JP2009103778A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、適正な泡特性となっていない泡状定着液を供給しそうな場合に供給を取りやめ、良好な泡状定着液となった後に供給を行うことにより、従来に比べて極めて信頼性の高い定着装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】 本発明の定着装置は、泡状の定着液を生成する泡状定着液生成手段と、該泡状定着液生成手段によって生成された泡状定着液の密度を検出する泡密度検出手段と、該泡密度検出手段によって検出された泡状定着液の密度が所定の適正密度範囲内の密度となるように泡状定着液生成手段を制御する制御手段と、泡状定着液の密度が所定の適正密度範囲内の密度となった泡状定着液を媒体上の樹脂含有微粒子に付与する泡状定着液付与手段とを有することに特徴がある。
【選択図】 図5

Description

本発明は定着装置及び画像形成装置に関し、詳細には樹脂を含有した微粒子を媒体に定着させるため、適正な泡特性の泡状定着液を樹脂含有樹脂粒子に付与する技術に関する。
プリンタ、ファクシミリ及び複写装置のような画像形成装置は、紙、布、及びOHP用シートのような記録媒体に、画像情報に基づいて文字や記号を含む画像を形成する装置である。特に、電子写真方式の画像形成装置は、普通紙に高精細な画像を高速で形成することができるため、広くオフィスで使用されている。このような電子写真方式の画像形成装置においては、記録媒体上のトナーを加熱して溶融させ、溶融したトナーを加圧することによって、トナーを記録媒体上に定着させる熱定着方式が広く用いられている。この熱定着方式は、高い定着速度及び高い定着画像品質等を提供することができるため、好適に用いられている。
しかし、このような電子写真方式の画像形成装置における消費電力の約半分以上は、熱定着方式においてトナーを加熱することに消費されている。一方、近年における環境問題対策の観点からは、低消費電力(省エネルギー)の定着装置が望まれている。即ち、トナーを定着するためにトナーを加熱する温度を今までよりも極端に低下させること、又はトナーを加熱することを必要としない定着方法が望まれている。特に、トナーを全く加熱することなくトナーを記録媒体に定着させる非加熱定着方法が低消費電力の点で理想的である。
このような非加熱定着方法としては、例えばトナーを溶解または膨潤可能で、水に不溶または難溶な有機化合物が水に分散混合された水中油滴型の定着剤を、未定着のトナーが所定位置に配設された被定着物の表面から噴霧または滴下してトナーを溶解または膨潤させた後、被定着物を乾燥させるトナーの湿式定着方法が、特許文献1に提案されている。
しかしながら、特許文献1の湿式定着方法においては、水に不溶又は難溶な有機化合物が、水に分散混合された水中油滴型の定着剤を用いているため、多量の定着剤を未定着トナーに付与した場合には、転写紙などの記録媒体(非定着物)が、定着剤の水分を吸収し、記録媒体にシワやカールが発生する。これにより、画像形成装置に必要とされる安定かつ高速な記録媒体の搬送を著しく損なうこととなる。そこで、乾燥装置を用いて、定着剤に含まれる多量の水を蒸発させることにより、記録媒体に付与された定着剤から水分を除去しようとすると、熱定着方式を用いる画像形成装置の消費電力に匹敵する電力を必要とすることとなる。また、撥水性処理された未定着トナーを弾かない定着液として、油性溶媒に、トナーを溶解又は膨潤させる材料を溶解させた油性の定着液が従来よりいくつか提案されている。その一つとして例えば、特許文献2には、トナーを構成する樹脂成分を溶解又は膨潤させる材料を成分としての脂肪族二塩基酸エステル等を希釈液(溶媒)として不揮発性のジメチルシリコーンで希釈した(溶解させた)定着液が提案されている。また、特許文献3には、静電気的方法で形成された未定着画像を、画像を乱すことなく鮮明にかつ容易に受像シート上に固着できる定着方法に用いることのできる定着用溶液として、トナーを溶解し、かつシリコーンオイルと相溶性を有する溶剤100容量に対し、シリコーンオイル8〜120容量部を混合してなる相溶状態の未定着トナー画像の定着用溶液が提案されている。このような油性の定着液は、撥水性処理された未定着トナーとの高い親和性を有する油性溶媒を含むため、撥水性処理された未定着トナーを弾くことなく、トナーを溶解又は膨潤させ、トナーを記録媒体に定着させることができる。
しかし、上記いずれの特許文献も液を未定着トナー層に付与する構成であるが、図17の(a),(b)に示すように、接触付与手段として、塗布ローラ1を用いて、記録媒体2上の未定着トナー層3へ定着液を塗布する構成において、定着液を記録媒体2に微量付与するために塗布ローラ1上の定着液層4の厚みが未定着トナー層3よりも薄い場合、塗布ローラ1が記録媒体2から分離する位置で、塗布ローラ1の表面の定着液の液膜によって生じる表面張力で未定着トナー粒子が引っ張られてしまい塗布ローラ1の表面にトナー粒子がオフセットし、記録媒体2上の画像が大幅に乱れてしまう。
逆に、図18に示すように、塗布ローラ1上の定着液層4の厚みが未定着トナー層3よりも十分厚い場合、塗布ローラ1が記録媒体2から分離する位置で、液量が多いため塗布ローラ1の表面の液膜による表面張力が直接トナー粒子に作用しにくくなり、ローラ側にトナーがオフセットしなくなるが、紙面に多量の定着液が塗布されるため、トナー粒子が過剰な定着液により記録媒体2上で流され画質劣化を生じたり、乾燥時間が長くなり定着応答性に問題が生じてしまう。また、紙に著しい残液感(紙を手で触れたときの湿った感触)が発生する。また、定着液が水を含有する場合、紙等のセルロースを含有する媒体への塗布量が多い場合、紙等の媒体が著しくカールし、画像形成装置などにおける装置内の紙等の媒体搬送時に紙ジャム発生の恐れがある。よって、このような定着液でローラ塗布を行う構成では、定着応答性向上や残液感低減やカール防止ための紙上のトナー層への定着液微量塗布と定着ローラへのトナーオフセット防止を両立することが極めて難しい。接触塗布手段として、ダイコート手段やブレード塗布手段やワイヤーバー塗布手段を用いた場合も、定着液が微量になると接触塗布手段に表面張力でトナーが付着してしまい、画像劣化が生じる。
以上のように、接触塗布手段にて、従来の定着液処方では、定着応答性を向上するための紙上のトナー層への定着液微量塗布とトナー画像を乱さず均一塗布することを両立することが極めて難しい。また、記録媒体上のトナーに限ったことではなく、媒体上の樹脂含有微粒子層に液状の定着液を付与する構成ではどの場合も生じる問題点である。
そこで、これらの問題点を解決するために提案された特許文献4によれば、泡状の定着液を紙等の媒体上のトナー等の樹脂を含有する微粒子に付与することにより、媒体上の微粒子層を乱すことなく、かつ当該樹脂含有微粒子を付着した媒体に定着液を塗布後は素早く樹脂含有微粒子の媒体への定着が行われるようになった。
特許第3,290,513号明細書 特開2004−109749号公報 特開昭59−119364号公報 特開2007−219105号公報
しかしながら、上記特許文献4では、泡状定着液生成手段から泡状定着液付与手段までは供給流路が一方向であり、万が一、泡状定着液の特性が定着に不適切でもそのまま付与する構成であったため、環境温度の変化などにより定着不良が生じる恐れがあった。特に、泡状定着液の密度は、付与量に大きく影響するため、制御する必要があるが、従来はできなかった。
本発明はこの問題を解決するためのものであり、適正な泡特性となっていない泡状定着液を供給しそうな場合に供給を取りやめ、良好な泡状定着液となった後に供給を行うことにより、従来に比べて極めて信頼性の高い定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
前記問題点を解決するために、本発明は、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を含有する微粒子を軟化させる軟化剤を含有した定着液を媒体上の樹脂含有微粒子に付与して該樹脂含有微粒子を媒体に定着する定着装置である。そして、本発明の定着装置は、泡状の定着液を生成する泡状定着液生成手段と、該泡状定着液生成手段によって生成された泡状定着液の密度を検出する泡密度検出手段と、該泡密度検出手段によって検出された泡状定着液の密度が所定の適正密度範囲内の密度となるように泡状定着液生成手段を制御する制御手段と、泡状定着液の密度が所定の適正密度範囲内の密度となった泡状定着液を媒体上の樹脂含有微粒子に付与する泡状定着液付与手段とを有することに特徴がある。よって、所望の泡状態である泡状定着液を安定に樹脂含有微粒子層に付与することができ、定着信頼性が飛躍的に向上する。
また、泡状定着液生成手段は、定着液に気体を巻き込んで攪拌して所望の泡径より大きい泡径の泡状定着液を生成する第1の泡状定着液生成手段と、該第1の泡状定着液生成手段により生成された所望の泡径より大きい泡径の泡状定着液にせん断力を加えて所望の泡径の泡状定着液を生成する第2の泡状定着液生成手段とを有する。よって、簡易な制御構成で泡状定着液の密度を管理することが可能となる。
