JP2009097803A - 焼結機パレットのシールバー槌打装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】槌打ち時の衝撃によるシールバーの変形・損傷による漏風問題を解消する。
【解決手段】ドワイトロイド型焼結機のパレット台車移動方向で排鉱部から給鉱部に至る位置に設置された焼結機パレットのシールバー槌打装置11である。シールバー槌打装置11を、機長方向20%以上、80%以下の範囲の位置に設置する。シールバー9の摺動方向に対して平行に槌打ち作動するハンマー14の槌打ち衝撃を、ハンマリングプレート15を介して間接的にシールバー9へ伝達する構成、例えばシールバー9の摺動方向に対して平行な移動と回転運動が可能に支持すると共に、シールバー9に当接する面が、シールバー9の長さに対して30%以上、80%以下の長さを有し、かつシールバー9の搬送方向先端部と接触する部位が、30°以上、60°以下の角度θで斜めに切り下げされた形状とする。
【効果】シールバーの変形・損傷が防止できて漏風低減が可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】ドワイトロイド型焼結機のパレット台車移動方向で排鉱部から給鉱部に至る位置に設置された焼結機パレットのシールバー槌打装置11である。シールバー槌打装置11を、機長方向20%以上、80%以下の範囲の位置に設置する。シールバー9の摺動方向に対して平行に槌打ち作動するハンマー14の槌打ち衝撃を、ハンマリングプレート15を介して間接的にシールバー9へ伝達する構成、例えばシールバー9の摺動方向に対して平行な移動と回転運動が可能に支持すると共に、シールバー9に当接する面が、シールバー9の長さに対して30%以上、80%以下の長さを有し、かつシールバー9の搬送方向先端部と接触する部位が、30°以上、60°以下の角度θで斜めに切り下げされた形状とする。
【効果】シールバーの変形・損傷が防止できて漏風低減が可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ドワイトロイド型焼結機におけるパレット台車の下面両端に組み込まれたシールバーの摺動不良に伴う、ウインドボックス内の吸引圧力(負圧)低下を防止するために、焼結機パレットのシールバーを槌打ちする装置に関するものである。
ドワイトロイド型焼結機は、図5に示すように、給鉱部においてエンドレス状に駆動されるパレット台車1にサージホッパー2から焼結原料を一定厚さに装入し、点火炉3でその上層部に点火した後、終端側排鉱部までパレット台車1が移動する間にウインドボックス4により下方から吸気して焼成することで焼結鉱を製造している。なお、図5中の5はメインダクト、6は主排風機、7は電気集塵機を示す。
このようなドワイトロイド型焼結機では、ウインドボックス4の内部への外気の侵入(以下、漏風と称する。)を防止するために、図6に示すように、ウインドボックス4の両端上縁に装着したウエアバー8と、パレット台車1の下縁に組み込まれたシールバー9の密着性を向上させたシールバー方式が一般に採用されている。なお、図6中のGは焼結原料を示す。
なお、ここでの上縁、下縁とは、パレット台車上に焼結原料が積載された状態でパレット台車が給鉱部から排鉱部へ移動する、焼結鉱を製造している際の上下を示しており、シールバー9は、図7(a)に示すように上下に摺動自在になされ、自重で下がってウエアバー8に密着することでシール性を確保する構造である。
ところが、図7(b)に示すように、前記排鉱部での焼結鉱排出の際に発生する粉鉱石等が、前記シールバー9とパレット台車1の支持溝1aとの間隙に侵入した場合、シールバー9の上下摺動が円滑に行われなくなって、ウエアバー8との密着不良が生じる。
シールバー9とウエアバー8の密着不良が発生すると、この密着不良部から空気が侵入(漏風)してウインドボックス内の吸引圧力(負圧)が低下し、焼結鉱の焼成不良が発生することになるので、操業上の課題となっていた。
このシールバーの摺動不良を解消するために、排鉱部で焼結鉱を排出した後、排鉱部から給鉱部へパレット台車が上下反転した状態で移動する際に、作業者がハンマー等の槌打具(以下、「ハンマー」と称する)で直接シールバーを槌打ちして支持溝との間隙に侵入した粉鉱石を除去していた。
しかしながら、作業者がハンマーで直接シールバーを槌打ちする作業は、稼動設備近傍での重筋作業であり、安全上の問題がある。
そこで、特許文献1では排鉱部から給鉱部へパレット台車が上下反転した状態で移動する際に、また特許文献2では排鉱部で、それぞれシールバーをハンマーで直接機械的に自動槌打ちする装置が提案され、使用されている。
