JP2009097750A - 精密温度調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度調整対象の流体の設定温度を大幅に変更する場合、設定温度に到達する時間を短縮し、エネルギーの無駄を減少させる、温度調整装置を提供する。
【解決手段】圧縮機10からの高温の第1熱媒体の一部を加熱回路側の加熱器14に分配すると共に、残余部を凝縮器16及び膨張弁18で冷却して冷却器20に供給する冷却回路側に分配する、分配比率を変更する二方弁12a,12bと、加熱器14で冷却した第1熱媒体を膨張弁30で更に冷却した第1熱媒体を、凝縮器16で吸熱した冷却水を加熱源とする吸熱器28で加熱するヒートポンプ手段と、二方弁12a,12bを制御し、加熱器14と冷却器20とを通過する温度調整対象の冷却液を所定温度に制御する温度制御部11とが設けられ、加熱器14への高温の第1熱媒体の入口側圧力に応じて凝縮器16と吸熱器28との各々に供給する冷却水量を調整する三方制御弁36とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は精密温度調整装置に関し、更に詳細には加熱手段が設けられた加熱回路と冷却手段が設けられた冷却回路とに供給する熱媒体の供給量を調整し、前記加熱手段と冷却手段とを通過する温度調整対象の流体温度を調整する精密温度調整装置に関する。
通常、半導体装置の製造工程等の精密加工分野では、その殆どが温度制御されたクリーンルーム内に設置されている。
しかし、近年、精密加工分野でも、従来よりも更に加工精度の高い精密加工等が要求される工程が出現しつつある。
かかる高い精密加工等が要求される工程では、通常、クリーンルームの温度変化よりも更に小さな温度変化の環境であることが要求される。このため、高い精密加工等が要求される工程は、精密な温度管理がなされている空間ユニット内に設けられる。
この様な空間ユニットの温度調整に用いられる温度調整装置としては、例えば下記特許文献1に図6に示す温度調整装置が記載されている。
図6に示す温度調整装置には、圧縮機100、三方弁102、凝縮器104及び膨張弁106及び冷却器108から成る冷却回路と、圧縮機100、三方弁102、加熱器110及び膨張弁106から成る加熱回路とが設けられている。
冷却器108と加熱器110とによって、ファン112から吹き出す温度調整対象の空気流の温度が調整される。
かかる温度調整装置では、圧縮機100で圧縮された高温熱媒体を三方弁102によって、冷却回路と加熱回路とに分配する。冷却回路側に分配された高温熱媒体は、凝縮器104で冷却される。この冷却された熱媒体は、膨張弁106によって断熱的に膨張されて更に冷却され、冷却器108に供給される。冷却器108では、ファン112から吹き出す温度調整対象の空気流を冷却しつつ吸熱して昇温された熱媒体は圧縮機100に供給される。
一方、加熱回路側に分配された高温熱媒体は加熱器110に供給され、冷却器108で冷却された温度調整対象の空気流を加熱して所望の温度に調整する。この様に、加熱器110において、冷却器108で冷却された温度調整対象の空気流を加熱しつつ放熱して降温された熱媒体は、膨張弁106及び冷却器108を通過して圧縮機100に再供給される。
特開昭51−97048号公報
図6に示す温度調整装置では、圧縮機100で圧縮された高温熱媒体の全量が膨張弁106を通過して断熱的に膨張されて冷却され、冷却器108に供給されるため、ファン112から吹き出す温度調整対象の空気流を冷却する冷却エネルギー量は一定である。
一方、三方弁102によって加熱回路側に分配する高温熱媒体量を調整することによって、冷却器108で冷却された温度調整対象の空気流に対する加熱器110での加熱量を調整できる。
従って、冷却器108及び加熱器110を通過する温度調整対象の空気流の温度を調整でき、精密な温度管理がなされている空間ユニット内の温度管理を行うことが可能である。
しかし、図6に示す温度調整装置では、圧縮機100で圧縮された高温熱媒体の全量が膨張弁106を通過して断熱的に膨張されて冷却され、冷却器108に供給されるため、ファン112から吹き出す温度調整対象の空気流に対する温度調整は、専ら加熱器110に供給する圧縮機100で圧縮された高温熱媒体によって行われる。
このため、冷却器108及び加熱器110を通過する温度調整対象の空気流の設定温度を大幅に高くする場合、温度調整対象の空気流の温度が設定温度に到達しなかったり、設定温度に到達するまでに著しく時間がかかることがある。
この様な、図6に示す温度調整装置の加熱量不足を補うべく、図7に示す様に、補助電気ヒータ114を設けることが考えられるが、エネルギー的に無駄である。
そこで、本発明では、温度調整対象の流体の設定温度を大幅に変更する場合、冷却手段及び加熱手段を通過した流体の温度が設定温度に到達するまでに時間がかかり、且つエネルギーの無駄が存在する従来の温度調整装置の課題を解決し、温度調整対象の流体の設定温度を大幅に変更する場合でも、冷却手段及び加熱手段を通過した流体の温度を設定温度に短時間で到達でき、且つ省エネルギーを充分に図ることができる精密温度調整装置を提供することにある。
