JP2009151169A - 光学装置、およびプロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】長寿命化が図れる光学装置を提供する。
【解決手段】光学装置45は、複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置451と、各光変調装置451に対向する複数の光束入射側端面を有し各光変調装置451で変調された光束を合成して画像光を形成するクロスダイクロイックプリズム454と、クロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面および光変調装置451の間に介在配置され、光変調装置451をクロスダイクロイックプリズム454に固定するための保持部材456と、保持部材456および光変調装置451の間に、保持部材456と一体化して介在配置される板バネ部4561とを備える。
【選択図】図3
【解決手段】光学装置45は、複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置451と、各光変調装置451に対向する複数の光束入射側端面を有し各光変調装置451で変調された光束を合成して画像光を形成するクロスダイクロイックプリズム454と、クロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面および光変調装置451の間に介在配置され、光変調装置451をクロスダイクロイックプリズム454に固定するための保持部材456と、保持部材456および光変調装置451の間に、保持部材456と一体化して介在配置される板バネ部4561とを備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、光学装置、およびプロジェクタに関する。
従来、3枚の液晶パネル(光変調装置)により色光毎に画像情報に応じて変調し、変調後の各色光をクロスダイクロイックプリズム(色合成光学装置)で合成して画像光を形成する、いわゆる三板式の光学装置を備えたプロジェクタが知られている。
このような光学装置では、クロスダイクロイックプリズムに液晶パネルを一体に組み付けて、組立性の向上を図っている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の光学装置は、クロスダイクロイックプリズムを筐体に固定するための台座(支持構造体)と、クロスダイクロイックプリズムおよび液晶パネルの間に介在配置され、光学補償板等の光学素子を支持しつつ液晶パネルをクロスダイクロイックプリズムの光束入射側端面に固定するための保持部材を備えている。この保持部材は、矩形板状体と、この矩形板状体の四隅から突設され、液晶パネルを保持する保持枠の孔に挿通されるピンとを備える。
このような光学装置では、クロスダイクロイックプリズムに液晶パネルを一体に組み付けて、組立性の向上を図っている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の光学装置は、クロスダイクロイックプリズムを筐体に固定するための台座(支持構造体)と、クロスダイクロイックプリズムおよび液晶パネルの間に介在配置され、光学補償板等の光学素子を支持しつつ液晶パネルをクロスダイクロイックプリズムの光束入射側端面に固定するための保持部材を備えている。この保持部材は、矩形板状体と、この矩形板状体の四隅から突設され、液晶パネルを保持する保持枠の孔に挿通されるピンとを備える。
そして、上述した光学装置は、以下に示すように製造される。
先ず、光学素子が取り付けられた保持部材の光束射出側端面に光硬化型接着剤を塗布し、該光束射出側端面を台座に取り付けられたクロスダイクロイックプリズムの光束入射側端面に密着させる。
次に、保持部材の各ピンの外周部分に光硬化型接着剤を塗布する。
次に、クロスダイクロイックプリズムに対して液晶パネルを位置調整するための位置調整治具に液晶パネル(保持枠)を保持させ、上述した保持部材の各ピンを保持枠の各孔に挿通させる。
そして、光硬化型接着剤が未硬化な状態で、位置調整治具を用いて、クロスダイクロイックプリズムに対して液晶パネルを移動させ、保持部材とクロスダイクロイックプリズムとの接合面を摺動面としてアライメント調整を実施し、保持部材と保持枠との接合面、すなわちピンを介して摺動させることでフォーカス調整を実施する。
所定の位置に液晶パネルを位置付けた後、紫外線等を照射させることで、上述した光硬化型接着剤を硬化させ、保持部材を介してクロスダイクロイックプリズムに対して液晶パネルを固定する。
先ず、光学素子が取り付けられた保持部材の光束射出側端面に光硬化型接着剤を塗布し、該光束射出側端面を台座に取り付けられたクロスダイクロイックプリズムの光束入射側端面に密着させる。
次に、保持部材の各ピンの外周部分に光硬化型接着剤を塗布する。
次に、クロスダイクロイックプリズムに対して液晶パネルを位置調整するための位置調整治具に液晶パネル(保持枠)を保持させ、上述した保持部材の各ピンを保持枠の各孔に挿通させる。
そして、光硬化型接着剤が未硬化な状態で、位置調整治具を用いて、クロスダイクロイックプリズムに対して液晶パネルを移動させ、保持部材とクロスダイクロイックプリズムとの接合面を摺動面としてアライメント調整を実施し、保持部材と保持枠との接合面、すなわちピンを介して摺動させることでフォーカス調整を実施する。
所定の位置に液晶パネルを位置付けた後、紫外線等を照射させることで、上述した光硬化型接着剤を硬化させ、保持部材を介してクロスダイクロイックプリズムに対して液晶パネルを固定する。
ところで、近年では、光学装置の小型化が促進され、クロスダイクロイックプリズムも小型化している。すなわち、保持部材とクロスダイクロイックプリズムとの接着面積が小さいものとなっている。
このため、クロスダイクロイックプリズムに対する液晶パネルの位置調整時において、保持部材自体の自重や、保持部材が支持する光学素子の自重により、保持部材がクロスダイクロイックプリズムの光束入射側端面に密着せずに一部が離間した状態となりやすい。そして、このような状態で、光硬化型接着剤を硬化させて固定した場合には、保持部材およびクロスダイクロイックプリズム間の固定強度が低下し、長期間の使用により、クロスダイクロイックプリズムから保持部材が外れてしまう等の不具合が生じて光学装置の長寿命化が図れない。
このため、クロスダイクロイックプリズムに対する液晶パネルの位置調整時において、保持部材自体の自重や、保持部材が支持する光学素子の自重により、保持部材がクロスダイクロイックプリズムの光束入射側端面に密着せずに一部が離間した状態となりやすい。そして、このような状態で、光硬化型接着剤を硬化させて固定した場合には、保持部材およびクロスダイクロイックプリズム間の固定強度が低下し、長期間の使用により、クロスダイクロイックプリズムから保持部材が外れてしまう等の不具合が生じて光学装置の長寿命化が図れない。
