JP2007130885A - プラスチック廃材の再資源化方法、およびそれを用いたプラスチック成形体の製造方法、プラスチック成形体 - Google Patents

プラスチック廃材の再資源化方法、およびそれを用いたプラスチック成形体の製造方法、プラスチック成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】マテリアルリサイクルにより、多様な用途に応じた品質ならびに寿命を有する高品位なプラスチック成形体を得ることができる、効率的なプラスチック廃材の再資源化方法の提供。
【解決手段】複数種のプラスチックから構成されたプラスチック系混合物を含むプラスチック廃材を再資源化する方法であって、制御により達成すべきプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量、粒径を決定する工程と、前記工程での決定に基づき、プラスチック系混合物に添加すべき添加剤の種類、量を決定する工程と、プラスチック系混合物に、前記工程で決定された種類、量の添加剤を添加し加熱溶融した後、成形してプラスチック成形体を得る工程であって、前記プラスチック系混合物に含まれる異物が前記決定された混入量、粒径となるように制御する工程を含むプラスチック廃材の再資源化方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラスチック廃材の再資源化方法に関する。また本発明は、本発明の再資源化方法を用いてプラスチック成形体を得るプラスチック成形体の製造方法、および得られたプラスチック成形体に関する。
近年、わが国では所得水準の向上に伴い、エアコンディショナ(本明細書においては、「エアコン」と呼称する。)、テレビジョン受信機(本明細書においては、「テレビ」と呼称する。)、冷蔵庫、洗濯機などの家電製品、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサなどの情報機器、プリンタ、ファックスなどの事務用機器、その他の各種の家具、文具、玩具などが、一般家庭に高い普及率で備えられるようになっており、家庭生活における利便性は飛躍的に向上しつつある。
一方、その結果、これらの家電製品をはじめとする各種製品の廃棄量も年々増加する傾向にある。ここで、従来は、これらの家電製品をはじめとする製品の廃棄物の再資源化は、鉄くずの回収ルートを通して行われる場合が多かった。
しかし近年では、家電製品をはじめとする各種製品の部材の構成材料が変化し、鉄をはじめとする金属からなる部材が減少してプラスチックからなる部材の割合が増加する傾向にある。プラスチックは、鉄をはじめとする金属よりもデザインの自由度が大きく、構成成分の調製や添加剤の使用などにより金属では実現の難しい種々の特性を付与することができ、軽量であり耐久性が高いことなどの多くの利点を有するためである。
なお、本明細書においては、プラスチックからなる部材を「プラスチック部材」と呼称する。また、本明細書においては、プラスチック部材を備えた製品を「プラスチック製品」と呼称する。さらに、本明細書においては、プラスチック製品の廃材(廃棄物)を「プラスチック廃材」とも呼称する。
近年の家電製品をはじめとする各種製品の廃棄物は、各種構成部材の材質構成が複雑化しており、鉄や銅をはじめとする有価金属からなる部材の割合が少なく、有価性が低く、かつ従来の処理方法では多大の手間と経費がかかるプラスチック部材の割合が多くなっており、従来の鉄くずの回収ルートではこのような廃棄物を再資源化しても採算がとれないため、対応が難しい状況になりつつある。
そして、これらのプラスチック部材は、原油などの埋蔵化石燃料を基礎原料として合成されるものが多く、資源の有効活用の観点から、これらのプラスチック製品の再資源化の推進が近年強く要求されてきている。
また、原油などの埋蔵化石燃料の燃焼による二酸化炭素および硫黄酸化物の放出による地球温暖化、酸性雨といった環境破壊や、塩素化合物を含むプラスチックの焼却処理によるダイオキシンの生成、飛散といった環境汚染、さらには嵩の大きいプラスチック廃棄物の増大によるゴミ埋立処理場の不足といった問題を抑制するという観点からも、これらのプラスチック廃材の再資源化が重要かつ緊急の課題となってきつつある。
ここで、上記の状況を受けて、2001年4月に家電リサイクル法が施行された。ここで、家電リサイクル法においては、2002年1月現在においては、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の家電4品目のリサイクルが義務付けられ、また、それぞれの製品の再商品化率については、エアコン60%以上、テレビ55%以上、冷蔵庫50%以上、洗濯機50%以上の法定基準値が定められている。
しかし、これらの家電製品をはじめとするプラスチック製品は、一般に複数のプラスチック部材を備えており、それらのプラスチック部材はプラスチック組成物の材質が異なることも多く、異なる材質のプラスチックからなる複合部材であることも多い。
なお、本明細書においては、材質が異なる複数のプラスチックからなる部材または異なる材質のプラスチック組成物からなる複合部材を、「混合プラスチック部材」と呼称し、この混合プラスチック部材に含まれる材質を「プラスチック系混合物」と呼称する。また、本明細書においては、混合プラスチック部材を備えた製品を「混合プラスチック製品」とも呼称する。さらに本明細書においては、混合プラスチック製品の廃材(廃棄物)を「混合プラスチック廃材」とも呼称する。
ここで、これらの混合プラスチック廃材に含まれる混合プラスチック部材を再度加工して、家電製品をはじめとする各種の混合プラスチック製品の部材またはその原料として使用するには、これらの混合プラスチック部材をプラスチックの系統ごとに分離した上で、再度加工する必要がある。なお、本明細書においては、このように、廃棄物を処理した後、製品の部材またはその原料に再び加工して使用することを、サーマルリサイクルと対比して、「マテリアルリサイクル」と呼称する。
一方、従来から提案されているプラスチック廃材の再資源化方法には、単独の材質のプラスチックだけを含むプラスチック廃材を、手解体で分離して再資源化する方法が多い。しかし、このように手解体で分離して再資源化する方法には、多大の手間と経費がかかるという問題がある。さらに、このような方法では混合プラスチック廃材には対応できないという問題がある。
またこのような問題を回避するための方法としては、混合プラスチック廃材から、プラスチックの系統別に分別することなく、混合プラスチック部材を分離して燃料として使用するという、いわゆるサーマルリサイクルに関する方法も従来から多く提案されている。
このようにして、混合プラスチック廃材をサーマルリサイクルにより再資源化する方法としては、たとえば特許文献1に、混合プラスチック廃材から分離した混合プラスチック部材を熱分解炉で加熱乾留分解し、分解ガスおよび油を燃料として使用する方法が開示されている。しかしこの方法によれば、混合プラスチック廃材のサーマルリサイクルによる再資源化は可能であるが、燃料による炭酸ガスの発生などの問題があるため、社会的要請に充分に沿った方法であるとはいえない。
そこで、混合プラスチック廃材から混合プラスチック部材を分離して、さらにその混合プラスチック部材をプラスチックの系統ごとに分離することのできる方法について、各方面で多くの開発努力がなされている。
たとえば、混合プラスチック部材の比重差を利用し、液体中でプラスチックの系統ごとに分離し、再資源化する方法は従来より広く用いられてきた。つまり、液体中に混合プラスチック部材または混合プラスチック部材の破砕物を投入した際、液体比重より小さなものは浮遊し、液体比重よりも大きなもの沈降することを用いて分離するものである。しかしながら、従来の液体を用いた比重分離方法では、回収したプラスチックの系統に異物が混入してしまい、異物が物性低下の原因となっていた。また、異物の混入にばらつきがあり、再資源化するプラスチックの品質を制御することは困難であった。