本発明者等は、前記課題を達成するには、冷却回路と加熱回路とを設けること、冷却回路の冷却手段及び加熱回路の加熱手段を通過する温度調整対象の流体に対する冷却量と加熱量とを変更可能な分配手段を設けること、及び加熱回路の加熱能力を向上すべく、低温の部分から温度の高い部分へ熱を移動できるヒートポンプ手段を設けることが有効であると考え検討したところ、温度調整対象の流体の設定温度を大幅に変更する場合でも、冷却手段及び加熱手段を通過した流体の温度を設定温度に短時間で到達でき、且つ省エネルギーを充分に図ることができることを見出した。
しかしながら、冷却回路の凝縮手段とヒートポンプ手段の吸熱手段との各々に、別々に外部から冷却水を供給していたところ、必要以上の冷却水を常に供給しており、冷却水が無駄となっていることが判明した。
かかる冷却水の無駄を省くには、加熱回路に設けられた加熱手段の入口側圧力に応じて、冷却回路の凝縮手段とヒートポンプ手段の吸熱手段との各々に供給する冷却水の供給量を制御することが有効と考え、更に検討を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、圧縮機で圧縮されて加熱された高温の第1熱媒体の一部が加熱手段に供給される加熱回路と、前記高温の第1熱媒体の残余部が凝縮手段で冷却されてから第1膨張手段で断熱的に膨張し更に冷却されて冷却手段に供給される冷却回路とが設けられ、前記加熱手段と冷却手段とを通過する温度調整対象の流体を所定温度に調整するように、前記高温の第1熱媒体が加熱回路と冷却回路とに分配され、且つ前記加熱回路と冷却回路との各々を通過した第1熱媒体が合流して圧縮機に再供給される精密温度調整装置であって、前記圧縮機から吐出された高温の第1熱媒体の一部を前記加熱回路側に分配すると共に、前記高温の第1熱媒体の残余部を冷却回路側に分配し、且つ前記加熱回路と冷却回路とに分配される高温の第1熱媒体の分配比率を変更可能な分配手段と、前記加熱回路の加熱能力が向上するように、前記加熱手段で熱を放出して冷却されてから第2膨張手段で断熱的に膨張されて更に冷却された第1熱媒体が、外部熱源である第2熱媒体から吸熱する吸熱手段を具備するヒートポンプ手段と、前記分配手段を制御し、前記加熱回路と冷却回路とに分配される高温の第1熱媒体の分配比率を調整して、前記加熱手段と冷却手段とを通過する温度調整対象の流体を所定温度に制御する温度制御部とが設けられ、前記冷却回路の凝縮手段に供給されて高熱の第1熱媒体を冷却する冷却媒体とヒートポンプ手段の吸熱手段に供給される第2熱媒体とが、同一の液状熱媒体であって、前記液状熱媒体が凝縮手段と吸熱手段とに分配されて供給され、且つ前記加熱回路に設けられた加熱手段の高温の第1熱媒体の入口側圧力に応じて、前記冷却回路の凝縮手段と前記ヒートポンプ手段の吸熱手段との各々に供給される液状熱媒体の供給量を制御する冷却媒体制御手段とを具備することを特徴とする精密温度調整装置にある。
かかる本発明において、冷却回路の凝縮手段を通過した液状熱媒体とヒートポンプ手段の吸熱手段に分配された液状熱媒体とを合流して、前記吸熱手段に供給することによって、凝縮手段によって高温の第1熱媒体から除去された一部を回収できる。
また、冷却媒体制御手段として、加熱手段の高温の第1熱媒体の入口側圧力が所定圧以上に昇圧されたとき、前記冷却回路の凝縮手段への冷却媒体の供給量を減少すると共に、前記ヒートポンプ手段の吸熱器への冷却媒体の供給量を増加し、他方、前記加熱手段の高温の第1熱媒体の入口側圧力が所定圧力未満に降圧されたとき、前記凝縮手段への冷却媒体の供給量を増加すると共に、前記吸熱器への冷却媒体の供給量を減少するように、前記凝縮手段と吸熱器との冷却媒体の供給量を制御する冷却媒体制御手段を好適に用いることができる。
この冷却媒体制御手段には、液状熱媒体の供給口と、前記供給口から供給された液状熱媒体の一部が吐出する第1吐出口と、前記液状熱媒体の残余部が吐出する第2吐出口とが設けられ、前記第1吐出口と第2吐出口との各々から吐出される液状熱媒体の合計量が、前記供給口から供給された液状熱熱媒体量と等しくなるように、前記1吐出口と第2吐出口との各々からの液状熱媒体の吐出量比を変更できる三方制御弁を好適に用いることができる。
本発明で用いる分配手段としては、加熱回路と冷却回路とに分配する高温の第1熱媒体の分配比率を実質的に連続して変更可能な分配手段を用いることによって、温度調整対象の流体の温度調整を更に一層精密調整できる。
この「実質的に連続して変更可能な分配手段」とは、分配手段として二方弁又は比例三方弁を用い、二方弁又は比例三方弁がステップ制御で駆動が制御されているとき、二方弁又は比例三方弁は微視的にはステップ的に駆動されているものの、全体的には連続的に駆動されている場合を含むことを意味する。
かかる分配手段としては、加熱回路側に分配する高温の第1熱媒体と冷却回路側に分配する高温の第1熱媒体との合計量が圧縮機から吐出された高温の第1熱媒体量と等しくなるように、前記高温の第1熱媒体を比例分配する比例三方弁、或いは高温の第1熱媒体を加熱回路側と冷却回路側とに分岐する分岐配管の各々に設けられた二方弁であって、温度制御部によって、前記加熱回路と冷却回路とに分配される高温の第1熱媒体の分配比率を調整して、加熱手段と冷却手段とを通過する温度調整対象の流体を所定温度に制御すると共に、前記加熱回路側に分配される高温の第1熱媒体と冷却回路側に分配される高温の第1熱媒体との合計量が圧縮機から吐出された高温の第1熱媒体量と等しくなるように、前記二方弁の各々の開度を調整する分配手段を好適に用いることができる。
