JPH1068070A - 化合物膜の形成方法 - Google Patents

化合物膜の形成方法

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JPH1068070A
JPH1068070A JP24433496A JP24433496A JPH1068070A JP H1068070 A JPH1068070 A JP H1068070A JP 24433496 A JP24433496 A JP 24433496A JP 24433496 A JP24433496 A JP 24433496A JP H1068070 A JPH1068070 A JP H1068070A
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JP
Japan
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film
gas
substrate
cathode
vacuum vessel
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Application number
JP24433496A
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English (en)
Inventor
Satoru Nishiyama
哲 西山
Eiji Takahashi
英治 高橋
Kiyoshi Ogata
潔 緒方
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬度、靱性および密着性に優れた化合物膜
を、複雑な制御を要することなく容易に形成することが
でき、しかも蒸発源配置の自由度の高い、化合物膜の形
成方法を提供する。 【解決手段】 アーク放電によって陰極を加熱して陰極
物質14を蒸発させるアーク式蒸発源10であって、元
素周期表の4A、5Aまたは6A族に属する金属のホウ
化物から成る陰極12を有するものを用いる。そして、
真空容器2内に窒素ガスまたはそれと不活性ガスとの混
合ガス18を導入すると共に基体4にバイアス電源8か
ら負のバイアス電圧を印加しながら、アーク式蒸発源1
0から陰極物質14を蒸発させてそれを基体4に蒸着さ
せることによって、当該基体4の表面に、前記4A、5
Aまたは6A族に属する金属とホウ素と窒素とを含有し
て成る化合物膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば工具、金
型等の基体の耐摩耗性、耐食性等を向上させるために、
基体の表面に、元素周期表の4A、5Aまたは6A族に
属する金属とホウ素と窒素とを含有して成る化合物膜を
形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】元素周期表の4A、5Aまたは6A族に
属する金属のホウ化物(これをこの明細書では、単に金
属ホウ化物と呼ぶ場合がある)は、高硬度で化学的安定
性に優れていることから、それを基体表面に薄膜にして
被覆することによって、当該基体の耐摩耗性および耐食
性を向上させる試みが従来から成されている。
【0003】例えば、特開昭63−26347号公報に
は、4A、5A、6A族金属またはその合金とホウ素を
原料とするイオンプレーティング法によって、上記金属
のホウ化物膜を基体表面に形成する方法が提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記方法は、前記金属
とホウ素とを電子ビームによって加熱溶融し蒸発させ
て、基体表面で金属ホウ化物膜を合成する方法である
が、膜の硬度や化学的安定性を良好なものにするために
は、形成される膜中の金属とホウ素との組成比を厳密に
制御する必要がある。しかし、金属とホウ素とは互いに
融点が大きく異なるため、両物質に加えられる熱を別個
に制御しなければ、それぞれの物質における所望の蒸発
速度が得られない。特に前記金属はいわゆる高融点金属
と呼ばれているけれども比較的融点が低いのに対して、
ホウ素は非常に高融点物質であり、従って蒸発速度の制
御によって膜の組成比を厳密に調整するためには、蒸発
源の複雑な制御が要求され、非常に難しい。
【0005】また、上記方法で用いる電子ビーム式蒸発
源では、原料物質を電子ビームによって溶融させて蒸発
