JP5088423B2 - 固体光源およびプロジェクタ - Google Patents

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本発明は、固体光源およびこの固体光源を備えたプロジェクタに関する。
従来、光源と、当該光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、形成された光学像を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタが知られている。このようなプロジェクタの光源としては、高圧水銀ランプ等の放電光源が用いられてきたが、近年、環境問題の要請等から光電変換効率が高く、消費電力の少ないLED(Light Emitting Diode)等の固体光源を用いたプロジェクタが提案されてきた。
ここで、光変調装置として液晶パネルを採用した場合、当該液晶パネルでは、一方向に振動する偏光光しか利用できないため、当該液晶パネルに入射する光の振動方向が一方向に揃っていないと光利用効率の低下が生じ、形成される光学像の輝度が低下するという問題が生じる。このような問題に対し、一方向に振動する偏光光を射出する半導体発光素子(固体光源)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の半導体発光素子は、素子基板上に、反射電極、LEDチップ発光部、サファイア基板、および反射型偏光板が順次配置されている。ここで、反射型偏光板は、P波(P偏光光)を透過し、S波(S偏光光)を反射するように構成されており、LEDチップ発光部から射出された光束のうち、P偏光光は、反射型偏光板を透過して外部に射出される。一方、S偏光光は、当該反射型偏光板で反射され、サファイア基板を透過した後、反射電極で反射され、再びサファイア基板を透過して反射型偏光板に到達する。ここで、当該S偏光光は、サファイア基板を透過する過程でP偏光光に変換されるので、変換されたP偏光光は反射型偏光板を透過し、外部に射出される。このような半導体発光素子から射出された光束で液晶パネルを照射することにより、当該液晶パネルでの利用効率を増加して、形成画像の輝度を高めることができる。
特開2005−284051号公報
しかしながら、特許文献1に記載の半導体発光素子では、発光部からは放射状に光が射出されるため、反射型偏光板を透過する偏光光束の中心軸に直交する方向にも光が射出される。これにより、発光部の当該直交方向の端面から、反射型偏光板で反射されるはずの偏光光が射出されてしまい、半導体発光素子から射出された光における反射型偏光板を透過する偏光光の割合が低下してしまうという問題がある。このため、このような半導体発光素子をプロジェクタに用いた場合、半導体発光素子から、液晶パネルでの画像形成に利用できない偏光光が当該液晶パネルに入射してしまうので、光の利用効率が低下してしまうという問題がある。
本発明の目的は、射出光に含まれる所定方向の偏光光の割合を増加させることができる固体光源、およびこの固体光源を備えたプロジェクタを提供することにある。
本発明の固体光源は、素子基板上の発光部から光束を射出する固体光源であって、前記発光部は、所定電圧の印加により光を射出する発光層と、前記素子基板上に設けられ、前記発光層に前記所定電圧を印加し、かつ、入射光を反射する反射電極層と、前記発光層を挟んで前記反射電極層とは反対側に配置され、一方向に振動する偏光光を透過し、かつ、他方向に振動する偏光光を反射する反射型偏光層とを備え、前記反射型偏光層を透過する光束の中心軸に沿った第1方向に対して略直交する第2方向の前記発光部の面のうち少なくとも一部を覆い、かつ、入射光束を反射する反射部が設けられ、前記発光部と前記反射部との間には、透過する光の振動方向を回転させる位相差層が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、反射型偏光層を透過する光束の中心軸に沿った第1方向に対して略直交する第2方向の発光部の面の少なくとも一部は、反射部により覆われている。
これによれば、発光層から第2方向に射出された反射型偏光層を透過できない他方向に振動する偏光光を、反射部で発光部の内側に反射することができる。反射部で反射された光は、反射型偏光層と反射電極層との間で反射を繰り返すことにより、振動方向が回転し、反射型偏光層を透過できる一方向に振動する偏光光に変換され、反射型偏光層から発光部外部に射出される。従って、固体光源から射出された光における反射型偏光層を透過する偏光光の割合を増加させることができる。
ここで、固体光源として、例えば、素子基板上に設けられた反射電極層、および反射電極層上に積層された発光層の周囲(第2方向)を取り囲むように、当該素子基板上に、固体光源の射出側へ向かうに従い広がりを持ったテーパ形状、かつ、環状の反射部を設け、この環状の反射部上に、発光層上方を覆うように反射型偏光層を設けた構成が考えられる。つまり、このような固体光源では、素子基板上の発光層は、側方(第2方向)を反射部に囲まれ、上方を反射型偏光層に囲まれていることになる。
このような構成の固体光源でも、発光層から第2方向に射出された他方向の偏光光を、反射部で発光部の内側に反射し、一方向に振動する偏光光に変換して反射型偏光層から発光部外部に射出することができる。しかし、この場合、反射部上に反射型偏光層を設けたため、発光層と、反射部および反射型偏光層との間に隙間ができてしまい、固体光源が大きくなってしまう。
これに対し、本発明の固体光源によれば、発光部は、反射型偏光層や発光層が積層されて構成されているうえ、発光部の第2方向の端面が反射部で覆われているので、前述のような固体光源と比べて、発光部内や、発光層と反射部との間に隙間がなく、その分固体光源を小型化できる。
本発明では、前記発光部と前記反射部との間には、透過する光の振動方向を回転させる位相差層が設けられている。