また、液状熱媒体として、外部から加熱又は冷却されることなく供給した液状熱媒体を用いることが、省エネルギーの観点から好ましい。この液状熱媒体としては、水を好適に用いることができる。
本発明に係る精密温度調整装置では、加熱回路の加熱手段と冷却回路の冷却手段との各々に、圧縮機から吐出された高温の第1熱媒体が供給される。更に、分配手段によって、加熱回路と冷却回路とに分配する高温の第1熱媒体の分配比率を変更して、加熱手段と冷却手段とを通過する温度調整対象の流体に対する加熱量と冷却量とを容易に調整できる。
また、本発明の精密温度調整装置では、ヒートポンプ手段を設けている。このヒートポンプ手段は、低温の部分から温度の高い部分へ熱を移動できる手段であるため、圧縮機によって圧縮されて加熱された高温の第1熱媒体(温度の高い部分)のうち、加熱回路の加熱手段で熱を放出して冷却してから第2膨張手段で断熱的に膨張して更に冷却した第1熱媒体を、ヒートポンプ手段を構成する吸熱手段によって、外部熱源の液状熱媒体(温度の低い部分)から吸熱し昇温して圧縮機に戻すことができる。
このため、本発明の精密温度調整装置では、圧縮機から吐出される高温の第1熱媒体(温度の高い部分)には、圧縮機による圧縮動力エネルギーに、ヒートポンプ手段によって外部熱源の液状熱媒体(温度の低い部分)から吸熱されたエネルギーを加えることができ、高温の第1熱媒体が供給される加熱手段の加熱能力を向上できる。
従って、本発明の精密温度調整装置では、加熱手段と冷却手段とを通過する温度調整対象の流体の微小な負荷変動は、加熱回路と冷却回路とに分配する高温の第1熱媒体の分配比率を微小調整することによって迅速に対応でき、応答性の向上を図ることができる。
また、加熱手段と冷却手段とを通過する温度調整対象の流体の設定温度を大幅に高くする場合でも、高温の第1熱媒体の分配比率を冷却回路よりも加熱回路に分配する分配比率を大幅に高くすることによって、温度調整対象の流体を所定温度に調整できる。
更に、加熱回路に設けられた加熱手段の高温の第1熱媒体の入口側圧力に応じて、冷却回路の凝縮手段とヒートポンプ手段の吸熱手段との各々に供給される液状熱媒体の供給量を制御する冷却媒体制御手段が設けられている。このため、このため、冷却手段及び加熱手段に分配される高温の第1熱媒体量に応じて冷却回路の凝縮手段とヒートポンプ手段の吸熱手段との各々に供給される液状熱媒体の供給量のバランスを取ることができ、冷却手段及び加熱手段を通過した流体の温度を精密に制御でき、且つ液状熱媒体の無駄を省くことができる。
本発明に係る精密温度調整装置の一例を図1に示す。図1に示す精密温度調整装置は、工作機械等に用いられる冷却液の精密温度調整装置である。この冷却液の精密温度調整装置では、インバータによって所定回転数で回転するように制御されている圧縮機10で圧縮された高温の第1熱媒体は分配手段によって加熱回路と冷却回路とに分配される。
図1に示す圧縮機10で圧縮する第1熱媒体としては、例えばプロパン、イソブタンやシクロペンタン等の炭化水素、フロン類、アンモニア、炭酸ガスが供給され、熱媒体の気化・液化によって冷却液を加熱・冷却して所定の温度に調整する。
かかる分配手段12には、高温の第1熱媒体を加熱回路側と冷却回路側とに分岐する分岐配管の各々に二方弁12a,12bが設けられている。この二方弁12a,12bは、各々の開度を制御し、加熱回路側に分配する高温の第1熱媒体と冷却回路側に分配する高温の第1熱媒体との合計量が圧縮機10から吐出された高温の第1熱媒体量と等しくなるように、高温の第1熱媒体を比例配分する温度制御部11が設けられている。かかる温度制御部11では、後述する様に、温度調整された冷却液の温度を測定する温度センサ22からの信号に基づいて、二方弁12a,12bの各開度を制御し、加熱回路と冷却回路とに分配する高温の第1熱媒体の分配率を実質的に連続的に変更できる。
ここで、「加熱回路と冷却回路とに分配する高温の第1熱媒体の分配率を実質的に連続して変更」するとは、二方弁12a,12bをステップ制御によって駆動し、加熱回路と冷却回路との分配率を調整する際に、二方弁12a,12bの開度が、微視的にはステップ的に駆動されて調整されているものの、全体として連続して駆動されて調整されている場合を含むことを意味する。
かかる二方弁12a,12bの各々は、図2に示す様に、バルブ開度と流量との関係は直線状でない。このため、温度制御部11では、図2に示す二方弁12a,12bの各々についての流量特性データを保持し、温度制御部11からは、二方弁12a,12bの各流量特性に基づいて各二方弁12a,12bへの開度信号を発信する。
圧縮機10から吐出された高温の第1熱媒体の一部が分配された加熱回路には、高温の第1熱媒体が供給される加熱手段としての加熱器14が設けられている。この加熱器14には、貯留槽24に貯留されているUSERから戻った冷却液がポンプ26によって供給され、分配された高温の第1熱媒体によって加熱される。
