JP2009098569A - プロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】低コスト化および小型化が図れるプロジェクタを提供する。
【解決手段】プロジェクタを構成する偏光変換装置5は、入射光束を2種類の直線偏光光束に分離する複数の偏光分離膜511、各偏光分離膜511にて反射された一方の直線偏光光束を反射する複数の反射膜512、および偏光分離膜511と反射膜512とを、光軸に対して傾斜し互いに平行な状態で交互に並列配置させる複数の板ガラス513を有する偏光変換素子51と、2種類の直線偏光光束のうちいずれか一方の直線偏光光束の偏光方向を変換する複数の位相差板52とを備える。偏光変換装置5は、各偏光分離膜511および各反射膜512の並列方向Pが光変調装置の画像形成領域の短辺方向に平行な状態で配設されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、プロジェクタに関する。
従来、光源装置と、光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成する光変調装置と、画像光を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタが知られている。そして、このようなプロジェクタでは、光利用効率を高めて明るい表示状態を実現するために、光源装置から射出された光束を略1種類の直線偏光光束に変換する偏光変換装置(偏光分離ユニットアレイ、λ/2位相差板)が多用される(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の偏光分離ユニットアレイは、光軸に対して約45°傾斜し入射光束を2種類の直線偏光光束に分離する偏光分離面と、偏光分離面にて分離された一方の直線偏光光束を反射する反射面とが互いに平行な状態で交互に配列された一対の偏光変換素子を備えている。また、一対の偏光変換素子は、各偏光分離面および各反射面が所定方向に並列し、互いの各偏光分離面および各反射面が略ハ字状となるように互いに向い合う状態で貼り合わせられている。そして、偏光変換装置は、各偏光分離面および各反射面の並列方向が水平方向(横方向)となるようにプロジェクタ内部に配設されている。
特開2004−198932号公報(図1)
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、偏光変換装置を製造する際に、一対の偏光変換素子を貼り合わせる作業が必要となり、製造コストを低減することが難しい、という問題がある。
また、特許文献1に記載の技術では、一対の偏光変換素子が上述したように貼り合わせられ、偏光変換装置が上述したようにプロジェクタ内部に配設されているので、横方向外側に配設された各偏光分離面で反射された一方の直線偏光光束は、横方向外側に進行することとなる。このため、偏光変換装置に入射する光の入射領域よりも横方向外側に反射面をそれぞれ設ける必要があり、偏光変換装置が横方向に比較的に大きい形状となり、プロジェクタの水平方向における小型化を阻害する、という問題がある。
本発明の目的は、低コスト化および小型化が図れるプロジェクタを提供することにある。
本発明のプロジェクタは、光源装置と、前記光源装置から射出された光束を略1種類の直線偏光光束に変換する偏光変換装置と、前記偏光変換装置から射出された直線偏光光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成する光変調装置と、前記画像光を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタであって、前記偏光変換装置は、入射光束を透過および反射して2種類の直線偏光光束に分離する複数の偏光分離膜、各前記偏光分離膜にて反射された一方の直線偏光光束を反射する複数の反射膜、および前記偏光分離膜と前記反射膜とを、前記光源装置から射出される光束の光軸に対して傾斜し互いに平行な状態で交互に並列配置させる複数の透光性部材を有する偏光変換素子と、前記偏光変換素子の光束射出側に設けられ、前記2種類の直線偏光光束のうちいずれか一方の直線偏光光束の偏光方向を変換する複数の位相差板とを備え、前記光変調装置は、前記画像光を形成する矩形状の画像形成領域を有し、前記偏光変換装置は、前記複数の偏光分離膜および前記複数の反射膜の並列方向が前記画像形成領域の短辺方向に平行な状態で配設されていることを特徴とする。
