JP2009102713A - 金属酸化膜の形成方法及び物理蒸着装置 - Google Patents

金属酸化膜の形成方法及び物理蒸着装置 Download PDF

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Abstract

【課題】応力によって破壊されにくい金属酸化膜を、速い成膜速度で成膜できる金属酸化膜の形成方法と、それを実現する物理蒸着装置を提供する。
【解決手段】酸素を含むガス雰囲気で、金属蒸発源15の加熱により金属粒子を生成し、得られた金属粒子を酸化して金属酸化物粒子を生成し、金属酸化物粒子を移送し、超音速フリージェットの気流に乗せて真空チャンバー(30)中に噴出して、真空チャンバー(30)中に配置された基板33上に物理蒸着させ、金属酸化物粒子からなる金属酸化膜を形成する。あるいは、金属粒子を生成して物理蒸着させて金属膜を形成し、これに酸素を吹き付けて金属酸化膜を形成する。あるいは、蒸発源に金属酸化物を用い、金属酸化物粒子を生成して物理蒸着させて金属酸化膜を形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、基板に金属酸化物を成膜する金属酸化膜の形成方法及びそれを行うための物理蒸着装置に関する。
近年、コーティング技術の重要性が急速に高まってきており、種々のコーティング法が開発されている。
しかし、数10〜数100μm程度の膜厚の高密度なコーティング膜を低温で施工することが可能なコーティング法は知られていなかった。
非特許文献1および非特許文献2は、超音速フリージェット(Supersonic Free Jet:SFJ)物理蒸着(Physical Vapor Deposition:PVD)装置について開示している。
このSFJ−PVD装置は、蒸発チャンバーと成膜チャンバーを備える。
蒸発チャンバー内には、水冷されたハース上に設置した蒸発源材料と、高融点金属(具体的にはタングステン)製の電極が備えられており、一度蒸発チャンバー内を所定の圧力に減圧した後、所定のガス雰囲気に置換して、蒸発源をアノード(陽極)とし、アノードと一定間隔離れた位置にある高電導性金属製電極をカソード(陰極)とし、それぞれ負電圧と正電圧を印加して両極間にアーク放電を生起させる移行式アークプラズマによって、蒸発源材料が加熱されて蒸発する。所定のガス雰囲気とした蒸発チャンバー内では、蒸発源の加熱により蒸発した原子は互いに凝集しナノメートルオーダーの直径の微粒子(以下ナノ粒子と称する)が得られる。
得られたナノ粒子は蒸発チャンバーと成膜チャンバー間の差圧(真空度差)により生起するガス流に乗って移送管を通して成膜チャンバーへと移送される。成膜チャンバー内には、成膜対象である基板が設置されている。
差圧によるガス流は、蒸発チャンバーから成膜チャンバーへと接続する移送管の先端に取り付けられた特別に設計された超音速ノズル(ラバールノズル)によりマッハ数3.6程度の超音速にまで加速され、ナノ粒子は超音速フリージェットの気流に乗って高速に加速されて成膜チャンバー中に噴出し、基板上に堆積する。
上記のSFJ−PVD装置を用いることにより、従来難しかった、数10〜数100μm程度の膜厚の高密度なコーティング膜を低温で施工することが可能となっている。
また、例えば特許文献1には、2つの蒸発チャンバーにおいて第1微粒子と第2微粒子を生成し、これらを非特許文献3に記載の同軸対向衝突噴流の発振現象を利用して混合し、超音速ガス流に乗せて基板上に物理蒸着させる物理蒸着装置が開示されている。
上記の物理蒸着装置などを用いて、例えば、特許文献2に開示されるように、アルミニウムマトリクス中にシリコン微粒子が分散されてなる膜を成膜することが可能となった。
ところで、金属酸化膜を成膜する方法としては、例えばCVD(化学気相成長)法や溶射法が知られている。しかしながら、これらの方法で成膜された金属酸化膜は、成膜温度が高温であることに起因して、もろく、応力によって破壊しやすい膜となってしまう。
一方、低温処理であるスパッタリング法によると、応力を印加されても破壊しにくい膜を成膜できるが、成膜速度がCVD法や溶射法の1/100程度しかないという不利益がある。従って、10μm以上の厚膜、例えば30μmの厚膜の金属酸化膜を形成する方法として実用化するのは困難な状況である。
