JP2009099974A - 固体電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ESRを低減させることができる固体電解コンデンサ及びその製造方法を得る。
【解決手段】弁作用金属またはその合金の多孔質体からなる陽極体2と、多孔質体の内部の表面上及びその外周部の表面上に形成された誘電体層3と、誘電体層3の上に形成された導電性高分子層4と、多孔質体の外周部の導電性高分子層4の上に形成された陰極層5,6と、一方端が陽極体2内に埋設された陽極リード1とを備え、多孔質体内部の陽極リード1を中心とした第1領域10における導電性高分子層4が、ポリピロール層のみから形成されており、多孔質体の前記第1領域10の周囲からなる第2領域20における導電性高分子層が、ポリエチレンジオキシチオフェン層の上にポリピロール層を積層して形成されていることを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体電解コンデンサ及びその製造方法に関するものである。
近年、パーソナルコンピューター(PC)の中央処理装置(CPU)の高性能化に伴い、高周波領域で、ESR(等価直列抵抗)が小さい固体電解コンデンサの開発が要望されている。ESRは、陰極の導電性や、陰極を多層に積層させた場合の陰極層間の接触抵抗に依存する。
一般に、固体電解コンデンサは、弁作用金属またはその合金の多孔質体からなる陽極体の内部及び外周部の表面上に、陽極酸化等により誘電体層を形成し、この誘電体層の上に電解質層を設け、その上に陰極を形成している。特許文献1においては、ドーパントの一部として芳香族スルホン酸アニオンを含んだ化学重合による導電性高分子膜を誘電体層の上に形成し、さらにその上に電解重合による導電性高分子膜を形成することを提案している。
また、特許文献2においては、ポリチオフェンまたはその誘導体からなる第1の導電性高分子層を形成し、その上にポリピロールまたはその誘導体を電解重合して第2の導電性高分子層を形成し、これらを電解質層として用いることを提案している。
しかしながら、これらの先行技術において提案された方法であっても、ESRを十分に低減させることができなかった。
特開平4−48710号公報 特開平10−321471号公報
本発明の目的は、ESRを低減させることができる固体電解コンデンサ及びその製造方法を提供することにある。
本発明の固体電解コンデンサは、弁作用金属またはその合金の多孔質体からなる陽極体と、多孔質体の内部の表面上及びその外周部の表面上に形成された誘電体層と、誘電体層の上に形成された導電性高分子層と、多孔質体の外周部の導電性高分子層の上に形成された陰極層と、一方端が陽極体内に埋設された陽極リードとを備え、多孔質体内部の陽極リードを中心とした第1領域における導電性高分子層が、ポリピロール層のみから形成されており、多孔質体の第1領域の周囲からなる第2領域における導電性高分子層が、ポリエチレンジオキシチオフェン層の上にポリピロール層を積層して形成されていることを特徴としている。
本発明の第2の局面の固体電解コンデンサは、弁作用金属またはその合金の多孔質体からなる陽極体と、多孔質体の内部の表面上及びその外周部の表面上に形成された誘電体層と、誘電体層の上に形成された導電性高分子層と、多孔質体の外周部の導電性高分子層の上に形成された陰極層と、一方端が陽極体内に埋設された陽極リードとを備え、導電性高分子層が、多孔質体の内部に設けられた第1領域と、多孔質体の第1領域の周囲に設けられた第2領域とを有し、第1領域が、ポリピロール層のみから形成されており、第2領域が、ポリエチレンジオキシチオフェン層の上にポリピロール層を積層して形成されていることを特徴としている。
以下、本発明の第1の局面及び第2の局面に共通する事項については、「本発明」として説明する。
本発明においては、陽極体である多孔質体内部の陽極リードを中心とした第1領域または多孔質体の内部に設けられた第1領域における導電性高分子層が、ポリピロール層のみから形成されている。また、多孔質体の第1領域の周囲からなる第2領域における導電性高分子層が、ポリエチレンジオキシチオフェン層の上にポリピロール層を積層して形成されている。従って、本発明においては、多孔質体の内側領域である第1領域の導電性高分子層がポリピロール層のみから形成され、その外側領域である第2領域の導電性高分子層が、ポリエチレンジオキシチオフェン層の上にポリピロール層を積層した構造を有している。
ポリピロール層は、密着性に優れた導電性高分子層であるが、導電性に劣るという問題がある。一方、ポリエチレンジオキシチオフェン層は、導電性において優れているが、密着性に劣るという問題がある。本発明においては、多孔質体の内側領域である第1領域における導電性高分子層をポリピロール層のみから形成することにより、密着性に優れた導電性高分子層を形成している。