本発明によれば、発光部と反射部との間には、位相差層が設けられているので、位相差層を通過する際に振動方向が変換され、発光層から射出された光が発光部の外部に射出されるまでにかかる反射回数を少なくすることができる。従って、反射による光線強度の低下を抑えることができる。
本発明では、前記反射部は前記発光部の内側に向かって傾斜し、前記反射部の光反射面と、前記反射電極層の光反射面とのなす角は、45度より大きく、かつ、90度より小さいことが好ましい。
ここで、反射部の光反射面と、反射電極層の光反射面とのなす角が45度の場合、発光層から第2方向に射出された光は、反射部で反射され、反射電極層に垂直に入射する。そして、当該反射電極層で垂直に反射され、来た光路を逆にたどって進み、反射部における前述の反射部での入射位置と対向する位置に入射し、前述の循環を繰り返す。このため、発光層から第2方向に射出された光は、反射を繰り返すことにより光線強度が低下していき、やがて消失してしまう。
また、反射部の光反射面と、反射電極層の光反射面とのなす角が45度より小さい場合も、発光層から第2方向に射出された光は、反射電極層と、反射部との間で反射を繰り返しながら発光部の下端角部に向かって進行していくので、反射型偏光層に到達できないうえ、反射を繰り返すことにより消失してしまう。
これに対し、本発明の固体光源では、反射部の光反射面と、反射電極層の光反射面との
なす角は、45度より大きく、かつ、90度より小さいので、発光層から第2方向に射出された光は、反射部で良好な角度で反射し、反射電極層で反射した後に反射型偏光層に到達できる。そして、反射型偏光層に到達した光は、反射型偏光層と反射電極層との間で反射を繰り返すことにより、一方向に振動する偏光光に変換され、反射型偏光層から発光部外部に射出される。従って、発光層から第2方向に射出された光を反射型偏光層から発光部外部に射出でき、発光層から第2方向に射出された光が消失することによる固体光源から射出される光の光線強度の低下を防止できる。
本発明では、前記反射部は前記発光部の外側に向かって傾斜し、前記反射部の光反射面と、前記反射電極層の光反射面とのなす角は、90度より大きく、かつ、135度より小さいことが好ましい。
ここで、反射部の光反射面と、反射電極層の光反射面とのなす角が135度の場合、発光層から第2方向に射出された光は、反射部で反射された後に、反射型偏光層の外側に対して垂直に入射する。そして、反射型偏光層に入射した光のうち、一方向の偏光光は、そのまま当該反射型偏光層の外側から発光部の外部に射出される。
また、反射部の光反射面と、反射電極層の光反射面とのなす角が135度より大きい場合、発光層から第2方向に射出された光は、反射部で発光部の上端角部に向かって反射され、反射型偏光層の外側に入射する。そして、反射型偏光層に入射した光のうち、一方向の偏光光は、そのまま当該反射型偏光層の外側から、固体光源から射出される光束の中心軸に対して広がる方向に向かって、発光部の外部に射出される。
従って、反射部の光反射面と、反射電極層の光反射面とのなす角が135度以上の場合、発光層から第2方向に射出された光は、反射型偏光層から、固体光源から射出される光束の中心軸に対して外側に射出されてしまう。そのため、固体光源から射出される光は拡散してしまう。
これに対し、本実施形態では、反射部の光反射面と、反射電極層の光反射面とのなす角は、90度より大きく、かつ、135度より小さいので、発光層から第2方向に射出される光を、反射部において、反射型偏光層の中心近傍に向かって良好な角度で反射できる。そして、反射型偏光層に入射した光のうち、一方向の偏光は、そのまま当該反射型偏光層から、発光部の外部に射出される。従って、発光層から第2方向に射出される光を、反射型偏光層の中心近傍から射出することができ、固体光源から射出される光束が拡散してしまうことを防止できる。
本発明では、前記反射部は、前記第2方向の前記発光部の全ての面を覆うことが好ましい。
本発明によれば、反射部は、第2方向の発光部の全ての面を覆っているので、発光層から射出される光を外部に漏らすことなく、一方向に振動する偏光光に揃えて反射型偏光層から発光部の外部に射出することができる。従って、固体光源から射出された光における反射型偏光層を透過する偏光光の割合をより増加できる。
また、本発明のプロジェクタは、前述の固体光源と、前記固体光源から射出された光束を画像情報に応じて変調する光変調装置と、変調された光束を投射する投射光学装置とを備えていることを特徴とする。このような光変調装置として、一対の偏光板と、これら偏向板間に設けられて入射光束を変調して射出する液晶パネルとを有する液晶ライトバルブを例示することができる。
本発明によれば、前述の固体光源と同様の効果を奏することができる。また、プロジェクタにおいて、光変調装置として液晶ライトバルブが用いられた場合には、一方向に振動する偏光光しか利用できない。これに対し、本発明のプロジェクタによれば、光源として、固体光源から射出された光における反射型偏光層を透過する(一方向に振動する)偏光光の割合を増加できる前述の固体光源が用いられているので、固体光源から射出される光のうち、一方向に振動する偏光光の割合が高い。これにより、光変調装置における画像形成において、固体光源からの光の利用効率を増加させることができ、形成画像の輝度を高めることができる。
本発明では、前記固体光源から射出された光の光路上には、入射光の進行方向を変化させる反射部材が配置され、前記反射部材に入射する偏光光は、S偏光光であることが好ましい。
ここで、プロジェクタでは、光源から射出される光の光路上に、入射した光を全反射する全反射部材や、特定の波長の光を反射し、それ以外の波長の光を透過する半反射部材などの光の進行方向を変化させる反射部材が配置されることがある。このような場合、反射部材での反射により、光源から射出される光の光線強度が低下してしまうという問題があった。