特開2006−111921号公報 特開2006−45616号公報 A. Yumoto, F. Hiroki, I. Shiota, N. Niwa, Surface and Coatings Technology, 169-170, 2003, 499-503 湯本敦史、廣木富士男、塩田一路、丹羽直毅:超音速フリージェットPVDによるTiおよびAl膜の形成、日本金属学会誌、第65巻、第7号(2001)pp635−643 山本圭治郎、野本明、川島忠雄、中土宣明:同軸対向衝突噴流の発振現象、油圧と空気圧(1975)pp68−77
解決しようとする課題は、応力によって破壊されにくい金属酸化膜を、速い成膜速度で成膜することが困難であることである。
本発明の金属酸化膜の形成方法は、酸素を含むガス雰囲気で、金属蒸発源の加熱により金属粒子を生成し、得られた金属粒子を酸化して金属酸化物粒子を生成する工程と、前記金属酸化物粒子を移送し、超音速フリージェットの気流に乗せて真空チャンバー中に噴出して、前記真空チャンバー中に配置された基板上に物理蒸着させ、前記金属酸化物粒子からなる金属酸化膜を形成する工程とを有する。
上記の本発明の金属酸化膜の形成方法は、酸素を含むガス雰囲気で、金属蒸発源の加熱により金属粒子を生成し、得られた金属粒子を酸化して金属酸化物粒子を生成する。
次に、金属酸化物粒子を移送し、超音速フリージェットの気流に乗せて真空チャンバー中に噴出して、真空チャンバー中に配置された基板上に物理蒸着させ、金属酸化物粒子からなる金属酸化膜を形成する。
また、本発明の金属酸化膜の形成方法は、不活性ガス雰囲気で、金属蒸発源の加熱により金属粒子を生成する工程と、前記金属粒子を移送し、超音速フリージェットの気流に乗せて真空チャンバー中に噴出して、前記真空チャンバー中に配置された基板上に物理蒸着させ、前記金属粒子からなる金属膜を形成し、得られた前記金属膜に酸素を吹き付け、前記金属膜を酸化して金属酸化膜を形成する工程とを有する。
上記の本発明の金属酸化膜の形成方法は、不活性ガス雰囲気で、金属蒸発源の加熱により金属粒子を生成する。
次に、金属粒子を移送し、超音速フリージェットの気流に乗せて真空チャンバー中に噴出して、真空チャンバー中に配置された基板上に物理蒸着させ、金属粒子からなる金属膜を形成し、得られた金属膜に酸素を吹き付け、金属膜を酸化して金属酸化膜を形成する。
上記の本発明の金属酸化膜の形成方法は、好適には、前記金属粒子を生成する工程を、酸素を含むガス雰囲気で行う。
また、本発明の金属酸化膜の形成方法は、不活性ガス雰囲気で、金属酸化物蒸発源の加熱により金属酸化物粒子を生成する工程と、前記金属酸化物粒子を移送し、超音速フリージェットの気流に乗せて真空チャンバー中に噴出して、前記真空チャンバー中に配置された基板上に物理蒸着させ、前記金属酸化物粒子からなる金属酸化膜を形成する工程とを有する。
上記の本発明の金属酸化膜の形成方法は、不活性ガス雰囲気で、金属酸化物蒸発源の加熱により金属酸化物粒子を生成する。
次に、金属酸化物粒子を移送し、超音速フリージェットの気流に乗せて真空チャンバー中に噴出して、真空チャンバー中に配置された基板上に物理蒸着させ、金属酸化物粒子からなる金属酸化膜を形成する。
上記の本発明の金属酸化膜の形成方法は、好適には、前記金属酸化物粒子を生成する工程を、酸素を含むガス雰囲気で行う。
また、好適には、前記金属酸化膜に酸素を吹き付ける工程をさらに有する。
上記の本発明の金属酸化膜の形成方法は、好適には、前記金属酸化膜を形成する工程において、成膜温度を800℃以下として前記金属酸化膜を形成する。
また、好適には、前記金属酸化膜を形成する工程において、10μm以上の膜厚の金属酸化膜を形成する。
また、本発明の物理蒸着装置は、内部に蒸発源とプラズマトーチを備え、所定のガス雰囲気下あるいは大気下において前記プラズマトーチで発生させたプラズマにより前記蒸発源を加熱して蒸発させ、蒸発した原子から微粒子を生成する蒸発チャンバーと、内部に前記蒸発チャンバーから前記微粒子を含むガスの搬送する経路となる移送管に接続された超音速ノズルと成膜対象である基板を備え、前記蒸発チャンバーから移送された前記微粒子を前記超音速ノズルが生み出す超音速ガス流に乗せ、前記基板に前記微粒子を物理蒸着させる成膜チャンバーと、前記成膜チャンバー内部に配設され、前記基板に向けて酸素を供給する酸素供給部とを有する。