またたとえば、特許文献2では、フェノール系化合物と環状ホスファイト化合物を添加して、リサイクルされた製品を長期間にわたり使用可能にしている。
また、たとえば特許文献3では、低粘度ポリマーを主成分としてなるプラスチックリサイクル用改質剤を加熱溶融時に添加して再生プラスチックを得る方法が公開されている。
しかしながら、上記のリサイクル方法では、リサイクルされるプラスチックに含まれる異物の組成および/または量のばらつきに対して、適切な添加剤と添加量を決定することは考慮されていない。すなわち、要求されるプラスチックの物性値、外観や長期信頼性などの特性を満足するように、異物の組成、量および粒径の制御を行い、適切な添加剤の種類と適切な添加剤の量を決定する一貫した手法は未だ明らかではない。
また、回収された製品から取り出したプラスチック廃材をリサイクルするとき、回収された製品群の構成は、回収された製品の特性、消費者の嗜好の変化、季節による製品の使用頻度などに依存して、回収された製品群のロットごとにばらつきがあり、適切な添加剤を決定することは大変困難である。
特開平6−226242号公報 特開平6−184350号公報 特開2001−72796号公報
上記のように、市場から回収されたプラスチック廃材からマテリアルリサイクルにより、要求特性の高いプラスチック部材またはその原料としても使用可能な品質を有し、また、再資源化するプラスチックに含まれる異物の制御を可能にし、回収される製品や部材、あるいは回収量の季節によるばらつきなどに対しても適切に所望の品質を得ることができる再資源化方法の開発が望まれているにもかかわらず、そのような再資源化方法は未だ公知となっていないのが現状である。
上記の現状に基づき、本発明の課題は、マテリアルリサイクルにより、多様な用途に応じた品質ならびに寿命を有する高品位なプラスチック成形体を得ることができる、効率的なプラスチック廃材の再資源化方法を提供することにある。
また、本発明の別の課題は、回収されて再資源化される製品や部材のばらつきに対しても柔軟に所望の品質を得ることが可能であるプラスチック廃材の再資源化方法を提供することにある。
また、本発明の別の課題は、プラスチック廃材からマテリアルリサイクルにより、高品位なプラスチック成形体を製造できるプラスチック成形体の製造方法および得られたプラスチック成形体を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するためには、再資源化するプラスチックに含まれる異物を制御し、混入する異物に対して適切にプラスチックの特性を改質すればいいとの着想を得て、そのようなプラスチック廃材の再資源化方法を開発すべく、再資源化するプラスチックに含まれる異物の制御方法、異物の混入量や異物の粒径に対する添加剤の種類や量の検討を重ねた。ここで、異物とは、再資源化するプラスチック以外の物質である。
そして、検討の末に、再資源化するプラスチックに含まれる異物の制御と、前記制御の下、混入した異物に対応した品質の管理処方および/または調整処方および/または制御処方との関連を導き出し、本発明に至った。すなわち、本発明は以下のとおりである。
本発明は、複数種のプラスチックから構成されたプラスチック系混合物を含むプラスチック廃材を再資源化する方法であって、制御により達成すべきプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径を決定する工程と、前記工程での決定に基づき、プラスチック系混合物に添加すべき添加剤の種類および/または量を決定する工程と、プラスチック系混合物に、前記工程で決定された種類および/または量の添加剤を添加し加熱溶融した後、成形してプラスチック成形体を得る工程であって、前記プラスチック系混合物に含まれる異物が前記決定された混入量および/または粒径となるように制御する工程を含むことを特徴とする、プラスチック廃材の再資源化方法である。
ここにおいて、前記プラスチック系混合物を加熱溶融する際に、前記プラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径の制御を行なうことが好ましい。
本発明のプラスチック廃材の再資源化方法においては、前記プラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径の制御が、フィルタの目開き量によって行なわれるものであることが好ましい。
本発明のプラスチック廃材の再資源化方法においては、前記制御により達成すべきプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径が、再資源化されたプラスチックを用いた製品の要求特性に応じて決定され、当該異物の混入量および/または粒径の制御によって再資源化するプラスチックの品質を制御することが好ましい。
また、前記プラスチック系混合物に添加すべき添加剤の種類および/または量の決定が、プラスチック系混合物中における異物の混入量および/または粒径の分布に基づき決定されることが好ましい。
本発明のプラスチック廃材の再資源化方法においては、前記制御により達成すべきプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径の決定、ならびに、前記プラスチック系混合物に添加すべき添加剤の種類および/または量の決定が、プラスチック系混合物中の異物の混入量および/または粒径と、添加すべき添加剤の種類および/または添加量との関係についての情報を予め蓄積したデータベースを利用してなされるものであることが好ましい。
また前記添加剤は、金属不活性化剤、相容化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、結晶化核剤および充填剤のうちから選ばれる少なくともいずれかであることが好ましい。
本発明のプラスチック廃材の再資源化方法において、前記プラスチック廃材は、テレビ、エアコン、洗濯機、冷蔵庫からなる群から選ばれる製品であることが好ましい。
また本発明のプラスチック廃材の再資源化方法における前記制御により達成すべきプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径は、前記プラスチック廃材を構成する製品構成比および/またはプラスチック組成物構成比に応じて決定されるものであることが好ましい。
前記フィルタの目開き量は、0.075mm以上1mm以下であることが好ましい。
また、本発明は、複数種のプラスチックから構成されたプラスチック系混合物を含むプラスチック廃材を再資源化する方法であって、比重分離により、前記プラスチック廃材から所望のプラスチックを選別する選別工程と、前記選別工程で選別したプラスチックを加熱溶融し、成形してプラスチック成形体を得る成形工程とを少なくとも含み、前記成形工程は、前記選別したプラスチックに混入する金属を除去するための除去工程と、前記金属を除去するためのフィルタの目開き量に応じて、前記選別したプラスチックに添加する添加剤の種類および/または量を変えて、添加する添加工程を含むことを特徴とする、プラスチック廃材の再資源化方法も提供する。
ここにおいて、選別したプラスチックに混入する金属は、少なくとも銅および/または鉄を含み、選別したプラスチックに添加する添加剤は、金属不活性化剤および/または酸化防止剤であることが好ましい。
また、選別したプラスチックに混入する金属を除去するためのフィルタの目開き量は、0.20mm以上0.53mm以下であることが好ましい。
本発明のプラスチック廃材の再資源化方法は、前記添加剤としてフェノール系酸化防止剤およびリン系酸化防止剤を用い、プラスチック系混合物100重量部に対してフェノール系酸化防止剤の添加量が0.01重量部〜5重量部、リン系酸化防止剤の添加量が0.01重量部〜5重量部であることが好ましい。
