JP2010007962A - 温度調整装置 - Google Patents

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明 清水
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春輔 岡田
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Abstract

【課題】蒸発器に付着したデフロストを、運転停止をせずに実行可能とし、精密な温度調整を図ることができる温度調整装置を提供する。
【解決手段】圧縮機18で圧縮されて送り出される熱媒体が分配器20によって分配され、加熱器16(凝縮器)、膨張弁34、外部熱源である外部熱媒体から吸熱する蒸発器32、圧縮機18の順に循環される加熱回路と、分配器20によって加熱回路側に分配された熱媒体の残余部が分配され、外部熱源である外部熱媒体へ熱を放出する凝縮器26、膨張弁28、冷却器14(蒸発器)、圧縮機18の順に循環される冷却回路とを具備し、加熱器16及び冷却器14を通過する流体を所定温度に調整する温度調整装置52において、加熱回路の蒸発器32と並列に第2の蒸発器62が設けられ、加熱回路では、蒸発器32と第2の蒸発器62とを切り換えて使用できるように設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は温度調整装置に関する。
通常、半導体装置の製造工程等の精密加工分野では、その殆どが温度及び湿度が制御されたクリーンルーム内に設置されている。
しかし、近年、精密加工分野でも、従来よりも更に加工精度の高い精密加工等が要求される工程が出現しつつある。
かかる高い精密加工等が要求される工程では、通常、クリーンルームの温度変化よりも更に小さな温度変化の環境であることが要求される。このため、高い精密加工等が要求される工程は、精密な温度管理がなされている空間ユニット内に設けられる。
このような空間ユニットの温度調整に用いられる温度調整装置としては、図10に示すような温度調整装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
図10に示す温度調整装置には、圧縮機100、三方弁102、凝縮器104、膨張弁106、冷却器108及び加熱器110が設けられており、冷却器108を具備する冷却流路と加熱器110を具備する加熱流路とが設けられている。
かかる冷却器108と加熱器110とによって、ファン112から吹き出す温度調整対象の空気流の温度が調整される。
この図10に示す温度調整装置では、圧縮機100で圧縮された高温の熱媒体を三方弁102によって、冷却流路と加熱流路とに分配する。冷却流路側に分配された高温の熱媒体は、凝縮器104で冷却される。この冷却された熱媒体は、膨張弁106によって断熱的に膨張されて冷却され、冷却器108に供給される。冷却器108では、ファン112から吹き出す温度調整対象の空気流を冷却しつつ吸熱して昇温された熱媒体は圧縮機100に供給される。
一方、加熱流路側に分配された高温の熱媒体は加熱器110に供給され、冷却器108で冷却された温度調整対象の空気流を加熱して所望の温度に調整する。この様に、加熱器110において、温度調整対象の空気流を加熱しつつ放熱して降温された熱媒体は、膨張弁106及び冷却器108を通過して圧縮機100に供給される。
特開昭51−97048号公報
図10に示す温度調整装置において、圧縮機100で圧縮された高温の熱媒体の全量が膨張弁106を通過して断熱的に膨張されて冷却され、冷却器108に供給されるため、ファン112から吹き出す温度調整対象の空気流を冷却する冷却エネルギー量は一定である。
一方、三方弁102によって加熱流路側に分配する高温の熱媒体の流量を調整することによって、冷却器108で冷却された温度調整対象の空気流に対する加熱器110での加熱量を調整できる。
したがって、冷却器108及び加熱器110を通過する温度調整対象の空気流の温度を調整でき、空間ユニット内の温度管理を狭い温度範囲で行うことは可能である。
しかし、図10に示す温度調整装置では、圧縮機100で圧縮された高温の熱媒体の全量が膨張弁106を通過して断熱的に膨張されて冷却され、冷却器108に供給されるため、ファン112から吹き出す温度調整対象の空気流に対する温度調整は、専ら加熱器110に供給する圧縮機100で圧縮された高温の熱媒体の再加熱によって行われる。
このように、図10に示す温度調整装置で採用された温度制御方式では、加熱に使用した熱媒体も冷却流路に流すため、加熱できる熱量は圧縮機の動力による熱量のみとなり、冷却器108及び加熱器110に対する負荷変動への対応が困難である。
このため、冷却器108及び加熱器110を通過する温度調整対象の空気流の設定温度を大幅に高くする場合、温度調整対象の空気流の温度が設定温度に到達しなかったり、設定温度に到達するまでに著しく時間がかかることがある。
発明者等は、加熱流路において加熱器を通過した熱媒体を、膨張弁で断熱膨張させた後に、蒸発器に流入させて蒸発させる構成について想到した。かかる場合、蒸発器に流入した熱媒体は、外部熱媒体から吸熱し、その後圧縮機に入力される。
このように、加熱流路に蒸発器を設けた場合、熱媒体は水や空気等の外部熱媒体と熱交換して温度を上昇させるが、蒸発器を室外に設置して外気と熱媒体とが熱交換をする構成も考えられる。
かかる場合にあっては、外気温度が低下したとき、蒸発器には霜が付着してしまうという課題がある。蒸発器に霜が付着してしまうと、熱交換効率が悪くなって精密な温度調整ができなくなってしまう。