させるので、蒸発源から溶融した原料物質がこぼれ出さ
ないように、蒸発源は基体の下方にしか設置することが
できない。従って、立体的な基体の側面に均一に成膜す
るには、基体を保持するホルダに複雑な動きをさせる必
要が生じ、生産性の低下や装置に要するコストが高くな
る等の欠点が生じる。
【0006】更に、前記金属のホウ化物膜は、硬度は高
いけれども脆い(靱性が低い)といった欠点を有してい
る。このため、膜が被覆された基体を実際に使用してい
る際に、膜が欠けたり割れたりして所望の特性を得るこ
とができない場合が多い。これを解決するためには、形
成される膜の結晶構造をうまく制御する必要があるが、
そのためには上述したように膜の組成比の厳密な調整を
要し、これには蒸発源の複雑な制御が要求されるので、
現状では困難である。
【0007】そこでこの発明は、硬度、靱性および密着
性に優れた化合物膜を、複雑な制御を要することなく容
易に形成することができ、しかも蒸発源配置の自由度の
高い、化合物膜の形成方法を提供することを主たる目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の化合物膜の形
成方法は、アーク放電によって陰極を加熱して陰極物質
を蒸発させるアーク式蒸発源であって元素周期表の4
A、5Aまたは6A族に属する金属のホウ化物から成る
陰極を有するものを用いて、真空容器内に窒素ガスまた
はそれと不活性ガスとの混合ガスを導入すると共に基体
に負のバイアス電圧を印加しながら、前記アーク式蒸発
源から陰極物質を蒸発させてそれを基体に蒸着させるこ
とによって、当該基体の表面に、前記4A、5Aまたは
6A族に属する金属とホウ素と窒素とを含有して成る化
合物膜を形成することを特徴とする。
【0009】金属ホウ化物は昇華性物質であり、このよ
うなものを電子ビーム式蒸発源において電子ビームで加
熱すると、スプラッシュ(パチパチはじけること)が生
じて安定な蒸発速度が得られない。これに対して、アー
ク式蒸発源では、アークによって陰極表面に局所的に集
中してエネルギーを供給することができるので、金属ホ
ウ化物から成る陰極をスプラッシュを生じさせることな
く安定して蒸発させることができる。
【0010】そして、真空容器内に導入されたガスが、
アーク式蒸発源において生じさせたアーク放電によって
プラズマ化し、そのプラズマ中を蒸発物質が通過するこ
とで、当該蒸発物質が励起あるいはイオン化される。こ
のイオン化された蒸発物質は、基体に印加している負の
バイアス電圧によって基体に向けて加速され、当該バイ
アス電圧に応じた運動エネルギーで基体に衝突して被着
する。これによって、基体の表面に、金属ホウ化物を含
む密着性の良好な化合物膜が形成される。
【0011】この金属ホウ化物は、前述したように、硬
いけれども脆いという性質を有している。ところが、真
空容器内に導入された窒素ガスも前記プラズマによって
励起、イオン化されるので、上記化合物膜中には、窒素
も含まれることになる。即ち、基体の表面には、4A、
5Aまたは6A族に属する金属とホウ素と窒素とを含有
して成る化合物膜が形成される。
【0012】上記化合物膜中に窒素が含有されると、膜
の硬度および靱性が改善される。これは、上記化合物膜
中に、前述した4A、5Aまたは6A族に属する金属
のホウ化物の他に、同金属の窒化物、窒化ホウ素、
および同金属とホウ素と窒素との化合物が形成される
ためである。このの窒化物およびの化合物は、比較
的靱性に優れている。の窒化ホウ素は、その結晶構造
によって、高い靱性を発揮させることもできるし、高い
硬度を発揮させることもできる。即ち、グラファイトに
類似した六方晶構造の窒化ホウ素(h−BN)は靱性に
優れているのでこれを多く含ませれば膜の靱性が向上
し、ダイヤモンドに類似した立方晶構造の窒化ホウ素
(c−BN)は硬度に優れているのでこれを多く含ませ
れば膜の硬度が向上する。
【0013】この発明では、真空容器内のガス圧を制御
することによって、上記化合物膜中の窒素含有量を制御
することができ、それによって、膜中に含まれる上記
〜に示した化合物の割合を制御して、膜の硬度および
靱性を制御することができる。また、上記窒化ホウ素の
結晶構造は、真空容器内に導入するガスの種類や当該ガ
スの分圧によって制御することができ、これによっても
膜の硬度および靱性を制御することができる。しかもこ
のようなガス種やガス圧の制御は、従来例の蒸発源制御
による膜の組成比制御に比べて遙かに容易である。従っ