これに対し、本発明によれば、反射部材に反射率の良好なS偏光の光が入射するので、反射部材での反射率を良好にすることができ、光変調装置における画像形成において、固体光源からの光の利用効率をより増加させることができる。
本発明の第1実施形態に係るプロジェクタの構成を示す模式図。 前記実施形態の固体光源を示す断面図。 本発明の第2実施形態に係る固体光源を示す断面図。 本発明の第3実施形態に係る固体光源を示す断面図。 本発明の第4実施形態に係る固体光源を示す断面図。 本発明の第5実施形態に係るプロジェクタの構成を示す模式図。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態のプロジェクタ1を図面に基づいて説明する。
(1)プロジェクタ1の構成
図1は、本実施形態に係るプロジェクタ1の構成を示す模式図である。
本実施形態のプロジェクタ1は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、当該光学像を投射レンズ3により拡大投射するものである。このプロジェクタ1は、図1に示すように、画像情報に応じた光学像を形成する光学ユニット4と、形成された光学像を拡大投射する投射レンズ3と、これらを内部に収納する外装筺体2とを備えて構成されている。
なお、図1において、図示は省略するが、外装筺体2内において、投射レンズ3および光学ユニット4以外の空間には、プロジェクタ1内部を冷却する冷却ファン等で構成される冷却ユニット、プロジェクタ1内部の各構成部材に電力を供給する電源ユニット、およびプロジェクタ1全体を制御する制御ユニット等が配置されるものとする。
(2)外装筺体2および投射レンズ3の構成
外装筺体2は、合成樹脂から構成され、図1に示すように、投射レンズ3および光学ユニット4等を内部に収納配置する全体略直方体状に形成されている。この外装筺体2は、詳しい図示は省略するが、プロジェクタ1の天面、前面、背面、および左右両側面をそれぞれ構成するアッパーケースと、プロジェクタ1の底面、前面および背面をそれぞれ構成するロアーケースとで構成され、これらアッパーケースおよびロアーケースは互いにねじ等で固定されている。なお、外装筺体2は、合成樹脂等に限らず、そのほかの材料にて形成してもよく、たとえば、金属等により構成してもよい。
投射レンズ3は、光学ユニット4にて形成された光学像(カラー画像)を、図示しないスクリーン上に拡大投射する投射光学装置である。この投射レンズ3は、筒状の鏡筒内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成されている。
(3)光学ユニット4の構成
光学ユニット4は、制御ユニットによる制御の下、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して、投射画像を形成するものである。この光学ユニット4は、図1に示すように、インテグレータ照明光学系5(5R,5G,5B)と、液晶ライトバルブ61(61R,61G,61B)およびクロスダイクロイックプリズム62(以下、「プリズム」と略す場合がある)を一体化した光学装置6とに機能的に大別される。
インテグレータ照明光学系5は、後述する光学装置6を構成する液晶ライトバルブ61の画像形成領域を均一に照明する照明光学系である。図1に示すように、これらインテグレータ照明光学系5(赤色光を射出する照明光学系を5R,緑色光を射出する照明光学系を5G,青色光を射出する照明光学系を5Bとする)は、それぞれ、光源装置51(51R,51G,51B)、ロッドインテグレータ52、および重畳レンズ53を備えて構成されている。
光源装置51(赤色光を射出する光源装置を51R,緑色光を射出する光源装置を51G,青色光を射出する光源装置を51Bとする)は、それぞれ複数の固体光源7A(赤色成分を射出する固体光源を7AR、緑色成分を射出する固体光源を7AG、青色成分を射出する固体光源を7ABとする)を備えている。固体光源7Aの詳しい構成については後に詳述するが、固体光源7Aは、共通の素子基板711上に設けられた発光部71、および発光部71に対応して設けられた反射部72を備えて構成されている。発光部71は、LED素子から構成される発光層712を備えており、各LED素子に応じた色光を射出する。このような光源装置51から射出された光束はP偏光となっており、光路後段のロッドインテグレータ52に照射される。
ロッドインテグレータ52は、ガラス等の透光性材料から断面矩形状に構成され、光源装置51から射出された光束を内部で反射を繰り返させることにより、光束の面内照度を均一化して射出端面より射出する。ロッドインテグレータ52から射出された光束は、重畳レンズ53により、液晶ライトバルブ61の画像形成領域に重畳される。
光学装置6は、入射された光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成する。この光学装置6は、インテグレータ照明光学系5からの各色光が入射される光変調装置としての3つの液晶ライトバルブ61(赤色光用のライトバルブを61R,緑色光用の液晶ライトバルブを61G,青色光用のライトバルブを61Bとする)と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム62とを備えている。
各液晶ライトバルブ61は、図示を略すが、照明光軸方向から順に、入射側偏光板、液晶パネルおよび射出側偏光板を含んで構成される。この液晶パネルは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたものであり、対向配置される一対の透明基板内に電気光学物質としての液晶が密封封入されている。そして、これら液晶パネルは、光束入射側に設けられた入射側偏光板を介して入射する光束を画像情報に応じて変調し、光束射出側に設けられた射出側偏光板を介して射出する。
