JP2009104041A - 光学装置、およびプロジェクタ - Google Patents

光学装置、およびプロジェクタ Download PDF

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Abstract

【課題】小型化が図れる光学装置を提供する。
【解決手段】光学装置本体45Aは、クロスダイクロイックプリズム454の各光束入射側端面4541Aに交差する上下面にそれぞれ固定される台座455と、光束入射側端面4541Aおよび光変調装置451の間に介在配置され、光変調装置451を各台座455の側面に固定するための保持部材457とを備える。各台座455の側面には、保持部材457を固定するための固定用孔4552Aが形成されている。保持部材457は、光束入射側に向けて突出し、固定用孔4552Aに挿通される固定用突出部4572を有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、光学装置、およびプロジェクタに関する。
従来、3枚の液晶パネル(光変調装置)により色光毎に画像情報に応じて変調し、変調後の各色光をクロスダイクロイックプリズム(色合成光学装置)で合成して画像光を形成する、いわゆる三板式の光学装置を備えたプロジェクタが知られている。
このような光学装置では、プリズムに液晶パネルを一体に組み付けて、組立性の向上を図っている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の光学装置は、プリズムおよび液晶パネルの間に介在配置され、液晶パネルを保持しつつ、プリズムの光束入射側端面に固定される保持部材(偏光板保持体)を備える。
また、特許文献1に記載の光学装置は、プリズムの下面に固定され、該光学装置全体を光学部品用筐体に取り付けるため台座を備える。そして、光学装置は、ねじを上方側から台座の取付部に挿通し光学部品用筐体の底面にねじを螺合することで、光学部品用筐体に対する所望の位置に固定される。
特開2003−215701号公報
しかしながら、特許文献1に記載の光学装置では、プリズムの光束入射側端面に保持部材が固定されるため、プリズムの光束入射側端面が保持部材を固定するために十分な面積を持っていることが必要となる。このため、プリズムの小型化を阻害し、ひいては、光学装置の小型化を阻害してしまう。
また、特許文献1に記載の技術では、プリズムに対して各液晶パネルを位置調整し、プリズムに対して保持部材を介して各液晶パネルを固定して光学装置を製造した後、光学装置を光学部品用筐体に固定する際、光学装置と光学部品用筐体との各部材間の製造公差により画像光の光軸方向にガタツキが生じ、光学部品用筐体に対する所望の位置から光学装置がずれてしまう恐れがある。具体的に、上述した製造公差としては、台座の取付部とねじとの製造公差や、光学部品用筐体の底面に形成されたねじ孔とねじとの製造公差等が挙げられる。光学部品用筐体に対する所望の位置から光学装置がずれた場合には、光学装置の製造時において、プリズムに対して所望の位置に各液晶パネルを位置付けておいても、投射レンズのバックフォーカス位置から各液晶パネルがずれた位置に位置付けられることとなる。このため、プロジェクタから投射される投影画像のフォーカス精度が低下し、鮮明な投影画像を表示することが難しい。
本発明の第1の目的は、小型化が図れる光学装置、およびプロジェクタを提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、鮮明な投影画像を表示できるプロジェクタを提供することにある。
本発明の光学装置は、複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置に対向する複数の光束入射側端面を有し各光変調装置で変調された色光を合成して画像光を形成する色合成光学装置とを備えた光学装置であって、前記色合成光学装置の前記複数の光束入射側端面に交差する一対の端面のうち少なくともいずれか一方に固定される台座と、前記光束入射側端面および前記光変調装置の間に介在配置され、前記光変調装置を前記台座の側面に固定するための保持部材とを備え、前記台座の側面には、前記保持部材を固定するための固定用孔が形成され、前記保持部材は、光束入射側に向けて突出し、前記固定用孔に挿通される固定用突出部を有していることを特徴とする。
本発明では、光学装置を構成する保持部材は、光変調装置を保持しつつ、色合成光学装置の上面および下面(各光束入射側端面に交差する一対の端面)のうち少なくともいずれか一方に固定された台座の側面に固定される。このことにより、色合成光学装置の光束入射側端面に光変調装置を固定する領域が不要となる。このため、色合成光学装置を小型化でき、ひいては、光学装置の小型化が図れる。したがって、本発明の第1の目的を達成できる。
また、台座の側面に固定用孔が形成され、保持部材が固定用突出部を有しているので、以下に示すように、光学装置を容易に製造できる。
すなわち、外周に光硬化型接着剤が塗布された固定用突出部を固定用孔に挿通した状態で、固定用孔に対して固定用突出部を進退させて保持部材を移動させたり、固定用孔と固定用突出部との隙間分で保持部材を移動させたりすることで、色合成光学装置に対する光変調装置の位置調整を実施する。そして、色合成光学装置に対する所望の位置に光変調装置を位置付けた後、固定用孔および固定用突出部間の光硬化型接着剤に紫外線等の光を照射して硬化させ、色合成光学装置に対して光変調装置を固定する。
本発明の光学装置では、前記台座は、前記色合成光学装置に固定される板状の基部と、前記複数の光束入射側端面に対応して前記基部の板面に立設され、前記台座の側面を構成する板状の複数の側面部とを備え、前記固定用孔は、前記側面部に貫通形成されていることが好ましい。
本発明では、台座は、複数の光束入射側端面に対応して基部に立設される複数の側面部を備えている。すなわち、複数の側面部は、基部の外周縁において、基部を囲むように形成されている。そして、固定用孔は、側面部に貫通形成されている。このことにより、上述したように、色合成光学装置に対する所望の位置に各光変調装置を位置付けた後、基部に対向する側から紫外線等の光を照射することで、各光変調装置をそれぞれ保持する各保持部材の各固定用突出部と各側面部の各固定用孔との間の光硬化型接着剤に一括して光を照射し硬化させることができる。このため、光学装置の製造時間を短縮できる。
さらに、従来の光学装置では、光変調装置を保持する保持枠の四隅に取付孔がそれぞれ形成されている。そして、外周に光硬化型接着剤が塗布されたピンスペーサを取付孔に挿通し、ピンスペーサの外周を取付孔の内周に密着させながら、ピンスペーサの端部を保持部材に密着させる。色合成光学装置に対する所望の位置に光変調装置を位置調整した後、光束入射側から各ピンスペーサに紫外線等の光を照射し、ピンスペーサおよび取付孔間と、ピンスペーサおよび保持部材間との光硬化型接着剤を硬化させて、保持部材に対して光変調装置を固定する。すなわち、従来、光学装置を製造する製造装置としては、保持枠の四隅に対応して紫外線等の光を照射する構造が必要とされている。このため、光変調装置の設計変更等により、光変調装置のサイズが変更された場合、すなわち、各取付孔の位置が変更された場合には、それに対応して、紫外線等の光を照射する構造を変更する必要がある。
これに対して、本発明では、光学装置を製造する製造装置としては、上述したように基部に対向する側から紫外線等の光を照射する構造を採用できるため、光変調装置の設計変更等により、光変調装置のサイズが変更された場合であっても、紫外線等の光を照射する構造を変更する必要がない。
本発明の光学装置では、前記台座は、前記一対の端面の双方にそれぞれ固定される2つで構成され、前記2つの台座のうち少なくともいずれか一方の台座には、前記2つの台座の対向する方向に貫通する貫通孔が形成されていることが好ましい。
本発明では、色合成光学装置の上面および下面にそれぞれ固定された各台座のうち少なくともいずれか一方の台座には、2つの台座の対向する方向に貫通する貫通孔が形成されている。このことにより、例えば、色合成光学装置に対して光硬化型接着剤にて各台座を固定する際に、貫通孔が形成された一方の台座側から紫外線等の光を照射すれば、色合成光学装置を介して他方の台座および色合成光学装置間の光硬化型接着剤に光が照射されて光硬化型接着剤を硬化できる。また、前記他方の台座にて反射した光が色合成光学装置を介して前記一方の台座および色合成光学装置間の光硬化型接着剤に照射されて該光硬化型接着剤を硬化できる。したがって、色合成光学装置に対して2つの台座を一括して固定でき、光学装置の製造時間を短縮できる。
本発明の光学装置では、前記台座には、前記色合成光学装置に固定される固定面から側面にかけて切り欠かれた切り欠き部が形成されていることが好ましい。
本発明によれば、台座には、切り欠き部が形成されているので、光学装置の製造時や、製造後に、例えば光変調装置等の交換が必要となった場合、切り欠き部(色合成光学装置と台座との隙間)にドライバ等の工具を差し込むことができる。このため、色合成光学装置に対して台座を容易に引き剥がすことができ、光変調装置等を交換できる。