て、硬度、靱性および密着性に優れた化合物膜を、複雑
な制御を要することなく容易に形成することができる。
【0014】更に、金属ホウ化物は昇華性物質であるけ
れども、アーク式蒸発源では、金属ホウ化物から成る陰
極をアーク放電によって気化させるため、蒸発原料が蒸
発源からこぼれ落ちることがない。そのため、蒸発源配
置の自由度が非常に高く、基体の下方のみでなく側方お
よび上方にも自由に配置することができる。従って、立
体的な形状の基体に対する成膜にも簡単に対応すること
ができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、この発明に係る化合物膜
の形成方法を実施する装置の一例を示す断面図である。
この装置は、図示しない真空排気装置によって真空排気
される真空容器2と、この真空容器2内に設けられてい
て基体4を保持するホルダ6と、このホルダ6上の基体
4に向くように真空容器2の壁面に取り付けられたアー
ク式蒸発源10とを備えている。
【0016】ホルダ6およびそれに保持された基体4に
は、直流のバイアス電源8から、真空容器2の電位(こ
の例では接地電位)を基準にして、負のバイアス電圧が
印加される。7は絶縁物である。
【0017】アーク式蒸発源10は、陰極12と陽極兼
用の真空容器2との間のアーク放電によって陰極12を
加熱して陰極物質14を蒸発させるものである。陰極1
2と真空容器2との間には、直流のアーク電源20か
ら、前者を負側にして、例えば数十V〜数百V程度のア
ーク放電電圧が印加される。15は絶縁物である。な
お、アーク起動用のトリガ電極等は図示を省略してい
る。
【0018】上記陰極12は、元素周期表の4A族金属
(Ti、Zr、Hf)、5A族金属(V、Nb、Ta)
または6A族金属(Cr、Mo、W)のホウ化物、例え
ばZrBx 、TiBx 、CrBx 、TaBx 等から成
る。よく用いられる物は、x=1〜2である。
【0019】真空容器2内には、その壁面に設けたガス
導入口からガス18を導入しても良いけれども、この例
では、ガスライン16からアーク式蒸発源10の陰極1
2の近傍にガス18を供給することによって、真空容器
2内にガス18を導入するようにしている。但し両者を
併用しても良い。このガス18は、窒素ガス単独でも良
いし、窒素ガスと不活性ガスとの混合ガスでも良い。こ
のガス18の種類によって、後述するように、膜中の窒
素の含有率、膜中の窒化ホウ素の結晶構造等を制御する
ことができる。不活性ガスは、例えば、Heガス、Ne
ガス、Arガス、Krガス、Xeガス、Rnガスまたは
これらの混合ガスである。
【0020】このような装置を用いて、真空容器2内を
例えば10-6Torr程度以上の高真空に真空排気した
後、真空容器2内にガス18を導入すると共に、基体4
に負のバイアス電圧を印加しながら、アーク式蒸発源1
0においてアーク放電を行わせる。このアークによって
陰極12が局所的に加熱されて陰極12から陰極物質1
4が蒸発させられる。このとき、陰極12の近傍では、
上記アーク放電によって、ガス18がプラズマ化されて
おり、そのプラズマ中を陰極物質14が通過すること
で、当該陰極物質14がかなりの割合で励起あるいはイ
オン化される。従って、前述した従来技術のように、わ
ざわざ別の放電機構を真空容器内に設ける必要がない。
【0021】このようにして励起あるいはイオン化され
た陰極物質14は、基体4に印加された負のバイアス電
圧によって基体4に向けて加速され、当該バイアス電圧
に応じた運動エネルギーで基体4に衝突して被着する。
それによって、基体4の表面に、陰極12と同じ金属ホ
ウ化物、即ち元素周期表の4A、5Aまたは6A族に属
する金属のホウ化物を含む密着性の良好な膜が形成され
る。密着性が良好なのは、加速された陰極物質14が基
体4中にめり込んで強い付着強度を発揮するからであ
る。
【0022】この金属ホウ化物は、前述したように、硬
いけれども脆いという性質を有している。ところが、真
空容器2内に導入された窒素ガスも前記プラズマによっ
て励起、イオン化されるので、上記化合物膜中には、窒
素も含まれることになる。即ち、基体4の表面には、4
A、5Aまたは6A族に属する金属とホウ素と窒素とを
含有して成る化合物膜が形成される。
【0023】上記化合物膜中に窒素が含有されると、膜
の硬度および靱性が改善される。これは、上記化合物膜
中に、前述した4A、5Aまたは6A族に属する金属