また、冷却回路には、分配された高温の第1熱媒体を冷却する冷却手段として、高温の第1熱媒体を冷却する凝縮器16と、凝縮器16によって冷却された第1熱媒体を断熱的に膨張して更に冷却する第1膨張弁としての膨張弁18と、この第1熱媒体が供給される冷却器20とが設けられている。冷却器20には、加熱器14によって加熱された冷却液が供給され、供給された第1熱媒体によって温度制御部11に設定された温度に調整されてUSERに送られる。冷却器20で吸熱した第1熱媒体は、アキュームレータ31に戻り圧縮機10に再供給される。
かかる加熱回路及び冷却回路には、ヒートポンプ手段を構成する吸熱器28が設けられている。この吸熱器28には、加熱器14で熱を放出して冷却した第1熱媒体を第2膨張手段としての膨張弁30で断熱的に蒸発して更に冷却した第1熱媒体が供給される。
かかる吸熱器28と冷却回路の凝縮器16とには、冷却媒体制御手段としての三方制御弁36によって外部から供給された第2熱媒体としての冷却水が分配されている。ヒートポンプ手段の吸熱器28には、凝縮器16を通過して高温の第1熱媒体の熱を吸熱した冷却水と三方制御弁36によって分配された冷却水とが合流して加熱源として供給される。このため、吸熱器28で加熱源である冷却水から吸熱した第1熱媒体は、アキュームレータ31に戻って、冷却器20で吸熱した第1熱媒体と合流して圧縮機10に供給される。
かかるアキュームレータ36は、蓄圧器用タイプのアキュームレータであるが、液体成分を貯めてガス成分のみを圧縮機18に再供給できるタイプのアキュームレータを用いることができる。
尚、アキュームレータ36を設置しなくても、冷却器20で吸熱した第1熱媒体と吸熱器28で吸熱した第1熱媒体とを合流して、圧縮機18に再供給できればよい。
図1に示す三方制御弁36は、冷却水の供給口と、この供給口から供給された冷却水の一部が吐出する第1吐出口と、冷却水の残余部が吐出する第2吐出口とが設けられ、第1吐出口と第2吐出口との各々から吐出される冷却水の合計量が、供給口から供給された冷却水量と等しくなるように、第1吐出口と第2吐出口との各々からの冷却水の吐出量比を変更できる。
この三方制御弁36は、加熱回路に設けられた二方弁12aと加熱器14との間の高温の第1熱媒体の圧力に応じて作動する。
つまり、二方弁12aの開度が大きくなって加熱回路への高温の第1熱媒体の供給量が増加(二方弁12bの開度が小さくなって冷却回路への高温の第1熱媒体の供給量が減少)して、二方弁12aと加熱器14との間の高温の第1熱媒体の圧力(加熱器14の入口側圧力)が所定圧力以上に昇圧されたとき、冷却回路の凝縮器16への冷却水の供給量を減少すると共に、ヒートポンプ手段の吸熱器28への冷却水の供給量を増加する。
この様に吸熱器28への冷却水の供給量を増加することによって、加熱器14で熱を放出して冷却した第1熱媒体を膨張弁30で断熱的に蒸発して更に冷却する第1熱媒体の冷却が進行するため、加熱器14での高温の第1熱媒体と冷却液との熱交換が進行し、冷却液を所定温度に迅速に昇温できる。
他方、二方弁12aの開度が小さくなって加熱回路への高温の第1熱媒体の供給量が減少(二方弁12bの開度が大きくなって冷却回路への高温の第1熱媒体の供給量が増加)して、加熱器14の入口側圧力が所定圧力未満に降圧されたとき、凝縮器16への冷却水の供給量を増加すると共に、吸熱器28への冷却水の供給量を減少する。このため、高温の第1熱媒体の凝縮器16での冷却が進行し、膨張弁30で断熱的に蒸発して更に冷却した第1熱媒体を冷却器20に迅速に供給でき、冷却液を所定温度に迅速に冷却できる。
ところで、温度制御部11の設定を大幅に昇温するように設定変更すると、二方弁12aが全開となって加熱回路に高温の第1熱媒体の全量が供給される場合がある。この場合、加熱器14の入口側圧力が所定圧以上に昇圧され、三方制御弁36から凝縮器16への冷却水量が著しく少なく又はゼロとなり、冷却水量の殆ど全量が吸熱器28に供給されることがある。この様に、凝縮器16への冷却水量が著しく少なく又はゼロとなっても、冷却回路側に高温の第1熱媒体が供給されておらず、冷却回路側に何等の影響も与えない。
ここで、冷却器20の出口側に設けられた温度センサ22で測定した冷却液の温度が設定温度に近づくに従って、温度制御部11からの信号によって二方弁12aの開度が全開から次第に絞られ、二方弁12bが次第に開き、冷却回路に高温の第1熱媒体が配分されるようになると、加熱器14の入口側圧力が次第に降圧されて所定圧力未満に降圧されたとき、三方制御弁36から凝縮器16に冷却水の供給が開始されると共に、三方制御弁36から吸熱器28への冷却水の供給量が次第に絞られ、冷却液を設定温度に維持できる。
他方、温度制御部11の設定を大幅に降温するように設定変更すると、二方弁12bが全開となって冷却回路に高温の第1熱媒体の全量が供給される場合がある。この場合、加熱器14の入口側圧力が所定圧よりも降圧され、三方制御弁36から凝縮器16に冷却水量の殆ど全量が供給され、三方制御弁36から吸熱器28への冷却水量が著しく少なく又はゼロとなる。
但し、図1に示す精密温度調整装置では、凝縮器16で吸熱して排水された冷却水が吸熱器28に供給されている。このため、三方制御弁36から吸熱器28への冷却水量が著しく少なく又はゼロとなっても、ヒートポンプ手段は稼働可能の状態である。