また本発明のプラスチック廃材の再資源化方法は、前記添加剤として金属不活性剤を用い、プラスチック系混合物100重量部に対して金属不活性化剤の添加量が5重量部以下であることが好ましい。
本発明のプラスチック廃材の再資源化方法において再資源化するプラスチックの系統は、ポリオレフィン系プラスチック、ポリスチレン系プラスチック、その他のプラスチックであることが好ましい。
本発明はまた、上述した本発明のプラスチック廃材の再資源化方法を用いてプラスチック成形体を得る、プラスチック成形体の製造方法も提供する。
また本発明は、上述した本発明のプラスチック成形体の製造方法により得られたプラスチック成形体も提供する。ここにおいて、本発明のプラスチック成形体は、ペレット状であることが好ましく、また、エアコン、テレビ、冷蔵庫および洗濯機によりなる群から選ばれる製品に用いられることが好ましい。
本発明は、市場から回収される比重の異なる複数種で構成されたプラスチック系混合物から、これを原料とするマテリアルリサイクルにより、多様な用途に利用可能な高品質のプラスチック成形体を得ることができ、サーマルリサイクルされるプラスチック廃材を低減することができる、効率的な再資源化方法を提供することができる。
また、本発明は回収されて再資源化される製品や部材のばらつきに対して、柔軟に対応し、所望の物性や特性を得ることができる再資源化方法を提供することができる。
また、本発明はプラスチック系混合物から、プラスチック系混合物を主原料とするマテリアルリサイクルにより、多様な用途に適用可能な高品質のプラスチック成形体を得ることができるプラスチック成形体の製造方法、およびプラスチック成形体を提供することができる。
以下に実施の形態を示し、本発明をより詳細に説明する。
本発明は、複数種のプラスチックから構成されたプラスチック系混合物を含むプラスチック廃材を再資源化する方法であって、制御により達成すべきプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径を決定する工程と、前記工程での決定に基づき、プラスチック系混合物に添加すべき添加剤の種類および/または量を決定する工程と、プラスチック系混合物に、前記工程で決定された種類および/または量の添加剤を添加し加熱溶融した後、成形してプラスチック成形体を得る工程であって、前記プラスチック系混合物に含まれる異物が前記決定された混入量および/または粒径となるように制御する工程を含むことを特徴とする、プラスチック廃材の再資源化方法である。ここで、異物とは、プラスチック系混合物に含まれる再資源化するプラスチック以外の物質を指し、加熱溶融温度以上の融点を持つ、ゴム、金属、塵、埃なども含むものとする。
また、本発明は、複数種のプラスチックから構成されたプラスチック系混合物を含むプラスチック廃材を再資源化する方法であって、比重分離により、前記プラスチック廃材から所望のプラスチックを選別する選別工程と、前記選別工程で選別したプラスチックを加熱溶融し、成形してプラスチック成形体を得る成形工程とを少なくとも含み、前記成形工程は、前記選別したプラスチックに混入する金属を除去するための除去工程と、前記金属を除去するためのフィルタの目開き量に応じて、前記選別したプラスチックに添加する添加剤の種類および/または量を変えて、添加する添加工程を含むことを特徴とする、プラスチック廃材の再資源化方法である。
フィルタの目開き量がある値より大きくなると、異物混入量、特に金属含有量が増加し、再生プラスチックの物性が低下する。逆にフィルタの目開き量が小さくなるほどフィルタが目詰まりして、フィルタあたりの再生プラスチックの押出量が低下する。
本発明によれば、比重分離を行っても混入する異物の中でも、たとえば、再生プラスチックの物性に影響を与える金属を除去するためのフィルタの目開き量を制御することで、フィルタが目詰まりせずに、成形工程において所望の量の再生プラスチックを得ることができる。また、フィルタの目開き量に応じて添加剤の種類および/または量を変えることで、再生プラスチックの特性改善をすることができる。
よって、物性・長期信頼性ともに耐久消費財の部材に適合可能で、かつ量産に対応できる再生プラスチックを得ることができる。
図1は、本発明のプラスチック廃材の再資源化方法の好ましい一例を段階的に示すフローチャートである。図1には、家電4品目の廃棄物であるプラスチック廃材をマテリアルリサイクルする場合の具体例を示している。本発明のプラスチック廃材の再資源化方法は、基本的には、たとえば図1に示すような手順で、プラスチック廃材から所望のプラスチック成形体を得る。
図1に示す例においては、まず、家庭などから廃棄された使用済みの家電4品目を回収する(ステップ101)。次に、該家電4品目の廃棄物を解体して、コンプレッサ、熱交換器などの大型の金属部品や、洗濯機の水槽、冷蔵庫の野菜ケースなどの大型のプラスチック成形品を部品ごとに回収する(ステップ102)。次に、大型金属部品などが回収された家電4品目の廃棄物の残りの部材を、大型破砕機で60mm程度に粗破砕する(ステップ103)。
続いて、該家電4品目の廃棄物の破砕物から、金属選別機で金属系破砕物とプラスチック系破砕物とに選別し、低嵩比重プラスチック混合物を除去して、鉄、銅、アルミニウムや発泡プラスチックを含む軽量側プラスチック混合物、金属、ゴム、微粉などを除去し、重量側プラスチック混合物を選別する。重量側プラスチックを10mm程度に微破砕した後、液体(比重液)を利用して前記重量側プラスチック混合物を比重分離(湿式比重分離)し、比重ごとにプラスチックの系統ごとに選別・回収する(ステップ104)。
湿式比重分離に用いる液体の比重は、選別・回収されるプラスチックの系統によって変えることが好ましい。たとえば、ポリオレフィン系プラスチックを選別回収する際には該液体の比重は0.92以上であることが好ましく、特に0.95以上であることがより好ましい。また、この比重は1.01以下であることが好ましく、特に1.00以下であることがより好ましい。この比重が0.92未満の場合には、ポリオレフィン系プラスチックの一部が沈降し回収率が低下するという傾向がある。ここで、比重が0.92以上かつ1.01以下の上記液体は、特に限定されるものではないが、水であることが好ましい。
さらに、たとえばポリオレフィン系やポリスチレン系以外の、その他の系統のプラスチック組成物を選別・回収する際には、該液体の比重は1.00以上であることが好ましく、特に1.01以上であることがより好ましい。また、この比重が1.10以下であることが好ましく、特に1.08以下であることがより好ましい。この比重が1.00未満の場合には、ポリオレフィン系プラスチックが混入するという傾向があり、この比重が1.10を超えると、ポリアミド系、ポリカーボネート系、ゴムなどが混入するという傾向がある。ここで、比重が1.10以下かつ1.00以上である上記液体は、特に限定されるものではないが、水にNaClを溶解した溶液であることが好ましい。あるいはその他の有機物あるいは無機物などを溶解させた溶液あるいはその混合溶液でもよい。
さらに、該プラスチック系混合物をポリオレフィン系プラスチック組成物、ポリスチレン系プラスチック組成物およびその他の系統のプラスチック組成物の3系統のプラスチック組成物に選別・回収する際には、比重が0.92以上かつ1.01以下の上記液体および1.10以下かつ1.00以上である上記液体の2種類を用いるのがよい。この際、特に順序を限定するものではないが、比重が1.00以上かつ1.10以下の上記液体を用いてポリオレフィン系プラスチック組成物およびポリスチレン系プラスチック組成物と、その他の系統のプラスチック組成物とを分離した後、比重が0.92以上かつ1.01以下の上記液体を用いてポリオレフィン系プラスチック組成物とポリスチレン系プラスチック組成物とを分離することが望ましい。本発明の再資源化方法では、ポリオレフィン系プラスチック、ポリスチレン系プラスチック、その他のプラスチックの3系統に選別・回収することが好ましい。
