JP2009101040A - 打止数管理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 遊技機から払出される遊技媒体数と、遊技機に投入される遊技媒体数との差数に基づき、予め設定された打止数を管理する打止数管理装置であって、遊技機の稼動に関連して発生する遊技信号が入力され、当該遊技信号に基づき、打止数を変動させる打止数変動手段を備える構成としてある。
【選択図】 図3
Description
このような管理装置では、上記の差数を監視し、差数が予め設定された「打止数」に達した場合に、当該遊技機への補給を停止したり、例えばパチンコ機であれば、パチンコ玉の発射装置を停止する発射停止信号を出力したりすることで、遊技機が稼動することができない打止状態とする制御を行うものがある。
このような遊技機を打止状態にする技術に関して、いくつかの発明が開示されている。
また、特許文献2では、パチンコ台にコンピュータ制御ユニットを設け、パチンコ台毎に玉の補給及び打止の設定を管理するとともに、打止状態にする打止数や大当たり回数等の各種打止条件を設定可能なディップスイッチが設けられ、外部から設定変更できるパチンコ台の出玉管理装置が開示されている。
従前のパチンコホール,パチスロホール等の遊技場においては、設置されている遊技機の仕様等を考慮して、打止数を設定し、遊技機を打止状態とする、いわゆる「定量制」と称される営業形態が普及していた。
しかしながら、近年においては、打止数を設定しない、いわゆる「無定量制」の営業形態が広く実施されている。
このような「無定量制」の営業形態は、遊技者が獲得した遊技媒体を「箱積み」させることで、遊技者の所有欲を満たすとともに、他の客に対する優越感を助長させる効果がある。さらに、「定量制」による頻繁な遊技媒体の特殊景品等との交換が、店員の作業負担を増加させるため、人件費の増大や、作業効率の低下等の弊害を解消する狙いも後押しして、現在においては、「無定量制」が広く普及している。
そのような遊技機に「定量制」を適用する場合には、前述の2つの特許文献に記載されていた発明も含め、従来の打止数を管理する管理装置で対応するしかなかった。
このような管理装置は、所定の打止数を設定し、遊技機より払い出された遊技媒体数と遊技機に投入された遊技媒体数に基づき所定の演算を行い、演算結果がこの打止数に達した場合に、遊技機を打止状態とするようになっており、打止数を管理する管理装置としての機能を果たすものの、遊び的な要素は全くなく、無味乾燥なものであった。
遊び的な要素としては、せいぜい打止数を変更できると言うだけで、遊技者の遊技意欲を駆り立てるまでのゲーム性を持ち合わせるものではなかった。
その結果、遊技者が打止状態になったこと知らずに、遊技を続行し、無用な打込みを行うことがあった。
従前においては、設定された打止数は、一度設定した後には、変動することはなかったが、遊技信号に基づき、打止数を変動させることで、打止数に遊び的な要素を加味することができる。
パチンコ機において比較的大当り確率の甘い、いわゆる「羽物」等の遊技機では、一度大当りとなり、獲得された遊技球でその後の遊技を行うと、遊技者が新たな貸し玉を買い足すことなく、遊技を続行することができる。その結果、制限なく遊技球を獲得できてしまい、まったく売上げが上がらない状態が、長い時間続くことになってしまっていた。
そこで、このような長い時間売上げが上がらない状態をなくすため、前述した「定量性」の営業形態を導入していた。すなわち、打止数を設定し、差数が打止数に達した場合には、当該遊技機を遊技ができない打止状態とし、獲得した遊技球を強制的に景品交換させていた。
これにより、その後、新たな遊技者等に対して、当該遊技機を遊技可能(「開放」)とすることで、売上げを確保することができる。
このように、従来の遊技場における運用において、単に、打止数を設定するだけで足り、それ以上の機能を求めるものではなく、仕様の異なる遊技機毎に打止数を変えて設定することはあっても、同一機種の遊技機では、異なることはなく、まして打止数が変動することはなかった。