ここで、入射側偏光板は、一定方向に振動する偏光光(本実施形態ではP偏光光)のみを透過させ、その他の光束(本実施形態ではS偏光光)を吸収するものであり、サファイアガラス等の基板に偏光膜が貼付されたものである。
また、射出側偏光板も、入射側偏光板と略同様に構成され、液晶パネルから射出された光束のうち、所定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収する。ただし、透過させる偏光光の振動方向は、本実施形態では、入射側偏光板を透過する偏光光の振動方向に対して直交するように設定されており、射出側偏光板は、S偏光光のみを透過させ、P偏光光を吸収する。
クロスダイクロイックプリズム62は、各液晶ライトバルブ61の射出側偏光板から射出され各色光毎に変調された色画像を、合成してカラー画像を形成するものであり、液晶ライトバルブ61と一体化されている。このクロスダイクロイックプリズム62には、赤色光を反射する反射部材である誘電体多層膜621Rと、青色光を反射する反射部材である誘電体多層膜621Bとが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に設けられている。これらの誘電体多層膜621(621R、621B)によって赤色光および青色光は曲折され、緑色光の進行方向と揃えられることにより、3つの色光が合成される。
以下、各固体光源7Aの構成について説明する。
(4)固体光源7Aの構成
図2は、固体光源7Aを示す断面図である。
固体光源7Aは、図2に示すように、所定の色光を射出する発光部71と、発光部71を覆う反射部72とを備えている。
発光部71は、所定電圧の印加により光を射出する発光層712と、共通の素子基板711上に設けられ発光層712に所定電圧を印加する反射電極層713と、発光層712と反射電極層713との間に設けられた1/4波長位相差層714と、発光層712を挟んで1/4波長位相差層714とは反対側に配置された反射型偏光層715とを含んで構成されている。すなわち、素子基板711上には、当該素子基板711側から順に、反射電極層713、1/4波長位相差層714、発光層712、および反射型偏光層715が積層されている。
発光層712は、前述したように、所定の色光を発光するLED素子から構成されている。
1/4波長位相差層714は、水晶等から構成され、透過した光の振動方向を回転させる。
反射型偏光層715は、光学的に透明なガラス部材からなる基板の上に、アルミニウムなどの金属からなるワイヤが格子状に設けられて構成されている。このようなワイヤグリッドタイプの反射型偏光層715は、振動方向がワイヤに略垂直である一方向に振動する偏光光(本実施形態ではP偏光光)を透過し、振動方向がワイヤに略平行である他方向に振動する偏光光(本実施形態ではS偏光光)を反射する。
なお、本実施形態以降において、図2に示すように、この反射型偏光層715を透過する偏光光束の中心軸(主光線)に沿った方向(第1方向)をZ軸方向とし、このZ軸方向に対して直交する方向(第2方向)をX軸方向(図2中の+X軸方向、および−X軸方向)とする。
ここで、発光部71は、素子基板711上に四角錐台状に形成されている。すなわち、発光部71のX軸方向の各端面710は、内側に向かって傾斜し、素子基板711となす傾斜角が45度より大きく、90度より小さい範囲になるように設定されている。なお、本実施形態では、当該傾斜角は50度に限定されているが、当該範囲内であれば適宜設定してよい。
発光部71の端面710上には、入射した光を反射する膜状の反射部72が真空蒸着により設けられている。従って、反射部72の光反射面721と、反射電極層713の光反射面7131とのなす角は、発光部71の傾斜角に応じた角度、つまり50度となり、45度より大きく、90度より小さい範囲に設定されている。なお、反射部72の光反射面721と、反射電極層713の光反射面7131とのなす角も、当該範囲内であれば適宜設定してよい。このように発光部71は、前記端面710の全ての面が反射部72に覆われており、反射型偏光層715の光束射出面7151のみが外部に露出している。
以上のような構成の固体光源7Aにおいて、発光層712に電圧が印加されると、発光層712からは光が放射状に射出される。この発光層712から反射型偏光層715に向かって射出され、1/4波長位相差層714を透過することなく反射型偏光層715に到達した光のうち、図2に示すように、P偏光光L1はそのまま反射型偏光層715を透過し、発光部71の外部に射出される。
また、発光層712からX軸方向に射出された光は、当該反射部72で反射され、1/4波長位相差層714を透過した後、反射電極層713で反射され、再び1/4波長位相差層714を透過してから、反射型偏光層715に到達する。このようにして反射型偏光層715に到達した光のうち、1/4波長位相差層714を2回透過してS偏光光から変換されたP偏光光L2も、そのまま反射型偏光層715を透過し、発光部71の外部に射出される。
一方、1/4波長位相差層714を透過する際にP偏光光に変換されなかったS偏光光や、発光層712から反射型偏光層715に向かって射出されたS偏光光など、反射型偏光層715に入射するS偏光光L3は、当該反射型偏光層715で反射される。次いで、反射型偏光層715で反射された光L3は、1/4波長位相差層714を2回透過した後、再び反射型偏光層715に到達する。この過程で、1/4波長位相差層714によりP偏光光に変換された光は、反射型偏光層715を透過し発光部71の外部に射出される。
このようにして、発光部71から射出された光は、発光部71の端面710から発光部71外部に漏れることなく、反射型偏光層715、反射電極層713、および反射部72の間で反射を繰り返し、1/4波長位相差層714を透過するごとに振動方向が回転されて反射型偏光層715に入射するため、P偏光に変換された光から、次々と発光部71の外部に射出される。
