JP2009101818A - 電動パーキングブレーキシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】自動動作禁止スイッチの操作により自動動作が禁止された状態(S28の判定がNO)において、停止指示位置から走行指示位置へのシフト操作が行われ(S27の判定がYES)、かつ、アクセル操作が行われた場合(S30の判定がYES)には、パーキングブレーキが自動で解除される(S29)。このように、自動動作が禁止された状態であっても、運転者の発進意図が検出された場合には、パーキングブレーキが解除されるため、運転者の発進意図に応じて車両を発進させることが可能となる。また、パーキングブレーキの作用状態で車両が発進させられることがないため、燃費が悪くなったり、摩擦材の摩耗が進んだりすることを回避することができるのであり、電動パーキングブレーキシステムの使い勝手を向上させることができる。
【選択図】図6
Description
特許文献2には、電動パーキングブレーキシステムにおいて、(a)シフト位置が、ドライブ位置、リバース位置にある状態が設定時間以上継続した場合、(b)シフト位置が、ドライブ位置、リバース位置にあり、かつ、アクセルスイッチがONである状態が予め定められた設定時間以上継続した場合に、パーキングブレーキが自動で解除されることが記載されている。
従来のシフト連動制御が行われる電動パーキングブレーキシステムにおいて、パーキングブレーキの作用中に、予め定められたシフト操作が行われた場合には、そのシフト操作に連動してパーキングブレーキが解除される。一方、シフト連動禁止スイッチが操作されるとパーキングブレーキ自動解除装置によるシフト連動自動解除が禁止されるのであり、パーキングブレーキの作用中に、予め定められたシフト操作が行われても、それに連動してパーキングブレーキが自動で解除されることはない。そのため、パーキングブレーキを解除するためには、パーキングブレーキの解除指示操作(例えば、パーキングスイッチの解除指示操作)を行わなければならない。しかし、運転者によっては、シフト連動禁止スイッチを操作したことを忘れ、シフト連動自動解除が禁止された状態にあることの認識がない場合がある。その場合には、シフト操作を行い、アクセル操作を行っても、運転者の意図に応じた加速度が得られず、違和感を感じることがある。また、パーキングブレーキが作用状態のままで車両が発進させられると、燃費が悪くなったり、摩擦材の摩耗が進んだりする等の問題があった。
それに対して、本願請求項1に記載の電動パーキングブレーキシステムにおいては、シフト連動自動解除が禁止された状態であっても、予め決められたシフト操作が行われ、かつ、アクセル操作が行われた場合には、パーキングブレーキの解除指示操作が行われなくても、パーキングブレーキが自動で解除される。その結果、車両を運転者の意図に応じて良好に発進させることができる。また、燃費が悪くなったり、摩擦材の摩耗が進んだりすることを良好に回避し、使い勝手を向上させることができる。
また、パーキングブレーキ自動解除装置においては、予め定められたシフト操作に応じてパーキングブレーキが解除されるようにされていたが、シフト連動自動解除が禁止された状態においては、予め定められたシフト操作に加えて、アクセル操作が行われた場合に、パーキングブレーキが解除される。シフト連動自動解除が禁止された状態においては、原則として、シフト連動自動解除は行われないはずであるが、それにもかかわらず、自動で解除されるようにするのであるから、特別な条件が満たされた場合(例えば、シフト連動自動解除が許可された状態におけるより確実に運転者に発進意図があることが検出された場合)に限って、自動解除されるようにしたのである。
なお、シフト連動禁止スイッチは、マニュアル操作される操作部材を備えたスイッチであり、操作部材の操作により、パーキングブレーキ自動解除装置によるシフト連動自動解除が許可された状態と禁止された状態とに切り換えられる。また、シフト連動自動解除が禁止された状態においては、予め定められたシフト操作に連動してパーキングブレーキを自動で作用させるシフト連動自動作用も禁止されることが多い。
それに対して、特許文献2には、シフト連動自動解除が行われる電動パーキングブレーキシステムが記載されているが、そのシフト連動自動解除を許可したり、禁止したりすることの記載がない。
特許文献1には、前述のように、パーキングスイッチの解除指示操作が行われた後、設定時間が経過する以前にアクセル操作が行われた場合に、パーキングブレーキが自動で解除されることが記載されている。
しかし、パーキングスイッチは、運転者がパーキングブレーキを作用させたり、解除したりする場合に操作されるスイッチであるのに対して、シフト連動禁止スイッチは、シフト操作に連動してパーキングブレーキが自動で解除されることを許可する状態と、禁止する状態とに切り換える場合に操作されるスイッチであり、これらは異なる。シフト連動禁止スイッチは、パーキングブレーキの作用指示、解除指示とは関係なく操作されるスイッチであり、「シフト連動自動解除の禁止状態にある」ということは、「運転者が、パーキングブレーキが自動で解除されることを望んでいない」と考えられる。