例えば、遊技者が相当な遊技資金を費やし、最初に設定されている打止数では、元手も回収することができないようなことがある。このような場合には、遊技機から払出された遊技媒体数と、遊技者が投入した遊技媒体数との差数を、所定の遊技信号を入力監視することで、遊技者の損失として算定し、最低限この損失に相当する程度の遊技媒体が獲得できる打止数に変動させることもできる。
これにより、元手を取り返すことができるという目的意識を遊技者にもたせることができ、遊技意欲の減退を防ぎ、反対に遊技意欲を駆り立てることができる。
また、一遊技毎に遊技機から出力されるスタート信号を累積したスタート回数が所定のスタート回数に達するまでの間や、差数が所定の範囲にあるなど、予め定められた所定の遊技期間内に、当該遊技機が大当りとなった場合に特別ボーナスとして、現時点の打止数に規定量を上乗せするように、打止数を変動させることもできる。
これにより、遊技機の遊技とは異なる全く新たなゲーム性を付与することができ、単調な遊技に期待感やスリル感を加味することができる。
例えば、遊技機から出力される遊技信号には、「大当り信号」や、1ゲームごとに出力される「スタート信号」、遊技媒体の所定数の払出毎に出力される「セーフ信号」等がある。
また、遊技機に設けられた設備機器より出力される遊技信号には、例えば、遊技機がパチンコ機である場合に、パチンコ機の盤面内に発射された遊技球を遊技機島に還元する遊技機裏面に設けられたアウトタンクに備えるカウントセンサから、所定の数の遊技球が還元させる毎に出力される遊技機の稼働状況を示す「アウト信号」や、遊技球を補給する補給装置から出力される遊技機に補給される遊技球数を示す「補給数信号」などがある。
また、遊技機に隣接して設置されるカード球貸機や現金球貸機などの台間機から出力される信号には、「球貸信号」や「現金投入信号」等がある。
このような遊技信号が入力され、解読することで、遊技状態を把握することができ、遊技状態(条件)に応じて、打止数を変動させることができる。
そして、打止数は、遊技機から払出される遊技媒体数の累計値から遊技機に投入される遊技媒体数の累計値を減算した値である「差数」に基づき、設定されるようになっている。
設定される打止数は、「差数」の±0を基準にして、「+○○○個」と規定する場合(勝玉)や、「差数」の下限値と上限値の差で規定する場合(持玉)がある。
このような構成とすることにより、打止数が単に変動するのではなく、遊技条件が成立に基づき変動することで、変動条件を明確にすることができるとともに、遊技者に対して、公平性も担保することができる。
また、所定の遊技条件が成立した場合に、規定量の遊技媒体を現時点における打止数に加算されるため、遊技者は、その条件の成立を期待しつつ、遊技することができ、単調な遊技に期待感やスリル感を盛り込むことができる。
例えば、遊技機がパチンコ機であれば、所定数の遊技球の払出毎にパチンコ機から出力される「セーフ信号」や、パチンコ機に打込まれ、パチンコ機の裏面に設置されたアウトタンクに排出させるとともに、アウトタンクに設けられたカウントセンサから遊技機島に所定数の遊技球が還元される毎に出力される「アウト信号」を各々累積する。その結果、「セーフ信号」を累積した値は、遊技者の獲得球数となり、「アウト信号」を累積した値は、遊技者が当該パチンコ機に投入した投入球数となる。そして、獲得球数から投入球数を減算し、プラスの場合は、遊技者は得をしていることになり、反対にマイナスの場合は、損をしていることになる。
その結果、遊技者が損をして不利な状態であるマイナスの場合で、マイナスが一定の範囲を超えたときに、規定量の遊技媒体を、上乗せ(加算)するような遊技条件を設定することもできる。
これにより、遊技者を間接的に救済することもできる。
なお、この場合の規定量は、あらかじめ遊技条件毎に定められる上乗せ(加算)する分の遊技媒体の数量を示す。
このような構成とすることにより、報知手段を備えることで、遊技者が、現時点での打止数を把握することができる。