のホウ化物の他に、同金属の窒化物、窒化ホウ素、
および同金属とホウ素と窒素との化合物(例えば三元
系化合物)が形成されるためである。このの窒化物お
よびの化合物は、比較的靱性に優れている。の窒化
ホウ素は、その結晶構造によって、高い靱性を発揮させ
ることもできるし、高い硬度を発揮させることもでき
る。即ち、グラファイトに類似した六方晶構造の窒化ホ
ウ素(h−BN)は靱性に優れているのでこれを多く含
ませれば膜の靱性が向上し、ダイヤモンドに類似した立
方晶構造の窒化ホウ素(c−BN)は硬度に優れている
のでこれを多く含ませれば膜の硬度が向上する。
【0024】この発明では、真空容器2内のガス圧を制
御することによって、上記化合物膜中の窒素含有量を制
御することができ、それによって、膜中に含まれる上記
〜に示した化合物の割合を制御して、膜の硬度およ
び靱性を制御することができる。例えば、真空容器2内
のガス圧を低くすれば、それに応じて窒素ガスの分圧も
低くなり、形成される膜中に含まれる窒素の量が少なく
なるので、膜中には上記に示した金属ホウ化物の含有
割合が高くなる。従って、膜の硬度は上昇するけれども
靱性は低下する。一方、真空容器2内のガス圧を高くす
れば、それに応じて窒素ガスの分圧も高くなり、形成さ
れる膜中に含まれる窒素の量が多くなるので、膜中には
上記に示した窒化物、に示した窒化ホウ素あるいは
に示した三元系等の化合物の含有割合が高くなる。従
って、通常は膜の靱性が向上する。
【0025】また、真空容器2内のガス圧を、膜形成時
の途中で変化させることによって、硬度および靱性に優
れた膜を容易に形成することができる。例えば、基体4
と膜との界面付近での膜形成時は、即ち膜形成の初期に
は、ガス圧を高くして成膜し、その後、連続的または断
続的にガス圧を低くすれば良い。これによって、上記説
明からも分かるように、靱性に優れ剪断応力に対して強
い膜が基体4との界面付近に形成され、その上に金属ホ
ウ化物の含有割合が高くて硬度の高い膜が形成される。
その結果、硬度および靱性に優れた膜が得られる。
【0026】上記真空容器2内のガス圧は、例えば、真
空容器2内に導入するガス18の流量によって簡単に制
御することができる。また、真空容器2内の窒素ガスの
分圧は、ガス18中に混合する窒素ガスの割合(流量
比)によっても簡単に制御することができる。
【0027】但し、膜形成時の真空容器2内のガス圧
(全圧)は、1×10-6Torr〜1×10-1Torr
の範囲内にするのが好ましい。ガス圧が1×10-6To
rrより低い(即ち真空度が高い)と、アーク式蒸発源
10の陰極12におけるアーク放電が安定しないので、
安定した蒸発速度が得られなくなる。ガス圧が1×10
-1Torrより高い(即ち真空度が低い)と、イオンの
平均自由行程が短くなり過ぎ、イオン化された陰極物質
14が基体4に到達しにくくなるので、成膜速度が低下
する。
【0028】従って、真空容器2内に導入する窒素ガス
量を少なくして真空容器2内の窒素ガスの分圧を低くす
る場合は、ガス18として、窒素ガスと不活性ガスとの
混合ガスを導入することによって、真空容器2内のガス
の全圧を上記範囲内に保ちつつ、窒素ガスの分圧を下げ
るのが好ましく、そのようにすれば、アーク式蒸発源1
0においてアーク放電が不安定になることを防止するこ
とができる。即ち、真空容器2内に導入する窒素ガスと
不活性ガスとの流量を制御する等して、真空容器2内に
おける窒素ガスと不活性ガスの分圧比を制御することに
よって、アーク式蒸発源10におけるアーク放電が不安
定になることを防止しつつ、膜中の窒素の含有率を制御
することができる。
【0029】また、上記に示した窒化ホウ素の結晶構
造は、真空容器2内に導入するガス18の種類や当該ガ
スの分圧によって制御することができ、これによっても
膜の硬度および靱性を制御することができる。
【0030】例えば、前述したように陰極12近傍では
アーク放電によってガス18がプラズマ化されており、
そのプラズマ中を陰極物質14が通過することで当該陰
極物質14が励起あるいはイオン化されるけれども、真
空容器2内に導入するガス18が窒素ガスのみの場合
は、窒素は比較的軽いので、その運動エネルギーによる
陰極物質14の励起、イオン化作用が比較的弱く、従っ
て六方晶構造の窒化ホウ素(h−BN)が形成され易
い。従ってこの場合は、膜の靱性は上昇するけれども硬
度は低下する。一方、ガス18として窒素ガスと不活性
ガス(特に窒素より質量の大きいもの)との混合ガスを