霜取り(デフロスト)を行う場合、霜が付着した蒸発器へ、温調された空気を当ててデフロストを行ったり、また蒸発器にヒータを設けて強制的にデフロストを行うことが考えられる。
しかし、このような方法でデフロストを行いつつ圧縮機を運転させて温度調整を継続すると、温度制御が大きく乱れてしまうという課題がある。
また温度調整装置を一旦停止させて、作業者が手で霜を落とす方法や、あるいは霜の自然解凍を待つ方法も考えられる。しかし、装置を一旦停止させてしまうと、デフロスト後に運転を開始して再度安定した所定温度にまで調整するまでに時間がかかってしまうという課題がある。
そこで、本発明は、上記課題を解決すべくなされ、その目的とするところは、蒸発器に付着したデフロストを、運転停止をせずに実行可能とし、精密な温度調整を図ることができる温度調整装置を提供することにある。
本発明にかかる温度調整装置によれば、圧縮機で圧縮されて送り出される熱媒体が分配器によって分配され、加熱器(凝縮器)、膨張弁、外部熱源である外部熱媒体から吸熱する蒸発器、圧縮機の順に循環される加熱回路と、前記分配器によって加熱回路側に分配された熱媒体の残余部が分配され、外部熱源である外部熱媒体へ熱を放出する凝縮器、膨張弁、冷却器(蒸発器)、圧縮機の順に循環される冷却回路とを具備し、前記加熱器及び前記冷却器を通過する流体を所定温度に調整する温度調整装置において、前記加熱回路の蒸発器と並列に第2の蒸発器が設けられ、前記加熱回路では、蒸発器と第2の蒸発器とを切り換えて使用できるように設けられていることを特徴としている。
この構成を採用することによって、蒸発器に霜が付着してしまった場合、加熱回路の蒸発器を第2の蒸発器に切り換えることにより、蒸発器として使用していた熱交換器を加熱サイクルから切り離してデフロストを行うことができる。このため、圧縮機の運転を停止しなくてもデフロストを実行でき、また霜が付着した蒸発器は、どのような手段を用いてデフロストを行っても加熱回路における温度調整には影響を与えることはないので、精密な温度調整を実行できる。
また、加熱回路において加熱器を通過した熱媒体を、膨張弁で断熱膨張させた後に、蒸発器に流入させて蒸発させる構成とし、蒸発器に流入した熱媒体は、外部熱媒体から吸熱し、その後圧縮機に入力されるため、電気ヒーターなどを用いることなく高い加熱能力を得ることができる。したがって、デフロスト時における霜の除去を効率よく省電力で行うことができる。
また、前記第2の蒸発器は、前記膨張器の下流側と前記蒸発器の上流側との間で分岐した第1の分岐路と、前記蒸発器の下流側と前記圧縮機の上流側との間で分岐した第2の分岐路とによって、加熱回路に接続して成ることを特徴としてもよい。
さらに、前記加熱回路の蒸発器の下流側に温度センサが設けられ、該温度センサが検出した温度が所定温度以下となった場合には、前記加熱回路の蒸発器と前記第2の蒸発器とを切り換えるように制御する制御手段が設けられていることを特徴としてもよい。
また、前記圧縮機の上流側には熱媒体の圧力を検出する圧力センサが設けられ、前記制御手段は、前記圧力センサが検出した圧力が所定圧力以下となった場合には、前記加熱回路の蒸発器と前記第2の蒸発器とを切り換えるように制御することを特徴としてもよい。
また、前記蒸発器および前記第2の蒸発器には、デフロスト用のヒータが設けられていることを特徴としてもよい。
このため、加熱回路から切り離された側の蒸発器または第2の蒸発器は、ヒータによって加熱されてデフロストを行うことができる。
なお、前記加熱回路の蒸発器および前記冷却回路の凝縮器は室外に設置され、前記外部熱源は、外気であることを特徴としてもよい。
また、前記加熱器及び前記冷却器の間に、水を噴霧する加湿器を設け、該加湿器の噴霧量を制御することによって、前記加熱器及び前記冷却器を通過する流体を所定湿度に調整する湿度制御手段を設けたことを特徴としてもよい。
本発明の温度調整装置では、蒸発器に付着した霜のデフロストを、運転を停止せずに実行することができ、精密な温度調整を図ることができる。
本発明に係る温度調整装置の一例を説明する概略図を図1に示す。
図1に示す温度調整装置52には、温度及び湿度が調整されたクリーンルーム内に設置された空間ユニット10内に、ファン12によって吸込んだ気体としての空気の温度を調整する加熱器14および冷却器16が設けられている。なお、空間ユニット10内に吸引される空気流の入口側に加熱器14が、その下流に冷却器16が配設されている。
加熱回路は、圧縮機18から送り出される熱媒体の一部が分配器20により分配され、加熱器(凝縮器)14、膨張弁34、蒸発器(吸熱器)32、圧縮機18の順に熱媒体が循環されるように構成される。
加熱回路の蒸発器32は、室外(屋外も含む)に設置され、ファン33が設けられている。蒸発器32は、ファン33によって外気と熱媒体とが熱交換するように設けられており、外気から熱媒体が熱を吸収している。
加熱回路では、蒸発器が2台並列に設けられており、運転中はいずれか一方が加熱回路に接続されて蒸発器としての機能を果たし、他方は加熱回路の加熱サイクルから切り離された状態となる。
このような2台の蒸発器32と第2の蒸発器62は、切り換えて使用できるように設けられており、使用していた一方の蒸発器に霜が付着した場合には、回路を切り換えて他方の蒸発器を加熱回路に接続させて蒸発器として用いられる。そして、霜が付着した蒸発器を、加熱サイクルから切り離して加熱回路へ影響を与えないようにしてデフロストすることができる。