これにより、遊技者に対して、変動する打止数の透明性を担保できるとともに、遊技者が自らの遊技損失と比較したり、目標とする儲けを算定したりする目安となり、遊技者に遊技を継続させる目的意識を持たせることができる。
なお、この場合の報知手段は、表示装置などを用いた視覚的な報知のみならず、音声をスピーカ等から出力する聴覚的な報知も含まれる。
このような構成とすることにより、報知手段が、現時点の打止数のみならず、打止数が変動する遊技条件及び規定量を報知するため、これらの情報の透明性を担保させることは勿論、遊技者が、報知された遊技条件の成立を待ち望みつつ、遊技を行うことができる。
これにより、遊技者は、目標とする遊技条件及び規定量を確認することで、期待を持続することができ、遊技意欲の減退を防止し、遊技意欲を駆り立てることができる。
このような構成とすることにより、不利な遊技状態から遊技者を間接的に救済することができる。
例えば、前述した「セーフ信号」を累積した獲得球数から、「アウト信号」を累積した投入球数を減算したときの値が、マイナスの値を示し、マイナスが一定の範囲(設定値)を超えたときに、遊技者が損をしている不利な遊技状態であると判定し、規定量(例えば、損失分に相当)の遊技媒体を、上乗せ(加算)することもできる。
また、遊技機から出力される「大当り信号」や、1ゲームごとに出力される「スタート信号」から、一定のゲーム回数(設定値)の間、大当りが発生しないときは、大当りが長い期間発生しない遊技者にとって不利な遊技状態と判定し、規定量(例えば、損失分に相当)の遊技媒体を、上乗せ(加算)することもできる。
これにより、遊技者が損をしていても、取り戻せる望みを持つことができ、遊技意欲を維持しつつ、遊技を行うことができる。
このような構成とすることにより、例えば、1ゲーム毎に遊技機から出力されるスタート信号を累積したスタート回数が所定のスタート回数に達するまでの間や、差数が所定の範囲にあるなど、予め定められた所定の遊技期間内に、当該遊技機が大当りとなった場合を遊技条件の成立とし、規定量の遊技媒体を、特別なボーナスとして、現時点の打止数に上乗せ(加算)することもできる。
これにより、遊技機の遊技とは異なる新たなゲーム性を付与することができ、単調な遊技に期待感やスリル感を加味することができる。
ここで、所定の遊技期間とは、上述したように、例えば、スタート回数が、「100回〜200回」の範囲の遊技期間や、差数が「−1,000個〜−2,000個」の範囲の遊技期間などの遊技が進行している状態での期間を意味する。
このような構成とすることにより、遊技機毎、遊技場毎に遊技条件、規定量が設定できるため、お客を呼び込む遊技場独自のサービスとして利用することができる。
例えば、前述した設定値を変更したり、設定値を複数設けることもできる。
また、設定値に対応する規定量を変更することもできる。
これにより、遊技場の自由度が増し、独自のサービスを提供できるとともに、打止数を設定する遊技機の大当り確率や出玉等の仕様に合わせた設定も可能となり、取り扱いが容易となる。
このような構成とすることにより、打止数に達した場合に、視覚的、聴覚的な報知は勿論、打止に係る信号を出力することも含め、外部に打止を報知することができ、遊技機を打止状態にすることができる。
そこで、外部に打止を報知する打止報知手段を備えることで、間接的に、当該遊技機を打止状態とすることができる。
すなわち、打止報知手段として、例えば、本発明の打止数管理装置が、打止数に達したことを示す打止信号を、遊技機に遊技媒体を補給する補給装置に出力することで、補給装置からの補給を停止させ、遊技機からの払出がなくなることで、打止状態であることを遊技者に知らしめ、遊技を禁止させることもできる。
また、遊技機の近傍に所定の表示装置やスピーカ等の報知手段を設け、当該報知手段により、打止状態であることを視覚的及び/又は聴覚的に報知することで、遊技者に遊技を止めるように報知することもできる。