導入する場合は、不活性ガスの質量が大きくてそれが有
する運動エネルギーも窒素の場合よりも大きく、従って
この不活性ガスによる陰極物質14の励起、イオン化作
用が一層高まるので、立方晶構造の窒化ホウ素(c−B
N)が形成され易い。従ってこの場合は、膜の硬度が上
昇する。上記不活性ガスによる励起、イオン化作用は、
不活性ガスの質量の大きい方が大きいと言える。
【0031】ガス18として窒素ガスと不活性ガスとの
混合ガスを導入する場合は、上記からも分かるように、
混合する不活性ガスの種類や、窒素ガスと不活性ガスと
の混合比、より正確には真空容器内における窒素ガスと
不活性ガスとの分圧比によっても、膜中の窒化ホウ素の
結晶構造を制御することができ、それによって膜の硬度
および靱性を制御することができる。
【0032】しかも上記のようなガス種やガス圧の制御
は、従来例の蒸発源制御による膜の組成比制御に比べて
遙かに容易である。従って、硬度、靱性および密着性に
優れた化合物膜を、複雑な制御を要することなく容易に
形成することができる。
【0033】更に、金属ホウ化物は昇華性物質であるけ
れども、上記アーク式蒸発源10では、金属ホウ化物か
ら成る陰極12をアーク放電によって気化させるため、
蒸発原料が蒸発源からこぼれ落ちることがない。そのた
め、蒸発源配置の自由度が非常に高く、基体4の下方の
みでなく側方および上方にも自由に配置することができ
る。従って、立体的な形状の基体に対する成膜にも簡単
に対応することができる。
【0034】膜形成時に基体4に印加するバイアス電圧
は、−10V〜−5kVの範囲内にするのが好ましい。
バイアス電圧が−10Vより小さい(絶対値が小さいこ
と。以下同じ)と、イオン化された陰極物質14を基体
4に向けて加速する加速エネルギーが小さ過ぎて、基体
4に対する膜の密着性が劣化する。バイアス電圧が−5
kVより大きい(絶対値が大きいこと。以下同じ)と、
イオン化された陰極物質14の加速エネルギーが大きく
なり過ぎて、基体4の損傷が過大になったり、膜の表面
がスパッタリングによって荒れて平滑性(表面粗度)が
悪化する。
【0035】また、このバイアス電圧によって、基体4
への膜の密着性および膜の結晶構造を制御することがで
きる。即ち、バイアス電圧が大きければ、イオン化され
た陰極物質14に与えられる加速エネルギーが大きくな
るので、基体4への膜の密着性は向上するけれども、膜
の結晶化度はバイアス電圧が小さい方が向上し、その結
果膜の硬度も高いものとなる。これは、イオン化された
陰極物質14に与えられる加速エネルギーが小さい方
が、膜に与えるダメージが小さくなって結晶化度が良く
なるからである。
【0036】従って例えば、基体4に印加するバイアス
電圧の大きさを、膜形成の途中で変化させることによっ
て、密着性および硬度に優れた膜を容易に形成すること
ができる。例えば、基体4と膜との界面付近での膜形成
時は、即ち膜形成の初期には、バイアス電圧を大きくし
て成膜し、その後、連続的または断続的にバイアス電圧
を小さくすれば良い。これによって、密着性に優れた膜
が基体4との界面付近に形成され、その上に硬度に優れ
た膜が形成される。その結果、密着性および硬度に優れ
た膜が得られる。また、膜の表面粗度も向上する。
【0037】また、上記例のようにガス18をガスライ
ン16によって陰極12の近傍に供給すると、陰極12
の近傍のプラズマ密度を高めることができ、それによっ
て、陰極物質14が気化する際に発生し易い粗大粒子
(いわゆるドロップレット)の分解が促進される等の作
用が生じて、粗大粒子が基体4に被着するのを抑制する
ことができるので、表面粗度の一層良好な(即ち表面の
平滑性の高い)膜を形成することができる。ガス18
は、ガスライン16から陰極12の前面(基体4に向か
う面)に向けて吹き付けても良い。そのようにすれば、
アーク放電の陰極点が陰極表面に多数生じて陰極12の
表面近傍でアーク分岐が生じる等の作用によって、陰極
表面での粗大な溶融部の形成が抑制され、粗大粒子の飛
散が一層抑制される。
【0038】なお、上記のように基体4に印加するバイ
アス電圧を変化させることと、真空容器2内のガス圧を
変化させることとを組み合わせても良い。そのようにす
れば、それぞれを変化させることによる前述した作用効
果を合わせて奏することができる。
【0039】また、イオン源を更に設けて、上記アーク
式蒸発源10による蒸着と、このイオン源から加速して