かかる蒸発器32および第2の蒸発器62には、デフロスト用のヒータ66が設けられている。ヒータ66は、各蒸発器32,62を構成する複数枚の熱交換用フィンを貫通して配置された棒状のヒータであり、通電することによって加熱する。ヒータ66が加熱することによって、蒸発器32,62に付着した霜を溶かすことができる。
具体的には、加熱回路の膨張弁34と蒸発器32の上流側との間に分岐管56が配設され、加熱回路の蒸発器32の下流側とアキュームレータ36との間に分岐管57が配設される。そして、分岐管56と分岐管57の先端に第2の蒸発器62に設けられる。
また、蒸発器32の上流側の配管には、第1の制御弁58が設けられている。蒸発器32の下流側の配管には、第2の制御弁59が設けられている。また、分岐管56の中途部には、第3の制御弁60が設けられている。分岐管57の中途部には、第4の制御弁64が設けられている。
上述した第1〜第4の制御弁の開閉を制御することで、加熱回路の蒸発器32と第2の蒸発器62との切り換えが可能となる。
すなわち、第1の制御弁58と第2の制御弁59を開とし、第3の制御弁60と第4の制御弁64を閉とすることで、加熱回路の熱媒体は蒸発器32へ流れ、第2の蒸発器62は、加熱回路から切り離された状態となる。
デフロスト時には、第1の制御弁58と第2の制御弁59を閉とし、第3の制御弁60と第4の制御弁64を閉とすることで、加熱回路の熱媒体は分岐管56と分岐管57を介して第2の蒸発器62へ流れ、蒸発器32は加熱回路から切り離された状態となる。
冷却回路は、加熱回路と圧縮機18が共通に用いられており、圧縮機18から送り出される熱媒体の加熱回路へ分配された分の残余部が分配器20により分配され、凝縮器26、膨張弁28、冷却器(蒸発器)16、圧縮機18の順に循環されるように構成される。
冷却回路の凝縮器26も、室外(屋外も含む)に設置され、ファン27が設けられている。凝縮器26は、ファン27によって外気と熱媒体とが熱交換するように設けられており、外気へ熱媒体が熱を放出している。
加熱回路および冷却回路を流通する熱媒体としては、例えばプロパン、イソブタンやシクロペンタン等の炭化水素、フロン類、アンモニア、炭酸ガスがある。
また、本実施形態における分配器20は比例三方弁が採用されている。
熱媒体は、分配器としての比例三方弁20によって、加熱器14が設けられた加熱回路側と冷却器16が設けられた冷却回路側とに分配される。
この比例三方弁20では、加熱回路側に分配する高温の熱媒体と冷却回路側に分配する高温の熱媒体との合計量が圧縮機18から吐出された高温の熱媒体量と等しくなるように分配する。
比例三方弁20は、温度制御部22によって制御されている。この温度制御部22では、空間ユニット10の空気吹出口に設けられた温度センサ24によって測定された測定温度と設定された設定温度(操作者が図示しない入力スイッチを操作することによって温度制御部22に入力された温度)とを比較し、測定温度が設定温度と一致するように、加熱回路側と冷却回路側とに分配する高温の熱媒体の分配比率を実質的に連続して変更し、空間ユニット10内に吸込まれた空気を所定温度に調整する。
この「実質的に連続して変更」とは、比例三方弁20をステップ制御で駆動するとき、微視的には比例三方弁20がステップ的に駆動されているものの、全体的には連続して駆動されている場合を含む意味である。
温度制御部22に設定する設定温度は、上述したように任意に設定できるようにしてもよいし、予め温度制御部22内の記憶手段に記憶させておいてもよい。更に、図1に示す温度センサ24は、空気流の吹出口側に設置されているが、ファン12の吸入側に設置してもよく、吹出口側及び吸入側の両方に設けてもよい。
以下、加熱回路の加熱サイクルと冷却回路の冷却サイクルについて説明する。
比例三方弁20によって加熱回路側に分配された高温の熱媒体は、加熱器14に直接供給され、空間ユニット10内に吸引されて冷却器16で冷却された空気流を加熱して所定温度に調整する。その際に、高温の熱媒体は放熱して冷却されて凝縮液を含む熱媒体となる。
一方、冷却回路側に分配された高温の熱媒体は、凝縮器26によって冷却されてから膨張弁28によって断熱的に膨張して更に冷却(例えば、10℃に冷却)される。冷却された熱媒体は、冷却器16に供給され、空間ユニット10内に吸込まれた空気流を冷却する。
このような冷却回路の凝縮器26は、室外機として室外に配置され、ファン27によって外部熱媒体としての外気が供給されている。かかる外気は、凝縮器26内で70℃程度の熱媒体から放熱され30℃程度に加熱される。
加熱回路の蒸発器32は、室外機として室外に配置され、ファン33によって外部熱媒体としての外気が供給されている。かかる外気は、蒸発器32で10℃程度の熱媒体へ熱を供給する。このように、蒸発器32では、熱媒体が外気から吸熱できる。なお、外気温度が0℃〜マイナスである場合、蒸発器32に霜が付着してしまう。
吸熱器32で外気から吸熱して昇温された熱媒体は、アキュームレータ36を経由して圧縮機18に供給される。このアキュームレータ36には、冷却器16に供給されて空間ユニット10内に吸込まれた空気流から吸熱した熱媒体も供給される。かかるアキュームレータ36は、液体成分を貯めてガス成分のみを圧縮機18に再供給できるタイプのアキュームレータであるため、確実に熱媒体のガス成分のみを圧縮機18に供給できる。
このアキュームレータ36としては、蓄圧器用タイプのアキュームレータを用いることができる。
尚、アキュームレータ36を設置しなくても、吸熱器32で空気流から吸熱して昇温された熱媒体と、冷却器16に供給されて空間ユニット10内に吸込まれた気体から吸熱した熱媒体とを合流して、圧縮機18に再供給できればよい。