実公昭54−26326号公報
特公平6‐92870号公報
しかしながら、これら特許文献1、2で提案された装置は、ハンマーで直接シールバーを槌打ちするものであり、支持溝との間隙に侵入した粉鉱石を除去するにはシールバーに強い衝撃を加える必要がある。
従って、槌打ちによる強い衝撃によって、シールバーに著しい変形・損傷が発生した場合や、槌打装置に故障が発生した場合、漏風対策が不充分となるだけでなく、パレット台車が走行不良となって焼結機本体の操業に支障をきたすという問題があった。
加えて、特許文献2で提案された装置では、高温で発生粉塵量が多い排鉱部に装置を設置するので、メンテナンスが困難である。
本発明が解決しようとする問題点は、特許文献1、2の装置は、シールバーに強い衝撃を加える必要があるのでシールバーに変形・損傷が生じやすく、漏風対策が不充分となり、また槌打装置に故障が発生した場合、パレット台車が走行不良となって焼結機本体の操業に支障をきたすという点である。
本発明の焼結機パレットのシールバー槌打装置は、
槌打ち時の衝撃によるシールバーの変形・損傷による漏風問題と、焼結機本体の操業に支障をきたすことを解消するために、
ドワイトロイド型焼結機のパレット台車移動方向で排鉱部から給鉱部に至る位置に設置された焼結機パレットのシールバー槌打装置において、
シールバー槌打装置は、
機長方向20%以上、80%以下の範囲の位置に設置し、
かつシールバーの摺動方向に対して平行に槌打ち作動するハンマーの槌打ち衝撃を、ハンマリングプレートを介して間接的にシールバーに伝達する構成としたことを主要な特徴としている。
槌打ち時の衝撃によるシールバーの変形・損傷による漏風問題と、焼結機本体の操業に支障をきたすことを解消するために、
ドワイトロイド型焼結機のパレット台車移動方向で排鉱部から給鉱部に至る位置に設置された焼結機パレットのシールバー槌打装置において、
シールバー槌打装置は、
機長方向20%以上、80%以下の範囲の位置に設置し、
かつシールバーの摺動方向に対して平行に槌打ち作動するハンマーの槌打ち衝撃を、ハンマリングプレートを介して間接的にシールバーに伝達する構成としたことを主要な特徴としている。
本発明の焼結機パレットのシールバー槌打装置において、
ハンマーの槌打衝撃を、シールバー全体に伝達するためには、
前記ハンマリングプレートは、
シールバーの摺動方向に対して平行な移動と回転運動が可能に支持されると共に、シールバーに当接する面が、シールバーの長さに対して30%以上、80%以下の長さを有し、かつシールバーの搬送方向先端部と接触する部位が、30°以上、60°以下の角度で斜めに切り下げられた形状を有するものであることが望ましい。
ハンマーの槌打衝撃を、シールバー全体に伝達するためには、
前記ハンマリングプレートは、
シールバーの摺動方向に対して平行な移動と回転運動が可能に支持されると共に、シールバーに当接する面が、シールバーの長さに対して30%以上、80%以下の長さを有し、かつシールバーの搬送方向先端部と接触する部位が、30°以上、60°以下の角度で斜めに切り下げられた形状を有するものであることが望ましい。
本発明において、「機長」とは、給鉱部と排鉱部のスプロケット軸間距離を言い、「機長方向」とは、給鉱部と排鉱部のスプロケット軸間の方向(図5の左右方向)を言い、位置の表示は、給鉱部のスプロケット軸を0%、排鉱部のスプロケット軸を100%として、機長方向における位置を「機長方向20%」のように示している。また、ハンマリングプレート及びシールバーの「長さ」とは、機長方向の長さを言う。
本発明は、作業者による粉鉱石の除去作業が不要となり重筋作業かつ安全上の問題が解消されるのに加えて、ハンマーの槌打ち衝撃を、ハンマリングプレートを介してシールバーに伝達するので、シールバーの変形・損傷が防止できて漏風低減が可能となる。また、焼結機本体の操業に支障をきたすことも解消できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態例を、図1の概略構成図を用いて説明する。
本発明の焼結機パレットのシールバー槌打装置11は、ドワイトロイド型焼結機のパレット台車移動方向で排鉱部から給鉱部に至る位置において、機長方向20%以上、80%以下の範囲の位置に設置する。
本発明の焼結機パレットのシールバー槌打装置11は、ドワイトロイド型焼結機のパレット台車移動方向で排鉱部から給鉱部に至る位置において、機長方向20%以上、80%以下の範囲の位置に設置する。