上記の本発明の物理蒸着装置は、内部に蒸発源とプラズマトーチを備え、所定のガス雰囲気下あるいは大気下においてプラズマトーチで発生させたプラズマにより蒸発源を加熱して蒸発させ、蒸発した原子から微粒子を生成する蒸発チャンバーと、内部に蒸発チャンバーから微粒子を含むガスの搬送する経路となる移送管に接続された超音速ノズルと成膜対象である基板を備え、蒸発チャンバーから移送された微粒子を超音速ノズルが生み出す超音速ガス流に乗せ、基板に前記微粒子を物理蒸着させる成膜チャンバーが設けられており、さらに、基板に向けて酸素を供給する酸素供給部が成膜チャンバー内部に配設されている。
本発明の金属酸化膜の形成方法は、低温処理である物理蒸着によって酸化された金属を堆積させることが可能となり、応力によって破壊されにくい金属酸化膜を、速い成膜速度で成膜することができる。
本発明の物理蒸着装置は、低温処理である物理蒸着によって酸化された金属を堆積させることが可能となり、応力によって破壊されにくい金属酸化膜を、速い成膜速度で成膜することができる。
以下に、本発明に係る金属酸化膜の形成方法及び物理蒸着装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
第1実施形態
図1は本実施形態に係る金属酸化膜の模式断面図である。
例えば、チタンあるいはチタン合金などの金属、セラミックス、あるいは高分子などからなる基板33上に、酸化チタン、酸化タングステン、酸化アルミニウム、酸化ニオブあるいは酸化シリコンなどの金属酸化膜1が形成されている。
金属酸化膜1の膜厚は、例えば、数μm〜1000μm程度であり、好ましくは10μm以上、さらに好ましくは30μm以上である。
上記の金属酸化膜1は、膜全体で組成が均一であってもよく、例えば厚み方向に組成が変化するようなプロファイルを持っていてもよい。
例えば基板がチタン単体などの金属からなる場合、基板上に、酸素の組成比がゼロから徐々に増加するように厚み方向に組成が変化するプロファイルで酸化チタンなどの金属酸化物が形成された構成などとすることができる。この場合、基板と金属酸化膜の整合性が良好であり、基板と金属酸化膜間の強い密着力が得られる。
上記の金属酸化膜1は、酸素を含むガス雰囲気で、金属蒸発源の加熱により金属粒子を生成し、得られた金属粒子を酸化して金属酸化物粒子を生成し、金属酸化物粒子を移送し、超音速フリージェットの気流に乗せて真空チャンバー中に噴出して、真空チャンバー中に配置された基板上に物理蒸着させて形成した膜である。
本実施形態においては、上記のような金属酸化膜を形成する方法として、基板上へのナノ粒子の高速での堆積により皮膜を形成する、超音速フリージェット(SFJ:Supersonic Free Jet)−物理蒸着(PVD:Physical Vapor Deposition)法を用いる。SFJ−PVD法は、ほとんど全ての蒸発源材料をナノ粒子として堆積し、厚い皮膜を形成することができる。
以下に、上記のSFJ−PVD法により金属酸化膜を形成するためのSFJ−PVD装置について説明する。
図2は、上記の本実施形態に係るSFJ−PVD装置の模式構成図である。
本実施形態のSFJ−PVD装置は、蒸発チャンバー10及び成膜用の真空チャンバーである成膜チャンバー30を備え、両者は移送管17により接続されている。
蒸発チャンバー10には真空ポンプVP1に接続した排気管11が設けられており、真空ポンプVP1の作動により蒸発チャンバー10内が排気され、例えば10−10Torr程度の超高真空雰囲気とされる。さらに、蒸発チャンバー10の雰囲気ガスとして、マスフローコントローラ12を介して設けられたガス供給源13aから、酸素と、He、ArあるいはNなどの不活性ガスとの混合ガスが所定の流量で供給され、蒸発チャンバー10内が所定の圧力雰囲気とされる。
蒸発チャンバー10内には、水冷された銅製のるつぼ14が設けられ、この中に、チタン、タングステン、アルミニウム、ニオブあるいはシリコンなどの金属蒸発源15が入れられている。金属蒸発源15の近傍にアークトーチあるいはプラズマトーチなどの加熱部16が設けられており、加熱部16により金属蒸発源15が加熱されて蒸発し、金属蒸発源15から蒸発した原子からナノメートルオーダーの直径の金属粒子が形成される。
上記のようにして形成された金属粒子は、蒸発チャンバー10内の雰囲気ガス中の酸素によって酸化され、金属酸化物粒子が形成される。
一方、成膜チャンバー30には真空ポンプVP3に接続した排気管31が設けられており、真空ポンプVP3の作動により成膜チャンバー30内が排気され、例えば10−10Torr程度の超高真空雰囲気とされる。