さらに、遊技場のすべての遊技機を管理する管理装置に、打止信号を出力し、当該管理装置から、遊技場の管理者や店員にホールアナウンスや店員の所持するインカム等を介して、打止となったことを伝達し、該当する遊技機に着座する遊技者に打止数に達したことを説明するとともに、当該遊技機が打止状態である等のプラカードやシンボルを当該遊技機に取付けることで、打止状態とすることもできる。
これにより、外部に打止状態であることを確実に知らしめ、遊技を禁止させることができ、遊技者による余分な打込みをなくすことができる。
なお、遊技機にこの打止信号を直接入力できる場合には、発射装置等を停止制御して、強制的に稼動を停止させることもできる。
図1は、本発明の一実施形態に係る打止数管理装置の全体構成を模式的に示す説明図であり、図2は、本発明の打止数管理装置の遊技機の稼動に関連して発生する遊技信号を示すブロック図である。
本実施形態では、遊技機として、遊技球を遊技媒体とする公知のパチンコ機が対象となっている。
本実施形態に係る打止数管理装置1は、打止数の変動、監視、表示装置及び補給装置の制御のみならず、パチンコ機100や当該パチンコ機100に設けられた設備機器や、パチンコ機100に隣接して設置された台間機から出力され、パチンコ機100が稼動することで発生する各種遊技信号に基づき、パチンコ機100に出入りする遊技球数、遊技球の貸出しに伴い発生する売上金、景品数などの支出入を集計することにより、遊技データを算出して、遊技場の全てのパチンコ機や設備機器等を管理する遊技場管理装置(ホールコンピュータ)として機能するようになっている。
なお、本実施形態では、台間機として、現金を投入することで、所定数の遊技球を排出する現金球貸機が設けられている。
これらのコンピュータや装置は、LANケーブル等の通信回線により双方向通信可能に接続されている。
本実施形態に係る打止数管理装置1は、既存のいわゆるホールコンピュータシステムと同様な構成からなり、打止数を設定・管理するプログラムを管理装置40に組み込むことにより、各台コンピュータ20、補給装置10、表示装置15、島コンピュータ30及び管理装置40が一体となり本発明に係る打止数管理装置として機能するようになっている。
補給装置10は、パチンコ機100毎に設けられ、補給タンク101に貯留された遊技球が不足すると、遊技球の自重により落下し、不足分を補うことで、遊技球を補給するようになっている。そして、管理装置40からの指令にしたがって、台コンピュータ20から出力される「打止信号」により補給を停止するようになっている。
具体的には、補給装置10は、台コンピュータ20から「打止信号」が入力されると、例えば、図示しない電磁石として機能するソレノイドが駆動制御され、遊技球の自重により回転するスプロケット10aを回転しないようにラッチすることで、補給を停止することができる。
補給が停止されたパチンコ機100は、補給タンク101に貯留された遊技球がなくなることで、払出不能となり、遊技球を遊技盤内に発射することはできるが、遊技盤内の所定の入賞口に入賞しても、遊技球が払出されない状態となる。
これにより、「打止状態」とすることができるようになっている。
図2に示すように、パチンコ機100から入力される遊技信号には、パチンコ機100の裏面に設けられた外部接続端子板102から出力される「セーフ信号」、「大当り信号」、「スタート信号」がある。
また、パチンコ機100の遊技盤内に発射された遊技球を回収し、遊技機島に還元するアウトタンク70に設けられた図示しないカウントスイッチから出力される「アウト信号」が入力されている。
「大当り信号」は、パチンコ機100が大当りとなった状態中に、出力されている信号であり、この信号により、大当りの発生が検出されるとともに、信号の入力回数を計数することで、大当り回数を算出できるようになっている。
「スタート信号」は、パチンコ機100に配設された可変表示器の変動・停止毎に1パルス出力される信号であり、この信号の入力回数を計数することで、パチンコ機100のゲーム回数を計数することができる。