本発明のプロジェクタは、光源装置と、上述した光学装置と、前記光学装置にて形成された画像光を拡大投射する投射光学装置とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、プロジェクタは、上述した光学装置を備えているので、上述した光学装置と同様の作用および効果を享受できる。
また、光学装置の小型化が図れるので、プロジェクタの小型化も図れる。
本発明のプロジェクタは、光源装置と、複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置、および各光変調装置に対向する複数の光束入射側端面を有し各光変調装置で変調された色光を合成して画像光を形成し光束射出側端面から前記画像光を射出する色合成光学装置が一体化された光学装置と、前記画像光を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタであって、前記光学装置を当該プロジェクタ内部に固定するための光学装置固定部材を備え、前記光学装置固定部材は、前記光学装置から射出される画像光の光軸に略直交して延出する位置基準面を有し、前記光学装置は、前記光軸に略直交して延出する当接面を有し、前記位置基準面に前記当接面が押し当てられた状態で前記光学装置固定部材に固定されることを特徴とする。
本発明では、プロジェクタは、光学装置から射出される画像光の光軸に略直交して延出する位置基準面を有する光学装置固定部材を備える。そして、光学装置は、画像光の光軸に略直交して延出する当接面が位置基準面に押し当てられた状態で、すなわち、光軸方向の位置が規定された状態でプロジェクタ内部に固定される。このことにより、光学装置を製造した後にプロジェクタ内部に搭載する際、光学装置を画像光の光軸方向にガタツキのない状態でプロジェクタ内部に固定できる。このため、投射光学装置(投射レンズ)のバックフォーカス位置から各光変調装置がずれた位置に位置付けられることがなく、プロジェクタから投射される投影画像のフォーカス精度を良好に維持し、鮮明な投影画像を表示できる。したがって、本発明の第2の目的を達成できる。
本発明のプロジェクタでは、前記光学装置固定部材には、前記光軸に略直交する方向に窪む凹部が形成され、前記凹部には、内側面の一部に前記位置基準面が形成され、前記光学装置は、前記色合成光学装置の前記複数の光束入射側端面に交差する一対の端面のうち少なくともいずれか一方に固定される台座を備え、前記台座には、前記凹部に嵌合する嵌合部が形成され、前記嵌合部には、外側面の一部に前記当接面が形成され、前記凹部および前記嵌合部のうちいずれか一方は、前記位置基準面または前記当接面に対して傾斜した傾斜面を有する楔形状を有していることが好ましい。
本発明では、光学装置固定部材は、内側面の一部に位置基準面が形成された凹部を有する。また、光学装置を構成する台座は、外側面の一部に当接面が形成された嵌合部を有する。そして、凹部および嵌合部のうちいずれか一方は、楔形状を有する。このことにより、例えば、嵌合部が楔形状を有している場合には、凹部に対して嵌合部を嵌合させる際に、嵌合部は、凹部の縁部に傾斜面が当接した状態で、さらに凹部に対して挿入されることで、凹部の位置基準面に向けて付勢されることとなる。このため、嵌合部は、位置基準面に当接面が押し当てられた状態で、凹部に対して嵌合する。したがって、凹部に対して嵌合部を嵌合させるだけで、光学装置の光軸方向の位置を規定できる。
本発明のプロジェクタでは、前記光学装置固定部材は、前記光軸に略直交して延出する板状に形成され、前記位置基準面は、前記光学装置固定部材の板面で構成され、前記光学装置は、前記色合成光学装置の前記複数の光束入射側端面に交差する一対の端面のうち少なくともいずれか一方に固定される台座を備え、前記台座は、前記光束射出側端面に対応して設けられ、前記光軸に略直交して延出する板状の固定部を備え、前記当接面は、前記固定部の板面で構成されていることが好ましい。
本発明では、光学装置固定部材は、板面が位置基準面となる板状に構成されている。また、光学装置を構成する台座は、板面が当接面となる板状の固定部を有する。このことにより、位置基準面に固定部の当接面を当接した状態で、例えば、ねじ等により固定部と光学装置固定部材とを締結すれば、光学装置の光軸方向の位置を規定した状態で光学装置固定部材に対して光学装置を固定できる。このため、光学装置の光軸方向の位置を規定する構造を簡素な構造で実現できる。
本発明のプロジェクタでは、前記色合成光学装置は、底面部に前記光束入射側端面をそれぞれ有する3つの第1三角柱プリズムと、底面部に前記光束射出側端面を有する第2三角柱プリズムとを備え、前記3つの第1三角柱プリズムおよび前記第2三角柱プリズムが頂角同士を中心に近接配置されるとともに前記底面部が外側に配置された断面略矩形形状を有し、前記第2三角柱プリズムは、前記3つの第1三角柱プリズムのうち前記第2三角柱プリズムに対向配置される第1三角柱プリズムよりも断面形状が大きく形成され、前記3つの第1三角柱プリズムに対して組み合わせた際に、隣接する2つの各前記光束入射側端面から外側に張り出した一対の張出部が設けられ、前記当接面は、前記光束射出側端面で構成され、前記光学装置固定部材は、前記一対の張出部を挿入する一対の溝部を有し、前記一対の溝部は、内側面の一部に前記位置基準面が形成されていることが好ましい。
本発明では、色合成光学装置を構成する第2三角柱プリズムは、対向する第1三角柱プリズムよりも断面形状が大きく形成され、色合成光学装置を組み立てた際に、隣接する2つの第1三角柱プリズムの各光束入射側端面から外側に張り出した一対の張出部が設けられる。また、色合成光学装置の光束射出側端面が当接面で構成されている。そして、光学装置固定部材は、内側面の一部に位置基準面が形成された一対の溝部を有する。ここで、第2三角柱プリズムの断面形状が三角形状であるため、一対の張出部は、それぞれ楔形状を有するものとなる。このことにより、一対の張出部を一対の溝部に挿入することで、一対の張出部は、一対の溝部の縁部に当接面を除く他の傾斜面が当接し、一対の溝部の位置基準面に向けて付勢されることとなる。このため、一対の張出部は、位置基準面に当接面が押し当てられた状態で、一対の溝部に挿入される。したがって、一対の溝部に対して一対の張出部を挿入するだけで、光学装置の光軸方向の位置を規定できる。また、当接面が色合成光学装置に設けられているため、台座等の他の部材に当接面を設ける必要がなく、光学装置の構造の簡素化が図れる。
本発明のプロジェクタでは、当該プロジェクタを構成する光学部品を内部に収納する光学部品用筐体を備え、前記光学装置固定部材は、前記光学部品用筐体に一体形成されていることが好ましい。
本発明では、光学装置固定部材は、光学部品用筐体に一体形成されている。このことにより、光学部品用筐体および光学装置固定部材間の位置ずれが生じず、光学装置を光学装置固定部材(光学部品用筐体)に固定することで、光学装置の光軸方向の位置を確実に規定できる。
本発明のプロジェクタでは、前記投射光学装置は、複数のレンズを内部に収納する鏡筒と、前記鏡筒の基端側に設けられるフランジ部とを備え、前記光学装置固定部材は、前記フランジ部に設けられていることが好ましい。
本発明では、光学装置固定部材は、投射光学装置のフランジ部に設けられている。このことにより、光学装置を光学装置固定部材に固定することで、光学装置を投射光学装置に対して直接、固定することができる。このため、光学装置固定部材を介して投射光学装置および光学装置を一体化したユニットを光学部品用筐体等のプロジェクタ内部に搭載した後、光学部品用筐体内部において前記ユニットの位置がずれた場合であっても、投射光学装置のバックフォーカス位置から各光変調装置がずれることがない。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔プロジェクタの構成〕
図1は、プロジェクタ1の概略構成を模式的に示す図である。なお、図1では、説明の便宜上、画像光の光軸(プロジェクタ1からの投射方向)をZ軸とし、Z軸に直交する2軸をX軸(水平軸)およびY軸(鉛直軸)とする。以下の図面も同様である。
プロジェクタ1は、光源から射出される光束を画像情報に応じて変調してカラー画像(画像光)を形成し、このカラー画像をスクリーン(図示略)上に拡大投射する。このプロジェクタ1は、図1に示すように、略直方体状の外装筐体2と、投射光学装置としての投射レンズ3と、光学ユニット4等を備える。
なお、図1において、具体的な図示は省略したが、外装筐体2内において、投射レンズ3および光学ユニット4以外の空間には、プロジェクタ1内部の各構成部材を冷却する冷却ファン等を備えた冷却ユニット、プロジェクタ1内部の各構成部材に電力を供給する電源ユニット、およびプロジェクタ1内部の各構成部材を制御する制御装置等が配置されるものとする。
外装筐体2は、プロジェクタ1の天面、前面、背面、および側面をそれぞれ構成するアッパーケース、およびプロジェクタ1の底面、前面、背面、および側面をそれぞれ構成するロアーケース等で構成される。そして、各ケースは、互いにねじ等で固定されている。
