラスチック部材を一度に格納した。こうして複数種のプラスチック部材を格納した回収部材格納手段を金属混入判断工程に投入し、金属混入の有無を判断した(ステップS3)。金属の混入を判断する手段としては、金属検出器(ND−820、日新電子工業株式会社製)を用いた。この際、金属の混入が確認されたため、複数種のプラスチック部材を格納した回収部材格納手段を金属混入部材除去工程(ステップS4)へ送り、金属の付着している部材を特定し、金属を除去した(ステップS5)後、再度金属混入判断工程へ投入したところ、金属の混入は確認されなかった。こうして金属の混入が認められなかった複数種のプラスチック部材を通常の破砕機を用いて一度に破砕した(ステップS6)。破砕して得られたプラスチック破砕物を、通常の風力選別機を用いて微粉を除去し(ステップS7)、水中に沈降させた後大気中に再度浮上させることでプラスチック破砕物の表面を湿潤させ(ステップS8)、その後水中に投入し湿式比重分離を行うことで、浮上したプラスチック破砕物を回収した(ステップS9)。このとき回収物は高純度のポリオレフィン系プラスチックであった。回収されたポリオレフィン系プラスチックを脱水、乾燥した後、スクリュー径45mmの二軸溶融混練押出機を用いて230℃で溶融混練し、ペレット状のプラスチック原料を作製した。次に、作製したペレット状のプラスチック原料を10トン射出成形機のホッパーに投入し、成形温度230℃、金型温度40℃の射出成形条件で成形し、プラスチック成形体を作製した。
実施例1で作製したプラスチック成形体のポリオレフィン系プラスチックの純度、ならびに、各種物性(引張強度および伸び(JIS K 7113に準じて測定)、曲げ強度および曲げ弾性率(JIS K 7203に準じて測定)、アイゾット衝撃強度(JIS K 7110に準じて測定)、ならびに、面衝撃強度50%破壊高さ(JIS K 7211に準じて測定))を測定したところ、表2に示す結果が得られた。
Figure 2009107126
今回開示された実施の形態および実施例は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明のプラスチックの再資源化方法の好ましい一例を示すフローチャートである。 家電4品目のプラスチック素材構成の代表的な一例を示すである。

Claims (18)

  1. 混合プラスチック廃棄物から特定のプラスチックを再資源化する方法であって、
    前記混合プラスチック廃棄物から特定のプラスチックで構成されたプラスチック部材を選択的に回収する部材回収工程と、
    プラスチック部材への金属分の混入を判断する金属混入判断工程と、
    プラスチック部材を破砕する破砕工程と、
    プラスチック破砕物から再資源化される特定のプラスチックを選別回収する選別回収工程とを含む、プラスチックの再資源化方法。
  2. 前記部材回収工程において選択的に回収されたプラスチック部材の一種または複数種を同時に格納できる回収部材格納手段を用い、回収部材格納手段に格納された一種または複数種のプラスチック部材について、金属混入判断工程にて金属分の混入を一度に判断し、回収部材格納手段を一度に搬送して破砕工程に供し、回収部材格納手段から取り出したプラスチック部材を破砕工程にて一度に破砕し、選別回収工程にて再資源化される特定のプラスチックを一度に選別回収する、請求項1に記載のプラスチックの再資源化方法。
  3. 前記金属混入判断工程で金属分の混入が確認されたプラスチック部材を除去する金属混入部材除去工程を含む、請求項1または2に記載のプラスチックの再資源化方法。
  4. 前記金属混入部材除去工程で除去されたプラスチック部材から、金属分を除去する金属除去工程を含む、請求項3に記載のプラスチックの再資源化方法。
  5. 前記金属除去工程にて金属が除去されたプラスチック部材を再度金属混入判断工程へ投入する、請求項4に記載のプラスチックの再資源化方法。
  6. 混合プラスチック廃棄物が、冷蔵庫および洗濯機よりなる群から選ばれる製品である、請求項1〜5のいずれかに記載のプラスチックの再資源化方法。
  7. 特定のプラスチック部材がポリオレフィン系プラスチックを主体として構成されるプラスチック部材である、請求項1〜6のいずれかに記載のプラスチックの再資源化方法。
  8. 前記破砕工程でプラスチック部材を破砕して得られたプラスチック破砕物の粒径が5〜30mmである、請求項1〜7のいずれかに記載のプラスチックの再資源化方法。
  9. 選別回収される特定のプラスチックがポリオレフィン系プラスチックである、請求項1〜8のいずれかに記載のプラスチックの再資源化方法。
  10. 前記選別回収工程が、風力によりプラスチック破砕物から微粉、軽比重物を除去する風力選別工程と、
    風力選別工程で微粉、軽比重物を除去したプラスチック破砕物を液体雰囲気に曝した後に気体雰囲気へ曝す湿潤工程と、
    湿潤工程で気体雰囲気に曝したプラスチック破砕物を比重液により浮遊物と沈降物とに選別する湿式比重分離工程とを含む、請求項1〜9のいずれかに記載のプラスチックの再資源化方法。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のプラスチックの再資源化方法を用いたプラスチック原料の製造方法。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載のプラスチックの再資源化方法を用いたプラスチック成形体の製造方法。
  13. 請求項11に記載の方法により製造されたプラスチック原料。
  14. ペレット状である、請求項13に記載のプラスチック原料。
  15. 請求項12に記載の方法により製造されたプラスチック成形体。
  16. エアコン、テレビ、冷蔵庫および洗濯機よりなる群から選ばれる製品に用いられる、請求項15に記載のプラスチック成形体。
  17. 請求項2に記載のプラスチックの再資源化方法に用いられる、前記部材回収工程で選択的に回収されたプラスチック部材の一種または複数種を同時に格納するための回収部材格納手段であって、
    底面の短辺が50〜70cm、長辺が70〜100cmであり、高さが10〜50cmである、上面が開放された直方体の形状を有する、回収部材格納手段。
  18. ポリオレフィン系プラスチックにより構成される、請求項17に記載の回収部材格納手段。
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