JP2009102438A - カンデサルタンシレキセチルの調製 - Google Patents

カンデサルタンシレキセチルの調製 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、シレキセチルカンデサルタンの調製法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、シレキセチルトリチルカンデサルタンを少なくとも1つの有機酸と反応させて、少なくとも1つの有機溶媒中でシレキセチルカンデサルタンを生成し;そして、粗シレキセチルカンデサルタンを単離することを含む方法を提供する。本発明の一態様として、前記有機酸がメタノールであることを特徴とするシレキセチルカンデサルタンの合成法を提供する。
【選択図】なし

Description

関連出願
本出願は、米国特許仮出願第60/512,566号(2003年10月16日出願);60/523,524号(2003年11月18日出願);60/537,995号(2004年1月21日出願);60/568,649号(2004年5月5日出願)の利益を主張する。
発明の分野
本発明は、カンデサルタントリチルシレキセチル(candesartan trityl cilexetil)の調製を包含する。本発明はまた、少なくとも1つの有機溶媒および/または少なくとも1つの有機酸を使用してシレキセチルトリチルカンデサルタン(TCC)を脱保護することよる、カンデサルタンシレキセチルの調製を包含する。本発明は、カンデサルタンシレキセチルを結晶化し再結晶化することを包含する。
発明の背景
カンデサルタンは、強力な持続性選択性のAT1サブタイプアンギオテンシンII受容体アンタゴニストである。カンデサルタンは高力価の要件を満足するが、経口投与した時体内に吸収されにくい。この吸収の悪さを克服するために、プロドラッグであるカンデサルタンシレキセチルが開発された。消化管での吸収中に、カンデサルタンシレキセチルは迅速かつ完全に加水分解されてカンデサルタンになる。カンデサルタンの化学名は、2-エトキシ-1-[[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)ビフェニル-4-イル]メチル]-1H-ベンズイミダゾール-7-カルボン酸である。カンデサルタンシレキセチルの化学名は、(±)-1-[[(シクロヘキシルオキシ)カルボニル]オキシ]エチル-2-エトキシ-1-[[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)1,1'-ビフェニル-4-イル]メチル]-1H-ベンズイミダゾール-7-カルボキシレートである。カンデサルタンシレキセチルは、白色〜オフホワイトの粉末であり、水とメタノールにわずかしか溶けない。カンデサルタンシレキセチルは分子のエステル部分に不斉中心を有するが、カンデサルタンシレキセチルはラセミ混合物として販売されている。
Figure 2009102438
アンギオテンシンIIは、アンギオテンシンIからアンギオテンシン変換酵素(ACE、キナーゼII)により触媒される反応で生成される。アンギオテンシンIIは、レニン−アンギオテンシン系で主要な昇圧剤であり、これは、血管収縮、アルドステロンの合成と放出の刺激、心臓刺激、およびナトリウムの腎再吸収を含む作用を有する。アンギオテンシンIIは、水分補給、ナトリウム摂取、および他の生理学的状態の変動にもかかわらず血圧を一定に維持することを助ける。アンギオテンシンIIはまた、腎臓によるナトリウム排泄の阻害のような調節作用をしており、ノルエフェドリン再取り込みを阻害しアルドステロン生合成を刺激する。カンデサルタンは、多くの組織(例えば血管平滑筋や副腎)においてアンギオテンシンIIのAT1受容体への結合を選択的に阻止することにより、血管収縮やアンギオテンシンIIのアルドステロン分泌作用を阻止する。AT1受容体へのアンギオテンシンIIの結合を阻害することによりカンデサルタンは、AT1受容体による血管収縮を妨害する。アンギオテンシンIIにより血管収縮を阻止することは、高血圧の患者に有用であることがわかっている。アメリカ合衆国食品医薬品局(United States Food and Drug Administration)は、高血圧の治療のためにカンデサルタンを単独でまたは他の抗高血圧剤と組合せて認可している。
US Patent No. 5,196,444は実施例7を開示し、1-[[(シクロヘキシルオキシ)カルボニル]オキシ]エチル-2-エトキシ-1-[[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)1,1'ビフェニル-4-イル]メチル]-1H-ベンズイミダゾール-7-カルボキシレートを、DMF中の2-エトキシ-1-[[2'-(N-トリフェニルメチルテトラゾール-5-イル)ビフェニル-4-イル]メチル]ベンズイミダゾール-7-カルボン酸をシクロヘキシル-1-ヨードエチルカーボネートと反応させてシレキセチルトリチルカンデサルタンを生成し、メタノール性塩酸で脱保護してカンデサルタンシレキセチルを生成した。また、US Patent No. 5,578,733は、実質的に無水条件下で鉱酸を使用するシレキセチルトリチルカンデサルタンの脱保護を開示する。
米国特許第5,196,444号 米国特許第5,578,733号
発明の要約