成膜チャンバー30内には、X−Y方向に駆動するステージが設けられ、このステージに電気抵抗加熱システムを有する基板ホルダー32が接続され、成膜用の基板33が固定される。基板33の温度は、基板33の成膜領域に近接した点において不図示の熱電対により測定され、電気抵抗加熱システムにフィードバックされて温度制御される。
成膜対象の基板としては、特に限定はないが、例えば、純チタン板(JISグレード1)、A1050アルミニウム合金板、SUS304ステンレススチール板などを用いることができる。基板は、成膜チャンバー30にセットする前にアセトン中で超音波洗浄してから用いることが好ましい。
また、基板の成膜領域は、例えば7mm角とする。
蒸発チャンバー10に接続されている移送管17の他方の端部が成膜チャンバー30内に導かれており、移送管17の先端に超音速ノズル(ラバールノズル)35が設けられている。
上記の蒸発チャンバー10と成膜チャンバー30の間において、両チャンバー間の圧力差によりガスの流れが生じ、蒸発チャンバー10で生成された金属酸化物粒子は雰囲気ガスとともに移送管を通して成膜チャンバー30へと移送される。
金属酸化物粒子と雰囲気ガスを含む流体は、超音速ノズル35から超音速ガス流(超音速フリージェットの気流)として成膜チャンバー30中において基板33に向けて噴出する。
超音速ノズル35は、1次元もしくは2次元の圧縮性流体力学理論を基にガスの種類と組成および成膜チャンバー30の排気能力に応じて設計されており、移送管の先端に接続され、あるいは移送管の先端部分と一体に形成されている。具体的には、ノズル内部径が変化している縮小−拡大管であり、蒸発チャンバー10と成膜チャンバー30間の差圧により生起するガス流を、例えばマッハ数1.2以上、例えばマッハ数3.6の超音速にまで加速され、超音速ガス流に乗って成膜チャンバー30中に噴出し、成膜対象である基板33上に堆積(物理蒸着)する。
上記のSFJ−PVD装置を用いた、本実施形態に係る金属酸化膜の形成方法について説明する。
まず、蒸発チャンバー10内を排気して所定の超高真空雰囲気とした後、酸素と、He、ArあるいはNなどの不活性ガスとの混合ガスを所定の流量で供給して所定の圧力雰囲気とする。
次に、蒸発チャンバー10内のるつぼ14に入れられたチタンなどの金属蒸発源15を、アークトーチあるいはプラズマトーチなどの加熱部16により加熱して蒸発させ、金属蒸発源15から蒸発した原子からナノメートルオーダーの直径の金属粒子を形成し、得られた金属粒子を雰囲気ガス中の酸素により酸化して金属酸化物粒子とする。
一方、成膜チャンバー30内を排気して所定の超高真空雰囲気とする。
蒸発チャンバー10と成膜チャンバー30の間の圧力差によりガスの流れを生じさせ、蒸発チャンバー10で生成された金属酸化物粒子を雰囲気ガスとともに移送管を通して成膜チャンバー30へと移送し、図3に示すように、金属酸化物粒子CPを超音速フリージェットの気流に乗せて成膜チャンバー30中に噴出して、成膜チャンバー30中に配置された基板33上に堆積(物理蒸着)させる。図3は、本実施形態の金属酸化膜の形成工程を示す模式図である。
以上のようにして、図1に示すように、基板33上に金属酸化物粒子からなる金属酸化膜1を形成する。
上記の本実施形態の金属酸化膜の形成方法は、好適には、金属酸化膜を形成する工程において、成膜温度を800℃以下として形成する。さらに好適には、成膜温度を600℃以下とし、最も好適には成膜温度を室温程度とする。
従来方法でのCVD法や溶射法と比較して低温処理で成膜可能であり、形成される金属酸化膜は応力によって破壊されにくい膜となる。
上記の本実施形態の金属酸化膜の形成方法は、金属酸化膜を形成する工程において、10μm以上の膜厚の金属酸化膜を形成する。
物理蒸着であるので、スパッタリング法に比べて速い成膜速度を実現でき、例えば、数μm〜1000μm程度、好ましくは10μm以上、さらに好ましくは30μm以上の厚い金属酸化膜を容易に形成することができる。
上記の金属酸化膜の形成方法において、蒸発チャンバー内の酸素の供給量を変化させることで、成膜される金属酸化膜を厚み方向に組成が変化するようなプロファイルとすることができる。
蒸発チャンバー内の酸素の供給量を成膜初期でゼロとし、ゼロから増加させることで、基板上に、酸素の組成比がゼロから徐々に増加するように厚み方向に組成が変化するプロファイルの金属酸化膜を形成できる。