投射レンズ3は、複数のレンズを組み合わせた組レンズとして構成され、光学ユニット4にて形成されたカラー画像をスクリーン上に拡大投射する。
光学ユニット4は、前記制御装置による制御の下、光源から射出された光束を光学的に処理して画像信号に対応したカラー画像を形成するユニットである。この光学ユニット4は、図1に示すように、光源装置41と、照明光学装置42と、色分離光学装置43と、リレー光学装置44と、光学装置45と、これら各光学部品41〜45を内部に設定された照明光軸Aに対する所定位置に配置する光学部品用筐体46とを備える。
光源装置41は、図1に示すように、光源ランプ411およびリフレクタ412等を備える。そして、光源装置41は、光源ランプ411から射出された光束がリフレクタ412によって射出方向が揃えられ、照明光学装置42に向けて光束を射出される。
照明光学装置42は、図1に示すように、第1レンズアレイ421、第2レンズアレイ422、偏光変換素子423、および重畳レンズ424を備える。そして、光源装置41から射出された光束は、第1レンズアレイ421によって複数の部分光束に分割され、第2レンズアレイ422の近傍で結像する。第2レンズアレイ422から射出された各部分光束は、その中心軸(主光線)が偏光変換素子423の入射面に垂直となるように入射し、偏光変換素子423にて略1種類の直線偏光光として射出される。偏光変換素子423から直線偏光光として射出され、重畳レンズ424を介した複数の部分光束は、光学装置45の後述する3枚の液晶パネル上で重畳する。
色分離光学装置43は、図1に示すように、2枚のダイクロイックミラー431,432、および反射ミラー433を備え、これらのダイクロイックミラー431,432、反射ミラー433により照明光学装置42から射出された複数の部分光束を赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有する。
リレー光学装置44は、図1に示すように、入射側レンズ441、リレーレンズ443、および反射ミラー442,444を備え、色分離光学装置43で分離された色光、例えば、赤色光を光学装置45の後述する赤色光側の光変調装置(液晶パネル)まで導く機能を有する。
光学装置45は、入射した光束を画像情報に応じて変調して画像光(カラー画像)を形成するものである。この光学装置45は、図1に示すように、光変調素子としての液晶パネル4511(図2参照)を有する3つの光変調装置451(赤色光側の光変調装置を451R、緑色光側の光変調装置を451G、青色光側の光変調装置を451Bとする)と、各光変調装置451の光路前段側に配置される入射側偏光板452と、各光変調装置451の光路後段側に配置される射出側偏光板453と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム454とを備える。そして、これら各部材451〜455のうち、各光変調装置451、各射出側偏光板453、およびクロスダイクロイックプリズム454が一体化されて光学装置本体45Aを構成する(図2参照)。なお、光学装置本体45Aとしては、これら各部材451、453,454の他、各入射側偏光板452も一体化する構成を採用しても構わない。
なお、光学装置本体45Aの具体的な構成については、後述する。
3つの入射側偏光板452は、色分離光学装置43で分離された各光束のうち、偏光変換素子423で揃えられた偏光方向と略同一の偏光方向を有する偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、透光性基板上に偏光膜が貼付されて構成されている。
3つの光変調装置451を構成する各液晶パネル4511は、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶が密閉封入された構成を有し、前記制御装置からの駆動信号に応じて、前記液晶の配向状態が制御され、入射側偏光板452から射出された偏光光束の偏光方向を変調する。
3つの射出側偏光板453は、入射側偏光板452と略同様の機能を有し、液晶パネル4511を介して射出された光束のうち、一定方向の偏光光を透過し、その他の光束を吸収する。
クロスダイクロイックプリズム454は、射出側偏光板453から射出された色光毎に変調された各色光を合成してカラー画像を形成する。このクロスダイクロイックプリズム454は、底面部に光束入射側端面4541Aをそれぞれ有する3つの第1三角柱プリズム4541と、底面部に光束射出側端面4542Aを有する第2三角柱プリズム4542とを備える(図2参照)。そして、クロスダイクロイックプリズム454は、各第1三角柱プリズム4541および第2三角柱プリズム4542が頂角同士を中心に近接配置されるとともに底面部が外側に配置されるように貼り合わせられ、断面略正方形状を有する。また、具体的な図示は省略したが、各第1三角柱プリズム4541および第2三角柱プリズム4542同士を貼り合わせた界面には、2つの誘電体多層膜が形成されている。これら誘電体多層膜は、光変調装置451Gから射出され射出側偏光板453を介した色光を透過し、各光変調装置451R,451Bから射出され各射出側偏光板453を介した各色光を反射する。このようにして、各色光が合成されてカラー画像が形成される。そして、クロスダイクロイックプリズム454で形成されたカラー画像は、上述した投射レンズ3によりスクリーンへ拡大投射される。
〔光学装置本体の構成〕
図2は、光学装置本体45Aの概略構成を示す分解斜視図である。
なお、図2では、光学装置本体45Aにおいて、光変調装置451G側のみを分解しているが、各光変調装置451R,451B側も光変調装置451G側と同様の構造を有しているものとする。
光学装置本体45Aは、上述した各光変調装置451、各射出側偏光板453、およびクロスダイクロイックプリズム454の他、図2に示すように、一対の台座455と、3つの偏光板支持部材456と、3つの保持部材457とを備え、これら各部材451,453〜457が一体化されたものである。
ここで、光変調装置451は、上述した液晶パネル4511の他、図2に示すように、液晶パネル4511を保持する保持枠4512を備える。
保持枠4512は、液晶パネル4511を収納保持する部材であり、光束入射側に配置される平面視矩形状の保持枠本体4513と、光束射出側に配置される平面視矩形状の遮光板4514とを備える。
保持枠本体4513は、光束射出側において、液晶パネル4511の外形形状に対応して光束入射側に向けて窪み、液晶パネル4511を収納する凹部4513Aを有する。また、凹部4513Aの底部分には、液晶パネル4511の画像形成領域に対応した開口部4513Bが形成されている。
遮光板4514は、具体的な図示は省略したが、平面視略矩形状の板体で構成され、平面視略中央部分に液晶パネル4511の画像形成領域に対応した開口部を有し、保持枠本体4513の光束射出側端面に接続する。そして、遮光板4514を保持枠本体4513の光束射出側端面に接続することで、液晶パネル4511を透過した光が、射出側偏光板453あるいはクロスダイクロイックプリズム454等で反射して液晶パネル4511の駆動部にあたり液晶パネル4511が誤動作することを防止している。
この遮光板4514において、上方側の各角隅部分、および下方側の左右方向略中心部分には、保持枠本体4513の外形よりも外側に張り出し、光変調装置451を保持部材457に固定するための張出固定部4514Aがそれぞれ形成されている。
一対の台座455は、クロスダイクロイックプリズム454における各光束入射側端面4541Aに交差する一対の端面(図2中、各上下面)にそれぞれ固定され、クロスダイクロイックプリズム454の各光束入射側端面4541Aに対向する状態で各部材451,453,456,457を支持固定する部材である。
なお、以下では、説明の便宜上、一対の台座455のうち、上方側(+Y軸方向側)に配設される台座を上方側台座455A、下方側(−Y軸方向側)に配設される台座を下方側台座455Bとする。
上方側台座455Aは、熱伝導性を有するアルミニウム等の板材に板金加工を施すことにより形成されたものであり、図2に示すように、基部4551と、3つの側面部4552と、支持固定部4553とを備える。
基部4551は、クロスダイクロイックプリズム454の上面と略同一の外形形状を有する平面視正方形状を有し、クロスダイクロイックプリズム454の上面に対して紫外線硬化型接着剤等の光硬化型接着剤により接着固定される部分である。
この基部4551には、クロスダイクロイックプリズム454に対向する方向(図2中、Y軸方向)に貫通形成された円形状の貫通孔4551Aが形成されている。
3つの側面部4552は、各光束入射側端面4541Aに略平行するように基部4551に対して折り曲げられ、上方側台座455Aの側面を構成する部分である。
この側面部4552には、光束入射側から見て左右に並列して、保持部材457を固定するための矩形状の一対の固定用孔4552Aが貫通形成されている。
また、この側面部4552には、一対の固定用孔4552Aの略中心位置に、偏光板支持部材456を固定するためのねじ孔4552Bが貫通形成されている。