ここで、冷却器20の出口側の温度センサ22で測定した冷却液の温度が設定温度に近づくに従って、温度制御部11からの信号によって二方弁12bの開度が全開から次第に絞られると共に、二方弁12aが次第に開き、加熱回路に高温の第1熱媒体が配分されて、加熱器14の入口側圧力が次第に昇圧されて所定圧力以上に昇圧されたとき、三方制御弁36から吸熱器28に冷却水の供給が開始されると共に、三方制御弁36から凝縮器16への冷却水の供給量が次第に絞られ、冷却液を設定温度に維持できる。
図1に示す精密温度調整装置では、加熱器14で放熱した第1熱媒体を、膨張弁30によって断熱的に膨張して冷却しているが、膨張弁34での断熱膨張による冷却では、第1熱媒体と外部との間での熱の遣り取りはない。このため、断熱的に冷却された第1熱媒体は、外部から凝縮器16を経由して吸熱器28に供給された第2熱媒体としての冷却水から吸熱できる。
従って、圧縮機10から吐出される高温の第1熱媒体には、圧縮機10による圧縮動力エネルギーに、ヒートポンプ手段の吸熱器28によって外部から供給された冷却水より吸熱したエネルギーを加えることができる。更に、図1に示す精密温度調整装置では、外部から供給された冷却水が凝縮器16を経由して吸熱器28に供給されており、凝縮器16で除去した高温の第1熱媒体から除去したエネルギーの一部も、圧縮機10から吐出される高温の第1熱媒体に加えることができ、加熱回路の加熱能力を向上できる。その結果、補助ヒータ等の他の加熱手段を用いることを要しない。
この様に、図1に示す温度調整装置では、その加熱回路の加熱能力をヒートポンプ手段の設置によって向上でき、且つ二方弁12a,12bによって加熱回路側に分配する高温の第1熱媒体と冷却回路側に分配する高温の第1熱媒体との分配比率を、温度調整対象の冷却液の温度に応じて実質的に連続して変更できる。
このため、図1に示す温度調整装置では、加熱回路及び冷却回路に高温の第1熱媒体が常時供給されており、加熱回路の加熱器14と冷却回路の冷却器20とを通過する温度調整対象の冷却液の微小な負荷変動は、加熱回路と冷却回路とに分配する高温の第1熱媒体の分配比率を二方弁12a,12bによって直ちに微小調整することによって迅速に対応でき、応答性を向上できる。
その結果、加熱回路の加熱器14と冷却回路の冷却器20とを通過する温度調整対象の冷却液の温度を設定温度に対して±0.1℃以下の精度で制御できる。
また、図1に示す温度調整装置では、上述した様に、加熱回路の加熱能力が向上され、且つ加熱回路と冷却手段とを含む回路のうち、分配手段としての二方弁12a,12bから冷却器16及び吸熱器28の各々を通過した第1熱媒体がアキュームレータ31で合流されるまでの回路が、回路的に独立して設けられている。このため、加熱器14と冷却器20とを通過する温度調整対象の冷却液の設定温度を大幅に高くする場合でも、二方弁12a,12bによって高温の第1熱媒体の分配比率を冷却回路よりも加熱回路に分配する分配比率を大幅に高くして、温度調整対象の空気流を所定温度に迅速に調整できる。
更に、図1に示す温度調整装置では、加熱回路の加熱能力が向上され、補助ヒータ等の他の加熱手段を用いることを要しないため、大幅な省エネルギーを図ることができる。
以上、説明してきた図1に示す精密温度調整装置では、分配手段として二方弁12a,12bを設けていたが、図3に示す様に、比例三方弁38を用いてもよい。この比例三方弁38は、加熱回路側に分配する高温の第1熱媒体と冷却回路側に分配する高温の第1熱媒体との合計量が圧縮機10から吐出された高温の第1熱媒体量と等しくなるように、高温の第1熱媒体を比例分配するものである。かかる比例三方弁38も、冷却液の温度を測定する温度センサ22からの信号に基づいて温度制御部11によって制御されており、加熱回路と冷却回路とに分配する高温の第1熱媒体の分配率を実質的に連続的に変更できる。
この「実質的に連続して変更」とは、比例三方弁38をステップ制御で駆動するとき、微視的には比例三方弁38がステップ的に駆動されているものの、全体的には連続して駆動されている場合を含む意味である。
図1に示す精密温度調整装置では、凝縮器16で吸熱して排水された冷却水を吸熱器28に供給しているが、図4に示す様に、凝縮器16と吸熱器28とに冷却水を独立して供給・排出させてもよい。
この様に、凝縮器16と吸熱器28とに冷却水を独立して供給・排出する場合、温度制御部11の設定を大幅に降温するように設定変更したとき、加熱回路への高温の第1熱媒体の配分が著しく少なく又はゼロとなる。この場合、三方制御弁36から凝縮器16に冷却水量の殆ど全量が供給され、三方制御弁36から吸熱器28への冷却水量が著しく少なく又はゼロとなる。このため、吸熱器28が停止状態となる。
しかし、加熱回路への高温の第1熱媒体の配分が著しく少なく又はゼロであるため、精密温度調整装置が奏する機能には何等の影響も与えない。また、吸熱器28が停止状態となる時間は比較的短時間であり、省エネルギーとしては特に問題となることはない。
尚、図4に示す精密温度調整装置を構成する部材が、図1に示す精密温度調整装置を構成する部材と同一部材を用いている場合には、図1に示す部材と同一番号を付して詳細な説明を省略した。