更に、制御手段は、泡密度検出手段によって検出された泡状定着液の密度が所定の適正密度範囲内の下限値より小さいときは、第1の泡状定着液生成手段の攪拌頻度を減少させ、及び/又は第2の泡状定着液生成手段のせん断力を加える頻度を減少させるように制御する。また、制御手段は、泡密度検出手段によって検出された泡状定着液の密度が所定の適正密度範囲内の上限値より大きいときは、第1の泡状定着液生成手段の攪拌頻度を増加させ、及び/又は第2の泡状定着液生成手段のせん断力を加える頻度を増加させるように制御する。よって、泡状定着液の密度を細かく制御することが可能となり、画像抜けの防止や樹脂含有微粒子層への定着液付与量を一定にすることができ、定着不良や媒体上の残液感を防止できる。
また、泡密度検出手段によって検出された泡状定着液の密度が所定の適正密度範囲内の密度でない泡状定着液は、泡状定着液生成手段に循環経路を介して再供給され、泡状定着液の密度が所定の適正密度範囲内の密度になるまで循環する。
更に、別の発明としての画像形成装置は、樹脂と色剤を含有する樹脂微粒子を含む現像剤で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成する画像形成手段と、上記定着装置により生成された所定の適正密度範囲内の密度の泡状定着液を媒体上の未定着トナー画像に付与して未定着トナー画像を媒体に定着させる定着手段とを具備することに特徴がある。よって、紙等の媒体に定着不良のない画像形成が可能となる。
本発明の定着装置によれば、適正な密度範囲内の泡状定着液を用いて定着を行うことで、樹脂含有微粒子層への接触付与時の接触付与手段への樹脂含有微粒子オフセット防止や、微量付与化を安定して実現でき、かつ非加熱にて従来に比べ極めて低電力定着を可能とする。
はじめに、本発明の原理について概説すると、本発明は、図1に示すように、後述する泡状定着液生成手段によって定着液を泡で構成された泡状定着液14とすることで、定着液のカサ密度を低くできると共に塗布ローラ11上の定着液層を厚くすることができ、更には定着液の表面張力による影響が抑えられるため、塗布ローラ11への樹脂含有微粒子のオフセットを防止できることがわかった。更に、樹脂含有微粒子の大きさが5μm〜10μm程度の場合、樹脂含有微粒子層13を乱すことなく泡状定着液14を樹脂含有微粒子層13に付与するには、泡状定着液14の泡径範囲が、5μm〜50μm程度が必要であることがわかった。なお、図2に示すように、気泡22で構成された泡状定着液20は、気泡22のそれぞれを区切る液膜境界(以下、プラトー境界と称す)21から構成される。
一方、一般的に0.5mm〜1mm程度の大きな泡の場合、単なる撹拌等により比較的容易に泡を生成可能であり、大きな泡の生成には数秒以下の時間(0.1秒もかからない)で生成することができる。そこで、この所望の泡径よりも大きな泡であって、目視で観察できる程度の大きさの泡の生成が容易で、かつすばやく得ることができる点に着目し、大きな泡から素早く5μm〜50μm程度の微小な泡を生成する方法を鋭意検討した結果、大きな泡にせん断力を加えることで大きな泡を分泡すると、上記のような液状態から微小な泡を起泡させる方法に比べ、極めて素早く所望の大きさの微小な泡が生成できることがわかった。
そして、大きな泡を生成した後大きな泡を分泡し微小な処方の泡を生成する泡状定着液生成手段30における大きな泡生成部としては、図3に示すように、定着液容器31内の液状定着液32を搬送ポンプ33及び液搬送パイプ34等の液輸送手段を用いて気体・液体混合部35へ供給する。気体・液体混合部35には、空気口36が設けられ、液の流れとともに、空気口36に負圧が発生し、空気口36から気体が気体・液体混合部35に導入され、液体と気体が混合し、更に微小孔シート37を通過することで、泡径の揃った大きな泡を生成させることができる。孔径は、30μm〜100μm程度が望ましい。図3の微小孔シート37に限らず、連泡構造の多孔質部材であればよく、孔径30μm〜100μm程度を有する焼結セラミックス板や不織布や発泡樹脂シートであってもよい。また、別の大きな泡の生成方法としては、上記の搬送ポンプより供給された液状定着液と空気口からの空気を羽根状攪拌子で攪拌しながら、液に気泡を巻き込みながら大きな泡を生成させる構成や、上記の搬送ポンプより供給された液状定着液に空気供給ポンプ等でバブリングを行い大きな泡を生成する構成も望ましい。
次に、大きな泡を分割して2つ以上に分泡化するために、大きな泡にせん断力を加えるための、図3に示すような泡状定着液生成手段30における微小な泡生成部38として、閉じた二重円筒で、内側円筒が回転可能な構成とし、外部円筒の一部より、大きな泡状定着液を供給し、内部の回転する円筒と外部円筒の隙間(ここが流路となる)を通過しながら、回転円筒によりせん断力を受ける。このせん断力により、大きな泡は微小な泡へと変化し、外側円筒に設けられた泡の出口より、所望の微小な泡径を有する泡状定着液を得ることができる。
次に、定着装置における定着液付与手段について説明する。
図4は定着装置における定着液付与手段の一例を示す概略構成図である。ここで、樹脂含有微粒子はトナー粒子である。同図の(a)に示す定着液付与手段40は、上述した泡状定着液生成手段30によって生成された所望の微小な泡の泡状定着液を樹脂含有微粒子層(トナー粒子層)へ付与するための塗布ローラ41と、塗布ローラ面に所望の微小な泡の泡状定着液の膜厚を制御し、泡状定着液の最適な膜厚の制御を行う液膜厚制御用ブレード42と、塗布ローラ41と対峙する位置に加圧ローラ43とを具備している。同図の(b)に示すように、塗布ローラ41上には泡状定着液の層が液膜厚制御用ブレード42を通して形成されており、この液膜厚制御用ブレード42によって泡状定着液の気泡の大きさ、泡粘度及び塗布加圧力並びに未定着トナーの層厚に応じた泡状定着液の未定着トナー層での浸透時間に対して最適化した定着液層の膜厚となる。同図に示す定着液付与手段40によって付与された泡状定着液を用いることにより、樹脂含有微粒子は塗布ローラ上にオフセットしない。仮に、泡状の定着液は、樹脂含有微粒子層及び記録媒体に厚く付与されたとしても、泡状の定着液のかさ密度が極めて低いため、所定の泡沫時間経過後に含有している気泡が破泡することで、軟化剤を含有した液体の樹脂含有微粒子層への微量付与とすることができる。所望の微小な泡の泡状定着液は、上記のように、大きな泡を生成する大きな泡生成部と大きな泡をせん断力で分泡して微小な泡を生成する微小な泡生成部とを含んで構成されている泡状定着液生成手段30で生成され、液供給口より液膜厚制御用ブレード42と塗布ローラ41の間に滴下される。
さて、図4の(b)に示すように、上述した泡状定着液生成手段30によって生成された所望の微小な泡の泡状定着液を塗布ローラ41に供給する構成において、例えば25℃の室温と、5℃の低温と、40℃の高温のそれぞれの環境温度において、同じ泡状定着液生成条件で泡立てた場合、泡立ちに温度依存性があるため、必ずしも同じ特性を有する泡とはならない。泡特性としては、泡の密度、泡の粘弾性、泡の平均気泡径などが挙げられる。塗布ローラ41上の泡膜厚みが同じであるとすると、泡の密度は、媒体上への定着液塗布量に大きく影響を与えるため、泡密度は泡の特性値として極めて重要である。
そこで、環境温度を検出して、図4に示すような泡状定着液生成手段30における条件を変化させる方法が考えられるが、温度が同じならば泡密度は、いつも一定という保証はなく、塗布量制御として信頼性に欠ける。また、万が一、泡状定着液生成に失敗した場合、供給を止める手段がないため、著しい定着不良を生じる恐れがある。
本発明は、この問題を解決するために、泡の特性値を検出する手段を泡状定着液供給経路の一部に設け、万が一、適正な泡特性となっていない泡状定着液を供給しそうな場合に、供給を取りやめ、良好な泡状定着液となった後に供給をする構成により解決することとした。
ちなみに、泡状定着液の泡特性として、泡の密度はきわめて重要である。本発明において、泡状定着液の密度とは、一定体積の容器に泡状定着液を満たし、容器内の泡状定着液の重さを容器の体積で除算したもの、所謂、見かけのかさ密度のことをさす。塗布ローラ上の泡状定着液層の厚みは、媒体上の樹脂含有微粒子層の厚みよりも厚くしておく必要がある。これは、泡の状態で樹脂含有微粒子層の粒子間の隙間に泡が浸透し、微粒子層全部の隙間を泡で満たすためには、泡状定着液の厚みが樹脂含有微粒子層の厚みよりも厚くする必要があるためである。望ましくは、泡状定着液の厚みが樹脂含有微粒子層の厚みの2倍程度は必要である。このことを考慮し、さらに媒体に定着液の残液感が生じない塗布量としては、0.16g/cm程度以下が望まれる。これらのことを踏まえると、媒体上の樹脂含有微粒子層の厚みに応じて必要とされる泡状定着液の密度を求めることができ、下記の表1のように示される。
Figure 2009103778
上記表1に示すように、残液感の生じない塗布量をいつも維持するためには、泡状定着液の密度はいつも一定でなければならない。密度が下がると、塗布量が下がり、樹脂の軟化不足が生じ、定着不良となる。密度が上がると、付着量が上がり、媒体に残液感が生じたり、定着応答性が悪くなる。
従って、泡状定着液生成手段において、泡状定着液の密度を検出し、検出した密度が適正な値である場合は塗布手段に泡状定着液を供給し、適正でない値である場合は泡状定着液を泡状定着液生成手段内で循環させて所望の密度の泡状定着液として塗布手段に供給する。
