JP2009105249A - ピックアップ装置およびピックアップ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、粘着シートに貼り付けられた被吸着物の裏面側から高圧流体を噴射して被吸着物を突き上げる際に、被吸着物を粘着シートから確実に剥離させることができ、吸着ミスを発生させることがないピックアップ装置およびピックアップ方法を提供することである。
【解決手段】本発明のピックアップ装置1は、粘着シート13に貼り付けられた半導体チップ14の裏面側から高圧エア22を噴射して半導体チップ14を突き上げる噴射ノズル24の先端方向を回動自在に変更させるノズル首振り機構部2を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、粘着シートに貼り付けられたチップを粘着シートから引き剥がしてピックアップするピックアップ装置およびピックアップ方法に関する。
例えば、半導体装置の組立工程においては、半導体チップは粘着シート上に貼り付けられた状態で供給される。
このため、粘着シート上の半導体チップを特性検査のための検査ステージや収納用トレイなどに移載するには、半導体チップを粘着シートから一つずつ引き剥がしてピックアップする必要がある。
そのためのピックアップ装置の一例として図7に示すようなものがある。
図7は、ピックアップ装置の概略構成を示す部分断面図であり、ピックアップ寸前の状態を示している。
このようなピックアップ装置10は、粘着シート13上に貼り付けられた多数の半導体チップ14の上方に配置された吸着コレット11と、粘着シート13の下方に配置された突き上げピン12とを備えている。
吸着コレット11は筒状であり、末端が真空ポンプ15に接続され、半導体チップ14をその吸着口11aに真空吸着して所定位置に移送できるようになっている。
突き上げピン12は、先端が尖った棒状であり、吸着コレット11が半導体チップ14をピックアップする際に、粘着シート13の下方から半導体チップ14の裏面を突き上げ、粘着シート13との接着面積を低減させることで粘着力を低下させてピックアップしやすくする。
ピックアップ方法は、吸着コレット11の吸着口11aの中心と突き上げピン12の中心とを合わせた後、突き上げピン12で半導体チップ14の裏面の中心を突き上げると共に、所定高さまで下降させた吸着コレット11で半導体チップ14の表面を真空吸着してピックアップする。
吸着コレット11は、ピックアップした半導体チップ14を所定位置に移送した後、元の位置に復帰して待機する。
そして、ウェーハリング(図示せず)を移動させて、次の半導体チップ14を所定のピックアップ位置まで移動させて、順次、ピックアップして移送する。(例えば、特許文献1 図5参照)。
しかしながら、上記のようなピックアップ装置10では、突き上げピン12で突き上げる際に、チップ裏面にダメージを与え、割れや欠けが発生するおそれがあった。
また、突き上げピン12は、多数の半導体チップ14を突き上げるうちに、その先端が汚れたり摩耗したりするため定期的に清掃したり交換したりする必要があった。
このような問題を解決するため、突き上げピンの代わりに、粘着シートの裏面側から高圧流体を噴き付けてチップを突き上げるピックアップ装置が提案されている。
このような構成のピックアップ装置の一例を図8を用いて説明する。
図8は、ピックアップ装置の概略構成を示す部分断面図であり、ピックアップ寸前の状態を示している。
このようなピックアップ装置20は、高圧エア供給源21からの高圧エア22の供給を受けるエア制御部23と、このエア制御部23に接続されて高圧エア22を噴出する噴射ノズル24とを備えている。
エア制御部23は、高圧エア供給源21から供給された空気の圧力を、外部から入力された制御信号に応じた圧力に制御するとともに、圧力制御された空気を噴射ノズル24へ供給する。
噴射ノズル24は、予め設定されたピックアップ位置に交換自在に固定されており、ウェーハリング(図示せず)が移動されることによって、ピックアップ対象となる半導体チップ14の中心が、この噴射ノズル24の上方位置に配置されるように構成されている。
この噴射ノズル24は、先細りした円筒状で、円形穴24aが開設されており、半導体チップ14の裏面の中心に向けて高圧エア22を噴出し、粘着シート13を上方へ突き上げて山型に変形させる。
吸着コレット11は筒状であり、末端が真空ポンプ15に接続され、半導体チップ14をその吸着口11aに真空吸着して所定位置に移送できるようになっている。
ピックアップ方法は、吸着コレット11の吸着口11aの中心と噴射ノズル24の円形穴24aの中心とを合わせた後、噴射ノズル24から高圧エア22を半導体チップ14の裏面の中心に噴き付けて突き上げると共に、所定高さまで下降させた吸着コレット11で半導体チップ14の表面を真空吸着してピックアップする。
吸着コレット11は、ピックアップした半導体チップ14を所定位置に移送した後、元の位置に復帰して待機する。
そして、ウェーハリング(図示せず)を移動させて、次の半導体チップ14を所定のピックアップ位置まで移動させて、順次、ピックアップして移送する。