また、多孔質体の外周部を含む第2領域における導電性高分子層を、ポリエチレンジオキシチオフェン層とポリピロール層の積層構造から形成することにより、導電性に優れた層としている。
従って、本発明によれば、多孔質体内部における導電性高分子層の密着性を向上させ、かつ多孔質体外周部における導電性高分子層の導電性を向上させることにより、ESRを顕著に低減させることができる。
本発明においては、多孔質体の外周部における誘電体層の外周面から、第1領域と第2領域の界面までの深さ、すなわち第2領域の外周面からの深さが、全体にわたって略均一であることが好ましい。均一の度合いとしては、深さのばらつきが±10%の範囲内であることが好ましい。
また、本発明においては、多孔質体の外周部における誘電体層の外周面から、外周面の法線方向の対向する外周面までの距離のうち、最も短い距離の方向を厚さ方向とし、この厚さ方向における多孔質体の外周部における誘電体層の外周面から、多孔質体の厚さ方向の中心までの深さを100%としたとき、第2領域の外周面からの深さが、0.67〜33%の範囲であることが好ましい。
また、多孔質体が略直方体形状を有する場合、略直方体形状の互いに直交する3つの寸法方向のうちの最も短い寸法の方向を厚さ方向とし、この厚さ方向における多孔質体の外周部における誘電体層の外周面から、多孔質体の厚さ方向の中心までの深さを100%としたとき、第2領域の外周面からの深さが0.67〜33%の範囲であることが好ましい。
第2領域の深さを、上記の範囲とすることにより、ESRをより低減することができる。
本発明においては、多孔質体の外周部の誘電体層の外周面から、陽極リードの外周面までの深さを100%としたとき、第2領域の深さが0〜50%の範囲であることが好ましく、5〜30%の範囲であることがさらに好ましい。第2領域の深さを、上記の範囲とすることにより、ESRをより低減することができる。
本発明の製造方法は、上記本発明の固体電解コンデンサを製造することができる方法であり、陽極リードの一方端が埋設された多孔質体からなる陽極体を作製する工程と、多孔質体の内部及びその外周部の表面上に誘電体層を形成する工程と、誘電体層を形成した多孔質体をエチレンジオキシチオフェンの溶液に浸漬した後、所定の温度で熱処理して、第2領域の誘電体層の上に、ポリエチレンジオキシチオフェン層を形成する工程と、第1領域の誘電体層及び第2領域のポリエチレンジオキシチオフェン層の上に、ポリピロール層を形成する工程とを備えることを特徴としている。
本発明の製造方法によれば、上記本発明の固体電解コンデンサを簡易な工程で製造することができる。
本発明における陽極体は、弁作用金属またはその合金の多孔質体から形成されている。弁作用金属としては、固体電解コンデンサを用いることができるものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、ニオブ、タンタル、チタン、アルミニウム、ハフニウム、ジルコニウム、タングステン等が挙げられる。合金としては、これらの金属を主成分とする(すなわち、50重量%以上を含む)合金が挙げられる。
弁作用金属またはその合金の微粉末を用いて成形体とし、この成形体を高温に加熱して焼結することにより多孔質体とすることができる。このような多孔質体を形成する際に、陽極リードを成形体内に埋設させておくことにより、陽極リードの一方端が埋設された陽極体を作製することができる。陽極リードとしては、上記の弁作用金属またはその合金から形成されたものを用いることができる。
上記のようにして形成された多孔質体の内部の表面上及びその外周部の表面上に、誘電体層を形成する。誘電体層は、例えば、リン酸水溶液などを用いて多孔質体の内部の表面上及びその外周部の表面上を、陽極酸化することにより形成することができる。
本発明の製造方法においては、上記のようにして誘電体層を形成した後、多孔質体をエチレンチオキシチオフェンの溶液に浸漬し、溶液を多孔質体の内部の表面上及び外周部の表面上に付着させた後、所定の温度で熱処理することにより、誘電体層の上にポリエチレ
ンジオキシチオフェン層を形成する。例えば、熱処理の温度を制御することにより、ポリエチレンジオキシチオフェン層が形成される第2領域の深さを制御することができる。熱処理の温度を高くすることにより、多孔質体内部の深い部分にまで、ポリエチレンジオキシチオフェン層を形成することができる。従って、熱処理温度を高くすることにより、第2領域を深い部分にまで形成することができる。
上述のように、多孔質体の外周部における誘電体層の外周面から、多孔質体の厚さ方向の中心までの深さを100%としたとき、第2領域の外周面からの深さは、0.67〜33%の範囲であることが好ましい。