本発明の目的は、長寿命化が図れる光学装置、およびプロジェクタを提供することにある。
本発明の光学装置は、複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置に対向する複数の光束入射側端面を有し各光変調装置で変調された光束を合成して画像光を形成する色合成光学装置とを備えた光学装置であって、前記光束入射側端面および前記光変調装置の間に介在配置され、前記光変調装置を前記光束入射側端面に固定するための保持部材と、前記保持部材および前記光変調装置の間に、前記保持部材と一体化して介在配置される弾性部材とを備えていることを特徴とする。
本発明では、光学装置は、保持部材および光変調装置の間に、保持部材と一体化して介在配置される弾性部材を備える。そして、色合成光学装置に対する光変調装置の位置調整時において、位置調整治具に光変調装置を保持させ、色合成光学装置の光束入射側端面(保持部材)に対向する位置に光変調装置を位置付けることで、弾性部材が光変調装置に当接して弾性変形し、弾性力によって、保持部材を色合成光学装置の光束入射側端面に押圧することができる。このため、色合成光学装置に対する光変調装置の位置調整時において、保持部材を色合成光学装置の光束入射側端面に確実に密着させることができる。
すなわち、位置調整の後、光硬化型接着剤を硬化させて固定した場合には、保持部材および色合成光学装置間の接着面積が低下することなく固定強度を十分に大きいものとし、長期間、使用した場合であっても、色合成光学装置から保持部材が外れてしまう等の不具合が生じることがない。したがって、光学装置の長寿命化が図れる。
また、光学装置の構成として弾性部材を採用しているので、色合成光学装置に対する光変調装置の位置調整時において、別途、保持部材を色合成光学装置の光束入射側端面に押し付ける治具等が不要となり、光学装置の製造効率を向上できる。
さらに、弾性部材は、保持部材と一体化されているので、弾性部材が一体化された保持部材のみを色合成光学装置の光束入射側端面および光変調装置の間に介在配置すればよく、弾性部材と保持部材とを別体とし、保持部材および弾性部材を色合成光学装置の光束入射側端面および光変調装置の間に介在配置する場合と比較して、光学装置の製造工程を簡素化することができる。
また、光学装置の構成として弾性部材を採用しているので、色合成光学装置に対する光変調装置の位置調整時において、別途、保持部材を色合成光学装置の光束入射側端面に押し付ける治具等が不要となり、光学装置の製造効率を向上できる。
さらに、弾性部材は、保持部材と一体化されているので、弾性部材が一体化された保持部材のみを色合成光学装置の光束入射側端面および光変調装置の間に介在配置すればよく、弾性部材と保持部材とを別体とし、保持部材および弾性部材を色合成光学装置の光束入射側端面および光変調装置の間に介在配置する場合と比較して、光学装置の製造工程を簡素化することができる。
本発明では、前記弾性部材は、前記保持部材から前記光変調装置側に突出した基端部分が弾性変形することで先端部分が前記保持部材に対して近接隔離する板バネ状に形成されることが好ましい。
このような構成によれば、保持部材および弾性部材を異なる部材で構成し、接着剤等を用いて一体化した場合等と比較して部品点数を削減することができる。したがって、光学装置の製造コストを低減することができる。
このような構成によれば、保持部材および弾性部材を異なる部材で構成し、接着剤等を用いて一体化した場合等と比較して部品点数を削減することができる。したがって、光学装置の製造コストを低減することができる。
本発明では、前記弾性部材は、前記保持部材に複数形成され、前記各弾性部材は、先端部分が互いに異なる方向に延出していることが好ましい。
このような構成によれば、例えば、略矩形板状の保持部材において、各弾性部材を、保持部材の角部をそれぞれ基端部分として4箇所に形成し、保持部材の辺方向に沿って時計回り方向に先端部分を延出させることで各弾性部材の延出方向に沿った均等な圧力分布で保持部材全体を色合成光学装置の光束入射側端面に押圧することができる。したがって、色合成光学装置に対する光変調装置の位置調整時において、保持部材を色合成光学装置の光束入射側端面に更に確実に密着させることができ、光学装置の長寿命化が図れる。
このような構成によれば、例えば、略矩形板状の保持部材において、各弾性部材を、保持部材の角部をそれぞれ基端部分として4箇所に形成し、保持部材の辺方向に沿って時計回り方向に先端部分を延出させることで各弾性部材の延出方向に沿った均等な圧力分布で保持部材全体を色合成光学装置の光束入射側端面に押圧することができる。したがって、色合成光学装置に対する光変調装置の位置調整時において、保持部材を色合成光学装置の光束入射側端面に更に確実に密着させることができ、光学装置の長寿命化が図れる。
本発明では、前記保持部材は、略矩形板状に形成され、前記各弾性部材は、前記保持部材の中心を挟んで対向する角部をそれぞれ基端部分として2箇所に形成され、前記保持部材の辺方向に沿って先端部分が略平行に延出していることが好ましい。
このような構成によれば、保持部材に2箇所の弾性部材を形成するだけで、各弾性部材の延出方向に沿った均等な圧力分布で保持部材全体を色合成光学装置の光束入射側端面に押圧することができる。したがって、保持部材の製造コストを低減することができ、光学装置の製造コストを更に低減することができる。
このような構成によれば、保持部材に2箇所の弾性部材を形成するだけで、各弾性部材の延出方向に沿った均等な圧力分布で保持部材全体を色合成光学装置の光束入射側端面に押圧することができる。したがって、保持部材の製造コストを低減することができ、光学装置の製造コストを更に低減することができる。
本発明では、前記弾性部材の前記光変調装置側への突出量は、前記保持部材および前記光変調装置の間隔よりも小さいことが好ましい。
ここで、光学装置を製造した後、弾性部材に弾性変形が生じていると、弾性部材が保持部材および光変調装置を互いに離間する方向に押圧し、保持部材から光変調装置が外れてしまう不具合が生じる恐れがある。
本発明では、弾性部材の光変調装置側への突出量は、保持部材および光変調装置の間隔よりも小さいので、光学装置を製造した後、弾性部材に弾性変形が生じることがない。このため、上述した不具合を生じさせることなく光学装置の長寿命化が図れる。
ここで、光学装置を製造した後、弾性部材に弾性変形が生じていると、弾性部材が保持部材および光変調装置を互いに離間する方向に押圧し、保持部材から光変調装置が外れてしまう不具合が生じる恐れがある。