支持固定部4553は、光束射出側端面4542Aに略平行するように基部4551に対して折り曲げられ、先端部分がさらに光束射出側に向けて折り曲げられ、光学部品用筐体46に固定される部分である。すなわち、支持固定部4553における光束射出側に向けて折り曲げられた部分を光学部品用筐体46に当接し、前記折り曲げられた部分を介して図示しない固定ねじを上方側または下方側から挿通し、光学部品用筐体46に固定ねじを螺合することで、光学装置本体45A全体が光学部品用筐体46に支持固定される。
そして、上述した基部4551および支持固定部4553には、クロスダイクロイックプリズム454に固定される固定面から支持固定部4553にかけて切り欠かれた切り欠き部4553Aが形成されている。
なお、下方側台座455Bは、図2に示すように、上述した上方側台座455Aに対して貫通孔4551Aが省略されている点が異なるのみであり、その他の構成は上方側台座455Aと同様のものである。
偏光板支持部材456は、射出側偏光板453を支持し、各台座455の側面部4552に固定する部材である。この偏光板支持部材456は、熱伝導性を有するアルミニウム等の板材に板金加工を施すことにより形成されたものであり、図2に示すように、支持部材本体4561と、上方側固定部4562と、下方側固定部4563とを備える。
支持部材本体4561は、平面視略矩形状の板体で構成され、略中心位置に射出側偏光板453の外形形状よりも小さい平面視矩形状の開口部4561Aが形成されている。そして、射出側偏光板453は、支持部材本体4561の光束入射側端面において、開口部4561Aの周縁部分に接着剤等により固定される。
上方側固定部4562は、支持部材本体4561の上端縁略中心位置から支持部材本体4561の板面に沿って上方側に延出し、上方側台座455Aに固定される部分である。
この上方側固定部4562には、上方側台座455Aのねじ孔4552Bに対応する位置に円孔4562Aが形成されている。そして、円孔4562Aを介して固定ねじSc1を挿通し、ねじ孔4552Bに固定ねじSc1を螺合することで、偏光板支持部材456が上方側台座455Aに固定される。
下方側固定部4563は、支持部材本体4561の下端縁略中心位置から支持部材本体4561の板面に沿って下方側に延出し、下方側台座455Bに固定される部分である。
この下方側固定部4563には、下方側台座455Aのねじ孔4552Bに対応する位置にトラック孔4563Aが形成されている。このトラック孔4563Aは、円孔4562Aを中心とする円弧状に延びる形状を有している。そして、トラック孔4563Aを介して固定ねじSc2を挿通し、ねじ孔4552Bに固定ねじSc2を緩めた状態で螺合しておくことで、円孔4562Aに挿入された固定ねじSc1を中心として偏光板支持部材456を回転させる、すなわち、偏光板支持部材456に固定された射出側偏光板453の姿勢状態を調整可能となる。射出側偏光板453の姿勢状態を調整した後、ねじ孔4552Bに対して固定ねじSc2を締め付けることで、偏光板支持部材456が下方側台座455Bに固定される。
保持部材457は、光変調装置451を保持し、各台座455の側面部4552に固定する部材である。この保持部材457は、熱伝導性を有するアルミニウム等の板材に板金加工を施すことにより形成されたものであり、図2に示すように、保持部材本体4571と、4つの固定用突出部4572とを備える。
保持部材本体4571は、平面視略矩形状の板体で構成され、略中心位置に光変調装置451の開口部4513Bに対応した開口部4571Aが形成されている。
また、保持部材本体4571には、光変調装置451の3つの張出固定部4514Aに対応した位置にねじ孔4571Bがそれぞれ形成されている。そして、3つの張出固定部4514Aを介して固定ねじSc3を挿通し、ねじ孔4571Bに固定ねじSc3を螺合することで、光変調装置451が保持部材457に固定される。
4つの固定用突出部4572は、保持部材本体4571における上端縁の左右方向両端部側、および下端縁の左右方向両端部側にそれぞれ位置し、保持部材本体4571から光束入射側に向けて折り曲げられ、各台座455の各固定用孔4552Aに挿入される部分である。そして、各固定用突出部4572は、先端に向うにしたがって細くなる形状を有している。
上述した光学装置本体45Aは、以下に示すように、製造される。
図3および図4は、光学装置本体45Aの製造時の状態を示す図である。具体的に、図3は、クロスダイクロイックプリズム454に対して各台座455を固定する状態を側方から見た図である。図3は、上方側台座455Aに対して3つの保持部材457を固定する状態を上方側から見た図である。
先ず、クロスダイクロイックプリズム454の上下面に紫外線硬化型接着剤等の光硬化型接着剤を塗布する。そして、クロスダイクロイックプリズム454の上下面に各台座455の各基部4551を密着させる。
次に、クロスダイクロイックプリズム454に各台座455が密着した状態のユニットを、図3に示すように、ミラー100に載置する。そして、前記ユニットの上方側から紫外線等の光を照射する。具体的に、上方側からの光の一部は、上方側台座455Aの貫通孔4551Aを介してクロスダイクロイックプリズム454および下方側台座455B間の光硬化型接着剤に照射される。また、下方側台座455Bに照射された光の一部は、該下方側台座455Bにて反射され、クロスダイクロイックプリズム454および上方側台座455A間の光硬化型接着剤に照射される。さらに、上方側からの光の一部は、ミラー100にて反射され、クロスダイクロイックプリズム454を介して、クロスダイクロイックプリズム454および上方側台座455A間の光硬化型接着剤に照射される。
以上のようにして、各部材454,455間の光硬化型接着剤に光を照射して光硬化型接着剤を硬化させ、クロスダイクロイックプリズム454に対して各台座455を固定する。
次に、各射出側偏光板453がそれぞれ接着固定された各偏光板支持部材456を固定ねじSc1,Sc2により各台座455に固定する。
次に、光変調装置451が固定ねじSc3により固定された保持部材457の4つの固定用突出部4572の外周部分に光硬化型接着剤を塗布する。
次に、保持部材457の治具用保持部4573(図2)を図示しない位置調整治具に保持させ、図4に示すように、4つの固定用突出部4572の先端部分を各台座455の各固定用孔4552Aに挿通させる。
上述した状態に設定した後、前記位置調整治具を用いて、クロスダイクロイックプリズム454に対して保持部材457(光変調装置451)を移動させる。そして、各固定用孔4552Aと各固定用突出部4572との隙間分、保持部材457を移動させることで、アライメント調整(液晶パネル4511に入射する光軸に略直交する2方向(水平方向、鉛直方向)と、前記光軸を中心とする回転方向との調整)を実施する。また、各固定用孔4552Aに対して各固定用突出部4572(保持部材457)を進退させることで、フォーカス調整(前記光軸に沿う方向と、水平方向に沿う軸を中心とした回転方向と、鉛直方向に沿う軸を中心とした回転方向との調整)を実施する。
そして、所定の位置に光変調装置451(液晶パネル4511)を位置付けた後、図4に示すように、上方側台座455Aの上方側から紫外線等の光を照射することで、上方側に位置する6つの固定用孔4552Aおよび6つの固定用突出部4572間の光硬化型接着剤を一括して硬化させる。同様に、下方側台座455Bの下方側から紫外線等の光を照射することで、下方側に位置する6つの固定用孔4552Aおよび6つの固定用突出部4572間の光硬化型接着剤を一括して硬化させる。以上のように、光硬化型接着剤を硬化させることで、各台座455に対して保持部材457を固定する。
以上の工程を全ての光変調装置451に対して実施することで、光学装置本体45Aが製造される。
上述した第1実施形態によれば、以下の効果がある。
本実施形態では、光学装置本体45Aを構成する保持部材457は、光変調装置451を保持しつつ、各台座455の側面部4552に固定される。このことにより、クロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面4541Aに光変調装置451を固定する領域が不要となる。このため、クロスダイクロイックプリズム454を小型化できる。また、光学装置本体45A、ひいては、プロジェクタ1の小型化が図れる。
また、各台座455の側面部4552に固定用孔4552Aが形成され、保持部材457が固定用突出部4572を有しているので、上述した製造方法により光学装置本体45Aを容易に製造できる。
ここで、台座455は、各光束入射側端面4541Aに対応して基部4551に立設される3つの側面部4552を備えている。すなわち、各側面部4552は、基部4551の外周縁において、基部4551を囲むように形成されている。そして、固定用孔4552Aは、側面部4552に貫通形成されている。このことにより、クロスダイクロイックプリズム454に対する所望の位置に各光変調装置451を位置付けた後、基部4551に対向する側から紫外線等の光を照射することで、各光変調装置451をそれぞれ保持する各保持部材457の各固定用突出部4572と各側面部4552の各固定用孔4552Aとの間の光硬化型接着剤に一括して光を照射し硬化させることができる。このため、光学装置本体45Aの製造時間を短縮できる。