なお、蒸発器32の下流側の配管には、蒸発器32から吐出された熱媒体の温度を測定する温度センサ70が設けられている。この温度センサ70で測定された温度は、上述した温度制御部22へ入力される。
そして、温度制御部22では、入力された温度に基づいて、各制御弁の開閉制御を行い、デフロストを実行することができる。
例えば、温度センサ70で検出された温度が、マイナスであった場合には、温度制御部22は、第1の制御弁58と第2の制御弁59を閉とし、第3の制御弁60と第4の制御弁64を開とすることで、蒸発器32と第2の蒸発器62とを切り換え、霜が付いた蒸発器32を加熱回路から切り離し、ヒータ66をオンにする。このように、第2の蒸発器62が加熱回路へ接続されるので運転を停止することなく、蒸発器32はデフロストを実行できる。
なお、温度センサの設置位置は、上述したような蒸発器32の下流側配管に設けることには限定されず、単に外気温を測定するように設けられていてもよい(図示せず)。
外気温を測定する温度センサは、測定した外気温を温度制御部22へ入力させ、温度制御部22は、外気温が所定の温度以下になったときに蒸発器32と凝縮器26との切り換えを実行する。
さらに、第2の蒸発器62を用いて加熱回路を運転していると、所定の条件で第2の蒸発器62に霜が付着する。かかる場合、第2の蒸発器62のデフロストを実行する必要がある。
第2の蒸発器62のデフロストは、温度制御部22は、第1の制御弁58と第2の制御弁59を開とし、第3の制御弁60と第4の制御弁64を閉とすることで、蒸発器32と第2の蒸発器62とを切り換え、霜が付いた第2の蒸発器62を加熱回路から切り離し、ヒータ66をオンにすることで実行できる。
なお、第2の蒸発器62の下流側に温度センサ71を設け、測定された温度が温度制御部22に入力されることによって、温度制御部22は、第2の蒸発器62の温度に基づいて各制御弁の開閉制御を行い、第2の蒸発器62のデフロストを実行することができる。
また、圧縮機18の上流側に、圧縮機18に流入される熱媒体の圧力を測定する圧力センサ84を設け、圧力センサ84で測定した圧力値が温度制御部22に入力されるように構成してもよい。温度制御部22では、測定された圧力値が予め設定された閾値以下の場合には、蒸発器32と凝縮器26とを切り換えるように上述した各制御弁を制御し、デフロストを実行する。
すなわち、蒸発器32から吐出された熱媒体が所定の圧力以下である場合とは、熱媒体が蒸発器32で蒸発することができず液体のままの状態であることが考えられる。これは、蒸発器32に霜が付着して熱交換機能がはたらかなかったためである。そこで、圧縮機18の上流側(つまり蒸発器32の下流側)における熱媒体の圧力を測定することで、デフロストを実行するタイミングを計ることができる。
なお、デフロストの実行のための蒸発器32と第2の蒸発器62との切り換えは、上述したような温度センサの温度検出に基づく切り換え、または圧力センサによる圧力検出に基づく切り換えのいずれを採用してもよい。
さらに、温度センサの温度検出に基づく切り換え、および圧力センサによる圧力検出に基づく切り換えの双方を併用してもよい。
上述してきたように、温度調整装置52では、比例三方弁20によって加熱回路側に分配する高温の熱媒体と冷却回路側に分配する高温の熱媒体との分配比率を、空間ユニット10内の温度に応じて実質的に連続して変更できる。
このため、温度調整装置52では、加熱回路及び冷却回路に高温の熱媒体が常時供給されており、加熱回路の加熱器14と冷却回路の冷却器16とを通過する温湿度調整対象の空気流の微小な負荷変動は、加熱回路と冷却回路とに分配する高温の熱媒体の分配比率を比例三方弁20によって直ちに微小調整することによって迅速に対応でき、応答性を向上できる。
このような冷却回路の凝縮器26には、外気がファン27によって供給されている。かかる外気は、凝縮器26内で70℃程度の熱媒体によって30℃程度に加熱されて吐出される。凝縮器26から吐出される外気は、ヒートポンプの吸熱手段としての蒸発器(吸熱器)32に加熱源として供給されてもよい。
ところで、加熱器14で放熱した熱媒体は、膨張弁34によって断熱的に膨張して冷却されているが、膨張弁34での断熱膨張による冷却では、熱媒体と外部との間での熱のやり取りはない。このため、断熱的に冷却された熱媒体は、外部から凝縮器26を経由して吸熱器32に供給された外部熱媒体としての外気から吸熱できる。
従って、圧縮機18から吐出される高温の熱媒体には、圧縮機18による圧縮動力エネルギーに、ヒートポンプとしての吸熱器32によって外部から供給された外気より吸熱したエネルギーを加えることができる。
この様に、図1に示す温度調整装置では、その加熱回路の加熱能力をヒートポンプの設置によって向上でき、且つ比例三方弁20によって加熱回路側に分配する高温の熱媒体と冷却回路側に分配する高温の熱媒体との分配比率を、空間ユニット10内の温度に応じて実質的に連続して変更できる。
(第2の実施形態)
次に、上述した第1の実施形態に湿度調整機能を加えた実施形態について、図2に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する場合もある。
本実施形態では、加熱器14と冷却器16との間に、水を噴霧する噴霧ノズル80を設け、噴霧ノズル80の噴霧量を制御することで湿度調整を行う湿度制御部82とを具備している。