本発明では、弾性部材の光変調装置側への突出量は、保持部材および光変調装置の間隔よりも小さいので、光学装置を製造した後、弾性部材に弾性変形が生じることがない。このため、上述した不具合を生じさせることなく光学装置の長寿命化が図れる。
本発明の光学装置では、前記弾性部材は、弾性変形時において、15g〜45gの範囲の弾性力を有していることが好ましい。
本発明によれば、例えば、弾性部材が弾性変形時において15g未満の弾性力を有している場合には、弾性部材による保持部材を色合成光学装置の光束入射側端面に押し付ける力が不足するところ、弾性部材が15g以上の弾性力を有しているので、十分に大きい力で押し付けることができ、保持部材を色合成光学装置の光束入射側端面に確実に密着させることができる。また、例えば、弾性部材が弾性変形時において45g超の弾性力を有している場合には、光学装置を製造する際、弾性部材の大きい弾性力の影響により、保持部材および色合成光学装置を互いに離間する方向に押圧し、台座から色合成光学装置が外れてしまう不具合が生じる恐れがあるところ、弾性部材が45g以下の弾性力を有しているので、必要以上に保持部材および色合成光学装置間に応力を与えることがない。このため、上述した不具合を生じさせることなく光学装置の長寿命化が図れる。
本発明によれば、例えば、弾性部材が弾性変形時において15g未満の弾性力を有している場合には、弾性部材による保持部材を色合成光学装置の光束入射側端面に押し付ける力が不足するところ、弾性部材が15g以上の弾性力を有しているので、十分に大きい力で押し付けることができ、保持部材を色合成光学装置の光束入射側端面に確実に密着させることができる。また、例えば、弾性部材が弾性変形時において45g超の弾性力を有している場合には、光学装置を製造する際、弾性部材の大きい弾性力の影響により、保持部材および色合成光学装置を互いに離間する方向に押圧し、台座から色合成光学装置が外れてしまう不具合が生じる恐れがあるところ、弾性部材が45g以下の弾性力を有しているので、必要以上に保持部材および色合成光学装置間に応力を与えることがない。このため、上述した不具合を生じさせることなく光学装置の長寿命化が図れる。
本発明のプロジェクタは、光源装置と、上述した光学装置と、前記光学装置にて形成された画像光を拡大投射する投射光学装置とを備えていることを特徴とする。
本発明では、プロジェクタは、上述した光学装置を備えているので、上述した光学装置と同様の作用および効果を享受できる。
また、プロジェクタは、長寿命化が図れる光学装置を備えているので、長期間、使用した場合であっても、投影画像を良好に維持し、該プロジェクタ自体の長寿命化も図れる。
本発明では、プロジェクタは、上述した光学装置を備えているので、上述した光学装置と同様の作用および効果を享受できる。
また、プロジェクタは、長寿命化が図れる光学装置を備えているので、長期間、使用した場合であっても、投影画像を良好に維持し、該プロジェクタ自体の長寿命化も図れる。
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
〔プロジェクタの構成〕
図1は、プロジェクタ1の概略構成を模式的に示す図である。
プロジェクタ1は、光源から射出される光束を画像情報に応じて変調してカラー画像(画像光)を形成し、このカラー画像をスクリーン(図示略)上に拡大投射する。このプロジェクタ1は、図1に示すように、略直方体状の外装筐体2と、投射光学装置としての投射レンズ3と、光学ユニット4等を備える。
なお、図1において、具体的な図示は省略したが、外装筐体2内において、投射レンズ3および光学ユニット4以外の空間には、プロジェクタ1内部の各構成部材を冷却する冷却ファン等を備えた冷却ユニット、プロジェクタ1内部の各構成部材に電力を供給する電源ユニット、およびプロジェクタ1内部の各構成部材を制御する制御装置等が配置されるものとする。
〔プロジェクタの構成〕
図1は、プロジェクタ1の概略構成を模式的に示す図である。
プロジェクタ1は、光源から射出される光束を画像情報に応じて変調してカラー画像(画像光)を形成し、このカラー画像をスクリーン(図示略)上に拡大投射する。このプロジェクタ1は、図1に示すように、略直方体状の外装筐体2と、投射光学装置としての投射レンズ3と、光学ユニット4等を備える。
なお、図1において、具体的な図示は省略したが、外装筐体2内において、投射レンズ3および光学ユニット4以外の空間には、プロジェクタ1内部の各構成部材を冷却する冷却ファン等を備えた冷却ユニット、プロジェクタ1内部の各構成部材に電力を供給する電源ユニット、およびプロジェクタ1内部の各構成部材を制御する制御装置等が配置されるものとする。
外装筐体2は、プロジェクタ1の天面、前面、背面、および側面をそれぞれ構成するアッパーケース、およびプロジェクタ1の底面、前面、背面、および側面をそれぞれ構成するロアーケース等で構成される。そして、各ケースは、互いにねじ等で固定されている。
投射レンズ3は、複数のレンズを組み合わせた組レンズとして構成され、光学ユニット4にて形成されたカラー画像をスクリーン上に拡大投射する。
投射レンズ3は、複数のレンズを組み合わせた組レンズとして構成され、光学ユニット4にて形成されたカラー画像をスクリーン上に拡大投射する。
光学ユニット4は、前記制御装置による制御の下、光源から射出された光束を光学的に処理して画像信号に対応したカラー画像を形成するユニットである。この光学ユニット4は、図1に示すように、光源装置41と、照明光学装置42と、色分離光学装置43と、リレー光学装置44と、光学装置45と、これら各光学部品41〜45を内部に設定された照明光軸Aに対する所定位置に配置する光学部品用筐体46とを備える。
光源装置41は、図1に示すように、光源ランプ411およびリフレクタ412等を備える。そして、光源装置41は、光源ランプ411から射出された光束がリフレクタ412によって射出方向が揃えられ、照明光学装置42に向けて光束を射出する。
光源装置41は、図1に示すように、光源ランプ411およびリフレクタ412等を備える。そして、光源装置41は、光源ランプ411から射出された光束がリフレクタ412によって射出方向が揃えられ、照明光学装置42に向けて光束を射出する。
照明光学装置42は、図1に示すように、第1レンズアレイ421、第2レンズアレイ422、偏光変換素子423、および重畳レンズ424を備える。そして、光源装置41から射出された光束は、第1レンズアレイ421によって複数の部分光束に分割され、第2レンズアレイ422の近傍で結像する。第2レンズアレイ422から射出された各部分光束は、その中心軸(主光線)が偏光変換素子423の入射面に垂直となるように入射し、偏光変換素子423にて略1種類の直線偏光光として射出される。偏光変換素子423から直線偏光光として射出され、重畳レンズ424を介した複数の部分光束は、光学装置45の後述する3枚の液晶パネル上で重畳する。