以上のようにして、第2領域の誘電体層の上に、ポリエチレンジオキシチオフェン層を形成した後、第1領域の誘電体層及び第2領域のポリエチレンジオキシチオフェン層の上に、ポリピロール層を形成する。ポリピロール層は、化学重合法及び/または電解重合法などにより形成することができる。一般には、酸化剤を用いて化学重合法によりポリピロール層を形成した後、形成したポリピロール層を電極として、電解重合法によりポリピロール層をさらに形成することが好ましい。
次に、多孔質体の外周部の導電性高分子層、すなわちポリピロール層の上に陰極層を形成する。陰極層は、一般にカーボン層及び銀層から構成されており、カーボンペーストを塗布してカーボン層を形成した後、その上に銀ペーストを塗布して銀層を形成する。
一般に、陽極リードの他方端は、陽極端子に接続され、陰極層には陰極端子が接続される。このようにして接続した陽極端子の一部及び陰極端子一部が外部に露出するように、エポキシ樹脂などの封止樹脂を用いてモールド成形することにより、陽極体及び陽極リードを覆う樹脂外装体を形成し、固体電解コンデンサを完成させることができる。
本発明によれば、ESRを低減させることができる固体電解コンデンサとすることができる。
本発明の製造方法によれば、ESRを低減させることができる固体電解コンデンサを簡易に製造することができる。
以下、本発明を、実施形態に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定させるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
(第1実施形態)
図2には、本発明の一実施形態の固体電解コンデンサを示す断面図である。
図2に示すように、陽極体2内には、陽極リード1の一方端が埋設されている。陽極体2は、弁作用金属またはその合金の多孔質体から形成されている。この多孔質体は、弁作用金属またはその合金の粉末を成形し、これを焼結することにより形成さている。この成形体を成形する際に、陽極リード1の一方端を成形体の内部に配置することにより、陽極リード1が陽極体2内に埋設されている。
陽極体(多孔質体)2の表面には、誘電体層3が形成されている。誘電体層3は、陽極体(多孔質体)2の表面を陽極酸化することにより形成されている。図2には、図示されていないが、陽極体(多孔質体)2の内部の表面上にも誘電体層3が形成されている。
図1は、陽極体(多孔質体)2の内部を模式的に示した断面図である。図1に示すように、陽極体2は多孔質体であるので、その内部の表面上に誘電体層3が形成されている。
陽極体(多孔質体)2の内部及び外周部表面の誘電体層3の上には、導電性高分子層4が形成されている。陽極リード1を中心とした、陽極体(多孔質体)2の内側の第1領域中において、導電性高分子層4は、ポリピロール層のみから形成されている。
図3は、第1領域10における導電性高分子層4を示す模式的断面図である。図3に示すように、第1領域10においては、誘電体層3の上にポリピロール層4bのみが形成されており、ポリピロール層4bのみから導電性高分子層4が形成されている。
図1に示すように、第1領域10の周囲には第2領域20が位置している。第2領域20は、陽極体(多孔質体)2の第1領域10の周囲及び陽極体(多孔質体)2の外周部からなる領域である。
図4は、第2領域20における導電性高分子層4を示す模式的断面図である。図4に示すように、第2領域20においては、誘電体層3の上に、ポリエチレンジオキシチオフェン層4aが形成され、ポリエチレンジオキシチオフェン層4aの上にポリピロール層4bが形成されている。導電性高分子層4は、ポリエチレンジオキシチオフェン層4a及びポリピロール層4bから形成されている。
上記のように第1領域10及び第2領域20における導電性高分子層は、第2領域20において誘電体層3の上にポリエチレンジオキシチオフェン層4aを形成した後、第1領域10における誘電体層3及び第2領域20におけるポリエチレンジオキシチオフェン層4aの上に、ポリピロール層4bを設けることにより、形成することができる。
図2に示すように、上記のようにして形成された陽極体(多孔質体)2の外周部の導電性高分子層4の上にカーボン層5が形成される。カーボン層5は、カーボンペーストを塗布することにより形成することができる。カーボン層5の上には、銀層6が形成される。銀層6は、銀ペーストを塗布することにより形成することができる。カーボン層5及び銀層6から陰極層が構成されている。
図5は、陽極体(多孔質体)2の外周部の表面上における導電性高分子層4を示す模式的断面図である。図5に示すように、陽極体(多孔質体)2の外周部の表面上においては、導電性高分子層4の上に、カーボン層5及び銀層6が形成されている。