図1及び図4は冷却液の温度調整を施す温度調整装置について説明しているが、空気用の温度調整装置についても本発明を適用できる。その一例を図5に示す。図5に示す空気用の温度調整装置では、圧縮機40で圧縮された高温の第1熱媒体は分配手段によって加熱回路と冷却回路とに分配される。この加熱回路に設けられた加熱器44と冷却回路に設けられた冷却器46とは、空間ユニット48内に設けられている。かかる加熱器44と冷却器46とに温度調整対象の空気流が通過するようにファン49が設けられている。
かかる加熱回路と冷却回路とに圧縮機40で圧縮された高温の第1熱媒体を分配する分配手段には、高温の第1熱媒体を加熱回路側と冷却回路側とに分岐する分岐配管の各々に二方弁42a,42bが設けられている。この二方弁42a,42bは、各々の開度を制御し、加熱回路側に分配する高温の第1熱媒体と冷却回路側に分配する高温の第1熱媒体の合計量が圧縮機40から吐出された高温の第1熱媒体量と等しくなるように、高温の第1熱媒体を比例配分する温度制御部41が設けられている。かかる温度制御部41では、温度調整された空気流が吐出されるファン49の吐出側に設けられた温度センサ53からの信号に基づいて、二方弁42a,42bの各開度を制御し、加熱回路と冷却回路とに分配する高温の第1熱媒体の分配率を実質的に連続的に変更して、空間ユニット48内に吸込まれた空気流を所定温度に調整する。
尚、「加熱回路と冷却回路とに分配する高温の第1熱媒体の分配率を実質的に連続して変更」するとは、二方弁42a,42bをステップ制御によって駆動し、加熱回路と冷却回路との分配率を調整する際に、二方弁42a,42bの開度が、微視的にはステップ的に駆動されて調整されているものの、全体として連続して駆動されて調整されている場合を含むことを意味する。
加熱回側に分配された高温の第1熱媒体は、加熱器44に直接供給され、空間ユニット48内に吸引された外気からの空気流を加熱し、その際に、高温の第1熱媒体は放熱して冷却される。
一方、冷却回路側に分配された高温の第1熱媒体は、凝縮器50によって冷却され、更に膨張弁52によって断熱膨張して更に冷却される。冷却された第1熱媒体は、冷却器46に供給される。
冷却器46に供給された第1熱媒体は、空間ユニット48内に吸込まれて加熱器44によって加熱された空気流を冷却し、所定の温度に温度調整する。その際に、冷却器46に供給された第1熱媒体は吸熱する。
冷却回路に設けられた凝縮器50には、配管51を経由して第2熱媒体としての冷却水が後述する三方制御弁62を経由して外部から供給されている。かかる冷却水は、凝縮器50内で高温の第1熱媒体によって加熱されて配管54から排出される。この配管54から排出された冷却水は、三方制御弁62から直接供給される冷却水と合流して、ヒートポンプ手段を構成する吸熱換器56に加熱源として供給される。
この吸熱器56には、加熱器44で放熱した熱媒体を、膨張弁58によって断熱膨張して更に冷却した第1熱媒体が供給される。このため、吸熱器56では、第1熱媒体が供給された冷却水から吸熱できる。
吸熱した第1熱媒体は、アキュームレータ60に蓄圧され、圧縮機40に再供給される。このアキュームレータ60には、冷却器46に供給された冷却熱媒体であって、空間ユニット48内に吸込まれた流体から吸熱した熱媒体も蓄圧される。かかるアキュームレータ60の設置によって、圧縮機40に供給する熱媒体の状態を安定させることができる。
このアキュームレータ60は、液体成分を貯めてガス成分のみを圧縮機40に再供給できるタイプのアキュームレータあるが、蓄圧器用タイプのアキュームレータを用いることができる。
尚、アキュームレータ60を設置しなくても、冷却器46で吸熱した第1熱媒体と吸熱器56で吸熱した第1熱媒体とを合流して、圧縮機40に再供給できればよい。
また、図5に示す温度調整装置には、凝縮器50に冷却媒体を供給する配管51に、冷媒制御手段としての三方制御弁62が設けられている。この三方制御弁62によって、外部から供給された冷却水が吸熱器56と凝縮器50とに分配される。このため、吸熱器56では、冷却された第1熱媒体が冷却水から吸熱してアキュームレータ60に戻る。
図5に示す三方制御弁62は、冷却水の供給口と、この供給口から供給された冷却水の一部が吐出する第1吐出口と、冷却水の残余部が吐出する第2吐出口とが設けられ、第1吐出口と第2吐出口との各々から吐出される冷却水の合計量が、供給口から供給された冷却水量と等しくなるように、第1吐出口と第2吐出口との各々からの冷却水の吐出量比を変更できる。
この三方制御弁62は、加熱回路に設けられた二方弁42aと加熱器44との間の高温の第1熱媒体の圧力に応じて作動する。
つまり、温度制御部41の設定を大幅に昇温するように設定変更すると、二方弁42aの開度が大きくなって加熱回路への高温の第1熱媒体の供給量が増加(二方弁42bの開度が小さくなって冷却回路への高温の第1熱媒体の供給量が減少)して、二方弁42aと加熱器44との間の高温の第1熱媒体の圧力(加熱器44の入口側圧力)が所定圧力以上に昇圧される。こため、三方制御弁62では、冷却回路の凝縮器50への冷却水の供給量を減少すると共に、ヒートポンプ手段の吸熱器56への冷却水の供給量を増加する。