色分離光学装置43は、図1に示すように、2枚のダイクロイックミラー431,432、および反射ミラー433を備え、これらのダイクロイックミラー431,432、反射ミラー433により照明光学装置42から射出された複数の部分光束を赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有する。
リレー光学装置44は、図1に示すように、入射側レンズ441、リレーレンズ443、および反射ミラー442,444を備え、色分離光学装置43で分離された色光、例えば、赤色光を光学装置45の後述する赤色光側の光変調装置(液晶パネル)まで導く機能を有する。
リレー光学装置44は、図1に示すように、入射側レンズ441、リレーレンズ443、および反射ミラー442,444を備え、色分離光学装置43で分離された色光、例えば、赤色光を光学装置45の後述する赤色光側の光変調装置(液晶パネル)まで導く機能を有する。
光学装置45は、入射した光束を画像情報に応じて変調して画像光(カラー画像)を形成するものである。この光学装置45は、図1に示すように、光変調素子としての液晶パネル4511(図2参照)を有する3つの光変調装置451(赤色光側の光変調装置を451R、緑色光側の光変調装置を451G、青色光側の光変調装置を451Bとする)と、各光変調装置451の光路前段側に配置される入射側偏光板452と、各光変調装置451の光路後段側に配置される射出側偏光板453と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム454とを備える。そして、これら各部材451〜454のうち、各光変調装置451、各射出側偏光板453、およびクロスダイクロイックプリズム454が一体化されて光学装置本体45Aを構成する(図2参照)。なお、光学装置本体45Aとしては、これら各部材451、453、454の他、各入射側偏光板452も一体化する構成を採用しても構わない。また、光学装置本体45Aの具体的な構成については、後述する。
3つの入射側偏光板452は、色分離光学装置43で分離された各光束のうち、偏光変換素子423で揃えられた偏光方向と略同一の偏光方向を有する偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、透光性基板上に偏光膜が貼付されて構成されている。
3つの光変調装置451を構成する各液晶パネル4511は、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶が密閉封入された構成を有し、前記制御装置からの駆動信号に応じて、前記液晶の配向状態が制御され、入射側偏光板452から射出された偏光光束の偏光方向を変調する。
3つの射出側偏光板453は、入射側偏光板452と略同様の機能を有し、液晶パネル4511を介して射出された光束のうち、一定方向の偏光光を透過し、その他の光束を吸収する。
3つの光変調装置451を構成する各液晶パネル4511は、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶が密閉封入された構成を有し、前記制御装置からの駆動信号に応じて、前記液晶の配向状態が制御され、入射側偏光板452から射出された偏光光束の偏光方向を変調する。
3つの射出側偏光板453は、入射側偏光板452と略同様の機能を有し、液晶パネル4511を介して射出された光束のうち、一定方向の偏光光を透過し、その他の光束を吸収する。
クロスダイクロイックプリズム454は、射出側偏光板453から射出された色光毎に変調された各色光を合成してカラー画像を形成する。このクロスダイクロイックプリズム454は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、2つの誘電体多層膜が形成されている。これら誘電体多層膜は、光変調装置451Gから射出され射出側偏光板453を介した色光を透過し、光変調装置451R,451Bから射出され射出側偏光板453を介した各色光を反射する。このようにして、各色光が合成されてカラー画像が形成される。そして、クロスダイクロイックプリズム454で形成されたカラー画像は、上述した投射レンズ3によりスクリーンへ拡大投射される。
〔光学装置本体の構成〕
図2は、光学装置本体45Aの概略構成を示す分解斜視図である。
なお、図2では、光学装置本体45Aにおいて、光変調装置451B側のみを分解しているが、各光変調装置451R,451G側も光変調装置451B側と同様の構造を有しているものとする。
光学装置本体45Aは、上述した各光変調装置451、各射出側偏光板453、およびクロスダイクロイックプリズム454の他、図2に示すように、支持構造体455と、3つの保持部材456とを備え、これら各部材451,453〜456が一体化されたものである。
ここで、3つの射出側偏光板453は、図2に示すように、クロスダイクロイックプリズム454の各光束入射側端面にそれぞれ接着剤等により固定される。
図2は、光学装置本体45Aの概略構成を示す分解斜視図である。
なお、図2では、光学装置本体45Aにおいて、光変調装置451B側のみを分解しているが、各光変調装置451R,451G側も光変調装置451B側と同様の構造を有しているものとする。
光学装置本体45Aは、上述した各光変調装置451、各射出側偏光板453、およびクロスダイクロイックプリズム454の他、図2に示すように、支持構造体455と、3つの保持部材456とを備え、これら各部材451,453〜456が一体化されたものである。
ここで、3つの射出側偏光板453は、図2に示すように、クロスダイクロイックプリズム454の各光束入射側端面にそれぞれ接着剤等により固定される。
また、光変調装置451は、上述した液晶パネル4511の他、図2に示すように、液晶パネル4511を保持する保持枠4512を備える。
保持枠4512は、液晶パネル4511を収納保持する部材であり、図2に示すように、光束入射側に配置される平面視矩形状の保持枠本体4512Aと、光束射出側に配置される平面視略矩形状の遮光板4512Bとを備える。
保持枠4512は、液晶パネル4511を収納保持する部材であり、図2に示すように、光束入射側に配置される平面視矩形状の保持枠本体4512Aと、光束射出側に配置される平面視略矩形状の遮光板4512Bとを備える。
保持枠本体4512Aは、図2に示すように、平面視略中央部分に液晶パネル4511の画像形成領域に対応した開口部4512A1を有している。