銀層6の上には、導電性接着剤層7を介して、陰極端子9が接続されている。また、陽極リードの他方端には、陽極端子8が溶接などにより接続されている。陽極端子8及び陰極端子9の端部が外部に露出するように、エポキシ樹脂などからなる封止樹脂を用いて、モールド成形することにより、陽極体(多孔質体)2を覆うように樹脂外装体10が形成されている。
図1を参照して、本発明においては、上述のように、陽極体(多孔質体)2の外周部の誘電体層の外周面2aから、陽極リード1の外周面1aまでの深さDを100%としたとき、第2領域20の深さdは、0〜50%の範囲であることが好ましく、5〜30%の範囲であることがさらに好ましい。このような第2領域20の深さdは、陽極体(多孔質体)2において、その外周面からどの程度の深さdまで、ポリエチレンジオキシチオフェン層4aを形成するかにより、制御することができる。このような制御は、エチレンジオキシチオフェン溶液の濃度や浸漬方法、あるいは、エチレンジオキシチオフェン溶液に陽極体(多孔質体)2を浸漬した後の熱処理の温度により制御することが可能である。
なお、陽極体(多孔質体)2の外周部の誘電体層の外周面2aには、陽極体(多孔質体)2が多孔質であることから、凹凸が存在しているが、このような凹凸の平均の位置を外周面とすることができる。このような誘電体層の外周面は、例えば、陽極体(多孔質体)2の断面を顕微鏡などで観察することにより定めることができる。
また、第2領域20の深さdは、EPMA(Electron Probe Micro-Analysis)分析な
どにより、ポリエチレンジオキシチオフェン層中の硫黄の、陽極体(多孔質体)2の断面における濃度分布を求めることにより決定することができる。
図6は、上記のEPMA分析により求めた硫黄(S)の濃度分布を示す図である。図6に示すように、深さDにおいて、深さdの領域に、硫黄(S)が存在しており、深さDを100%としたときの、深さdを、第2領域20の深さdとすることができる。
本実施形態の固体電解コンデンサでは、陽極体(多孔質体)2内における第1領域10において、誘電体層3の上に密着性が良好なポリピロール層4bが設けられている。また、第2領域20においては、誘電体層3の上にポリエチレンジオキシチオフェン層4aが設けられ、その上にポリピロール層4bが設けられている。ポリエチレンジオキシチオフェン層4aは、良好な導電性を有しているので、第2領域20において、良好な導電性を有する導電性高分子層4を形成することができる。
従って、本発明の一実施形態の固体電解コンデンサにおいては、良好な導電性を有し、かつ密着性に優れた導電性高分子層4が設けられているので、ESRを大幅に低減することができる。
(第2実施形態)
本実施形態の説明においては、第1の実施形態と異なる点のみを以下説明する。
図7は、本発明の他の実施形態の固体電解コンデンサを製造する工程を示す斜視図である。図8は、図7(a)に示すA−A間の模式的断面図である。図9は、図7(b)に示すA−A間の模式的断面図である。図10は、図7(c)に示すA−A間の模式的断面図である。図11は、図7(d)に示すA−A間の模式的断面図である。図12は、図7(e)に示すA−A間の模式的断面図である。
図7(a)は、陽極リード1が埋設された陽極体2を示している。陽極体2は、直方体の形状を有する多孔質体であり、陽極体2の側面2bの中央部に陽極リード1が埋設されている。 図7(a)に示すように、陽極体2は、X方向において長く、Y方向において短い偏平な直方体の形状を有している。
図8〜図12の模式的断面図においては、陽極体2の断面を模式的に示している。これらの図は、多孔質体を模式的に示したものであり、陽極体2の多孔質体を形成する陽極粒子21を、球形形状で、かつ等間隔に配置して示している。実際に陽極粒子21は、不定形の形状であり、不規則に配置されている。また、各陽極粒子21は、物理的にも電気的にも互いに接続されており、陽極リード1の周囲の陽極粒子21は、陽極リード1とも接続されている。
図8に示すように、陽極体2は、複数の陽極粒子21を成型し、それを焼結することにより形成された多孔質体であり、内部に多数の連続した孔が形成されている。陽極粒子21は弁作用金属またはその合金からなる微粉末により構成されている。本実施形態では、陽極体2の中心を通るように陽極リード1が埋設されている。陽極体2の中心は、陽極体2の質量重心(重心)に位置している。
図7(b)は、陽極体2の表面を陽極酸化することにより、誘電体層3を形成した状態を示している。
図9に示すように、陽極体2を構成する陽極粒子21の表面を陽極酸化することにより、陽極粒子21の表面には誘電体層3が形成されている。よって、陽極体2は陽極粒子21かならなる多孔質体であるので、多孔質体の内部の陽極粒子21の表面にも誘電体層3が形成されている。