本発明の1つの実施態様は、シレキセチルトリチルカンデサルタンを調製する方法であって、トリチルカンデサルタン、ハロゲン化シレキセチル、および少なくとも1つの塩基を低沸点有機溶媒中で反応させてシレキセチルトリチルカンデサルタンを生成し;そして、シレキセチルトリチルカンデサルタンを単離することを含む方法を包含する。この方法はさらに、少なくとも1つの相間移動触媒を加えることを含む。
本発明の好適な実施態様において、シレキセチルトリチルカンデサルタンの調製法において低沸点有機溶媒は、約140℃未満の沸点を有する。
シレキセチルカンデサルタンの調製法は、トリチルカンデサルタン、ハロゲン化シレキセチル、および少なくとも1つの塩基を低沸点有機溶媒中で反応させてシレキセチルトリチルカンデサルタンを生成することを含む、シレキセチルトリチルカンデサルタンの調製工程を含む。
本発明の別の実施態様は、シレキセチルトリチルカンデサルタンを提供し;シレキセチルトリチルカンデサルタンを少なくとも1つの有機溶媒と反応させて少なくとも1つの有機溶媒中でシレキセチルカンデサルタンを生成させ;そして粗シレキセチルカンデサルタンを単離することを含む、シレキセチルカンデサルタンの合成法を包含する。
本発明の1つの実施態様は、シレキセチルトリチルカンデサルタンを提供し;シレキセチルトリチルカンデサルタンを酸を含まないメタノールの存在下で混合し;そして粗シレキセチルカンデサルタンを単離することを含む、シレキセチルカンデサルタンの合成法を包含する。
本発明の別の実施態様は、少なくとも2つの溶媒を有する溶媒系を使用して粗カンデサルタンシレキセチルを結晶化し;そして結晶性カンデサルタンシレキセチルを再結晶化することを包含する。
発明の詳細な説明
本発明の1つの実施態様は、塩基と低沸点有機溶媒の存在下でのトリチルカンデサルタンとハロゲン化シレキセチルとの反応からの、シレキセチルトリチルカンデサルタンの合成法を包含する。場合により反応は、相間移動触媒の存在下で行われる。好ましくはハロゲン化シレキセチルは塩化シレキセチルである。本発明の別の実施態様は、実質的に無水の有機溶媒の存在下で場合により水を添加して少なくとも1つの有機酸を使用して、シレキセチルトリチルカンデサルタンを脱保護してシレキセチルカンデサルタンにする方法を包含する。本発明の別の実施態様は、水性溶媒の存在下で少なくとも1つの無機酸を使用して、シレキセチルトリチルカンデサルタンを脱保護してシレキセチルカンデサルタンにする方法を包含する。本発明の別の実施態様は、酸を含まないメタノールの存在下で、シレキセチルトリチルカンデサルタンを脱保護してシレキセチルカンデサルタンにする方法を包含する。場合によりこの方法は、シレキセチルカンデサルタンの結晶化と再結晶化とをさらに含んで良い。
典型的に、シレキセチルトリチルカンデサルタンの合成法は、トリチルカンデサルタン、ハロゲン化シレキセチル、および少なくとも1つの塩基を低沸点有機溶媒中で充分な時間に渡りかつ充分な温度で反応させ、シレキセチルトリチルカンデサルタンを単離することを含む。好ましくはハロゲン化シレキセチルは塩化シレキセチルである。この方法は、有利に低沸点有機溶媒を使用し、それは生成物混合物から除去することが容易であり、従来この合成で使用されている溶媒より環境的に安全である。理論に拘束はされるつもりはないが、本発明の方法の一部において、塩基は低沸点有機溶媒中で不溶性であり、2相系が形成されうる。反応は2相の界面で起きるため、そのような界面反応の速度は、相間移動触媒(PTC)の使用により大幅に上昇する。
この方法で使用される溶媒は、低沸点を有する溶媒である。典型的には低沸点有機溶媒は約140℃未満の沸点を有し、そして好ましくは約120℃未満の沸点を有する。あるいは低沸点有機溶媒は、沸点が約140℃〜約70℃の薬剤学的に許容される低沸点有機溶媒であり、そして好ましくは約120℃〜約80℃の沸点を有する。典型的に、溶媒には、特に限定されないが炭化水素脂肪族溶媒、芳香族溶媒、またはエーテルの少なくとも1つが挙げられる。好適な実施態様において1つの溶媒はアセトニトリル(これは沸点が81℃〜82℃である)であるか、またはトルエン(これは沸点が110℃である)でもよい。これに対して先行技術で使用される溶媒(例えばジメチルホルムアミド)は、沸点が153℃である。しかし、もし本発明の反応でDMFが使用されると、反応温度は約50℃〜約55℃であり、還流温度ではない。
反応中の塩基は、無機塩基または有機塩基の少なくとも1つであってよい。反応で使用される無機塩基には、特に限定されないが水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、および炭酸銀が挙げられる。反応で使用される有機塩基には、特に限定されないがトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチル-モルホリン、4-ジメチルアミノピリジン、1,5-ジアザビシクロ-[4.3.0]ノ-5-ネン(DBN)、1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]ウンデ-7-セン(DBU)、または1,4-ジアザビシクロ-[2.2.2]オクタン(DABCO)がある。好ましくは塩基は炭酸カリウムである。