その後、ステップ104で選別・回収された各系統のプラスチックについて、洗浄乾燥を行い(ステップ105)、再資源化するプラスチック系混合物に物性や特性を調整するための添加剤を混合するステップ(ステップ106)へ移す。
しかしながら、ステップ104で選別・回収された各系統のプラスチックには、ホットメルトなどに付着したり、あるいは部材中に金属製の締結部材などが埋め込まれているために、本来湿式比重分離により沈降する微細な銅、鉄などの金属がわずかに混入する場合がある。
これらのわずかに含まれる金属を除去する方法としては、人手による選別が挙げられる。人手による金属の選別では、人件費の増加に伴う再生材としてのコストが増加する問題や選別精度が悪い問題がある。
また、別の方法として、金属探知機を用いて金属を除去する方法があるが、微細な金属を除去するためには高い金属探知能力が必要となり、設備に多大なコストがかかる問題があり、再生プラスチックのコストを増加させる。
また、別の方法として、金属探知機を用いて金属を含む混合物を除去する方法があるが、設備に多大なコストがかかる上に、金属が探知された時点で金属を含む混合物を除去するため、金属を含むプラスチック系破砕物に、回収されるべきプラスチックが混入し、プラスチックの回収量が減少する可能性がある。
このような問題は、金属以外の異物でも同じことがいえる。すなわち、異物を徹底的に除去することはコスト・時間の面において問題が多く、これら混入する異物の種類・量・大きさなどを適度に制御し、再使用する要求特性を満たす再生プラスチックを得ることが望ましい。
そこで、物性や特性を調整するための添加剤を混合するステップに移す前に、添加すべき添加剤の種類および/または量を決定する必要がある。本発明の再資源化方法では、上記ステップ101〜105の操作を行なう一方で、制御により達成すべきプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径を決定する工程と、前記工程での決定に基づき、プラスチック系混合物に添加すべき添加剤の種類および/または量を決定する工程とを行なう。
所望の物性や特性のプラスチックを再資源化するためには、プラスチック廃材に含まれるプラスチック系混合物中の異物は全て除去されるのが好ましいように一見考えられる。しかしながら、上述したとおり、プラスチック系混合物中の異物を全て除去することは、手間、環境、リサイクルシステム、コスト面などで大変困難である。
プラスチック系混合物中に異物が残存する場合、再資源化されたプラスチック中に異物が残り、しかもその混入量および/または粒径にばらつきが生じることになるため、このばらつきによる悪影響を相殺し得るような添加剤を添加し、プラスチックを改質することにより再資源化されたプラスチックの品質を保証することが考えられる。
そのため、ばらつきのある異物の混入量に対して、適切な添加剤の種類および/または量を決定する必要がある。この際、プラスチック系混合物中の異物の混入量および/または粒径のばらつきを制御することができれば、なるべく少ない種類および/または量の添加剤を用いてプラスチックの品質を保証することができる。
本発明の再資源化方法では、前記制御により達成すべきプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径が、再資源化されたプラスチックを用いた製品の要求特性に応じて決定され、当該異物の混入量および/または粒径の制御によって再資源化するプラスチックの品質を制御することが、好ましい。また、前記制御により達成すべきプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径は、前記プラスチック廃材を構成する製品構成比および/またはプラスチック構成比に応じて決定されるのが好ましい。
図1に示す例では、まず、所望の物性や特性に調整されたプラスチックの再資源化を行なうための物性および/または特性の改質計画を策定する(ステップ201)。ここでは、再資源化するプラスチックが家電4品目に使用可能な物性および/または特性となるよう、計画を策定することが望ましい。物性および/または特性の改質計画に考慮される項目は、一般的な機械的物性のほか外観などの主観的な特性なども自由に考慮されるべきである。物性改質計画は、回収した製品および部材と同等の物性および特性が発現されるように考慮されることが好ましい。そして、本ステップで策定された物性改質計画を満足できるように、以下のステップで再資源化するプラスチックの改質を行なう。
次に、回収された製品の調査を行なう(ステップ202)。回収製品の調査とは、製品構成比および/またはプラスチック構成比の調査を指す。前記回収製品の調査は、構成する材料、機能、部材の位置情報、組み立て・分解手順など製品および/またはプラスチック組成物を構成する上で必要な情報の全てについて、調査することが好ましい。しかしながらこれらの製品情報を全て収集するためには多大なコストや時間がかかる場合がある。この場合、取り出すべき製品に関わる情報は、簡素化したものであっても構わない。
回収製品の調査は、回収製品のばらつきを考慮して予め蓄積されたデータベースから製品構成比および/またはプラスチック構成比を取出すようにしてもよい。回収製品の調査は、製品にラベル付けされたプラスチックの種類から判断してもよく、また、プラスチック構成比のばらつきや回収量などの季節によるばらつきから推定してもよい。また、経験により回収した製品や部材を推定するようにしてもよい。
次に、制御により達成すべきプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径を決定する(ステップ203)。ここで、前記決定は、製品を回収した季節や回収した量などの回収した製品やプラスチックのばらつきの調査により予測された、プラスチック廃材に含まれるプラスチック系混合物のプラスチック構成比に基づきなされてもよいし、また、経験により予測された、製品を回収した季節や回収した量などによるばらつきからのプラスチック構成比に基づきなされてもよい。
一般に、季節による製品の使用頻度などに依存して、回収された製品群の製品構成比はばらつきがある。たとえば、表1に示されるように、夏にはエアコン、冷蔵庫が回収される割合が多い。このようなばらつきに伴い、プラスチック構成比が変化し、プラスチック系混合物中に含まれる異物の混入量および/または粒径も変化する。
たとえば、冷蔵庫の割合が増加すると、冷蔵庫の断熱材として用いられるウレタンの構成比が多くなる。これらの冷蔵庫が廃棄物として破砕された後に、上述したステップ104で湿式比重選別を行なうと、ウレタンに内包されるハーネスの量によって、特定の比重に対して沈降したり、浮上したりする問題が生じる。これにより、季節によっては、比重ごとに選別・回収したプラスチックに該ウレタンとウレタンに内包されるハーネスなどが異物として多く混入する虞がある。
そのため、ウレタンに対しては相容化剤、ハーネスに含まれる銅線に対しては金属不活性化剤を添加するなどの適切な対応が求められる。季節による前記ばらつきも考慮して、制御により達成すべき前記異物の混入量および/または粒径を決定することが望ましい。具体的には、上述したステップ201で策定された改質計画およびステップ202での回収された製品の調査結果に基づき、決定がなされる。
Figure 2007130885
本発明のプラスチック廃材の再資源化方法では、後述するようにプラスチック系混合物に添加剤を添加し均一混合して加熱溶融した後、成形してプラスチック成形体を得る一連の流れの中のいずれかでプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径の制御を行なう。