また、本実施形態では、光学装置本体45Aを製造する製造装置としては、上述したように基部4551に対向する側から紫外線等の光を照射する構造を採用できるため、光変調装置451の設計変更等により、光変調装置451のサイズが変更された場合であっても、紫外線等の光を照射する構造を変更する必要がない。
また、2つの台座455のうち上方側台座455Aには、貫通孔4551Aが形成されている。このことにより、上方側台座455Aの上方側から紫外線等の光を照射すれば、該光が貫通孔を介してクロスダイクロイックプリズム454に進入し、クロスダイクロイックプリズム454と各台座455A,455Bとの間の光硬化型接着剤を同時に硬化させ、クロスダイクロイックプリズム454に対して各台座455A,455Bを一括して固定できる。このため、光学装置本体45Aの製造時間を短縮できる。
さらに、各台座455には、切り欠き部4553Aが形成されているので、光学装置本体45Aの製造時や、製造後に、光変調装置451等の交換が必要となった場合、切り欠き部4553Aにドライバ等の工具を差し込むことができる。このため、クロスダイクロイックプリズム454に対して各台座455を容易に引き剥がすことができ、光変調装置451等を交換できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
本実施形態では、前記第1実施形態に対して、光学部品用筐体46への光学装置本体45Aの固定構造が異なる。その他の構成は、前記第1実施形態と同様のものである。
図5は、第2実施形態における光学部品用筐体46への光学装置本体45Aの固定構造を示す分解斜視図である。なお、本実施形態では、光学装置本体45Aにおいて、光変調装置451、射出側偏光板453、偏光板支持部材456、および保持部材457は前記第1実施形態で説明した構成と同様であるため、図5では、これら各部材451,453,456,457を省略している。
本実施形態では、図5に示すように、光学装置本体45Aにおいて、上方側台座455Aおよび下方側台座455Bの形状が前記第1実施形態と異なるものである。
上方側台座455Aは、図5に示すように、前記第1実施形態に対して、形状の異なる支持固定部4554を備える。
支持固定部4554は、基部4551に沿って光束射出側に延出するとともに、X軸方向両端部がX軸方向に沿って外側に張り出した平面視矩形形状を有する。
そして、支持固定部4554における一対の張り出し部分4555A,4555Bのうち、+X軸方向側の張り出し部分4555Aの下面には、第1嵌合部4556が形成されている。
図6は、第1嵌合部4556および第1嵌合孔5041の構造を示す斜視図である。
第1嵌合部4556は、図6に示すように、張り出し部分4555Aの下面から下方側に突出し、光学部品用筐体46の後述する第1嵌合孔5041に嵌合する部分である。この第1嵌合部4556は、第1嵌合部本体4556Aと、第1付勢部4556Bとを備え、全体略四角柱形状を有している。
第1嵌合部本体4556Aは、Z軸(画像光の光軸)に略直交するXY平面に沿って延出する側面4556A1、X軸に略直交するYZ平面に沿って延出する側面4556A2、各側面4556A1,4556A2にそれぞれ対向する各側面4556A3,4556A4、XY平面およびYZ平面に略45°傾斜した平面に沿って延出し各側面4556A3,4556A4に接続する側面4556A5を有する全体略五角柱形状に形成されている。
第1付勢部4556Bは、第1嵌合部本体4556Aの側面4556A5に対して所定間隔、空けた位置に設けられ、第1嵌合部本体4556Aの側面4556A5に対向する側面4556B1を有する全体略三角柱形状に形成されている。そして、この第1付勢部4556Bにおいて、第1嵌合部本体4556Aから離間する側の角部分には、面取り加工が施され、側面4556B1および他の2つの側面4556B2,4556B3に接続する傾斜面4556B4が形成されている。
以上のような構成により、第1嵌合部4556は、傾斜面4556B4が側面4556A1に対して傾斜し、側面4556A1および傾斜面4556B4を通りYZ平面にて切断した切断面を見た場合に、楔形状を有している。
そして、この第1付勢部4556Bは、その寸法や材質等により、第1嵌合部4556が第1嵌合孔5041に嵌合する際、傾斜面4556B4が第1嵌合孔5041の縁部に当接しつつ、先端が第1嵌合部本体4556A側に移動し、第1嵌合部本体4556Aの各側面4556A1,4556A2を第1嵌合孔5041の各内側面に向けて付勢する。
また、支持固定部4554において、+Z軸方向端縁の略中央部分には、図5に示すように、+Z軸方向に延出し、光学部品用筐体46に載置された状態で固定ねじSc4にて固定される載置固定部4557が形成されている。
下方側台座455Bは、図5に示すように、前記第1実施形態に対して、支持固定部4553が省略されている。そして、下方側台座455Bの基部4551には、第2嵌合部4558が形成されている。
図7は、第2嵌合部4558と第2嵌合孔5061との構造を示す斜視図である。
第2嵌合部4558は、図7に示すように、基部4551の板面から下方側に突出し、光学部品用筐体46の後述する第2嵌合孔5061に嵌合する部分である。この第2嵌合部4558は、第2嵌合部本体4558Aと、第2付勢部4558Bとを備え、全体略四角柱形状を有している。
第2嵌合部本体4558Aは、Z軸(画像光の光軸)に略直交するXY平面に沿って延出する側面4558A1、X軸に略直交するYZ平面に沿って延出する側面4558A2、各側面4558A1,4558A2にそれぞれ対向する各側面4558A3,4558A4を有する全体略四角柱形状に形成されている。
第2付勢部4558Bは、第2嵌合部本体4558Aの側面4558A3に対して所定間隔、空けた位置に設けられ、第2嵌合部本体4558Aの側面4558A3に対向する各側面4558B1,4558B3、第2嵌合部本体4558Aの各側面4558A2,4558A4にそれぞれ略平行する各側面4558B2,4558B3を有する全体略四角柱形状に形成されている。そして、この第2付勢部4558Bにおいて、第2嵌合部本体4558Aから離間する側の角部分には、面取り加工が施され、側面4558B2〜4558B4に接続する傾斜面4558B5が形成されている。
以上のような構成により、第2嵌合部4558は、傾斜面4558B5が側面4558A1に対して傾斜し、側面4558A1および傾斜面4558B5を通りYZ平面にて切断した切断面を見た場合に、楔形状を有している。
そして、この第2付勢部4558Bは、その寸法や材質等により、第2嵌合部4558が第2嵌合孔5061に嵌合する際、傾斜面4558B5が第2嵌合孔5061の縁部に当接しつつ、先端が第2嵌合部本体4558A側に移動し、第2嵌合部本体4558Aの側面4558A1を第2嵌合孔5061の内側面に向けて付勢する。
また、本実施形態では、図5に示すように、光学装置本体45Aおよび投射レンズ3の双方を支持固定する光学装置固定部材50が光学部品用筐体46に一体形成されている。
光学装置固定部材50は、光学部品用筐体46において、光学装置本体45Aおよび投射レンズ3の間に位置する側壁に設けられ、平面視略矩形形状を有する。
この光学装置固定部材50において、略中央部分には、光学装置本体45Aから射出された画像光を通過させるための矩形状の開口部501が形成されている。
また、光学装置固定部材50において、上端面には、X軸方向に並列して、投射レンズ3を固定するためのナットNが挿入される凹部502がそれぞれ形成されている。また、同様に、下端面には、2つの凹部502が形成されている。なお、具体的な図示は省略したが、光学装置固定部材50の+Z軸方向端面503には、各凹部502に貫通し、投射レンズ3を固定するための固定ねじSc5が挿入される孔がそれぞれ形成されている。
ここで、光学装置固定部材50の+Z軸方向端面503は、Z軸(画像光の光軸)に略直交するXY平面に沿って延出し、投射レンズ3のZ軸方向の位置を規定するレンズ位置基準面として機能する。
また、投射レンズ3は、図5に示すように、複数のレンズ(図示略)を収納する鏡筒31と、鏡筒31の基端側に設けられ、鏡筒31の外側に向けてXY平面に沿って延出するフランジ部32を備える。
そして、フランジ部32の−Z軸方向端面321は、Z軸(画像光の光軸)に略直交するXY平面に沿って延出し、投射レンズ3が光学装置固定部材50に固定される際、光学装置固定部材50のレンズ位置基準面503に当接するレンズ当接面として機能する。すなわち、フランジ部32を介して各固定ねじSc5を挿通し、各凹部502に挿入された各ナットNに各固定ねじSc5を螺合することで、レンズ位置基準面503にレンズ当接面321が押し当てられた状態で、光学装置固定部材50の光束射出側に投射レンズ3が固定される。
さらに、光学装置固定部材50において、光束入射側の上端部には、X軸方向に並列して、XZ平面に略平行に延出する2つの第1延出部504,505が形成されている。