本発明では、偏光変換装置において、偏光変換素子は、複数の透光性部材により、各偏光分離膜および各反射膜が光源装置から射出される光束の光軸に対して傾斜し互いに平行な状態で交互に並列配置されている。このことにより、偏光変換装置は、従来の構成とは異なり、偏光変換素子が1つのみで構成されているので、製造時において、一対の偏光変換素子を貼り合わせる作業を省略して偏光変換装置の製造コストを低減でき、ひいては、プロジェクタの製造コストを低減できる。
また、偏光変換装置は、複数の偏光分離膜および複数の反射膜の並列方向が光変調装置の画像形成領域の短辺方向に平行な状態で配設されている。一般的に、光変調装置は、画像形成領域の短辺方向が鉛直方向に平行な状態で配設されている。すなわち、偏光変換装置は、前記並列方向が鉛直方向に平行な状態で配設されている。このことにより、複数の偏光分離膜で反射された一方の直線偏光光束は、上方向若しくは下方向に進行することとなる。このため、従来の構成のように横方向外側に反射膜を設ける必要がなく、偏光変換装置の横方向の長さ寸法を偏光変換装置に入射する光の入射領域の横方向の長さ寸法と略同一に設定できる。したがって、従来の構成と比較して偏光変換装置の横方向の長さ寸法を小さくできるので、プロジェクタの水平方向における小型化が図れる。
本発明のプロジェクタでは、前記複数の位相差板は、前記複数の反射膜の光束射出側にそれぞれ設けられ、前記反射膜にて反射された一方の直線偏光光束の偏光方向を変換することが好ましい。
本発明では、複数の偏光分離膜は、入射面に平行な偏光方向を有する直線偏光光束(S偏光光)を反射し、S偏光光の偏光方向に直交する偏光方向を有する直線偏光光束(P偏光光)を透過する。そして、複数の位相差板は、反射膜にて反射されたS偏光の偏光方向を変換して、P偏光光として射出する。すなわち、複数の位相差板を上述した位置に配設することで、偏光変換装置から射出される直線偏光光束をP偏光光に揃えることができる。
ここで、複数の偏光分離膜および複数の反射膜の並列方向が鉛直方向に平行な状態で配設されているため、偏光変換装置から射出される直線偏光光束(上述したP偏光光)は、鉛直方向に平行な偏光方向を有する直線偏光光束となる。このため、偏光変換装置から射出された直線偏光光束は、偏光変換装置の後段に配設される反射ミラーに対してS偏光光として入射することとなる。したがって、偏光変換装置の後段に配設される反射ミラーでの光の吸収量が低減し、光利用効率を向上できる。
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
〔プロジェクタの構成〕
図1は、プロジェクタ1の概略構成を模式的に示す図である。なお、図1では、説明の便宜上、プロジェクタ1の前後方向(投射方向)をX軸とし、厚み方向(鉛直方向)をY軸とする。以下の図面も同様である。
プロジェクタ1は、光源から射出される光束を画像情報に応じて変調してカラー画像(画像光)を形成し、このカラー画像をスクリーン(図示略)上に拡大投射する。このプロジェクタ1は、図1に示すように、略直方体状の外装筐体2と、投射光学装置としての投射レンズ3と、光学ユニット4等を備える。
なお、図1において、具体的な図示は省略したが、外装筐体2内において、投射レンズ3および光学ユニット4以外の空間には、プロジェクタ1内部の各構成部材を冷却する冷却ファン等を備えた冷却ユニット、プロジェクタ1内部の各構成部材に電力を供給する電源ユニット、およびプロジェクタ1内部の各構成部材を制御する制御装置等が配置されるものとする。
外装筐体2は、プロジェクタ1の天面、前面、背面、および側面をそれぞれ構成するアッパーケース、およびプロジェクタ1の底面、前面、背面、および側面をそれぞれ構成するロアーケース等で構成される。そして、各ケースは、互いにねじ等で固定されている。
投射レンズ3は、複数のレンズを組み合わせた組レンズとして構成され、光学ユニット4にて形成されたカラー画像をスクリーン上に拡大投射する。
光学ユニット4は、前記制御装置による制御の下、光源から射出された光束を光学的に処理して画像信号に対応したカラー画像を形成するユニットである。この光学ユニット4は、図1に示すように、光源装置41と、照明光学装置42と、色分離光学装置43と、リレー光学装置44と、光学装置45と、これら各光学部品41〜45を内部に設定された照明光軸Aに対する所定位置に配置する光学部品用筐体46とを備える。
光源装置41は、図1に示すように、光源ランプ411およびリフレクタ412等を備える。そして、光源装置41は、光源ランプ411から射出された光束がリフレクタ412によって射出方向が揃えられ、照明光学装置42に向けて光束を射出される。
照明光学装置42は、図1に示すように、第1レンズアレイ421、第2レンズアレイ422、偏光変換装置5、および重畳レンズ424を備える。