したがって、本願請求項1に記載の電動パーキングブレーキシステムにおけるように、シフト連動禁止スイッチの操作によって、シフト連動自動解除が禁止された状態において、シフト操作、アクセル操作が行われた場合に自動解除されることと、特許文献1に記載のように、パーキングスイッチの解除指示操作が行われた後にアクセル操作が行われた場合に自動解除されることとは、異なることであり、前述のように、課題も異なる。特許文献1に記載の電動パーキングブレーキシステムをパーキングブレーキ自動解除装置を備えた電動パーキングブレーキシステムに適用すれば、「シフト連動自動解除が許可された状態において、シフト操作が行われ、かつ、アクセル操作が行われた場合に、パーキングブレーキが解除されるようにすること」となり、「禁止状態にあるにも係わらず、パーキングブレーキが自動で解除されるようにすること」は、特許文献1に記載の発明から容易に想到し得ることではない。
請求項2に記載の電動パーキングブレーキシステムにおいては、禁止中特別自動解除部が、予め定められたシフト操作が行われてから、予め定められた設定時間が経過する前に、アクセル操作が行われた場合に、パーキングブレーキを自動で解除する手段を含むものとされる。
設定時間は、通常、車両の発進時に、シフト操作が行われてから、アクセル操作が行われるまでの間の時間に基づいて決めることができる。設定時間を短くすれば、運転者の発進意図の有無を正確に検出することができ、設定時間を長くすれば、アクセル操作があった場合に、より確実に、パーキングブレーキを自動で解除することができる。
また、シフト連動自動解除禁止状態において、パーキングスイッチの解除指示操作等が行われることなく、アクセル操作が行われた場合には、シフト連動自動解除禁止状態にあることを、運転者に知らせることもできる。例えば、LED(Light Emitting Diode)を点滅させたり、シフト連動自動解除禁止状態にあることを、ディスプレイに表示させたり、音声で出力したりして、そのことを報知すれば、運転者は、シフト連動禁止スイッチを操作して、許可状態に切り換えることができる。
請求項3に記載の電動パーキングブレーキシステムにおいては、禁止中特別自動解除部が、予め定められたシフト操作が行われた後、設定時間の間、アクセル操作が継続して行われた場合に、パーキングブレーキを自動で解除する手段を含むものとすることができる。
アクセル操作が設定時間(継続操作判定時間と称する)の間、継続して行われた場合には、運転者の発進意図があることをより確実に検出することができる。シフト連動自動解除禁止状態においては、より確実に運転者の発進意図が検出された場合に、パーキングブレーキが解除されることが望ましい。継続操作判定時間は、予め決められた長さとしたり、その都度決まる長さとしたりすることができる。予め定められた長さとされた場合において、車種あるいは車両毎に異なる時間とすることもできる(例えば、車両が使用される地域で異なる時間とすること等が該当する)。また、運転者(車両の所有者)等によって調整可能とすることができる。アクセル操作が継続操作判定時間以上継続して行われた場合に、パーキングブレーキを解除することは、特許文献1にも2にも記載されていない。
電動パーキングブレーキシステムにおいては、禁止中特別自動解除部が、予め定められたシフト操作が行われた後、操作量が設定量以上で、アクセル操作が行われた場合に、パーキングブレーキを自動で解除する手段を含むものとすることができる。
アクセル開度が大きい場合等、アクセル操作部材の操作量(加速度を大きくする向きの操作)が設定量以上である場合には、より正確、かつ、確実に運転者の発進意図があるとすることができる。この設定量は、上述の継続操作判定時間と同様に、車両毎で決まる値としたり、その都度決まる値としたり、運転者等によって調整可能な値としたりすること等ができる。設定量を大きくすれば、より、正確に運転者の発進意図があることを検出することができる。
請求項4に記載の電動パーキングブレーキシステムにおいては、禁止中特別自動解除部が、予め定められたシフト操作が行われた後、車両の走行速度が予め定められた設定速度以上になった場合に、パーキングブレーキを自動で解除する手段を含むものとすることができる。
車速が設定速度以上になれば、運転者に発進意図があることをより確実に検出することができる。設定速度は、例えば、パーキングブレーキの作用中に、アクセル操作が操作継続判定時間の間継続して行われた場合に達する速度としたり、アクセル操作量が設定量以上である場合に達する車速としたりすること等ができる。
なお、本項に記載の電動パーキングブレーキシステムにおいては、アクセル操作が行われたことを検出する必要は必ずしもない。車速が設定速度に達したのは、アクセル操作が行われたことに起因すると考えられるからである。