これら2つの第1延出部504,505は、その上端面に、光学装置本体45Aにおける一対の張り出し部分4555A,4555Bが載置される部分である。
2つの第1延出部504,505のうち、+X軸方向側の第1延出部504には、張り出し部分4555Aに形成された第1嵌合部4556に対応する位置に、上下に貫通した凹部としての第1嵌合孔5041が形成されている。
この第1嵌合孔5041は、図5または図6に示すように、第1嵌合部4556の断面略四角形状の外形形状と略同一の外形形状を有し、各第1延出部504,505に一対の張り出し部分4555A,4555Bが載置される際に、第1嵌合部4556が嵌合する部分である。
より具体的に、第1嵌合孔5041において、4つの内側面の1つの内側面5041Aは、図6に示すように、Z軸(画像光の光軸)に略直交するXY平面に沿って延出し、光学装置本体45AのZ軸方向の位置を規定するZ軸位置基準面として機能する。また、他の1つの内側面5041Bは、X軸に略直交するYZ平面に沿って延出し、光学装置本体45AのX軸方向の位置を規定するX軸位置基準面として機能する。
すなわち、第1嵌合部4556が第1嵌合孔5041に嵌合した際には、上述したように、第1付勢部4556Bにより第1嵌合部本体4556Aが+Z軸方向および+X軸方向に付勢され、第1嵌合部本体4556Aの各側面4556A1,4556A2がZ軸位置基準面5041AおよびX軸位置基準面5041Bに押し当てられる。そして、光学装置本体45AのZ軸方向およびX軸方向の位置が規定される。
以上のように、側面4556A1は、本発明に係る当接面に相当する。
また、光学装置固定部材50において、光束入射側の下端部には、XZ平面に略平行に延出する第2延出部506が形成されている。
この第2延出部506は、その上端面に、光学装置本体45Aにおける下方側台座455Bの基部4551が載置される部分である。なお、光学装置本体45Aは、一対の張り出し部分4555A,4555Bが各第1延出部504,505に載置されるとともに、下方側台座455Bの基部4551が第2延出部506に載置されることで、Y軸方向の位置が規定されるものである。
そして、この第2延出部506には、下方側台座455Bに形成された第2嵌合部4558に対応する位置に、上下に貫通した凹部としての第2嵌合孔5061が形成されている。
この第2嵌合孔5061は、図5または図7に示すように、第2嵌合部4558の断面略四角形状の外形形状と略同一の外形形状を有し、第2延出部506に下方側台座455Bの基部4551が載置される際に、第2嵌合部4558が嵌合する部分である。
より具体的に、第2嵌合孔5061において、4つの内側面の1つの内側面5061Aは、図7に示すように、Z軸(画像光の光軸)に略直交するXY平面に沿って延出し、光学装置本体45AのZ軸方向の位置を規定するZ軸位置基準面として機能する。
すなわち、第2嵌合部4558が第2嵌合孔5061に嵌合した際には、上述したように、第2付勢部4558Bにより第2嵌合部本体4558Aが+Z軸方向に付勢され、第2嵌合部本体4558Aの側面4558A1がZ軸位置基準面5061Aに押し当てられる。そして、光学装置本体45AのZ軸方向の位置が規定される。
以上のように、側面4558A1は、本発明に係る当接面に相当する。
そして、光学装置本体45Aは、上述したように各嵌合孔5041,5061に各嵌合部4556,4558を嵌合した状態で、載置固定部4557を介して固定ねじSc5を挿通し、光学装置固定部材50の上端面に形成されたねじ孔507に固定ねじSc5を螺合することで、各側面4556A1,4558A1,4556A2が各Z軸位置基準面5041A,5061AおよびX軸位置基準面5041Bに押し当てられながら、光学装置固定部材50に固定される。
上述した第2実施形態によれば、前記第1実施形態で説明した効果の他、以下の効果がある。
本実施形態では、プロジェクタ1は、光学装置本体45Aから射出される画像光の光軸(Z軸)に略直交して延出するZ軸位置基準面5041A,5061Aを有する光学装置固定部材50を備える。そして、光学装置本体45Aは、Z軸に略直交して延出する当接面4556A1,4558A1がZ軸位置基準面5041A,5061Aに押し当てられた状態で、すなわち、Z軸方向の位置が規定された状態でプロジェクタ1内部に固定される。このことにより、光学装置本体45Aを製造した後にプロジェクタ1内部に搭載する際、光学装置本体45AをZ軸方向にガタツキのない状態でプロジェクタ1内部に固定できる。このため、投射レンズ3のバックフォーカス位置から各光変調装置451がずれた位置に位置付けられることがなく、プロジェクタ1から投射される投影画像のフォーカス精度を良好に維持し、鮮明な投影画像を表示できる。
ここで、光学装置固定部材50は、内側面の一部に各Z軸位置基準面5041A,5061Aがそれぞれ形成された各嵌合孔5041,5061を有する。また、光学装置本体45Aを構成する各台座455は、外側面の一部に各当接面4556A1,4558A1が形成された各嵌合部4556,4558を有する。そして、各嵌合部4556,4558は、楔形状を有する。このことにより、各嵌合孔5041,5061に各嵌合部4556,4558を嵌合させる際に、各嵌合部4556,4558は、各嵌合孔5041,5061の縁部に各傾斜面4556B4,4558B5が当接した状態で、さらに各嵌合孔5041,5061に対して挿入することで、各嵌合孔5041,5061の各Z軸位置基準面5041A,5061Aに向けて付勢されることとなる。このため、各嵌合部4556,4558は、各Z軸位置基準面5041A,5061Aに各当接面4556A1,4558A1が押し当てられた状態で、各嵌合孔5041,5061に対して嵌合する。したがって、各嵌合孔5041,5061に対して各嵌合部4556,4558を嵌合させるだけで、光学装置本体45AのZ軸方向の位置を規定できる。
さらに、光学装置固定部材50は、光学部品用筐体46に一体形成されている。このことにより、光学部品用筐体46および光学装置固定部材50間の位置ずれが生じず、光学装置本体45Aを光学装置固定部材50(光学部品用筐体46)に固定することで、光学装置本体45AのZ軸方向の位置を確実に規定できる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態および前記第2実施形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
本実施形態では、前記第2実施形態に対して、光学装置固定部材50が光学部品用筐体46と別体で設けられる点、および該光学装置固定部材50への光学装置本体45Aの固定構造が異なる。その他の構成は、前記第2実施形態と略同様のものである。
図8は、第3実施形態における光学装置固定部材50への光学装置本体45Aの固定構造を示す分解斜視図である。なお、図8では、前記第2実施形態で説明した図5と同様に、各部材451,453,456,457を省略している。
本実施形態では、光学装置固定部材50は、前記第2実施形態とは異なり、図8に示すように、光学部品用筐体46とは別体で構成され、投射レンズ3に対して固定ねじSc6により一体的に設けられる。
この光学装置固定部材50は、平面視矩形状の板体で構成されている。
この光学装置固定部材50において、略中央部分には、光学装置本体45Aから射出された画像光を通過させるための矩形状の開口部511が形成されている。
また、この光学装置固定部材50において、開口部511の四隅角位置近傍には、投射レンズ3に固定するためのねじ孔512がそれぞれ形成されている。
ここで、投射レンズ3の鏡筒31の基端側には、各ねじ孔512に対応して、鏡筒31から外側に張り出したフランジ部33が形成されている。
そして、光学装置固定部材50は、フランジ部33を介して各固定ねじSc6を挿通し、各ねじ孔512に各固定ねじSc6を螺合することで、投射レンズ3に一体的に固定される。
さらに、この光学装置固定部材50において、開口部511の上方側には、X軸方向に並列して、光学装置本体45Aを固定するための2つのねじ孔513が形成されている。開口部511の下方側にも同様に、2つのねじ孔513が形成されている。
ここで、光学装置固定部材50の−Z軸方向端面514は、Z軸(画像光の光軸)に略直交するXY平面に沿って延出し、光学装置本体45AのZ軸方向の位置を規定するZ軸位置基準面として機能する。
また、本実施形態では、図8に示すように、光学装置本体45Aにおいて、上方側台座455Aおよび下方側台座455Bの形状が前記第1実施形態と異なるものである。
なお、上方側台座455Aおよび下方側台座455Bの形状は、同一の形状であるため、以下では、上方側台座455Aのみを説明する。
上方側台座455Aは、図8に示すように、前記第1実施形態に対して、形状の異なる支持固定部4559を備える。
支持固定部4559は、基部4551に対して3段階で折り曲げられ、略クランク形状を有する。