なお、偏光光の振動方向は、反射型偏光層715、反射電極層713、および反射部72での反射時にも、1/4波長位相差層714の透過時と比べて僅かではあるが回転される。このため、1/4波長位相差層714を設けない場合でも、発光層712から射出された光は、反射型偏光層715、反射電極層713、および反射部72の間で反射を繰り返すことにより、P偏光光に変換されて反射型偏光層715から発光部71の外部に射出される。しかしながら、位相差層を設ける構成とすることで、光の振動方向を効果的に変換することができる。
このような光源装置51から射出されたP偏光光は、図1に示すように、液晶ライトバルブ61を透過し、S偏光光に変換され、各色光に応じた色画像を形成する光束としてプリズム62に入射する。そして、当該プリズム62において、誘電体多層膜621により反射した赤色光および青色光と、当該誘電体多層膜621を透過した緑色光とが合成され、投射レンズ3から図示しないスクリーン上に拡大投射される。
以上のようなプロジェクタ1によれば、以下のような効果を奏することができる。
光源装置51に設けられた固体光源7Aにおいて、発光部71のX軸方向の端面710が反射部72で覆われているので、発光層712から射出された光は、発光部71の端面710から発光部71外部に漏れることなく、反射型偏光層715、反射電極層713、および反射部72の間で反射を繰り返す。そして、1/4波長位相差層714を透過するごとに振動方向が回転されて反射型偏光層715に入射し、P偏光に変換された光から、次々と発光部71の外部に射出される。
従って、発光層712から射出された光をP偏光光に揃えて反射型偏光層715から発光部71外部に射出することができ、固体光源7Aから射出された光におけるP偏光光の割合を増加させることができる。
また、発光部71が素子基板711上に四角錐台状に形成されているので、発光部71が逆四角錐台状に形成されている構成の固体光源と比較した場合、固体光源7Aをコンパクトなものにすることができる。
発光部71内に、1/4波長位相差層714を設けたので、1/4波長位相差層714を2回透過させることで、透過する光の進行方向を変換することができる。これにより、S偏光光をP偏光光に変換できる。
ここで、1/4波長位相差層714を設けない場合、発光層712から射出された光は、反射を繰り返すことでP偏光光に変換されて、発光部71外部に射出される。この際、反射回数が多いと光線強度が低下してしまう。これに対し、本実施形態の固体光源7Aでは、1/4波長位相差層714を発光部71内に設けたことにより、1/4波長位相差層714を例えば2回透過させることで、P偏光光に変換することができ、当該P偏光光を発光部71外部に射出することができる。
従って、発光層712から射出される光が発光部71外部に射出されるまでにかかる反射回数を、1/4波長位相差層714を設けない場合に比べて少なくすることができ、反射による光線強度の低下を抑えることができる。
また、この1/4波長位相差層714を、発光層712と反射電極層713との間に設けたので、発光層712から反射型偏光層715に向かって射出されるP偏光光を、1/4波長位相差層714を透過させることなく直接反射型偏光層715に至らせ発光部71外部に射出することができる。従って、1/4波長位相差層714を透過することによる光線強度の低下を抑えることができる。
さらに、反射部72の光反射面721と、反射電極層713の光反射面7131とのなす角を50度にしたので、発光層712から略X軸方向に射出された光を、当該反射部72で、良好な角度で反射電極層713に向かって反射し、反射型偏光層715へ導くことができる。そして、反射型偏光層715で反射された光は、当該反射型偏光層715、反射電極層713、および反射部72の間で反射を繰り返すことにより、P偏光光に変換されるので、当該光を反射型偏光層715から発光部71外部に射出することができる。なお、このような効果は、45度より大きく、90度より小さければ同様に奏することができる。
本実施形態のプロジェクタ1では、光源としてP偏光光を射出する固体光源7Aを備えた光源装置51を用いたので、光源装置51から射出された光束の略全てを利用することができ、液晶ライトバルブ61における光の利用効率を向上させることができる。
また、光源装置51から射出されたP偏光の赤色光、および青色光は、液晶ライトバルブ61を透過し、S偏光光に変換された後に、プリズム62中の誘電体多層膜621に入射する。ここで、光の振動方向がその入射面と垂直であるS偏光光は、振動方向が入射面に平行なP偏光光に比べて、反射率が良好である。従って、本実施形態では、プリズム62中の誘電体多層膜621に入射する赤色光および青色光は、S偏光光であるので、誘電体多層膜621での反射率を増加させることができ、光の利用効率をより向上させることができる。
光源装置51は、LED素子から構成される発光層712を有する固体光源7Aを備えて構成されているので、従来の高圧水銀ランプ等の放電光源を用いた場合に必要とされたランプの寿命や破損による交換等のメンテナンス作業を不要とすることができる。
また、LED素子から構成される発光層712を有する固体光源7Aは、光電変換の効率が良いので、高い光量を備えるとともに、消費電力を抑えることができる。従って、放電光源を用いた場合に比べ、固体光源7Aのみならずプロジェクタ1の消費電力を削減することができる。
さらに、固体光源7Aの光電変換効率が良いことにより、光源装置51の発光に伴う発熱を抑えることができる。従って、光源装置51を冷却する冷却構造を簡素化することができ、ひいては、プロジェクタ1の内部構造を簡素化することができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る固体光源7Bについて説明する。