また、保持枠本体4512Aにおいて、光束射出側には、具体的な図示は省略するが、開口部4512A1の周縁部分に、液晶パネル4511における外形形状(段付状)に対応した凹部が形成され、該凹部にて液晶パネル4511を収納保持する。
さらに、保持枠本体4512Aにおいて、四隅角部分には、図2に示すように、光束入射側端面および光束射出側端面を貫通し、光変調装置451を保持部材456に固定するための固定用孔4512A2がそれぞれ形成されている。
また、保持枠本体4512Aにおいて、光束射出側には、具体的な図示は省略するが、開口部4512A1の周縁部分に、液晶パネル4511における外形形状(段付状)に対応した凹部が形成され、該凹部にて液晶パネル4511を収納保持する。
さらに、保持枠本体4512Aにおいて、四隅角部分には、図2に示すように、光束入射側端面および光束射出側端面を貫通し、光変調装置451を保持部材456に固定するための固定用孔4512A2がそれぞれ形成されている。
遮光板4512Bは、平面視略中央部分に液晶パネル4511の画像形成領域に対応した開口部4512B1を有し、保持枠本体4512Aの光束射出側端面に接続することで、液晶パネル4511を透過した光が、射出側偏光板453、あるいはクロスダイクロイックプリズム454等で反射して液晶パネル4511の駆動部にあたり液晶パネル4511が誤動作することを防止している。
上述した保持枠4512は、熱伝導性を有する材料にて構成されている。
この熱伝導性を有する材料としては、例えば、インバーおよび42Ni−Fe等のニッケル−鉄合金、マグネシウム合金、アルミニウム合金、炭素鋼、ステンレス等の金属、または、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ等のカーボンフィラーを混入させた樹脂(ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、液晶樹脂等)等が例示できる。なお、保持枠4512としては、保持枠本体4512Aおよび遮光板4512Bを上述した材料のうち同一の材料で構成してもよく、異なる材料で構成してもよい。このように熱伝導性を有する材料で保持枠4512を構成することで、光束の照射により液晶パネル4511で生じた熱を効率的に保持枠4512に放熱することができる。
この熱伝導性を有する材料としては、例えば、インバーおよび42Ni−Fe等のニッケル−鉄合金、マグネシウム合金、アルミニウム合金、炭素鋼、ステンレス等の金属、または、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ等のカーボンフィラーを混入させた樹脂(ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、液晶樹脂等)等が例示できる。なお、保持枠4512としては、保持枠本体4512Aおよび遮光板4512Bを上述した材料のうち同一の材料で構成してもよく、異なる材料で構成してもよい。このように熱伝導性を有する材料で保持枠4512を構成することで、光束の照射により液晶パネル4511で生じた熱を効率的に保持枠4512に放熱することができる。
支持構造体455は、図2に示すように、略直方体形状を有し、クロスダイクロイックプリズム454の各光束入射側端面に交差する端面である上面に取り付けられ、光学装置本体45A全体を支持する部材である。
この支持構造体455には、図2に示すように、四隅角部分から外側に向けて延出し、光学部品用筐体46に接続する腕部4551が形成されている。そして、腕部4551を光学部品用筐体46に接続することで、光学装置本体45A全体が光学部品用筐体46に固定される。
この支持構造体455には、図2に示すように、四隅角部分から外側に向けて延出し、光学部品用筐体46に接続する腕部4551が形成されている。そして、腕部4551を光学部品用筐体46に接続することで、光学装置本体45A全体が光学部品用筐体46に固定される。
3つの保持部材456は、光変調装置451およびクロスダイクロイックプリズム454の間にそれぞれ配設され、各光変調装置451をそれぞれ支持し、クロスダイクロイックプリズム454に対して固定する部材である。なお、保持部材456は、熱伝導性を有する材料にて構成されたものであり、例えば、保持枠4512と同一の材料を採用できる。
この保持部材456は、図2に示すように、液晶パネル4511の画像形成領域に対応した矩形状の開口部456Aを略中央部分に有する矩形板状に形成され、2つの板バネ部4561と、4つのピン4562とを備える。
そして、保持部材456は、クロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面に対して、射出側偏光板453が開口部456Aに挿通した状態で、光束射出側端面に塗布された光硬化型接着剤(紫外線硬化型接着剤)により固定される。
この保持部材456は、図2に示すように、液晶パネル4511の画像形成領域に対応した矩形状の開口部456Aを略中央部分に有する矩形板状に形成され、2つの板バネ部4561と、4つのピン4562とを備える。
そして、保持部材456は、クロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面に対して、射出側偏光板453が開口部456Aに挿通した状態で、光束射出側端面に塗布された光硬化型接着剤(紫外線硬化型接着剤)により固定される。
弾性部材としての2つの板バネ部4561は、保持部材456の中心を挟んで対向する角部456Bをそれぞれ基端部分として、保持部材456の辺方向(図2中上下方向)に沿って先端部分が略平行に延出して形成されている。すなわち、各板バネ部4561は、先端部分が互いに異なる方向に延出している。したがって、弾性部材は、保持部材456から光変調装置451側に突出した基端部分が弾性変形することで先端部分が保持部材456に対して近接隔離する板バネ状に形成されている。なお、各板バネ部4561の光変調装置451側への突出量は、保持部材456および光変調装置451の間隔よりも小さい。また、板バネ部4561は、弾性変形時において、15g〜45gの範囲の弾性力を有している。
4つのピン4562は、保持部材456の光束入射側端面における四隅部分から光束入射側に向けて突設され、光変調装置451を構成する保持枠4512の各固定用孔4512A2に挿通される部分である。
そして、保持部材456および光変調装置451は、4つのピン4562を各固定用孔
4512A2に挿通した状態で、各固定用孔4512A2と各ピン4562との隙間に介在させた光硬化型接着剤(紫外線硬化型接着剤)により固定される。