相間移動触媒として作用することができるいくつかのクラスの化合物が公知であり、例えば2つだけを挙げただけでも4級アンモニウム化合物およびホスホニウム化合物がある。相間移動触媒には、特に限定されないが臭化テトラブチルアンモニウム、TEBA、硫酸水素テトラブチルアンモニウム、塩化トリカプリルメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルピリジニウム、塩化N-ベンジルキニニウム、塩化テトラ-n-ブチルアンモニウム、水酸化テトラ-n-ブチルアンモニウム、ヨウ化テトラ-n-ブチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、臭化ベンジルトリブチルアンモニウム、臭化ベンジルトリエチルアンモニウム、塩化ヘキサデシルトリエチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、または塩化オクチルトリメチルアンモニウムの少なくとも1つがある。好ましくは相間移動触媒には、特に限定されないが臭化テトラブチルアンモニウム、TEBA、塩化トリカプリルメチルアンモニウムまたは硫酸水素テトラブチルアンモニウムがある。相間移動触媒は市販されているか、または当業者が容易に合成できる。例えば塩化トリカプリルメチルアンモニウム(一般的にAliquat(登録商標)336として知られている)は、アルドリッチケミカル社(Aldrich Chemical Co.)(ミルウォーキー、ウィスコンシン州)により製造されている。
反応で使用される低沸点有機溶媒は、シレキセチルトリチルカンデサルタンの合成のためにより低い反応温度を可能にする。低沸点溶媒に基づく。典型的には反応温度は約25℃〜約110℃、好ましくは約40℃〜約90℃である。反応時間は、反応物質の量、反応温度、および当業者に公知の他の変数に依存する。
本発明の別の実施態様は、少なくとも1つの有機溶媒と少なくとも1つの有機酸の混合物を使用してシレキセチルトリチルカンデサルタン(I)を脱保護して、粗シレキセチルカンデサルタン(II)を生成する方法を包含する。別の実施態様において有機溶媒は、実質的に無水の有機溶媒であってもよい。さらに別の実施態様において本方法は、有機酸に加えて鉱酸を含む。本発明の別の実施態様は、有機溶媒を加えた後に、反応混合物中の過剰の酸を少なくとも1つの塩基で中和することを包含する。理論に拘束されるつもりは無いが、通常の処理中に有機酸は反応混合物から容易に除去されると考えられる。従って一般的に有機酸は、工業的スケールで使用することがより容易である。本発明は、少なくとも1つの有機酸とともに有機溶媒を使用して、シレキセチルトリチルカンデサルタンを脱保護する。本明細書において使用される場合、用語「実質的に無水の有機溶媒」は、約3重量%未満の水および好ましくは約0.5重量%未満の水を有する有機溶媒を意味する。
本方法は、シレキセチルトリチルカンデサルタンの脱保護であって:シレキセチルトリチルカンデサルタンと少なくとも1つの有機酸とを、少なくとも1つの有機溶媒中で充分な時間かつ充分な温度で混合してシレキセチルカンデサルタンを合成し;そして、粗シレキセチルカンデサルタンを単離することを含む脱保護を包含する。この脱保護工程をスキームIに示す。
Figure 2009102438
本発明の方法で企図される有機酸には、特に限定されないが少なくとも1つのC6-C10芳香族スルホン酸、ハロ酢酸、C1-C6アルキルスルホン酸、またはC1-C6カルボン酸がある。好ましくは有機酸には、特に限定されないが少なくとも1つのメタンスルホン酸、ギ酸、ピリジンp-トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、または酢酸がある。好ましくは有機酸を使用する時は、反応温度は約15℃〜約60℃でもよい。反応時間は、反応の進行および/または完了を薄層クロマトグラフィー(TLC)で追跡することにより容易に決定されて良い。典型的な反応時間は、約4時間〜約20時間である。
有機溶媒には、特に限定されないが少なくとも1つのアルコール、ケトン、エーテル、炭化水素、または塩素化溶媒がある。好ましくは有機溶媒には、少なくとも1つのC1-C4アルキルアルコール、ケトン、エーテル、または塩素化溶媒がある。特に有機溶媒には、特に限定されないがジクロロメタン、メタノール、トルエン、tert-ブチルメチルエーテルがある。2つ以上の溶媒が使用されるある実施態様において、第1の溶媒対第2の溶媒の比は約1:10〜約10:1である。
トリチル基が除去された後、塩基を使用して反応混合物を中和する。塩基には上記のものがあげられ、そして好ましくは塩基はNaOHである。シレキセチルカンデサルタンの単離は、抽出、溶媒留去、結晶化、または反応混合物から目的の有機化合物を単離するための一般的な他の方法により行われる。好適な実施態様において、溶媒は減圧下で留去され、次に残渣は水で希釈され、適当な有機溶媒(例えば酢酸エチル)で抽出される。有機抽出物を合わせ、乾燥し、溶媒を除去して粗化合物IIを得る。
本発明のある実施態様はシレキセチルトリチルカンデサルタンの脱保護であって:シレキセチルトリチルカンデサルタンをメタノールの存在下で酸を伴わずに混合し;そしてシレキセチルカンデサルタンを単離することを含む脱保護を包含する。トリチル基の脱保護工程は水の存在下で行われて良い。反応の最後での化合物の沈降を促進するために、トリチル基の脱保護工程は有機溶媒の存在下で行われて良い。この脱保護法は、比較的清澄な生成物を与える。