フィルタの目開き量によってプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径を制御する場合、たとえば、ステップ203では、ステップ201の物性改質計画に記述された物性値とステップ202で行なった回収製品の調査からフィルタの目開き量を決定する。このとき、フィルタの目開き量を決定する指針は、予めデータベースなどに用意された物性値および/または特性値と異物の混入量および/または粒径の関連を示したデータを利用することが望ましい。
本発明のプラスチックの再資源化方法では、プラスチック系混合物に添加すべき添加剤の種類および/または量の決定を、プラスチック系混合物中における異物の混入量および/または粒径の分布に基づき決定することが、好ましい。これにより、異物の混入量および/または粒径の分布により数式モデルで表現が可能となるという利点があるためである。たとえば、異物の混入量および/または粒径を表現したモデルである分布の3σのばらつきに対して品質を保証するような、目開き量を決定することの支援が可能となる。図1に示す例では、ステップ203での決定に基づき、制御後のプラスチックに含まれる異物の混入量および/または粒径の分布を予測し、作成する(ステップ204)。
ステップ204において予測される異物の混入量分布および前記粒径分布は、ステップ202から推定される再資源化するプラスチックに含まれる異物の混入量と粒径の分布である。ここで、前記混入量分布とは、再資源化するプラスチックに含まれると想定される異物の混入量を表現した分布であり、前記粒径分布とは、再資源化するプラスチックに含まれると想定される異物の粒径を表現した分布である。また、前記混入量分布は異物の混入量の存在する確率を表現した分布であってもよく、前記粒径分布は異物の粒径の存在する確率を表現したものであってもよい。前記混入量分布および前記粒径分布は確率分布に近似したものであってもよい。前記粒径分布は、たとえば、式1)に示すワイブル分布で近似したものであってもよい。
Figure 2007130885
式1)において、x:平均粒径、β:尺度母数、α:形状母数を表す。ここで、前記平均粒径とは通常用いられる体積粒径である。再資源化するプラスチックに含まれる異物の混入量が少なく平均粒径が少なければ、分布の範囲が狭くなり、αは大きい値をとる。一方、前記混入量が大きくなれば、分布の範囲は広くなり、αは小さい値をとる。ステップ203で決定された制御すべき前記異物の混入量および/または粒径が存在する確率を表現した分布は、上記式においてαが1以上になるように近似したものであることが好ましい。
ここで、ステップ204に換えて、たとえば、定めた期間ごとに回復したプラスチック廃材からの図1に示す再資源化方法の少なくともステップ104を経た再資源化するプラスチックの系統ごとのプレスシートを予め作成し、プレスシートから異物の混入量および/または粒径をデータべースとして蓄積し、このデータベースを参照して異物の混入量および/または粒径を予測してもよい。
そして、ステップ204で予測された混入量分布および/または粒径分布、または予め作成した異物の混入量および/または粒径を蓄積したデータベースから、ステップ201で策定された物性改質計画を満足する添加剤の種類および/または添加剤の添加量を決定する(ステップ205)。この際、再資源化するプラスチックに含まれる異物の混入量分布および/または粒径分布から導かれたステップ205の添加剤の種類および/または添加量が記述されたデータベースを利用して、これらの添加剤の種類および/または添加剤を決定することが望ましい。ここで、混入量分布および/または粒径分布は、異物の混入量分布以外の異物の混入量を表現したモデルを用いるようにしてもよく、同様に、異物の粒径分布以外の異物粒径を表現したモデルを用いるようにしてもよい。
上述のように、本発明の再資源化方法では、前記制御により達成すべきプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径の決定、ならびに、前記プラスチック系混合物に添加すべき添加剤の種類および/または量の決定が、プラスチック系混合物中の異物の混入量および/または粒径と、添加すべき添加剤の種類および/または添加量との関係についての情報を予め蓄積したデータベースを利用してなされるものであることが、好ましい。
このようにしてステップ205で決定された種類および/または量の添加剤を、上記洗浄乾燥(ステップ105)後のプラスチック系混合物に添加し、均一に混合する(ステップ106)。本発明において用いられる添加剤は、金属不活性化剤、相容化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、結晶化核剤および充填剤のうちから選ばれる少なくともいずれかであるのが好ましい。添加剤として上述した中から選ばれる少なくともいずれかを用いることで、機械物性、長期安定性や外観特性などの要求特性を満足させることが可能となるという利点があるためである。
本発明のプラスチック廃材の再資源化方法に用いられる酸化防止剤としては、特に制限されるものではなく、たとえば、サリチル酸誘導体、ヒドラジド誘導体、シュウ酸アミド誘導体、硫黄含有ホスファイトなどから選ばれる少なくともいずれかを挙げることができる。金属不活性化剤を用いることにより、プラスチック系混合物に含まれる金属を不活性化することが可能となり、長期信頼性を確保できる利点がある。ここで、金属不活性化剤は直接ラジカルを捕捉して酸化を抑制する効果が少ないので、フェノール系酸化防止剤と併用するのが好ましい。
本発明のプラスチック廃材の再資源化方法に用いられる相容化剤としては、特に制限されるものではなく、たとえば、SBBS(Styrene−Butadiene−Butylene−Styrene)、SBS(Styrene−Butadiene−Styrene)、SEBS(Styrene−Ethylene−Butylene)、EPR(Ethylene−Propylene Rubber)、HSBR(Hydrogenated Styrene−Butadiene Rubber)、SEBC(Styrene−Ethylene−Butylene−Crystalline Block Copolymer)、CEBC(Crystalline−Ethylene−Butylene−Crystalline)などから選ばれる少なくともいずれかを挙げることができる。相容化剤を用いることで、再資源化するプラスチックの系統に含まれる、再資源化するプラスチック以外のプラスチックに対して、相溶性を持たせることができる。たとえば、ポリオレフィン系プラスチックを再資源化する際に含まれるポリスチレン系プラスチックやウレタンに対して相溶性をもつ添加剤を用いることによりプラスチックの特性を改善させることができる。中でも、耐衝撃性の向上などの理由から、SEBSおよび/またはSBSを用いることが好ましい。
本発明のプラスチック廃材の再資源化方法に用いられる酸化防止剤としては、特に制限されるものではなく、たとえばフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などから選ばれる少なくともいずれかを挙げることができる。酸化防止剤を用いることで、長期信頼性を向上させることが可能となる。中でも、熱安定性、色調の安定性が優れることから、フェノール系酸化防止剤および/またはリン系酸化防止剤を用いるのが好ましい。