図1において、符号10は電動モータを示し、符号12はクラッチ付き運動変換機構を示す。クラッチ付き運動変換機構12は、電動モータ10の出力軸の回転を出力部材の直線運動に変換するとともに、出力部材に加えられる力によって電動モータ10が回転させられることを防止する。また、符号14,16は左右後輪を示し、符号18,20は車輪14,16にそれぞれ設けられたパーキングブレーキを示す。パーキングブレーキ18,20とクラッチ付き運動変換機構12とは、それぞれ、ケーブル22,24によって連結されている。ケーブル22,24が、電動モータ10の作動により引っ張られると、パーキングブレーキ18,20が作用する状態とされる。本実施例においては、電動モータ10,保持機構付き運動変換機構12,ケーブル22,24、パーキングブレーキ18,20等により電動パーキングブレーキ機構30が構成されている。
また、ストラット124において、連結軸126とは反対側の端部に設けられた係合部135にブレーキシュー110bが係合させられている。
なお、係合部130は、図示する状態においては、貫通穴132の(ケーブル22のバッキングプレート100への固定端の)中心線Nより、後退回転方向側に位置する。また、後述するように、押付機構120が円周方向に相対移動させられると、それに伴って係合部130も相対移動させられるが、設計上、中心線Nより前進回転方向側の位置まで相対移動させられることがないようにされている。
電動パーキングブレーキECU200は、CAN(Car Area Network)214を介して、車両に設けられた他のコンピュータ、例えば、スリップ制御ECU(VSCECU)220,エンジン・トランスミッションECU(ETCECU)222等に接続される。また、スリップ制御ECU220には前後加速度センサ226、車輪速センサ227等が接続され、エンジン・トランスミッションECU222にはシフト位置センサ228、アクセルスイッチ230等が接続されており、車速V、前後加速度G、シフト位置、アクセルスイッチのON/OFFの情報等がスリップ制御ECU220,エンジン・トランスミッションECU222,CAN214を介して、電動パーキングブレーキECU200に供給される。
自動動作許可スイッチ211は、シフト連動自動動作を許可する状態と禁止する状態とに切り換える場合に操作されるスイッチである。シフト連動自動動作とは、後述するように、車両の停止状態において、予め定められたシフト操作が行われた場合には、そのシフト操作に応じて、パーキングブレーキ18,20を自動でロック作動させたり、自動で解除したりすることであり、単に自動動作と称することもある。シフト連動自動動作が許可された状態において、自動動作許可スイッチ211が操作されると禁止状態に切り換えられ、禁止状態において、操作されると、許可状態に切り換えられる。例えば、寒冷地等において、パーキングブレーキ18,20が自動で作動させられることが望ましくない場合等には、禁止状態に切り換えられることがある。
張力センサ209は、ケーブル22,24の張力を検出するものであり、保持機構付き運動変換機構12に設けられる。
前後加速度センサ226は、車両の前後方向の加速度を検出するものであるが、本実施例においては、前後加速度Gに基づいて車両の傾斜角度が取得される。
車輪速センサ227は、前後左右の各輪に対応してそれぞれ設けられ、各輪の車輪速度を検出するものであるが、本実施例においては、前後左右の各輪の車輪速に基づいて車両の走行速度Vが推定される(推定車体速度Vが取得される)。
シフト位置センサ228は、シフト操作部材232の位置を検出するものであり、アクセルスイッチ230は、アクセル操作部材234の操作状態を検出するものである。アクセルスイッチ230の代わりに、アクセル開度センサとすることもできる。
LED212は、シフト連動自動動作が許可状態にある場合に発光状態とされ、禁止状態にある場合に消光状態とされる。
リリース指示操作が行われると、電動モータ10が逆方向に回転させられ、ケーブル22,24が緩められる。パーキングブレーキ18,20において、ブレーキシュー110a,110bがリターンスプリング115により縮径させられ、パーキングブレーキ18,20が解除される。
車両が停止状態にあり、かつ、パーキングブレーキ18,20が非作用状態にある場合において、シフト操作部材232が、走行を表す位置(例えば、ドライブ位置D、リバース位置R)から停止を表す位置(例えば、パーキング位置P、ニュートラル位置N)に操作された場合(以下、この操作を、停止時シフト操作と略称する)には、パーキングスイッチ210のロック指示操作が行われなくても、パーキングブレーキ18,20が自動でロック作動させられる。
また、車両が停止状態にあり、かつ、パーキングブレーキ18,20が作用状態にある場合において、シフト操作部材232が停止を表す位置(例えば、パーキング位置P、ニュートラル位置N)から走行を表す位置(例えば、ドライブ位置D、リバース位置R等)に操作された場合(以下、この操作を、発進時シフト操作と称する)には、パーキングスイッチ210のリリース指示操作が行われなくても、パーキングブレーキ18,20が自動で解除される。