引き出したイオンを基体4に照射することとを併用して
も良い。即ち、イオン照射によって成膜前に基体4をク
リーニングしたり加熱したりすることができ、それによ
って基体4への膜の密着性を高めることができる。ま
た、成膜中の(即ち蒸着と同時または交互の)イオン照
射によって、イオンが蒸着物質を基体4の中へ押し込む
作用をするので、基体4への膜の密着性をより一層高め
ることができる。また、イオン照射によって蒸着物質に
運動エネルギーを与えることができるので、成膜中のイ
オン照射によって、基体表面に形成される膜の結晶の配
向性を制御することができる。また、陰極物質14がア
ーク放電プラズマ中を通過することによる陰極物質14
の励起作用に加えて、イオン源からのイオンと陰極物質
14との衝突によっても陰極物質14の励起作用を奏す
るので、成膜中のイオン照射によって、膜の結晶構造を
制御することができる。即ち、イオン照射を併用するこ
とによって、膜の結晶構造の制御性および配向性の制御
性を一段と高めることができる。
【0040】上記のようにしてイオン源から基体4に照
射するイオンは、その運動エネルギーだけを利用して、
上述したクリーニング、加熱、密着性向上、結晶構造制
御、配向性制御を行う場合は、Ar、Kr等の不活性ガ
スイオンを用いれば良い。また、照射イオンに窒素イオ
ンを含ませれば、当該イオンの注入による膜の組成制御
も可能である。
【0041】また、膜形成時には、基体4を例えば10
℃〜1500℃程度の範囲になるように加熱または冷却
しても良い。いずれにするかは、即ち、成膜中の基体4
の温度をどのようにするかは、基体4の種類に応じて決
めれば良い。例えば、高分子基体等は、基体に熱的な損
傷が加えられないように冷却して成膜し、金属基体等
は、膜の基体への密着性を向上させるために200℃〜
1000℃程度に加熱すれば良い。冷却、加熱温度は特
に限定はないが、前記温度範囲を逸脱すると、その加
熱、冷却のための装置設計が困難になり、装置にかかる
コストが高くなるので好ましくない。
【0042】また、上記アーク式蒸発源10を、例えば
図2に示す例のように、複数台配置しても良く、そのよ
うにすれば、立体的な形状の基体4に対してもより均一
に成膜することができると共に、成膜速度(スループッ
ト)をより向上させることができる。このアーク式蒸発
源10は、前述したように配置の自由度が非常に高いの
で、ホルダ6上の基体4の側方だけでなく、図2に示す
例のように上方に配置することも可能である。また、基
体4を保持したホルダ6は、例えば矢印Aで示すように
回転させても良く、そのようにすれば、基体4に対する
成膜の均一性が一層向上する。
【0043】
【実施例】
〈実施例1〉図1に示した装置において、基体4として
超硬合金(K10種)を用い、アーク式蒸発源10の陰
極12としてZrB2 を用い、真空容器2内を一旦10
-6Torr以上の高真空に排気した後、真空容器2内に
ガスライン16から窒素ガスを真空容器2内が1×10
-5Torrになるように導入し、アーク式蒸発源10に
おいてアーク放電を生じさせて陰極物質14を蒸発させ
て、しかも基体4に印加するバイアス電圧を−500V
にして、基体4の表面に膜を厚さ1000nm形成し
た。
【0044】〈実施例2〉図1に示した装置において、
基体4として超硬合金(K10種)を用い、アーク式蒸
発源10の陰極12としてZrB2 を用い、真空容器2
内を一旦10-6Torr以上の高真空に排気した後、真
空容器2内にガスライン16から窒素ガスを真空容器2
内が1×10-3Torrになるように導入し、アーク式
蒸発源10においてアーク放電を生じさせて陰極物質1
4を蒸発させて、しかも基体4に印加するバイアス電圧
を−500Vにして、基体4の表面に膜を厚さ1000
nm形成した。
【0045】〈実施例3〉図1に示した装置において、
基体4として超硬合金(K10種)を用い、アーク式蒸
発源10の陰極12としてZrB2 を用い、真空容器2
内を一旦10-6Torr以上の高真空に排気した後、真
空容器2内にガスライン16から窒素ガスを真空容器2
内が1×10-5Torrになるように導入し、アーク式
蒸発源10においてアーク放電を生じさせて陰極物質1
4を蒸発させて、しかも基体4に印加するバイアス電圧
を−500Vにして、基体4の表面に膜を厚さ400n
m形成した。その後、真空容器2内の窒素ガス圧を1×
10-3Torrにし、バイアス電圧を−200Vにして