湿度制御部82では、空間ユニット10の空気吹出口に設けられた湿度センサ29によって測定された測定湿度と設定された設定湿度(操作者が図示しない入力スイッチを操作することによって湿度制御部82に入力された湿度)とを比較し、測定湿度が設定湿度と一致するように水量制御弁23を調整し、噴霧ノズル80へ供給する水分量を調整することによって、空間ユニット10内に吸込まれた空気を所定湿度に調整する。
噴霧ノズル80には、水タンク120に貯留されている純水がポンプ122および水供給配管124に設けられた上記水量制御弁23を経由して供給される。噴霧ノズル80は圧縮空気によって水を霧状にして噴霧する2流体ノズルで形成され、この圧縮空気は配管128を経由して噴霧ノズル80に供給される。
水タンク120には、通常水を純水器130に供給して得た純水が貯留されている。この水タンク120の純水の貯留量は、純水供給配管132に設けられた制御弁134によって一定に保持されている。
上記噴霧ノズル80、水量制御弁23等によって加湿器が構成される。
なお、加湿器の噴霧ノズル80は、2流体ノズルでなく、超音波によって水を噴霧するノズル(超音波加湿器)であってもよく、あるいは場合によっては工場排熱等による水蒸気そのものを噴出するノズル(蒸気加湿器)であってもよい。
なお、湿度制御部82に設定する設定湿度は、上述したように任意に設定できるようにしてもよいし、予め湿度制御部82の記憶手段に記憶させておいてもよい。更に、湿度センサ29は、空気流の吹出口側に設置されているが、ファン12の吸入側に設置してもよく、吹出口側及び吸入側の両方に設けてもよい。
なお、本実施形態の蒸発器32と第2の蒸発器62とは、デフロストのために切り換え可能に配管されている。デフロストの実行のための蒸発器32と第2の蒸発器62との切り換えは、上述した第1の実施形態のように、温度センサの温度検出に基づく切り換え、または圧力センサによる圧力検出に基づく切り換えのいずれを採用してもよい。さらに、温度センサの温度検出に基づく切り換え、および圧力センサによる圧力検出に基づく切り換えの双方を併用してもよい。
(第3の実施形態)
また、温度調整装置52に用いた分配手段としての比例三方弁20に代えて、図3に示す様に、2個の二方弁としての二方弁38a,38bを用いることができる。2個の二方弁38a,38bの各々は、温度制御部22によって制御されている。かかる温度制御部22によって、二方弁38a,38bの各々の開度を調整し、圧縮機18で圧縮・加熱された気体状の高温の熱媒体を加熱回路と冷却回路とに分配する分配比率を実質的に連続して調整し、加熱器14と冷却器16とを通過する空気流を所定温度に制御する。
その際に、加熱器14側に分配する高温の熱媒体量と冷却器16側に分配する高温の熱媒体量との合計量が、圧縮機18から吐出された高温の熱媒体量と等しくなるように、二方弁38a,38bの開度を調整して連続的に比例分配される。
図4に示す様に、二方弁38a,38bの各々におけるバルブ開度と流量との関係は直線状でない。このため、温度制御部22では、図4に示す二方弁38a,38bの各々についての流量特性データを保持し、温度制御部22からは、二方弁38a,38bの各流量特性に基づいて各二方弁38a,38bへの開度信号を発信する。
(第4の実施形態)
上述してきた温度調整装置における加熱器14と冷却器16とによる温度調整対象としての空気流の温度調整では、例えば、温度調整対象の空気流に対して冷却側にある場合、空気温度が安定する運転状態では、図5(a)に示す様に、冷却器16で冷却した空気流を加熱器14で加熱している。このような運転状態では、空気流を冷却するに要するエネルギーAに比較して、加熱器14で加熱するエネルギーが大きくなる場合がある。この場合、図5(b)に示す様に、冷却器14と加熱器16との重複するエネルギーを可及的に少なくできれば、省エネルギーを図ることができる。
一方、温度調整対象の空気流に対して加熱側にある場合、空気流の温度が安定する運転状態では、図6(a)に示す様に、加熱器14で加熱した空気を冷却器16で冷却している。図6(a)に示す運転状態では、空気流を加熱するに要するエネルギーBに比較して、冷却器16で冷却するエネルギーが大きくなる場合がある。この場合、図6(b)に示す様に、冷却器16と加熱器14との重複するエネルギーを少なくできれば、省エネルギーを図ることができる。
但し、互いに打ち消し合う熱量分をゼロとすべく、加熱器14と冷却器16とに高温の熱媒体の供給をON−OFF制御すると、温度調整装置52の運転が不安定となり、空気流を所定温度で安定するまで時間が掛かる。このため、温度調整装置52を安定運転できる程度には、加熱器14に加えられる加熱量と冷却器16に加えられる冷却量のうち、互いに打ち消し合う熱量分を最小限存在させることが必要である。
尚、この必要最小限の互いに打ち消し合う熱量分は、温度調整装置によって多少異なるため、実験的に求めておくことが好ましい。
この様に、冷却器16と加熱器14との重複するエネルギーを少なくできるように、図7に示す温度調整装置では、加熱器14に加えられる加熱量と冷却器16に加えられる冷却量のうち、互いに打ち消し合う熱量分を可及的に少なくするように、圧縮機18の回転数をインバータ19を介して第2制御部22bによって制御している。
尚、図7に示す温度調整装置を構成する構成部材のうち、図1に示す温度調整装置の構成部材と同一部材は、図1の符号と同一番号を付して、詳細な説明を省略する。
第2制御部22bは、比例三方弁20を制御する第1制御部22aと協働して、加熱器14に加えられる加熱量と冷却器16に加えられる冷却量のうち、互いに打ち消し合う熱量分を可及的に少なくしつつ、空気流の精密温度制御を行う。