図9には、陽極体2の外周部における誘電体層3の外周面2aを示している。上述のように、陽極体2は多孔質体であるので、外周面2aには凹凸が存在しているが、本発明においては、このような凹凸の平均の位置を外周面2aとする。図9は、模式図であるので、このような外周面2aの凹凸は図示していない。
図7(c)は、誘電体層3の表面にポリエチレンジオキシチオフェン層4aを形成した状態を示している。
図10に示すように、陽極体(多孔質体)2の内部には第1領域10が設けられている。この第1領域10の周囲の領域における陽極粒子21の表面に形成された誘電体層3上には、ポリエチレンジオキシチオフェン層4aが形成されている。ポリエチレンジオキシチオフェン層4aが形成されている領域が第2領域となる。本実施形態において第2領域は、陽極体(多孔質体)2の外周部から内側に向かってほぼ同程度の距離の深さとなるように形成されている。従って、第2領域は、第1領域との界面までの深さが、全体にわたって略均一となるように形成されている。
図7(d)は、ポリピロール層4bを形成した後の状態を示している。
ポリピロール層4bは、第1領域10の誘電体層3の上と、第2領域のポリエチレンジオキシチオフェン層4aの上に形成される。
図11に示すように、ポリピロール層4bは、陽極体(多孔質体)2の内部及び外周部において形成されている。陽極体(多孔質体)2の内部の第1領域10おいては、陽極粒子21の表面に形成された誘電体層3の上にポリエチレンジオキシチオフェン層4aが形成されていないので、誘電体層3の上にポリピロール層4bが形成されている。
第2領域20は、第1領域10の周囲の領域であり、陽極粒子21の表面に形成された誘電体層3の上にポリエチレンジオキシチオフェン層4aが形成されている領域である。第2領域20においては、陽極粒子21の表面に形成された誘電体層3の上にポリエチレンジオキシチオフェン層4aが形成されているので、ポリエチレンジオキシチオフェン層4aの上に、ポリピロール層4bが形成されている。
図7(e)は、陽極体(多孔質体)2の外周部のポリピロール層4bの上に、カーボン層5及び銀層6を形成した後の状態を示している。
図12は、図7(e)の状態を示す模式的断面図である。図12に示すように、第1領域10において、陽極粒子21の表面に形成された誘電体層3の上にはポリピロール層4bが形成されており、第2領域20において、陽極粒子21の表面に形成された誘電体層3の上にはポリエチレンジオキシチオフェン層4aが形成され、その上にポリピロール層4bが形成されている。第2領域20の外周部のポリピロール層4bの上にカーボン層5が形成され、カーボン層5の上に、銀層6が形成されている。
図12に示すB−B間の模式的断面図が図3に相当し、C−C間の模式的断面図が図4に相当し、E−E間の模式的断面図が図5に相当する。
図7(a)に示すように、陽極体2は、X方向及びZ方向に長く、Y方向に短い偏平の直方体形状を有している。Y方向を厚さ方向とすると、この厚さ方向における陽極体(多孔質体)2の外周部における誘電体層3の外周面2aから、陽極体(多孔質体)2の厚さ方向の中心までの深さDを100%としたとき、第2領域20の外周面2aからの深さdは、0.67〜33%の範囲内であることが好ましい。
なお、陽極体(多孔質体)2の厚さ方向の中心までの深さDは、陽極体(多孔質体)2の全体の厚みから求めることができる。なお、本実施形態では、第2領域20の深さ、すなわち外周面2aから第1領域10と第2領域20の界面までの深さDは、図12に示すように、全体にわたって略均一である。
また、陽極体(多孔質体)2の厚さ方向は、図12に示すように、外周面2aの法線F−Fの方向の対向する外周面2aまでの距離のうち最も短い距離の方向として定義することができる。
本実施形態の固体電解コンデンサにおいても、陽極体(多孔質体)2内における第1領域10において、誘電体層3の上に密着性が良好なポリピロール層4bからなる導電性高分子層4が設けられている。また、第2領域20において、誘電体層3の上にポリエチレンジオキシチオフェン層4a及びポリピロール層4bからなる導電性高分子層4が設けられている。ポリエチレンジオキシチオフェン層4aは、良好な導電性を有しているので、第2領域20において、良好な導電性を有する導電性高分子層4を形成することができる。
従って、本実施形態においても、ESRを大幅に低減することができる。
以下、本発明を具体的な実施例により説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ステップ1:
まず、平均粒子径が約2μmのタンタル粉末を約1400℃で焼結させることにより、タンタル金属リード線を陽極リードとして埋設させた多孔質焼結体からなる陽極体を形成した。この陽極体を、40℃に保持した0.1重量%リン酸水溶液中において、10Vの定電圧で10時間陽極酸化させ、陽極体(多孔質体)の内部の表面及びその外周部の表面に酸化タンタルからなる誘電体層を形成した。
ステップ2:
次に、ステップ1で作製したものを、20重量%のp−トルエンスルホン酸第三鉄からなる酸化剤水溶液に5分間浸漬した後、純度約99重量%のエチレンジオキシチオフェンの溶液中に10分間浸漬し、その後取り出して、110℃で10分間熱処理し、ポリエチレンジオキシチオフェン層を形成した。
次に、酸化剤として0.5モル/リットルの過硫酸アンモニウム溶液を用いて、化学重合法によりポリピロール層を形成し、この化学重合によるポリピロール層の上に、ポリピロールを2モル/リットル、ナフタレンスルホン酸を0.1モル/リットル含むアセトニトリル溶液中で、1mAの電流を5時間通電して、電解重合法によりポリピロール層を形成した。
ステップ3:
次に、陽極体(多孔質体)の外周部の導電性高分子層の上にカーボンペースト及び銀ペースト層を塗布してカーボン層及び銀層を形成した。次に、導電性接着剤を用いて陰極端子を接続するとともに、陽極リードに陽極端子を接続し、その後モールド成形により樹脂を被覆して、固体電解コンデンサAを作製した。
(比較例1)
ステップ2において、ポリエチレンジオキシチオフェン層を形成せずに、化学重合法及び電解重合法によりポリピロール層を形成した以外には、上記実施例1と同様にして固体電解コンデンサXを作製した。
(比較例2)
ステップ2において、ポリエチレンジオキシチオフェン層を形成せずに、誘電体層の上に、酸化剤としての0.5モル/リットルの過硫酸アンモニウム及び0.2モル/リットルのパラトルエンスルホン酸テトラエチルアンモニウムを用いて、化学重合法によりポリピロール層を形成した後、このポリピロール層上に電解重合法によりポリピロール層を形成する以外は、上記実施例1と同様にして固体電解コンデンサYを作製した。
(比較例3)
ステップ1で作製した、誘電体層を形成した陽極体を
・エチレンジオキシチオフェン:5重量%
・p−トルエンスルホン酸:25重量%
・n−ブタノール:30重量%
・i−プロパノール:37重量%
・純水:3重量%
からなる溶液に浸漬した後に、50℃で10分間重合した。未反応のモノマーと過剰の酸を水洗した後、100℃で5分間乾燥した。この浸漬、水洗及び乾燥の工程を5回繰り返して、誘電体層の上に、ポリエチレンジオキシチオフェン層を形成した。
次に、形成したポリエチレンジオキシチオフェン層の上に、電解重合法によりポリピロール層を形成した。その後、上記実施例1と同様にして固体電解コンデンサZを作製した。
<固体電解コンデンサの評価>
実施例1の固体電解コンデンサA、比較例1〜3の固体電解コンデンサX、Y及びZについて、周波数100kHzでのESRをLCRメータを用いて測定した。測定結果を表1に示す。
なお、実施例1のステップ2で測定したコンデンサ素子の断面を、EPMAで硫黄についての分析を行い、ポリエチレンジオキシチオフェン層が形成されている、図1に示す第2領域20の深さdを求めた。この結果、第2領域20の深さdは、深さDの20%であった。
比較例1及び2で作製したコンデンサ素子についても、上記と同様に分析した結果、多孔質体の外周部及び内部において、ポリエチレンジオキシチオフェン層は形式されていなかった。
比較例3で作製したコンデンサ素子についても、上記と同様に分析した結果、多孔質体の外周部及び内部において、ほぼ均一にポリエチレンジオキシチオフェン層が形成されており、深さdはほぼ100%であることが確認された。
Figure 2009099974
表1に示す結果から明らかなように、本発明に従う実施例1の固体電解コンデンサAにおいては、比較例の固体電解コンデンサX、Y及びZに比べ、ESRが大幅に低減されていることが確認された。
(実施例2)
本実施例においては、第2領域の深さdの距離と、ESRの関係について検討した。
実施例1のステップ2において、熱処理温度を110℃とする代わりに、熱処理温度を85℃、90℃、95℃、130℃、150℃、160℃、及び170℃として、ポリエチレンジオキシチオフェン層を形成した。このこと以外は、実施例1と同様にして、固体電解コンデンサB1〜B7を作製した。第2領域の深さdについて、上記と同様にして、EPMAで硫黄の分析を行い、深さDに対する深さdの割合を求めた。その結果、固体電解コンデンサB1、B2、B3、B4、B5、B6及びB7において、深さDに対する深さdの割合は、0%、1%、5%、25%、30%、50%及び60%であった。