本発明のプラスチック廃材の再資源化方法に用いられる他の添加剤としては、紫外線吸収剤、結晶化核剤および充填剤を挙げることができる。これらの添加剤としては、特に制限されるものではない。紫外線吸収剤としては、サリチル酸エステル、ベンゾトリアゾール、ヒドロキシベンゾフェノン、ヒンダードアミンなどから選ばれる少なくともいずれかを挙げることができる。結晶化核剤としては、ベンジリデンソルビトール、クロル置換ベンジリデンソルビトール、メチル置換ジベンジリデンソルビトール、ヒドロキシ−ジアルミニウム、リン酸ビスナトリウム、メチレンビス−ホスフェートナトリウム塩、ビスソルビトールなどから選ばれる少なくともいずれかを挙げることができる。充填剤としては、シリカ、マイカ、タルク、アルミニウム粉末、カーボンブラック、二硫化モリブデン、クレー、シリカゲル、炭酸カルシウム、けい砂、ガラス繊維、モンモリロナイト、鉄粉、アルミナなどから選ばれる少なくともいずれかを挙げることができる。
本発明の再資源化方法において、前記ステップ205で決定された添加剤の種類および量の好ましい一例として、たとえば添加剤としてフェノール系酸化防止剤およびリン系酸化防止剤を用い、プラスチック系混合物100重量部に対してフェノール系酸化防止剤の添加量が0.01重量部〜5重量部、リン系酸化防止剤の添加量が0.01重量部〜5重量部である場合が例示される。このような添加剤の種類および量を採用することで、なるべく少ない添加剤の種類および量で長期安定性を保証でき、コスト面で有利であるという利点がある。
また、前記ステップ205で決定された添加剤の種類および量の好ましい他の例として、たとえば添加剤として金属不活性剤を用い、プラスチック系混合物100重量部に対して金属不活性化剤の添加量が5重量部以下(好ましくは0.01重量部以上)である場合が例示される。このような添加剤の種類および量を採用することで、再資源化したプラスチックに含まれる安定化に有害な重金属、銅、鉄やマンガンに対して酸化を防止するという利点がある。なお、メッシュの目開き量を少なくし、十分に金属を除去できる場合には、金属不活性化剤を添加してなくてもよい場合もある。
本発明の再資源化方法では、上記添加剤を添加して均一に混合した(ステップ106)後、プラスチックを押出成形する(ステップ107)。好ましくは、この押出成形の際に、ステップ203での決定に基づきフィルタの目開き量を調整して、プラスチック系混合物中に含まれる異物の混入量および/または粒径を制御する。この場合、たとえば、ステップ203で決定された目開き量のフィルタを押出成形機に付設して押出成形を行なう。
前記フィルタの目開き量は、0.075mm以上1mm以下であることが好ましく、特に0.15mm以上0.53mm以下から決定することが好ましい。目開き量が1mmより大きい場合、異物が多く混入してしまい、再資源化するプラスチックに含まれる異物を十分に制御することができない傾向にあり、また目開き量が0.075mm未満であると異物を制御できる能力は十分にあるが、前記異物がフィルタにすぐ詰まってしまい、再資源化するプラスチックの生産性が落ちてしまう可能性がある。
その後、再資源化するプラスチックの系統ごとに選別されたプラスチックを成形し、成形用のペレット状プラスチック原料とする(ステップ108)。
本発明のプラスチック廃材の再資源化方法は、制御により達成すべきプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径を決定する工程と、前記工程での決定に基づき、プラスチック系混合物に添加すべき添加剤の種類および/または量を決定する工程と、プラスチック系混合物に、前記工程で決定された種類および/または量の添加剤を添加し加熱溶融した後、成形してプラスチック成形体を得る工程であって、前記プラスチック系混合物に含まれる異物が前記決定された混入量および/または粒径となるように制御する工程を含むのであれば、図1に示した各ステップの全てを備える必要はない。また、本発明のプラスチック廃材の再資源化方法には、図1に示されていないステップが必要により付加、あるいは削除されていても構わない。
本発明はまた、上述した本発明のプラスチック廃材の再資源化方法を用いてプラスチック成形体を得る、プラスチック成形体の製造方法も提供する。図1に示すフローチャートでは、上述した本発明のプラスチック廃材の再資源化方法に続いて、本発明のプラスチック成形体の製造方法を行なう場合を示している。
図1に示す例においては、上記ステップ108でプラスチック原料を得た後、ロットごとにペレット状の成形用プラスチック原料を管理し(ステップ109)、このペレット状のプラスチック原料を射出成形機に投入しプラスチック成形体を作成する(ステップ110)。このとき用いる射出成形機としては、特に限定されるものではないが、たとえばスクリューインライン式射出成形機、プランジャ式射出成形機などが挙げられる。
本発明は、このような本発明のプラスチック成形体の製造方法により得られたプラスチック成形体も提供する。本発明のプラスチック成形体は、エアコン、テレビ、冷蔵庫および洗濯機によりなる群から選ばれる製品に用いられるものであることが、好ましい。
また、本発明のプラスチック成形体の製造方法において、ペレット状などの形状を有するプラスチック原料を作製することなく、添加剤を投入後のプラスチック系混合物を直接射出成形機に投入して、プラスチック成形体を得るようにしてもよい。この場合、プラスチック成形体はペレット状であるのが好ましい。
以下、実施例および実験例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
使用後の家電4品目(テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機)を回収した(ステップ101)。前記家電4品目を解体し、コンプレッサ、熱交換器などの大型の金属部品や、洗濯機の水槽、冷蔵庫の野菜ケースなどの大型のプラスチック成形品を回収した(ステップ102)。次に、大型の金属部品や大型プラスチック成形品を取り外した該家電4品目を通常の破砕機を利用して、粒度が60mm程度になるよう粗破砕した(ステップ104)。次に、通常の渦電流選別機を用いて金属形破砕物とプラスチック系破砕物に選別した後、プラスチック系破砕物を通常の密閉式風力選別機に投入し、ポリウレタン断熱材や発泡スチロールなどの軽量側プラスチック混合物、金属、ゴム、微粉などを除去した。回収した重量側プラスチック混合物からさらに、粒度の大きいプラスチック粗片を選択的に取り出した。次に、通常の破砕機を利用して15mm程度に微破砕した。次に、液体を用いて比重差により軽量側プラスチックと重量側プラスチックとに分別した(ステップ104)。なお、本実施例では、湿式比重分離に用いる液体に比重1の水を用いて、軽量側プラスチック混合物である、ポリオレフィン系プラスチック混合物を主成分とするプラスチック系混合物を選別・回収した。得られたプラスチック系混合物を洗浄後、乾燥した(ステップ105)。
また、家電4品目の部材に要求される物性を考慮に入れながら、再資源化するプラスチックを用いて成形した部材の物性が回収した製品の部材と同等になるよう、物性改質計画を策定した(ステップ201)。次に、回収製品の調査を行なった(ステップ202)。ここで、回収製品とは、前記家電4品目である。次に、物性改質計画と回収製品の調査からフィルタの目開き量を0.3mmと決定した(ステップ203)。フィルタの目開き量を決定するにあたり、家電4品目の製品構成比における、フィルタの目開き量と異物の混入量および/または粒径の関連を記述したデータベースを採用した。
次に決定したフィルタの目開き量を押出成形工程に採用したとき、回収した家電4品目から再資源化されるプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および粒径を推定し、再資源化するプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量を分布で表現した。また、同様に再資源化するプラスチックに含まれる異物の平均粒径を分布で表現した(ステップ204)。その後、ステップ204で作成した混入量分布と粒径分布とから、前記物性改質計画を満足するように、データベースを参照しながら添加剤の種類および添加量を決定した(ステップ205)。