第1制御部22aによる比例三方弁20の制御と第2制御部22bによる圧縮機18の回転数の制御とを図8のフローチャートに示す。
図7に示す温度調整装置を試運転したところ、空気流に対して冷却側で運転する場合は、加熱器14に加えられる加熱量として、比例三方弁20による加熱器14側への高温の第1熱媒体の分配率を5〜15%(比例三方弁20による冷却器16側への高温の第1熱媒体の分配率を95〜85%)とすることが安定運転上から好ましいことが判明した。
他方、空気流に対して加熱側で運転する場合は、加熱器14側に加えられる加熱量として、比例三方弁20による加熱器14側への高温の第1熱媒体の分配率を95〜85%(比例三方弁20による冷却器16側への高温の第1熱媒体の分配率を5〜15%)とすることが安定運転上から好ましいことが判明した。
このため、図8のフローチャートに示す制御では、加熱器14側に加えられる加熱量、具体的には比例三方弁20による加熱器14側への高温の第1熱媒体の分配率を、空気流に対して冷却側で運転する場合は、5〜15%となるように圧縮機18の回転数を制御し、空気流に対して加熱側で運転する場合は、95〜85%の分配率となるように圧縮機18の回転数を制御することにした。
図8に示すフローチャートでは、ステップS10で圧縮機18を起動した後、ステップS12で空気流を所定温度とするように、空間ユニット10内に設けられた温度センサ24によって測定された温度信号に基づいて、比例三方弁20による加熱器14側と冷却器16側とに分配する高温の熱媒体の分配比率を連続的に変更し、空間ユニット10内に吸込まれた空気流を所定温度に調整する。
かかる空気流が所定温度に到達して安定しているかをステップS14で判断し、空気流の温度が安定していない場合は、ステップS12に戻り、比例三方弁20による加熱器14側と冷却器16側とに分配する高温熱媒体の分配比率を連続的に変更する。かかるステップS12及びステップS14は第1制御部22aで行う。
一方、空間ユニット10内の空気流が所定温度に到達して安定している場合は、ステップS16〜S22で加熱器14側に分配される高温の熱媒体の分配比率が所定の範囲内であるか否か判断する。このステップS16〜S22は第2制御部22bで行う。
尚、図8に示す高温の第1熱媒体の平均分配率とは、加熱器14側に分配される高温の熱媒体の分配比率にはばらつきがあるため、所定時間内の熱媒体の分配率の平均をとった値であって、以下、単に熱媒体の平均分配率と称することがある。
先ず、ステップS16とステップS18とでは、空気流に対して冷却側にあると仮定したとき、加熱器14側への熱媒体の平均分配率が5〜15%内にあるか否か判断する。
ここで、加熱器14側への熱媒体の平均分配率が5〜15%内にある場合は、空気流に対して冷却側にあり、且つ温度調整装置の運転が安定する範囲内であるため、ステップS16を通過しステップS18からステップS16に戻る。
一方、加熱器14側への熱媒体の平均分配率が5%未満である場合には、加熱器14側への熱媒体の平均分配率が低過ぎるため、温度調整装置の運転が不安定となり易い。このため、加熱器14側への熱媒体の平均分配率を増加すべく、ステップS16からステップS24に移行し、圧縮機18の回転数を増加する。ステップS24では、第2制御部22bからインバータ18に向けて、インバータ18に設定されている圧縮機18の回転数を最小変化量で増加する増加信号を発信する。圧縮機18の回転数を最小変化量で増加することによって、温度調整装置を安定して運転できるからである。
尚、圧縮機18の回転数を変化させる最小変化量は、温度調整装置によって異なるため、実験的に求めておくことが好ましいが、圧縮機18の回転数が2000〜5000rpmのとき、最小変化量を3〜10%の範囲とすることが好ましい。
また、加熱器14側への熱媒体の平均分配率が15%を越えている場合には、ステップS16とステップS18とを通過して、空気流が冷却側にないと判断し、ステップS20とステップS22とに移行する。ステップS20とステップS22とでは、空気流が加熱側にあると仮定したとき、加熱器14側への熱媒体の平均分配率が95〜85%内にあるか否か判断する。
ここで、加熱器14側への熱媒体の平均分配率が85〜95%内にある場合は、空気流が加熱側にあり、且つ温度調整装置の運転が安定する範囲内であるため、ステップS20を通過しステップS22からステップS16に戻る。
一方、加熱器14側への熱媒体の平均分配率が95%を超えている場合には、加熱器14側への熱媒体の平均分配率が高過ぎ、温度調整装置の運転が不安定となり易い。このため、加熱器14側への熱媒体の平均分配率を減少すべく、ステップS20からステップS24に移行し、圧縮機18の回転数を増加する。ステップS24では、第2制御部22bからインバータ18に向けて、インバータ18に設定されている圧縮機18の回転数を最小変化量で増加する増加信号を発信する。
また、加熱器14側への熱媒体の平均分配率が85%未満の場合には、ステップS22において、空気流は加熱側でもなく且つ冷却側でもない状態、すなわち加熱器14に加えられる加熱量と冷却器44に加えられる冷却量のうち、互いに打ち消し合う熱量が多い状態と判断される。このため、ステップS26に移行し、圧縮機18の回転数を低下する。ステップS26では、第2制御部22bからインバータ18に向けて、インバータ18に設定されている圧縮機18の回転数を最小変化量で低下する低下信号を発信する。圧縮機18の回転数を最小変化量で低下し、空気流を加熱側又は冷却側に移行させるためである。