上記のように、本実施形態の金属酸化膜の形成方法により、低温処理である物理蒸着によって酸化された金属を堆積させることが可能となり、応力によって破壊されにくい金属酸化膜を、速い成膜速度で成膜することができる。
第2実施形態
本実施形態に係る金属酸化膜は、実質的に第1実施形態と同様である。
以下に、本実施形態に係る金属酸化膜を形成するためのSFJ−PVD装置について説明する。
図4は、本実施形態に係るSFJ−PVD装置の模式構成図である。
本実施形態のSFJ−PVD装置は、蒸発チャンバー10及び成膜用の真空チャンバーである成膜チャンバー30を備え、両者は移送管17により接続されている。
蒸発チャンバー10には真空ポンプVP1に接続した排気管11が設けられており、真空ポンプVP1の作動により蒸発チャンバー10内が排気され、例えば10−10Torr程度の超高真空雰囲気とされる。さらに、蒸発チャンバー10の雰囲気ガスとして、マスフローコントローラ12を介して設けられたガス供給源13から、He、ArあるいはNなどの不活性ガスが所定の流量で供給され、蒸発チャンバー10内が所定の圧力雰囲気とされる。あるいは、大気雰囲気としてもよい。
蒸発チャンバー10内には、水冷された銅製のるつぼ14が設けられ、この中に、チタン、タングステン、アルミニウム、ニオブあるいはシリコンなどの金属蒸発源15が入れられている。金属蒸発源15の近傍にアークトーチあるいはプラズマトーチなどの加熱部16が設けられており、加熱部16により金属蒸発源15が加熱されて蒸発し、金属蒸発源15から蒸発した原子からナノメートルオーダーの直径の金属粒子が形成される。
一方、成膜チャンバー30には真空ポンプVP3に接続した排気管31が設けられており、真空ポンプVP3の作動により成膜チャンバー30内が排気され、所定の真空雰囲気とされるが、さらに、成膜チャンバー30において、マスフローコントローラ20を介して酸素供給源21が設けられており、これに接続された酸素供給管22から基板33に向けて酸素ガス23が吹き付けられるように構成されている。
成膜チャンバー30内には、X−Y方向に駆動するステージが設けられ、このステージに電気抵抗加熱システムを有する基板ホルダー32が接続され、成膜用の基板33が固定される。基板33の温度は、基板33の成膜領域に近接した点において不図示の熱電対により測定され、電気抵抗加熱システムにフィードバックされて温度制御される。
成膜対象の基板としては、特に限定はないが、例えば、純チタン板(JISグレード1)、A1050アルミニウム合金板、SUS304ステンレススチール板などを用いることができる。基板は、成膜チャンバー30にセットする前にアセトン中で超音波洗浄してから用いることが好ましい。
また、基板の成膜領域は、例えば7mm角とする。
蒸発チャンバー10に接続されている移送管17の他方の端部が成膜チャンバー30内に導かれており、移送管17の先端に超音速ノズル35が設けられている。
上記の蒸発チャンバー10と成膜チャンバー30の間において、両チャンバー間の圧力差によりガスの流れが生じ、蒸発チャンバー10で生成された金属粒子は雰囲気ガスとともに移送管を通して成膜チャンバー30へと移送される。
金属粒子と雰囲気ガスを含む流体は、超音速ノズル35から超音速ガス流として成膜チャンバー30中において基板33に向けて噴出する。
超音速ノズル35は、1次元もしくは2次元の圧縮性流体力学理論を基にガスの種類と組成および成膜チャンバー30の排気能力に応じて設計されており、移送管の先端に接続され、あるいは移送管の先端部分と一体に形成されている。具体的には、ノズル内部径が変化している縮小−拡大管であり、蒸発チャンバー10と成膜チャンバー30間の差圧により生起するガス流を、例えばマッハ数1.2以上、例えばマッハ数3.6の超音速にまで加速され、超音速ガス流に乗って成膜チャンバー30中に噴出し、成膜対象である基板33上に堆積(物理蒸着)して、金属膜が形成される。
上記のようにして堆積した金属膜は、上記の酸素供給管22から酸素ガス23が吹き付けられることにより、金属膜を構成する金属が酸化されて金属酸化膜となる。
上記のSFJ−PVD装置を用いた、本実施形態に係る金属酸化膜の形成方法について説明する。
まず、蒸発チャンバー10内を排気して所定の超高真空雰囲気とした後、He、ArあるいはNなどの不活性ガスを所定の流量で供給して所定の圧力雰囲気とする。