図5は本発明の一実施の形態に係る定着装置における泡状定着液生成手段の一例を示す概略構成図である。同図において、図3と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の定着装置における泡状定着液生成手段50は、主に、大きな泡の泡状定着液を生成する気体・液体混合部35と、気体・液体混合部35によって生成された大きな泡の泡状定着液を微小な泡生成部38に供給するための搬送ポンプ51と、微小な泡生成部38によって生成された微小な泡の泡状定着液の密度を検出する密度センサ52と、微小な泡の泡状定着液の流路を塗布ローラ側流路又は気体・液体混合部35側流路のいずれかに切り換える3方電磁バルブ53と、微小な泡生成部38内の回動自在の内側円筒を回転させるモータ54と、密度センサ52からの泡密度検出信号に基づいて搬送ポンプ33,51の駆動、3方電磁バルブ53の切換、モータ54の駆動をそれぞれ制御する制御部55とを含んで構成されている。
次に、このような構成を有する本実施の形態の定着装置における泡状定着液生成手段の動作について図5及び動作フローを示す図6に従って説明する。先ず、定着装置を起動すると、制御部55は図5の搬送ポンプ33、51にポンプ駆動制御信号を供給して駆動させると共に、図5のモータ54にもモータ駆動制御信号を供給して駆動させる(ステップS101〜S104)。すると、定着液容器31内の液状定着液32が搬送ポンプ33によって気体・液体混合部35へ供給され、気体・液体混合部35によって大きな泡の泡状定着液が生成される。そして、大きな泡の泡状定着液が搬送ポンプ51によって微小な泡生成部38へ供給されて微小な泡の泡状定着液が生成される。生成された微小な泡の泡状定着液は密度センサ52を通過することで、微小な泡の泡状定着液の密度が検出される。検出された密度の値を示す泡密度検出信号が制御部55に供給され、はじめに検出された密度が適正密度範囲の下限より低いか否かを判定される(ステップS105)。判定された結果、検出された密度が適正密度範囲の下限より小さい場合は、制御部55は3方電磁バルブ53に弁駆動制御信号を供給してOFFにして泡の泡状定着液を気体・液体混合部35に戻す(ステップS105;YES、ステップS106)。更に、制御部55はモータ54にモータ駆動制御信号を供給してモータ54の回転数を下げさせて微小な泡生成部38によって生成される泡の泡状定着液の泡径を大きくし、泡の密度を上げる(ステップS107)。一方、検出された密度が適正密度範囲の上限より高いか否かを判定される(ステップS108)。判定された結果、検出された密度が適正密度範囲の上限より高い場合は、制御部55は3方電磁バルブ53に弁駆動制御信号を供給してOFFにして泡の泡状定着液を気体・液体混合部35に戻す(ステップS108;YES、ステップS109)。更に、制御部55はモータ54にモータ駆動制御信号を供給してモータ54の回転数を上げさせて微小な泡生成部38によって生成される泡の泡状定着液の泡径を小さくし、泡の密度を下げる(ステップS110)。検出された密度が適正密度範囲内であれば(ステップS105;NO、ステップS108;NO)、制御部55は3方電磁バルブ53に弁駆動制御信号を供給してONにして所望の密度の微小な泡の泡状定着液として図示していない定着液付与手段に供給する(ステップS111)。このように、泡状定着液の密度を検出し密度が適正な密度範囲内である場合塗布手段に泡状定着液を供給し、適正な密度範囲外である場合は泡状定着液を泡状定着液生成手段内で循環させて所望の密度の泡状定着液としてはじめて塗布手段に泡状定着液を供給する。
図7は本発明の一実施の形態に係る定着装置における泡状定着液生成手段の他の例を示す概略構成図である。同図において、図5と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の定着装置における泡状定着液生成手段60は、主に、気体・液体混合部35と、気体・液体混合部35によって生成された大きな泡の定着液を微小な泡生成部38に供給するための搬送ポンプ51と、微小な泡生成部38によって生成された微小な泡の定着液の密度を検出する密度センサ52と、微小な泡の定着液の流路を塗布ローラ側流路又は気体・液体混合部35側流路に切り換える3方電磁バルブ53と、微小な泡生成部38内の回動自在の内側円筒を回転させるモータ54と、密度センサ52からの泡密度検出信号に基づいて搬送ポンプ33,51の駆動、3方電磁バルブ53の切換、モータ54の駆動をそれぞれ制御する制御部55と、気体・液体混合部35を構成する攪拌羽を回動させるモータ56とを含んで構成されている。
次に、このような構成を有する本実施の形態の定着装置における泡状定着液生成手段の別の動作について図7及び動作フローを示す図8に従って説明する。先ず、定着装置を起動すると、制御部55は図7の搬送ポンプ33、51にポンプ駆動制御信号を供給して駆動させると共に、図7のモータ54、56にもモータ駆動制御信号を供給して駆動させる(ステップS201〜S205)。すると、定着液容器31内の液状定着液32が搬送ポンプ33によって気体・液体混合部35へ供給され、気体・液体混合部35によって大きな泡の泡状定着液が生成される。そして、大きな泡の泡状定着液が搬送ポンプ51によって微小な泡生成部38へ供給されて微小な泡の泡状定着液が生成される。生成された微小な泡の泡状定着液は密度センサ52を通過することで、微小な泡の泡状定着液の密度が検出される。検出された密度の値を示す泡密度検出信号が制御部55に供給され、はじめに検出された密度が適正密度範囲の下限より低いか否かを判定される(ステップS206)。判定された結果、検出された密度が適正密度範囲の下限より小さい場合は、制御部55は3方電磁バルブ53に弁駆動制御信号を供給してOFFにして泡の泡状定着液を気体・液体混合部35に戻す(ステップS206;YES、ステップS207)。更に、制御部55はモータ54にモータ駆動制御信号を供給してモータ56の回転数を下げて気体・液体混合部35による攪拌を減少させて泡の泡状定着液の泡径を大きくし、泡の密度を上げる(ステップS208)。一方、検出された密度が適正密度範囲の上限より高いか否かを判定される(ステップS209)。判定された結果、検出された密度が適正密度範囲の上限より高い場合は、制御部55は3方電磁バルブ53に弁駆動制御信号を供給してOFFにして泡の泡状定着液を気体・液体混合部35に戻す(ステップS209;YES、ステップS210)。更に、制御部55はモータ54にモータ駆動制御信号を供給してモータ54の回転数を上げさせて微小な泡生成部38によって生成される泡の泡状定着液の泡径を小さくし、泡の密度を下げる(ステップS211)。検出された密度が適正密度範囲内であれば(ステップS206;NO、ステップS209;NO)、制御部55は3方電磁バルブ53に弁駆動制御信号を供給してONにして所望の密度の微小な泡の泡状定着液として図示していない定着液付与手段に供給する(ステップS212)。このように、泡状定着液の密度を検出し密度が適正な密度範囲内である場合塗布手段に泡状定着液を供給し、適正な密度範囲外である場合は泡状定着液を泡状定着液生成手段内で循環させて所望の密度の泡状定着液としてはじめて塗布手段に泡状定着液を供給する。なお、図8では泡状定着液の密度を調整するために気体・液体混合部35及び微小な泡生成部38を個別に制御したが、相互に制御してもよい。
また、図9に示すように、泡状定着液の循環流路の一部に一時的に泡状定着液を溜める泡状定着液溜め容器57を設け、連続して定着する際の必要な定着液量を確保する構成も適する。このように、一時的に泡状定着液を溜める泡状定着液溜め容器57を設けることで、密度制御を行う際の密度の急激な変化を防止でき、制御をしやすくする利点も有する。
ここで、泡状定着液の密度を検出する密度センサにおける密度検出方法の一例としては、図10に示すように、泡状定着液の搬送パイプの一部を例えばU字型にし、U字パイプ部のみ加振し、U字パイプ部の固有振動数を検知する構成とする。U字型パイプに泡状定着液が充填された状態での固有振動数は、泡状定着液の重さにより変化する。U字パイプ内の体積は一定であることから、泡状定着液の密度によりU字型パイプの固有振動数が変化する。即ち、逆に固有振動数を検知することで、泡状定着液の密度を換算することができる。更に、泡状定着液の密度を検出する密度センサにおける密度検出方法の他の例として、泡状定着液は、誘電体である液状定着液と誘電体である空気からなる誘電体で、定着液中の泡の含有量により比誘電率は変化する。泡状定着液の密度は、定着液中の泡の含有量により決定する値であり、泡状定着液の非誘電率を検知することで、泡状定着液の密度を換算することができる。そこで、図11に示すように、泡状定着液の搬送パイプの一部に2枚の対峙する電極61、62を有するセルを設け、インピーダンス検出回路63でセル内のインピーダンス(誘電率に依存)を検知することで、泡状定着液の密度を換算することができる。