それに対して、シフト連動自動動作禁止状態においては、原則として、パーキングスイッチ210の操作に応じてパーキングブレーキ18,20がロック作動させられたり、リリース作動させられたりする。
ステップ1(以下、S1と略称する。他のステップについても同様とする)において、パーキングスイッチ210が操作されたか否かが判定される。パーキングスイッチ210の操作が検出された場合には、S2において、ロック指示操作であるか否か(ロック要求であるか否か)が判定される。ロック要求である場合には、S3において、目標張力が求められ、S4において、電動モータ10により、パーキングブレーキ18,20が作動させられる。
それに対して、リリース指示操作である場合(リリース要求がある場合)には、S2の判定がNOとなり、S5においてリリース制御が行われる。本実施例においては、電動モータ10が作動時とは逆方向に回転させられ、ケーブル22,24が緩められる。
S11において、自動動作許可スイッチ211が操作されたか否かが判定される。操作された場合には、S12において、現時点において、許可状態にあるか否かが判定される。許可状態にある場合には、S13において、禁止状態に設定される。また、LED212が消光状態とされる。それに対して、禁止状態にある場合には、S14において、許可状態に設定される。この場合には、LED212が発光状態とされる。
S21において、車両が停止状態にあるか否かが判定され、停止状態にある場合には、S22において、パーキングブレーキ18,20が作用状態にあるか否かが判定される。パーキングブレーキ18,20が非作用状態にある場合には、S22の判定がNOとなり、S23において、停止時シフト操作が行われたか否かが判定される。停止時シフト操作が検出された場合には、S24において、自動動作許可状態にあるか否かが判定される。許可状態にある場合には、S25において、目標張力が決定され、S26において、電動モータ10により、パーキングブレーキ18,20がロック作動させられる。
それに対して、自動動作禁止状態にある場合には、停止時シフト操作が行われても、S24の判定がNOとなるため、S25,26は実行されず、パーキングブレーキ18,20がロック作動させられることはない。例えば、パーキングスイッチ210のロック指示操作が行われると、パーキングブレーキ18,20が作動させられる。
それに対して、自動動作禁止状態にある場合には、S30において、発進時シフト操作が行われてからの経過時間が設定時間(この設定時間を、以下、待機用時間と称する)を越えたか否かが判定され、S31において、アクセルスイッチ230がOFFからONに切り換わったか否かが判定される。本実施例において、待機用時間は、通常、発進時シフト操作が行われてからアクセル操作が行われるまでの時間に基づいて設定される。経過時間が待機用時間より短く、アクセル操作が行われていない場合には、S30,31が繰り返し実行される。S30,31が実行される間に、アクセル操作が行われた場合には、S31の判定がYESとなって、S29において、ブレーキ18,20が解除される。アクセル操作が行われることなく、待機用時間が経過した場合には、パーキングブレーキ18,20は解除されることがない。この場合には、パーキングスイッチ210のリリース指示操作等によって、解除されることになる。
また、本実施例においては、自動動作禁止状態において、アクセル操作が行われた場合に、パーキングブレーキ18,20が自動解除されるようにされているのであり、より確実な運転者の発進意図が検出されることが条件とされる。その結果、自動動作禁止状態において、運転者の意図に反して、パーキングブレーキ18,20が自動で解除されることを良好に回避することができる。
また、待機用時間は、上述のように、通常、発進時シフト操作が行われてからアクセル操作が行われるまでの時間に基づいて決められるが、待機用時間は、長くても、短くてもよい。
さらに、自動動作禁止状態において、S31の判定がYESになった場合(アクセル操作が行われた場合)には、「自動動作が禁止状態になっていること」が報知されるようにすることができる。例えば、LED212を点滅状態としたり、そのことを、インストルメントパネルに設けられたディスプレイに表示したり、音声で出力したりすることができる。それによって、運転者は、自動動作許可スイッチ211の操作により、許可状態に切り換えることができる。
また、上記実施例においては、自動動作許可スイッチ211の操作により、シフト連動自動作用、自動解除の両方が、同様に、許可された状態と禁止された状態とに切り換えられるようにされていたが、シフト連動自動作用の許可状態、禁止状態と、シフト連動自動解除許可状態、禁止状態とが、それぞれ、別のスイッチによって、別個独立に切り換えられるようにすることもできる。