次に、蒸発チャンバー10内のるつぼ14に入れられたチタンなどの金属蒸発源15を、アークトーチあるいはプラズマトーチなどの加熱部16により加熱して蒸発させ、金属蒸発源15から蒸発した原子からナノメートルオーダーの直径の金属粒子を形成する。
一方、成膜チャンバー30内を排気して所定の超高真空雰囲気とする。
蒸発チャンバー10と成膜チャンバー30の間の圧力差によりガスの流れを生じさせ、蒸発チャンバー10で生成された金属粒子を雰囲気ガスとともに移送管を通して成膜チャンバー30へと移送し、図5に示すように、金属粒子MPを超音速フリージェットの気流に乗せて成膜チャンバー30中に噴出して、成膜チャンバー30中に配置された基板33上に堆積(物理蒸着)させる。
金属粒子MPが堆積して得られた金属膜に、酸素供給管22から酸素ガス23を吹き付け、金属膜を構成する金属を酸化して金属酸化膜とする。
以上のようにして、基板上に金属酸化物粒子からなる金属酸化膜を形成する。
上記の本実施形態の金属酸化膜の形成方法は、さらに、第1実施形態と同様にして、金属粒子を生成する工程を酸素を含むガス雰囲気で行い、金属酸化物粒子とする方法を組み合わせて行うこともできる。
上記の本実施形態の金属酸化膜の形成方法は、好適には、金属酸化膜を形成する工程において、成膜温度を800℃以下として形成する。さらに好適には、成膜温度を600℃以下とし、最も好適には成膜温度を室温程度とする。
従来方法でのCVD法や溶射法と比較して低温処理で成膜可能であり、形成される金属酸化膜は応力によって破壊されにくい膜となる。
上記の本実施形態の金属酸化膜の形成方法は、金属酸化膜を形成する工程において、10μm以上の膜厚の金属酸化膜を形成する。
物理蒸着であるので、スパッタリング法に比べて速い成膜速度を実現でき、例えば、数μm〜1000μm程度、好ましくは10μm以上、さらに好ましくは30μm以上の厚い金属酸化膜を容易に形成することができる。
上記の金属酸化膜の形成方法において、成膜チャンバー30内の酸素の供給量を変化させることで、成膜される金属酸化膜を厚み方向に組成が変化するようなプロファイルとすることができる。
成膜チャンバー30内の酸素の供給量を成膜初期でゼロとし、ゼロから増加させることで、基板上に、酸素の組成比がゼロから徐々に増加するように厚み方向に組成が変化するプロファイルの金属酸化膜を形成できる。
上記のように、本実施形態の金属酸化膜の形成方法により、低温処理である物理蒸着によって酸化された金属を堆積させることが可能となり、応力によって破壊されにくい金属酸化膜を、速い成膜速度で成膜することができる。
第3実施形態
本実施形態に係る金属酸化膜は、実質的に第1実施形態と同様である。
以下に、本実施形態に係る金属酸化膜を形成するためのSFJ−PVD装置について説明する。
図6は、本実施形態に係るSFJ−PVD装置の模式構成図である。
本実施形態のSFJ−PVD装置は、蒸発チャンバー10及び成膜用の真空チャンバーである成膜チャンバー30を備え、両者は移送管17により接続されている。
蒸発チャンバー10には真空ポンプVP1に接続した排気管11が設けられており、真空ポンプVP1の作動により蒸発チャンバー10内が排気され、例えば10−10Torr程度の超高真空雰囲気とされる。さらに、蒸発チャンバー10の雰囲気ガスとして、マスフローコントローラ12を介して設けられたガス供給源13から、He、ArあるいはNなどの不活性ガスが所定の流量で供給され、蒸発チャンバー10内が所定の圧力雰囲気とされる。あるいは、大気雰囲気としてもよい。
蒸発チャンバー10内には、水冷された銅製のるつぼ14が設けられ、この中に、酸化チタン、酸化タングステン、酸化アルミニウム、酸化ニオブあるいは酸化シリコンなどの金属酸化物の蒸発源15aが入れられている。金属酸化物の蒸発源15aの近傍にアークトーチあるいはプラズマトーチなどの加熱部16が設けられており、加熱部16により金属酸化物の蒸発源15aが加熱されて蒸発し、金属酸化物の蒸発源15aから蒸発した原子からナノメートルオーダーの直径の金属酸化物粒子が形成される。
一方、成膜チャンバー30には真空ポンプVP3に接続した排気管31が設けられており、真空ポンプVP3の作動により成膜チャンバー30内が排気され、例えば10−10Torr程度の超高真空雰囲気とされる。