典型的に、脱保護工程は、メタノール中のトリチルカンデサルタンシレキセチルを加熱還流することを含む。場合により脱保護溶媒混合物は、有機溶媒(例えばトルエン)および/または酸(例えばギ酸)をさらに含む。シレキセチルトリチルカンデサルタンは、清澄な溶液が得られるまで加熱還流される。典型的に、反応温度は約30℃〜約90℃、好ましくは約50℃〜約90℃であり、加熱は約5〜約19時間、好ましくは約8時間〜約12時間に渡り行われる。次に溶媒は留去されて、粗脱保護カンデサルタンシレキセチルが得られる。溶媒は約30℃〜約70℃の温度、好ましくは約50℃の温度かつ約30mbarの減圧下で除去される。
本明細書において用語「粗」は、脱保護反応から得られた生成物を意味する。粗カンデサルタンシレキセチルは、固体状であるかまたは油状形態である。
典型的には粗カンデサルタンシレキセチルは、最少量の溶媒系に溶解され、次にこの溶液は、結晶性カンデサルタンシレキセチル沈殿物が現れるまでゆっくり冷却される。結晶化は、シード添加、エッチング、冷却、または当業者に公知の一般的な他の方法により誘導される。場合により結晶化工程中、溶液は攪拌されて良い。次に第1の結晶化で得られた結晶性カンデサルタンシレキセチルは乾燥される。乾燥工程は結晶性カンデサルタンシレキセチルを、場合により減圧下で一定の重量が得られるまで加熱することにより行われて良い。典型的には乾燥は、約45℃〜約65℃の温度、好ましくは約50℃〜約60℃の温度で行われる。減圧とは、行う場合は、特に限定されないが約30mbarを含む。
溶媒系は、少なくとも2つの溶媒を含み、ここで1つの溶媒はアルコールであり、他の溶媒は芳香族化合物である。典型的に、アルコールは、少なくとも1つのC1-C6アルコールであり、特に限定されないがメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、または3-ペンタノールが挙げられる。好ましくはアルコールはメタノールである。芳香族化合物はフェニル環を有する少なくとも1つの化合物であり、特に限定されないが置換もしくは非置換ベンゼン、トルエン、エチルトルエン、キシレンまたはメシチレンが挙げられる。好ましくは芳香族化合物はトルエンである。一般に溶媒系は、アルコールと芳香族化合物とを約20重量%アルコール対80重量%芳香族化合物の比で含み、好ましくはアルコール対芳香族化合物の比は約10重量%アルコール対90重量%芳香族化合物の溶媒混合物である。さらに好ましくはアルコール対芳香族化合物の重量比は、約5重量%アルコール対95重量%芳香族化合物である。
結晶性カンデサルタンシレキセチルの再結晶化は、結晶性カンデサルタンシレキセチルを溶媒に溶解し、そして再結晶化して実質的に純粋なカンデサルタンシレキセチルを得ることを含む。場合により、再結晶化中にこの溶液は攪拌されて良い。典型的には溶媒は少なくとも1つのC1-C6アルコール(特に限定されないが、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、または3-ペンタノールを含む)を含む。好適に、アルコールはメタノールである。
場合によりこの方法は乾燥工程をさらに含み、ここで第2の再結晶化後に、実質的に純粋なカンデサルタンシレキセチルは適当な温度かつ適当な時間乾燥されて、重量が一定の実質的に純粋な乾燥カンデサルタンシレキセチルが得られる。一般に乾燥温度は、結晶性カンデサルタンシレキセチルの重量が変動しなくなるまで、好ましくない溶媒を除去するのに充分なものである。例えば乾燥温度は約50℃〜65℃、好ましくは乾燥温度は約50℃である。場合により乾燥工程は、減圧下(特に限定されないが約8mbarを含む)で行われる。
いくつかの好適な実施態様を参照して本発明を説明したが、明細書を考慮すれば他の実施態様も当業者には明らかであろう。本発明はさらに、本発明の組成物の調製と脱保護法を詳述する以下の例を参照してさらに規定される。本発明の精神を逸脱することなく、材料と方法の両方で多くの変更態様が可能であることは当業者に明らかであろう。
実施例
実施例1:低沸点溶媒中のシレキセチルトリチルカンデサルタンの作成法
トリチルカンデサルタン(2.0g, 2.93mmol)、塩化シレキセチル(1.21g, 5,86mmol)、炭酸カリウム(0.81g, 5.86mmol)およびアセトニトリル(19g)の懸濁物を40℃で約8時間に渡り攪拌し、反応をTLCにより追跡した。30℃〜35℃で減圧(10mbar)下でアセトニトリルを除去し、残渣を水(20ml)および酢酸エチル(30ml)と混合した。水層を分離し、酢酸エチル(20ml×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(10ml×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して粗シレキセチルトリチルカンデサルタンを半固体(HPLCによる純度94.83%)として得た。
粗生成物をヘキサン(30ml)で25℃〜27℃で3時間に渡り粉砕した。次に固体をろ過して除去し、フィルターをヘキサン(5g×2)で洗浄し、25℃〜27℃で減圧(10mbar)下で乾燥して、シレキセチルトリチルカンデサルタン(12g, 84.8%)(HPLCによる純度94.64%)を得た。