この様に吸熱器56への冷却水の供給量を増加することによって、加熱器44で熱を放出して冷却した第1熱媒体を膨張弁58で断熱的に蒸発する冷却化が進行するため、加熱器44での高温の第1熱媒体と空気流との熱交換が進行し、空気を所定温度に迅速に昇温できる。
他方、温度制御部42cの設定を大幅に降温するように設定変更すると、二方弁42aの開度が小さくなって加熱回路への高温の第1熱媒体の供給量が減少(二方弁42bの開度が大きくなって冷却回路への高温の第1熱媒体の供給量が増加)して、加熱器44の入口側圧力が所定圧力以下に降圧される。このため、三方制御弁62では、凝縮器50への冷却水の供給量を増加すると共に、吸熱器56への冷却水の供給量を減少する。
この様に吸熱器56への冷却水の供給量を減少し、凝縮器50への冷却水の供給量を増加することによって、高温の第1熱媒体の凝縮器50での冷却が進行し、膨張弁52で断熱的に蒸発して更に冷却した第1熱媒体を冷却器46に迅速に供給でき、空気流を所定温度に迅速に冷却できる。
ところで、温度制御部42cの設定を大幅に昇温するように設定変更すると、二方弁42aが全開となって加熱回路に高温の第1熱媒体の全量が供給される場合がある。この場合、加熱器44の入口側圧力が所定圧以上に昇圧され、三方制御弁62から凝縮器50への冷却水量が著しく少なく又はゼロとなり、冷却水量の殆ど全量が吸熱器56に供給されることがある。この様に、凝縮器50への冷却水量が著しく少なく又はゼロとなっても、冷却回路側に高温の第1熱媒体が供給されておらず、冷却回路側に何等の影響も与えない。
この様に、図5に示す温度調整装置では、その加熱回路の加熱能力をヒートポンプ手段の設置によって向上でき、且つ加熱回路及び冷却回路に高温の第1熱媒体が常時供給されているため、加熱回路の加熱器44と冷却回路の冷却器46とを通過する温度調整対象の空気流の微小な負荷変動は、加熱回路と冷却回路とに分配する高温の第1熱媒体の分配比率を二方弁42a,42bによって直ちに微小調整することによって迅速に対応でき、応答性を向上できる。
その結果、加熱回路の加熱器44と冷却回路の冷却器46とを通過する温度調整対象の空気流の温度を設定温度に対して±0.1℃以下の精度で制御でき、図4に示す温度調整装置が設置された空間ユニット48の温度変化をクリーンルームの温度変化よりも小さくでき、精密加工が要求される工程を設置できる。
また、図5示す温度調整装置では、上述した様に、加熱回路の加熱能力が向上され、且つ加熱回路と冷却手段とを含む回路のうち、二方弁42a,42bから第1熱媒体がアキュームレータ60で合流されるまでの回路が、回路的に独立して設けられている。このため、加熱器44と冷却器46とを通過する温度調整対象の空気流の設定温度を大幅に高くする場合でも、二方弁42a,42bによって高温の第1熱媒体の分配比率を冷却回路よりも加熱回路に分配する分配比率を大幅に高くして、温度調整対象の空気流を所定温度に迅速に調整できる。
その結果、例えば、図7に示す温度調整装置では、その温度設定範囲が20〜26℃程度であるが、図4に示す温度調整装置では、その温度設定範囲を18〜35℃と大幅に拡大できる。
更に、図5に示す温度調整装置では、加熱回路の加熱能力が向上され、補助ヒータ等の他の加熱手段を用いることを要しないため、図8に示す補助ヒータ114を設けた温度調整装置に比較して、大幅な省エネルギーを図ることができる。
例えば、図7に示す補助ヒータ114を設けた温度調整装置では、全消費エネルギーの内訳は、圧縮機100が18%、補助ヒータ114が69%、及び送風機112が13%である。この点、図4に示す温度調整装置では、補助ヒータ114の消費エネルギーをカットできる。
このため、吐出量が20m/min程度の水冷式空調機に、図7に示す温度調整装置の方式を適用した場合には、最大消費電力が11.7KWであったが、図4に示す温度調整装置の方式を適用すると、最大消費電力を2.4KW程度とすることができる。
図5に示す温度調整装置でも、図3に示す比例三方弁38を用いてもよい。この比例三方弁38は、加熱回路側に分配する高温の第1熱媒体と冷却回路側に分配する高温の第1熱媒体との合計量が圧縮機40から吐出される高温の第1熱媒体量と等しくなるように、高温の第1熱媒体を比例分配するものである。かかる比例三方弁38も、ファン49の吐出側に設けられた温度センサ53からの信号に基づいて温度制御部41によって制御されており、加熱回路と冷却回路とに分配する高温の第1熱媒体の分配率を実質的に連続的に変更できる。
この「実質的に連続して変更」とは、比例三方弁38をステップ制御で駆動するとき、微視的には比例三方弁38がステップ的に駆動されているものの、全体的には連続して駆動されている場合を含む意味である。
本発明に係る精密温度調整装置の一例を説明する回路図である。 図1に示す分配手段を構成する二方弁12a,12bの流量特性を説明するグラフである。 二方弁12a,12bに代えて用いることができる比例三方弁を説明する説明図である。 本発明に係る精密温度調整装置の他の例を説明する回路図である。 本発明に係る精密温度調整装置の他の例を説明する回路図である。 従来の温度調整装置の回路図である。 従来の温度調整装置を改良した回路図である。