次に決定された種類および添加量(種類:フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、金属不活性化剤、添加量:フェノール系酸化防止剤=0.2重量部、リン系酸化防止剤=0.4重量部、金属不活性化剤=1.0重量部)の添加剤を、上記ステップ105で洗浄・乾燥後のプラスチック系混合物に添加し、均一に混合した(ステップ106)。次に、スクリュー径45mmの二軸溶融混練押出機を用いて230℃で溶融混練し、ペレット状のプラスチック原料を押出成形した(ステップ107)。なお、上記ステップ203で決定した目開き量0.30mmのフィルタを付設して、上記押出成形を行なった。その後、ペレット状のプラスチック原料を10トン射出成形機のホッパーに投入し、成形温度230℃、金型温度40℃の射出成形条件で成形した(ステップ108〜110)。
<実験例1>
実施例1と同様の手順で回収した製品を再資源化するとき、再資源化するプラスチックに含まれる異物の混入量および粒径と前記異物の制御能との関係をデータベースに整理した。異物の混入量および粒径の制御は、ペレット状のプラスチック原料を加熱溶融して220mm×220mm×1mmのプレスシートを作成し、塵埃計測図表などを参考に、目視観察することにより、行なった。表2にペレット状の前記プラスチック原料に含まれる異物の混入量およびその大きさとフィルタの目開き量の関係を示す。
Figure 2007130885
また、表2のような前記異物の混入量および/または粒径と目開き量との関係を表現するデータベースを作成した。
<実験例2>
再資源化したプラスチックが家電4品目の部材に採用できるような物性および特性をもつことを可能にするために、異物の混入量と熱酸化劣化との関連を調査した。表3に回収した前記家電4品目から作成したペレット状のプラスチック原料に混入する異物の量と、ペレット状のプラスチック原料から作製したASTM準拠の物性測定用試験片の酸化劣化特性との関係を示す。
Figure 2007130885
表3から理解されるように、異物の混入量と酸化劣化特性には関連がみられ、またフィルタの目開き量により異物の混入量を制御することができる。また、表3のような回収製品が家電4品目であるとき、再資源化するプラスチックに含まれる異物の混入量とフィルタの目開き量と熱酸化劣化との関係を表現したデータベースを作成した。
<実験例3>
再資源化したプラスチックが家電4品目の部材に採用できるような特性をもつことを可能とするために、実験例2を参考にして、フィルタの目開き量と酸化劣化特性との関係とその改質について調査した。表4に酸化劣化特性を改善するための添加剤の種類と添加量との関係を示す。
Figure 2007130885
表3、4を参考に異物の混入量と添加剤の種類および添加量の関係を対応づけて、データベースに整理した。以前から、再資源化したプラスチックに含まれる異物が再資源化したプラスチック原料を用いた成形体の物性の低下の原因と指摘されてきたが、本発明により、前記異物の制御と再資源化するプラスチックの改質案の具体的な関連が明らかになった。
<実験例4>
冷蔵庫の部品の1つに再資源化したプラスチックを採用するために、スクリーンメッシュの目開き量および添加剤の種類および量とこれらを採用して作成したASTM準拠の物性測定用試験片を用いて、表5に示す物性を測定した。表5において、冷蔵庫の部品の要求特性と前記物性測定用試験片の物性値と比較し適合性を調査した。ここで、冷蔵庫部品の要求特性とは、最低限必要な部品の特性値であって、バージン材などの仕様書記載の規格値とは異なり、全ての特性値を満足する必要がある。たとえば、表5において、スクリーンメッシュの目開き量0.50mmを採用し、さらにフェノール系酸化防止剤0.1wt%およびリン系酸化防止剤0.2wt%を添加した物性値は伸び(%)およびアイゾット衝撃値を満たしておらず冷蔵庫部品の要求特性を満たしていないことが分かる。また、スクリーンメッシュの目開き量0.40mmを採用し添加剤を添加しない場合は熱酸化劣化特性を満たしていないことが分かる。ここで、局所劣化とは熱酸化劣化試験を行なった後に局所的に現れる劣化であり外観特性に含まれる。表5に示す冷蔵庫部品の局所劣化の要求特性「<2」は出現した局所劣化が2箇所以下であることを示している。また、表5はプラスチック廃材の再資源化支援のためのデータベースの一部を表現している。表5に示すようなメッシュ径および添加剤の種類および/または量と、これらを採用して作成される製品の物性値および特性値をデータベースに表現することにより、データベースを参照しながら容易にスクリーンメッシュの目開き量と添加剤を決定することができる。
Figure 2007130885
なお、酸化劣化特性の評価は、140℃のギア式オーブン内にASTM準拠の物性測定用試験片を静置して熱酸化劣化試験を行い、クラックが発生するまでの時間の測定、あるいは局所的な劣化箇所の計数を行ない、クラック発生時間を測定することで行なった。
<実験例5>
回収した家電4品目から図1に示したフローでポリオレフィン系プラスチックを分離回収し所定の相容化剤を配合して、株式会社テクノベル製の2軸押出成形機(スクリュー径φ25mm、L/D=26)を用い、回転数155rpmでリサイクルペレットを調製した。なお、異物の除去は押出加工時のスクリーンメッシュで行い、試料を調製した。その後射出成形により試験片を作成し、引張強度などの物性を測定し評価検討した。また、調製した試験片を所定時間140℃で熱酸化劣化試験を行なった後、引張強度などの機械物性を測定し評価検討した。さらに、分離回収したポリオレフィン系プラスチックの押出加工時のスクリーンメッシュの目開き量による物性と生産性への影響を検討した。
Figure 2007130885
異物に含まれる金属に着目すれば、メッシュの目開き量を少なくすれば、金属が多く除去できるため有利であるが、生産性が悪くなることから本実験では、表6に示すような目開き量で検討した。なお、異物量の計測は220mm×220mm×1mmのプレスシートを作製し、塵埃計測図表などを参考に目視することで行なった。また、生産性は押出加工する際、ベントアップするまでに押出すことができた廃ポリオレフィン系プラスチックの押出量を評価基準とした。ここではSEBSは配合していない。スクリーンメッシュの目開き量が大きくなるに伴い押出量は増加し、0.40mmを境界として増加の度合いは小さくなる。また、異物混入量が増加し、伸び、面衝撃特性が低下する傾向にあり、スクリーンメッシュの目開き量を0.53mmにすると異物量が著しく増え、物性が大きく低下した。そこで、スクリーンメッシュの目開き量0.40mmで押出したペレットに対し、相容化剤としてスチレン/エチレン・ブチレン比の異なる2種類のSEBS(旭化成ケミカルズ株式会社製、タフテック H1043/H1062=1/0.5〔wt%〕)を添加した。H1043のスチレン/エチレン・ブチレン比=67/33であり、相溶化を目的として用いた。H1062のスチレン/エチレン・ブチレン比=18/82であり、衝撃性向上のために用いた。ペレットの物性を測定したところ、表7のようになり、バージン材料とほぼ同等の物性が得られた。
Figure 2007130885
また、エネルギ分散型X線分析装置JED−2300F(日本電子株式会社製)を用い、樹脂中の無機組成物の定性・定量を行なったところ、表8に示すように、目開き量が大きくなるに従い、銅や鉄といった金属類が多く混入することが分かった。
Figure 2007130885