実施例2:PTCを用いるシレキセチルトリチルカンデサルタンの作成法
トルエン(20ml)中のトリチルカンデサルタン(2.0g, 2.93mmol)、塩化シレキセチル(1.21g, 5,86mmol)、炭酸カリウム(1.22g, 8.83mmol)および硫酸水素テトラブチルアンモニウム(0.2g)の懸濁物を50℃〜55℃で約8.5時間に渡り攪拌した。反応の進行をTLCにより追跡した。混合物を水(100ml)に注ぎ、クエン酸(固体)で中和した。有機層を分離し、水で洗浄し、酢酸エチル(20ml×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水(10ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残渣をヘキサン(20ml)で20〜25℃で約30分粉砕し、ろ過し、40℃で約30mbar未満で乾燥して、白色の粉末(1.68g, 67.2%)(HPLCによる純度97.90%)を得た。
実施例3:メタンスルホン酸を使用する脱保護法
シレキセチルトリチルカンデサルタン(0.50g, 0.59mmol)、メタンスルホン酸(0.09g, 0.88mmol)、ジクロロメタン(10ml)およびメタノール(1ml)の溶液を25℃〜27℃で約4時間に渡り攪拌した。薄層クロマトグラフィーを使用して反応を追跡した(TLC追跡)。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で中和し、減圧下でジクロロメタンを除去した。残渣を水(10ml)で希釈し、酢酸エチル(20ml×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(10ml×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して粗カンデサルタンシレキセチルを得た。
実施例4:p-トルエンスルホン酸を使用する脱保護法
シレキセチルトリチルカンデサルタン(0.50g, 0.59mmol)、PPTS(ピリジンパラ−トルエンスルホン酸、0.22g, 0.88mmol)、ジクロロメタン(10ml)およびメタノール(1ml)の溶液を25℃〜27℃で約20時間に渡り攪拌した。反応の進行を薄層クロマトグラフィーを使用して追跡した(TLC追跡)。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で中和した。減圧下でジクロロメタンを除去し、残渣を水(10ml)で希釈し、酢酸エチル(20ml×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(10ml×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して粗カンデサルタンシレキセチルを得た。
実施例5:ギ酸を使用する脱保護法
シレキセチルトリチルカンデサルタン(2.0g, 2.35mmol)、ギ酸(2.16g, 46.9mmol)、ジクロロメタン(8ml)およびメタノール(4ml)の溶液を25℃〜27℃で約5時間に渡り攪拌した(TLC追跡)。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で中和した。減圧下でジクロロメタンを除去し、残渣を水(10ml)で希釈し、酢酸エチル(20ml×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(10ml×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して油状物(2.05g)を得て、これをtert-ブチルメチルエーテル(TBME)(2.7g)から結晶化してカンデサルタンシレキセチル(0.95g, 66.4%)を得た。
実施例6:ギ酸を使用する脱保護法
シレキセチルトリチルカンデサルタン(1.0g, 1.18mmol)の溶液をトルエン(10ml)に50℃〜55℃で溶解し、次にギ酸(1.1g, 23.88mmol)とメタノール(6ml)を加えた。溶液を50℃〜55℃に約7時間に渡り加熱した。反応混合物を20℃〜25℃に冷却し、1N NaOHでpHを6.4に調整し、酢酸エチル(20ml×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水(10ml×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して半固体の塊(0.79g)を得た。
実施例7:ギ酸を使用する脱保護法
トルエン(180ml)中のトリチルカンデサルタンシレキセチル(30g, 0.035mol)の溶液、メタノール(180ml)、およびギ酸(1.6g, 0.035mol)を約10時間に渡り還流した。反応をHPLCにより追跡した。次に減圧(30mbar)下で約55℃〜60℃の温度で溶媒を留去して溶液体積を減少させて、粘性の油状物(36.5g)を得た。油状物をトルエン:メタノール(65.7g:7.3g)の混合物に溶解し、約0℃〜5℃で結晶化が始まるまで攪拌し、そして2℃〜8℃で約20時間に渡り維持した。固体をろ過して集め、フィルターをトルエン/メタノール(90:10w/w、15g)の混合物で洗浄し、減圧(10〜50mmHg)下で約50℃〜55℃の温度にて乾燥して、カンデサルタンシレキセチル(16.88g, 78.6%)を白色の粉末として得た。