そして、保持部材456および光変調装置451は、4つのピン4562を各固定用孔
4512A2に挿通した状態で、各固定用孔4512A2と各ピン4562との隙間に介在させた光硬化型接着剤(紫外線硬化型接着剤)により固定される。
〔光学装置本体の製造方法〕
上述した光学装置本体45Aは、以下に示すように、製造される。
図3は、光学装置本体45Aの製造時の状態を示す図である。なお、図3においては、支持構造体455および射出側偏光板453の図示を省略し、説明の便宜上、保持部材456および光変調装置451の間隔をL1とし、板バネ部4561の光変調装置451側への突出量をL2とする。
先ず、保持部材456の光束射出側端面に光硬化型接着剤を塗布する。そして、支持構造体455および射出側偏光板453が取り付けられたクロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面に対して、射出側偏光板453が開口部456Aに挿通するように、保持部材456の光束射出側端面を密着させる。
次に、4つのピン4562の外周部分に光硬化型接着剤を塗布する。そして、図3に示すように、クロスダイクロイックプリズム454に対して光変調装置451の位置調整を実施するための位置調整治具100に光変調装置451を保持させ、保持部材456の4つのピン4562を光変調装置451の各固定用孔4512A2に挿通させる。
上述した光学装置本体45Aは、以下に示すように、製造される。
図3は、光学装置本体45Aの製造時の状態を示す図である。なお、図3においては、支持構造体455および射出側偏光板453の図示を省略し、説明の便宜上、保持部材456および光変調装置451の間隔をL1とし、板バネ部4561の光変調装置451側への突出量をL2とする。
先ず、保持部材456の光束射出側端面に光硬化型接着剤を塗布する。そして、支持構造体455および射出側偏光板453が取り付けられたクロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面に対して、射出側偏光板453が開口部456Aに挿通するように、保持部材456の光束射出側端面を密着させる。
次に、4つのピン4562の外周部分に光硬化型接着剤を塗布する。そして、図3に示すように、クロスダイクロイックプリズム454に対して光変調装置451の位置調整を実施するための位置調整治具100に光変調装置451を保持させ、保持部材456の4つのピン4562を光変調装置451の各固定用孔4512A2に挿通させる。
上述した状態とした後、位置調整治具100用いて、光変調装置451をクロスダイクロイックプリズム454側(図3中矢印R方向)に移動させ、L1をL2より小さくする。これにより、板バネ部4561は、光変調装置451における保持枠4512の光束射出側端面に当接して弾性変形し、弾性力によって、保持部材456をクロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面に対して押圧する(図3中矢印R方向)。
そして、保持部材456をクロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面に対して押圧した状態で、位置調整治具100を用いて、クロスダイクロイックプリズム454に対して光変調装置451を移動させ、クロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面と保持部材456との接合面を摺動面としてアライメント調整(液晶パネル4511に入射する光束の光軸に略直交するX軸方向およびY軸方向と、前記光軸を中心とする回転方向との調整)を実施する。
次に、位置調整治具100用いて、光変調装置451をクロスダイクロイックプリズム454とは反対側(図3中矢印R方向とは反対方向)に移動させ、L1をL2より大きくする。これにより、板バネ部4561は、光変調装置451における保持枠4512の光束射出側端面から離間する。
そして、位置調整治具100を用いて、クロスダイクロイックプリズム454に対して光変調装置451を移動させ、保持枠4512と保持部材456との接合面、すなわちピン4562を介して摺動させることでフォーカス調整(前記光軸に沿う方向と、前記X軸を中心とした回転方向と、前記Y軸を中心とした回転方向との調整)を実施する。
上述したアライメント調整およびフォーカス調整を実施した後、紫外線等を照射させることで、上述した光硬化型接着剤を硬化させ、保持部材456を介してクロスダイクロイックプリズム454に対して光変調装置451をに固定する。
以上の工程を全ての光変調装置451に対して実施することで、光学装置本体45Aが製造される。
そして、位置調整治具100を用いて、クロスダイクロイックプリズム454に対して光変調装置451を移動させ、保持枠4512と保持部材456との接合面、すなわちピン4562を介して摺動させることでフォーカス調整(前記光軸に沿う方向と、前記X軸を中心とした回転方向と、前記Y軸を中心とした回転方向との調整)を実施する。
上述したアライメント調整およびフォーカス調整を実施した後、紫外線等を照射させることで、上述した光硬化型接着剤を硬化させ、保持部材456を介してクロスダイクロイックプリズム454に対して光変調装置451をに固定する。
以上の工程を全ての光変調装置451に対して実施することで、光学装置本体45Aが製造される。
上述した本実施形態によれば、以下の効果がある。
(1)光学装置45は、保持部材456および光変調装置451の間に、保持部材456と一体化して介在配置される板バネ部4561を備えるので、クロスダイクロイックプリズム454に対する光変調装置451の位置調整時において、保持部材456をクロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面に確実に密着させることができる。したがって、光学装置45の長寿命化が図れ、ひいては、長期間、使用した場合であっても、投影画像を良好に維持し、プロジェクタ1自体の長寿命化も図れる。
(2)光学装置45の構成として板バネ部4561を採用しているので、クロスダイクロイックプリズム454に対する光変調装置451の位置調整時において、別途、保持部材456をクロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面に押し付ける治具等が不要となり、光学装置45の製造効率を向上できる。