次いで、ステップS24又はステップS26を通過してステップS28に移行し、圧縮機18が運転中か否か判断して、圧縮機18が運転中であれば、ステップS14に戻る。ステップS14では、ステップS24又はステップS26において、圧縮機18の回転数を最小変化量で増加又は低下した状態で、空間ユニット10内の空気流が所定温度に到達して安定しているかを判断する。空間ユニット10内の空気流が所定温度に到達して安定している場合には、ステップS16〜S26によって、再度、加熱器14側への熱媒体の平均分配率が所定範囲内に在るか否か判断する。
一方、ステップS14において、空間ユニット10内の空気流の温度が安定していないと判断した場合は、ステップS12に戻り、比例三方弁20による加熱器14側と冷却器16側とに分配する熱媒体の分配比率を連続的に変更する。空間ユニット10内の空気流が所定温度に到達して安定してからステップS16〜S26に移行する。
尚、ステップS28において、圧縮機18が運転状態にない場合には、第1制御部22a及び第2制御部22bによる制御は停止する。
以上、説明してきた図8に示すフローチャートでは、第1制御部22aでは、加熱器14側への熱媒体の平均分配率に注目して制御しているが、冷却器16側への熱媒体の平均分配率に注目して制御してもよい。
なお、本実施形態の蒸発器32と第2の蒸発器62とは、デフロストのために切り換え可能に配管されている。デフロストの実行のための蒸発器32と第2の蒸発器62との切り換えは、上述した第1の実施形態のように、温度センサの温度検出に基づく切り換え、または圧力センサによる圧力検出に基づく切り換えのいずれを採用してもよい。さらに、温度センサの温度検出に基づく切り換え、および圧力センサによる圧力検出に基づく切り換えの双方を併用してもよい。
(第5の実施形態)
上述してきた温度調整装置では、温度調整対象が空気流であったが、工作機械等に用いられる冷却液を温度調整対象とする温度調整装置にも適用できる。かかる温度調整対象としての冷却液の温度調整装置の一例を図9に示す。なお、上述した実施形態の構成要素と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する場合もある。
図9に示す冷却液の温度調整装置では、インバータ19によって所定回転数で回転するように制御されている圧縮機18で圧縮された高温の熱媒体は分配手段としての比例三方弁20によって加熱回路と冷却回路とに分配される。
かかる比例三方弁20は、加熱回路側に分配する高温の熱媒体量と冷却回路側に分配する高温の熱媒体量との合計量が圧縮機から吐出された高温の熱媒体量と等しくなるように、圧縮機18で圧縮された高温の熱媒体を比例分配する。この比例三方弁20は、温度制御部22で制御されており、後述する様に、温度調整装置52の出口の冷却液の温度を測定する温度センサ42からの信号に基づいて、加熱回路と冷却回路とに分配する高温の熱媒体の分配率を連続的に変更して、冷却液を所定温度に調整する。
圧縮機18から吐出された高温の熱媒体の一部が分配された冷却回路には、分配された高温の熱媒体を冷却する冷却手段として、高温の熱媒体を凝縮する凝縮器26と、凝縮器26によって凝縮された熱媒体を断熱的に膨張して更に冷却する膨張手段としての膨張弁28と、この冷却された熱媒体が供給される冷却器44とが設けられている。この冷却器44には、貯留槽46に貯留されているUSERから戻った温度調整対象の冷却液がポンプ47によって供給されて冷却される。冷却器44で吸熱して昇温された熱媒体は、アキュームレータ36に戻り圧縮機18に供給される。
また、加熱回路には、高温の熱媒体が供給される加熱手段としての加熱器48が設けられている。この加熱器48には、冷却器44で冷却された温度調整対象の冷却液が供給され、供給された高温の熱媒体によって所定温度に調整されてUSERに送液される。
かかる加熱回路には、ヒートポンプ手段の蒸発器(吸熱器)32が設けられている。この吸熱器32には、加熱器48で放熱して凝縮した熱媒体を膨張手段としての膨張弁34で断熱的に膨張して更に冷却して供給される。外気から吸熱した熱媒体はアキュームレータ36に戻り圧縮機18に供給される。
なお、本実施形態の蒸発器32と第2の蒸発器62とは、デフロストのために切り換え可能に配管されている。デフロストの実行のための蒸発器32と第2の蒸発器62との切り換えは、上述した第1の実施形態のように、温度センサの温度検出に基づく切り換え、または圧力センサによる圧力検出に基づく切り換えのいずれを採用してもよい。さらに、温度センサの温度検出に基づく切り換え、および圧力センサによる圧力検出に基づく切り換えの双方を併用してもよい。
図9に示す冷却液の温度調整装置でも、比例三方弁20に代えて、図3に示す様に、2個の二方弁としてのゲートバルブ38a,38bを用いることができる。
以上、説明した図9に示す温度調整装置にも、冷却器44と加熱器46との重複するエネルギーを少なくできるように、図7に示す温度調整装置と同様に、第2制御部22bを設けて圧縮機18を制御するインバータ19を介して圧縮機18の回転数を制御するようにしてもよい。この場合も、第1制御部22aと協働して図8に示すフローチャートに従って加熱器48に加えられる加熱量と冷却器44に加えられた冷却量のうち、互いに打ち消し合う熱量分を可及的に少なくしつつ、温度調整対象の冷却液の精密温度制御を行う。
また、図1〜図9に示す温度調整装置で用いた加熱器14,48、冷却器14,44、凝縮器26、吸熱器32は、温度差を有する二つの流体が向流又は並流として流れる公知の熱交換器を用いることができる。例えば、二重管、フィン付き管或いはプレート式熱交換器等を好適に用いることができる。