実施例8:トリフルオロ酢酸を使用する脱保護法
強有機酸を使用して保護基(トリチル)を除去した。メタノール(6ml)とトルエン(6ml)中のシレキセチルトリチルカンデサルタンの攪拌懸濁液に、トリフルオロ酢酸(0.1ml, 1.3当量)を20℃〜25℃で加えた。20℃〜25℃で50分攪拌後、溶液が生成した。この溶液を20℃〜25℃でさらに約6時間に渡り攪拌した。次に溶液のpHを飽和重炭酸ナトリウム水溶液で6.4に調整し、溶液を塩水(20ml)で希釈し、酢酸エチル(20ml×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(10ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を留去して体積を減少させて、半固体塊の粗カンデサルタンシレキセチルを得た。
あるいはこの方法でトリクロロ酢酸を使用してもよい。
実施例9:トリフルオロ酢酸を使用する脱保護法
トルエン(12ml)とメタノール(12ml)中のシレキセチルトリチルカンデサルタン(2g, 2.34mmol)の攪拌懸濁液に、トリフルオロ酢酸(0.17g, 0.65当量)を約20℃〜約25℃で滴下して加えた。1.5時間の攪拌後に溶液が生成され、この溶液を約20℃〜約25℃の温度でさらに約20時間に渡り攪拌した。次に溶液のpHを飽和重炭酸ナトリウム水溶液でpH6.5に調整し、水(30ml)で希釈し、酢酸エチル(20ml×4)で抽出した。有機層を集め、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を留去して半固体の粗カンデサルタンシレキセチルを得た。
実施例10:酸を用いない脱保護
シレキセチルトリチルカンデサルタン(5.0g, 5.86mmol)を60℃でトルエン(30ml)に溶解した。メタノール(30ml)を加え溶液を油浴で約19時間に渡り70℃に加熱した。50℃〜60℃で減圧下で溶液の体積を約16gの重さまで減少させ、次に−10℃で約48時間に渡り冷却した。沈殿した固体をろ過して集め、冷メタノール(約0℃〜5℃のメタノール;2ml×2)で洗浄し、フィルター上で約1時間に渡り乾燥して粗カンデサルタンシレキセチル(3.1g, 88.5%)を得た。粗カンデサルタンシレキセチルを還流してメタノール(23ml)に溶解し、溶液を減圧下でろ過し、攪拌しながら氷浴中で約3時間に渡り冷却した。白色固体をろ過して集め、メタノール(2.5ml×3)で洗浄し、戸外で一晩乾燥して、カンデサルタンシレキセチルを白色の固体(2.3g, 74%)(HPLCによる純度99.28%)として得た。
実施例11:酸を用いない脱保護
シレキセチルトリチルカンデサルタン(20g, 23mmol)を60℃でトルエン(120ml)に溶解した。メタノール(120ml)を加え、溶液を油浴で約13時間に渡り約75℃〜80℃で加熱した。50℃〜60℃で減圧下にて溶媒を留去して溶液の体積を減少させ、粘性の残渣(約27g)を得て、これをメタノール(60ml)に溶解し、溶媒を蒸発乾固して泡状物(約23g)を得た。この泡状物を還流温度でメタノール(約40g)に溶解した。次に溶液を減圧下でろ過し、4℃に冷却して固体を得て、この温度で12〜15時間に渡り維持した。
沈殿した固体をろ過して集め、約0℃〜5℃の冷メタノール(20ml×2)で洗浄し、そして50℃で真空下にて乾燥して、カンデサルタンシレキセチル(15.5g)を得た。カンデサルタンシレキセチル(1g)をトルエン(5ml)で25℃〜27℃で1時間に渡り粉砕してカンデサルタンシレキセチルを得た(約0.65g)。
実施例12:酸を用いない脱保護
トリチルカンデサルタンシレキセチル(20g, 23.45mmol)、トルエン(60ml)、メタノール(60ml)および水(1ml)の混合物を、約12時間に渡り静かに還流した。反応をHPLCにより追跡した。減圧(30mbar)下で約55℃〜60℃の温度で溶媒を留去して溶液の体積を減少させて、カンデサルタンシレキセチルの粘性の油状物を残渣として得た(36.5g)。
実施例13:酸を用いない脱保護
トリチルカンデサルタンシレキセチル(20g, 23.45mmol)、トルエン(60ml)、メタノール(60ml)および水(1ml)の混合物を、約5時間に渡り静かに還流した。反応の進行をHPLCにより追跡した。減圧(30mbar)下で約55℃〜60℃の温度で溶媒を留去して溶液の体積を減少させて、カンデサルタンシレキセチルの粘性の油状物を残渣として得た(36.5g)。
実施例14:酸を用いない脱保護
トリチルカンデサルタンシレキセチル(20g, 23.45mmol)、メタノール(200ml)および水(1ml)の混合物を、約16〜17時間に渡り静かに還流した。反応の進行をHPLCにより追跡した。減圧(30mbar)下で55℃〜60℃の温度で溶媒を留去して溶液の体積を減少させて、カンデサルタンシレキセチルの粘性の油状物を残渣として得た。
実施例15:酸を用いない脱保護
トリチルカンデサルタンc(TCS, 350g, 410.3mmol)、トルエン(1050ml)、メタノール(2100ml)および水(17.0ml)の溶液を、約2〜4時間に渡り還流し(HPLC対照)、40〜50℃/P<100mbarで溶媒を留去して、残渣を粘性の油状物として得て、残渣を45〜55℃でトルエン/メタノールの混合物(1041g, 95:5, w/w)の混合物に溶解して清澄な溶液を得た。