成膜チャンバー30内には、X−Y方向に駆動するステージが設けられ、このステージに電気抵抗加熱システムを有する基板ホルダー32が接続され、成膜用の基板33が固定される。基板33の温度は、基板33の成膜領域に近接した点において不図示の熱電対により測定され、電気抵抗加熱システムにフィードバックされて温度制御される。
成膜対象の基板としては、特に限定はないが、例えば、純チタン板(JISグレード1)、A1050アルミニウム合金板、SUS304ステンレススチール板などを用いることができる。基板は、成膜チャンバー30にセットする前にアセトン中で超音波洗浄してから用いることが好ましい。
また、基板の成膜領域は、例えば7mm角とする。
蒸発チャンバー10に接続されている移送管17の他方の端部が成膜チャンバー30内に導かれており、移送管17の先端に超音速ノズル35が設けられている。
上記の蒸発チャンバー10と成膜チャンバー30の間において、両チャンバー間の圧力差によりガスの流れが生じ、蒸発チャンバー10で生成された金属酸化物粒子は雰囲気ガスとともに移送管を通して成膜チャンバー30へと移送される。
金属酸化物粒子と雰囲気ガスを含む流体は、超音速ノズル35から超音速ガス流として成膜チャンバー30中に、基板33に向けて噴出する。
超音速ノズル35は、1次元もしくは2次元の圧縮性流体力学理論を基にガスの種類と組成および成膜チャンバー30の排気能力に応じて設計されており、移送管の先端に接続され、あるいは移送管の先端部分と一体に形成されている。具体的には、ノズル内部径が変化している縮小−拡大管であり、蒸発チャンバー10と成膜チャンバー30間の差圧により生起するガス流を、例えばマッハ数1.2以上、例えばマッハ数3.6の超音速にまで加速され、超音速ガス流に乗って成膜チャンバー30中に噴出し、成膜対象である基板33上に堆積(物理蒸着)して、金属酸化膜が形成される。
上記のSFJ−PVD装置を用いた、本実施形態に係る金属酸化膜の形成方法について説明する。
まず、蒸発チャンバー10内を排気して所定の超高真空雰囲気とした後、He、ArあるいはNなどの不活性ガスを所定の流量で供給して所定の圧力雰囲気とする。
次に、蒸発チャンバー10内のるつぼ14に入れられた酸化チタンなどの金属酸化物の蒸発源15aを、アークトーチあるいはプラズマトーチなどの加熱部16により加熱して蒸発させ、金属酸化物の蒸発源15aから蒸発した原子からナノメートルオーダーの直径の金属酸化物粒子を形成する。
一方、成膜チャンバー30内を排気して所定の超高真空雰囲気とする。
蒸発チャンバー10と成膜チャンバー30の間の圧力差によりガスの流れを生じさせ、蒸発チャンバー10で生成された金属酸化物粒子を雰囲気ガスとともに移送管を通して成膜チャンバー30へと移送し、金属酸化物粒子を超音速フリージェットの気流に乗せて成膜チャンバー30中に噴出して、成膜チャンバー30中に配置された基板33上に堆積(物理蒸着)させる。
以上のようにして、基板上に金属酸化物粒子からなる金属酸化膜を形成する。
上記の本実施形態の金属酸化膜の形成方法は、さらに、第1実施形態と同様に金属粒子を生成する工程を酸素を含むガス雰囲気で行い、金属酸化物粒子を生成する方法、及び、第2実施形態と同様に金属酸化膜を形成する工程において金属酸化膜に酸素を吹き付ける方法のいずれか、あるいは両方を適宜組み合わせて行うこともできる。
上記の本実施形態の金属酸化膜の形成方法は、好適には、金属酸化膜を形成する工程において、成膜温度を800℃以下として形成する。さらに好適には、成膜温度を600℃以下とし、最も好適には成膜温度を室温程度とする。
従来方法でのCVD法や溶射法と比較して低温処理で成膜可能であり、形成される金属酸化膜は応力によって破壊されにくい膜となる。
上記の本実施形態の金属酸化膜の形成方法は、金属酸化膜を形成する工程において、10μm以上の膜厚の金属酸化膜を形成する。
物理蒸着であるので、スパッタリング法に比べて速い成膜速度を実現でき、例えば、数μm〜1000μm程度、好ましくは10μm以上、さらに好ましくは30μm以上の厚い金属酸化膜を容易に形成することができる。
上記のように、本実施形態の金属酸化膜の形成方法により、低温処理である物理蒸着によって酸化された金属を堆積させることが可能となり、応力によって破壊されにくい金属酸化膜を、速い成膜速度で成膜することができる。
SFJ−PVD法によって金属酸化膜を形成することにより、以下のような効果を享受することができる。