このような位置にシールバー槌打装置11の全体を設置することにより、給鉱部や点火炉近傍における焼結原料の落鉱と排鉱部由来の粉塵を避けることができる。また、排鉱部近傍のウインドボックスやダクトは200〜500℃の高温で、これらからの輻射熱と粉塵を避けることができて、粉塵や熱が原因となる装置の動作不良を防止できるので、装置メンテナンスの観点からも望ましい。
本発明の焼結機パレットのシールバー槌打装置11は、パレット台車1の移動に伴い、パレット車輪1bに一方端部を押されて所定角度回動するベルクランク12により、その他方端部に取り付けたワイヤー13を介してハンマー14が引き上げられる。
そして、パレット台車1の更なる移動によってパレット車輪1bとベルクランク12の一方端部が接触しなくなると、自重によってハンマー14がハンマリングプレート15上に落下し、シールバー9に槌打ち衝撃を伝達する。
以上の動作がパレット台車1の移動に伴って連続的に繰り返えされる。
以上の動作がパレット台車1の移動に伴って連続的に繰り返えされる。
本発明の焼結機パレットのシールバー槌打装置11は、前記シールバー9を連続的に槌打ちするハンマー14とシールバー9との間にハンマリングプレート15を設置している。
そして、このハンマリングプレート15を介して、シールバー9の摺動方向に対して平行に槌打ち作動をするハンマー14による槌打ち衝撃を、間接的にシールバー9に伝達するようにしている。
このようにハンマリングプレート15を介することで、ハンマー14の槌打ち衝撃をシールバー9全体に伝達することが可能となり、ハンマー14に重量の大きな重錘を使用した場合でも、強い槌打ち衝撃によるシールバー9の変形・損傷を防止することができる。
このハンマリングプレート15の長さL1は、シールバー9の長さL2に対して30%以上、80%以下の長さを有するようにして、接触面積を大きくすることが望ましい。このような長さL1とすれば、強い槌打ち衝撃によるシールバー9の変形・損傷を効果的に防止することができる。
ハンマリングプレート15の長さL1が、シールバー9の長さL2に対して30%未満では、接触面積が小さいためにシールバー9の変形・損傷が発生するおそれがある。一方、80%を超える長さの場合は、シールバー9上へハンマリングプレート15がスムーズに乗り上がらず、シールバー9の変形・損傷や槌打装置の故障等が発生しやすくなる。
また、図1の例では、ハンマリングプレート15は、ハンマー14の摺動方向に対して平行にかつ回転運動が可能なように、軸16によって支持することに加えて、シールバー9の進行方向先端部と接触する部位15aが、水平に対して30°以上、60°以下の角度θで、パレット台車1の進行方向に斜めに切り下げられた形状を有するようにしている。
ハンマリングプレート15をこのような形状としない場合は、シールバー9上へハンマリングプレート15がスムーズに乗り上がらず、シールバー9の変形・損傷や、槌打装置の故障等が発生しやすくなる。
これに対して、ハンマリングプレート15を前記形状とした場合は、図1の紙面右側のシールバー9のように、摺動不良による支持溝1aからの飛び出し段差があっても、ハンマリングプレート15がシールバー9上へスムーズに乗りあがって、ハンマリングプレート15とシールバー9との接触面を広くすることができる。従って、シールバー9の変形・損傷や槌打装置の故障等を回避できるようになる。
ところで、ハンマー14が直接シールバー9を機械式に自動槌打ちする装置では、ハンマー14を吊り下げたワイヤー13が切断等した場合、ハンマー14が槌打装置外へ飛び出して落下する。この場合、前記ハンマー14が焼結機の稼動部に噛み込むと、焼結機本体が停止する等の重大な故障に繋がる可能性がある。
そこで、このような問題を起こさせないように、図1の例では、ハンマリングプレート15の上部にガイドパイプ17を設けて、このガイドパイプ17内をハンマー14が上下移動するようにしている。このようなガイドパイプ17をさらに設けることで、ワイヤー13が切断等した場合も、ハンマー14が焼結機の稼動部へ噛み込むトラブルを回避することが可能となる。
このような本発明の焼結機パレットのシールバー槌打装置11では、排鉱部での粉塵や高熱によるシール性の経年劣化や、シールバー9とシールケース間のダスト蓄積による摺動不良を効果的に防止することができる。
以上の本発明は、スプリング18によってシールバー9をウエアバー8に押さえ付けて漏風を防止するものや、さらにOリング19等のシール部材を有するもの(図2参照)であっても適用可能である。
図1に示した本発明の焼結機パレットのシールバー槌打装置を導入した前後におけるウインドボックス部での吸引圧力(負圧)測定結果を図3に示す。
本発明の焼結機パレットシールバー槌打装置導入後は、シールバーとウエアバーの接触部からの漏風が低減されてウインドボックスでの吸引圧力(負圧)が回復し、焼成不良の減少が図れたため、図4に示すように歩留が向上した。