(1)光学装置45は、保持部材456および光変調装置451の間に、保持部材456と一体化して介在配置される板バネ部4561を備えるので、クロスダイクロイックプリズム454に対する光変調装置451の位置調整時において、保持部材456をクロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面に確実に密着させることができる。したがって、光学装置45の長寿命化が図れ、ひいては、長期間、使用した場合であっても、投影画像を良好に維持し、プロジェクタ1自体の長寿命化も図れる。
(2)光学装置45の構成として板バネ部4561を採用しているので、クロスダイクロイックプリズム454に対する光変調装置451の位置調整時において、別途、保持部材456をクロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面に押し付ける治具等が不要となり、光学装置45の製造効率を向上できる。
(3)板バネ部4561は、保持部材456と一体化されているので、板バネ部4561が一体化された保持部材456のみをクロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面および光変調装置451の間に介在配置すればよく、弾性部材と保持部材とを別体とし、保持部材および弾性部材を色合成光学装置の光束入射側端面および光変調装置の間に介在配置する場合と比較して、光学装置45の製造工程を簡素化することができる。
(4)弾性部材は、保持部材456から光変調装置451側に突出した基端部分が弾性変形することで先端部分が保持部材456に対して近接隔離する板バネ状に形成されているので、保持部材および弾性部材を異なる部材で構成し、接着剤等を用いて一体化した場合等と比較して部品点数を削減することができる。したがって、光学装置45の製造コストを低減することができる。
(4)弾性部材は、保持部材456から光変調装置451側に突出した基端部分が弾性変形することで先端部分が保持部材456に対して近接隔離する板バネ状に形成されているので、保持部材および弾性部材を異なる部材で構成し、接着剤等を用いて一体化した場合等と比較して部品点数を削減することができる。したがって、光学装置45の製造コストを低減することができる。
(5)保持部材456は、略矩形板状に形成され、各板バネ部4561は、保持部材456の中心を挟んで対向する角部456Bをそれぞれ基端部分として2箇所に形成され、保持部材456の辺方向に沿って先端部分が略平行に延出しているので、保持部材456に2箇所の板バネ部4561を形成するだけで、各板バネ部4561の延出方向に沿った均等な圧力分布で保持部材456全体をクロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面に押圧することができる。したがって、保持部材456の製造コストを低減することができ、光学装置45の製造コストを更に低減することができる。
(6)板バネ部4561の光変調装置451側への突出量は、保持部材456および光変調装置451の間隔よりも小さいので、光学装置45を製造した後、板バネ部4561に弾性変形が生じることがない。このため、板バネ部4561が保持部材456および光変調装置451を互いに離間する方向に押圧し、保持部材456から光変調装置451が外れてしまう不具合を生じさせることがなく、光学装置45の長寿命化が図れる。
(7)板バネ部4561は、弾性変形時において、15g〜45gの範囲の弾性力を有しているので、保持部材456をクロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面に確実に密着させることができる。また、光学装置45を製造する際、板バネ部4561の応力によって支持構造体455からクロスダイクロイックプリズム454が外れてしまう不具合を生じさせることがなく、光学装置45の長寿命化が図れる。
(7)板バネ部4561は、弾性変形時において、15g〜45gの範囲の弾性力を有しているので、保持部材456をクロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面に確実に密着させることができる。また、光学装置45を製造する際、板バネ部4561の応力によって支持構造体455からクロスダイクロイックプリズム454が外れてしまう不具合を生じさせることがなく、光学装置45の長寿命化が図れる。
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
本発明では、保持部材の構成は、前記実施形態で説明した構成に限らない。
例えば、ピン4562の代わりに、保持枠4512の外周を保持する起立片を有した構成としても構わない。
また、例えば、ピン4562の数としては、少なくとも2つ設けられていればよい。保持枠4512に形成された固定用孔4512A2の数も同様である。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
本発明では、保持部材の構成は、前記実施形態で説明した構成に限らない。
例えば、ピン4562の代わりに、保持枠4512の外周を保持する起立片を有した構成としても構わない。
また、例えば、ピン4562の数としては、少なくとも2つ設けられていればよい。保持枠4512に形成された固定用孔4512A2の数も同様である。
前記実施形態では、弾性部材は、保持部材456から光変調装置451側に突出した基端部分が弾性変形することで先端部分が保持部材456に対して近接隔離する板バネ状に形成されていたが、例えば、保持部材および弾性部材を異なる部材で構成し、接着剤等を用いて一体化してもよい。要するに、弾性部材は、保持部材および光変調装置の間に、保持部材と一体化して介在配置されていればよい。
前記実施形態では、各板バネ部4561は、保持部材456の中心を挟んで対向する角部456Bをそれぞれ基端部分として2箇所に形成され、保持部材456の辺方向に沿って先端部分が略平行に延出していたが、3箇所以上に形成されていてもよい。また、各板バネ部4561は、先端部分が互いに異なる方向に延出していたが、同一の方向に延出していてもよい。要するに、板バネ部をどのように形成するかは設計者の自由である。なお、板バネ部を形成する場合には、均等な圧力分布で保持部材全体を色合成光学装置の光束入射側端面に押圧するように形成することが好ましい。
前記実施形態では、各板バネ部4561は、保持部材456の中心を挟んで対向する角部456Bをそれぞれ基端部分として2箇所に形成され、保持部材456の辺方向に沿って先端部分が略平行に延出していたが、3箇所以上に形成されていてもよい。また、各板バネ部4561は、先端部分が互いに異なる方向に延出していたが、同一の方向に延出していてもよい。要するに、板バネ部をどのように形成するかは設計者の自由である。なお、板バネ部を形成する場合には、均等な圧力分布で保持部材全体を色合成光学装置の光束入射側端面に押圧するように形成することが好ましい。