このようなピックアップ装置20では、噴射ノズル24と粘着シート13とは非接触であり、半導体チップ14に与えるダメージは少なく、また、噴射ノズル24の先端が摩耗したりすることがなく清掃したり交換したりする必要がない。(例えば、特許文献2 図1、2参照)。
特開平8−139161号広報 特開2003−188195号広報
しかしながら、図9(a)に示すように、突き上げピン12で粘着シート13を突き上げた場合に比べて、図9(b)に示すように、高圧エア22で粘着シート13を突き上げた場合は、どうしても粘着シート13の形状が緩やかな凸状となる傾向があった(図中の剥離角度;θ1>θ2)。
このため、粘着シート13の粘着力がばらついて、比較的強い粘着力で貼り付けられた半導体チップ14があった場合、粘着力を十分に低下させることができず吸着ミスを発生させるおそれがあった。
尚、これに対しては、高圧エアのエア圧をアップさせることである程度、対応できるが、あまり高圧にすると、どうしても動圧による突き上げ力が変動し安定した突き上げ状態が維持できなくなった。
本発明の目的は、粘着シートに貼り付けられた被吸着物の裏面側から高圧流体を噴射して被吸着物を突き上げる際に、被吸着物を粘着シートから確実に剥離させることができ、吸着ミスを発生させることがないピックアップ装置およびピックアップ方法を提供することである。
本発明のピックアップ装置は、粘着シートに貼り付けられた被吸着物の裏面側から高圧流体を噴射して被吸着物を突き上げる噴射ノズルを備えたピックアップ装置であって、噴射ノズルの先端方向を回動自在に変更させるノズル首振り機構部を備えたピックアップ装置である。
本発明のピックアップ方法は、粘着シートに貼り付けられた被吸着物の裏面側から高圧流体を噴射して被吸着物を突き上げる際に、予め、高圧流体で被吸着物の中心からずれた位置を移動噴射し、被吸着物を傾斜させて粘着シートから被吸着物の外周部を予備剥離させるピックアップ方法である。
本発明のピックアップ装置およびピックアップ方法によれば、粘着シートに貼り付けられた被吸着物の裏面側から高圧流体を噴射して被吸着物を突き上げる際に、被吸着物を粘着シートから確実に剥離させることができ、吸着ミスを発生させることがない。
本発明のピックアップ装置の一例を図1を参照して説明する。
図1は、本発明のピックアップ装置の一例の概略構成を示す部分断面図であり、ピックアップ寸前の状態を示している。尚、図7,8と同一部分には同一符号を付す。
図1に示すように、本発明のピックアップ装置1が、従来のピックアップ装置20(図8)の構成と異なる点は、ノズル首振り機構部2を備えている点である。
このため、同一構成部分の説明は省略し、ノズル首振り機構部2について説明する。
ノズル首振り機構部2は、図1に示すように、噴射ノズル24と連結配置され、噴射ノズル24の先端方向を可動する駆動部2aと、噴射ノズル24と駆動部2aとを連結するジョイント部2bと、噴射ノズル24の首振り動作をプログラム制御可能な動作制御部2cとを備えている。
そして、噴射ノズル24の先端方向を回動自在に変更させて、高圧エア22の噴射位置が所定の軌跡を描くように移動噴射させることが出来る。
次に、上記のようなピックアップ装置1を用いたピックアップ方法を図1〜4を参照して説明する。
先ず、図2に示すように、吸着コレット11の吸着口11aの中心と噴射ノズル24の円形穴24aの中心とを合わせた後、ウェーハリング(図示せず)を移動させて、ピックアップ対象となる半導体チップ14の中心を噴射ノズル24の上方位置に配置させる。
ここで、吸着コレット11は半導体チップ14から十分、離れた上方位置で待機する。
次に、図3(a)に示すように、噴射ノズル24の先端を傾斜させながら旋回させて、高圧エア22で半導体チップ14の中心からずれた位置を移動噴射して粘着シート13から半導体チップ14を予備剥離する。
この噴射位置の移動軌跡Tは、図3(b)に示すように、半導体チップ14の裏面の外周縁から一定距離だけ内側を周回する略矩形(4辺をt1〜t4とする)の軌跡とする。
例えば、噴射位置が辺t1,辺t3にある場合の剥離状態をそれぞれ、図4(a),(b)に示す。(辺t2、辺t4にある場合は省略する。)
先ず、噴射位置が辺t1にあるとき、図4(a)に示すように、半導体チップ14は(図中)左上がりに傾斜し、半導体チップ14の(図中)左側の外周部が一定面積だけ粘着シート13から剥離される。
反対に、噴射位置が辺t3にあるとき、図4(b)に示すように、半導体チップ14は(図中)右上がりに傾斜し、半導体チップ14の(図中)右側の外周部が一定面積だけ粘着シート13から剥離される。
尚、予備剥離の剥離面積は、移動軌跡Tと高圧エア22の圧力で調整可能である。
このようにして、チップ裏面の全外周部が粘着シート13から概ね均等に予備剥離される。
そして、この予備剥離を施した後、図1に示すように、高圧エア22の噴射位置を半導体チップ14の中心に移動させて固定して、半導体チップ14を所定の高さまで突き上げる。