次に、定着液容器から液状定着液を泡化する機構に搬送する手段としては、図3、5、7、9では搬送ポンプを用いている。搬送ポンプとしては、ギヤポンプ、ベローズポンプ等があるが、チューブポンプが望ましい。ギヤポンプ等ごとく定着液中で振動機構や回転機構があると、ポンプ内で液が起泡し、液に圧縮性が出て、搬送能力が低下する恐れがある。また、上記の機構部品等が定着液を汚染したり、逆に機構部品を劣化させる恐れがある。一方、チューブポンプは、チューブ内の液を、チューブを変形させながら押し出す機構であるため、定着液と接する部材はチューブだけであり、定着液に対し耐液性を有する部材を用いることで、液の汚染やポンプ系部品の劣化がない。また、チューブを変形させるだけなので、液が起泡せず、搬送能力の低下を防止できる。スクリューポンプは、らせん状のスクリューにそって泡が運ばれるだけなので、泡の特性を劣化させることがない。
泡状定着液の塗布ローラ上での膜厚制御は、図4に示すように、塗布ローラとギャップを設けた液膜厚制御用ブレードを用い、膜厚を薄くするときは、ギャップを狭くし、膜厚を厚くするときはギャップを広くする。ギャップの制御はブレード端に駆動を有する回転軸を用い、トナー層厚さ、環境温度等により膜厚を制御する。
本発明に用いている泡状定着液は、ドライフォームと呼ばれ、泡膜中の気泡が50μm以下で、通常のウエットフォーム(気泡が100μm以上)とは挙動が異なり、泡膜の形が崩れず、あたかも硬いソフトクリームのような状態である。このため、液体では普通な現象である液面のレベリング作用が生じない。一般に、液体の場合、ブレードエッジ面に凹凸があって、エッジ近傍はスジ状の膜厚ムラが生じるが、液体のレベリング作用によりスジ目がならされて液膜は平滑になる。一方、泡膜では、レベリング作用が全くないため、ブレードをカウンター角やトレーリング角をつけて配置するとブレードエッジ面の凹凸の影響をまともに受けて、スジ状のムラのある膜となってしまう。これに対し、ブレード面のエッジに泡膜を接触しないように、接面に平行に対峙すると、泡膜を撫でるように上から押さえつけるような力が生じるため、泡膜表面が平滑になりスジ状のムラのない均一な膜が得られる。
ちなみに、上記のごとく、泡膜の厚みはトナー等の樹脂含有微粒子層の厚みよりも厚くする必要があるが、スジ状や周期的な泡膜ムラがあると、トナー等の樹脂含有微粒子層厚みよりも薄い部分が生じ、微粒子が接触付与部材に付着し定着不良を生じてしまう。このため、スジ状等のムラはなるべくなく、均一な膜厚が望まれる。
ところで、上記構成では、液膜厚制御用ブレードに泡状定着液を供給する手段は、ブレード上流の接触付与手段、例えば塗布ローラに泡状定着液を滴下する構成である。この構成では、泡膜溜り上部が開放しており、定着液中の水の蒸発により定着液中の成分比が変化する恐れがある。そこで、必要なときだけ泡状定着液を供給し、泡状定着液を塗布ローラ上に溜めないことを検討し、スロットダイコータヘッドの概念を利用した。図12はその具体例である。
図12の(a),(b)に示すように、液膜厚制御用ブレード70は、ブレード板内部に、泡状定着液パイプ71とマニホールド部72とスロット部73を連通させて具備し、供給口は一箇所でもマニホールド部72の流体抵抗Rmとスロット部73の流体抵抗Rsとすると、Rs>>Rmとすることで、供給口が1つであっても、スロット部73の流体抵抗が大きいため、泡状定着液は、まずマニホールド部72を満たし、その後、マニホールド部72は均一な圧力となっているため、スロット部73へ泡状定着液が均一に流れ出す。このため、スロット部73の出口でスロット長手方向に均一な泡状定着液の供給をすることができる。なお、供給口は複数設け、複数の供給口に応じてスロット部を独立に分割してもかまわない。供給口を複数設けることで、画像余白部には液を補給しないようにすることが可能となり、定着液の塗布量削減となる。
図13は本発明の一実施の形態に係る定着装置の構成を示す概略構成図である。同図に示す本実施の形態の定着装置は、図12の液膜厚制御用ブレード70を用いた定着装置の一例である。なお、加圧ローラ43は弾性層としてスポンジ素材を用いて構成した。上述したように、泡状定着液がトナー等の樹脂含有微粒子層を浸透して紙等の媒体まで到達した後に塗布ローラと樹脂含有微粒子層が剥離するようにニップ時間のタイミングを取る必要がある。このため、ニップ時間として50ミリ秒から300ミリ秒の範囲を確保するため、弱い加圧力で大きく変形可能なスポンジ部材を用いた。
なお、ニップ時間は、ニップ時間=ニップ幅/紙の搬送速度により算出される。紙の搬送速度は、紙搬送駆動機構の設計データにより求めることができる。ニップ幅は、塗布ローラ全面に乾燥しない着色塗料を薄くつけて、記録媒体を塗布ローラ41及び対峙する加圧ローラ43に挟んで加圧(ローラは回転させない状態で)し、記録媒体に着色塗料を付着させ、着色部(通常長方形の形に着色)における紙搬送方向の長さをニップ幅として測定することで求めることができる。
記録媒体の搬送速度に応じて、ニップ幅を調整することでニップ時間を泡状定着液のトナー層浸透時間と同じかそれ以上にする必要がある。図13に示す例では、加圧ローラ43を弾性層として弾性多孔質体(以下スポンジと称す)とすることで、記録媒体の搬送速度に応じて、塗布ローラ41と加圧ローラ43の軸間距離を変更しニップ幅を変えることが容易となる。加圧ローラ43をスポンジの代わりに弾性ゴムも適するが、スポンジは弾性ゴムよりも弱い力で変形させることが可能であり、塗布ローラ41の加圧力を過剰に高くすることなく長いニップ幅を確保することができる。
なお、定着液中には樹脂軟化または膨潤剤が含有されており、スポンジ素材で形成された加圧ローラに定着液が万が一付着した場合、スポンジ素材が軟化等の不具合が発生する恐れがあるため、スポンジ素材の樹脂材は、軟化または膨潤剤に対し軟化や膨潤を示さない素材が望ましい。また、スポンジ素材を用いた加圧ローラは、可とう性フィルムで覆った構成であってもよい。スポンジ素材が軟化または膨潤剤で劣化する素材であっても、軟化または膨潤剤により軟化や膨潤を示さない可とう性フィルムで覆うことでスポンジローラの劣化を防止することができる。スポンジ素材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミドなどの樹脂の多孔質体などが適する。また、スポンジを覆う可とう性フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、四フッ化エチレン・バーフロロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などが適する。
図13において、塗布ローラ41とスポンジ素材を用いた加圧ローラ43が常時接触している構成の場合、記録媒体が搬送されていない時に塗布ローラ41上の泡状定着液が加圧ローラ43に付着し汚す恐れがあり、その防止のため、紙先端検知手段(図示せず)を塗布ローラ41へ記録媒体が搬送される手前に設け、先端検知信号に応じて、記録媒体の先端から後方にのみ泡状定着液が塗布されるようなタイミングで塗布ローラ41に泡状定着液を形成することが望ましい。
また、図13において、待機時は塗布ローラ41とスポンジ素材を用いた加圧ローラ43はそれぞれ離れており、図示していない駆動機構により、塗布時のみ、記録媒体の先端検知手段に応じて塗布ローラ41とスポンジ素材を用いた加圧ローラ43を接触させる構成も望ましい。更に、記録媒体の後端検知も行い、記録媒体の後端検知信号に応じて塗布ローラ41とスポンジ素材を用いた加圧ローラ43を離すことが望ましい。
図14は本発明の一実施の形態に係る定着装置の別の構成を示す概略構成図である。同図に示す本実施の形態の定着装置は、図12の液膜厚制御用ブレードを用いた定着装置の別の例である。図14に示すように、図13の塗布ローラの代わりに塗布ベルトを用いて記録媒体上の未定着トナーに塗布し、図13の加圧ローラの代わりに加圧ベルトを用いたものである。大きな泡を生成する構成とその大きな泡をせん断力で分泡する構成からなる泡状定着液生成手段30で生成し、液供給口より所望の泡径を有する泡状定着液を液膜厚制御用ブレード70供給口へチューブ等を用いて供給する。なお、図14に示す定着装置は、液膜厚制御用ブレード70を、塗布ベルト81の搬送ローラ82の曲面部に、接面に対し平行に配置した例である。そして、液膜厚制御用ブレード70のブレード板と塗布ベルト81のギャップを調整し、塗布ベルト81上の泡状の定着液の層膜厚を制御し、泡状定着液の最適膜厚の制御を行っている。なお、塗布ベルト81としては、例えばシームレスニッケルベルトやシームレスPETファイルなどの基体にPFAのような離型性フッ素樹脂をコートした部材を用いる。
このように、接触付与手段にベルトを用いる構成では、ニップ幅を容易に広くすることが可能となる。従って、接触付与手段にベルトを用いる構成は図14に限らず、図15に示すように塗布ローラはベルトで、加圧手段をベルトではなく、ローラとする構成も望ましい。また、塗布側は塗布ローラとし、加圧手段をベルトとする構成も望ましい。泡状定着液の作製手段は上記構成と同じである。液膜厚制御用ブレード70は図12の構成とし、液供給口より、所望の泡径を有する泡状定着液を図12の構成の液膜厚制御用ブレード70の供給口へチューブ等を用いて供給する。なお、図15において、塗布ベルト81の一部にベルト支持ローラ84を設けて曲面を形成し、液膜厚制御用ブレード70を、その曲面部の接面に対し平行に配置した。本発明における泡状定着液は、流体としての性質が極めて小さな状態であるため、重力方向に対して泡状定着液が垂れ落ちることがない。このため、ブレードのスロット部面が、下向きであっても液だれがないため問題なく配置することができる。