混合プラスチックより分離回収したポリオレフィン系プラスチックには銅や鉄といった金属類が混入する場合があり、特に銅の混入によるポリプロピレンへの銅害が懸念される。本実験ではスクリーンメッシュの目開き量が0.40mmの押出し品について上記2種類の相容化剤と酸化防止剤の他に金属不活性化剤を添加し、長期安定性の改善効果を検討した。図2に結果の一例として引張強度を示す。酸化防止剤は、フェノール系酸化防止剤(テトラキス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン)とリン系酸化防止剤(トリス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト)を併用し、金属不活性化剤はサリチル酸誘導体(3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール)を使用した。図2に示すように、金属不活性化剤を0.2wt%添加することにより、熱安定性が向上した。また、局所劣化の発生を抑えることができた。以上より、回収されたポリオレフィン系プラスチックに相容化剤としてのSEBS、酸化防止剤、金属不活性化剤を配合することにより、バージン材料に近似した物性、および長期安定性を持つリサイクル材料が得られ、耐久消費財の部材として再使用が可能となった。
今回開示された実施の形態、実施例および実験例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明のプラスチック廃材の再資源化方法の好ましい一例を段階的に示すフローチャートである。 リサイクル材料の酸化劣化特性を示す図である。

Claims (20)

  1. 複数種のプラスチックから構成されたプラスチック系混合物を含むプラスチック廃材を再資源化する方法であって、
    制御により達成すべきプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径を決定する工程と、
    前記工程での決定に基づき、プラスチック系混合物に添加すべき添加剤の種類および/または量を決定する工程と、
    プラスチック系混合物に、前記工程で決定された種類および/または量の添加剤を添加し加熱溶融した後、成形してプラスチック成形体を得る工程であって、前記プラスチック系混合物に含まれる異物が前記決定された混入量および/または粒径となるように制御する工程を含むことを特徴とする、プラスチック廃材の再資源化方法。
  2. 前記プラスチック系混合物を加熱溶融する際に、前記プラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径の制御を行なうことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記プラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径の制御が、フィルタの目開き量によって行なわれるものである、請求項2に記載の方法。
  4. 前記制御により達成すべきプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径が、再資源化されたプラスチックを用いた製品の要求特性に応じて決定され、当該異物の混入量および/または粒径の制御によって再資源化するプラスチックの品質を制御することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記プラスチック系混合物に添加すべき添加剤の種類および/または量の決定が、プラスチック系混合物中における異物の混入量および/または粒径の分布に基づき決定されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記制御により達成すべきプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径の決定、ならびに、前記プラスチック系混合物に添加すべき添加剤の種類および/または量の決定が、プラスチック系混合物中の異物の混入量および/または粒径と、添加すべき添加剤の種類および/または添加量との関係についての情報を予め蓄積したデータベースを利用してなされるものである、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記添加剤が、金属不活性化剤、相容化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、結晶化核剤および充填剤のうちから選ばれる少なくともいずれかである、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記プラスチック廃材は、テレビ、エアコン、洗濯機、冷蔵庫からなる群から選ばれる製品であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記制御により達成すべきプラスチック系混合物に含まれる異物の混入量および/または粒径が、前記プラスチック廃材を構成する製品構成比および/またはプラスチック構成比に応じて決定されるものである、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記フィルタの目開き量が0.075mm以上1mm以下であることを特徴とする請求項3〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 複数種のプラスチックから構成されたプラスチック系混合物を含むプラスチック廃材を再資源化する方法であって、
    比重分離により、前記プラスチック廃材から所望のプラスチックを選別する選別工程と、
    前記選別工程で選別したプラスチックを加熱溶融し、成形してプラスチック成形体を得る成形工程とを少なくとも含み、
    前記成形工程は、前記選別したプラスチックに混入する金属を除去するための除去工程と、前記金属を除去するためのフィルタの目開き量に応じて、前記選別したプラスチックに添加する添加剤の種類および/または量を変えて、添加する添加工程を含むことを特徴する、プラスチック廃材の再資源化方法。
  12. 前記金属は、少なくとも銅および/または鉄を含み、前記添加剤は、金属不活性化剤および/または酸化防止剤であることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記フィルタの目開き量は、0.20mm以上0.53mm以下であることを特徴とする請求項11または12に記載の方法。
  14. 前記添加剤としてフェノール系酸化防止剤およびリン系酸化防止剤を用い、プラスチック系混合物100重量部に対してフェノール系酸化防止剤の添加量が0.01重量部〜5重量部、リン系酸化防止剤の添加量が0.01重量部〜5重量部であることを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 前記添加剤として金属不活性化剤を用い、プラスチック系混合物100重量部に対して金属不活性化剤の添加量が5重量部以下であることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 再資源化するプラスチックの系統が、ポリオレフィン系プラスチック、ポリスチレン系プラスチック、その他のプラスチックであることを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 請求項1〜16のいずれかに記載の方法を用いてプラスチック成形体を得る、プラスチック成形体の製造方法。
  18. 請求項17に記載の方法により製造されたプラスチック成形体。
  19. ペレット状であることを特徴とする請求項18に記載のプラスチック成形体。
  20. エアコン、テレビ、冷蔵庫および洗濯機によりなる群から選ばれる製品に用いられることを特徴とする、請求項18または19に記載のプラスチック成形体。
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