本実施形態の固体光源7Bは、前述の固体光源7Aと同様の構成を備えるが、前述の固体光源7Aでは、1/4波長位相差層714は、発光層712と反射電極層713との間に配置されていたのに対し、本実施形態の固体光源7Bでは、発光層712と反射型偏光層715との間に配置されている点で相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一または略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図3は、本実施形態に係る固体光源7Bを示す断面図である。
固体光源7Bは、図3に示すように、素子基板711上に、反射電極層713と、発光層712と、反射型偏光層715とを備えて構成される発光部71と、発光部71のX軸方向の面を覆う反射部72とを備えて構成されている。また、発光部71における発光層712と反射型偏光層715との間には、1/4波長位相差層714が配置されている。
このような固体光源7Bにおける発光部71のX軸方向の端面710は、前述の固体光源7Aと同様に、反射部72で覆われているので、発光層712から射出された光をP偏光光に揃えて反射型偏光層715から発光部71外部に射出することができ、固体光源7Aから射出された光におけるP偏光光の割合を増加させることができる。
また、発光層712と反射型偏光層715との間に1/4波長位相差層714が設けられているので、発光層712から射出された光を発光部71の外部に射出するまでにかかる反射回数を少なくすることができ、固体光源7Bから射出される光の強度低下を抑制できる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態に係る固体光源7Cについて説明する。
本実施形態の固体光源7Cは、前述の固体光源7Aと同様の構成を備えるが、1/4波長位相差層714が発光部71と反射部72との間に配置されている点で相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一または略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図4は、本実施形態に係る固体光源7Cを示す断面図である。
固体光源7Cは、図4に示すように、素子基板711上に、反射電極層713と、発光層712と、反射型偏光層715とを備えて構成される発光部71と、発光部71のX軸方向の端面710を覆う反射部72とを備えて構成されている。また、発光部71と反射部72との間には、1/4波長位相差層714が配置されており、本実施形態では、この1/4波長位相差層714のX軸方向外側の面が、反射部72に覆われる発光部71の端面710となっている。
1/4波長位相差層714に入射する光は、1/4波長位相差層714を透過した後に、反射部72で反射され、再び1/4波長位相差層714を透過することにより、一部がP偏光光に変換され、反射電極層713で反射した後に、反射型偏光層715から発光部71外部に射出される。このように、固体光源7Cでも、発光層712から射出された光が発光部71外部に射出されるまでに反射される回数を少なくすることができ、固体光源7Cから射出される光の強度低下を抑制できる。
また、発光部71のX軸方向の端面710が反射部72で覆われているので、固体光源7Aと同様に、発光層712から射出された光をP偏光光に揃えて反射型偏光層715から発光部71外部に射出することができ、固体光源7Cから射出された光におけるP偏光光の割合を増加させることができる。
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態に係る固体光源7Dについて説明する。
本実施形態の固体光源7Dは、固体光源7Aと同様の構成を備える。ここで、固体光源7Aでは、発光部71のX軸方向の端面710が発光部71の内側に傾斜し、この端面710上に反射部72が設けられていた。これに対し、本実施形態の固体光源7Dでは、発光部71のX軸方向の端面710が発光部71の外側に傾斜し、この端面710上に反射部72が設けられている点が相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一または略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図5は、本実施形態に係る固体光源7Dを示す断面図である。
固体光源7Dは、図5に示すように、素子基板711上に、反射電極層713と、発光層712と、1/4波長位相差層714と、反射型偏光層715とを備えて構成される発光部71と、発光部71のX軸方向の端面710を覆う反射部72とを備えて構成されている。
このうち、発光部71は、素子基板711上に逆四角錐台状に形成されている。すなわち、発光部71のX軸方向の端面710は、外側に向かって傾斜し、素子基板711となす傾斜角が130度となっている。この発光部71の端面710上に反射部72が設けられているので、反射部72の光反射面721と、反射電極層713の光反射面7131とのなす角も130度となり、90度より大きく、135度より小さい範囲に設定されている。
ここで、反射部72の光反射面721と、反射電極層713の光反射面7131とのなす角が135度の場合、発光層712からX軸方向に射出された光L1は、反射部72で反射された後に、1/4波長位相差層714を透過し、反射型偏光層715に対して垂直に入射する。反射型偏光層715に入射した光のうち、S偏光の光は、当該反射型偏光層715で垂直に反射され、入射光路を逆にたどって進み、反射部72における前述の反射部72での入射位置と対向する位置に入射する。入射した光は、当該反射部72で反射され、反射型偏光層715に対して垂直に入射する。このようにして、1/4波長位相差層714を透過することによりP偏光光に変換された光は、順次、反射型偏光層715の外側から発光部71の外部に射出される。