以上の図14及び図15に示す本実施の形態の定着装置のように、塗布側をベルト構成とすることで容易にニップ幅を広くすることが可能となり、紙にしわが発生するような無理な力をかけることもなくなり、ニップ時間が同じだとすると紙の搬送速度を速くすることが可能となり、高速定着が可能となる。
次に、定着液の液処方について説明する。泡状の定着液は、上述したように、軟化剤を含有した液体中に気泡を含有した構成である。軟化剤を含有した液体は、気泡を安定に含有し、なるべく均一な気泡の大きさからなる気泡層を構成する泡状とするため、起泡剤及び増泡剤を有することが望ましい。また、ある程度粘度が高いほうが、気泡が安定して液体中に分散するため、増粘剤を含有することが望ましい。
また、起泡剤としては、陰イオン界面活性剤、特に、脂肪酸塩が望ましい。脂肪酸塩は界面活性を有するため、水を含有する定着液の表面張力を下げ、定着液を発泡しやすくするとともに、泡表面で脂肪酸塩が層状ラメラ構造をとるため泡壁(プラトー境界)が他の界面活性剤よりも強くなり、泡沫安定性が極めて高くなるまた、脂肪酸塩の起泡性を効果的にするため、定着液には水を含有することが望ましい。脂肪酸としては、大気中での長期安定性の観点から酸化に強い飽和脂肪酸が望ましい。但し、飽和脂肪酸塩を含有する定着液に若干の不飽和脂肪酸塩を含有することで脂肪酸塩の水に対する溶解・分散性を助け、5℃〜15℃までの低気温において、優れた起泡性を有することができ、広い環境温度範囲において定着の安定を可能とし、また、定着液長期放置中の脂肪酸塩の定着液中分離を防止することができる。
更に、飽和脂肪酸塩に用いる脂肪酸としては、炭素数12、14、16及び18の飽和脂肪酸、具体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸が適する。炭素数が11以下の飽和脂肪酸塩は臭気が大きくなり、当該定着液を用いるオフィス・家庭で用いる画像形成機器に適さない。また、炭素数19以上の飽和脂肪酸塩は、水に対する溶解性が低下し、定着液の放置安定性を著しく低下させてしまう。これらの飽和脂肪酸による飽和脂肪酸塩を単独もしくは混合して起泡剤として用いる。
また、不飽和脂肪酸塩を用いてもよく、炭素数18で2重結合数が1から3の不飽和脂肪酸が望ましい。具体的には、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸が適する。2重結合が4以上では反応性が強いため、定着液の放置安定性が劣ってしまう。これらの不飽和飽和脂肪酸による不飽和脂肪酸塩を単独もしくは混合して起泡剤として用いる。また、上記飽和脂肪酸塩と不飽和脂肪酸塩を混合して起泡剤として用いても構わない。
樹脂を溶解又は膨潤することで軟化させる軟化剤は、脂肪族エステルを含む。この脂肪族エステルは、トナー等に含まれる樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させる溶解性又は膨潤性に優れている。
また、軟化剤については、人体に対する安全性の観点から、その急性経口毒性LD50が3g/kgよりも大きい、更に好ましくは5g/kgであることが好ましい。脂肪族エステルは、化粧品原料として多用されているように、人体に対する安全性が高い。
更に、記録媒体に対するトナーの定着は、密封された環境において頻繁に使用される機器で行われ、軟化剤はトナーの記録媒体への定着後にもトナー中に残留するため、記録媒体に対するトナーの定着は揮発性有機化合物(VOC)及び不快臭の発生を伴わないことが好ましい。すなわち、軟化剤は揮発性有機化合物(VOC)及び不快臭の原因となる物質を含まないことが好ましい。脂肪族エステルは、一般に汎用される有機溶剤(トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、酢酸エチルなど)と比較して、高い沸点及び低い揮発性を有し、刺激臭を持たない。
なお、オフィス環境等における臭気を高い精度で測定することができる実用的な臭気の測定尺度として、官能測定である三点比較式臭袋法による臭気指数(10×log(物質の臭気が感じられなくなるまでの物質の希釈倍率))を臭気の指標とすることができる。また、軟化剤に含まれる脂肪族エステルの臭気指数は、10以下であることが好ましい。この場合には、通常のオフィス環境では、不快臭を感じなくなる。更に、軟化剤のみならず、定着液に含まれる他の液剤も同様に、不快臭及び刺激臭を有さないことが好ましい。
本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族エステルは、飽和脂肪族エステルを含む。上記の脂肪族エステルが、飽和脂肪族エステルを含む場合には、軟化剤の保存安定性(酸化、加水分解などに対する耐性)を向上させることができる。また、飽和脂肪族エステルは、人体に対する安全性が高く、多くの飽和脂肪族エステルは、トナーに含まれる樹脂を1秒以内で溶解又は膨潤させることができる。更に、飽和脂肪族エステルは、記録媒体に提供されたトナーの粘着感を低下させることができる。これは、飽和脂肪族エステルが、溶解又は膨潤したトナーの表面に油膜を形成するためであると考えられる。
よって、本発明における定着液において、好ましくは、上記の飽和脂肪族エステルの一般式は、
R1COOR2
で表される化合物を含み、R1は、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、R2は、炭素数が1以上6以下の直鎖型もしくは分岐型アルキル基である。R1及びR2の炭素数がそれぞれ所望の範囲よりも少ないと臭気が発生し、所望の範囲よりも多いと樹脂軟化能力が低下する。
即ち、上記の飽和脂肪族エステルが、一般式R1COOR2で表される化合物を含み、R1は、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、R2は、炭素数が1以上6以下の直鎖型もしくは分岐型のアルキル基である場合には、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性又は膨潤性を向上させることができる。また、上記の化合物の臭気指数は、10以下であり、上記の化合物は、不快臭及び刺激臭を有さない。
上記の化合物である脂肪族モノカルボン酸エステルとしては、例えば、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、トリデシル酸エチル、トリデシル酸イソプロピル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル等が挙げられる。上記の化合物であるこれらの脂肪族モノカルボン酸エステルの多くは、油性溶媒に溶解するが、水には溶解しない。よって、上記の化合物である脂肪族モノカルボン酸エステルの多くについては、水性溶媒では、グリコール類を溶解助剤として定着液に含有し、溶解又はマイクロエマルジョンの形態とする。
また、本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸エステルを含む。上記の脂肪族エステルが、脂肪族ジカルボン酸エステルを含む場合には、より短い時間でトナーに含まれる樹脂を溶解又は膨潤させることができる。例えば、60ppm程度の高速印字では、記録媒体における未定着のトナーに定着液を付与し、トナーが記録媒体に定着するまでの時間は、1秒以内であることが望ましい。上記の脂肪族エステルが、脂肪族ジカルボン酸エステルを含む場合には、記録媒体における未定着のトナー等に定着液を付与し、トナーが記録媒体に定着するのに要する時間を、0.1秒以内にすることが可能となる。更に、より少量の、軟化剤の添加によって、トナーに含まれる樹脂を溶解又は膨潤させることができるため、定着液に含まれる、軟化剤の含有量を低減することができる。
よって、本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族ジカルボン酸エステルの一般式は、
R3(COOR4)
で表される化合物を含み、R3は、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、R4は、炭素数が3以上5以下の直鎖型又は分岐型アルキル基である。R1及びR2の炭素数がそれぞれ所望の範囲よりも少ないと臭気が発生し、所望の範囲よりも多いと樹脂軟化能力が低下する。
即ち、上記の脂肪族ジカルボン酸エステルが、一般式R3(COOR4)で表される化合物を含み、R3は、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、R4は、炭素数が3以上5以下の直鎖型又は分岐型アルキル基である場合には、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性又は膨潤性を向上させることができる。また、上記の化合物の臭気指数は、10以下であり、上記の化合物は、不快臭及び刺激臭を有さない。
上記の化合物である脂肪族ジカルボン酸エステルとしては、例えば、コハク酸2エチルヘキシル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソデシル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル等が挙げられる。上記の化合物であるこれらの脂肪族ジカルボン酸エステルの多くは、油性溶媒に溶解するが、水には溶解しない。よって、水性溶媒では、グリコール類を溶解助剤として定着液に含有し、溶解又はマイクロエマルジョンの形態とする。