厚さ600nmを成膜した。
【0046】〈実施例4〉図1に示した装置において、
基体4として超硬合金(K10種)を用い、アーク式蒸
発源10の陰極12としてCrB2 を用い、真空容器2
内を一旦10-6Torr以上の高真空に排気した後、真
空容器2内にガスライン16から窒素ガスをその真空容
器2内の分圧が1×10-3Torrに、かつArガスを
その真空容器2内の分圧が1×10-5Torrになるよ
うに導入し、アーク式蒸発源10においてアーク放電を
生じさせて陰極物質14を蒸発させて、しかも基体4に
印加するバイアス電圧を−500Vにして、基体4の表
面に膜を厚さ400nm形成した。その後、バイアス電
圧を−200Vにして厚さ600nmを成膜した。
【0047】〈比較例〉図3に示した装置を用いて、基
体4として超硬合金(K10種)を用い、Tiペレット
とBペレットとを電子ビーム式蒸発源32、34にそれ
ぞれ納め、真空容器2内を1×10-6Torr以上の高
真空に排気した後、ホルダ6および基体4に−500V
のバイアス電圧を印加すると共に、両蒸発源32、34
の上方に配置されたバイアスプローブ30に40Vの電
圧を印加して、バイアスプローブ30とホルダ6間で放
電を生じさせると同時に、両蒸発源32、34からTi
とBとをそれぞれ蒸発させて、イオンプレーティング法
によって基体4の表面に膜を厚さ1000nm形成し
た。これは、前述した特許公報に記載された技術に従っ
た成膜方法である。
【0048】上記の各方法によって形成された膜の硬
度、密着性および靱性を測定した結果を表1に示す。硬
度は、荷重が10gのヌープ硬度を示す。密着性は、A
Eセンサー付スクラッチ試験機において、0Nからスク
ラッチ荷重を漸次増加し、膜が剥離した時の荷重を測定
した値である。また、密着性はスクラッチ荷重を示した
ものであるが、その荷重の値において、膜には全てスク
ラッチが生じていることが確認された。従って、スクラ
ッチ荷重の大きさは、膜の靱性の大きさをも示してお
り、表中の靱性はそれを示している。
【0049】
【表1】
【0050】実施例1および2は、この発明の方法によ
って、膜の硬度と靱性が制御できることを示したもので
ある。即ち、窒素ガス圧の制御によって、膜の硬度と靱
性を変化させることができた。実施例3は、実施例1お
よび2の効果を利用して、膜の硬度と靱性の両特性を向
上させた例である。また、成膜の後半にバイアス電圧を
小さくすることによって、膜の表面粗度を良好なものに
することができた。実施例4は、導入するガスを窒素ガ
スとArガスとの混合ガスにすることによって、膜の硬
度と靱性の両特性を向上させた例である。バイアス電圧
については実施例3と同様である。
【0051】一方、比較例の膜は、硬度には優れている
ものの、15Nのスクラッチ荷重で膜が割れてしまい、
靱性に劣っていた。従って実用化には不適である。ま
た、実施例の膜は空気中で600℃まで加熱した後も、
表1に示した特性を安定に保持しており、化学的に安定
なことも確かめられた。また、比較例の方法では、電子
ビーム式蒸発源32、34は基体4の下方にしか設置で
きないので、立体的な基体4への成膜が困難であること
は前述のとおりである。
【0052】
【発明の効果】この発明は、上記のとおり構成されてい
るので、次のような効果を奏する。
【0053】請求項1記載の発明によれば、アーク放電
によってイオン化された陰極物質を基体に向けてそのバ
イアス電圧によって加速することができるので、密着性
の良好な化合物膜を形成することができる。しかも、真
空容器内のガス圧を制御することによって化合物膜中の
窒素含有量を制御することができ、かつ真空容器内に導
入するガスの種類や当該ガスの分圧によって膜の結晶構
造を制御することができるので、膜の硬度および靱性を
容易に制御することができる。従って、硬度、靱性およ
び密着性に優れた化合物膜を、複雑な制御を要すること
なく容易に形成することができる。その結果、簡単な方
法で、基体の耐摩耗性、摺動性および耐食性等を向上さ
せることができる。更に、アーク式蒸発源では蒸発原料
が蒸発源からこぼれ落ちることがないため、蒸発源配置
の自由度が非常に高く、基体の下方のみでなく側方およ
び上方にも自由に配置することができる。従って、立体
的な形状の基体に対する成膜も簡単に対応することがで
きる。従って、この発明の成膜方法は、工業的生産にも
適している。
【0054】請求項2記載の発明によれば、真空容器内