前記実施形態では、板バネ部4561の光変調装置451側への突出量は、保持部材456および光変調装置451の間隔よりも小さく設定されていたが、大きく設定してもよい。
前記実施形態では、各板バネ部4561は、弾性変形時において、15g〜45gの範囲の弾性力を有していたが、この範囲を超える弾性力を有していてもよい。
前記実施形態では、各板バネ部4561は、弾性変形時において、15g〜45gの範囲の弾性力を有していたが、この範囲を超える弾性力を有していてもよい。
前記実施形態では、クロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面に直接、保持部材456が固定される構成としていたが、これに限らず、クロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面に熱伝導性を有する透光性基板(例えば、水晶板)等を貼り付け、該透光性基板に保持部材456が固定される構成としても構わない。この場合には、クロスダイクロイックプリズム454の光束入射側端面は、前記透光性基板の面で構成されることなる。
本発明では、プロジェクタの構成は、前記実施形態で説明した構成に限らない。
例えば、光源装置41は、放電発光型の光源装置で構成していたが、これに限らず、レーザダイオード、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro Luminescence)素子、シリコン発光素子等の各種固体発光素子を採用してもよい。
また、光源装置41を1つのみ用い色分離光学装置43にて3つの色光に分離していたが、色分離光学装置43を省略し、3つの色光をそれぞれ射出する3つの前記固体発光素子を光源装置として構成してもよい。
さらに、プロジェクタ1は、液晶パネル4511を3つ備える三板式のプロジェクタで構成していたが、これに限らず、液晶パネルを1つ備える単板式のプロジェクタで構成しても構わない。また、液晶パネルを2つ備えるプロジェクタや、液晶パネルを4つ以上備えるプロジェクタとして構成しても構わない。
前記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行うフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行うリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
例えば、光源装置41は、放電発光型の光源装置で構成していたが、これに限らず、レーザダイオード、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro Luminescence)素子、シリコン発光素子等の各種固体発光素子を採用してもよい。
また、光源装置41を1つのみ用い色分離光学装置43にて3つの色光に分離していたが、色分離光学装置43を省略し、3つの色光をそれぞれ射出する3つの前記固体発光素子を光源装置として構成してもよい。
さらに、プロジェクタ1は、液晶パネル4511を3つ備える三板式のプロジェクタで構成していたが、これに限らず、液晶パネルを1つ備える単板式のプロジェクタで構成しても構わない。また、液晶パネルを2つ備えるプロジェクタや、液晶パネルを4つ以上備えるプロジェクタとして構成しても構わない。
前記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行うフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行うリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
本発明の光学装置は、長寿命化が図れるため、プレゼンテーションやホームシアタ等に用いられるプロジェクタの光学装置に利用できる。
1…プロジェクタ、45…光学装置、451…光変調装置、454…クロスダイクロイックプリズム(色合成光学装置)、456…保持部材、4561…板バネ部(弾性部材)。
Claims (7)
- 複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置に対向する複数の光束入射側端面を有し各光変調装置で変調された光束を合成して画像光を形成する色合成光学装置とを備えた光学装置であって、
前記光束入射側端面および前記光変調装置の間に介在配置され、前記光変調装置を前記光束入射側端面に固定するための保持部材と、
前記保持部材および前記光変調装置の間に、前記保持部材と一体化して介在配置される弾性部材とを備えていることを特徴とする光学装置。 - 請求項1に記載の光学装置において、
前記弾性部材は、前記保持部材から前記光変調装置側に突出した基端部分が弾性変形することで先端部分が前記保持部材に対して近接隔離する板バネ状に形成されることを特徴とする光学装置。 - 請求項2に記載の光学装置において、
前記弾性部材は、前記保持部材に複数形成され、
前記各弾性部材は、先端部分が互いに異なる方向に延出していることを特徴とする光学装置。 - 請求項3に記載の光学装置において、
前記保持部材は、略矩形板状に形成され、
前記各弾性部材は、前記保持部材の中心を挟んで対向する角部をそれぞれ基端部分として2箇所に形成され、前記保持部材の辺方向に沿って先端部分が略平行に延出していることを特徴とする光学装置。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の光学装置において、
前記弾性部材の前記光変調装置側への突出量は、前記保持部材および前記光変調装置の間隔よりも小さいことを特徴とする光学装置。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載の光学装置において、
前記弾性部材は、弾性変形時において、15g〜45gの範囲の弾性力を有していることを特徴とする光学装置。 - 光源装置と、請求項1から請求項6のいずれかに記載の光学装置と、前記光学装置にて形成された画像光を拡大投射する投射光学装置とを備えていることを特徴とするプロジェクタ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120120647A1 (en) * | 2009-07-31 | 2012-05-17 | Appotronics Ltd. | Illumination device for stage lighting with high light-combining efficiency |
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