「アウト信号」は、アウトタンク70に回収された遊技球が、10個遊技機島に還元される毎に、1パルス出力される信号である。パチンコ機の場合、1分間に発射される遊技球数は、所定の固定値(通常、約100個/分)に定められているため、「アウト信号」の入力回数を計数することで、パチンコ機の稼働時間を計測することができるようになっている。
その結果、後述する管理装置40が、これらの各遊技信号に基づき、予め設定された打止数を変動する制御を行うとともに、変動した打止数や、変動する遊技条件などを符号化し、制御コマンドに変換し、島コンピュータ30を介して、台コンピュータ20に送信する。台コンピュータ20は、この制御コマンドに従って、補給装置10及び表示装置15の制御することで、補給を停止させたり、打止数や遊技条件などを表示させたりすることができるようになっている。
すなわち、各島コンピュータ30は、各台コンピュータ20から入力された遊技信号を、送信元を示すパチンコ機100を特定する番号と、入力された時間とともに記憶し、受信順に管理装置10に送信するようになっている。
さらに、管理装置40には、打止数や打止数が変動することとなる遊技条件、遊技条件に応じて現時点の打止数に加算される遊技球数(規定量)等を視認しつつ入力可能なモニタ41、打止数に達した場合に打止報知手段として機能する打止となった遊技機に該当する遊技台番号等を音声信号によりスピーカや遊技場の各店員が所持するインカム等に出力可能な出力装置42が設けられている。
さらに、この管理装置40の記憶装置に、前述の台コンピュータ20から入力された遊技信号や各種遊技データ等が、遊技機毎に記憶されるようになっている。
記憶された遊技データ等は、遊技場の店員や管理者等によりモニタ41や図示しないプリンタ等に出力することで確認できるようになっている。
以下に、管理装置40が行う制御について、図3〜図5を参照しつつ説明する。
図3に示す変化する「折れ線」は、前述した台コンピュータ10から送信された「セーフ信号」と「アウト信号」に基づき、管理装置40で演算処理した「差数」の時間的な推移を表したものである。
そして、「差数」は、「獲得遊技球数」から「投入遊技球数」を減算することで算出される値で、図3では、「差数」を縦軸に表し、横軸は、時間の推移を表している。
このように算出される「差数」は、パチンコ機100を基準として見た場合、「差数」が「0(ゼロ)」のときは、「収益なし」となり、「マイナス(−)」のときは、「黒字」であり、「プラス(+)」のときは「赤字」となる。
そして、「打止数」は、本実施形態では、この「差数」に基づき、設定されるとともに、変動するようになっている。
「持玉」は、図3に示すように、「折れ線」が下向きから上向きとなった時点の下限の「差数」を基準に算出され、管理装置40では、この「持玉」が設定された「打止数」に達した場合に、「打止」と判定するようになっている。
なお、本実施形態では、初期設定時の「打止数」として、「3,000」を設定してある。
そして、この初期設定時の「打止数」が遊技条件に応じて変動するように設定されている。
本実施形態では、前述の「差数」が遊技者に不利な状態なときに、段階的に「打止数」が変動する場合と、所定の「差数」や「スタート数」の範囲内(所定の遊技期間内)で、遊技機が大当りとなり、「大当り信号」が入力されたときに、特別ボーナスとして、変動する場合の2通りが予め設定されている。
遊技者に不利な状態なときに、段階的に「打止数」が変動する場合では、図4(a)に示すように、「差数」がマイナスのときに、段階的(「第1天井」、「第2天井」、「第3天井」)に、規定量(天井加算数)が現時点の「打止数」に加算されるようになっている。
図3に示す例では、「差数」が、「第1天井」及び「第2天井」を超え、「第3天井」に満たないため、「天井加算数」として「1,500」が、初期設定の「打止数」(「3,000」)に加算されることで、打止数(トータル「4,500」)が変動するようになっている。