溶液を(-5)〜(20)℃に冷却し、溶液をこの温度で約8〜12時間に渡り維持し、沈殿した固体をろ過して除去し、フィルター上で冷トルエン(350ml)で洗浄して湿潤固体(295.8g, 83%)を得た。湿潤固体の110gを50℃/10mbarで2〜6時間に渡り乾燥して、湿潤白色固体を得た(94g(LOD=15〜25%))。湿潤白色固体(43.75g)を40〜60℃で無水エタノール(215〜363ml 6〜10V)に溶解し、溶液をろ過し、そして反応槽に戻し、次に溶液を(-15)〜(5)℃に冷却して、この温度で約2〜24時間に渡り維持した。沈殿した固体をろ過して除去し、冷無水エタノール(23〜35ml)で洗浄して湿潤固体を得て、これを一定重量になるまで50℃/10mbarで乾燥してシレキセチルカンデサルタンを得た(21.5g, 67%)。
実施例16:酸を用いない脱保護
シレキセチルトリチルカンデサルタン(50.0g, 58.62mmol)、水(2.64g, 2.5当量)、およびメタノール(500ml, 10当量体積)の懸濁物を約16.5時間に渡り還流して清澄な溶液を得た。30mbarで40℃で溶媒を留去して固体残渣を得た(51.7g)。残渣を60℃でトルエン/メタノール(95:5w/w, 125g)の混合物に溶解し、20〜23℃に冷却し、約15時間に渡り攪拌した。沈殿物が出現し、これをろ過して集め、トルエン/メタノール(95:5w/w, 25g)の冷(4℃)混合物で洗浄し、50℃で30mbarにて2時間に渡り乾燥して、粗固体カンデサルタンシレキセチル(32.41g, 90.5%)(HPLCによる純度99.32%)を得た。
実施例17:酸を用いない脱保護
シレキセチルトリチルカンデサルタン(100.0g, 0.117mol)、水(5.3g)、トルエン(600ml)およびメタノール(600ml)の溶液を約10時間に渡り還流(プロセス対照中のHPLC)し、60℃/30mbarで溶媒を留去して油状物残渣を得た。残渣の一部(6.84g)を50℃でトルエン/メタノール(95:5w/w, 11.2g)の混合物に溶解した。溶液を2〜8℃で約6時間攪拌し、固体をろ過して除去し、トルエン/メタノール(95:5w/w, 3.4g)の冷混合物で洗浄し、60℃/30mbarで乾燥して、白色固体(3.47g, 86.8%)(HPLCによる純度99.15%)を得た。
実施例18:メタノールで再結晶化
実施例8の化合物(5g)をメタノール(25.0g)に約18℃〜23℃で溶解して清澄な溶液を得ると、固体が沈殿して懸濁物が生成した。この懸濁物を18℃〜23℃で約60時間に渡り攪拌し、生じた固体をろ過して集め、メタノール(2.5g)で洗浄し、減圧(10mbar)下で約50℃〜55℃の温度にて固体が一定の重量になるまで乾燥して、カンデサルタンシレキセチル(4.2g, 84%)を白色の粉末として得た。
実施例19:メタノールで再結晶化
実施例8の化合物(2g)をメタノール(6.0g)に50℃で溶解して清澄な溶液を得た。この溶液を約18℃〜23℃で沈殿物が生成し始めるまで冷却した。次に懸濁物を18℃〜23℃で約60時間に渡り攪拌し、固体をろ過して集め、メタノール(1.0g)で洗浄し、減圧(10mbar)下で約50℃〜55℃の温度にて固体が一定の重量になるまで乾燥して、カンデサルタンシレキセチル(1.74g, 87.0%)を白色の粉末として得た。
実施例20:エタノールで再結晶化
実施例8の化合物(5g)をエタノール(25.0g)に50℃で溶解して清澄な溶液を得た。この溶液を約18℃〜23℃で沈殿物が生成し始めるまで冷却した。懸濁物を18℃〜23℃で約60時間に渡り攪拌し、固体をろ過して集め、エタノール(2.5g)で洗浄し、減圧(10mbar)下で約50℃〜55℃の温度で固体が一定の重量になるまで乾燥して、カンデサルタンシレキセチル(4.17g, 83.4%)を白色の粉末として得た。
実施例21:エタノールで再結晶化
実施例1の化合物(2g)をエタノール(25.0g)に60℃で溶解して清澄な溶液を得た。この溶液を約18℃〜23℃で沈殿物が生成し始めるまで冷却した。懸濁物を18℃〜23℃で約60時間に渡り攪拌し、固体をろ過して集め、エタノール(1.0g)で洗浄し、減圧(10mbar)下で約50℃〜55℃の温度にて固体が一定の重量になるまで乾燥して、カンデサルタンシレキセチル(1.68g, 84.0%)を白色の粉末として得た。

Claims (36)

  1. シレキセチルカンデサルタンの合成法であって:
    シレキセチルトリチルカンデサルタンを少なくとも1つの有機酸と反応させて、少なくとも1つの有機溶媒中でシレキセチルカンデサルタンを生成し;そして
    粗シレキセチルカンデサルタンを単離する、
    ことを含む方法。
  2. 粗シレキセチルカンデサルタンを単離する前に、反応混合物中の過剰の酸を少なくとも1つの塩基で中和することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 鉱酸を添加することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記有機酸は、メタンスルホン酸、ギ酸、ピリジンp-トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、または酢酸よりなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記方法を15℃〜60℃の反応温度で行っている、請求項1に記載の方法。