そして、支持固定部4559の先端部分4559Aの+Z軸方向端面4559A1は、Z軸(画像光の光軸)に略直交するXY平面に沿って延出し、光学装置本体45Aが光学装置固定部材50に固定される際、光学装置固定部材50のZ軸位置基準面514に当接する。
また、先端部分4559Aには、光学装置固定部材50の各ねじ孔513に対応する位置に、表裏を貫通し、各固定ねじSc8を挿通するための円孔4559A2が形成されている。
そして、上方側台座455Aおよび下方側台座455Bの各円孔4559A2を介して各固定ねじSc8を挿通し、光学装置固定部材50の各ねじ孔513に螺合することで、Z軸位置基準面514に各支持固定部4559の+Z軸方向端面4559A1が押し当てられた状態で、光学装置固定部材50の光束入射側に光学装置本体45Aが固定される。
すなわち、+Z軸方向端面4559A1は、本発明に係る当接面に相当する。
光学装置固定部材50を介して投射レンズ3および光学装置本体45Aが一体化された後、該一体化されたユニットは、光学部品用筐体46内部の所定位置に固定される。
上述した第3実施形態によれば、前記第1実施形態および前記第2実施形態で説明した効果の他、以下の効果がある。
本実施形態では、光学装置固定部材50は、板面がZ軸位置基準面514となる板状に構成されている。また、光学装置本体45Aを構成する各台座455は、板面が当接面4559A1となる板状の支持固定部4559を有する。このことにより、Z軸位置基準面514に各支持固定部4559の各当接面4559A1を当接した状態で、固定ねじSc8により各支持固定部4559と光学装置固定部材50とを締結することで、光学装置本体45AのZ軸方向の位置を規定した状態で光学装置固定部材50に対して光学装置本体45Aを固定できる。このため、光学装置本体45AのZ軸方向の位置を規定する構造を簡素な構造で実現できる。
さらに、光学装置固定部材50は、光学部品用筐体46とは別体で構成され、投射レンズ3のフランジ部33に取り付けられている。このことにより、光学装置本体45Aを光学装置固定部材50に固定することで、光学装置本体45Aを投射レンズ3に対して直接、固定することができる。このため、光学装置固定部材50を介して投射レンズ3および光学装置本体45Aを一体化したユニットを光学部品用筐体46内部に搭載した後、光学部品用筐体46内部において前記ユニットの位置がずれた場合であっても、投射レンズ3のバックフォーカス位置から各光変調装置451がずれることがない。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態ないし前記第3実施形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
本実施形態では、前記第2実施形態に対して、光学装置固定部材50の構成が異なるとともに、該光学装置固定部材50への光学装置本体45Aの固定構造が異なる。その他の構成は、前記第1実施形態と同様のものである。
図9は、第4実施形態における光学装置固定部材50への光学装置本体45Aの固定構造を示す分解斜視図である。なお、図9では、前記第2実施形態で説明した図5および前記第3実施形態で説明した図8と同様に、各部材451,453,455〜457を省略している。
本実施形態では、図9に示すように、光学装置本体45Aにおいて、クロスダイクロイックプリズム454の形状が前記第1実施形態と異なるものである。
クロスダイクロイックプリズム454は、図9に示すように、略同一の断面形状を有している3つの第1三角柱プリズム4541に対して、第2三角柱プリズム4542が3つの第1三角柱プリズム4541の断面形状よりも大きい断面形状を有するように形成されている。このため、クロスダイクロイックプリズム454は、光束射出側において、対向する2つの各光束入射側端面4541Aから外側に張り出した一対の張出部4542Bが設けられている。
また、本実施形態では、光学装置固定部材50は、図9に示すように、前記第2実施形態と同様に、光学部品用筐体46に一体形成されている。
光学装置固定部材50は、光学部品用筐体46において、光学装置本体45Aおよび投射レンズ3の間に位置する側壁が切り欠かれて形成されたものである。そして、光学装置固定部材50は、切り欠き部分において、Y軸方向に延出する一対の溝部521が形成されている。
一対の溝部521は、光学装置本体45Aから射出される画像光を挟んでX軸方向に対向配置され、クロスダイクロイックプリズム454の一対の張出部4542Bが挿入される部分である。
より具体的に、一対の溝部521において、+Z軸方向側の内側面5211は、Z軸(画像光の光軸)に略直交するXY平面に沿って延出し、光学装置本体45AのZ軸方向の位置を規定するZ軸位置基準面として機能する。
すなわち、光学装置本体45Aを光学部品用筐体46の上方側から、一対の張出部4542Bを一対の溝部521に沿ってスライド移動させ、光学部品用筐体46に対して光学装置本体45Aを設置した際には、クロスダイクロイックプリズム454の光束射出側端面4542AがZ軸位置基準面5211に押し当てられる。そして、光学装置本体45AのZ軸方向の位置が規定される。すなわち、光束射出側端面4542Aは、本発明に係る当接面に相当する。
なお、上述したように光学部品用筐体46に対して光学装置本体45Aを設置した後、例えば、支持固定部4553等を用いて固定ねじにより、光学部品用筐体46に対して光学装置本体45Aが固定されるものである。
上述した第4実施形態によれば、前記第1実施形態ないし前記第3実施形態で説明した効果の他、以下の効果がある。
本実施形態では、クロスダイクロイックプリズム454を構成する第2三角柱プリズム4542は、対向する第1三角柱プリズム4541よりも断面形状が大きく形成され、クロスダイクロイックプリズム454を組み立てた際に、隣接する2つの第2三角柱プリズム4541の各光束入射側端面4541Aから外側に張り出した一対の張出部4542Bが設けられる。そして、光学装置固定部材50は、内側面の一部にZ軸位置基準面5211が形成された一対の溝部521を有する。ここで、第2三角柱プリズム4542の断面形状が三角形状であるため、一対の張出部4542Bは、それぞれ楔形状を有するものとなる。このことにより、一対の張出部4542Bを一対の溝部521に挿入することで、一対の張出部4542Bは、一対の溝部521の縁部に光束射出側端面4542Aを除く他の傾斜面が当接し、一対の溝部521のZ軸位置基準面5211に向けて付勢されることとなる。このため、一対の張出部4542Bは、Z軸位置基準面5211に光束射出側端面4542Aが押し当てられた状態で、一対の溝部521に挿入される。したがって、一対の溝部521に対して一対の張出部4542Bを挿入するだけで、光学装置本体45AのZ軸方向の位置を規定できる。また、当接面がクロスダイクロイックプリズム454の光束射出側端面4542Aで構成されているため、台座455等の他の部材に当接面を設ける必要がなく、光学装置本体45Aの構造の簡素化が図れる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記各実施形態において、台座455および保持部材457の構成は、前記実施形態で説明した構成に限らない。
例えば、台座455は、板材に板金加工を施すことにより、基部4551および側面部4552を設けていたが、これに限らず、ブロック状の部材で構成し、側面に固定用孔4552Aを穿設する構成としても構わない。また、固定用孔4552Aの数は、前記各実施形態で説明した数に限らず、その他の数、設けても構わない。保持部材457に設けられた固定用突出部4572の数も同様に、固定用孔4552Aの数に対応して設ければよい。
前記各実施形態において、光学装置本体45AのZ軸方向の位置を規定する構造は、前記各実施形態で説明した構造に限らず、その他の構造を採用しても構わない。
例えば、前記第2実施形態では、光学装置固定部材50に各嵌合孔5041,5061が形成され、光学装置本体45Aに各嵌合部4556,4558が形成されていたが、逆に、光学装置固定部材に各嵌合部を形成し、光学装置本体45Aに各嵌合孔を形成する構成を採用しても構わない。
また、前記第2実施形態では、各嵌合部4556,4558が楔状に形成されていたが、これに限らず、逆に、各嵌合孔5041,5061を楔状に形成しても構わない。
前記実施形態において、プロジェクタ1の構成は、前記各実施形態で説明した構成に限らない。
例えば、光源装置41は、放電発光型の光源装置で構成していたが、これに限らず、レーザダイオード、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro Luminescence)素子、シリコン発光素子等の各種固体発光素子を採用してもよい。
また、光源装置41を1つのみ用い色分離光学装置43にて3つの色光に分離していたが、色分離光学装置43を省略し、3つの色光をそれぞれ射出する3つの前記固体発光素子を光源装置として構成してもよい。
さらに、プロジェクタ1は、液晶パネル4511を3つ備える三板式のプロジェクタで構成していたが、これに限らず、液晶パネルを1つ備える単板式のプロジェクタで構成しても構わない。また、液晶パネルを2つ備えるプロジェクタや、液晶パネルを4つ以上備えるプロジェクタとして構成しても構わない。