第1レンズアレイ421は、光軸方向から見て略矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。各小レンズ421Aは、光源装置41から射出された光束を、複数の部分光束に分割する。
第2レンズアレイ422は、第1レンズアレイ421と略同様な構成を有しており、小レンズ422Aがマトリクス状に配列された構成を有している。
なお、本実施形態では、説明を簡略化するために、第1レンズアレイ421および第2レンズアレイ422の各小レンズ421A,422Aは、鉛直方向(縦方向、図1の紙面に直交する方向)に5つ、水平方向(横方向、図1の紙面に平行な方向)に4つ並んだ、5×4のマトリクス状に配列されているものとする。また、各小レンズ421A,422Aは、光学装置45の後述する液晶パネルの画像形成領域のアスペクト比(本実施形態では、4(横):3(縦)のアスペクト比)と略同一のアスペクト比を有する輪郭形状を有しているものとする。
偏光変換装置5は、第2レンズアレイ422と重畳レンズ424との間に配置されている。この偏光変換装置5は、第2レンズアレイ422からの光を略1種類の直線偏光光束に変換するものである。
なお、偏光変換装置5の詳細な構成については、後述する。
そして、光源装置41から射出された光束は、第1レンズアレイ421によって複数の部分光束に分割され、第2レンズアレイ422の近傍で結像する。第2レンズアレイ422から射出された各部分光束は、その中心軸(主光線)が偏光変換装置5の入射面に垂直となるように入射し、偏光変換装置5にて略1種類の直線偏光光束として射出される。偏光変換装置5から直線偏光光束として射出され、重畳レンズ424を介した複数の部分光束は、光学装置45の後述する3枚の液晶パネル上で重畳する。
色分離光学装置43は、図1に示すように、2枚のダイクロイックミラー431,432、および反射ミラー433を備え、これらのダイクロイックミラー431,432、反射ミラー433により照明光学装置42から射出された複数の部分光束を赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有する。
リレー光学装置44は、図1に示すように、入射側レンズ441、リレーレンズ443、および反射ミラー442,444を備え、色分離光学装置43で分離された色光、例えば、赤色光を光学装置45の後述する赤色光側の液晶パネルまで導く機能を有する。
光学装置45は、入射した光束を画像情報に応じて変調して画像光(カラー画像)を形成するものである。この光学装置45は、図1に示すように、光変調装置としての3つの液晶パネル451(赤色光側の液晶パネルを451R、緑色光側の液晶パネルを451G、青色光側の液晶パネルを451Bとする)と、各液晶パネル451の光路前段側に配置される入射側偏光板452と、各液晶パネル451の光路後段側に配置される射出側偏光板453と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム454とを備える。
3つの入射側偏光板452は、色分離光学装置43で分離された各光束のうち、偏光変換装置5で揃えられた偏光方向と略同一の偏光方向を有する直線偏光光束のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、透光性基板上に偏光膜が貼付されて構成されている。
3つの液晶パネル451は、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶が密閉封入された構成を有し、前記制御装置からの駆動信号に応じて、画像形成領域内において、前記液晶の配向状態が制御され、入射側偏光板452から射出された偏光光束の偏光方向を変調する。
本実施形態では、液晶パネル451は、上述したように画像形成領域が矩形形状(アスペクト比が4(横):3(縦))を有し、短辺方向が鉛直方向(図1中、紙面に直交する方向)となる状態で光学部品用筐体46内部に配設されている。
3つの射出側偏光板453は、入射側偏光板452と略同様の機能を有し、液晶パネル451を介して射出された光束のうち、一定方向の直線偏光光束を透過し、その他の光束を吸収する。
クロスダイクロイックプリズム454は、射出側偏光板453から射出された色光毎に変調された各色光を合成してカラー画像を形成する。このクロスダイクロイックプリズム454は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、2つの誘電体多層膜が形成されている。これら誘電体多層膜は、液晶パネル451Gから射出され射出側偏光板453を介した色光を透過し、液晶パネル451R,451Bから射出され各射出側偏光板453を介した各色光を反射する。このようにして、各色光が合成されてカラー画像が形成される。そして、クロスダイクロイックプリズム454で形成されたカラー画像は、上述した投射レンズ3によりスクリーンへ拡大投射される。