熱効率が要求される吸熱器32としては、複数枚のプレート状のフィンを積層した積層体に複数本の伝熱管を挿通したプレート式熱交換器を好適に用いることができる。
また、上述した蒸発器と第2の蒸発器との切り換えは、一旦全部(4個)の制御弁を全開状態とし、その後徐々に所望の状態となるように各制御弁を切り換えていくようにしてもよい。
このようにすることで、熱媒体の流れの急激な変化を緩和することができ、よりスムーズな切り換えが可能となる。
また、デフロスト実行時の4個の制御弁の切り換え制御において、4個の制御弁の切り換え時に、一定期間圧縮機の回転数を増加させて、加熱回路の加熱能力がデフロスト実行の影響で低下しないように制御してもよい。
さらに、上述した各実施形態では、蒸発器および凝縮器が外気と熱交換する空冷タイプの温度調整装置においてデフロストする場合について説明してきた。しかし、水冷タイプの温度調整装置においても、寒冷地などで冷却水が凍結するおそれがある場合が考えられる。このような状況で、その凍結を除去する場合においても、本発明のように加熱回路の蒸発器と第2の蒸発器とを切り換えるようにしてもよい。
本発明に係る温度調整装置の第1の実施形態を説明する概略図である。 本発明に係る温度調整装置の第2の実施形態を説明する概略図である。 他の分配手段を説明する説明図である。 分配手段で用いる二方弁の流量特性を示すグラフである。 図1に示す温度調整装置において、冷却側にある場合の省エネルギーの原理を説明する説明図である。 図1に示す温度調整装置において、加熱側にある場合の省エネルギーの原理を説明する説明図である。 本発明に係る温度調整装置の他の例を説明する概略図である。 図7に示す温度調整装置の第1制御部22aと第2制御部22bとによる制御手順を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る温度調整装置の他の例を説明する概略図である。 従来の温度調整装置を説明する概略図である。
符号の説明
10 空間ユニット
12 ファン
14,48 加熱器
16,44 冷却器
18 圧縮機
20 分配器
22 温度制御部
23 水量制御弁
24 温度センサ
26 凝縮器
27 ファン
28 膨張弁
29 湿度センサ
32 吸熱器
32 蒸発器
33 ファン
34 膨張弁
36 アキュームレータ
38a,38b 二方弁
42 温度センサ
46 貯水槽
47 ポンプ
52 温度調整装置
56,57 分岐管
58,59,60,64 制御弁
66 ヒータ
70,71温度センサ
80 噴霧ノズル
82 湿度制御部
84 圧力センサ
120 水タンク
122 ポンプ
124 水供給配管
128 配管
130 純水器
132 純水供給配管
134 制御弁

Claims (7)

  1. 圧縮機で圧縮されて送り出される熱媒体が分配器によって分配され、加熱器(凝縮器)、膨張弁、外部熱源である外部熱媒体から吸熱する蒸発器、圧縮機の順に循環される加熱回路と、
    前記分配器によって加熱回路側に分配された熱媒体の残余部が分配され、外部熱源である外部熱媒体へ熱を放出する凝縮器、膨張弁、冷却器(蒸発器)、圧縮機の順に循環される冷却回路とを具備し、
    前記加熱器及び前記冷却器を通過する流体を所定温度に調整する温度調整装置において、
    前記加熱回路の蒸発器と並列に第2の蒸発器が設けられ、前記加熱回路では、蒸発器と第2の蒸発器とを切り換えて使用できるように設けられていることを特徴とする温度調整装置。
  2. 前記第2の蒸発器は、前記膨張器の下流側と前記蒸発器の上流側との間で分岐した第1の分岐路と、前記蒸発器の下流側と前記圧縮機の上流側との間で分岐した第2の分岐路とによって、加熱回路に接続して成ることを特徴とする請求項1記載の温度調整装置。
  3. 前記加熱回路の蒸発器の下流側に温度センサが設けられ、
    該温度センサが検出した温度が所定温度以下となった場合には、前記加熱回路の蒸発器と前記第2の蒸発器とを切り換えるように制御する制御手段が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の温度調整装置。
  4. 前記圧縮機の上流側には熱媒体の圧力を検出する圧力センサが設けられ、
    前記制御手段は、前記圧力センサが検出した圧力が所定圧力以下となった場合には、前記加熱回路の蒸発器と前記第2の蒸発器とを切り換えるように制御することを特徴とする請求項3記載の温度調整装置。
  5. 前記蒸発器および前記第2の蒸発器には、デフロスト用のヒータが設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項記載の温度調整装置。
  6. 前記加熱回路の蒸発器および前記冷却回路の凝縮器は室外に設置され、
    前記外部熱源は、外気であることを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか1項記載の温度調整装置。
  7. 前記加熱器及び前記冷却器の間に、水を噴霧する加湿器を設け、
    該加湿器の噴霧量を制御することによって、前記加熱器及び前記冷却器を通過する流体を所定湿度に調整する湿度制御手段を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項6のうちのいずれか1項記載の温度調整装置。
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