また、反射部72の光反射面721と、反射電極層713の光反射面7131とのなす角が135度より大きい場合、発光層712から反射部72に向かって射出された光L2は、反射部72で反射された後に、反射型偏光層715と反射部72との間で反射を繰り返しながら、発光部71の上端角部に向かっていき、1/4波長位相差層714を透過することによりP偏光光に変換された光から順次、固体光源7Dから射出される光束の中心軸に対して広がる方向に向かって、反射型偏光層715の外側から発光部71の外部に射出される。
このように、反射部72の光反射面721と、反射電極層713の光反射面7131とのなす角が135度以上の場合、発光層712からX軸方向に射出された光は、反射型偏光層715から、固体光源7Dから射出される光束の中心軸に対して外側に射出されてしまう。このため、固体光源7Dから射出された光は拡散してしまう。
また、発光部71からX軸方向に射出された光は、反射電極層713に到達することがないため、発光部71からX軸方向に射出された光の振動方向を効果的に変換するためには、1/4波長位相差層714を、発光層712と、反射型偏光層715との間に配置しなければならない。
これに対し、反射部72の光反射面721と、反射電極層713の光反射面7131とのなす角が130度に限定されているので、発光層712からX軸方向に射出される光L3を、反射部72において、反射型偏光層715の中心近傍に向かって良好な角度で反射できる。そして、反射型偏光層715に到達した光のうち、P偏光光はそのまま発光部71の外部に射出される。また、反射型偏光層715に到達した光のうち、S偏光光は、反射電極層713に向かって反射し、反射電極層713、反射型偏光層715、および反射部72の間で反射を繰り返し、P偏光に変換された光から、順次発光部71の外部に射出される。
従って、発光層712からX軸方向に射出される光L3を、反射型偏光層715の中心近傍から射出することができ、固体光源7Dから射出される光束が拡散することを防止できる。
また、発光層712からX軸方向に射出される光L3のうち、反射型偏光層715到達時に発光部71外部に射出されなかったS偏光光は、当該反射型偏光層715で反射され、反射電極層713に到達し、反射電極層713、反射型偏光層715、および反射部72の間で反射を繰り返す。従って、1/4波長位相差層714を、例えば、発光層712と、反射電極層713との間に配置しても、光の振動方向を効果的に変換することができ、1/4波長位相差層714の配置位置が限定されない。
また、本実施形態でも、発光部71のX軸方向の端面710が反射部72で覆われているので、固体光源7Aと同様に、発光層712から射出された光をP偏光光に揃えて反射型偏光層715から発光部71外部に射出することができ、固体光源7Dから射出された光におけるP偏光光の割合を増加させることができる。
〔第5実施形態〕
次に、本発明の第5実施形態に係るプロジェクタ1Aについて説明する。
本実施形態のプロジェクタ1Aは、前述のプロジェクタ1と同様の構成を備えるが、プロジェクタ1では、インテグレータ照明光学系5にロッドインテグレータ52が用いられていたのに対し、プロジェクタ1Aでは、当該ロッドインテグレータ52に代えて、第1レンズアレイ54、および第2レンズアレイ55が用いられている点で相違する。また、以下の説明では、既に説明した部分と同一または略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図6は、本実施形態に係るプロジェクタ1Aの構成を示す模式図である。
プロジェクタ1Aは、図6に示すように、画像情報に応じた光学像を形成する光学ユニット4と、形成された光学像を拡大投射する投射レンズ3と、これらを内部に収納する外装筺体2とを備えて構成されている。光学ユニット4は、図6に示すように、インテグレータ照明光学系5A(5AR,5AG,5AB)と、液晶ライトバルブ61(61R,61G,61B)およびクロスダイクロイックプリズム62を一体化した光学装置6とを備えて構成されている。
インテグレータ照明光学系5Aは、液晶ライトバルブ61の画像形成領域を均一に照明する照明光学系であり、図6に示すように、それぞれ、光源装置51(51R,51G,51B)、第1レンズアレイ54、第2レンズアレイ55、および重畳レンズ53を備えて構成されている。
光源装置51から射出された光束は第1レンズアレイ54に入射する。第1レンズアレイ54は、照明光軸方向から見てほぼ矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配置された構成を具備しており、光源装置51から射出された光束を複数の部分光束に分割し、第2レンズアレイ55の配置された照明光軸方向に射出する。
第2レンズアレイ55は、第1レンズアレイ54と同様に、照明光軸方向から見てほぼ矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配置された構成を具備しており、第1レンズアレイ54により分割された複数の部分光束を集光し、重畳レンズ53の配置された照明光軸方向に射出する。このようにして光源装置51から第1レンズアレイ54、第2レンズアレイ55を経た複数の部分光束は、重畳レンズ53によって集光されて液晶ライトバルブ61の画像形成領域上に重畳される。このように、本実施形態のプロジェクタ1Aも、光源装置51から射出された光束の照明光軸直交面内における照度を均一にすることができる。また、光源装置51は、固体光源7Aを備えているので、プロジェクタ1と同様の効果を奏することができる。
〔実施形態の変形〕
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良並びに設計の変更が可能である。
すなわち、前記各実施形態では、光の振動方向を変換させる位相差層として1/4波長位相差層714が設けられていたが、1/2波長位相差層、あるいは1/8波長位相差層が設けられていてもよく、どのような位相差層を用いるかは、適宜選択できる。また、光の振動方向は、反射時にも僅かではあるが回転するため、位相差層は設けられていない構成としても光の振動方向の変換を行うことができる。