更に、本発明における定着液において、好ましくは上記の脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含む。上記の脂肪族エステルが、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含む場合には、記録媒体に対するトナーの定着性を向上させることができる。
本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルの一般式は、
R5(COOR6−O−R7)
で表される化合物を含み、R5は、炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、R6は、炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、R7は、炭素数が1以上4以下のアルキル基である。R1及びR2の炭素数がそれぞれ所望の範囲よりも少ないと臭気が発生し、所望の範囲よりも多いと樹脂軟化能力が低下する。
即ち、上記の脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルは、一般式R5(COOR6−O−R7)で表される化合物を含み、R5は、炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、R6は、炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、R7は、炭素数が1以上4以下のアルキル基である場合には、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性又は膨潤性を向上させることができる。また、上記の化合物の臭気指数は、10以下であり、上記の化合物は、不快臭及び刺激臭を有さない。
上記の化合物である脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルとしては、例えば、コハク酸ジエトキシエチル、コハク酸ジブトキシエチル、アジピン酸ジエトキシエチル、アジピン酸ジブトキシエチル、セバシン酸ジエトキシエチル等が挙げられる。これらの脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを水性溶媒では、グリコール類を溶解助剤として定着液に含有し、溶解又はマイクロエマルジョンの形態とする。
また、脂肪酸エステルではないが、クエン酸エステルや炭酸エチレンや炭酸プロピレンも軟化もしくは膨潤剤として適する。
ところで、泡状定着液において、塗布接触ニップ部にてトナー等の微粒子層に泡状定着液を押し込みながら浸透させる際に泡が破泡すると浸透阻害となる。そこで泡沫安定性に優れる泡が求められる。このため、定着液中に脂肪酸アルカノールアミド(1:1)型を含有することが望ましい。脂肪酸アルカノールアミドには(1:1)型と(1:2)型があるが、本発明における泡沫安定性には(1:1)型が適することがわかった。
なお、定着の対象となる樹脂を含有する微粒子は、トナーに限定されず、樹脂を含有する微粒子であれば何れでもよい。例えば、導電性部材を含有した樹脂含有微粒子でもよい。また、記録媒体は、記録紙に限定されず、金属、樹脂、セラミックス等何れでもよい。但し、媒体は定着液に対し浸透性を有することが望ましく、媒体基板が液浸透性を持たない場合は、基板上に液浸透層を有する媒体が望ましい。記録媒体の形態もシート状に限定されず、平面及び曲面を有する立体物でもよい。
例えば、紙のごとき媒体に透明樹脂微粒子を均一に定着させ紙面を保護する(所謂、ニスコート)用途においても、本発明は適用できる。
上記の樹脂を含有する微粒子のうち、電子写真プロセスで用いるトナーは、本発明の定着液との組合せにおいて最も定着への効果が高い。トナーは、色剤と帯電制御剤と結着樹脂や離型剤などのような樹脂を含む。トナーに含まれる樹脂は、特に限定されないが、好適な結着樹脂としては、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられ、離型剤としては、例えばカルバナウワックスやポリエチレンなどのワックス成分などが挙げられる。トナーは、結着樹脂の他に、公知の着色剤、電荷制御剤、流動性付与剤、外添剤などを含んでもよい。また、トナーは、メチル基を有する疎水性シリカ及び疎水性酸化チタンのような疎水性微粒子をトナーの粒子の表面に固着させることによって、撥水性処理されていることが好ましい。媒体のうち、記録媒体は、特に限定されず、例えば、紙、布、及び液体透過層を有するOHP用シートのようなプラスチックフィルムなどが挙げられる。本発明における油性とは、室温(20℃)における水に対する溶解度が、0.1重量%以下である性質を意味する。
また、泡状となった定着液は、好ましくは、撥水性処理されたトナーの粒子に対して、十分な親和性を有することが望ましい。ここで、親和性とは、液体が固体に接触したときに、固体の表面に対する液体の拡張濡れの程度を意味する。すなわち、泡状となった定着液は、撥水性処理されたトナーに対して十分な濡れ性を示すことが好ましい。疎水性シリカ及び疎水性酸化チタンのような疎水性微粒子で撥水性処理されたトナーの表面は、疎水性シリカ及び疎水性酸化チタンの表面に存在するメチル基によって覆われており、おおよそ20mN/m程度の表面エネルギーを有する。現実には撥水性処理されたトナーの表面の全面が疎水性微粒子によって完全に覆われてはいないため、撥水性処理されたトナーの表面エネルギーは、おおよそ、20〜30mN/mであると推測される。よって、撥水性トナーに対して親和性を有する(十分な濡れ性を有する)ためには、泡状となった定着液の表面張力は、20〜30mN/mであることが好ましい。
水性溶媒を用いる場合、界面活性剤を添加することで、表面張力を20〜30mN/mとすることが好ましい。また、水性溶媒の場合、単価もしくは多価アルコールを含有していることが望ましい。これらの材料は、泡状の定着液における気泡の安定性を高め、破泡しにくくする利点を有する。例えばセタノールなどの単価アルコールや、グリセンリン、プロピレングリコール、1,3ブチレングリコールなどの多価アルコールが望ましい。また、これらの単価又は多価のアルコール類を含有することで紙等の媒体のカール防止に効果を有する。
また、定着液中に浸透性改善や紙等媒体のカール防止のために油性成分を含有してO/WエマルジョンやW/Oエマルジョンを形成する構成も望ましく、その場合、具体的な分散剤としては、ソルビタンモノオレエートやソルビタンモノステレートやソルビタンセスキオレートなどのソルビタン脂肪酸エステルやショ糖ラウリン酸エステルやショ糖ステアリン酸エステルなどのショ糖エステルなどが望ましい。
なお、定着中での軟化剤を溶解もしくはマイクロエマルジョン分散させるため方法としては、例えば、回転羽根によるホモミキサーやホモジナイザーのような機械的に攪拌する手段、及び超音波ホモジナイザーのような振動を与える手段が挙げられる。いずれにしても、強いせん断応力を定着液中の軟化剤に加えることで溶解もしくはマイクロエマルジョン分散させる。
また、トナーの定着装置は、本発明における定着液をトナーに供給した後、トナーに含まれる樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させる部剤(軟化剤)によって溶解又は膨潤したトナーを加圧する、一対の平滑化ローラ(ハードローラ)を有してもよい。一対の平滑化ローラ(ハードローラ)によって、溶解又は膨潤したトナーを加圧することによって、溶解又は膨潤したトナーの層の表面を平滑化して、トナーに光沢を付与することが可能となる。更に、記録媒体内へ溶解又は膨潤したトナーを押し込むことによって、記録媒体に対するトナーの定着性を向上させることができる。
上述した本発明による画像形成方法を用いて、樹脂を含むトナーの画像を記録媒体に形成する。よって、この別の発明の一実施の形態例の画像形成装置によれば、それぞれ、上述したように、より効率的にトナーを記録媒体に定着させることが可能な画像形成方法及び画像形成装置を提供することができる。
図16は別の発明の画像形成装置の構成を示す概略図である。同図に示す画像形成装置は複写機又はプリンタであってもよい。図16の(a)はカラー電子写真のタンデム方式の画像形成装置全体の概略図であり、図16の(b)は図16の(a)の画像形成装置の1つの画像形成ユニットの構成を示す図である。図16の(a),(b)に示す画像形成装置90はトナー像担持体として中間転写ベルト91を有する。この中間転写ベルト91は、3つの支持ローラ92〜94に張架されており、図中の矢印Aの方向に回転する。この中間転写ベルト91に対しては、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各画像形成ユニット95〜98が配列されている。これら画像形成ユニットの上方には、図示していない露光装置が配置されている。例えば、画像形成装置が複写機である場合には、スキャナで原稿の画像情報を読み込み、この画像情報に応じて、各感光体ドラム上に静電潜像を書き込むための各露光L1〜L4が露光装置により照射される。中間転写ベルト91を挟んで中間転写ベルト91の支持ローラ94に対向する位置には、二次転写装置99が設けられている。二次転写装置99は、2つの支持ローラ100,101の間に張架された二次転写ベルト102で構成されている。なお、二次転写装置99としては、転写ベルト以外に転写ローラを用いてもよい。また、中間転写ベルト91を挟んで中間転写ベルト91の支持ローラ92に対向する位置には、ベルトクリーニング装置103が配置されている。ベルトクリーニング装置103は、中間転写ベルト91上に残留するトナーを除去するために配置されている。