上記と同様にして、固体電解コンデンサB1〜B7のESRを測定し、その結果を表2に示した。なお、表2においては、実施例1の固体電解コンデンサAの結果も併せて示す。
Figure 2009099974
表2に示す結果から明らかなように、ポリエチレンジオキシチオフェン層を形成する際の熱処理温度を制御することにより、第2領域の深さdを制御することができることがわかる。熱処理温度を高くするに従い、多孔質体の内部の深いところまでポリエチレンジオキシチオフェン層が形成されている。
表2に示すESRの結果から明らかなように、第2領域の深さdは、深さDに対し、0%〜50%の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは、5%〜30%の範囲であることがわかる。
なお、表2に示す固体電解コンデンサB1の第2領域の深さdの割合が0%になっているが、これは第2領域が多孔質体の外周部における誘電体層の外周面2aから内側には形成されておらず、この外周面2aから外側にのみ形成されていることを意味している。
(実施例3)
ステップ1:
平均粒子径が約2μmのタンタル粉末を約1400℃で焼結することにより、タンタル金属リード線(リード径300μm)を陽極リードとして埋設させた多孔質焼結体(寸法:4.3mm×3.3mm×0.9mm)からなる陽極体を形成した。この陽極体を、40℃に保持した0.1重量%リン酸水溶液中において、10Vの定電圧で10時間陽極酸化させ、陽極体(多孔質体)の内部の表面及び外周部の表面に、酸化タンタルからなる誘電体層を形成した。
ステップ2:
次に、ステップ1で作製したものを、20重量%のp−トルエンスルホン酸第三鉄からなる酸化剤水溶液に5分間浸漬した後、純度99重量%のエチレンジオキシチオフェンの液中に10分間浸漬し、その後取り出して、110℃で10分間熱処理し、ポリエチレンジオキシチオフェン層を形成した。このこと以外は、実施例1と同様にして、固体電解コンデンサC1を作製した。
陽極リードに対して垂直方向の断面を、EPMAで硫黄についての分析を行なった。この結果、ポリエチレンジオキシチオフェン層が形成されている第2領域の深さ、すなわち図12に示す第2領域20の深さdは、60μmであった。エチレンジオキシチオフェン溶液中に浸漬した後、熱処理することにより、ポリエチレンジオキシチオフェン層が形成されるが、この熱処理の際、陽極体の素子表面から均等に加熱されるので、第2領域の深さは、全体にわたって略均一となるように形成される。
(実施例4)
実施例3のステップ2において、p−トルエンスルホン酸第三鉄からなる酸化剤水溶液の濃度を、20重量%から、2重量%、5重量%、10重量%、25重量%、30重量%、及び35重量%にした酸化剤水溶液を用いる以外は、実施例3と同様にして、固体電解コンデンサC2〜C7を作製した。
実施例3の場合と同様にして、EPMAで硫黄の分析を行い、第2領域20の深さdを求めた。結果を表3に示す。また、(深さd/深さD)×100の割合を求め、表3に示した。深さDは、多孔質体の厚さ方向(Y方向)の寸法が0.9mmであるので、約0.45mm(450μm)である。従って、深さDを450μmとして(深さd/深さD)×100の割合を算出し、表3に示した。
また、実施例1の場合と同様にして、固体電解コンデンサC1〜C7のESRを測定し、その結果を表3に示した。
Figure 2009099974

表3に示す結果から明らかなように、ポリエチレンジオキシチオフェン層を形成するために用いる酸化剤水溶液(p−トルエンスルホン酸第三鉄溶液)の濃度を制御することにより、第2領域の深さdを制御できることがわかる。すなわち、酸化剤水溶液の濃度を高くするに従い、多孔質体の内部の深いところまで、ポリエチレンジオキシチオフェン層が形成されている。
表3に示すESRの測定結果から明らかなように、固体電解コンデンサC2〜C7は、表1に示す比較例1〜3の固体電解コンデンサX〜Zに比べ、ESRが低くなっている。また、表3に示すように、第2領域の深さdは、150μm以下の範囲がさらに好ましいことがわかる。表3に示した(深さd/深さD)×100の割合から、深さDに対する第2領域の深さdは、0.67〜33%の範囲内であることがさらに好ましいことがわかる。
本発明に従う一実施形態における陽極体(多孔質体)内部及び外周部の状態を示す模式的断面図。 本発明に従う一実施形態の固体電解コンデンサを示す断面図。 本発明の陽極体(多孔質体)内部の第1領域における誘電体層及び導電性高分子層を示す模式的断面図。 本発明の陽極体(多孔質体)内部の第2領域における誘電体層及び導電性高分子層を示す模式的断面図。 本発明の陽極体(多孔質体)外周部の第2領域における誘電体層及び導電性高分子層を示す模式的断面図。 EPMA分析により求めた硫黄(S)の濃度分布図。 本発明に従う他の実施形態の固体電解コンデンサの製造工程を示す斜視図である。 図7(a)に示すA−A間の模式的断面図。 図7(b)に示すA−A間の模式的断面図。 図7(c)に示すA−A間の模式的断面図。 図7(d)に示すA−A間の模式的断面図。 図7(e)に示すA−A間の模式的断面図。