〔偏光変換装置の構成〕
図2は、偏光変換装置5の構造を示す斜視図である。
偏光変換装置5は、図2に示すように、偏光変換素子51と、複数の位相差板52とを備える。
偏光変換素子51は、入射光束を2種類の直線偏光光束に分離して射出する。この偏光変換素子51は、図2に示すように、複数の偏光分離膜511と、複数の反射膜512と、透光性部材としての複数の板ガラス513とを備える。
偏光分離膜511は、ブリュースター角が略45°に設定された誘電体多層膜等で構成され、ランダムな偏光光束を2種類の直線偏光光束に分離するものであり、該偏光分離膜511の入射面に対して、平行な偏光方向を有する直線偏光光束(S偏光光)を反射し、S偏光光の偏光方向に直交する偏光方向を有する直線偏光光束(P偏光光)を透過する。
反射膜512は、例えば、高反射性を有するAl,Au,Ag,Cu,Cr等の単一金属材料、これら複数種類の金属を含む合金等で構成され、偏光分離膜511で反射されたS偏光光を反射するものである。
板ガラス513は、光束を透過させるものであり、白板ガラス等で構成されている。
そして、上述した偏光変換素子51は、例えば、以下に示すように形成される。
すなわち、偏光分離膜511と反射膜512とが交互に配置されるように、例えば、偏光分離膜511と反射膜512とが両面に形成された複数の板ガラス513A(図2)と、何も形成されていない複数の板ガラス513B(図2)とを接着剤により交互に貼り合わせる。そして、その表面と略45°の角度でほぼ平行に切断することで、偏光変換素子51が形成される。
以上のように形成されることにより、偏光変換素子51において、偏光分離膜511および反射膜512は、光束入射側端面および光束射出側端面に対して略45°に傾斜し、かつ、等しい配列ピッチで互いに平行な状態で配置されることとなる。
複数の位相差板52は、偏光変換素子51の光束射出側において、反射膜512の光束射出側端面への写像面に貼り付けられている。そして、位相差板52は、反射膜512にて反射されたS偏光光の偏光方向を90°回転させ、P偏光光として射出する。
そして、上述した偏光変換装置5は、各偏光分離膜511および各反射膜512の並列方向Pが鉛直方向(液晶パネル451の画像形成領域の短辺方向)に平行な状態で光学部品用筐体46内部に配設されている。すなわち、偏光変換装置5は、上述したように配設されることで、各偏光分離膜511および各反射膜512が光源装置41から射出される光束の光軸に対して略45°に傾斜して配設される。
図3は、偏光変換装置5の基本動作を示す模式図である。具体的に、図3は、第2レンズアレイ422および偏光変換装置5の一部を側方から見た図である。
第2レンズアレイ422に入射した光束は、各小レンズ422Aにより集光されて偏光変換装置5の各偏光分離膜511にそれぞれ入射する。ここで、第2レンズアレイ422から射出される光束は、ランダムな偏光方向を有する光束である。
偏光分離膜511に入射した光束は、P偏光光およびS偏光光に分離される。すなわち、P偏光光は、偏光分離膜511を透過し、偏光変換装置5への入射方向と略同一方向に進む。S偏光光は、偏光分離膜511で反射し、光路が略90°変換され、下方側に進行する。
偏光分離膜511で反射したS偏光光は、反射膜512で反射され、再度、光路が略90°変換され、偏光変換装置5への入射方向と略同一方向に進行する。そして、反射膜512で反射したS偏光光は、位相差板52に入射し、偏光方向を90°回転されることにより、P偏光光に変換され、偏光変換装置5への入射方向と略同一方向に進行する。
したがって、偏光変換装置5からは、略1種類のP偏光光が射出されることとなる。
なお、上述したS偏光光およびP偏光光は、偏光分離膜511の入射面に対して設定されるものであり、上述した偏光変換装置5から射出されるP偏光光は、後段に配設される各反射ミラー433,442,444の入射面に対してはS偏光光として入射されるものである。
偏光変換装置5は並列方向Pが鉛直方向となる状態で光学部品用筐体46内部に配設され、また、上述したように偏光変換装置5を動作させるため、偏光分離膜511、反射膜512、および位相差板52は、第2レンズアレイ422の鉛直方向(縦方向)の各小レンズ422Aの数(5つ)と同一の数、設けられている。また、各偏光分離膜511(各反射膜512)は、各小レンズ422Aの鉛直方向(縦方向)の配列ピッチと同一の配列ピッチで設けられている。
上述した実施形態においては、以下の効果がある。