符号の説明
10,40 圧縮機
11,41 温度制御部
12,42 分配手段
12a,12b,42a,42b 二方弁
12c、42c 温度制御部
14,44 加熱器
16,50 凝縮器
18,30,52,58 膨張弁
20,46 冷却器
22,53 温度センサ
24 貯留槽
26 ポンプ
28,56 吸熱器
31,60 アキュームレータ
36,62 三方制御弁
38 比例三方弁
48 空間ユニット
49 ファン
50 凝縮器
50 三方制御弁
51,54 配管

Claims (9)

  1. 圧縮機で圧縮されて加熱された高温の第1熱媒体の一部が加熱手段に供給される加熱回路と、前記高温の第1熱媒体の残余部が凝縮手段で冷却されてから第1膨張手段で断熱的に膨張し更に冷却されて冷却手段に供給される冷却回路とが設けられ、前記加熱手段と冷却手段とを通過する温度調整対象の流体を所定温度に調整するように、前記高温の第1熱媒体が加熱回路と冷却回路とに分配され、且つ前記加熱回路と冷却回路との各々を通過した第1熱媒体が合流して圧縮機に再供給される精密温度調整装置であって、
    前記圧縮機から吐出された高温の第1熱媒体の一部を前記加熱回路側に分配すると共に、前記高温の第1熱媒体の残余部を冷却回路側に分配し、且つ前記加熱回路と冷却回路とに分配される高温の第1熱媒体の分配比率を変更可能な分配手段と、
    前記加熱回路の加熱能力が向上するように、前記加熱手段で熱を放出して冷却されてから第2膨張手段で断熱的に膨張されて更に冷却された第1熱媒体が、外部熱源である第2熱媒体から吸熱する吸熱手段を具備するヒートポンプ手段と、
    前記分配手段を制御し、前記加熱回路と冷却回路とに分配される高温の第1熱媒体の分配比率を調整して、前記加熱手段と冷却手段とを通過する温度調整対象の流体を所定温度に制御する温度制御部とが設けられ、
    前記冷却回路の凝縮手段に供給されて高熱の第1熱媒体を冷却する冷却媒体とヒートポンプ手段の吸熱手段に供給される第2熱媒体とが、同一の液状熱媒体であって、前記液状熱媒体が凝縮手段と吸熱手段とに分配されて供給され、
    且つ前記加熱回路に設けられた加熱手段の高温の第1熱媒体の入口側圧力に応じて、前記冷却回路の凝縮手段と前記ヒートポンプ手段の吸熱手段との各々に供給される液状熱媒体の供給量を制御する冷却媒体制御手段とを具備することを特徴とする精密温度調整装置。
  2. 冷却回路の凝縮手段を通過した液状熱媒体とヒートポンプ手段の吸熱手段に分配された液状熱媒体とが合流して、前記吸熱手段に供給される請求項1記載の精密温度調整装置。
  3. 冷却媒体制御手段が、加熱手段の高温の第1熱媒体の入口側圧力が所定圧以上に昇圧されたとき、前記冷却回路の凝縮手段への液状熱媒体の供給量を減少すると共に、前記ヒートポンプ手段の吸熱器への液状熱媒体の供給量を増加し、他方、前記加熱手段の高温の第1熱媒体の入口側圧力が所定圧力未満に降圧されたとき、前記凝縮手段への液状熱媒体の供給量を増加すると共に、前記吸熱器への液状熱媒体の供給量を減少するように、前記凝縮手段と吸熱器との液状熱媒体の供給量を制御する冷却媒体制御手段である請求項1又は請求項2記載の精密温度調整装置。
  4. 冷却媒体制御手段には、液状熱媒体の供給口と、前記供給口から供給された液状熱媒体の一部が吐出する第1吐出口と、前記液状熱媒体の残余部が吐出する第2吐出口とが設けられ、前記第1吐出口と第2吐出口との各々から吐出される液状熱媒体の合計量が、前記供給口から供給された液状熱熱媒体量と等しくなるように、前記1吐出口と第2吐出口との各々からの液状熱媒体の吐出量比を変更できる三方制御弁が用いられている請求項1〜3のいずれか一項記載の精密温度調整装置。
  5. 分配手段が、加熱回路と冷却回路とに分配される高温の第1熱媒体の分配比率を実質的に連続して変更可能な分配手段である請求項1〜4のいずれか一項記載の精密温度調整装置。
  6. 分配手段が、加熱回路側に分配する高温の第1熱媒体と冷却回路側に分配する高温の第1熱媒体との合計量が圧縮機から吐出された高温の第1熱媒体量と等しくなるように、前記高温の第1熱媒体を比例分配する比例三方弁である請求項1〜5のいずれか一項記載の精密温度調整装置。
  7. 分配手段が、高温の第1熱媒体を加熱回路側と冷却回路側とに分岐する分岐配管の各々に設けられた二方弁であって、
    温度制御部が、前記加熱回路と冷却回路とに分配される高温の第1熱媒体の分配比率を調整して、加熱手段と冷却手段とを通過する温度調整対象の流体を所定温度に制御すると共に、前記加熱回路側に分配される高温の第1熱媒体と冷却回路側に分配される高温の第1熱媒体との合計量が圧縮機から吐出された高温の第1熱媒体量と等しくなるように、前記二方弁の各々の開度を調整する制御部でもある請求項1〜5のいずれか一項記載の精密温度調整装置。
  8. 液状熱媒体が、外部から加熱又は冷却されることなく供給された液状熱媒体である請求項1〜7のいずれか一項記載の精密温度調整装置。
  9. 液状熱媒体が、水である請求項1〜8のいずれか一項記載の精密温度調整装置。
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