前記各実施形態では、発光部71のX軸方向の端面710の全ての面が反射部72に覆われていたが、本発明はこれに限らない。すなわち、発光部71のX軸方向の端面710の少なくとも一部が反射部72により覆われていればよい。また、反射部72は、膜状のものでなくともよく、高反射性部材、例えばアルミニウムや銀などの金属部材によって構成され、発光部71に上から嵌め込まれることで、発光部71の端面710を覆うように構成されていてもよい。
前記各実施形態では、発光部71は、素子基板711上に四角錐台状、または逆四角錐台状に形成されていたが、三角錐台状や円錐台状などの錐台状、または逆錐台状に形成されていてもよい。
前記各実施形態では、固体光源7A〜7Dは、赤、青、緑の色光を射出する発光層712を備えて構成されていたが、白色光を射出する発光層を備えて構成されていてもよい。また、発光層712は、LED素子から構成されていなくともよく、有機EL(Electroluminescence)素子や半導体レーザ等の他の固体発光素子から構成されていてもよい。
前記各実施形態では、クロスダイクロイックプリズム62の誘電体多層膜621に入射する各偏光光は、それぞれS偏光光であったが、P偏光光となっていてもよく、S偏光光であることに限定されない。
前記各実施形態では、3つの液晶ライトバルブ61を用いたプロジェクタ1,1Aの例のみを挙げたが、2つ以下、および4つ以上の液晶ライトバルブを用いたプロジェクタにも、本発明の固体光源7A〜7Dは適用可能である。また、前記各実施形態では、光源装置51は、複数の固体光源7A〜7Dを備えていたが、すくなくとも一つを備えていればよい。固体光源7A〜7Dを複数設ける場合には、各波長の強度に応じて、それぞれ色光毎に設けられる固体光源7A〜7Dの数を設定してもよい。
前記各実施形態では、液晶ライトバルブ61に、光入射面と光射出面とが異なる透過型の液晶パネルを用いていたが、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の液晶ライトバルブを用いてもよい。
前記各実施形態では、本発明の固体光源7A〜7Dを、液晶タイプのプロジェクタ1,1Aの光源に用いたが、マイクロミラーを用いたデバイスなど液晶以外の光変調装置を用いたプロジェクタにも用いることができる。
さらに、前記各実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行なうフロントタイプのプロジェクタ1,1Aの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行なうリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
また、本発明の固体光源7A〜7Dは、プロジェクタに用いられることに限定されず、液晶ディスプレイのバックライト等にも用いることができる。
本発明の固体光源は、射出光に含まれる所定方向の偏光光の割合を増加させることができるため、ホームシアタやプレゼンテーションで利用されるプロジェクタの光源として利用できる。
1,1A…プロジェクタ、3…投射レンズ(投射光学装置)、7A,7B,7C,7D…固体光源、61…液晶ライトバルブ(光変調装置)、71…発光部、72…反射部、621…反射部材(誘電体多層膜)、710…端面(第2方向の発光部の面)、711…素子基板、712…発光層、713…反射電極層、714…位相差層(1/4波長位相差層)、715…反射型偏光層、721…反射部の光反射面、7131…反射電極層の光反射面。

Claims (6)

  1. 素子基板上の発光部から光束を射出する固体光源であって、
    前記発光部は、
    所定電圧の印加により光を射出する発光層と、
    前記素子基板上に設けられ、前記発光層に前記所定電圧を印加し、かつ、入射光を反射する反射電極層と、
    前記発光層を挟んで前記反射電極層とは反対側に配置され、一方向に振動する偏光光を透過し、かつ、他方向に振動する偏光光を反射する反射型偏光層とを備え、
    前記反射型偏光層を透過する光束の中心軸に沿った第1方向に対して略直交する第2方向の前記発光部の面のうち少なくとも一部を覆い、かつ、入射光束を反射する反射部が設けられ
    前記発光部と前記反射部との間には、透過する光の振動方向を回転させる位相差層が設けられていることを特徴とする固体光源。
  2. 請求項1に記載の固体光源において、
    前記反射部は前記発光部の内側に向かって傾斜し、
    前記反射部の光反射面と、前記反射電極層の光反射面とのなす角は、45度より大きく、かつ、90度より小さいことを特徴とする固体光源。
  3. 請求項1に記載の固体光源において、
    前記反射部は前記発光部の外側に向かって傾斜し、
    前記反射部の光反射面と、前記反射電極層の光反射面とのなす角は、90度より大きく、かつ、135度より小さいことを特徴とする固体光源。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の固体光源において、
    前記反射部は、前記第2方向の前記発光部の全ての面を覆うことを特徴とする固体光源。
  5. 請求項1から請求項のいずれかに記載の固体光源と、前記固体光源から射出された光束を画像情報に応じて変調する光変調装置と、変調された光束を投射する投射光学装置とを備えていることを特徴とするプロジェクタ。
  6. 請求項に記載のプロジェクタにおいて、
    前記固体光源から射出された光の光路上には、入射光の進行方向を変化させる反射部材が配置され、
    前記反射部材に入射する偏光光は、S偏光光であることを特徴とするプロジェクタ。
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