本実施形態では、偏光変換装置5を構成する偏光変換素子51は、複数の板ガラス513により、各偏光分離膜511および各反射膜512が光源装置41から射出される光束の光軸に対して傾斜し互いに平行な状態で交互に並列配置されている。このことにより、偏光変換装置5は、従来の構成とは異なり、偏光変換素子51が1つのみで構成されているので、製造時において、一対の偏光変換素子を貼り合わせる作業を省略して偏光変換装置5の製造コストを低減でき、ひいては、プロジェクタ1の製造コストを低減できる。
図4は、前記実施形態の効果を説明するための図である。具体的に、図4(A)は、本実施形態における第2レンズアレイ422および偏光変換装置5から液晶パネル451に向う光束の光路(1点鎖線)を上方側から見た図である。図4(B)は、前記光路を側方から見た図である。なお、図4では、説明の便宜上、偏光変換装置5から液晶パネル451までに配設される各光学部品を省略している。また、図4(A)では、従来の偏光変換装置5´の形状を破線で示し、該偏光変換装置5´から液晶パネル451に向う光束の光路を2点鎖線で示している。
本実施形態では、偏光変換装置5は、各偏光分離膜511および各反射膜512の並列方向Pが液晶パネル451の画像形成領域の短辺方向に平行な状態で配設されている。すなわち、偏光変換装置5は、並列方向Pが鉛直方向に平行な状態で配設されている。このことにより、各偏光分離膜511で反射されたS偏光光は、鉛直方向に進行することとなる。このため、横方向(X軸方向)外側にそれぞれ反射面が設けられた従来の偏光変換装置5´(図4(A))と比較して、横方向外側に反射膜512を設ける必要がなく、偏光変換装置5の横方向の長さ寸法を偏光変換装置5に入射する光の入射領域の横方向の長さ寸法(第2レンズアレイ422の横方向の長さ寸法)と略同一に設定できる。したがって、従来の偏光変換装置5´と比較して偏光変換装置5の横方向の長さ寸法を小さくできるので、光学部品用筐体46の水平方向(X軸方向)の拡がりを抑制し、プロジェクタ1の水平方向における小型化が図れる。
さらに、図4(A)に示すように、従来の偏光変換装置5´と比較して、偏光変換装置5から射出された光束は、偏光変換装置5における横方向の長さ寸法が小さい分、平行性が良い状態(光線の開き角が小さい状態)で液晶パネル451に照射されることとなる。このため、例えば、黒画像を表示させる際に射出側偏光板453にて液晶パネル451を介した光束を良好に遮断することができ、投影画像のコントラスト向上が図れる。
また、本実施形態では、各偏光分離膜511にてS偏光光を下方側に反射するように構成しているため、偏光変換装置5は、図4(B)に示すように、偏光変換装置5に入射する光の入射領域(第2レンズアレイ422の平面形状と略同一の領域)に対して、下方側に張り出した形状となる。すなわち、本実施形態では、図4(B)に示すように、偏光変換装置5から液晶パネル451に向けて、上方側からよりも、下方側から入射する光成分を多く設定している。このことにより、一般的に液晶パネル451は下方側から入射する光束に対して投影画像のコントラストが向上する視覚特性を有しているため、上述したように設定することで、投影画像のコントラスト向上が図れる。
図5は、前記実施形態の効果を説明するための図である。具体的に、図5(A)は、第2レンズアレイ422と、従来の構成である並列方向Pを横方向に設定した偏光変換装置5´との一部を上方側から見た図である。図5(B)は、第2レンズアレイ422と、本実施形態における並列方向Pを縦方向(Y軸方向)に設定した偏光変換装置5との一部を側方から見た図である。
なお、図5では、従来の偏光変換装置5´において、本実施形態における偏光変換素子51、偏光分離膜511、反射膜512、板ガラス513、および位相差板52に対応する構成を、偏光変換素子51´、偏光分離膜511´、反射膜512´、板ガラス513´、および位相差板52´としている。
本実施形態では、並列方向Pを横方向ではなく、縦方向に設定することで、以下に示す効果がある。
従来のように並列方向Pを横方向に設定した場合には、偏光分離膜511´を反射して偏光変換装置5´から射出される反射光と偏光分離膜511´を透過して偏光変換装置5´から射出される透過光との間に、以下に示す光学的長さの差が生じる。
偏光変換装置5´を進行する反射光の光学的長さは、以下の式(1)で与えられる。また、偏光変換装置5´を進行する透過光の光学的長さは、以下の式(2)で与えられる。
[数1]
反射光の光学的長さ=(a´/1.5)+(c´/1.5)+(b´/1)・・・(1)
[数2]
透過光の光学的長さ=(a´/1.5)+(b´/1.5)・・・(2)
なお、上記式(1),(2)において、板ガラス513´および位相差板52´の屈折率を1.5とし、空気層の屈折率を1としている。また、a´は、偏光変換素子51´の厚み寸法である。b´は、位相差板52´の厚み寸法である。c´は、偏光分離膜511´と反射膜512´との配列ピッチである。