  6. 前記有機溶媒が実質的に無水である、請求項1に記載の方法。
  7. 実質的に無水の有機溶媒が3重量%未満の水を有する、請求項6に記載の方法。
  8. 前記実質的に無水の有機溶媒が0.5重量%未満の水を有する、請求項7に記載の方法。
  9. 前記実質的に無水の有機溶媒が、C1-C4アルキルアルコール、ケトン、エーテル、炭化水素、または塩素化溶媒である、請求項1に記載の方法。
  10. 前記実質的に無水の有機溶媒が、ジクロロメタン、メタノール、トルエン、またはtert-ブチルメチルエーテルである、請求項9に記載の方法。
  11. 1超の溶媒を使用している、請求項1に記載の方法。
  12. 第1の溶媒対第2の溶媒の比が1:10〜10:1である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記塩基が、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチル-モルホリン、4-ジメチルアミノピリジン、1,5-ジアザビシクロ-[4.3.0]ノ-5-ネン(DBN)、1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]ウンデ-7-セン(DBU)、1,4-ジアザビシクロ-[2.2.2]オクタン(DABCO)またはNaOHの少なくとも1つである、請求項2に記載の方法。
  14. 前記塩基がNaOHである、請求項13に記載の方法。
  15. シレキセチルカンデサルタンの合成法であって:
    シレキセチルトリチルカンデサルタンをメタノールと反応させてシレキセチルカンデサルタンを生成させ;そして
    粗シレキセチルカンデサルタンを単離する、
    ことを含む方法。
  16. 反応を、酸を伴わずに起こす、請求項15に記載の方法。
  17. シレキセチルトリチルカンデサルタンを脱保護してシレキセチルカンデサルタンを生成することを含む、酸を伴わずにシレキセチルカンデサルタンを合成する方法。
  18. 前記シレキセチルカンデサルタンを結晶化することを更に含む、請求項17に記載の方法。
  19. 少なくとも1つの有機溶媒を添加することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
  20. 水を添加することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
  21. 前記方法を30℃〜90℃の反応温度で行っている、請求項15に記載の方法。
  22. 前記方法を50℃〜90℃の反応温度で行っている、請求項21の方法。
  23. シレキセチルトリチルカンデサルタンが、
    トリチルカンデサルタン、ハロゲン化シレキセチル、および少なくとも1つの塩基を低沸点有機溶媒中で反応させてシレキセチルトリチルカンデサルタンを生成し;そして
    シレキセチルトリチルカンデサルタンを単離する、
    ことを含む方法により製造される、請求項1又は15のいずれか1項に記載の方法。
  24. 前記粗カンデサルタンシレキセチルを溶媒系で結晶化して結晶性カンデサルタンシレキセチルを得ることをさらに含む、請求項1又は15のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記溶媒系はC1-C6アルコール及び芳香族化合物である、請求項24に記載の方法。
  26. 前記C1-C6アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、および3-ペンタノールよりなる群から選択される、請求項25に記載の方法。
  27. 前記C1-C6アルコールがメタノールである、請求項26に記載の方法。
  28. 前記芳香族化合物が、ベンゼン、トルエン、エチルトルエン、キシレンまたはメシチレンよりなる群から選択される、請求項25に記載の方法。
  29. 前記芳香族化合物がトルエンである、請求項28の方法。
  30. 前記C1-C6アルコール対芳香族化合物の比が20重量%対80重量%である、請求項25に記載の方法。
  31. 前記C1-C6アルコール対芳香族化合物の比が10重量%対90重量%である、請求項30に記載の方法。
  32. 前記C1-C6アルコール対芳香族化合物の比が5重量%対95重量%である、請求項31に記載の方法。
  33. 結晶性カンデサルタンシレキセチルを溶媒中で再結晶化して実質的に純粋なカンデサルタンシレキセチルを得ることをさらに含む、請求項25に記載の方法。
  34. 前記溶媒がC1-C6アルコールである、請求項33に記載の方法。
  35. 前記C1-C6アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、および3-ペンタノールよりなる群から選択される、請求項34に記載の方法。
  36. 純粋なカンデサルタンシレキセチルを乾燥することをさらに含む、請求項33に記載の方法。
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