符号の説明
1…陽極リード
1a…陽極リードの外周面
2…陽極体(多孔質体)
2a…陽極体(多孔質体)の外周部の誘電体層の外周面
3…誘電体層
4…導電性高分子層
4a…ポリエチレンジオキシチオフェン層
4b…ポリピロール層
5…カーボン層
6…銀層
7…導電性接着剤層
8…陽極端子
9…陰極端子
10…樹脂外装体

Claims (7)

  1. 弁作用金属またはその合金の多孔質体からなる陽極体と、
    前記多孔質体の内部の表面上及びその外周部の表面上に形成された誘電体層と、
    前記誘電体層の上に形成された導電性高分子層と、
    前記多孔質体の外周部の前記導電性高分子層の上に形成された陰極層と、
    一方端が前記陽極体内に埋設された陽極リードとを備え、
    前記多孔質体内部の前記陽極リードを中心とした第1領域における前記導電性高分子層が、ポリピロール層のみから形成されており、
    前記多孔質体の前記第1領域の周囲からなる第2領域における前記導電性高分子層が、ポリエチレンジオキシチオフェン層の上にポリピロール層を積層して形成されていることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 弁作用金属またはその合金の多孔質体からなる陽極体と、
    前記多孔質体の内部の表面上及びその外周部の表面上に形成された誘電体層と、
    前記誘電体層の上に形成された導電性高分子層と、
    前記多孔質体の外周部の前記導電性高分子層の上に形成された陰極層と、
    一方端が前記陽極体内に埋設された陽極リードとを備え、
    前記導電性高分子層が、前記多孔質体の内部に設けられた第1領域と、前記第1領域の周囲に設けられた第2領域とを有し、前記第1領域が、ポリピロール層のみから形成されており、前記第2領域が、ポリエチレンジオキシチオフェン層の上にポリピロール層を積層して形成されていることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  3. 前記多孔質体の外周部における前記誘電体層の外周面から、前記第1領域と前記第2領域の界面までの深さが、全体にわたって略均一であることを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 前記多孔質体の外周部における前記誘電体層の外周面から、前記外周面の法線方向の対向する外周面までの距離のうち、最も短い距離の方向を厚さ方向とし、この厚さ方向における前記多孔質体の外周部における前記誘電体層の外周面から、前記多孔質体の厚さ方向の中心までの深さを100%としたとき、前記第2領域の前記外周面からの深さが0.67〜33%の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ。
  5. 前記多孔質体が、略直方体形状を有しており、略直方体形状の互いに直交する3つの寸法方向のうちの最も短い寸法の方向を厚さ方向とし、この厚さ方向における前記多孔質体の外周部における前記誘電体層の外周面から、前記多孔質体の厚さ方向の中心までの深さを100%としたとき、前記第2領域の前記外周面からの深さが0.67〜33%の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサを製造する方法であって、
    前記陽極リードの一方端が埋設された前記多孔質体からなる前記陽極体を作製する工程と、
    前記多孔質体の内部の表面上及びその外周部の表面上に前記誘電体層を形成する工程と、
    前記誘電体層を形成した前記多孔質体をエチレンジオキシチオフェンの溶液に浸漬した後、所定の温度で熱処理して、前記第2領域の前記誘電体層の上に、ポリエチレンジオキシチオフェン層を形成する工程と、
    前記第1領域の前記誘電体層及び前記第2領域の前記ポリエチレンジオキシチオフェン層の上に、ポリピロール層を形成する工程とを備えることを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
  7. 熱処理温度が、90〜150℃の範囲であることを特徴とする請求項6に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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