上記式(1),(2)より、従来の偏光変換装置5´を進行する反射光と透過光との光学的長さの差は、(c´/1.5)+(b´/3)となる。
ここで、各偏光分離膜511´(各反射膜512´)の配列ピッチは、各小レンズ422Aの横方向の配列ピッチL´と同一である。また、各偏光分離膜511´(各反射膜512´)は、光軸に対して略45°傾斜した状態で配置されている。このため、偏光変換素子51´の厚み寸法a´と、偏光分離膜511´と反射膜512´との配列ピッチc´とは、同一となり、かつ、各小レンズ422Aの横方向の配列ピッチL´の半分となる。したがって、従来の偏光変換装置5´を進行する反射光と透過光との光学的長さの差は、以下の式(3)で与えられる。
[数3]
光学的長さの差(従来)=(L´+b´)/3・・・・(3)
一方、本実施形態のように並列方向Pを縦方向に設定した場合には、偏光分離膜511を反射して偏光変換装置5から射出される反射光と偏光分離膜511を透過して偏光変換装置5から射出される透過光との間に、以下に示す光学的長さの差が生じる。
偏光変換装置5を進行する反射光の光学的長さは、以下の式(4)で与えられる。また、偏光変換装置5を進行する透過光の光学的長さは、以下の式(5)で与えられる。
[数4]
反射光の光学的長さ=(a/1.5)+(c/1.5)+(b/1.5)・・・(4)
[数5]
透過光の光学的長さ=(a/1.5)+(b/1)・・・(5)
なお、上記式(4),(5)において、板ガラス513および位相差板52の屈折率を1.5とし、空気層の屈折率を1としている。また、aは、偏光変換素子51の厚みの厚み寸法である。bは、位相差板52の厚み寸法である。cは、偏光分離膜511と反射鏡512との配列ピッチである。
上記式(4),(5)により、本実施形態における偏光変換装置5を進行する反射光と透過光との光学的長さの差は、(c/1.5)−(b/3)となる。
ここで、各偏光分離膜511(各反射膜512)の配列ピッチは、各小レンズ422Aの縦方向の配列ピッチLと同一である。また、各偏光分離膜511´(各反射膜512´)は、光軸に対して略45°傾斜した状態で配置されている。このため、偏光変換素子51の厚み寸法aと、偏光分離膜511と反射膜512との配列ピッチcとは、同一となり、かつ、各小レンズ422Aの縦方向の配列ピッチLの半分となる。さらに、上述したように、各小レンズ422Aはアスペクト比が4(横):3(縦)で設定されているため、各小レンズ422Aの縦方向の配列ピッチLは、横方向の配列ピッチL´の3/4となる。したがって、従来の偏光変換装置5を進行する反射光と透過光との光学的長さの差は、以下の式(6)で与えられる。
[数6]
光学的長さの差(本実施形態)=(0.75L´−b)/3・・・(6)
上記式(3)と上記式(6)とを比較すると、従来の偏光変換装置5´を進行する反射光と透過光との光学的長さの差に対して、本実施形態の偏光変換装置5を進行する反射光と透過光との光学的長さの差の方が小さくなる。
一般的に、反射光と透過光との光学的長さの差が大きくなると、偏光変換装置の後段に配置されるレンズ(重畳レンズ424等)により反射光および透過光のいずれか一方が拡散し、該いずれか一方の光における液晶パネル451への照明領域が大きくなることが知られている。すなわち、反射光と透過光との光学的長さの差が大きくなると、液晶パネル451への照明領域が大きくなり、液晶パネル451での画像光の形成に利用されない領域が大きくなる。
本実施形態では、上述したように、従来の構成に比較して、反射光と透過光との光学的長さの差が小さくできるため、液晶パネル451での画像光の形成に利用されない領域を低減でき、光利用効率を向上できる。
また、並列方向Pを縦方向とすることで、偏光変換素子51の厚み寸法a(L/2(0.75L´/2))を、並列方向Pを横方向とした場合での偏光変換素子51´の厚み寸法a´(L´/2)よりも薄くすることができる。
本実施形態では、複数の位相差板52を上述した位置に配設することで、偏光変換装置5から射出される直線偏光光束をP偏光光(鉛直方向に平行な偏光方向を有する直線偏光光束)に揃えることができる。そして、偏光変換装置5から射出された直線偏光光束は偏光変換装置5の後段に配設される反射ミラー433,442,444に対してS偏光光として入射するため、反射ミラー433,442,444での光の吸収量が低減し、光利用効率を向上できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、第1レンズアレイ421および第2レンズアレイ422の光束分割光学素子が用いられていたが、これに限らず、入射光束の照度分布を略均一化して射出するロッドインテグレータを用いても構わない。