同図では、「折れ線」から判断すると、遊技者は、「−2,500」から、遊技機が大当りとなり、上向きに転じていることから、この時点の遊技者の損失は、「−2,500」個であるものの、「打止数」がトータル「4,500」に変動している。これにより、遊技者にとっては、損失以上の儲けが期待できるため、間接的に遊技者を救済することができるとともに、遊技者の遊技意欲を減退させることなく、逆に遊技者の遊技意欲を駆り立てることができ、客離れを防止することができる。
なお、上記の例では、遊技者に不利な状態なときを「差数」に基づき判定したが、図4(a)に示すように、「スタート数」を基準に判定し、「打止数」を変動することもできる。
これにより、遊技機の「大当り確率」や、「大当り出玉」などの遊技機の仕様に即した遊技条件を設定できるとともに、遊技場独自のサービスとして他の遊技場との差別化も図ることができ、営業戦略的な利用もできる。
また、会員情報に基づき、後述する表示装置15において、簡単なゲーム(例えば、図柄揃えゲーム)を表示し、ゲーム結果によって、設定された「遊技条件」及び「規定量」を変化させてもよい。
これらにより、個人を特定したサービスも可能となり、一人ひとりの顧客に対して、きめ細やかなサービスを提供できる。
その結果、遊技者は、この「ボーナスゾーン」に大当りが発生することを望みつつ、遊技を進行させることになる。
これにより、パチンコ機100の遊技とは異なる新たなゲーム性を付与することができ、単調な遊技に期待感やスリル感を加味することができる。
また、「ボーナスゾーン」を「時間」の範囲として設定することもできる。
さらに、前述の「天井」の場合と同様に、「ボーナスゾーン」の範囲及び「規定量」(天井加算数)は、管理装置40の入力装置を介して自由に設定可能できるとともに、会員情報に基づき、「ボーナスゾーン」の幅を広げたり、「規定量」を多くしたり、設定された設定値を変化させることもできる(設定手段)。
また、管理装置40では、刻々と変化する「差数」と、現時点の「打止数」を符号化し、制御コマンドとして、島コンピュータ30を経て、対応する台コンピュータ20にリアルタイムに送信するとともに、設定された前述の各種「遊技条件」やこれに対応する加算される「規定量」と、「打止数」に達した場合は、打止報知手段として機能する「打止信号」を符号化し、制御コマンドとして、台コンピュータ20に送信する処理を行うようになっている。
図5は、表示装置15に表示される各種「打止数」に関する情報を示す図である。
同図に示すように、表示装置15には、現時点での「差数」を示す「只今の差数」と、「打止数」が変動することになる遊技者に不利な遊技条件と規定量を示す「次回の天井」及び「次回加算数」と、特別ボーナスとして「打止数」が変動する遊技条件と規定量を示す「次回ボーナスゾーン」及び「ボーナス加算数」と、さらに、初期設定時の「打止数」を示す「設定打止数」と、「打止数」が変動することになる遊技条件の成立により加算される規定量を示す「今回加算数」と、現時点でのトータルの「打止数」を示す「合計打止数」と、「本日の打止回数」とが、表示されるようになっている。
また、「打止数」が変動する各種「遊技条件」とこれに応じた加算される「規定量」が表示されることで、これらの情報の透明性を担保させることは勿論、遊技者が、報知された「遊技条件」の成立を待ち望みつつ、遊技を行うことができ、目標とする遊技条件及び規定量を確認することで、期待を持続することができ、遊技意欲の減退を防止し、遊技意欲を駆り立てることができる。
特に「ボーナスゾーン」に関して、例えば、「スタート数」で「ボーナスゾーン」を設定した場合には、「ボーナスソーン、あと××回」等の「ボーナスゾーン」が終了することとなる残り回数を表示することもでき、遊技者にスリル感を味合わせることができる。
また、「本日の打止回数」が表示されることで、遊技者が、打止となるほど大当りが多く発生する優良遊技台か否かを判別する目安とすることができる。
そこで、このような場合は、例えば、管理装置40が、「合計打止数」と「只今の差数」を減算するとともに、当該減算値が、規定の値以下であって、かつ、パチンコ機100の稼動状態を示す「アウト信号」が一定期間入力されないと判定した場合に、該当するパチンコ機100の「打止数」を初期設定に戻す処理を行うこともできる。