シフト操作が行われ、シフト連動自動動作許可状態にない場合には、S40において、待機用時間が経過したか否かが判定され、S41において、アクセルスイッチ230がON状態にあるか否かが判定され、S42において、アクセルスイッチ230がON状態にある時間が継続操作判定時間以上継続しているか否かが判定される。待機用時間が経過する以前に、アクセルスイッチ230のON状態が継続操作判定時間以上継続した場合には、S42の判定がYESとなり、S29において、パーキングブレーキ18,20が解除される。それに対して、待機用時間が経過する前に、アクセルスイッチ230がONにならなかった場合、アクセルスイッチ230のON状態が継続操作判定時間以上続かなかった場合には、S40の判定がYESとなり、パーキングブレーキ18,20が解除されることがない。
このように、本実施例においては、アクセル操作が設定時間(継続操作判定時間)以上継続して行われた場合に、運転者の発進意図があるとされる。その結果、運転者の発進意図をより正確、かつ、確実に検出することができる。シフト連動自動動作の禁止状態においては、運転者の意図によって、シフト連動自動解除が禁止された状態にあるため、より正確、かつ、確実な運転者の発進意図が検出された場合に限って、パーキングブレーキ18,20が解除されるようにするのである。それによって、運転者の意図に反して、パーキングブレーキ18,20が解除されることを良好に回避することができる。
本実施例においては、上記実施例における場合と同様に、S40において、待機用時間が経過したか否かが判定され、S41において、アクセルスイッチ230がON状態にあるか否かが判定される。そして、S45において、車速が発進判定速度より大きくなったか否かが判定される。待機用時間が経過する前に、アクセル操作が行われ、かつ、車速が発進判定速度より大きくなった場合に、パーキングブレーキ18,20が解除される。それに対して、待機用時間が経過する前に、アクセル操作が行われなかった場合、アクセル操作は行われたが、車速が発進判定速度より大きくならなかった場合には、S40の判定がYESとなり、パーキングブレーキ18,20が解除されることがない。
このように、本実施例においては、車速が設定速度(発進判定速度)より大きくなった場合に、運転者の発進意図があるとされて、パーキングブレーキ18,20が自動で解除されるのである。運転者が、操作継続判定時間以上アクセル操作を継続して行った場合、設定量以上操作した場合等が考えられる。
また、図7,8においても、S40の判定は不可欠ではない。
さらに、シフト操作が行われた後のアクセル操作において、アクセル開度が設定値以上である場合に、運転者の発進意図があるとして、パーキングブレーキ18,20が解除されるようにすることもできる。この場合においても、運転者の発進意図を正確、かつ、確実に検出することができる。
以上のように、複数の実施例を記載したが、各々の実施例の特徴のうちの1つ以上をそれぞれ組み合わせた態様で、本発明を実施することも可能である。また、本発明は、上述に記載の態様の他、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。
Claims (4)
- 電気駆動源により作動させられるパーキングブレーキと、
そのパーキングブレーキの作用中に、予め定められたシフト操作が行われた場合に、そのシフト操作に連動して前記パーキングブレーキを自動で解除するパーキングブレーキ自動解除装置と、
そのパーキングブレーキ自動解除装置のシフト連動自動解除を、シフト連動禁止スイッチの操作に応じて禁止状態にするシフト連動自動解除禁止部と、
そのシフト連動自動解除禁止部によって前記シフト連動自動解除が禁止された状態であっても、前記予め定められたシフト操作が行われ、かつ、アクセル操作が行われた場合には、前記パーキングブレーキを自動で解除する禁止中特別自動解除部と
を含むことを特徴とする電動パーキングブレーキシステム。 - 前記禁止中特別自動解除部が、前記予め定められたシフト操作が行われてから、予め定められた設定時間が経過する前に、前記アクセル操作が行われた場合に、前記パーキングブレーキを自動で解除する手段を含む請求項1に記載の電動パーキングブレーキシステム。
- 前記禁止中特別自動解除部が、前記予め定められたシフト操作が行われた後、設定時間の間、アクセル操作が継続して行われた場合に、前記パーキングブレーキを自動で解除する手段を含む請求項1または2に記載の電動パーキングブレーキシステム。
- 前記禁止中特別自動解除部が、前記予め定められたシフト操作が行われた後、車両の走行速度が予め定められた設定速度以上になった場合に、前記パーキングブレーキを自動で解除する手段を含む請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電動パーキングブレーキシステム。
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