前記実施形態では、液晶パネル451における画像形成領域のアスペクト比を4(横):3(縦)に設定していたが、これに限らず、その他のアスペクト比、例えば、16(横):9(縦)に設定された構成を採用しても構わない。
前記実施形態において、プロジェクタ1の構成は、前記実施形態で説明した構成に限らない。
例えば、光源装置41は、放電発光型の光源装置で構成していたが、これに限らず、レーザダイオード、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro Luminescence)素子、シリコン発光素子等の各種固体発光素子を採用してもよい。
また、光源装置41を1つのみ用い色分離光学装置43にて3つの色光に分離していたが、色分離光学装置43を省略し、3つの色光をそれぞれ射出する3つの前記固体発光素子を光源装置として構成してもよい。
さらに、プロジェクタ1は、液晶パネル451を3つ備える三板式のプロジェクタで構成していたが、これに限らず、液晶パネルを1つ備える単板式のプロジェクタで構成しても構わない。また、液晶パネルを2つ備えるプロジェクタや、液晶パネルを4つ以上備えるプロジェクタとして構成しても構わない。
また、光入射面と光射出面とが異なる透過型の液晶パネルを用いていたが、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の液晶パネルを用いても構わない。
さらに、光変調装置として液晶パネルを用いていたが、マイクロミラーを用いたデバイス等、液晶以外の光変調装置を用いても構わない。
前記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行うフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行うリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
本発明は、プレゼンテーションやホームシアタ等に用いられるプロジェクタに利用できる。
本実施形態におけるプロジェクタの概略構成を模式的に示す図。 前記実施形態における偏光変換装置の構造を示す斜視図。 前記実施形態における偏光変換装置の基本動作を示す模式図。 前記実施形態の効果を説明するための図。 前記実施形態の効果を説明するための図。
符号の説明
1・・・プロジェクタ、3・・・投射レンズ(投射光学装置)、5・・・偏光変換装置、41・・・光源装置、51・・・偏光変換素子、52・・・位相差板、451・・・液晶パネル(光変調装置)、511・・・偏光分離膜、512・・・反射膜、513・・・透光性基板、P・・・並列方向。

Claims (2)

  1. 光源装置と、前記光源装置から射出された光束を略1種類の直線偏光光束に変換する偏光変換装置と、前記偏光変換装置から射出された直線偏光光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成する光変調装置と、前記画像光を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタであって、
    前記偏光変換装置は、
    入射光束を透過および反射して2種類の直線偏光光束に分離する複数の偏光分離膜、各前記偏光分離膜にて反射された一方の直線偏光光束を反射する複数の反射膜、および前記偏光分離膜と前記反射膜とを、前記光源装置から射出される光束の光軸に対して傾斜し互いに平行な状態で交互に並列配置させる複数の透光性部材を有する偏光変換素子と、
    前記偏光変換素子の光束射出側に設けられ、前記2種類の直線偏光光束のうちいずれか一方の直線偏光光束の偏光方向を変換する複数の位相差板とを備え、
    前記光変調装置は、前記画像光を形成する矩形状の画像形成領域を有し、
    前記偏光変換装置は、前記複数の偏光分離膜および前記複数の反射膜の並列方向が前記画像形成領域の短辺方向に平行な状態で配設されている
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  2. 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
    前記複数の位相差板は、
    前記複数の反射膜の光束射出側にそれぞれ設けられ、前記反射膜にて反射された一方の直線偏光光束の偏光方向を変換する
    ことを特徴とするプロジェクタ。
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