記録媒体としての記録紙104は、一対の給紙ローラ105で二次転写部へ導かれ、トナー像を記録紙104に転写する際に、二次転写ベルト102を中間転写ベルト91に押し当てることによって、トナー像の転写を行う。トナー像が転写された記録紙104は、二次転写ベルト102によって搬送され、記録紙104に転写された未定着のトナー像は、図示していない露光装置からの画像情報に基づいて泡状の定着液の膜厚を制御する本発明の定着装置によって定着される。すなわち、記録紙104に転写された未定着のトナー像には、図示していない露光装置からの画像情報、例えばカラー画像又は黒ベタ画像に基づいて泡状の定着液層の膜厚が制御されたトナーの定着装置から供給される本発明における泡状の定着液が付与され、泡状の定着液に含まれる、トナーに含まれる樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させる部剤(軟化剤)によって、未定着のトナー像を、記録紙104に定着させる。
次に、画像形成ユニットについて説明する。図16の(b)に示すように、画像形成ユニット95〜98には、感光体ドラム106の周辺に、帯電装置107、現像装置108、クリーニング装置109及び除電装置110が配置されている。また、中間転写ベルト91を介して、感光体ドラム106に対向する位置に、一次転写装置111が設けられている。また、帯電装置107は、帯電ローラを採用した接触帯電方式の帯電装置である。帯電装置107は、帯電ローラを感光体ドラム106に接触させて、感光体ドラム106に電圧を印加することにより、感光体ドラム106の表面を一様に帯電する。この帯電装置107としては、非接触のスコロトロン等を採用した非接触帯電方式の帯電装置を採用することもできる。また、現像装置108は、現像剤中のトナーを感光体ドラム106上の静電潜像に付着させ、静電潜像を可視化させる。ここで、各色に対応するトナーは、それぞれの色に着色された樹脂材料からなり、これらの樹脂材料は、本発明における定着液により溶解又は膨潤する。なお、現像装置108は、図示しない攪拌部及び現像部を有し、現像に使用されなかった現像剤は、攪拌部に戻され、再利用される。攪拌部におけるトナーの濃度は、トナー濃度センサによって検出され、トナーの濃度が、一定であるように制御されている。更に、一次転写装置111は、感光体ドラム106上で可視化されたトナーを中間転写ベルト91に転写する。ここでは、一次転写装置111としては、転写ローラを採用しており、転写ローラを、中間転写ベルト91を挟んで感光体ドラム106に押し当てている。一次転写装置111としては、導電性ブラシ、非接触のコロナチャージャー等を採用することもできる。また、クリーニング装置109は、感光体ドラム106上の不要なトナーを除去する。クリーニング装置109としては、感光体ドラム106に押し当てられる先端を備えたブレードを用いることができる。ここで、クリーニング装置109によって回収されたトナーは、図示しない回収スクリュー及びトナーリサイクル装置によって、現像装置108に回収され、再利用される。更に、除電装置110は、ランプで構成されており、光を照射して感光体ドラム106の表面電位を初期化する。
次に、本発明における定着液及び定着の具体例について説明する。
本発明における以下の具体例では、樹脂含有微粒子としてトナーを用い、以下の製造方法の一例により作製した。
[具体例1]
<定着液の処方>
◇軟化剤を含有する液体
希釈溶媒:イオン交換水 53wt%
軟化剤:コハク酸ジエトキシエチル(クローダ社 クローダDES)
10wt%
炭酸プロピレン 20wt%
増粘剤:プロピレングリコール 10wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(1:1)型(松本油脂 マーポンMM) 0.5wt%
起泡剤:パルミチン酸アミン 2.5wt%
ミリスチン酸アミン 1.5wt%
ステアリン酸アミン 0.5wt%
分散剤:POE(20)ラウリルソルビタン(花王 レオドールTW−S120V) 1wt%
ポリエチレングリコールモノステアレート(花王 エマノーン3199) 1wt%
なお、分散剤は、軟化剤の希釈溶媒への溶解性を助長するために用いた。脂肪酸アミンは、脂肪酸とトリエタノールアミンにより脂肪酸アミンを合成した。
上記成分比にて、先ずは、液温120℃にて軟化剤を除いて混合攪拌し溶液を作製した。次に、軟化剤を混合し、超音波ホモジナイザーを用いて軟化剤が溶解した定着液(フォーム化する前の原液)を作製した。
<塗布装置>
◇大きな泡生成部
図7を基に作製した。
上記の液状定着液保存容器:PET樹脂からなるボトル
液搬送ポンプ:チューブポンプ(チューブ内径2mm、チューブ材質:シリコーンゴム)
搬送流路:内径2mmのシリコーンゴムチューブ
大きな泡を作るための撹拌:容器として内径φ20mm、高さ30mmのSUS製容器に、SUS製板でできた板羽根を4枚均等につけた攪拌子にて攪拌。回転数は100rpmから500rpmまで可変とした。
◇微小な泡生成部
図7を基に作製した。
2重円筒の内側円筒は、回転軸に固定され、図示していない回転駆動モータにより回転する。2重円筒の材質は、PET樹脂とした。外側円筒内径:10mm・長さ120mm、内側円筒外形:8mm・長さ100mmとした。回転数は、1000rpmから2000rpmの範囲で可変とした。
◇泡密度検出手段
図10に示すように、搬送パイプの一部に、パイレックス(登録商標)製U字管(外径φ3mm、内径φ1mm、U字部曲率半径1cm)を設け、圧電アクチュエータにて振動させた。U字管の固有振動数変化は、圧電アクチュエータの電圧変化で検出した。
◇定着液付与手段
図13を基に作製した。上記の微細な泡を生成する手段を用い、泡状定着液を作成し本実施の形態の定着装置における液膜厚制御用ブレード70に供給する構成とした。
加圧ローラ:アルミ合金製ローラ(φ10mm)を芯金とし、外径Φ50mmのポリウレタン泡材(イノアック社 商品名「カラー泡EMO」)を形成したスポンジローラ
塗布ローラ:PFA樹脂を焼付け塗装したSUS製ローラ(φ30mm)
液膜厚制御用ブレード:アルミ合金製支持板に厚み1mmの並板ガラスを接着した。ガラス面を塗布ローラ側に向け、図12に示すように液膜厚制御用ブレード70を回転可能とし、10μmから100μmの範囲で塗布ローラとガラス面の隙間を制御できるようにした。そして、塗布ローラの動径方向に対し直角な接面に対し平行になるように液膜厚制御用ブレードのガラス面を配置した。液膜厚制御用ブレード70のブレード端部と動径線との位置関係を変えられるようにアルミ合金製支持板に厚み1mmの並板ガラスを接着した。
紙搬送速度:150mm/s
<実施結果>
電子写真方式のプリンタ(リコー社製 IpsioColorCX8800)を用い、PPC用紙(リコーT−6200)に、未定着トナーのカラー画像を形成した。図13の構成の定着装置の定着開始信号ONにより、搬送ポンプ33、搬送ポンプ51、攪拌羽根を100rpmで回転し、及び内側円筒を1000rpmで回転させた。1秒後、泡状定着液が密度センサ51に到達し、密度センサ51は、0.06g/cmに相当する信号を検知した。所望の密度0.02g/cm以上であるため、搬送ポンプ33の駆動を止め、泡状定着液は、搬送パイプ内を循環しながら、泡状定着液は気液攪拌の回転数はそのままで円筒内でのせん断攪拌の回転数を2000rpmに上げて循環し、駆動開始10秒後、密度センサ51は、0.019g/cmに相当する信号を検出し、泡密度検出信号により、紙搬送駆動、塗布ローラ駆動が開始し、少し遅れて3方電磁バルブ52が開放され、塗布ローラに適正密度の泡状定着液の供給がなされた。定着液塗布直後の、紙上の定着液付着量は0.089g/A4(0.14mg/cm)であり、残液感がなく、かつ画像抜けのない良好な定着がなされた。
[具体例2]
<定着液の処方>
◇軟化剤を含有する液体
希釈溶媒:イオン交換水 53wt%
軟化剤:コハク酸ジエトキシエチル(クローダ社 クローダDES)
10wt%
炭酸プロピレン 20wt%
増粘剤:プロピレングリコール 10wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(1:1)型(松本油脂 マーポンMM) 0.5wt%
起泡剤:パルミチン酸アミン 2.5wt%
ミリスチン酸アミン 1.5wt%
ステアリン酸アミン 0.5wt%
分散剤:POE(20)ラウリルソルビタン(花王 レオドールTW−S120V) 1wt%
ポリエチレングリコールモノステアレート(花王 エマノーン3199) 1wt%