本発明の焼結機パレットシールバー槌打装置導入後は、シールバーとウエアバーの接触部からの漏風が低減されてウインドボックスでの吸引圧力(負圧)が回復し、焼成不良の減少が図れたため、図4に示すように歩留が向上した。
以上、本発明の実施の形態について一例を説明したが、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示された技術的思想の範疇であれば、適宜変更可能なことは言うまでもない。
9 シールバー
11 シールバー槌打装置
12 ベルクランク
13 ワイヤー
14 ハンマー
15 ハンマリングプレート
15a 接触部位置
16 軸
17 ガイドパイプ
11 シールバー槌打装置
12 ベルクランク
13 ワイヤー
14 ハンマー
15 ハンマリングプレート
15a 接触部位置
16 軸
17 ガイドパイプ
Claims (3)
- ドワイトロイド型焼結機のパレット台車移動方向で排鉱部から給鉱部に至る位置に設置された焼結機パレットのシールバー槌打装置において、
シールバー槌打装置は、
機長方向20%以上、80%以下の範囲の位置に設置し、
かつシールバーの摺動方向に対して平行に槌打ち作動するハンマーの槌打ち衝撃を、ハンマリングプレートを介して間接的にシールバーに伝達する構成としたことを特徴とする焼結機パレットのシールバー槌打装置。 - 前記ハンマリングプレートは、
シールバーの摺動方向に対して平行な移動と回転運動が可能に支持されると共に、シールバーに当接する面が、シールバーの長さに対して30%以上、80%以下の長さを有し、かつシールバーの搬送方向先端部と接触する部位が、水平に対して30°以上、60°以下の角度で斜めに切り下げられた形状を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の焼結機パレットのシールバー槌打装置。 - 前記ハンマリングプレートに、ハンマーの飛び出しを防止するガイドをさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の焼結機パレットのシールバー槌打装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007270296A JP2009097803A (ja) | 2007-10-17 | 2007-10-17 | 焼結機パレットのシールバー槌打装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007270296A JP2009097803A (ja) | 2007-10-17 | 2007-10-17 | 焼結機パレットのシールバー槌打装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009097803A true JP2009097803A (ja) | 2009-05-07 |
Family
ID=40700969
Family Applications (1)
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JP2007270296A Pending JP2009097803A (ja) | 2007-10-17 | 2007-10-17 | 焼結機パレットのシールバー槌打装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009097803A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102313450A (zh) * | 2011-09-19 | 2012-01-11 | 中冶长天国际工程有限责任公司 | 烧结机风箱活动隔板 |
JP2012172926A (ja) * | 2011-02-22 | 2012-09-10 | Jfe Steel Corp | ドワイトロイド式焼結機のエアシール装置 |
-
2007
- 2007-10-17 JP JP2007270296A patent/JP2009097803A/ja active Pending
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CN102313450A (zh) * | 2011-09-19 | 2012-01-11 | 中冶长天国际工程有限责任公司 | 烧结机风箱活动隔板 |
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