のガス圧および基体に印加するバイアス電圧を上記範囲
内にすることによって、基体への密着性、表面の平滑性
等に優れた化合物膜を、大きな成膜速度で安定して形成
することができる。
【0055】請求項3記載の発明によれば、ガスライン
からアーク式蒸発源の陰極近傍にガスを供給するので、
陰極近傍のプラズマ密度を高めることができ、それによ
って粗大粒子が基体に被着するのを抑制することができ
るので、表面の平滑性の一層良好な化合物膜を形成する
ことができる。
【0056】請求項4記載の発明によれば、真空容器内
のガス圧を膜形成の途中で変化させることによって、硬
度および靱性により優れた化合物膜を容易に形成するこ
とができる。
【0057】請求項5記載の発明によれば、バイアス電
圧の大きさを膜形成の途中で変化させることによって、
密着性および硬度により優れた化合物膜を容易に形成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る化合物膜の形成方法を実施する
装置の一例を示す断面図である。
【図2】この発明に係る化合物膜の形成方法を実施する
装置の他の例を示す断面図である。
【図3】従来のイオンプレーティング装置の一例を示す
断面図である。
【符号の説明】
2 真空容器 4 基体 6 ホルダ 8 バイアス電源 10 アーク式蒸発源 12 陰極 14 陰極物質 16 ガスライン 18 ガス

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アーク放電によって陰極を加熱して陰極
    物質を蒸発させるアーク式蒸発源であって元素周期表の
    4A、5Aまたは6A族に属する金属のホウ化物から成
    る陰極を有するものを用いて、真空容器内に窒素ガスま
    たはそれと不活性ガスとの混合ガスを導入すると共に基
    体に負のバイアス電圧を印加しながら、前記アーク式蒸
    発源から陰極物質を蒸発させてそれを基体に蒸着させる
    ことによって、当該基体の表面に、前記4A、5Aまた
    は6A族に属する金属とホウ素と窒素とを含有して成る
    化合物膜を形成することを特徴とする化合物膜の形成方
    法。
  2. 【請求項2】 膜形成時の真空容器内のガス圧を1×1
    -6Torr〜1×10-1Torrにし、かつ基体に印
    加するバイアス電圧を−10V〜−5kVにする請求項
    1記載の化合物膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 前記真空容器内に前記ガスを導入するこ
    とを、ガスラインから前記アーク式蒸発源の陰極近傍に
    前記ガスを供給することによって行う請求項1または2
    記載の化合物膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 前記真空容器内のガス圧を、膜形成の途
    中で変化させる請求項1、2または3記載の化合物膜の
    形成方法。
  5. 【請求項5】 前記バイアス電圧の大きさを、膜形成の
    途中で変化させる請求項1、2、3または4記載の化合
    物膜の形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6315840B1 (en) * 1998-06-18 2001-11-13 Nippon Piston Ring Co., Ltd. Sliding member
JP2016130330A (ja) * 2015-01-13 2016-07-21 株式会社神戸製鋼所 アーク成膜装置およびアーク成膜方法、ならびに固体蒸発材

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6315840B1 (en) * 1998-06-18 2001-11-13 Nippon Piston Ring Co., Ltd. Sliding member
JP2016130330A (ja) * 2015-01-13 2016-07-21 株式会社神戸製鋼所 アーク成膜装置およびアーク成膜方法、ならびに固体蒸発材
WO2016114072A1 (ja) * 2015-01-13 2016-07-21 株式会社神戸製鋼所 アーク成膜装置およびアーク成膜方法、ならびに固体蒸発材

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