(1)低温処理であるので応力によって破壊されにくい金属酸化膜を形成することができる。
(2)物理蒸着であるので速い成膜速度を実現でき、10μm以上、好ましくは30μm以上の厚い金属酸化膜を容易に形成することができる。
本発明は上記の説明に限定されない。
例えば、金属酸化膜の種類は特に限定されず、種々の組成の金属酸化膜を形成することができる。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
本発明の金属酸化膜の形成方法は、種々の物品を被覆する被覆材料として適用できる。
図1は本発明の第1実施形態に係る金属酸化膜の模式断面図である。 図2は本発明の第1実施形態に係るSFJ−PVD装置の模式構成図である。 図3は本発明の第1実施形態の金属酸化膜の形成工程を示す模式図である。 図4は本発明の第2実施形態に係るSFJ−PVD装置の模式構成図である。 図5は本発明の第2実施形態の金属酸化膜の形成工程を示す模式図である。 図6は本発明の第3実施形態に係るSFJ−PVD装置の模式構成図である。
符号の説明
1…金属酸化膜
10…蒸発チャンバー
11…排気管
12…マスフローコントロール
13,13a…ガス供給源
14…るつぼ
15…金属蒸発源
15a…金属酸化物の蒸発源
16…加熱部
17…移送管
20…マスフローコントロール
21…酸素供給源
22…酸素供給管
23…酸素ガス
30…成膜チャンバー
31…排気管
32…ステージ
33…基板
34…流体混合部
35…超音速ノズル
CP…金属酸化物粒子

Claims (9)

  1. 酸素を含むガス雰囲気で、金属蒸発源の加熱により金属粒子を生成し、得られた金属粒子を酸化して金属酸化物粒子を生成する工程と、
    前記金属酸化物粒子を移送し、超音速フリージェットの気流に乗せて真空チャンバー中に噴出して、前記真空チャンバー中に配置された基板上に物理蒸着させ、前記金属酸化物粒子からなる金属酸化膜を形成する工程と
    を有する金属酸化膜の形成方法。
  2. 不活性ガス雰囲気で、金属蒸発源の加熱により金属粒子を生成する工程と、
    前記金属粒子を移送し、超音速フリージェットの気流に乗せて真空チャンバー中に噴出して、前記真空チャンバー中に配置された基板上に物理蒸着させ、前記金属粒子からなる金属膜を形成し、得られた前記金属膜に酸素を吹き付け、前記金属膜を酸化して金属酸化膜を形成する工程と
    を有する金属酸化膜の形成方法。
  3. 前記金属粒子を生成する工程を、酸素を含むガス雰囲気で行う
    請求項2に記載の金属酸化膜の形成方法。
  4. 不活性ガス雰囲気で、金属酸化物蒸発源の加熱により金属酸化物粒子を生成する工程と、
    前記金属酸化物粒子を移送し、超音速フリージェットの気流に乗せて真空チャンバー中に噴出して、前記真空チャンバー中に配置された基板上に物理蒸着させ、前記金属酸化物粒子からなる金属酸化膜を形成する工程と
    を有する金属酸化膜の形成方法。
  5. 前記金属酸化物粒子を生成する工程を、酸素を含むガス雰囲気で行う
    請求項4に記載の金属酸化膜の形成方法。
  6. 前記金属酸化膜に酸素を吹き付ける工程をさらに有する
    請求項4または5に記載の金属酸化膜の形成方法。
  7. 前記金属酸化膜を形成する工程において、成膜温度を800℃以下として前記金属酸化膜を形成する
    請求項1〜6のいずれかに記載の金属酸化膜の形成方法。
  8. 前記金属酸化膜を形成する工程において、10μm以上の膜厚の金属酸化膜を形成する
    請求項1〜7のいずれかに記載の金属酸化膜の形成方法。
  9. 内部に蒸発源とプラズマトーチを備え、所定のガス雰囲気下あるいは大気下において前記プラズマトーチで発生させたプラズマにより前記蒸発源を加熱して蒸発させ、蒸発した原子から微粒子を生成する蒸発チャンバーと、
    内部に前記蒸発チャンバーから前記微粒子を含むガスの搬送する経路となる移送管に接続された超音速ノズルと成膜対象である基板を備え、前記蒸発チャンバーから移送された前記微粒子を前記超音速ノズルが生み出す超音速ガス流に乗せ、前記基板に前記微粒子を物理蒸着させる成膜チャンバーと、
    前記成膜チャンバー内部に配設され、前記基板に向けて酸素を供給する酸素供給部と
    を有する物理蒸着装置。
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