これにより、「合計打止数」と「差数」の差が少ない遊技機を敬遠する遊技者をなくすことができる。
これにより、遊技者は、パチンコ機100が「打止数」に達したことを認識し、遊技を止めることができる。
これにより、外部に打止状態であることを確実に知らしめ、遊技を禁止させることができる。
なお、パチンコ機100に、この「打止信号」を直接入力できる場合には、台コンピュータ20から発射装置等を停止制御して、強制的に稼動を停止させてもよい。
例えば、遊技者が相当な遊技資金を費やし、最初に設定されている打止数では、元手も回収することができないようなことがある。このような場合には、遊技機から払い出された遊技媒体数と、遊技者が投入した遊技媒体数とを、遊技信号から遊技者の損失として算定し、最低限この損失に相当する程度の遊技媒体が獲得できる打止数に変動させることもできる。
これにより、元手を取り返すことができるという目的意識を遊技者にもたせることができ、遊技意欲の減退を防ぎ、反対に遊技意欲を駆り立てることができる。
また、一遊技毎に遊技機から出力されるスタート信号を累積したスタート回数が所定のスタート回数に達するまでの間や、差数が所定の範囲にあるなど、予め定められた所定の遊技期間内に、当該遊技機が大当りとなった場合にボーナスとして、規定量を上乗せするように打止数を変動させることもできる。
これにより、遊技機の遊技とは異なる全く新たなゲーム性を付与することができ、単調な遊技に期待感やスリル感を加味することができる。
また、遊技者の「持玉」数の精度を上げるために、パチンコ機100に隣接する台間機からの貸し球数が、手持の遊技球数として計数されない場合には、上記の「セーフ信号」や「補給数信号」に基づき算定した「獲得遊技球数」に貸し球数を加算してもよい。
「勝玉」を基準として「打止数」を設定した場合には、本実施形態と異なる遊技条件や規定量を設定してもよい。
さらに、台コンピュータ20、島コンピュータ30、管理装置40は、LANケーブル等の通信回線により双方向通信可能に接続されているため、打止数変動手段、報知手段、設定手段、打止報知手段のそれぞれの機能を、台コンピュータ20、島コンピュータ30、管理装置40に分散させるとともに、LANケーブル等を介して、各情報の遣り取りを行うこともできる。
10 補給装置
15 表示装置
20 台コンピュータ
30 島コンピュータ
40 管理装置
41 モニタ
42 出力装置
100 遊技機(パチンコ機)
Claims (8)
- 遊技機から払出される遊技媒体数と、遊技機に投入される遊技媒体数との差数に基づき、予め設定された打止数を管理する打止数管理装置であって、
遊技機の稼動に関連して発生する遊技信号が入力され、当該遊技信号に基づき、前記打止数を変動させる打止数変動手段を備えることを特徴とする打止数管理装置。 - 前記打止数変動手段が、所定の遊技条件が成立した場合に、当該遊技条件に対応する規定量の遊技媒体を現時点における前記打止数に加算する請求項1記載の打止数管理装置。
- 少なくとも前記打止数を遊技者に報知する報知手段を備える請求項1又は2記載の打止数管理装置。
- 前記報知手段が、前記遊技条件及び前記規定量を報知する請求項3記載の打止数管理装置。
- 前記遊技条件の成立が、遊技者に不利な遊技状態が継続し、予め定めた設定値に達した場合とする請求項2記載の打止数管理装置。
- 前記遊技条件の成立が、予め定めた所定の遊技期間内に遊技機が大当たりとなる場合とする請求項2記載の打止数管理装置。
- 前記遊技条件及び/又は前記規定量を設定する設定手段を備える請求項2記載の打止数管理装置。
- 前記差数が前記打止数に達した場合に、外部に打止を報知する打止報知手段を備える請求項1〜7のいずれか一項に記載の打止数管理装置。
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