このとき、上方で待機していた吸着コレット11が所定高さまで下降し、半導体チップ14の表面を真空吸着してピックアップする。
そして、吸着コレット11は、ピックアップした半導体チップ14を所定位置に移送した後、元の位置に復帰して待機する。
そして、ウェーハリング(図示せず)を移動させて、次の半導体チップ14を所定のピックアップ位置まで移動させて、順次、ピックアップして移送する。
このようなピックアップ装置1およびピックアップ方法では、予め、半導体チップ14の外周部の一定面積を概ね均等に粘着シート13から予備剥離した後、半導体チップ14の中心を突き上げるため、半導体チップ14を粘着シート13から確実に剥離させることができ吸着ミスを発生させることがない。
さらに、本発明の他の例として、図5に示すように、半導体チップ14の表面側から高圧エア22を噴射する第2の噴射ノズル3を4方向に固定配置(図中2個のみ図示)して、半導体チップ14の中心を突き上げる際に、高圧エア22を噴射して粘着シート13を下方に押し下げるようにしてもよい。
このようにすると、さらに半導体チップ14と粘着シート13との剥離が確実となり好適である。
また、上記では、移動軌跡Tを略矩形とする例で説明したが、特にこれに限るわけではなく、図6(a)に示すように、略円形であってもよく、チップサイズが大きい場合には、図6(b)に示すように、チップ中心に向かう螺旋形としてもよい。
また、上記では、被吸着物としてペレッタイズされた個別の半導体チップ14の例で説明したが、図6(c)に示すように、複数の半導体レーザチップ14aが連接されたバー状半導体4であってもよい。
バー状半導体4の場合、貼付け面積や粘着力が大きいため本発明の適用効果が大きい。
また、上記では、高圧流体として高圧エア22の例で説明したが特にこれに限るわけではなく窒素ガスなどであってもよく、純水などの液体であってもよい。
本発明のピックアップ装置の一例の概略構成を示す部分断面図 本発明のピックアップ方法を説明する部分断面図 本発明のピックアップ方法を説明する断面図および平面図 本発明のピックアップ方法を説明する部分断面図 本発明のピックアップ装置の他の例の概略構成を示す部分断面図 本発明の他の移動軌跡およびバー状半導体の平面図 従来のピックアップ装置の一例の概略構成を示す部分断面図 従来のピックアップ装置の他の例の概略構成を示す部分断面図 従来のピックアップ装置の課題を説明する要部拡大図
符号の説明
1 本発明のピックアップ装置
2 ノズル首振り機構部
2a ジョイント機構部
2b 駆動モータ
2c 動作制御部
3 第2の噴射ノズル
4 バー状半導体
10,20 従来のピックアップ装置
11 吸着コレット
11a 吸着口
12 突き上げピン
13 粘着シート
14 半導体チップ
14a 半導体レーザチップ
15 真空ポンプ
21 高圧エア供給源
22 高圧エア
23 エア制御部
24 噴射ノズル
24a 円形穴
θ1,θ2 剥離角度
T 噴射位置の軌跡
t1,t2,t3,t4 噴射位置の軌跡の各辺

Claims (10)

  1. 粘着シートに貼り付けられた被吸着物の裏面側から高圧流体を噴射して前記被吸着物を突き上げる噴射ノズルを備えたピックアップ装置であって、前記噴射ノズルの先端方向を回動自在に変更させるノズル首振り機構部を備えたピックアップ装置。
  2. 前記ノズル首振り機構部は、前記噴射ノズルの先端方向を所定方向に可動する駆動部と、前記噴射ノズルと前記駆動部とを連結するジョイント部と、前記噴射ノズルの首振り動作をプログラム制御可能な動作制御部とを備えた請求項1に記載のピックアップ装置。
  3. 前記被吸着物の表面側から高圧流体を噴射する第2の噴射ノズルをさらに備えた請求項1または2に記載のピックアップ装置。
  4. 粘着シートに貼り付けられた被吸着物の裏面側から高圧流体を噴射して前記被吸着物を突き上げる際に、予め、前記高圧流体で前記被吸着物の中心からずれた位置を移動噴射し、前記被吸着物を傾斜させて前記粘着シートから前記被吸着物の外周部を予備剥離させるピックアップ方法。
  5. 前記予備剥離を施した後、噴射位置を前記被吸着物の中心に移動させて固定して前記被吸着物の中心を突き上げる請求項4に記載のピックアップ方法。
  6. 前記移動噴射による噴射位置の移動軌跡は、前記被吸着物の裏面の外周縁から一定距離だけ内側を周回する軌跡である請求項4または5に記載のピックアップ方法。
  7. 前記移動軌跡の形状は、略矩形、略円形、あるいは略螺旋形である請求項6に記載のピックアップ方法。
  8. 前記被吸着物の中心を突き上げる際に、前記被吸着物の表面側から高圧流体を噴射して、前記粘着シートを下方に押し下げる請求項5〜7のいずれかに記載のピックアップ方法。
  9. 前記被吸着物は、個別の半導体チップである請求項4〜8のいずれかに記載のピックアップ方法。
  10. 前記被吸着物は、複数の半導体チップが連接されたバー状半導体である請求項4〜8のいずれかに記載のピックアップ方法。
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