なお、分散剤は、軟化剤の希釈溶媒への溶解性を助長するために用いた。脂肪酸アミンは、脂肪酸とトリエタノールアミンにより脂肪酸アミンを合成した。
上記成分比にて、先ずは、液温120℃にて軟化剤を除いて混合攪拌し溶液を作製した。次に、軟化剤を混合し、超音波ホモジナイザーを用いて軟化剤が溶解した定着液(泡化する前の原液)を作製した。
<塗布装置>
◇大きな泡生成部
図13を基に作製した。
上記の液状定着液保存容器:PET樹脂からなるボトル
液搬送ポンプ:チューブポンプ(チューブ内径2mm、チューブ材質:シリコーンゴム)
搬送流路:内径2mmのシリコーンゴムチューブ
大きな泡を作るための撹拌:容器として内径φ20mm、高さ30mmのSUS製容器に、SUS製板でできた板羽根を4枚均等につけた攪拌子にて攪拌。回転数は100rpmから500rpmまで可変とした。
◇微小な泡生成部
図13を基に作製した。
2重円筒の内側円筒は、回転軸に固定され、図示していない回転駆動モータにより回転する。2重円筒の材質は、PET樹脂とした。外側円筒内径:10mm・長さ120mm、内側円筒外形:8mm・長さ100mmとした。回転数は、1000rpmから2000rpmの範囲で可変とした。
◇泡密度検出手段
搬送パイプの一部に、パイレックス(登録商標)ガラス製セル(ガラス厚み0.5mm、長さ10mm、たて2mm、横2mm)の対峙する2面にアルミ電極を設け、セル内の泡状定着液容量を電圧変化で検出した。容量と泡密度との相関テーブルをROMに記憶させ、容量変化信号から泡密度を換算できるようにした。
◇定着液付与手段
図14を基に作製した。上記の微細な泡を生成する手段を用い、泡状の定着液を作成し、図12の(a)のマニホールドとスロットを有するブレードにパイプにて供給する構成とした。
加圧ベルト:駆動ローラ(ローラ径Φ10mm)と搬送ローラ(ローラ径Φ10mm)の間にシームレスPETフィルムを形成した。
塗布ベルト:駆動ローラ(ローラ径Φ10mm)と2つの搬送ローラ(ローラ径Φ10mm)の間に、PFA樹脂を焼付け塗装したシームレスニッケル製ベルトを形成した。
膜厚制御ブレード:図12の(a)に示すように、アルミ合金製の材料でマニホールド(縦5mm、横3mm、幅180mm)とスロット(縦0.1mm、横2mm、幅180mm)を形成した。液膜厚制御用ブレードを、ブレード回転軸を中心に回転可能とし、10μmから100μmの範囲で塗布ローラとブレード面の隙間を制御できるようにした。
紙搬送速度:150mm/s
<実施結果>
電子写真方式のプリンタ(リコー社製 IpsioColorCX8800)を用い、PPC用紙(リコーT−6200)に、未定着トナーのカラー画像を形成した。定着を開始する前に、予め、定着装置を駆動し、泡状定着液を循環させながら、8秒かけて、密度0.03g/cmの泡状定着液を作成した。その後、定着装置を止めて、放置し、5分後に再び、定着装置を駆動したところ、駆動開始5秒後、密度センサ51は、0.019g/cmに相当する信号を検出し、泡密度検出信号により、紙搬送駆動、塗布ローラ駆動が開始し、少し遅れて3方電磁バルブ52が開放され、塗布ローラに適正密度の泡状定着液の供給がなされた。定着液塗布直後の、紙上の定着液付着量は0.089g/A4(0.14mg/cm)であり、残液感がなく、かつ画像抜けのない良好な定着がなされた。ちなみに、予め定着装置を駆動させずに、いきなり定着を行った場合、具体例1と同じく、良好な泡密度になるために10秒間必要であった。
即ち、本発明の定着装置を画像形成装置に組み込んだ場合、画像形成装置の本体ON時に、10秒間ウオームアップすれば、その後、5秒で良好な泡密度の定着液が得られることがわかった。
なお、本発明は上記各実施の形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
本発明の原理における定着液付与後の樹脂含有微粒子の定着の様子を示す概略断面図である。 泡状定着液の構成を示す概略断面図である。 本発明の定着装置における泡状定着液生成手段の構成を示す概略図である。 定着装置における定着液付与手段の一例を示す概略構成図である。 本発明の一実施の形態に係る定着装置における泡状定着液生成手段の一例を示す概略構成図である。 本実施の形態の定着装置における泡状定着液生成手段の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係る定着装置における泡状定着液生成手段の他の例を示す概略構成図である。 本実施の形態の定着装置における泡状定着液生成手段の別の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係る定着装置における泡状定着液生成手段の他の例を示す概略構成図である。 密度センサの一例を示す概略図である。 密度センサの他の例を示す概略図である。 スロットダイコータヘッドの概念を利用した液膜厚制御用ブレードの構成を示す概略図である。 本発明の一実施の形態に係る定着装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の一実施の形態に係る定着装置の別の構成を示す概略構成図である。 本発明の一実施の形態に係る定着装置の別の構成を示す概略構成図である。 別の発明の画像形成装置の構成を示す概略図である。 従来の定着装置において生じたオフセットの様子を示す概略断面図である。 従来の定着装置において塗布ローラ上の定着液層の厚みが未定着トナー層よりも十分厚い場合の定着の様子を示す概略断面図である。
符号の説明
30,50,60;泡状定着液生成手段、40;定着液付与手段、
41;塗布ローラ、42,70;液膜厚制御用ブレード、
43;加圧ローラ、51;搬送ポンプ、52;密度センサ、
53;3方電磁バルブ、54,56;モータ、55;制御部、
57;泡状定着液溜め容器、71;泡状定着液パイプ、
72;マニホールド部、73;スロット部、
81;塗布ベルト、82;搬送ローラ、83;加圧ベルト、
84;ベルト支持ローラ、90;画像形成装置。

Claims (6)

  1. 樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を含有する微粒子を軟化させる軟化剤を含有した定着液を媒体上の樹脂含有微粒子に付与して該樹脂含有微粒子を媒体に定着する定着装置であって、
    泡状の前記定着液を生成する泡状定着液生成手段と、
    該泡状定着液生成手段によって生成された泡状定着液の密度を検出する泡密度検出手段と、
    該泡密度検出手段によって検出された前記泡状定着液の密度が所定の適正密度範囲内の密度となるように前記泡状定着液生成手段を制御する制御手段と、
    前記泡状定着液の密度が所定の適正密度範囲内の密度となった前記泡状定着液を媒体上の樹脂含有微粒子に付与する泡状定着液付与手段と
    を有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記泡状定着液生成手段は、前記定着液に気体を巻き込んで攪拌して所望の泡径より大きい泡径の前記泡状定着液を生成する第1の泡状定着液生成手段と、該第1の泡状定着液生成手段により生成された所望の泡径より大きい泡径の前記泡状定着液にせん断力を加えて所望の泡径の前記泡状定着液を生成する第2の泡状定着液生成手段とを有することを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記制御手段は、前記泡密度検出手段によって検出された前記泡状定着液の密度が所定の適正密度範囲内の下限値より小さいときは、前記第1の泡状定着液生成手段の攪拌頻度を減少させ、及び/又は前記第2の泡状定着液生成手段のせん断力を加える頻度を減少させるように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記制御手段は、前記泡密度検出手段によって検出された前記泡状定着液の密度が所定の適正密度範囲内の上限値より大きいときは、前記第1の泡状定着液生成手段の攪拌頻度を増加させ、及び/又は前記第2の泡状定着液生成手段のせん断力を加える頻度を増加させるように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  5. 前記泡密度検出手段によって検出された前記泡状定着液の密度が所定の適正密度範囲内の密度でない前記泡状定着液は、前記泡状定着液生成手段に循環経路を介して再供給され、前記泡状定着液の密度が所定の適正密度範囲内の密度になるまで循環することを特徴する請求項1〜4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 樹脂と色剤を含有する樹脂微粒子を含む現像剤で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成する画像形成手段と、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置により生成された所定の適正密度範囲内の密度の泡状定着液を媒体上の未定着トナー画像に付与して前記未定着トナー画像を媒体に定着させる定着手段と
    を具備することを特徴とする画像形成装置。
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