前記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行うフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行うリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
本発明の光学装置は、小型化が図れるため、プレゼンテーションやホームシアタ等に用いられるプロジェクタの光学装置に利用できる。
第1実施形態におけるプロジェクタの概略構成を模式的に示す図。 前記実施形態における光学装置本体の概略構成を示す分解斜視図。 前記実施形態における光学装置本体の製造時の状態を示す図。 前記実施形態における光学装置本体の製造時の状態を示す図。 第2実施形態における光学部品用筐体への光学装置本体の固定構造を示す分解斜視図。 前記実施形態における第1嵌合部および第1凹部の構造を示す斜視図。 前記実施形態における第2嵌合部および第2凹部の構造を示す斜視図。 第3実施形態における光学装置固定部材に対する光学装置本体の固定構造を示す分解斜視図。 第4実施形態における光学装置固定部材に対する光学装置本体の固定構造を示す斜視図。
符号の説明
1・・・プロジェクタ、3・・・投射光学装置(投射レンズ)、31・・・鏡筒、32,33・・・フランジ部、41・・・光源装置、45・・・光学装置、46・・・光学部品用筐体、50・・・光学装置固定部材、451・・・光変調装置、454・・・クロスダイクロイックプリズム(色合成光学装置)、455・・・台座、457・・・保持部材、514,5041A,5061A,5211・・・位置基準面、521・・・溝部、4541・・・第1三角柱プリズム、4541A・・・光束入射側端面、4542・・・第2三角柱プリズム、4542A・・・光束射出側端面(当接面)、4542B・・・張出部、4551・・・基部、4551A・・・貫通孔、4552・・・側面部、4552A・・・固定用孔、4553A・・・切り欠き部、4556A1,4558A1,4559A1・・・当接面、4556・・・第1嵌合部、4556B4,4558B5・・・傾斜面、4558・・・第2嵌合部、4559・・・支持固定部、4572・・・固定用突出部、5041・・・第1嵌合孔(凹部)、5061・・・第2嵌合孔(凹部)。

Claims (11)

  1. 複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置に対向する複数の光束入射側端面を有し各光変調装置で変調された色光を合成して画像光を形成する色合成光学装置とを備えた光学装置であって、
    前記色合成光学装置の前記複数の光束入射側端面に交差する一対の端面のうち少なくともいずれか一方に固定される台座と、
    前記光束入射側端面および前記光変調装置の間に介在配置され、前記光変調装置を前記台座の側面に固定するための保持部材とを備え、
    前記台座の側面には、前記保持部材を固定するための固定用孔が形成され、
    前記保持部材は、光束入射側に向けて突出し、前記固定用孔に挿通される固定用突出部を有している
    ことを特徴とする光学装置。
  2. 請求項1に記載の光学装置において、
    前記台座は、
    前記色合成光学装置に固定される板状の基部と、
    前記複数の光束入射側端面に対応して前記基部の板面に立設され、前記台座の側面を構成する板状の複数の側面部とを備え、
    前記固定用孔は、前記側面部に貫通形成されている
    ことを特徴とする光学装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の光学装置において、
    前記台座は、前記一対の端面の双方にそれぞれ固定される2つで構成され、
    前記2つの台座のうち少なくともいずれか一方の台座には、前記2つの台座の対向する方向に貫通する貫通孔が形成されている
    ことを特徴とする光学装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の光学装置において、
    前記台座には、前記色合成光学装置に固定される固定面から側面にかけて切り欠かれた切り欠き部が形成されている
    ことを特徴とする光学装置。
  5. 光源装置と、請求項1から請求項4のいずれかに記載の光学装置と、前記光学装置にて形成された画像光を拡大投射する投射光学装置とを備えていることを特徴とするプロジェクタ。
  6. 光源装置と、複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置、および各光変調装置に対向する複数の光束入射側端面を有し各光変調装置で変調された色光を合成して画像光を形成し光束射出側端面から前記画像光を射出する色合成光学装置が一体化された光学装置と、前記画像光を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタであって、
    前記光学装置を当該プロジェクタ内部に固定するための光学装置固定部材を備え、
    前記光学装置固定部材は、前記光学装置から射出される画像光の光軸に略直交して延出する位置基準面を有し、
    前記光学装置は、前記光軸に略直交して延出する当接面を有し、前記位置基準面に前記当接面が押し当てられた状態で前記光学装置固定部材に固定される
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  7. 請求項6に記載のプロジェクタにおいて、
    前記光学装置固定部材には、前記光軸に略直交する方向に窪む凹部が形成され、
    前記凹部には、内側面の一部に前記位置基準面が形成され、
    前記光学装置は、前記色合成光学装置の前記複数の光束入射側端面に交差する一対の端面のうち少なくともいずれか一方に固定される台座を備え、
    前記台座には、前記凹部に嵌合する嵌合部が形成され、
    前記嵌合部には、外側面の一部に前記当接面が形成され、
    前記凹部および前記嵌合部のうちいずれか一方は、前記位置基準面または前記当接面に対して傾斜した傾斜面を有する楔形状を有している
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  8. 請求項6に記載のプロジェクタにおいて、
    前記光学装置固定部材は、前記光軸に略直交して延出する板状に形成され、
    前記位置基準面は、前記光学装置固定部材の板面で構成され、
    前記光学装置は、前記色合成光学装置の前記複数の光束入射側端面に交差する一対の端面のうち少なくともいずれか一方に固定される台座を備え、
    前記台座は、前記光束射出側端面に対応して設けられ、前記光軸に略直交して延出する板状の固定部を備え、
    前記当接面は、前記固定部の板面で構成されている
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  9. 請求項6に記載のプロジェクタにおいて、
    前記色合成光学装置は、底面部に前記光束入射側端面をそれぞれ有する3つの第1三角柱プリズムと、底面部に前記光束射出側端面を有する第2三角柱プリズムとを備え、前記3つの第1三角柱プリズムおよび前記第2三角柱プリズムが頂角同士を中心に近接配置されるとともに前記底面部が外側に配置された断面略矩形形状を有し、
    前記第2三角柱プリズムは、前記3つの第1三角柱プリズムのうち前記第2三角柱プリズムに対向配置される第1三角柱プリズムよりも断面形状が大きく形成され、前記3つの第1三角柱プリズムに対して組み合わせた際に、隣接する2つの各前記光束入射側端面から外側に張り出した一対の張出部が設けられ、
    前記当接面は、前記光束射出側端面で構成され、
    前記光学装置固定部材は、前記一対の張出部を挿入する一対の溝部を有し、
    前記一対の溝部は、内側面の一部に前記位置基準面が形成されている
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  10. 請求項7から請求項9のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
    当該プロジェクタを構成する光学部品を内部に収納する光学部品用筐体を備え、
    前記光学装置固定部材は、前記光学部品用筐体に一体形成されている
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  11. 請求項7から請求項9のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
    前記投射光学装置は、複数のレンズを内部に収納する鏡筒と、前記鏡筒の基端側に設けられるフランジ部とを備え、
    前記光学装置固定部材は、前記フランジ部に設けられている
    ことを特徴とするプロジェクタ。
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